JP2006024857A - 太陽電池セル及びそれから形成される太陽電池セル片及びそれを用いた太陽電池モジュール並びにその太陽電池モジュール製造方法 - Google Patents

太陽電池セル及びそれから形成される太陽電池セル片及びそれを用いた太陽電池モジュール並びにその太陽電池モジュール製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】不良部分が生じても全て廃棄することなく、切断することにより正常部分を有効利用することが可能であり、しかも、切断により表面電極と裏面電極が短絡したり、太陽電池セルが割れやすくなったりすることがない太陽電池セルを提供する。
【解決手段】受光面側に表面電極105、非受光面側に裏面電極101を有する太陽電池セル100として、電気的に接続されるためのインターコネクタ接続部105b,104を、表面電極105ならびに裏面電極101に設け、裏面電極101に少なくとも一箇所以上の電極非形成エリア103を形成し、該電極非形成エリア103を、該太陽電池セル100を複数個に分割可能な分割線Lを跨ぐ位置に存在させ、且つ、表面電極105に設けられたインターコネクタ接続部105bの領域と対向する裏面の領域102を含ませて構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池セル、及び、この太陽電池セルから形成される太陽電池セル片、及び、この太陽電池セル片を用いた太陽電池モジュール、並びに、この太陽電池モジュールの製造方法に関する。
従来の太陽電池セル、例えば、シリコン太陽電池セルは、次のようにして製造される。即ち、まず、一辺の大きさが155mm程度の略正方形状のp型シリコン基板の表面にn型不純物原子をドーピングし、n型不純物領域であるn+層を形成することにより、p型シリコン基板にpn構造を形成する。そして、このn+層上に反射防止膜を形成する。次に、裏面に、裏面電極及びインターコネクタ接続用の接続電極を、表面に、フィンガー電極とインターコネクタ接続用のバス電極でなる表面電極を形成する。裏面電極の形成には、量産工程では、一般的にアルミニウム(Al)ペーストを印刷、焼成する方法が用いられる。これは、この方法が、p型の高濃度不純物領域であるp+層と裏面電極とを同時に形成できるという利点を有するからである。又、この裏面電極の一部に銀(Ag)ペーストを印刷、焼成して、接続電極を形成する。又、表面電極の形成には、同様に、銀(Ag)ペーストを印刷、焼成する方法が一般的に用いられる。次に、太陽電池セルを太陽電池モジュールにモジュール化する際のインターコネクタの接続を容易にすると共に、接続抵抗を小さくするために、上記の太陽電池セルを溶融した200℃以上のハンダ槽に浸して、表面及び裏面の銀(Ag)で形成されている電極上にハンダをコーティングする。
このようにして製造された太陽電池セルの構造を図15、図16に示す。図15は表面電極303を1組備えた太陽電池セル300であり、図16は表面電極303を2組備えた太陽電池セル300である。図15(a)、図16(a)は太陽電池セル300の表面図、図15(b)、図16(b)は太陽電池セル300の裏面図である。太陽電池セル300の表面には、上述したように、表面電極303が形成されており、この表面電極303は、図15に示すように、太陽電池セル300全体から電流を取り出す横方向に細長く形成されたフィンガー電極303aと、フィンガー電極303aから電流を集める縦方向に細長く形成されたバス電極303bとで構成されている。又、シリコン基板の大面積化にともない、フィンガー電極303aの長さを短くして抵抗を低減させると共に、太陽電池モジュール化工程での太陽電池セル300の保持を安定させるため、図16に示すように、表面電極303を2組備えるのが一般的である。又、裏面には裏面電極301と接続電極302とが形成されている。
太陽電池モジュールは、上記の太陽電池セル300を、金属の表面にハンダをコーティングしたインターコネクタ304と呼ばれる導線を用いて接続して形成される。1本のインターコネクタ304は、一方側がバス電極303bに接続され、他方側が接続電極302に接続される図17は、太陽電池モジュールを形成するために、図16に示す太陽電池セル300を、インターコネクタを304用いて接続した状態を示しており、図17(a)はその表面図、(b)は断面図、(c)は裏面図である。一般的に太陽電池セル300は、出力電圧を大きくするために、図17に示すようにインターコネクタ304を介して直列に接続される。
ところで、上記の太陽電池セル300の製造工程では、製造中に生じる太陽電池セル300への衝撃等により、太陽電池セル300に割れや欠け等の不良が発生する。この割れや欠け等が大きい場合は、製造工程の途中で排除され、後工程が行なわれずに廃棄されるが、部分的な割れや欠け等の場合は、不良が検出されずに後工程が行なわれることがある。
又、最終工程では、太陽電池セル300の電圧−電流特性の測定や目視チェック等の検査が行なわれるのが一般的である。この検査により、電圧−電流特性が不良であるものや、途中工程では不良が検出されず、太陽電池セル300製造の最終工程まで行なわれた太陽電池セル300で、部分的な割れや欠け等が発生しているもの、反射防止膜が形成不良のもの、電極の形成不良が発生しているもの等が、不良品として排除される。
このような不良品は一般的には廃棄されるため、太陽電池セル製造の歩留まりが低下するだけでなく、廃棄費用も発生するため、太陽電池セルのコストアップの要因となっていた。そこで、従来から、このような太陽電池セルの割れや欠け等の不良発生を抑制する技術、割れや欠け等以外の不良を修復する技術、或いは、廃棄を抑制する技術等が提案されている。
例えば、太陽電池セルの割れや欠けを少なくするために、シリコン基板を低負荷で搬送する等、シリコン基板にかかる応力を小さくする技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、この提案を用いても太陽電池セルの割れや欠けの発生をゼロにすることは非常に困難である。又、シャント抵抗が低下して特性の悪い太陽電池セルに対して、逆バイアス電圧を印加してシャント抵抗を向上させる提案がなされている(例えば、特許文献2参照)。確かにシャント抵抗低下の不良が発生している太陽電池セルに対しては、この提案を利用することにより良品に転じることが可能であるが、割れや欠けが発生している太陽電池セルに対しては効果がない。又、廃棄を抑制する観点からは、シリコン基板の切断時に発生するシリコン粉末を再利用する技術(例えば、特許文献3参照)や、太陽電池モジュールから太陽電池セルを取り出し再利用する技術(例えば、特許文献4参照)が提案されている。しかし、これらも割れや欠け等の不良が生じている太陽電池セルを良品に転じる技術の提案ではない。
特開平10−144943 特開平5−3333 特開2001−278612 特開2003−142714
ところで、太陽電池セルの製造の最終工程まで行なわれた太陽電池セルは、割れが発生している場合でも、割れが発生した部分を取り除くと、正常な電圧−電流特性を持つ太陽電池として機能することが多い。又、同様に、欠けが発生している場合や、反射防止膜が形成不良な場合、或いは、電極の形成不良が発生している場合も、不良が発生している部分を取り除いた残りの部分は、正常な電圧−電流特性を持つ太陽電池セルとして機能することが多い。又、シャント抵抗の低下やシリーズ抵抗の増大等の電気的な特性不良も、基板に局所的に存在する不純物に起因する短絡、pn接合の形成不良による短絡、電極の形成不良に起因し、不良が発生している部分を取り除いた残りの部分は、正常な電圧−電流特性を有する太陽電池セルとして機能することが多い。
そこで、廃棄される不良品を減少させる手段として、不良な部分を有する太陽電池セルを切断して不良な部分を取り除き、残りの正常な部分を集めて太陽電池セルとして使用することが考えられる。例えば、上記の従来例において、太陽電池セル300は、一般的に図15や図16のような構造をしているので、このような太陽電池セル300を、バス電極303bを横断するように横方向に切断する方法が考えられる。或いは、表面電極を2組備えた太陽電池セル300の場合は、太陽電池セル300の2組の表面電極303の間を縦方向に切断する方法が考えられる。
しかしながら、太陽電池セル300を横方向に切断する方法では、例えばレーザービームで太陽電池セル300を横方向に切断すると、切断の際、切断面に存在する太陽電池セル300の表面電極303を構成するバス電極303b上にコーティングされているハンダが溶融して、表面電極303と裏面電極301とが短絡してしまうという問題が生じる。
又、太陽電池セル300を縦方向に切断する方法では、例えば、図18(a)に示すような欠け306が生じている太陽電池セル300を、図18(b)のように縦方向に切断して太陽電池セル片305とすると共に、切断後の太陽電池セル片305を接続して太陽電池モジュール化する場合、図18(c)のように太陽電池セル片305を保持するインターコネクタが1本のみとなるため、太陽電池セル片305に図18(c)に示すような回転負荷が働き、太陽電池セル片305が割れやすくなる。
そこで本発明は、このような問題を解決するためになされたものであって、不良部分が生じても、全て廃棄することなく、切断することにより正常部分を有効利用することが可能であり、しかも、切断により表面電極と裏面電極が短絡したり、太陽電池セルが割れやすくなったりすることがない太陽電池セルを提供することを目的としている。
本発明の太陽電池セルは、受光面側に表面電極、非受光面側に裏面電極を有し、電気的に接続されるためのインターコネクタ接続部が、表面電極ならびに裏面電極に設けられた太陽電池セルである。この太陽電池セルは、裏面電極に少なくとも一箇所以上の電極非形成エリアを有し、該電極非形成エリアは、該太陽電池セルを複数個に分割可能な分割線を跨ぐ位置に存在し、且つ、表面電極に設けられたインターコネクタ接続部の領域と対向する裏面の領域を含んで形成されていることを特徴としている。
上記の太陽電池セルにおけるインターコネクタ接続部は、受光面側においては、前述したバス電極が該当し、非受光面側においては、前述した接続電極が該当する。
上記の太陽電池セルにおいて、上記の分割線が太陽電池セルを2以上の分割数で同じ面積で分割可能な位置に存在するようにして、太陽電池セルを形成するのが好ましい。又、インターコネクタ接続部は、分割線によって分割されるそれぞれの太陽電池セル片の表面及び裏面のそれぞれに、少なくとも1個形成するのが好ましい。
上記の太陽電池セルでは、一般に、受光面側が表面側であり、非受光面側が裏面側である。この太陽電池セルでは、裏面電極に少なくとも一箇所以上の電極非形成エリアを有し、該電極非形成エリアは、該太陽電池セルを複数個に分割可能な分割線を跨ぐ位置に存在し、且つ、表面電極に設けられたインターコネクタ接続部の領域と対向する裏面の領域を含んで形成されている。そのため、上記の太陽電池セルを、分割線に沿って切断しても、切断面には裏面電極が存在しない。従って、レーザービーム等で切断の際に、表面電極にコーティングされたハンダがレーザービーム等の熱により溶融して裏面に回り込んでも、切断面には裏面電極が存在しないので、表面電極と裏面電極とが短絡するのを防止することができる。そのため、部分的に不良な太陽電池セルを切断して、正常部分を使用することができ、不良による廃棄量を減らすことができる。
又、表面電極が縦に複数列配設されている場合に、横方向に切断することができるので、縦方向に切断する必要がない。従って、太陽電池セルを縦方向に切断して太陽電池セル片を形成し、この太陽電池セル片を用いて太陽電池モジュール化する場合に問題となる、インターコネクタが1本のみとなることによる太陽電池セル片に回転負荷が生じるような不具合は発生せず、太陽電池セルが割れやすくなるのを防止することができる。
又、上記の太陽電池セルの分割線は、上記の太陽電池セルを2以上の分割数で同じ面積で分割可能であるので、上記の太陽電池セルを分割線に沿って切断することにより、切断後の太陽電池セル片を同じ大きさとすることができる。そのため、切断後の太陽電池セル片を集めて切断前の太陽電池セルと略同じ大きさの太陽電池セルを新たに形成することができ、この新たに形成された太陽電池セルの電気的特性を、切断前の太陽電池セルと同等とすることができる。
又、上記の太陽電池セルのインターコネクタ接続部は、分割線によって分割されるそれぞれの太陽電池セル片の表面及び裏面のそれぞれに、少なくとも1個形成されるので、切断後の太陽電池セル片の表面及び裏面には、少なくとも1個のインターコネクタ接続部が備えられている。従って、切断後の太陽電池セル片を集めて、太陽電池モジュールを形成する際、各太陽電池セル片を確実にインターコネクタに接続することができる。
本発明の他の太陽電池セルは、受光面側に表面電極、非受光面側に裏面電極を有し、電気的に接続されるためのインターコネクタ接続部が、表面電極ならびに裏面電極に設けられた太陽電池セルである。この太陽電池セルは、表面電極に少なくとも一箇所以上の電極非形成エリアを有し、該電極非形成エリアは、該太陽電池セルを複数個に分割可能な分割線を跨ぐ位置に存在するように形成されていることを特徴としている。
上記の太陽電池セルにおけるインターコネクタ接続部は、受光面側においては、前述したバス電極が該当し、非受光面側においては、前述した接続電極が該当する。
上記の太陽電池セルにおいて、上記の分割線が太陽電池セルを2以上の分割数で同じ面積で分割可能な位置に存在するようにして、太陽電池セルを形成するのが好ましい。又、インターコネクタ接続部は、分割線によって分割されるそれぞれの太陽電池セル片の表面及び裏面のそれぞれに、少なくとも1個形成するのが好ましい。
上記の太陽電池セルでは、一般に、受光面側が表面側であり、非受光面側が裏面側である。この太陽電池セルでは、表面電極に少なくとも一箇所以上の電極非形成エリアを有し、該電極非形成エリアは、該太陽電池セルを複数個に分割可能な分割線を跨ぐ位置に存在するように形成されている。そのため、上記の太陽電池セルを分割線に沿って切断しても、切断面には表面電極が存在しない。従って、レーザービーム等で切断の際、表面電極にコーティングされたハンダがレーザービーム等の熱により溶融しても、太陽電池セルの裏面に回り込むことはなく、表面電極と裏面電極とが短絡するのを防止することができる。そのため、部分的に不良な太陽電池セルを切断して、正常部分を使用することができ、不良による廃棄量を減らすことができる。
又、表面電極が縦に複数列配設されている場合に、横方向に切断することができるので、縦方向に切断する必要がない。従って、太陽電池セルを縦方向に切断して太陽電池セル片を形成し、この太陽電池セル片を用いて太陽電池モジュール化する場合に問題となる、インターコネクタが1本のみとなることによる太陽電池セル片に回転負荷が生じるような不具合は発生せず、太陽電池セルが割れやすくなるのを防止することができる。
又、上記の太陽電池セルの分割線は、上記の太陽電池セルを2以上の分割数で同じ面積で分割可能であるので、上記の太陽電池セルを分割線に沿って切断することにより、切断後の太陽電池セル片を同じ大きさとすることができる。そのため、切断後の太陽電池セル片を集めて切断前の太陽電池セルと略同じ大きさの太陽電池セルを新たに形成することができ、この新たに形成された太陽電池セルの電気的特性を、切断前の太陽電池セルと同等とすることができる。
又、上記の太陽電池セルのインターコネクタ接続部は、分割線によって分割されるそれぞれの太陽電池セル片の表面及び裏面のそれぞれに、少なくとも1個形成されるので、切断後の太陽電池セル片の表面及び裏面には、少なくとも1個のインターコネクタ接続部が備えられている。従って、切断後の太陽電池セル片を集めて、太陽電池モジュールを形成する際、各太陽電池セル片を確実にインターコネクタに接続することができる。
上述した内容から分かる通り、上記の太陽電池セルを、表面上又は裏面上の分割線に沿って切断して太陽電池セル片を形成することができる。又、このようにして形成された太陽電池セル片を複数個組み合わせて電気的に接続して太陽電池モジュールを形成することができる。或いは、上記の太陽電池セル片と上記の太陽電池セルとを複数組み合わせて、電気的に直列または並列に接続して太陽電池モジュールを形成することができる。これらの電気的接続には、通常インターコネクタが用いられる。
又、上記の本発明の他の太陽電池セルにおいて、電極非形成エリアで分離されている表面電極を、インターコネクタを介して電気的に接続した太陽電池モジュールを形成することができる。
又、上記の太陽電池モジュールの製造方法として、製造過程で生じた欠陥を有する上記構成の太陽電池セルを分割線に沿って分割して太陽電池セル片を形成する工程と、該太陽電池セル片の中から製造過程で生じた欠陥を有しない太陽電池セル片を選別する工程と、選別した太陽電池セル片を組み合わせて、又は、選別した太陽電池セルと欠陥を有しない太陽電池セルとを組み合わせると共に電気的に接続して太陽電池モジュールを形成する工程と、を備えたことを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法が推奨される。この接続には、通常インターコネクタが用いられる。
本発明の太陽電池セルでは、太陽電池セルを分割線に沿ってレーザービーム等で切断の際、このレーザービーム等の熱により表面電極にコーティングされたハンダが溶融して裏面に回り込んでも、切断面には裏面電極が存在しないので、表面電極と裏面電極とが短絡するのを防止することができる。或いは、太陽電池セルを分割線に沿ってレーザービーム等で切断の際、表面電極にコーティングされたハンダが溶融しても、切断面には表面電極が存在しないので、溶融したハンダが裏面に回り込むことはなく、表面電極と裏面電極とが短絡するのを防止することができる。
又、表面電極が縦に複数列配設されている場合に、横方向に切断することができるので、縦方向に切断する必要がない。従って、太陽電池セルを縦方向に切断して太陽電池セル片を形成し、この太陽電池セル片を用いて太陽電池モジュール化する場合に問題となる、インターコネクタが1本のみとなることによる太陽電池セル片に回転負荷が生じるような不具合は発生せず、太陽電池セルが割れやすくなるのを防止することができる。
又、上記の太陽電池セルの分割線は、上記の太陽電池セルを2以上の分割数で同じ面積で分割可能であるので、上記の太陽電池セルを分割線に沿って切断することにより、切断後の太陽電池セル片を同じ大きさとすることができる。そのため、切断後の太陽電池セル片を集めて切断前の太陽電池セルと略同じ大きさの太陽電池セルを新たに形成することができ、この新たに形成された太陽電池セルの電気的特性を、切断前の太陽電池セルと同等とすることができる。
又、上記の太陽電池セルのインターコネクタ接続部は、分割線によって分割されるそれぞれの太陽電池セル片の表面及び裏面のそれぞれに、少なくとも1個形成されるので、切断後の太陽電池セル片の表面及び裏面には、少なくとも1個のインターコネクタ接続部が備えられている。従って、切断後の太陽電池セル片を集めて太陽電池モジュールを形成する際、各太陽電池セル片を確実にインターコネクタに接続することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
<実施の形態1>
図1(a)は、本発明の実施の形態1における太陽電池セル100の表面図、図1(b)は裏面図、図2(a)は図1(b)のA−A断面図、図2(b)はB−B断面図、図2(c)はC−C断面図、又、図3は、太陽電池セル100を用いて形成された太陽電池モジュールの構成を示しており、図3(a)はその表面図、図3(b)は側面図、図3(c)は裏面図である。尚、図2(a)〜(c)では、下側が太陽電池セル100の表面側である。
この実施の形態1における太陽電池セル100は、次のように構成されている。太陽電池セル100の表面全体から電流を取り出す横方向に細長く形成されたフィンガー電極105aと、フィンガー電極105aから電流を集める縦方向に細長く形成されたバス電極105bとで表面電極105を構成し、この表面電極105を縦方向に1個並べた表面電極列109を太陽電池セル100の表面に2列備えている。即ち、太陽電池セル100の表面には、フィンガー電極105aと、バス電極105bとで構成される表面電極105が2個、横方向に並べて配置されている。この形態は、シリコン基板の大面積化にともない、フィンガー電極105aの長さを短くして抵抗を低減させると共に、太陽電池モジュール化工程での太陽電池セル100の保持を安定させるのに好適であるため、一般的に用いられる。又、太陽電池セル100の裏面には、裏面電極101と、この裏面電極101に接続される接続電極104、及び、本発明の実施の形態1における太陽電池セル100の特徴である裏面電極非形成エリア103が備えられている。上記のバス電極105b及び接続電極104は、インターコネクタ106接続用に用いられ、前述したインターコネクタ接続部に該当する。
上記の太陽電池セル100は、次のようにして製造される。即ち、一辺の大きさが155mm程度の略正方形状のp型シリコン基板に、n型不純物を拡散させてpn接合を形成する。p型のシリコン基板は単結晶シリコン基板又は多結晶シリコン基板が使用できる。n型不純物層を形成する方法としては、リン(P)を有機珪素化合物中に混入させたものをp型のシリコン基板上に塗布した後、炉内で高温処理する方法や、炉内にp型シリコン基板を設置し、オキシ塩化リン(POCl3)雰囲気中でリン(P)を拡散する方法等が使用できる。双方とも、基板の温度は800℃から900℃程度に加熱して行なう。次に、このp型シリコン基板の表面に反射防止膜を形成する。反射防止膜は窒化シリコン膜や酸化チタン膜等をプラズマCVD法、熱CVD法等の手法を用いて成膜するのが一般的である。上記の不純物の拡散方法、反射防止膜の形成方法は上記方法以外の他の方法も使用可能である。
次に、上記のp型シリコン基板の裏面に裏面電極101を形成する。裏面電極101は、太陽電池セル100の裏面に、アルミニウム(Al)ペーストを印刷、乾燥、焼成して形成することが一般的であるが、他の手法、例えば、ボロン等のp型の不純物を拡散させた後、導電性ペーストを塗布、乾燥させたり、導電材料を蒸着したりする方法を用いてもよい。
このようにして裏面電極101が形成される太陽電池セル100の裏面には、図1(b)に示すように、裏面電極101が形成されないエリアとして、複数個の裏面電極非形成エリア103を設ける。この裏面電極非形成エリア103は、表面に形成されるバス電極105bと対向するバス電極対向エリア102上であって、裏面を縦方向に同じ大きさで複数個に分割可能な分割線Lを跨ぐ位置に設ける。本実施の形態1では、裏面を縦方向に分割する個数を2個としているので、分割線Lは1本であり、1つのバス電極対向エリア102は、図1(b)に示すように1本の分割線Lで分割されると共に、このバス電極対向エリア102上で且つ分割線L上に、この分割線Lを跨ぐように裏面電極非形成エリア103を形成する。本実施の形態1の太陽電池セル100には、2個のバス電極105bが横方向に並んで存在するので、バス電極対向エリア102も横方向に並んで2個存在し、従って、形成される裏面電極非形成エリア103の個数は全部で2個である。
次に、太陽電池セル100の裏面に、インターコネクタ接続用の接続電極104を形成する。この接続電極104は、分割線Lによって縦方向に分割されるそれぞれのバス電極対向エリア102上に、少なくとも1個形成するが、本実施の形態1ではこれを1個としている。又、分割線Lは上記の通り1本であり、バス電極対向エリア102は2個に分割され、図1(b)に示すように、分割後のそれぞれのエリアに接続電極104が1個づつ形成される。その結果、分割前の1個のバス電極対向エリア102内には2個の接続電極104が形成され、バス電極対向エリア102は2個あるので、全体として4個の接続電極104が形成される。この接続電極104の形成には銀(Ag)を用いるのが一般的である。
次に、太陽電池セル100の表面に、フィンガー電極105aとインターコネクタ106接続用のバス電極105bとで構成される表面電極105を形成する。表面電極105の形成には、太陽電池セル100の表面に銀(Ag)ペーストを印刷、焼成する方法が一般的に用いられる。
次に、上記の太陽電池セル100を溶融した200℃以上のハンダ槽に浸すハンダディップ工程を行ない、太陽電池セル100の表面のバス電極105b上及び裏面の接続電極104上にハンダをコーティングする。このハンダのコーティングは、太陽電池セル100を太陽電池モジュールにモジュール化する際に、インターコネクタ106をバス電極105b及び接続電極104への接続を容易にするために行われる。
上記のようにして製造された太陽電池セル100では、製造過程で部分的な割れや欠け、不純物混入による短絡、接合不良、反射防止膜の形成不良、各電極の形成不良等の不良部分が生じるものがある。図4は、このような不良部分が生じている太陽電池セル100の例として、部分的な欠け108が生じている太陽電池セル100を示したものであり、図4(a)は、その表面図、図4(b)は裏面図である。このような不良部分が生じていない正常な太陽電池セル100は、図3(a)〜(c)に示すようにインターコネクタ106を用いて太陽電池セル100を相互に接続して、太陽電池モジュールにモジュール化する。部分的に不良部分が生じている太陽電池セル100、例えば図4(a)、(b)に示すような部分的な欠け108が生じている太陽電池セル100は、次のように処理される。
即ち、太陽電池セル100の裏面に備えられている裏面電極非形成エリア103は、表面に形成されるバス電極105bと対向するバス電極対向エリア102上であって、裏面を縦方向に同じ大きさで2個に分割する分割線Lを跨ぐ位置に設けられている。そこで、不良部分が生じている太陽電池セル100の裏面を、縦方向に同じ大きさで2個に分割する分割線Lに沿って、レーザービームやダイシング等を用いて切断する。即ち、太陽電池セル100を縦方向に2等分するように切断する。この切断により、図5(a1)、(a2)に示すように、2個の太陽電池セル片107が形成され、形成された各太陽電池セル片107は同じ大きさであり、又、切断前の太陽電池セル100の大きさの半分である。
又、上記の切断の際、レーザービーム等の熱により表面電極にコーティングされたハンダが溶融して裏面に回り込んでも、切断面には裏面電極101が存在しないので、切断により形成された太陽電池セル片107の表面電極105と裏面電極101とが短絡するのを防止できる。従って、太陽電池セル100の切断によって形成された2個の太陽電池セル片107は、表面電極105と裏面電極101とが短絡していることはない。
そこで、次に、切断により形成された各太陽電池セル片107の中から、不良部分である欠け108が生じている太陽電池セル片107を廃棄すると共に、残った正常な太陽電池セル片107を集めて、これらの正常な太陽電池セル片107を2個、図5(b1)、(b2)に示すように、縦方向に隣接させて並べると、切断前の太陽電池セル100と、大きさが略同形で、且つ、電気的特性も略等しい太陽電池セルを構成することができる。
このようにして構成した太陽電池セルを、図5(c1)、(c2)に示すように、相互にインターコネクタ106を用いて接続することにより、太陽電池モジュールにモジュール化することができる。モジュール化に際しては、切断により形成された太陽電池セル片107のみならず、不良部分が生じていないことから切断する必要のない太陽電池セル100と組み合わせることも可能である。このようにして形成された太陽電池モジュールは、正常な太陽電池セル100のみを組み合わせて構成された太陽電池モジュールと、変換効率等の電気的特性、及び、サイズ、共に略同じとすることができる。
又、切断により形成された太陽電池セル片107を、図6(a)、(b)に示すように、インターコネクタ106を用いて直列に接続して、太陽電池モジュールにモジュール化してもよい。このようなモジュール化は、少ない面積で高い電圧を出力する太陽電池モジュール、例えば、可搬型太陽電池モジュールを構成する場合に有効に用いることができる。この場合は、全ての太陽電池セル100を切断して、太陽電池セル片107にする。
上記の説明では、不良部分が生じている太陽電池セル100の例として、部分的な欠け108が生じている太陽電池セル100を用いている。しかし、不良部分は、上記のような部分的な欠け108には限られず、部分的な割れ、接合不良、反射防止膜の形成不良、各電極の形成不良等の不良部分であっても、上記と同様に処理することができる。
上述したように、上記の太陽電池セル100では、裏面のバス電極対向エリア102上であり、裏面を縦方向に2個に分割可能な分割線Lを跨ぐ位置に、裏面電極非形成エリア103が設けられている。そのため、上記の太陽電池セル100を、分割線Lに沿って切断しても、切断面には裏面電極101が存在しない。従って、レーザービーム等で切断の際に、表面電極105にコーティングされたハンダがレーザービーム等の熱により溶融して裏面に回り込んでも、切断面には裏面電極101が存在しないので、表面電極105と裏面電極101とが短絡するのを防止することができる。そのため、部分的に不良な太陽電池セル100を切断して、正常部分を使用することができ、不良による廃棄量を減らすことができる。
又、上記の太陽電池セル100は横方向に切断することができるので、縦方向に切断する必要がない。従って、太陽電池セル100を縦方向に切断して太陽電池セル片を形成し、この太陽電池セル片を用いて太陽電池モジュール化する場合に問題となる、インターコネクタが1本のみとなることによる太陽電池セル片に回転負荷が生じるような不具合は発生せず、太陽電池セルが割れやすくなるのを防止することができる。
又、上記の太陽電池セル100の分割線Lは、裏面を縦方向に同じ大きさで2分割可能であるので、上記の太陽電池セル100を分割線Lに沿って切断することにより、切断後の太陽電池セル片107を同じ大きさとすることができる。そのため、切断後の太陽電池セル片107を集めて切断前の太陽電池セル100と略同じ大きさの太陽電池セルを新たに形成することができ、この新たに形成された太陽電池セルの電気的特性を、切断前の太陽電池セル100と同等とすることができる。
又、上記の太陽電池セル100の接続電極104は、分割線Lによって縦方向に分割されるそれぞれのバス電極対向エリア102上に、少なくとも1個形成されるので、切断後の太陽電池セル片107には、少なくとも1個の接続電極104が備えられている。従って、切断後の太陽電池セル片107を集めて、太陽電池モジュールを形成する際、各太陽電池セル片107を確実にインターコネク106に接続することができる。
上記の説明では、表面電極105を縦方向に1個並べた表面電極列109を太陽電池セル100の表面に2列備えている太陽電池セル100、即ち、表面電極105が2組形成されている太陽電池セル100を用いているが、図7、図8に示すような、表面電極105を縦方向に1個並べた表面電極列109を太陽電池セル100の表面に1列のみ備えた太陽電池セル100、即ち、表面電極105が1個形成されている太陽電池セル100に対しても、上述したのと同様の作用効果を奏する。この太陽電池セル100において、図7は、裏面電極非形成エリアが1個の例で、図7(a)はその表面図、図7(b)はその裏面図であり、図8は、裏面電極非形成エリアが2個の例で、図8(a)はその表面図、図8(b)はその裏面図である。
図7の太陽電池セル100では、実施の形態1と同様に、裏面電極非形成エリア103を、バス電極対向エリア102上であって、裏面を縦方向に同じ大きさで2個に分割可能な分割線Lを跨ぐ位置に設けることにより、この分割線Lに沿って切断された2個の太陽電池セル片107の大きさを同じとすることができ、切断後の太陽電池セル片107を2個集めて切断前の太陽電池セル100と略同じ大きさの太陽電池セルを形成することができる。又、図8の太陽電池セル100では、裏面電極非形成エリア103を、バス電極対向エリア102上であって、裏面を縦方向に同じ大きさで3個に分割可能な分割線Lを跨ぐ位置に設けることにより、この分割線Lに沿って切断された3個の太陽電池セル片107の大きさを同じとすることができ、切断後の太陽電池セル片107を3個集めて切断前の太陽電池セル100と略同じ大きさの太陽電池セルを形成することができる。
上記の実施の形態1において、太陽電池セルの表面に備えられた表面電極の個数は、上述した場合には限られず、何個であってもよい。
又、図7、図8では分割後の太陽電池セル片は長方形であるが、モジュール化した場合に、太陽電池セル片を隙間無く並べて分割前の太陽電池セルと同じ形状にすることができればよく、太陽電池セル片の形状は台形又は三角形等でもよい。従って、分割線Lは直線であれば、必ずしも太陽電池セルの側辺に対して平行や垂直である必要はない。
<実施の形態2>
図9(a)は、本発明の実施の形態2における太陽電池セル200の表面図、図9(b)は裏面図、又、図10は、この太陽電池セル200を用いて形成された太陽電池モジュールの構成を示しており、図10(a)はその表面図、図10(b)は側面図、図10(c)は裏面図である。本発明の実施の形態2における太陽電池セル200の構成及び製造方法は、本発明の実施の形態1における太陽電池セル100と略同じである。本発明の実施の形態2における太陽電池セル200が、本発明の実施の形態1における太陽電池セル100と異なるのは、太陽電池セル200では、裏面電極非形成エリアを備えておらず、これに代えて、表面電極非形成エリア203を備えた点である。
即ち、本発明の実施の形態2における太陽電池セル200においても、図9(a)、(b)に示すように、表面電極205を、フィンガー電極205aと、インターコネクタ206接続用のバス電極205bとで構成する。この表面電極205を、2個縦に並べて表面電極列209を構成し、この表面電極列209を2列、太陽電池セル200の表面に、横に並べて配置する。そして、縦方向に相互に隣接する表面電極205間を通って、表面を同じ大きさで縦方向に2個に分割可能な分割線Lを跨ぐ位置に、表面電極非形成エリア203を設けている。つまり、表面電極205を2個、その間に表面電極非形成エリア203を設けて縦方向に1列に配置して表面電極列209を形成し、この表面電極列209を2列、横方向に並べて太陽電池セル200の表面に配置しており、表面には、合計4個の表面電極205が形成されている。
又、裏面には、裏面電極201及び、バス電極205bと対向するバス電極対向エリア202上に接続電極204を設ける。この接続電極204は、分割線Lによって縦方向に2分割されるそれぞれのバス電極対向エリア202上に、1個形成されている。即ち、4個の接続電極204が、4個の表面電極205とそれぞれ対向するように形成されており、この各接続電極204は共に裏面電極201に接続されている。
上記太陽電池セル200では、製造過程で部分的な割れや欠け、不純物混入による短絡、接合不良、反射防止膜の形成不良、各電極の形成不良等の不良部分が生じるものがある。図11は、このような不良部分が生じている太陽電池セル200の例として、部分的な欠け208が生じている太陽電池セル200を示したものであり、図11(a)は、その表面図、図11(b)は裏面図である。このような不良部分が生じていない正常な太陽電池セル200は、図10(a)〜(c)に示すように、インターコネクタ206を用いて太陽電池セル200を相互に接続して、太陽電池モジュールにモジュール化する。このとき、太陽電池セル200の表面に、縦方向に一列に形成されている2個のバス電極205bは、インターコネクタ206を介して接続される。部分的に不良部分が生じている太陽電池セル200、例えば図11(a)、(b)に示すような部分的な欠け208が生じている太陽電池セル200は、次のように処理される。
即ち、太陽電池セル200の表面電極非形成エリア203は、縦方向に相互に隣接する表面電極205間を通って表面を2個に分割可能な分割線Lを跨ぐ位置に、設けられている。そこで、不良部分が生じている太陽電池セル200の表面を、縦方向に同じ大きさで2個に分割する分割線Lに沿って、レーザービームやダイシング等を用いて切断する。即ち、太陽電池セル200を縦方向に2等分するように切断する。この切断により、図12(a1)、(a2)に示すように、2個の太陽電池セル片207が形成され、形成された各太陽電池セル片207は同じ大きさであり、又、切断前の太陽電池セル200の大きさの半分である。
又、表面電極205にコーティングされたハンダが溶融しても、切断面には表面電極205が存在しないので、溶融したハンダが裏面に回り込むことはなく、表面電極205と裏面電極201とが短絡するのを防止することができる。従って、太陽電池セル200の切断によって形成された2個の太陽電池セル片207は、表面電極205と裏面電極201とが短絡していることはない。
そこで、次に、切断により形成された各太陽電池セル片207の中から、不良部分である欠け208が生じている太陽電池セル片207を廃棄すると共に、残った正常な太陽電池セル片207を集めて、これらの正常な太陽電池セル片207を2個、図12(b1)、(b2)に示すように、縦方向に隣接させて並べると、切断前の太陽電池セル200と、大きさが略同形で、且つ、電気的特性も略等しい太陽電池セルを構成することができる。
このようにして構成した太陽電池セルを、図12(c1)、(c2)に示すように、相互にインターコネクタ206を用いて接続することにより、太陽電池モジュールにモジュール化することができる。モジュール化に際しては、切断により形成された太陽電池セル片207のみならず、不良部分が生じていないことから切断する必要のない太陽電池セル200と組み合わせることも可能である。このようにして形成された太陽電池モジュールは、正常な太陽電池セル200のみを組み合わせて構成された太陽電池モジュールと、変換効率等の電気的特性、及び、サイズ、共に略同じとすることができる。
又、切断により形成された太陽電池セル片207を、図13(a)、(b)に示すように、インターコネクタ206を用いて直列に接続して、太陽電池モジュールにモジュール化してもよい。このようなモジュール化は、少ない面積で高い電圧を出力する太陽電池モジュール、例えば、可搬型太陽電池モジュールを構成する場合に有効に用いることができる。この場合は、全ての太陽電池セル200を切断して、太陽電池セル片207にする。
上記の説明では、不良部分が生じている太陽電池セル200の例として、部分的な欠け208が生じている太陽電池セル200を用いている。しかし、不良部分は、上記のような部分的な欠け208には限られず、部分的な割れ、接合不良、反射防止膜の形成不良、各電極の形成不良等の不良部分であっても、上記と同様に処理することができる。
上記の本発明の実施の形態2における太陽電池セル200は、裏面電極非形成エリアを備えておらず、これに代えて、表面電極非形成エリア202を備えた点が、本発明の実施の形態1における太陽電池セル100と異なるのみであり、その他の点は、本発明の実施の形態1における太陽電池セル100と略同じである。従って、本発明の実施の形態2における太陽電池セル200は、本発明の実施の形態1における太陽電池セル100と略同じ作用、効果を有する。
上記の説明では、表面電極205を縦方向に2個並べた表面電極列209を太陽電池セル200の表面に2列備えている太陽電池セル200、即ち、表面電極205が4個形成されている太陽電池セル200を用いているが、図14に示すような、表面電極205を縦方向に2個並べた表面電極列209を太陽電池セル200の表面に1列のみ備えた太陽電池セル200、即ち、表面電極205が2個形成されている太陽電池セル200に対しても、上述したのと同様の作用効果を奏する。図14(a)は上記の太陽電池セル200の表面図、図14(b)はその裏面図である。
図14の太陽電池セル200では、実施の形態2と同様に、表面電極非形成エリア203を、縦方向に相互に隣接する表面電極205間を通って表面を同じ大きさで2個に分割可能な分割線Lを跨ぐ位置に設けることにより、この分割線Lに沿って切断された2個の太陽電池セル片207の大きさを同じとすることができ、切断後の太陽電池セル片207を2個集めて切断前の太陽電池セル200と略同じ大きさの太陽電池セルを形成することができる。
上記の実施の形態2において、太陽電池セルの表面に備えられた表面電極の個数は、上述した場合には限られず、何個であってもよい。
実施の形態1における太陽電池セルの(a)は表面図、(b)は裏面図である。 (a)は図1(b)のA−A断面図、(b)は図1(b)のB−B断面図、(c)は図1(b)のC−C断面図である。 実施の形態1における太陽電池セルを用いて構成された太陽電池モジュールの(a)は表面図、(b)は側面図、(c)は裏面図である。 第1の実施形態における部分的な欠けが生じている太陽電池セルの(a)は表面図、(b)は裏面図である。 第1の実施形態における部分的な欠けが生じている太陽電池セルの修復過程の(a1)は初期段階における太陽電池セルの表面図、(a2)は裏面図、(b1)は中期段階における太陽電池セルの表面図、(b2)は裏面図、(c1)は終了段階における太陽電池セルの表面図、(c2)は裏面図である。 第1の実施形態における部分的な欠けが生じている太陽電池セルの他の修復例における(a)は表面図、(b)は裏面図である。 実施の形態1における太陽電池セルの他の例その1の(a)は表面図、(b)は裏面図である。 実施の形態1における太陽電池セルの他の例その2の(a)は表面図、(b)は裏面図である。 実施の形態2における太陽電池セルの(a)は表面図、(b)は裏面図である。 実施の形態2における太陽電池セルを用いて構成された太陽電池モジュールの(a)は表面図、(b)は側面図、(c)は裏面図である。 第2の実施形態における部分的な欠けが生じている太陽電池セルの(a)は表面図、(b)は裏面図である。 第2の実施形態における部分的な欠けが生じている太陽電池セルの修復過程の(a1)は初期段階における太陽電池セルの表面図、(a2)は裏面図、(b1)は中期段階における太陽電池セルの表面図、(b2)は裏面図、(c1)は終了段階における太陽電池セルの表面図、(c2)は裏面図である。 第2の実施形態における部分的な欠けが生じている太陽電池セルの他の修復例における(a)は表面図、(b)は裏面図である。 実施の形態2における太陽電池セルの他の例の(a)は表面図、(b)は裏面図である。 表面電極を1組備えた従来の太陽電池セルの(a)は表面図、(b)は裏面図である。 表面電極を2組備えた従来の太陽電池セルの(a)は表面図、(b)は裏面図である。 従来の太陽電池セルを用いて構成された太陽電池モジュールの(a)は表面図、(b)は側面図、(c)は裏面図である。 (a1)は部分的な欠けが生じている従来例の太陽電池セルの表面図、(a2)は裏面図、(b1)は従来例の太陽電池セルの修復例における表面図、(b2)は裏面図、(c1)は従来例の太陽電池セルの他の修復例における表面図、(c2)は裏面図である。
符号の説明
100 太陽電池セル
101 裏面電極
102 バス電極対向エリア
103 裏面電極非形成エリア
104 接続電極
105 表面電極
105a フィンガー電極
105b バス電極
106 インターコネクタ
107 太陽電池セル片
108 欠け
109 表面電極列
200 太陽電池セル
201 裏面電極
202 バス電極対向エリア
203 表面電極非形成エリア
204 接続電極
205 表面電極
205a フィンガー電極
205b バス電極
206 インターコネクタ
207 太陽電池セル片
208 欠け
209 表面電極列
300 太陽電池セル
301 裏面電極
302 接続電極
303 表面電極
303a フィンガー電極
303b バス電極
304 インターコネクタ
305 太陽電池セル片
306 欠け
L 分割線

Claims (9)

  1. 受光面側に表面電極、非受光面側に裏面電極を有し、電気的に接続されるためのインターコネクタ接続部が、前記表面電極ならびに前記裏面電極に設けられた太陽電池セルであって、
    裏面電極に少なくとも一箇所以上の電極非形成エリアを有し、該電極非形成エリアは、該太陽電池セルを複数個に分割可能な分割線を跨ぐ位置に存在し、且つ、表面電極に設けられたインターコネクタ接続部の領域と対向する裏面の領域を含んで形成されていることを特徴とする太陽電池セル。
  2. 受光面側に表面電極、非受光面側に裏面電極を有し、電気的に接続されるためのインターコネクタ接続部が、前記表面電極ならびに前記裏面電極に設けられた太陽電池セルであって、
    表面電極に少なくとも一箇所以上の電極非形成エリアを有し、該電極非形成エリアは、該太陽電池セルを複数個に分割可能な分割線を跨ぐ位置に存在することを特徴とする太陽電池セル。
  3. 請求項1または請求項2に記載の分割線は、請求項1または請求項2に記載の太陽電池セルを2以上の分割数で同じ面積で分割可能な位置に存在する請求項1又は2記載の太陽電池セル。
  4. 前記インターコネクタ接続部は、前記分割線によって分割されるそれぞれの太陽電池セル片の表面及び裏面のそれぞれに、少なくとも1個形成されている請求項1から3のいずれか1項に記載の太陽電池セル。
  5. 前記請求項1から4のいずれか1項に記載の太陽電池セルを前記分割線に沿って分割することにより形成されたことを特徴とする太陽電池セル片。
  6. 前記請求項5に記載の太陽電池セル片が複数個組み合わされて電気的に直列または並列に接続されていることを特徴とする太陽電池モジュール。
  7. 前記請求項5に記載の太陽電池セル片と前記請求項1から4のいずれか1項に記載の太陽電池セルとが複数個組み合わされて電気的に接続されていることを特徴とする太陽電池モジュール。
  8. 前記請求項2に記載の太陽電池セルの電極非形成エリアで分離されている表面電極を、インターコネクタを介して電気的に接続することを特徴とする太陽電池モジュール。
  9. 製造過程で生じた欠陥を有する前記請求項1から4のいずれか1項に記載の太陽電池セルを前記分割線に沿って分割して太陽電池セル片を形成する工程と、
    該太陽電池セル片の中から製造過程で生じた欠陥を有しない太陽電池セル片を選別する工程と、
    選別した太陽電池セル片を組み合わせて、又は、選別した太陽電池セルと欠陥を有しない前記太陽電池セルとを組み合わせると共に電気的に接続して太陽電池モジュールを形成する工程と、を備えたことを特徴とする太陽電池モジュール製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009141056A (ja) * 2007-12-05 2009-06-25 Sharp Corp 太陽電池モジュールの製造方法および太陽電池モジュールの製造装置
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KR101847054B1 (ko) * 2016-11-25 2018-04-09 엘지전자 주식회사 태양 전지 패널

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