JP2006031826A - 光ディスク装置およびその組み立て方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】回動アームを有する光ディスク装置において光ピックアップの光軸倒れを抑制する。
【解決手段】光ピックアップ装置の回転部6はベアリングユニット31と、アーム基部5Aの筒部49と、OPベース部72の穴48とで構成されている。ベアリングユニット31は、支軸3102とベアリング3103とで構成されている。支軸3102は、軸部3108と大径部3110とを有している。支軸3102は、大径部3110がシャーシ4に設けられた大径部3110よりも直径が大きな寸法の穴4002に挿入され、大径部3110の外周部と穴4002の内周部との間にハンダHが充填されることでシャーシ4に固定されている。
【選択図】 図12
【解決手段】光ピックアップ装置の回転部6はベアリングユニット31と、アーム基部5Aの筒部49と、OPベース部72の穴48とで構成されている。ベアリングユニット31は、支軸3102とベアリング3103とで構成されている。支軸3102は、軸部3108と大径部3110とを有している。支軸3102は、大径部3110がシャーシ4に設けられた大径部3110よりも直径が大きな寸法の穴4002に挿入され、大径部3110の外周部と穴4002の内周部との間にハンダHが充填されることでシャーシ4に固定されている。
【選択図】 図12
Description
本発明は光ディスク装置およびその組み立て方法に関する。
図14(A)に示すように、シャーシ302上に、回転部104を中心に回転する回動アーム305を設け、この回動アーム305に光ピックアップ303を搭載し、光ピックアップ303により回転駆動する光ディスク1Aに対し記録および/または再生用の光ビームを照射し、照射された光ビームの光ディスクでの反射光による反射光ビームを検出する光ディスク装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。
このような回動アームタイプの光ディスク装置では、図14(B)に示すように、光ピックアップ303を直線状に延在するガイドシャフト306に沿って光ディスク1Aの半径方向に直線状に移動させる、いわゆる直動タイプの光ディスク装置に比べて、アクセススピードが速く、重心支持により横方向の外部振動に強いというメリットを持っている。
特開2003−141765号公報
このような回動アームタイプの光ディスク装置では、図14(B)に示すように、光ピックアップ303を直線状に延在するガイドシャフト306に沿って光ディスク1Aの半径方向に直線状に移動させる、いわゆる直動タイプの光ディスク装置に比べて、アクセススピードが速く、重心支持により横方向の外部振動に強いというメリットを持っている。
しかしながら、図14(A)に示す回動アームタイプの光ディスク装置では、回転部304は、シャーシに固定された支軸304Aと、支軸304Aと回動アーム305との間に介設されたベアリング304Bとで構成されており、支軸304Aの傾き誤差がそのまま、光ピックアップの光ディスク1Aに対する光軸倒れに反映されてしまう。
このような光軸倒れは、光学的な収差を発生させたり、光ピックアップ303を構成するフォトディテクタ上のスポット光強度分布をずらすなど、光ディスク装置の性能を悪化させるものである。
これに対して図14(B)に示す直動タイプの光ディスク装置では、ガイドシャフト306の両端がシャーシ302に支持されるため、回動アームタイプの光ディスク装置と比べてシャーシ302に対する支持スパンが大きくとれることから、シャーシ302側の受け面精度が同じなら、光ピックアップ303の光軸倒れが回動アームタイプに比べて生じにくいことになる。したがって、回動アームタイプの光ディスク装置は、前記直動タイプの光ディスク装置に比べて前記光軸倒れが発生しやすいという弱点を有していた。
本発明はこのような事情に鑑みなされたもので、その目的は光ピックアップの光軸倒れを抑制する上で有利な光ディスク装置およびその組み立て方法を提供することにある。
このような光軸倒れは、光学的な収差を発生させたり、光ピックアップ303を構成するフォトディテクタ上のスポット光強度分布をずらすなど、光ディスク装置の性能を悪化させるものである。
これに対して図14(B)に示す直動タイプの光ディスク装置では、ガイドシャフト306の両端がシャーシ302に支持されるため、回動アームタイプの光ディスク装置と比べてシャーシ302に対する支持スパンが大きくとれることから、シャーシ302側の受け面精度が同じなら、光ピックアップ303の光軸倒れが回動アームタイプに比べて生じにくいことになる。したがって、回動アームタイプの光ディスク装置は、前記直動タイプの光ディスク装置に比べて前記光軸倒れが発生しやすいという弱点を有していた。
本発明はこのような事情に鑑みなされたもので、その目的は光ピックアップの光軸倒れを抑制する上で有利な光ディスク装置およびその組み立て方法を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は、シャーシ上で回転駆動する光ディスクに対し記録および/または再生用の光ビームを照射し、前記照射された光ビームの前記光ディスクでの反射光による反射光ビームを検出する光ピックアップと、前記光ピックアップが搭載され回転部を中心に回転する回動アームとを備え、前記回転部は、前記シャーシに固定された支軸と、前記支軸と回動アームとの間に介設されたベアリングとで構成された光ディスク装置であって、前記支軸は前記シャーシに設けられた前記支軸よりも外径の大きな寸法の穴に挿入され、前記支軸の外周部と前記穴の内周部との間にハンダが充填されて固定されていることを特徴とする。
また、本発明は、シャーシ上で回転駆動する光ディスクに対し記録および/または再生用の光ビームを照射し、前記照射された光ビームの前記光ディスクでの反射光による反射光ビームを検出する光ピックアップと、前記光ピックアップが搭載され回転部を中心に回転する回動アームとを備え、前記回転部は、前記シャーシに固定された支軸と、前記支軸と回動アームとの間に介設されたベアリングとで構成された光ディスク装置の組み立て方法であって、前記シャーシに、前記支軸よりも外径の大きな寸法の穴を形成しておき、前記支軸およびベアリングを予め前記回動アームの回転部に組み付け、前記組み付けられた回動アームの前記支軸を前記穴に挿入し、前記支軸が所定の位置、向きになるように前記回動アームの姿勢および位置を調整し、前記姿勢および位置の調整後、前記支軸の外周面と前記穴の内周面との間にハンダを埋め込み前記支軸を前記シャーシに固定するようにしたことを特徴とする。
また、本発明は、シャーシ上で回転駆動する光ディスクに対し記録および/または再生用の光ビームを照射し、前記照射された光ビームの前記光ディスクでの反射光による反射光ビームを検出する光ピックアップと、前記光ピックアップが搭載され回転部を中心に回転する回動アームとを備え、前記回転部は、前記シャーシに固定された支軸と、前記支軸と回動アームとの間に介設されたベアリングとで構成された光ディスク装置の組み立て方法であって、前記シャーシに、前記支軸よりも外径の大きな寸法の穴を形成しておき、前記支軸およびベアリングを予め前記回動アームの回転部に組み付け、前記組み付けられた回動アームの前記支軸を前記穴に挿入し、前記支軸が所定の位置、向きになるように前記回動アームの姿勢および位置を調整し、前記姿勢および位置の調整後、前記支軸の外周面と前記穴の内周面との間にハンダを埋め込み前記支軸を前記シャーシに固定するようにしたことを特徴とする。
本発明によれば、シャーシに、支軸よりも外径の大きな寸法の穴を形成し、支軸およびベアリングを予め回動アームの回転部に組み付け、組み付けられた回動アームの支軸を穴に挿入し、支軸が所定の位置、向きになるように回動アームの姿勢および位置を調整し、姿勢および位置の調整後、支軸の外周面と穴の内周面との間にハンダを埋め込み支軸をシャーシに固定することにより、光ピックアップの光ディスクに対する光軸倒れの発生を抑制でき光ディスク装置の性能を向上させる上で有利となる。
本発明は、回動アームタイプの光ディスク装置における光ピックアップの光軸倒れを抑制するという目的を、回動アームの支軸をシャーシに設けられた支軸よりも外径の大きな寸法の穴に挿入し支軸の外周部と穴の内周部との間にハンダを充填して支軸をシャーシに固定することで実現した。
以下、本発明による光ディスク装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は実施例1の光ディスク装置の構成を示す分解斜視図、図2は光ディスク装置の制御系を示すブロック図である。
図1に示すように、光ディスク装置100は、85.6mm(長さ)×54mm(幅)×5mm(厚さ)サイズ(PCMCIAのType2サイズ)のディスクカートリッジ1用で、このディスクカートリッジ1が装脱可能に構成されている。
まず、ディスクカートリッジ1について説明すると、該ディスクカートリッジ1は、光ディスク1Aと該光ディスク1Aを収容したカートリッジ2から構成されている。光ディスク1Aは通常、カートリッジ2の内部に収められた状態で保管及び使用される。
光ディスク1Aは穴のあいた円盤状の磁性片(ハブ)が中央に接着されており、そのハブにより後述するスピンドルモータの回転軸との位置合わせや磁力による吸着が行なわれるように構成されている。
カートリッジ2の下面には、開閉可能なシャッターが取り付けられており、光ディスク装置100内部にローディングされる際にそのシャッターは開かれ、その開口部を通じて後述する光ピックアップ装置200による読み書きが行なわれるようになっている。
図1は実施例1の光ディスク装置の構成を示す分解斜視図、図2は光ディスク装置の制御系を示すブロック図である。
図1に示すように、光ディスク装置100は、85.6mm(長さ)×54mm(幅)×5mm(厚さ)サイズ(PCMCIAのType2サイズ)のディスクカートリッジ1用で、このディスクカートリッジ1が装脱可能に構成されている。
まず、ディスクカートリッジ1について説明すると、該ディスクカートリッジ1は、光ディスク1Aと該光ディスク1Aを収容したカートリッジ2から構成されている。光ディスク1Aは通常、カートリッジ2の内部に収められた状態で保管及び使用される。
光ディスク1Aは穴のあいた円盤状の磁性片(ハブ)が中央に接着されており、そのハブにより後述するスピンドルモータの回転軸との位置合わせや磁力による吸着が行なわれるように構成されている。
カートリッジ2の下面には、開閉可能なシャッターが取り付けられており、光ディスク装置100内部にローディングされる際にそのシャッターは開かれ、その開口部を通じて後述する光ピックアップ装置200による読み書きが行なわれるようになっている。
光ディスク装置100は、矩形板状の底板を有するシャーシ4と、底部が開放されシャーシ4上に合わされるトップカバー12を有し、これらシャーシ4およびトップカバー12により構成される収容空間内に、スピンドルモータ3と、電気回路基板11と、光ピックアップ装置200とが収容されている。
スピンドルモータ3は、シャーシ4の凹部内に固定され、矢印の方向から挿入され該スピンドルモータ3上に載置されたディスクカートリッジ1のハブを磁力でチャッキングして回転するように構成されている。
電気回路基板11は、シャーシ4に固定されている。
光ピックアップ装置200は、光ピックアップ8が搭載され回転部6を中心に回転する回動アーム5を備えている。
回動アーム5の基部にはコイル32A(図3参照)が設けられており、このコイル32Aは、図1に示すように、フレキシブル基板10を介して電気回路基板11と電気的に接続されて駆動電流が供給されるようになっている。
回動アーム5の基部近傍のシャーシ4には磁気回路7が設けられている。この磁気回路7はマグネットを有し、コイル32Aと共にボイスコイルモータを構成し、このボイスコイルモータによって回動アーム5を回動させる回動用モータ105(図2参照)が構成されている。
光ピックアップ装置200は、回動用モータ105によって回動アーム5が回動し、光ピックアップ8が光ディスク1A上の所定の記録トラックまで移動されるように構成されている。
また、光ピックアップ装置200には光ピックアップ8から出射される光ビームの焦点位置を調整する後述するフォーカシングアクチュエータ90(図4、図5参照)が設けられている。
スピンドルモータ3は、シャーシ4の凹部内に固定され、矢印の方向から挿入され該スピンドルモータ3上に載置されたディスクカートリッジ1のハブを磁力でチャッキングして回転するように構成されている。
電気回路基板11は、シャーシ4に固定されている。
光ピックアップ装置200は、光ピックアップ8が搭載され回転部6を中心に回転する回動アーム5を備えている。
回動アーム5の基部にはコイル32A(図3参照)が設けられており、このコイル32Aは、図1に示すように、フレキシブル基板10を介して電気回路基板11と電気的に接続されて駆動電流が供給されるようになっている。
回動アーム5の基部近傍のシャーシ4には磁気回路7が設けられている。この磁気回路7はマグネットを有し、コイル32Aと共にボイスコイルモータを構成し、このボイスコイルモータによって回動アーム5を回動させる回動用モータ105(図2参照)が構成されている。
光ピックアップ装置200は、回動用モータ105によって回動アーム5が回動し、光ピックアップ8が光ディスク1A上の所定の記録トラックまで移動されるように構成されている。
また、光ピックアップ装置200には光ピックアップ8から出射される光ビームの焦点位置を調整する後述するフォーカシングアクチュエータ90(図4、図5参照)が設けられている。
図2に示すように、スピンドルモータ3は、システムコントローラ107及びサーボ制御部109により所定の回転数で駆動制御される構成になっている。
信号変復調部及びECCブロック108は、信号処理部120から出力される信号の変調、復調及びECC(エラー訂正符号)の付加を行う。光ピックアップ8は、システムコントローラ107及びサーボ制御部109からの指令に従って回転する光ディスク1Aの信号記録面に対して光ビームを照射する。このような光照射により光ディスク1Aに対する光信号の記録、再生が行われる。
また、光ピックアップ8は、光ディスク1Aの信号記録面からの反射光ビームに基づいて、後述するような各種の光ビームを検出し、各光ビームに対応する信号を信号処理部120に供給できるように構成されている。
信号変復調部及びECCブロック108は、信号処理部120から出力される信号の変調、復調及びECC(エラー訂正符号)の付加を行う。光ピックアップ8は、システムコントローラ107及びサーボ制御部109からの指令に従って回転する光ディスク1Aの信号記録面に対して光ビームを照射する。このような光照射により光ディスク1Aに対する光信号の記録、再生が行われる。
また、光ピックアップ8は、光ディスク1Aの信号記録面からの反射光ビームに基づいて、後述するような各種の光ビームを検出し、各光ビームに対応する信号を信号処理部120に供給できるように構成されている。
前記信号処理部120は、各光ビームに対応する検出信号に基づいてサーボ制御用信号、すなわち、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号、RF信号、記録時における光ディスクの回転制御を行うために必要なATIP信号などを生成できるように構成されている。また、再生対象とされる記録媒体の種類に応じて、サーボ制御部109、信号変調及びECCブロック108等により、これらの信号に基づく復調及び誤り訂正処理等の所定の処理が行われる。
ここで、信号変調及びECCブロック108により復調された記録信号が、例えばコンピュータのデータストレージ用であれば、インタフェース111を介して外部コンピュータ130等に送出される。これにより、外部コンピュータ130等は光ディスク1Aに記録された信号を再生信号として受け取ることができるように構成されている。
ここで、信号変調及びECCブロック108により復調された記録信号が、例えばコンピュータのデータストレージ用であれば、インタフェース111を介して外部コンピュータ130等に送出される。これにより、外部コンピュータ130等は光ディスク1Aに記録された信号を再生信号として受け取ることができるように構成されている。
また、信号変調及びECCブロック108により復調された記録信号がオーディオ・ビジュアル用であれば、D/A、A/D変換器112のD/A変換部でデジタル/アナログ変換され、オーディオ・ビジュアル処理部113に供給される。そして、このオーディオ・ビジュアル処理部113でオーディオ・ビデオ信号処理が行われ、オーディオ・ビジュアル信号入出力部114を介して外部の撮像・映写機器に伝送される。
スピンドルモータ3の制御と、回動用モータ105の制御と、前記フォーカシングアクチュエータ90の制御は、それぞれサーボ制御部109により行われる。
また、サーボ制御部109は、信号処理部120から入力されるフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号、RF信号などに基づいて、回動用モータ105、前記フォーカシングアクチュエータ90に供給するための駆動信号(駆動電流)をそれぞれ生成するように構成されている。
また、レーザ制御部121は、光ピックアップ8における光ビーム源を制御するものである。
スピンドルモータ3の制御と、回動用モータ105の制御と、前記フォーカシングアクチュエータ90の制御は、それぞれサーボ制御部109により行われる。
また、サーボ制御部109は、信号処理部120から入力されるフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号、RF信号などに基づいて、回動用モータ105、前記フォーカシングアクチュエータ90に供給するための駆動信号(駆動電流)をそれぞれ生成するように構成されている。
また、レーザ制御部121は、光ピックアップ8における光ビーム源を制御するものである。
次に光ピックアップ装置200について詳細に説明する。
図3は回動アームの斜視図、図4は回動アームを上方から見た分解斜視図、図5は回動アームを下方から見た分解斜視図、図6はOPベース部の分解斜視図、図7はコリメータレンズ・アクチュエータ部の分解斜視図、図8はスライダー・サスペンション部の分解斜視図、図9は光学系の原理図、図10はレンズプレートの製造方法を示す説明図、図11はコリメータレンズによる焦点位置補正の原理図、図12は回転部の組み立てを説明する断面図、図13は回転部の組み立てを説明する平面図である。
図3は回動アームの斜視図、図4は回動アームを上方から見た分解斜視図、図5は回動アームを下方から見た分解斜視図、図6はOPベース部の分解斜視図、図7はコリメータレンズ・アクチュエータ部の分解斜視図、図8はスライダー・サスペンション部の分解斜視図、図9は光学系の原理図、図10はレンズプレートの製造方法を示す説明図、図11はコリメータレンズによる焦点位置補正の原理図、図12は回転部の組み立てを説明する断面図、図13は回転部の組み立てを説明する平面図である。
図4、図5に示すように、光ピックアップ装置200は回動アーム5を有し、回動アーム5は、アーム基部5Aとアーム先部5Bとで構成され、回転部6を中心に回動する。
アーム基部5Aは、回転部6の一部を構成する筒部49と、筒部49から突設されたコイルボビンユニット32を備えている。
アーム先部5Bは、OPベース部72、コリメータレンズ・アクチュエータ部74、スライダー・サスペンション部76がこの順番で下から上に重ね合わされて構成されている。
回転部6はベアリングユニット31と、筒部49と、OPベース部72の穴48とで構成されている。
アーム基部5Aは、回転部6の一部を構成する筒部49と、筒部49から突設されたコイルボビンユニット32を備えている。
アーム先部5Bは、OPベース部72、コリメータレンズ・アクチュエータ部74、スライダー・サスペンション部76がこの順番で下から上に重ね合わされて構成されている。
回転部6はベアリングユニット31と、筒部49と、OPベース部72の穴48とで構成されている。
図6に示すように、OPベース部72は、OPベースプレート22、凹レンズ付カバーガラス16、集積OPユニット17、磁気回路71などを有している。
OPベースプレート22は鉄系又は銅系の合金でできた厚さ1mm以下程度の板金で構成されている。
OPベースプレート22には、ハンダが付きやすいように、銅めっき(鉄系材料の場合)又はハンダめっき等が施されている。このようにOPベースプレート22にめっきを施す理由は、このOPベースプレート22に対して、集積OPユニット17、コリメータレンズ・アクチュエータ部74、マグネットヨーク23をハンダ付けで固定するためである。
OPベースプレート22は鉄系又は銅系の合金でできた厚さ1mm以下程度の板金で構成されている。
OPベースプレート22には、ハンダが付きやすいように、銅めっき(鉄系材料の場合)又はハンダめっき等が施されている。このようにOPベースプレート22にめっきを施す理由は、このOPベースプレート22に対して、集積OPユニット17、コリメータレンズ・アクチュエータ部74、マグネットヨーク23をハンダ付けで固定するためである。
OPベースプレート22の基端には回転部6を構成する穴48が形成されている。
OPベースプレート22の先端には矩形状の穴22Aが形成されている。
詳細に説明すると、凹レンズ付きカバーガラス16は、矩形板状の透明なガラス板で構成され、そのほぼ中央に凹レンズ53が形成されている。本実施例では凹レンズ付きカバーガラス16は幅3mm、長さ4mm、厚さ0.3mm程度の寸法で形成され、凹レンズ53は直径0.3mmで形成されている。
図9に示すように、集積OPユニット17は、フォトディテクタ29、30(以後PD)や電気回路が形成されたシリコン基板17Aの表面に、半導体レーザー27、ビームスプリッター28(以後BS)が実装されたものである。本実施例ではシリコン基板17Aは幅3mm、長さ4mm、厚さ0.3mm程度の寸法で形成されている。
集積OPユニット17および凹レンズ付きカバーガラス16は、OPベースプレート22の両面から穴22A内に臨むように固着される。より詳細には、まず、集積OPユニット17が穴22A内に臨むようにハンダによりOPベースプレート22に固着される。その後、凹レンズ付きカバーガラス16が、その凹レンズ53が集積OPユニット17から発光される光ビームの光軸に合うように不活性ガス中で位置調整され、凹レンズ付きカバーガラス16がOPベースプレート22に接着固定される。
これにより、凹レンズ付きカバーガラス16と集積OPユニット17が穴22Aを各々上下から挟み込むようにOPベースプレート22の上面および下面に固着され、凹レンズ付きカバーガラス16と集積OPユニット17と穴22Aの内周で密閉された空間には不活性ガスが封入されるため、ごみ混入と半導体レーザー27の腐食が防止される。
また、集積OPユニット17と凹レンズ53は、その間の距離精度も重要で、光学系にもよるが数μm〜10μm程度の精度が要求される。
この精度は一般的な板金の板厚精度だけでは出せない値である。したがって、OPベースプレート22にかけるめっきの厚さをコントロールすることでこの精度を実現している。
OPベースプレート22の先端には矩形状の穴22Aが形成されている。
詳細に説明すると、凹レンズ付きカバーガラス16は、矩形板状の透明なガラス板で構成され、そのほぼ中央に凹レンズ53が形成されている。本実施例では凹レンズ付きカバーガラス16は幅3mm、長さ4mm、厚さ0.3mm程度の寸法で形成され、凹レンズ53は直径0.3mmで形成されている。
図9に示すように、集積OPユニット17は、フォトディテクタ29、30(以後PD)や電気回路が形成されたシリコン基板17Aの表面に、半導体レーザー27、ビームスプリッター28(以後BS)が実装されたものである。本実施例ではシリコン基板17Aは幅3mm、長さ4mm、厚さ0.3mm程度の寸法で形成されている。
集積OPユニット17および凹レンズ付きカバーガラス16は、OPベースプレート22の両面から穴22A内に臨むように固着される。より詳細には、まず、集積OPユニット17が穴22A内に臨むようにハンダによりOPベースプレート22に固着される。その後、凹レンズ付きカバーガラス16が、その凹レンズ53が集積OPユニット17から発光される光ビームの光軸に合うように不活性ガス中で位置調整され、凹レンズ付きカバーガラス16がOPベースプレート22に接着固定される。
これにより、凹レンズ付きカバーガラス16と集積OPユニット17が穴22Aを各々上下から挟み込むようにOPベースプレート22の上面および下面に固着され、凹レンズ付きカバーガラス16と集積OPユニット17と穴22Aの内周で密閉された空間には不活性ガスが封入されるため、ごみ混入と半導体レーザー27の腐食が防止される。
また、集積OPユニット17と凹レンズ53は、その間の距離精度も重要で、光学系にもよるが数μm〜10μm程度の精度が要求される。
この精度は一般的な板金の板厚精度だけでは出せない値である。したがって、OPベースプレート22にかけるめっきの厚さをコントロールすることでこの精度を実現している。
OPベース部72は回転部6を中心に回転駆動されるが、集積OPユニット17は穴48の中心を通るOPベースプレート22の中心線、言い換えると、穴48の半径方向に延在する仮想線に対して傾きをもって配置されている。
本実施例の光ディスク装置100の光ピックアップ装置200は回動アームタイプであり、光ディスク1Aの内外周にアクセスすると、記録トラックに対しアジマス角が発生する。アジマス角が発生するとトラッキングエラー信号の感度が悪くなる。その悪化を最小限に抑えるために、アクセスエリアのほぼ中央でアジマス角が0度になるように集積OPユニット17は上述のように傾きをもって(角度をつけて)配置されている。
本実施例の光ディスク装置100の光ピックアップ装置200は回動アームタイプであり、光ディスク1Aの内外周にアクセスすると、記録トラックに対しアジマス角が発生する。アジマス角が発生するとトラッキングエラー信号の感度が悪くなる。その悪化を最小限に抑えるために、アクセスエリアのほぼ中央でアジマス角が0度になるように集積OPユニット17は上述のように傾きをもって(角度をつけて)配置されている。
図6に示すように、集積OPユニット17のシリコン基板17Aの裏面にはフレキシブル基板25が取り付けられている。
フレキシブル基板25にはランド部(導体露出部)が設けられており、これらランド部が、フォトディテクタ29、30、前記電気回路、半導体レーザー27に導通されシリコン基板17Aの裏面に設けられた電気端子と直接圧着することにより、電気的な導通をとられる。
集積OPユニット17はフレキシブル基板25を通して電気回路基板11と電気的な導通をとっている。
フレキシブル基板25にはランド部(導体露出部)が設けられており、これらランド部が、フォトディテクタ29、30、前記電気回路、半導体レーザー27に導通されシリコン基板17Aの裏面に設けられた電気端子と直接圧着することにより、電気的な導通をとられる。
集積OPユニット17はフレキシブル基板25を通して電気回路基板11と電気的な導通をとっている。
磁気回路71は、コリメータレンズ・アクチュエータ部74を駆動するためのものであり、この磁気回路71は、コリメータレンズ・アクチュエータ部74がOPベースプレート22に位置決め固定された後、コリメータレンズ・アクチュエータ部74の駆動コイル20の位置に合わせて位置決めされOPベースプレート22に固定される。
磁気回路71はマグネット24とマグネットヨーク23により構成される。
マグネット24は表裏の2極着磁されており、マグネットヨーク23は基部とこの基部から起立され間隔をおいて対向する2つのヨーク片を有し、磁性をもつ鉄材で出来ており、銅めっき又はハンダめっき等のハンダの良く付くめっきが施されている。マグネット24は、2つのヨーク片の一方に取着され、マグネット24から出た磁束は、空間ギャップを通過し、他方のヨーク片を通って閉磁路を形成している。
マグネットヨーク23は、前記2つのヨーク片部分がOPベースプレート22に設けられた開口22Bを介して上方に臨んだ状態で、前記基部がOPベースプレート22の下面に固定される。この固定はハンダ又は接着で行われるが、接着固定の場合はOPベースプレート22の銅めっき又はハンダめっきは不要となる。
また、OPベースプレート22には、絞り部52が上方に突出形成され、絞り部52を挟むOPベースプレート22の対向する両側の縁部にはOPベースプレート22の延在方向に間隔をおいて2つの凸部44がそれぞれ設けられている。
磁気回路71はマグネット24とマグネットヨーク23により構成される。
マグネット24は表裏の2極着磁されており、マグネットヨーク23は基部とこの基部から起立され間隔をおいて対向する2つのヨーク片を有し、磁性をもつ鉄材で出来ており、銅めっき又はハンダめっき等のハンダの良く付くめっきが施されている。マグネット24は、2つのヨーク片の一方に取着され、マグネット24から出た磁束は、空間ギャップを通過し、他方のヨーク片を通って閉磁路を形成している。
マグネットヨーク23は、前記2つのヨーク片部分がOPベースプレート22に設けられた開口22Bを介して上方に臨んだ状態で、前記基部がOPベースプレート22の下面に固定される。この固定はハンダ又は接着で行われるが、接着固定の場合はOPベースプレート22の銅めっき又はハンダめっきは不要となる。
また、OPベースプレート22には、絞り部52が上方に突出形成され、絞り部52を挟むOPベースプレート22の対向する両側の縁部にはOPベースプレート22の延在方向に間隔をおいて2つの凸部44がそれぞれ設けられている。
図7に示すように、コリメータレンズ・アクチュエータ部74は、支持ばね19、駆動コイル20、フレキシブル基板21、1/4波長板14、レンズプレート15を有している。
支持ばね19は、支持ばねマウント部47と、支持ばねロードビーム54と、支持ばねマウント部47と支持ばねロードビーム54を連結する2つの板ばね55とから構成されている。
支持ばねマウント部47は、本実施例では、厚さが0.3mm以下程度の鉄系又は銅系の板金で構成され、OPベースプレート22の4つの凸部44にハンダ付けで固定するための4つの爪部(折り曲げ部)43が設けられている。
また、支持ばねマウント部47には、スライダー・サスペンション部76を取り付けるための穴42が形成されている。
支持ばねマウント部47が鉄系材料で構成されている場合は、少なくとも爪部43に銅めっき又はハンダめっきが施されている。
支持ばねロードビーム54も厚さが0.3mm以下程度の鉄系又は銅系の板金で構成されている。
2つの板ばね55は厚さが0.1mm以下の薄い鉄系材料又は銅系のばね材で構成され、長さ方向の両端が、支持ばねマウント部47と支持ばねロードビーム54にそれぞれポイント溶接で固着されている。
したがって、支持ばねロードビーム54は板ばね55を介して支持ばねマウント47に対して上下に移動可能(変位可能)に支持されている。
支持ばね19は、支持ばねマウント部47と、支持ばねロードビーム54と、支持ばねマウント部47と支持ばねロードビーム54を連結する2つの板ばね55とから構成されている。
支持ばねマウント部47は、本実施例では、厚さが0.3mm以下程度の鉄系又は銅系の板金で構成され、OPベースプレート22の4つの凸部44にハンダ付けで固定するための4つの爪部(折り曲げ部)43が設けられている。
また、支持ばねマウント部47には、スライダー・サスペンション部76を取り付けるための穴42が形成されている。
支持ばねマウント部47が鉄系材料で構成されている場合は、少なくとも爪部43に銅めっき又はハンダめっきが施されている。
支持ばねロードビーム54も厚さが0.3mm以下程度の鉄系又は銅系の板金で構成されている。
2つの板ばね55は厚さが0.1mm以下の薄い鉄系材料又は銅系のばね材で構成され、長さ方向の両端が、支持ばねマウント部47と支持ばねロードビーム54にそれぞれポイント溶接で固着されている。
したがって、支持ばねロードビーム54は板ばね55を介して支持ばねマウント47に対して上下に移動可能(変位可能)に支持されている。
支持ばねロードビーム54の先端部には、1/4波長板14とレンズプレート15が重ね合わせて貼り付けられている。
本実施例において、1/4波長板14は幅3mm、長さ3mm、厚さ0.1mm程度の矩形板状に形成されている。
レンズプレート15は幅3mm、長さ3mm、厚さ0.3mm程度の矩形板状のガラス板で構成され、ほぼ中央に直径0.5mm程度のコリメータレンズ15Aが設けられている。
駆動コイル20は、支持ばねロードビーム54の下面に接着固定されており、OPベースプレート22は磁気回路71と組み合わせてボイスコイルモータを構成している。このボイスコイルモータにより、支持ばねロードビーム54は上下に駆動される。言い換えると、前記ボイスコイルモータはコリメータレンズ15Aを上下に動かすことにより前記フォーカシングアクチュエータ90(図4、図5参照)を構成している。
フレキシブル基板21は、コイル32Aと電気回路基板11を接続するフレキシブル基板10(図1参照)に接続されており、駆動コイル20と電気回路基板11とを電気的に導通させるとともに、コイル32Aと電気回路基板11とを電気的に導通させている。
本実施例において、1/4波長板14は幅3mm、長さ3mm、厚さ0.1mm程度の矩形板状に形成されている。
レンズプレート15は幅3mm、長さ3mm、厚さ0.3mm程度の矩形板状のガラス板で構成され、ほぼ中央に直径0.5mm程度のコリメータレンズ15Aが設けられている。
駆動コイル20は、支持ばねロードビーム54の下面に接着固定されており、OPベースプレート22は磁気回路71と組み合わせてボイスコイルモータを構成している。このボイスコイルモータにより、支持ばねロードビーム54は上下に駆動される。言い換えると、前記ボイスコイルモータはコリメータレンズ15Aを上下に動かすことにより前記フォーカシングアクチュエータ90(図4、図5参照)を構成している。
フレキシブル基板21は、コイル32Aと電気回路基板11を接続するフレキシブル基板10(図1参照)に接続されており、駆動コイル20と電気回路基板11とを電気的に導通させるとともに、コイル32Aと電気回路基板11とを電気的に導通させている。
図8に示すようにスライダー・サスペンション部76は、サスペンション18と対物レンズ付き浮上スライダー13を有している。
サスペンション18は、サスペンション・マウント部45と、サスペンション・ロードビーム62と、板ばね63とで構成されている。
サスペンション・マウント部45は、厚さが0.3mm以下程度の鉄系又は銅系の板金で矩形板状に構成され、短辺がスライダー・サスペンション部76の長手方向と平行するように構成されている。
サスペンション・マウント部45の中央には下方向に打ち出し部(バーリング)41が施されており、この打ち出し部41は支持ばねマウント47の穴42に対してカシメ又は溶接によって固着されるように構成されている。カシメ又は溶接前の打ち出し部41の外径と穴42の内径は、10μm以下程度のはめあい隙間で形成されている。
またサスペンション・マウント部47の2つの短辺の中央箇所には、V字形の切り欠き46が設けられている。各切り欠き46は、スライダー・サスペンション部76とコリメータレンズ・アクチュエータ部74とをアセンブリしたものを、OPベースプレート22に調整固定する際、治具により両側からピンでクランプするために使用される。
サスペンション・ロードビーム62は、厚さが0.3mm以下程度の鉄系又は銅系の板金で構成されている。
板ばね63は厚さが0.1mm以下の薄い鉄系材料又は銅系のばね材で構成されており、その両側がサスペンション・マウント部45とサスペンション・ロードビーム62にポイント溶接で固着されている。
したがって、サスペンション・ロードビーム62は板ばね63を介してサスペンション・マウント部45に対して上下に移動可能(変位可能)に支持されている。
また、板ばね63は、光ピックアップ装置200が光ディスク1A上に位置した状態(使用状態)において、対物レンズ付き浮上スライダー13が光ディスク1Aに対して5gf以下程度の押し付け力が働くように、予め曲げ加工が施されている。
サスペンション18は、サスペンション・マウント部45と、サスペンション・ロードビーム62と、板ばね63とで構成されている。
サスペンション・マウント部45は、厚さが0.3mm以下程度の鉄系又は銅系の板金で矩形板状に構成され、短辺がスライダー・サスペンション部76の長手方向と平行するように構成されている。
サスペンション・マウント部45の中央には下方向に打ち出し部(バーリング)41が施されており、この打ち出し部41は支持ばねマウント47の穴42に対してカシメ又は溶接によって固着されるように構成されている。カシメ又は溶接前の打ち出し部41の外径と穴42の内径は、10μm以下程度のはめあい隙間で形成されている。
またサスペンション・マウント部47の2つの短辺の中央箇所には、V字形の切り欠き46が設けられている。各切り欠き46は、スライダー・サスペンション部76とコリメータレンズ・アクチュエータ部74とをアセンブリしたものを、OPベースプレート22に調整固定する際、治具により両側からピンでクランプするために使用される。
サスペンション・ロードビーム62は、厚さが0.3mm以下程度の鉄系又は銅系の板金で構成されている。
板ばね63は厚さが0.1mm以下の薄い鉄系材料又は銅系のばね材で構成されており、その両側がサスペンション・マウント部45とサスペンション・ロードビーム62にポイント溶接で固着されている。
したがって、サスペンション・ロードビーム62は板ばね63を介してサスペンション・マウント部45に対して上下に移動可能(変位可能)に支持されている。
また、板ばね63は、光ピックアップ装置200が光ディスク1A上に位置した状態(使用状態)において、対物レンズ付き浮上スライダー13が光ディスク1Aに対して5gf以下程度の押し付け力が働くように、予め曲げ加工が施されている。
対物レンズ付き浮上スライダー13は、サスペンション・ロードビーム62の先端に接着固定される。
詳細に説明すると、サスペンション・ロードビーム62の先端に設けられた開口内には、中心に接着穴57が形成された環板状の接着部59が設けられ、接着部59の外周には接着部59よりも大きな中間リング65が設けられ、接着部59と中間リング65の間、および、中間リング65と前記開口の縁部との間が幅細のばね部によって連結されている。これら中間リング65とばね部によって、対物レンズ付き浮上スライダー13のロール・ピッチ方向の傾きを吸収するためのフレクチュアと呼ばれるヒンジばね部が構成されている。このヒンジばね部はサスペンション・ロードビーム62からエッチング及びハーフエッチング法により形成される。
対物レンズ付き浮上スライダー13は、その中心が接着穴57と合致するようにサスペンション・ロードビーム62の上面に載置され、下面から接着穴57に接着剤を流し込み硬化させることで固着される。
光ビームは図8中下側より入射され、前記ヒンジばね部の隙間58を通って対物レンズ付き浮上スライダー13の対物レンズ61に入射される。
本実施例において、対物レンズ付き浮上スライダー13は、対物レンズ61の位置にもよるが、最大±20度程度のSkew角を持って取り付けることが可能である。本実施例において、Skew角とは、サスペンション18の長手方向とスライダー13の長さ方向のなす角度であり、サスペンション18の長手方向とスライダー13の長さ方向が平行であればSkew角は0度となる。
なお、本実施例では、Skew角を持って対物レンズ付き浮上スライダー13を取り付けても、ヒンジばね部の隙間58を通る光が接着部59に干渉しないようにヒンジ部および接着部59が設けられている。
また、サスペンション18の長手方向と直交する方向において、中間リング65を挟む前記開口の縁部には、前記ヒンジばね部と同じようなハーフエッチング部66が設けられている。これは外乱衝撃等により対物レンズ付き浮上スライダー13が下方向に力を受けた時に、対物レンズ付き浮上スライダー13に係止することで、対物レンズ付き浮上スライダー13が前記ヒンジばね部にぶつかることを防止して前記ヒンジばね部の塑性変形を回避するストッパーとして機能する。
また、サスペンション・ロードビーム62の先端にはタブ64が突設されている。
このタブ64は、ランプロード9(図1参照)に係合されることによって、対物レンズ付き浮上スライダー13を光ディスク1Aの表面上から退避させたり、また、光ディスク1Aの表面上に降ろすために使用される。なお、光ディスク1Aが光ディスク装置100内に無い時やスピンドルモータ3が止まっている時には、ランプロード9がタブ64に係合して光ピックアップ8を光ディスク1Aの外周よりさらに外側に待避させている。
また、サスペンション・ロードビーム62の中央には、図2に示すようにOPベースプレート22の前記磁気回路部分を逃げるための穴60が設けられている。
図4に示すように、マグネットヨーク23の各ヨーク片の上端には、穴60に臨ませて穴60の輪郭よりも大きな輪郭を有するサスペンションストッパー26が取着され、サスペンションストッパー26の部分が穴60の縁部に当接することでサスペンション・ロードビーム62の上方への移動が規制されるようになっている。
詳細に説明すると、サスペンション・ロードビーム62の先端に設けられた開口内には、中心に接着穴57が形成された環板状の接着部59が設けられ、接着部59の外周には接着部59よりも大きな中間リング65が設けられ、接着部59と中間リング65の間、および、中間リング65と前記開口の縁部との間が幅細のばね部によって連結されている。これら中間リング65とばね部によって、対物レンズ付き浮上スライダー13のロール・ピッチ方向の傾きを吸収するためのフレクチュアと呼ばれるヒンジばね部が構成されている。このヒンジばね部はサスペンション・ロードビーム62からエッチング及びハーフエッチング法により形成される。
対物レンズ付き浮上スライダー13は、その中心が接着穴57と合致するようにサスペンション・ロードビーム62の上面に載置され、下面から接着穴57に接着剤を流し込み硬化させることで固着される。
光ビームは図8中下側より入射され、前記ヒンジばね部の隙間58を通って対物レンズ付き浮上スライダー13の対物レンズ61に入射される。
本実施例において、対物レンズ付き浮上スライダー13は、対物レンズ61の位置にもよるが、最大±20度程度のSkew角を持って取り付けることが可能である。本実施例において、Skew角とは、サスペンション18の長手方向とスライダー13の長さ方向のなす角度であり、サスペンション18の長手方向とスライダー13の長さ方向が平行であればSkew角は0度となる。
なお、本実施例では、Skew角を持って対物レンズ付き浮上スライダー13を取り付けても、ヒンジばね部の隙間58を通る光が接着部59に干渉しないようにヒンジ部および接着部59が設けられている。
また、サスペンション18の長手方向と直交する方向において、中間リング65を挟む前記開口の縁部には、前記ヒンジばね部と同じようなハーフエッチング部66が設けられている。これは外乱衝撃等により対物レンズ付き浮上スライダー13が下方向に力を受けた時に、対物レンズ付き浮上スライダー13に係止することで、対物レンズ付き浮上スライダー13が前記ヒンジばね部にぶつかることを防止して前記ヒンジばね部の塑性変形を回避するストッパーとして機能する。
また、サスペンション・ロードビーム62の先端にはタブ64が突設されている。
このタブ64は、ランプロード9(図1参照)に係合されることによって、対物レンズ付き浮上スライダー13を光ディスク1Aの表面上から退避させたり、また、光ディスク1Aの表面上に降ろすために使用される。なお、光ディスク1Aが光ディスク装置100内に無い時やスピンドルモータ3が止まっている時には、ランプロード9がタブ64に係合して光ピックアップ8を光ディスク1Aの外周よりさらに外側に待避させている。
また、サスペンション・ロードビーム62の中央には、図2に示すようにOPベースプレート22の前記磁気回路部分を逃げるための穴60が設けられている。
図4に示すように、マグネットヨーク23の各ヨーク片の上端には、穴60に臨ませて穴60の輪郭よりも大きな輪郭を有するサスペンションストッパー26が取着され、サスペンションストッパー26の部分が穴60の縁部に当接することでサスペンション・ロードビーム62の上方への移動が規制されるようになっている。
対物レンズ付き浮上スライダー13はガラスによって構成され、幅2.8mm、長さ2mm、厚さ0.6mm程度の矩形板状に形成され、光ディスク1Aに臨む上面にはHDDの浮上スライダーと同様なエアベアリング用レール形状が設けられ、前記レール面と光ディスク1Aの表面間にエアベアリングを形成することで浮上スライダー(フライングヘッド)として機能する。
本実施例では、光ディスク1Aの線速度にもよるが、0.1μm〜1μm程度の浮上量で浮上するように設計されている。
対物レンズ付き浮上スライダー13には、集積OPユニット17から出射された光ビームを光ディスク1Aに収束させるための対物レンズ61が埋め込まれて設けられている。
本実施例では、光ディスク1Aの線速度にもよるが、0.1μm〜1μm程度の浮上量で浮上するように設計されている。
対物レンズ付き浮上スライダー13には、集積OPユニット17から出射された光ビームを光ディスク1Aに収束させるための対物レンズ61が埋め込まれて設けられている。
ここで、レンズプレート15の製造方法について図10を参照して説明する。
図10(A)、(B)に示すように、一般的なガラスモールドによるレンズの製造と同様に、上下の金型A、Bにより凹部92が形成された成形ガラス90を成形する。従来小型のモールドレンズを作る際、金型を加工するバイトの大きさに限界があり、小型化の制約を受けていた。
しかしここでは金型Aを凸形状にすることで、金型加工でバイトの大きさの制約を受け難いので、小型レンズの製造が可能になっている。
次いで、図10(C)に示すように、その成形ガラス90の凹部92を埋めるほどの厚さに、酸化ニオブ等からなる高屈折率の材料94をスパッタリングにより膜付けする。
その後、図10(D)に示すように、ガラスの凹部92にのみ高屈折率の材料94が残るまで成形ガラス90の研磨を行う。以上によりできた高屈折部がガラス面を透過する光に対して凸レンズとして機能することによりコリメータレンズ15Aを構成する。
また、対物レンズ付きスライダー13は次のように製造される。
すなわち、図10と同様の工程によって対物レンズ61を作った後、対物レンズ61の平坦面に臨む対物レンズ付きスライダー13にガラスを貼り付ける。
次いで、貼り付けたガラスの外面に、イオンミリング等のドライエッチング法により、浮上スライダーとしてのレール面形状を作る。
最後にスライダー形状に切り出すことで完成する。
また、凹レンズ付カバーガラス16は、図10と同様の工程によって凹レンズ53を作った成形ガラスをそのまま使用する。
図10(A)、(B)に示すように、一般的なガラスモールドによるレンズの製造と同様に、上下の金型A、Bにより凹部92が形成された成形ガラス90を成形する。従来小型のモールドレンズを作る際、金型を加工するバイトの大きさに限界があり、小型化の制約を受けていた。
しかしここでは金型Aを凸形状にすることで、金型加工でバイトの大きさの制約を受け難いので、小型レンズの製造が可能になっている。
次いで、図10(C)に示すように、その成形ガラス90の凹部92を埋めるほどの厚さに、酸化ニオブ等からなる高屈折率の材料94をスパッタリングにより膜付けする。
その後、図10(D)に示すように、ガラスの凹部92にのみ高屈折率の材料94が残るまで成形ガラス90の研磨を行う。以上によりできた高屈折部がガラス面を透過する光に対して凸レンズとして機能することによりコリメータレンズ15Aを構成する。
また、対物レンズ付きスライダー13は次のように製造される。
すなわち、図10と同様の工程によって対物レンズ61を作った後、対物レンズ61の平坦面に臨む対物レンズ付きスライダー13にガラスを貼り付ける。
次いで、貼り付けたガラスの外面に、イオンミリング等のドライエッチング法により、浮上スライダーとしてのレール面形状を作る。
最後にスライダー形状に切り出すことで完成する。
また、凹レンズ付カバーガラス16は、図10と同様の工程によって凹レンズ53を作った成形ガラスをそのまま使用する。
次に、光ピックアップ装置200の組み立てについて説明する。
図4、図5に示すように、まず、スライダー・サスペンション部76の打ち出し部41をコリメータレンズ・アクチュエータ部74の穴42に挿入しカシメ又は溶接により固着することで、スライダー・サスペンション部76とコリメータレンズ・アクチュエータ部74を一体化する。
次いで、スライダー・サスペンション部76の2ヶ所の切り欠き部46を調整治具によりクランプし、一体化されたコリメータレンズ・アクチュエータ部74およびスライダー・サスペンション部76の位置と傾きを調整し、OPベース部72に対して位置決めする。
そして、コリメータレンズ・アクチュエータ部74の4つの爪部43をOPベースプレート22の4つの凸部44に重ね合わせて爪部43と凸部44の隙間をハンダで埋める。また、サスペンション・マウント部45の打ち出し部42の内周にOPベースプレート22の絞り部52を挿入し打ち出し部42と絞り部52の隙間も剛性を高めるためにハンダで埋める。これにより、OPベース部72とコリメータレンズ・アクチュエータ部74とスライダー・サスペンション部76が一体化される。
なお、ここでは、OPベース部72とコリメータレンズ・アクチュエータ部74とスライダー・サスペンション部76を固着するためにハンダを用いた場合について説明したが、ハンダに代えて接着剤を用いてもよい。しかしながら、ハンダを用いて固着した場合には、剛性を高める、温度による位置ずれを抑制して信頼性を確保する、アースをとる等の点で有利である。また、スライダー・サスペンション部76の打ち出し部41とコリメータレンズ・アクチュエータ部74の穴42とをカシメ又は溶接により固着したのは、このようなハンダ付けによる高温に対して十分な耐久性を確保するためである。
次に、ベアリングユニット31をOPベースプレート22の穴48およびアーム基部5Aの筒部49に挿通する。ここで、筒部49のボス51(図5参照)がOPベースプレート22の切り欠き部50に嵌合されることでアーム基部5A(コイルボビンユニット32)のOPベースプレート22に対するベアリングユニット31の回動軸を中心とする回転方向の位置決めがされる。
そして、ベアリングユニット31のハウジングに対してOPベースプレート22の穴48およびアーム基部5Aの筒部49をそれぞれ接着固定することで、OPベース部72、コリメータレンズ・アクチュエータ部74、スライダー・サスペンション部76、アーム基部5Aが一体化され、図3に示すように光ピックアップ装置200が組み立てられる。
図4、図5に示すように、まず、スライダー・サスペンション部76の打ち出し部41をコリメータレンズ・アクチュエータ部74の穴42に挿入しカシメ又は溶接により固着することで、スライダー・サスペンション部76とコリメータレンズ・アクチュエータ部74を一体化する。
次いで、スライダー・サスペンション部76の2ヶ所の切り欠き部46を調整治具によりクランプし、一体化されたコリメータレンズ・アクチュエータ部74およびスライダー・サスペンション部76の位置と傾きを調整し、OPベース部72に対して位置決めする。
そして、コリメータレンズ・アクチュエータ部74の4つの爪部43をOPベースプレート22の4つの凸部44に重ね合わせて爪部43と凸部44の隙間をハンダで埋める。また、サスペンション・マウント部45の打ち出し部42の内周にOPベースプレート22の絞り部52を挿入し打ち出し部42と絞り部52の隙間も剛性を高めるためにハンダで埋める。これにより、OPベース部72とコリメータレンズ・アクチュエータ部74とスライダー・サスペンション部76が一体化される。
なお、ここでは、OPベース部72とコリメータレンズ・アクチュエータ部74とスライダー・サスペンション部76を固着するためにハンダを用いた場合について説明したが、ハンダに代えて接着剤を用いてもよい。しかしながら、ハンダを用いて固着した場合には、剛性を高める、温度による位置ずれを抑制して信頼性を確保する、アースをとる等の点で有利である。また、スライダー・サスペンション部76の打ち出し部41とコリメータレンズ・アクチュエータ部74の穴42とをカシメ又は溶接により固着したのは、このようなハンダ付けによる高温に対して十分な耐久性を確保するためである。
次に、ベアリングユニット31をOPベースプレート22の穴48およびアーム基部5Aの筒部49に挿通する。ここで、筒部49のボス51(図5参照)がOPベースプレート22の切り欠き部50に嵌合されることでアーム基部5A(コイルボビンユニット32)のOPベースプレート22に対するベアリングユニット31の回動軸を中心とする回転方向の位置決めがされる。
そして、ベアリングユニット31のハウジングに対してOPベースプレート22の穴48およびアーム基部5Aの筒部49をそれぞれ接着固定することで、OPベース部72、コリメータレンズ・アクチュエータ部74、スライダー・サスペンション部76、アーム基部5Aが一体化され、図3に示すように光ピックアップ装置200が組み立てられる。
次に、図9を参照して、光ピックアップ8の光学系について説明する。
本実施例において、光ピックアップ8は、集積OPユニット17、凹レンズ53、コリメータレンズ15A、1/4波長板14、対物レンズ61を有している。
半導体レーザー27から出射された直線偏光のレーザー光からなる光ビームは、BS28の45度面により図9の上方に反射される。
光ビームは凹レンズ53により発散角を拡大され、コリメータレンズ15Aへと入射する。このように凹レンズ53により発散角を大きくすることで、コリメータレンズ15Aと凹レンズ付きガラスプレート16の距離を短くでき、光ピックアップ8の薄型化に貢献している。また、凹レンズ53により発散角を大きくすることで、コリメータレンズ15Aの開口数を上げることができ、コリメータレンズ15Aの上下動ストロークが同じ場合、より大きな焦点位置補正が可能になる。
本実施例において、光ピックアップ8は、集積OPユニット17、凹レンズ53、コリメータレンズ15A、1/4波長板14、対物レンズ61を有している。
半導体レーザー27から出射された直線偏光のレーザー光からなる光ビームは、BS28の45度面により図9の上方に反射される。
光ビームは凹レンズ53により発散角を拡大され、コリメータレンズ15Aへと入射する。このように凹レンズ53により発散角を大きくすることで、コリメータレンズ15Aと凹レンズ付きガラスプレート16の距離を短くでき、光ピックアップ8の薄型化に貢献している。また、凹レンズ53により発散角を大きくすることで、コリメータレンズ15Aの開口数を上げることができ、コリメータレンズ15Aの上下動ストロークが同じ場合、より大きな焦点位置補正が可能になる。
光ビームはコリメータレンズ15Aにより平行光にされ、1/4波長板17を通過する。その際、偏光が直線偏光から円偏光へ変化する。
そして、対物レンズ61により集光され、ガラス製のスライダー13を透過し、光ディスク1Aの記録面上で焦点を結ぶ。
光ディスク1Aの記録面から反射された反射光ビームは、往路と同様の光路を戻り、対物レンズ61で再び平行光にされる。その後、再度1/4波長板17を通り、今度は円偏光から直線偏光に戻される。その際、直線偏光は先ほどの行きの偏光方向とは直角方向の直線偏光に変わっており、BS28の45度面を通過する偏光方向になっている。
BS28の45度面を通過した光は、ガラスの屈折率により屈折し、PD29上に投影される。また、PD29に導かれた光のうち、BS28の下面で反射された光は反射して再度BS28の上面で反射され、別のPD30上に投影される。
この光学系は光ディスク1Aの記録面にちょうど焦点が合った時に、BS28の上面反射で焦点を結ぶように設計されている。その時、2つのPD28、30上に投影される光の2つのスポットは、同じ光量になる。
2つのPD28、30はそれぞれ4個に分割されており、フォーカスやトラッキングの誤差検出にも使用できるようになっている。ちなみに本実施例で使用している誤差検出方法は、フォーカスがスポットサイズ法、トラッキングがプッシュプル法という方式である。
そして、対物レンズ61により集光され、ガラス製のスライダー13を透過し、光ディスク1Aの記録面上で焦点を結ぶ。
光ディスク1Aの記録面から反射された反射光ビームは、往路と同様の光路を戻り、対物レンズ61で再び平行光にされる。その後、再度1/4波長板17を通り、今度は円偏光から直線偏光に戻される。その際、直線偏光は先ほどの行きの偏光方向とは直角方向の直線偏光に変わっており、BS28の45度面を通過する偏光方向になっている。
BS28の45度面を通過した光は、ガラスの屈折率により屈折し、PD29上に投影される。また、PD29に導かれた光のうち、BS28の下面で反射された光は反射して再度BS28の上面で反射され、別のPD30上に投影される。
この光学系は光ディスク1Aの記録面にちょうど焦点が合った時に、BS28の上面反射で焦点を結ぶように設計されている。その時、2つのPD28、30上に投影される光の2つのスポットは、同じ光量になる。
2つのPD28、30はそれぞれ4個に分割されており、フォーカスやトラッキングの誤差検出にも使用できるようになっている。ちなみに本実施例で使用している誤差検出方法は、フォーカスがスポットサイズ法、トラッキングがプッシュプル法という方式である。
次に、トラッキングサーボとフォーカスサーボについて説明する。
本実施例では、トラッキングサーボを、ボイスコイルモータからなる回動モータ105により回動アーム5を駆動することで実現しており、HDDでは広く一般的に用いられている。
一方、フォーカスサーボについては、HDDで一般的に採用されている浮上スライダーによるディスク面振れ追従を行っている。
光ディスク1Aが回転することにより、その付近の空気も同時に回転し、対物レンズ付き浮上スライダー13と光ディスク1Aの間に入り込む。その空気による圧力で対物レンズ付き浮上スライダー13は浮上力を得、サスペンション18による荷重と丁度つりあったところで一定の浮上量を保つものである。
本実施例では、0.1μm〜1μm程度の浮上量で設計されているが、光ディスク1Aの線速度の変化や、対物レンズ付き浮上スライダー13のトラックに対する角度ずれ、更には光ディスク1Aの面振れ等により浮上量は変動してしまい、対物レンズ61により絞られた焦点位置を変動させてしまう。また、対物レンズ61自体の焦点位置精度や、対物レンズ付き浮上スライダー13の機械的精度も焦点位置をずらす要因となる。
更に、光ディスク1Aのデータ記録層は光ディスク1Aの表面に位置するのではなく、カバーコート層(保護膜層)によって覆われている。よって信号を記録/再生する場合、このカバーコート層の厚み誤差も焦点ずれを発生させる要因となる。
カバーコート層はデータ記録層の保護だけでなく、光ディスク1A表面のごみやキズに対して、記録/再生エラーを発生させにくくする役割もあり、光ディスク1Aには必須のものである。
カバーコート層は、本実施例の場合、20μm程度の厚みで、スピンコート法により作られる。ディスク径にもよるが、ディスクの内周〜外周で5μm〜10μm以下程度の厚みむらが生じる。一周内でも1μm以下程度の厚みむらが生じる。
これら諸々の焦点誤差の合計がレーザースポットの焦点深度以内に収まっていれば、浮上スライダーのみでフォーカスサーボを賄うことができるがそれは無理である。例えば、CD(コンパクトディスク)の光学系の焦点深度でも±1μmに過ぎず、諸々の焦点誤差の合計は前記焦点深度を上回っている。
したがって、上述した焦点誤差の変動を補正できる別の手段が必要であり、本実施例ではその手段をコリメータレンズ・アクチュエータ部74によって実現している。
図11に示すように、フォーカシングアクチュエータ90によりコリメータレンズ15Aを光軸方向に動かすことで、対物レンズ61により集光される焦点位置を動かすことができ、焦点誤差の変動を補正することができる。
焦点位置の移動量は対物レンズ61の開口数とコリメータレンズ15Aの開口数によって決定される。本実施例の場合、対物レンズ61の開口数が0.9程度、コリメータレンズ15Aの開口数が0.3程度である。そこから計算すると、焦点位置を1μm動かすためには、コリメータレンズの移動量は8μm程度となる。
本実施例では、トラッキングサーボを、ボイスコイルモータからなる回動モータ105により回動アーム5を駆動することで実現しており、HDDでは広く一般的に用いられている。
一方、フォーカスサーボについては、HDDで一般的に採用されている浮上スライダーによるディスク面振れ追従を行っている。
光ディスク1Aが回転することにより、その付近の空気も同時に回転し、対物レンズ付き浮上スライダー13と光ディスク1Aの間に入り込む。その空気による圧力で対物レンズ付き浮上スライダー13は浮上力を得、サスペンション18による荷重と丁度つりあったところで一定の浮上量を保つものである。
本実施例では、0.1μm〜1μm程度の浮上量で設計されているが、光ディスク1Aの線速度の変化や、対物レンズ付き浮上スライダー13のトラックに対する角度ずれ、更には光ディスク1Aの面振れ等により浮上量は変動してしまい、対物レンズ61により絞られた焦点位置を変動させてしまう。また、対物レンズ61自体の焦点位置精度や、対物レンズ付き浮上スライダー13の機械的精度も焦点位置をずらす要因となる。
更に、光ディスク1Aのデータ記録層は光ディスク1Aの表面に位置するのではなく、カバーコート層(保護膜層)によって覆われている。よって信号を記録/再生する場合、このカバーコート層の厚み誤差も焦点ずれを発生させる要因となる。
カバーコート層はデータ記録層の保護だけでなく、光ディスク1A表面のごみやキズに対して、記録/再生エラーを発生させにくくする役割もあり、光ディスク1Aには必須のものである。
カバーコート層は、本実施例の場合、20μm程度の厚みで、スピンコート法により作られる。ディスク径にもよるが、ディスクの内周〜外周で5μm〜10μm以下程度の厚みむらが生じる。一周内でも1μm以下程度の厚みむらが生じる。
これら諸々の焦点誤差の合計がレーザースポットの焦点深度以内に収まっていれば、浮上スライダーのみでフォーカスサーボを賄うことができるがそれは無理である。例えば、CD(コンパクトディスク)の光学系の焦点深度でも±1μmに過ぎず、諸々の焦点誤差の合計は前記焦点深度を上回っている。
したがって、上述した焦点誤差の変動を補正できる別の手段が必要であり、本実施例ではその手段をコリメータレンズ・アクチュエータ部74によって実現している。
図11に示すように、フォーカシングアクチュエータ90によりコリメータレンズ15Aを光軸方向に動かすことで、対物レンズ61により集光される焦点位置を動かすことができ、焦点誤差の変動を補正することができる。
焦点位置の移動量は対物レンズ61の開口数とコリメータレンズ15Aの開口数によって決定される。本実施例の場合、対物レンズ61の開口数が0.9程度、コリメータレンズ15Aの開口数が0.3程度である。そこから計算すると、焦点位置を1μm動かすためには、コリメータレンズの移動量は8μm程度となる。
次に、本発明の特徴部分である回転部6の構造について詳細に説明する。
回転部6は、図12、図13に示すように、ベアリングユニット31と、アーム基部5Aの筒部49と、OPベース部72の穴48とで構成されている。
ベアリングユニット31は、支軸3102とベアリング3103とで構成されている。
ベアリング3103は、複数の転動体(剛球あるいはニードル等)3104と、筒状のハウジング(アウターレース)3106とを備え、複数の転動体3104が支軸3102の外周面とハウジング3106の内周面との間に介装されている。
アーム基部5Aの筒部49の内周面とOPベース部72の穴48の内周面とがハウジング3106の外周面に接着固定され一体化されている。
支軸3102は、転動体3104が配置される軸部3108と、軸部3108の端部に設けられ軸部3108よりも直径が大きな大径部3110とを有している。
図13に示すように、大径部3110の直径を挟む外周部の2箇所にはV字形の係合凹部3112が形成されている。
支軸3102は、大径部3110がシャーシ4に設けられた大径部3110よりも直径が大きな寸法の穴4002に挿入され、大径部3110の外周部と穴4002の内周部との間にハンダHが充填されることでシャーシ4に固定されている。
回転部6は、図12、図13に示すように、ベアリングユニット31と、アーム基部5Aの筒部49と、OPベース部72の穴48とで構成されている。
ベアリングユニット31は、支軸3102とベアリング3103とで構成されている。
ベアリング3103は、複数の転動体(剛球あるいはニードル等)3104と、筒状のハウジング(アウターレース)3106とを備え、複数の転動体3104が支軸3102の外周面とハウジング3106の内周面との間に介装されている。
アーム基部5Aの筒部49の内周面とOPベース部72の穴48の内周面とがハウジング3106の外周面に接着固定され一体化されている。
支軸3102は、転動体3104が配置される軸部3108と、軸部3108の端部に設けられ軸部3108よりも直径が大きな大径部3110とを有している。
図13に示すように、大径部3110の直径を挟む外周部の2箇所にはV字形の係合凹部3112が形成されている。
支軸3102は、大径部3110がシャーシ4に設けられた大径部3110よりも直径が大きな寸法の穴4002に挿入され、大径部3110の外周部と穴4002の内周部との間にハンダHが充填されることでシャーシ4に固定されている。
次に、回転部6の組み立てについて説明する。
支軸3102およびベアリング3103並びに回動アーム5A、OPベース部72を予め組み付け、回動アーム5の回転部6を構成する。
回動アーム5に組み付けられた支軸3102の大径部3110をシャーシ4の穴4002に挿入し、光ピックアップ8を利用して支軸3102が所定の位置、向きとなるように回動アーム5の姿勢および位置を調整する。
詳細に説明すると、ベアリング軸6に形成された2つの係合凹部3112を調整治具の係合部材902によりクランプし、この係合部材902を駆動することにより回動アーム5の傾き及び高さの調整を行う。
その際、支軸3102の傾きの調整はPD29、30に投影される反射光ビームの光スポット内の強度分布ずれをPD29、30から出力される光検出信号に基づいて観測しつつ行う。あるいは、実際に光ディスク1Aの再生を行い、PD29、30から出力される光検出信号から生成される再生信号のジッター値が最良となるように支軸3102の傾きの調整を行ってもよい。また、回動アーム5の光軸方向(高さ方向)の位置調整は、光ディスク1AとOPベースプレート22の距離を測定し、その測定値が設計値と合致するように行う。
回動アーム5の姿勢および位置の調整後、大径部3110の外周面と穴4002の内周面との間にハンダHを埋め込み支軸3102をシャーシ4に固定する。
支軸3102およびベアリング3103並びに回動アーム5A、OPベース部72を予め組み付け、回動アーム5の回転部6を構成する。
回動アーム5に組み付けられた支軸3102の大径部3110をシャーシ4の穴4002に挿入し、光ピックアップ8を利用して支軸3102が所定の位置、向きとなるように回動アーム5の姿勢および位置を調整する。
詳細に説明すると、ベアリング軸6に形成された2つの係合凹部3112を調整治具の係合部材902によりクランプし、この係合部材902を駆動することにより回動アーム5の傾き及び高さの調整を行う。
その際、支軸3102の傾きの調整はPD29、30に投影される反射光ビームの光スポット内の強度分布ずれをPD29、30から出力される光検出信号に基づいて観測しつつ行う。あるいは、実際に光ディスク1Aの再生を行い、PD29、30から出力される光検出信号から生成される再生信号のジッター値が最良となるように支軸3102の傾きの調整を行ってもよい。また、回動アーム5の光軸方向(高さ方向)の位置調整は、光ディスク1AとOPベースプレート22の距離を測定し、その測定値が設計値と合致するように行う。
回動アーム5の姿勢および位置の調整後、大径部3110の外周面と穴4002の内周面との間にハンダHを埋め込み支軸3102をシャーシ4に固定する。
本実施例によれば、シャーシ4に、支軸3102の大径部3110よりも外径の大きな寸法の穴4002を形成しておき、支軸3102およびベアリング3103を予め回動アーム5の回転部6に組み付け、組み付けられた回動アーム5の支軸3102を穴4002に挿入し、光ピックアップ8を利用して支軸3102が所定の位置、向きになるように回動アーム5の姿勢および位置を調整し、姿勢および位置の調整後、支軸3102の大径部3110の外周面と穴4002の内周面との間にハンダHを埋め込み支軸3102をシャーシ4に固定するようにしたので、シャーシ4に対する支持スパンが狭い回動アームタイプの光ピックディスク装置100であっても、光ピックアップ8の光ディスク1Aに対する光軸倒れの発生を抑制でき、これにより光学的な収差や光ピックアップ8を構成するフォトディテクタ上のスポット光強度分布のずれの発生を抑制して光ディスク装置100の性能を向上させる上で有利となる。
なお、実施例では、支軸3102の端部に大径部3110を設け、シャーシ4にこの大径部3110よりも外径の大きな寸法の穴4002を形成しておき、回動アーム5の姿勢および位置の調整後、大径部3110の外周面と穴4002の内周面との間にハンダHを埋め込み支軸3102をシャーシ4に固定した場合について説明したが、本発明では、大径部3110を設けずに均一外径の支軸3102の箇所をシャーシ4の穴4002にハンダHで固定するようにしてもよい。
1A……光ディスク、4……シャーシ、5……回動アーム、6……回転部、8……光ピックアップ、3102……支軸、3103……ベアリング、4002……穴、H……ハンダ、100……光ディスク装置、200……光ピックアップ装置。
Claims (7)
- シャーシ上で回転駆動する光ディスクに対し記録および/または再生用の光ビームを照射し、前記照射された光ビームの前記光ディスクでの反射光による反射光ビームを検出する光ピックアップと、
前記光ピックアップが搭載され回転部を中心に回転する回動アームとを備え、
前記回転部は、前記シャーシに固定された支軸と、前記支軸と回動アームとの間に介設されたベアリングとで構成された光ディスク装置であって、
前記支軸は前記シャーシに設けられた前記支軸よりも外径の大きな寸法の穴に挿入され、前記支軸の外周部と前記穴の内周部との間にハンダが充填されて固定されている、
ことを特徴とする光ディスク装置。 - 前記支軸は、前記ベアリングが装着される軸部と、前記軸部の端部に前記軸部よりも大きな寸法の直径で形成された大径部とを有し、前記大径部が、該大径部よりも大きな寸法の穴に挿入され該大径部の外周部と前記穴の内周部との間にハンダが充填されて固定されていることを特徴とする請求項1記載の光ディスク装置。
- 前記大径部には前記回動アームの姿勢および位置を調整するための係合凹部が形成されていることを特徴とする請求項2記載の光ディスク装置。
- シャーシ上で回転駆動する光ディスクに対し記録および/または再生用の光ビームを照射し、前記照射された光ビームの前記光ディスクでの反射光による反射光ビームを検出する光ピックアップと、
前記光ピックアップが搭載され回転部を中心に回転する回動アームとを備え、
前記回転部は、前記シャーシに固定された支軸と、前記支軸と回動アームとの間に介設されたベアリングとで構成された光ディスク装置の組み立て方法であって、
前記シャーシに、前記支軸よりも外径の大きな寸法の穴を形成しておき、
前記支軸およびベアリングを予め前記回動アームの回転部に組み付け、
前記組み付けられた回動アームの前記支軸を前記穴に挿入し、
前記支軸が所定の位置、向きになるように前記回動アームの姿勢および位置を調整し、
前記姿勢および位置の調整後、前記支軸の外周面と前記穴の内周面との間にハンダを埋め込み前記支軸を前記シャーシに固定するようにした、
ことを特徴とする光ディスク装置の組み立て方法。 - 前記支軸は、前記ベアリングが装着される軸部と、前記軸部の端部に前記軸部よりも大きな寸法の直径で形成された大径部とを有し、前記大径部が、該大径部よりも大きな寸法の穴に挿入され、前記姿勢及び位置の調整後、該大径部の外周部と前記穴の内周部との間にハンダが充填されて固定されることを特徴とする請求項4記載の光ディスク装置の組み立て方法。
- 前記大径部には前記回動アームの姿勢および位置を調整するための係合凹部が形成され、前記回動アームの姿勢および位置の調整は、前記係合凹部に係合する係合部材を駆動することで行われることを特徴とする請求項5記載の光ディスク装置の組み立て方法。
- 前記回動アームの姿勢および位置の調整は前記光ピックアップにより検出される光検出信号を利用して行われることを特徴とする請求項4記載の光ディスク装置の組み立て方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004209735A JP2006031826A (ja) | 2004-07-16 | 2004-07-16 | 光ディスク装置およびその組み立て方法 |
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2004
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