JP2006029793A - 生菌検出方法および生菌計数装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】生菌を含有するか含有する可能性のある検体から蛍光試薬を用いて生菌を検出する方法であって、従来から知られている方法と比較してより正確に生菌の検出を行うことができる方法および生菌計数装置を提供すること。
【解決手段】生菌内に取り込まれた蛍光試薬が時間経過とともに蛍光発光機能の発現量が変化した点を生菌由来の点と判断することを特徴とし、微生物採取用フィルタ2上に捕捉した生菌に蛍光試薬を接触させ、接触後に時間を空けずにフィルタ2上に励起光を照射することで生じる光点を検出した後、時間を経過させた後に再度フィルタ2上に励起光を照射することで生じる光点を検出し、接触直後の光点と輝度を比較して輝度が変化した光点を生菌由来の光点と判断することを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、生菌を含有するか含有する可能性のある検体から蛍光試薬を用いて生菌を検出する方法であって、従来から知られている方法と比較してより正確に生菌の検出を行うことができる方法および生菌計数装置に関する。
蛍光試薬を用いて生菌を検出する方法の一例として蛍光性酵素基質であるフルオレセイン系蛍光試薬が生菌を検出するための試薬として有用であることは、当業者によく知られている事実である。フルオレセイン系蛍光試薬は、生菌に細胞膜を透過して取り込まれると、細胞質内のエステラーゼなどの酵素により加水分解されてフルオレセイン骨格を有する蛍光物質(5−カルボキシフルオレセインなど)に変換されて発光機能が発現する。
従って、微生物採取用フィルタ上に捕捉した生菌にフルオレセイン系蛍光試薬を接触させてから、または、フルオレセイン系蛍光試薬を接触させた生菌を微生物採取用フィルタ上に捕捉してから、フィルタ上に励起光を照射することで生じる光点を生菌と判定する方法が古くから知られている。
しかしながら、上記の方法では生菌を正確に検出することができないという問題がある。なぜならば、生菌に取り込まれた試薬から生成した蛍光物質の蛍光波長と類似した蛍光波長を有する自家蛍光物質が自然界には多く存在するので、このような自家蛍光物質がフィルタ上に存在すると、励起光を照射することで生じる光点が、いずれの物質由来のものであるのか区別をつけがたい側面を有するからである。
そこで、下記の特許文献1において、フィルタ上に励起光を照射することで生じる光点の蛍光画像を記録した後、染色された媒体に光照射して光退色を誘発せしめてから再び蛍光画像を記録し、光照射前後の蛍光画像の差画像として現れた光点を生菌と判断する方法が提案されている。この方法は、生菌に取り込まれた試薬から生成した蛍光物質に強力な励起エネルギーを有する励起光を照射することによる蛍光の減弱、即ち、光退色という現象を利用し、フィルタ上の自家蛍光物質の存在による生菌の検出精度への影響を排除しようとするものである。
特開平10−215894号公報
しかしながら、上記の特許文献1において提案されている方法によっても、必ずしも満足できる成果を得ることができるわけではない。なぜならば、特許文献1の段落番号0018にも記載の通り、光退色は生菌に取り込まれた試薬から生成した蛍光物質のみに起こる現象ではなく、岩石等も光退色するので、岩石等が夾雑物としてフィルタ上に存在すると、生菌の検出精度に影響を及ぼすことになるからである。そこで本発明は、菌を含有するか含有する可能性のある検体から蛍光試薬を用いて生菌を検出する方法であって、従来から知られている方法と比較してより正確に生菌の検出を行うことができる方法および生菌計数装置を提供することを目的とする。
上記の点に鑑みてなされた本発明の生菌検出方法は、請求項1記載の通り生菌内に取り込まれた蛍光試薬が時間経過とともに蛍光発光機能の発現量が変化した点を生菌由来の点と判断することを特徴とする。また、請求項2記載の生菌検出方法は請求項1記載の生菌検出方法において微生物採取用フィルタ上に捕捉した生菌に蛍光試薬を接触させ、接触後に時間を空けずにフィルタ上に励起光を照射することで生じる光点を検出した後、時間を経過させた後に再度フィルタ上に励起光を照射することで生じる光点を検出し、接触直後の光点と輝度を比較して輝度が変化した光点を生菌由来の光点と判断することを特徴とする。また、請求項3記載の生菌検出方法は請求項1記載の生菌検出方法において微生物採取用フィルタ上に捕捉した生菌に接触させる蛍光試薬を細胞内エステラーゼ酵素により加水分解し蛍光性を有すことができる蛍光試薬とすることを特徴とする。また、請求項4記載の生菌検出方法は請求項3記載の生菌検出方法において細胞内エステラーゼ酵素により加水分解し蛍光性を有すことができる蛍光試薬が5−カルボキシフルオレセインジアセテートアセトキシメチルエステル、5−(6−)カルボキシフルオレセインジアセテート、2',7'−ビス−(2−カルボキシエチル)−5−(6−)カルボキシフルオレセインアセトキシメチルエステル、5−(6−)スルホフルオレセインジアセテート、フルオレセインジアセテート、5−クロロメチルフルオレセインジアセテート、5−(6−)カルボキシフルオレセインジアセテートスクシニミジルエステル、フルオレセイン−5−カルボニルアジドジアセテートから選ばれることを特徴とする。また、請求項5記載の生菌検出方法は請求項2記載の生菌検出方法において微生物採取用フィルタ上に捕捉した生菌に蛍光試薬を接触させ、接触後に時間を空けずにフィルタ上に励起光を照射することで生じる光点を検出した後、再度フィルタ上に励起光を照射することで生じる光点を検出するのを生菌に取り込まれた試薬が細胞内エステラーゼ酵素により加水分解し蛍光性を有するまで経過させることを特徴とする。
また、請求項6記載の生菌検出方法は請求項2記載の生菌検出方法において接触直後の光点と輝度を比較することを複数または連続に実施することを特徴とする。また、請求項7記載の生菌検出方法は請求項2記載の生菌検出方法において生菌に取り込まれた試薬が細胞内エステラーゼ酵素により加水分解し蛍光性を有するまで経過させた後フィルタ上に励起光を照射することで生じる光点を検出し、接触直後の光点と輝度を比較したとき輝度が上昇した光点を生菌由来の光点と判断することを特徴とする。また、請求項8記載の生菌検出方法は請求項2記載の生菌検出方法において生菌に取り込まれた試薬が分解し蛍光性を有するのを加速させるための分解加速手段を備えることを特徴とする。また、請求項9記載の生菌検出方法は請求項8記載の生菌検出方法において生菌に取り込まれた試薬の分解加速手段として蛍光試薬の吸収波長帯の光を一定時間照射することを特徴とする。また、請求項10記載の生菌検出方法は請求項2記載の生菌検出方法において微生物採取用フィルタ上に捕捉した菌を含む物質由来の光点において物質表面が乾燥し光散乱性を増し輝度が変化することを防ぐ手段を有することを特徴とする。
また、請求項11記載の生菌検出方法は請求項10記載の生菌検出方法において微生物採取用フィルタ上の物質表面が乾燥し光散乱性を増し輝度が変化することを防ぐ手段として物質表面をグリセロール溶液膜で濡らすことを特徴とする。また、請求項12記載の生菌計数装置は微生物採取用フィルタの微小な一定面積に予め定められた波長域で励起光を照射する光源と、前記励起光によって発光する予め定められた波長域の光を受光する受光手段と、微生物採取用フィルタの接触直後と時間経過後にそれぞれ前記光源によって励起光が照射されて発光した光を設定した一定の時間内に受光し、接触直後の輝度に比較し時間経過後の輝度が設定した以上に変化したときに生菌と判断する生菌判断手段と、前記微小な一定面積を連続または断続的に移動させる移動手段と、生菌判断手段から生菌と判断された信号から生菌の数量を積算する積算手段を有することを特徴とする。
また、請求項13記載の生菌検出方法は請求項12記載の生菌計数装置において検査台に微生物採取用フィルタを複数搭載できる手段と、観察用の微生物採取用フィルタを切替えする手段と、個々の微生物採取用フィルタの検査進捗を管理する手段を備えることを特徴とする。
本発明の生菌検出方法は、蛍光染色法により 微生物採取用フィルタ上に捕捉した菌由来の光点を選択するとき、岩石等の自家蛍光物質の光点に惑わわされずに、従来から知られている方法と比較して正確に生菌の検出を行うことができる。
本発明において用いることができる蛍光試薬としては、5−カルボキシフルオレセインジアセテートアセトキシメチルエステル、5−(6−)カルボキシフルオレセインジアセテート、2',7'−ビス−(2−カルボキシエチル)−5−(6−)カルボキシフルオレセインアセトキシメチルエステル、5−(6−)スルホフルオレセインジアセテート、フルオレセインジアセテート、5−クロロメチルフルオレセインジアセテート、5−(6−)カルボキシフルオレセインジアセテートスクシニミジルエステル、フルオレセイン−5−カルボニルアジドジアセテートなどの公知の試薬が挙げられる。これらの試薬は、生菌に細胞膜を透過して取り込まれると、細胞質内のエステラーゼなどの酵素により加水分解されてフルオレセイン骨格を有する蛍光物質であるカルボキシフルオレセイン系化合物に変換されて発光機能が発現する。
以下、本発明の生菌検出方法について順を追って説明する。
まず、微生物採取用フィルタ上に捕捉した菌に蛍光試薬を接触させるか、または、蛍光試薬を接触させた菌を微生物採取用フィルタ上に捕捉する。この操作は自体公知の方法に準じて行えばよい。本発明において菌を含有するか含有する可能性のある検体は液状検体であるが、検査対象が飲料水などの液状サンプルの場合は、それ自体が液状検体となる。検査対象が野菜や肉をはじめとする食材などの固体サンプルの場合は、それをホモジナイズして液状検体としたり、その表面から綿棒などを用いて菌を採取し、これを生理食塩水などに遊離させて液状検体としたりする。また、まな板などの調理器具などが検査対象となる場合、その表面から綿棒などを用いて菌を採取し、これを生理食塩水などに遊離させて液状検体とする。こうした液状検体を微生物採取用フィルタで吸引濾過することでフィルタ上に菌を捕捉してから蛍光試薬をフィルタの上方から滴下するか、または、液状検体に蛍光試薬を混合した後、液状検体を微生物採取用フィルタで吸引ろ過することで、フィルタ上に染色された菌を捕捉する。
なお、微生物採取用フィルタとしては、例えば、孔径が0.1μm〜1μmの公知のものを用いることができる。
また、微生物採取用フィルタ上に捕捉した菌を含む物質表面が、測定中に乾燥し光散乱性を増し輝度が変化することを防ぐための手段として蛍光試薬には30%w/vのグリセロールを混合させておく。
蛍光試薬接触後、時間を空けずフィルタ上に励起光を照射することで生じる光点を検出する。この操作は、例えば、カルボキシフルオレセイン系化合物は、波長が495nm付近の励起光を照射した場合、波長が524nm付近の蛍光を発するので、当該蛍光をCCDカメラを用いて露光時間1秒から10秒程度の露光時間で画像撮影することにより行えばよい。これを一回目の画像という。
次に生菌細胞内に浸透した蛍光試薬が細胞内エステラーゼ酵素により加水分解し蛍光性を有すことができる時間を空け、一回目の撮影と同一場所の微生物採取用フィルタ上面に励起光を照射し一回目の撮影露光時間と同一の時間で画像撮影する。これを二回目の画像という。一回目と二回目の画像で光点の定点比較をすることで光点の輝度変化を調べる。その結果、画像中のある光点において一回目の画像における輝度に比較して二回目の画像における輝度が設定した値以上に増加した光点は生菌のものである。一方、死菌でも細胞内に一時的にエステラーゼを残存させた状態のものがあり、蛍光試薬が死菌細胞内で加水分解し蛍光性を有する場合があり一回目、二回目の画像で輝度変化が全く発生しない訳ではない。しかしながら生菌由来の光点輝度増加量と、これら生菌由来以外の物質の輝度変化量とは、その変化量の大きさで大きな差異があり、その差異に輝度閾値を設定することで生菌のみの光点を見出すことは容易である。
また、一回目、二回目と一回の輝度変化量を測定するだけでなく、複数回、または連続的に輝度変化を観察することで、生菌由来の輝度変化パターン、具体的には初期の段階では輝度の増加が起こり、時間経過とともに消光してゆくパターンを見出せる光点を生菌由来の光点と定義したり、輝度の変化が初期の段階で一定上の変化速度でおきる光点を、生菌由来の光点と定義したりすることで、より正確に判定ができる。
次に生菌細胞内に浸透した蛍光試薬が加水分解するのを外部からの制御で加速させることが可能である。例えば、吸収波長が495nmを有するカルボキシフルオレセイン系化合物の蛍光試薬の場合、波長が495nm、強さが1mWの光を生菌に数秒照射した場合
これを契機に、細胞内の蛍光試薬の加水分解が加速的に始まる現象も確認できている。
この現象を利用すれば、一回目から二回目の画像撮影間隔を短くして、生菌由来の光点の輝度変化量を大きくすることが可能となり、測定に要する時間を短縮することができる。
図1は、本発明の生菌検出方法を好適に実施するための生菌計数装置の一態様を示す概念図である。この生菌計数装置1は、光源3、光源集光手段としてのレンズ5受光部10を含む。光源3から発せられた励起光から目的の波長を取り出すために励起光分光フィルタ4で分光する。分光された励起光はダイクロイックミラー7を経て、光路を変化させられる。光路を変化させられた励起光はレンズ5を経て検査台6にセットされた微生物採取用フィルタ2(別途の操作によりフィルタ上に染色された菌を捕捉してあるもの)上に集光される。光源3から発せられた励起光は、レンズ5によって集光されるが、その際、レンズ5によって励起光を照射する範囲は微小な一定面積に集光される。ここで、微小な一定面積とは、生菌の大きさに基づいて設定した場合、直径1mm程度の範囲を指し示す。励起光を照射する範囲(微小な一定面積)は、フィルタ上の全域にわたって図略の移動手段により連続的にまたは断続的に移動させられる。励起光により励起された菌が発する蛍光は、再びダイクロイックミラー7を透過する。その際、蛍光はダイクロイックミラー7をそのまま透過し、受光部10に到達する。一定の時間内に受光部10に到達した蛍光は、目的の蛍光のみを取り出すために蛍光分光フィルタ8を経て、受光部10に内蔵された光電変換素子9に到達し、信号化され、認識されて画像にされる。
生菌計数装置1内の測定動作の流れとしては、まず微生物採取用フィルタ2を検査台6にセットし測定開始の指示をすると、微生物採取用フィルタ2をセットした検査台6は、レンズ5の下方に移動させられフィルタ上に励起光が照射されてから一回目の画像を撮影される。
一回目の撮影が終了した後、一定の時間待機する。この間に光源3から発せられた励起光を使用して、微生物採取用フィルタ2の表面を照射し細胞内の蛍光試薬の加水分解を加速させる制御をおこなってもよい。あるいはこの時間待機の間に検査台6にセットされた別の未検査微生物採取用フィルタ2の方をレンズ5の下方に移動させフィルタ上に励起光が照射されてから一回目の画像を撮影させてもよい。検査台6にセットされた微生物採取用フィルタ2のどれが、どの検査まで進んでいるかは検査進捗管理手段12が管理する。
次に一回目の画像撮影が終わってから一定の時間が経過し終えた微生物採取用フィルタ2の方を、レンズ5の下方に再度移動させられ、フィルタ上に励起光が照射されてからニ回目の画像を撮影される。
最後に、生菌判断手段11によって、一回目、二回目の画像比較による光点の定点比較がなされ、光点の増加を調べる。その結果、画像中のある光点において一回目の画像における輝度に比較して二回目の画像における輝度が設定した値以上に増加した光点は生菌由来の光点と判断され、生菌と判断された光点は図略の積算手段により積算されて計数される。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の記載に何ら限定して解釈されるものではない。
実施例1:本発明の生菌検出法の効果について
1つの前培養した大腸菌懸濁水を用意した。液状検体を各々孔径が0.4μmの微生物採取用フィルタ(メンブレンフィルタ)で吸引濾過し、フィルタ上に大腸菌を捕捉した。
濃度50μMの5−(6−)カルボシキフルオレセインジアセテートの蛍光試薬と30%w/vグリセロールの混合水溶液をフィルタ上に滴下し、2分間染色を行った。再び吸引濾過してフィルタ上の液状成分を除去した。その後時間を空けずに生菌計数装置1の検査台6に微生物採取用フィルタ2をセットする。そして後生菌計数装置1に運転の指令を与えると微生物採取用フィルタ2をセットした検査台6は、レンズ5の下方に移動させられ、フィルタ上に励起光が照射されてから一回目の画像を撮影される。
一回目の画像撮影を行った後、生菌計数装置1の検査台6の上で微生物採取用フィルタ2を一定時間待機させ、二回目の画像撮影を行った。通常の計測時はこの待機時間は30分程度である。図2はこの待機時間を12秒とし同一点を連続に撮影し一定以上の輝度を持つ光点の数が一回目の撮影以降時間とともに、どのように変化するかを示したものである。
一回目の画像と二回目の画像中において、同一の光点を任意に抽出し、輝度変化量(CCD階調レベル0〜255)を調べ図3のグラフに表した。横軸には時間経過、縦軸には輝度変化量を示す。一回目の撮影後から30分の時間経過とともに、輝度値が増加することが確認できる。これより一回目の画像撮影から30分経過した時点で輝度変化が+60以上ある光点をエステラーゼ活性が高い生菌由来のものとして定義しカウントすればよいことが解る。
次に前記前培養した大腸菌懸濁水を60℃30分の低温殺菌した後前記と同様な手順で染色し画像を取得して輝度の変化を観察した。図4はその死菌での輝度変化を示したものである。死菌の場合は一回目の撮影後から時間経過するとともに一定レベル輝度が上昇するものから、輝度が低下するものと多種であるが生菌判定閾値を適正に設定することで
生菌の判別が可能である。また、夾雑物における同様な方法にて蛍光染色にて輝度の変化が死菌の輝度変化以内であることを確認している。
このように死菌、夾雑物を含む中から生菌由来の光点を正確に識別が可能となる。
本発明は、生菌を含有するか含有する可能性のある検体から蛍光試薬を用いて生菌を検出する方法であって、従来から知られている方法と比較してより正確に生菌の検出を行うことができる方法および生菌計数装置を提供することができる点において産業上の利用可能性を有する。
本発明の生菌検出方法を好適に実施するための生菌計数装置の一態様を示す概念図 同、同一地点観察における一定以上の輝度を有する光点の数量変化をあらわすグラフ 同、大腸菌(生菌)の輝度変化をあらわすグラフ 同、大腸菌(死菌)の輝度変化をあらわすグラフ
符号の説明
1 生菌計数装置
2 微生物採取用フィルタ
3 光源
4 励起光分光フィルタ
5 レンズ
6 検査台
7 ダイクロイックミラー
8 蛍光分光フィルタ
9 光電変換素子
10 受光部
11 生菌判断手段
12 検査進捗管理手段

Claims (13)

  1. 生菌内に取り込まれた蛍光試薬が時間経過とともに蛍光発光機能の発現量が変化した点を生菌由来の点と判断することを特徴とする生菌検出方法。
  2. 微生物採取用フィルタ上に捕捉した生菌に蛍光試薬を接触させ、接触後に時間を空けずにフィルタ上に励起光を照射することで生じる光点を検出した後、時間を経過させた後に再度フィルタ上に励起光を照射することで生じる光点を検出し、接触直後の光点と輝度を比較して輝度が変化した光点を生菌由来の光点と判断することを特徴とする請求項1の生菌検出方法。
  3. 微生物採取用フィルタ上に捕捉した生菌に接触させる蛍光試薬を細胞内エステラーゼ酵素により加水分解し蛍光性を有すことができる蛍光試薬とすることを特徴とする請求項1の生菌検出方法。
  4. 細胞内エステラーゼ酵素により加水分解し蛍光性を有すことができる蛍光試薬が5−カルボキシフルオレセインジアセテートアセトキシメチルエステル、5−(6−)カルボキシフルオレセインジアセテート、2',7'−ビス−(2−カルボキシエチル)−5−(6−)カルボキシフルオレセインアセトキシメチルエステル、5−(6−)スルホフルオレセインジアセテート、フルオレセインジアセテート、5−クロロメチルフルオレセインジアセテート、5−(6−)カルボキシフルオレセインジアセテートスクシニミジルエステル、フルオレセイン−5−カルボニルアジドジアセテートから選ばれることを特徴とする請求項3の生菌検出方法。
  5. 微生物採取用フィルタ上に捕捉した生菌に蛍光試薬を接触させ、接触後に時間を空けずにフィルタ上に励起光を照射することで生じる光点を検出した後、再度フィルタ上に励起光を照射することで生じる光点を検出するのを生菌に取り込まれた試薬が細胞内エステラーゼ酵素により加水分解し蛍光性を有するまで経過させることを特徴とする請求項2の生菌検出方法。
  6. 接触直後の光点と輝度を比較することを複数または連続に実施することを特徴とする請求項2に記載の生菌検出方法。
  7. 生菌に取り込まれた試薬が細胞内エステラーゼ酵素により加水分解し蛍光性を有するまで経過させた後フィルタ上に励起光を照射することで生じる光点を検出し、接触直後の光点と輝度を比較したとき輝度が上昇した光点を生菌由来の光点と判断することを特徴とする請求項2の生菌検出方法。
  8. 生菌に取り込まれた試薬が分解し蛍光性を有するのを加速させるための分解加速手段を備えることを特徴とする請求項2の生菌検出方法。
  9. 生菌に取り込まれた試薬の分解加速手段として蛍光試薬の吸収波長帯の光を一定時間照射することを特徴とする請求項8の生菌検出方法。
  10. 微生物採取用フィルタ上に捕捉した菌を含む物質由来の光点において物質表面が乾燥し光散乱性を増し輝度が変化することを防ぐ手段を有することを特徴とする請求項2の生菌検出方法。
  11. 微生物採取用フィルタ上の物質表面が乾燥し光散乱性を増し輝度が変化することを防ぐ手段として物質表面をグリセロール溶液膜で濡らすことを特徴とする請求項10の生菌検出方法。
  12. 微生物採取用フィルタの微小な一定面積に予め定められた波長域で励起光を照射する光源と、前記励起光によって発光する予め定められた波長域の光を受光する受光手段と、微生物採取用フィルタの接触直後と時間経過後にそれぞれ前記光源によって励起光が照射されて発光した光を設定した一定の時間内に受光し、接触直後の輝度に比較し時間経過後の輝度が設定した以上に変化したときに生菌と判断する生菌判断手段と、前記微小な一定面積を連続または断続的に移動させる移動手段と、生菌判断手段から生菌と判断された信号から生菌の数量を積算する積算手段を有することを特徴とする生菌計数装置。
  13. 検査台に微生物採取用フィルタを複数搭載できる手段と、観察用の微生物採取用フィルタを切替えする手段と、個々の微生物採取用フィルタの検査進捗を管理する手段を備えることを特徴とする請求項12の生菌計数装置。
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