JP2006026691A - 溶接部品質の優れた電縫鋼管の製造方法 - Google Patents

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Abstract


【課題】 溶接条件の変動時に設定条件を変えることなく安定して確実に溶接部の酸化物の生成に起因する溶接欠陥および局部的な入熱不足による冷接欠陥を低減し、低温靭性、耐食性、冷間加工性などの溶接部特性に優れた電縫鋼管の製造方法を提供する。
【解決手段】 鋼板を管状に成形加工し、その突合せ端面を電縫溶接する際に、突合せ角度φが0≦φ≦tan(0.4/d)-1の関係を満足する条件で、少なくとも溶接点から溶接上流側に650℃以上の温度となる全範囲にわたる突合せ端面に対して、不活性ガスを吹き付け、かつ少なくとも溶接点から溶接上流側に給電距離の1/5だけ離れた位置までの全範囲にわたる突合せ端面に対して、非酸化性雰囲気で、かつ1400℃以上の温度を有する非酸化性高温プラズマを流速が30〜270m/secの条件で吹き付けることを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、主として、石油または天然ガス用ラインパイプ、油井管、原子力用、地熱用、化学プラント用、機械構造用、一般配管用などに使用される電縫鋼管の製造方法に関し、特に鋼板を管状に成形加工してその突合せ部を電縫溶接する際に溶接欠陥の発生を低減するための電縫鋼管の製造方法に関するものである。
一般に、電縫鋼管は、帯状コイルを連続的に多数のロール群により管状に成形した後、ワークコイルによる誘導加熱、もしくはコンタクトチップによる直接通電加熱を行い、鋼板端部を所定温度に加熱・溶融すると共に、スクイズロールにより加圧しながら溶接して製造される。
従来から、特にCr、Ti、Siなどの酸化物を生成しやすい成分を多く含有する鋼板(クロム鋼、クロムモリブデン鋼、ステンレス鋼、DP鋼、TRIP鋼など)を電縫溶接して電縫鋼管を製造する場合に、その溶接部にペネトレーターと称される酸化物に起因する溶接欠陥が発生しやすく、低温靭性、耐食性及び冷間加工性を低下させる原因となっている。
この対策として、アルゴン、ヘリウムなどの様々な不活性ガスシールドにより電縫溶接部の雰囲気の酸素を低減し、接合端面の表面酸化を抑制し、溶接部の酸化物起因の溶接欠陥を低減する方法が提案されている。しかし、電縫溶接部の雰囲気は空気の巻き込みなどにより安定して酸素濃度の低減は困難であり、酸化物に起因する溶接欠陥を十分に低減することはできなかった(例えば、特許文献1及び2参照)。
また、溶接部のシールドガスとして水素を1〜20容量%含有する不活性ガスを用いることにより接合端面の表面酸化の抑制作用及び還元作用を活性化する方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
さらに、溶接部の非酸化性シールドガス雰囲気中の酸素濃度を0.1%以下とし、露点を10℃以下、H2分圧/H2O分圧の比を3以下かつ水素濃度を4%以下に制御することにより、H2の爆発限界濃度以下で水蒸気酸化を抑制して溶接欠陥を低減する方法が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
しかしながら、特許文献3及び4に提案される方法では、溶接部のシールド性を高め、溶接雰囲気を低酸素濃度かつ低い露点に制御するために、溶接部全体を包囲しその高い気密性を保つことができる大掛かりなシールド装置が必要となる。したがって、外径サイズの異なる鋼管を製造する際に、そのサイズ毎にシールド装置を予め準備する必要があり、鋼管の生産性を大きく低下させる。
これらの従来技術の問題点を解決するために、本発明者らは、鋼管の電縫溶接時に突合せ端面に1400℃以上の還元性高温燃焼炎または非酸化性高温プラズマを所定流速で吹き付けることにより端面での酸化物生成を抑制し、かつ酸化物の排出を促進させる方法を既に提案した。この発明により、従来に比べ、生産性を低下させることなく電縫溶接部のぺネトレータと称する酸化物起因の溶接欠陥を低減することができる。しかし、この方法によりさらに溶接部のぺネトレータを低減するために、高温燃焼炎またはプラズマの流速を増加させ熱流体のせん断力を高めると、溶接部周囲の空気の巻き込みが顕著となる逆にぺネトレータを増加させる原因となることが判った。
また、通常の電縫鋼管の製造では、鋼板端部の加工精度や溶接時の突合せ精度のばらつきにより、電縫溶接時の開先は、理想とするI型突合せから外側が開いたV型突合せとなることがある。溶接入熱が同じ設定条件の場合でも、V型突合せの突合せ角度(鋼板の両端面がなす角度を突合せ角度と定義する。以下同様。)が広くなる場合には、高周波電流は近接効果により鋼板内面側の局部に偏って流れ、鋼管内側端面のみが加熱溶融し、外側端面は未溶融状態となりやすくなる。このような鋼管の外側端面が溶接時に入熱不足によって未溶融状態となると冷接欠陥が顕著に生成するという問題が生じる。
従来は、この鋼管の外側端面で生成されやすい冷接欠陥の生成を回避するため、溶接入熱を高目に設定する方法が用いられていた。しかし、この方法により溶接時の鋼管の外側端面では入熱不足による冷接欠陥の生成は抑制できるものの、逆に鋼管の内側端面では入熱過剰になり、溶融部の酸化反応が促進され、ぺネトレータの溶接欠陥の増加を招く。
通常の電縫鋼管の製造では、アプセット量(スクイズロールの押し付け量)や溶接点の変動などにより、アペックス角度(溶接点を始点として鋼鈑の両端面がなす角度)の変動が生じ、これにより溶接時の投入電力が一定の条件下でもインピーダンスが変動するため、入熱が不足(アペックス角度が大きく、インピーダンスが上昇する場合)したり、入熱が過剰(アペックス角度が小さく、インピーダンスが低下する場合)になる。これに加えて、鋼板端部の加工精度や溶接時の突合せ精度のばらつきによる突合せ角度の変動が、近接効果に起因する鋼管の内側端面でのぺネトレータ溶接欠陥の生成、および、鋼管の外側端面での冷接欠陥の生成を増加する結果を招く。
これらのぺネトレータ溶接欠陥および冷接欠陥の生成を抑制し、従来に比べてより溶接欠陥の少ない溶接部品質に優れた鋼管を製造するためには本願発明者らが既に提案した方法では必ずしも充分ではなかった。
特開昭53−53562号公報 特公昭59−33071号公報 特開昭53−53561号公報 特開平5−228651号公報
本発明は上記従来技術の実状に鑑みて、生産性を低下させることなく、また、溶接条件の変動時に設定条件を変えることなく安定して確実に溶接部の酸化物の生成に起因する溶接欠陥および局部的な入熱不足による冷接欠陥を低減し、低温靭性、耐食性、冷間加工性などの溶接部特性に優れた電縫鋼管の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、溶接条件の変動に依らず、溶接部の酸化物に起因する溶接欠陥および入熱不足に起因する冷接欠陥を低減すべく鋭意研究を行った。その結果、電縫溶接する際に、鋼板突合せ端面の酸化を受けやすい全領域に不活性ガスを吹き付けることにより周囲の水、水蒸気を排除し、大気中の酸素からシールドするとともに、溶接点に近い領域に入熱不足になりやすい外側端面の補助熱源として非酸化性高温プラズマを吹き付けることにより、溶接部の酸化物および入熱不足のいずれに起因する溶接欠陥を低減できることを見出して本発明を完成した。
本発明の要旨とすることころは、以下のとおりである。
(1)電縫鋼管の製造方法において、鋼板を管状に成形加工し、その突合せ端面を電縫溶接する際に、突合せ角度φが下記(1)式を満足する条件で、少なくとも溶接点から溶接上流側に650℃以上の温度となる全範囲にわたる突合せ端面に対して、不活性ガスを吹き付け、かつ少なくとも溶接点から溶接上流側に給電距離の1/5だけ離れた位置までの全範囲にわたる突合せ端面に対して、非酸化性雰囲気で、かつ1400℃以上の温度を有する非酸化性高温プラズマを流速が30〜270m/secの条件で吹き付けることを特徴とする溶接部品質の優れた電縫鋼管の製造方法。
0≦φ≦tan(0.4/d)−1 ・・・ (1)
但し、φは突合せ角度、dは鋼板の板厚をそれぞれ示す。
(2)前記非酸化性高温プラズマは、Ar単独ガス、または、ArとN、H及びHeのうちの少なくとも一種以上との混合ガスであることを特徴とする上記(1)記載の溶接部品質の優れた電縫鋼管の製造方法。
本発明によれば、生産性を低下させることなく、また、溶接条件変動時に設定を変えることなく安定して確実に溶接部の酸化物の生成に起因する溶接欠陥および局部的な入熱不足による冷接欠陥を低減し、低温靭性、耐食性、冷間加工性などの溶接部特性に優れた電縫鋼管の製造が可能となり、本発明による電縫鋼管製造における工業的な貢献は多大である。
以下に本発明の詳細を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明による電縫溶接方法を説明するための模式図を示すものである。
通常の電縫鋼管の製造プロセスでは、鋼板1を連続的に搬送(搬送方向2)しながら多数のロール群(図示せず)により管状に成形し、その突合せ端面3を高周波コイル4より誘導加熱し溶融すると共に、スクイズロール5よりアップセットを加えて、突合せ端面3に溶接シーム8を形成し電縫鋼管とする。なお、ここでは、電縫溶接を高周波コイル4よる誘導加熱で行っているが、コンタクトチップによる直接通電加熱で行うことも可能である。
通常の電縫鋼管の製造では、鋼板端部の加工精度や溶接時の突合せ精度のばらつきにより、電縫溶接時の開先は、理想とするI型突合せから外側が開いたV型突合せとなることがある。
溶接入熱が同じ設定条件の場合でも、突合せ角度(鋼板の両端面がなす角度を突合せ角度と定義する。以下同様。)が広くなると、高周波電流は近接効果により鋼板内面側の局部に偏流し、鋼管内側端面のみが加熱溶融し、外側端面は未溶融状態となりやすくなる。その結果、鋼管溶接部の外側端面が入熱不足によって未溶融状態となり、冷接欠陥と称する溶接欠陥が生成する。
また、通常の電縫鋼管の製造プロセスでは、電縫溶接は、突合せ端面3が大気にさらされており、また、スクイズロール、高周波コイル、インピーダーなどの設備の冷却水の飛散や水蒸気などの酸化雰囲気で溶接する。したがって、電縫溶接時に突合せ端面3の表面の加熱溶融中で酸化物が生成され、排出されずにそのまま残留すると、溶接部にペネトレーターと称する酸化物起因の溶接欠陥が発生することになる。
本発明では、上記冷接欠陥やペネトレーターなどの溶接欠陥の発生を抑制するための手段として、電縫溶接する際に、突合せ角度φが下記(1)式を満足する条件で、少なくとも溶接点7から溶接方向の上流側に650℃以上の温度となる全範囲10にわたる突合せ端面に対して、不活性ガス11を吹き付け、かつ、少なくとも溶接点7から溶接方向の上流側に給電距離の1/5だけ離れた位置までの全範囲12にわたる突合せ端面に対して、非酸化性雰囲気で、かつ1400℃以上の温度を有する非酸化性高温プラズマ13を流速が30〜270m/secの条件で吹き付けることを特徴とする。
0≦φ≦tan(0.4/d)−1 ・・・ (1)
但し、φは突合せ角度、dは鋼板の板厚をそれぞれ示す。
なお、上記突合せ角度φ14は、図1(C)に示すように、高周波コイル4の溶接方向の下流位置における鋼板突合せ端面間の角度を意味する。
この不活性ガス11の吹き付けにより、突合せ端面3において酸化物の生成原因となるロール冷却水および空気中の酸素などを効率的に排除するとともに、非酸化性高温プラズマ13の吹き付けにより、突合せ端面3を非酸化性雰囲気で鋼板の融点程度の高温溶融状態とし、突合せ端面3から生成した酸化物の排出させることができる。
図1において、溶接点7から溶接方向の上流側で電縫溶接時に突合せ端面の加熱温度が650℃以上となる領域9は、高周波コイル4、スクイズロール5あるいはインピーダー15の冷却水の飛散および水蒸気雰囲気に浸されるため、加熱温度条件と相俟って酸化反応で生成した酸化物に起因する溶接欠陥の発生が顕著となる。このため、この領域に不活性ガス11の吹き付けにより酸化物起因の溶接欠陥は効率的に抑制できる。
本発明では、不活性ガス11の流速は特に限定する必要はない。上記作用による酸化物起因の溶接欠陥の抑制効果を得るためには、突合せ端面の加熱温度が650℃以上となる領域9における上記冷却水の飛散および水蒸気雰囲気を排除し、大気中の酸素から遮断できる流量が得られれば特に流速を規定する必要はない。
ただし、不活性ガス11の流速が速過ぎると、大気の巻き込み量が増加するため、少ないほうが好ましい。
つまり、本発明において不活性ガス11の流量および流速は通常の鋼管の製造工程でスクイズロール、上記高周波コイル4、スクイズロール5あるいはインピーダー15などの冷却水流量により調整し、これらの冷却水の飛散および水蒸気雰囲気を排除し、大気中の酸素から遮断できる流量および流速とする。
なお、上記酸化抑制効果を高める手段として、不活性ガス11中に微量の水素を添加し、還元性雰囲気とすることも可能である。
また、図1(B)において、少なくとも溶接点から溶接上流側に給電距離の1/5だけ離れた位置までの全範囲12にわたる突合せ端面は、溶接点に近い領域であるため、加熱溶融状態の変動が溶接部の品質に直接影響を受けやすい。したがって、この領域の鋼板端面の突合せ状態が変動し、突合せ角度が広くなった場合には近接効果により高周波電流が鋼板内面側の局部に偏流し、内側端面は加熱溶融されるが、外側端面は入熱不足により未溶融状態となり、冷接欠陥の発生が顕著にとなる。したがって、本発明では、この領域に非酸化性高温プラズマ13の温度を吹き付けることにより、溶接時に鋼板端面の突合せ角度が大きくなる場合に鋼管外面側入熱不足を補うとともに、突合せ端面から酸化物を高温の溶融状態で排出させる作用を促進し、酸化物に起因するぺネトレータなどの溶接欠陥を抑制させる。これらの作用効果を十分に得るためには、非酸化性高温プラズマ13の温度は、1400℃以上にする必要がある。
なお、本発明において上記給電距離とは、高周波コイル4のスクイズロール5側端部と溶接点7との距離を意味する。
一方、非酸化性高温プラズマの温度の上限は、特に限定する必要はなく、高温になるほど既に生成していた酸化物を高温状態で突合せ端面から溶融・排出させる作用は促進するため、溶接欠陥を低減するために好ましい。
また、特に、電縫鋼管で生成しやすいMn−Si−Oの複合酸化物の融点は1250〜1410℃、Cr酸化物の融点は2300℃であることからこれらの酸化物を溶融させるためには2400℃以上であることがより好ましい。
また、上記非酸化性高温プラズマの吹き付けにより、溶接時にスパッタリンングの発生などにより溶接金属の溶融部に飛び込んでくるスパッタ、スケールやダストなどの溶接欠陥因子を高温プラズマ流体のせん断力やプラズマ加熱よって高温溶融状態で排出または溶融できる。また突合せ端面のバリもある程度溶融可能であり、本発明はこのような非定常の溶接時に発生する欠陥低減にも効力がある。
本発明において、電縫溶接する際の突合せ角度φ14は、増加するとともに高周波電流は近接効果により鋼板内面側の局部に偏流し、鋼管内側端面のみが加熱溶融し、外側端面は入熱不足によって未溶融状態となりやすくなる。突合せ角度φがtan(0.4/d)−1 を超えると、本発明の非酸化性高温プラズマによる吹き付けによっても、溶接時に鋼管の外側端面の入熱不足は改善できず、未溶融状態となり冷接欠陥が生成するため好ましくない。また、突合せ角度φの下限は、通常の鋼管の製造条件では、突合せ角度φは0°以上となるが、この値が負(−)の値、つまり、鋼板端面の内側が開いた逆V型突合せ状態では、不活性ガスおよびプラズマを吹き付けることが困難となるため、突合せ角度φの下限を0°(鋼板端面のI型突合せ)とする。
なお、本発明において、鋼板端面の突合せ角度φ14とは、図1(C)に示すように、高周波コイル4の溶接方向の下流位置における鋼板突合せ端面間の角度を意味する。
本発明において、非酸化性高温プラズマのガス組成は、このプラズマの補助熱源としての効果を効率的に発揮させるための非酸化性高温プラズマとしては、Ar単独ガス、または、プラズマを安定化させるためにArを主ガスとし、さらにプラズマの熱伝導、エンタルピー、熱伝達係数を上げるためにN、H及びHeのうちの少なくと一種以上を添加した混合ガスを用いるのが好ましい。
Ar主ガス中のHは、熱伝達係数を上げるとともに還元性雰囲気とし、突合せ端面における酸化反応を抑制する作用を有し、この作用を十分に得るためにはHの含有量を5体積%以上とするのが好ましい。そのHの含有量の上限は特に限定する必要はないが、通常、40%を超えるとプラズマが不安定になるためその上限は40%とするのが好ましい。
Arの主ガス中のN及びHeは、プラズマの熱伝導、熱伝達係数を向上させ鋼板端面の加熱能力を高めるためにそれぞれを20体積%以上または10体積%以上添加するのが好ましい。それらの含有量の上限は特に限定する必要はないが、通常、何れも50%を超えるとプラズマが不安定になるためその上限は何れも50%とするのが好ましい。
本発明では、非酸化性高温プラズマの流速は、突合せ端面を非酸化性雰囲気に維持しつつ安定して1400℃以上の高温状態を維持するためには、その流速の下限を30m/secとする必要がある。また、本発明では不活性ガスを同時に吹き付けるため、本発明者らが既に提案したプラズマのみを突合せ端面に吹き付ける場合に比べプラズマの流速を増加させても、プラズマにより加熱された突合せ端面周囲の空気の巻き込みを抑制しつつ、流体せん断力により突合せ端面から溶融金属から酸化物の排出を促進することができる。しかし、プラズマガスの流速が270m/secを超えると大気巻き込みによる影響が無視できなくなるためプラズマガスの流速の上限を270m/secとする。
上記非酸化性高温プラズマは、例えば、工業的に広く用いられている溶射用の直流プラズマ、高周波プラズマ、または、ハイブリッドプラズマ装置を用いて生成することができる。これらのプラズマは、通常のガスバーナーなどで生成される燃焼炎よりもガス温度が高く、高温域のプラズマ長さが60mm以上で、かつプラズマ径5mm以上である特徴をもつため、電縫溶接時のシーム倣い性が良く、シーム位置変に比較的容易に追従できる熱源である。
上記不活性ガス、および上記非酸化性高温プラズマの発生装置16(図1では不活性ガス、およびプラズマを噴射する装置16は一体としたが、それぞれの噴射装置は個別でも良い)を図1に示すように鋼板1の突合せ端面3の直上に設け、不活性ガス11が少なくとも溶接点7から溶接上流側の650℃以上の温度となる全範囲10にわたる突合せ端面3に吹き付けるとともに、少なくとも溶接点から溶接上流側に給電距離の1/5だけ離れた位置までの全範囲にわたる突合せ端面に、非酸化性雰囲気で、1400℃以上の温度を有する非酸化性高温プラズマを流速が30〜300m/secの条件で吹き付けることにより、従来に比べて生産性を低下させず、かつ、溶接入熱の設定を変えることなく、冷接欠陥やペネトレーターなどの溶接欠陥を低減することが可能となる。その結果、従来に比べ、溶接部の低温靭性、耐食性、冷間加工性の劣化も殆ど見られない良好な特性を有する電縫鋼管を安定して製造することが可能となる。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。
電縫鋼管の製造プロセスにおいて、板厚5.3mm、板幅275mmの9Cr−2.5Ni−1.0Mo系高Cr鋼板を用いてスクイズロールの冷却水による水噴霧条件下で電縫溶接する際に、突合せ端面に対してシールド用不活性Arガスとプラズマガス組成の異なるプラズマを吹き付け範囲を変えて吹き付けながら電縫溶接を行い、溶接部の溶接欠陥の発生率を調査した。その試験条件及び結果を表1に示す。
電縫溶接の条件は、溶接速度:33m/min、溶接入熱量:570kW(溶接現象としては2種下限)、給電距離(スクイズロール側のコイル端部と溶接点との距離):160mm、アプセット量:4mm(周長)、平均アペックス角度:7°、溶接点にかかる水の噴霧量:約400l/minである。この試験において、突合せ端面の温度が650℃以上になる領域は溶接点7から溶接上流方向に80mm離れた全範囲であり、また、溶接点7から溶接方向の上流側に給電距離(150mm)の1/5だけ離れた位置は、同じく溶接点7から30mm離れた位置までの全範囲であった。なお、表1に示す、吹き付け範囲の溶接方向の最上流側位置及び最下流側位置は、溶接点7を基準(0)として、溶接方向の上流側を+とし、下流側を−と定義し、吹き付け範囲を変えて溶接を行い欠陥発生率を比較した。なお、この試験では、溶接点7の位置は、スクイズロール3の回転軸17の位置から溶接方向の上流側に35mm離れた位置であった。
プラズマの発生装置は、PRAXAIR社製2086A溶射ガンを用い、このガンの外側に不活性ガスArを噴射可能なスリットノズルを取り付けた。不活性Arガスの流量は35l/min一定であり、プラズマガスにはAr単独ガスおよびAr+H2混合ガスを用い、両ガス流量を調整させてH2比率を変化させた。この場合のプラズマの最大径は8mm、不活性ガス用のノズルの内径は40mmである。ガンのトーチの角度は20°一定とした。
吹き付け範囲の調整は、プラズマ照射狙い位置(ガン中心軸の延長線と溶接衝合線との交差点と溶接点との距離:0〜200mm)とプラズマ照射距離(ガン出口から鋼管表面までの距離:50〜110mm)を変えて行った。
溶接欠陥率は、溶接後の電縫鋼管の溶接部からシャルピー試験片を切り出して、その溶接突合せ部に先端径:0.25R、深さ:0.5mmのノッチを形成し、シャルピー試験を実施した後、延性破断した部分の破面観察を行い、溶接面積に対するペネトレーター(酸化物に起因する溶接欠陥)の面積率の測定値と定義する。溶接部の品質評価は、この溶接欠陥率が0.05%を超える場合を“不良”、0.05%以下の場合を“良好”と判断した。
Figure 2006026691
表1のNo.1〜7は本発明例であり、何れも不活性ガスを溶接点から溶接方向の上流側に少なくとも鋼板温度が650℃以上に加熱された全領域に不活性のシールドガスを、また、溶接点から溶接方向の上流側に少なくとも給電間距離の1/5(溶接点から溶接上流方向に30mm離れた部位)以上の全領域に非酸化雰囲気のプラズマを吹き付けることにより冷却欠陥とぺネトレータ欠陥の合計で溶接欠陥率が0.05%以下となり、溶接欠陥率の極めて低い良好な溶接部が得られることが判る。
一方、No.8、9、11は不活性シールドガスおよびプラズマを吹き付けていない従来溶接法、No.10、12は不活性シールドガスを吹き付けていない比較例である。No.13、14は不活性ガスの溶接方向上流側位置の700℃と高いため、また、No.15は不活性ガスの溶接方向下流側位置が溶接点ではないため、何れも溶接点から溶接上流側に650℃以上の温度となる全範囲に不活性ガスが吹き付けられていない比較例である。No.16はプラズマの溶接方向上流側位置が溶接点から給電間距離の1/5(30mm)から短く、No.17はプラズマの溶接方向下流側位置が溶接点より10mm上流側であるため、いずれも溶接点から溶接上流側に給電間距離の1/5(30mm)離れた位置までの全範囲にプラズマが吹き付けられていない比較例である。No.18はプラズマのガス温度が本発明の規定範囲から低く、No.19はプラズマガス流速が本発明の規定範囲から高く、No.20はプラズマガス流速が本発明の規定範囲から高く外れた比較例である。No.21は突合せ角度が本発明の規定範囲から高く外れた比較例である。No.22〜24は不活性シールドガスおよびプラズマを吹き付けていない従来溶接である。No.8〜24の比較例は、何れも本発明の条件規定範囲から外れる条件で溶接したため、特に付き合せ角度が多くなるV型突合せで冷却欠陥やぺネトレータ欠陥などの欠陥発生を増長し、溶接欠陥率が高く、良好な溶接部が得られなかった。
本発明による不活性シールドガスおよび非酸化性高温プラズマを用いた電縫鋼管の製造方法を説明するための模式図であり、(A)が側面図、(B)が平面図、(C)がA−A*の断面図を示す。
符号の説明
1 鋼板
2 鋼管の搬送方向
3 突合せ端面
4 高周波コイル
5 スクイズロール
6 アペックス角度
7 溶接点
8 溶接シーム
9 突合せ端面が赤熱した領域
10 不活性ガスを吹き付ける領域(>突合せ端面が赤熱した領域)
11 不活性ガス
12 突合せ端面が1250℃以上に赤熱した領域
13 還元性高温プラズマ
14 突合せ角度
15 インピーダー
16 プラズマおよび不活性ガス噴射装置

Claims (2)

  1. 電縫鋼管の製造方法において、鋼板を管状に成形加工し、その突合せ端面を電縫溶接する際に、突合せ角度φが下記(1)式を満足する条件で、少なくとも溶接点から溶接上流側に650℃以上の温度となる全範囲にわたる突合せ端面に対して、不活性ガスを吹き付け、かつ少なくとも溶接点から溶接上流側に給電距離の1/5だけ離れた位置までの全範囲にわたる突合せ端面に対して、非酸化性雰囲気で、かつ1400℃以上の温度を有する非酸化性高温プラズマを流速が30〜270m/secの条件で吹き付けることを特徴とする溶接部品質の優れた電縫鋼管の製造方法。
    0≦φ≦tan(0.4/d)−1 ・・・ (1)
    但し、φは突合せ角度、dは鋼板の板厚をそれぞれ示す。
  2. 前記非酸化性高温プラズマは、Ar単独ガス、または、ArとN、H及びHeのうちの少なくとも一種以上との混合ガスであることを特徴とする請求項1記載の溶接部品質の優れた電縫鋼管の製造方法。
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