JP2006020704A - 生花整形器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 熟練技術の有無に関わらず誰もが自分の意図する姿の生け花を容易に作り上げることができ、更に、作り上げた生け花の花形の不動状態を確実に保持することができる生花整形器を提供することを目的とする。
【解決手段】 水に沈む重さを保有する筒状のケース体2と、該ケース体2の内部に着脱可能に嵌挿され且つ吸水性を保有する花樹を保持するための保持部材3と、から構成し、前記ケース体2の内部形状は上端部又は下端部のどちらか一方が狭くなっていることを特徴とする。
【選択図】 図1(a)(b)
【解決手段】 水に沈む重さを保有する筒状のケース体2と、該ケース体2の内部に着脱可能に嵌挿され且つ吸水性を保有する花樹を保持するための保持部材3と、から構成し、前記ケース体2の内部形状は上端部又は下端部のどちらか一方が狭くなっていることを特徴とする。
【選択図】 図1(a)(b)
Description
本発明は、例えば水盤や花瓶、壺状の器などの花器内に花や樹木などを生けるのに用いる生花整形器に関するものである。
生け花とは、花や樹木などを花瓶や水盤といった花器に美しく飾るものであり、生け花の美しさに花器の豪華さなどが相まって、見る人の気分を和ませ、人の気持ちを優しくすると共に元気を与えてくれる作用を有している。この作用を長期間に亘って有効に発揮するためには、生け花がみずみずしい状態を保ち続けなければならないことはもちろんのこと、見る角度を計算し、全体の形を十分に考慮して美しく作り上げられた生け花の姿を保ち続けなければならない。
しかしながら、従来の水交換作業においては、生け花を一旦花器内から取り出すか、ポンプなどを使用しなければならず、作者の思い通りに作り上げた美しい生け花の姿が崩されると共に、作者の意図も完全に失われてしまう。さらには、花器内に新しい水を補給した後に、再び生け花を花器内に生け直す必要があり、作品本来の姿が全く変えられてしまうだけでなく、手間がかかり非常に面倒であった。特に、剣山を使用する場合は、2cm程度の非常に短く形成された針に花の茎や樹木の一本一本を挿して固定しなければならず、その作業には熟練した高度な技術が必要であり、ましてや全体の見栄えを計算しながら作業を行うことは未熟者にとっては非常に困難であった。
そこで本発明は、上記事情に基づいてなされたものであり、熟練技術の有無に関わらず誰もが自分の意図する姿の生け花を容易に作り上げることができ、更に、作り上げた生け花の花形の不動状態を確実に保持することができる生花整形器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、水に沈む重さを保有する筒状のケース体と、該ケース体の内部に着脱可能に嵌挿され且つ吸水性を保有する花樹を保持するための保持部材と、から構成し、前記ケース体の内部形状は上端部又は下端部のどちらか一方が狭くなっていることを特徴とする。
また、請求項2記載の発明は、水の比重よりも小さい材質からなる筒状のケース体と、該ケース体内の上部に着脱可能に嵌挿され且つ吸水性を保有する花樹を保持するための保持部材と、該ケース体内の下部に着脱可能に嵌挿される水の比重よりも大きい重量調整部材と、から構成し、前記ケース体の内部形状は上端部又は下端部のどちらか一方が狭くなっていることを特徴とする。
ここで、ケース体の形状に関しては、ケース体の内部形状の上下端部のどちらか一方が狭くなってさえいればよいが、上下端部のどちらか一方に向かって内径が徐々に小さくなる形状にすることが望ましい。また、ケース体は筒状であれば必ずしも円筒形状に限るものではない。ケース体の材質としては、請求項1記載の発明の場合は、花器内に生花整形器を収容させた際に、花器内に注入される水によって生花整形器が浮き上がってしまうことを防ぐことができる程度の重さを持つ材質であれば、例えば陶器や金属、ガラスなど特に限定しないが、陶器にすることが望ましい。また、請求項2記載の発明の場合は、水の比重よりも小さい材質であれば、特に限定するものではないが、プラスチックや防水性を有する紙器などにすることが望ましい。尚、ケース体の大きさに関しては、生花整形器を収容する水盤や花瓶などの花器の大きさに合わせて適宜大きさに構成することができ、また、ケース体の重さについても、挿し込まれる花樹の量に合わせて適宜の重さに構成することができ、生け花の起立状態を安定に保持できる重さにすることが望ましい。保持部材に関しては、吸水性を保有し且つ花樹の茎などの下端部分を挿し込んで保持することが可能な部材であれば特に限定するものではなく、例えば吸水性スポンジなどを挙げることができる。また、保持部材の厚みに関しては、挿し込む花樹の太さや大きさに合わせて適宜の厚みにできる。重量調整部材とは、生花整形器に水に沈む重さを保有させるものであり、材質としては陶器や金属、ガラスなどにすることが望ましい。また、重量調整部材の重さに関しては、生け花の起立状態を安定に保持することができる重さであって、生ける花樹の量に合わせて適宜重さに構成することができる。
尚、生花整形器を花器内に収容した際に保持部材全体が水を吸収できるように、請求項6記載の発明のように、ケース体の側面には透かし孔を形成し、請求項8記載の発明のように、重量調整部材には上下方向に貫通する透かし孔を形成することが望ましい。
尚、生花整形器を花器内に収容した際に保持部材全体が水を吸収できるように、請求項6記載の発明のように、ケース体の側面には透かし孔を形成し、請求項8記載の発明のように、重量調整部材には上下方向に貫通する透かし孔を形成することが望ましい。
このように構成することにより、ケース体の内部形状が上端部又は下端部のどちらか一方が狭くなっているため、ケース体の内部に対して保持部材の着脱が容易に行うことができる。また、保持部材をケース体の内部に嵌挿することにより、保持部材の上端部又は下端部のどちらか一方が圧縮されるため、その部分において挿し込まれる花樹を強固に締め付けながら安定に固定させることができる。また、生花整形器を花器内に収容して花器内に水を注入しても、ケース体自身に水に沈む重さを持たせるか、又は、ケース体内に水に沈む重さを有する重量調整部材を備えているので、生花整形器が浮き上がることなく花器の底部に沈ませておくことが可能となり、生け花の起立状態を安定に保つことができる。
請求項3記載の発明は、ケース体の上端に内側に向かって張り出した鍔部が形成してあることを特徴とする。このように鍔部を形成することにより、鍔部がストッパー代わりとなって、保持部材がケース体から抜け出してしまうことを防止することが可能となり、ケース体の内部に保持部材を安定に嵌挿しておくことができる。
請求項4記載の発明は、ケース体の下端部に底蓋が着脱可能に備えてあることを特徴とする。ここで底蓋とは、ケース体の下端の開口部分を閉鎖することが可能であるものを全て含める概念であり、例えば弾力を利用してスナップ式に嵌め合わせるキャップ状であってもよいし、ケース体内の下端部に嵌め込まれる栓状であってもよい。底蓋の材質については、特に限定するものではないが、弾力性を有するプラスチックにすることが望ましい。また、生花整形器を花器内に収容した際に、保持部材全体が水を吸収することができるように、請求項7記載の発明のように、底蓋に上下方向に貫通する透かし孔を形成することが望ましい。このように、ケース体の下端部に底蓋を備えることで保持部材をケース体の内部で安定させることができるため、挿し込まれる花樹をより一層安定に固定することが可能となる。また、保持部材に花樹を挿し込む際に出る保持部材の粉々になった屑を受け取ることができるため、花器内に注入された水の中に屑が浮遊することを防ぐことが可能となる。
請求項5記載の発明は、ケース体の下方にはケース体の高さを調節するための脚部を備えていることを特徴とする。脚部の構成としては、脚部を備えることによりケース体が上げ底状となる形態であり、例えば、筒状の脚部の上端部分にケース体の下端部分を嵌め込んで係止させてもよいし、筒状の脚部内部の上方位置に内側に突出する突起部を形成し、その突起部にケース体の下端を係止させてもよい。
ここで、脚部が筒状である場合には、請求項9記載の発明のように、脚部の側面に脚部の内部に連通する透水孔を備えることが望ましい。これにより、生花整形器を花器内に収容した際に、注入される水が脚部内と花器内とで完全に仕切られてしまうことを防いで、花器内の水を循環させることが可能となり、ケース体内部の保持部材の上下方向から綺麗な水を吸収させることができる。
請求項1及び2記載の発明によれば、ケース体内部の上端部又は下端部のどちらか一方の狭められた部分において、嵌挿される保持部材を圧縮させることが可能となり、その圧縮部分において、ケース体の開口する上面に様々な方向から挿し込まれる花樹を強固に締め付けながら安定且つ強固に固定させることができ、例えば花樹を保持部材に対して鋭い角度(水平に近い角度)から挿し込んだ場合でも、花樹を強固に固定してその状態を保持しておくことができるため、今までには考えられないような様々な生け方を可能にすると共に、剣山に花樹を生ける際のような高度な熟練技術を必要とせずに誰もが自分の思い通りの花形を容易に作り上げることができる。その結果、この生花整形器によって、生け花の普及へと繋がることとなり、日常生活の中で生け花を観賞する機会が増えることで、より心豊かな生活が営めるような生活環境の改善が図られることとなり、今までには考えられないような素晴らしい商品の提供となる。また、生花整形器を花器内に収容して花器内に水を注入しても、ケース体自身に重量を持たせるか、又は、ケース体内に重量調整部材を備えているので、生花整形器が浮き上がることなく花器の底部に沈ませておくことが可能となり、生け花の起立状態を安定に保つことができる。特に、ケース体の内部形状を下端部が狭まった形状にすることにより、ケース体の上面である花樹を挿し込む領域を大きくとることが可能となり、保持部に花樹が生け易くなると共に、生け花を豪華にすることができる点において非常に優れている。
請求項3記載の発明によれば、鍔部がストッパー代わりとなって、保持部材がケース体から抜け出してしまうことを防止することが可能となり、ケース体の内部に保持部材を安定に収容しておくことができるので、その結果、保持部材に挿し込まれる花樹をより安定させることができる。
請求項4記載の発明によれば、保持部材をケース本体と底蓋によって安定させることができるため、挿し込まれる花樹をより一層安定に固定することが可能となる。また、保持部材に花樹を挿し込む際に出る、粉々になった保持部材の屑を受け取ることができるため、花器内に注入された水の中に屑が浮遊することを防ぐことが可能となる。
請求項5記載の発明によれば、脚部を備えることにより、生け花の起立状態の安定化を図ることができると共に、生花整形器を収容する花器の背丈や大きさに合わせて筒状体の高さを調整することが可能となる。
請求項6、7及び8記載の発明によれば、生花整形器を花器内に収容した際に、保持部材全体に水を万遍なく吸収させることが可能となり、挿し込まれる花樹に十分に水が行き渡るため、その結果、生け花のみずみずしい状態を長期間に亘って保つことができる。
請求項9記載の発明によれば、生花整形器を花器内に収容した際に、注入される水が脚部内と花器内とで完全に仕切られてしまうことを防いで、花器内の水を循環させることが可能となり、ケース体内部の保持部材の上下両側から綺麗な水を吸排水することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1(a)(b)は、本発明の第1実施形態を示すものであり、図1(a)は平面図であり、図1(b)はA−A矢視の断面図である。図1(a)(b)に示すように、生花整形器は、上面に開口部1を備える円筒状の陶器製ケース2と、陶器製ケース2の内部に着脱可能に嵌挿する吸水スポンジ3と、陶器製ケース2の下端に備える底蓋4とから構成されている。陶器製ケース2の上端には内側に向かって内径が小さくなるように張り出した鍔部5が形成され、陶器製ケース2の側周壁には陶器製ケース2の内部に連通する透かし孔6が形成されている。また、陶器製ケース2の内部形状は上方に向かって内径が徐々に小さくなるような形状になっている。吸水スポンジ3は、陶器製ケース2の下端から上方に向かって嵌挿して陶器製ケース2内に完全に収容されるものであり、生花整形器を花器内に収容して水を注入することにより、吸収スポンジ3が水を吸収して膨張するため、吸水スポンジ3の陶器製ケース2内への収容状態がより安定する。底蓋4は弾力性を保有するプラスチック板を断面コ字状に屈曲させたものであり、陶器製ケース2の下端部の外周面側に弾力を利用してスナップ式に嵌め合わせている。また、底蓋4の中心部分には上下方向に貫通する透かし孔7が形成されている。
このように構成することにより、吸水スポンジ3を陶器製ケース2の内部に対して着脱する際に、その着脱作業を容易且つスムーズに行うことが可能となり、吸水スポンジ3が崩れたり、粉々になって屑が出たりして作業場所を汚したり、また、その屑を誤って吸い込んでしまったりすることを防ぐことができる。また、陶器製ケース2の内部に吸水スポンジ3を嵌挿することで、陶器製ケース2の内部形状によって吸水スポンジ3の上部が圧縮して強固に締め付けられるため、陶器製ケース2の開口部1から挿し込まれる花樹を吸水スポンジ3の上部で強固に固定させることが可能となり、生け花の不動状態を確実に保持することができる。また、陶器製ケース2が水に沈む程度の重さのある陶器から形成されていることから、生け花の起立状態を安定に保持することができる。また、吸水スポンジ3を陶器製ケース2内に嵌挿する際や吸水スポンジ3に花樹を抜き挿しする際に、陶器製ケース2の鍔部5により吸水スポンジ3が陶器製ケース2の上方に飛び出てしまったり、陶器製ケース2から抜け出してしまうことを防ぐことができる。さらに、底蓋4によって吸水スポンジ3の細かな屑が生花整形器の外部に飛び散ったりこぼれ出たりするこを防ぐことができるため、花器内に注入される水の中に屑が浮遊して水が汚れる心配がない。
このように構成することにより、吸水スポンジ3を陶器製ケース2の内部に対して着脱する際に、その着脱作業を容易且つスムーズに行うことが可能となり、吸水スポンジ3が崩れたり、粉々になって屑が出たりして作業場所を汚したり、また、その屑を誤って吸い込んでしまったりすることを防ぐことができる。また、陶器製ケース2の内部に吸水スポンジ3を嵌挿することで、陶器製ケース2の内部形状によって吸水スポンジ3の上部が圧縮して強固に締め付けられるため、陶器製ケース2の開口部1から挿し込まれる花樹を吸水スポンジ3の上部で強固に固定させることが可能となり、生け花の不動状態を確実に保持することができる。また、陶器製ケース2が水に沈む程度の重さのある陶器から形成されていることから、生け花の起立状態を安定に保持することができる。また、吸水スポンジ3を陶器製ケース2内に嵌挿する際や吸水スポンジ3に花樹を抜き挿しする際に、陶器製ケース2の鍔部5により吸水スポンジ3が陶器製ケース2の上方に飛び出てしまったり、陶器製ケース2から抜け出してしまうことを防ぐことができる。さらに、底蓋4によって吸水スポンジ3の細かな屑が生花整形器の外部に飛び散ったりこぼれ出たりするこを防ぐことができるため、花器内に注入される水の中に屑が浮遊して水が汚れる心配がない。
図2(a)(b)は、本発明の第2実施形態を示すものであり、図2(a)は平面図であり、図2(b)はA−A矢視の断面図である。第2実施形態は、陶器製ケース2を水の比重よりも小さいプラスチックから形成したプラスチックケース8にしたものであり、第1実施形態と相違するところは、プラスチックケース8の内部の上部に吸水スポンジ3を、下部に重量部材9を嵌挿し、その重量部材9が底蓋の役割を果たしている点である。重量部材9は陶器から形成されており、下端部には外側に向かって張り出し且つ先端部が上方に向かって屈曲する嵌合部10が形成されており、その嵌合部10にプラスチックケース8の下端部を弾力を利用して嵌め込むことで、重量部材9がプラスチックケース8の下端から栓状に嵌め込まれて底蓋の役割も果たしている。このように、プラスチックケース8の内部に重量部材9を嵌挿することにより、プラスチックケース8のように水に浮くような比較的軽量な材質(水の比重よりも小さい材質)から形成した場合でも、生花整形器に重量を加えて水の比重よりも大きくなるように調整することが可能となり、花器内に生花整形器を収容して水を注入しても、生花整形器が浮いてしまうことを防止することができる。また、重量部材9が底蓋の役割を兼ね備えているため、吸水スポンジ3の屑を花器内に注入された水の中に浮遊させることを防止することができる。ここで、重量部材9の中心部分には上下方向に貫通する透かし孔11を形成し、吸水スポンジ3が上下両側から水の吸排水を行えるようにしてある。
図3は、本発明の第3実施形態を示す断面図である。第1実施形態と大きく相違するところは、生花整形器の下方に脚台12を設けている点である。脚台12は円筒形状をなしており、脚台12の内部の上方位置には内側に向かって突出する突出部13を形成し、突出部13が形成された位置よりも下方の側周壁には透水孔14が形成してある。この脚台12の上端から内部に生花整形器を嵌め込み、生花整形器の下端が突出部13に係止することで、生花整形器の下方に脚台12を設けるものである。ここで、脚台12の上端は、陶器製ケース2の側周壁に形成した透かし孔6を塞がない高さにする。また、陶器製ケース2の下端に設ける底蓋4は、陶器製ケース2の下端部に嵌め合わせる形態ではなく、脚台12の突出部13と陶器製ケース2との間に板状体の底蓋4を介在させるものである。このように構成することにより、脚台12によって生け花の起立状態の安定化がより一層図られると共に、生花整形器が上げ底状となるため、背丈の高い大きな花器内に収容する場合に、脚台12が高さ調整の役割を果たすこととなり非常に都合が良い。また、脚台12の側周壁に透水孔14を形成することにより、花器内に収容した際に、花器内に注入した水が脚台12内にも循環するため、吸水スポンジ3の下端側から水の吸排水を行うことができるようになり、生け花のみずみずしい状態を長期間に亘って保つことが可能となる。
図4は、本発明の第4実施形態を示す断面図である。第1実施形態と相違するところは、陶器製ケース2の内部形状が下方に向かって徐々に内径が小さくなるような下窄み形状になっている点と、底蓋4が陶器製ケース2の内部に収容されている点である。底蓋4は板状をなしており、底蓋4の収容方法としては、陶器製ケース2の内部の下端部に内側に向かって張り出す張出部15を形成し、その張出部15で底蓋4を支持するものである。陶器製ケース2内に底蓋4と吸水スポンジ3を収容する場合は、内径の大きい陶器製ケース2の上端から下方に向かって嵌挿する。この際、底蓋4がスムーズに陶器製ケース2内に収容可能にするために、陶器製ケース2の開口部1の径が底蓋4よりも大きくなるように、つまり鍔部5の張り出し長さを短めにする。このように陶器製ケース2の内部形状を下方に向かって徐々に内径が小さくなるようにしても、内部に嵌挿する吸水スポンジ3の下端部を圧縮させることができるので、圧縮部分において挿し込まれる花樹を強固に固定することが可能となる。また、底蓋4を陶器製ケース2内に収容しても、吸水スポンジ3の安定化を図ることができると共に、吸水スポンジ3の細かな屑も陶器製ケース2の内部に留めさせて、花器内に注入される水の中に浮遊させることを防ぐことができる。さらに、陶器製ケース2を下窄み形状にすることにより、陶器製ケース2の上面が大きくなって花樹を挿し込む領域を大きくすることが可能であるため、吸水スポンジ3に花樹が生け易くなると共に、生け花を豪華にすることができる。
図5は、本発明の第5実施形態を示す断面図である。第5実施形態は陶器製ケース2を水の比重よりも小さいプラスチックから形成したプラスチックケース8にするものであり、第4実施形態と相違するところは、プラスチックケース8の上下端部に内側に向かって張り出す鍔部5,5を形成し、プラスチックケース8の内部には上から順に吸水スポンジ3と重量部材9を嵌挿している点である。プラスチックケース8の下部に嵌挿した重量部材9は底蓋の役割も兼ね備えており、中心部分には上下方向に貫通する透かし孔11が形成してある。プラスチックケース8の側周面に形成する透かし孔6は、プラスチックケース8内の上部に嵌挿する吸水スポンジ3が水を吸排水できる位置に設ける必要がある。このように構成しても、吸水スポンジ3の下端部が圧縮されて挿し込まれる花樹を強固に締め付けて固定することができると共に、生花整形器を花器内に収容して水を注入しても、花器の底部に安定に沈めておくことができ、生け花の起立状態を安定に保つことが可能となる。
図6は、本発明の第1実施形態の生花整形器の使用例を示す斜視図である。本発明の生花整形器は、上述したように、陶器製ケース2の内部に嵌挿して圧縮された吸水スポンジ3の上部において挿し込まれる花樹16を締め付けて強固に固定するものであり、図番17の花樹ように、水平に近いような角度から吸水スポンジ3に花樹を挿し込んでも、花樹がその状態で強固に固定されて不動状態を保持することができるため、剣山などを使用していた従来の生け花では考えられないような様々な生け方を熟練技術の有無に関わらず誰もが楽しむことができる。もちろん、様々な流派の生け方をマスターするために本発明の生花整形器を使用してもよく、初心者でもそれぞれの流派の生け方を楽しむことができる。また、生け花を生花整形器に生けてしまえば、生け花の不動状態が安定に確保されるため、花器内への出し入れが可能となり、その結果、花器内の水交換作業が容易に行えることとなり、作者が思い通りに生けた生け花の花形を崩すことなく、長期間に亘って生け花のみずみずしい状態を保ち続けることができる。
2 陶器製ケース(ケース体)
3 吸水スポンジ(保持部材)
4 底蓋
5 鍔部
6 透かし孔
7 透かし孔
8 プラスチックケース(ケース体)
9 重量部材(重量調整部材)
11 透かし孔
12 脚台(脚部)
14 透水孔
3 吸水スポンジ(保持部材)
4 底蓋
5 鍔部
6 透かし孔
7 透かし孔
8 プラスチックケース(ケース体)
9 重量部材(重量調整部材)
11 透かし孔
12 脚台(脚部)
14 透水孔
Claims (9)
- 水に沈む重さを保有する筒状のケース体(2)と、該ケース体(2)の内部に着脱可能に嵌挿され且つ吸水性を保有する花樹を保持するための保持部材(3)と、から構成し、前記ケース体(2)の内部形状は上端部又は下端部のどちらか一方が狭くなっていることを特徴とする生花整形器。
- 水の比重よりも小さい材質からなる筒状のケース体(8)と、該ケース体(8)内の上部に着脱可能に嵌挿され且つ吸水性を保有する花樹を保持するための保持部材(3)と、該ケース体(8)内の下部に着脱可能に嵌挿される水の比重よりも大きい重量調整部材(9)と、から構成し、前記ケース体(8)の内部形状は上端部又は下端部のどちらか一方が狭くなっていることを特徴とする生花整形器。
- 前記ケース体(2,8)の上端には内側に向かって張り出した鍔部(5)が形成してあることを特徴とする請求項1又は2記載の生花整形器。
- 前記ケース体(2,8)の下端部には底蓋(4)が着脱可能に備えてあることを特徴とする請求項1、2又は3記載の生花整形器。
- 前記ケース体(2,8)の下方にはケース体(2,8)の高さを調節するための脚部(12)を備えていることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の生花整形器。
- 前記ケース体(2,8)の側面には透かし孔(6)が形成してあることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の生花整形器。
- 前記底蓋(4)には上下方向に貫通する透かし孔(7)が形成してあることを特徴とする請求項4、5又は6記載の生花整形器。
- 前記重量調整部材(9)には上下方向に貫通する透かし孔(11)が形成してあることを特徴とする請求項2、3、4、5、6又は7記載の生花整形器。
- 前記脚部(12)の側面には透水孔(14)が形成してあることを特徴とする請求項5、6、7又は8記載の生花整形器。
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2004
- 2004-07-06 JP JP2004199347A patent/JP2006020704A/ja active Pending
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Legal Events
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Effective date: 20070417 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
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Effective date: 20100629 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
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A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20101109 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |