JP2006024015A - プラント制御システムおよびインターロック要因特定方法 - Google Patents

プラント制御システムおよびインターロック要因特定方法 Download PDF

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Hajime Taruishi
石 肇 垂
Akira Nojima
島 章 野
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Abstract

【課題】 1) インターロック条件を診断するための統一された制御プログラムの作成および実行機能、2) プラント機器を起動できないとき、複数の要因信号だけから構成されるラダー回路を表示する機能、3) プラント機器が異常停止したとき、複数の要因信号およびそのトリガ信号だけで構成されるラダー回路を表示する機能、を持つプラント制御システムを提供すること。
【解決手段】 インターロック条件およびインターロックの診断を含む制御プログラムを作成するプログラム編集手段10と、前記制御プログラムにおけるプログラムオブジェクトを実行するプラント制御手段CONTと、論理動作部と表示部とを有し、前記インターロック条件の現時点以前の所定時点における成立・不成立または過去最新の不成立時刻を更新表示し、さらに、インターロック回路が複数段形成されていてもその不成立の源流要因変数だけを特定し、自動的に図式言語で表示するインターロック診断手段20と、をそなえたプラント制御システム。
【選択図】 図1

Description

本発明は、プラント制御システムに係り、とくにプラント制御プログラムの作成・表示および診断を行う装置に関する。
一般に、プラント制御システムにおいて、システムプログラマは、プラントを自動運転するためのプログラムを、プラント制御装置の制御プログラムとして作成、試験、調整の後、プラント運転者に提供する。
また、システムプログラマは、プラントを安全に制御するために、回転機等プラント機器の起動、運転のインターロック条件(機器運転の許可条件)を制御プログラム内に装備しなければならない。インターロック条件が成立しているか否かは、プラント運転者の当然の関心事なので、それをプラント運転者に分り易く提示することが求められる。
従来のプラント制御システムとして、プラント機器が異常停止したとき、インターロック状態図として表示するものが提案されている(特許文献1参照)。
特開平11-242507号公報
しかしながら、特許文献1記載のプラント制御装置システムは、下記のような欠点がある。
(a) システムプログラマが作成したインターロックプログラムと同じインターロック図をインターロック診断表示に使用するため、インターロック回路の入力信号が多い場合には、一見してその不成立の原因となる接点を知ることが困難である。また、インターロック回路の接点が、さらに別のインターロック回路の出力コイルである、いわゆる多段のインターロック回路の場合は、回路を溯って不成立の要因接点を知ることができない。
(b) インターロック条件が不成立となった1周期だけのステータスしか記憶しないので、インターロック条件の不成立の要因接点が複数あり、かつOR論理要素であるとき、その中のどの要因信号がトリガとなって、インターロック条件を不成立ならしめたのか、つまりインターロック不成立の第一原因を知ることができない。
(c) インターロック不成立の現在の要因、過去最新の要因、過去最新の要因中の第一原因を診断する統一的なプログラミング方法がシステムプログラマに提示されているとはいえないので、システムプログラマがインターロック診断機能を実現することは、技術的にもコスト的にも著しく困難である。
本発明は上述の点を考慮してなされたもので、
1) インターロック条件を診断するための統一された制御プログラムの作成および実行機能、
2) プラント機器を起動できないとき、複数の要因信号だけから構成されるラダー回路を表示する機能、
3) プラント機器が異常停止したとき、複数の要因信号およびそのトリガ信号だけで構成されるラダー回路を表示する機能、
を持つプラント制御システムを提供することを目的とする。
上記目的達成のため、本発明では、
インターロック条件およびインターロックの診断を含む制御プログラムを作成するプログラム編集手段と、前記制御プログラムにおけるプログラムオブジェクトを実行するプラント制御手段と、論理動作部と表示部とを有し、前記インターロック条件の現時点以前の所定時点における成立・不成立または過去最新の不成立時刻を更新表示し、さらに、インターロック回路が複数段形成されていてもその不成立の源流要因変数だけを特定し、自動的に図式言語で表示するインターロック診断手段と、をそなえたプラント制御システム、
を提供するものである。
本発明は、一方でシステムプログラマに、既存のインターロック回路に対して、図2に示したインターロック診断ファンクションブロックDIAGを挿入するという、統一的で簡便なプログラミング手法を提供すると共に、他方でプラント運転者に対して、現在および過去最新で、インターロック不成立時の要因接点およびトリガ接点をラダー回路として一瞥して理解できる形で提供することができる。
以下、本発明の実施例について、添付図面を参照して説明する。
(構成)
まず、図1から図8を用いて実施例1を説明する。
図1は、本発明の実施例1の全体構成図である。この実施例1は、概ね3つの部分からなり、プラント制御装置としてのコントローラCONTと、制御プログラム作成・表示装置としてのコンピュータCOMPと、両者を接続するLAN(ローカルエリアネットワーク)とにより構成されている。
コントローラCONTは、大別して2つの部分からなり、制御プログラムオブジェクトを格納するためのオブジェクトメモリ40と、これらの書込み、読み出し、実行を行う標準処理部50とを有する。さらに、オブジェクトメモリ40は、データメモリ41およびコードメモリ42からなる。
データメモリ41は、通常の変数の他に、後述するインターロック診断ファンクションブロックDIAGの内部データを含む。また、コードメモリ42は、通常のプログラムコードの他に、インターロック診断ファンクションブロックの内部コードを含む。
標準処理部50は、LANを経由して送付された制御プログラムのオブジェクトプログラムをデータメモリ41およびコードメモリ42に配置するためのプログラムロードサーバ部51と、コントローラCONT内の制御プログラム、すなわちコードメモリを実行するためのプログラム実行処理部52と、プラントからのプロセス信号を制御プログラムに与えるためのプロセス入出力処理部53と、制御プログラム実行中のインターロック回路状態を読み出すためのインターロック状態読出サーバ部54とにより構成されている。
一方、コンピュータCOMPは、大別して3つの部分から成り、システムプログラマが制御プログラムを作成するための制御プログラム編集手段10と、制御プログラムおよびインターロックの論理式を格納するデータベース部30と、プラント運転者がインターロックの不成立原因を知るためのインターロック診断手段20とにより構成されている。
制御プログラム編集手段10は、内部処理として、制御プログラムのソースファイルをオブジェクトファイルに変換するためのプログラムコンパイラ11と、制御プログラム内の指定されたインターロック回路を論理式に変換するためのラダー(LD)-論理式変換部12と、制御プログラムのオブジェクトファイルをコントローラへ送付するためのプログラムロードクライアント部13とにより構成されている。
データベース部30は、制御プログラムのソースファイルを格納するためのソースファイル部31と、制御プログラムのオブジェクトファイルを格納するためのオブジェクトファイル部32と、指定されたインターロック回路の論理式を格納するための論理式ファイル部33とにより構成されている。
ソースファイル部31は、後述するインターロック診断ファンクションブロックのソースを含む。オブジェクトファイル部32は、後述するインターロック診断ファンクションブロックの内部データおよびコードを含む。
インターロック診断手段20は、論理動作部と表示部とにより構成されている。論理動作部は、指定されたインターロックの論理式をファイルから読み出すための論理式読出部21と、指定されたインターロック回路の過去および現在の接点状態をコントローラから読み出すためのインターロック状態読出クライアント部22と、論理式とその接点状態からインターロックの不成立要因を特定するための要因特定論理式変換部23と、多段の論理式を1つの論理式に合成するための論理式合成部24と、論理式からラダーを描画するための論理式-ラダー(LD)変換部25とにより構成されている。表示部は、論理動作部による動作結果を表示する。
(作用)
システムプログラマは、制御プログラム編集手段10を使用して、プラント機器のインターロックロジックを含む制御プログラムを作成する。
図2は、JISB3503(またはIEC61131-3)で規定されたラダー言語を使って作成した制御プログラムの事例であり、その内容は、回転機M30を運転するインターロック回路および起動回路を示している。
そして、図2の上から順に、インターロック条件C5を出力するインターロック回路、M30の運転条件を出力するインターロック回路、およびM30運転指令の回路とが設けられている。
一番上のインターロック回路は、接点B1ないしB5、インターロック診断ファンクションブロックDIAGおよびコイルC5により構成されており、このコイルC5の接点C5が2番目のM30運転インターロック回路に挿入されている。この2番目のM30運転インターロック回路は、接点C1ないしC7、インターロック診断ファンクションブロックDIAGおよびコイルRUN_PRMにより構成され、このコイルRUN_PRMの接点RUN_PRMが3番目のM30運転指令回路に挿入されている。M30運転回路は、接点START_PB、START_PRM、STOP_PB、M300_RUNおよびRUN_PRM、ならびにコイルM30_RUNにより構成されている。
インターロック回路は、そのコイル出力の前にインターロック診断ファンクションブロックDIAGを接続する特徴を有する。システムプログラマが制御プログラムを保存したとき、その制御プログラムは、データベース部30のソースファイル部31に格納され、かつソースファイルはプログラムコンパイラ11で生成された結果をデータベース部30のオブジェクトファイル32として保存される。
このとき、ラダー-論理式変換部12は、インターロック診断ファンクションブロックを発見すると、その入力に接続されたラダー回路を検索し、インターロックの論理式を生成し、データベース部30の論理式ファイルとして保存する。
図3は、ラダー-論理式変換部12の変換論理を示しており、これについて以下説明する。インターロックの論理式は、インターロック診断ファンクションブロックDIAGの入力引数BIに接続されたラダー回路の、パワーフローの重ね合わせの原理を使って、左母線までのすべての経路におけるパワーフローの論理和で示すことができる。
このラダー-論理式変換部12は、接点C1ないしC7、インターロック診断ファンクションブロックDIAGおよびコイルRUN_PRMにより構成されている。そして、論理式は、5経路の論理和で、
BI=C1・C2・C4・C5…経路1
+C1・C2・C6…経路2
+C3・C4・C5…経路3
+C3・C6 …経路4
+C7 …経路5
である。また、各経路の値は、経路内の接点状態の論理積で示されるので、結局、インターロック回路の論理式は、積の和形式で求めることができる。
論理式をデータとして保存するための、接点変数の名前を1次元の文字列配列としたデータ構造は、次の通りである。
Figure 2006024015
論理式の2次元配列は、
Figure 2006024015
である。そして、接点変数の1次元配列のインデクスを論理式の2次元配列の列インデクスに対応させ、各論理積項を行インデクスに対応させた、BOOL型を要素とする2次元配列の形にし、各論理積項に含まれる接点変数に対して1を、そうでない接点変数の欄に0を設定すればよい。
さらに、このインターロック回路を診断するインターロック診断ファンクションブロックの変数名、および論理式の出力すなわちインターロック信号となるコイルの変数名を加え、ひとつのインターロック回路毎にデータベース部30の論理式ファイル部33に格納される。
ここで、診断用FB変数名は、
Figure 2006024015
であり、コイル変数名は、
Figure 2006024015
である。
システムプログラマは、上記のように制御プログラムを作成、保存した後に、コントローラCONTに対してこれの書き込みを行い、制御プログラムを実行させる。コントローラCONTに書き込みを行うとき、内部的には、プログラムロードクライアント部13がデータベース部30のオブジェクトファイル32を取り出して、LANを経由して、コントローラCONTのプログラムロードサーバ部51に委譲し、プログラムロードサーバ部51はこれを受けて、オブジェクトメモリ40のデータメモリ41およびコードメモリ42上に配置し、さらにプログラム実行処理部52がこれを実行して、制御プログラムが実行される。
インターロック回路の接点およびコイルの信号は、コントローラ外部CONTとの間で入出力されるべきプロセス信号であり、これは、プロセス入出力処理部53からプログラム実行処理部52に与えられて動作する。
図4により、インターロック診断ファンクションブロックが制御プログラムのインターロック状態をどのように記録するかにつき説明する。図4は、インターロック診断ファンクションブロックの内部データおよび動作を示す。インターロック診断ファンクションブロックは、動作するために内部データを持つ。この内部データは、図2に示すインターロック診断ファンクションブロック_1(DIAG_1)、インターロック診断ファンクションブロック_2(DIAG_2)等のファンクションブロック変数に含まれている。
これらの内部データのうち、インターロック回路の接点数nを示すContactNum、接点変数(1からn)のメモリアドレスを示すContactAddress(1)-ContactAddress(n)は、図2の制御プログラムをコンパイル時に、オブジェクトファイルの値として与えられる。この前提において、インターロック診断ファンクションブロックはコントローラ実行時に常に、
・ 入力BIを、出力BOへ出力する。
・ 入力BIを、内部データPermissiveへ保存する。
・ ContactNumおよびContactAddress(1)-ContactAddress(n)が指す接点変数の値を、現在の接点状態のビット列CurrentBitsに保存する。
さらに、インターロック診断ファンクションブロックは入力BIがONからOFF(つまりインターロックが成立から不成立)に変化したとき、
・ インターロック不成立直前の接点状態のビット列BeforeBitsにCurrentBitsの前回値を記憶する。
・ インターロック不成立時の接点状態のビット列AfterBitsにCurrentBitsの今回値を記憶する。
・ インターロック不成立時のタイムスタンプTimeStampを記憶する。
図5により、インターロック診断手段20がどのように機能して、インターロック不成立の現在および過去最新の要因を表示するかについて説明する。図5は、インターロック診断手段20の例を示す。インターロックリストでは、制御プログラム内において、インターロック診断ファンクションブロックが指定されたインターロック条件のリストを表示する。これは、データベース部30の論理式ファイルとして格納されたインターロック条件、すなわちコイル変数のリストであり、これを表示する。リスト内には、現時点のインターロック条件の成立、不成立の状態(フィールドLive)と、過去最新の不成立時の発生時刻(フィールドFaulted)が表示されている。
実際、論理式読み出し部21を使って、該当インターロック信号名からインターロック診断ファンクションブロックのコントローラ内アドレスを知り、インターロック状態読出クライアント部22に渡し、インターロック状態読出クライアント部22は、LANを経由して、コントローラCONTのインターロック状態読出サーバ部54に委譲することで、実行中のインターロック診断ファンクションブロックの内部変数Permissive(現在のインターロック状態)、TimeStamp(過去最新のインターロック不成立発生時刻)を獲得し、これをそれぞれフィールドLive、Falutedに表示することで、インターロックリストの表示を実現できる。これは1,2秒程度のインターバルで更新表示する。このインターロックリストから一つ選択すると、該当するインターロック診断画面を表示する。
この[現在]の欄には、現時点において該当するインターロック条件が不成立時、その要因となる接点だけのインターロック図をラダーで表示する。これを、次のステップで説明する。
1) 論理式の獲得
インターロック条件のコイル変数名を論理式読み出し部21に与えて検索し、論理式ファイル部23に格納されている論理式のデータを獲得する。
2) インターロック状態の獲得
インターロック条件のコイル変数のアドレスをインターロック状態読出クライアント部22に与えて、コントローラ上のインターロック診断ファンクションブロックが持っている内部データCurrentBits(現在インターロック回路の接点状態のビット列)を獲得する。
3) 要因の特定
要因の特定は、要因特定論理式変換部23の内部処理として行われる。獲得された論理式のデータおよび内部データCurrentBitsを要因特定論理式変換部23に与えて、要因接点だけから成る論理式を求める。これは、インターロック回路の論理式を、接点の値が1の論理積項に着目して、ブ−ル代数の吸収律 1・A=A・1=Aを適用し、さらに論理和項に着目して、ブール代数の吸収律 1+A=A+1=1を適用して、論理式を簡単化する。
この結果、論理式の結果に影響しない接点はすべて消去され、論理式の結果に影響する要因接点だけから成る論理式を得ることができる。
すなわち、図3に示したインターロック回路の論理式は、
BI=C1・C2・C4・C5
+C1・C2・C6
+C3・C4・C5
+C3・C6
+C7
であり、内部データCurrentBitsから得られる接点状態が
BI=0,C1=0,C2=1,C3=1,C4=1,C5=0,C6=0,C7=0
であれば、
(1)吸収律A・1=A・1を適用して
BI=C1・C5
+C1・C6
+C5
+C6
+C7
となる。さらに
(2)吸収律A+1=1+A=1を適用して
BI=(C1+1)C5
+(C1+1)C6
+C7
=C5+C6+C7
となる。
そして、データ構造として
Figure 2006024015
と表現できる。
4) 論理合成
3)で求められた要因接点の変数が他のインターロック回路のコイルの変数である場合、そのインターロック回路がインターロック診断ファンクションブロックで診断されているならば、1),2),3)を実施して要因を特定した論理式を求める。こうして選られた複数の要因特定論理式を論理式合成部24に与え、最終的な要因特定論理式を求めることができる。
例えば、
論理式1
BI=C1・C2・C4・C5+C1・C2・C6+C7
と論理式2
C1=B1+B2・B3
との合成は、
論理式1のデータ
Figure 2006024015

Figure 2006024015
とを合成して、下記の通りとなる。
Figure 2006024015
合成された論理式は、
BI=B1・C2・C4・C5 …経路11
+B2・B3・C2・C4・C5…経路12
+B1・C1・C2・C6 …経路21
+B2・B3・C2・C6 …経路22
+C7 …経路3
である。
5) ラダー描画
こうして得られた論理式を論理式-ラダー変換部25の内部処理として描画処理する。ここで与えられる論理式のデータは、必ず積の和形式であることに注目すれば、論理積を直線経路とし、全体論理和を1点だけ合流とするラダー回路に対応させて描画すればよいことが判る。
例えば論理式のデータとして
Figure 2006024015
が与えられた場合、どの経路にも登場しない接点の列、またはどの接点も登場しない経路を削除して
Figure 2006024015
を得る。この論理式のデータから
経路数MaxRow(=3)、接点数MaxCol(=4)を求める。
描画領域は、行Row、列Colで示すセル(Row,Col)の集合と考えて
・ Row=1からMaxRowまでスキャンする。
・ Col=1からMaxColまでスキャンする。
・ Colが1ならそのセル(Row,Col)に左母線を描画する。
・ そのセル(Row,Col)が1ならば接点命令と接点変数を描画する。
・ そのセル(Row,Col)が0ならば水平接続線を描画する。
・ Row、Colのスキャンが終了したら、セル(1,MaxCol+1)からセル(MaxRow,MaxCol+1)に向かって垂直接続線を描画する。
・ 最後に、セル(1,MaxCol+1)にコイル命令とコイル変数とを描画する。
図6は、このアルゴリズムで得られたラダー回路を示している。
ここで図5に戻ると、図5で示したインターロック診断画面の[過去最新]の欄には、過去最新において、該当するインターロック条件が不成立時、その要因となる接点だけのインターロック図をラダーで表示する。
これは、上記1)から5)と同様に説明できる。ただし、2)において獲得すべきはコントローラ上のインターロック診断ファンクションブロックが持っている内部データAfterBits(インターロック回路不成立変化時の接点状態)の値であることに注意する。こうして、[過去最新]の欄に、不成立要因を特定したラダー回路を得るが、さらに、その中でインターロック不成立のトリガ(第一原因)となった接点を示すことができる。
これは、インターロック診断ファンクションブロックの内部データBeforeBits(インターロック不成立直前の接点状態のビット列)とAfterBits(インターロック不成立時の接点状態のビット列)を比較して、1から0に変化した接点がトリガ信号であるから、これを[過去最新]のラダー回路上で示せばよい。
(効果)
以上のように、実施例1は、システムプログラマに、既存のインターロック回路に対して、図2に示したインターロック診断ファンクションブロックを挿入するという、統一的で簡便なプログラミング手法を提供すると共に、図5に示したように、プラント運転者に対して、現在および過去最新で、インターロック不成立時の要因接点およびトリガ接点をラダー回路として一瞥して理解できる形で提供できる。
とくに、現在のインターロック不成立要因の提示は、プラント運転者が「今、プラント機器の起動ボタンを押したがなぜ起動できないのか」に端的に応えるプラント運転支援機能を実現するものである。
また、過去最新のインターロック不成立要因の提示は、プラント運転者が「プラント機器が自動停止したが、なぜ停止したのか」に端的に応えるプラント運転支援機能を実現するものである。過去最新のインターロック不成立トリガ要因の提示は、プラント運転者が「プラント機器が自動停止したが、第一原因は何か」に端的に応えるプラント運転支援機能を実現するものである。
図7ないし図9は、本発明の実施例2を示している。
インターロック診断画面において、実施例1はラダー回路の例を示したが、プラント運転者の背景知識によって、他の表現形式の事例を挙げる。一般に知られる論理回路表現として、FBD記号、MIL記号、ISA記号の例をそれぞれ、図7ないし図9に挙げる。
実施例の全体構成図と説明は省略するが、図1と異なるのは、論理式-ラダー変換部12が、それぞれ論理式-FBD変換部、論理式-MIL変換部、論理式-ISA変換部に差し替えられる点である。これは、要因特定論理式を、描画方式に依存しないデータ形式で保有していること、またこの論理式が常に単純な積の和形式で保有していることから、論理積と論理和の必ず最大2段の論理回路形式で表現できることから明らかである。
図10は、本発明の実施例3を示したものである。実施例1は、コンピュータCOMPと、コントローラCONTとに分離されており、それらをLANで接続する点で、複数のLAN上に複数のコントローラを接続するなど、一般に規模の大きいプラントに対応する性能を有するが、逆に図10の実施例はこのコンピュータCOMP内に、コントローラが有する手段を持つ形態であり、本発明が実施できる単純な派生形態のひとつである。
本発明の実施例1の全体構成を示す概念図。 インターロックを含む制御プログラムの例を示すシーケンス図。 ラダー−論理式変換部の変換論理を示す説明図。 インターロック診断ファンクションブロックの内部データおよび動作を示す説明図。 インターロック診断画面の一例を示す説明図。 論理式-ラダー変換部の結果得られたラダー回路の例を示す回路図。 本発明の実施例2におけるFBD形式によるインターロック診断回路の回路図。 同じくMIL形式によるインターロック診断回路の回路図。 同じくISA形式によるインターロック診断回路の回路図。 本発明の実施例3の全体構成を示す概念図。
符号の説明
10 制御プログラム編集手段、11 プログラムコンパイラ、12 ラダー-論理式変換部、
13 プログラムロードクライアント部、20 インターロック診断手段、
21 論理式読出し部、23 要因特定論理式変換部、24 論理式合成部、
25 論理式-ラダー変換部、30 データベース部、31 ソースファイル部、
32 オブジェクトファイル部、33 論理式ファイル部、40 オブジェクトメモリ、
41 データメモリ、42 コードメモリ、50 標準処理部、
51 プログラムロードサーバ部、52 プログラム実行処理部、
53 プロセス入出力処理部、54 インターロック状態読出サーバ部。
C 接点、LAN ローカルエリアネットワーク。

Claims (7)

  1. インターロック条件およびインターロックの診断を含む制御プログラムを作成するプログラム編集手段と、
    前記制御プログラムにおけるプログラムオブジェクトを実行するプラント制御手段と、
    論理動作部と表示部とを有し、現在以前の所定時点における前記インターロック条件の成立・不成立を更新表示し、さらに、インターロック回路が複数段形成されていてもその不成立の源流要因変数だけを特定し、自動的に図式言語で表示するインターロック診断手段と、
    をそなえたプラント制御システム。
  2. 請求項1記載のプラント制御システムにおいて、
    前記インターロック診断手段は、前記所定時点におけるインターロック条件として現時点におけるインターロック条件を対象とすることを特徴とするプラント制御システム。
  3. 請求項1記載のプラント制御システムにおいて、
    前記インターロック診断手段は、前記所定時点におけるインターロック条件として過去最新の不成立発生時点を対象とするプラント制御システム。
  4. 請求項3記載のプラント制御システムにおいて、
    前記インターロック診断手段は、不成立の源流要因変数だけの図式言語表示上で、前記インターロック条件を変化させたトリガ信号をマーキング表示する、プラント制御システム。
  5. 請求項3記載のプラント制御システムにおいて、
    前記インターロック診断手段は、前記インターロック条件を変化させたトリガ信号のみを抽出し表示するようにしたプラント制御システム。
  6. 請求項1記載のプラント制御システムにおいて、
    前記インターロック診断手段による診断表示を、同一診断画面において表示したプラント制御システム。
  7. コンピュータによって、プラントのインターロックロジックの実行および診断を行う方法であって、
    論理関数値を0または1ならしめる要因変数またはその中のトリガ変数を決定し、インターロック条件が多段に構成されていても、その源流要因変数だけからなる論理関数を再構成することを特徴とするインターロック要因特定方法。
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