JP2006027094A - ポリマーシートのハンドリング治具及びハンドリング方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 薄膜状ポリマーシートを鋳型から剥離したり、対面基板に貼り合わせる際に使用するのに好適なハンドリング治具を提供する。
【解決手段】 ポリマーシートをハンドリングするためのハンドリング治具であって、該治具は、支持基板と、該支持基板の一方の面側のポリジメチルシロキサンからなる薄層と、該ポリジメチルシロキサン薄層上に形成されたトリフルオロカーボン(CHF)膜とからなることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明はポリマーシートのハンドリング治具及びハンドリング方法に関する。更に詳細には、本発明は薄膜状PDMS(ポリジメチルシロキサン)シートのハンドリング治具及びハンドリング方法に関する。
最近、マイクロスケール・トータル・アナリシス・システムズ(μTAS)又はラブ・オン・チップ(Lab-on-Chip)などの名称で知られるように、基板内に所定の形状の流路を構成するマイクロチャネル及びポートなどの微細構造を設け、該微細構造内で物質の化学反応、合成、精製、抽出、生成及び/又は分析など各種の操作を行うことが提案され、一部実用化されている。このような目的のために製作された、基板内にマイクロチャネル及びポートなどの微細構造を有する構造物は総称して「マイクロ流体デバイス」と呼ばれる。
マイクロ流体デバイスは遺伝子解析、臨床診断、薬物スクリーニング及び環境モニタリングなどの幅広い用途に使用できる。常用サイズの同種の装置に比べて、マイクロ流体デバイスは(1)サンプル及び試薬の使用量が著しく少ない、(2)分析時間が短い、(3)感度が高い、(4)現場に携帯し、その場で分析できる、及び(5)使い捨てできるなどの利点を有する。
従来のマイクロ流体デバイスの材質や構造及び製造方法は例えば、特許文献1及び特許文献2などに提案されている。従来のマイクロ流体デバイス100は、例えば、図3(A)及び図3(B)に示されるように、ポリマーシート(例えば、ポリジメチルシロキサン又はアクリル樹脂シート)などの基板102に少なくとも1本のチャネル104が形成されており、このチャネル104の少なくとも一端には入出力ポートとなるべきウェル106が形成されており、基板102の下面側に透明又は不透明な素材(例えば、ガラス又は合成樹脂フィルム)からなる対面基板108が接着されている。この対面基板108の存在により、ウェル106及びチャネル104の底部が封止される。
入出力ポート用のウェル106の主な用途は、(イ)薬液やサンプルの注入(分注)、(ロ)廃液や生成物の取り出し、(ハ)気体圧力の供給(主に、送液のための正圧や負圧の印加)、(ニ)大気開放(送液時に発生する内圧の分散や、反応で生じたガスの解放)、及び(ホ)密閉(液体の蒸発防止や故意に内圧を発生させる目的のため)などである。
特許文献1及び特許文献2に記載されているような従来の光リソグラフィー法で微細構造を有するポリマーシート基板102を製造する場合、先ずレジストパターンで所定の微細構造を有する鋳型を製造し、この鋳型に蓋を載せて加圧し、プレポリマーを注型する。成形されたポリマーシート基板102を鋳型から剥離又は離型し、対面基板108に貼り合わせる。この際、ポリマーシート基板102が200μm以下の非常に薄い薄膜状の場合、鋳型から剥離する時にシートが破れたり、上手く剥がせたとしても、対面基板108に貼り付ける際に、シートに生じた皺が原因で対面基板との貼り合わせに失敗することが多々あった。
特開2001−157855号公報 米国特許第5965237号明細書
従って、本発明の目的は、薄膜状ポリマーシートを鋳型から剥離したり、対面基板に貼り合わせる際に使用するのに好適なハンドリング治具及びハンドリング方法を提供することである。
前記課題を解決するための手段として、請求項1に係る発明は、ポリマーシートをハンドリングするためのハンドリング治具であって、該治具は、支持基板と、該支持基板の一方の面側のポリジメチルシロキサンからなる薄層と、該ポリジメチルシロキサン薄層上に形成されたトリフルオロカーボン(CHF)膜とからなることを特徴とする。
前記課題を解決するための手段として、請求項2に係る発明は、前記支持基板の他方の面側に把持手段が更に配設されていることを特徴とする請求項1記載のハンドリング治具である。
前記課題を解決するための手段として、請求項3に係る発明は、(a)マスターの上面にトリフルオロカーボン膜を生成するステップと、
(b)前記マスターのトリフルオロカーボン膜生成面上にプレポリマー溶液を流し込むステップと、
(c)前記プレポリマー溶液の上面に、請求項1又は請求項2に記載のハンドリング治具を被せるステップと、
(d)前記プレポリマーを硬化させてポリマーシートを生成するステップと、
(e)前記ポリマーシートを前記ハンドリング治具に保持させた状態で前記マスターから剥離するステップと、
(f)前記ハンドリング治具に保持されたポリマーシートを別の基板の一方の面上に貼着させるステップと、
(g)前記ハンドリング治具を前記ポリマーシートから剥離するステップと、
からなることを特徴とするポリマーシートのハンドリング方法である。
前記課題を解決するための手段として、請求項4に係る発明は、前記ステップ(f)において、前記基板がガラス以外の素材からなる場合、該別の基板の表面にSiO膜を事前に生成しておくステップを更に有することを特徴とする請求項3記載のポリマーシートのハンドリング方法である。
前記課題を解決するための手段として、請求項5に係る発明は、前記ポリマーシートの膜厚が200μm以下であることを特徴とする請求項3又は4記載のポリマーシートのハンドリング方法である。
前記課題を解決するための手段として、請求項6に係る発明は、前記ポリマーシートはポリジメチルシロキサンからなるシートであることを特徴とする請求項3〜5の何れかに記載のポリマーシートのハンドリング方法である。
本発明のハンドリング治具によれば、厚さ200μm以下の薄膜状ポリマーシートを破ったりすることなくマスターから剥離し、かつ、皺を生じることなく対面基板に貼着させることができる。
以下、図面を参照しながら本発明のハンドリング治具及びハンドリング方法の好ましい実施態様について具体的に説明する。
図1は本発明のハンドリング治具の一例の概要側面図である。ハンドリング治具1は支持基板3を有する。支持基板3の一方の面には把持手段5が配設されている。しかし、この把持手段5の配設は必ずしも絶対要件ではない。また、把持手段5の形状は図示されたものに限定されない。様々な形状を採用することもできる。支持基板3はガラス、プラスチック、セラミックス、金属など任意の材料から構成することができるが、可撓性を有し、かつ透明である材料が好ましい。支持基板3の厚さはハンドリング治具として必要十分な機械的強度を付与するのに足りる厚さであればよい。支持基板3の厚さは使用する材料に応じて変化するが、一般的な指標として、40μm〜3mmの範囲内であることができる。
支持基板3の他方の面にはポリジメチルシロキサン(PDMS)の薄層7がコーティングされている。PDMS薄層7は例えば、支持基板3の他方の面にプレポリマーをコーティングした後、硬化させることにより形成させることができる。PDMS薄層7は、ポリマーシート基板102を貼着ハンドリングするために必要な部材である。PDMS薄層7の厚さは一般的に、1μm〜1mmの範囲内でよく、1μm〜50μmの範囲内であることがより好ましい。PDMS薄層7の厚さが1μm未満の場合、ポリマーシート基板102の貼着ハンドリングに支障を来す恐れがある。一方、PDMS薄層7の厚さが1mm超の場合、不必要に厚くなりすぎ不経済となる。支持基板3がガラス以外の素材からなる場合、支持基板3とPDMS薄層7との間の接着力を高めるために、適当な接着手段(例えば、SiO薄膜等)を使用することもできる。
PDMS薄層7の貼着面はCHF処理が施されている。このCHF処理膜9はハンドリング治具1とポリマーシート基板102とが過度に接着し合うことを防ぐ目的のために使用される。本発明で重要なことは、ポリマーシート基板102を鋳型から離型して対面基板108に移着させる間だけ、ポリマーシート基板102をしっかりとハンドリングできればよく、ポリマーシート基板102を対面基板108に接着させた後は、ポリマーシート基板102から滑らかに剥がせなければならない。この二律背反的な目的を達成するために、PDMS薄層7の貼着面にCHF処理を施す必要がある。CHF処理膜9の膜厚は一般的に、1nm〜1μmの範囲内であることが好ましく、10nm〜60nmであることがより好ましい。CHF処理膜9の膜厚が1nm未満の場合、PDMS薄層7とポリマーシート102とが強固に接着し、治具1をポリマーシート基板102から剥がせなくなる可能性がある。一方、CHF処理膜9の膜厚が1μm超の場合、PDMS薄層7がポリマーシート基板102に貼り付かず、ハンドリングが困難又は不可能になる。CHF処理膜9は治具1を使用する直前に、PDMS薄層7の表面に形成させることができる。このようなCHF成膜処理方法は当業者に公知である。
次に、本発明のハンドリング治具を用いたポリマーシート基板のハンドリング方法について説明する。
図2は、本発明のハンドリング治具を用いたポリマーシート基板のハンドリング方法の一例を示す工程図である。ステップ(A)において、常法の光リソグラフィー法により作製された鋳型11を準備する。鋳型11の上面には所定の微細構造13に相当する突起形状が形成されている。鋳型11の微細構造13形成面側の表面をフルオロカーボンの存在下で反応性イオンエッチングシステムにより処理することができる。このフルオロカーボン存在下の反応性イオンエッチング処理は、後のステップにおいて、鋳型11からの離型性を改善する。次に、ステップ(B)において、鋳型11の上面に、PDMSプレポリマーと硬化剤を適度な割合で混合し、脱気したPDMSプレポリマー混合液15を流し込む。この際、型枠を使用し、鋳込み型とし、その中にPDMSプレポリマー混合液を流し込んで型取りすることが好ましい。PDMSプレポリマー混合液としては、例えば、米国のダウ・コーニング社製のSYLGARD 184 SILICONE ELASTOMERが好適に使用できる。これは液状のPDMSプレポリマーと硬化剤を10対1の割合で混合するものである。次いで、ステップ(C)において、図1に示されるような本発明のハンドリング治具1を、鋳込み型の蓋としてPDMSプレポリマー混合液の上面に被せる。ハンドリング治具1を被せた後、常温で十分な時間放置するか、又は、例えばオーブン中で65℃で4時間加熱するか若しくは100℃で1時間加熱して硬化させ、PDMS基板102を生成させる。PDMS基板102が生成したら、ステップ(D)において、ハンドリング治具1に保持された状態でPDMS基板102を鋳型11から剥がし取る。ハンドリング治具1はPDMS薄層7を介してPDMS基板102と接着しているので、PDMS薄層7上にCHF膜9が存在していても、鋳型11とPDMS基板102との間の接着力よりも、ハンドリング治具1とPDMS基板102との間の接着力の方が強い。これにより、ハンドリング治具1に保持された状態でPDMS基板102を鋳型11からスムーズに剥がし取ることができる。次いで、ステップ(E)において、Oプラズマ処理をしたハンドリング治具1に保持されたPDMS基板102を、目的とする対面基板108のOプラズマ処理された上面に貼着し、そのまま数十分間放置する。PDMS基板102が対面基板108と恒久接着したら、ステップ(F)において、ハンドリング治具1をPDMS基板102から剥離する。これにより、PDMS基板102に全く皺等が生じることなく対面基板に恒久接着されたマイクロ流体デバイス100が得られる。
本発明のハンドリング治具でハンドリング処理されるポリマーシートの膜厚は一般的に、200μm以下であることが好ましい。200μm超の膜厚を有するポリマーシートであれば、素手で取り扱っても皺などを生じることなく、対面基板に貼着させることができる。本発明のハンドリング治具でハンドリング処理することができるポリマーシートの膜厚の下限値は10nm程度である。これ未満の膜厚の場合、本発明のハンドリング治具で保持してマスターから剥離する際に破れたり、ポリマーシート自体にピンホールなどが生じたりして使い物にならないことがある。
対面基板108がガラス製である場合、PDMS基板102と比較的容易に恒久接着するが、その他の材質の対面基板の場合、PDMS基板102と恒久接着させることはそれほど容易ではない。従って、ガラス以外の素材からなる対面基板108を使用する場合、ステップ(E)において、対面基板108の貼着面側にSiOをスパッタリングしてSiO薄膜を成膜してから、ハンドリング治具1に保持されたPDMS基板102を貼着させることが好ましい。対面基板108とPDMS基板102が恒久接着しないと、ハンドリング治具1をPDMS基板102からスムーズに剥離させることができない。また、対面基板108とPDMS基板102が恒久接着しないと、マイクロ流体デバイス100の使用中にPDMS基板102が剥がれたりして不都合な事態を招来する。従って、対面基板108とPDMS基板102を恒久接着させることは非常に重要である。
ステップ(E)において、ハンドリング治具1に保持されたPDMS基板102と対面基板108を恒久接着する手法としては、各々の貼着面を酸素プラズマ処理する方法が用いられる。具体的には、ハンドリング治具1に保持されたPDMS基板102と、ガラス製あるいはSiO薄膜処理された対面基板108の貼着面に対して、酸素ガスを反応性ガスとして用いた反応装置内でプラズマ処理を行う。ここで用いる反応性ガスとしては、酸素以外にもアルゴンや窒素などを用いることができるが、好ましくは、反応時間の短縮、コスト及び接着性の点で酸素が好適である。更に、接着性の安定性を得るためにPDMS基板102と対面基板108の貼着しようとするそれぞれの面に酸素プラズマ処理を施すことが好適である。片方の面、つまりPDMS基板102もしくは対面基板108のどちらか一方の面にのみ酸素プラズマを施す方法もあるが、この場合、PDMS基板102と対面基板108の両方に酸素プラズマ処理を施した場合に比べて接着性が劣る。
ステップ(F)において、マイクロ流体デバイス100が得られた後、所望により、PDMS基板102の上面をOでクリーニングすることができる。PDMS基板102の上面をクリーニングするのは、ハンドリング治具1を剥離した際に残留するCHF膜9を完全に除去するためである。このクリーニングを行うことににより、マイクロ流体デバイス100の透明性が高くなり、蛍光分析などを行う場合の信頼性が向上する。
図1に示されるようなハンドリング治具を製造した。先ず、縦150mm、横150mm、厚さ50μmサイズのポリカーボネート板を準備した。透明なポリカーボネート板はPDMS注入の際、気泡の観察が容易であり、しかも、柔軟性があるため、剥離しやすいという利点がある。ポリカーボネート板の表面を酸素プラズマ処理し、清浄化した。この清浄面に、PDMSプレポリマー混合液として、米国のダウ・コーニング社製のSYLGARD 184 SILICONE ELASTOMERを厚さ約50μmになるようにコーティングし、脱気、加温(65℃、4時間)した。4時間経過後、オーブンから取り出しPDMS薄層を形成させた。PDMS薄層の表面をフルオロカーボンの存在下で反応性イオンエッチングシステムにより処理することにより、PDMS薄層の表面に、厚さ50nmのCHF離型膜を生成させた。ポリカーボネート板の他方の表面に、プラスチック製の把持手段を接着剤により固着させた。斯くして、本発明のハンドリング治具が得られた。
4インチウエハを準備した。プロセスの信頼性を得るために、レジストを使用する前に基板を洗浄・乾燥する必要があり、本実施例では、ピラニア・エッチング/クリーン(HSOおよびH)処理後、蒸留水でリンスした。その後、シリコンの表面酸化膜を除去するため、BHF(バッファード弗酸)に15分間浸し、蒸留水でリンスした。その後、表面の脱水のため、対流式のオーブン中で60℃、30分間程度ベークした。この表面処理済ウエハ上にSU−8ネガティブフォトレジストを1000rpmの回転速度で約25秒間塗布し、溶媒を蒸発させ、膜を高密度化するためにソフトベークを65℃で30分間(STEP1)、95℃で90分間(STEP2)処理した。クーリング後、このレジスト膜上に、所定の微細構造パターンを有するマスクを被せ、露光装置(ユニオン光学製 PEM−800)で密着露光した。その後、レジスト膜の露光された部分の架橋を行うため65℃で15分間(STEP1)、95℃で25分間(STEP2)加温し、クーリング後、1−メトキシ−2−プロピル酢酸現像液で現像し、現像後、基板は短時間イソプロピルアルコール(IPA)でリンスした。その後、65℃で30分間乾燥後、150℃で5分間かけてハードベークし、レジスト厚20μmのマスターを完成させた。
このマスターの表面をフルオロカーボン(CHF)の存在下で反応性イオンエッチングシステムにより処理し、表面にCHF剥離膜を形成した。マスターの剥離膜形成面上に、PDMSプレポリマー混合液として、米国のダウ・コーニング社製のSYLGARD 184 SILICONE ELASTOMERを厚さ約50μmになるように注入口から流し込み、前記実施例1で作製されたハンドリング治具をPDMSプレポリマー混合液の上面に被せ、脱気、加温(65℃、4時間)した。4時間経過後、オーブンから取り出し、ハンドリング治具に保持された状態で厚さ50μmのPDMS基板をマスターから剥がし取った。次いで、ハンドリング治具に保持されたままのPDMS基板を、縦100mm、横100mm、厚さ1mmのガラス基板の上面にOプラズマにてパーマネントボンディングし、そのまま約20分間放置した。その後、ハンドリング治具をPDMS基板から剥離し、目的とするマイクロ流体デバイスを得た。得られたマイクロ流体デバイスのPDMS基板には皺などは全く存在していなかった。
本発明のハンドリング治具により貼着ハンドリング可能なポリマーシートはPDMSに限定されない。ハンドリング治具のPDMS薄層と貼着可能なポリマーシートであれば全て取り扱うことができる。また、ポリマーシートは微細構造を有しない単なる膜状のシートであってもよい。
本発明のハンドリング治具及びハンドリング方法により作製されたマイクロ流体デバイスは医学、獣医学、歯科学、薬学、生命科学、食品、農業、水産など様々な分野で活用できる。特に、蛍光抗体法、in situ Hibridization等に最適なマイクロ流体デバイスとして、免疫疾患検査、細胞培養、ウィルス固定、病理検査、細胞診、生検組織診、血液検査、細菌検査、タンパク質分析、DNA分析、RNA分析などの広範な領域で使用できる。
本発明によるハンドリング治具の一例の概要側面図である。 図1のハンドリング治具を用いたポリマーシート基板のハンドリング方法の一例を示す工程図である。 (A)は従来のマイクロ流体デバイスの一例の概要上面図であり、(B)は、(A)におけるB−B線に沿った概要断面図である。
符号の説明
1 本発明のハンドリング治具
3 支持基板
5 把持手段
7 PDMS薄層
9 CHF
11 マスター
13 微細構造
15 プレポリマー溶液
100 マイクロ流体デバイス
102 ポリマーシート基板
104 マイクロチャネル
106 ウェル
108 対面基板

Claims (6)

  1. ポリマーシートをハンドリングするためのハンドリング治具であって、支持基板と、該支持基板の一方の面側のポリジメチルシロキサンからなる薄層と、該ポリジメチルシロキサン薄層上に形成されたトリフルオロカーボン(CHF)膜とからなることを特徴とするハンドリング治具。
  2. 前記支持基板の他方の面側に把持手段が更に配設されていることを特徴とする請求項1記載のハンドリング治具。
  3. (a)マスターの上面にトリフルオロカーボン膜を生成するステップと、
    (b)前記マスターのトリフルオロカーボン膜生成面上にプレポリマー溶液を流し込むステップと、
    (c)前記プレポリマー溶液の上面に、請求項1又は請求項2に記載のハンドリング治具を被せるステップと、
    (d)前記プレポリマーを硬化させてポリマーシートを生成するステップと、
    (e)前記ポリマーシートを前記ハンドリング治具に保持させた状態で前記マスターから剥離するステップと、
    (f)前記ハンドリング治具に保持されたポリマーシートを別の基板の一方の面上に貼着させるステップと、
    (g)前記ハンドリング治具を前記ポリマーシートから剥離するステップと、
    からなることを特徴とするポリマーシートのハンドリング方法。
  4. 前記ステップ(f)において、前記別の基板がガラス以外の素材からなる場合、該基板の表面にSiO膜を事前に生成しておくステップを更に有することを特徴とする請求項3記載のポリマーシートのハンドリング方法。
  5. 前記ポリマーシートの膜厚が200μm以下であることを特徴とする請求項3又は4記載のポリマーシートのハンドリング方法。
  6. 前記ポリマーシートはポリジメチルシロキサンからなるシートであることを特徴とする請求項3〜5の何れかに記載のポリマーシートのハンドリング方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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