JP2006022356A - サーメット溶射皮膜形成部材およびその製造方法 - Google Patents

サーメット溶射皮膜形成部材およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】耐摩耗性ばかりか耐食性にも優れた皮膜を持つサーメット溶射皮膜形成部材を安価に提供すべく、溶射単一の処理で良質な皮膜を作製できる製造方法を案出する。
【解決手段】サーメット粉末72を溶射装置60で溶射して母材30の表面にサーメット溶射皮膜を形成する際に、サーメット粉末72にはタングステンカーバイドニッケル系サーメットの焼結粉砕粉を用い、溶射装置60には、燃焼を複数段43,62に分けて行う高速ガスフレーム溶射法のものを使用し、サーメット粉末72をWCサーメットの軟化温度31より低い温度で射出して、サーメット溶射皮膜を母材30表面上に形成する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、サーメット溶射皮膜形成部材およびサーメット溶射皮膜形成部材製造方法に関する。
本発明のサーメット溶射皮膜形成部材の典型例は、圧延鋼帯などの金属板に処理液やその蒸気との接触を伴う湿式の処理を連続して施す設備に用いられるデスケールラインのテンションレベレラー用ロール等のロール類(特許文献1参照)や,土壌を掘削する際に石油ガス等に曝されるピストンロッド,止水ゲートを開閉する際に海水に曝されるシャフトなどの、耐摩耗性に加えて耐食性も要求される部材である。
溶射材としては、サーメット粉末のうち耐摩耗性に富むWC(タングステンカーバイド)サーメット粉末を用いる。
溶射法としては、火炎溶射やプラズマ溶射が主流であるが、ここでは火炎溶射法のうち高速ガスフレーム溶射法(高速ガス炎溶射法,HVOF法)を用いる。
常用されているWCサーメット粉末には、造粒焼結法により製造された造粒焼結粉と、焼結粉砕法により製造された焼結粉砕粉とがある。
何れの粉末も、各々の粒子が、微細な一次粒子を多数結合させた二次粒子からなる。一次粒子の典型的なサイズは、1〜3μm程度であり、二次粒子の典型的なサイズは、5〜50μm程度である。
造粒焼結粉は、一次粒子を焼結と類似の工程で凝集結合させた二次粒子の分級品からなり、粉末における個々の粒子(二次粒子)が多孔質であるのに対し、焼結粉砕粉は、一次粒子を焼結結合させ、その後に粉砕・分級した二次粒子からなり、粉末における個々の粒子(二次粒子)が稠密で言わば無孔質である。
二次粒子の見かけ密度(二次粒子の質量を二次粒子の体積で割った密度。g/cm値)で云えば、造粒焼結粉の見かけ密度は、多数の気孔の内在により、焼結粉砕粉の50〜80%程度となっている。
溶射に用いられる一般的なWCサーメット粉末には、上述したように造粒焼結粉と焼結粉砕粉との二つがある。そのうち造粒焼結粉は、凝集による多孔質(粒子表面に通じた気孔も多い)のものなので受熱に関わる実効表面積(粒内にも及んでいる)が大きくなることで焼結粉砕粉と比べ溶融され易く溶射効率が高くなるといった特長を持つのに対し、焼結粉砕粉は、焼結による稠密なものなので、造粒焼結粉に比べ緻密で粒子密度が高く、更には造粒焼結粉を使用した溶射に比べ運動エネルギーが延いては衝突力積が大きいことも相まって、溶射皮膜が緻密になり易いといった特長を持っている。とは云え、溶射業者間では溶射効率が重視されるので、近年は造粒焼結粉の使用が一般化し、焼結粉砕粉は次第に使われなくなって来ている。
また、上述したような特質からは、WCサーメット溶射皮膜に必要な特性が耐摩耗性だけであれば付着効率の高い造粒焼結粉を用いることが得策となるが、耐摩耗性だけでなく耐食性も必要とされるならば焼結粉砕粉を使用して緻密な皮膜を形成するのが良いと言える。しかし、焼結粉砕粉を使用するに当たつては、その粒子の高密度さ故に短時間且つ一回の加熱のみで粒子内部までを充分に昇温することは難しく、従つて溶射装置内の燃焼炎温度を非常に高くする必要があるものの、WCサーメツトは高温では非常に酸化・分解し易く無闇に燃焼炎温度を上げた状態で形成された皮膜は内部に酸化物を多く含むようになることで耐食性が劣るようになる。
この為、燃焼炎温度を上げる施策は不適切とされ、こういった見地からも焼結粉砕粉の使用は見送られてきていた訳である。そして、焼結粉砕粉の使用は、この粉末の製造工程における焼結や溶融といった高温度履歴由来の特性偏倚(WCとCo(コバルト)がすでに溶け合っている点)にニーズがあったケース(特許文献2参照)のような特殊な例に限られている。また、従来、WCサーメット溶射皮膜に関しては耐摩耗性が主であり、溶射という単一処理だけでは溶融粒子の積層構造に過ぎない皮膜が外部からの腐食性物質(ガスや水溶液等)の進入を阻止出来る訳が無く、従って溶射単一の処理では耐食性を具備した皮膜を得ることが出来ない、と一般的に考えられていた。
このことから、耐食性をも必要とされた用途には、簡易的には皮膜形成後に種々の含浸剤(封孔剤ともよばれる)を皮膜表面に塗布することでこれらが皮膜内部に浸透し皮膜に元来存在した気孔を埋めてその後の腐食性物質の浸入を抑止するといった方法が併用され、根本的には、母材そのものを耐食性のある材質に替えることや、ニッケルメッキ或いは耐食金属の溶接肉盛により母材外表面に耐食性に富んだ部分を作製しこの上に耐摩耗性を持ったWCサーメットの溶射を行うなどの処理をして、実用に供してきた経緯がある。そして、これらの耐食性強化手段と組み合わせる場合、WCサーメット溶射皮膜は耐摩耗性を発揮すれば足りるので、強度や剛性さらには耐熱性も要求されるため鉄系の母材を持つロールや,ロッド,シャフトなどの円柱状棒材にWCサーメットを溶射するときにも、上述のように溶射効率が重視されて、造粒焼結粉が使用され、焼結粉砕粉は使われない。
図4(a)は、そのようなWCサーメットの溶射に多用されてきた1段燃焼の溶射装置40の断面模式図であり、図4(b)は、溶射時の特性グラフ等である。
この溶射装置40は、一言で言えば1段燃焼型溶射装置であり、要するに、後方1箇所のみに(一次)燃焼室を持つ構造をとり、この場所で得られた熱エネルギーだけでこの後で投入される溶射粉末の粒子温度を軟化点以上に昇温させ、続けて起こる降温状態を過ぎても尚母材表面では粒子軟化温度を維持するといった形態をとる。
すなわち(図4(a)参照)、溶射装置40は、一次燃料注入口44と点火プラグ45と一次エアー供給口46とが設けられた一次燃焼室43と、溶射粉末投入口42が設けられたノズル41とを具えたものである。そして、一次燃料注入口44から一次燃焼室43内へ一次燃料54が注入され、一次エアー供給口46から一次燃焼室43内へ一次エアー56が供給され、さらに点火プラグ45で着火されると、一次燃焼室43内でガス燃焼が行われるようになっている。また、一次燃焼室43で発生したガス炎51はノズル41を通って噴出するが、その際、溶射粉末投入口42からサーメット粉末52がノズル41内へ投入されると、そのサーメット粉末52がガス炎51の噴流に乗って加熱および加速され外部の母材30に向けて射出されるようになっている。
このような1段燃焼機能の溶射装置40を用いて母材30表面にWCサーメット溶射皮膜を形成するとき(図4(b)参照)、従来は、サーメット粉末52としてWCサーメット(例えばタングステンカーバイドニッケル系サーメットに属するWC‐Cr‐NiやWC‐Cr‐NiCr)の造粒焼結粉が用いられる。そして、サーメット粉末52の各粒子は、ノズル41及びその少し先までの粒子加速範囲Aで加速されて粒子速度が最高になり、その後わずかに減速するものの、高速で母材30に衝突する。その際、サーメット粉末52の粒子温度は、ノズル41内で急昇温して軟化温度31を超え、その後わずかに且つ緩やかに降温するものの、衝突時には運動エネルギーの熱変換によって確実に軟化温度31を超える。
このような1段燃焼機能の溶射装置40は、焼結粉砕粉のような密度の高い粉末を溶射するときには、必要以上に高い温度を粒子外面に与え、蓄熱及びこの伝熱により粒子内部までをしかるべき温度に上げようとすることから、必然のことながら粒子の外面は過熱状態となり形成されたWCサーメット溶射皮膜には酸化物が多く、ひいては耐食性に劣る皮膜となる。そのため、溶射粉末には、溶融され易く溶射効率の高い造粒焼結粉が用いられ、その粒子温度はガス炎中で軟化温度より高くなっていた。
特開昭62−27133号公報 特開2000−175465号公報
このように従来のサーメット溶射皮膜形成部材製造方法では、WCサーメット粉末に造粒焼結粉を用い、その粒子温度をWCサーメットの軟化温度より高く昇温させて溶射していた。このため、耐摩耗性に加えて耐食性も要求されるロールや,ロッド,シャフトなどにWCサーメット溶射皮膜を形成するときには、耐食性強化手段と組み合わせることが技術常識となっていた。
しかしながら、耐食性強化手段として上掲したようなことは、いずれも以下の理由により不完全な処理もしくは非常に手間やコストの掛かる作業として位置づけられてきたものである。
先ず初めに含浸剤を塗布する方法であるが、この方法では、対象物を長時間に亘つて浸漬するなどの処置をとらない限りは、何度上塗りを繰り返しても、前に塗布した含浸剤により既に外表面近傍の気孔は埋まった状態となり、それ以上深くヘの含浸は期待される作業とはならない。従つて、もし、塗布といった処置で製品を実用に供すれば、皮膜がある程度摩耗することで含浸剤の無い部位が露出し、耐食性が損なわれることとなる。また、例え長時間の浸漬作業が成されることで充分奥深くに含浸剤が浸透したとしても、製品の使用中の熱や時間の経過により含浸剤が著しく劣化することも考えられ、こうなれば腐食性物質が母材面に浸透して母材の腐食が進み、外観に異常が無くても皮膜が剥離するといった不具合が生じる危険性がある。
他方、根本的な改善策については、母材を耐食性のある材質に変更するには、一般的にはコストが膨大になるばかりでなく、その材質が強度は二義的といった場合には、設計強度を確保するために厚肉化が必要になるなどの大きな問題があり、余程のことが無い限り実施されることはなかった。
又、ニッケルメッキにあってはコストが膨大になることは勿論、施工そのものに特別な装置や設備が必要となり、寸法上の制約がある等、全てのものに適用出来るという訳にはいかず、限られたもののみに施工が行われてきた次第である。
あるいは耐食金属を溶接肉盛する方法にあつては、コストが膨大になる点では前記方法と同じであるばかりでなく、施工表面の著しい昇温による母材の変質や劣化または歪などの抑制策も考慮せねばならず、更に肉盛後の表面平滑化(研磨や切削等)も必要となり、二重三重に問題を抱える作業となっていた。
なお、溶射皮膜をフュージング(再溶融)して皮膜を稠密にする手法は、コスト増の他、フュージング処理のための加熱(通常のフュージブル合金では1000〜1100℃程度)で、母材に施されている焼入れがなまされて母材の硬度が下がってしまう(フュージング処理においては、フュージブル合金の熱衝撃割れを避けるために、溶融→凝固後の急冷が行えないので、急冷による母材の再焼入れが不可)といった問題もあって、WCサーメットには採用し難い。因に、WCサーメットは極く硬質で脆いため、土台となる母材にも相応の硬度を確保して皮膜を壊れにくくする必要がある。特に前述のテンションレベレラー用のワークロールのように大きな法線応力の加わる部材において然りである。
こういった背景から溶射単一の処理でありながらも耐摩耗性を損なわずに長時間且つ種々の雰囲気に対しても耐食性を兼ね備えた溶射方法の出現が待ち望まれた訳である。
そして、これらのことを考慮して、上述したような従来の1段燃焼型溶射装置(図4参照)の使用下で生じるWCサーメット粉末の異常昇温を防止しながら良質の皮膜を溶射単一の処理で作製するために、2段燃焼機能を持つ溶射装置に注目し、従来使用していた1段燃焼のみによる溶射装置の使用は止めて、2段燃焼とした溶射装置を用いて、溶射単一の処理で良質の皮膜を作製する途を追求した。そして、その一環として、2段燃焼型溶射装置の使用により、溶射されるWCサーメット粉末の粒子の温度維持が可能となって、粒子を必要以上に昇温する必要が無くなったことに期待をかけて敢えて焼結粉砕粉を用いることで、溶射単一の処理でも良質の皮膜を作製しうることの可能性を探ってみたのである。
本発明のサーメット溶射皮膜形成部材製造方法(当初請求項1)は、このような課題を解決するために創案されたものであり、サーメット粉末を原料として火炎溶射法で溶射して母材の表面にサーメット溶射皮膜を形成する工程を含むサーメット溶射皮膜形成部材製造方法において、前記サーメット粉末が、タングステンカーバイドニッケル系サーメットの焼結粉砕粉であり、前記火炎溶射法が、燃焼を複数段に分けて行う高速ガスフレーム溶射法であって前記サーメット粉末をその軟化温度より低い温度で前記母材に投射して溶射皮膜を形成する、ことを特徴とする。
また、本発明のサーメット溶射皮膜形成部材製造方法(当初請求項2)は、上記の当初請求項1記載のサーメット溶射皮膜形成部材製造方法であって更に、前記母材が円柱状の棒材であり、前記火炎溶射法による溶射を、前記棒材を軸回転させながら行う、ことを特徴とする。
さらに、本発明のサーメット溶射皮膜形成部材(当初請求項3)は、上記の製造方法の案出によって製造可能になったものであり、具体的には、円柱状の棒材を母材としてその外周面にサーメット溶射皮膜を形成したままのサーメット溶射皮膜形成部材において、前記サーメット溶射皮膜が、タングステンカーバイドニッケル系サーメットからなり、前記サーメット溶射皮膜中の気孔率が400倍検鏡写真判定で検出されない零レベルであるとともに前記サーメット溶射皮膜の酸素含有率のmass%値が前記溶射原料とするサーメット粉末の酸素含有率に0.1mass%を加えた値以下の低い値に抑えられている、というものである。
このような本発明のサーメット溶射皮膜形成部材製造方法(当初請求項1)にあっては、燃焼を複数段に分けて行う高速ガスフレーム溶射法にて、タングステンカーバイドニッケル系サーメットの焼結粉砕粉が、その軟化温度より低い温度で射出されて、サーメット溶射皮膜が形成される。
このように火炎溶射法には複数段燃焼の高速ガスフレーム溶射法を採用するとともに、溶射材料のサーメット粉末にはタングステンカーバイドニッケル系サーメットの焼結粉砕粉を採用したうえで、そのWCサーメット粉末がその軟化温度より低い温度で射出されるようにしたことにより、初段の加熱が時間を掛けてゆっくり行われるので焼結粉砕粉でも粒子が内部まで加熱され、後段の加熱で更なる加熱と十分な加速が行われるので、サーメット粉末が火炎と共に飛行している間は粒子温度が軟化温度より低くても、サーメット粉末の各粒子が母材表面に衝突したときには粒子の運動エネルギーが熱エネルギーに変換されその熱が加わるため、衝突時の一瞬においてはサーメット粉末の温度が軟化温度より高く確保されて緻密な成膜に至るのである。
焼結粉砕粉は、各々の粒子の密度が高くて、運動エネルギーそのものの効果が大きいばかりか、そのエネルギー変換に基づく昇温の効果も大きく、さらに、その昇温は各粒子の内部にも隈無く行き渡るので、サーメット溶射皮膜が確実に而も緻密に形成される。しかも、その際、サーメット粉末の粒子温度が母材への衝突時を除いて軟化温度より低く保たれることから、粒子の表面すら過熱されることはなくなるので、サーメット粉末がWCサーメットであっても酸化や分解はほとんど生じない。そして、酸化や分解することなく緻密に形成されたニッケル系のWCサーメット溶射皮膜は、十分な耐摩耗性と耐食性とを兼ね備えたものとなる。
したがって、この発明によれば、溶射単一の処理で良質な皮膜のサーメット溶射皮膜形成部材を作製することができる。
また、本発明のサーメット溶射皮膜形成部材製造方法(当初請求項2)にあっては、母材が円柱状の棒材であることを利用して、その棒材を軸回転させながら火炎溶射法での溶射が行われて、棒材の外周面にサーメット溶射皮膜が形成される。
このように棒材を軸回転させることで、溶射部位を速やかに相対移動させることが容易に行え、そのようにすることにより、母材表面衝突後のWCサーメット粉末は、速やかに、ガス炎や後続粒子から離れて、軟化温度の上から下へ降温する。そのため、酸化等によるWCサーメット溶射皮膜の劣化が最小限に抑制される。
したがって、この発明によれば、溶射単一の処理で一層良質な皮膜のサーメット溶射皮膜形成部材を作製することができる。
さらに、本発明のサーメット溶射皮膜形成部材(当初請求項3)は、上述したサーメット溶射皮膜形成部材製造方法によって製造可能となったものであり、サーメット溶射皮膜が、タングステンカーバイドニッケル系サーメットからなり、その気孔率が400倍検鏡写真判定で検出されない零レベルである。さらに、サーメット溶射皮膜における酸素含有率のmass%値が、溶射原料とするサーメット粉末の酸素含有率に0.1mass%を加えた値以下の低い値となっていて、WCサーメット劣化の目安となる酸化が、0.1mass%以下で、従来品より可成り少ない。そのため、もとより優れている耐摩耗性に加えて優れた耐食性も兼備して、金属板(圧延鋼帯等)連続処理用ロールや,土壌掘削用ロッド,止水ゲート用シャフトなどに好適なものとなっている。また、溶射皮膜が溶射単一の処理で済む皮膜構造になっているので、サーメット溶射皮膜を棒材の外周面上に直接形成するだけでよいことになり、耐摩耗性ばかりか耐食性にも優れた良質な皮膜を持つサーメット溶射皮膜形成部材を安価に製造することができる。
本発明のサーメット溶射皮膜形成部材製造方法の一実施形態について、図面を引用して説明する。図1(a)は、2段燃焼機能を持つ溶射装置60の断面模式図であり、図1(b)は、溶射時の特性グラフ等であり、図2は、本発明の溶射法と従来の溶射法とを対比させて示した特性グラフ等である。
本発明で用いる溶射装置60は、一言で言えば2段燃焼型の高速ガスフレーム溶射装置であり、要するに、燃焼室を後方及び出口近傍の2箇所に設け且つ粉末を一次燃焼室内に直接投入することにより粒子に必要最小限の入熱を行い、この後の粒子内部ヘの伝熱や周りヘの放熱により粒子表面温度が下がり始めた段階で更に二次燃焼室で粒子を再昇温することで粒子が衝突した瞬時だけ軟化状態を確保できるようにしたものである。
すなわち(図1(a)参照)、溶射装置60は、一次燃料注入口44と一次エアー(「エアー」の用語は「支燃性気体」の意味で用いている)供給口46とが設けられた混合室65と、これとハニカム隔板64で仕切られ点火プラグ45が付設された一次燃焼室43と、二次燃料等(二次燃料と二次エアー)注入口63が設けられその周りに二次燃焼室62が形成されたノズル61とを具えたものである。溶射粉末投入口42は混合室65をバイパスして一次燃焼室43に通じている。そして、一次燃料注入口44から混合室65内へ一次燃料54が注入されるとともに、一次エアー供給口46から混合室65内へ一次エアー56が供給されると、それらが混合室65内で混じり合いながらハニカム隔板64を通過して一次燃焼室43へ流れ込むようになっている。
また、一次燃焼室43では、混合室65から流れ込んできた混合燃料に点火プラグ45で着火されてガス燃焼が行われ、そこで発生したガス炎51がノズル61内へ流れ出るようになっている。さらに、サーメット粉末72が溶射粉末投入口42を介して一次燃焼室43の中心部に投入されると、そのサーメット粉末72は一次燃焼室43内でガス炎51によって加熱および加速されガス炎51と共にノズル61内へ流れ出るようになっている。そのガス炎51とサーメット粉末72はノズル61を通って外部へ噴出するが、その途上で、燃料とエアーとの混合された二次燃料等73が二次燃料等注入口63からノズル61内の二次燃焼室62へ注入されると、再びガス燃焼が行われてガス炎51が増強され、サーメット粉末72がガス炎51の噴流の中心部に乗ることで全ての粉末が加熱および加速され外部の母材30に向けて射出されるようになっている。
このような2段燃焼機能の高速ガスフレーム溶射装置60を用いて母材30表面にWCサーメット溶射皮膜を形成する場合(図1(b)参照)、WCサーメット粉末72にタングステンカーバイドニッケル系サーメットの焼結粉砕粉が用いられる。ニッケル系WCサーメット粉末のうちでも、特に、コバルトを含まないタングステンカーバイドニッケルクロムが好ましい。具体例としては、WC‐Cr‐Niや、WC‐Cr‐NiCrが、挙げられる。サーメット粉末72の好ましい二次粒子径は、5〜30μm程度である。
一次燃料54には例えばプロパンやプロピレンが用いられ、一次エアー56には空気や酸素あるいは酸素富化空気が用いられ、二次燃料等73には一次燃料54と一次エアー56との混合ガスが用いられる。溶射装置60に注入される一次燃料54と二次燃料等73との合計燃料は、従来の溶射装置40に注入される一次燃料54とほぼ同量か少な目なので、2段燃焼になったといっても運転費が増える訳では無い。特に、酸素を用いる形式の1段燃焼の溶射装置であるHVOFとの比較においては、HVOFのような膨大な純酸素原単位を要しないことから寧ろ安価となる。
一次燃焼室43の中心部に投入されたサーメット粉末72の各粒子は、その全てが、母材30の直前まで伸びた粒子加速範囲Aの中心部で十分に加速されて、高速で母材30に衝突するが、この場合、2段燃焼に伴って、粒子加速範囲Aが二次燃焼室62以前の一次部Bと二次燃焼室62以後の二次部Cとに分けられる。そして、一次部Bでは、ガス炎51の温度が低く流速も遅いため、サーメット粉末72の粒子速度が最高速度より可成り遅く例えば半分程度であることから、サーメット粉末72は時間を費やして加熱されるので、焼結粉砕粉であっても、粒子の表層部だけでなく内部まで十分に昇温する。また、粒子温度は、昇温するといっても、軟化温度31より十分に低く例えば数百度ほど低いところにとどまる。
それから、二次部Cでは、二次燃焼室62での二次燃料等73の燃焼によってガス炎51の温度が高くなるとともに流速も増すため、サーメット粉末72の各粒子は、ノズル61及びそこから噴出後も加速されて、粒子速度が最高になり、その後減速する間もなく高速で母材30に衝突する。その際、サーメット粉末72の粒子温度は、更に昇温して軟化温度31に近づくが、二次部Cでは依然として軟化温度31を下回った状態を維持し、衝突時に運動エネルギーから変換された熱が加わることで初めて軟化温度31を瞬間的に超える。これらの挙動は、いずれも粒子の加熱や加速が燃焼の中心部内で集中的に行われることで、周囲の大気との絡みによる粒子の不均等な失速や冷却あるいは酸化が一切生じないことによって実現されるのである。
こうして、強く打付けられ軟化したサーメット粉末72は、母材30の表面に強く付着して、緻密なWCサーメット溶射皮膜になる。
そして、母材30が湿式用途に供されるロール等の円柱状棒材であっても、その棒材の外周面にメッキ等はせずに精整処理を施しただけで、母材30を例えば周速度2m/s程度で軸回転させながら、溶射位置を軸方向にゆっくり例えば1回転につき2mm程度の速度で相対移動させる、といった移動式連続施工によって、重なりの生じる螺旋軌跡を以て溶射成膜を進めて、母材30の外周面上ほぼ全域に亘って切れ目のないエンドレスなニッケル系WCサーメットの無孔質の溶射皮膜が形成される。
母材としては、炭素鋼や合金鋼(ステンレスを含む)あるいは鋳鉄などの鉄系金属、アルミ合金や銅系金属などの非鉄金属を例示できる。
こうして、サーメット溶射皮膜形成部材が出来上がるが、そのサーメット溶射皮膜中の気孔率は400倍検鏡写真判定では気孔が検出されない言わば零レベルである。また、サーメット溶射皮膜の酸素含有率と、その溶射原料であるサーメット粉末の酸素含有率とを測定すると、溶射による増分は0.1mass%以下に留まっている。
このような2段燃焼機能を持った溶射装置60(図1参照)と、既述した1段燃焼型溶射装置40(図4参照)や,それより小型であるが同様に1段燃焼の溶射装置40aとを比較すると(図2参照)、後者の従来型の溶射装置40,40aでは、加熱が1回のみであることからWCサーメット粉末52を軟化温度31以上に上げ、しかる後は降温が続くといったものであるが、本発明で用いる溶射装置60は2回の加熱形態をとる。
従って、本発明では、厳密には少し段落ちした2つの連続した放物線状の温度変化のグラフを描きながらWCサーメット粉末72の粒子はガス炎51と共に飛行して母材30への衝突を成し遂げる。その結果、本発明のサーメット溶射皮膜形成部材製造方法にあっては、焼結粉砕粉の粒子に対する加熱時間の延長が図られ、比較的低温で適度に粒子が溶融されながらも酸化物の少ない且つ緻密な皮膜が得られることとなり、延いては溶射のみの単一処理でありながらも耐摩耗性と共に耐食性をも併せ持ったWCサーメット溶射皮膜を形成することが可能となっている。
上述した本発明の製造方法にてサーメット溶射皮膜形成部材を試作するとともに(図1参照)、既述した従来の溶射法にてサーメット溶射皮膜形成部材を試作して(図4参照)、中性塩水噴霧腐食試験(JIS Z2371に準拠)を行った。
図3は、その結果を示す表である。
試験片の母材30の形状は、何れも、縦100mm×横50mm×厚さ4.2mmの小板で、母材30の材質は、SS400で、母材30の表面に下地としてニッケルメッキを施したものと、ニッケルメッキ等の下地処理が無く表面を清浄にしただけのものとを用意した。
サーメット粉末72には、WC‐Cr‐Niの造粒焼結粉と焼結粉砕粉を用いた。造粒焼結粉の粒子サイズは10〜50μmであり、焼結粉砕粉の粒子サイズは5〜30μmである。粒子(二次粒子)の見かけ密度では、造粒焼結粉が3.8g/cmで、焼結粉砕粉が5.5g/cmである。
燃焼ガスは一次燃料54,二次燃料等73の燃料ともにプロピレンであり、エアーは一次エアー56,二次燃料等73のエアーともに圧縮空気を供給した。それらは溶射装置40では全量一次燃焼室43に注入したが、溶射装置60では、一次燃焼室43と二次燃焼室62とで概ね7対3に分けて注入した。
このような条件の下、ニッケルメッキ無しの試験片に1段燃焼の溶射装置40で造粒焼結粉を溶射する従来型溶射法と(図3の右端の列を参照)、ニッケルメッキ有りの試験片に1段燃焼の溶射装置40で造粒焼結粉を溶射する別の従来型溶射法と(図3の右から2列目を参照)、ニッケルメッキ無しの試験片に2段燃焼の溶射装置60で焼結粉砕粉を溶射する本発明の溶射法を実施して(図3の右から3列目を参照)、3種類のWCサーメット溶射皮膜形成試験片を製作し、それらに中性塩水噴霧腐食試験を行った。
その結果、ニッケルメッキ無しの試験片を従来型溶射法で処理したものは、約120時間経過時に腐食が発現していた(図3の右端の列を参照)。これに対し、ニッケルメッキ有りの試験片を従来型溶射法で処理したもの、及びニッケルメッキ無しの試験片を本発明の溶射法で処理したものは、十倍の1200時間が経過しても、腐食は発現しなかった(図3の右から2,3列目を参照)。
このように本発明のサーメット溶射皮膜形成部材製造方法によれば、溶射だけの単一工程でも、従来良好とされていたニッケルメッキなどとの複合工程で形成されていた皮膜と比較して、それと同等か或いはそれ以上に良好なWCサーメット溶射皮膜を持ったサーメット溶射皮膜形成部材を製造することができる。
なお、これらは腐食の促進試験であり、従って従来の1段燃焼型溶射装置による溶射だけで形成された皮膜などは僅か120時間経過時点で既に腐食の兆候が認められているが、実際には、この方法で溶射された皮膜でも、通常の雰囲気下であれば、実機で使用開始後2,3年程度の使用は十分に可能である。このことからも、本発明のサーメット溶射皮膜形成部材製造方法によって形成された皮膜は、格段に優れた耐食性を維持できると推察できる。
[その他]
なお、表などの提示は割愛したが、WCサーメット粉末にニッケル系でなくコバルト系(WC‐10Co‐4Cr)の造粒焼結粉を用いて同様の試作および塩水噴霧腐食試験を行ったところ、24時間経過後に腐食部が出現したので、本願ではコバルトを含まないタングステンカーバイドニッケル系のサーメットだけに限定する。
また、図示は割愛したが、溶射装置60のノズル61や一次燃焼室43は必要に応じて適宜空冷等がなされるようになっている。
本発明の一実施形態について、(a)が溶射装置の断面模式図、(b)が溶射時の特性グラフ等である。 本発明の溶射法と従来の溶射法とを対比させて示した特性グラフ等である。 本発明のサーメット溶射皮膜形成部材と従来品とを対比させて示した塩水噴霧腐食試験結果の表である。 従来の溶射法について、(a)が溶射装置の断面模式図、(b)が溶射時の特性グラフ等である。
符号の説明
30…母材、31…軟化温度、
40…溶射装置、40a…溶射装置、
41…ノズル、42…溶射粉末投入口、43…一次燃焼室、
44…一次燃料注入口、45…点火プラグ、46…一次エアー供給口、
51…ガス炎、52…サーメット粉末、54…一次燃料、56…一次エアー、
60…溶射装置、
61…ノズル、62…二次燃焼室、63…二次燃料等注入口、
64…ハニカム隔板、65…混合室、72…サーメット粉末、73…二次燃料等、
A…粒子加速範囲、B…一次部、C…二次部

Claims (3)

  1. サーメット粉末を原料として火炎溶射法で溶射して母材の表面にサーメット溶射皮膜を形成する工程を含むサーメット溶射皮膜形成部材製造方法において、前記サーメット粉末が、タングステンカーバイドニッケル系サーメットの焼結粉砕粉であり、前記火炎溶射法が、燃焼を複数段に分けて行う高速ガスフレーム溶射法であって前記サーメット粉末をその軟化温度より低い温度で前記母材に投射して溶射皮膜を形成する、ことを特徴とするサーメット溶射皮膜形成部材製造方法。
  2. 前記母材が円柱状の棒材であり、前記火炎溶射法による溶射を、前記棒材を軸回転させながら行う、ことを特徴とする請求項1記載のサーメット溶射皮膜形成部材製造方法。
  3. 円柱状の棒材を母材としてその外周面にサーメット溶射皮膜を形成したままのサーメット溶射皮膜形成部材において、前記サーメット溶射皮膜が、タングステンカーバイドニッケル系サーメットからなり、前記サーメット溶射皮膜中の気孔率が400倍検鏡写真判定で検出されない零レベルであるとともに前記サーメット溶射皮膜の酸素含有率のmass%値が前記溶射原料とするサーメット粉末の酸素含有率に0.1mass%を加えた値以下の低い値に抑えられている、ことを特徴とするサーメット溶射皮膜形成部材。
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