JP2006027951A - 金属系廃棄物と含イオウ化合物との反応を利用する低温水素製造法 - Google Patents

金属系廃棄物と含イオウ化合物との反応を利用する低温水素製造法 Download PDF

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Abstract

【課題】スラッジ等に含まれる金属水酸化物等を利用して、石油やサワーガスなど天然硫化水素や、産業廃棄物から発生する二次硫化水素から、低温にて水素を簡便に効率よく製造するとともに、イオウは金属硫化物として安定に固定することにより、石油等に含まれる含硫黄化合物ガスの排ガス処理と、水酸化鉄等を含む金属系廃棄物の処理および低温での水素製造を一貫して行うことである。
【解決手段】硫化水素ガスを、金属系廃棄物から得られる金属水酸化物等と低温領域(室温〜300℃)において反応させ、硫黄は金属多硫化物として固定し、硫化水素から水素ガスを直接製造する。この反応で硫黄は−2価から−1価へ酸化され、水素は+1価から0価に還元されて水素ガスを製造するもので、多硫化物生成のため、金属あたりの硫黄固定量が多く、また、多硫化物が安定に得られる低温においてのみ水素が得られるのが利点である。
【選択図】 図3

Description

本発明は 金属廃棄物と含イオウ有機化合物との反応を利用して、イオウを金属硫化物として固定して廃棄物処理を行うとともに、水素を低温にて製造する方法である。
水素を製造する方法には、水の電気分解や、光触媒による水素製造など様々な方法があるが、工業的製造方法としては、石油のクラッキング反応によるものや、水酸化ナトリウムの電気分解がある。
石油精製においては、原料炭化水素を触媒存在のもとに、400℃から600℃の高温において水蒸気改質反応により熱化学的に分解して水素を製造している。また、80気圧のような高圧下において行う方法もある。
石油精製工程では、上記により得られた水素は、原料炭化水素と反応させ、原料中の硫黄分を硫化水素として分離し、大量の水素が脱硫に使用されている。この硫化水素は、一部を酸化して、二酸化イオウとし、クラウス法により固体イオウと水として回収している。
また、脱硫を含めた方法としては、遷移金属酸化物を担持した脱硫剤を用い、予め還元処理を施すことなく、炭化水素含有ガスを脱硫処理後、改質する方法もある。
さらに、硫黄を含む水溶液系については、硫化水素溶液中においてプロトン脱離しうる酸化・還元機能を有する遷移金属錯体の存在下において電気分解することにより、水素および硫黄を製造する方法がある。
また、硫化ナトリウムや亜硫酸ナトリウムのような無機硫黄化合物イオンを含む水溶液に紫外線を照射して、水を還元して水素を製造する方法もある。
特開2001−19402号公報 特開2001−130216号公報 特開2001−214288号公報 特開2001−294401号公報
一方、産業廃棄物より発生する硫化水素は少量ではあるもの、毒性や異臭により処理が必要である。さらに汚泥処理や廃棄物処理においては鉄などを含む大量のスラッジが発生しているが、スラッジには大量の水分が含まれ、水和物や、水酸化物など形状、組成が異なる化合物が混在し、これらの有効な利用方法、処理対策がなされていないのが現状である。
スラッジ等に含まれる金属水酸化物等を利用して、石油やサワーガスなど天然硫化水素や、産業廃棄物から発生する二次硫化水素から、水素を簡便に効率よく生成するとともに、イオウは金属硫化物として安定に固定することにより、従来技術ではできない、石油等に含まれる含硫黄化合物ガスの排ガス処理と、水酸化鉄等を含む金属系廃棄物の処理、低温水素製造を一貫して行うことである。
本発明者らは、硫化水素とゲーサイト(FeOOH)とを接触させると、100〜200℃の低温にて反応して、二硫化鉄と水素を生成することを見出し、それに基づき本発明を完成するに至ったものである。即ち本発明は、低温域(100〜300℃)における硫化水素と金属水酸化物との化学反応を利用し、
(1)硫化水素からの水素製造;
(2)硫化物生成による硫黄の固定;
(3)スラッジ等金属系廃棄物の処理;
を含む低温水素製造方法である。
ここで、本発明は簡単な水素製造方法であるとともに、反応は定量的にすすみ、量産に適している。スラッジ等の廃棄物は水分を多く含んでいるため、その処理方法には難点が多かったが、含水廃棄物を適切な条件下において処理することにより水酸化物が得られる利点がある。さらに、水酸化物の低温熱分解時の反応性や水酸基の存在による硫化反応その反応、多硫化物を生成することにより、より多くのイオウを固定できるとともに、水素生成量も増加することができる。
金属硫化物を生成するには 硫化水素などの硫化剤を用いるが、金属とは比較的低温において反応して硫化物を生成するものの、酸化物を硫化するには1000℃以上の高温を必要とする。また、水溶液中においては、酸性領域では硫化水素が安定であるが、アルカリ領域において硫化物として回収している。
一方、スラッジ等、金属を含む水溶液からは水酸化物や水和物として沈澱させて回収することが可能であるものの、水溶液反応では反応温度が限定されている。水酸化物は比較的低温にて分解して酸化物となるため、分解時の反応性が高まることやOH基の存在により低温にて硫化反応が進行することが期待される。乾式では高温における酸化物の硫化反応について、また、湿式法では100℃以下における水溶液中における硫化物生成について分かっているものの、この間の温度領域における硫化反応についてはよく分かっていない。そこで、本発明では、これまで利用されていなかった低温域(100〜500℃)における硫化水素と金属水酸化物との反応を利用して、金属硫化物生成によるイオウ固定と金属廃棄物処理、さらに水素生成を行うことができるのが特徴である。
本発明により得られる効果は、幾つかある。
水素製造、排ガス処理および廃棄物処理をまとめて行うことができる。
サワーガスや、石油から得られる硫化水素をはじめ、産業廃棄物から発生する低濃度の硫化水素など、種々の濃度の硫化水素を利用できることである。
200度以下の低温反応なので、省エネルギープロセスとなる。
乾式プロセスであるため、省工程かつ廃棄物量が少ない。
水素製造と硫黄固定が行えるため、クラウス法に変わる方法となる。
多硫化物を生成するような他の金属系への展開も可能
まず、鉄等金属を含む廃棄物から、ゲーサイトを作成する。一方、硫化水素は、濃度が薄い場合には、活性炭等に吸着させて濃度を高める。粉末あるいはペレット状のゲーサイトを反応管内において、これを加熱炉を用いて200℃程度に加熱し、硫化水素を通ずる。このとき、硫化水素とゲーサイトの比が2対1になるようにすると効果的である。生成ガス中の硫化水素は液化あるいは吸着材にて捕収し、水素のみを回収する。反応管内のFeS残渣は固体廃棄物として回収し、肥料用二酸化硫黄製造用原料へ使用したり、そのまま保管管理することができる。このように硫化水素と金属水酸化物(M(OH))とが反応する場合、水酸化物が分解して、硫化物と水を生成するが、硫化水素から多硫化物を生成する際にイオウが酸化され、それに対応して水素が還元されて生成する。
図1には鉄水酸化物としてゲーサイト(FeOOH)を用い、硫化水素と反応させた場合の熱重量分析曲線を示す。この図には、ゲーサイトからFeSおよびFeSを生成した場合の理論重量増加量も線で示してある。まず、100℃付近より重量増加が始まり、500付近までFeSの生成量に近づくように増加した後、急激に減少している。これは、FeS生成により500℃までは重量が増加し、その後、FeSが熱分解にしてFeSとなることを示している。
200℃における生成物のX線回折の結果(図2)ではFeSが同定されている。さらに300℃の場合でも、FeSが同定されている。さらに、1000℃まで加熱した後の生成物はピロタイト(Fe1−xS)であり、高温においてはFeSが分解してしまうため、水素は発生しない。
図3にはゲーサイトを200℃まで加熱した後、硫化水素を通じて反応させた場合の排気ガス中の水素をガスクロにより分析した結果を示した。これをみると、200℃付近から水素が発生し、時間の経過とともに最大となりその後、減少していることから、反応が終了したことがわかる。
上記のことから(1)式の反応が起きていることを示している。

4HS+2FeOOH = 2FeS + 2HO + H (1)

ここでは、4モルの硫化水素から1モルの水素が発生していることになる。また、この反応で、硫化水素とゲーサイトの比は2である。図4にはこの比が水素生成におよぼす影響を示した。これを見ると、比が2のところでは水素生成量が最大となっており、硫化水素とゲーサイトの比を適切に保ちながら反応させることが重要である。
この反応は、多硫化物を生成することにより、水素が生成するのが特徴であり、多硫化物が分解する高温域では水素生成の効果は抑制される。したがって、多硫化物が安定に存在する低温域において水素を生成できるとともに、多硫化物のイオウ量により、より多くの水素を発生できる。
この方法は簡便ゆえに量産が容易である。さらに、硫化水素のイオウの固定とともに、廃棄物処理の観点からは廃棄物中の有害金属を安定な形で、固定、貯蔵できるととともに、有用金属の場合にはその硫化物を利用することも可能となる、
本発明は次のような利点がある。
これまでの水素生成技術は、水から電気分解や光触媒を用いて水素を発生させるもので、効率や生成能力において劣る。これに対し、本発明においては低温域(100〜500℃)における硫化水素と金属水酸化物との化学反応を利用し、硫化物と水と水素を得るもので、簡単な生成方法であるとともに、反応は定量的にすすみ、量産に適している。スラッジ等の廃棄物は水分を多く含んでいるため、その処理方法には難点が多かったが、含水廃棄物を適切な条件下において処理することにより水酸化物が得られる利点がある。さらに、水酸化物の低温熱分解時の反応性や水酸基の存在による硫化反応その反応、多硫化物を生成することにより、より多くのイオウを固定できるとともに、水素生成量も増加することができる。
本発明は硫化水素と金属水酸化物から水素と金属硫化物を生成するまったく新しいプロセスに関するものであるが、石油や他の含イオウ資源から得られる硫化水素を用いて、金属水酸化物との反応により水素を生成できることになる。
硫化水素とゲーサイトとの反応の熱重量分析により得られた熱重量曲線である。反応に伴う試料重量の温度変化を示した図である。 異なる反応温度において得られた生成物について粉末X線回折法により測定した回折パターンの図である。生成物の相関係を示した図である。 ゲーサイトを200℃に加熱したときの硫化水素からの水素発生量の時間変化を示した図である。 硫化水素とゲーサイトの比を変えた場合の、各成分の生成量の変化の図である。

Claims (4)

  1. 含イオウ有機化合物を用いた低温硫化反応により、金属系廃棄物をイオウと反応させて金属硫化物として固定し、水素を製造する方法。
  2. 含イオウ有機化合物が、硫化水素やサワーガス、石油等であることを特徴とする、請求項1記載の方法。
  3. 金属系廃棄物が、ゲーサイトやヘマタイト等、金属水酸化物や酸化物であることを特徴とする、請求項1記載の方法。
  4. 反応温度が、室温以上300℃以下であることを特徴とする、請求項1〜3記載の方法。
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