JP2006023328A - 親水性ポリマーフィルム - Google Patents

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Abstract


【課題】 ポリビニルアルコール(PVA)などからなる親水性ポリマーをマトリックスとし、これに液晶成分と吸収型二色性材料とからなる分散成分を含ませたフィルムの伸度を増大させることを課題とする。

【解決手段】 PVAなどからなる親水性ポリマーをマトリックスとし、液晶成分と吸収型二色性材料とからなる分散成分を含むフィルムにおいて、上記のマトリックスおよび分散成分のほかに、PVAなどの親水性ポリマー成分と液晶成分とからなるブロックコポリマーを含むことを特徴とするフィルム、とくに、上記のブロックコポリマーが、PVAなどの親水性ポリマー成分が20〜99重量%、液晶成分が80〜1重量%である上記構成のフィルム、また上記のブロックコポリマーが、マトリックス100重量部あたり、1〜50重量部である上記構成のフィルム。

【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリビニルアルコール(以下、PVAという)系フィルムをはじめとした、親水性ポリマーフィルムに関し、このフィルムは偏光フィルムとして有用であり、さらに光学フィルムや画像像表示装置などに利用できるものである。
PVAなどの親水性ポリマーは、偏光板などの光学用途にも利用されており、光透過率や偏光度などの性能を向上させる試みが各種なされている。

本件出願人も、PVAなどの親水性ポリマーをマトリックスとし、これに液晶成分と吸収型二色性材料とからなる散乱機能を有する分散成分を含ませることにより、光学特性を向上させたフィルムを提案している(特許文献1参照)。
上記提案のフィルムによると、光透過率と偏光度にすぐれ、耐熱性にもすぐれる偏光板の製造が可能で、液晶表示装置などの光学用途に有利に利用できる。

しかしながら、マトリックスとなるPVAなどの親水性ポリマーに対して、異種成分として上記した液晶成分と吸収型二色性材料とからなる分散成分を添加すると、フィルム強度が弱くなり、偏光板を作製する延伸処理工程において十分な伸度が得られず、延伸切れが発生する問題があった。
PVAフィルムなどの柔軟性を向上して伸度を増加させたり、フィルム強度を向上させるため、PVAなどの親水性ポリマーにグリセリンをはじめとした多価アルコールを添加することについては、既に公知である(特許文献2参照)。

しかし、この方法を、前記の異種成分(液晶成分と吸収型二色性材料とからなる分散成分)を添加したPVAなどの親水性ポリマーに適用しても、期待したほどの効果は得られず、延伸切れを防げる高い伸度は得られなかった。
特開2002−207118号公報 特開平5−301975号公報
本発明は、上記事情に照らし、前記提案のフィルムの偏光板などへの利用価値を高めるため、PVAなどの親水性ポリマーをマトリックスとし、これに液晶成分と吸収型二色性材料とからなる分散成分を含ませたフィルムの伸度を増大させることを課題とする。
本発明者らは、上記の課題に対し,鋭意検討した結果、既提案のフィルムの作製において、マトリックス(PVAなどの親水性ポリマー)と分散成分(液晶成分および吸収型二色性材料)のほかに、PVAなどの親水性ポリマー成分と液晶成分とからなるブロックコポリマーを添加すると、これが上記マトリックスと分散成分との双方に作用して、つまり相溶化剤として作用して、均一分散性に好結果を与えるためか、フィルム強度が向上して伸度が飛躍的に増大し、偏光板の作製における延伸処理工程における延伸切れなどを未然に防止できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、親水性ポリマーをマトリックスとし、液晶成分と吸収型二色性材料とからなる分散成分を含むフィルムにおいて、上記のマトリックスおよび分散成分のほかに、親水性ポリマー成分と液晶成分とからなるブロックコポリマーを含むことを特徴とするフィルムに係るものである。

とくに、本発明は、上記のマトリックスを構成する親水性ポリマーおよび/またはブロックコポリマーを構成する親水性ポリマー成分がポリビニルアルコールからなる上記構成のフィルム、また上記のブロックコポリマーが、親水性ポリマー成分が20〜99重量%、液晶成分が80〜1重量%である上記構成のフィルム、さらに上記のブロックコポリマーが、マトリックス100重量部あたり、1〜50重量部である上記構成のフィルムを提供できるものである。

また、本発明は、上記各構成のフィルムからなることを特徴とする偏光フィルムと、さらにこの偏光フィルムと少なくとも1層の光学層とを有することを特徴とする光学フィルムとを提供できるものである。

また、本発明は、上記構成の偏光フィルムまたは上記構成の光学フィルムを有することを特徴とする画像表示装置を提供できるものである。
このように、本発明は、マトリックス(PVAなどの親水性ポリマー)と分散成分(液晶成分および吸収型二色性材料)のほかに、PVAなどの親水性ポリマー成分と液晶成分とからなるブロックコポリマーを含ませたことにより、高伸度のフィルムを提供できる。とくに、このフィルムは、偏光フィルムとして有用であり、またこの偏光フィルムと少なくとも1層の光学層とを有する光学フィルムとして利用できる。さらに、これらの偏光フィルムないし光学フィルムを搭載した高品質の画像表示装置を提供できる。
本発明において、マトリックスとして用いられる親水性ポリマーとしては、分散成分がドメインを形成するものであれば、とくに限定されず、PVAのほか、ポリエチレングリコールや、PVAまたはポリエチレングリコールを変性したポリマーなどの透光性を有する各種の親水性ポリマーが用いられる。中でも、分散成分(とくに吸収型二色性材料)の配向性にすぐれていることから、PVAが好ましい。

PVAは、透光性フィルムが得られるものであればよく、とくに限定はない。市販品をそのまま使用してもよいし、必要により適宜のけん化処理などを施したうえで、使用してもよい。PVAのけん化度や分子量にはとくに限定はないが、通常は、けん化度が70〜99%の範囲にあり、数平均分子量が10,000〜200,000の範囲にあるのが望ましい。
本発明において、上記のマトリックス中に分散させる分散成分としては、液晶成分と吸収型二色性材料とが用いられる。

この分散成分により形成される液晶ドメインの大きさは、フィルムの厚さや要求特性に応じて適宜決定すればよく、とくに限定されないが、通常は、0.01〜10μm程度であり、0.1〜4μm程度であるのが好ましい。とくに偏光フィルム用途としては、延伸後に0.8〜15μm程度になるように設計するのが好ましい。

これらの分散成分は、前記提案に係る特許文献1の場合と本質的に同じであり、この特許文献1に記載のものと同様のものを使用できる。
すなわち、液晶成分には、微小領域を形成する被屈折性材料として、50℃以上、中でも75℃以上、とくに100℃以上の加熱温度で溶融して液晶状態を呈する適宜の光透過性のものが1種または2種以上用いられる。

このような複屈折性材料を用いることにより、その加熱液晶化による配向状態を冷却固定して透光性フィルム中に複屈折による屈折率異方性の微小領域を形成でき、透光性フィルムと微小領域を形成する屈折率異方性の複屈折材料との屈折率差に基づいて直線偏光の散乱異方性を示す耐熱性の偏光フィルムを形成することができる。

ちなみに、上記複屈折性材料の例としては、加熱溶融時にネマチック相やスメクチック相などの適宜の液晶状態を呈する主鎖型や側鎖型などの液晶型熱可塑性ポリマーなどが挙げられる。粒径分布の均一性にすぐれる微小領域の形成性や熱的安定性、フィルムへの成型性や配光処理の容易性などの点より、好ましく用いられる液晶型熱可塑性ポリマーは、重合度が8以上、中でも10以上、とくに15〜5,000のものである。
上記の液晶型熱可塑性ポリマーには、ガラス転移温度が50℃以上とされた、ネマチック液晶相を呈する側鎖型の液晶型熱可塑性ポリマーの一例として、つぎの式;

−( X )−

Y−Z

〔式中、Xは、ポリ(メタ)アクリレート類、ポリ−α−ハロ(メタ)アクリレート類、ポリ−α−シアノ(メタ)アクリレート類、ポリ(メタ)アクリルアミド類、ポリ(メタ)アクリロニトリル類、ポリアミド類、ポリエステル類、ポリウレタン類、ポリエーテル類、ポリシロキサン類などの中から選ばれる主鎖を構成する骨格基である。Yは、アルキレン基やアルコキシアルキレン基などからるスペーサ基である。Zは、ネマチック配向性を付与する各種のメソゲン基である。〕

で表されるモノマー単位を有するホモポリマーやコポリマーが挙げられる。これらは、市販品を入手して使用してもよいし、合成してもよい。
また、吸収型二色性材料には、上記の複屈折性材料を液晶化する際にその加熱温度で二色性を喪失しない耐熱性のものが用いられる。このような吸収型二色性材料を用いることで、複屈折性材料を加熱液晶化して配向処理する際にその吸収型二色性材料も配向させてその二色性による透過軸と吸収軸に基づく直線偏光を透過する偏光フィルムを形成することができる。液晶化温度で分解や変質などで二色性を喪失するものやヨウ素のように昇華しやすいものは、良好な偏光機能を有するものを形成しにくい。

したがって、吸収型二色性材料としては、特開昭62−123405号公報などに記載される、所定の耐熱性を有するものが1種または2種以上用いられる。偏光板にすぐれるものを得るなどの点より、二色比が3以上、中でも6以上、とくに9以上となる吸収波長帯を可視光城に一箇所または二箇所以上有する色素が好ましい。このような色素の例としては、特開昭54−76171号公報に記載される、アゾ系、ペリレン系、アントラキノン系、それらの混合系などが挙げられ、通常、非水溶性である。
カラー偏光板も、そのカラー特性に見合った吸収波長を有する二色性色素を用いることで形成でき、2種以上の二色性色素を併用して可視光の全域で吸収特性を示すニュートラルグレーの偏光板も形成することができる。

なお、二色比とは、二色性色素の評価に用いられる一般的な方法に基づく。すなわち、色素を適宜の液晶、たとえば市販の液晶(メルク社製の「E−7」)に溶解させ、その溶液を用いてホモジニアス配向の液晶セルを形成し、このセルの偏光吸収スペクトルを測定してこのスペクトルにおける吸収極大波長での吸収二色比に基づく。これは、吸収型二色性材料の二色比が分子自体の吸収二色性に加えてその液晶中での配向性が影響するため、この液晶中での配向性も加味した結果として、得られるものである。
本発明においては、上記マトリックス(PVAなどの親水性ポリマー)と分散成分(液晶成分および吸収型二色性材料)のほかに、さらに親水性ポリマー成分と液晶成分とからなるブロックコポリマーを使用することを特徴とする。

ブロックコポリマーにおいて、その親水性ポリマー成分には、マトリックスを構成する前記の親水性ポリマーと同様のポリマーが用いられる。とくに好ましくは、マトリックスを構成する親水性ポリマーと同種のポリマーを用いるのがよい。たとえば、マトリックスを構成する親水性ポリマーがPVAであれば、ブロックコポリマーを構成する親水性ポリマー成分もPVAであるのが望ましい。しかし、場合により、マトリックスとブロックコポリマーとの間で、異なる親水性ポリマーを用いることもできる。
このブロックコポリマーは、親水性ポリマー成分が20〜99重量%、液晶成分が80〜1重量%であるのが好ましく、とくに好ましくは、親水性ポリマー成分が50〜97重量%、液晶成分が50〜3重量%であるのがよい。また、ブロックコポリマーの分子量は、数平均分子量が11,000〜1,200,000であるのが好ましく、とくに好ましくは11,500〜400,000であるのがよい。分子量が高すぎると、水への溶解性が低下し、また、分子量が低すぎると、本発明の効果が得られにくい。
このようなブロックコポリマーは、末端に連鎖移動能を有する親水性ポリマーの存在下、液晶モノマーをラジカル重合させる、つまり親水性ポリマーに対して液晶モノマーを連鎖移動反応によりブロック共重合させることにより、生成できる。

以下に、このブロック共重合方法について、親水性ポリマーがPVAである場合を例にとり、詳しく説明することにする。なお、他の親水性ポリマーを使用するときでも、以下の方法に準じて、生成できるものである。
末端に連鎖移動能を有するPVAには、末端にチオール基などの連鎖移動基を有するPVAが挙げられ、特開平9−3108号公報などに記載される公知の手法で合成できる。PVAのけん化度はとくに制約はないが、通常70〜99%、溶媒への溶解度の関係からとくに87〜90%であるのがよい。PVAの分子量もとくに制約はないが、数平均分子量が通常10,000〜200,000であるのがよい。分子量が高すぎると、溶剤に溶けにくくなったり、溶液粘度が高くなり、分子量が低すぎると、ブロックコポリマー中の割合が少なくなり、PVA成分の性質が反映されにくい。
液晶モノマーとしては、重合の容易さや入手のしやすさなどの点より、アクリル系モノマーが好ましい。とくに、ネマチック液晶モノマーとして、下記一般式(1)で表されるアクリル酸エステル誘導体が、好ましく用いられる。

CH2 =C−COO−(CH2 m −O−(A)p −X1 −(B)q −R2
| …(1)
1

(式中、R1 は水素原子またはメチル基、mは1〜6の整数、A,Bはそれぞれp−フ ェニレン基、p,qはそれぞれ1または2、X1 は−COO−基、−OCO−基、− CO−基、ビニレン基またはエチレニン基、R2 は炭素数1〜6のアルコキシ基、シ アノ基、フルオロ基または炭素数1〜6のアルキル基である)
ラジカル重合に際し、通常は、溶媒が用いられる。溶媒の種類には、PVAと液晶モノマーとの両方を溶解できるものであれば、とくに限定はない。たとえば、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルアセトアミドなどの1種または2種以上が好ましく用いられる。場合により水などを一部添加して用いてもよい。このような溶媒の使用は、重合反応性や操作性の観点より、有利であるが、水系で重合する方法、バルクで重合する方法なども、必要により採用できる。
ラジカル重合には、臭素酸カリウムなどの適宜の重合開始剤が用いられる。この重合開始剤の使用量には、とくに制限はないが、PVA100重量部あたり、通常0.1〜3重量部とするのが望ましい。また、重合温度は、液晶モノマーの種類や重合開始剤の種類により異なるが、通常は、60〜120℃とするのがよい。

ラジカル重合を行う際には、系内の溶存酸素を取り除くのが望ましい。溶存酸素濃度を下げる方法としては、窒素やアルゴンなどの不活性がスを吹き込みながら撹拌する方法、不活性ガスを液晶モノマー中にバブリングする方法、減圧脱気する方法、加熱して脱気する方法、これらを併用する方法などが用いられる。
このようにラジカル重合を行ったのち、反応物を精製することにより、PVA成分と液晶成分とからなるブロックコポリマーが得られる。上記の精製方法としては、一般的な再沈殿法が用いられる。つまり、重合後の反応液をテトラヒドロフランに滴下し、析出物をろ取したのち、上記溶媒で十分に洗浄する。さらに、重合に用いた溶媒に溶解し再沈する操作を数回(3回程度)繰り返す方法が採用される。
本発明において、上記ブロックコポリマーは、マトリックスであるPVAなどの親水性ポリマー100重量部あたり、1〜50重量部の割合で用いられる。

上記ブロックコポリマーの使用量が1重量部よりも少なくなると、効果が十分に発揮されず、生成フィルムの伸度を増大させにくい。また逆に、50重量部よりも多くなると、マトリックスの特性が損なわれやすい。
本発明においては、上記の各成分を用いて、フィルムを作製する。その作製方法には、とくに限定されない。特許文献1に記載の方法に準じて作製してよいし、その他の方法を用いて作製してもよい。

たとえば、マトリックスとなるPVAと吸収型二色性材料などの成分を水に溶解した第1の水溶液を調製し、その一部にPVA成分と液晶成分とからなるブロックコポリマーを加えて第2の水溶液を得、これと液晶成分を上記残りの第1の水溶液に加えて均一に混合分散する。この分散液を、その脱泡後に塗布法などによりフィルム成形することにより、本発明の高伸度のフィルムを作製できる。

このように作製されるフィルムの厚さとしては、とくに限定されず、用途目的に応じて、適宜決めることができる。一般的には、10〜1,000μm、とくに好ましくは50〜200μmであるのがよい。
本発明においては、このような高伸度のフィルムを偏光フィルムとして利用することができる。たとえば、上記フィルムを一軸延伸することにより、分散成分の配向性を高めた状態で偏光フィルムとして利用する。このときの一軸延伸の倍率は、一般に、フィルムの元長の200〜1,000%程度であり、通常は延伸倍率を高めるほど、良好な光学特性が得られる。延伸する際には、目的とする延伸倍率まで一度に延伸してもよいが、数回に分けて延伸することが好ましい。
また、このような偏光フィルムは、実用に際して、その片面または両面に各種の光学層を積層した光学フィルムとすることができる。

上記の光学層としては、要求される光学特性を満たすものであれば、とくに限定されない。たとえば、偏光フィルムの片面または両面に、偏光フィルムの保護を目的とした透明保護層を設け、偏光板とすることができる。

また、上記透明保護層の偏光フィルムと接着する面とは反対側の面、あるいは偏光フィルム自体の片面または両面に、ハードコート処理、反射防止処理、スティッキング防止処理、拡散ないしアンチグレア処理などの表面処理を施したり、視角補償などを目的とした配向液晶層や、他のフィルムを積層するための粘着剤層を積層できる。
さらに、前記偏光フィルムまたは偏光板は、偏光変換素子、反射板、半透過板、位相差板〔1/2や1/4などの波長板(λ板)を含む〕、視角補償フィルム、輝度向上フィルムなどの画像表示装置などの作製に用いられる各種の光学層を1層または2層以上積層した光学フィルムとしてもよい。とくに、偏光フィルムに透明保護層を積層した偏光板に、反射板または半透過反射板を積層した反射型偏光板または半透過型偏光板、位相差板を積層した楕円偏光板または円偏光板、視角補償層または視角補償フィルムを積層した広視野角偏光板、あるいは輝度向上フィルムを積層した偏光板が好ましい。
偏光フィルムの片面または両面に設ける透明保護層を形成する材料としては、透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮蔽性、等方性などにすぐれるものが好ましい。

たとえば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系ポリマー、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロースなどのセルロース系ポリマー、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系ポリマー、ポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体(AS樹脂)などのスチレン系ポリマー、ポリカーボネート系ポリマなどが挙げられる。
また、透明保護層の材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、シクロ系ないしノルボルネン構造を有するポリオレフィン、エチレン・プロピレン共重合体などのポリオレフィン系ポリマー、塩化ビニル系ポリマー、ナイロンや芳香族ポリアミドなどのアミド系ポリマー、イミド系ポリマー、スルホン系ポリマー、ポリエーテルスルホン系ポリマー、ポリエーテルエーテルケトンポリマー、ポリフェニレンスルフィド系ポリマー、ビニルアルコール系ポリマー、エンカビニリデン系ポリマー、ビニルブチラール系ポリマー、アリレート系ポリマー、ポリオキシメチレン系ポリマー、エポキシ系ポリマー、これらポリマーのブレンド物なども使用できる。

さらに、透明保護層は、アクリル系、ウレタン系、アクリルウレタン系、エポキシ系、シリコーン系などの熱硬化型や紫外線硬化型の樹脂の硬化層として、形成することもできる。これらの中でも、本発明の前記偏光フィルムと貼り合わせる透明保護層としては、表面をアルカリなどでケンカ処理したトリアセチルセルロースフィルムが好ましい。
また、透明保護層としては、特開2001−343529号公報(WO01/37007)に記載のポリマーフィルム、たとえば、(A)側鎖に置換および/または非置換イミド基を有する熱可塑性樹脂と、(B)側鎖に置換および/または非置換フェニル基ならびにニトリル基を有する熱可塑性樹脂を含有する樹脂組成物のフィルムも用いられる。具体例としては、イソブテンとN−メチルマレイミドからなる交互共重合体とアクリロニトリル・スチレン共重合体とを含有する樹脂組成物のフィルムが挙げられる。フィルムは、樹脂組成物の混合押出し品などからなるフィルムを用いることができる。
透明保護層の厚さは、とくに限定されるものではないが、一般には、500μm以下であり、1〜300μmが好ましく、とくに好ましくは5〜200μmである。また、偏光特性の耐久性および接着特性向上などの点より、透明保護層の表面をアルカリなどでケン化処理することが好ましい。
また、透明保護層は、できるだけ色付きがないことが好ましい。したがって、Rth=〔(nx+ny)/2−nz〕・d(ただし、nx,nyはフィルム平面内の主屈折率、nzはフィルム厚さ方向の屈折率、dはフィルムの厚さである)で表わされる、フィルム厚さ方向の位相差値が−90nm〜+75nmである透明保護層が好ましく用いられる。これを使用することにより、透明保護層に起因する偏光板の着色(光学的な着色)をほぼ解消することができる。さらに、Rthは、−80nm〜+60nmであることがより好ましく、−70nm〜+45nmの範囲であると、とくに好ましい。
なおまた、透明保護層を偏光フィルムの両面に積層する場合、その片面ごとにそれぞれ異なる特性を持つものを用いてもよい。

その特性としては、これに限定されるものではないが、たとえば、厚さ、材質、光透過率、引張り弾性率、光学層の有無などが挙げられる。
ハードコート処理は、偏光フィルムあるいは、偏光フィルムと透明保護層を積層した偏光板表面の傷付き防止などを目的に施されるものであり、たとえば、アクリル系、シリコーン系などの適宜の紫外線硬化型樹脂による硬度や滑り特性などにすぐれる硬化皮膜を、透明保護層の表面に加工する方式などにて、形成することができる。

反射防止処理は、偏光板表面での外光の反射防止を目的に施されるものであり、従来の反射防止膜の形成方法に準じた方法で、形成することができる。また、スティッキング防止処理は、隣接層との密着防止を目的に施される。
また、アンチグレア処理は、偏光板表面で外光が反射して偏光板透過光の視認を阻害するのを防止するなどを目的に施されるものであり、たとえば、サンドブラスト方式やエンボス加工方式による粗面化方式、透明微粒子の配合方式などの適宜の方式にて、透明保護層の表面に微細凹凸構造を付与することにより、形成することができる。

微細凹凸構造を付与するための微粒子には、平均粒子径が0.5〜50μmのシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化スズ、酸化インジウム、酸化カドミウム、酸化アンチモンなどからなる、導電性を有することもある無機系微粒子、架橋または未架橋のポリマーなどからなる有機系微粒子などの透明微粒子が用いられる。表面微細凹凸構造を形成する場合、微粒子の使用量は、表面微細凹凸構造を形成する透明樹脂100重量部あたり、一般に2〜70重量部程度であり、5〜50重量部が好ましい。
なお、上記のアンチグレア処理層は、偏光板透過光を拡散して視角などを拡大するための拡散層(視角拡大機能など)を兼ねるものであってもよい。

なおまた、上記の反射防止処理層、スティッキング防止処理層、アンチグレア処理層、拡散層などの光学層は、透明保護層そのものに設けることができるほか、別途、透明保護層とは別体ものとして設けることもできる。
偏光フィルムと透明保護層とを接着剤層を介して接着する場合、その接着処理は、とくに限定されるものではないが、たとえば、ビニルポリマーからなる接着剤、あるいは、ホウ酸やホウ砂、グルタルアルデヒドやメラミン、シュウ酸などのビニルアルコール系ポリマーの水溶性架橋剤から少なくともなる接着剤などを介して、行うことができる。

この接着剤層は、水溶液の塗布乾燥層などとして形成しうるが、その水溶液の調製に際しては、必要に応じて、他の添加剤や酸などの触媒を配合することができる。とくに、偏光フィルムとしてポリビニルアルコール系フィルムを用いる場合には、ポリビニルアルコールからなる接着剤を用いることが、接着性の点から、望ましい。
反射型偏光板は、偏光フィルムの片面または両面に透明保護層を設けた偏光板に、反射層を設けたもので、視認側(表示側)からの入射光を反射させて表示するタイプの液晶表示装置などを形成するためのものであり、バックライトなどの光源の内蔵を省略できて、液晶表示装置の薄型化をはかりやすいなどの利点を有する。

このような反射型偏光板は、必要により透明保護層などを介して、偏光板の片面に金属などからなる反射層を付設するなどの適宜の方式にて、形成できる。
反射型偏光板の具体例としては、必要に応じてマット処理した透明保護層の片面に、アルミニウムなどの反射性金属からなる箔や蒸着膜を付設して反射層を形成したものなどが挙げられる。また、透明保護層に微粒子を含有させて表面微細凹凸構造とし、その上に微細凹凸構造の反射層を有するものなども挙げられる。

上記の微細凹凸構造の反射層は、入射光を乱反射により拡散させて指向性やギラギラした見栄えを防止し、明暗のムラを抑制しうる利点などを有する。また、微粒子含有の透明保護層は、入射光およびその反射光がそれを透過する際に拡散されて、明暗ムラをより抑制しうる利点なども有している。

透明保護層の表面微細凹凸構造を反映させた微細凹凸構造の反射層の形成は、たとえば真空蒸着方式、イオンプレーティング方式、スパッタリング方式などの蒸着方式や、メッキ方式などの適宜な方式により、金属を透明保護層の表面に直接付設する方法などにより行うことができる。
反射板は、前記偏光板の透明保護層に直接付与する方式に代えて、その透明保護層に準じた適宜のフィルムに反射層を設けてなる反射シートなどとして用いることもできる。なお、反射層は、通常、金属からなるため、その反射面が透明保護層や偏光板などで被覆された状態の使用形態が、酸化による反射率の低下防止、ひいては初期反射率の長期持続の点や、保護層の別途付設回避の点などより、好ましい。
半透過型偏光板は、上記において反射層で光を反射し、かつ透過するハーフミラーなどの半透過型の反射層とすることにより、得ることができる。半透過型偏光板は、通常、液晶セルの裏側に設けられ、液晶表示装置などを比較的明るい雰囲気で使用する場合には、視認側(表示側)からの入射光を反射させて画像を表示し、比較的暗い雰囲気においては、半透過型偏光板のバックサイドに内蔵されているバックライトなどの内蔵光源を使用して画像を表示するタイプの液晶表示装置などを形成できる。

すなわち、半透過型偏光板は、明るい雰囲気下では、バックライトなどの光源使用のエネルギーを節約でき、比較的明るい雰囲気下においても内蔵光源を用いて使用できるタイプの液晶表示装置などの形成に有用である。
つぎに、偏光板に位相差板を積層した楕円偏光板または円偏光板について、説明する。直線偏光を楕円偏光または円偏光に変えたり、楕円偏光または円偏光を直線偏光に変えたり、あるいは直線偏光の偏光方向を変える場合に、位相差板などが用いられる。とくに、直線偏光を円偏光に変えたり、円偏光を直線偏光に変えたりする位相差板としては、いわゆる、1/4波長板(λ/4板ともいう)が用いられる。1/2波長板(λ/2板ともいう)は、通常、直線偏光の偏光方向を変える場合に用いられる。
楕円偏光板は、スーパーツイストネマチック(STN)型液晶表示装置の液晶層の複屈折により生じた着色(青または黄)を補償(防止)して、上記着色のない白黒表示する場合などに有効に用いられる。さらに、三次元の屈折率を制御したものは、液晶表示装置の画面を斜め方向から見た際に生じる着色も補償(防止)することができて、好ましい。円偏光板は、たとえば、画像がカラー表示になる反射型液晶表示装置の画像の色調を整える場合などに、有効に用いられ、また反射防止の機能も有する。
位相差板としては、高分子素材を一軸または二軸廷伸処理してなる複屈折性フィルム、液晶モノマーを配向させたのち、架橋、重合させた配向フィルム、液晶ポリマーの配向フィルム、液晶ポリマーの配向層をフィルムにて支持したものなどが挙げられる。

廷伸処理は、たとえば、ロール廷伸法、長間隙沿廷伸法、テンター廷伸法、チューブラー廷伸法などにより、行うことができる。延伸倍率は、一軸廷伸の場合には、1.1〜3倍程度が一般的である。位相差板の厚さも、とくに制限されないが、一般的には、10〜200μm、好ましくは20〜100μmである。
上記の高分子素材としては、たとえば、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリメチルビニルエーテル、ポリヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルファイド、ポリフェニレンオキサイド、ポリアリルスルホン、ポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリイミド、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、セルロース系重合体、またはこれらの二元系、三元系各種共重合体、グラフト共重合体、ブレンド物などが挙げられる。これらの高分子素材は、廷伸などにより、配向物(廷伸フィルム)となる。
また、上記の液晶モノマーとしては、リオトロピック性、サーモトロピック性のいずれのものも用いることができるが、作業性の観点より、サーモトロピック性のものがとくに好ましく用いられる。たとえば、アクリロイル基、ビニル基、エポキシ基などの官能基を導入したビフェニル誘導体、フェニルベンゾエート誘導体、スチルベン誘導体などを基本骨格としたものなどが挙げられる。

このような液晶モノマーは、たとえば、熱や光による方法、基板上をラビングする方法、配向補助剤を添加する方法など、公知の方法を適宜使用して配向させ、その後、この配向を維持した状態で、光、熱、電子線などにより架橋および重合させることにより、配向を固定化する方法が、好ましく用いられる。
さらに、上記の液晶ポリマーとしては、たとえば、液晶配向性を付与する共役性の直線状原子団(メソゲン)が ポリマーの主鎖や側鎖に導入された主鎖型や側鎖型の各種のものなどが挙げられる。

主鎖型の液晶性ポリマーの具体例としては、屈曲性を付与するスペーサ部でメソゲン基を結合した構造の、たとえばネマチック配向性のポリエステル系液晶性ポリマー、ディスコティツクポリマーやコレステリックポリマーなどが挙げられる。
側鎖型の液晶性ポリマーの具体例としては、ポリシロキサン、ポリアクリレート、ポリメタクリレートまたはポリマロネートを主鎖骨格とし、側鎖として共役性の原子団からなるスペーサ部を介してネマチック配向付与性のパラ置換環状化合物単位からなるメソゲン部を有するものなどが挙げられる。

これら液晶ポリマーは、たとえば、ガラス板上に形成したポリイミドやポリビニルアルコールなどの薄膜の表面をラビング処理したもの、酸化ケイ素を斜方蒸着したものなどの配向処理面上に液晶性ポリマーの溶液を展開して熱処理することにより行われる。
位相差板は、各種の波長板や液晶層の複屈折による着色や視角などの補償を目的としたものなど、使用目的に応じた適宜の位相差を有するものであってよく、2種以上の位相差板を積層して位相差などの光学特性を制御したものなどであってもよい。

また、上記の楕円偏光板や反射型楕円偏光板は、偏光板または反射型偏光板と位相差板を適宜の組み合わせで積層したものである。

このような楕円偏光板などは、(反射型)偏光板と位相差板の組み合わせとなるようにそれらを液晶表示装置の製造過程で、順次別個に積層することによっても形成しうるが、前記のようにあらかじめ楕円偏光板などの光学フィルムとしたものは、品質の安定性や積層作業性などにすぐれて、液晶表示装置などの製造効率を向上させうる利点がある。
視角補償フィルムは、液晶表示装置の画面を、画面に垂直でなくやや斜めの方向から見た場合でも、画像が比較的鮮明に見えるように視野角を広げるためのフィルムである。このような視角補償フィルムとしては、たとえば、位相差板、液晶ポリマーなどの配向フィルムや透明基材上に液晶ポリマーなどの配向層を支持したものなどからなる。

通常の位相差板は、その面方向に一軸廷伸された複屈折を有するポリマーフィルムが用いられるのに対し、視角補償フィルムとして用いられる位相差板には、面方向に二軸に延伸された複屈折を有するポリマーフィルムとか、面方向に一軸に廷伸され厚さ方向にも延伸された、厚さ方向の屈折率を制御した複屈折を有するポリマーや、傾斜配向フィルムのような二方向廷伸フィルムなどが用いられる。
傾斜配向フィルムとしては、たとえば、ポリマーフィルムに熱収縮フィルムを接着して加熱によるその収縮力の作用下にポリマーフィルムを廷伸処理または/および収縮処理したものや、液晶ポリマーを斜め配向させたものなどが挙げられる。

位相差板の素材原料ポリマーは、先の位相差板で説明したポリマーと同様のものが用いられ、液晶セルによる位相差に基づく視認角の変化による着色などの防止や良視認の視野角の拡大などを目的とした適宜のものを用いうる。

また、良視認の広い視野角を達成する点などより、液晶ポリマーの配向層、とくにディスコティック液晶ポリマーの傾斜配向層からなる光学的異方性層をトリアセチルセルロースフィルムにて支持した光学補償位相差板が好ましく用いうる。
偏光変換素子には、異方性反射型偏光素子や異方性散乱型偏光素子などが挙げられる。異方性反射型偏光素子は、コレステリック液晶層、とくにコレステリック液晶ポリマーの配向フィルムや、その配向液晶層をフィルム基村上に支持したもののように、左回りまたは右回りのいずれか一方の円偏光を反射して他の光は透過する特性を示すものと、その反射帯域のうちのいずれか任意の波長の0.25倍の位相差を有する位相差板との複合体、あるいは誘電体の多層薄膜や屈折率異方性が相違する薄膜フィルムの多層積層体のように所定偏光軸の直線偏光を透過して他の光は反射する特性を示すものが好ましい。

前者の例としては、日東電工社製の「PCFシリーズ」などが挙げられ、後者の例としては、3M社製の「DBEFシリーズ」などが挙げられる。また、異方性反射型偏光素子として、反射型グリッド偏光子も好ましく用いうる。その例としては、Moxtek社製の「MicroWires」などが挙げられる。一方、異方性散乱型偏光素子としては、たとえば、3M社製の「DRPF」などが挙げられる。
偏光板と輝度向上フィルムを貼りあわせた偏光板は、通常、液晶セルの裏側サイドに設けられて使用される。輝度向上フィルムは、液晶表示装置などのバックライトや裏側からの反射などにより自然光が入射すると、所定偏光軸の直線偏光または所定方向の円偏光を反射し、他の光は透過する特性を示すもので、輝度向上フィルムを偏光板と積層した偏光板は、バックライトなどの光源からの光を入射させて所定偏光状態の透過光を得るとともに、上記所定偏光状態以外の光は透過せずに反射される。

この輝度向上フィルム面で反射した光をさらにその後方側に設けられた反射層などを介し反転させて輝度向上フィルムに再入射させ、その一部または全部を所定偏光状態の光として透過させて、輝度向上フィルムを透過する光の増量をはかるとともに、偏光フィルムに吸収させにくい偏光を供給して、液晶画像表示などに利用しうる光量の増大をはかることにより、輝度を向上させうるものである。
すなわち、輝度向上フィルムを使用せずに、バックライトなどで液晶セルの裏側から偏光フィルムを通して光を入射した場合には、偏光フィルムの偏光軸に一致していない偏光方向を有する光は、ほとんど偏光フィルムに吸収されてしまい、偏光フィルムを透過してこない。すなわち、使用した偏光フィルムの特性によっても異なるが、およそ50%の光が偏光フィルムに吸収されてしまい、そのぶん、液晶画像表示などに利用しうる光量が減少し、画像が暗くなる。

輝度向上フィルムは、偏光フィルムに吸収されるような偏光方向を有する光を偏光フィルムに入射させずに、輝度向上フィルムでいったん反射させ、さらにその後方側に設けられた反射層などを介して反転させて輝度向上フィルムに再入射させることを繰り返し、この両者間で反射、反転している光の偏光方向が偏光市を通過しうるような偏光方向になった偏光のみを透過させて偏光フィルムに供給するので、バックライトなどの光を効率的に液晶表示装置の画像の表示に使用でき、画面を明るくすることができる。
輝度向上フィルムと上記反射層などとの間に拡散板を設けることもできる。輝度向上フィルムによって反射した偏光状態の光は、上記反射層などに向かうが、設置された拡散板は、通過する光を均一に拡散すると同時に、偏光状態を解消して、非偏光状態とする。すなわち、元の自然光状態にもどす。

この非偏光状態、すなわち、自然光状態の光が、反射層などに向かい、反射層などを介して反射して、拡散板を再び通過して、輝度向上フィルムに再入射することを繰り返す。元の自然光状態に戻す拡散板を設けることにより、表示画面の明るさを維持しつつ、同時に表示画面の明るさのムラを少なくし、均一の明るい画面を提供することができる。元の自然光状態に戻す拡散板を設けることにより、初回の入射光は、反射の繰り返し回数がほどよく増加し、拡散板の拡散機能とあいまって、均一の明るい表示画面を提供することができたものと考えられる。
輝度向上フィルムとしては、たとえば、誘電体の多層薄膜や屈折率異方性が相違する薄膜フィルムの多層積層体のように、所定偏光軸の直線偏光を透過して他の光は反射する特性を示すもの、コレステリック液晶ポリマーの配向フィルムやその配向液晶層をフィルム基材上に支持したもののように、左回りまたは右回りのいずれか一方の円偏光を反射して他の光は透過する特性を示すものなど、適宜のものを用いうる。

したがって、前記した所定偏光軸の直線偏光を透過させるタイプの輝度向上フィルムでは、その透過光をそのまま偏光板に偏光軸をそろえて入射させることにより、偏光板による吸収ロスを抑制しつつ、効率良く透過させることができる。一方、コレステリック液晶層のように円偏光を透過するタイプの輝度向上フィルムでは、そのまま偏光フィルムに入射させることもできるが、吸収ロスを抑制する点より、その円偏光を位相差板を介し直線偏光化して偏光板に入射させることが好ましい。なお、その位相差板として1/4波長板を用いることにより、円偏光を直線偏光に変換することができる。
可視光域などの広い波長範囲で1/4波長板として機能する位相差板は、たとえば、波長550nmの単色光に対して1/4波長板として機能する位相差層と、他の位相差特性を示す位相差層、たとえば1/2波長板として機能する位相差層とを、重畳する方式などにより、得ることができる。したがって、偏光板と輝度向上フィルムの間に配置する位相差板は、1層または2層以上の位相差層からなるものであってよい。

なお、コレステリック液晶層についても、反射波長が相違するものの組み合わせにして2層または3層以上重畳した配置構造とすることにより、可視光領域などの広い波長範囲で円偏光を反射するものを得ることができ、それに基づいて、広い波長範囲の透過円偏光を得ることができる。
また、偏光板は、前記の偏光分離型偏光板のように、偏光板と2層または3層以上の光学層とを積層したものからなっていてもよい。

したがって、上記の反射型偏光板や半透過型偏光板と位相差板を組み合わせた反射型楕円偏光板や半透過型楕円偏光板などであってもよい。

偏光板に上記した種々の光学層を積層した光学フィルムは、液晶表示装置などの製造過程で順次別個に積層する方式でも、形成することができる。しかし、あらかじめ積層して光学フィルムとしたものは、品質の安定性や組立作業などにすぐれていて、液晶表示装置などの製造工程を向上させうる利点がある。積層には、粘着剤層などの適宜の接着手段を用いうる。偏光板と他の光学層との接着に際し、それらの光学軸は目的とする位相差特性などに応じて適宜の配置角度とすることができる。
本発明の偏光フィルムや、上記した種々の積層光学部材には、液晶セルなどの他部材と接着するための粘着剤層を設けることもできる。

その粘着剤層としては、とくに限定されるものではなく、たとえば、アクリル系、シリコーン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリエーテル系、ゴム系などの従来に準じた適宜の粘着剤を用いて、形成することができる。また、微粒子を含有させて光拡散性を示す粘着剤層などとすることもできる。
このような粘着剤としては、吸湿による発泡現象や剥がれ現象の防止、熱膨張差などによる光学特性の低下や液晶セルの反り防止、ひいては高品質で耐久性にすぐれる画像表示装置の形成性などの点より、吸湿率が低くて耐熱性にすぐれる粘着剤が好ましく、さらに偏光フィルムなどの光学特性の変化を防止する点より、硬化や乾燥の際に高温のプロセスを要しないものであり、長時間の硬化処理や乾燥時間を要しないものが好ましい。このような観点より、アクリル系粘着剤が好ましく用いられる。
上記の粘着剤層は、必要に応じて、所要の面に設ければよい。たとえば、本発明の偏光フィルムと透明保護層とからなる偏光板について言及するなら、必要により、透明保護層の片面または両面に粘着剤層を設ければよい。

粘着剤層の厚さは、とくに限定されないが、5〜35μmが好ましく、より好ましくは15〜25μmであるのがよい。粘着剤層の厚さを上記範囲とすることで、偏光フィルムおよび偏光板の寸法挙動に伴う応力を緩和することができる。
粘着剤層が表面に露出する場合には、その粘着剤層を実用に供するまでの間の汚染防止などを目的として、セパレータにより仮着カバーをするのが好ましい。セパレータには、上記の透明保護層などに準じた適宜のフィルムに、必要に応じてシリコーン系、長鎖アルキル系、フツ素系、硫化モリブデン系などの適宜の剥離剤による剥離処理コートを設ける方式などにより、作製することができる。

また、上記した偏光板や光学部材を形成する透明保護層、光学層、粘着剤層などの各層は、たとえば、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、シアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物などの紫外線吸収剤で処理するなどの適宜の方式により、紫外線吸収能を持たせてもよい。
本発明の偏光フィルムや上記積層光学部材は、液晶表示装置、エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置、プラズマディスプレイ(PD)、電界放出ディスプレイ(FED:Field Emission Display)などの画像表示装置に用いられる。

たとえば、偏光フィルムもしくは偏光板を液晶セルの片側または両側に配置してなる、反射型や半透過型、あるいは透過・反射両用型などの液晶表示装置に好適に用いられる。ここで、液晶セル基板は、プラスチック基板、ガラス基板のいずれでもよい。
また、液晶表示装置を作製するための液晶セルは、任意であり、たとえば、薄膜トランジスタ型に代表されるアクティブマトリクス駆動型のもの、ツイストネマチック型やスーパーツイストネマチック型に代表される単純マトリクス駆動型のものなど、適宜のタイプの液晶セルを用いたものであってよい。

さらに、この液晶セルの両側に偏光板や光学部材を設ける場合、それらは同じものであってもよいし、異なるものであってもよい。また、液晶表示装置の作製に際しては、たとえば、プリズムアレイシートやレンズアレイシート、光拡散板やバックライトなどの適宜の部品を適宜の位置に1層または2層以上配置することができる。
また、有機エレクトロルミネセンス装置(有機EL表示装置)にも好適に用いられる。
一般に、有機EL表示装置は、透明基板上に透明電極と有機発光層と金属電極とを順に積層して発光体(有機EL発光体)を形成している。有機発光層は、種々の有機薄膜の積層体である。たとえば、トリフェニルアミン誘導体などからなる正孔注入層と、アントラセンなどの蛍光性の有機固体からなる発光層との積層体、このような発光層とペリレン誘導体などからなる電子注入層の積層体、またこれらの正孔注入層、発光層および電子注入層の積層体など、種々の組み合わせを持った構成が知られている。
このような有機EL表示装置では、透明電極と金属電極とに電圧を印加することにより有機発光層に正孔と電子とが注入され、これら正孔と電子との再結合によって生じるエネルギーが蛍光物質を励起し、励起された蛍光物質が基底状態に戻るときに光を放射する、という原理で発光する。上記途中の再結合というメカニズムは、一般のダイオードと同様であり、このことからも予想できるように、電流と発光強度は、印加電圧に対して整流性に伴う強い非線形性を示すものである。
また、この有機EL表示装置においては、有機発光層での発光を取り出すために、少なくとも一方の電極が透明でなくてはならず、通常、酸化インジウムスズ(ITO)などの透明導電体で形成した透明電極を陽極として用いている。一方、電子注入を容易にして発光効率を上げるには、陰極に仕事関数の小さな物質を用いることが重要であり、通常Mg−Ag、Al−Liなどの金属電極を用いている。
このような構成の有機EL表示装置において、有機発光層には、厚さが10nm程度の極めて薄い膜で形成されている。このため、有機発光層も透明電極と同様、光をほば完全に透過する。その結果、非発光時に透明基板の表面から入射し、透明電極と有機発光層とを透過して金属電極で反射した光が、再び透明基板の表面側へと出るため、外部から視認したとき、有機EL表示装置の表示面が鏡面のように見える。

電圧の印加によって発光する有機発光層の表面側に透明電極を備えるとともに、有機発光層の裏面側に金属電極を備えてなる有機EL発光体を含む有機EL表示装置において、透明電極の表面側に偏光板を設けるとともに、これらの透明電極と偏光板との間に位相差フィルムを設けることができる。
位相差フィルムおよび偏光フィルムは、外部から入射して金属電極で反射してきた光を偏光する作用を有するため、その偏光作用によって金属電極の鏡面を外部から視認させないという効果がある。とくに、位相差フィルムを1/4波長板で構成し、かつ偏光板と位相差フィルムとの偏光方向のなす角をπ/4に調整すれば、金属電極の鏡面を完全に遮蔽することができる。
すなわち、この有機EL表示装置に入射する外部光は、偏光板により直線偏光成分のみが透過する。この直線偏光は位相差フィルムにより一般に楕円偏光となるが、とくに位相差フィルムが1/4波長板でしかも偏光板と位相差フィルムとの偏光方向のなす角がπ/4のときには円偏光となる。

この円偏光は、透明基板、透明電極、有機薄膜を透過し、金属電極で反射して、再び有機薄膜、透明電極、透明基板を透過して、位相差フィルムで再び直線偏光となる。この直線偏光は、偏光板の偏光方向と直交しているので、偏光板を透過できない。その結果、金属電極の鏡面を完全に遮蔽することができる。
以下に、本発明の実施例を記載して、より具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例において、フィルムの断面観察とフィルム強度の測定は、下記のように行った。

また、以下の実施例で使用した、PVA成分と液晶成分とからなるブロックコポリマーAは、下記の方法により、合成したものである。
<フィルムの断面観察>
切断時のフィルムの損傷を防止するために、フィルムをエポキシ樹脂で包埋したのち、ミクロトーム切断し、その切断面をFE−SEM(Hitachi,S−4000)で、加速電圧3kVの条件にて、観察した。
<フィルム強度の測定>
フィルムを幅(TD方向)10mm、長さ(MD方向)40mmの大きさに切断して、試験片を作製した。この試験片について、チャック間距離を10mmにした状態で、50mm/分の速さで引張り、破断強度と破断伸度を求めた。
<ブロックコポリマーAの合成>
メカニカルスターラー/窒素導入口/冷却管/ラバーセプタムを備え付けた4つ口フラスコに、末端にチオール基を有する、重合度が500,けん化度が87〜90モル%のPVA(M205:クラレ社製)30gと、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)270gを加え、90℃に加熱して溶解した。

これに、下記の式(2)で表されるネマティック液晶モノマー30gを加えて、60℃に加熱して溶解したのち、窒素を流しながら1.5時間撹拌し、窒素置換した。その後、窒素気流下、反応系を60℃にし、臭素酸カリウム0.15部を3.0gの水に溶かして加えて、重合を開始し、60℃で10時間重合した。
Figure 2006023328
このようにして得られた反応液を、テトラヒドロフラン(THF)に滴下し、析出物をろ取し、THFで十分に洗浄した。さらに、DMAcに溶解し、THFに再沈する操作を3回繰り返して、ブロックコポリマーAを得た。

このブロックコポリマーAは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による測定(RI)で、数平均分子量が29,000であることが確認された。また、このブロックコポリマーAの組成を、GPC(UV)により調べたところ、PVA成分が95重量%、液晶成分が5重量%であることが確認された。
90℃に加熱したウォーターバス中で、重合度が2,400,けん化度が98〜99モル%のPVA(124:クラレ社製)10.2gと、グリセリン1.5gと、吸収型二色性材料として下記の式(3)で表されるコンゴ・レッド0.102gを、68.3gの水に溶解させて、第1の水溶液を調製した。

この第1の水溶液の中から、10gを取り出し、その中へ前記のブロックコポリマーAを1.02g添加し、溶解させて、第2の水溶液を調製した。

上記第1の水溶液の残り70gに、上記第2の水溶液とあらかじめ液晶状態にしておいた液晶(paliocolor LC242:BASF社製)0.306gを添加して、ホモミキサー(6,000rpm)で10分間撹拌した。
Figure 2006023328
その後、脱泡機にて20分間脱泡し、さらに90℃に加熱したウォーターバスで30分加熱して、細かな気泡を除去した。このように脱泡した溶液を、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に塗布し、室温で乾燥させることにより、膜厚が143μmのフィルムを作製した。

このフィルムの断面をSEMにより確認したところ、PVA中に液晶ドメインが0.16〜0.6μmの大きさで存在していた。また、フィルム強度を測定したところ、破断強度が18.5N/mm2 、破断伸度が633%であった。
比較例1
90℃に加熱したウォーターバス中で、PVA(124:クラレ社製)10.2gと、グリセリン1.5gと、吸収型二色性材料として前記の式(3)で表されるコンゴ・レッド0.102gを、68.3gの水に溶解させて、水溶液を調製した。この水溶液にあらかじめ液晶状態にしておいた液晶(paliocolor LC242:BASF社製)0.306gを添加して、ホモミキサー(6,000rpm)で10分間撹拌した。
その後、脱泡機にて20分間脱泡し、さらに90℃に加熱したウォーターバスで30分加熱して、細かな気泡を除去した。このように脱泡した溶液を、PETフィルム上に塗布し、室温乾燥させることにより、膜厚が120μmのフィルムを作製した。

このフィルムの断面をSEMにより確認したところ、PVA中に液晶ドメインが0.36〜1.4μmの大きさで存在していた。また、フィルム強度を測定したところ、破断強度が20.0N/mm2 、破断伸度が300%であった。
比較例2
90℃に加熱したウォーターバス中で、PVA(124:クラレ社製)10.2gと、グリセリン1.5gと、吸収型二色性材料として前記の式(3)で表されるコンゴ・レッド0.102gを、68.3gの水に溶解させて、第1の水溶液を調製した。この第1の水溶液の中から、10gを取り出し、その中へPVA(M205:クラレ社製)を1.02g添加し、溶解させて、第2の水溶液を調製した。

上記第1の水溶液の残り70gに、上記第2の水溶液とあらかじめ液晶状態にしておいた液晶(paliocolor LC242:BASF社製)0.306gを添加して、ホモミキサー(6,000rpm)で10分間撹拌した。
その後、脱泡機にて20分間脱泡し、さらに90℃に加熱したウォーターバスで30分加熱して、細かな気泡を除去した。このように脱泡した溶液を、PETフィルム上に塗布し、室温乾燥させることにより、膜厚が160μmのフィルムを作製した。

このフィルムの断面をSEMにより確認したところ、PVA中に液晶ドメインが0.16〜0.8μmの大きさで存在していた。また、フィルム強度を測定したところ、破断強度が16.0N/mm2 、破断伸度が380%であった。
上記の実施例1および比較例1,2で作製した各フィルムについて、PVA中に存在する液晶ドメインの大きさとともに、フィルムの破断強度および破断伸度を、下記の表1にまとめて示した。
表1
┌────┬──────────┬────────┬────────┐
│ │液晶ドメインの大きさ│ 破断強度 │ 破断伸度 │
│ │ (μm) │ (N/mm2 ) │ (%) │
├────┼──────────┼────────┼────────┤
│ │ │ │ │
│実施例1│ 0.16〜0.6 │ 18.5 │ 633 │
│ │ │ │ │
├────┼──────────┼────────┼────────┤
│比較例1│ 0.36〜1.4 │ 20.0 │ 300 │
│ │ │ │ │
│比較例2│ 0.16〜0.8 │ 16.0 │ 380 │
└────┴──────────┴────────┴────────┘
上記の結果から明らかなように、実施例1のフィルムは、比較例1,2のフィルムに比べて、2倍程度の高伸度が得られている。このように、本発明の構成を採用したフィルムを用いることにより、延伸倍率が400%以上の高倍率延伸ができるため、配向度の高い偏光フィルムを得ることができるものと考えられる。

Claims (7)

  1. 親水性ポリマーをマトリックスとし、液晶成分と吸収型二色性材料とからなる分散成分を含むフィルムにおいて、上記のマトリックスおよび分散成分のほかに、親水性ポリマー成分と液晶成分とからなるブロックコポリマーを含むことを特徴とするフィルム。
  2. マトリックスを構成する親水性ポリマーおよび/またはブロックコポリマーを構成する親水性ポリマー成分がポリビニルアルコールからなる請求項1に記載のフィルム。
  3. ブロックコポリマーは、親水性ポリマー成分が20〜99重量%、液晶成分が80〜1重量%である請求項1または2に記載のフィルム。
  4. ブロックコポリマーは、マトリックス100重量部あたり、1〜50重量部である請求項1〜3のいずれかに記載のフィルム。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のフィルムからなることを特徴とする偏光フィルム。
  6. 請求項5に記載の偏光フィルムと少なくとも1層の光学層とを有することを特徴とする光学フィルム。
  7. 請求項5に記載の偏光フィルムまたは請求項6に記載の光学フィルムを有することを特徴とする画像表示装置。

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