JP2006030878A - 画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】スチレン−アクリル共重合樹脂をベースレジンとする非磁性一成分トナーを現像剤として正帯電型の電子写真プロセスに使用した画像形成方法において、現像装置を取り替えるまでの期間、すなわち現像装置の寿命を長くすることのできる画像形成方法を提供することである。
【解決手段】定着プロセスにおける定着ヒーターの設定温度を基準にして、環境温度が常温より高い場合、前記常温よりの上昇温度分と同程度に前記定着ヒーターの設定温度を低下させ、前記環境温度が常温より低い場合、前記常温よりの低下温度分と同程度に前記定着ヒーターの設定温度を上昇させるように制御する画像形成方法とする。
【選択図】 図1
【解決手段】定着プロセスにおける定着ヒーターの設定温度を基準にして、環境温度が常温より高い場合、前記常温よりの上昇温度分と同程度に前記定着ヒーターの設定温度を低下させ、前記環境温度が常温より低い場合、前記常温よりの低下温度分と同程度に前記定着ヒーターの設定温度を上昇させるように制御する画像形成方法とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、電子写真方式の非磁性一成分正帯電型のトナーを用いた画像形成方法に関する。
電子写真画像形成装置は、像担持体としての円筒状電子写真感光体の外周に近接配置される帯電装置、露光装置、現像装置、転写装置を備え、さらに前記各装置により実施される電子写真プロセスにより転写紙に転写されたトナー像を融着し、定着させる定着装置を経由させることにより、用紙に画像を形成して外部に排出する機能を備える。この装置に用いられる前記円筒状電子写真感光体としては、最近では、有機系光導電性材料を樹脂中に分散させた有機感光層を有する有機系電子写真感光体(以下、有機感光体)が一般的になってきた。この有機感光体は、負帯電用に必要でかつ良好な正孔輸送材料が、正帯電用に必要な電子輸送材料よりも豊富に見つけ出されてきたことを理由に、主として負帯電型の電子写真プロセス(負帯電プロセス)で用いられることが一般的である。
最近になって正帯電プロセスに必要で、良好な電気特性を有する電子輸送材料が開発されたことと、前記負帯電プロセスに比べてオゾンの発生が少なく、低コストのスコロトロン帯電が可能で、解像度、環境安定性、高速対応性、低コスト、耐刷性等に優れていることなどが注目されて、正帯電型の電子写真プロセス(以下、正帯電プロセス)を採用する画像形成装置が増えてきた。
レーザープリンタやファクシミリなどの画像形成装置のうち、特に小型の装置では、最近、非磁性一成分正帯電トナーを用いた接触現像方式による正帯電プロセスが採用されることが多くなってきた。この正帯電プロセスにおける非磁性一成分正帯電トナーを用いた接触現像方式は、従来の二成分現像剤を用いた現像方式(負帯電プロセス)に比べて現像装置の小型化、低価格化が可能であるだけでなく、高解像度画像に優れているという利点を有しているため、広く用いられるようになってきている。さらにクリーナレス現像方式と組み合わせると、未転写トナーを現像工程で回収して再利用でき、トナーの有効利用性も高くなるので、付加価値が大きくなって好ましい。
前述の非磁性一成分正帯電トナーを用いた接触現像方式による正帯電型の電子写真プロセスとクリーナレス現像方式とに関する画像形成方法については、以下説明するようにいくつかの文献により公知技術化されている。たとえば、トナー供給ローラに印加するバイアス電圧を、トナー供給ローラ自体の物性変化に合わせるように可変制御することにより、負帯電現像ではあるが、ベタ黒画像においても濃度低下を少なくなるように改良した非磁性一成分トナーを用いる現像装置が知られている(特許文献1−0006、0010段落)。
また、非磁性一成分正帯電トナーを用いた画像形成では、カブリの発生、ベタ黒濃度の均一性が劣るという欠陥を、トナー粒子の比表面積を特定すると共に、供給ローラに対して、現像ローラのバイアス電位(絶対値)より100〜400V高いバイアス電位を与えることにより改善した発明もある(特許文献2−0004、0005段落)。
さらに、正帯電型非磁性一成分粉砕トナーを用いた画像形成方法に、クリーナレス現像方式と組み合わせ、加熱ローラにより定着する定着装置を備えた画像形成装置の発明の記載がある(特許文献3、0025〜0048段落)。
さらにまた、画像の定着性を向上させるために、高温高湿または低温低湿の環境条件に対応させて、定着装置のヒータへの印加電圧を制御するようにしたクリーナレス現像方式の画像形成装置に関する発明が知られている(特許文献4、要約の解決手段、0010から0012段落)。
特開平6−194944号公報
特開平9−197710号公報
特開平9−305066号公報
特開2001−318558号公報
しかしながら、正帯電型非磁性一成分トナーを用いた正帯電プロセスによる画像形成方法には、トナーを搬送するキャリアを持たないことに起因して、二成分現像剤を用いた画像形成に比べてトナーの帯電性、搬送性が劣り、特に粉砕トナーを使用する場合、長期の繰り返し使用と共に、ベタ黒濃度の均一性低下やカブリの増加等の画像品質の低下現象が見られるという問題がある。
特に、前記スチレン−アクリル共重合樹脂をベースレジンとする非磁性一成分トナーを用いた画像形成方法と前記クリーナレス現像方法とを組み合わせた画像形成方法では、前記画像品質の低下問題を解決するためにトナーを含む現像装置を新しいものに交換することにより前記画像品質の低下問題を解決していた。
本発明は、前述の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、スチレン−アクリル共重合樹脂をベースレジンとする非磁性一成分トナーを現像剤として正帯電型の電子写真プロセスに使用した画像形成方法において、現像装置を取り替えるまでの期間、すなわち現像装置の寿命を長くすることのできる画像形成方法を提供することである。
特許請求の範囲の請求項1記載の本発明によれば、非磁性一成分正帯電現像剤を使用し、帯電、露光、現像、転写、定着を主要プロセスとする電子写真画像形成プロセスを、この順に実施する画像形成方法において、前記定着プロセスにおける定着ヒーターの設定温度を基準にして、環境温度が常温より高い場合、前記常温よりの上昇温度分と同程度に前記定着ヒーターの設定温度を低下させ、前記環境温度が常温より低い場合、前記常温よりの低下温度分と同程度に前記定着ヒーターの設定温度を上昇させるように制御する画像形成方法とすることにより、前記目的は達成される。
特許請求の範囲の請求項2記載の本発明によれば、前記定着プロセスにおける定着ヒーターの設定温度を基準にして、環境温度が常温より高い場合、常温よりの上昇温度1℃当たり、前記定着ヒーターの設定温度を(1±0.3)℃の比率で低下させ、前記環境温度が常温より低い場合、常温よりの低下温度1℃当たり、前記定着ヒーターの設定温度を(1±0.3)℃の比率で上昇させるように制御する請求項1記載の画像形成方法とすることにが好ましい。
特許請求の範囲の請求項3記載の本発明によれば、スチレン−アクリル共重合樹脂をベースレジンとする正帯電型非磁性一成分トナーを現像剤として用いる請求項1または2記載の画像形成方法とすることがより好ましい。
特許請求の範囲の請求項4記載の本発明によれば、スチレン−アクリル共重合樹脂をベースレジンとする正帯電型非磁性一成分トナーが粉砕トナーである請求項3記載の画像形成方法とすることが望ましい。
特許請求の範囲の請求項5記載の本発明によれば、スチレン−アクリル共重合樹脂をベースレジンとする正帯電型非磁性一成分トナーのガラス転移温度が55℃乃至60℃である特許請求の範囲の請求項4記載の画像形成方法とすることがより望ましい。
前記本発明によれば、スチレン−アクリル共重合樹脂をベースレジンとする非磁性一成分トナーを現像剤として正帯電型の電子写真プロセスに使用した画像形成方法において、現像装置を取り替えるまでの期間、すなわち現像装置の寿命を長くすることのできる画像形成方法を提供することができる。
以下、本発明の画像形成方法について、図を用いて詳細に説明する。本発明はその要旨を超えない限り、以下、説明する実施例に限定されるものではない。図1は本発明の画像形成方法にかかる電子写真方式の正帯電型非磁性一成分接触現像方式による画像形成装置の概略断面図である。
正帯電型非磁性一成分トナーを用いた画像形成方法では、特にクリーナレス現像方式とを組み合わせた場合、現像装置の寿命が短い原因として、次のようなことが分かった。すなわち、クリーナレス現像方式では未転写トナーが現像装置に回収され再利用されるため、特に繰り返しの電子写真プロセスによって現像装置内部に、外添剤や荷電制御剤が剥離したトナーや砕けたトナー片などの劣化トナーが蓄積され次第に増加し易い、しかもこの劣化トナーの増加という現象は前記画像形成方法を用いる限り避けられない。その結果、トナーの帯電性や搬送性が悪くなって画質の低下を招き易く、通紙枚数が多くなるにつれて良好な画像を維持することが次第に困難となる。従来、この画質低下を回避する方法として、前述のように現像装置を新しいものに交換していた。前述の現像装置の寿命が短いとは、この現像装置の交換サイクルが短いということである。
また、前記クリーナレス現像方式には正帯電型および負帯電型の両プロセスの方式があるが、前述の画質が低下し易いという問題点は特に定着性のよいガラス転移点を有する正帯電型プロセスとスチレン−アクリル共重合樹脂をベースレジンとする粉砕トナーを使用する場合に顕著となり易い。このスチレン−アクリル共重合樹脂系の粉砕トナーを使用したクリーナレス現像方式と正帯電プロセスを組み合わせた場合における画質低下について、トナーの視点から説明すると、その問題点は本来的に負帯電化し易い樹脂材料をトナーのベースレジンとして用い、さらに荷電制御剤の添加によって正帯電トナー化して使用していることにその原因がある。
すなわち、正帯電トナーは、通常は負帯電化し易いベースレジン材料に荷電制御剤を混合させるにより強制的に正帯電化させているので、接触摩擦等の機械的ダメージあるいは電気化学的ダメージにより前記荷電制御剤やその他の外添剤がベースレジンから剥がれたり、埋没したり、あるいは化学的に変化することなどにより、容易にベースレジン本来の性質である負帯電へ移行し易いのである。さらにその他に、添加剤の混合に起因して樹脂本来の機械的、強度的物性の低下が避けられないことが問題として加わる。この結果、繰り返し使用サイクルが増えるにつれて正帯電トナー中に負帯電トナーが次第に増加するだけでなく、さらに樹脂自体の機械的強度もポリエステル樹脂などより低いことも加わって、電子写真プロセスを繰り返すうちに、ポリエステル樹脂などをベースレジンとするトナーに比べて相対的に、トナーの帯電性や搬送性が悪くなり、画像品質が低下する原因となるトナーの劣化の比率が高くなり、現像装置の交換までの寿命が短くなるのである。
さらに、正帯電型非磁性一成分トナーであって、特にスチレン−アクリル共重合樹脂をベースレジンとする粉砕トナーを用いた画像形成方法では、特にクリーナレス現像方式と組み合わせた場合、環境条件の変化により画質が大きく影響を受け易いということが判明した。具体的には、高温高湿環境下ではトナーのドクターブレードへの融着、現像ローラへのフィルミングなどの問題が起こり易く、また、低温低湿環境下では前述したトナー割れ片、砕け片によるドクターブレードへの固着、現像ローラへのフィルミング、流動性低下などの問題が生じ易く、その結果、前述の画質低下に影響を及ぼし、現像装置の寿命が短くなる傾向が見られたのである。
この原因は、クリーナレス現像方式において用いられる正帯電型非磁性一成分トナーであって、スチレン−アクリル共重合樹脂をベースレジンとする粉砕トナーがトナー容器から供給ローラ、現像ローラを経由して感光体ドラム表面へ搬送される間に受ける接触帯電摩擦および層厚規制ブレードなどの機械的応力に対する強度的耐久性(砕け難さ)または前記搬送時に受ける環境温度、環境湿度、摩擦熱などに対する熱的耐久性(軟化のし難さ)などが若干低いからである。
前記トナーが前述のような耐久性が少し弱いことに対しては、前述のように、正帯電トナーは本来的に負帯電化し易いので、スチレン−アクリル共重合樹脂をベースレジンとする正帯電トナーは樹脂自体をできるかぎりニュートラル極性に近くなるように決められる化学構造式上の制約による影響や樹脂中に混在させる荷電制御剤の添加量を多くせざるを得ないという制約による影響が大きい。そのため、前記正帯電トナーの熱的、強度的耐久性をあまり高くできないのである。前記スチレン−アクリル共重合樹脂をベースレジンとする正帯電トナーのガラス転移点は、55℃〜60℃とすることができ、好ましくは55℃〜58℃である。60℃を超えるとトナーが割れ易くなったり、画像にカブリが目立つようになる。55℃未満では感光体や現像ドラム表面へのフィルミングが発生し、ベタ黒やハーフトーン画像で白スジ欠陥画像になり易い。その結果、画像形成装置が高温高湿環境下に置かれると、トナーが軟化し易くなり、ドクターブレードに融着し、現像ローラへのフィルミングや電子写真感光体へのフィルミングを生じ易くさせるのである。一方、低温低湿環境下では逆に前記正帯電トナーは機械的強度が大きくないので、砕け易くなり、繰り返し使用するうちに、砕けたトナー片、割れトナー片、微粉トナー等が多くなり、また、ドクターブレードに固着する現象や現像ローラへのフィルミングを招き易くなり、さらにトナーの流動性を悪化させる問題が発生するのである。このようにスチレン−アクリル共重合樹脂をベースレジンとするトナーでは前述のようにガラス転移点が相対的に低いので、定着性には好ましいが、環境温度、画像形成装置内温度の影響を受けて、画像品質問題を発生させ易いのである。
このように、正帯電型非磁性一成分のスチレン−アクリル共重合樹脂をベースレジンとする粉砕トナーを用いたクリーナレス方式の現像装置または現像装置には、トナーが低価格で、高解像度画像、装置の小型化等の数多くの優れた点を有する一方で、高温高湿環境下、低温低湿環境下での繰り返し使用後に得られる画質の安定性、信頼性には問題があり、解決されるべき課題として残されている。この問題を回避するため、従来の画像形成装置では、劣化トナーの比率が高くなって画質の低下が目立つようになる前に、おおよそ、初期充填トナー量の3分の2程度を消費した時点で、トナーを含む現像装置を寿命とみなして新しい装置に交換するという方法が多く採られていた。このことが正帯電型非磁性一成分クリーナレス方式の現像装置または装置の寿命を短くし、ランニングコストの点で不利と言われる理由であった。それだけでなく、廃棄される現像装置または装置には相対的に高価といえる現像ローラ、供給ローラなどのように未だ寿命に達していない部品も含まれていた。
一方、正帯電用のトナーは微粒子化する方法で分けると、顔料や染料等からなる着色剤やCCRおよびCCAなどの荷電制御剤等を溶融させたポリエステル樹脂、スチレン−アクリル共重合体樹脂等の各種熱可塑性樹脂などを粉砕した樹脂粉体を母体として、シリカ、アルミナ、酸化チタン微粒子などの外添剤が加えられた粉砕トナーと、着色剤、荷電制御剤等を添加したスチレン、アクリル系等の高分子化合物の単量体を懸濁重合、乳化重合などの公知の重合法により共重合させて得られる球状のスチレン−アクリル共重合体微粒子を母体として、さらに流動性や帯電性を良くするためのシリカ、酸化チタンなどの微粒子からなる外添剤が加えられた重合トナーとがある。重合トナーはトナー形状が粉砕トナーに比べて表面に凹凸が少なく形状の揃った球状であるので、流動性に優れているが外添剤が剥がれ易い欠点がある。粉砕トナーは粒子表面に凹凸が多く、不揃い形状であるので、流動性は重合トナーより劣るが外添剤が表面の凹部に入り込んでいるので、剥がれにくい点で優れている。
本発明にかかる正帯電型非磁性一成分粉砕トナーに用いられる結着樹脂としては通常よく知られている定着性のよい一般的な熱可塑性樹脂を主成分とする樹脂、例えば、スチレン−アクリル共重合樹脂を主成分とする樹脂が好ましい。このスチレン−アクリル共重合樹脂を結着樹脂とする場合は、同系の共重合樹脂をベースとする荷電制御剤(CCR)を用いる場合に相溶性に優れ、トナーの繰り返し使用後に荷電制御剤が離脱することの防止に効果があるので好ましい。たとえば、スチレン−アクリル共重合樹脂の場合、トナーの良好な定着性と耐オフセット性の両方を満足させるには、200〜9000000の範囲の重量分子量分布を示し、数千の低分子量と数十万の高分子量の両方において、それぞれピーク分布を有する樹脂が好ましい。
しかし、スチレン−アクリル共重合樹脂をベースとする粉砕トナーは、前述のように重合トナーや前記ポリエステル樹脂をベースとするトナーに比べて低価格である点と、より高画質が得られる点で優れているが、トナーの強度的耐久性の点で劣っている。
図1に示す画像形成装置は、主要な構成部材である現像装置100とドラム装置200とを現像ローラ4と感光ドラム6とが対向するように組み合わせた概略の構成を示す断面図である。
現像装置100はトナー容器部1とトナー攪拌翼2と供給ローラ3と現像ローラ4と層厚規制ブレード5とを備える。トナー容器部1は、内部にトナー20とトナー攪拌翼2を備え、トナー20が凝集しないように攪拌すると共に、供給ローラ3、現像ローラ4側に面して開口部15を有し、この開口部15からトナー20を供給ローラ3ヘ送り出す機能を有する。トナー容器部1の頂部には蓋1aがあって、容器頂部の全体が開口可能にされているが、開閉可能な窓状の小さい開口であってもよい。トナーの補給はトナー容器部1の頂部の開口を利用して行う。トナー攪拌翼2は前記トナー容器部1内にあり、前記供給ローラ3、現像ローラ4、層厚規制部材5等はトナー容器部1の前記開口部15の外側にある。
ドラム装置200は感光ドラム6と帯電器7を備える。さらに前記感光ドラム6の外周には装置外の露光装置8、転写装置9などの電子写真プロセス部材が配置され、その他に定着装置10等を備えることにより画像形成装置の主要部分が構成される。前記感光ドラム6としては、正帯電用の単層感光層が形成された感光ドラム6が好ましいが、正帯電用であれば、単層感光層でなくともよい。正帯電装置7としては、コロトロン、スコロトロン、帯電ローラ等があるが、低コストで信頼性の高いスコロトロン帯電装置が好ましい。
本発明にかかる画像形成方法では、感光ドラム6の外周に配置される帯電装置7、露光装置8、現像装置100、転写装置9、紙粉除去装置11等による電子写真プロセス機能を感光ドラム6の回転と共に順に奏することにより、画像形成が行われ、転写装置9に通紙された記録用紙12に転写された画像を定着装置10により定着して出力される。定着装置10は定着ヒーター13を備える。
トナー20は荷電制御剤、着色剤を混合させたスチレン−アクリル共重合樹脂からなるベースレジンを粉砕して得られる微粒子をトナー母材として、母材表面にシリカなどの外添剤を均一に付着させて形成される。このトナー20は攪拌翼2によりトナー容器1から供給ローラ3に運ばれ、供給ローラ3の矢印方向の回転により現像ローラ4との接触部へ搬送され、現像ローラ4に搬送される。この供給ローラ3はトナーをスポンジ状の凹凸表面に保持して現像ローラ4側に送る。この供給ローラ3には当初現像ローラ4と同電圧の直流電圧が印加される。供給ローラ3への印加電圧値が現像ローラ4への印加電圧値より低いと供給ローラ3から現像ローラ4へのトナー20の搬送が少なくなり、高いと多くなる。前記トナー20の供給ローラ3から現像ローラ4への搬送が少なすぎる場合はトナー20供給が足りなくなってベタ黒画像濃度の不均一性(ベタ黒が次第にかすれるようになること)が現れる。前記搬送が多すぎるとカブリ画像が現れる。すなわち、前記トナー20の供給ローラ3から現像ローラ4への搬送は少なすぎても、多すぎても画質の低下に繋がるので、好ましくない。次にトナー20が現像ローラ4上で、ブレード状金属弾性体(層厚規制部材)5と現像ローラ4との押圧部に達すると、トナー20は押圧または圧接により現像ローラ4および層厚規制部材5から摩擦帯電を受けると共にさらにトナー粒子の二層弱程度の薄層にされた後、図の矢印方向への回転と共に感光ドラム6の表面にまで搬送され、そこで静電潜像を可視像化する。この際、トナーを含む周辺温度が常温とされる20℃より高いと現像ローラへのフィルミングが起き易く、20℃より低い場合にトナーが砕けて微粉化し、相互に凝集したり、層厚規制部材5への固着が起き易くなる。いずれの場合もベタ黒中における白スジの不良画像が現われる。反転現像では、この現像ローラ4には所定の正の直流電圧が印加され、トナー20を前記静電潜像における相対的な低電位部である印字部(露光部)に正帯電トナーを適切に転移させる重要な機能を有している。
非磁性一成分の正帯電粉砕トナーを用いたクリーナレス現像方法についての一般的な欠点としては、前述のように現像装置の寿命が短いことが挙げられる。その原因は、正帯電トナーは未転写トナーが比較的多い上、現像装置に回収され再利用されるため、繰り返し印字によって現像装置内部に劣化トナーが蓄積されやすく、次第に劣化トナーの比率が増加することにある。
そこで、高温高湿時に起き易いトナーの感光体または現像ローラへのトナーのフィルミングや低温低湿時に起き易いドクターブレードへのトナー固着、またはトナーの流動性低下などに起因する画質の低下について評価するために、定着ヒータの設定温度が常温(20℃)で185℃である画像形成装置を用いて、環境温度が10℃から30℃に上昇する場合、定着ヒータ温度を環境温度1℃当たり0.5℃、0.7℃、1.0℃、1.3℃、1.6℃づつの比率で温度低下させるように設定し、それぞれ実験例1、2、3、4、5とした。例えば、環境温度30℃の時の定着ヒータ温度は実験例1では180℃、実験例2では178℃、実験例3では175℃、実験例4では172℃、実験例5では169℃となる。環境温度10℃の時の定着ヒータ温度は実験例1では190℃、実験例2では192℃、実験例3では195℃、実験例4では198℃、実験例5では201℃となる。これに対して、定着ヒータの温度設定として、環境温度に関係なく175℃、185℃、195℃にそれぞれ固定した場合を実験例6、7、8とした。それぞれの実験例の設定温度を下記表1に示す。これらの実験例について、前記フィルミングに対する評価としてベタ黒中の白スジやハーフトーン画像中の白スジを、トナーの流動性に対する評価としてはベタ黒濃度均一性をそれぞれ測定した。評価条件としては、低温低湿環境LL(10℃、20%RH)および高温高湿環境HH(30℃、80%RH)で、初期(0枚)と3000枚、6000枚、9000枚のランニング試験を行ない、それぞれの段階の枚数における評価結果を表2に示す。〇は完全に無し、△は若干有り、×は有りをそれぞれ表す。
表2から、実験例2、3、4では従来問題であったベタ黒スジ、ハーフトーンスジ、ベタ黒均一性に関する画像特性について、低温低湿環境LL(10℃、20%RH)および高温高湿環境HH(30℃、80%RH)の場合とも9000枚のランニング後においても問題無く、良好な画像品質であり、充分に高寿命が得られることが分かる。実験例2、3、4は、それぞれ前述の実験条件から、常温時の定着ヒーターの設定温度を基準にして、環境温度が常温より高い場合、その上昇温度分と同程度に定着ヒーター温度の設定温度を低下させ、環境温度が常温より低い場合、その低下温度分と同程度に定着ヒーター温度を上昇させる場合に相当するので、本発明による優れた効果を表している。
また、表2の実験例1では、それなりの効果はあるが、高温高湿条件下における画像評価が通紙枚数6000枚以上で、ベタ黒における白スジとハーフトーンでの白スジの画像不良問題が出始める結果となっている。また、実験例5では、それなりの効果はあるが、通紙枚数6000枚から前記と同様な白スジ不良が出始める結果となっている。
一方、実験例6〜実験例8は、本発明に含まれない実験例であり、非常に悪い画像評価結果であることが示されている。
1 トナー容器部
1a 蓋
2 攪拌翼
3 供給ローラ
4 現像ローラ
5 層厚規制部材
6 感光ドラム
7 正帯電装置
8 露光光源
9 転写装置
10 定着装置
11 紙粉除去装置
12 記録用紙
13 定着ヒーター
15 開口部
20 トナー
100 現像装置
200 ドラム装置
1a 蓋
2 攪拌翼
3 供給ローラ
4 現像ローラ
5 層厚規制部材
6 感光ドラム
7 正帯電装置
8 露光光源
9 転写装置
10 定着装置
11 紙粉除去装置
12 記録用紙
13 定着ヒーター
15 開口部
20 トナー
100 現像装置
200 ドラム装置
Claims (5)
- 非磁性一成分正帯電現像剤を使用し、帯電、露光、現像、転写、定着を主要プロセスとする電子写真画像形成プロセスを、この順に実施する画像形成方法において、前記定着プロセスにおける定着ヒーターの設定温度を基準にして、環境温度が常温より高い場合、前記常温よりの上昇温度分と同程度に前記定着ヒーターの設定温度を低下させ、前記環境温度が常温より低い場合、前記常温よりの低下温度分と同程度に前記定着ヒーターの設定温度を上昇させるように制御することを特徴とする画像形成方法。
- 前記定着プロセスにおける定着ヒーターの設定温度を基準にして、環境温度が常温より高い場合、常温よりの上昇温度1℃当たり、前記定着ヒーターの設定温度を(1±0.3)℃の比率で低下させ、前記環境温度が常温より低い場合、常温よりの低下温度1℃当たり、前記定着ヒーターの設定温度を(1±0.3)℃の比率で上昇させるように制御することを特徴とする請求項1記載の画像形成方法。
- スチレン−アクリル共重合樹脂をベースレジンとする正帯電型非磁性一成分トナーを現像剤として用いることを特徴とする請求項1または2記載の画像形成方法。
- スチレン−アクリル共重合樹脂をベースレジンとする正帯電型非磁性一成分トナーが粉砕トナーであることを特徴とする請求項3記載の画像形成方法。
- スチレン−アクリル共重合樹脂をベースレジンとする正帯電型非磁性一成分トナーのガラス転移温度が55℃乃至60℃であることを特徴とする請求項4記載の画像形成方法。
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JP2011018074A (ja) * | 2007-09-26 | 2011-01-27 | Oki Data Corp | 画像形成装置 |
US8005381B2 (en) | 2007-09-26 | 2011-08-23 | Oki Data Corporation | Image forming apparatus |
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2004
- 2004-07-21 JP JP2004213186A patent/JP2006030878A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011018074A (ja) * | 2007-09-26 | 2011-01-27 | Oki Data Corp | 画像形成装置 |
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