JP2006016653A - 卑金属ナノ粒子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 粒度分布が比較的狭くかつ平均粒子径が100nm程度以下の卑金属ナノ粒子を効率よく製造することのできる卑金属ナノ粒子の製造方法を提供する。
【解決手段】 Fe、Ni、Co、Cu、Zn、Ti、V、Cr、In、Sn、Pb、Bi、Ga等の卑金属元素を1種以上含む卑金属酸化物前駆体と、Li、Na、K、Rb、Cs等のアルカリ金属、Mg、Ca、Sr、Ba等のアルカリ土類金属、Al等の両性金属の群から選択された1種以上の金属を含む、弗化物、塩化物、臭化物、沃化物等のハロゲン化物、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、リン酸塩等からなる無機塩とを混合し、次いで、この混合物に不活性雰囲気中または還元性雰囲気中かつ前記無機塩の融解温度以下または熱分解温度以下の温度にて熱処理を施すことを特徴とする。
【選択図】 なし
【解決手段】 Fe、Ni、Co、Cu、Zn、Ti、V、Cr、In、Sn、Pb、Bi、Ga等の卑金属元素を1種以上含む卑金属酸化物前駆体と、Li、Na、K、Rb、Cs等のアルカリ金属、Mg、Ca、Sr、Ba等のアルカリ土類金属、Al等の両性金属の群から選択された1種以上の金属を含む、弗化物、塩化物、臭化物、沃化物等のハロゲン化物、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、リン酸塩等からなる無機塩とを混合し、次いで、この混合物に不活性雰囲気中または還元性雰囲気中かつ前記無機塩の融解温度以下または熱分解温度以下の温度にて熱処理を施すことを特徴とする。
【選択図】 なし
Description
本発明は、卑金属ナノ粒子の製造方法に関し、特に、触媒、導電材料、磁性材料等として好適に用いられ、粒度分布が比較的狭くかつ平均粒子径が100nm程度以下の卑金属ナノ粒子を、効率よく製造することが可能な卑金属ナノ粒子の製造方法に関するものである。
近年、触媒、導電材料、磁性材料等の技術分野においては、より高機能を発現させる材料として、径が数十ナノメートル以下の金属ナノ粒子が望まれている。
金属ナノ粒子は、使用される技術分野によって要求される特性は異なるが、いずれの場合においても粒子形状や粒度分布が制御されていることが望ましく、特に、二次凝集の少ない球状ナノ粒子であることが望まれている。この球状ナノ粒子は、従来に増して、高密度に充填させることができるので、その機能を存分に発揮させることが可能である。
金属ナノ粒子の製造方法としては、化学的還元法、ガス蒸発法、気相還元法等がある。
金属ナノ粒子は、使用される技術分野によって要求される特性は異なるが、いずれの場合においても粒子形状や粒度分布が制御されていることが望ましく、特に、二次凝集の少ない球状ナノ粒子であることが望まれている。この球状ナノ粒子は、従来に増して、高密度に充填させることができるので、その機能を存分に発揮させることが可能である。
金属ナノ粒子の製造方法としては、化学的還元法、ガス蒸発法、気相還元法等がある。
(1)化学的還元法
金属塩溶液に水素化硼素ナトリウム等の還元性溶液を加えて液層中で金属塩を還元することによって金属粒子を析出させる方法が一般的である。この化学的還元法では、金、銀、白金等の貴金属ナノ粒子を極めて簡単に合成することができる。
また、この化学的還元法により卑金属ナノ粒子を合成する方法として、銅ナノ粒子を合成する方法が提案されている。
例えば、酸化銅を多価アルコールの存在下でヒドラジンにより還元する方法(例えば、特許文献1参照)、保護コロイドを添加した酸化銅のスラリーをヒドラジンで還元する方法(例えば、特許文献2参照)等が提案されている。
金属塩溶液に水素化硼素ナトリウム等の還元性溶液を加えて液層中で金属塩を還元することによって金属粒子を析出させる方法が一般的である。この化学的還元法では、金、銀、白金等の貴金属ナノ粒子を極めて簡単に合成することができる。
また、この化学的還元法により卑金属ナノ粒子を合成する方法として、銅ナノ粒子を合成する方法が提案されている。
例えば、酸化銅を多価アルコールの存在下でヒドラジンにより還元する方法(例えば、特許文献1参照)、保護コロイドを添加した酸化銅のスラリーをヒドラジンで還元する方法(例えば、特許文献2参照)等が提案されている。
(2)ガス蒸発法
溶融金属を蒸発させて気相の金属とした後、この気相の金属を凝縮させて金属微粒子とする方法、あるいは、沸点の低い金属化合物を気化させた後、熱分解や還元反応により金属ナノ粒子を析出させる方法等である。
(3)気相還元法
気相の金属塩を水素気流中にて還元して、金属微粒子を得る方法である。
この気相還元法では、水素気流中にて析出した金属微粒子同士が衝突により凝集してしまうために、粗大化した粒子や数珠状に繋がった粒子しか得られていない。
そこで、還元する金属塩溶液とアルカリ金属塩溶液との混合溶液を、アルカリ金属塩の溶融温度以上の温度の還元性気流中に噴霧し、その後、アルカリ金属塩の溶融塩中で金属を析出させる、改良型の気相還元法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開平1−290706号公報
特開昭59−116303号公報
特開2003−19427号公報
溶融金属を蒸発させて気相の金属とした後、この気相の金属を凝縮させて金属微粒子とする方法、あるいは、沸点の低い金属化合物を気化させた後、熱分解や還元反応により金属ナノ粒子を析出させる方法等である。
(3)気相還元法
気相の金属塩を水素気流中にて還元して、金属微粒子を得る方法である。
この気相還元法では、水素気流中にて析出した金属微粒子同士が衝突により凝集してしまうために、粗大化した粒子や数珠状に繋がった粒子しか得られていない。
そこで、還元する金属塩溶液とアルカリ金属塩溶液との混合溶液を、アルカリ金属塩の溶融温度以上の温度の還元性気流中に噴霧し、その後、アルカリ金属塩の溶融塩中で金属を析出させる、改良型の気相還元法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
ところで、従来の化学的還元法では、金、銀、白金等の貴金属ナノ粒子については、極めて簡単に合成することができるものの、ニッケル、コバルト、銅等の卑金属ナノ粒子については、卑金属塩を還元して卑金属ナノ粒子を析出させるための適切な還元剤がないこと等の理由により、少数の研究を除いては殆ど研究されていないのが実情である。
例えば、ニッケルナノ粒子については、塩化ニッケル溶液をヒドラジンで還元してニッケル粒子を析出させる方法が提案されているが、析出したニッケル粒子は結晶性や粒子形状が悪いために十分機能を発揮することができず、実用的ではない等の問題点があった。また、コバルトナノ粒子についても同様の問題点があった。
また、銅ナノ粒子については、上述した様な各種の提案がなされているが、これらの方法により得られる銅ナノ粒子は、2次凝集が強いために粒子が凝集化し易いという問題点、あるいは、粗大な粒子が混在してしまうという問題点があった。
また、銅ナノ粒子については、上述した様な各種の提案がなされているが、これらの方法により得られる銅ナノ粒子は、2次凝集が強いために粒子が凝集化し易いという問題点、あるいは、粗大な粒子が混在してしまうという問題点があった。
また、従来のガス蒸発法では、金属ナノ粒子の生成過程において、高温中で生成した金属ナノ粒子同士の衝突により粗大な粒子が生成するために、ナノ粒子から粗大粒子まで混在する粒度分布の広い金属粒子しか得ることができないという問題点があった。
そこで、粒度分布の狭い金属ナノ粒子を得ようとすると、原料のガス濃度が極めて希薄な条件で生成させる必要が有り、生産性が極めて低く、実用的でない方法であった。
また、従来の改良型の気相還元法では、凝集が少ない金属微粒子は得ることができるものの、アルカリ金属の溶融塩中で金属ナノ粒子の成長が生じてしまうために、ナノ粒子からサブミクロン粒子までを含む粒度分布の比較的広い金属微粒子しか得られないという問題点があった。
そこで、粒度分布の狭い金属ナノ粒子を得ようとすると、原料のガス濃度が極めて希薄な条件で生成させる必要が有り、生産性が極めて低く、実用的でない方法であった。
また、従来の改良型の気相還元法では、凝集が少ない金属微粒子は得ることができるものの、アルカリ金属の溶融塩中で金属ナノ粒子の成長が生じてしまうために、ナノ粒子からサブミクロン粒子までを含む粒度分布の比較的広い金属微粒子しか得られないという問題点があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、粒度分布が比較的狭くかつ平均粒子径が100nm程度以下の卑金属ナノ粒子を、効率よく製造することができる卑金属ナノ粒子の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討を行った結果、卑金属酸化物前駆体と無機塩とを混合し、この混合物に不活性雰囲気中または還元性雰囲気中かつ前記無機塩の融解温度以下または熱分解温度以下の温度にて熱処理を施すことにより、粒度分布が比較的狭くかつ平均粒子径が100nm程度以下の卑金属ナノ粒子を、効率よく得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の卑金属ナノ粒子の製造方法は、卑金属酸化物前駆体から卑金属ナノ粒子を生成する方法であって、卑金属元素を1種以上含む卑金属酸化物前駆体と無機塩とを混合し、次いで、この混合物に不活性雰囲気中または還元性雰囲気中かつ前記無機塩の融解温度以下または熱分解温度以下の温度にて熱処理を施すことを特徴とする。
前記混合物を加熱して卑金属酸化物を生じさせ、この卑金属酸化物及び無機塩を含む混合物に前記熱処理を施すことが好ましい。
前記混合物を乾燥した後に前記加熱を施すことが好ましい。
前記加熱の温度範囲は、前記卑金属酸化物前駆体から卑金属酸化物が生成する温度範囲であることが好ましい。
前記混合物を乾燥した後に前記加熱を施すことが好ましい。
前記加熱の温度範囲は、前記卑金属酸化物前駆体から卑金属酸化物が生成する温度範囲であることが好ましい。
前記無機塩は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、両性金属の群から選択された1種以上の金属を含むハロゲン化物、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩またはリン酸塩であることが好ましい。
前記無機塩の添加量は、前記卑金属酸化物前駆体の卑金属酸化物換算値に対して50重量%以上であることが好ましい。
前記卑金属酸化物前駆体は、ゾル状であることが好ましい。
前記無機塩の添加量は、前記卑金属酸化物前駆体の卑金属酸化物換算値に対して50重量%以上であることが好ましい。
前記卑金属酸化物前駆体は、ゾル状であることが好ましい。
本発明の卑金属ナノ粒子の製造方法によれば、卑金属元素を1種以上含む卑金属酸化物前駆体と無機塩とを混合し、次いで、この混合物に不活性雰囲気中または還元性雰囲気中かつ前記無機塩の融解温度以下または熱分解温度以下の温度にて熱処理を施すので、卑金属酸化物前駆体を加熱により脱水縮合して微細な粒子の卑金属酸化物とし、その後、この卑金属酸化物を不活性雰囲気中または還元性雰囲気中かつ前記無機塩の融解温度以下または熱分解温度以下の温度にて熱処理することにより、卑金属酸化物を拡散及び粒成長させることなく、微細な粒子径のまま金属化することができ、微細な粒子径の卑金属酸化物を金属化することができる。したがって、粒子径が比較的揃ったナノメートル級の卑金属ナノ粒子を得ることができる。
よって、粒度分布が比較的狭くかつ平均粒子径が100nm程度以下の卑金属ナノ粒子を得ることができる。
よって、粒度分布が比較的狭くかつ平均粒子径が100nm程度以下の卑金属ナノ粒子を得ることができる。
本発明の卑金属ナノ粒子の製造方法の最良の形態について説明する。
なお、この実施形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
なお、この実施形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
本実施形態の卑金属ナノ粒子の製造方法は、卑金属酸化物前駆体から卑金属ナノ粒子を生成する方法であり、卑金属元素を1種以上含む卑金属酸化物前駆体と無機塩とを混合し、次いで、この混合物に不活性雰囲気中または還元性雰囲気中かつ前記無機塩の融解温度以下または熱分解温度以下の温度にて熱処理を施す方法である。
この方法では、卑金属酸化物前駆体と無機塩との混合物を加熱して卑金属酸化物を生じさせ、この卑金属酸化物及び無機塩を含む混合物に、不活性雰囲気中または還元性雰囲気中かつ無機塩の融解温度以下または熱分解温度以下の温度にて熱処理を施すことが好ましい。
この卑金属酸化物前駆体と無機塩との混合物は、加熱することにより該混合物中の卑金属酸化物前駆体が脱水縮合されて卑金属酸化物が生じる。その後、この卑金属酸化物を含む混合物に、不活性雰囲気中または還元性雰囲気中かつ無機塩の融解温度以下または熱分解温度以下の温度にて熱処理を施すことにより、卑金属酸化物は金属化する。
この卑金属酸化物前駆体と無機塩との混合物は、加熱することにより該混合物中の卑金属酸化物前駆体が脱水縮合されて卑金属酸化物が生じる。その後、この卑金属酸化物を含む混合物に、不活性雰囲気中または還元性雰囲気中かつ無機塩の融解温度以下または熱分解温度以下の温度にて熱処理を施すことにより、卑金属酸化物は金属化する。
この熱処理過程においては、混合物中に分散している極微粒子状態の卑金属酸化物を金属化させる際に、この卑金属酸化物は、拡散せず、粒子成長もせず、極微粒子の状態で金属化されるので、粒子径が100nm程度以下の卑金属ナノ粒子を得ることができる。
卑金属酸化物は無機塩中にて金属化するために、1つ1つが独立した凝集のない状態の卑金属ナノ粒子を得ることができる。
卑金属酸化物は無機塩中にて金属化するために、1つ1つが独立した凝集のない状態の卑金属ナノ粒子を得ることができる。
次に、本実施形態の卑金属ナノ粒子の製造方法について、より具体的に説明する。
ここで用いられる卑金属酸化物前駆体は、卑金属元素を少なくとも1種含有する前駆体であり、卑金属元素としては、Fe、Ni、Co、Cu、Zn、Ti、V、Cr、In、Sn、Pb、Bi、Ga等が好適に用いられる。
この卑金属酸化物前駆体は、Au、Ag、Pt、Pd、Rh、Ru等の貴金属元素を含んでもよい。
ここで用いられる卑金属酸化物前駆体は、卑金属元素を少なくとも1種含有する前駆体であり、卑金属元素としては、Fe、Ni、Co、Cu、Zn、Ti、V、Cr、In、Sn、Pb、Bi、Ga等が好適に用いられる。
この卑金属酸化物前駆体は、Au、Ag、Pt、Pd、Rh、Ru等の貴金属元素を含んでもよい。
この卑金属酸化物前駆体としては、卑金属の塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩等の無機酸塩、カルボン酸塩、脂肪酸塩等の有機酸塩、金属アルコキシド、金属アセチルアセトナート、金属カルボキシレート等の有機金属化合物等を含む溶液に、水、またはアンモニア水、アンモニア炭酸塩、有機アミン類、アルカリ金属の水酸化物や炭酸塩等のアルカリ性溶液、もしくは塩酸、硝酸等の酸を加えて中和あるいは加水分解することにより得られた水酸化物、含水酸化物等である。
この他、これら卑金属水酸化物や含水酸化物とエチレングルコールやジエチレングリコール等のポリオールとの混合物を加熱して得られるポリオール金属等が挙げられる。
これらの卑金属酸化物前駆体は、空気中等の酸化性雰囲気中にて加熱することにより脱水縮合し、卑金属酸化物を生成するものである。
これらの卑金属酸化物前駆体は、空気中等の酸化性雰囲気中にて加熱することにより脱水縮合し、卑金属酸化物を生成するものである。
次いで、この卑金属酸化物前駆体を水等の溶媒中に懸濁もしくは分散させてゾル状態とし、このゾルに、さらに無機塩を溶解した溶液を加えることにより、懸濁液または分散液を調整する。
この懸濁液または分散液より得られる卑金属ナノ粒子の粒径、粒度分布は、卑金属酸化物前駆体の大きさと、この卑金属酸化物前駆体と無機塩とを混合して得られる懸濁液または分散液の混合状態により決定される。
そこで、この懸濁液または分散液のpHを、酸やアルカリ等のpH調整剤を用いて卑金属酸化物前駆体の等電点のpHよりも0.5以上高くまたは低く調整し、ゾル状にしておく必要がある。
この懸濁液または分散液より得られる卑金属ナノ粒子の粒径、粒度分布は、卑金属酸化物前駆体の大きさと、この卑金属酸化物前駆体と無機塩とを混合して得られる懸濁液または分散液の混合状態により決定される。
そこで、この懸濁液または分散液のpHを、酸やアルカリ等のpH調整剤を用いて卑金属酸化物前駆体の等電点のpHよりも0.5以上高くまたは低く調整し、ゾル状にしておく必要がある。
ここで、卑金属酸化物前駆体の懸濁液または分散液の状態が、ゾル状態ではなく凝集状態であった場合、この卑金属酸化物前駆体と無機塩との混合物の混合状態が不均一となるために、この混合物に不活性雰囲気中または還元性雰囲気中かつ無機塩の融解温度以下または熱分解温度以下の温度にて熱処理を施すことにより得られた卑金属ナノ粒子は、粗大な粒子が混在することになってしまい、好ましくないからである。
この無機塩としては、Li、Na、K、Rb、Cs等のアルカリ金属、Mg、Ca、Sr、Ba等のアルカリ土類金属、Al等の両性金属の群から選択された1種以上の金属を含む、弗化物、塩化物、臭化物、沃化物等のハロゲン化物、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、リン酸塩等が好適に用いられる。
このアルカリ金属またはアルカリ土類金属の硫酸塩、炭酸塩、硝酸塩については、水、メタノール、エタノール、2−プロパノール等の一価アルコール、エチレングリコール、グリセリン等の多価アルコール等の水溶性溶媒に溶解することが必要である。その理由は、この塩類を含む溶液を、ゾル状の卑金属酸化物前駆体の懸濁液または分散液と混合させることで、卑金属酸化物前駆体と、アルカリ金属、アルカリ土類金属、両性金属の塩酸塩、沃化塩、臭化塩、弗化塩、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、リン酸塩との均一化を図ると共に、生成する卑金属ナノ粒子の粗大化や凝集を防止するためである。したがって、水溶性溶媒に不溶のものは、混合が不均一になるので好ましくない。
上記の無機塩の具体例を以下に挙げる。ここでは( )内の数字は、融解温度または熱分解温度を示している。
(1)リチウム塩:
LiCl(605℃)、LiI(446℃)、LiBr(550℃)、Li2CO3(618℃)。
(2)カリウム塩:
KNO3(339℃)、KCl(770℃)、KF(860℃)、KI(680℃)、KBr(730℃)、K3PO4(1340℃)、K2SO4(1069℃)、K2CO3(891℃)。
(3)ナトリウム塩:
NaNO3(306℃)、NaCl(801℃)、NaI(651℃)、NaBr(747℃)、NaF(993℃)、Na2SO4(884℃)、Na2CO3(851℃)。
(1)リチウム塩:
LiCl(605℃)、LiI(446℃)、LiBr(550℃)、Li2CO3(618℃)。
(2)カリウム塩:
KNO3(339℃)、KCl(770℃)、KF(860℃)、KI(680℃)、KBr(730℃)、K3PO4(1340℃)、K2SO4(1069℃)、K2CO3(891℃)。
(3)ナトリウム塩:
NaNO3(306℃)、NaCl(801℃)、NaI(651℃)、NaBr(747℃)、NaF(993℃)、Na2SO4(884℃)、Na2CO3(851℃)。
(4)カルシウム塩:
Ca(NO3)2(561℃)、CaCl2(772℃)、CaI2(740℃)、CaBr2(730℃)、CaSO4(1450℃)。
(5)マグネシウム塩:
Mg(NO3)2(330℃)、MgCl2(714℃)、MgI2(700℃)、MgBr2(711℃)、MgSO4(1185℃)。
(6)ストロンチウム塩:
Sr(NO3)2(570℃)、SrCl2(875℃)、SrI2(402℃)。
(7)バリウム塩:
Ba(NO3)2(592℃)、BaCl2(962℃)、BaI2(740℃)、BaBr2(847℃)。
(8)アルミニウム塩:
Al2(SO4)3(770℃)、AlF3(1291℃)。
Ca(NO3)2(561℃)、CaCl2(772℃)、CaI2(740℃)、CaBr2(730℃)、CaSO4(1450℃)。
(5)マグネシウム塩:
Mg(NO3)2(330℃)、MgCl2(714℃)、MgI2(700℃)、MgBr2(711℃)、MgSO4(1185℃)。
(6)ストロンチウム塩:
Sr(NO3)2(570℃)、SrCl2(875℃)、SrI2(402℃)。
(7)バリウム塩:
Ba(NO3)2(592℃)、BaCl2(962℃)、BaI2(740℃)、BaBr2(847℃)。
(8)アルミニウム塩:
Al2(SO4)3(770℃)、AlF3(1291℃)。
この無機塩の添加量は、卑金属酸化物前駆体の卑金属酸化物換算値に対して50重量%以上かつ500重量%以下とするのが好ましく、より好ましくは50重量%以上かつ300重量%以下であり、さらに好ましくは100重量%以上かつ300重量%以下である。
ここで、無機塩の添加量を上記の範囲に限定した理由は、添加量が50重量%未満では、不活性雰囲気中や還元性雰囲気中にて無機塩の融解温度または熱分解温度以下の温度にて加熱している際に、卑金属ナノ粒子同士の融着が生じ、その結果、ナノメートル級の卑金属ナノ粒子に、凝集した卑金属ナノ粒子が混在することになるからであり、一方、添加量が500重量%を超えても、添加効果が飽和してしまい、さらなる添加効果を期待することができないからである。
次いで、この様にして得られた卑金属酸化物前駆体の懸濁液または分散液を、スプレードライヤー等の噴霧乾燥装置、あるいは流動乾燥装置等、通常の乾燥工程にて用いられる乾燥装置を用いて乾燥させ、卑金属酸化物前駆体と無機塩とが均一に混合した乾燥物を得る。
乾燥温度は、懸濁液中または分散液中の溶媒を散逸させるに十分な温度であればよく、通常は、30℃〜120℃である。
乾燥温度は、懸濁液中または分散液中の溶媒を散逸させるに十分な温度であればよく、通常は、30℃〜120℃である。
次いで、この様にして得られた乾燥物を、大気中等の酸化性雰囲気中、卑金属酸化物前駆体が脱水縮合し酸化物を生成させる温度にて加熱し、無機塩中にて卑金属酸化物を生じさせる。
この加熱温度は、卑金属酸化物前駆体が脱水縮合し酸化物を生成させるに十分な温度であればよく、通常は、150℃〜500℃である。
これにより、卑金属酸化物及び無機塩を含む混合物が生成される。
この加熱温度は、卑金属酸化物前駆体が脱水縮合し酸化物を生成させるに十分な温度であればよく、通常は、150℃〜500℃である。
これにより、卑金属酸化物及び無機塩を含む混合物が生成される。
次いで、この卑金属酸化物及び無機塩を含む混合物に、不活性雰囲気中または還元性雰囲気中かつ無機塩の融解温度以下または熱分解温度以下の温度にて熱処理を施すことにより、無機塩中にて卑金属ナノ粒子を生成させる。
この不活性雰囲気を生じさせるガスとしては、アルゴン(Ar)ガス、窒素(N2)ガス、二酸化炭素(CO2)ガス等の不活性ガスが好適に用いられる。
また、還元性雰囲気を生じさせるガスとしては、水素(H2)ガス、一酸化炭素(CO)ガス、アンモニア(NH3)ガス、水素(H2)ガスを1〜10v/v%程度含む水素(H2)−窒素(N2)混合ガス等の還元性ガスが好適に用いられる。
この不活性雰囲気を生じさせるガスとしては、アルゴン(Ar)ガス、窒素(N2)ガス、二酸化炭素(CO2)ガス等の不活性ガスが好適に用いられる。
また、還元性雰囲気を生じさせるガスとしては、水素(H2)ガス、一酸化炭素(CO)ガス、アンモニア(NH3)ガス、水素(H2)ガスを1〜10v/v%程度含む水素(H2)−窒素(N2)混合ガス等の還元性ガスが好適に用いられる。
この様にして得られた卑金属ナノ粒子は、固体状の無機塩により囲まれているので、室温(25℃)まで冷却した後、無機塩を溶解することのできる溶液中に浸漬し、無機塩を溶解除去することにより、取り出すことができる。
浸漬の際に、この溶液に超音波等を印加することにより、無機塩の溶解除去を促進することができる。
浸漬の際に、この溶液に超音波等を印加することにより、無機塩の溶解除去を促進することができる。
以上説明した様に、本実施形態の卑金属ナノ粒子の製造方法によれば、卑金属酸化物を拡散及び粒成長させることなく、微細な粒子径のまま金属化することができ、微細な粒子径の卑金属酸化物を金属化することができる。したがって、粒子径が比較的揃ったナノメートル級の卑金属ナノ粒子を得ることができる。
よって、粒度分布が比較的狭くかつ平均粒子径が100nm程度以下の卑金属ナノ粒子を得ることができる。
よって、粒度分布が比較的狭くかつ平均粒子径が100nm程度以下の卑金属ナノ粒子を得ることができる。
以下、実施例1〜3及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
(実施例1)
「金属ニッケルナノ粒子の作製」
塩化ニッケル6水和物(NiCl2・6H2O)405gを純水4000gに溶解させた塩化ニッケル溶液に、水酸化ナトリウム138gを純水2000gに溶解させた水酸化ナトリウム水溶液を攪拌しながら加え、酸化ニッケルの前駆体であるニッケル含水酸化物スラリーを調整した。このスラリーのpHは、8.0であった。
「金属ニッケルナノ粒子の作製」
塩化ニッケル6水和物(NiCl2・6H2O)405gを純水4000gに溶解させた塩化ニッケル溶液に、水酸化ナトリウム138gを純水2000gに溶解させた水酸化ナトリウム水溶液を攪拌しながら加え、酸化ニッケルの前駆体であるニッケル含水酸化物スラリーを調整した。このスラリーのpHは、8.0であった。
次いで、デカンテーションにより、純水を用いてスラリーからイオン性の不純物を除去・洗浄し、このスラリーに0.05Nの酢酸を加え、ニッケル含水酸化物スラリーのpHを6.5に調整した。
このpH調整後のニッケル含水酸化物スラリーは、ニッケル含水酸化物が沈殿することのないゾル状のスラリーとなった。
このpH調整後のニッケル含水酸化物スラリーは、ニッケル含水酸化物が沈殿することのないゾル状のスラリーとなった。
このゾル状のニッケル含水酸化物スラリーに、硫酸カリウム(K2SO4)50gを純水1000gに溶解させた硫酸カリウム水溶液を加え、次いで、この混合液をスプレードライヤーにて噴霧乾燥し、ニッケル含水酸化物と硫酸カリウムを含む乾燥粉末を作製した。
次いで、この乾燥粉末を大気中、400℃にて1時間加熱した後、9v/v%H2−91v/v%N2混合ガス中、500℃にて1時間熱処理することにより、金属化処理を行った。この加熱物を室温(25℃)まで冷却した後、デカンテーションにより純水を用いて硫酸カリウムを洗浄・除去し、実施例1の金属ニッケルナノ粒子を作製した。
次いで、この乾燥粉末を大気中、400℃にて1時間加熱した後、9v/v%H2−91v/v%N2混合ガス中、500℃にて1時間熱処理することにより、金属化処理を行った。この加熱物を室温(25℃)まで冷却した後、デカンテーションにより純水を用いて硫酸カリウムを洗浄・除去し、実施例1の金属ニッケルナノ粒子を作製した。
この金属ニッケルナノ粒子を透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて観察したところ、その外形形状はほぼ球状、その平均粒子径はほぼ10nmであり、単分散ナノ粒子であることが確認された。
この金属ニッケルナノ粒子の透過型電子顕微鏡(TEM)像を図1に示す。
この金属ニッケルナノ粒子の透過型電子顕微鏡(TEM)像を図1に示す。
(実施例2)
「金属ニッケルナノ粒子の作製」
水酸化ニッケル粉末20gをエチレングリコール1000gに投入し、攪拌しながら130℃に加熱して溶解させた後、さらに170℃まで加熱し、この温度にて24時間保持してエチレングリコール中にポリオールニッケル粒子を析出させたスラリーを作製した。
「金属ニッケルナノ粒子の作製」
水酸化ニッケル粉末20gをエチレングリコール1000gに投入し、攪拌しながら130℃に加熱して溶解させた後、さらに170℃まで加熱し、この温度にて24時間保持してエチレングリコール中にポリオールニッケル粒子を析出させたスラリーを作製した。
次いで、このスラリーに炭酸カリウム(K2CO3)20gを加えて攪拌・溶解させた後、スプレードライヤーにて噴霧乾燥を行い、ポリオールニッケル粒子と炭酸カリウムを含む乾燥粉末を作製した。
次いで、この乾燥粉末を大気中、450℃にて1時間加熱した後、9v/v%H2−91v/v%N2混合ガス中、500℃にて1時間熱処理することにより、金属化処理を行った。この加熱物を室温(25℃)まで冷却した後、デカンテーションにより純水を用いて硫酸カリウムを洗浄・除去し、実施例2の金属ニッケルナノ粒子を作製した。
次いで、この乾燥粉末を大気中、450℃にて1時間加熱した後、9v/v%H2−91v/v%N2混合ガス中、500℃にて1時間熱処理することにより、金属化処理を行った。この加熱物を室温(25℃)まで冷却した後、デカンテーションにより純水を用いて硫酸カリウムを洗浄・除去し、実施例2の金属ニッケルナノ粒子を作製した。
この金属ニッケルナノ粒子を透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて観察したところ、その外形形状はほぼ球状、その平均粒子径はほぼ5nmであり、単分散ナノ粒子であることが確認された。
この金属ニッケルナノ粒子の透過型電子顕微鏡(TEM)像を図2に示す。
この金属ニッケルナノ粒子の透過型電子顕微鏡(TEM)像を図2に示す。
(実施例3)
「インジウム−スズナノ粒子の作製」
塩化インジウム4水和物(InCl3・4H2O)58.6g及び塩化第2スズ4水和物(SnCl4・4H2O)3.7gを純水1000gに溶解させた水溶液に、28重量%アンモニア水39.0gを500gの純水に溶解させた希アンモニア水を攪拌しながら加え、インジウム−スズ酸化物の前駆体スラリーを作製した。
「インジウム−スズナノ粒子の作製」
塩化インジウム4水和物(InCl3・4H2O)58.6g及び塩化第2スズ4水和物(SnCl4・4H2O)3.7gを純水1000gに溶解させた水溶液に、28重量%アンモニア水39.0gを500gの純水に溶解させた希アンモニア水を攪拌しながら加え、インジウム−スズ酸化物の前駆体スラリーを作製した。
次いで、デカンテーションにより、純水を用いてスラリーからイオン性の不純物を除去・洗浄し、このスラリーに0.02Nの硝酸を滴下し、この前駆体スラリーのpHを3.2に調整し、インジウム−スズ前駆体ゾルを作製した。
次いで、このゾルに塩化カルシウム(CaCl2)46gを純水500gに溶解させた塩化カルシウム水溶液を加えた後、スプレードライヤーにて噴霧乾燥を行い、インジウム−スズ前駆体と塩化カルシウムを含む乾燥粉末を作製した。
次いで、このゾルに塩化カルシウム(CaCl2)46gを純水500gに溶解させた塩化カルシウム水溶液を加えた後、スプレードライヤーにて噴霧乾燥を行い、インジウム−スズ前駆体と塩化カルシウムを含む乾燥粉末を作製した。
次いで、この乾燥粉末を大気中、300℃にて1時間加熱した後、9v/v%H2−91v/v%N2混合ガス中、350℃にて1時間熱処理することにより、金属化処理を行った。この加熱物を室温(25℃)まで冷却した後、デカンテーションにより純水を用いて塩化カルシウムを洗浄・除去し、インジウムを95重量%、スズを5重量%含む実施例3のインジウム−スズナノ粒子を作製した。
このインジウム−スズナノ粒子を透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて観察したところ、その外形形状はほぼ球状、その平均粒子径はほぼ15nmであり、単分散ナノ粒子であることが確認された。
このインジウム−スズナノ粒子の透過型電子顕微鏡(TEM)像を図3に示す。
このインジウム−スズナノ粒子の透過型電子顕微鏡(TEM)像を図3に示す。
(比較例)
「インジウム−スズナノ粒子の作製」
実施例3と同様にして、インジウム−スズ前駆体と塩化カルシウムを含む乾燥粉末を作製した。
次いで、この乾燥粉末を大気中、300℃にて1時間加熱した後、9v/v%H2−91v/v%N2混合ガス中、塩化カルシウムの融解温度以上の温度である800℃にて1時間熱処理することにより、金属化処理を行った。この加熱物を室温(25℃)まで冷却した後、デカンテーションにより純水を用いて塩化カルシウムを洗浄・除去し、インジウムを95重量%、スズを5重量%含む比較例のインジウム−スズ粒子を作製した。
「インジウム−スズナノ粒子の作製」
実施例3と同様にして、インジウム−スズ前駆体と塩化カルシウムを含む乾燥粉末を作製した。
次いで、この乾燥粉末を大気中、300℃にて1時間加熱した後、9v/v%H2−91v/v%N2混合ガス中、塩化カルシウムの融解温度以上の温度である800℃にて1時間熱処理することにより、金属化処理を行った。この加熱物を室温(25℃)まで冷却した後、デカンテーションにより純水を用いて塩化カルシウムを洗浄・除去し、インジウムを95重量%、スズを5重量%含む比較例のインジウム−スズ粒子を作製した。
このインジウム−スズ粒子を透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて観察したところ、粒子は凝集して300nm以上の粗大粒子も混在しており、インジウム−スズナノ粒子を得ることができなかった。
このインジウム−スズ粒子の透過型電子顕微鏡(TEM)像を図4に示す。
このインジウム−スズ粒子の透過型電子顕微鏡(TEM)像を図4に示す。
本発明の卑金属ナノ粒子の製造方法は、粒度分布が比較的狭くかつ平均粒子径が100nm程度以下の卑金属ナノ粒子を、効率よく製造することができるものであるから、触媒、導電材料、磁性材料等の卑金属ナノ粒子の製造に用いるのはもちろんのこと、これらの卑金属ナノ粒子とセラミックス、高分子等とのコンポジット化を図ることでナノ粒子の分散性が確保されたコンポジット粒子を製造する際にも極めて有用なものである。
Claims (7)
- 卑金属酸化物前駆体から卑金属ナノ粒子を生成する方法であって、
卑金属元素を1種以上含む卑金属酸化物前駆体と無機塩とを混合し、次いで、この混合物に不活性雰囲気中または還元性雰囲気中かつ前記無機塩の融解温度以下または熱分解温度以下の温度にて熱処理を施すことを特徴とする卑金属ナノ粒子の製造方法。 - 前記混合物を加熱して卑金属酸化物を生じさせ、この卑金属酸化物及び無機塩を含む混合物に前記熱処理を施すことを特徴とする請求項1記載の卑金属ナノ粒子の製造方法。
- 前記混合物を乾燥した後に前記加熱を施すことを特徴とする請求項2記載の卑金属ナノ粒子の製造方法。
- 前記加熱の温度範囲は、前記卑金属酸化物前駆体から卑金属酸化物が生成する温度範囲であることを特徴とする請求項2または3記載の卑金属ナノ粒子の製造方法。
- 前記無機塩は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、両性金属の群から選択された1種以上の金属を含むハロゲン化物、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩またはリン酸塩であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項記載の卑金属ナノ粒子の製造方法。
- 前記無機塩の添加量は、前記卑金属酸化物前駆体の卑金属酸化物換算値に対して50重量%以上であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項記載の卑金属ナノ粒子の製造方法。
- 前記卑金属酸化物前駆体は、ゾル状であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項記載の卑金属ナノ粒子の製造方法。
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-
2004
- 2004-06-30 JP JP2004194422A patent/JP2006016653A/ja active Pending
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