JP2005179507A - 固体清浄具用液体組成物、固体清浄具および容器入り清浄用品 - Google Patents
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Abstract
【課題】 常時清潔な状態で使用できるため衛生的であり、しかも被清浄物の形状等に応じた大きさ、形状の清浄具とすることができるため取り扱い易いだけでなく、無駄をも省くことのできる固体清浄具用液体組成物を提供すること。
【解決手段】 (A)高分子化合物、(B)水および/または洗浄剤、並びに(C)前記高分子化合物を溶解可能な揮発性溶媒および/または噴射剤を含んでなる固体清浄具用液体組成物。
【選択図】 なし
【解決手段】 (A)高分子化合物、(B)水および/または洗浄剤、並びに(C)前記高分子化合物を溶解可能な揮発性溶媒および/または噴射剤を含んでなる固体清浄具用液体組成物。
【選択図】 なし
Description
本発明は、固体清浄具用液体組成物、固体清浄具および容器入り清浄用品に関する。
従来、器物、人体、衣料等に付着した汚染物を洗浄する際には、水や洗浄剤と、スポンジや雑巾に代表される清浄具との組み合わせが広く用いられている。
例えば、食器は、洗浄剤を含浸させたポリウレタンフォームのスポンジ等で擦ることによって洗浄し、窓ガラスや床を含めたリビング等の室内は、水や洗浄剤を含浸させた雑巾等で拭くことによって洗浄する。
例えば、食器は、洗浄剤を含浸させたポリウレタンフォームのスポンジ等で擦ることによって洗浄し、窓ガラスや床を含めたリビング等の室内は、水や洗浄剤を含浸させた雑巾等で拭くことによって洗浄する。
一般的に使用されている清浄具は、繰り返し使用することにより汚れが蓄積するなど、問題点が多い。例えば、食器用のスポンジは、表面が黒ずみ、細菌が繁殖するなどして、衛生面において多大な問題がある。一方、リビング等を拭く際に用いられる雑巾についても、使用後に雑巾に付着した汚れをすすいで落とす際の、手の汚れや不快臭などからくる精神的負担という問題がある。
しかも、清浄具を水や洗浄剤で処理する工程は、一般的に煩雑で時間がかかる。例えば、掃除開始時は、洗浄剤、バケツおよび清浄具を一式揃えて準備する必要がある。掃除終了後は、清浄具を水道水などで洗って、洗浄剤、バケツとともに片づけなければならない。特に、掃除を短時間で済ませることを考えた場合には、このような準備、後片付けの煩雑さは、大きな欠点となる。また、清浄具等は、スポンジを始めとして嵩張るものが多く、現代の窮屈な住宅事情を考えた場合には、それらの保管場所についての問題も無視できない。
これらの問題点に鑑み、最近、水および/または洗浄剤を含浸させた使い捨ての清浄具も市販されるようになっている。
例えば、水および/または洗浄剤をシートに含浸してなるシート状清浄具が開発されており、これは、現在、トイレ、浴室、台所、リビング等様々な場所の清掃に用いられている(特許文献1)。
しかしながら、このシート状の清浄具は、シート状であるため取り扱い易く清掃し易い反面、予めその大きさが決まっているため、被清浄物の大小に関係なく、一定の大きさのシートを使用しなければならず、非効率的であった。特に、小さい被清浄物の清掃に使用する場合、シート内に清浄な部分があるにも関わらず廃棄されるなど、無駄となることも多かった。
例えば、水および/または洗浄剤をシートに含浸してなるシート状清浄具が開発されており、これは、現在、トイレ、浴室、台所、リビング等様々な場所の清掃に用いられている(特許文献1)。
しかしながら、このシート状の清浄具は、シート状であるため取り扱い易く清掃し易い反面、予めその大きさが決まっているため、被清浄物の大小に関係なく、一定の大きさのシートを使用しなければならず、非効率的であった。特に、小さい被清浄物の清掃に使用する場合、シート内に清浄な部分があるにも関わらず廃棄されるなど、無駄となることも多かった。
また、吸引機能を有する家庭用電気掃除機を用いてフローリング床面などを掃除する場合、床面上の塵、埃、ゴミなどは電気掃除機で吸引可能である反面、床面に付着した油汚れや、微細粒子などの汚染物は、電気掃除機では除去できない。このため、別途、雑巾などを用いて水拭きや、洗剤拭きをする必要があり、清掃作業の煩雑さを招いていた。
このような問題点に鑑み、家庭用電気掃除機における吸引ヘッドの吸引口近傍に雑巾ホルダーを設ける技術が開発され、このホルダーに雑巾を装着した状態で、掃除機掛けをすることで、吸引掃除と、水拭き等の拭き掃除とを同時に行うことができる(特許文献2:特開平10−165337号公報、特許文献3:特開平10−248779号公報)。
しかしながら、これらの技術においては、吸引ヘッド自体を改良する必要があるため、コストが高くなり、不経済である。しかも、雑巾を装着して使用するものであるため、掃除終了後に雑巾を取り外して洗浄し、これを乾かすなどの後片付けが必要であるため、前述のような清掃作業時の問題点を根本的に解決しているとは言えない。
このような問題点に鑑み、家庭用電気掃除機における吸引ヘッドの吸引口近傍に雑巾ホルダーを設ける技術が開発され、このホルダーに雑巾を装着した状態で、掃除機掛けをすることで、吸引掃除と、水拭き等の拭き掃除とを同時に行うことができる(特許文献2:特開平10−165337号公報、特許文献3:特開平10−248779号公報)。
しかしながら、これらの技術においては、吸引ヘッド自体を改良する必要があるため、コストが高くなり、不経済である。しかも、雑巾を装着して使用するものであるため、掃除終了後に雑巾を取り外して洗浄し、これを乾かすなどの後片付けが必要であるため、前述のような清掃作業時の問題点を根本的に解決しているとは言えない。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、常時清潔な状態で使用できるため衛生的であり、しかも被清浄物の形状等に応じた大きさ、形状の清浄具とすることができるため取り扱い易いだけでなく、無駄をも省くことのできる固体清浄具用液体組成物、固体清浄具および容器入り清浄用品を提供することを目的とする。
特に、本発明は、汎用の吸引機能を備えた家庭用電気掃除機に用いることで、塵埃等の吸引掃除と、水拭きや洗剤拭き等の湿式拭き掃除とを同時に行え、しかも被貼付面に対して着脱自在の固体清浄具用液体組成物および容器入り清浄用品を提供することを目的とする。
特に、本発明は、汎用の吸引機能を備えた家庭用電気掃除機に用いることで、塵埃等の吸引掃除と、水拭きや洗剤拭き等の湿式拭き掃除とを同時に行え、しかも被貼付面に対して着脱自在の固体清浄具用液体組成物および容器入り清浄用品を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、高分子化合物、水および/または洗浄剤、並びに高分子化合物を溶解可能な揮発性溶媒および/または噴射剤を含んでなる液体組成物中の揮発成分が揮発し、水や洗浄剤を含んだ状態で固化することにより得られる固化物が、固体清浄具として好適に利用できることを見出すとともに、この液体組成物を容器に収納して容器入り清浄用品とし、この容器から使用時に必要量の液体組成物を取り出して固化させることで、容易に、被清浄物等に応じた任意の大きさ、形状の固体清浄具とすることができるため取り扱い易く、かつ、無駄を省け、しかも常時清潔な状態で使用できるものとなること、および家庭用電気掃除機の吸引口の近傍に噴射して用いることで、被貼付面に対して着脱自在の固体清浄具となり、塵埃等の吸引掃除と、水拭きや洗剤拭き等の湿式拭き掃除とが同時に行えることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
1.(A)高分子化合物、(B)水および/または洗浄剤、並びに(C)前記高分子化合物を溶解可能な揮発性溶媒および/または噴射剤を含んでなることを特徴とする固体清浄具用液体組成物
2.吸引機能を有する清掃用具の洗浄面の少なくとも一部に用いることを特徴とする1の固体清浄具用液体組成物、
3.(A)高分子化合物、(B)水および/または洗浄剤、並びに(C)前記高分子化合物を溶解可能な揮発性溶媒および/または噴射剤を含んでなる液体組成物を固化させてなることを特徴とする固体清浄具、
4.収納容器内に充填された液体組成物が前記収納容器からその外部に出された後に固化して固体清浄具となる容器入り清浄用品であって、前記液体組成物が、(A)高分子化合物、(B)水および/または洗浄剤、並びに(C)前記高分子化合物を溶解可能な揮発性溶媒および/または噴射剤を含んでなることを特徴とする容器入り清浄用品
を提供する。
1.(A)高分子化合物、(B)水および/または洗浄剤、並びに(C)前記高分子化合物を溶解可能な揮発性溶媒および/または噴射剤を含んでなることを特徴とする固体清浄具用液体組成物
2.吸引機能を有する清掃用具の洗浄面の少なくとも一部に用いることを特徴とする1の固体清浄具用液体組成物、
3.(A)高分子化合物、(B)水および/または洗浄剤、並びに(C)前記高分子化合物を溶解可能な揮発性溶媒および/または噴射剤を含んでなる液体組成物を固化させてなることを特徴とする固体清浄具、
4.収納容器内に充填された液体組成物が前記収納容器からその外部に出された後に固化して固体清浄具となる容器入り清浄用品であって、前記液体組成物が、(A)高分子化合物、(B)水および/または洗浄剤、並びに(C)前記高分子化合物を溶解可能な揮発性溶媒および/または噴射剤を含んでなることを特徴とする容器入り清浄用品
を提供する。
本発明の固体清浄具用液体組成物によれば、使用時に液体組成物中の揮発成分を揮発させて固化させることにより、容易に、水および/または洗浄剤を含む固体清浄具とすることができる。
また、本発明の固体清浄具用液体組成物を容器に収納すれば、使用時に適当量を容器から出し、ガラス,食器,フロア,レンジ廻り等の各種硬質表面、人体、衣料を始めとする各種被清浄物の洗浄に使用できるという画期的な容器入り清浄用品とすることができる。
しかも、固体清浄具の大きさや、形状を自由に設定できることから、使用者や洗浄対象に最適な大きさ、形状で使用することが可能となり、非常に取り扱い易い。
また、本発明の固体清浄具用液体組成物を容器に収納すれば、使用時に適当量を容器から出し、ガラス,食器,フロア,レンジ廻り等の各種硬質表面、人体、衣料を始めとする各種被清浄物の洗浄に使用できるという画期的な容器入り清浄用品とすることができる。
しかも、固体清浄具の大きさや、形状を自由に設定できることから、使用者や洗浄対象に最適な大きさ、形状で使用することが可能となり、非常に取り扱い易い。
また、使用時にその都度固化させるものであるため、常に衛生的な状態で使用することができるのみならず、使用後は廃棄することで、汚れた清浄具を管理する手間および負担を大きく軽減することができる。また、被清浄物の大きさ等に応じた必要量を固化させて清浄具とするものであるから、一回の使用のみで廃棄する場合でも、極力無駄を省け、経済性および環境適応性に優れたものといえる。
さらに、本発明の固体清浄具用液体組成物は、吸引機能を備えた家庭用掃除機の被清浄面に接触する部分に塗布または噴射して用いることで、掃除機の吸引口近傍に着脱自在に固体清浄具を装着することができる。このようにして使用すれば、電気掃除機で清掃するだけで、吸引掃除と拭き掃除とを同時に行えるのみならず、使用後の固体清浄具は剥離して廃棄するだけでよいから、清掃作業を極めて効率的に行えることができ、非常に画期的な清浄具であるといえる。
さらに、本発明の固体清浄具用液体組成物は、吸引機能を備えた家庭用掃除機の被清浄面に接触する部分に塗布または噴射して用いることで、掃除機の吸引口近傍に着脱自在に固体清浄具を装着することができる。このようにして使用すれば、電気掃除機で清掃するだけで、吸引掃除と拭き掃除とを同時に行えるのみならず、使用後の固体清浄具は剥離して廃棄するだけでよいから、清掃作業を極めて効率的に行えることができ、非常に画期的な清浄具であるといえる。
本発明に係る固体清浄具用液体組成物(以下、単に液体組成物と略記する)は、(A)高分子化合物、(B)水および/または洗浄剤、並びに(C)高分子化合物を溶解可能な揮発性溶媒および/または噴射剤を含んでなるものである。この液体組成物は、室温付近(例えば、約0〜45℃程度)で当該組成物中の揮発性成分が揮発(気化)することで、固体状態となるものである。
本発明において、(A)高分子化合物としては、室温付近で固体状態を示す高分子化合物であれば、特に限定されるものではなく、公知の種々の高分子化合物を用いることができる。具体的には、例えば、ポリウレタン系、ビニル系、アクリル系、アルキド系、メラミン系、尿素系、フェノール系、多糖系、ポリエステル系樹脂を用いることができ、これらは1種単独で、または2種以上組み合わせて用いることができる。これらの中でも、配合安定性および固化性に優れていることから、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂を用いることが好ましい。
本発明において、(A)高分子化合物としては、室温付近で固体状態を示す高分子化合物であれば、特に限定されるものではなく、公知の種々の高分子化合物を用いることができる。具体的には、例えば、ポリウレタン系、ビニル系、アクリル系、アルキド系、メラミン系、尿素系、フェノール系、多糖系、ポリエステル系樹脂を用いることができ、これらは1種単独で、または2種以上組み合わせて用いることができる。これらの中でも、配合安定性および固化性に優れていることから、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂を用いることが好ましい。
ビニル系樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリスチレン、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルピロリドン、ポリ塩化ビニルなどが挙げられる。
アクリル系樹脂としては、アクリル酸・アクリル酸エチル共重合体、アクリル酸・メタクリル酸メチル共重合体、アクリル酸・メタクリル酸エチル共重合体、アクリル酸・メタクリル酸ブチル共重合体、メタクリル酸・メタクリル酸ブチル共重合体、アクリル酸・アクリロニトリル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸メチル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸ブチル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸メトキシエチル共重合体などが挙げられる。
特に、配合安定性、接着性、水および/または洗浄液の保持性と放出性とのバランス、固化性並びに貼付して使用した後の剥離性に優れていることから、メタクリル酸・アクリル酸メチル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸ブチル共重合体を用いることが好適である。
アクリル系樹脂としては、アクリル酸・アクリル酸エチル共重合体、アクリル酸・メタクリル酸メチル共重合体、アクリル酸・メタクリル酸エチル共重合体、アクリル酸・メタクリル酸ブチル共重合体、メタクリル酸・メタクリル酸ブチル共重合体、アクリル酸・アクリロニトリル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸メチル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸ブチル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸メトキシエチル共重合体などが挙げられる。
特に、配合安定性、接着性、水および/または洗浄液の保持性と放出性とのバランス、固化性並びに貼付して使用した後の剥離性に優れていることから、メタクリル酸・アクリル酸メチル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸ブチル共重合体を用いることが好適である。
(A)高分子化合物の分子量としては、特に限定されるものではなく、重量平均分子量5,000〜500,000、好ましくは10,000〜200,000程度のものを用いればよい。なお、重量平均分子量は、ゲル濾過クロマトグラフィー(GPC)による測定値である。
液体組成物中における(A)高分子化合物の含有量は、組成物全体に対し、2〜60質量%であることが好ましく、より好ましくは、5〜40質量%、より一層好ましくは、10〜20質量%である。高分子化合物の含有量が2質量%未満であると、噴射時に高分子化合物が飛散して良好な固体清浄具が形成できない虞があり、一方、60質量%を超えると、液体組成物の粘度が増加して噴射しにくくなる虞がある。
液体組成物中における(A)高分子化合物の含有量は、組成物全体に対し、2〜60質量%であることが好ましく、より好ましくは、5〜40質量%、より一層好ましくは、10〜20質量%である。高分子化合物の含有量が2質量%未満であると、噴射時に高分子化合物が飛散して良好な固体清浄具が形成できない虞があり、一方、60質量%を超えると、液体組成物の粘度が増加して噴射しにくくなる虞がある。
(B)成分の1つである洗浄剤は、高分子化合物を基材とする固体清浄具の洗浄力を高める効果を有する成分であり、その具体例としては、洗浄剤一般に用いられている界面活性剤、アルカリ剤、酸、キレート剤、有機溶媒等が適宜必要に応じて配合されてなるものである。
界面活性剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、アルキル硫酸エステル塩,アルキルエトキシ硫酸エステル塩,アルキルベンゼンスルホン酸塩,α−スルホ脂肪酸エステル塩,α−オレフィンスルホン酸塩,アルキルリン酸塩,脂肪酸塩,アルキルジグリセリルエーテル硫酸塩などのアニオン界面活性剤、アルコールエトキシレート,高級アルカノールアミド,アルキルアミンオキシド,アルキルグリセリルエーテル,アルキルポリグルコシド,アルキルメチルグルカミドなどのポリオール型活性剤等の非イオン性界面活性剤、イミダゾリン,スルホベタイン,カルボキシベタイン,N−アルキルベタインなどの両性界面活性剤、ベンザルコニウムクロライド,アルキルトリメチルアンモニウムクロライドなどのカチオン性界面活性剤等が挙げられる。これらの界面活性剤は、固体清浄具の用途に応じて適宜選定すればよい。なお、これらの界面活性剤は、1種単独で、または2種以上組み合わせて用いることができる。液体組成物中における界面活性剤の含有量は、0〜10質量%、好ましくは、0.1〜5質量%である。
界面活性剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、アルキル硫酸エステル塩,アルキルエトキシ硫酸エステル塩,アルキルベンゼンスルホン酸塩,α−スルホ脂肪酸エステル塩,α−オレフィンスルホン酸塩,アルキルリン酸塩,脂肪酸塩,アルキルジグリセリルエーテル硫酸塩などのアニオン界面活性剤、アルコールエトキシレート,高級アルカノールアミド,アルキルアミンオキシド,アルキルグリセリルエーテル,アルキルポリグルコシド,アルキルメチルグルカミドなどのポリオール型活性剤等の非イオン性界面活性剤、イミダゾリン,スルホベタイン,カルボキシベタイン,N−アルキルベタインなどの両性界面活性剤、ベンザルコニウムクロライド,アルキルトリメチルアンモニウムクロライドなどのカチオン性界面活性剤等が挙げられる。これらの界面活性剤は、固体清浄具の用途に応じて適宜選定すればよい。なお、これらの界面活性剤は、1種単独で、または2種以上組み合わせて用いることができる。液体組成物中における界面活性剤の含有量は、0〜10質量%、好ましくは、0.1〜5質量%である。
アルカリ剤としては、例えば、炭酸ソーダ,苛性ソーダ,苛性カリ等の無機アルカリ、アンモニア,アルカノールアミン等の有機アルカリ等が挙げられ、これらは1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。中でも、液状を示し易く、かつ、拭き跡が残らないことから、有機アルカリが好ましく、さらに臭気等をも考慮すると、モノ,ジ,トリエタノールアミン等のアルカノールアミンがより一層好ましい。液体組成物中におけるアルカリ剤の含有量は、0.1〜10質量%が好ましい。
なお、アルカリ剤は、洗浄力向上を目的として配合する以外に、pH調整剤として配合する場合もある。
なお、アルカリ剤は、洗浄力向上を目的として配合する以外に、pH調整剤として配合する場合もある。
酸としては、例えば、塩酸,硫酸等の無機酸、グリコール酸,リンゴ酸,乳酸,酢酸等の有機酸が挙げられる。液体組成物中における酸の含有量は、0.1〜10質量%が好適であるが、酸は容器等の腐食の原因ともなるので、洗浄力向上作用を発揮する必要最低限の量で配合することが好ましい。なお、有機酸は、キレート剤としての作用を有する場合もある。
キレート剤としては、例えば、有機多価カルボン酸(塩)、アミノカルボン酸(塩)、ホスホン酸(塩)、リン酸塩等が挙げられるが、洗浄力に優れるとともに拭きムラが生じにくいという点から、クエン酸(塩)、リンゴ酸(塩)、エチレンジアミンンテトラ酢酸(塩)、ヒドロキシエタンジホスホン酸(塩)等が好適に用いられる。液体組成物中におけるキレート剤の含有量は、0.01〜10質量%が好ましい。
キレート剤としては、例えば、有機多価カルボン酸(塩)、アミノカルボン酸(塩)、ホスホン酸(塩)、リン酸塩等が挙げられるが、洗浄力に優れるとともに拭きムラが生じにくいという点から、クエン酸(塩)、リンゴ酸(塩)、エチレンジアミンンテトラ酢酸(塩)、ヒドロキシエタンジホスホン酸(塩)等が好適に用いられる。液体組成物中におけるキレート剤の含有量は、0.01〜10質量%が好ましい。
有機溶媒としては、例えば、メタノール,エタノール,プロパノール,フェノール等の低級アルコール、エチレングリコール,プロピレングリコール等の多価アルコール、およびこれら多価アルコールにエチレンオキシド、プロピレンオキシド等のアルキレンオキシドが低モル付加してなるグリコールエーテル系溶媒、リモネン、流動パラフィン等が挙げられるが、組成物の安定性、洗浄力、仕上がり感などを考慮すると、エタノール、プロパノール、グリコールエーテル系溶剤が好適に用いられる。
これらの溶媒は、洗浄力向上作用以外に、高分子化合物の溶解性や、液体組成物の流動性改良剤としても作用するものである。なお、上述した高分子化合物の溶解作用を有するとともに、揮発性を有する有機溶媒のみを洗浄剤成分として用いる場合、後に詳述する(C)成分として使用する溶媒で代替することも可能である。
これらの溶媒は、洗浄力向上作用以外に、高分子化合物の溶解性や、液体組成物の流動性改良剤としても作用するものである。なお、上述した高分子化合物の溶解作用を有するとともに、揮発性を有する有機溶媒のみを洗浄剤成分として用いる場合、後に詳述する(C)成分として使用する溶媒で代替することも可能である。
液体組成物中における(B)成分の洗浄剤の総含有量は、組成物全体に対し、0.01〜30質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜10質量%である。(B)成分の含有量が0.01質量%未満であると、洗浄力が不充分となる虞があり、一方、30質量%を超えると、洗浄後の仕上がりに悪影響を及ぼす虞がある。
本発明の(B)成分は、水および洗浄剤の少なくとも一方を含むものであればよく、本発明の液体組成物からなる固体清浄具の用途などに応じて、それらの比率を適宜変更することができる。
例えば、本発明の液体組成物からなる固体清浄具を、被清浄物上の埃や無機粒子の除去を目的として使用する場合等には、拭き残しをより低減する等の理由から、水のみを用いればよい(この場合にも、もちろん洗浄剤を併用してもよい)。これに対し、固体清浄具を、油汚れ等の被清浄物に付着した各種汚れの除去を目的として使用する場合等には、水と洗浄剤とを併用するか、洗浄剤のみを用いればよい。
なお、水を使用する場合、液体組成物中における水の含有量としては、0.1〜78質量%、特に2〜55質量%が好ましい。
例えば、本発明の液体組成物からなる固体清浄具を、被清浄物上の埃や無機粒子の除去を目的として使用する場合等には、拭き残しをより低減する等の理由から、水のみを用いればよい(この場合にも、もちろん洗浄剤を併用してもよい)。これに対し、固体清浄具を、油汚れ等の被清浄物に付着した各種汚れの除去を目的として使用する場合等には、水と洗浄剤とを併用するか、洗浄剤のみを用いればよい。
なお、水を使用する場合、液体組成物中における水の含有量としては、0.1〜78質量%、特に2〜55質量%が好ましい。
(C)成分の1つである高分子化合物を溶解可能な揮発性溶媒は、使用する高分子化合物を溶解可能であるとともに、通常の液体洗浄剤使用時の温度である常温付近で揮発性を有する溶媒であれば特に限定されるものではない。具体的には、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホルム、ヘキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、イソペンタンなどが挙げられ、中でも、揮発のし易さや、安全性および環境適応性などを考慮すると、イソプロパノール、エタノールが好ましく、特にエタノールが好適である。なお、これらの溶媒は、1種単独で、または2種以上組み合わせて用いることができる。
(C)成分の他の1つである噴射剤は、エアゾール製品などで一般的に用いられる成分であり、例えば、液化石油ガス(LPG)、ジメチルエーテル(DME)、窒素、酸素、二酸化炭素などが挙げられる。
本発明の(C)成分は、揮発性溶媒および噴射剤の少なくとも一方を含むものであればよく、液体組成物の収納容器の形態に応じて、より具体的には収納容器からその外部へ液体組成物を導出する機構などに応じて、それらの割合を適宜選定することができる。
例えば、耐圧エアゾール容器などの液体組成物を噴出させる態様の容器の場合には、揮発性溶媒と噴射剤とを併用するか、噴射剤のみを使用すればよい。一方、通常のスプレー容器、ポンプ式容器、スクイズボトルなどの液体組成物を吐出する態様の容器の場合には、揮発性溶媒単独で用いることもできる。
本発明の(C)成分は、揮発性溶媒および噴射剤の少なくとも一方を含むものであればよく、液体組成物の収納容器の形態に応じて、より具体的には収納容器からその外部へ液体組成物を導出する機構などに応じて、それらの割合を適宜選定することができる。
例えば、耐圧エアゾール容器などの液体組成物を噴出させる態様の容器の場合には、揮発性溶媒と噴射剤とを併用するか、噴射剤のみを使用すればよい。一方、通常のスプレー容器、ポンプ式容器、スクイズボトルなどの液体組成物を吐出する態様の容器の場合には、揮発性溶媒単独で用いることもできる。
液体組成物中における(C)成分の含有量は、組成物全体に対し、20〜90質量%が好ましく、より好ましくは40〜80質量%、より一層好ましくは50〜70質量%である。(C)成分の含有量が20質量%未満であると、液体組成物の粘度が増大して噴射しにくくなる虞があり、一方、90質量%を超えると、液体組成物の固化が遅くなる虞がある。
また、揮発性溶媒は、容器や使用形態に応じて適宜噴射剤と混合することができる。この場合、揮発性溶媒と噴射剤との使用比率は、噴射性と固化速度とを適切な範囲に調節するという点から、99.9:0.1〜50:50(質量比)とすることが好ましく、より好ましくは99.5:0.5〜70:30(質量比)、より一層好ましくは、99:1〜90:10(質量比)である。
なお、上記(A)〜(C)成分において、液体成分の含有量は、組成物全体に対し、40〜98質量%であることが好ましく、より好ましくは60〜95質量%、より一層好ましくは、80〜90質量%である。
また、揮発性溶媒は、容器や使用形態に応じて適宜噴射剤と混合することができる。この場合、揮発性溶媒と噴射剤との使用比率は、噴射性と固化速度とを適切な範囲に調節するという点から、99.9:0.1〜50:50(質量比)とすることが好ましく、より好ましくは99.5:0.5〜70:30(質量比)、より一層好ましくは、99:1〜90:10(質量比)である。
なお、上記(A)〜(C)成分において、液体成分の含有量は、組成物全体に対し、40〜98質量%であることが好ましく、より好ましくは60〜95質量%、より一層好ましくは、80〜90質量%である。
なお、本発明の液体組成物は、上述の(A)〜(C)の各必須成分の他に、本発明の効果を損なわない範囲で洗浄剤に一般的に使用されるその他の成分、例えば、pH調整剤、殺菌剤、除菌剤、抗菌剤、防カビ剤、研磨剤、漂白剤、再汚染防止剤、ツヤ出し剤、ワックス、ハイドロトロープ剤、油分、シリコーン油、保湿剤、紫外線吸収剤、キレート剤、防腐剤、可塑剤、増粘剤、色素、香料等を配合することもでき、この場合、これらの任意成分の配合量は、液体組成物全体に対して、通常0.001〜30質量%程度である。なお、香料には、例えば、特開2002−146399号公報記載の表11〜18の香料成分A〜Dを適宜用いることができる。
本発明の液体組成物の調製方法としては、特に限定されるものではなく、上記(A)〜(C)成分および必要に応じて任意成分(ただし、ガス状の噴射剤を除く)を、任意の順序で混合すればよい。ガス状の噴射剤を使用する場合には、噴射剤以外の成分を混合した組成物を、耐圧エアゾール容器等の耐圧収納容器に充填した後、噴射剤を封入し、収納容器内で組成物を構成する全成分を混合すればよい。
本発明に係る容器入り清浄用品は、上述の液体組成物を収納容器に充填してなるものである。
ここで、収納容器としては、内部の液体組成物を使用量に応じた任意の量で取り出せる容器であれば、特に限定されるものではなく、従来、液体洗浄剤等の収納に用いられている各種容器を用いることができる。例えば、ポンプ容器、スプレー容器、エアゾール容器、スクイズボトル等を用いることができるが、必要とする量の液体組成物を素早く取り出せるなど、使い易さに優れていることから、スプレー容器、エアゾール容器が好適である。なお、容器の材質も、プラスチック製、金属製等任意であり、また、液体組成物を容器詰めする手法も、従来行われている方法を用いればよく、使用する容器に応じて適宜な手法で行えばよい。
ここで、収納容器としては、内部の液体組成物を使用量に応じた任意の量で取り出せる容器であれば、特に限定されるものではなく、従来、液体洗浄剤等の収納に用いられている各種容器を用いることができる。例えば、ポンプ容器、スプレー容器、エアゾール容器、スクイズボトル等を用いることができるが、必要とする量の液体組成物を素早く取り出せるなど、使い易さに優れていることから、スプレー容器、エアゾール容器が好適である。なお、容器の材質も、プラスチック製、金属製等任意であり、また、液体組成物を容器詰めする手法も、従来行われている方法を用いればよく、使用する容器に応じて適宜な手法で行えばよい。
本発明の容器入り清浄用品は、使用時に容器中の液体組成物が噴出等により容器外に出されることにより、上述の揮発性溶媒および/または噴射剤が揮発(気化)し、高分子化合物が析出して、水および/または洗浄剤が予め含浸された固体清浄具となるものである。
したがって、清浄具を水および/または洗浄剤に含浸する手間が省け、洗浄作業の効率化を図ることができる。特に、上述の液体組成物が容器詰めされているから、液体組成物の取り出し量を適宜変えることにより、被清浄物に対して最適な大きさや形状に自由に調節できる。さらに、使用時に、その都度清浄具を調製することができるため、極めて衛生的である。
なお、液体組成物が、容器外に出されてから固化するまでの時間としては、迅速な清掃作業を可能にするという点から、10分間以内に固化する必要があり、好ましくは1分間以内、より好ましくは20秒間以下程度、特に10秒間以下程度であることが好適である。この固化の程度は、定性的な基準ではあるが、固体清浄具として使用可能な程度の強度を保つ状態を意味するものである。
したがって、清浄具を水および/または洗浄剤に含浸する手間が省け、洗浄作業の効率化を図ることができる。特に、上述の液体組成物が容器詰めされているから、液体組成物の取り出し量を適宜変えることにより、被清浄物に対して最適な大きさや形状に自由に調節できる。さらに、使用時に、その都度清浄具を調製することができるため、極めて衛生的である。
なお、液体組成物が、容器外に出されてから固化するまでの時間としては、迅速な清掃作業を可能にするという点から、10分間以内に固化する必要があり、好ましくは1分間以内、より好ましくは20秒間以下程度、特に10秒間以下程度であることが好適である。この固化の程度は、定性的な基準ではあるが、固体清浄具として使用可能な程度の強度を保つ状態を意味するものである。
本発明の液体組成物からなる固体清浄具の清浄対象は、液体組成物中に含まれる洗浄剤等により異なるものであるため一概に確定されるものではないが、例えば、ガラス,食器,フロア,レンジ廻り等の硬質表面、各種家具類、家電類、人体、衣類等の各種被清浄物が挙げられる。
その使用態様としては、液体組成物を固化させてなる固体清浄具を、従来の水や洗剤を含浸させたスポンジ、シート、雑巾等と同じように用いることもでき、また、一般家庭で広く用いられている電気掃除機等の吸引機能を有する清掃道具の被清浄面と接触する部分に液体組成物を噴射または塗布した後、これを固化させて用いることもできる。
その使用態様としては、液体組成物を固化させてなる固体清浄具を、従来の水や洗剤を含浸させたスポンジ、シート、雑巾等と同じように用いることもでき、また、一般家庭で広く用いられている電気掃除機等の吸引機能を有する清掃道具の被清浄面と接触する部分に液体組成物を噴射または塗布した後、これを固化させて用いることもできる。
本発明の液体組成物を電気掃除機等の清掃道具に適用するにあたっては、例えば、電気掃除機の吸引ヘッド周りの被清浄面と接触する部分に直接噴射して固体清浄具を形成させた後、通常の掃除機を用いた清掃作業を行えばよい。この場合、液体組成物の噴射時には、高分子化合物を含む液体組成物は、残存する揮発性溶媒および/または噴射剤の作用で柔らかくなっており、容器からの噴出等によって容易に吸引ヘッドに装着(接着)することができる。
装着後、揮発性溶媒および/または噴射剤が揮発して、強度を保った固体清浄具が吸引ヘッド周囲に形成されてから、通常の掃除機を用いた清掃作業を行う。このようにすることで、塵やゴミの吸引と同時に、水拭きや洗剤拭き等の湿式拭き作業が行えるので、掃除機掛けのみでは除去できない微細粒子や皮脂汚れ等の汚れ成分を除去することができ、従来行っていた掃除機掛け後の拭き掃除を行う必要がなくなる。特に、図1に示されるように吸引ヘッド1の吸引口10後部における被清浄面との接触部位11に固体清浄具2を形成した場合は、吸引後続けて連続的に固体清浄具による拭き掃除が行われることになり、より効率的な清掃作業が可能となる。
装着後、揮発性溶媒および/または噴射剤が揮発して、強度を保った固体清浄具が吸引ヘッド周囲に形成されてから、通常の掃除機を用いた清掃作業を行う。このようにすることで、塵やゴミの吸引と同時に、水拭きや洗剤拭き等の湿式拭き作業が行えるので、掃除機掛けのみでは除去できない微細粒子や皮脂汚れ等の汚れ成分を除去することができ、従来行っていた掃除機掛け後の拭き掃除を行う必要がなくなる。特に、図1に示されるように吸引ヘッド1の吸引口10後部における被清浄面との接触部位11に固体清浄具2を形成した場合は、吸引後続けて連続的に固体清浄具による拭き掃除が行われることになり、より効率的な清掃作業が可能となる。
なお、吸引ヘッドで室内の床面を擦るなどの動作時に生じる摩擦力は、吸引ヘッドと固体清浄具との貼り合わせ面の各接点に分散されるため、吸引ヘッドに貼付されている固体清浄具は、清掃作業時には容易には剥がれない。一方、清掃終了時には、固体清浄具の端部を引張り、固体清浄具と吸引ヘッドとの貼り合わせ面の各接点に局所的に力を加えて少しずつ剥離することにより、全面を容易に剥離することができる。しかも、剥離後の固体清浄具を、そのまま廃棄することができるため、清掃作業の効率化を図ることもできる。
以下、製造例、実施例および比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明は、下記の実施例に限定されるものではない。
[製造例1]高分子化合物の製造
攪拌機、環流冷却器および窒素導入管を取り付けた300mLの4つ口セパラブルフラスコに、エタノール70gを入れ、撹拌しながら窒素導入管より窒素ガスを導入した。次いで、80℃のオイルバスで加温しながら、フラスコ内にメタクリル酸(東京化成工業(
株)製)30g、アクリル酸エチル(東京化成工業(株)製)30gおよびエタノール(関東化学(株)製)40gを混合したモノマー溶液と、2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(V−59、和光純薬工業(株)製)1.5gをエタノール30gに溶解した開始剤溶液と、を2時間かけて連続的に滴下して重合反応を行った。
さらに、窒素を導入しながら3時間80℃を保った後、ポリマー1(メタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体)を得た。
なお、GPCにより測定したポリマー1の重量平均分子量は、30,000であった。
攪拌機、環流冷却器および窒素導入管を取り付けた300mLの4つ口セパラブルフラスコに、エタノール70gを入れ、撹拌しながら窒素導入管より窒素ガスを導入した。次いで、80℃のオイルバスで加温しながら、フラスコ内にメタクリル酸(東京化成工業(
株)製)30g、アクリル酸エチル(東京化成工業(株)製)30gおよびエタノール(関東化学(株)製)40gを混合したモノマー溶液と、2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(V−59、和光純薬工業(株)製)1.5gをエタノール30gに溶解した開始剤溶液と、を2時間かけて連続的に滴下して重合反応を行った。
さらに、窒素を導入しながら3時間80℃を保った後、ポリマー1(メタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体)を得た。
なお、GPCにより測定したポリマー1の重量平均分子量は、30,000であった。
[製造例2]高分子化合物の製造
攪拌機、環流冷却器および窒素導入管を取り付けた300mLの4つ口セパラブルフラスコに、エタノール70gを入れ、撹拌しながら窒素導入管より窒素ガスを導入した。次いで、70℃のオイルバスで加温しながら、フラスコ内にメタクリル酸40g、アクリル酸ブチル(東京化成工業(株)製)20gおよびエタノール40gを混合したモノマー溶液と、2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)1.5gをエタノール30gに溶解した開始剤溶液と、を2時間かけて連続的に滴下して重合反応を行った。
さらに、窒素を導入しながら3時間80℃を保った後、ポリマー2(メタクリル酸・アクリル酸ブチル共重合体)を得た。
なお、GPCにより測定したポリマー2の重量平均分子量は、35,000であった。
攪拌機、環流冷却器および窒素導入管を取り付けた300mLの4つ口セパラブルフラスコに、エタノール70gを入れ、撹拌しながら窒素導入管より窒素ガスを導入した。次いで、70℃のオイルバスで加温しながら、フラスコ内にメタクリル酸40g、アクリル酸ブチル(東京化成工業(株)製)20gおよびエタノール40gを混合したモノマー溶液と、2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)1.5gをエタノール30gに溶解した開始剤溶液と、を2時間かけて連続的に滴下して重合反応を行った。
さらに、窒素を導入しながら3時間80℃を保った後、ポリマー2(メタクリル酸・アクリル酸ブチル共重合体)を得た。
なお、GPCにより測定したポリマー2の重量平均分子量は、35,000であった。
[実施例1〜6および比較例1,2]
下記表1に示される(A)〜(C)の各成分のうち、噴射剤を除く成分を、表1に示される配合量で、内径1mmの噴射口を有する耐圧試験瓶に入れ、専用のキャップを付けた。この試験瓶に噴射剤を表1に示される配合量で封入し、1時間振盪することで、液体組成物を調製した。
下記表1に示される(A)〜(C)の各成分のうち、噴射剤を除く成分を、表1に示される配合量で、内径1mmの噴射口を有する耐圧試験瓶に入れ、専用のキャップを付けた。この試験瓶に噴射剤を表1に示される配合量で封入し、1時間振盪することで、液体組成物を調製した。
ポリマー3:ポリ酢酸ビニル(POLY(VINYL ACETATE)、AVERAGE M.W.170,000、ACROS ORGANICS(株)製)
ポリマー4:スチレンブタジエン共重合ラテックス(Nipol LX407AS、日本ゼオン(株)製)
イソプロパノール:関東化学(株)製
DME:大洋液化ガス(株)製
LPG:大洋液化ガス(株)製
上記各実施例および比較例で得られた液体組成物について、混合状態、噴射性、固化性を下記基準により評価した。評価結果を表2に示す。
[1]混合状態
○:均一溶解または軽い振盪で分散する
△:強く振盪しないと分散しない
×:振盪しても分散せず分離したまま
[2]噴射性
○:噴射口からスムーズに噴射される
△:噴射口から噴射できるがスムーズさに欠ける
×:噴射口から噴射できない
[3]固化性
○:噴射して10分間以内にしっかり固化する
△:噴射して10分間以内に若干固化する
×:噴射して10分間以内に固化しない
[1]混合状態
○:均一溶解または軽い振盪で分散する
△:強く振盪しないと分散しない
×:振盪しても分散せず分離したまま
[2]噴射性
○:噴射口からスムーズに噴射される
△:噴射口から噴射できるがスムーズさに欠ける
×:噴射口から噴射できない
[3]固化性
○:噴射して10分間以内にしっかり固化する
△:噴射して10分間以内に若干固化する
×:噴射して10分間以内に固化しない
表2に示されるように、上記各実施例の液体組成物は、比較例の組成物と比べて混合状態がよく、噴射性、固化性にも優れており、固体清浄具用の液体組成物として好適であることがわかる。
[実施例7〜15]
下記表3に示される各成分を、表3に示される量で配合した以外は、実施例1と同様にして液体組成物を調製し、得られた液体組成物について、混合状態、噴射性、固化性を上記と同様の基準により評価した。評価結果を表4に示す。
なお、実施例7〜9は食器用スポンジとして、実施例10〜12はレンジ洗浄用スポンジとして、実施例13〜15は床用クリーナーとして好適な液体組成物である。
下記表3に示される各成分を、表3に示される量で配合した以外は、実施例1と同様にして液体組成物を調製し、得られた液体組成物について、混合状態、噴射性、固化性を上記と同様の基準により評価した。評価結果を表4に示す。
なお、実施例7〜9は食器用スポンジとして、実施例10〜12はレンジ洗浄用スポンジとして、実施例13〜15は床用クリーナーとして好適な液体組成物である。
洗浄剤2:ポリオキシエチレン(p=3)ラウリルエーテル硫酸エステルナトリウム(テイカ(株)製)
洗浄剤3:ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン(日光ケミカルズ(株)製)
洗浄剤4:ラウリン酸アミドプロピルヒドロキシスルホベタイン(川研ファインケミカル(株)製)
洗浄剤5:ポリオキシエチレン(p=12)ドデシルエーテル(日本エマルジョン(株)製)
洗浄剤6:ラウリン酸アミドプロピルベタイン(一方社油脂工業(株)製)
洗浄剤7:ブチルカルビトール(日本乳化剤(株)製)
洗浄剤8:ジエタノールアミン(三井化学(株)製)
洗浄剤9:モノエタノールアミン(三井化学(株)製)
プロピレングリコール:旭硝子(株)製
クエン酸:扶桑化学工業(株)製
3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン:シェルジャパン(株)製
表4に示されるように、上記各実施例の液体組成物は、混合状態がよく、噴射性、固化性にも優れており、固体清浄具用の液体組成物として好適であることがわかる。
[実施例16〜19]
下記表5に示される各成分を、表5に示される量で配合した以外は、実施例1と同様にして液体組成物を調製し、得られた液体組成物について、混合状態、噴射性、固化性を上記と同様の基準により評価した。評価結果を表6に示す。
下記表5に示される各成分を、表5に示される量で配合した以外は、実施例1と同様にして液体組成物を調製し、得られた液体組成物について、混合状態、噴射性、固化性を上記と同様の基準により評価した。評価結果を表6に示す。
洗浄剤11:塩化ベンザルコニウム(ライオンアクゾ(株)製)
洗浄剤12:プロピレングリコール(旭硝子(株)製)
また、得られた各液体組成物を用い、下記の各試験および評価を行った。結果を併せて表6に示す。
〈粒子汚れ除去性の評価〉
JIS Z 8901に記載された試験用粉体1の11種関東ローム(中位径の範囲1.6〜2.3μm)1gを、予め6畳のフローリングに均一に散布した。
次に実施例16〜19で得られた液体組成物を、図1に示される掃除機(TC−F1、三菱電機(株)製)の吸引ヘッド1裏の吸引口10より後方部(使用時に本体側となる部分)における被清浄面との接触部位11に直接噴射し、固化させて固体清浄具2を装着した。この状態で、掃除機により試験用粉体を散布したフローリング面の清掃を行った。粒子汚れの除去性は、下基準により床面を手で触った時のざらつき感の有無で評価した。
5点:ざらつき感が全くない
4点:ややざらつきを感じる
3点:部分的にざらつきがある
2点:ざらついている
1点:掃除前と変化がない
〈粒子汚れ除去性の評価〉
JIS Z 8901に記載された試験用粉体1の11種関東ローム(中位径の範囲1.6〜2.3μm)1gを、予め6畳のフローリングに均一に散布した。
次に実施例16〜19で得られた液体組成物を、図1に示される掃除機(TC−F1、三菱電機(株)製)の吸引ヘッド1裏の吸引口10より後方部(使用時に本体側となる部分)における被清浄面との接触部位11に直接噴射し、固化させて固体清浄具2を装着した。この状態で、掃除機により試験用粉体を散布したフローリング面の清掃を行った。粒子汚れの除去性は、下基準により床面を手で触った時のざらつき感の有無で評価した。
5点:ざらつき感が全くない
4点:ややざらつきを感じる
3点:部分的にざらつきがある
2点:ざらついている
1点:掃除前と変化がない
〈油汚れ除去性の評価〉
オイルレッドを含有したサラダ油1gを、予め6畳のフローリングに均一に塗布した。次に実施例16〜19で得られた液体組成物を、図1に示される掃除機の吸引ヘッド1裏の接触部位11に直接噴射し、固化させて固体清浄具2を貼付した。この状態で、掃除機によりサラダ油を塗布したフローリング面の清掃を行った。油汚れの除去性は、下記基準により目視で評価した。
5点:汚れ落ちが非常に良好
4点:汚れ落ちが良好
3点:汚れ落ちにむらがある
2点:若干汚れが落ちる程度
1点:ほとんど汚れが落ちない
オイルレッドを含有したサラダ油1gを、予め6畳のフローリングに均一に塗布した。次に実施例16〜19で得られた液体組成物を、図1に示される掃除機の吸引ヘッド1裏の接触部位11に直接噴射し、固化させて固体清浄具2を貼付した。この状態で、掃除機によりサラダ油を塗布したフローリング面の清掃を行った。油汚れの除去性は、下記基準により目視で評価した。
5点:汚れ落ちが非常に良好
4点:汚れ落ちが良好
3点:汚れ落ちにむらがある
2点:若干汚れが落ちる程度
1点:ほとんど汚れが落ちない
〈仕上がり性の評価法〉
実施例16〜19で得られた液体組成物を、図1に示される掃除機の吸引ヘッド1裏の吸引口10より接触部位11に直接噴射し、固化させて固体清浄具2を装着した状態で上述の試験用粉体0.5gおよびサラダ油0.5gを均一化した汚れを塗布した床面の清掃を行った時の仕上がり性を、下記基準により目視と触感で評価した。
○:被清掃面にベタツキ感がなく、水拭きまたは洗剤拭き感覚を与える
△:被清掃面にややベタツキ感が残る
×:被清掃面にベタツキ感が残る
実施例16〜19で得られた液体組成物を、図1に示される掃除機の吸引ヘッド1裏の吸引口10より接触部位11に直接噴射し、固化させて固体清浄具2を装着した状態で上述の試験用粉体0.5gおよびサラダ油0.5gを均一化した汚れを塗布した床面の清掃を行った時の仕上がり性を、下記基準により目視と触感で評価した。
○:被清掃面にベタツキ感がなく、水拭きまたは洗剤拭き感覚を与える
△:被清掃面にややベタツキ感が残る
×:被清掃面にベタツキ感が残る
表6に示されるように、実施例16〜19の液体組成物は、混合状態、噴射性、固化性に優れていることがわかる。また、掃除機の吸引ヘッドに塗布し、固化させた後に、清掃を行うことで、粒子汚れ、油汚れをよく除去でき、清掃後の仕上がり性も良好であることがわかる。
なお、掃除機のみで清掃した場合における粒子汚れの除去性は2点、油汚れの除去性は1点、仕上がり性は×であった。
なお、掃除機のみで清掃した場合における粒子汚れの除去性は2点、油汚れの除去性は1点、仕上がり性は×であった。
1 吸引ヘッド
10 吸引口
11 接触部位
2 固体清浄具
10 吸引口
11 接触部位
2 固体清浄具
Claims (4)
- (A)高分子化合物、(B)水および/または洗浄剤、並びに(C)前記高分子化合物を溶解可能な揮発性溶媒および/または噴射剤を含んでなることを特徴とする固体清浄具用液体組成物。
- 吸引機能を有する清掃用具の被清浄面と接触する少なくとも一部に噴射または塗布して用いることを特徴とする請求項1記載の固体清浄具用液体組成物。
- (A)高分子化合物、(B)水および/または洗浄剤、並びに(C)前記高分子化合物を溶解可能な揮発性溶媒および/または噴射剤を含んでなる液体組成物を固化させてなることを特徴とする固体清浄具。
- 収納容器内に充填された液体組成物が前記収納容器からその外部に出された後に固化して固体清浄具となる容器入り清浄用品であって、
前記液体組成物が、(A)高分子化合物、(B)水および/または洗浄剤、並びに(C)前記高分子化合物を溶解可能な揮発性溶媒および/または噴射剤を含んでなることを特徴とする容器入り清浄用品。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011153295A (ja) * | 2009-12-28 | 2011-08-11 | Kao Corp | 水拭き用洗浄剤組成物 |
WO2011129285A1 (ja) * | 2010-04-12 | 2011-10-20 | 花王株式会社 | 便器の洗浄方法 |
JP2016164245A (ja) * | 2015-02-26 | 2016-09-08 | 株式会社イノアック技術研究所 | 親水性樹脂発泡体 |
-
2003
- 2003-12-19 JP JP2003422486A patent/JP2005179507A/ja active Pending
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JP2016164245A (ja) * | 2015-02-26 | 2016-09-08 | 株式会社イノアック技術研究所 | 親水性樹脂発泡体 |
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