JP2006022738A - 内燃機関の排気浄化システム - Google Patents

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Abstract

【課題】2個の排気浄化装置を組み合わせた排気浄化システムにおいて、簡単な構成で、シングルモード、デュアルモード、リバースモード、バイパスモードを含む複数のモードを実現可能とする技術を提供する。
【解決手段】内燃機関1の排気通路5を、第1接続部15において、第1フィルタ11aを備えた第1分岐通路10bと、第2フィルタ11bを備えた第2分岐通路10cと、フィルタを備えない第3分岐通路10dとに分岐し、それらを第2接続部16で合流させる構成において、第1接続部15において、円柱形の外形を有したバルブであって該円柱を軸方向と略直交する方向に貫通するとともに互いに略直交する複数の貫通孔が開けられた円柱バルブ12を備え、円柱バルブ12を回転させることにより排気の通過経路を選択し、第2接続部16において、バタフライバルブ13によって排気の通過経路を選択する。
【選択図】図1

Description

本発明は内燃機関の排気浄化システムに関する。
内燃機関の排気にはカーボンを主成分とする微粒子物質が含まれている。これらの微粒子物質の大気への放散を防止するために内燃機関の排気系に微粒子物質を捕集するパティキュレートフィルタ(以下、「フィルタ」という。)を設ける技術が知られている。
かかるフィルタにおいては、捕集された微粒子物質の堆積量が増加すると、フィルタの目詰まりによって排気における背圧が上昇し機関性能が低下するので、フィルタの上流側の排気温度を上昇させることにより、捕集された微粒子物質を酸化除去し、フィルタの排気浄化性能の再生を図るようにしている(以下、「フィルタの再生処理」という。)。
ここで、上記再生処理においてフィルタの上流側の排気温度を上昇させる方法として、フィルタの上流側に酸化能を有する酸化触媒を配置し、再生処理時に、該酸化触媒に還元剤としての燃料を供給することにより、該酸化触媒において燃料の酸化反応を起し、フィルタの上流側の排気温度を上昇させる方法が知られている。
また、内燃機関の排気系に、排気中のNOxを浄化するNOx触媒を設けることが知られている。そして、例えば吸蔵還元型NOx触媒を設けた場合には、吸蔵されたNOxの量が増加すると浄化性能が悪化するため、吸蔵還元型NOx触媒に還元剤としての燃料を供給し、同触媒に吸蔵されたNOxを還元放出するようにしている(以下、「NOx還元処理」という。)。さらに、NOx触媒に排気中のSOxが吸蔵され、浄化性能が劣化するSOx被毒を解消するために、NOx触媒に還元剤としての燃料を供給する場合もある(以下、「SOx被毒回復処理」という。)。
そして、上記したフィルタやNOx触媒などの排気浄化装置に還元剤としての燃料を供給する際には、供給された燃料が高温の排気と接触して酸化することにより前記酸化触媒や吸蔵還元型NOx触媒における酸化反応に用いられないことを抑制するため、排気浄化装置に導入される排気流量は抑える方が望ましいことが知られている。
これに対し、排気浄化システム(以下、排気浄化装置及び、その制御系を含め、「排気浄化システム」という。)において2個の排気浄化装置を備えるようにし、2個の排気浄化装置のうちの一方にのみ排気を導入し、他方の排気浄化装置への排気の導入量を抑えるとともに、排気の導入量が抑えられた方の排気浄化装置に還元剤としての燃料を供給することにより、供給された燃料のうち、再生処理やNOx還元処理に用いられる燃料の割合を大きくすることが行われている。これにより、再生処理やNOx還元処理、SOx被毒回復処理などにおける燃費を向上させることができるとともに、内燃機関の運転状態やエミッションに影響を及ぼすことなくフィルタの再生処理やNOx還元処理、SOx被毒回復処理などを行うことができる(以下、このモードを排気浄化システムにおける「シングルモード」という。)。
この他、排気浄化システムにおいて2個の排気浄化装置を備えれば、種々の利点がある。例えば、2個の排気浄化装置を並列に備えることにより、排気における背圧を低減するとともに、排気浄化装置の浄化性、耐久性を向上させることができる(以下、このモードを「デュアルモード」という。)また、2個の排気浄化装置を直列に備え、それらに対して排気の導入方向を反転可能とすることにより、フィルタに捕集された微粒子物質の分布
や、NOx触媒の温度分布を均一化することができ、且つ、排気の導入方向を反転した場合にフィルタから排出した微粒子物質を他方のフィルタで捕集し、車外への放出を抑制することができる(以下、このモードを「リバースモード」という。)。さらに、排気浄化装置の温度が過度に高温になった場合には、高温の排気に両方の排気浄化装置をバイパスさせることにより、また、排気浄化装置の温度が過度に低温になった場合には、低温の排気に両方の排気浄化装置をバイパスさせることにより、排気浄化装置の温度を適正に維持することができる(以下、このモードを「バイパスモード」という。)。
以上のように、2個の排気浄化装置を組み合わせた種々のモードを切換えることにより、排気浄化システムの性能を向上させることができる(例えば、特許文献1参照)。しかし、排気浄化システムにおいて上記の個々のモードを実現することはできても、全てのモードを1つのシステムで実現することは困難であった。
特開平07−189655号公報 特開2003−314247号公報 特開2003−74328号公報 特開2002−54470号公報
本発明の目的とするところは、2個の排気浄化装置を組み合わせた排気浄化システムにおいて、簡単な構成で、シングルモード、デュアルモード、リバースモード、バイパスモードを含む複数のモードを実現可能とする技術を提供することである。
上記目的を達成するための本発明は、内燃機関の排気通路を、第1接続部において、第1排気浄化装置を備えた第1分岐通路と、第2排気浄化装置を備えた第2分岐通路と、排気浄化装置を備えない第3分岐通路に分岐し、それらを第2接続部で合流させる構成の排気浄化システムにおいて、第1接続部においては、円柱形の外形を有し、該円柱を軸方向と略直交する方向に貫通するとともに互いに略直交する複数の貫通孔が開けられた円柱バルブを備えており、該円柱バルブを回転させることにより排気の通過経路を選択し、第2接続部においては、バタフライバルブによって排気の通過経路を選択することを最大の特徴とする。
より詳しくは、内燃機関の排気が通過するとともに、一端が第1接続部を形成する第1排気通路と、
前記内燃機関の排気が通過するとともに、一端が第2接続部を形成する第2排気通路と、
前記第1接続部において一端が前記第1排気通路と接続され、前記第2接続部において他端が前記第2排気通路に接続されるとともに、第1排気浄化装置が設けられた第1分岐通路と、
前記第1接続部において一端が前記第1排気通路と接続され、前記第2接続部において他端が前記第2排気通路に接続されるとともに、第2排気浄化装置が設けられた第2分岐通路と、
前記第1接続部において一端が前記第1排気通路と接続され、前記第2接続部において他端が前記第2排気通路に接続される第3分岐通路と、を備える内燃機関の排気浄化システムであって、
前記第1接続部には中心軸回りに回動可能に取り付けられた略円柱形状の円柱バルブを備えるとともに、前記第2接続部には、バタフライバルブを備え、
前記円柱バルブには、前記中心軸と略直行する方向に前記円柱形状を貫通するとともに互いに略直行する第1貫通孔及び第2貫通孔が、前記円柱バルブの軸方向の異なる位置に
おいて設けられ、
前記円柱バルブは、前記第1貫通孔によって前記第1排気通路と前記第1分岐通路とを連通させ、前記第2貫通孔によって前記第1排気通路と前記第2分岐通路を連通させるとともに、前記円柱バルブの円柱面によって前記第1排気通路と前記第3分岐通路とを遮断させる第1の角度位置と、前記第1貫通孔によって前記第1排気通路と前記第3分岐通路とを連通させるとともに、前記第2貫通孔によって前記第1分岐通路と前記第2分岐通路とを連通させる第2の角度位置と、を選択可能であり、
前記バタフライバルブは、前記第2排気通路には第1分岐通路のみを連通させるとともに前記第2分岐通路と前記第3分岐通路とを連通させる第1の位置と、前記第2排気通路には第2分岐通路のみを連通させるとともに前記第1分岐通路と前記第3分岐通路とを連通させる第2の位置と、前記第2排気通路に前記第1、第2及び第3分岐通路の全てを連通させる第3の位置と、を選択可能であることを特徴とする。
上記構成によれば、前記円柱バルブに前記第1の角度位置を選択させ、前記バタフライバルブに前記第1の位置を選択させることにより、排気が前記第1分岐通路のみを通過するシングルモードを実現可能である。また、この状態から前記バタフライバルブに前記第2の位置を選択させることにより、排気が前記第2分岐通路のみを通過するシングルモードを実現可能である。さらに、この状態から、前記バタフライバルブに前記第3の位置を選択させることにより、デュアルモードを実現可能である。
また、前記円柱バルブに第2の角度位置を選択させ、前記バタフライバルブに前記第1の位置を選択させることにより、前記第1排気浄化装置と前記第2排気浄化装置を直列に配置することができ、さらに、この状態から前記バタフライバルブに前記第2の位置を選択させることにより、前記第1排気浄化装置と前記第2排気浄化装置とに導入される排気の流入方向を逆転させることができる。すなわちリバースモードを実現することができる。
さらに、前記円柱バルブに第2の角度位置を選択させ、前記バタフライバルブに前記第3の位置を選択させることにより、排気に第3分岐通路のみを通過させるバイパスモードを実現することができる。
このような構成をとることにより、簡単な構成により、シングルモード、デュアルモード、リバースモード、バイパスモードを実現することができ、排気浄化システムの浄化性能及び耐久性を向上させることができる。また、上記構成においては、第1接続部における排気の通過経路の決定に円柱バルブを用いているため、前記バタフライバルブの位置を切換える制御に加えて、この円柱バルブの角度位置を第1の角度位置と第2の角度位置とに切換るという簡単な制御を行うことによって、複雑な排気の通過経路変更を行うことができる。
また、本発明においては、前記第1分岐通路において前記第1排気浄化装置を収容する部分及び、前記第2分岐通路において前記第2排気浄化装置を収容する部分は円形断面を有し、
前記第1分岐通路における前記第1排気浄化装置を収容する部分と、前記第2分岐通路における前記第2排気浄化装置を収容する部分とは一つのケース内に収納され、
前記ケースのうち、前記第1分岐通路における前記第1排気浄化装置を収容する部分及び前記第2分岐通路における前記第2排気浄化装置を収容する部分以外の空間を、前記第3分岐通路の一部とするようにしてもよい。
こうすれば、前記第1及び第2分岐通路において特に断面積や形状の制限が多い前記第1分岐通路において前記第1排気浄化装置を収容する部分及び前記第2分岐通路において
前記第2排気浄化装置を収容する部分と、第3分岐通路とを、一つのケース内に高いスペース効率で収納することができる。その結果、排気浄化システムを小型化することができ、取り扱いが容易になり、車両への搭載性を向上させることができる。
また、本発明においては、前記第1分岐通路において前記第1排気浄化装置を収容する部分及び、前記第2分岐通路において前記第2排気浄化装置を収容する部分は円形断面を有し、
前記第1分岐通路における前記第1排気浄化装置を収容する部分と前記第2分岐通路における前記第2排気浄化装置を収容する部分とは、一つのケース内に収納され、
前記第1分岐通路における前記第1排気浄化装置を収容する部分と、前記第2分岐通路における前記第2排気浄化装置を収容する部分とは、前記ケース内で接するように隣接して配置され、
前記第3分岐通路は、前記ケース内における、前記第1分岐通路における前記第1排気浄化装置を収容する部分と、前記第2分岐通路における前記第2排気浄化装置を収容する部分の間隙に設けられるようにしてもよい。
すなわち、本発明の排気浄化システムでは、前記第1及び第2分岐通路において断面積や形状の制限が多い前記第1分岐通路において前記第1排気浄化装置を収容する部分及び前記第2分岐通路において前記第2排気浄化装置を収容する部分を、一つのケース内で接するように隣接して配置してもよい。さらに上述したように、前記ケースのうち、前記第1分岐通路における前記第1排気浄化装置を収容する部分及び、前記第2分岐通路における前記第2排気浄化装置を収容する部分の間隙の部分に前記第3分岐通路を設けてもよい。
そうすれば、前記第1及び第2分岐通路において断面積や形状の制限が大きい前記第1分岐通路において前記第1排気浄化装置を収容する部分及び前記第2分岐通路において前記第2排気浄化装置を収容する部分を、最も効率よく前記ケース内に配置することができ、さらに、それらの間隙に第3分岐通路を設けるため、排気浄化システムをより効率よく小型化することができる。
しかし、このような構成にした場合、前記第3分岐通路は、前記ケース内において、前記第1分岐通路における前記第1排気浄化装置を収容する部分と、前記第2分岐通路における前記第2排気浄化装置を収容する部分との接触部分によって上側第3分岐通路と下側第3分岐通路とに分割されることとなる。
そこで、本発明においては、前記円柱バルブにおける第1貫通孔を、上側第1貫通孔と下側第1貫通孔の2つに分割し、前記上側第1貫通孔と前記下側第1貫通孔は、前記第2貫通孔を円柱バルブの軸方向において挟んで設け、前記円柱バルブの第1貫通孔が、前記第1排気通路と前記第3分岐通路とを連通させる場合には、前記上側第1貫通孔が、前記第1排気通路と前記上側第3分岐通路とを連通させ、前記下側第1貫通孔が、前記第1排気通路と前記下側第3分岐通路とを連通させるようにしてもよい。
そうすれば、上記したように、前記第1分岐通路における前記第1排気浄化装置を収容する部分と、前記第2分岐通路における前記第2排気浄化装置を収容する部分との接触部分によって前記第3分岐通路が分割されたとしても、分割された各々の部分を第3分岐通路として有効に用いることができるとともに、前記第1排気通路とを確実に連通させることができる。結果として、本発明に係る排気浄化システムの省スペース化と信頼性の確保を両立させることができる。
また、本発明においては、前記第1貫通孔と、前記第2貫通孔の断面積とを同一にして
もよい。そうすると、前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔によって、前記第1排気通路と第1〜第3分岐通路のいずれかとを連通させた場合にも、各分岐通路に導入される排気流量が同一となり、排気浄化システム全体を通過する排気の量を均一化することができる。その結果、前記第1貫通孔及び、前記第2貫通孔のうち、断面積の小さい方の断面積によって排気流量が制限されることを抑制できる。
なお、この場合は、第1、第2及び第3分岐通路の断面積と、第1及び第2排気通路の断面積をも、前記第1貫通孔と、前記第2貫通孔の断面積と同一にしてもよい。そうすることにより、さらに効率よく排気浄化を行うことができる。
また、本発明においては、前記第1及び第2排気浄化装置は排気中のNOxを浄化するNOx触媒を有し、
前記第1分岐通路には、前記第1排気浄化装置に還元剤を供給する第1還元剤供給手段が設けられるとともに、前記第2分岐通路には前記第2排気浄化装置に還元剤を供給する第2還元剤供給手段が設けられ、
前記NOx触媒に還元剤を供給して、前記第1排気浄化装置におけるNOxまたはSOxを還元する際には、
前記円柱バルブには前記第1の角度位置を選択させるとともに、前記バタフライバルブには前記第2の位置を選択させることにより前記排気に第1分岐通路を通過させずに前記第2分岐通路を通過させ、前記第1還元剤供給手段から還元剤を供給することし、
前記NOx触媒に還元剤を供給して、前記第2排気浄化装置におけるNOxまたはSOxを還元する際には、
前記円柱バルブには前記第1の角度位置を選択させるとともに、前記バタフライバルブには前記第1の位置を選択させることにより前記排気に第2分岐通路を通過させずに前記第1分岐通路を通過させ、前記第2還元剤供給手段から還元剤を供給するようにするとよい。
すなわち、本発明における第1排気浄化装置及び、第2排気浄化装置がNOx触媒を有する場合、例えば吸蔵還元型NOx触媒を有する場合には、排気中のNOxが吸蔵されることによって前記第1及び第2排気浄化装置が飽和する前に、第1排気浄化装置及び第2排気浄化装置に還元剤を供給し、NOx還元処理を行う必要がある。この場合、第1分岐通路及び第2分岐通路に還元剤を供給することができるように第1及び第2還元剤供給手段を備えるようにした。
ここで、NOx触媒のNOx還元処理においてNOx触媒に還元剤を供給する場合には、該NOx触媒を通過する排気流量を低減することが望ましい。これは、該NOx触媒を通過する排気流量が過度に大きいと、供給した還元剤のうち、高温の排気と接触することにより酸化反応を起し、NOx還元処理に用いられない燃料の量が増加してしまい、NOx還元処理における還元剤の消費効率が悪化してしまうからである。
従って、本発明においては、NOx還元処理を行う場合には、本発明に係る排気浄化システムによってシングルモードを実現し、第1分岐通路及び第2分岐通路のうち、排気が通過していない方の分岐通路において、NOx還元処理を行うようにしてもよい。こうすれば、NOx還元処理における還元剤の消費効率の悪化を抑制することができる。
また、吸蔵還元型NOx触媒におけるSOx被毒回復処理を行う場合や、前記第1及び第2排気浄化装置がフィルタである場合であって、フィルタの再生処理を行う場合に同様の制御を行ってもよい。そうすれば、SOx被毒回復処理やフィルタの再生処理における還元剤の消費効率の悪化を抑制することができる。
なお、本発明における課題を解決するための手段は、可能な限り組み合わせて使用することができる。
本発明にあっては、2個の排気浄化装置を組み合わせた排気浄化システムにおいて、簡単な構成で、シングルモード、デュアルモード、リバースモード、バイパスモードを含む複数のモードを実現することができる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。
図1は、本実施例に係る内燃機関と、その排気系及び制御系の概略構成を示す図である。図1に示す内燃機関1は、ディーゼル機関である。なお、図1においては、内燃機関1の内部及びその吸気系は省略されている。
図1において、内燃機関1には、内燃機関1からの排気が流通する排気通路5が接続され、この排気通路5は下流にて図示しないマフラーに接続されている。また、排気通路5の途中には、排気中の微粒子物質(例えば、煤)やNOxを浄化する排気浄化部10が配置されている。以下、排気通路5において、排気浄化部10の上流を第1排気通路5a、下流を第2排気通路5bという。また、排気浄化部10内には、第1分岐通路10b、第2分岐通路10c、第3分岐通路10dが設けられている。そして、第1分岐通路10b、第2分岐通路10cには、排気中の微粒子物質(例えば、煤)を捕集し、さらに排気中のNOxを吸蔵還元する第1フィルタ11a及び第2フィルタ11bがそれぞれ設けられている。
本実施例における第1フィルタ11a、第2フィルタ11bは、多孔質の基材からなるウォールフロー型のパティキュレートフィルタに吸蔵還元型NOx触媒が担持されたものである。但し、必ずしも第1フィルタ11a、第2フィルタ11bはパティキュレートフィルタに吸蔵還元型NOx触媒が担持された構成でなくてもよく、例えば、吸蔵還元型NOx触媒が担持されていないパティキュレートフィルタと、それに直列に設けられた吸蔵還元型NOx触媒とからなる構成にしてもよい。
図2に、図1の排気浄化部10のA−A断面における断面図を示す。図2に示すように、排気浄化部10の外形は、ケース10aによって形成されている。そして、ケース10aの内部は、仕切り板10e及び10fによって仕切られ、図2中仕切り板10eの左側の領域によって第1分岐通路10bが形成されている。同様に、仕切り板10fの右側の領域によって第2分岐通路10cが形成され、仕切り板10eと仕切り板10fの間の領域によって第3分岐通路10dが形成されている。
そして、第1分岐通路10bには、第1フィルタ11aが、支持部材10gに支持される形で備えられている。同様に第2分岐通路10cには、第2フィルタ11bが、支持部材10hに支持される形で備えられている。
また、図1において、第1分岐通路10b、第2分岐通路10c、第3分岐通路10dの、内燃機関1側の接続部である第1接続部15には、円柱バルブ12が設けられている。図3には、この円柱バルブ12の詳細な説明図を示す。図3(a)は、円柱バルブ12の平面図、図3(b)は円柱バルブ12の斜視図である。
この円柱バルブ12は略円柱状の外形を有する。そしてその軸方向と垂直な方向、すなわち半径方向に、円柱状の外形の側面を貫通する第1貫通孔12a及び、第2貫通孔12bが設けられている。この第1貫通孔12aと第2貫通孔12bは各々概略テーパ状であり、円柱バルブの周方向に互いに略直行して設けられている。そして、円柱バルブ12は、第1接続部において、その軸周りに回転可能に支持されている。また、円柱バルブ12の回転軸は、図示しないプランジャに結合されており、プランジャの運動によって、その角度位置を2通りに変更することができる。
ここで、円柱バルブ12の角度位置を、図1に示すような第1の角度位値とした場合、第1貫通孔12aによって、第1排気通路5aと第1分岐通路10bとが連通される。また、第2貫通孔12bによって第1排気通路5aと第2分岐通路10cとが連通される。一方、第3分岐通路10dは、円柱バルブ12の外形によって遮断されている。
この際、図1に示すように、テーパ状の第1貫通孔12aの第1排気通路5a側開口部は、第1排気通路5aに開口すると同時に、第2分岐通路10c側にも開口している。従って、第1排気通路5aから第1貫通孔12aに導入された排気の一部は、第1分岐通路10bのみならず第2分岐通路10cにも導入される。同様に第1排気通路5aから第2貫通孔12bに導入された排気の一部は、第2分岐通路10cのみならず第1分岐通路10bにも導入されることになる。
本来、円柱バルブ12が第1の角度位置をとった場合には、第1貫通孔12aが、第1排気通路5aを通過する排気を第1分岐通路10bにのみ導入し、第2貫通孔12bが、第1排気通路5aを通過する排気を第2分岐通路10cにのみ導入するように構成されてもよいが、上記のような構成をとることにより、第1貫通孔12a、第2貫通孔12bの第1排気通路5a側開口部の設計自由度を広げることができる。そして、本実施例においては、上記のような構成をとっても、実用上の不具合はない。
次に、円柱バルブ12を、第1の角度位置より45度左側に回転させた第2の角度位置まで回転させた場合は、第1貫通孔12aが図1において排気通路5と略平行な方向をとることとなり、第1排気通路5aと、第3分岐通路10dとを連通させる。一方、第2貫通孔12bは、図1において排気通路5と略垂直な方向をとり、第1分岐通路10bと、第2分岐通路10cとを連通させる。
また、第1分岐通路10b、第2分岐通路10c、第3分岐通路10dの、内燃機関1と反対側の接続部である第2接続部16には、バタフライバルブ13が設けられている。このバタフライバルブ13には、図示しないステッピングモータが結合されており、そのバルブ開度を制御することが可能となっている。
そして、バタフライバルブ13が、図1に実線示すような第1の位置をとることにより、第1分岐通路10bと、第2排気通路5bとを連通するとともに、第2分岐通路10cと第3分岐通路10dとを連通させる。そして、バタフライバルブ13を時計回りに回転させ、破線で示すような第2の位置とした場合には、第2分岐通路10cと第2排気通路5bとを連通させるとともに、第1分岐通路10bと第3分岐通路10dとを連通させる。
さらに、バタフライバルブ13を第1位置と第2位置の中間の第3位置とする、すなわち、バタフライバルブ13の弁体が図1における排気通路5と略平行な方向となるように制御することにより、第1分岐通路10b、第2分岐通路10c、第3分岐通路10dの全てを第2排気通路5bと連通させることができる。
また、第1分岐通路10bにおける第1フィルタ11aの第1接続部15側には、第1フィルタ11aの微粒子物質の捕集能力を再生させる再生処理や、第1フィルタ11aに担持された吸蔵還元型NOx触媒のNOx還元処理、または、SOx被毒回復処理(以下、単純に「再生処理など」という。)を行うための還元剤としての燃料を噴射する第1燃料添加弁14aが備えられている。同様に、第2分岐通路10cにおける第2フィルタ11bの第1接続部15側には、第2燃料添加弁14bが備えられている。
以上述べたように構成された内燃機関1及びその排気系には、該内燃機関1及び排気系を制御するための電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)35が併設されている。このECU35は、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関1の運転状態等を制御する他、内燃機関1の排気浄化部10に係る制御を行うユニットである。
ECU35には、図示しないクランクポジションセンサや、アクセルポジションセンサなどの内燃機関1の運転状態の制御に係るセンサ類が電気配線を介して接続され、それらの出力信号がECU35に入力されるようになっている。一方、ECU35には、内燃機関1内の図示しない燃料噴射弁等が電気配線を介して接続される他、本実施例における円柱バルブ12に結合されたプランジャや、バタフライバルブ13に結合されたステッピングモータ及び、第1燃料添加弁14a、第2燃料添加弁14bが電気配線を介して接続されており、ECU35によって制御されるようになっている。
また、ECU35には、CPU、ROM、RAM等が備えられており、ROMには、内燃機関1の種々の制御を行うためのプログラムや、データを格納したマップが記憶されている。第1フィルタ11a、第2フィルタ11bの微粒子物質の捕集能力を再生するための再生処理ルーチンの他、NOx還元処理ルーチン、SOx被毒回復処理ルーチン(いずれも説明は省略)なども、ECU35のROMに記憶されているプログラムの一つである。
次に、本実施例における排気浄化システムのとりうるモード及び、その作用について説明する。
[デュアルモード]先ず、図4を用いて、内燃機関1の排気浄化部10を制御して実現する最も基本的なモードについて説明する。この場合、円柱バルブ12を第1の角度位置とし、バタフライバルブ13を第3の位置とする。そうすると、内燃機関1から排出された排気は、図4に示すように、第1分岐通路10b及び、第2分岐通路10cを略均等に通過して、第2排気通路5bに導入される。
従って、排気浄化システムとしてのトータルのフィルタ断面積を増大させることができるので、排気浄化部10における背圧を抑制することができる。また、第1フィルタ11a、第2フィルタ11bの単位断面積当たりに通過する排気の量を減少させることができるので、第1フィルタ11a、第2フィルタ11bの排気浄化性能を向上させることができ、第1フィルタ11a、第2フィルタ11bの負担が減少することから、その耐久性を向上させることができる。
なお、この場合、排気中の微粒子物質は、第1フィルタ11a、第2フィルタ11bにおける、内燃機関1側の端面付近に最も多く堆積すると考えられる。同様に、排気中のNOxは、第1フィルタ11a、第2フィルタ11bに担持された吸蔵還元型NOx触媒のうち、内燃機関1側の端面付近に最も多く吸蔵されると考えられる。
[リバースモード]次に、図5を用いて、内燃機関1の排気浄化部10を制御し、第1フィルタ11a及び第2フィルタ11bの各々の内部における微粒子物質の堆積量の分布を
均一にし、微粒子物質の浄化性能を向上させるリバースモードについて説明する。図5は、本実施例における排気浄化システムでリバースモードを実現した際の作用について説明するための図である。
ここで、内燃機関の微粒子物質を捕集するフィルタにおいては、前述のとおり、フィルタに堆積した微粒子物質の量が過度に増加すると、フィルタの目詰まりを起し、内燃機関の排気における背圧が上昇することにより機関性能が悪化する場合があった。これに対し、フィルタに導入される排気の温度を上昇させることにより、フィルタに堆積された微粒子物質を酸化除去する再生制御が行われる。
しかし、微粒子物質が酸化した後の灰が、フィルタにおける排気導入部に集中して分布しているような場合には、その部分で目詰まりを起し、微粒子物質が酸化した後の灰がフィルタをすり抜けて車外に放出されることが困難となる場合があった。また、微粒子物質が酸化した後の灰の粒径が大きい場合なども、フィルタをすり抜けて車外に放出されることが困難となる場合があった。その結果、再生処理を実施した後も、フィルタの浄化性能が充分に再生されない場合があった。
そのような事態が生じうる場合には、本実施例における円柱バルブ12を第2の角度位置とする。そして、その状態においてバタフライバルブ13については、第1の位置と第2の位置を切り替えるようにする。
すなわち、内燃機関1の通常運転時には、先述したデュアルモードが選択されるとすると、再生処理において微粒子物質が酸化された後の灰は、は、第1フィルタ11a、第2フィルタ11bにおける、内燃機関1側の端面付近に最も多く残存していると考えられる。これに対し、リバースモードにおいては、例えば、円柱バルブ12を第2の角度位置とし、バタフライバルブを第1の位置とする。この場合には、図5(a)に示すような排気の通過経路を形成することができる。すなわち、内燃機関1から排出された排気は、第1排気通路5aから第3分岐通路10d、第2分岐通路10c、第1分岐通路10bの順番で排気浄化部10内を通過し、第2排気通路5bに導入される。この結果、第2フィルタ11bの内燃機関1側に残存した微粒子物質の灰は、一旦第2フィルタ11bから放出され、第1フィルタ11aに捕集される。
この結果、第2フィルタ11bの内燃機関1側端面付近における微粒子物質の灰の堆積が解消される。さらに、第2フィルタ11bから放出された微粒子物質の灰が、第1フィルタ11aに捕集されるまで、及び捕集される際の運動によって細粒化され、第1フィルタ11aの内燃機関1側端面付近に捕集されずにすり抜けるか、あるいは、第1フィルタ11aのより内側へと分布するようになる。
次に、円柱バルブ12はそのままの状態で、バタフライバルブ13を第2の位置に変更する。そうすると、内燃機関1から排出された排気は、図5(b)に示すような経路を通って第2排気通路に導入される。この際、第1フィルタ11aの内燃機関1側の端面付近及び、より内側に分布している微粒子物質の灰は、第1フィルタ11aから放出され第2フィルタ11bに導入される。この際には、第2フィルタ11bに導入される微粒子物質の灰は、さらに細粒化されているので、第2フィルタ11bをすり抜けるか、内側まで入り込む。
そして、バタフライバルブ13の位置を第1の位置と第2の位置の間で交互に切換えることにより、第1フィルタ11a、第2フィルタ11bの内燃機関1側の端面付近に堆積された微粒子物質の灰を除去することができ、または分布を均一化することができる。その結果、第1フィルタ11a、第2フィルタ11bの排気浄化性能を向上させることがで
きる。
なお、上記において、酸化される前の微粒子物質が、第1フィルタ11a、第2フィルタ11bの内燃機関1側の端面付近に多く堆積している場合には、上記のリバースモードを実現することにより、微粒子物質を第1フィルタ11aまたは第2フィルタ11bのどちらかに集めた上で、微粒子物質が集められたフィルタの内燃機関1側に備えられた第1燃料添加弁14aまたは第2燃料添加弁14bから燃料を当該フィルタに供給することにより、再生処理を行うようにしてもよい。こうすれば、微粒子物質を酸化除去して再生処理を行う際の燃料の添加量を半減させることができる。結果として、フィルタの再生処理における燃費を向上させることができる。
また、内燃機関1の始動時など、第1フィルタ11a、第2フィルタ11bの温度分布が不均一になる際にも、上記のリバースモードを適用することにより、第1フィルタ11a、第2フィルタ11bの温度分布を早期に均一にすることができ、内燃機関1の始動時に、早急にエミッションを向上させることができる。
[シングルモード]次に、図6を用いて、内燃機関1の排気浄化部10における第1分岐通路10b、第2分岐通路10cのうち、片方のみに排気を通過させるシングルモードについて説明する。このシングルモードは、第1フィルタ11aまたは第2フィルタ11bの再生処理などを行う際に適用されることにより好適に作用する。
すなわち、例えばデュアルモードで運転中に、第1フィルタ11a、第2フィルタ11bの両方の再生処理などを一度に行った場合には、第1フィルタ11a、第2フィルタ11bの温度が内燃機関1の運転状態の影響を受ける。例えば、第1フィルタ11a、第2フィルタ11bの再生処理などの最中に内燃機関1の運転状態が高機関負荷、高機関回転数になった場合には、第1フィルタ11a、第2フィルタ11bに導入される排気の温度が高温になるため、第1フィルタ11a、第2フィルタ11bの温度が過度に高温になるおそれがある。また、排気流量が多い状態で、第1フィルタ11a、第2フィルタ11bの再生処理などのために、第1燃料添加弁14a、第2燃料添加弁14bから燃料を噴射すると、排気中で酸化消費されてしまう燃料が多くなる。その結果、吸蔵還元型NOx触媒における酸化反応に用いられる燃料の割合が低下し、燃費が悪化するおそれがある。
そこで、第1フィルタ11a、第2フィルタ11bの再生処理などを行う際には、図6(a)に示すように、円柱バルブ12を第1の角度位置にするとともに、バタフライバルブ13を例えば、第1の位置にする。そうすると、内燃機関1からの排気は、第1分岐通路10bのみを通過する。そして、排気の通過が略停止した方の第2分岐通路10cにおける第2燃料添加弁14bからのみ燃料を噴射する。すなわち、内燃機関1からの排気に、第1分岐通路10bのみを通過させるようにした上で、第2フィルタ11bの再生処理などを行う。そうすれば、第2分岐通路10cにおける排気流量が減少した状態で第2フィルタ11bに燃料を供給することができるので、再生処理などにおける燃費を向上させることができる。また、内燃機関1の運転状態が、第2フィルタ11bの再生処理などに影響を及ぼすことを抑制できる。なお、第1フィルタ11aの再生処理などにおいては、図6(b)に示すように、円柱バルブ12を第1の角度位置にするとともにバタフライバルブ13を第2の位置にし、第1燃料添加弁14aからのみ燃料を噴射することにより、同様の効果が得られる。
[バイパスモード]次に、図7を用いてバイパスモードについて説明する。前述のように、デュアルモードで運転中に、第1フィルタ11a、第2フィルタ11bの両方の再生処理を一度に行った場合には、第1フィルタ11a、第2フィルタ11bの温度が内燃機関1の運転状態の影響を受ける場合がある。例えば、第1フィルタ11a、第2フィルタ1
1bの再生処理中に内燃機関1の運転状態が高機関負荷、高機関回転数になった場合には、第1フィルタ11a、第2フィルタ11bに導入される排気の温度が高温になるため、第1フィルタ11a、第2フィルタ11bの温度が過度に高温になるおそれがある。
このような場合には、円柱バルブ12を第2の角度位置とし、バタフライバルブ13を第3の位置とする。そうすると、内燃機関1からの排気は最も背圧の低い第3分岐通路10dを通過してそのまま第2排気通路5bに導入される。このことにより、第1フィルタ11aまたは第2フィルタ11bが再生処理中において高温となっている場合に、第1フィルタ11aまたは第2フィルタ11bへの高温の排気の供給を抑えることができ、第1フィルタ11aまたは第2フィルタ11bの過度な昇温を抑制することができる。
また、逆に、内燃機関1がフューエルカット状態にあるような場合は、内燃機関1からの排気を第1フィルタ11a、第2フィルタ11bに導入させると、第1フィルタ11a、第2フィルタ11bの温度を低下させてしまうこととなり、また、第1フィルタ11a、第2フィルタ11bに担持されたNOx触媒に過度な酸素供給をすることとなるため、その後の第1フィルタ11a、第2フィルタ11bにおけるNOx浄化性能を劣化させてしまう場合がある。このような場合に、上記バイパスモードを適用してもよい。
なお、第1フィルタ11aまたは第2フィルタ11bの片方が上記の高温状態または低温状態、高酸素供給状態になる場合に、バイパスモードを適用してもよいことは言うまでもない。
以上、説明したように、本実施例においては、円柱バルブ12の角度位置を2通り、バタフライバルブ13の位置を3通りの中から適宜選択することにより、簡単な構成及び制御によって、排気浄化部10におけるデュアルモード、リバースモード、シングルモード、バイパスモードを使い分けることができる。
なお、本実施例における円柱バルブ12の第1貫通孔12a及び第2貫通孔12bは同一の断面積を有する。但し、本実施例においては、第1貫通孔12a及び第2貫通孔12bはテーパ状の孔形状を有するため、第1貫通孔12a及び第2貫通孔12bにおける大きい方の開口部の断面積及び、小さい方の開口部の断面積が同一である。
これにより、例えば、デュアルモードにおいては第1分岐通路10bと第2分岐通路10cに導入する排気流量を均一にすることができ、第1フィルタ11a、第2フィルタ11bの寿命を揃えることができる。また、リバースモードにおいては、第1排気通路5aから第3分岐通路10dに導入される排気流量と、第1分岐通路10bから第2分岐通路10cに導入される、または第2分岐通路10cから第1分岐通路10bに導入される排気流量とを均一にすることができ、断面積が小さい方の貫通孔によって排気流量が不要に少なく制限されることを抑制できる。
なお、本実施例においては、円柱バルブ12を第2の角度位置としたとき、第2貫通孔12bのみが、第3分岐通路10dに対して開口する。この場合、第3分岐通路10dについては、図1における紙面に垂直方向(以下、「高さ方向」という)については、第2貫通孔12bとの接続部のみが開口していればよい。換言すると、高さ方向における第1貫通孔12aに相当する部分は開口する必要がない。従って、この部分については第1分岐通路10bを広げるとともに第3分岐通路11dを狭くとり、円柱バルブ12が第1の角度位置をとったときに、第1貫通孔12aの開口部が、より確実に第1分岐通路10bに開口するような形状をとることができる。
なお、円柱バルブ12の支持方法については、円柱バルブ12の中心軸を軸方向の両側
から回転可能に支持する方法をとってもよい。また、図8に示すように、円柱バルブ12の円周面に、中心軸に略直交して凹凸を形成するガイド部12cを設け、さらに第1接続部においては、ガイド部12cと嵌合する図示しない支持部によって、円柱バルブ12の円周面を摺動可能に支持するようにしてもよい。
このように円柱バルブ12の円周面を支持する構造とすることにより、円柱バルブ12と、第1接続部15における第1排気通路5a、第1分岐通路10b、第2分岐通路10c、第3分岐通路10dの壁面との間からの排気が漏れることを抑制できると同時に、耐久性を向上させることができる。
なお、上記のように円柱バルブ12の円周面を支持する構造とした場合、円柱バルブ12と、第1接続部15における第1排気通路5a、第1分岐通路10b、第2分岐通路10c、第3分岐通路10dの壁面との間にメタルガスケットを備えることによりさらに機密性を向上させることができる。また、上記のガイド部12cと嵌合する図示しない支持部は、メタルガスケットに設けてもよい。
次に、本発明における実施例2について説明する。本実施例においては、第1分岐通路10bにおける第1フィルタ11aを収容する部分と、第2分岐通路10cにおける第2フィルタ11bを収容する部分とが、ケース10a内で接するように隣接して配置され、第3分岐通路10dは、上記接触部分によって分割される例について説明する。
図9には、本実施例における排気浄化部20について示す。図9(a)は本実施例における排気浄化部20の平面図、図9(b)はA−A断面における断面図である。
本実施例においては、図9に示すように、第1分岐通路20b、第2分岐通路20c、第3分岐通路20dがケース20a内に収納されており、第1分岐通路20bにおける第1フィルタ21aを収容する部分及び、第2分岐通路20cにおける第2フィルタ21bを収容する部分が接するように隣接している。そして、第3分岐通路20dは、ケース20a内において、第1分岐通路20bにおける第1フィルタ21aを収容する部分及び、第2分岐通路20cにおける第2フィルタ21bを収容する部分の間隙に形成されている。そして、第3分岐通路20dは、第1分岐通路20bにおける第1フィルタ21aを収容する部分及び、第2分岐通路20cにおける第2フィルタ21bを収容する部分の接触部分によって、上側第3分岐通路20iと下側第3分岐通路20jに分割されている。
このような構成とすることにより、排気浄化部20内における空間を有効に使用することができ、排気浄化システム全体の小型化を実現できる。結果として、排気浄化システムの車両搭載性を向上することができる。
図10には本実施例に係る円柱バルブ22について示す。図10(a)は円柱バルブ22の平面図、図10(b)は斜視図である。本実施例においては、図10(b)に示すように、円柱バルブ22の中心軸方向の中心に第2貫通孔22bが設けられており、その中心軸方向両側において、上側第1貫通孔22dと、下側第1貫通孔22eが設けられている。ここで、上側第1貫通孔22dと、下側第1貫通孔22eとは略平行に形成されており、上側第1貫通孔22d及び下側第1貫通孔22eと、第2貫通孔22bとは、互いに略直交している。
また、上側第1貫通孔22dと下側第1貫通孔22eの断面形状は、上側第3分岐通路20i及び、下側第3分岐通路20jと略同等の形状をしている。すなわち、本実施例においては、第3分岐通路20dは、ケース20a内において、第1分岐通路20bにおけ
る第1フィルタ21aを収容する部分及び、第2分岐通路20cにおける第2フィルタ21bを収容する部分の間隙に形成されているため、上側第3分岐通路20i及び、下側第3分岐通路20jは複数の円弧を含む複雑な形状を有している。そのことに合わせ、上側第1貫通孔22dと、下側第1貫通孔22eの断面形状は、円柱バルブ22が第2の角度位置をとった際に、確実に上側第3分岐通路20i及び、下側第3分岐通路20jに開口でき、且つ開口面積を大きくとれる形状となっている。
こうすることにより、円柱バルブ22を、第1分岐通路20bにおける第1フィルタ21aを収容する部分及び、第2分岐通路20cにおける第2フィルタ21bを収容する部分に接近させて構成することができ、排気浄化部20を小型化することができるとともに、円柱バルブ22によって、第1排気通路5aと、第3分岐通路20dとを確実に連通させることができる。
なお、第1分岐通路20bにおける第1フィルタ21aを収容する部分及び、第2分岐通路20cにおける第2フィルタ21bを収容する部分は、必ずしも接するように隣接する必要はなく、その間に隙間があっても、本実施例の効果を維持することができる限り問題ない。
また、上記の説明においては、内燃機関1はディーゼル機関であるとしたが、上記実施例をガソリンエンジンに適用しても構わない。また、上記実施例においては、吸蔵還元型NOx触媒に還元剤としての燃料を添加することによりNOx還元処理などを実施する排気浄化システムについて説明したが、本発明は、尿素水を還元剤として排気通路内に供給し、排気ガス中のNOxを還元する選択還元型NOx触媒を備えた排気浄化システムにも適用が可能である。
実施例における内燃機関と、その排気系及び制御系の概略構成を示す図である。 実施例1における排気浄化部のA−A断面における断面図である。 実施例1における円柱バルブの詳細な説明図である。 実施例1における排気浄化部のデュアルモードについて説明するための図である。 実施例1における排気浄化部のリバースモードについて説明するための図である。 実施例1における排気浄化部のシングルモードについて説明するための図である。 実施例1における排気浄化部のバイパスモードについて説明するための図である。 実施例1における円柱バルブの別の態様についての詳細な説明図である。 実施例2における排気浄化部及びそのA−A断面における断面図である。 実施例2における円柱バルブの詳細な説明図である。
符号の説明
1・・・内燃機関
5・・・排気通路
5a・・・第1排気通路
5b・・・第2排気通路
10、20・・・排気浄化部
10a、20a・・・ケース
10b、20b・・・第1分岐通路
10c、20c・・・第2分岐通路
10d、20d・・・第3分岐通路
10e、10f・・・仕切り板
10g、10h・・・支持部材
11a、21a・・・第1フィルタ
11b、21b・・・第2フィルタ
12、22・・・円柱バルブ
12a・・・第1貫通孔
12b、22b・・・第2貫通孔
12c・・・ガイド部
13・・・バタフライバルブ
14a・・・第1燃料添加弁
14b・・・第2燃料添加弁
15・・・第1接続部
16・・・第2接続部
20i・・・上側第3分岐通路
20j・・・下側第3分岐通路
22d・・・上側第1貫通孔
22e・・・下側第1貫通孔
35・・・ECU

Claims (6)

  1. 内燃機関の排気が通過するとともに、一端が第1接続部を形成する第1排気通路と、
    前記内燃機関の排気が通過するとともに、一端が第2接続部を形成する第2排気通路と、
    前記第1接続部において一端が前記第1排気通路と接続され、前記第2接続部において他端が前記第2排気通路に接続されるとともに、第1排気浄化装置が設けられた第1分岐通路と、
    前記第1接続部において一端が前記第1排気通路と接続され、前記第2接続部において他端が前記第2排気通路に接続されるとともに、第2排気浄化装置が設けられた第2分岐通路と、
    前記第1接続部において一端が前記第1排気通路と接続され、前記第2接続部において他端が前記第2排気通路に接続される第3分岐通路と、を備える内燃機関の排気浄化システムであって、
    前記第1接続部には中心軸回りに回動可能に取り付けられた略円柱形状の円柱バルブを備えるとともに、前記第2接続部には、バタフライバルブを備え、
    前記円柱バルブには、前記中心軸と略直行する方向に前記円柱形状を貫通するとともに互いに略直行する第1貫通孔及び第2貫通孔が、前記円柱バルブの軸方向の異なる位置において設けられ、
    前記円柱バルブは、前記第1貫通孔によって前記第1排気通路と前記第1分岐通路とを連通させ、前記第2貫通孔によって前記第1排気通路と前記第2分岐通路を連通させるとともに、前記円柱バルブの円柱面によって前記第1排気通路と前記第3分岐通路とを遮断させる第1の角度位置と、前記第1貫通孔によって前記第1排気通路と前記第3分岐通路とを連通させるとともに、前記第2貫通孔によって前記第1分岐通路と前記第2分岐通路とを連通させる第2の角度位置と、を選択可能であり、
    前記バタフライバルブは、前記第2排気通路には第1分岐通路のみを連通させるとともに前記第2分岐通路と前記第3分岐通路とを連通させる第1の位置と、前記第2排気通路には第2分岐通路のみを連通させるとともに前記第1分岐通路と前記第3分岐通路とを連通させる第2の位置と、前記第2排気通路に前記第1、第2及び第3分岐通路の全てを連通させる第3の位置と、を選択可能であることを特徴とする内燃機関の排気浄化システム。
  2. 前記第1分岐通路において前記第1排気浄化装置を収容する部分及び、前記第2分岐通路において前記第2排気浄化装置を収容する部分は円形断面を有し、
    前記第1分岐通路における前記第1排気浄化装置を収容する部分と、前記第2分岐通路における前記第2排気浄化装置を収容する部分とは一つのケース内に収納され、
    前記ケースのうち、前記第1分岐通路における前記第1排気浄化装置を収容する部分及び前記第2分岐通路における前記第2排気浄化装置を収容する部分以外の空間を、前記第3分岐通路の一部とすることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  3. 前記第1分岐通路において前記第1排気浄化装置を収容する部分及び、前記第2分岐通路において前記第2排気浄化装置を収容する部分は円形断面を有し、
    前記第1分岐通路における前記第1排気浄化装置を収容する部分と、前記第2分岐通路における前記第2排気浄化装置を収容する部分とは一つのケース内に収納され、
    前記第1分岐通路における前記第1排気浄化装置を収容する部分と、前記第2分岐通路における前記第2排気浄化装置を収容する部分とは、前記ケース内で接するように隣接して配置され、
    前記第3分岐通路は、前記ケース内における、前記第1分岐通路における前記第1排気浄化装置を収容する部分と、前記第2分岐通路における前記第2排気浄化装置を収容する
    部分の間隙に設けられることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  4. 前記第3分岐通路は、前記第1分岐通路における前記第1排気浄化装置を収容する部分と、前記第2分岐通路における前記第2排気浄化装置を収容する部分との接触部分によって上側第3分岐通路と下側第3分岐通路とに分割され、
    前記円柱バルブにおける第1貫通孔は、上側第1貫通孔と下側第1貫通孔の2つの貫通孔からなるとともに、前記上側第1貫通孔と前記下側第1貫通孔は、前記円柱バルブの軸方向において前記第2貫通孔を挟んで設けられ
    前記円柱バルブの第1貫通孔が、前記第1排気通路と前記第3分岐通路とを連通させる場合には、前記上側第1貫通孔が、前記第1排気通路と、前記上側第3分岐通路とを連通させ、前記下側第1貫通孔が、前記第1排気通路と、前記下側第3分岐通路とを連通させることを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  5. 前記第1貫通孔と、前記第2貫通孔の断面積を同一としたことを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の内燃機関の排気浄化システム。
  6. 前記第1及び第2排気浄化装置は排気中のNOxを浄化するNOx触媒を有し、
    前記第1分岐通路には、前記第1排気浄化装置に還元剤を供給する第1還元剤供給手段が設けられるとともに、前記第2分岐通路には前記第2排気浄化装置に還元剤を供給する第2還元剤供給手段が設けられ、
    前記NOx触媒に還元剤を供給して、前記第1排気浄化装置におけるNOxまたはSOxを還元する際には、
    前記円柱バルブには前記第1の角度位置を選択させるとともに、前記バタフライバルブには前記第2の位置を選択させることにより前記排気に第1分岐通路を通過させずに前記第2分岐通路を通過させ、前記第1還元剤供給手段から還元剤を供給することし、
    前記NOx触媒に還元剤を供給して、前記第2排気浄化装置におけるNOxまたはSOxを還元する際には、
    前記円柱バルブには前記第1の角度位置を選択させるとともに、前記バタフライバルブには前記第1の位置を選択させることにより前記排気に第2分岐通路を通過させずに前記第1分岐通路を通過させ、前記第2還元剤供給手段から還元剤を供給することを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の内燃機関の排気浄化システム。
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