JP2006021361A - 卓上切断機 - Google Patents

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Abstract

【課題】切断角度の視認性が良好な卓上切断機を提供する。
【解決手段】被切断部材を担持するベース部2と、ハンドル128を有し、被切断部材を切断する切断部4と、切断部4を揺動、傾動可能に支持する支持部3とより構成され、更にデジタル表示部231が、モータハウジング122の前方の上方に設けられている。従って、切断部4がいかなる揺動位置にあっても、常に前方から回動角度、傾斜角度を容易に確認することが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は卓上切断機に関し、特に切断角度を変更可能な卓上切断機に関する。
従来の卓上切断機においては、ベース上に担持された木材等の被切断部材がベース部上方に設けられて上下に揺動する切断部の丸鋸刃で切断していた。この場合に、被切断部材を所望の角度に切断する場合には、ベース上で被切断部材の配置を変える必要があり、作業性が劣っていた。
そこで被切断部材を所望の角度に切断する際の作業性向上のため、切断部をベースに対して傾斜させて、ベース上に担持された被切断部材を所望の角度に切断するいわゆる傾斜切りに関する技術が知られている。また、ベース上に、切断部と一体のターンテーブルを設け、この切断部ごとターンテーブルを回転させて、ベース上に担持された被切断部材を所望の角度に切断するいわゆる角度切りに関する技術も知られている。
しかし、従来の卓上切断機で傾斜切りをする際は、卓上切断機の後側に周って切断部若しくはベースに刻まれた目盛りを参考にして所望の角度にしているため、作業効率が悪かった。
また、角度切りをする際は、ターンテーブル若しくはベースに刻まれた目盛りを参考にして所望の角度にしている。一般に卓上切断機を使用する際には切り屑等が発生するため、この切り屑等が目盛り付近に付着して目盛りを視認するのが困難であった。また、被切断部材が、ターンテーブル若しくはベースよりも大きいと目盛りが隠れてしまうため、被切断部材をターンテーブルに載せた状態で所望の角度にすることが困難であった。
そこで、本発明は、切断角度の視認性が良好な卓上切断機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、加工部材を支持可能なベース部と、切断刃を支持する切断部と、該ベース部の上方で該切断部を揺動可能に支持すると共に、該ベース部に傾動可能に支持された支持部と、該ベース部に対する該支持部の傾動角度を検出する傾斜角度検出装置と、該切断部に設けられて該傾斜角度検出装置からの角度情報に基づき検出された角度を表示するデジタル表示部とを備える卓上切断機を提供している。
また、本発明は、ベースと、該ベース上に支持されて加工部材を支持し、該ベースに対して回動可能なテーブルと、切断刃を支持する切断部と、該テーブルに設けられて該テーブルの上方で該切断部を揺動可能に支持する支持部と、該ベースに対する該テーブルの回動角度を検出する回動角度検出装置と、該切断部に設けられて該回動角度検出装置からの角度情報に基づき検出された角度を表示するデジタル表示部とを備える卓上切断機を提供している。
更に、本発明は、ベースと、該ベース上に支持されて加工部材を支持し、該ベースに対して回動可能なテーブルと、切断刃を支持する切断部と、該テーブルの上方で該切断部を揺動可能に支持すると共に、該テーブルに対して傾動可能に支持された支持部と、該ベースに対する該テーブルの回動角度を検出する回動角度検出装置と、該テーブルに対する該支持部の傾動角度を検出する傾斜角度検出装置と、該切断部に設けられて該回動角度検出装置からの角度情報に基づき検出された角度と該傾斜角度検出装置からの角度情報に基づき検出された角度とを表示するデジタル表示部とを備える卓上切断機を提供している。
ここで、該切断部は、該切断刃を回転駆動するためのモータと、該モータを収容するためのモータハウジングとを備え、該デジタル表示部は、該モータハウジングに設けられていることが好ましい。
更に、該切断部が該ベース上面から離間する方向に揺動した上死点にある際に、該デジタル表示部は反揺動支点側の上方部に位置するように設けられていることが好ましい。
該切断部が該ベース側に揺動した下死点にある際の該デジタル表示部表面と該ベース上面とが成す反揺動支点側の角度が、直角以上の角度となるように該デジタル表示部を配置したことが好ましい。
また、該切断部にはハンドルが設けられ、該ハンドルは、該デジタル表示部よりも該切断刃側に位置していることが好ましい。
請求項1に記載の卓上切断機によれば、傾動角度検出装置により検出された角度を表示するデジタル表示部が切断部に設けられているので、被切断部材を切断することにより発生する切り屑等がデジタル表示部に付着することはなく、また被切断部材が大きくてもデジタル表示部が隠れることはない。従って、傾斜角度の視認性が良好な状態で卓上切断機を使用することができる。
請求項2に記載の卓上切断機によれば、回転角度検出装置により検出された角度を表示するデジタル表示部が切断部に設けられているので、被切断部材を切断することにより発生する切り屑等がデジタル表示部に付着することはなく、また被切断部材が大きくてもデジタル表示部が隠れることはない。従って、回転角度の視認性が良好な状態で卓上切断機を使用することができる。
請求項3に記載の卓上切断機によれば、回転角度検出装置により検出された角度及び該傾斜角度検出装置により検出された角度を表示するデジタル表示部が切断部に設けられているので、被切断部材を切断することにより発生する切り屑等がデジタル表示部に付着することはなく、また被切断部材が大きくてもデジタル表示部が隠れることはない。従って、傾斜角度及び回転角度の視認性が良好な状態で卓上切断機を使用することができる。
請求項4に記載の卓上切断機によれば、デジタル表示部は、モータハウジングに設けられているので、被切断部材を切断することにより発生する切り屑等がデジタル表示部に付着することはなく、また被切断部材が大きくてもデジタル表示部が隠れることはない。従って、傾斜角度及び回転角度の視認性が良好な状態で卓上切断機を使用することができる。
請求項5に記載の卓上切断機によれば、切断部が該ベース上面から離間する方向に揺動した上死点にある際に、デジタル表示部は反揺動支点側の上方部に位置するように設けられているので、切断部がいかなる揺動位置にあっても常に前方からデジタル表示部を視認可能である。
請求項6に記載の卓上切断機によれば、切断部がベース側に揺動した下死点にある際のデジタル表示部表面とベース上面とが成す反揺動支点側の角度が、直角以上の角度となるので、切断部がいかなる揺動位置にあっても常に前方からデジタル表示部を視認可能である。
請求項7に記載の卓上切断機によれば、ハンドルは、デジタル表示部よりも切断刃側に位置しているので、使用者がハンドルを把持して切断作業を行う際に、切断部がいかなる揺動位置にあってもデジタル表示部がハンドルによって隠れることはなく、常にデジタル表示部を視認可能である。
本発明の第1の実施の形態による卓上切断機について図1乃至図47を参照しながら説明する。図1及び図2に示す卓上切断機である卓上丸鋸1は、床面に配置されて上面に木材等の加工部材を担持するベース部2と、加工部材を切断する切断部4と、切断部4を揺動、傾動可能に支持する支持部3とより構成される。
ベース部2は、図1に示すように、接地部であるベース11と、ベース11に対して回動可能なターンテーブル21と、ベース11上で加工部材の側面に当接して加工部材の位置決めをするフェンス12とを備えている。なお、以下の説明では、フェンス12の加工部材に当接する面が向いている方向を卓上丸鋸1の前側、ベース11が設置される床面側を卓上丸鋸1の下側、フェンス12が延びる方向を左右方向と定義し、それぞれ前後左右側及び上下側として扱う。
ベース11は、図1及び図3に示すように、ターンテーブル21を挟んで左右に分離した右ベース11Aと左ベース11Bとを備え、これら右ベース11Aと左ベース11Bとの頂面が加工部材を担持する面となっている。右ベース11Aと左ベース11Bとの間には、図3、図5に示すように、右ベース11Aと左ベース11Bとに対して前方向に向けて弧状に形成される円弧部16が設けられている。円弧部16は、その側面部がターンテーブル21の回転軸を中心点とする円周上に位置しており、円弧部16の側面下部には、図5に示すように、後述のロックレバー26の凸部26Bと係合する複数の係止溝16aが形成されている。これら係止溝16aは、該中心点から前方にフェンス12と直交して延びる軸を基準軸とし、基準軸(0°)に対して所定の角度、例えば15°、30°、45°等の所定角度の位置に形成されている。また、図5に示すように、右ベース11Aと左ベース11Bとの間には、床面に接して右ベース11Aと左ベース11Bとを連結する連結部15が設けられている。連結部15の略中央付近には、ターンテーブル21を回動可能に支持する回動支持部19が設けられている。
フェンス12は、図1及び図3に示すように、右フェンス12Aと左フェンス12Bとより構成され、右ベース11A上に右フェンス12A、左ベース11B上に左フェンス12Bが担持されて固定されている。右フェンス12Aと左フェンス12Bとの加工部材に当接する壁面はベース11の加工部材を担持する上面と略直角に形成されている。また、左フェンス12Bには、図2に示すように、左フェンス12Bと別部品からなる回動フェンス12Cが左フェンス12Bに設けられた回転軸12Dを軸として回動可能に設けられている。よって図4に示すように、切断部4を傾動させた場合に、回動フェンス12Cを回動させることにより、切断部4を揺動させたとしても、後述の丸鋸刃123がフェンス12に当接しない。
図5及び図6に示すように、連結部15上面で回動支持部19後方付近には、回動支持部19の中心軸を中心とする円弧状の回動発生部である弧状外歯車20がネジ20Aで固定されている。この弧状外歯車20に対する後述の回動量検出ユニット51(図11)の相対移動により、ターンテーブル21の回動量が検出される。
ターンテーブル21は、図1に示すように、右ベース11Aと左ベース11Bとの間に位置し、上面で加工部材を担持するとともに回動の中心となる円台部22と、円台部22から前方向に延出されて、円弧部16の上方に位置する首部となる首台部23とを含んで構成されている。円台部22と首台部23との上面は、ベース11の上面と略同一平面上に位置している。円台部22と首台部23との上面には、開口部が略紡錘形で底面が丸鋸刃123の円周に合った円弧状に凹んでいる弧状凹部24が穿設されている。弧状凹部24の開口部は切断溝プレート25で覆われている。この切断溝プレート25の略中央には、切断部4が揺動された際に丸鋸刃123が挿入される切断溝25aが形成されている。
また弧状凹部24内で切断溝25aに対して左側の位置に、後述のマイコン142等に電力を供給可能な電池ボックス132(図6)が配置されている。
図6及び図7に示すように、弧状凹部24の底面下方であって円台部22の中心位置には回動軸部28が設けられている。回動軸部28はベース11の回動支持部19内空間に挿入されている。回動軸部28及び回動支持部19それぞれを一連に貫く孔内にはボルト32が貫入され、ターンテーブル21がベース11に対して回動可能に固定されている。これにより、ターンテーブル21はベース11より外れることなく、ベース11上で回動可能となる。
首台部23の左側面には側面より突出する凸部23A(図1)が設けられており、ターンテーブル21を回動した際に、左ベース11Bの側面と当接する。首台部23の右側面にも同様の凸部が設けられており、右ベース11Aと当接する。よってこれら凸部がベース11の側面と当接する範囲内でベース11に対してターンテーブル21を回動させることが可能となる。
首台部23の前側には、ターンテーブル21の回動位置を微調整する調整装置41(図1)が設けられている。ターンテーブル21の下面には、図7及び図8に示すように、下面より突出しているピン固定部30及びネジ固定部31が設けられ、これらピン固定部30及びネジ固定部31の下方に、ベース11の弧状外歯車20と関係してターンテーブル21の回動量を検出する回動量検出ユニット51(図8)が設けられている。
また回動軸部28の前方には、図5及び図6に示すように、ネジ27でターンテーブル21の下面に固定された弾性体であるロックレバー26が、円弧部16の下方側に配置されて設けられている。ロックレバー26は、調整装置41(図8)の前端位置まで延出され調整装置41の前端側面に沿って上方向に向かって折り曲げられおり、折り曲げられた先端部分に押下部26Aが構成されている。また、ロックレバー26の円弧部16の側面下部と対峙する位置には、固定部である上方へ向けて突出する凸部26Bが設けられており、この凸部26Bと円弧部16の側面下部に形成された被固定部である係止溝16aとが係合可能となっている。よって、ロックレバー26を含んで回動するターンテーブル21は、係止溝16aが設けられた所定の角度において、凸部26Bと係止溝16aとが係止することにより、固定される。
調整装置41には、図9及び図10に示すように、凸部26Bと係止溝16aとの係止を回避する回避装置であるロックレバー固定ピン49が調整装置41の外殻となるフレーム42に、左右に摺動可能に配置されている。ロックレバー固定ピン49の先端付近にはその外周に渡って固定溝49a(図25)が穿設されている。また、ロックレバー固定ピン49にはバネ50が設けられており、ロックレバー固定ピン49を右方向へと押圧している。ロックレバー26のロックレバー固定ピン49の摺動位置と重なる位置でロックレバー26の左側側部より、舌片26Cが上向きに延設されている。通常はバネ50により固定ピン49は右方位置に保持され、この保持状態で舌片26Cと固定溝49aとは係合しない。この場合には、凸部26Bが係止溝16aと係止することが可能となる。またロックレバー26を押し下げて、ロックレバー固定ピン49を左方向に押圧した状態でロックレバー26を元に戻すと、ロックレバー固定ピン49の先端と舌片26Cとが係合する。これにより、凸部26Bと係止溝16aとは係止不能となり、ターンテーブル21の回動角度を任意の角度とすることが可能となる。
調整装置41には、図8乃至図10に示すように、ロックレバー固定ピン49等の他に、フレーム42の開口部42aを通って前後方向に貫通して、ベース11の円弧部16外周面にその先端が当接可能なベース当接部材である固定ハンドル43と、固定ハンドル43と略直交してフレーム42の孔を貫通している移動部材である調整ネジ44とを備えている。固定ハンドル43の調整ネジ44と直交する個所付近の軸43Aにはネジ加工されており、調整ネジ44の固定ハンドル43と直交する個所付近の軸44Aにもネジ加工されている。これら固定ハンドル43と調整ネジ44とに関係し、ターンテーブル21から延設されたフレーム42の一部である後述の前壁47(図9)と当接するテーブル当接部材であるピース45には、略直交する方向に延び、互いに重ならない孔である第一ネジ孔45a(図10)と第二ネジ孔45b(図10)とが穿設されている。よって調整ネジ44がピース45と第二ネジ孔45bで螺合すると共に、固定ハンドル43もピース45と第一ネジ孔45aで螺合する。従って、固定ハンドル43と調整ネジ44とは、ピース45を介して直交して一体となっている。また固定ハンドル43とピース45とで係止部材を形成している。
ピース45は、図9に示すように、フレーム42から延設された前壁47と後壁48との間で移動可能に配置されている。ピース45と前壁47との間には、左右に並んだバネ46が配置されており、ピース45を後方向に押圧して後壁48に当接させている。固定ハンドル43をねじ込むとピース45との螺合により、軸43Aがピース45に対して後方へ移動する。しかし固定ハンドル43をねじ込んで先端部が円弧部16外周面に当接した後は、固定ハンドル43はそれ以上後方へ移動することができないため、固定ハンドル43とピース45との相対的な移動により、ピース45は前方へ移動する。また、調整ネジ44は両端につまみ44Bがフレーム42を挟むように設けられており、フレーム42に対して左右に移動することはない。調整ネジ44とピース45とは第二ネジ孔45bにより螺合しているため、調整ネジ44を回転させることにより、ピース45と軸44Aとは相対的に左右に移動する。しかし、調整ネジ44は、フレーム42に対して左右方向に動くことはないため、ピース45がフレーム42内で左右に移動する。ターンテーブル21は、凸部26Bと係止溝16aとの係合により所定の位置に固定されるが、微調整を行う場合で特に0°、15°等の係止溝16aが形成されている角度付近では、上述のように凸部26Bと係止溝16aとが係止不能とする。
回動量検出ユニット51は、図12及び図13に示すように、略密閉されたハウジング52内に、増幅部である第一歯車56、第二歯車58、被検出部60及び光センサ62を有している。第一歯車56は、ハウジング52内から外部へ突出して弧状外歯車20と噛合して被回転部となる第一ギア56Aと、第一ギア56Aより大径で第二歯車58と噛合する第二ギア56Bとを一体として有し、軸57で回転可能にハウジング52内に固定されている。第二歯車58は、第二ギア56Bと噛合する第三ギア58Aと、第三ギア58Aより大径で被検出部60と噛合する第四ギア58Bとを一体として有し、軸59で回転可能にハウジング52内に固定されている。被検出部60は、第四ギア58Bと噛合する第五ギア60Aと略円盤形状の被検出要素60Bとを一体として有し、軸61で回転可能にハウジング52内に固定されている。被検出要素60Bは、放射状に100本のスリット60cが形成されている。また被検出要素60Bは、光センサ62より延出される一対の腕部の間に保持されている。この腕部でスリット60cを検出して被検出要素60Bの回転角を測定する。
光センサ62は、図示せぬ2つの発光部と図示せぬ2つの受光部とを備えており、2つの発光部は2つの受光部とそれぞれ対向配置されている。図示せぬ2つの発光部と図示せぬ2つの受光部との間の位置には、被検出要素としての被検出要素60Bが配置されており、被検出要素60Bの回転に伴い、2つの発光部から発せられた光が被検出要素60Bに形成されたスリット60cを通過して、対向する2つの受光部に受光されたり、互いに隣接するスリット60cとスリット60cとの間の被検出要素60Bの部分によって遮られて、対向する2つの受光部によって受光されなかったりするように構成されている。
図示せぬ2つの発光部及び受光部は、互いに被検出要素60Bの周方向へずれた位置関係をなしている。図示せぬ2つの発光部のずれは、被検出要素60Bの回転に伴いマイコン142で検出されるパルスが、図46に示されるように、互いに位相が90°ずれる程度である。図46においては、一方の図示せぬ受光部で検出されたパルスがパルスAであり、他方の図示せぬ受光部で検出されたパルスがパルスBである。
このように、互いに位相が90°ずれた2種類のパルスA、Bが検出されるため、被検出要素60Bの回転方向が時計方向か反時計方向か、即ち、ターンテーブル21の回転方向が時計方向か反時計方向かを検出することができる。
より具体的には、例えば、図46に示されるパルスのハイを1としローを0とし、現在パルスAが0且つパルスBが0の状態であるとすると、次にパルスAが1且つパルスBが0の状態となったとすると、時計周り方向、即ち、図46の右方向にターンテーブル21が回転していると判断することができる。逆に、現在パルスAが0且つパルスBが0の状態であるとすると、次にパルスAが0且つパルスBが1の状態となったとすると、反時計周り方向、即ち、図46の左方向にターンテーブル21が回転していると判断することができる。尚、ターンテーブル21が1°回動するのに対して、被検出部60が72°回転するように、回動量検出ユニット51内ギアの増幅比が設定されている。
また回動量検出ユニット51は、図13に示すように、第一歯車56付近のハウジング52にピン孔53、ネジ固定部54が形成されている。ネジ固定部54は、一部が開口したCの字形状の孔を有している。図14に示すように、ネジ64がネジ固定部31に取り付けられた際にも、ネジ64により締め付けられていない限りは、ネジ64と離間することができる。よって回動量検出ユニット51は、ピン孔53によりピン63でターンテーブル21に対し回動可能になる。また、ユニット固定部であるネジ64により、回動量検出ユニット51を所望の角度でターンテーブル21に対し回動不能に固定することも可能である。尚、ネジ64は、ネジ固定部31との間にバネ64Aを有しているため常に反力を受けるため、ネジ64が締め付けられていない状態でも振動等により外れることはない。
図11に示すように、回動量検出ユニット51がターンテーブル21に取り付けられた状態で、ターンテーブル21の下面より突出する当接板21Aとハウジング52の当接部52Aとの間にユニット押圧部であるバネ55が設けられる。このバネ55による押圧力で、回動量検出ユニット51は、第一ギア56Aを当接箇所として弧状外歯車20に圧接されている。よって、弧状外歯車20に対する第一ギア56Aのガタが発生しにくく、ベース11に対するターンテーブル21の回動を正確に検出することが可能となる。
支持部3は、図6及び図7に示すように、ターンテーブル21の後端側に設けられた傾動支持部71に対して回動する傾動部74を含んで構成されている。
傾動支持部71は、図6に示すように、ターンテーブルの21の後端側に設けられ、上方向へ延設されている。傾動支持部71には、図15に示すように、ターンテーブル21上面と同一平面でかつ切断溝25a(図1)の中心と同軸の支持孔72が形成されており、この支持孔72に傾動部74側のピン状ボルト76が挿入されて傾動支持部71と傾動部74とを連結する。また傾動支持部71の傾動部74と接する壁には、略円形に刳り貫かれた凹部71aが形成されており、この凹部71a内に、支持孔72の中心軸を中心とする円弧状の傾動発生部である弧状内歯車77が図示せぬネジで固定されている。
図18に示すように、傾動部74の傾動支持部71と当接する個所には回動壁78が形成されている。この回動壁78の略中心に穿設された回動孔75内にピン状ボルト76が設けられている。よって傾動支持部71の後面側である凹部71a縁部分に回動壁78が当接し、傾動部74が傾動支持部71に対して回動する場合は、回動面78が凹部71a縁部分に対して摺動しながら回動する。また、回動壁78の端部からは、ピン状ボルト76と略平行で傾動支持部71から傾動部74へ向かう方向に傾動部壁74Aが延設されている。
図16に示すように、傾動部74の回動孔75の右側には、回動孔75を中心とする円弧状の長孔縁80で画成される長孔79が、傾動部74の後面から回動面に貫通して形成されている。また傾動支持部71であって長孔79と対峙する個所には、後述のクランプシャフト81を螺合するクランプ孔73が穿設されている。また回動孔75の左側で、回動壁78と傾動部壁74Aとに囲まれた位置には、弧状内歯車77と関係して傾動支持部71に対する傾動部74の回動量を検出する傾動量検出ユニット101が設けられ、回動孔75の上方には、切断部4を支持する一対の揺動支持腕84が設けられ、揺動支持腕84の間には切断部4と支持部3とを連結する揺動支持ピン85(図15)が設けられている。長孔縁80、傾動量検出ユニット101、ピン状ボルト76は、傾動部壁74A端部に設けられたカバー87(図2)により保護され、外部には露出していない。左側の揺動支持腕84には後述のアーム127が取り付けられるアーム支持部86が設けられている(図1)。
クランプシャフト81は、先端がネジ加工されており、図18に示すように、クランプ孔73と螺合する。よって、傾動部74の回動によって長孔79内でクランプシャフト81が相対的に移動可能な範囲でのみ、傾動部74は傾動支持部71に対して回動することが可能となり、当該第一の実施の形態では、約45°の範囲内で回動することが可能となる。
長孔79を画成する長孔縁80は、図18に示すように、傾動部74の後面より後側に突出している。クランプシャフト81の後端にはクランプレバー82が設けられており、このクランプレバー82と長孔縁80の間には内部にバネ83Aを内蔵したスペーサ83が設けられている。クランプシャフト81は傾動支持部71と螺合しているため、クランプレバー82を回転させクランプシャフト81を締め込むことにより、クランプレバー82及びスペーサ83は、傾動支持部71側に移動する。スペーサ83と傾動支持部71との間には、傾動部74の一部である長孔縁80が介在しているため、スペーサ83と傾動支持部71との間で長孔縁80は狭持される。従って、回動壁78と傾動支持部71との間に摩擦力が発生し、傾動支持部71に対して傾動部74が固定される。よって、これらクランプシャフト81、クランプレバー82、スペーサ83及びバネ83Aからクランプ部が構成される。また、このスペーサ83内のバネ83Aにより、クランプレバー82が長孔縁80を介し傾動支持部71に対して後方へ押圧されるため、クランプレバー82の不意の回転を抑制しガタを押さえることが可能となる。
クランプシャフト81の周辺には、図17、図18に示すように、傾動部74の傾動支持部71に対する回動量を微調整可能な回転装置91が設けられている。回転装置91は、傾動部74に固定された傾動円弧部である傾動円弧歯車92と、傾動円弧歯車92と噛合する回転軸93と、回転軸93と噛合する調整ノブ94とを含んでいる。傾動円弧歯車92は、回動孔75の中心軸を中心とした円弧状に形成されている歯車であり、傾動部74の長孔79周辺外周部分に固定されている。回転軸93は、傾動支持部71に回転可能に固定されており、クランプシャフト81と略平行に後方に延出されている。回転軸93の傾動円弧歯車92と関係する位置には、第一ギア93Aが設けられており、傾動円弧歯車92と噛合している。回転軸93の後端には、第一ギア93Aより大径の第二ギア93Bが設けられている。調整ノブ94は、クランプシャフト81に外挿されて自由回転可能に支持されている。調整ノブ94をクランプシャフト81に外挿して、同軸とすることにより、省スペースとすることができ、微調整部91全体としての実装性を向上させている。
調整ノブ94の前方には第三ギア94Aが一体かつ同軸的に設けられており、第二ギア93Bと噛合している。尚、傾動円弧歯車92から調整ノブ94までは常に噛合しているため、切断部4を傾動させて傾動部74を回動させている時には、調整ノブ94は常に回転状態にある。
傾動量検出ユニット101は、図19及び図20に示すように、略密閉されたハウジング102内に、増幅部である第一歯車106、第二歯車108、被検出部110及び光センサ112を有している。第一歯車106は、ハウジング102内から外部へ突出して、傾動部74に穿設された孔を貫通して弧状内歯車77と噛合して被回転部となる第一ギア106Aと、第一ギア106Aより大径で第二歯車108と噛合する第二ギア106Bとを一体として有し、軸107で回転可能にハウジング102内に固定されている。第二歯車108は、第二ギア106Bと噛合する第三ギア108Aと、第三ギア108Aより大径で被検出部110と噛合する第四ギア108Bとを一体として有し、軸109で回転可能にハウジング102内に固定されている。被検出部110は、第四ギア108Bと噛合する第五ギア110Aと略円盤形状の被検出要素110Bとを一体として有し、軸111で回転可能にハウジング102内に固定されている。被検出要素110Bは、被検出要素として放射状に100本のスリット110cが形成されている。また被検出要素110Bは、光センサ112より延出される一対の腕部の間に保持されている。この腕部でスリット110cを検出して被検出要素110Bの回転角を測定する。
光センサ112は、図示せぬ2つの発光部と図示せぬ2つの受光部とを備えており、2つの発光部は2つの受光部とそれぞれ対向配置されている。図示せぬ2つの発光部と図示せぬ2つの受光部との間の位置には、被検出要素110Bが配置されており、被検出要素110Bの回転に伴い、2つの発光部から発せられた光が被検出要素60Bに形成されたスリット110cを通過して、対向する2つの受光部に受光されたり、互いに隣接するスリット110cとスリット110cとの間の被検出要素110Bの部分によって遮られて、対向する2つの受光部によって受光されなかったりするように構成されている。
図示せぬ2つの発光部及び受光部は、互いに被検出要素110Bの周方向へずれた位置関係をなしている。図示せぬ2つの発光部のずれは、被検出要素110Bの回転に伴い光センサ112で検出されるパルスが、互いに位相が90°ずれている。互いに位相が90°ずれた2種類のパルスが検出されるため、被検出要素110Bの回転方向が時計方向か反時計方向か、即ち、切断部4の回転方向が時計方向か反時計方向かを検出することができる。
図示せぬ2つの発光部及び受光部は、互いに被検出要素110Bの周方向へずれた位置関係をなしている。図示せぬ2つの発光部のずれは、被検出要素110Bの回転に伴いマイコン142で検出されるパルスが、図47に示されるように、互いに位相が90°ずれる程度である。図47においては、一方の図示せぬ受光部で検出されたパルスがパルスAであり、他方の図示せぬ受光部で検出されたパルスがパルスBである。
このように、互いに位相が90°ずれた2種類のパルスA、Bが検出されるため、被検出要素60Bの回転方向が時計方向か反時計方向か、即ち、切断部4の傾動方向が時計方向か反時計方向かを検出することができる。
より具体的には、例えば、図47に示されるパルスのハイを1としローを0とし、現在パルスAが0且つパルスBが0の状態であるとすると、次にパルスAが1且つパルスBが0の状態となったとすると、時計周り方向、即ち、図47の左方向に傾動部74が回転していると判断することができる。逆に、現在パルスAが0且つパルスBが0の状態であるとすると、次にパルスAが0且つパルスBが1の状態となったとすると、反時計周り方向、即ち、図47の右方向に切断部4が傾動していると判断することができる。尚、傾動部74が1°回動するのに対して、被検出部110が72°回転するように、傾動量検出ユニット101内ギアの増幅比が設定されている。
また傾動量検出ユニット101は、図19に示すように、第一歯車106付近のハウジング102にピン孔103、ネジ固定部104が形成されている。ネジ固定部104は、一部が開口したCの字形状の孔であるため、図22に示すように、ネジ114が傾動部74に取り付けられた際にも、ネジ113により締め付けられていない限りは、ネジ114と離間することができる。よって傾動量検出ユニット101は、ピン孔103によりピン113で傾動部74に対し回動可能になる。また、ユニット固定部であるネジ114により、傾動量検出ユニット101を所望の角度で傾動部74に対し回動不能に固定することも可能である。尚、ネジ114は、傾動部74との間にバネ114Aを有しているため常に反力を受けるため、ネジ64が締め付けられていない状態でも外れることはない。図19に示すように、傾動量検出ユニット101が傾動部74に取り付けられた状態で、回動孔75縁とフレーム102の当接部102Aとの間にユニット押圧部であるバネ105が設けられる。このバネによる押圧力で、傾動量検出ユニット101は、第一ギア106Aを当接箇所として弧状内歯車77に圧接されている。よって、弧状内歯車77に対する第一ギア106Aのガタが発生しにくく、傾動支持部71に対する傾動部74の回動を正確に検出することが可能となる。
傾動量検出ユニット101を取り付ける際に、第一ギア106Aが押圧されて弧状内歯車77と噛合可能な位置にあると、取り付け難い。よってその場合には、図21に示すように、バネ105が縮まった位置で傾動量検出ユニット101をネジ114で固定して取り付けても良い。そして傾動量検出ユニット101を取り付けた後にネジ114を緩めて、バネ105により傾動量検出ユニット101を回動させて、第一ギア106Aと弧状内歯車77とを交合させる。
切断部4は、図1に示すように、フレーム121が揺動支持ピン85で揺動支持腕84に接続されている。フレーム121と揺動支持腕84との間には、図示せぬバネが仕込まれており、フレーム121を上方へ持ち上げている。よって切断部4は非切断時には最上位置にある。
フレーム121の先端部分には、図示せぬモータを内蔵するモータハウジング122が設けられており、モータハウジング122の外周前側には切断部4を押し下げる際に把握するハンドル128が設けられている。モータハウジング122の回転軸124には丸鋸刃123が固定されている。丸鋸刃123上半分は、鋸刃カバー125で覆われている。また下半分については鋸刃カバー125に沿って回動可能なセーフティカバー126で覆われている。セーフティカバー126には、セーフティカバー126の回動機構となるアーム127の一端が取り付けられている。このアーム127の他端はアーム支持部86に取り付けられている。またフレーム121の略中央付近には、卓上丸鋸1を持ち運ぶ際に把握する移動用ハンドル129(図2)が設けられている。
図1に示すように、調整装置41の上方には、デジタル表示部131が設けられている。このデジタル表示部131では、図23に示すように、ターンテーブル21の回動角度が0.2°単位で表示され、切断部4の傾斜角度が0.5°単位で表示される。よって、回動角度、傾斜角度を高精度かつ容易に確認することが可能となる。
またデジタル表示部131では、図24に示すように、制御部であるマイコン142より出力される信号に基づき角度が表示される。マイコン142は、検出結果を演算可能な演算手段を備え、かつ電気的に内容を書き換え可能なEEPROM143、回動量検出ユニット51の光センサ62及び傾動量検出ユニット101の光センサ112で検出される信号をマイコン142に入力可能に変換するMiter用エンコーダ144及びBevel用エンコーダ145を備えている。マイコン142には、電池ボックス132、交流電源を直流電源に変換するAC/DCコンバータ146及び供給電力を安定させるレギュレータ147が接続されている。これら電池ボックス132及びAC/DCコンバータ146は、Miter用エンコーダ144及びBevel用エンコーダ145やデジタル表示部131にも接続されて電源を供給している。また電池ボックス132よりの電源とAC/DCコンバータ146を介しての主電源よりの電源とは、主電源がOFF状態では電池ボックス132よりの電源が供給され、主電源がON状態では主電源よりの電源が供給されるように制御されている。尚電池ボックス132より供給される電源は、図示せぬモータ等の動力としての電力は供給されず、マイコン142や、Miter用エンコーダ144及びBevel用エンコーダ145等の制御、測定に係る電力のみに供給される。
また、マイコン142には、回動角度をリセットするMiterリセットスイッチ148、傾斜角度をリセットするBevelリセットスイッチ149、デジタル表示部131のバックライトを点灯するバックライトスイッチ150が接続されている。また、マイコン142による各光センサ62、112よりの出力の演算結果がデジタル表示部131に表示されている。
以下、卓上丸鋸1で加工部材を切断する際の動作説明を行う。卓上丸鋸1で加工部材を切断する際には、加工部材をフェンス12の当接面に当接させベース11上面に担持する。その後に切断部4をハンドル128により引き下げて加工部材を切断するが、例えば加工部材を、フェンス12の当接面に対して斜めに切断したい場合や、ベース11上面に対して斜めに切断したい場合がある。この場合については、以下の手順で切断を行う。
加工部材を、フェンス12の当接面に対して斜めに切断したい場合は、ターンテーブル21を回動させる。切断部4はターンテーブル21上に設けられているため、ターンテーブル21と一緒に回動する。またフェンス12はベース11に固定されているため、加工部材に対して切断部4の丸鋸刃123は加工部材上方から見て斜めに切断されることになる(以下、この切断状態を角度切りと定義する)。
角度切りを行う際に、加工部材の切断角度を、係止溝16aと凸部26Bとの係合により定められる角度とする場合には、ロックレバー26が押し下げられていない状態でターンテーブル21を回動させる。そして所望の角度の係止溝16aに凸部26Bが係合した位置で、固定ハンドル43を回らなくなるまで締め込み、固定ハンドル43の先端をベース11の円弧部16に押圧してターンテーブル21をベース11に対して固定する。この場合には、係止溝16aと凸部26Bとの係合により、ベース11に対するターンテーブル21の回動角度が正確に定められるため、特に回動角度の微調整を行う必要はない。
また、加工部材の切断角度を、任意の角度にする場合には、ロックレバー26の押下部26Aを押し下げると共に、図25に示すように、ロックレバー固定ピン49をフレーム42内に押し込み、舌片26Cを固定溝49aに掛止する。これにより、凸部26Bが係止溝16aの位置にあっても係止溝16aに係合することなく任意の角度に設定することが可能となる。舌片26Cを固定溝49aに掛止した後に、ターンテーブル21を任意の角度付近まで回動させる。当該実施の形態に係る卓上丸鋸1は、回動角度が0.2°単位まで表示されるため、ターンテーブル21を、固定ハンドル43等を握持してそのまま回転させて正確に任意の角度にするのは容易ではない。よって、任意の角度付近まで回動させた後に、微調整を行い、正確に任意の角度とする。
具体的には、図26に示すように、ベース11に設けられた円弧部16に対して、ターンテーブル21に設けられた調整装置41を任意の角度付近に配置する。この状態では、固定ハンドル43先端と円弧部16の外周とは離間しており、またピース45は、バネ45の付勢力により開放位置である後壁48と当接する位置にある。
次に図27に示すように、固定ハンドル43を回して先端を円弧部16に当接させネジとネジ孔との螺進退運動により、ピース45を後壁48から離間させ仮固定位置である調整位置に配置する。この場合、固定ハンドル43はベース当接部材として作用すると共に固定装置としても作用する。この位置では、ピース45と前壁47との間は離間しており、かつバネ46が介在しているため、このバネの反力により、ピース45と螺合関係にある固定ハンドル43は円弧部16に押圧される。この状態では固定ハンドル43とピース45と円弧部16とは互いの位置関係が固定される。しかし、ピース45は、フレーム42に対しては、直接螺合等により固定等されておらず、バネ46によりフレーム42内に支持されているのみの状態であるため、図28に示すように、調整ネジ44を回転させることにより、フレーム42に対するピース45の相対的な位置、即ち固定ハンドル43の先端が円弧部16側面に当接することにより回動不能となった固定ハンドル43及びピース45に対するフレーム42の回動方向の位置を微調整することが可能となる。この時に、微調整できる範囲は、固定ハンドル43の軸43Aに対し、図28に示すように、フレーム42の開口部42aの範囲内であり、これはターンテーブル21の回動量で約±2°の範囲である。
また、ターンテーブル21を回動させることにより、弧状外歯車20に対して回動量検出ユニット51が回動し、この回動量が第一ギア56Aを有する第一歯車56での回転量となる。第一歯車56の回転量に係る回転角は第二歯車58及び被検出部60で増幅され、ターンテーブル21が1°回動することにより、被検出部60は72°回転することになる。被検出要素60Bには一周100スリットが形成されているため、72°の間には20スリットあり、ターンテーブル21の少なくとも0.05°の回動を検出することが可能となる。また、卓上丸鋸1では、切断時に切り屑が発生するが、第一歯車56や、光センサ62等は、ハウジング52内に設置されており、かつハウジング52は略密閉構造であるため、内部に切り屑等が入り込むことなく、高精度にターンテーブル21の回動量を検出することが可能となる。よって微調整を行う際には、デジタル表示部131の回動角表示を見ながら行うことにより、正確に所定の角度に合わせることができる。
微調整により、ターンテーブル21の位置を正確に任意の角度に微調整した後に、固定ハンドル43を更に締め込む。これにより、バネ46が圧縮され、図29に示すように、ピース45が本固定位置である前壁47と当接する位置に移動する。この状態では、ピース45がフレーム42から延設されている前壁47に押し付けられて、移動することができないため、調整ネジ44を回転してもフレーム42とピース45との相対的な位置変化は生じず、従って、ピース45と一体となっている円弧部16に対してフレーム42の位置ずれは抑制される。よって円弧部16と連接しているベース11に対してフレーム42と連接しているターンテーブル21の位置ずれが発生することが防止される。よって、任意の角度で角度切りを行う際にも正確な角度に素早く設定し、加工部材を切断することが可能となる。
次に、加工部材をベース11の当接面に対して斜めに切断したい場合は、図4に示すように、切断部4を傾動させる。切断部4は、傾動部74に支持されているため、傾動部74を傾動支持部71に対して回動可能とするために、クランプシャフト81を緩め、回動壁78と傾動支持部71との当接状態を開放する。これにより切断部4は自重により傾動状態になる。この状態で、加工部材に対して切断部4の丸鋸刃123は加工部材前から見て斜めに切断されることになる(以下、この切断状態を傾斜切りと定義する)。
傾斜切りでは、任意の傾斜角度で加工部材を切断する際には、手動により予め任意の傾斜角度になるように切断部4を保持する(図30)。この状態で調整ノブ94を回転させて傾動部74を徐々に回動させる。
また、傾動部74を回動させることにより、弧状内歯車77に対して傾動量検出ユニット101が回動し、この回動量が第一ギア106Aを有する第一歯車106での回転量となる。第一歯車106の回転量に係る回転角は第二歯車108及び被検出部110で増幅され、傾動部74が1°回動することにより、被検出部110は72°回転することになる。被検出要素110Bには一周100スリットが形成されているため、72°の間には20スリットあり、傾動部74の少なくとも0.05°の回動を検出することが可能となる。
また、卓上丸鋸1では、切断時に切り屑が発生するが、第一歯車106や、光センサ112等は、ハウジング102内に設置されており、かつハウジング102は略密閉構造であるため、内部に切り屑等が入り込むことなく、高精度に傾動部74の回動量を検出することが可能となる。よって微調整を行う際には、デジタル表示部131の回動角表示を見ながら行うことにより、正確に所定の角度に合わせることができる。そして正確に所定の角度に合わせた後にクランプレバー82によりクランプシャフト81を回し、傾動部74を傾動支持部71に固定する。これにより、切断部4を任意の角度に正確に固定することが可能となり、任意の角度で傾斜切りを行う際にも正確な角度で加工部材を切断することが可能となる。
以下、上記の角度切り及び傾斜切りを行った際のデジタル表示部131での角度表示に係る制御を説明する。卓上丸鋸1では、電池ボックス132が設けられているため、電池ボックス132により電源投入後は、常時回動角度及び傾斜角度を検出可能となる。
先ず電池ボックス132に電池を装着すると図31の制御がスタートする。スタートした後、S01で回動角度、傾斜角度のRAMへの記憶値を0°とする。このRAMは記憶手段でありマイコン142に内蔵された図示せぬRAMである。そしてS02へ進み、光センサ62及び光センサ112での光パルスのカウント値を0に設定する。
次にS03へ進んでAC電源が接続されたか否かをマイコン142で検出する。ここでAC電源の接続が確認されなければS07へ進み、デジタル表示部131への電源供給を停止して角度表示を停止し、またバックライトスイッチ150が押されていてバックライトが表示されていた場合は、これも消してS08へと進む。AC電源の接続が確認されればS04へ進み、所定の角度(上記の0°)を表示してS05へと進む。S05ではバックライトスイッチ150が押されているか否かを判断する。ここでバックライトスイッチ150が押されているならば、S06へ進み、バックライトを点灯させた後にS08へと進む。バックライトスイッチ150が押されていないならば、S08へと進む。
S08では、光センサ112の光パルスの有無を検出する。ここで光パルスの検出がされない場合(S08:No)は、スリット110cが形成された被検出部110が回転していない状態、即ち傾動部74が回動せず、切断部4が傾動していない状態であるため、以下の傾動に係るフローを省略し、次に回動に係るフローであるS17へ進む。光パルスが検出された場合(S08:Yes)はS09へと進む。
S09では切断部4の傾動の方向を確認する。卓上丸鋸1を前方から見て、切断部4が左側に倒れる方向、即ち傾動部74が傾動支持部71に対して反時計方向に回動する場合は、S11へ進んで回動量分のパルス数を加算し、S12に進んでデジタル表示部131に表示される角度をマイコン142で演算する。卓上丸鋸1を前方から見て、切断部4が右側に起きあがる方向、即ち傾動部74が傾動支持部71に対して時計方向に回動する場合は、S10へ進んで回動量分のパルス数を減算し、S12に進んでデジタル表示部131に表示される角度をマイコン142で演算する。具体的には、被検出部110Bで検出したパルス数を、20パルス分で1°の傾動として、0.05°刻みでRAMに記憶していた角度に対して加減算する。S12で表示角度を演算した後、S13へ進んで表示角度をRAMに記憶する。
次にS14へ進み、Bevelリセットスイッチ149が押されているか否かを判断する。S13までで設定した角度を0°とする場合にはBevelリセットスイッチ149を押す。ここでBevelリセットスイッチ149が押されない場合(S14:No)には、そのままS17へ進み、ターンテーブル21の回動角度の検出に移る。またBevelリセットスイッチ149が押された場合(S14:Yes)には、S15へ進み、光パルスのカウント数をリセットして0とし、S16へ進んで、RAMに記憶していた値をクリアして0°とする。そしてS17へ進む。
S17以降では、ターンテーブル21の回動角度の検出を行う。まずS17では、光センサ62の光パルスの有無を検出する。ここで光パルスの検出がされない場合(S17:No)は、スリット60cが形成された被検出部60が回転していない状態、即ちターンテーブル21が回動していない状態であるため、以下の回動に係るフローを省略し、S03へと戻る。光パルスが検出された場合(S17:Yes)はS18へと進む。
次にS18でターンテーブル21の回動の方向を確認する。卓上丸鋸1を上方から見て、ターンテーブル21が反時計方向に回動する場合は、S20へ進んで回動量分のパルス数を減算し、S21に進んでデジタル表示部131に表示される角度をマイコン142で演算する。卓上丸鋸1を上方から見てターンテーブル21が時計方向に回動する場合は、S19へ進んで回動量分のパルス数を加算し、S21に進んでデジタル表示部131に表示される角度をマイコン142で演算する。具体的には、被検出部60Bで検出したパルス数を、20パルス分で1°の回動として、0.05°刻みでRAMに記憶していた角度に対して加減算する。S21で表示角度を演算した後、S22へ進んで表示角度をRAMに記憶する。
次にS23へ進み、Miterリセットスイッチ148が押されているか否かを判断する。S22までで設定した角度を0°とする場合にはMiterリセットスイッチ148を押す。ここでMiterリセットスイッチ148が押されない場合(S23:No)には、そのままS03へ戻り、上記フローを再度繰り返す。またMiterリセットスイッチ148が押された場合(S23:Yes)には、S24へ進み、光パルスのカウント数をリセットして0とし、S25へ進んで、RAMに記憶していた値をクリアして0°とする。そしてS03へと戻り、以下同様にフローを繰り返す。
尚、上記のフローにおいて、回動角度を演算するためのステップ(S17〜S25)を、傾斜角度を演算するためのステップ(S08〜S16)よりも先に行ってもよく、また、マルチタスク処理等により、一連のステップ(S08〜S16)を一連のステップ(S17〜S25)とあたかも同時に行っているかのように処理してもよい。
上記一連のフローは電池ボックス132より電力が供給されている限りは、常に行われているため、主電源となるAC電源を接続しない場合であっても、常にターンテーブル21の回動角及び切断部4の傾斜角度を把握することが可能となり、AC電源を接続した際に、特に傾斜角及び回動角を調整することなく使い始めることが可能となる。また、電池ボックス132よりの電力供給は、電池ボックス132内の電池に蓄えられた電気の量に左右され、これが空になると電力供給が停止する。よって、主電源が接続されている場合は、電池ボックス132よりの電力供給を遮断し、主電源の接続が切断されると同時に電池ボックス132より上記マイコン142等に電力供給がされるような制御を組み込んでも良い。
次に、本発明の第2の実施の形態による卓上丸鋸について図48を参照しながら説明する。第2の実施の形態の卓上丸鋸201は、上述の第1の実施の形態の卓上丸鋸1の被切断部材を担持するベース部2と、ハンドル128を有し、被切断部材を切断する切断部4と、切断部4を揺動、傾動可能に支持する支持部3とより構成され、更にデジタル表示部231が、モータハウジング122の前方の上方部に設けられている。従って、被切断部材を切断することにより発生する切り屑等がデジタル表示部231に付着することはない。また、被切断部材が大きくてもデジタル表示部231が隠れることはないので、傾斜角度及び回転角度の視認性が良好な状態で卓上切断機1を使用することができる。更に、切断部4がいかなる揺動位置にあっても、常に前方からデジタル表示部231に表示された回動角度、傾斜角度を容易に確認することが可能となる。また、他の部材については、第1の実施の形態において図1〜図31に基づいて説明したものと同一であるので説明を省略する。
本発明による卓上丸鋸は、上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。例えば、調整装置41において、第一の変更例として、図32に示すように、ピース151と前壁47との間に介在するバネ152を一個としても良い。これにより、調整装置41を構成する部品数を減らすことが可能となる。
調整装置の第二の変更例として、図33乃至図35に示すように、円弧部16の外周側沿って、歯面が下方にある噛合部153を設ける。フレーム154には下方に向かって延出された支持部154Aが設けられおり、支持部154Aには、前後に貫通するネジ孔が形成されている。固定ハンドル43はその軸43Aが支持部154Aに形成されたネジ孔に螺合しており、固定ハンドル43を回転することにより、固定ハンドル43の先端が円弧部16に当接して円弧部16に対するフレーム154の位置を固定することが可能となっている。また軸43Aには、支持部154Aの前後に跨って調整部材155が外挿されている。また軸43Aの支持部154Aの前面と調整部材155との間にはバネ156が外挿されており、調整部材155を前方へ付勢している。調整部材155の後端部には、噛合部153と噛合可能な歯車155Aが設けられており、調整部材155の前端部には、調整部材155を回動させるノブ155Bが設けられている。
調整部材155を用いて微調整を行う場合には、フレーム154が設けられたターンテーブル21を所定の角度付近まで回動させた後、調整部材155を後側へ押し込み、歯車155Aと噛合部153とを噛合させる。この状態でノブ155Bを回転し、所定の角度に微調整する。その後に固定ハンドル43を締め込み、円弧部16に対するフレーム154の位置を固定する。
傾動微調整部の第一の変更例としては、図36に示すように、微調整ノブ163のクランプレバー161と当接する個所に、バネ164を設ける。これにより、微調整ノブ163は、スペーサ162を介して傾動部74を押圧することになり、回動壁78と傾動支持部71との間に摩擦が発生する。クランプレバー161の開放により傾動支持部71と傾動部74との間の当接が解離されると、切断部4は自重により傾動しようとするが、微調整ノブ163及びバネ164により、傾動部74と傾動支持部71との間に摩擦が発生するため、切断部4の自重による傾動を抑制することが可能となる。また、微調整ノブ163は、バネ164で押圧されることにより回転が抑制される。微調整ノブ163と傾動部74は、回転軸93を介して接続されているため、微調整ノブ163の回転が抑制されることにより、傾動部74の回動も抑制される。よって、切断部4の自重による傾動も抑制され、傾動微調整時に、例えば手などで切断部4を所定の角度で保持する必要なく微調整を行うことが可能となる。
傾動微調整部の第二の変更例としては、図37及び図38に示すように、傾動円弧歯車92と選択的に噛合するウォーム166を微調整軸167に設ける。微調整軸167は、軸支持部169の軸心を中心に回転可能に設けられており、軸支持部169は、傾動支持部74下方のターンテーブル21側面に回動可能に設けられている。また、軸支持部169と略同一面上にストッパ170が突出して設けられており、微調整軸167は、軸支持部169から突出するストッパ170と傾動円弧歯車92との間に位置している。
当該第二の変更例に係る傾動微調整部では、通常時には、図37に示すように、ウォーム166が非噛合位置に位置して傾動円弧歯車92と解離している。切断部4を所定の角度にする場合には、図38に示すように、切断部4を所定の角度付近に回動させた後にウォーム166を噛合位置に移動して傾動円弧歯車92と噛合させる。これにより、切断部4は所定の角度付近で保持される。その後に微調整ノブ168を回転してウォーム166により傾動円弧歯車92を回転させて傾動部74を微調整し切断部4を所定の角度にする。そしてクランプレバー82を締めて固定する。
また、傾動微調整部のその他の変更例として。図39に示すように、長孔170を、クランプシャフト81に対して相対的に時計回り、反時計回りにそれぞれ約45°動くようにしても良い。これにより、傾動支持部71に対する傾動部74の回動量が増え、例えば傾動部74に連結される切断部4の傾斜角度を右若しくは左の片側のみではなく、左右両方にそれぞれ約45°傾動させることが可能となる。また図40に示すように、長孔171を傾動部74の略円周部に位置しても良い。
傾動量検出ユニットの第一の変更例としては、図41に示すように、傾動量検出ユニット171の、第一歯車173の回転軸174と被検出部177の回転軸178と伝達部である第二歯車175の回転軸176とが、回転軸174と回転軸178とを結ぶ線を底辺とし、回転軸176を頂点とする略三角形状になるように配置する。回転軸176は、図41及び図42に示すように、ハウジング172と分離した伝達部固定部である支持部179により支持されている。支持部179は、回転軸174と回転軸178とを結ぶ線と略直交する方向に移動可能である。また支持部179は、ネジ180によりハウジング172に固定可能となっている。
傾動量検出ユニット171で、支持部179を回転軸174と回転軸178とを結ぶ線側に付勢し、第二歯車175と第一歯車173及び被検出部177とが当接した状態で、ネジ180を締め、支持部179をハウジング172に固定する。これにより、第一歯車173と第二歯車175と被検出部177との間にガタが発生しなくなり、第一歯車173の回転量に対する被検出部177の回転量をより正確とし、光センサ180における検出精度をより高めることが可能となる。また、支持部179をネジ180で固定せず、回転軸174と回転軸178とを結ぶ線上側に例えばバネ等の伝達部押圧部により押圧してもよい。
傾動量検出ユニットの第二の変更例としては、図43に示すように、第一の実施の形態に係る傾動量検出ユニット101からバネ105を取り除いた形状であっても良い。この第二の変更例では、傾動量検出ユニット101をピン103を軸として回動させ、弧状内歯車77に第一ギア106Aを当接させ、ガタが発生しない状態で固定ネジ114を締め込む。これにより、傾動量検出ユニット101は弧状内歯車77に対してガタが発生しない位置で固定されることになり、傾動支持部71に対する傾動部74の回動を正確に検出することが可能となる。
また、他の変更例として、被検出部を非検出部の軸で回転させる極低出力、低電力のモータをそなえた構成としても良い。このモータにより被検出部に回転の軸力を与えることにより、第二歯車、第一歯車にも軸力が伝達される。第一歯車は弧状内歯車と噛合しているため、これら被検出部、第二歯車、第一歯車がモータにより回転することはない。しかし常に回転の軸力が加わっているため各歯車間にはガタが発生せず、かつ弧状内歯車と傾動量検出ユニットとが相対的に動いた場合にもモータによる反力は僅かであるため、特に弧状内歯車と傾動量検出ユニットとの相対的な動きを阻害することはない。また、停電力のモータを用いることにより、主電源が接続されていない状態でも電池ボックス132で電力を供給することが可能となる。
これら傾動量検出ユニットの変更例は、回動量検出ユニットの対応する箇所にも適応可能である。また、実施の形態及び変更例共に歯車により被検出部を回転させているが、これに限らず例えば摩擦車を用いて回転を増幅、伝達しても良い。
第一の実施の形態に係る卓上丸鋸1では、電池ボックス132を有して、常時ターンテーブル21の回動量及び切断部4の傾動量を測定しているが、これに限らず、図44に示すように、電池ボックス132を設けなくても良い。この場合においてはAC電源が接続されてない状態でターンテーブル21等が回動された場合に、その回動角度をマイコン142で演算することができず、その後にAC電源を接続した場合にターンテーブル21の回動角及び切断部4の傾斜角が不明である。この場合、デジタル表示部131にゼロ設定が必要な旨の表示をしてもよい。よって、ターンテーブル21の回動角及び切断部4の傾斜角をそれぞれ0°にした後にMiterリセットスイッチ148及びBevelリセットスイッチ149を押して初期化し、その後にターンテーブル21の回動等を行う。
また、電池ボックス132の配置個所は、第一の弧状凹部24内に限らず、例えばベース11の下面位置に設けても良い。
また、図45に示すように、卓上丸鋸181の支持部185に、前後方向に移動可能なスライド部187を支持する摺動支持部186Aを他端に備えた保持部186を設けても良い。スライド部187の一端には、摺動部材である図示せぬガイドバーが一体に設けられており、図示せぬガイドバーは摺動支持部186Aで摺動可能に支持されている。スライド部187の他端には揺動支持腕188が設けられている。よって、スライド部187が揺動支持部186Aに対して前後に摺動することにより、この揺動支持腕188に揺動支持ピン188Aで支持された切断部189がベース182及びターンテーブル183上で前後に移動することが可能となる。
保持部186は一端が傾動支持部184で切断溝191aと同位置かつターンテーブル183の上面と同位置に回動可能に支持されており、切断溝191aは、切断部189が前後に移動した際にも丸鋸刃192を収容可能な位置に設けられている。また傾動支持部184はターンテーブル183と一体に設けられている。よって、切断部189の傾動動作、及びターンテーブル183の回動動作は、第一の実施の形態と同様に行うことが可能である。
また、第2の実施の形態の変更例として、図49に示すように第1の実施の形態におけるハンドル128に相当するハンドル228を、モータハウジング122の上側から延び、ハンドル228の握り部228Aをデジタル表示部231よりも鋸刃カバー125(図1)側に延びるように設けても良い。かかる構成によれば、使用者が握り部228Aを把持して切断作業を行う際に、切断部4がいかなる揺動位置にあってもデジタル表示部231が握り部228Aによって隠れることはなく、常にデジタル表示部231に表示された回動角度、傾斜角度を容易に確認することが可能となる。
次に、モータハウジング122へのデジタル表示部231の取付位置及びデジタル表示部231の向きについて図50に基づき説明する。図50は、切断部4が上死点(実線)、下死点(破線)に位置する状態を示している。また、αは切断部4の上死点と下死点との間の最大揺動角度、θは切断部4が上死点に位置する時のデジタル表示部231の表面とベース11上面とのなす角度、θ’は切断部4が下死点に位置する時のデジタル表示部231の表面とベース11上面とのなす角度を現している。
切断部4が下死点に位置する時にθ’が90°より小さいとデジタル表示部231が水平方向より下の方向を向くこととなり、デジタル表示部231の視認性が悪くなる。そこで、θ’が90°以上となるようにするためには、切断部4が上死点にある時のデジタル表示部231の配置を式(1)を満足する関係とする。ここで、α、θ及びθ’の関係は、
θ=θ’+α
であり、θ’が90°以上になるためには、
θ≧90°+α (1)
の関係を満たす必要がある。
また、本実施の形態において、αは45°であるのでθは135°以上である必要がある。また、切断部4が上死点にある際には、デジタル表示部231は作業者側である反揺動支点側を向いていることが望ましいため、θは180°未満とする。
上述した種々の変更例は、それぞれ単独で実施するほか、それぞれの変更例を組み合わせて実施することも可能である。また卓上丸鋸181に種々の変更例を適応して実施することも可能である。
第一の実施の形態に係る卓上切断機の前面斜視図。 第一の実施の形態に係る卓上切断機の後面斜視図。 第一の実施の形態に係る卓上切断機の前面図。 第一の実施の形態に係る卓上切断機の傾動時の前面図。 第一の実施の形態に係る卓上切断機の下面図。 第一の実施の形態に係る卓上切断機の左側面断面図。 第一の実施の形態に係る卓上切断機の右側面要部断面図。 第一の実施の形態に係る卓上切断機のターンテーブルの下面図。 第一の実施の形態に係る卓上切断機の微調整部付近の右側面図。 第一の実施の形態に係る卓上切断機の微調整部付近の下面透視図。 第一の実施の形態に係る卓上切断機のターンテーブルの下面詳細図。 第一の実施の形態に係る卓上切断機のターンテーブル回動支持部周辺の断面詳細図。 第一の実施の形態に係る卓上切断機の回動検出ユニットの平面透視図。 第一の実施の形態に係る卓上切断機の回動検出ユニットのピン付近の断面詳細図。 第一の実施の形態に係る卓上切断機の傾動支持部と傾動部との位置関係を示す断面図。 第一の実施の形態に係る卓上切断機の傾動部付近の後面図。 第一の実施の形態に係る卓上切断機の傾動部と傾動微調整部との関係を表す図。 図17のXVIII−XVIII線に沿った断面図。 第一の実施の形態に係る卓上切断機の傾動量検出ユニット周辺の詳細図。 図19のXX−XX線に沿った断面図。 第一の実施の形態に係る卓上切断機の傾動量検出ユニット周辺の詳細図(バネ圧縮状態)。 図19のXXII−XXII線に沿った断面図。 第一の実施の形態に係る卓上切断機のデジタル表示部の平面図。 第一の実施の形態に係る卓上切断機の回路図。 図9のXXIV−XXIV断面の断面図。 第一の実施の形態に係る卓上切断機の回動微調整に係る平面図。 第一の実施の形態に係る卓上切断機の回動微調整に係る平面図(仮固定状態)。 第一の実施の形態に係る卓上切断機の回動微調整に係る平面図(微調整中)。 第一の実施の形態に係る卓上切断機の回動微調整に係る平面図(本固定状態)。 第一の実施の形態に係る卓上切断機の傾動微調整に係る後面図。 第一の実施の形態に係る卓上切断機の傾動、回動に係る制御を表すフローチャート図。 第一の実施の形態に係る卓上切断機の調整装置の第一の変更例に係る平面図。 第一の実施の形態に係る卓上切断機の調整装置の第二の変更例に係る断面図。 第一の実施の形態に係る卓上切断機の調整装置の第二の変更例に係る下面図。 第一の実施の形態に係る卓上切断機の調整装置の第二の変更例に係る前面断面図。 第一の実施の形態に係る卓上切断機の傾動微調整部の第一の変更例に係る断面図。 第一の実施の形態に係る卓上切断機の傾動微調整部の第二の変更例に係る後面図(傾動状態)。 第一の実施の形態に係る卓上切断機の傾動微調整部の第二の変更例に係る後面図(仮固定状態)。 第一の実施の形態に係る卓上切断機の傾動微調整部のその他変更例(長孔変更)に係る後面図。 第一の実施の形態に係る卓上切断機の傾動微調整部のその他変更例(長孔位置変更)に係る後面図。 第一の実施の形態に係る卓上切断機の傾動量検出ユニットの第一の変更例にかかる後面図。 図41のXLI−XLI断面の断面図。 第一の実施の形態に係る卓上切断機の傾動量検出ユニットの第二の変更例にかかる後面図。 第一の実施の形態の変更例として卓上切断機の電池ボックスを有しない回路図。 第一の実施の形態に係る変更例としてスライド機構を備えた卓上切断機の前面斜視図。 第一の実施の形態に係る卓上切断機の回動量検出ユニットの被検出要素に形成されたスリットにより発生する2つのパルスを示す概略図。 第一の実施の形態に係る卓上切断機の傾動量検出ユニットの被検出要素に形成されたスリットにより発生する2つのパルスを示す概略図。 第二の実施の形態に係る卓上丸鋸の前面斜視図。 第二の実施の形態に係る卓上丸鋸のハンドルの変更例にかかる正面図。 切断部が上死点、下死点に位置する時のデジタル表示部の表面とベース上面とのなす角度を示す説明図。
符号の説明
1 卓上丸鋸 2 ベース部 3 支持部 4 切断部 11 ベース
11A 右ベース 11B 左ベース 12 フェンス 12A 右フェンス
12B 左フェンス 12C 回動フェンス 12D 回転軸 15 連結部
16 円弧部 16a 係止溝 19 回動支持部 20 弧状外歯車
20A ネジ 21 ターンテーブル 21A 当接板 22 円台部
23 首台部 23B 凸部 24 弧状凹部 25 切断溝プレート
25a 切断溝 26 ロックレバー 26A 押下部 26B 凸部
26C 舌片 27 ネジ 28 回動軸部 30 ピン固定部
31 ネジ固定部 32 ボルト 41 回動微調整部 42 フレーム
42A 当接部 42a 開口部 43 固定ハンドル 43A 軸
44 調整ネジ 44A 軸 45 ピース 46 バネ 47 前壁
48 後壁 49 ロックレバー固定ピン 49a 固定溝 50 バネ
51 回動量検出ユニット 52 ハウジング 52A 当接部 53 ピン孔
54 ネジ固定部 55 バネ 56 第一歯車 56A 第一ギア
56B 第二ギア 57 軸 58 第二歯車 58A 第三ギア
58B 第四ギア 59 軸 60 被検出部 60A 第五ギア
60B 被検出要素 61 軸 62 光センサ 63 ピン 64 ネジ
64A バネ 71 傾動支持部 71a 凹部 72 支持孔
73 クランプ孔 74 傾動部 75 回動孔 76 ピン状ボルト
77 弧状内歯車 78 回動面 79 長孔 80 長孔縁
81 クランプシャフト 82 クランプレバー 83 スペーサ 83A バネ
84 揺動支持腕 85 揺動支持ピン 86 アーム支持部
91 傾動微調整部 92 微調整歯車 93 微調整軸 93A 第一ギア
93B 第二ギア 94 微調整ノブ 94A 第三ギア
101 傾動量検出ユニット 102 ハウジング 103 ピン孔
104 ネジ固定部 105 バネ 106 第一歯車 106A 第一ギア
106B 第二ギア 107 軸 108 第二歯車 108A 第三ギア
108B 第四ギア 109 軸 110 被検出部 110A 第五ギア
110B 被検出要素 111 軸 112 光センサ 113 ピン
114 ネジ 114A バネ 121 フレーム 122 モータハウジング
123 丸鋸刃 124 回転軸 125 鋸刃カバー
126 セーフティカバー 127 アーム 128 228 ハンドル
129 移動用ハンドル 131 231 デジタル表示部 132 電池ボックス
141 制御装置 142 マイコン 144 Miter用エンコーダ
145 Bevel用エンコーダ 146 AC/DCコンバータ
147 レギュレータ 148 Miter用リセットスイッチ
149 Bevel用リセットスイッチ 150 バックライトスイッチ

Claims (7)

  1. 加工部材を支持可能なベース部と、
    切断刃を支持する切断部と、
    該ベース部の上方で該切断部を揺動可能に支持すると共に、該ベース部に傾動可能に支持された支持部と、
    該ベース部に対する該支持部の傾動角度を検出する傾斜角度検出装置と、
    該切断部に設けられて該傾斜角度検出装置からの角度情報に基づき検出された角度を表示するデジタル表示部と、を備えることを特徴とする卓上切断機。
  2. ベースと、
    該ベース上に支持されて加工部材を支持し、該ベースに対して回動可能なテーブルと、
    切断刃を支持する切断部と、
    該テーブルに設けられて該テーブルの上方で該切断部を揺動可能に支持する支持部と、
    該ベースに対する該テーブルの回動角度を検出する回動角度検出装置と、
    該切断部に設けられて該回動角度検出装置からの角度情報に基づき検出された角度を表示するデジタル表示部と、を備えることを特徴とする卓上切断機。
  3. ベースと、
    該ベース上に支持されて加工部材を支持し、該ベースに対して回動可能なテーブルと、
    切断刃を支持する切断部と、
    該テーブルの上方で該切断部を揺動可能に支持すると共に、該テーブルに対して傾動可能に支持された支持部と、
    該ベースに対する該テーブルの回動角度を検出する回動角度検出装置と、
    該テーブルに対する該支持部の傾動角度を検出する傾斜角度検出装置と、
    該切断部に設けられて該回動角度検出装置からの角度情報に基づき検出された角度と該傾斜角度検出装置からの角度情報に基づき検出された角度とを表示するデジタル表示部と、を備えることを特徴とする卓上切断機。
  4. 該切断部は、該切断刃を回転駆動するためのモータと、該モータを収容するためのモーターハウジングとを備え、
    該デジタル表示部は、該モータハウジングに設けられていることを特徴とする請求項1乃至3に記載の卓上切断機。
  5. 該切断部が該ベース上面から離間する方向に揺動した上死点にある際に、該デジタル表示部は反揺動支点側の上方部に位置するように設けられていることを特徴とする請求項3あるいは請求項4記載の卓上切断機。
  6. 該切断部が該ベース側に揺動した下死点にある際の該デジタル表示部表面と該ベース上面とが成す反揺動支点側の角度が、直角以上の角度となるように該デジタル表示部を配置したことを特徴とする請求項3記載の卓上切断機。
  7. 該切断部にはハンドルが設けられ、該ハンドルは、該デジタル表示部よりも該切断刃側に位置していることを特徴とする請求項4記載の卓上切断機。
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