JP2006025164A - 情報処理装置、ネットワークシステムおよび遠隔操作方法 - Google Patents

情報処理装置、ネットワークシステムおよび遠隔操作方法 Download PDF

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Abstract

【課題】物体の動きに多くの操作内容を割り当てることができるとともに、複数の情報処理装置の操作内容を割り当てることのできる遠隔操作システム等を提供する。
【解決手段】複数の情報処理装置がネットワークを通じて相互に接続され、複数の情報処理装置の1つがマスター装置として動作し、他の情報処理装置がスレイブ装置として動作するネットワークシステムにおいて、各情報処理装置は、物体の空間移動の変位量を測定する手段をそれぞれ具備する。マスター装置は、複数の情報処理装置にて測定された変位量を取得し、取得した変位量をマスター装置である情報処理装置の操作内容に対応付けてテーブルを作成する。以後、各情報処理装置より取得した変位量を基にテーブルを参照してマスター装置の操作内容を判定し、その操作内容に対応する制御を実行する。
【選択図】図26

Description

本発明は、複数の情報処理装置がネットワークを通じて互いに接続されて構成されたネットワークシステム、このネットワークシステムにおいて情報処理装置を遠隔操作する方法、および情報処理装置に関するものである。
テレビジョンなどの操作対象機器を、リモートコントローラ(以下「リモコン」と略称する)との間の距離の測定結果を基に遠隔操作する技術は既に知られている。たとえば、リモコンと制御対象機器までの距離を赤外線の受光レベルや信号幅などに基づいて測定し、距離が長ければ操作対象機器の音量を上げ、短ければ音量を下げるといった制御が行われている(たとえば特許文献1を参照)。また、リモコンシステムに搭載される距離測定装置として、投光器と受光器を用いて測定する方法なども公開されている(たとえば特許文献2を参照)。
実公平07−55452号公報(段落0014) 特許第2875145号公報(段落0006)
ところで、一般には、操作対象機器とリモコンとの関係は一対一であり、家庭内に多くの操作対象機器が置かれている場合には、これらを一つ一つ操作する際にリモコンの選択や持ち替えが煩雑になりやすかった。
また、上記のようにリモコンと制御対象機器との距離を測定して、距離に応じた操作を選択する方法は、距離に対して割り当て可能な操作の種類を増やすことが困難であり、たとえば音量の増減といったごく限られた操作への適用に制限される傾向があった。
本発明は、かかる事情を鑑みて、物体の動きに多くの操作内容を割り当てることができるとともに、複数の情報処理装置の操作内容を割り当てることのできる情報処理装置、ネットワークシステムおよび遠隔操作方法を提供することを目的としている。
上記の課題を解決するために、本発明に係る情報処理装置は、ネットワークに接続可能な情報処理装置であって、物体の空間移動の変位量を測定する変位量測定手段と、変位量測定手段により測定された変位量、およびネットワークを通じて接続され物体の空間移動の変位量を測定する変位量測定手段を有する他の情報処理装置にて測定された変位量をそれぞれ取得して、これら取得した変位量と操作対象である情報処理装置の操作内容を対応付けてテーブルを作成し、このテーブルを保持するテーブル作成手段と、自他の各情報処理装置より取得した変位量を基にテーブルを参照して操作対象の情報処理装置の操作内容を判定する操作内容判定手段とを具備するものである。
この発明の情報処理装置によれば、複数の情報処理装置の変位量測定手段により測定された変位量に対して操作対象である情報処理装置の操作内容を割り当てることで、より多くの操作内容を割り当てることができるとともに、物体の変位量が高い精度で得られることで、操作内容の判定精度も向上させることができる。
また、この発明の情報処理装置において、操作対象である情報処理装置は、マスター装置である情報処理装置とすることができる。あるいは、操作対象である情報処理装置は、ネットワークに接続された複数の情報処理装置とすることも可能である。この場合、操作内容判定手段は、各情報処理装置より取得した変位量を基にテーブルを参照して操作対象の情報処理装置およびその操作内容を判定する。このように、本発明によれば、物体の動きに、複数の情報処理装置の操作内容を割り当てることができる。
さらに、この発明の情報処理装置において、操作内容判定手段により判定された操作対象の情報処理装置がスレーブ装置である場合には、そのスレーブ装置である情報処理装置に操作内容に応じた制御内容をネットワークを通じて通知するようにする。これにより、スレーブ装置である情報処理装置を制御することができる。
本発明の別の観点に基づくネットワークシステムは、複数の情報処理装置がネットワークを通じて相互に接続可能とされ、複数の情報処理装置の1つがマスター装置として動作し、他の情報処理装置がスレーブ装置として動作するネットワークシステムであって、各情報処理装置は、物体の空間移動の変位量を測定する変位量測定手段をそれぞれ具備し、マスター装置として動作する情報処理装置は、各情報処理装置の変位量測定手段により測定された変位量を取得する変位量取得手段と、各情報処理装置より取得した変位量を操作対象である情報処理装置の操作内容に対応付けてテーブルを作成し、このテーブルを保持するテーブル作成手段と、各情報処理装置より取得した変位量を基にテーブルを参照して操作対象の情報処理装置の操作内容を判定する操作内容判定手段とを具備する。
この発明のネットワークシステムによれば、複数の情報処理装置の変位量測定手段により測定された変位量に対して操作対象である情報処理装置の操作内容を割り当てることで、より多くの操作内容を割り当てることができるとともに、物体の変位量が高い精度で得られることで、操作内容の判定精度も向上させることができる。
また、この発明のネットワークシステムにおいて、操作対象である情報処理装置は、マスター装置である情報処理装置とすることができる。あるいは、操作対象である情報処理装置は、ネットワークに接続された複数の情報処理装置とすることも可能である。この場合、操作内容判定手段は、各情報処理装置より取得した変位量を基にテーブルを参照して操作対象の情報処理装置およびその操作内容を判定する。このように、本発明によれば、物体の動きに、複数の情報処理装置の操作内容を割り当てることができる。
さらに、操作内容判定手段により判定された操作対象の情報処理装置がスレーブ装置である場合には、そのスレーブ装置である情報処理装置に操作内容に応じた制御内容をネットワークを通じて通知するようにする。これにより、スレーブ装置である情報処理装置を制御することができる。
また、この発明のネットワークシステムは、複数の情報処理装置のマスター装置およびスレーブ装置の関係を切り替える手段を有する。これにより、操作対象である情報処理装置をマスター装置とした場合に、操作対象の情報処理装置をユーザが任意に選択することができる。
また、本発明の別の観点に基づく遠隔操作方法は、上記の課題を解決するために、複数の情報処理装置がネットワークを通じて相互に接続可能とされ、複数の情報処理装置の1つがマスター装置として動作し、他の情報処理装置がスレーブ装置として動作するネットワークシステムにおいて、操作対象の情報処理装置を遠隔操作する方法であって、各情報処理装置に、物体の空間移動の変位量を測定する変位量測定手段をそれぞれ設けておき、マスター装置として動作する情報処理装置は、各情報処理装置の変位量測定手段により測定された変位量を取得し、これら取得した変位量を操作対象である情報処理装置の操作内容に対応付けてテーブルを作成してこれを保持し、各情報処理装置より変位量を取得したとき、これら取得した変位量を基にテーブルを参照して操作対象の情報処理装置の操作内容を判定することを特徴とする。
この発明の遠隔操作方法によれば、複数の情報処理装置の変位量測定手段により測定された変位量に対して操作対象である情報処理装置の操作内容を割り当てることで、より多くの操作内容を割り当てることができるとともに、物体の変位量が高い精度で得られることで、操作内容の判定精度も向上させることができる。
また、この発明の遠隔操作方法において、操作対象である情報処理装置は、マスター装置である情報処理装置とすることができる。あるいは、操作対象である情報処理装置は、ネットワークに接続された複数の情報処理装置とすることも可能である。この場合、マスター装置は、各情報処理装置より取得した変位量を基にテーブルを参照して操作対象の情報処理装置およびその操作内容を判定する。このように本発明によれば、物体の動きに、複数の情報処理装置の操作内容を割り当てることができる。
さらに、操作対象の情報処理装置がスレーブ装置である場合には、そのスレーブ装置である情報処理装置に操作内容に応じた制御内容をネットワークを通じて通知するようにする。これにより、スレーブ装置である情報処理装置を制御することができる。
本発明のネットワークシステム、遠隔操作方法、および情報処理装置によれば、物体の動きに多くの操作内容を割り当てることができるとともに、複数の情報処理装置の操作内容を割り当てることができる。
〔ネットワークシステムおよび情報処理装置の基本的構成:図1〜図4〕
図1は、この発明のネットワークシステムの一例を示し、ネットワーク9を介して複数の情報処理装置1、2、3、4が接続されたものである。
(情報処理装置および情報処理コントローラ)
情報処理装置1について示すと、情報処理装置1は、コンピュータ機能部として情報処理コントローラ11を備える。情報処理コントローラ11は、メインプロセッサ21−1、サブプロセッサ23−1,23−2,23−3、DMAC(ダイレクトメモリアクセスコントローラ)25−1およびDC(ディスクコントローラ)27−1を有する。
メインプロセッサ21−1は、サブプロセッサ23−1,23−2,23−3によるプログラム実行(データ処理)のスケジュール管理と、情報処理コントローラ11(情報処理装置1)の全般的な管理とを行う。ただし、メインプロセッサ21−1内で管理のためのプログラム以外のプログラムが動作するように構成することもできる。その場合には、メインプロセッサ21−1はサブプロセッサとしても機能することになる。メインプロセッサ21−1は、LS(ローカルストレージ)22−1を有する。
サブプロセッサは、1つでもよいが、望ましくは複数とする。この例は、複数の場合である。
各サブプロセッサ23−1,23−2,23−3は、メインプロセッサ21−1の制御によって並列的かつ独立に、プログラムを実行し、データを処理する。さらに、場合によってメインプロセッサ21−1内のプログラムがサブプロセッサ23−1,23−2,23−3内のプログラムと連携して動作するように構成することもできる。後述する機能プログラムもメインプロセッサ21−1内で動作するプログラムである。各サブプロセッサ23−1,23−2,23−3も、LS(ローカルストレージ)24−1,24−2,24−3を有する。
DMAC25−1は、情報処理コントローラ11に接続されたDRAM(ダイナミックRAM)などからなるメインメモリ26−1に格納されているプログラムおよびデータにアクセスするものであり、DC27−1は、情報処理コントローラ11に接続された外部記録部28−1,28−2にアクセスするものである。
外部記録部28−1,28−2は、固定ディスク(ハードディスク)でも、リムーバブルディスクでもよく、また、MO,CD±RW,DVD±RWなどの光ディスク、メモリディスク、SRAM(スタティックRAM)、ROMなど、各種のものを用いることができる。したがって、DC27−1は、ディスクコントローラと称するが、外部記録部コントローラである。
図1の例のように、情報処理コントローラ11に対して外部記録部28を複数接続できるように、情報処理コントローラ11を構成することができる。
メインプロセッサ21−1、各サブプロセッサ23−1,23−2,23−3、DMAC25−1およびDC27−1は、バス29−1によって接続される。
情報処理コントローラ11には、当該の情報処理コントローラ11を備える情報処理装置1をネットワーク全体を通して一意的に識別できる識別子が、情報処理装置IDとして割り当てられる。
メインプロセッサ21−1および各サブプロセッサ23−1,23−2,23−3に対しても同様に、それぞれを特定できる識別子が、メインプロセッサIDおよびサブプロセッサIDとして割り当てられる。
情報処理コントローラ11は、ワンチップIC(集積回路)として構成することが望ましい。
他の情報処理装置2、3、4も、同様に構成される。ここで、親番号が同一であるユニットは枝番号が異なっていても、特に断りがない限り同じ働きをするものとする。また、以下の説明において枝番号が省略されている場合には、枝番号の違いにいる差異を生じないものとする。
(各サブプロセッサからメインメモリへのアクセス)
上述したように、1つの情報処理コントローラ内の各サブプロセッサ23は、独立にプログラムを実行し、データを処理するが、異なるサブプロセッサがメインメモリ26内の同一領域に対して同時に読み出しまたは書き込みを行った場合には、データの不整合を生じ得る。そこで、サブプロセッサ23からメインメモリ26へのアクセスは、以下のような手順によって行う。
図2(A)に示すように、メインメモリ26は、複数のアドレスを指定できるメモリロケーションによって構成される。各メモリロケーションに対しては、データの状態を示す情報を格納するための追加セグメントが割り振られる。追加セグメントは、F/Eビット、サブプロセッサIDおよびLSアドレス(ローカルストレージアドレス)を含むものとされる。また、各メモリロケーションには、後述のアクセスキーも割り振られる。F/Eビットは、以下のように定義される。
F/Eビット=0は、サブプロセッサ23によって読み出されている処理中のデータ、または空き状態であるため最新データではない無効データであり、読み出し不可であることを示す。また、F/Eビット=0は、当該メモリロケーションにデータ書き込み可能であることを示し、書き込み後に1に設定される。
F/Eビット=1は、当該メモリロケーションのデータがサブプロセッサ23によって読み出されておらず、未処理の最新データであることを示す。当該メモリロケーションのデータは読み出し可能であり、サブプロセッサ23によって読み出された後に0に設定される。また、F/Eビット=1は、当該メモリロケーションがデータ書き込み不可であることを示す。
さらに、上記F/Eビット=0(読み出し不可/書き込み可)の状態において、当該メモリロケーションについて読み出し予約を設定することは可能である。F/Eビット=0のメモリロケーションに対して読み出し予約を行う場合には、サブプロセッサ23は、読み出し予約を行うメモリロケーションの追加セグメントに、読み出し予約情報として当該サブプロセッサ23のサブプロセッサIDおよびLSアドレスを書き込む。
その後、データ書き込み側のサブプロセッサ23によって、読み出し予約されたメモリロケーションにデータが書き込まれ、F/Eビット=1(読み出し可/書き込み不可)に設定されたとき、あらかじめ読み出し予約情報として追加セグメントに書き込まれたサブプロセッサIDおよびLSアドレスに読み出される。
複数のサブプロセッサによってデータを多段階に処理する必要がある場合、このように各メモリロケーションのデータの読み出し/書き込みを制御することによって、前段階の処理を行うサブプロセッサ23が、処理済みのデータをメインメモリ26上の所定のアドレスに書き込んだ後に即座に、後段階の処理を行う別のサブプロセッサ23が前処理後のデータを読み出すことが可能となる。
図2(B)に示すように、各サブプロセッサ23内のLS24も、複数のアドレスを指定できるメモリロケーションによって構成される。各メモリロケーションに対しては、同様に追加セグメントが割り振られる。追加セグメントは、ビジービットを含むものとされる。
サブプロセッサ23がメインメモリ26内のデータを自身のLS24のメモリロケーションに読み出すときには、対応するビジービットを1に設定して予約する。ビジービットが1であるメモリロケーションには、他のデータは格納することができない。LS24のメモリロケーションに読み出し後、ビジービットは0になり、任意の目的に使用できるようになる。
図2(A)に示すように、さらに、各情報処理コントローラと接続されたメインメモリ26には、複数のサンドボックスが含まれる。サンドボックスは、メインメモリ26内の領域を画定するものであり、各サンドボックスは、各サブプロセッサ23に割り当てられ、そのサブプロセッサが排他的に使用することができる。すなわち、各々のサブプロセッサ23は、自身に割り当てられたサンドボックスを使用できるが、この領域を超えてデータのアクセスを行うことはできない。
メインメモリ26は、複数のメモリロケーションから構成されるが、サンドボックスは、これらのメモリロケーションの集合である。
さらに、メインメモリ26の排他的な制御を実現するために、図2(C)に示すようなキー管理テーブルが用いられる。キー管理テーブルは、情報処理コントローラ内のSRAMのような比較的高速のメモリに格納され、DMAC25と関連付けられる。キー管理テーブル内の各エントリには、サブプロセッサID、サブプロセッサキーおよびキーマスクが含まれる。
サブプロセッサ23がメインメモリ26を使用する際のプロセスは、以下のとおりである。まず、サブプロセッサ23はDMAC25に、読み出しまたは書き込みのコマンドを出力する。このコマンドには、自身のサブプロセッサIDと、使用要求先であるメインメモリ26のアドレスが含まれる。
DMAC25は、このコマンドを実行する前に、キー管理テーブルを参照して、使用要求元のサブプロセッサのサブプロセッサキーを調べる。次に、DMAC25は、調べた使用要求元のサブプロセッサキーと、使用要求先であるメインメモリ26内の図2(A)に示したメモリロケーションに割り振られたアクセスキーとを比較して、2つのキーが一致した場合にのみ、上記のコマンドを実行する。
図2(C)に示したキー管理テーブル上のキーマスクは、その任意のビットが1になることによって、そのキーマスクに関連付けられたサブプロセッサキーの対応するビットが0または1になることができる。
例えば、サブプロセッサキーが1010であるとする。通常、このサブプロセッサキーによって1010のアクセスキーを持つサンドボックスへのアクセスだけが可能になる。しかし、このサブプロセッサキーと関連付けられたキーマスクが0001に設定されている場合には、キーマスクのビットが1に設定された桁のみにつき、サブプロセッサキーとアクセスキーとの一致判定がマスクされ、このサブプロセッサキー1010によってアクセスキーが1010または1011のいずれかであるアクセスキーを持つサンドボックスへのアクセスが可能となる。
以上のようにして、メインメモリ26のサンドボックスの排他性が実現される。すなわち、1つの情報処理コントローラ内の複数のサブプロセッサによってデータを多段階に処理する必要がある場合、以上のように構成することによって、前段階の処理を行うサブプロセッサと、後段階の処理を行うサブプロセッサのみが、メインメモリ26の所定アドレスにアクセスできるようになり、データを保護することができる。
例えば、以下のように使用することが考えられる。まず、情報処理装置の起動直後においては、キーマスクの値は全てゼロである。メインプロセッサ内のプログラムが実行され、サブプロセッサ内のプログラムと連携動作するものとする。第1のサブプロセッサにより出力された処理結果データを一旦メインメモリに格納し、第2のサブプロセッサに入力したいときには、該当するメインメモリ領域は、当然どちらのサブプロセッサからもアクセス可能である必要がある。そのような場合に、メインプロセッサ内のプログラムは、キーマスクの値を適切に変更し、複数のサブプロセッサからアクセスできるメインメモリ領域を設けることにより、サブプロセッサによる多段階的の処理を可能にする。
より具体的には、他の情報処理装置からのデータ→第1のサブプロセッサによる処理→第1のメインメモリ領域→第2のサブプロセッサによる処理→第2のメインメモリ領域、という手順で多段階処理が行われるときには、
第1のサブプロセッサのサブプロセッサキー:0100、
第1のメインメモリ領域のアクセスキー :0100、
第2のサブプロセッサのサブプロセッサキー:0101、
第2のメインメモリ領域のアクセスキー :0101
のような設定のままだと、第2のサブプロセッサは第1のメインメモリ領域にアクセスすることができない。そこで、第2のサブプロセッサのキーマスクを0001にすることにより、第2のサブプロセッサによる第1のメインメモリ領域へのアクセスを可能にすることができる。
(ソフトウェアセルの生成および構成)
図1のネットワークシステムでは、情報処理装置1、2、3、4間での分散処理のために、情報処理装置1、2、3、4間でソフトウェアセルが伝送される。すなわち、ある情報処理装置内の情報処理コントローラに含まれるメインプロセッサ21は、コマンド、プログラムおよびデータを含むソフトウェアセルを生成し、ネットワーク9を介して他の情報処理装置に送信することによって、処理を分散することができる。
図3に、ソフトウェアセルの構成の一例を示す。この例のソフトウェアセルは、全体として、送信元ID、送信先ID、応答先ID、セルインターフェース、DMAコマンド、プログラム、およびデータによって構成される。
送信元IDには、ソフトウェアセルの送信元である情報処理装置のネットワークアドレスおよび当該装置内の情報処理コントローラの情報処理装置ID、さらに、その情報処理装置内の情報処理コントローラが備えるメインプロセッサ21および各サブプロセッサ23の識別子(メインプロセッサIDおよびサブプロセッサID)が含まれる。
送信先IDおよび応答先IDには、それぞれ、ソフトウェアセルの送信先である情報処理装置、およびソフトウェアセルの実行結果の応答先である情報処理装置についての、同じ情報が含まれる。
セルインターフェースは、ソフトウェアセルの利用に必要な情報であり、グローバルID、必要なサブプロセッサの情報、サンドボックスサイズ、および前回のソフトウェアセルIDから構成される。
グローバルIDは、ネットワーク全体を通して当該のソフトウェアセルを一意的に識別できるものであり、送信元ID、およびソフトウェアセルの作成または送信の日時(日付および時刻)に基づいて作成される。
必要なサブプロセッサの情報は、当該ソフトウェアセルの実行に必要なサブプロセッサの数が設定される。サンドボックスサイズは、当該ソフトウェアセルの実行に必要なメインメモリ26内およびサブプロセッサ23のLS24内のメモリ量が設定される。
前回のソフトウェアセルIDは、ストリーミングデータなどのシーケンシャルな実行を要求する1グループのソフトウェアセル内の、前回のソフトウェアセルの識別子である。
ソフトウェアセルの実行セクションは、DMAコマンド、プログラムおよびデータから構成される。DMAコマンドには、プログラムの起動に必要な一連のDMAコマンドが含まれ、プログラムには、サブプロセッサ23によって実行されるサブプロセッサプログラムが含まれる。ここでのデータは、このサブプロセッサプログラムを含むプログラムによって処理されるデータである。
さらに、DMAコマンドには、ロードコマンド、キックコマンド、機能プログラム実行コマンド、ステータス要求コマンド、およびステータス返信コマンドが含まれる。
ロードコマンドは、メインメモリ26内の情報をサブプロセッサ23内のLS24にロードするコマンドであり、ロードコマンド自体のほかに、メインメモリアドレス、サブプロセッサIDおよびLSアドレスを含む。メインメモリアドレスは、情報のロード元であるメインメモリ26内の所定領域のアドレスを示す。サブプロセッサIDおよびLSアドレスは、情報のロード先であるサブプロセッサ23の識別子およびLS24のアドレスを示す。
キックコマンドは、プログラムの実行を開始するコマンドであり、キックコマンド自体のほかに、サブプロセッサIDおよびプログラムカウンタを含む。サブプロセッサIDは、キック対象のサブプロセッサ23を識別し、プログラムカウンタは、プログラム実行用プログラムカウンタのためのアドレスを与える。
機能プログラム実行コマンドは、後述のように、ある情報処理装置が他の情報処理装置に対して、機能プログラムの実行を要求するコマンドである。機能プログラム実行コマンドを受信した情報処理装置内の情報処理コントローラは、後述の機能プログラムIDによって、起動すべき機能プログラムを識別する。機能プログラムについては後述されているが、図6に示される情報処理装置のメインメモリが記憶するソフトウェアの構成図において、機能プログラムのカテゴリに属するプログラムである。機能プログラムはメインメモリにロードされ、メインプロセッサにより実行される。
ステータス要求コマンドは、送信先IDで示される情報処理装置の現在の動作状態(状況)に関する装置情報を、応答先IDで示される情報処理装置宛に送信要求するコマンドである。機能プログラムについては後述するが、図6に示す情報処理コントローラのメインメモリ26が記憶するソフトウェアの構成図において機能プログラムにカテゴライズされるプログラムである。機能プログラムは、メインメモリ26にロードされ、メインプロセッサ21により実行される。
ステータス返信コマンドは、上記のステータス要求コマンドを受信した情報処理装置が、自身の装置情報を当該ステータス要求コマンドに含まれる応答先IDで示される情報処理装置に応答するコマンドである。ステータス返信コマンドは、実行セクションのデータ領域に装置情報を格納する。
図4に、DMAコマンドがステータス返信コマンドである場合におけるソフトウェアセルのデータ領域の構造を示す。
情報処理装置IDは、情報処理コントローラを備える情報処理装置を識別するための識別子であり、ステータス返信コマンドを送信する情報処理装置のIDを示す。情報処理装置IDは、電源投入時、その情報処理装置内の情報処理コントローラに含まれるメインプロセッサ21によって、電源投入時の日時、情報処理装置のネットワークアドレスおよび情報処理装置内の情報処理コントローラに含まれるサブプロセッサ23の数などに基づいて生成される。
情報処理装置種別IDには、当該の情報処理装置の特徴を表す値が含まれる。情報処理装置の特徴とは、例えば、ハードディスクレコーダ、PDA(Personal Digital Assistants)、ポータブルCD(Compact Disc)プレーヤ、PC(Personal Computer)などである。また、情報処理装置種別IDは、映像音声記録、映像音声再生など、情報処理装置の機能を表すものであってもよい。情報処理装置の特徴や機能を表す値は予め決定されているものとし、情報処理装置種別IDを読み出すことにより、当該情報処理装置の特徴や機能を把握することが可能である。
MS(マスター/スレーブ)ステータスは、後述のように情報処理装置がマスター装置またはスレーブ装置のいずれで動作しているかを表すもので、これが0に設定されている場合にはマスター装置として動作していることを示し、1に設定されている場合にはスレーブ装置として動作していることを示す。
メインプロセッサ動作周波数は、情報処理コントローラ内のメインプロセッサ21の動作周波数を表す。メインプロセッサ使用率は、メインプロセッサ21で現在動作している全てのプログラムについての、メインプロセッサ21での使用率を表す。メインプロセッサ使用率は、対象メインプロセッサの全処理能力に対する使用中の処理能力の比率を表した値で、例えばプロセッサ処理能力評価のための単位であるMIPSを単位として算出され、または単位時間あたりのプロセッサ使用時間に基づいて算出される。後述のサブプロセッサ使用率についても同様である。
サブプロセッサ数は、当該の情報処理コントローラが備えるサブプロセッサ23の数を表す。サブプロセッサIDは、当該の情報処理コントローラ内の各サブプロセッサ23を識別するための識別子である。
サブプロセッサステータスは、各サブプロセッサ23の状態を表すものであり、unused,reserved,busyなどの状態がある。unusedは、当該のサブプロセッサが現在使用されてなく、使用の予約もされていないことを示す。reservedは、現在は使用されていないが、予約されている状態を示す。busyは、現在使用中であることを示す。
サブプロセッサ使用率は、当該のサブプロセッサで現在実行している、または当該のサブプロセッサに実行が予約されているプログラムについての、当該サブプロセッサでの使用率を表す。すなわち、サブプロセッサ使用率は、サブプロセッサステータスがbusyである場合には、現在の使用率を示し、サブプロセッサステータスがreservedである場合には、後に使用される予定の推定使用率を示す。
サブプロセッサID、サブプロセッサステータスおよびサブプロセッサ使用率は、1つのサブプロセッサ23に対して一組設定され、1つの情報処理コントローラ内のサブプロセッサ23に対応する組数が設定される。
メインメモリ総容量およびメインメモリ使用量は、それぞれ、当該の情報処理コントローラに接続されているメインメモリ26の総容量および現在使用中の容量を表す。
外部記録部数は、当該の情報処理コントローラに接続されている外部記録部28の数を表す。外部記録部IDは、当該の情報処理コントローラに接続されている外部記録部28を一意的に識別する情報である。外部記録部種別IDは、当該の外部記録部の種類(例えば、ハードディスク、CD±RW、DVD±RW、メモリディスク、SRAM、ROMなど)を表す。
外部記録部総容量および外部記録部使用量は、それぞれ、外部記録部IDによって識別される外部記録部28の総容量および現在使用中の容量を表す。
外部記録部ID、外部記録部種別ID、外部記録部総容量および外部記録部使用量は、1つの外部記録部28に対して一組設定されるものであり、当該の情報処理コントローラに接続されている外部記録部28の数の組数だけ設定される。すなわち、1つの情報処理コントローラに複数の外部記録部が接続されている場合、各々の外部記録部には異なる外部記録部IDが割り当てられ、外部記録部種別ID、外部記録部総容量および外部記録部使用量も別々に管理される。
地域IDは、放送局の放送番組が地域によって異なることを前提として、情報処理装置が所在する地域を識別するための番号である。
(ソフトウェアセルの実行)
ある情報処理装置内の情報処理コントローラに含まれるメインプロセッサ21は、以上のような構成のソフトウェアセルを生成し、ネットワーク9を介して他の情報処理装置および当該装置内の情報処理コントローラに送信する。送信元の情報処理装置、送信先の情報処理装置、応答先の情報処理装置、および各装置内の情報処理コントローラは、それぞれ、上記の送信元ID、送信先IDおよび応答先IDによって識別される。
ソフトウェアセルを受信した情報処理装置内の情報処理コントローラに含まれるメインプロセッサ21は、そのソフトウェアセルをメインメモリ26に格納する。さらに、送信先のメインプロセッサ21は、ソフトウェアセルを読み出し、それに含まれるDMAコマンドを処理する。
具体的に、送信先のメインプロセッサ21は、まず、ロードコマンドを実行する。これによって、ロードコマンドで指示されたメインメモリアドレスから、ロードコマンドに含まれるサブプロセッサIDおよびLSアドレスで特定されるサブプロセッサ内のLS24の所定領域に、情報がロードされる。ここでロードされる情報は、受信したソフトウェアセルに含まれるサブプロセッサプログラムまたはデータ、あるいはその他の指示されたデータである。
次に、メインプロセッサ21は、キックコマンドを、これに含まれるサブプロセッサIDで指示されたサブプロセッサに、同様にキックコマンドに含まれるプログラムカウンタと共に出力する。
指示されたサブプロセッサは、そのキックコマンドおよびプログラムカウンタに従って、サブプロセッサプログラムを実行する。そして、実行結果をメインメモリ26に格納した後、実行を完了したことをメインプロセッサ21に通知する。
なお、送信先の情報処理装置内の情報処理コントローラにおいてソフトウェアセルを実行するプロセッサはサブプロセッサ23に限定されるものではなく、メインプロセッサ21がソフトウェアセルに含まれる機能プログラムなどのメインメモリ用プログラムを実行するように指定することも可能である。
この場合には、送信元の情報処理装置は、送信先の情報処理装置宛に、サブプロセッサプログラムの代わりに、メインメモリ用プログラムおよびそのメインメモリ用プログラムによって処理されるデータを含み、DMAコマンドがロードコマンドであるソフトウェアセルを送信し、メインメモリ26にメインメモリ用プログラムおよびそれによって処理されるデータを記憶させる。次に、送信元の情報処理装置は、送信先の情報処理装置宛に、送信先の情報処理装置内の情報処理コントローラについてのメインプロセッサID、メインメモリアドレス、メインメモリ用プログラムを識別するための後述の機能プログラムIDなどの識別子、およびプログラムカウンタを含み、DMAコマンドがキックコマンドまたは機能プログラム実行コマンドであるソフトウェアセルを送信して、メインプロセッサ21に当該メインメモリ用プログラムを実行させる。
以上のように、この発明のネットワークシステムでは、送信元の情報処理装置は、サブプロセッサプログラムまたはメインメモリ用プログラムをソフトウェアセルによって送信先の情報処理装置に送信するとともに、当該サブプロセッサプログラムを送信先の情報処理装置内の情報処理コントローラに含まれるサブプロセッサ23にロードさせ、当該サブプロセッサプログラムまたは当該メインメモリ用プログラムを送信先の情報処理装置に実行させることができる。
送信先の情報処理装置内の情報処理コントローラでは、受信したソフトウェアセルに含まれるプログラムがサブプロセッサプログラムである場合には、当該サブプロセッサプログラムを指定されたサブプロセッサにロードさせる。そして、ソフトウェアセルに含まれるサブプロセッサプログラムまたはメインメモリ用プログラムを実行させる。
したがって、ユーザが送信先の情報処理装置を操作しなくても自動的に、当該サブプロセッサプログラムまたは当該メインメモリ用プログラムを送信先の情報処理装置内の情報処理コントローラに実行させることができる。
このようにして情報処理装置は、自装置内の情報処理コントローラがサブプロセッサプログラムまたは機能プログラムなどのメインメモリ用プログラムを有していない場合には、ネットワークに接続された他の情報処理装置からそれらを取得することができる。さらに、各サブプロセッサ間ではDMA方式によりデータ転送を行い、また上述したサンドボックスを使用することによって、1つの情報処理コントローラ内でデータを多段階に処理する必要がある場合でも、高速かつ高セキュリティに処理を実行することができる。
〔ネットワークシステムとしての分散処理〕
ソフトウェアセルの使用による分散処理の結果、図5の上段に示すようにネットワーク9に接続されている複数の情報処理装置1、2、3、4は、図5の下段に示すように、仮想的な1台の情報処理装置7として動作する。ただし、そのためには、以下のような構成によって、以下のような処理が実行される必要がある。
(システムのソフトウェア構成とプログラムのロード)
図6に、個々の情報処理コントローラのメインメモリ26が記憶するソフトウェアの構成を示す。これらのソフトウェア(プログラム)は、情報処理装置に電源が投入される前においては、当該の情報処理コントローラに接続される外部記録部28に記録されているものである。
各プログラムは、機能または特徴によって、制御プログラム、機能プログラムおよびデバイスドライバにカテゴライズされる。
制御プログラムは、各情報処理コントローラが同じものを備え、各情報処理コントローラのメインプロセッサ21が実行するもので、後述のMS(マスター/スレーブ)マネージャおよび能力交換プログラムを含む。
機能プログラムは、メインプロセッサ21が実行するもので、記録用、再生用、素材検索用など、情報処理コントローラごとに情報処理装置に応じたものが備えられる。
デバイスドライバは、情報処理コントローラ(情報処理装置)の入出力(送受信)用で、放送受信、モニタ出力、ビットストリーム入出力、ネットワーク入出力など、情報処理コントローラごとに情報処理装置に応じたものが備えられる。
ケーブルの差し込みなどによって情報処理装置が物理的にネットワーク9に接続された状態で、情報処理装置に主電源が投入され、情報処理装置が電気的・機能的にもネットワーク9に接続されると、その情報処理装置の情報処理コントローラのメインプロセッサ21は、制御プログラムに属する各プログラム、およびデバイスドライバに属する各プログラムを、メインメモリ26にロードする。
ロード手順としては、メインプロセッサ21は、まず、DC27に読み出し命令を実行させることによって、外部記録部28からプログラムを読み出し、次に、DMAC25に書き込み命令を実行させることによって、そのプログラムをメインメモリ26に書き込む。
機能プログラムに属する各プログラムについては、必要なときに必要なプログラムだけをロードするように構成してもよく、または、他のカテゴリに属するプログラムと同様に、主電源投入直後に各プログラムをロードするように構成してもよい。
ここで、機能プログラムに属する各プログラムは、ネットワークに接続された全ての情報処理装置の外部記録部28に記録されている必要はなく、いずれか1つの情報処理装置の外部記録部28に記録されていれば、前述の方法によって他の情報処理装置からロードすることができるので、結果的に図5の下段に示すように、仮想的な1台の情報処理装置7として機能プログラムを実行することができる。
ここで前述したようにメインプロセッサ21によって処理される機能プログラムは、サブプロセッサ23によって処理されるサブプロセッサプログラムと連携動作する場合がある。そこでメインプロセッサ21が外部記録部28から機能プログラムを読み出し、メインメモリ26に書き込む際に対象となる機能プログラムと連携動作するサブプロセッサプログラムが存在する場合には、当該サブプロセッサプログラムも併せて同じメインメモリ26に書き込むものとする。この場合、連携動作するサブプロセッサプログラムは1個である場合もあるし、複数個であることもあり得る。複数個である場合には、全ての連携動作するサブプロセッサプログラムをメインメモリ26に書き込むことになる。メインメモリ26に書き込まれたサブプロセッサプログラムはその後、サブプロセッサ23内のLS24に書き込まれ、メインプロセッサ21によって処理される機能プログラムと連携動作する。
図3のソフトウェアセルに示したように、機能プログラムには、プログラムごとにプログラムを一意的に識別できる識別子が、機能プログラムIDとして割り当てられる。機能プログラムIDは、機能プログラムの作成の段階で、作成日時や情報処理装置IDなどから決定される。
そしてサブプロセッサプログラムにもサブプロセッサプログラムIDが割り当てられ、これによりサブプロセッサプログラムを一意的に識別可能である。割り当てられるサブプロセッサプログラムIDは、連携動作する相手となる機能プログラムの機能プログラムIDと関連性のある識別子、例えば機能プログラムIDを親番号とした上で最後尾に枝番号を付加させたもの等であることもあり得るし、連携動作する相手となる機能プログラムの機能プログラムIDとは関連性のない識別子であってもよい。いずれにしても機能プログラムとサブプロセッサプログラムが連携動作する場合には、両者とも相手の識別子であるプログラムIDを自プログラム内に互いに記憶しておく必要がある。機能プログラムが複数個のサブプロセッサプログラムと連携動作する場合にも、当該機能プログラムは複数個ある全てのサブプロセッサプログラムのサブプロセッサプログラムIDを記憶しておくことになる。
メインプロセッサ21は、自身が動作する情報処理装置の装置情報(動作状態に関する情報)を格納するための領域をメインメモリ26に確保し、当該情報を自装置の装置情報テーブルとして記録する。ここでの装置情報は、図4に示した情報処理装置ID以下の各情報である。
(システムにおけるマスター/スレーブの決定)
上述したネットワークシステムでは、ある情報処理装置への主電源投入時、その情報処理装置の情報処理コントローラのメインプロセッサ21は、マスター/スレーブマネージャ(以下、MSマネージャ)をメインメモリ26にロードし、実行する。
MSマネージャは、自身が動作する情報処理装置がネットワーク9に接続されていることを検知すると、同じネットワーク9に接続されている他の情報処理装置の存在を確認する。ここでの「接続」または「存在」は、上述したように、情報処理装置が物理的にネットワーク9に接続されているだけでなく、電気的・機能的にもネットワーク9に接続されていることを示す。
また、自身が動作する情報処理装置を自装置、他の情報処理装置を他装置と称する。当該装置も、当該情報処理装置を示すものとする。
MSマネージャが同じネットワーク9に接続されている他の情報処理装置の存在を確認する方法を以下に示す。
MSマネージャは、DMAコマンドがステータス要求コマンドであり、送信元IDおよび応答先IDが当該情報処理装置で、送信先IDを特定しないソフトウェアセルを生成して、当該情報処理装置が接続されたネットワーク上に送信して、ネットワーク接続確認用のタイマーを設定する。タイマーのタイムアウト時間は、例えば10分とされる。
当該ネットワークシステム上に他の情報処理装置が接続されている場合、その他装置は、上記ステータス要求コマンドのソフトウェアセルを受信し、上記応答先IDで特定されるステータス要求コマンドを発行した情報処理装置に対して、DMAコマンドがステータス返信コマンドで、かつデータとして自身(その他装置)の装置情報を含むソフトウェアセルを送信する。このステータス返信コマンドのソフトウェアセルには、少なくとも当該他装置を特定する情報(情報処理装置ID、メインプロセッサに関する情報、サブプロセッサに関する情報など)および当該他装置のMSステータスが含まれる。
ステータス要求コマンドを発行した情報処理装置のMSマネージャは、上記ネットワーク接続確認用のタイマーがタイムアウトするまで、当該ネットワーク上の他装置から送信されるステータス返信コマンドのソフトウェアセルの受信を監視する。その結果、MSステータス=0(マスター装置)を示すステータス返信コマンドが受信された場合には、自装置の装置情報テーブルにおけるMSステータスを1に設定する。これによって、当該装置は、スレーブ装置となる。
一方、上記ネットワーク接続確認用のタイマーがタイムアウトするまでの間にステータス返信コマンドが全く受信されなかった場合、またはMSステータス=0(マスター装置)を示すステータス返信コマンドが受信されなかった場合には、自装置の装置情報テーブルにおけるMSステータスを0に設定する。これによって、当該装置は、マスター装置となる。
すなわち、いずれの装置もネットワーク9に接続されていない状態、またはネットワーク9上にマスター装置が存在しない状態において、新たな情報処理装置がネットワーク9に接続されると、当該装置は自動的にマスター装置として設定される。一方、ネットワーク9上に既にマスター装置が存在する状態において、新たな情報処理装置がネットワーク9に接続されると、当該装置は自動的にスレーブ装置として設定される。
マスター装置およびスレーブ装置のいずれについても、MSマネージャは、定期的にステータス要求コマンドをネットワーク9上の他装置に送信してステータス情報を照会することにより、他装置の状況を監視する。その結果、ネットワーク9に接続されている情報処理装置の主電源が遮断され、またはネットワーク9から情報処理装置が切り離されることにより、あらかじめ判定用に設定された所定期間内に特定の他装置からステータス返信コマンドが返信されなかった場合や、ネットワーク9に新たな情報処理装置が接続された場合など、ネットワーク9の接続状態に変化があった場合には、その情報を後述の能力交換プログラムに通知する。
(マスター装置およびスレーブ装置における装置情報の取得)
メインプロセッサ21は、MSマネージャから、ネットワーク9上の他装置の照会および自装置のMSステータスの設定完了の通知を受けると、能力交換プログラムを実行する。
能力交換プログラムは、自装置がマスター装置である場合には、ネットワーク9に接続されている全ての他装置の装置情報、すなわち各スレーブ装置の装置情報を取得する。
他装置の装置情報の取得は、上述したように、DMAコマンドがステータス要求コマンドであるソフトウェアセルを生成して他装置に送信し、その後、DMAコマンドがステータス返信コマンドで、かつデータとして他装置の装置情報を含むソフトウェアセルを他装置から受信することによって可能である。
能力交換プログラムは、マスター装置である自装置の装置情報テーブルと同様に、ネットワーク9に接続されている全ての他装置(各スレーブ装置)の装置情報を格納するための領域を自装置のメインメモリ26に確保し、これら情報を他装置(スレーブ装置)の装置情報テーブルとして記録する。
すなわち、マスター装置のメインメモリ26には、自装置を含むネットワーク9に接続されている全ての情報処理装置の装置情報が、装置情報テーブルとして記録される。
一方、能力交換プログラムは、自装置がスレーブ装置である場合には、ネットワーク9に接続されている全ての他装置の装置情報、すなわちマスター装置および自装置以外の各スレーブ装置の装置情報を取得し、これら装置情報に含まれる情報処理装置IDおよびMSステータスを、自装置のメインメモリ26に記録する。
すなわち、スレーブ装置のメインメモリ26には、自装置の装置情報が、装置情報テーブルとして記録されるとともに、自装置以外のネットワーク9に接続されているマスター装置および各スレーブ装置についての情報処理装置IDおよびMSステータスが、別の装置情報テーブルとして記録される。
また、マスター装置およびスレーブ装置のいずれについても、能力交換プログラムは、上記のようにMSマネージャから、新たにネットワーク9に情報処理装置が接続されたことが通知されたときには、その情報処理装置の装置情報を取得し、上述したようにメインメモリ26に記録する。
なお、MSマネージャおよび能力交換プログラムは、メインプロセッサ21で実行されることに限らず、いずれかのサブプロセッサ23で実行されてもよい。また、MSマネージャおよび能力交換プログラムは、情報処理装置の主電源が投入されている間は常時動作する常駐プログラムであることが望ましい。
(情報処理装置がネットワークから切断された場合)
マスター装置およびスレーブ装置のいずれについても、能力交換プログラムは、上記のようにMSマネージャから、ネットワーク9に接続されている情報処理装置の主電源が遮断され、またはネットワーク9から情報処理装置が切り離されたことが通知されたときには、その情報処理装置の装置情報テーブルを自装置のメインメモリ26から削除する。
さらに、このようにネットワーク9から切断された情報処理装置がマスター装置である場合には、以下のような方法によって、新たにマスター装置が決定される。
具体的に、例えば、ネットワーク9から切断されていない情報処理装置は、それぞれ、自装置および他装置の情報処理装置IDを数値に置き換えて、自装置の情報処理装置IDを他装置の情報処理装置IDと比較し、自装置の情報処理装置IDがネットワーク9から切断されていない情報処理装置中で最小である場合、そのスレーブ装置は、マスター装置に移行して、MSステータスを0に設定し、マスター装置として、上述したように、ネットワーク9に接続されている全ての他装置(各スレーブ装置)の装置情報を取得して、メインメモリ26に記録する。
(装置情報に基づく分散処理)
図5の下段に示したようにネットワーク9に接続されている複数の情報処理装置1、2、3、4を仮想的な1台の情報処理装置7として動作させるためには、マスター装置がユーザの操作およびスレーブ装置の動作状態を把握する必要がある。
図7に、4台の情報処理装置が仮想的な1台の情報処理装置7として動作する様子を示す。情報処理装置1がマスター装置、情報処理装置2、3、4がスレーブ装置A、B、Cとして、動作しているものとする。
ユーザがネットワーク9に接続されている情報処理装置を操作した場合、操作対象がマスター装置1であれば、その操作情報は、マスター装置1において直接把握され、操作対象がスレーブ装置であれば、その操作情報は、操作されたスレーブ装置からマスター装置1に送信される。すなわち、ユーザの操作対象がマスター装置1とスレーブ装置のいずれであるかにかかわらず、その操作情報は常にマスター装置1において把握される。操作情報の送信は、例えば、DMAコマンドが操作情報送信コマンドであるソフトウェアセルによって行われる。
そして、マスター装置1内の情報処理コントローラ11に含まれるメインプロセッサ21−1は、その操作情報に従って、実行する機能プログラムを選択する。その際、必要であれば、マスター装置1内の情報処理コントローラ11に含まれるメインプロセッサ21−1は、上記の方法によって自装置の外部記録部28−1、28−2からメインメモリ26−1に機能プログラムをロードするが、他の情報処理装置(スレーブ装置)がマスター装置1に機能プログラムを送信してもよい。
機能プログラムには、その実行単位ごとに必要となる、図4に示した各情報として表される情報処理装置種別ID、メインプロセッサまたはサブプロセッサの処理能力、メインメモリ使用量、外部記録部に関する条件などの、装置に関する要求スペックが規定されている。
マスター装置1内の情報処理コントローラ11に含まれるメインプロセッサ21−1は、各機能プログラムについて必要となる上記要求スペックを読み出す。また、あらかじめ能力交換プログラムによってメインメモリ26−1に記録された装置情報テーブルを参照し、各情報処理装置の装置情報を読み出す。ここでの装置情報は、図4に示した情報処理装置ID以下の各情報を示し、メインプロセッサ、サブプロセッサ、メインメモリおよび外部記録部に関する情報である。
マスター装置1内の情報処理コントローラ11に含まれるメインプロセッサ21−1は、ネットワーク9上に接続された各情報処理装置の上記装置情報と、機能プログラム実行に必要となる上記要求スペックとを順次比較する。
そして、例えば、機能プログラムが録画機能を必要とする場合には、情報処理装置種別IDに基づいて、録画機能を有する情報処理装置のみを特定して抽出する。さらに、機能プログラムを実行するために必要なメインプロセッサまたはサブプロセッサの処理能力、メインメモリ使用量、外部記録部に関する条件を確保できるスレーブ装置を、実行要求候補装置として特定する。ここで、複数の実行要求候補装置が特定された場合には、当該候補装置から1つの実行要求候補装置を特定して選択する。
実行要求するスレーブ装置が特定されたら、マスター装置1内の情報処理コントローラ11に含まれるメインプロセッサ21−1は、その特定されたスレーブ装置について、自装置内の情報処理コントローラ11に含まれるメインメモリ26−1に記録されている当該スレーブ装置の装置情報テーブルを更新する。
さらに、マスター装置1内の情報処理コントローラ11に含まれるメインプロセッサ21−1は、DMAコマンドがロードコマンドおよびキックコマンドであるソフトウェアセルを生成し、当該ソフトウェアセルのセルインタフェースに、当該機能プログラムに関する必要なサブプロセッサの情報およびサンドボックスサイズ(図3参照)を設定して、上記実行要求されるスレーブ装置に対して送信する。
機能プログラムの実行を要求されたスレーブ装置は、その機能プログラムを実行するとともに、自装置の装置情報テーブルを更新する。その際、必要であれば、スレーブ装置内の情報処理コントローラに含まれるメインプロセッサ21は、上記の方法によって自装置の外部記録部28からメインメモリ26に機能プログラムをロードする。
機能プログラムの実行を要求されたスレーブ装置の外部記録部28に、必要な機能プログラムが記録されていない場合には、他の情報処理装置が上記のメインメモリ用プログラムとして当該の機能プログラムを、その機能プログラム実行要求先スレーブ装置に送信するように、システムを構成すればよい。
さらに、メインメモリ用プログラムと同様に、サブプロセッサプログラムも、必要であれば、ソフトウェアセルによって他の情報処理装置に送信して、他の情報処理装置のサブプロセッサ23にロードさせ、他の情報処理装置に実行させることができる。
機能プログラムの実行終了後、機能プログラムを実行したスレーブ装置内の情報処理コントローラに含まれるメインプロセッサ21は、終了通知をマスター装置1内の情報処理コントローラ11に含まれるメインプロセッサ21−1に送信するとともに、自装置の装置情報テーブルを更新する。マスター装置1内の情報処理コントローラ11に含まれるメインプロセッサ21−1は、その終了通知を受信して、機能プログラムを実行したスレーブ装置の装置情報テーブルを更新する。
マスター装置1内の情報処理コントローラ11に含まれるメインプロセッサ21−1は、自装置および他装置の装置情報テーブルの参照結果から、当該の機能プログラムを実行することができる情報処理装置として、自身を選択する場合もあり得る。その場合には、マスター装置1が当該の機能プログラムを実行する。
図7の例で、ユーザがスレーブ装置A(情報処理装置2)を操作し、当該操作に応じた機能プログラムを別のスレーブ装置B(情報処理装置3)が実行する場合につき、図8に以上の分散処理の例を示す。
図8の例では、ユーザがスレーブ装置Aを操作することによって、スレーブ装置Aを含むネットワークシステム全体の分散処理が開始して、まず、スレーブ装置Aは、ステップ81で、その操作情報をマスター装置1に送信する。
マスター装置1は、ステップ72で、その操作情報を受信し、さらにステップ73に進んで、自装置のメインメモリ26−1に記録されている自装置および他装置の装置情報テーブルから、各情報処理装置の動作状態を調べて、受信した操作情報に応じた機能プログラムを実行することができる情報処理装置を選択する。この例は、スレーブ装置Bが選択される場合である。
次に、マスター装置1は、ステップ74で、その選択したスレーブ装置Bに対して機能プログラムの実行を要求する。
スレーブ装置Bは、ステップ95で、その実行要求を受信し、さらにステップ96に進んで、実行要求された機能プログラムを実行する。
以上のように、ユーザは、1台の情報処理装置のみを操作することによって、他の情報処理装置を操作することなく、複数の情報処理装置1、2、3、4を仮想的な1台の情報処理装置7として動作させることができる。
[リモコンの空間移動に基づく情報処理装置の遠隔操作システム]
次に、このネットワークシステムにおいて、物体の空間移動情報を測定し、その測定結果を基にネットワークに接続されている各情報処理装置を制御する仕組み(遠隔操作システム)について説明する。
(基本的な構成)
図9は、この遠隔操作システムの基本構成を示すブロック図である。ここで、物体30は、ネットワーク31にマスター装置40またはスレーブ装置50のいずれかとして接続された複数の情報処理装置32、33、34を遠隔操作するリモートコントローラとして機能するという意味で以降「リモコン」と呼ぶこととする。ただし、このリモコン30は、情報処理装置を直接操作するための信号を出力する機能を必ずしも持っている必要はなく、リモコン自身の位置情報を各々の情報処理装置32、33、34にて測定可能とする構成を有していることが不可欠である。
図10は、ネットワーク31にマスター装置40として動作している情報処理装置において上記の遠隔操作システムを実現するための構成を示す図である。
同図に示すように、マスター装置40は、ネットワーク31において同期した時刻を提供する時刻装置41と、リモコン30の位置情報を計測する手段(後述する)によって計測された結果に基づいてリモコン30の空間移動の変位量を演算する変位量演算装置42と、マスター装置40である情報処理装置自身の初期設定時に変位量演算装置42によって検出された変位量から情報処理装置自身の制御方法を決定するための自己操作テーブルを作成する自己操作テーブル作成装置43と、その自己操作テーブルとネットワーク31上の他の情報処理装置がもつ自己操作テーブルを合成してマスターテーブルを作成する操作テーブル合成装置44と、ネットワーク31上の各情報処理装置32、33、34にて演算されたリモコン30の変位量とマスターテーブルを基にしてマスター装置40の制御方法と、制御すべきスレーブ装置50およびその制御方法を決定する制御方法演算装置45と、制御方法演算装置45で決定したマスター装置制御方法を受け取って情報処理装置自身の制御を行う制御内容実行装置46とを備えている。
図11は、ネットワーク31にスレーブ装置50として動作している情報処理装置において上記の遠隔操作システムを実現するための構成を示す図である。
同図に示すように、スレーブ装置50は、ネットワーク31において同期した時刻を提供する時刻装置51と、リモコン30の位置情報を計測する手段(後述する)によって計測された結果からリモコン30の空間移動の変位量を演算してマスター装置40に送出する変位量演算装置52と、スレーブ装置50である情報処理装置自身の初期設定時に変位量演算装置42によって検出された変位量から情報処理装置自身の制御方法を決定するための自己操作テーブルを作成してマスター装置40に送出する自己操作テーブル作成装置53と、マスター装置40より得られたマスターテーブルを基にスレーブ装置50である情報処理装置自身の自己操作テーブルを更新する自己操作テーブル更新装置54と、マスター装置40から制御方法を受け取ってスレーブ装置50である情報処理装置自身の制御を行う制御内容実行装置55とを備えている。
リモコン30の位置情報を計測する手段としては、たとえば電波強度の測定による方法を用いることができる。具体的には、リモコン30は、ある周波数帯の電波を発生する電波発生装置と、空間移動の開始タイミングを指定する移動開始ボタンと、空間移動の終了タイミングを指定する移動終了ボタンとを備えた構成とする。一方、マスター装置40およびスレーブ装置50には、リモコン30の電波発生装置より発生された電波の強度を計測する電波強度計測装置を備えた構成とする。マスター装置40およびスレーブ装置50の電波強度計測装置は、リモコン30の移動開始ボタンを押した時点での電波強度と、移動終了ボタンを押した時点での電波強度を測定することによって、その電波強度の変位量をリモコン30の移動による変位量として演算する。この変位量は、スカラ量であっても、ベクトル量であってもよい。
この遠隔操作システムの全体的な動作は次の通りである。ネットワーク31に接続された各々の情報処理装置32、33、34の操作内容と、各々の情報処理装置32、33、34で測定されたリモコン30の変位量との対応関係をマスター装置40にてマスターテーブルで管理する。マスター装置40は、各情報処理装置32、33、34で測定されたリモコン30の変位量を採取し、採取した変位量から上記のマスターテーブルを参照して対応する操作内容と制御対象の情報処理装置を判定し、その情報処理装置に制御内容を出力する。
(システムの導入時の初期化)
新しくこの遠隔操作システムを導入する場合には、まず、リモコン30の変位量に対する各々の情報処理装置32、33、34の操作内容を設定するために以下のような初期化動作を行う。
図12は、ネットワーク31に接続された各情報処理装置32、33、34に保持された自己操作テーブルの初期状態を示している。自己操作テーブルには、情報処理装置自身の操作内容が既に登録されている。たとえば、情報処理装置がTVである場合、「POWER ON」「チャンネル+1ch」「Volume+」などの操作内容が既に登録済みとなっている。各々の操作内容に対応する変位量は初期状態においては空である。
初期化処理の手順を以下に説明する。
ネットワーク31に接続された各情報処理装置32、33、34においてマスター装置40とスレーブ装置50が決定された後、マスター装置40に対して、初期化を指示する信号がユーザより入力される。この初期化指示信号を受けてマスター装置40は共同学習モードの状態になり、その旨をスレーブ装置50に通知する。
スレーブ装置50は、マスター装置40から共同学習モードの状態になったことの通知を受けると、自己操作テーブル作成装置53にて作成しておいた、変位量が空の自己操作テーブルをマスター装置40に送信する。マスター装置40は、この変位量が空の自己操作テーブルを受け取ると、操作テーブル合成装置44にてマスターテーブルの作成を行う。
図13は、この操作テーブル合成装置44の動作を示すフローチャートである。
マスター装置40は、まず、操作テーブル合成装置44に、スレーブ装置50から送信された変位量が空の自己操作テーブルと同じく変位量が空の自身の自己操作テーブルを入力する(ステップ1301)。次に操作テーブル合成装置44は、入力された各自己操作テーブルに基づき、各情報処理装置32、33、34の操作内容とリモコン30の変位量とを対応付けるためのマスターテーブルを作成し(ステップ1302)、これを出力する(ステップ1303)。
図14は、マスターテーブルの構成を示す図である。同図に示すように、マスターテーブルは、情報処理装置ごとのリモコン変位量のカラムで構成される。このマスターテーブルでは、スレーブ装置50の通過に伴って変位量1,2,3,・・・のようにリモコン変位量のカラムが1つずつ追加されて行き、カラムが追加される都度、マスターテーブルの再構築が実行される。
図15は、このマスターテーブルの再構築のシーケンスを示している。まず、各情報処理装置であるマスター装置40およびスレーブ装置50では、リモコンの動作を機器の操作内容へ割り当てる作業を開始する旨をディスプレイなどを通してユーザに通知する。ユーザはこの通知を受けたことを契機に、リモコンの動作を割り当てるべき操作内容を入力する。たとえば、マスターテーブルに登録済みの各種操作内容の一覧をマスター装置40のディスプレイに表示させ、その中からリモコン30の動作を割り当てたい操作内容をユーザに選択してもらい、続いて、その選択した操作内容に対応するリモコンの動きを入力するための操作をユーザに行ってもらう。ここで、リモコンの動きを入力するための操作とは、たとえば、リモコン30の移動開始ボタンを押し、リモコン30を空間移動させ、最後に移動終了ボタンを押す、といった一連の操作である。
このとき、マスター装置40および各スレーブ装置50の変位量演算装置42、52にて、リモコン30の移動開始ボタンが押された時点でのリモコン30の位置と移動終了ボタンが押された時点でのリモコン30の位置との間の変位量が演算される。ここで、変位量演算装置42、52にはネットワーク31上で同期した時刻を発生する時刻装置41、51からの時刻が入力されているので、マスター装置40および各スレーブ装置50で演算されたそれぞれの変位量には互いに同期したタイムスタンプが与えられる。
続いてスレーブ装置50は、タイムスタンプが与えられた変位量をマスター装置40に通知する。この通知を受け取ったマスター装置40は、図16に示すように、マスター装置40自身で演算した変位量(x1,x2,・・・,x11,x12,・・・)とスレーブ装置50から受け取った変位量(y1,y2,・・・,y11,y12,・・・)を、各々の変位量に与えられているタイムスタンプを基に、対応する操作内容へそれぞれ割り当てる。これにより各々の操作内容に対して各情報処理装置32、33、34で演算された各変位量の割り当てが行われてマスターテーブルの再構築が行われる。
このようにして再構築されたマスターテーブルはマスター装置40にて保持されるとともに、マスター装置40から各スレーブ装置50に送られる。各スレーブ装置50は、受信したマスターテーブルを自己操作テーブル更新装置54に与える。自己操作テーブル更新装置54は与えられたマスターテーブルから自身のテーブル部分を抽出し、この自身のテーブル部分のデータで自己操作テーブルを更新する。
(既に導入されているシステムへの新たな情報処理装置の追加)
次に、既に導入されている上記の遠隔操作システムに新たな情報処理装置が追加された場合、つまりマスターテーブルが既に完成している環境に変位量が空の自己操作テーブルを所有する情報処理装置が新たに接続された場合、の動作を説明する。
まず、マスター装置40は、新たに加わったスレーブ装置50を検知する。ここでユーザがマスター装置40に対して共同学習モードへの切り替えを指示する信号を入力することによって、マスター装置40は共同学習モードの状態になり、その旨を各スレーブ装置50に通知する。
新たに加わったスレーブ装置50は、マスター装置40から共同学習モードの状態になったことの通知を受けると、変位量が空の自己操作テーブルをマスター装置40へ送信する。マスター装置40は、新たに加わったスレーブ装置50より自己操作テーブルを受け取ると、これを操作テーブル合成装置44に与えた後、図13に示した手順で、図17に示すような、再構築前のマスターテーブルを新規に作成する。ここでは、新たに追加されたスレーブ装置50の操作内容α,β,γ,・・・の欄(変位量は空)が新たに加えられたマスターテーブルが作成される。
続いて、マスター装置40は、次のようにマスターテーブルの再構築を行う。
図18は、スレーブ装置が追加された場合のマスターテーブルの再構築のシーケンスを示している。まず、各々の情報処理装置では、リモコンの動作を機器の操作内容へ割り当てる作業を開始する旨をディスプレイなどを通してユーザに通知する。ユーザはこの通知を受けたことを契機に、リモコンの動作を割り当てるべき操作内容を入力する。このとき、マスター装置40および各スレーブ装置50の変位量演算装置42、52にて、リモコン30の移動開始ボタンが押された時点でのリモコン30の位置と移動終了ボタンが押された時点でのリモコン30の位置との間の変位量が演算され、その結果がマスター装置40に集められ、マスターテーブルの再構築が行われる。
図19は、マスターテーブルの再構築の結果を示している。ここで、x100,x101,x102,・・・は、マスター装置40の変位量演算装置42にて演算された、追加されたスレーブ装置50の個々の操作内容(操作α,β,γ,・・・)に対応する変位量であり、y100,y101,y102,・・・は、既に接続されていたスレーブ装置50の変位量演算装置52にて演算された、追加されたスレーブ装置50の個々の操作内容に対応する変位量であり、z100,z101,z102,・・・は、追加されたスレーブ装置50の変位量演算装置52にて演算された、追加されたスレーブ装置50自身の個々の操作内容に対応する変位量である。
ここで、マスターテーブルに既に登録されている操作内容(操作A,B,C,・・・,操作a,b,c,・・・)に対して、追加されたスレーブ装置50にて演算された変位量3は次のようにして割り当てられる。マスター装置40は、まず、各情報処理装置から取得した、同一のタイムスタンプを有する変位量(たとえばx1,y1,z1)を変位量ベクターとして判定する。続いて、判定した変位量ベクターに対応する操作内容(たとえば操作A)をマスターテーブルを参照して判定し、追加されたスレーブ装置50から受け取った変位量(たとえばz1)を、その操作内容に対応する変位量として振り当てる。
また、マスターテーブルに登録されていない操作内容(操作α,β,γ,・・・)に関しては、マスター装置40は、追加されたスレーブ装置50にて演算された変位量(z100,z101,z102,・・・)を、当該スレーブ装置50の各々の操作内容(操作α,β,γ,・・・)に順番に割り当てて行くとともに、既に接続されていた各情報処理装置にて演算された変位量(たとえばx100,y100)については、タイムスタンプに基づき、追加されたスレーブ装置50からの同一タイムスタンプを有する変位量(たとえばz100)を検出し、この検出結果を基に該当する操作内容(たとえば操作α)を判定してこれに割り当てる。
マスター装置40は、以上のようにして再構築したマスターテーブルを各スレーブ装置50へ送る。各スレーブ装置50はそれぞれ、自己操作テーブル更新装置54にて、受け取ったマスターテーブルから自身のテーブル部分を抽出して、その内容で自己操作テーブルを更新する。
(遠隔操作システムからの情報処理装置の削除)
次に、遠隔操作システムから一つの情報処理装置を削除する場合の動作を説明する。これにはマスター装置40を削除する場合とスレーブ装置50を削除する場合とがある。
マスター装置40を削除する場合、マスターテーブルからマスター装置40により演算された変位量が除去される。また、この場合には、新たなマスター装置40がネットワーク31に接続されている情報処理装置の中から選出され、この新たなマスター装置40がマスターテーブルの管理を引き継ぐ。
スレーブ装置50を削除する場合には、マスター装置40は削除されたスレーブ装置50により演算された変位量をカラムごと削除し、マスターテーブルを再構成してスレーブ装置50に配信する。
(複数の遠隔操作システムの結合)
複数の遠隔操作システムを結合する場合、それぞれの遠隔操作システムのマスター装置40が管理しているマスターテーブルをマージして一つのマスターテーブルを作成する。
複数の遠隔操作システムが結合されると、まず、結合された遠隔操作システム内でマスター装置40が選定される。それまでマスター装置40であった情報処理装置は、それまで保持していたマスターテーブルを選出されたマスター装置40へ送信する。
新たに選出されたマスター装置40は、図20に示すように、受信した各マスターテーブルをマージして新たなマスターテーブルを作成する。新たなマスターテーブルには変位量が空のところがあるので、結合された遠隔操作システム全体において、以下説明する共同学習モードによってマスターテーブルの空を埋める作業を行う。
マスター装置40に対して初期化を指示する信号がユーザより入力されると、マスター装置40は共同学習モードの状態になり、その旨をスレーブ装置50に通知する。マスター装置40およびスレーブ装置50では、前述したようにユーザによるリモコンの動きの入力が行われ、マスター装置40およびスレーブ装置50の変位量演算装置42、52にてリモコン30の変位量が演算される。各々の変位量演算装置42、52にて演算された変位量はマスター装置40に集められ、マスター装置40にてマスターテーブルの再構築が次のようにして行われる。
マスターテーブルに既に登録されている操作内容(操作A,B,C,・・・)に対して、マスター装置40は、まず、各情報処理装置から取得した、同一のタイムスタンプを有する変位量(たとえばx1,y1,z1)を変位量ベクターとして判定する。続いて、判定した変位量ベクターに対応する操作内容(たとえば操作A)をマスターテーブルを参照して判定し、追加されたスレーブ装置50から受け取った変位量(たとえばz1)を、その操作内容に対応する変位量として振り当てる。
マスターテーブルに登録されていない操作内容(操作a,b,c,・・・)に関しては、マスター装置40は、他の遠隔操作システムに属していたスレーブ装置50からの変位量(z11,z12,z13,・・・)を、そのスレーブ装置50の個々の操作内容(操作a,b,c,・・・)に順番に振り当てて行くとともに、同じ遠隔操作システムに属していた各情報処理装置にて演算された変位量(たとえばx11,y11)については、タイムスタンプに基づき、他のシステムに属していたスレーブ装置50からの同一タイムスタンプを有する変位量(たとえばz11)を検出し、この検出結果を基に該当する操作内容(たとえば操作a)を判定してこれに割り当てる。
マスター装置40は、以上のようにして再構築したマスターテーブルを各スレーブ装置50へ送る。各スレーブ装置50はそれぞれ、自己操作テーブル更新装置54にて、受け取ったマスターテーブルから自身のテーブル部分を抽出して、その内容で自己操作テーブルを更新する。
(遠隔操作システムを一つの情報処理装置で運用する場合の動作)
遠隔操作システムに一つの情報処理装置しか接続されていない場合、その情報処理装置は、初期化時に作成した自己操作テーブルをマスターテーブルとして利用する。
図21は、このときの自己操作テーブル作成の動作を示すフローチャートである。
まず、初期化を行うための契機となる信号が、たとえば初期化ボタンをユーザが押下するなどして情報処理装置に入力される(ステップ2101)。これにより情報処理装置は学習モードの状態になり、リモコンの動作を機器の操作内容へ割り当てる作業を開始する旨をディスプレイなどを通してユーザに通知する。ユーザはこの通知を受けたことを契機に、リモコン30の動作を割り当てるべき操作内容を入力する(ステップ2102)。続いてユーザは、その選択した操作内容に対応するリモコンの動きを入力する。すなわち、ユーザがリモコン30の移動開始ボタンを押し、リモコン30を移動させ、最後に移動終了ボタンを押す、といった一連の動作を行う。これによって情報処理装置の変位量演算装置42にて、リモコン30の移動開始ボタンが押された時点でのリモコン30の位置と移動終了ボタンが押された時点でのリモコン30の位置との間の変位量が演算され(ステップ2103)、その結果が自己操作テーブルの対応する操作内容の変位量として登録される(ステップ2104)。これにより作成された自己操作テーブルがマスターテーブルとして使用される。
(リモコンの空間移動に基づく情報処理装置の制御)
次に、リモコンの動きに基づく情報処理装置の制御について説明する。図22は、マスター装置40が、リモコンの変位量に基づきマスターテーブルを参照して、制御対象の情報処理装置を判定しかつその制御を行う動作のフローチャートである。
マスター装置40は、遠隔操作システムに属する1つ以上の情報処理装置にて、リモコン30の空間移動に伴って演算された変位量をそれぞれ採取する(ステップ2201)。次に、マスター装置40は、制御方法演算装置45にて、マスターテーブルを参照して、採取した複数の変位量に最も近い操作内容を検索する(ステップ2202)。操作内容がマスター装置自身の操作である場合は、その操作内容に応じた制御内容をマスター装置40の制御内容実行装置46へ送って制御内容を実行させる。また、操作内容がいずれかのスレーブ装置50の操作である場合は、その操作内容に応じた制御内容を該当するスレーブ装置50へ送信し、スレーブ装置50の制御内容実行装置46にて実行させる(ステップ2203)。
(遠隔操作システムの具体例)
図23は、この遠隔操作システムの具体的な構成を示す図である。
情報処理装置としてTV61、ラジオ62、エアコン63がネットワーク31を通じて接続され、これらの情報処理装置はリモコン30によって遠隔操作される。
いま、TV61がマスター装置40、ラジオ62およびエアコン63がスレーブ装置50として動作するものとする。
マスター装置40であるTV61において、たとえば初期化ボタンがユーザによって押されることなどによって、TV61は共同学習モードの状態になり、さらにTV61からスレーブ装置50であるラジオ62およびエアコン63にその旨が通知されることで、ラジオ62およびエアコン63も共同学習モードに入る。ラジオ62およびエアコン63は、この通知を受けると自己操作テーブルをTV61へ送信する。
図24はTV61、ラジオ62、エアコン63の初期の自己操作テーブルの例である。マスター装置40は、これらの自己操作テーブルを合成して、変位量が空のマスターテーブルを作成する。
次に、マスター装置40は、自身のディスプレイを通して、共同学習モードに入った旨をユーザに通知し、続いてユーザに操作内容の選択を促す旨を通知する。ユーザはこれを契機に操作内容をマスター装置40に入力する。たとえば、マスターテーブルに登録済みの各種操作内容の一覧をマスター装置40のディスプレイに表示させ、その中からリモコン30の動作を割り当てたい操作内容をユーザに選択してもらい、続いて、その選択した操作内容に対応するリモコンの動きを入力するための操作をユーザに行ってもらう。
これによって各情報処理装置にて、リモコン30の動きの変位量が求められ、その結果はマスター装置40であるTV61に集められる。この後、TV61にてマスターテーブルが作成され、ラジオ62とエアコン63に送られる。ラジオ62およびエアコン63では、受け取ったマスターテーブルから自身のテーブル部分を抽出し、この自身のテーブル部分のデータで自己操作テーブルを更新する。
図25は作成されたマスターテーブルの例である。ここで、変位量1はTV61にて演算されたリモコン30の変位量、変位量2はラジオ62にて演算されたリモコン30の変位量、変位量3はエアコン63にて演算されたリモコン30の変位量である。
次に、このマスターテーブルに基づく情報処理装置の制御について説明する。
TV61にて演算された変位量が"7"、ラジオ62にて演算された変位量が"4"、エアコン63にて演算された変位量が"9"であったとする。これらの変位量の演算結果がマスター装置40であるTV61に集められると、TV61は、これらの変位量からマスターテーブルを参照した結果、操作内容として「ラジオVolume+」という操作内容を検出し、この操作内容に対応する制御内容をラジオ62に送信する。ラジオ62は、その制御内容を受け取るとボリュームアップの制御を行う。
以上説明したように、この実施形態によれば、一つのリモコン30の空間移動の情報に、制御対象の情報処理装置とその操作内容を割り当てることができる。すなわち、リモコン30を空間移動させるだけで、その空間移動の情報に応じて、制御対象の情報処理装置とその操作内容を指定することができ、情報処理装置ごとの遠隔操作用のリモコンが不要になる。
[遠隔操作システムの他の実施形態]
次に、遠隔操作システムの他の実施形態を説明する。
(基本的な構成)
この遠隔操作システムの全体的な構成は図9に示した通りである。ただし、ここでリモコン30の操作対象は、ネットワーク31に接続された複数の情報処理装置32、33、34の中の一つとされ、そのリモコン30の操作対象である一つの情報処理装置がマスター装置として動作し、他の情報処理装置がスレーブ装置として動作する。
図26は、ネットワーク31にスレーブ装置150として動作している情報処理装置において上記の遠隔操作システムを実現するための構成を示す図である。
同図に示すように、マスター装置140は、ネットワーク31において同期した時刻を提供する時刻装置141と、リモコン30の位置情報を計測する手段によって計測された結果に基づいてリモコン30の空間移動の変位量を演算する変位量演算装置142と、マスター装置40である情報処理装置自身の初期設定時に変位量演算装置42によって検出された変位量から情報処理装置自身の制御方法を決定するための自己操作テーブルを作成する自己操作テーブル作成装置143と、ネットワーク31上の各情報処理装置32、33、34にて演算されたリモコン30の変位量と自己操作テーブルを基にしてマスター装置40の制御方法と、制御すべきスレーブ装置50およびその制御方法を決定する制御方法演算装置145と、制御方法演算装置145で決定したマスター装置制御方法を受け取って情報処理装置自身の制御を行う制御内容実行装置146とを備えている。
図27は、ネットワーク31にスレーブ装置150として動作している情報処理装置において上記の遠隔操作システムを実現するための構成を示す図である。
同図に示すように、スレーブ装置150は、ネットワーク31において同期した時刻を提供する時刻装置151と、リモコン30の位置情報を計測する手段によって計測された結果からリモコン30の空間移動の変位量を演算してネットワーク31に送出する変位量演算装置152とを備えている。
この遠隔操作システムの全体的な動作は次の通りである。ネットワーク31に接続された各々の情報処理装置32、33、34は、リモコン30の変位量を測定してその結果をネットワーク上の不特定多数の機器に向けてブロードキャスト配信をする。マスター装置140は各々の情報処理装置32、33、34より取得したリモコン30の変位量と、マスター装置140の操作内容との相関を管理する。その後、マスター装置140は、各情報処理装置32、33、34で測定されたリモコン30の変位量を採取し、採取した変位量から上記の相関を参照して、マスター装置140の対応する操作内容を判定し、自身の制御内容を決定する。
(システムの導入時の初期化)
新しくこの遠隔操作システムを導入する場合には、まず、リモコン30の変位量に対する、リモコン30の操作対象となる情報処理装置の操作内容を設定するために以下のような初期化動作を行う。
まず、リモコン30の操作対象とすべき情報処理装置がネットワーク31に接続され、この情報処理装置に対して初期化を指示する信号がユーザより入力されることで、その情報処理装置がネットワーク31に接続された全ての情報処理装置の中で唯一のマスター装置140となり、その他の情報処理装置はスレーブ装置150となる。
マスター装置140は、初期化指示信号を受けると共同学習モードの状態になり、その旨をスレーブ装置150に通知する。スレーブ装置50は、マスター装置40から共同学習モードの状態になったことの通知を受けると、ネットワーク31に自身の存在を知らせるための信号をブロードキャスト配信する。
また、マスター装置140は、共同学習モードの状態になると、自己操作テーブル作成装置143にて自己操作テーブルの作成を行う。図28は、このマスター装置140に保持された自己操作テーブルの初期状態を示している。自己操作テーブルには、マスター装置140である情報処理装置自身の操作内容が既に登録されている。たとえば、マスター装置140である情報処理装置がTVである場合、「POWER ON」「チャンネル+1ch」「Volume+」などの操作内容が既に登録済みとなっている。各々の操作内容に対応する変位量は初期状態においては空である。
マスター装置140は、スレーブ装置150より自身の存在を知らせるための信号を受け取ると、そのスレーブ装置150からのリモコン30の変位量を格納するためのカラムを自己操作テーブルに追加する。したがって、スレーブ装置150の数が増えて行くにつれて、図29に示すように、自己操作テーブルに変位量のカラムが追加される。
次に、自己操作テーブルに変位量を格納して自己操作テーブルを完成させる処理を行う。
図30は、この自己操作テーブルを作成するシーケンスを示している。
まず、マスター装置140では、リモコンの動作を機器の操作内容へ割り当てる作業を開始する旨をディスプレイなどを通してユーザに通知する。ユーザはこの通知を受けたことを契機に、リモコンの動作を割り当てるべき操作内容を入力する。たとえば、自己操作テーブルに登録済みの各種操作内容の一覧をマスター装置140のディスプレイに表示させ、その中からリモコンの動作を割り当てたい操作内容をユーザに選択してもらい、続いて、その選択した操作内容に対応するリモコンの動きを入力するための操作をユーザに行ってもらう。ここで、リモコンの動きを入力するための操作とは、たとえば、リモコンの移動開始ボタンを押し、リモコンを空間移動させ、最後に移動終了ボタンを押す、といった一連の操作である。
このとき、マスター装置140および各スレーブ装置150の変位量演算装置142、152は、リモコン30の移動開始ボタンが押された時点でのリモコン30の位置と、移動終了ボタンが押された時点でのリモコン30の位置との間の変位量を演算する。ここで、変位量演算装置142、152にはネットワーク31上で同期した時刻を発生する時刻装置141、151からの時刻が入力されているので、マスター装置140および各スレーブ装置150で演算されたそれぞれの変位量には互いに同期したタイムスタンプが与えられる。スレーブ装置150は、このタイムスタンプが与えられた変位量をネットワーク31上にブロードキャスト配信する。
マスター装置40は、図31に示すように、マスター装置140自身で演算した変位量(a1,a2,a3,・・・)と各スレーブ装置150から受け取った変位量(b1,b2,b3,・・・,c1,c2,c3,・・・)を、各々の変位量に与えられているタイムスタンプを基に、対応する操作内容へそれぞれ割り当てる。これにより自己操作テーブルが完成する。
(既に導入されているシステムへの新たな情報処理装置の追加)
次に、既に導入されている上記の遠隔操作システムに新たな情報処理装置(スレーブ装置)が追加された場合、つまりマスター装置140の自己操作テーブルが完成している環境に、追加されたスレーブ装置150からの変位量が入るカラムが追加された場合、の動作を説明する。
まず、マスター装置140は、新たに加わったスレーブ装置150を検知する。ここでユーザがマスター装置140に対して共同学習モードへの切り替えを指示する信号を入力することによって、マスター装置140は共同学習モードの状態になり、その旨を各スレーブ装置150に通知する。
新たに加わったスレーブ装置50は、マスター装置40から共同学習モードの状態になったことの通知を受けると、ネットワーク31上における自身の存在を知らせるための信号をネットワーク31に発信する。するとマスター装置140は図32に示すように、追加されたスレーブ装置150からの変位量が入るカラムが追加された自己操作テーブルを作成する。
この後は、図30に示した自己操作テーブルを作成するシーケンスと同様の手順で、追加されたスレーブ装置150を含むすべての情報処理装置にて演算された変位量をマスター装置140に集めて、自己操作テーブルを再構成する。
(遠隔操作システムからの情報処理装置の削除)
遠隔操作システムからスレーブ装置150を削除する場合、マスター装置140は削除されたスレーブ装置150から取得した変位量がカラムごと削除する、自己操作テーブルの再構成が行われる。
(遠隔操作システムを一つの情報処理装置で運用する場合の動作)
図33は、このときの自己操作テーブル作成の動作を示すフローチャートである。
遠隔操作システムに一つの情報処理装置しか接続されていない場合には、まず、初期化を行うための契機となる信号が、たとえば初期化ボタンをユーザが押下するなどして情報処理装置に入力される(ステップ3301)。これにより、その情報処理装置は学習モードの状態になり、リモコンの動作を機器の操作内容へ割り当てる作業を開始する旨をディスプレイなどを通してユーザに通知する。ユーザはこの通知を受けたことを契機に、リモコン30の動作を割り当てるべき操作内容を入力する(ステップ3302)。続いてユーザは、その選択した操作内容に対応するリモコンの動きを入力する。すなわち、ユーザがリモコン30の移動開始ボタンを押し、リモコン30を移動させ、最後に移動終了ボタンを押す、といった一連の動作を行う。これによってマスター装置140の変位量演算装置142にて、リモコン30の移動開始ボタンが押された時点でのリモコン30の位置と移動終了ボタンが押された時点でのリモコン30の位置との間の変位量が演算され(ステップ3303)、その結果が自己操作テーブルの対応する操作内容の変位量として登録される(ステップ3304)。これにより自己操作テーブルが完成される。
(リモコンの空間移動に基づく情報処理装置の制御)
次に、リモコンの動きに基づく情報処理装置の制御について説明する。図34は、マスター装置140が、リモコンの変位量に基づき自己操作テーブルを参照して自身の制御方法を判定する動作のフローチャートである。
マスター装置140は、遠隔操作システムに属する1つ以上の情報処理装置にて、リモコン30の空間移動に伴って演算された変位量をそれぞれ採取する(ステップ3401)。次に、マスター装置140は、制御方法演算装置145にて、自己操作テーブルを参照して、採取した複数の変位量に最も近い操作内容を検索し(ステップ3402)、その操作内容に応じた制御内容をマスター装置410の制御内容実行装置146へ送って制御内容を実行させる(ステップ3403)。
(遠隔操作システムの具体例)
図35は、この遠隔操作システムの具体的な構成を示す図である。
情報処理装置としてTV161、ラジオ162、エアコン163がネットワーク31を通じて接続され、また、TV161を操作対象とするリモコン30が存在しているものとする。したがって、この環境では、TV161がマスター装置140、ラジオ162およびエアコン163がスレーブ装置150として動作する。
マスター装置140であるTV161において、たとえば初期化ボタンがユーザによって押されることなどによって、TV161は共同学習モードの状態になり、さらにTV161からスレーブ装置150であるラジオ162およびエアコン163にその旨が通知されることで、ラジオ162およびエアコン163も共同学習モードに入る。
共同学習モードに入ると、スレーブ装置150であるラジオ162およびエアコン163は、ネットワーク31上に自己の存在をブロードキャスト配信する。マスター装置140であるTV161は、上記の通知を受けると、自己操作テーブルにスレーブ装置150ごとの変位量のカラムを追加する。図36はTV161に保持された初期の自己操作テーブルの例、図37はこの自己操作テーブルに2つのスレーブ装置150にそれぞれ対応する変位量2および変位量3の各カラムを追加した例である。
次に、マスター装置140は、自身のディスプレイを通して、共同学習モードに入った旨をユーザに通知し、続いてユーザに操作内容の選択を促す旨を通知する。ユーザはこれを契機に操作内容をマスター装置140に入力する。たとえば、自己操作テーブルに登録済みの各種操作内容の一覧をマスター装置140のディスプレイに表示させ、その中からリモコン30の動作を割り当てたい操作内容をユーザに選択してもらい、続いて、その選択した操作内容に対応するリモコンの動きを入力するための操作をユーザに行ってもらう。
これによって各情報処理装置にて、リモコン30の動きの変位量が求められ、その結果はマスター装置140であるTV161に集められる。マスター装置140であるTV161は、各情報処理装置より採取した各変位量をタイムスタンプに基づいて個々の操作内容に割り当てて自己操作テーブルを完成させる。図38は完成した自己操作テーブルの例である。ここで、変位量1はTV161にて演算されたリモコン30の変位量、変位量2はラジオ162にて演算されたリモコン30の変位量、変位量3はエアコン163にて演算されたリモコン30の変位量である。
次に、この自己操作テーブルに基づく情報処理装置の制御について説明する。
TV161にて演算された変位量が"5"、ラジオ162にて演算された変位量が"6"、エアコン163にて演算された変位量が"0"であったとする。これらの変位量の演算結果がマスター装置140であるTV161に集められると、TV161は、これらの変位量から自己操作テーブルを参照した結果、操作内容として「TV Volume+」という操作内容を検出し、この操作内容に対応する制御内容を制御内容実行装置146に送り、制御内容を実行する。
以上説明したように、この実施形態によれば、リモコン30の空間移動の情報に情報処理装置の操作内容を割り当てることができる。また、ネットワークに接続された複数の情報処理装置の中で操作対象の情報処理装置を初期設定で切り替えることができ、結果的に一つのリモコンで複数の情報処理装置を操作することができる。
なお、本発明は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
たとえば、マスター装置を共同学習モードに切り替えるには、ボタンによる信号入力のほかに、ネットワークからの信号入力や、ユーザのジェスチャなどの画像を撮像し、画像認識を通してユーザの意図を判定する方法などがある。
リモコンの動きを入力する直前に操作内容を選択する手段としては、ユーザによる人為的な方法によらず、内部ネットワークあるいは外部ネットワークに接続された機器がユーザに代わって操作内容を選択し、それをユーザが確認してリモコンの動きを入力するようにしてもかまわない。
リモコンの空間移動の情報を得る方法としては、電波強度を測定する方法のほか、リモコンの画像を情報処理装置に取り付けられたカメラで捕らえ、画像解析を通して測定する方法、超音波による距離測定などを挙げることができる。
マスター装置およびスレーブ装置の各時刻装置の同期を保つために、ネットワーク上にタイムサーバを配置しておき、このタイムサーバにマスター装置およびスレーブ装置が定期的にアクセスして各々の時刻調整を行うようにすることが好ましい。またマスター装置の時刻を基準として、マスター装置から各スレーブ装置に定期的に時刻を配信し、スレーブ装置の時刻調整を行うようにしてもよい。
リモコンの空間移動の情報として、上記の実施形態では電波強度などの測定結果に基づくスカラ量を採用しているが、カメラでリモコンの画像を捕らえて画像解析を行うことなどによって得た測定結果に基づくベクトル量を採用することが可能である。
さらに、以上の実施形態では、リモコンの変位量として位置の変位量のみを扱っているが、時刻装置から与えられる時刻と移動の距離から得られる速度の情報を、操作内容に割り当てられる変位量の要素に含めてもかまわない。
また、遠隔操作システムの第2の実施形態において、スレーブ装置は演算で求めた変位量をネットワーク上の不特定多数の機器に配信する方法としては、ブロードキャスト配信のほかにIP(Internet Protocol)マルチキャスト配信でもよい。
この発明のネットワークシステムの一例を示す図である。 この発明の情報処理装置が備える情報処理コントローラの説明に供する図である。 ソフトウェアセルの一例を示す図である。 DMAコマンドがステータス返信コマンドである場合のソフトウェアセルのデータ領域を示す図である。 複数の情報処理装置が仮想的な1台の情報処理装置として動作する様子を示す図である。 情報処理コントローラのソフトウェア構成の一例を示す図である。 4台の情報処理装置が仮想的な1台の情報処理装置として動作する様子を示す図である。 図7のシステムにおける分散処理の例を示す図である。 遠隔操作システムの基本構成を示すブロック図である。 図9の遠隔操作システムのマスター装置の構成を示すブロック図である。 図9の遠隔操作システムのスレーブ装置の構成を示すブロック図である。 図9の遠隔操作システムの情報処理装置に保持された自己操作テーブルの初期状態を示す図である。 操作テーブル合成装置の動作を示すフローチャートである。 マスターテーブルの構成を示す図である。 マスターテーブルの再構築のシーケンス図である。 マスターテーブルの再構築の例を示す図である。 再構築前のマスターテーブルを示す図である。 スレーブ装置が追加された場合のマスターテーブルの再構築のシーケンスを示す図である。 マスターテーブルの再構築の結果を示す図である。 2つのマスターテーブルをマージして作成されたマスターテーブルを示す図である。 遠隔操作システムを一つの情報処理装置で運用する場合の自己操作テーブル作成の動作を示すフローチャートである。 リモコンの空間移動に基づく情報処理装置の制御の動作を示すフローチャートである。 遠隔操作システムの具体的な構成を示すブロック図である。 TV、ラジオ、エアコンの初期の自己操作テーブルの例を示す図である。 図24の自己操作テーブルをベースに作成されたマスターテーブルを示す図である。 他の実施形態である遠隔操作システムのマスター装置の構成を示すブロック図である。 他の実施形態である遠隔操作システムのスレーブ装置の構成を示すブロック図である。 図26のマスター装置に保持された自己操作テーブルの初期状態を示す図である。 図28の自己操作テーブルに変位量のカラムが追加された結果を示す図である。 他の実施形態である遠隔操作システムにおいて自己操作テーブルを作成するシーケンスを示す図である。 変位量が割り当てられた自己操作テーブルを示す図である。 図31の自己操作テーブルに変位量のカラムが追加された結果を示す図である。 遠隔操作システムを一つの情報処理装置で運用する場合の自己操作テーブル作成の動作を示すフローチャートである。 他の実施形態である遠隔操作システムにおいてリモコンの空間移動に基づく情報処理装置の制御の動作を示すフローチャートである。 他の実施形態である遠隔操作システムの具体的な構成例を示す図である。 図35のTVに保持された初期の自己操作テーブルの例を示す図である。 自己操作テーブルに2つのスレーブ装置の変位量2および変位量3の各カラムを追加した例 図37から完成した自己操作テーブルの例を示す図である。
符号の説明
30 物体(リモコン)
31 ネットワーク
32,33,34 情報処理装置
40 マスター装置
41 時刻装置
42 変位量演算装置
43 自己操作テーブル作成装置
44 操作テーブル合成装置
45 制御方法演算装置
46 制御内容実行装置
50 スレーブ装置
51 時刻装置
52 変位量演算装置
53 自己操作テーブル作成装置
54 自己操作テーブル更新装置
55 制御内容実行装置
140 マスター装置
141 時刻装置
142 変位量演算装置
143 自己操作テーブル作成装置
145 制御方法演算装置
146 制御内容実行装置
150 スレーブ装置
151 時刻装置
152 変位量演算装置

Claims (16)

  1. ネットワークに接続可能な情報処理装置であって、
    物体の空間移動の変位量を測定する変位量測定手段と、
    前記変位量測定手段により測定された変位量、および前記ネットワークを通じて接続され前記物体の空間移動の変位量を測定する変位量測定手段を有する他の情報処理装置にて測定された変位量をそれぞれ取得して、これら取得した変位量と操作対象である情報処理装置の操作内容を対応付けてテーブルを作成し、このテーブルを保持するテーブル作成手段と、
    自他の前記各情報処理装置より取得した変位量を基に前記テーブルを参照して前記操作対象の情報処理装置の操作内容を判定する操作内容判定手段と
    を具備することを特徴とする情報処理装置。
  2. 請求項1に記載の情報処理装置であって、
    前記操作対象である情報処理装置が自身の情報処理装置であることを特徴とする情報処理装置。
  3. 請求項1に記載の情報処理装置であって、
    前記操作内容判定手段により判定された操作内容に応じた制御内容を実行する制御内容実行手段をさらに具備することを特徴とする情報処理装置。
  4. 請求項1に記載の情報処理装置であって、
    前記操作対象である情報処理装置が前記ネットワークに接続された自身の情報処理装置を含む複数の情報処理装置であり、
    前記操作内容判定手段は、前記各情報処理装置より取得した変位量を基に前記テーブルを参照して前記操作対象の情報処理装置およびその操作内容を判定することを特徴とする情報処理装置。
  5. 請求項4に記載の情報処理装置であって、
    前記操作内容判定手段により判定された前記操作対象の情報処理装置が他の情報処理装置である場合に、その情報処理装置に前記操作内容に応じた制御内容を前記ネットワークを通じて通知する手段をさらに具備することを特徴とする情報処理装置。
  6. 複数の情報処理装置がネットワークを通じて相互に接続可能とされ、前記複数の情報処理装置の1つがマスター装置として動作し、他の情報処理装置がスレーブ装置として動作するネットワークシステムであって、
    前記各情報処理装置は、
    物体の空間移動の変位量を測定する変位量測定手段をそれぞれ具備し、
    前記マスター装置として動作する情報処理装置は、
    前記各情報処理装置の前記変位量測定手段により測定された変位量を取得する変位量取得手段と、
    前記各情報処理装置より取得した変位量を操作対象である情報処理装置の操作内容に対応付けてテーブルを作成し、このテーブルを保持するテーブル作成手段と、
    前記各情報処理装置より取得した変位量を基に前記テーブルを参照して前記操作対象の情報処理装置の操作内容を判定する操作内容判定手段とを具備することを特徴とするネットワークシステム。
  7. 請求項6に記載のネットワークシステムであって、
    前記操作対象である情報処理装置が前記マスター装置であることを特徴とするネットワークシステム。
  8. 請求項7に記載のネットワークシステムであって、
    前記マスター装置として動作する情報処理装置は、前記操作内容判定手段により判定された操作内容に応じた制御内容を実行する制御内容実行手段をさらに具備することを特徴とするネットワークシステム。
  9. 請求項6に記載のネットワークシステムであって、
    前記操作対象である情報処理装置が前記ネットワークに接続された複数の情報処理装置であり、
    前記操作内容判定手段は、前記各情報処理装置より取得した変位量を基に前記テーブルを参照して前記操作対象の情報処理装置およびその操作内容を判定することを特徴とするネットワークシステム。
  10. 請求項9に記載のネットワークシステムであって、
    前記マスター装置として動作する情報処理装置は、前記操作内容判定手段により判定された前記操作対象の情報処理装置が前記スレーブ装置である場合に、そのスレーブ装置である情報処理装置に前記操作内容に応じた制御内容を前記ネットワークを通じて通知する手段をさらに具備し、
    前記スレーブ装置として動作する情報処理装置は、前記マスター装置より通知された制御内容を実行する制御内容実行手段をさらに具備することを特徴とするネットワークシステム。
  11. 請求項6に記載のネットワークシステムであって、
    前記複数の情報処理装置の前記マスター装置および前記スレーブ装置の関係を切り替える手段をさらに有することを特徴とするネットワークシステム。
  12. 複数の情報処理装置がネットワークを通じて相互に接続可能とされ、前記複数の情報処理装置の1つがマスター装置として動作し、他の情報処理装置がスレーブ装置として動作するネットワークシステムにおいて、操作対象の情報処理装置を遠隔操作する方法であって、
    前記各情報処理装置に、物体の空間移動の変位量を測定する変位量測定手段をそれぞれ設けておき、
    前記マスター装置として動作する情報処理装置は、前記各情報処理装置の前記変位量測定手段により測定された変位量を取得し、これら取得した変位量を前記操作対象である情報処理装置の操作内容に対応付けてテーブルを作成してこれを保持し、前記各情報処理装置より変位量を取得したとき、これら取得した変位量を基に前記テーブルを参照して前記操作対象の情報処理装置の操作内容を判定することを特徴とする遠隔操作方法。
  13. 請求項12に記載の遠隔操作方法であって、
    前記操作対象である情報処理装置が前記マスター装置であることを特徴とする遠隔操作方法。
  14. 請求項13に記載の遠隔操作方法であって、
    前記マスター装置として動作する情報処理装置は、前記判定した操作内容に応じた制御内容を実行することを特徴とする遠隔操作方法。
  15. 請求項12に記載の遠隔操作方法であって、
    前記操作対象である情報処理装置が前記ネットワークに接続された複数の情報処理装置であり、
    前記マスター装置として動作する情報処理装置は、前記各情報処理装置より取得した変位量を基に前記テーブルを参照して前記操作対象の情報処理装置およびその操作内容を判定することを特徴とする遠隔操作方法。
  16. 請求項15に記載の遠隔操作方法であって、
    前記マスター装置として動作する情報処理装置は、前記判定された前記操作対象の情報処理装置が前記スレーブ装置である場合に、そのスレーブ装置である情報処理装置に前記操作内容に応じた制御内容を前記ネットワークを通じて通知し、
    前記スレーブ装置として動作する情報処理装置は、前記マスター装置より通知された制御内容を実行することを特徴とする遠隔操作方法。
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