JP2006016494A - 清浄用皮膜形成剤及びこれを用いた清浄方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】清浄対象物に、皮膜形成性高分子を含む組成物をスプレー等で塗布し、しばらく放置してある程度乾燥することによって形成された皮膜を、当該清浄対象物から、その汚れとともに剥離して、前記清浄対象物の表面を清浄するタイプの清浄用皮膜形成剤において、乾燥速度が早く、良好な清浄能力が得られる技術を提供する。
【解決手段】エアゾール用噴射剤(A)と、当該(A)成分に、加圧下で可溶な皮膜形成性高分子(B)[以下、(B)成分ということがある]を含むことを特徴とする清浄用皮膜形成剤を用いて汚れ面を清浄する。
【選択図】 なし

Description

本発明は清浄用皮膜形成剤及びこれを用いた清浄方法に関する。
従来、器物、人体等に付着した汚染物を洗浄する際には、水、界面活性剤、あるいは溶剤などに代表される洗浄剤と、スポンジや雑巾に代表される清浄具との組み合わせが頻繁に用いられている。
例えば、レンジの油汚れは、洗浄剤を含浸させたナイロン製布等で擦ることによって洗浄し、窓ガラスやアルミサッシのレールは、水や洗浄剤を含浸させた雑巾等で拭くことによって洗浄する。
一般的に使用されている清浄具は、繰り返して使用することにより、汚れが蓄積するなど、使用性面および衛生面から見て問題が多い。
例えば、レンジの油汚れは、調理の際の熱で変性し、ナイロン製布等での除去が困難である。そして、苦労の末に除去しても、その洗浄具を再びきれいにすることはさらに負担のかかる仕事である。
しかも、一般的な清浄具は一定の形状を有しているため、大きな凹凸のある表面や、小さな隙間の清浄には適さない場合が多い。そして、無理に清浄しようとすると、汚れを隙間の奥に押し込んだり、汚れを押し潰したりすることにより、逆に除去を困難にしてしまう恐れがある。
なお、汚れに関して言えば、土埃等の粒状汚れは除去が困難であり、水および/または洗浄剤を含浸させた雑巾等で繰り返し拭き取る必要がある。
これらの問題点に鑑み、最近、水および/または洗浄剤を含浸させた使い捨ての清浄具も市販されるようになっている。
例えば、水および/または洗浄剤をシートに含浸してなるシート状清浄具が開発されており、これは、現在、トイレ、浴室、台所、リビング等様々な場所の清浄に用いられている(例えば、特許文献1)。
また、粘着テープも広く使用されているものであり、特に土埃等の粒状汚れには威力を発揮する。
しかしながら、上述のシート状の清浄具や粘着テープは、シート状であるため取り扱い易く清掃し易い反面、その材質から対応できる凸凹の程度には限界があり、結局は汚れを全て除去することはできないという問題がある。
これに対し、汚れ面に皮膜形成性高分子の水溶液または水分散液を塗布し、乾燥して形成させた皮膜を剥離することにより汚れを除去する技術も多数存在する。この場合、製品は塗布する時点では流動性を有しているため、細かい凹凸のある表面の汚れにも対応できる。
例えば、熱可塑性高分子を主成分とする水性分散体組成物を利用する方法がある(例えば、特許文献2)。
しかしながら、上述の熱可塑性高分子を主成分とする水性分散体組成物を利用する方法においては、水を溶媒または分散剤に使用した場合、その揮発性の低さから、乾燥させるための時間が極めて長い。清浄後にすぐその場所や物品を使用する場面では、この乾燥時間の長さは極めて重大な欠点として挙げられる。
そこで、乾燥時間の短縮を目的とし、アルコール等の有機溶剤を溶媒として用いて水不溶性の皮膜形成性高分子をスプレー塗布して剥離する方法や(例えば、特許文献3)、同じく皮膜形成性高分子をエタノール等の揮発性有機溶媒中に溶解して、エアゾールスプレー塗布して剥離する方法がある(例えば、特許文献4)。
特開平6−296571号公報 特開昭50−15362号公報 特開昭62−167373号公報 特開昭61−231097号公報
しかしながら、揮発性有機溶媒を用いても、その中に溶解している皮膜形成性高分子が溶媒の揮発を抑制するため、結局は乾燥にかかる時間は長くなり、短縮効果は不充分である。また、清浄能力も不充分である。
なお、乾燥時間の増大は、塗布性にも影響する。例えば垂直面や狭い面積の表面に処理した場合、重力で下に垂れるなどの現象が見られる。そのような場合、清浄効率が悪くなるほか、清浄対象ではない部分にも剤が処理されるため、剥離する手間が増えてしまうという問題点がある。
したがって、本発明においては、清浄対象物に、皮膜形成性高分子を含む組成物をスプレー等で塗布し、しばらく放置してある程度乾燥することによって形成させた皮膜を、当該清浄対象物から、その汚れとともに剥離して、前記清浄対象物の表面を清浄するタイプの清浄用皮膜形成剤において、乾燥速度が早く、良好な清浄能力が得られる技術を提供することを課題とする。
本発明においては、前記課題を解決するために以下の手段を提供する。
第1の発明は、エアゾール用噴射剤(A)と、当該(A)成分に、加圧下で可溶な皮膜形成性高分子(B)を含むことを特徴とする清浄用皮膜形成剤である。
第2の発明は、前記第1の発明の清浄用皮膜形成剤において、有機溶剤を含まないことを特徴とする清浄用皮膜形成剤である。
第3の発明は、前記第1または第2の発明の清浄用皮膜形成剤において、(B)成分が、環状構造を有する疎水性モノマーから誘導される構成単位(b1)を含む清浄用皮膜形成剤である。
第4の発明は、前記第3の発明の清浄用皮膜形成剤において、(B)成分を構成する全モノマー中の、構成単位(b1)を誘導するモノマーの割合が、10〜90質量%である清浄用皮膜形成剤である。
第5の発明は、前記第1〜4の発明のいずれかの清浄用皮膜形成剤において、(B)成分が、架橋性官能基を有するモノマーから誘導される構成単位(b2)を含む清浄用皮膜形成剤である。
第6の発明は、前記5の発明の清浄用皮膜形成剤において、(B)成分を構成する全モノマー中の、構成単位(b2)を誘導するモノマーの割合が、0.01〜10質量%である清浄用皮膜形成剤である。
第7の発明は、前記第1〜6の発明のいずれかに記載の清浄用皮膜形成剤を、汚れ面に対して、エアゾール噴射して乾燥させた後に形成させた皮膜を剥離することにより清浄することを特徴とする清浄方法である。
なお、本特許請求の範囲及び明細書において「構成単位」とは重合体と構成するモノマー単位のことである。
本発明においては、清浄対象物に、皮膜形成性高分子を含む組成物をスプレー等で塗布し、しばらく放置してある程度乾燥することによって形成された皮膜を、当該清浄対象物から、その汚れとともに剥離して、前記清浄対象物の表面を清浄するタイプの清浄用皮膜形成剤において、乾燥速度が早く、良好な清浄能力が得られる技術を提供できる。
[清浄用皮膜形成剤]
本発明の清浄用皮膜形成剤は、エアゾール用噴射剤(A)と、この(A)成分に、加圧下で可溶な皮膜形成性高分子(B)を含むことを特徴とする。
エアゾール用噴射剤(A)
エアゾール用噴射剤は、エアゾール製品などで一般的に用いられる成分である。
例えば、(A)成分は、室温(-10〜50℃)、大気圧の雰囲気中では気体であって、室温、5MPaの加圧条件下では液体状となるものである。
この様な(A)成分においては、公知の耐圧エアゾール容器等の耐圧収納容器に、常法により、(A)成分を封入すると、容器内部は室温、0.2〜5MPaの加圧状態となり、これにより(A)成分は、その一部または全部が液体状となる。
そして、室温、大気圧の雰囲気(環境)中で、(A)成分を封入した耐圧収納容器を用いてエアゾール噴射を行うと、当該雰囲気下において、(A)成分は気体となる。
(A)成分としては、例えば、液化石油ガス(LPG)、ジメチルエーテル(DME)、窒素、酸素、二酸化炭素などが挙げられ、LPG、DMEが好ましい。
(A)成分は1種または2種以上混合して用いることができる。
清浄用皮膜形成剤中における(A)成分の含有量は、清浄用皮膜形成剤全体に対し、40〜98質量%であることが好ましく、より好ましくは55〜95質量%、より一層好ましくは、65〜90質量%である。40質量%未満であると、組成物の粘度が増加して噴射しにくくなる不具合が生じるおおそれがあり、一方、98質量%を超えると、噴射時に皮膜形成性高分子が飛散して良好な皮膜を形成できないという難点が生じるおそれがある。
また、本発明の清浄用皮膜形成剤においては、エタノール等の有機溶剤を含まないことが好ましい。これにより、乾燥速度をより早くすることがき、清浄能力も向上する。
(A)成分に、加圧下で可溶な皮膜形成性高分子(B)
(B)成分は、(1)(A)成分に、加圧下で可溶であり、(2)皮膜形成性の、高分子である。
「(A)成分に、加圧下で可溶な」とは、『温度20℃、圧力5Mpaの加圧条件下で液体状となった(A)成分に対して、(B)成分が無限大に均一混合可能である』という意味である。
この条件で液体状となった(A)成分に対して可溶であれば、0.2.〜5MPaの範囲の実際の使用条件下において、一部または全部が液体状となった(A)成分に、(B)成分が溶解し得る。そのため、以下の様に皮膜形成が可能となる。
「皮膜形成性」とは、室温、大気圧条件下において、皮膜を形成し得るものであって、当該皮膜が、べたべたせず、手等で剥離可能なものである。
具体的には、耐圧収納容器内において、加圧下で一部または全部が液状となった(A)成分に、(B)成分を溶解した溶液を、固体状の被清浄物に吹き付けると、被清浄物に吹き付けられた溶液中の(A)成分が速やかに揮発する。これにより、(B)成分が残留する。そして、このときに皮膜が形成され、この皮膜が手で剥離できる様な特性を有するものであればよい。通常上記の加圧条件下で(A)成分に溶解可能であり、室温で固体状のものであれば、皮膜を形成し得る。
つまり、加圧条件下において、(A)成分に溶解できないと、エアゾール噴射して被清浄物に吹き付けても(B)成分は皮膜を形成できず、清浄効果は得られない。また、(B)成分は、室温で固体状でなければ、室温で膜形成能を有さず、汚れを充分に除去することができない。
室温で固体であるためには、(B)成分のガラス転移点は-15℃以上、好ましくは-10℃以上、実質的には50℃以下である。下限値以上のガラス転移点を有することにより、皮膜のべとつきを防ぎ、また剥離可能な特性を得ることができる。50℃を超えると、皮膜が硬化して一度に簡単に剥離ができないおそれがある。
なお、ガラス転移温度は、示差走査熱量測定装置(DSC)による測定値である。
よって、(B)成分としては、上記ガラス転移点の条件を満足し、室温、大気圧条件下で固体状の高分子であり、さらに上記「(A)成分に、加圧下で可溶な」という条件を満足するものであれば、使用し得る。
また、清浄用皮膜形成剤中に高分子の可塑剤となる低揮発性物質がないことが好ましい。
(A)成分に加圧下で容易に溶解させつつ、形成された皮膜が剥離可能であるためには、(B)成分の分子量は、重量平均分子量20,000〜5,000,000、好ましくは、100,000〜500,000程度のものを用いればよい。
なお、重量平均分子量は、ポリスチレンを基準物質としたゲル濾過クロマトグラフィー(GPC)による測定値である。
(B)成分の重量分子量が20,000未満であると、皮膜強度が低下して、乾燥後でも剥離ができないという不具合点が生じるおそれがあり、5,000,000を超えると、組成に安定な状態で配合できなくなったり、たとえ配合しても組成物の粘度が増加して噴射できなくなるおそれがある。
この様に、(B)成分としては、室温、大気圧条件下で固体状態を示し、液体状態となった(A)成分に溶解する高分子化合物であれば、特に限定されるものではなく、公知の種々の高分子化合物を用いることができる。
具体的には、例えば、ポリウレタン系、ビニル系、アクリル系、アルキド系、メラミン系、尿素系、フェノール系、多糖系、ポリエステル系高分子を用いることができる。
これらの中でも、配合安定性および皮膜形成性に優れていることから、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂を用いることが好ましい。
(B)成分は、環状構造を有する疎水性モノマーから誘導される構成単位(b1)
[構成単位(b1)ということがある]及び/または架橋性官能基を有するモノマーから誘導される構成単位(b2)[構成単位(b2)ということがある]を有することが好ましい。
これらの構成単位(b1)、構成単位(b2)の一方あるいは両方を有することにより、噴射後に形成される皮膜の強度が向上し、剥離性も良好となる。そのため、清浄効果がさらに向上する。また使用性も向上する。
・環状構造を有する疎水性モノマーから誘導される構成単位(b1)
「環状構造を有する」という特定において、「環状構造」は芳香族性を有するものであってもよいし、脂環式基の様に芳香族性を有しないものであってもよい。また、炭素と水素以外に、窒素、硫黄、酸素等のヘテロ原子を含むものであってもよい。ただし、環状炭化水素基が好ましい。また、「環構造」は飽和であっても不飽和であってもよい。また、「環構造」は、単環であっても、多環であってもよい。
構成単位(b1)の「環構造」により、(B)成分によって形成される膜の強度を向上させることができる。
具体的には、アダマンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基や、ボルニル基、イソボルニル基等の脂環式炭化水素基等が挙げられる。また、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基等の芳香属性を有する基が挙げられる。
また、「疎水性モノマー」とは、水酸基、カルボニル基等の親水性を示す構造を有しないことを示す。
環状構造を有する疎水性モノマーとしては、スチレン、スチレンクロライド(などの(メタ)アクリル酸エステル系モノマー以外のビニル系モノマー;(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、アクリル酸−2−エチルフェニル、(メタ)アクリル酸−1−ナフチル、(メタ)アクリル酸−2−ナフチル、(メタ)アクリル酸ボルニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸アダマンチルなどの(メタ)アクリル酸エステル系モノマー等が挙げられる。
なお「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸とメタクリル酸の一方或いは両方を示す。
これらの中でも、配合安定性と皮膜剥離性の観点から、スチレン、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジルが好ましい。
構成単位(b1)は、1種または2種以上混合して用いることができる。
構成単位(b1)の含有量については、(B)成分を構成する全モノマー中の、構成単位(b1)を誘導するモノマーの割合が、10〜90質量%であることが好ましく、より好ましくは20〜85質量%、より一層好ましくは、30〜80質量%である。
ここで、「(B)成分を構成する全モノマー中の、構成単位(b1)を誘導するモノマーの割合」とは、(B)成分を合成する際の、仕込みのモノマー全量に対する、構成単位(b1)を誘導するモノマーの割合を示す。
10質量%未満であると、配合効果が充分得られず、皮膜強度が低下する傾向があり、一方、90質量%を超えると、組成に安定な状態で配合できなくなったり、組成物の粘度が増加して噴射できなくなるおそれがある。
・架橋性官能基を有するモノマーから誘導される構成単位(b2)
架橋性官能基を有するモノマーは、不飽和基等の架橋性官能基を2つ以上有していればよい。架橋性官能基の数は、通常は3以下である。
架橋性官能基を有するモノマーとしては、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド、ポリエチレングリコール(p=9;EO(エチレンオキサイド)付加モル数が9個)ジアクリレート(以下、PEG400DAという)、1,4−フェニレンビスアクリレート、シリコン系二官能モノマー(例えば、X−22−164B(製品名、信越化学工業株式会社製))、メタクリル酸グリシジル、N−メチロールアクリルアミドなどが挙げられる。
これらの中でも、重合反応の容易さや皮膜強度の高さから、PEG400DA、メタクリル酸グリシジルが好ましい。
(B)成分を構成する全モノマー中の、構成単位(b2)を誘導するモノマーの割合は、0.01〜10質量%であることが好ましく、より好ましくは0.05〜8質量%、より一層好ましくは、0.1〜5質量%である。
ここで、「(B)成分を構成する全モノマー中の、構成単位(b2)を誘導するモノマーの割合」とは、(B)成分を合成する際の、仕込みのモノマー全量に対する、構成単位(b2)を誘導するモノマーの割合を示す。
0.1質量%未満では、皮膜強度向上の効果は十分ではない。
10質量%を超えると、(B)成分の分子量が過度に増大し、組成に安定な状態で配合できなくなる傾向があり、組成物の粘度が増加して噴射できなくなる傾向がある。
なお、(B)成分は、通常、前記構成単位(b1)、(b2)の他に、これらの構成単位に該当しない共重合可能は他の構成単位を含む。
以上をふまえ、本発明に用いられる好ましい(B)成分を以下に記す。
ビニル系樹脂としては、例えば、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル・ビニルアルコール共重合体、ポリスチレン、ポリスチレンクロライド、スチレン・塩化ビニル共重合体などが挙げられる。
アクリル系樹脂としては、アクリル酸メチル・アクリル酸n−ブチル・PEG400DA共重合体、アクリル酸エチル・アクリル酸n−ブチル・PEG400DA共重合体、アクリル酸tert−ブチル・アクリル酸n−ブチル・PEG400DA共重合体、アクリル酸シクロヘキシル・アクリル酸n−ブチル・PEG400DA共重合体、アクリル酸ベンジル・アクリル酸n−ブチル・PEG400DA共重合体、アクリル酸シクロヘキシル・アクリル酸メチルアクリル酸n−ブチル・PEG400DA共重合体、アクリル酸tert−ブチル・アクリル酸シクロヘキシル・PEG400DA共重合体、アクリル酸tert−ブチル・アクリル酸ベンジル・PEG400DA共重合体、アクリル酸メチル・アクリル酸ベンジル・PEG400DA共重合体、メタクリル酸ジメチルアミノエチル・メタクリル酸グリシジル・アクリル酸メチル・アクリル酸n−ブチル共重合体、アクリル酸ジメチルアミノエチル・メタクリル酸グリシジル・アクリル酸メチル・アクリル酸n−ブチル共重合体、などが例示できる。
これらの中でも、配合安定性と吐出物の固化性から、アクリル酸シクロヘキシル・アクリル酸メチルアクリル酸n−ブチル・PEG400DA共重合体、アクリル酸tert−ブチル・アクリル酸ベンジル・PEG400DA共重合体、メタクリル酸ジメチルアミノエチル・メタクリル酸グリシジル・アクリル酸メチル・アクリル酸n−ブチル共重合体等の使用が好ましい。
(B)成分は1種または2種以上混合して用いることができる。
(B)成分の含有量は、清浄用皮膜形成剤全体に対して、2〜60質量%であることが好ましく、より好ましくは5〜45質量%、より一層好ましくは、10〜35質量%である。
(B)成分の含有量が2質量%未満であると、エアゾール噴射時に、(B)成分が飛散して、良好な皮膜を形成できないという不具合が生じるおそれがあり、一方、60質量%を超えると、清浄用皮膜形成剤の粘度が増加して噴射しにくくなるおそれがある。
その他任意成分
本発明の清浄用皮膜形成剤には、本発明の効果を損なわない範囲で清浄剤に一般的に使用されるその他の成分、例えば、界面活性剤、アルカリ剤、酸、キレート剤、有機溶媒、水、漂白剤、酵素、研磨剤、殺菌剤、除菌剤、抗菌剤、防カビ剤、再汚染防止剤、ツヤ出し剤、ワックス、ハイドロトロープ剤、油分、シリコーン油、保湿剤、紫外線吸収剤、防腐剤、可塑剤、増粘剤、pH調整剤、色素、香料等を配合することもできる。
これらの任意成分の配合量は、清浄用皮膜形成剤全体に対して、通常0.001〜30質量%程度であることが好ましい。
界面活性剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、アルキル硫酸エステル塩、アルキルエトキシ硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸エステル塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、脂肪酸塩、アルキルジグリセリルエーテル硫酸塩などのアニオン活性剤、アルコールエトキシレート、高級アルカノールアミド、アルキルアミンオキシド、アルキルグリセリルエーテル、アルキルポリグルコシド、アルキルメチルグルカミドなどのポリオール型活性剤等の非イオン性界面活性剤、イミダゾリン、スルホベタイン、カルボキシベタイン、N−アルキルベタインなどの両性界面活性剤、ベンザルコニウムクロライド、アルキルトリメチルアンモニウムクロライドなどのカチオン性界面活性剤等が挙げられる。これらの界面活性剤は、皮膜形成剤の用途に応じて適宜選定すればよい。なお、これらの界面活性剤は、1種単独で、または2種以上組み合わせて用いることができる。
アルカリ剤としては、例えば、炭酸ソーダ、苛性ソーダ、苛性カリ等の無機アルカリ、アンモニア、アルカノールアミン等の有機アルカリ等が挙げられ、これらは1種単独で、または2種以上組み合わせて用いることができる。中でも、液状を示し易く、かつ、皮膜剥離後の跡の残りにくさから、有機アルカリが好ましく、さらに臭気等をも考慮すると、モノ、ジ、トリエタノールアミン等のアルカノールアミンがより一層好ましい。なお、アルカリ剤はpH調整剤として配合する場合もある。
酸としては、例えば、塩酸、硫酸等の無機酸、グリコール酸、リンゴ酸、乳酸、酢酸等の有機酸が挙げられる。なお、有機酸は、キレート剤としての作用を有する場合もある。
キレート剤としては、例えば、有機多価カルボン酸(塩)、アミノカルボン酸(塩)、ホスホン酸(塩)、リン酸(塩)等が挙げられるが、清浄力や皮膜剥離後の跡の残りにくさという点から、クエン酸(塩)、リンゴ酸(塩)、エチレンジアミンテトラ酢酸(塩)、ヒドロキシエタンジホスホン酸(塩)等が用いられる。
有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、フェノール等の低級アルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール等の多価アルコール、並びにこれらの、エチレンオキシド、プロピレンオキシド等のアルキレンオキシドが低モル付加してなるグリコールエーテル系溶媒、リモネン、流動パラフィン等が挙げられるが、低温保存時の安定性、清浄力と仕上がり感という点から、エタノール、プロパノール、グリコールエーテル系溶媒が好適に用いられる。なお、これらの溶媒は、皮膜形成性高分子の溶解性や、流動性改良剤としても作用するものである。
香料としては、例えば特開2002−146399号公報記載の表11〜18の香料成分A〜Dを適宜用いることができる。
清浄用皮膜形成剤の調整方法
本発明の清浄用皮膜形成剤の調整方法は、特に限定されるものではないが、例えば、まず、(A)成分以外の材料、すなわち(B)成分、および上述の任意成分を、任意の順序で混合する。
そして、この混合物を、例えば公知の耐圧エアゾール容器等の耐圧収納容器に充填した後、当該容器に、常法により、(A)成分を封入する。この様にして、当該収納容器内で、清浄用皮膜形成剤を構成する全成分をさらに混合すると、(A)成分と(B)成分を含む清浄用皮膜形成剤が得られる。
ここで、前記耐圧収納容器は、(A)成分、(B)成分を封入したときに、(A)成分の一部または全部が液体状となり、(B)成分を溶解し得る状態となる様なものであればよく、具体的には、例えば容器内部を、室温において、圧力0.2〜5MPaの加圧状態を保持できるものであればよい。一般的な耐圧エアゾール容器はこれに該当する。
材質は、特に限定するものではないが、プラスチック、金属、ガラス等が挙げられる。
また、(B)成分と任意成分の封入方法、(A)成分の封入方法も、従来行われている方法を用いればよく、使用する容器に応じて適宜な手法で行えばよい。
[清浄方法]
本発明の清浄方法は、本発明の清浄用皮膜形成剤を、汚れ面に対して、エアゾール噴射して乾燥させた後に形成させた皮膜を剥離することにより清浄することを特徴とする。
すなわち、清浄用皮膜形成剤が汚れ表面にエアゾール噴射し、しばらく放置すると、(A)成分が速やかに気化し、(B)成分を主成分とする膜が形成される。そして、この膜を剥離すると、汚れ表面から膜に保持された汚れが除去される。
本発明の清浄用皮膜形成剤を使用可能な汚れ面としては特に限定されず、トイレ、浴室、台所、リビング等様々な場所のあらゆる場所に存在するものが挙げられる。また、汚れ面の材料としては、プラスチック、硝子、金属、ゴム等の種種のものが挙げられる。
また、本発明の清浄用皮膜形成剤は、凹凸のある表面でも隅々まで行き渡るため、例えば、凸凹のあるサッシレール上の土埃を皮膜剥離と同時に細かい隙間の汚れも除去可能である。
本発明の清浄用皮膜形成剤を用いることにより、(A)成分が速やかに乾燥して、(B)成分を主成分とする膜が形成される。
そのため、乾燥時間が短い。よって、清浄効率が高い。
また、素早く膜が形成されるため、対象とする汚れ面にねらい通りの膜を形成することができるので、清浄効果も高い。すなわち、例えば垂直面や、傾斜面等であっても、速やかに乾燥して膜が形成されるため、清浄用皮膜形成剤がたれたりすることが少ない。そのため、この様な面も簡便に効率よく清浄することができる。また、狭い面積を処理しても、速やかに膜が形成され、清浄用皮膜形成剤が止まるため、周りに清浄用皮膜形成剤が液だれ等しにくい。よって、この様な場所も、確実に、かつ簡便に効率よく清浄することができる。
なお、清浄対象場所以外のところに清浄用皮膜形成剤がたれる等の現象が生じると、清浄用皮膜形成剤がついた余分な部分の膜を剥離する必要が生じるが、本発明においては、その様なことを抑制することができる。
また、本発明の清浄用皮膜形成剤において、特に(B)成分として構成単位(b1)及び/又は構成単位(b2)を有するものを用いると、特に皮膜強度が高く、好ましい。皮膜強度が高いと、膜を容易に剥離することが可能である。そのため、清浄能力が高く、使用性に優れている。また、清浄効率もよい。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[製造例1]皮膜形成性高分子(B)の製造
攪拌機、環流冷却器および窒素導入管を取り付けた300mLの4つ口セパラブルフラスコに、アセトン70gを入れ、撹拌しながら窒素導入管より窒素ガスを導入した。次いで、60℃のオイルバスで加温しながら、ここにアクリル酸シクロヘキシル[構成単位(b1)を誘導するモノマー]25.7g、アクリル酸メチル28.7g、アクリル酸エチル5.6g、およびアセトン40gを混合したモノマー溶液と、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(重合触媒;V−65:和光純薬工業(株)製))0.7gをエタノール30gに溶解した重合開始剤溶液を2時間かけて連続的に滴下して重合反応を行った。
滴下終了後、窒素を導入しながら3時間加温を続けた後、ポリマー1(アクリル酸シクロヘキシル・アクリル酸メチル・アクリル酸エチル共重合体)を得た。重量平均分子量Mwは180,000、ガラス転移温度Tgは10℃であった。
ポリマー1は、DME:ジメチルエーテル、大洋液化ガス(株)製に対して、加圧下で可溶であった。
[製造例2]皮膜形成性高分子(B)の製造
攪拌機、環流冷却器および窒素導入管を取り付けた300mLの4つ口セパラブルフラスコに、アセトン70gを入れ、撹拌しながら窒素導入管より窒素ガスを導入した。次いで、60℃のオイルバスで加温しながら、ここにアクリル酸シクロヘキシル[構成単位(b1)を誘導するモノマー]40.8g、アクリル酸メチル7.6g、アクリル酸n−ブチル11.3g、PEG400DA[構成単位(b2)を誘導するモノマー]0.3g、およびアセトン40gを混合したモノマー溶液と、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(V−65)0.5gをエタノール30gに溶解した重合開始剤溶液を2時間かけて連続的に滴下して重合反応を行った。
滴下終了後、窒素を導入しながら3時間加温を続けた後、ポリマー2(アクリル酸シクロヘキシル・アクリル酸メチル・アクリル酸n−ブチル・PEG400DA共重合体)を得た。重量平均分子量Mwは300,000、ガラス転移温度Tgは0℃であった。
ポリマー2は、DME:ジメチルエーテル、大洋液化ガス(株)製に対して、加圧下で可溶であった。
[製造例3]皮膜形成性高分子(B)の製造
攪拌機、環流冷却器および窒素導入管を取り付けた300mLの4つ口セパラブルフラスコに、アセトン70gを入れ、撹拌しながら窒素導入管より窒素ガスを導入した。次いで、60℃のオイルバスで加温しながら、ここにアクリル酸tert−ブチル38.7g、アクリル酸ベンジル[構成単位(b1)を誘導するモノマー]21.0g、PEG400DA[構成単位(b2)を誘導するモノマー] 0.3g、およびアセトン40gを混合したモノマー溶液と、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(V−65)0.5gをエタノール30gに溶解した重合開始剤溶液を2時間かけて連続的に滴下して重合反応を行った。
滴下終了後、窒素を導入しながら3時間加温を続けた後、ポリマー3(アクリル酸tert−ブチル・アクリル酸ベンジル・PEG400DA共重合体)を得た。重量平均分子量Mwは300,000、ガラス転移温度Tgは20℃であった。
ポリマー3は、DME:ジメチルエーテル、大洋液化ガス(株)製に対して、加圧下で可溶であった。
[製造例4]皮膜形成性高分子(B)の製造
攪拌機、環流冷却器および窒素導入管を取り付けた300mLの4つ口セパラブルフラスコに、アセトン70gを入れ、撹拌しながら窒素導入管より窒素ガスを導入した。次いで、60℃のオイルバスで加温しながら、ここにメタクリル酸ジメチルアミノエチル1.5g、メタクリル酸グリシジル[構成単位(b2)を誘導するモノマー]1.5g、アクリル酸メチル42.0g、アクリル酸n−ブチル15.0g、およびアセトン40gを混合したモノマー溶液と、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(V−65)0.5gをエタノール30gに溶解した重合開始剤溶液を2時間かけて連続的に滴下して重合反応を行った。
滴下終了後、窒素を導入しながら3時間加温を続けた後、ポリマー4(メタクリル酸ジメチルアミノエチル・メタクリル酸グリシジル・アクリル酸メチル・アクリル酸n−ブチル共重合体)を得た。重量平均分子量Mwは150,000、ガラス転移温度Tgは0℃であった。
ポリマー4は、DME:ジメチルエーテル、大洋液化ガス(株)製に対して、加圧下で可溶であった。
比較例として、下記に示す高分子(比較品1〜4)を用いた。
比較品1:アクリル酸メチル・アクリル酸n−ブチル共重合体
(Mw:110,000、Tg:−14℃)
比較品2:ポリアクリル酸メチル
(Mw:10,000、Tg:3℃)
なお、比較品1はガラス転移点(Tg)が低いため、また比較品2は分子量が小さいため、それぞれ「皮膜形成性高分子」に該当しない。
比較品3:ポリビニルアルコール(株式会社クラレ製、製品名:PVA217)
なお、比較品3は、加圧下、エアゾール噴射剤に可溶ではない。
比較品4:スチレンブタジエン共重合体ラテックス
(Mw:1,500,000、Tg:70℃)
なお、比較品4は、加圧下、エアゾール噴射剤に可溶ではない。
[実施例1〜8および比較例1〜4]
上記のポリマー1〜4、比較品1〜4を用い、表1、2に示す組成の清浄用皮膜形成剤を製造した。なお、耐圧エアゾール容器としては、100cc耐圧試験瓶(東京高分子(株)製)を用いた。清浄用皮膜形成剤を封入した後の耐圧エアゾール容器は20℃、内圧約0.5MPaであった。
評価は皮膜形成剤の皮膜形成乾燥速度、剥離性、清浄性について行った。
乾燥速度は、大気圧、20℃の条件で、板ガラスの表面に30cmの面積の範囲に厚さ0.1〜0.2cmの膜厚の膜が形成される量の清浄用皮膜形成剤をエアゾール噴射して、10分以内に厚さ0.1〜0.2cmの皮膜を形成するものを「○」、1時間以内に皮膜を形成するものを「△」、1時間を超えても皮膜を形成しないものを「×」とした。
剥離性は、板ガラス上に、剥離性は、板ガラス上に、30cmの面積の範囲に厚さ0.1〜0.2cmの膜厚の膜が形成される量の清浄用皮膜形成剤をエアゾール噴射して、一日放置した後、極めて容易に剥離できるものを「◎」、容易に剥離できるものを「○」、やや剥がし残りがあるものを「△」、剥離できないものを「×」とした。
清浄性については、土埃をばらまいたサッシレールに、清浄用皮膜形成剤をエアゾール噴射し、形成された皮膜を剥離し、土埃がきれいに除去されているものを「○」、やや残っているものを「△」、全く除去できないものを「×」とした(土埃清浄性)。さらに、サラダ油を塗ったステンレス板に組成物を噴射して皮膜を剥離し、油がきれいに除去されているものを「○」、やや残っているものを「△」、全く除去できないものを「×」とした(油清浄性)。
これらの結果を下記表1(実施例1〜8)および表2(比較例1〜4)に示す。
Figure 2006016494
Figure 2006016494
DME:ジメチルエーテル、大洋液化ガス(株)製
LPG:液化石油ガス、大洋液化ガス(株)製
表1、2に示されるように、上記各実施例の清浄用皮膜形成剤は、比較例の組成物と比べて、噴射から皮膜形成までの乾燥時間が短かかった。また、皮膜の剥離性に優れていた。
さらに、本発明に係る実施例では清浄性に優れていた。
よって、本発明に係る実施例においては、清浄用皮膜形成剤として好適な特性を備えていることが確認できた。
なお、比較例1、2においては、一応、表面がべたべたした見かけ上膜の様に見えるものが形成されたので、乾燥速度については一応評価した。しかし、皮膜が形成されていると言える状態ではなく、剥離することができなかった。よって、剥離性、清浄性は不良となった。
また、比較例3、4においては、比較品3、4の高分子がエアゾール噴射剤に不溶であるため、水を溶剤として用いたので、乾燥時間が長かった。また、比較例3、4のいずれも清浄性が充分ではなく、比較例4においては、さらに剥離性が不良であった。
〔実施例9〜12〕
上記実施例の清浄用皮膜形成剤は、上記結果より、優れた乾燥速度及び皮膜剥離性、清浄性を有するものであることが確認できたが、さらに、下記に清浄用皮膜形成剤の具体的な用途別の実施例(ガラス用洗剤、レンジ・換気扇用洗剤、床用洗剤、食器用洗剤)となる配合組成とその評価を示す。
(実施例9:ガラス用洗剤)
下記配合組成(単位:質量%)により、ガラス用洗剤(全量100%)を調製した。
ポリマー1 25.0
ポリオキシエチレン(30)ラウリルアルコール 1.0
ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ 0.4
N,N−ジメチル−N−ドデシル−N−カルボキシメチルアンモニウムベ 0.04
タイン
エタノール 5.0
モノエタノールアミン 0.5
香料 0.06
DME 68.0
このガラス用洗剤を汚れたガラス面に適量塗布して、乾燥後に形成された皮膜を剥離したところ、その皮膜で汚れを除去することができることが判った。
(実施例10:レンジ・換気扇用洗剤)
下記配合組成(単位:質量%)により、レンジ・換気扇用洗剤(全量100%)を調製した。
ポリマー2 25.0
ポリオキシエチレン(p=12)ドデシルエーテル 0.5
ポリオキシエチレン(p=3.5)ラウリルエーテル硫酸エステルナトリウム 0.5
ブチルカルビトール 1.0
3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシトルエン 0.2
ジエタノールアミン 0.8
香料 2.0
DME 70.0
なお、ポリオキシエチレン(p=12)ドデシルエーテルのp=12とはエチレンオキサイド付加モル数である。
ポリオキシエチレン(p=3.5)ラウリルエーテル硫酸エステルナトリウムのp=3.5とはエチレンオキサイド付加モル数である。
このレンジ用洗剤を油で汚れたレンジおよび換気扇に適量塗布して、乾燥後に形成された皮膜を剥離したところ、その皮膜で汚れを除去することができることが判った。
(実施例11:床用洗剤)
下記配合組成(単位:質量%)により、床用洗剤(全量100%)を調製した。
ポリマー3 20.0
ポリオキシエチレン(p=3.5)ラウリルエーテル硫酸エステルナトリウム 1.0
ラウリン酸アミドプロピルベタイン 0.8
エタノール 1.0
クエン酸 0.5
モノエタノールアミン 0.2
香料 1.0
DME 75.5
この床用洗剤を土埃で汚れたフローリングに適量塗布して乾燥後に形成された皮膜を剥離したところ、その皮膜で汚れを除去することができることが判った。特に、フローリングの溝に溜まった埃は跡残りなく除去できた。
(実施例12:食器用洗剤)
下記配合組成により、食器用洗剤(全量100%)を調製した。
ポリマー2 25.0
N−ラウロイルアミノプロピル−N,N−ジメチルアミンオキシド 0.5
ポリオキシエチレン(p=3.5)ラウリルエーテル硫酸エステルナトリウム 0.8
N−ラウリル−N,N−ジメチル−N−カルボキシメチルアンモニウム 0.7
カルボベタイン
プロピレングリコール 0.8
クエン酸 1.2
香料 2.0
DME 69.0
この食器用洗剤を油で汚れた皿に適量塗布して乾燥後に形成された皮膜を剥離したところ、その皮膜で汚れを除去することができることが判った。

Claims (7)

  1. エアゾール用噴射剤(A)と、当該(A)成分に、加圧下で可溶な皮膜形成性高分子(B)を含むことを特徴とする清浄用皮膜形成剤。
  2. 請求項1に記載の清浄用皮膜形成剤において、有機溶剤を含まないことを特徴とする清浄用皮膜形成剤。
  3. 請求項1または2に記載の清浄用皮膜形成剤において、(B)成分が、環状構造を有する疎水性モノマーから誘導される構成単位(b1)を含む清浄用皮膜形成剤。
  4. 請求項3に記載の清浄用皮膜形成剤において、(B)成分を構成する全モノマー中の、構成単位(b1)を誘導するモノマーの割合が、10〜90質量%である清浄用皮膜形成剤。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の清浄用皮膜形成剤において、(B)成分が、架橋性官能基を有するモノマーから誘導される構成単位(b2)を含む清浄用皮膜形成剤。
  6. 請求項5に記載の清浄用皮膜形成剤において、(B)成分を構成する全モノマー中の、構成単位(b2)を誘導するモノマーの割合が、0.01〜10質量%である清浄用皮膜形成剤。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の清浄用皮膜形成剤を、汚れ面に対して、エアゾール噴射して乾燥させた後に形成させた皮膜を剥離することにより清浄することを特徴とする清浄方法。

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