JP2006027960A - 石英ガラス繊維、クロス、並びに石英ガラス繊維の製造方法及び製造装置 - Google Patents

石英ガラス繊維、クロス、並びに石英ガラス繊維の製造方法及び製造装置 Download PDF

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朗 藤ノ木
Akira Sato
彰 佐藤
Hiroyuki Nishimura
裕幸 西村
Toru Yokota
透 横田
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Abstract

【課題】
石英ガラスフィラメントからなる石英ガラス繊維、その繊維から織布された石英ガラスクロスの加工性を向上させ、更に誘電率、誘電損失を向上させることを課題としてなされたもので、特に1GHzを超える高周波回路に用いられる多層プリント配線基板に好適に用いられる石英ガラス繊維、クロス、石英ガラス繊維の製造方法及び製造装置を提供する。
【解決手段】
外径/内径比が1.2以上10以下の中空な石英ガラスフィラメントからなる石英ガラス繊維。
【選択図】 図1

Description

本発明は、多層プリント配線基板、特に周波数が1GHz以上の高周波回路を形成する多層プリント配線基板に好適に用いられる中空な石英ガラスフィラメントからなる石英ガラス繊維、該石英ガラス繊維を用いた石英ガラスクロス、並びに中空の石英ガラス繊維の製造方法及び製造装置に関する。
従来、多層プリント配線基板に用いられるガラスクロスとして、Eガラス繊維、Dガラス繊維からなるクロスが用いられてきた(例えば、特許文献1〜3参照。)。ここでEガラス繊維からなるクロスは一般用途、Dガラス繊維からなるクロスは誘電率および誘電損失が低いために高周波用途の多層プリント配線基板に用いられている。
しかしながら、近年、半導体素子の高速化に伴うコンピュータや周辺機器に用いられる多層プリント配線基板の高速化が進み、更にインターネットや携帯電話の急速な普及に伴い、通信機器、放送用機器の高速大容量伝送の要求が高まっているために、これら多層プリント配線基板においても、高周波特性の改良が必要になってきており、特に周波数が1GHzを超える高周波領域に用いられる多層プリント配線基板においては誘電損失や回路遅延の問題が注目されてきている。
このため、ガラス繊維の中でも特に誘電率が小さく、誘電損失が小さな石英ガラス繊維が注目されたが、石英ガラス繊維は高価であることに加え、通常のガラス繊維と比較して非常に硬く、多層基板のバイアホール等の穴あけや切削加工が困難であるという欠点がある。
この電気特性は良好であるが、加工性が悪いという石英ガラス繊維の特徴を克服する試みとして、特許文献4では石英ガラス繊維の仮想温度に注目し、その仮想温度を適切に設定することによって、石英ガラス繊維を脆くすることで加工性を向上させる方法が開示されている。
この方法は加工性の改善という観点からは有効な方法であるが、石英ガラス繊維の仮想温度をかなり高い温度に設定することが必要であり、このために石英ガラス繊維を引き出してすぐに強制的に冷却するための冷却装置が必要であり、また繊維自体にひずみがかかり、切れやすくなるという問題点も有している。更に、この方法で得られた石英ガラスの誘電率や誘電損失は従来の石英ガラス繊維と何ら変わることはなかった。
特開平9−74255号公報 特開平2−61131号公報 特開昭61−169495号公報 特開2004−99377号公報
本発明は、石英ガラスフィラメントからなる石英ガラス繊維、その繊維から織布された石英ガラスクロスの加工性を向上させ、更に誘電率、誘電損失を向上させることを課題としてなされたもので、特に1GHzを超える高周波回路に用いられる多層プリント配線基板に好適に用いられる石英ガラス繊維、クロス、石英ガラス繊維の製造方法及び製造装置を提供することを目的とする。
発明者らは石英ガラス繊維の加工性を改善し、かつ石英ガラス繊維の誘電率および誘電損失特性を更に向上させることを目的に鋭意検討した結果、従来中実であった石英ガラス繊維に穴を開ける、即ち、中空にすることでこれらの目的を達成できることを見出した。
中空の石英ガラスフィラメントから構成される石英ガラス繊維を用いることで、フィラメント内部に空気層が導入されるため、中実のフィラメントからなる石英ガラス繊維に比べて、繊維自体の誘電率及び誘電損失が低下することに加えて、石英ガラス繊維を含む多層基板に穴あけをする場合、ドリルの鉾先に対する負荷が低減され、ドリルの摩耗が大幅に改善されることが分かった。即ち、石英ガラスフィラメントをドリルで切削加工する場合、中実な石英ガラスフィラメントではフィラメント全体を切削切断しなくてはならないのに対し、中空な石英ガラスフィラメントではフィラメントの外周部分のみがドリルと接触するので、切削速度が速くなると同時にドリルの摩耗度が改善される。
また、これら中空な石英ガラス繊維を効率的に製造する手段として、従来は中実な石英ガラスロッドを延伸していたのに対し、外径/内径比を適切に設定した石英ガラスチューブを用いて延伸する方法を見出した。
本発明の石英ガラス繊維は、外径/内径比が1.2以上10以下の中空な石英ガラスフィラメントからなることを特徴とする。本発明の石英ガラス繊維は、モノフィラメント、複数本のガラスフィラメントを集束させたガラスストランド、ストランドを撚糸したガラスヤーン、フィラメント又はストランドを引き揃えたガラスロービング、ストランドを切断したガラスチョップドストランド等のいずれの形態のものでも良い。
本発明の石英ガラス繊維において、前記石英ガラスフィラメントが外径φ3μm以上15μm以下であることが好ましい。前記ガラスストランド、ガラスヤーン、ガラスロービング、ガラスチョップドストランド等の石英ガラス繊維中の石英ガラスフィラメントの本数は特に限定されないが、50本以上500本以下が好ましい。前記石英ガラスヤーンの撚り数は特に限定されないが、2.5cm当たり0.1回以上5回以下の撚りがけがなされているものが好ましい。
本発明の石英ガラスクロスは、本発明の石英ガラス繊維を用いて製織してなることを特徴とする。該ガラスクロスとしては、前記ガラスヤーンを用いたガラスクロスやガラステープ、前記ガラスロービングを用いたガラスロービングクロス等が挙げられる。
本発明の石英ガラス繊維の製造方法は、複数本の外径/内径比が1.2以上12以下の中空の石英ガラスチューブを、両端が開口された電気炉等の加熱炉の一方の開口端に挿入し、他方の開口端から引き出すことにより、外径/内径比が1.2以上10以下の中空の石英ガラスフィラメントからなる石英ガラス繊維を製造することを特徴とする。使用する石英ガラスチューブの本数は特に限定されないが、2本以上1,000本以下が好ましく、10本以上500本以下がより好ましい。石英ガラスチューブの引き出し速度も特に限定されないが、300m/分以上の高速で引き出すことが好ましい。
本発明の石英ガラス繊維の製造装置は、両端が開口された内部空間を有し且つ該内部空間にヒーター手段を設置した電気炉等の加熱炉と、該加熱炉の一方の開口端に設置された多数の挿通孔を開穿した治具とを有し、前記治具の多数の挿通孔に中空の石英ガラスチューブを摺動可能に挿通し、前記加熱炉の他方の開口端から該石英ガラスチューブを引き出すことにより中空の石英ガラスフィラメントからなる石英ガラス繊維を製造することを特徴とする。
前記治具が加熱炉の一方の開口端に設置される1又は複数のカーボン治具と、該カーボン治具の上方に離間して設置される1又は複数の石英ガラス治具からなることが好ましい。
本発明の石英ガラス繊維によれば、誘電率及び誘電損失特性の向上を図ることができる。本発明の石英ガラス繊維及びクロスは、特に1GHzを超える高周波回路に用いられる多層プリント基板に好適に用いられる。本発明の石英ガラス繊維又は本発明の石英ガラスクロスを含む多層基板に穴開けをする場合、ドリルの鉾先に対する負荷が軽減され、ドリルの摩耗が大幅に改善される利点がある。本発明の石英ガラス繊維の製造方法によれば、中空のガラス繊維を効率的に製造することができる。本発明の石英ガラス繊維の製造装置によれば、本発明の石英ガラス繊維の製造方法を効果的に実施することができる。
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明するが、図示例は例示的に示されるもので、本発明の技術思想から逸脱しない限り種々の変形が可能なことはいうまでもない。
図1は、本発明の石英ガラスフィラメントからなるガラスストランドを巻き取ったケーキを製造する装置の一例を示す模式的説明図である。図2は図1の要部の断面詳細説明図である。図3は、中空の石英ガラスチューブを挿通する石英ガラス治具及びカーボン治具の配置例を示す摘示斜視説明図である。図4は、カーボン治具の斜視説明図である。図5は、カーボン治具の挿通孔に石英ガラスチューブを挿通した状態を示す一部断面説明図である。図6は、石英ガラス治具の斜視説明図である。図7は、石英ガラス治具の挿通孔に石英ガラスチューブを挿通した状態を示す一部断面上面説明図である。図8は、本発明の石英ガラスストランドに撚りがけをする装置の一例を示す構成的説明図である。
図1において、10は石英ガラスストランド製造装置で、多数本の中空の石英ガラスチューブAを溶融するヒーター手段、例えば縦型管状電気炉11内に設置されたヒーター手段12を有している。
該電気炉11は、図2に示したように、内部を中空部20とした縦型管状に形成された断熱成型体22を有している。該中空部20は上下方向両端が開口しており、その下部に設けられた拡大中空部20aにはヒーター手段12が設置されている。該中空部20は上部開口部20bを介して上方に開口し下部開口部20cを介して下方に開口している。24は上部空間部で、該断熱成型体22の上部に側壁体26a及び上部壁体26bによって囲繞形成されている。該上部壁体26bの中央部には上方に開口する上方開口部28が開穿されている。
30はカーボン治具で、上記した上部開口部20bを塞ぐようにその周縁壁に載置される。該カーボン治具30には、図4及び図5に示すように、多数の挿通孔32が穿設されている。該挿通孔32には中空の石英ガラスチューブAが摺動可能に挿通される(図2及び図5)。このカーボン治具30は1個設ければ充分であるが、複数個を所定間隔をおいて設けることもできる(図2の例で1個設けた場合が示されている)。
34は石英ガラス治具で、前記した上方開口部28を塞ぐようにその周縁壁に載置される。該石英ガラス治具34には、図6及び図7に示すように、多数の挿通孔36が穿設されている。挿通孔36には石英ガラスチューブAが摺動可能に挿通される(図2及び図7)。この石英ガラス治具34は1個又は複数個設置することができる。図2の例では石英ガラス治具34の上方にスペーサ38を介して2個の石英ガラス治具34、34を設置した場合が示されている。
前記ヒーター手段12内を降下することによって溶融した石英ガラスチューブAの端部は該ヒーター手段12の下部から高速で連続的に引き出され、中空の石英ガラスフィラメントAとなる。
14はサイジング手段で、引き出された多数本の石英ガラスフィラメントAの表面にサイジング剤を塗付する。16は収束手段で、サイジング剤を塗付された多数本のフィラメントAを1本のストランドAに束ねるものである。1本に束ねられたストランドAは巻取手段18に巻き取られ、ケーキが作製される。なお、引き出される石英ガラスフィラメントの繊維径の制御は石英ガラスチューブAの送り手段と引き出し速度の比により制御可能である。
得られたケーキからストランドを引き出し、撚りを掛けた石英ガラスヤーンを作製することができる。図8を用いて本発明のガラスストランドに撚りをかけ本発明の石英ガラスヤーンを製造する方法について説明する。40は本発明のガラスヤーンの製造装置(図示例ではリング撚糸機)で、石英ガラスフィラメントからなる石英ガラスストランドを巻き取ったケーキ42a,42bを有している。
図8に示した如く、リング撚糸機40を用いて、石英ガラスストランドのケーキ42a,42b、それぞれからストランドAを引き出し、リング44の周辺を走るトラベラの回転により撚りを掛け、スピンドル48により回転するボビン46に糸を巻き取ることにより、加撚されたガラスヤーンを作製することができる。なお、図8では、リング撚糸機40を用いた例を示したが、ガラスヤーンを製造する場合、加撚方法は特に限定されず、公知の方法を適宜選択すればよい。なお、図8では、2本の石英ガラスストランドを用いてガラスヤーンを作製する例を示したが、各ガラスストランドの本数は特に限定されない。
上記作製した石英ガラスヤーンを用いて公知の製織法にてガラスクロスを作製することができる。ガラスクロスに用いられる糸の太さ、糸の本数、糸の撚り数等は特に限定されず、必要に応じて適宜選択可能である。ガラスクロスの織密度や、寸法、織り方は特に限定されないが、織り方としては平織、綾織、朱子織、からみ織等が挙げられ、特に平織が好適である。また、前記石英ガラスヤーンを編み、編組又は合糸してガラススリープ、ガラスコード、合糸等とすることができる。
また、前記得られたケーキからストランドを引き出し、ストランドを引き揃えてガラスロービングとするか、ストランドを所定の長さに切断してチョップドストランドとすることもできる。尚、フィラメントを直接巻き取ることによりガラスロービングを製造することも可能である。前記ガラスロービングを製織してロービングクロスが得られる。また、前記チョップドストランドを成形してガラスマットとすることができる。
以下に実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明するが、これらの実施例は例示的に示されるもので限定的に解釈されるべきでないことはいうまでもない。
(実施例1)
図1〜7に示した装置と同様の石英ガラス繊維の延伸装置を用いて実験を行った。外径φ20mm、内径φ12mmの合成石英ガラスチューブ(外径/内径比1.67)を図5及び図7に示すように57本治具に設置して、炉内温度2000℃の条件下で、両端が開放された縦型管状電気炉内に上方の開放端からゆっくりと下降させた。溶融した石英ガラスチューブの束が縦型管状電気炉の下方端から出てきたところを巻き取り機に巻きつけ、以後、高速で巻き取りを行い、連続的に中空石英ガラスフィラメントの束を巻き取った。
この中空な石英ガラス繊維の外径は石英ガラスチューブの送り速度と引き出し速度(巻き取り速度)で制御するが、送り速度を0.13mm/分、巻き取り速度を640m/分で行ったところ、外径がφ9μm、内径はφ6μm、外径/内径比1.50の中空な石英ガラスフィラメントを得た。延伸操作により得られる中空な石英ガラスフィラメントの外径/内径比は延伸率にもよるが、出発の石英ガラスチューブに比べて10%程度小さくなることが分かった。
得られた石英ガラスフィラメントの束を別の装置を用いて更に4本束ねると同時に2.5cmあたり1回のよりがけを行い、繊維本数228本の石英ガラスヤーンを作製した。また、石英ガラスヤーンにはけばを抑える目的ででんぷんを主体とするサイジング剤を塗布した。
得られた石英ガラスヤーンを用いて、幅50cm、長さ50cm、5cmあたりの経線118本、緯線114本の密度を有する平織りのクロスを作成した。得られたクロスをシランカップリング剤(例えばエピコート154・ジャパンエポキシレンジ製)で表面処理を施した後、エポキシ系樹脂を含浸させ、プレプリグとし、これを10層に積層した後、加熱プレスして積層板とした。
得られた積層板のドリル磨耗性および誘電率、誘電損失を測定した。結果を表1に示す。ドリル磨耗性の評価は直径φ50μmのドリルで多層基板にドリリングを施した際の切り先の磨耗をドリル加工が出来なくなるまでの切削回数で示した。尚、ドリリング速度は1回転あたり切り込み量2.0μmで回転数1000RPMにて行った。
(実施例2)
外径φ20mm、内径φ6mm(外径/内径比3.33)の合成石英ガラスチューブを57本治具に設置して、実施例1と同様の温度条件で縦型管状電気炉内の上方の開放端から挿入しつつ、下方の開放端から連続的に引き出して、中空の石英ガラスフィラメントを作製した。実施例1と同様、送り速度を0.13mm/分、巻き取り速度を640m/分で行ったところ、外径がφ9μm、内径はφ3μm、外径/内径比3.00の中空な石英ガラスフィラメントを得た。
この石英ガラスフィラメントの束を更に4本束ねると同時に2.5cmあたり1回のよりがけを行い、繊維本数228本の石英ガラスヤーンを作製した。また、石英ガラスヤーンには同様にサイジング剤を塗布した。
得られた石英ガラスヤーンを用いて、幅50cm、長さ50cm、5cmあたりの経線118本、緯線114本の密度を有する平織りのクロスを作成した。得られたクロスをシランカップリング剤で表面処理を施した後、エポキシ系樹脂を含浸させ、プレプリグとし、これを10層に積層した後、加熱プレスして積層板とした。得られた積層板のドリル磨耗性および誘電率、誘電損失の結果を表1に示す。
(比較例1)
外径φ20mmの中実な合成石英ガラスロッドを57本治具に設置し、実施例1と同様の温度条件で縦型管状電気炉内に上方の開放端からゆっくりと下降させた。溶融した石英ガラスロッドの束が縦型管状電気炉の下方端から出てきたところを巻き取り機に巻きつけ、以後、高速で巻き取りを行い、連続的に中実な石英ガラスフィラメントの束を巻き取った。実施例1と同様、送り速度を0.13mm/分、巻き取り速度を640m/分で行ったところ、外径がφ9μmの中実な石英ガラスフィラメントを得た。
この石英ガラスフィラメントの束を更に4本束ねると同時に2.5cmあたり1回のよりがけを行い、繊維本数228本の石英ガラスヤーンを作製した。また、石英ガラスヤーンには同様にサイジング剤を塗布した。
得られた石英ガラスヤーンを用いて、幅50cm、長さ50cm、5cmあたりの経線118本、緯線114本の密度を有する平織りのクロスを作成した。得られたクロスをシランカップリング剤で表面処理を施した後、エポキシ系樹脂を含浸させ、プレプリグとし、これを10層に積層した後、加熱プレスして積層板とした。得られた積層板のドリル磨耗性および誘電率、誘電損失の結果を表1に示す。
表1に示した如く、実施例1及び2は比較例1に比べて低い誘電率及び誘電損失を示し、耐摩耗性も向上していた。
(実施例3)
外径φ10mm、内径φ5mm(外径/内径比2.0)の合成石英ガラスチューブを57本治具に設置して、実施例1と同様の温度条件で縦型管状電気炉内の上方の開放端から挿入しつつ、下方の開放端から連続的に引き出して、中空の石英ガラスフィラメントを作製した。この際の送り速度は0.1mm/分、巻き取り速度は1110m/分であった。
これによって得られた石英ガラスフィラメントの外径はφ3.0μm、内径はφ2μmで、外径/内径比は1.5であった。この中空フィラメントからなる石英ガラスヤーンを用いてクロスを作製し、実施例1と同様の評価を行ったところ、同様の良好な結果が得られた。
(実施例4)
外径φ20mm、内径φ5mm(外径/内径比4.0)の合成石英ガラスチューブを57本治具に設置して、実施例1と同様の温度条件で縦型管状電気炉内の上方の開放端から挿入しつつ、下方の開放端から連続的に引き出して、中空の石英ガラスフィラメントを作製した。この際の送り速度は0.13mm/分、巻き取り速度は230m/分であった。
これによって得られた石英ガラスフィラメントの外径はφ15.0μm、内径はφ4μmで、外径/内径比は3.75であった。この中空フィラメントからなる石英ガラスヤーンを用いてクロスを作製し、実施例1と同様の評価を行ったところ、同様の良好な結果が得られた。
本発明の石英ガラスフィラメントからなるガラスストランドを巻き取ったケーキを製造する装置の一例を示す模式的説明図である。 図1の要部の断面詳細説明図である。 中空の石英ガラスチューブを挿通する石英ガラス治具及びカーボン治具の配置例を示す摘示斜視説明図である。 カーボン治具の斜視説明図である。 カーボン治具の挿通孔に石英ガラスチューブを挿通した状態を示す一部断面説明図である。 石英ガラス治具の斜視説明図である。 石英ガラス治具の挿通孔に石英ガラスチューブを挿通した状態を示す一部断面上面説明図である。 本発明の石英ガラスストランドに撚りがけをする装置の一例を示す構成的説明図である
符号の説明
:石英ガラスチューブ、A:石英ガラスフィラメント、A:石英ガラスストランド、10:石英ガラスストランド製造装置、11:縦型管状電気炉、12:ヒーター手段、14:サイジング手段、16:収束手段、18:巻取手段、20:中空部、20a:拡大中空部、20b:上部開口部、20c:下部開口部、22:断熱成型体、24:上部空間部、26a:側壁体、26b:上部壁体、28:上方開口部、30:カーボン治具、32:挿通孔、34:石英ガラス治具、36:挿通孔、38:スペーサ、40:石英ガラスヤーンの製造装置、42a,42b:ケーキ、44:リング、46:ボビン、48:スピンドル。

Claims (9)

  1. 外径/内径比が1.2以上10以下の中空な石英ガラスフィラメントからなることを特徴とする石英ガラス繊維。
  2. 前記石英ガラスフィラメントが外径φ3μm以上15μm以下であることを特徴とする請求項1記載の石英ガラス繊維。
  3. 前記石英ガラスフィラメントの複数本を集束させた石英ガラスストランドであることを特徴とする請求項1又は2記載の石英ガラス繊維。
  4. 前記石英ガラスストランドに対して2.5cm当たり0.1回以上5回以下の撚りをかけてなる石英ガラスヤーンであることを特徴とする請求項3記載の石英ガラス繊維。
  5. 前記石英ガラスストランドを切断してなる石英ガラスチョップドストランドであることを特徴とする請求項3記載の石英ガラス繊維。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項記載の石英ガラス繊維を用いて製織してなることを特徴とする石英ガラスクロス。
  7. 複数本の外径/内径比が1.2以上12以下の中空の石英ガラスチューブを、両端が開口された加熱炉の一方の開口端に挿入し、他方の開口端から引き出すことにより、外径/内径比が1.2以上10以下の中空の石英ガラスフィラメントからなる石英ガラス繊維を製造することを特徴とする石英ガラス繊維の製造方法。
  8. 両端が開口された内部空間を有し且つ該内部空間にヒーター手段を設置した加熱炉と、該加熱炉の一方の開口端に設置された多数の挿通孔を開穿した治具とを有し、前記治具の多数の挿通孔に中空の石英ガラスチューブを摺動可能に挿通し、前記加熱炉の他方の開口端から該石英ガラスチューブを引き出すことにより中空の石英ガラスフィラメントからなる石英ガラス繊維を製造することを特徴とする石英ガラス繊維の製造装置。
  9. 前記治具が加熱炉の一方の開口端に設置される1又は複数のカーボン治具と、該カーボン治具の上方に離間して設置される1又は複数の石英ガラス治具からなることを特徴とする請求項8記載の製造装置。
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