JP2006024687A - 固体撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光強度対信号出力のリニアリティーが良好で、信号電荷が少ないときの感度のリニアリティーの劣化とそのばらつきによる固定パターンノイズを抑制を可能にする固体撮像装置を提供すること。
【解決手段】環状ゲート111と、該環状ゲートの内側に形成されたソース領域112と、前記環状ゲートの外周を覆うように形成されたドレイン領域113と、前記環状ゲートの下方に形成されたキャリアポケット114と、を含む固体撮像装置において、キャリアポケット114を環状ゲート111の一部の領域のみに設け、かつ、環状ゲート111の他の領域はチャネル濃度を低くしたものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、高画質及び低消費電力の特性を有する固体撮像装置に係り、特に被写体光に応じて閾値電圧(Vth)を変調することにより信号出力を得ることが可能な、環状のゲート形状を有する固体撮像装置の画質改善に関する。
携帯電話などに搭載される固体撮像装置としては、CCD(電荷結合素子)型のイメージセンサと、MOS型のイメージセンサとがある。CCD型のイメージセンサは画質に優れ、MOS型のイメージセンサは消費電力が少なく、プロセスコストが低い。近年、高画質と低消費電力とを共に兼ね備えた閾値変調方式のMOS型固体撮像装置が提案されている。閾値変調方式のMOS型固体撮像装置については、例えば、特許文献1に開示されている。
図9は特許文献1によって開示された閾値変調方式の固体撮像装置の変調トランジスタ部分を上から見た模式的平面図、図10は図9のA−A線断面図を示している。
図9及び図10によって示された閾値変調方式の固体撮像装置においては、フォトダイオード20(2点鎖線にて示す)と、変調トランジスタ10と呼ばれるトランジスタ領域とを備え、変調トランジスタ10は例えば4角形もしくは8角形(特許文献1の図1では4角形の場合が示されているが、本願図9では8角形のものを示している)の環状(リング状)ゲート電極11を有し、リング状ゲート電極11の中央部にソース拡散領域12が形成され、リング状ゲート電極11を囲むようにドレイン拡散領域13が形成されている。フォトダイオード20で構成される受光部を変調トランジスタ10の外に設けたこと、及びチャネル幅方向のチャネル領域15下の閾値変調に寄与するウエル領域16内にホール(正孔)ポケット14と呼ぶ高濃度埋込層を形成し、ソース拡散領域12からドレイン拡散領域13にわたって信号電荷に対してポテンシャルの低いところを形成している。ホールポケット14は、光電変換された信号電荷を蓄積する機能を有している。
フォトダイオード20に入射した光によって発生した光発生電荷は、リング状ゲート電極11の下方に設けられたP型ウエルの領域16に転送されて、この領域に形成されたホールポケット14に蓄積される。ホールポケット14に蓄積された光発生電荷によって変調トランジスタ10の閾値電圧(Vth)が変化する。これにより、変調トランジスタ10のソース領域12に接続された図示しないソースコンタクトから入射光(光強度)に対応した画素信号を得ることができるようになっている。なおリング形状のゲート電極11は4角形もしくは8角形でリングを形成しているため、ホールポケット14も同様な形状となっている。
特許文献2乃至4についても、ホールポケットなる言葉の記載はないが、同様なことが従来の技術として記述され、低照度時の光強度対信号出力の特性における感度リニアリティ劣化とそのばらつきによる固定パターンノイズ発生を改善すべく、リング形状のゲート電極を使用せず、ストレート形状のゲート電極とし、且つ素子分離電極を有した構成を提案している。
特許第2935492号 特開平10-65138号公報 特開平10-65137号公報 特開平10-144902号公報
しかしながら、特許文献2乃至4では、ストレート形状の制御電極を使用することにより素子分離用の電極を有しているが、電極下に位置する分離層を形成するのが難しくなるという問題がある。また、酸化膜を増やすことはプロセス加工が増えるという問題がある。
一方、特許文献1において、リング状ゲート11を使用することによって生じる問題は以下の通りである。
図11は、特許文献1の閾値変調方式のMOS型固体撮像装置を使用して低照度環境下での変調時の電流分布を示したものである。ここでは、変調トランジスタ10における8角形ゲート電極の辺部と角部とを含む一つの領域(B−B’線部分)のみを示す。変調時の電流は主に8角形の各辺部分を流れる。即ち、8角形の辺部を流れるドレイン・ソース電流IBの方が8角形の角部を流れるドレイン・ソース電流IB’よりも大きい。つまり、IB>IB’である。これは電流経路(ドレイン・ソース間距離)が角部よりも辺部のほうが短く、かつ図12に示すように辺部の方が角部より物理的なポテンシャルが高いため(ホールにとっては物理的なポテンシャルが高い方が安定である)、電流が流れ易いためである。なお、辺部と角部とでポテンシャルに差異が発生するのは、辺部よりも角部のほうがホールポケットのゲート長方向の長さ(即ちゲートを横切る方向のポケット長)が長くなるため、2次元効果が働き、ポケット長の長い角部が辺部よりもポテンシャル降下が生じるためである。
図12は図11のB−B’線断面におけるホールポケット14のホールから見た場合のポテンシャルの差異を示している。図12の符号P,Pは、図11におけるa点,b点のポテンシャルを示している。
a点はホールポケット14における辺部の位置に相当し、b点はホールポケット14における角部の位置に相当する。従って、Pはホールポケット14における辺部のポテンシャルを示し、Pはホールポケット14における角部のポテンシャルを示している。b点を含む角度はリング状ゲート電極11の一部を形成しているが、その一部だけポテンシャルの低い(深い)ところがあると、低照度の環境下にあっては、信号電荷(ホール)はまずそこから溜まってくるが、角部は辺部に比べ面積が小さい(即ち、梨地で示されるホールポケット領域の極く一部分である)ので、その信号電荷は信号出力の変調にあまり寄与しない。つまり、低照度時には、蓄積電荷をクリアされた状態から再び蓄積していく過程で、ポテンシャルが最も低い角部のb点から電荷が溜まっていくが、それはホールポケット領域の前記角部に当たるごく一部の領域に蓄積されていくことになり、ポテンシャルが低く電流が流れにくい角部で部分的・局所的に電流が上がっていくだけなので、信号出力(チャネル電流)の変調に寄与しにくい。
このようにホールポケット14のポテンシャルが角部のように部分的・局所的に低くなっていると、ホールポケット14のポテンシャルが高い辺部のa点において、ソース−ドレイン電流、即ちチャネル電流の流れる表面チャネルも部分的に導通し易くなるが、一方、ポテンシャルの低い角部のb点には前述したように信号電荷が先に蓄積され、一部チャネルの導通しているa点に対して変調を与える度合いが少なくなり(a点はb点とは位置的に異なっているため)、信号電荷が少ない低照度時の信号出力の傾き、即ち光強度対信号出力特性の傾きが小さくなってしまう。
この結果、従来の低照度時の光強度対信号出力特性は図8の点線にて示すような特性となる。つまり、光強度が弱い場合には、信号出力の立上りが鈍くリニアリティーが悪くなり(図8の点線グラフ)、所謂黒潰れ状態が生じたり、低照度で個々の画素のリニアリティ−が不均一であることによる感度むら、いわゆる固定パターンノイズの発生を引き起こす。
そこで、本発明は上記の問題に鑑み、光強度対信号出力のリニアリティーが良好で、信号電荷が少ないときの感度のリニアリティーの劣化とそのばらつきによる固定パターンノイズを抑制可能にする固体撮像装置を提供することを目的とするものである。
本発明による固体撮像装置は、環状ゲートと、該環状ゲートの内側に形成されたソース領域と、前記環状ゲートの外周を覆うように形成されたドレイン領域と、前記環状ゲートの下方に形成されたキャリアポケットと、を含む固体撮像装置において、前記キャリアポケットを前記環状ゲートの一部の領域のみに設け、かつ、該環状ゲートの他の領域はチャネル濃度を低くしたことを特徴とする。
本発明のこのような構成によれば、キャリアポケットを環状ゲートの一部の領域のみに設け、かつそのキャリアポケット領域におけるチャネルのディプレッション(Depletion)濃度(チャネル濃度という)は他の領域より高くされるので、主にチャネル電流(ドレイン・ソース間電流)を流す経路と該チャネル電流の信号変調に寄与するポテンシャルの低いキャリアポケットの領域が一致し、低照度時であっても、信号電荷(ホール)が変調に有効に寄与することになり、感度のリニアリティーを良好にし、かつそのばらつきによる固定パターンノイズを抑制することができる。なお、環状とは、8角形、4角形を含む折れ線形状を帯状にして閉じたループを形成したものをいう。
本発明において、前記環状ゲートは、略矩形状に形成され、かつ前記キャリアポケットはその略矩形状の一辺のみに設けられることが好ましい。
この発明の構成によれば、環状ゲートを例えば4角形で環状に形成し、キャリアポケットは環状ゲートの一つの辺部のみに配設すると、必然的に、チャネル電流が主に流れる経路と該チャネル電流の変調に寄与するキャリアポケットの領域が一致するため、低照度時における、感度のリニアリティーを良好にし、かつそのばらつきによる固定パターンノイズを抑制することができる。
本発明において、前記略矩形状の一辺は、複数の辺のうちの最も長い辺であることを特徴とする。
この発明の構成によれば、チャネル電流が主に流れる経路と該チャネル電流の変調に寄与するキャリアポケットの領域が一致することのほか、この一致する領域を環状ゲートにおいて最大の幅で形成することが可能となる。
本発明において、前記略矩形状の一辺における環状ゲートのゲート長は、他の辺のゲート長より長く形成されることを特徴とする。
この発明の構成によれば、チャネル電流が主に流れる経路と該チャネル電流の変調に寄与するキャリアポケットの領域が一致することのほか、この一致する領域を環状ゲートにおいて最大の面積で形成することが可能となる。
本発明において、前記略矩形状の一辺における環状ゲートの領域に形成されるキャリアポケットの幅は、チャネル濃度の高い領域の幅以上に形成されることを特徴とする。
この発明の構成によれば、チャネル電流が主に流れる経路と該チャネル電流の変調に寄与するキャリアポケットの領域が一致することのほか、チャネル電流の変調に寄与するキャリアポケットの領域の幅がチャネル電流が主に流れるチャネル濃度の高い領域の幅より大きいため、チャネル電流を効果的に変調でき、かつ寄生電流の影響を受けにくい利点を生じる。
発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
本発明の実施の形態では、環状のゲートを4角形でリング状に形成し、キャリアポケットはゲートの一辺部のみに配置し、キャリアポケットがある領域とそれ以外の領域では表面チャネルのディプレッション(Depletion)濃度に差異を形成し、キャリアポケットがある領域を濃度を高くする構成としている。
図1は本発明の実施例1の固体撮像装置における1画素分の撮像素子の変調トランジスタを上から見た模式的平面図を示している。
図1において、複数のセンサセルとしての複数の画素を備えた固体撮像装置における1画素分のMOS型固体撮像素子は、入射光を受光し、光発生電荷を得るフォトダイオード120と、該フォトダイオード120からの光発生電荷(本実施の形態ではホール)を蓄積し、信号電圧に変換して出力する変調トランジスタ110と、で構成される。
変調トランジスタ110は、環状(リング状)に形成されたゲート電極(以下、単にゲートという)111と、該環状ゲートの内側に形成されたソース領域112と、前記環状ゲートの外周を覆うように形成されたドレイン領域113と、前記環状のゲート111の一辺部の下方に配設されるキャリアポケット114と、環状のゲート111下方のキャリアポケット114にほぼ対応した領域であって、この領域以外の領域よりも表面チャネルのディプレッション濃度(以下、チャネル濃度)を高く形成した領域115と、を備える。
フォトダイオード120に入射した光によって発生した光発生電荷は、キャリアポケット114に蓄積される。キャリアポケット114に蓄積された光発生電荷によって変調トランジスタ110の閾値電圧(Vth)が変化する。これにより、変調トランジスタ110のソース領域112に接続された図示しないソースコンタクトから入射光(光強度)に対応した画素信号を得ることができるようになっている。
図1では、環状のゲート111は4角形状であり、本4角形状の一辺部のみにキャリアポケット114が形成されている。また、ゲート111直下のゲート絶縁膜(図示せず)の下方に位置するチャネル領域(図4(A)の符号115’および図4(B)の符号115’’)の表面チャネル濃度は、キャリアポケット114が環状ゲート下方のP型ウエル内に設けられているチャネル領域(図4(A)の符号115’)と、キャリアポケット114が環状ゲート下方のP型ウエル内に設けられていないチャネル領域(図4(B)の符号115’’)とで異なる。具体的には、キャリアポケット114を有しているチャネル領域115’のチャネル濃度は、キャリアポケット114を有していないチャネル領域115’’のチャネル濃度よりも高い。
前記の如く2領域に分けてチャネル濃度に差異を設ける、即ち2領域に分けて閾値を変えるため、環状のゲート111下方のチャネル領域へのイオン注入工程は最低2回必要であり、例えばチャネル領域全部へ注入し、その後キャリアポケット114があるチャネル領域のみに追加注入することにより、1回目の注入がキャリアポケットのある領域以外の閾値を決めるための注入となり、1回目と2回目の総注入量がキャリアポケットのある領域の閾値を決めることになる。
図2は、図1の変調トランジスタ110の閾値を示すグラフである。横軸にゲート電圧Vを、縦軸にチャネル電流Idsをとってある。
閾値Vt1、Vt2、およびVt3について、以下に説明する。変調トランジスタ110は、不純物濃度が高いチャネル領域115’を有するトランジスタ(図4(A))と不純物濃度が低いチャネル領域115’’を有するトランジスタ(図4(B))とが並列に接続されているトランジスタであるとみなすことができる。不純物濃度が高いチャネル領域115’を有するトランジスタは、ゲート下方にキャリアポケットが設けられている。不純物濃度が低いチャネル領域115’’を有するトランジスタは、ゲート下方にキャリアポケットが設けられていない。
従って、不純物濃度が高いチャネル領域115’を有するトランジスタは、キャリアポケットに蓄積された信号電荷(ホール)により閾値が変調される。図2のVt1とVt2とで示される範囲が、その閾値変調範囲である。一方、不純物濃度が低いチャネル領域115’’を有するトランジスタは、蓄積電荷による閾値変調の影響を受けないため、閾値は変調せずVt3で固定である。
以下に各閾値の関係について説明する。
t1はキャリアポケットが信号電荷(ホール)で飽和した時の閾値であり、Vt2は蓄積電荷がクリア動作によって無くなった時の閾値である。撮像時には光電変換された信号電荷量に応じ、不純物濃度が高いチャネル領域115’を有するトランジスタの閾値は、Vt1〜Vt2の範囲で変化することになる。不純物濃度が低いチャネル領域115’’の閾値Vt3は変調されず、且つ変調へ影響を与えてはいけないため、Vt2<Vt3の関係が成り立つ必要がある。
以上の如く、従来は、リング形状のゲート111に沿ってそれと同様なリング形状に形成していたキャリアポケットを、ソース領域を取り囲むようにリング状に形成するのではなくて、リング形状のゲート111の一部の領域、例えばゲート111が4角形状の場合は、その4辺のうちの一辺のみに部分的な矩形状のキャリアポケット(梨地にて示す)を設けることにより、キャリアポケット114のポテンシャル形成において2次元効果が矩形部のみにより多く働き、キャリアポケットにおけるポテンシャル分布が部分的・局所的に不均一になることは無くなる。
このような構成によれば、環状ゲートを例えば略矩形状に形成し、キャリアポケットを環状ゲートの一辺部の領域のみに設け、かつそのキャリアポケット領域におけるチャネル濃度は他の領域より高くすることで、主にチャネル電流(ドレイン・ソース間電流)を流す経路とチャネル電流の信号変調に寄与するポテンシャルの低いキャリアポケットの領域とが一致し、低照度時であっても、信号電荷(ホール)が変調に有効に寄与することになり、感度のリニアリティーを良好にし、かつそのばらつきによる固定パターンノイズを抑制することができる。
図3は図1のC−C’線及びD−D’線断面におけるキャリアポケット114のポテンシャルを示している。
キャリアポケット114のポテンシャルは矩形(梨地にて示す)の中心部が最も低くなり、そこから外方向では次第にポテンシャルが高くなる。また2値の閾値を所有したことにより、変調に寄与するチャネルはリング形状の全周ではなく、その一部に相当する矩形状のキャリアポケットが存在する領域のみになる。
図4(A)は図1のE−E’線断面図、即ちキャリアポケットのある領域(チャネル濃度の高い領域)における断面図を示している。この領域でのチャネル濃度は例えばNである。
また、図4(B)は図1のF−F’線の断面図、即ちキャリアポケットの無い領域(チャネル濃度の低い領域)における断面図を示している。この領域でのチャネル濃度は例えばNである。
図5は図4(A),(B)に対応したもので、変調トランジスタの深さ方向に対するポテンシャルの変化を示している。横軸に変調トランジスタの深さ方向を、縦軸にホールに対するポテンシャルをとってある。
図5において、曲線Aは図4(A)に対応しており、キャリアポケットのある領域の変調トランジスタの深さ方向に対するポテンシャルを示し、曲線Bは図4(B)に対応しており、キャリアポケットの無い領域の変調トランジスタの深さ方向に対するポテンシャルを示している。
図5のポテンシャル曲線A,Bを用いて、図2で述べた閾値Vt1〜Vt2,Vt3を対応させて説明すると、図1のキャリアポケットのある領域(図4(A))のキャリアポケット114に蓄積電荷が無い場合の閾値は、図5のポテンシャル曲線Aによって決まり、キャリアポケット領域のポテンシャルは低いので、閾値はVt1〜Vt2におけるVt2となり高い。キャリアポケット114に信号電荷(図示の+で示すホール)が蓄積され飽和した場合の閾値は、図5のポテンシャル曲線Bによって決まり、キャリアポケット領域のポテンシャルは信号電荷によって高くなるので、閾値はVt1となり低くなる。
図1のキャリアポケットの無い領域(及び図4(B))での閾値は、図5のポテンシャル曲線Cによって決まり、キャリアポケット領域のポテンシャルは高いまま変動せず、閾値はVt3固定となる。
以上の結果、信号電荷は必ずキャリアポケット114の矩形中心部から蓄積され始めることになり、低照度時の信号電荷が少ない場合においても、キャリアポケット上部のチャネル電流に寄与し、光強度対信号出力特性における出力の傾きが大きくなる。よって、低照度の光強度対信号出力特性のリニアリティー悪化を防ぐことができる。
図8に、ポテンシャルが均一な画素および不均一な画素における入射光強度対出力特性の差異を示す。本発明の実施例によれば、ポテンシャルが均一な画素が得られるので、図8の実線に示すように光強度対信号出力特性のリニアリティーが良好な特性を得ることができる。各画素でのバラツキ要因が取り除かれることになるため、リニアリティー不均一による感度むら、いわゆる固定パターンノイズを低減することが可能となる。
図6は本発明の実施例2の固体撮像装置における1画素分の撮像素子の変調トランジスタ部分を上から見た模式的平面図を示している。
前述の実施例1では、環状ゲート111が正方形のリング形状であったが、必ずしも正方形である必要はない。実施例2では、環状ゲート111の形状を長方形としたものである。
実施例2では、環状ゲート111の形状を長方形とし、該長方形の一方の長辺に、キャリアポケット114を形成している。この発明の構成によれば、キャリアポケットを環状ゲートにおいて最大の幅で形成することが可能となる。
また、実施例1では、ゲート長が4辺の各辺で同じであるが、必ずしも同じである必要はない。実施例2では、矩形状のキャリアポケット114が存在する長方形状の環状ゲート111の一辺の領域におけるゲート長L1を他の辺の領域におけるゲート長L2とは異ならせている。即ち、L1>L2としている。このように構成すれば、キャリアポケットを環状ゲートにおいて最大の面積で形成することが可能となる。
さらに、実施例1では、チャネル濃度を高くしている領域115の幅(図示左右方向の長さ)がキャリアポケット114の幅と同じ幅であるが、必ずしも同じ幅である必要はない。実施例2では、チャネル濃度の高い領域115の幅W1をキャリアポケット114の幅W2よりも狭くしている。チャネル濃度の高い領域115の幅W1はキャリアポケット114の幅W2を越えない幅にすることが望ましい。即ち、W1≦W2とすることが好ましい。これは、チャネル濃度の高い領域115の幅W1がキャリアポケット114の幅W2を越えると、キャリアポケットの信号電荷による変調を受けない寄生電流が増えるためである。従って、W1≦W2とすることで、チャネル電流を効果的に変調でき、かつ寄生電流の影響を受けにくい利点を生じる。
尚、他の実施例3として、図7に示すように、環状ゲートの形状を三角形状としても良い。
本発明は、環状のゲート形状を有する固体撮像装置において、光強度対信号出力特性のリニアリティーを良好とし、特に低照度時の入射光に対する信号出力のリニアリティーを改善するのに有効である。
本発明の実施例1の固体撮像装置における1画素分の撮像素子の変調トランジスタ部分を上から見た模式的平面図。 図1の変調トランジスタの閾値を示すグラフ。 図1のC−C’線及びD−D’線断面におけるキャリアポケットのポテンシャルを示す図。 図1のE−E’線断面図及びF−F線断面図。 図4(A),(B)に対応したもので、変調トランジスタの深さ方向に対するポテンシャルの変化を示す図。 本発明の実施例2の固体撮像装置における1画素分の撮像素子の変調トランジスタ部分を上から見た模式的平面図。 環状ゲート形状の他の例を示す図。 ポテンシャルが均一な画素および不均一な画素における入射光強度対出力特性を示す図。 特許文献1によって開示された閾値変調方式の固体撮像素子の変調トランジスタ部分を上から見た模式的平面図。 図9のA−A線断面図。 閾値変調方式のMOS型固体撮像装置を使用して低照度環境下での変調時の電流分布を示す図。 図11のB−B’線断面におけるキャリアポケットのポテンシャルを示す図。
符号の説明
110…変調トランジスタ、111…環状ゲート、112…ソース領域、113…ドレイン領域、114…キャリアポケット、115…チャネル濃度の高い領域、115’,115″…チャネル領域。

Claims (5)

  1. 環状ゲートと、該環状ゲートの内側に形成されたソース領域と、前記環状ゲートの外周を覆うように形成されたドレイン領域と、前記環状ゲートの下方に形成されたキャリアポケットと、を含む固体撮像装置において、
    前記キャリアポケットを前記環状ゲートの一部の領域のみに設け、かつ、該環状ゲートの他の領域はチャネル濃度を低くしたことを特徴とする固体撮像装置。
  2. 前記環状ゲートは、略矩形状に形成され、かつ前記キャリアポケットはその略矩形状の一辺のみに設けられたことを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。
  3. 前記キャリアポケットが設けられている前記略矩形状の一辺は、複数の辺のうちの最も長い辺であることを特徴とする請求項2記載の固体撮像装置。
  4. 前記キャリアポケットが設けられている前記略矩形状の一辺における環状ゲートのゲート長は、他の辺のゲート長より長く形成されることを特徴とする請求項2に記載の固体撮像装置。
  5. 前記略矩形状の一辺における環状ゲートの領域に形成されるキャリアポケットの幅は、チャネル濃度の高い領域の幅以上に形成されることを特徴とする請求項2に記載の固体撮像装置。
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