JP2006016053A - 包装された医療用品の製造方法及びこの製造方法を用いて製造された包装された医療用品 - Google Patents

包装された医療用品の製造方法及びこの製造方法を用いて製造された包装された医療用品 Download PDF

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Abstract

【課題】 包装された状態であってかつ外面が滅菌された医療用品を容易かつ確実に、さらに、作業環境を悪化させることなく行うことができる包装された医療用品の製造方法及びこの製造方法により製造された包装された医療用品を提供する。
【解決手段】 包装された医療用品1の製造方法は、過酸化水素の拡散による透過を許容しかつ規制する過酸化水素透過量調整機能性包装体2内に、医療用品3を収納し密封した状態において、包装体2内を医療用品3の外面を滅菌可能な過酸化水素雰囲気濃度に維持する高濃度雰囲気期間と、高濃度雰囲気期間後に、過酸化水素を拡散を利用して包装体2内より流出させる過酸化水素排出期間とを有する包装後の医療用品外面滅菌工程を備えている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、包装された医療用品の製造方法及びこの製造方法を用いて製造された包装された医療用品に関する。
医療用品には、手術室、ICUなどの高度微生物制御雰囲気下で使用されるものがある。このような医療用品として、例えば、薬剤が予め充填されたプレフィルドシリンジがある。プレフィルドシリンジは、製造時において内部の薬剤は滅菌されているが、シリンジの外面については、通常、クリーンルーム等清浄な環境下において製造されるものの、滅菌が保証できるレベルにされるものではない。このため、高度な清浄度を要求する手術室に持ち込む際は、シリンジの外面を消毒液等で無菌化する必要がある。これら問題点の解消法として手術室に持ち込む各種医療用品をキット化し、包装した商品が提案されている。これらのキット化された医療用品の中には、包装された市販品を再度包装したものが含まれる。このような包装された市販品は、再度、滅菌されることになる。この際には、医療用品を構成する素材の劣化防止や滅菌のためのガス等の媒体の残留低減のために同じ滅菌方法により再度滅菌されないことが望ましい。
一方で、医療用品あるいはその包装材内外に識別用のICタグなどの電子部品が備えられているのものがあり、このようなものは今後増えていくものと思われるが、これら電子部品を備える場合、電子線滅菌、ガンマー線などの放射線滅菌、加熱滅菌などを行うことができない。
そこで、予め包装した後、オートクレーブなどの滅菌処理を行い、シリンジ外面の滅菌を内部の薬剤の滅菌と同時に行うことが提案されている。しかし、この場合、それらを収納し、処理する滅菌装置が包材分、大型化するなどの問題がある。また、オートクレーブなどの滅菌処理を行う場合は、包装材料として蒸気透過性を有する紙、樹脂製不織布を用いる必要がある。紙を包装材料として用いた場合、開封時に微細な紙の発塵が発生し手術室等における周辺環境を汚染する恐れがある。樹脂製の不織布の場合は、発塵は生じないが、コスト高となったり、開封性が悪くなり、使用時の利便性が低下する。
薬剤が予め充填されたプレフィルドシリンジ等の医療用品の外面を過酸化水素を用いて滅菌する方法が提案されている。過酸化水素を用いた滅菌方法としては、特開平11−193010号公報(特許文献1)に開示されるものがある。特許文献1のものは、包装容器に封入された医療用品を過酸化水素ガスによって滅菌処理する滅菌方法であって、包装容器として、ガスバリヤ性を有する合成樹脂製の容器本体と、過酸化水素ガスを高レベルにて透過可能で且つ容器本体に溶着可能な蓋剤としての滅菌紙とから構成される容器を使用すると共に、過酸化水素ガスによって滅菌処理した後、加温しつつ包装容器の内部から過酸化水素ガスを脱ガス処理するものである。
しかしながら、上述したような過酸化水素ガスを用いた滅菌方法は、過酸化水素ガス発生装置及びガス雰囲気を維持するためのチャンバー等大規模な設備を設置する必要があり、作業環境に影響も及ぼしまた工程も煩雑である。
特開平11−193010号公報
そこで、本発明の目的は、包装された状態であってかつ外面が滅菌された医療用品を容易かつ確実に、さらに、作業環境を悪化させることなく行うことができる包装された医療用品の製造方法及びこの製造方法により製造された包装された医療用品を提供するものである。
上記目的を達成するものは、以下のものである。
(1) 包装された医療用品の製造方法であって、該製造方法は、過酸化水素の拡散による透過を許容しかつ規制する過酸化水素透過量調整機能性包装体内に前記医療用品を収納し密封した状態において、前記包装体内を前記医療用品の外面を滅菌可能な過酸化水素雰囲気濃度に維持する高濃度雰囲気期間と、該高濃度雰囲気期間後に、該過酸化水素を前記拡散を利用して前記包装体内より流出させる過酸化水素排出期間とを有する包装後の医療用品外面滅菌工程を備える包装された医療用品の製造方法。
(2) 前記高濃度雰囲気期間は、過酸化水素封入直後〜14日間である上記(1)に記載の包装された医療用品の製造方法。
(3) 前記医療用品外面滅菌工程期間は、過酸化水素封入後8時間〜28日間である上記(1)または(2)に記載の包装された医療用品の製造方法。
(4) 前記高濃度雰囲気期間中の過酸化水素濃度は、0.05mg/L〜300mg/Lである上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の包装された医療用品の製造方法。
(5) 前記製造方法は、過酸化水素透過量調整機能性包装体内に過酸化水素水を添加もしくは過酸化水素ガスを充填する過酸化水素添加工程と、該過酸化水素添加工程終了後に前記包装体を封止する封止工程とを備えるものである上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の包装された医療用品の製造方法。
(6) 前記製造方法は、前記包装体を準備する工程と、前記医療用品を準備する工程と、前記包装体内に前記医療用品を収納する工程と、該医療用品が収納された包装体内に前記過酸化水素水を添加もしくは過酸化水素ガスを充填する前記過酸化水素添加工程と、該過酸化水素添加工程終了後に前記包装体を封止する封止工程とを行うものである上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の包装された医療用品の製造方法。
(7) 前記製造方法は、過酸化水素透過量調整機能性包装体内に収納されるとともに密封された医療用品を準備する工程と、該包装体内に過酸化水素水を添加もしくは過酸化水素ガスを充填する過酸化水素添加工程とを備えるものである上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の包装された医療用品の製造方法。
(8) 前記包装体は、過酸化水素もしくは過酸化水素ガス注入器具の接続もしくは穿刺が可能でありかつ該器具の取り外し後の気密性の維持が可能な注入部位を備えている上記(7)に記載の包装された医療用品の製造方法。
(9) 前記製造方法は、前記過酸化水素添加工程後に、前記包装体の過酸化水素添加部位をシールするシール工程を行うものである上記(7)または(8)に記載の包装された医療用品の製造方法。
(10) 前記過酸化水素添加工程における前記包装体の内部容量に対する過酸化水素の添加量が、0.5mg/L〜300mg/Lである上記(5)ないし(9)のいずれかに記載の包装された医療用品の製造方法。
(11) 前記包装体は、前記医療用品を収納するための収納用凹部を有する容器本体と、該凹部開口を封止するための剥離可能な封止フィルムとを備えている上記(1)ないし(10)のいずれかに記載の包装された医療用品の製造方法。
(12) 前記医療用品外面滅菌工程は、前記過酸化水素添加工程後、14日間以上保存する過程において行われるものである上記(5)ないし(11)のいずれかに記載の包装された医療用品の製造方法。
(13) 前記医療用品は、プレフィルドシリンジである上記(1)ないし(12)のいずれかに記載の包装された医療用品の製造方法。
(14) 前記包装体内には、個別に包装された異なる複数の医療用品が収納されるものである上記(1)ないし(12)のいずれかに記載の包装された医療用品の製造方法。
また、上記目的を達成するものは、以下のものである。
(15) 上記(1)ないし(14)のいずれかに記載の製造方法により製造された包装された医療用品。
本発明は、包装された医療用品の製造方法であって、該製造方法は、過酸化水素の拡散による透過を許容しかつ規制する過酸化水素透過量調整機能性包装体内に前記医療用品を収納し密封した状態において、前記包装体内を前記医療用品の外面を滅菌可能な過酸化水素雰囲気濃度に維持する高濃度雰囲気期間と、該高濃度雰囲気期間後に、該過酸化水素を前記拡散を利用して前記包装体内より流出させる過酸化水素排出期間とを有する包装後の医療用品外面滅菌工程を備える。
このため、本発明の製造方法によれば、医療用品の外面が滅菌されかつ包装された状態の医療用品を容易かつ確実に製造できるとともに、製造される包装された医療用品の使用時には、過酸化水素が排出または分解されているため、開封時に滅菌に起因する有害性がなく、安全に使用できる。
さらに、本発明の製造方法によれば、医療用品の外面を滅菌する手段として放射線滅菌器やオートクレーブを用いないので、医療用品に放射線被曝、熱履歴がかかることがない。また、包装体ごと滅菌するとなると、それらの滅菌手段では大がかりな設備を必要とすることになり、この点においても本発明の製造方法は好ましいものといえる。
そして、前記製造方法が、過酸化水素透過量調整機能性包装体内に過酸化水素水を添加もしくは過酸化水素ガスを充填する過酸化水素添加工程と、該過酸化水素添加工程終了後に前記包装体を封止する封止工程とを行うものであれば、過酸化水素の添加が容易かつ確実に行うことができる。
そして、前記製造方法が、過酸化水素透過量調整機能性包装体内に収納されるとともに密封された医療用品を準備する工程と、該包装体内に過酸化水素水を添加もしくは過酸化水素ガスを充填する過酸化水素添加工程とを備えるものであれば、過酸化水素の添加が容易かつ確実に行うことができる。
さらに、前記包装体は、過酸化水素もしくは過酸化水素ガス注入器具の接続もしくは穿刺が可能でありかつ該器具の取り外し後の気密性の維持が可能な注入部位を備えているものであれば、上記の過酸化水素添加工程を容易に行うことができる。
また、前記製造方法が、前記過酸化水素添加工程後に、前記包装体の過酸化水素添加部位をシールするシール工程を行うものであれば、添加された過酸化水素の添加部位からの流出を確実に防止できる。
また、前記過酸化水素添加工程における前記包装体の内部容量に対する過酸化水素の添加量は、0.5mg/L〜300mg/Lであれば、医療用品の外面を十分に滅菌できるとともに使用時までに過酸化水素が確実に分解消失する。
また、前記製造方法は、前記過酸化水素添加工程後、14日間以上保存する保存工程を行うものであれば、医療用品の外面の滅菌が確実となるとともにすぐに使用されたとしても過酸化水素の残留が極めて少ない。
本発明の実施例である包装された医療用品の製造方法について説明する。
図1は、本発明の実施例である包装された医療用品の製造方法を説明するための説明図、図2は、本発明の実施例である包装された医療用品の製造方法を説明するための説明図、図3は、本発明の実施例である包装された医療用品の製造方法を説明するための説明図である。
本発明の包装された医療用品1の製造方法は、過酸化水素の拡散による透過を許容しかつ規制する過酸化水素透過量調整機能性包装体2内に、医療用品3を収納し密封した状態において、包装体2内を医療用品3の外面を滅菌可能な過酸化水素雰囲気濃度に維持する高濃度雰囲気期間と、高濃度雰囲気期間後に、過酸化水素を拡散を利用して包装体2内より流出させる過酸化水素排出期間とを有する包装後の医療用品外面滅菌工程を備えている。
そこで、最初に、本発明の製造方法の実施例として、包装体2内に医療用品3を収納する工程と、過酸化水素透過量調整機能性包装体内に過酸化水素水41を添加もしくは過酸化水素ガスを充填する過酸化水素添加工程と、過酸化水素添加工程終了後に包装体2を封止する封止工程と、上記の医療用品外面滅菌工程を備えるものについて説明する。そして、この実施例の製造方法では、過酸化水素透過量調整機能性包装体2を準備する工程と、医療用品3を準備する工程が前もって行われる。
まず、過酸化水素透過量調整機能性包装体2を準備する工程と、医療用品3を準備する工程について説明する。
この実施例の製造方法にて使用される過酸化水素透過量調整機能性包装体2は、医療用品3を収納する容器本体21と、容器本体21の開口22を開封可能に封止する封止部材25とを備えるものである。また、包装体としては、封止及び開封可能な袋状の包装体であってもよい。包装体としては、具体的に、ブリスター包装容器、軟質袋状包装容器等が挙げられる。なお、包装体の形態としては、内部に医療用品を収納可能であり、かつ封止及び開封可能なものであればいかなるものであってもよい。
図1に示す実施例において、包装体2は、医療用品3を収納するための収納用凹部23を有する容器本体21と、凹部開口22を封止するための剥離可能な封止フィルム(封止部材)25とを備えている。図1に示す実施例の包装体2は、ブリスター包装体である。本発明の実施例の包装体2は、医療用品3の一例である後述するプレフィルドシリンジを収納可能な形状となっている。
具体的に、本発明の包装体2は、図1に示すように、収納用凹部23と、収納用凹部23の周囲に形成されたフランジ形成部24と、フランジ形成部24に剥離可能に取りつけられる封止フィルム25とを備えている。包装体の収納用凹部23は、医療用品の一例であるプレフィルドシリンジが容器本体内で容易に移動しないような形状となっている。
そして、包装体2は、過酸化水素透過量調整機能性包装体が用いられる。過酸化水素透過量調整機能性包装体とは、酸化水素の拡散による透過を許容しかつ規制する包装体を示している。具体的には、過酸化水素ガスの拡散による透過を許容するものの短時間での透過を抑制するものをいう。短時間による過酸化水素の透過を許容するものでは、包装後の医療用品外面滅菌工程における過酸化水素の十分な高濃度雰囲気期間を形成することができず、また、過酸化水素ガスの透過を全く透過しないものでは、包装体内に過酸化水素を残留させることになる。このため、過酸化水素透過量調整機能性包装体には、紙、多孔質フィルムなどのような過酸化水素が容易に通過できる細孔を有するものを含まない。
包装体の過酸化水素通過機能は、過酸化水素を含有した水溶液(過酸化水素水)の蒸散性を測定することにより評価することができる。過酸化水素水を包装体フィルム中に封入し、室温以上の環境下に放置すると、包装フィルム内で水及び過酸化水素が次第に気化し、包装フィルム内に充満する。過酸化水素の気化・充満と平行して、包装体フィルム体へ過酸化水素が浸透しその後透過するが、その程度は、包装内の過酸化水素水滴の減少量により把握できる。すなわち過酸化水素を容易に通過させる多孔質フィルム等では、短時間で過酸化水素水滴が減少・消失するが、過酸化水素の拡散による透過を許容しかつ規制する包装体フィルムでは、過酸化水素水滴が減少・消失するのに一定時間を要する。
包装体2は過酸化水素透過量調整機能として、包装体の表面積1cmあたり0.2mLの内容量を持つ容器に、包装体の内容積あたり、過酸化水素量として、300mg/Lとなるよう調整した過酸化水素水を添加し、容器を封入後、55℃・25%RHの条件下において過酸化水素水滴が消失する期間が3時間〜72時間範囲であることが好ましい。特に、6時間〜24時間の過酸化水素水滴が消失期間(蒸散性)を有することが好ましい。
また、包装体2としては、全体として過酸化水素透過量調整機能を有するものであればよい。つまり、容器本体21のみ過酸化水素透過量調整機能を有し、フィルム25は過酸化水素不透過性のものである組合せ、フィルム25のみ過酸化水素透過量調整機能を有し、容器本体21は過酸化水素不透過性のものである組合せ、容器本体21およびフィルム25共に過酸化水素透過量調整機能を有するものである組合せのいずれでもよい。
さらに、包装体の材質としては、過酸化水素により容易に変質しないものであることが好ましい。また、包装体の材質としては、防水性を有することが好ましい。
そして、容器本体21の材質としては、ある程度の強度と硬度を有することが好ましい。また、容器本体21は、過酸化水素ガス低透過性を有する材料により作製されていることが好ましい。容器本体21の材質としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレンなどポリオレフィン、塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン/ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン/アイオノマー(例えば、エチレン系、スチレン系、フッ素系)/ポリエチレンなどが好適に使用でき、特に、過酸化水素透過量調整機能の点から、低密度ポリエチレン/アイオノマー/低密度ポリエチレンが好ましい。
さらに、これらのうち、透明性を有する材質であることが好ましい。また、例えば、シリンジに収納される薬剤が光の影響を受けやすい場合には、容器本体の形成材料に、各種顔料、紫外線吸収剤を含有させてもよい。さらに、上記樹脂に酸素低透過性および水蒸気低透過性を有する樹脂(例えば、ポリ塩化ビニリデン、エチレンービニルアルコール共重合体、ポリエチレンテレフタレート)からなる厚さ30〜70μm程度の層を備えることが好ましい。また、ポリエチレンテレフタレート/エチレン−ビニルアルコール共重合体/ポリプロピレンの三層からなるもの、ポリプロピレン単独からなるものであってもよい。
封止フィルム25としては、具体的には、過酸化水素ガス低透過性もしくは過酸化水素ガスを実質的に透過しないフィルム(基材フィルム)と、このフィルムの下面の少なくとも外周部分に固着された接着性樹脂層とを有するものが好ましく、さらに、フィルムの上面に設けられた表面保護層を有することがより好ましい。基材フィルムとしては、アルミニウム、銀、金などの金属箔またはアルミニウム、銀、金などが表面に蒸着された金属蒸着フィルム、SiOなどが表面に蒸着された無機物蒸着フィルム、ガスバリヤ性樹脂フィルム、例えば、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニリデン−ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン−アクリル酸エステル共重合体、高密度ポリエチレン等のフィルムが好適に使用できる。
接着性樹脂層は、基材フィルムと容器本体21を剥離可能にヒートシールするためのものであり、次のような種々の易剥離機構を利用することができる。例えば、容器本体21のヒートシール面にポリプロピレンを用いる場合は、接着性樹脂層として、エチレン−酢酸ビニル系樹脂、エチレン−アクリル酸系樹脂、ポリプロピレンとポリエチレンとをブレンドしたものなどのオレフィン系樹脂や2液硬化型ウレタン系ドライラミネート接着剤などが好適に使用できる。また、容器本体21として、ポリ塩化ビニルを用いる場合は、接着性樹脂層として、エチレン−酢酸ビニル系樹脂、エチレン−アクリル酸系樹脂などのオレフィン系樹脂、ポリスチレンにスチレン−ブタジエンブロック共重合体をブレンドしたもの、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体や、2液硬化型ウレタン系ドライラミネート接着剤などが好適に使用できる。さらに、容器本体21として、ポリエステルを用いる場合は、エチレン−酢酸ビニル系樹脂、エチレン−アクリル酸系樹脂などのオレフィン系樹脂、コポリエステルや2液硬化型ウレタン系ドライラミネート接着剤が好適に使用できる。
表面保護層としては、合成樹脂、例えば、PET等のポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂をコーティングすること、または上記の合成樹脂製フィルム、紙などを張り合わせることにより形成することが好ましい。そして、この表面保護層は、収納される医療用品の名称、サイズ、医療用品が例えばプレフィルドシリンジである場合にはシリンジに充填された薬剤の名称、充填量などの必要事項を記載するための印刷層としても使用できる。なお、表面保護層とガスバリヤ性フィルム間に白色インキ等の遮光性材料を介在させて、遮光フィルムとしてもよい。
封止フィルム25の具体例としては、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン/ポリエチレンテレフタレート/接着性樹脂、ポリエチレンテレフタレート/エチレン−ビニルアルコール共重合体/延伸ナイロン/接着性樹脂の4層からなるもの、ポリエチレンテレフタレート/延伸ナイロン/接着性樹脂の3層からなるものが考えられる。
医療用品3としては、例えば、シリンジ、ガイドワイヤー、メス類、カテーテル類、センサー類、鉗子、針・留置針、縫合針・糸、衛生材料類、ドレープ、ドレッシング類、薬剤、輸液ルート・延長チューブ類、洗浄用生理食塩水や輸液剤入りの容器、プレフィルドシリンジなどの医薬液入り容器などが挙げられる。
また、医療用品としては、医療器キットであってもよく、医療用キットとしては、手術室用、縫合用、開腹用、開胸用、消毒用、ドレナージ用、分娩用、眼科用、導尿用、中心静脈用、局所麻酔用、硬膜外麻酔用、血管造影用、PTCA用、胸部外科用、整形外科用、産婦人科用などのキットがあげられる。
また、医療用品としては、滅菌された医療用品であってもよい。また、医療用品は、滅菌包装された医療用品であってもよい。また、包装体内には、異なる複数の医療用品が収納されるものであってもよい。
本発明の実施例では、医療用品として、プレフィルドシリンジが使用されている。プレフィルドシリンジに収容される薬剤としては、生理食塩水、高濃度塩化ナトリウム注射液、ビタミン剤、ミネラル剤、抗生物質などの薬液、さらには、粉末状もしくは凍結乾燥薬剤が収納される。
本発明の実施例で使用されるプレフィルドシリンジ3は、図3に示すように、先端部にノズル32が設けられ、後端部にフランジ33を有する外筒31と、外筒内を摺動するガスケット34と、ガスケット34に取りつけられたプランジャー(押子)35と、外筒31の先端部に取りつけられたシールキャップ36と、外筒31内に収納された薬剤39とを備えている。また、ノズルの基端部には、シールキャップ36に設けられたキャップ側螺合部と螺合する外筒側螺合部が形成されている。また、外筒本体の先端部付近には、シールキャップ36に設けられたキャップ側係合部と係合する外筒側係合部が形成されている。
シールキャップ36は、挿通針により挿通可能なものとなっている。シールキャップは、シールキャップ本体とシール部材からなる。シールキャップ本体は、一端側および他端側が開口した筒状部材であり、一端側開口は、シール部材により閉塞されている。シールキャップ本体は、キャップ状に作製され、ノズル本体部収納部と、キャップ側螺合部と、シールキャップ側係合部とを備える。シール部材は、ノズル部先端開口を液密に密封するためのものである。ノズル部先端開口がシール部材に当接することによりノズル部は液密に密封される。また、シール部材は、通液針により刺通可能な弾性材料により形成されている。シール部材は、ノズル部先端開口を液密に密封するためのものである。また、シール部材は、通液針により刺通可能な弾性材料により形成されている。シール部材は、シール部材保持部によりキャップ36の先端部に取り付けられている。
シール部材の形成材料としては、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム等の合成ゴム、SBSエラストマー、SEBSエラストマーなどのスチレン系エラストマー、エチレン−αオレフィン共重合体等のポリオレフィン系エラストマー等の熱可塑性エラストマー等を使用することが好ましい。
プランジャー35は、図3に示すように、断面が十字状の本体部35aと、本体部35aの先端部に設けられガスケット34と螺合する螺合部35bからなる。また、本体部35aの先端部には、円盤状のリブ35c,35dが形成され、本体部35aの中央付近にもリブが形成されている。
また、ガスケット34の内部は、図3に示すように、プランジャー35の先端部に設けられた螺合部35bと螺合する螺合用の凹部34aが形成されている。ガスケット34は、本発明の実施例では、先端部付近と基端部付近が拡径しており、この部分において外筒内面と接触している。また、ガスケットは、本発明の実施例では、先端部付近と中央部付近と基端部付近にリブが設けられ、この部分において外筒内面と接触している。
外筒31は、ガスバリヤー性を有することが好ましく、形成材料としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、アクリル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、環状ポリオレフィンのような各種樹脂が挙げられるが、その中でも成形が容易で耐熱性があることから、ポリプロピレン、環状ポリオレフィンのような樹脂が好ましい。これらの樹脂であれば、通常用いられている外筒の肉厚によって十分なガスバリア性を付与することができる。
シールキャップ36の形成材料としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、アクリル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、環状ポリオレフィンのような各種樹脂が挙げられるが、その中でも成形が容易で耐熱性があることから、ポリプロピレン、環状ポリオレフィンのような樹脂が好ましい。
ガスケット34の形成材料としては、弾性を有するゴム(例えば、ブチルゴム、ラテックスゴム、シリコーンゴムなど)、合成樹脂(例えば、SBSエラストマー、SEBSエラストマー等のスチレン系エラストマー、エチレン−αオレフィン共重合体エラストマー等のオレフィン系エラストマーなど)等を使用することが好ましい。プレフィルドシリンジとしては、公知のものが使用される。
この実施例の医療用品の製造方法においては、過酸化水素添加工程の前に、上述した医療用品を滅菌する工程を備えている。滅菌方法としては、オートクレーブ滅菌、放射線滅菌もしくは電子線滅菌等が挙げられる。本発明の実施例では、医療用品であるプレフィルドシリンジをオートクレーブ滅菌する。オートクレーブ滅菌は、120℃、0.8〜2.0kg/cmで、30分間程度行うことにより実施される。
次に、包装体2内に医療用品3を収納する工程を行う。
その後、医療用品3が収納された包装体2内に過酸化水素水を添加もしくは過酸化水素ガスを充填する過酸化水素添加工程を行う。
過酸化水素添加工程は、包装体を封止しない状態で行われる。図1に示す実施例では、容器本体21の収納用凹部23を封止フィルム25で封止しない状態で行われる。
また、本発明の実施例では、過酸化水素水添加工程前に、容器本体21に医療用品3を収納する工程が行われるが、過酸化水素が添加された後に医療用品3を容器本体21に収納してもよい。
医療用品3がシリンジ(プレフィルドシリンジ)の場合は、過酸化水素水は、プランジャーの基端部周辺に添加することが好ましい。本発明の実施例では、図3に示すように、過酸化水素41は、プランジャー35の基端側に添加している。また、過酸化水素水は、図3に示すように、数カ所添加することが好ましい。また、過酸化水素は、医療用品の変質を防止する点から、医療用品に直接接触しないように添加することが好ましい。また、過酸化水素水は、医療用品の周囲にまんべんなく添加されてもよい。なお、過酸化水素添加工程は、容器本体の開口の一部を除いて封止し、封止されていない部分から過酸化水素水を添加するものであってもよい。具体的には、容器本体21の開口22のプランジャー側部分を除いて封止し、封止されていない開口部分から過酸化水素水を添加してもよい。
過酸化水素の添加は、過酸化水素水を包装体内に噴霧することにより行ってもよい。
本発明の製造方法で添加される過酸化水素水は、1.0〜6.0w/v%、特に、2.0〜4.0w/v%であることが好ましい。添加量(滴下量)は、包装体の内容積あたり、過酸化水素量として、2mg/L〜300mg/L、好ましくは、15〜100mg/Lである。添加量として、具体的には、20mL〜45mLの包装体に対して、1.0〜6.0w/v%の過酸化水素水を0.01mL〜0.10mL添加することが好ましい。好ましくは、20mL〜45mLの包装体に対して、2.0〜4.0w/v%の過酸化水素水を0.03mL〜0.06mL添加することが好ましい。
また、本発明は、過酸化水素水を直接、包装体内に滴下等するため、作業者の安全を確保することができる。また、本発明の製造方法によれば、簡易な設備で過酸化水素を添加することができる。また、本発明によれば、過酸化水素を包装体内に添加するため設備の腐蝕を防止することができる。
また、過酸化水素は、ガス状のものを包装体内に添加してもよい。
過酸化水素ガスを用いて過酸化水素添加工程を行う場合には、包装体2の内部容量に対する過酸化水素の添加量は、包装体の内容積あたり、過酸化水素量として、0.5mg/L〜5mg/L程度、特に、1.0〜2.5mg/L程度が好適である。
包装体2内の過酸化水素の量がこのようなものであれば、包装体2内及び包装された医療用品3を確実に滅菌できるとともに、医療用内の薬剤へ過酸化水素がほとんど移行することがない。また、医療用品が変形、変色、変質等起こすことがなく、さらに、使用時の残留がほとんどない。
そして、過酸化水素を包装体内に充填する方法としては、一部を除いて封止フィルムで封止し開口の隙間から過酸化水素水を充填して、封止することにより行われることが好ましい。具体的には、包装体内に医療用品(この実施例におけるプレフィルドシリンジ)を収納し、過酸化水素水注入用のノズルが挿入可能な小さな未融着部を残してシールし、そして、この未融着部にノズルを挿入して、過酸化水素水もしくはガスを添加するものとしてもよい。
また、過酸化水素ガスを包装体内に充填する場合には、封止していない包装体を過酸化水素ガス雰囲気下で封止することにより行われるものであってもよい。
そして、過酸化水素を添加した後、図1,図2に示すように、容器本体21の凹部開口を封止フィルム25により封止することにより包装体2を密封する。密封は、図2に示すように、封止フィルム25を容器本体21のフランジ形成部24に、熱融着、高周波融着等によりシールすることにより行われる。なお、過酸化水素添加工程としては、上述したように、医療用品を収納した後に行うことが好ましいが、包装体2内に過酸化水素を添加した後、医療用品3を収納し、その後、包装体2を密封してもよい。
そして、包装後の医療用品外面滅菌工程を行う。この医療用品外面滅菌工程では、医療用品3を収納し密封した状態において、包装体2内を医療用品3の外面を滅菌可能な過酸化水素雰囲気濃度に維持する高濃度雰囲気期間と、高濃度雰囲気期間後に、過酸化水素を拡散を利用して包装体2内より流出させる過酸化水素排出期間を有するように行われる。
過酸化水素添加し、密封後、包装体2内において、過酸化水素水がガス化する条件下におく。具体的には、過酸化水素水がガス化する温度環境下におくことにより行われる。通常、常温状態に保持することにより行うことができるが、厳寒時には、加温状態に保持する。そして、過酸化水素水のガス化が進行することにより、包装体内は、外面を滅菌可能な過酸化水素雰囲気濃度に到達する。なお、包装体2は、過酸化水素の低透過性を有しており、過酸化水素の包装体内からの拡散による透過も生じているが、ガス化速度の方が早いため、包装体内は、外面を滅菌可能な過酸化水素雰囲気濃度に到達し、さらに、濃度は上昇し、全ての過酸化水素がガス化したときにもしくはその若干前に最高濃度に到達する。最高濃度に到達した後は、包装体の過酸化水素透過能にしたがって、徐々に過酸化水素は、包装体より流出する。本発明では、細孔を備えない拡散により過酸化水素が流出する包装体を用いているため、その流出速度は、緩慢である。そして、過酸化水素の流出により、やがて、包装体内は、医療用品の外面を滅菌可能な過酸化水素雰囲気濃度より低濃度となる。包装体内が外面を滅菌可能な過酸化水素雰囲気濃度に到達した時から外面を滅菌可能な過酸化水素雰囲気濃度より低濃度となるまでの期間が、高濃度雰囲気期間であり、医療用品の外面の有効滅菌期間である。高濃度雰囲気期間としては、過酸化水素封入直後〜14日間程度が好適であり、特に、過酸化水素封入直後〜7日間程度が好ましい。また、高濃度雰囲気期間における最低濃度としては、0.05mg/L〜2.0mg/Lが好ましく、特に、0.5mg/L〜1.0mg/Lが好ましい。また、高濃度雰囲気期間における最高濃度としては、10mg/L〜300mg/Lが好ましく、特に、50mg/L〜100mg/Lが好ましい。また、この高濃度雰囲気期間中に、密封された包装体の天地反転、揺動などを行い、包装体内雰囲気を変化させることが好ましい。このようにすることにより、医療用品の外面への過酸化水素の接触がより確実なものとなる。具体的に、この期間は、1〜30℃で行われることが好ましい。また、保存は、10〜80%RH、特に、20〜60%RHに保持されることが好ましい。また、医療用品がプレフィルドシリンジの場合は、この期間において、包装容器内全体に過酸化水素が充満するような角度で保管することが好ましく、特に、プレフィルドシリンジを横にした状態で保存することが好ましい。このような向きで保存すれば、包装体内全体に過酸化水素ガスが行き渡るため、包装体内及び医療用品が確実に滅菌される。なお、プレフィルドシリンジを縦にした状態で保存してもよい。また、この期間において、加温してもよい。加温は、30〜100℃、特に、40〜80℃であることが好ましい。加温時間は、10〜120min、特に、20〜60minであることが好ましい。
そして、包装体内が医療用品の外面を滅菌可能な過酸化水素雰囲気濃度より低濃度となった後も、包装体からの過酸化水素の拡散による流出は継続し、やがて、包装体2内よりほぼすべての過酸化水素が流出する。包装体内が医療用品の外面を滅菌可能な過酸化水素雰囲気濃度より低濃度となった時から、包装体内の過酸化水素濃度が許容残留濃度に到達後するまでの期間が、過酸化水素排出期間である。この過酸化水素排出期間は、包装体の過酸化水素透過速度、保管時の温湿度によって、相違するが、8時間〜28日程度であることが好ましい。特に、1日〜7日程度であることが好ましい。また、上記の過酸化水素濃度の許容残留濃度としては、0.05ppm以下であることが好ましい。また、この過酸化水素排出期間に、包装された医療用品の利用地への運搬を行ってもよい。
また、酸素による影響を受けやすい薬剤等の包装体の内部に、脱酸素剤を収納してもよい。これにより、密封された包装体内の酸素を吸収し、薬剤の酸化が防止される。脱酸素剤入りの包材に過酸化水素を封入した場合、脱酸素剤による過酸化水素の分解が起こるため、脱酸素剤を入れない場合よりも多くの過酸化水素量とすることが望ましい。また、脱酸素剤により、封入された過酸化水素を早期に分解し、過酸化水素の残留を防止することもできる。
また、過酸化水素添加工程後に、包装された医療用品3のトリミングカット、単位箱詰めを行ってもよい。さらに、単位箱を出荷箱に詰める作業と行ってもよい。なお、単位箱、出荷箱としては、通常流通している紙箱、段ボール箱など過酸化水素透過性を有するものが使用される。
また、本発明は、上記製造方法により製造された包装された医療用品である。
このため、本発明の医療用品は、過酸化水素により確実に滅菌されている。製造方法としては、上述したとおりである。医療用品としては、上述した通りである。本発明の実施例では、医療用品は、プレフィルドシリンジである。また、内部に収納された薬剤は、ヘパリンである。包装体としては、上述したものが好ましい。本発明の実施例において、包装体2は、上述したように、医療用品3を収納するための収納用凹部23と、凹部開口22を封止するための剥離可能な封止フィルム25とを備えている。
また、本発明は、医療用品3が内部に薬剤を有するものであり、薬剤への過酸化水素の移行量は、0.05ppm以下、特に、0.01ppm以下であることが好ましい。
また、本発明の製造方法は、滅菌された医療用品、滅菌包装された医療用品、滅菌されていない医療用品の少なくとも一種以上を準備する工程と、包装体を準備する工程と、包装体内に前記医療用品を収納する工程と、過酸化水素透過量調整機能性包装体内に過酸化水素水を添加もしくは過酸化水素ガスを充填する過酸化水素添加工程とを備えるものであってもよい。
なお、過酸化水素添加工程は、医療用品を包装体内に収納する前に行ってもよい。
このような製造方法としては、例えば、滅菌された医療用品、滅菌包装された医療用品、滅菌されていない医療用品の少なくとも一種以上をトレイに載置し、過酸化水素水をトレイの底に添加して、それを包装体に収納して密封するものであることが好ましい。なお、過酸化水素は、医療用品に接触しないような位置に添加されていることが好ましい。
次に、本発明の他の実施例である包装された医療用品の製造方法について説明する。図4は、本発明の他の実施例である包装された医療用品の製造方法を説明するための説明図である。
この実施例の包装された医療用品50の製造方法は、上述したものと同様に、過酸化水素の拡散による透過を許容しかつ規制する過酸化水素透過量調整機能性包装体2内に、医療用品3を収納し密封した状態において、包装体2内を医療用品3の外面を滅菌可能な過酸化水素雰囲気濃度に維持する高濃度雰囲気期間と、高濃度雰囲気期間後に、過酸化水素を拡散を利用して包装体2内より流出させる過酸化水素排出期間とを有する包装後の医療用品外面滅菌工程を備えている。
そして、この実施例の製造方法では、過酸化水素透過量調整機能性包装体2内に収納されるとともに密封された医療用品3を準備する工程と、包装体2内に過酸化水素水を添加もしくは過酸化水素ガスを充填する過酸化水素添加工程と、上記の包装後の医療用品外面滅菌工程を行うものである。このような製造方法であっても、上述した実施例と同様の効果を有する。
この実施例の製造方法では、包装体2を密封した状態で過酸化水素を包装体内に添加する点で上述した実施例の製造方法と異なっている。以下、相違点を中心に説明する。
まず、過酸化水素透過量調整機能性包装体2内に収納されるとともに密封された医療用品を準備する工程について説明する。この製造方法で使用される医療用品3としては、上述したものを使用することが好ましい。図4に示す医療用品3は、プレフィルドシリンジである。
包装体2は、上述したものと同様に、過酸化水素の拡散による透過を許容しかつ規制する過酸化水素透過量調整機能性包装体であり、さらに、過酸化水素もしくは過酸化水素ガス注入器具の接続もしくは穿刺が可能でありかつ器具の取り外し後の気密性の維持が可能な注入部位53を備えている。過酸化水素透過量調整機能性包装体2の基本構成としては、上述したような包装体と同様であることが好ましい。図4に示す実施例の包装体2は、医療用品を収納するための収納用凹部23を有する容器本体21と、凹部開口22を封止するための剥離可能な封止フィルム25とを備えているものであることが好ましい。封止フィルム25のプランジャー側部分には、注入器具の穿刺が可能であり、かつ器具の取り外し後の気密性の維持が可能な注入部位53が設けられている。注入部位53は、少なくともプランジャーの基端側部分の上に設けられていることが好ましい。また、封止フィルム全体が注入部位となっていてもよい。
本発明の実施例の注入部位53は、針管等を挿通可能な部材により構成されている。このような注入部位を構成する材料としては、例えば天然ゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、シリコーンゴム等のゴム材質、またはスチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)ブロック共重合体等の熱可塑性エラストマーなどの樹脂が使用できる。このような部材であれば、過酸化水素注入器具を挿通可能であり、かつ注入器具を取り外した後の気密性の維持が可能である。穿刺可能な注入部位は、穿刺可能な部位を封止フィルムの一部もしくは全体に設けることにより又は封止フィルムに穿刺可能な部材を貼り付けることにより作製されることが好ましい。
また、注入器具の接続が可能でありかつ器具の取り外し後の気密性の維持が可能な注入部位としては、例えば、注入器具を挿通可能な逆止弁が挙げられる。また、このような注入部位としては、注入器具を挿入することにより開通し、かつ注入器具を抜くと閉塞する構造を有するものであってもよい。
上述したような容器本体21にプレフィルドシリンジ3を収納し、容器本体21の凹部開口22を封止フィルム25により、上述したようにヒートシール等することにより密封された医療用品50を得ることができる。
次に、包装体内に過酸化水素水もしくは過酸化水素ガスを充填する過酸化水素添加工程を行う。
過酸化水素の添加は、過酸化水素水もしくは過酸化水素ガス注入器具(図示せず)を注入部位53に穿刺もしくは接続して容器本体21内に過酸化水素水もしくは過酸化水素ガスを注入することにより行われる。具体的には、注入器具の先端部が穿刺針を有する場合は、穿刺針を穿刺可能な注入部位53に挿通することにより行われる。過酸化水素水もしくは過酸化水素ガスの注入としては、上述した通りであることが好ましい。
そして、過酸化水素水を添加もしくは過酸化水素ガスを包装体2内に注入した後、注入器具を注入部位53から引き抜き、過酸化水素添加工程を終了する。注入器具を取り外した後、包装体2は再び密封状態となる。
過酸化水素添加工程における包装体の内部容量に対する過酸化水素の添加量は上述したように、過酸化水素水を添加する場合には、過酸化水素水として濃度が、1.0〜6.0w/v%、特に、2.0〜4.0w/v%であることが好ましい。添加量(滴下量)は、包装体の容積に対して、2mg/L〜300mg/L、好ましくは、15〜100mg/Lである。添加量として、具体的には、20mL〜45mLの包装体に対して、1.0〜6.0w/v%の過酸化水素水を0.01mL〜0.10mL添加することが好ましい。好ましくは、20mL〜45mLの包装体に対して、2.0〜4.0w/v%の過酸化水素水を0.03mL〜0.06mL添加することが好ましい。
また、本発明は、過酸化水素水を直接、包装体内に滴下等するため、作業者の安全を確保することができる。また、本発明の製造方法によれば、簡易な設備で過酸化水素を添加することができる。また、本発明によれば、過酸化水素を包装体内に添加するため設備の腐蝕を防止することができる。
また、過酸化水素は、ガス状のものを包装体内に添加してもよい。
使用する過酸化水素ガス濃度としては、0.5mg/L〜5.0mg/L程度%、特に、1.0mg/L〜2.5mg/L%程度が好適である。また、過酸化水素ガスを用いて過酸化水素添加工程を行う場合には、包装体2の内部容量に対する過酸化水素の添加量は、0.5mg/L〜5mg/Lであることが好ましい。包装体2内の過酸化水素の量がこのようなものであれば、包装体2内及び包装された医療用品3を確実に滅菌できるとともに、医療用内の薬剤へ過酸化水素がほとんど移行することがない。また、医療用品が変形、変色、変質等起こすことがなく、さらに、使用時の残留がほとんどない。特に好ましくは、1.0mg/L〜2.5mg/Lである。
また、この実施例の製造方法としては、過酸化水素添加工程後に、包装体の過酸化水素添加部位をシールするシール工程を行うものであってもよい。この場合には、包装体2が、過酸化水素もしくは過酸化水素ガス注入器具の接続もしくは穿刺が可能でありかつ器具の取り外し後の気密性の維持が可能な注入部位53を備えるものであることが好ましいが、備えないものであってもよい。シールとしては、例えば、図5に示すように、注入器具の穿刺部位を封止するシール材63を貼付することが好ましい。また、シールは、溶融樹脂、接着剤、シール剤の塗布により行ってもよい。
シールの貼付に使用されるシールとしては、包装体形成材料と同じフィルムもしくはそれより柔軟なフィルムを貼ることが好ましい。フィルムの形成材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル等が好ましい。
溶融樹脂としては、包装体の表面形成材料と接着性を有し、塗布後硬化する樹脂液状物が使用できる。例えば、ゴム、エラストマー等の弾性材料が好ましい。ゴムとしては、天然ゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴム、ニトリル−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、シリコーンゴム等が使用される。また、エラストマーとしては、熱可塑性エラストマーが好ましく、例えば、ポリ塩化ビニル系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー及びこれらの混合物が使用される。特に、シリコーンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブチルゴム、スチレン系エラストマーが好適な硬度、弾性特性を有し好ましい。
また、過酸化水素が添加された包装体された医療用品は、上述した実施例と同様に、包装後の医療用品外面滅菌工程が行われる。この医療用品外面滅菌工程では、医療用品3を収納し密封した状態において、包装体2内を医療用品3の外面を滅菌可能な過酸化水素雰囲気濃度に維持する高濃度雰囲気期間と、高濃度雰囲気期間後に、過酸化水素を拡散を利用して包装体2内より流出させる過酸化水素排出期間を有するように行われる。医療用品外面滅菌工程については、上述した実施例と同様に行うことが好ましい。
次に、本発明の具体的内容について説明する。
(過酸化水素水の調整)
過酸化水素水原液(30%)(試薬特級、和光純薬社製)と、冷却された注射用水を混合し、過酸化水素水濃度が、2.0〜4.0w/v%となるよう調整されている。調整された過酸化水素水は、滴下装置に供給された。
(プレフィルドシリンジ及び包装体の準備)
プレフィルドシリンジとして、ヘパリン生食液(100単位/mL)10mLを収容したものを準備した。なお、シリンジの外筒は、ポリプロピレンにより形成されていた。
また、包装体として、図1に示すように、プレフィルドシリンジ用凹部とフランジ形成部とを備える容器本体と、容器本体を剥離可能に封止さする封止フィルムからなるブリスターパックを準備した。封止フィルムは、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン/架橋発泡ポリエチレン の多層ラミネートフィルムにより作製されている(大日本印刷製)。また、容器本体は、低密度ポリエチレン/アイオノマー/低密度ポリエチレンの多層ラミネートフィルムにより作製されている(大日本印刷製)。包装体の容量は、36〜45mLであった。
(実施例および実験1)
包装体の容器本体の上に封止フィルムを載せ、フィルムを収納されるプレフィルドシリンジのプランジャー側の端となる部分からから約2cm程度を残して、容器本体にヒートシールした。
そして、図1に示すように、プレフィルドシリンジのキャップ先端A、押子外筒内部B、押子外筒外部Cにバイオロジカルインジケータ(Bacillus stearothermophilus ATCC12980 10/個)を設置した。そして、インジケーターを設置したプレフィルドシリンジを、包装体内に収納した。
そして、マイクロシリンジにて、過酸化水素水を、収容用凹部のプランジャーの押子ボタンの後方に滴下した。過酸化水素水の滴下量は、包装体の内容積あたり、過酸化水素量として、15mg/L、20mg/L、25mg/Lの3通りとなるよう滴下した。その後、ヒートシーラーにて、包装体の開口部をシールして、3種類の量の過酸化水素水が添加されたプレフィルドシリンジ収納ブリスターパックの3種類の測定用サンプル(15mg/L、20mg/L、25mg/L)を作成した。
上述した測定用サンプル(15mg/L、20mg/L、25mg/L添加)と、ダミーサンプル(25mg/L過酸化水素添加)とを、図6に示すように、交互に50本単位箱に詰めた(25本の測定用サンプル+25本のダミーサンプル)。また、ダミーサンプルを50本詰めた単位箱を準備した。これらの単位箱を、図6に示すように、出荷箱に詰めた。単位箱は、白コート550g/mにより作製され、段ボールは、図6に示すように、単位箱が4箱収納される段ボールAF;K180/S160/K180により作製されている。
その後、出荷箱を15℃・45%RHの条件下(図7に示す表1)、また、30℃・65%RHの条件下(図8に示す表2)で保管した。保管は、サンプルの過酸化水素添加位置が下側となるように行われた。
そして、上述したように保管したサンプルを、過酸化水素添加滴下後7日目、14日目に取り出し菌数を測定した。
菌数の測定は、以下のような方法で行われた。
まず、バイオロジカルインジケーターを無菌的に取り出し、滅菌済み洗浄液(ペプトン5%、塩化ナトリウム0.9%、Tween80 0.1%)を10mL添加し、付着菌を抽出・回収した。
この洗浄液を10−0(1倍)希釈液として、適宜希釈後、トリプトースペプトン寒天培地(極東製薬株式会社製)にて平板混釈し、55℃で2日間培養した。培養後、出現したコロニー数を計測し、菌数を対数標記した。測定は、3検体を用いてそれぞれの平均値で示した。測定の結果、図7に示す表1,図8に示す表2、図9に示す表3に示すような結果となった。
(結果1)
表1、表2によると、14日目においては、15℃・45%RH、30℃・65%RHの両条件における過酸化水素添加量が15mg/L、20mg/L、25mg/Lの全ての場合において、押子外筒内部B、押子外筒外部Cに設置した菌が完全に死滅していた(6log以上の死滅性が確認できた)。また、キャップ先端Aにおいては、4log以上の菌の減少が認められた。6logに到達しなかったのは、サンプルを過酸化水素添加位置が下側となるように保管したため、空気より密度が大きい過酸化水素が包装容器の上部まで十分に到達しにくかったためと考えられる。よって、本実験系において、最も滅菌性の悪い場所(コールドスポット)は、過酸化水素水滴下位置より最も上方に位置する場所である。過酸化水素が先端キャップ先端まで到達する角度でサンプルを保管もしくは、サンプルを転倒または揺動すればキャップ先端の菌も死滅すると考えられる。
また、表1,表2,表3により、過酸化水素添加量の増加に伴い、一般的に生菌数が減少すると考えられる。
(実験2)
コールドスポットであるキャップ先端Aに実験1にて用いたものと同じバイオロジカルインジケータを設置したプレフィルドシリンジを収納し、包装体の内容積あたり、過酸化水素量として、20mg/L添加されたブリスターパック60本を上述した単位箱に詰め、それを出荷箱に収納した。出荷箱には、サンプルの単位箱の他、過酸化水素20mg/Lが添加されたダミーサンプル60本が詰められた単位箱を3箱収納した。この実験において、ブリスターパックは、圧迫され変形し、包装体内の過酸化水素水のガス分布が不均一になっていると考えられる。そして、出荷箱を30℃・65%RHの条件下で14日間保存した。
その後、サンプルを取り出し、上述したように菌数を測定した。
(結果2)
菌数を測定したところ、キャップ先端Aにおいて、6log以上の菌死滅性が見られた。
(実験3)
包装体として、低密度ポリエチレン単層フィルム(大日本印刷製)により外表面積が、160cmとなるように作製された容器を使用した。包装体の容量は、40mLであった。
包装体シール部分を一部剥離し、実験1にて用いたものと同じバイオロジカルインジケータを設置した。バイオロジカルインジケータは包装体内で動揺することのないように固定された。そして、マイクロシリンジにて、過酸化水素水を、バイオロジカルインジケータ設置側反対面に滴下した。過酸化水素水の滴下量は、包装体の内容積あたり、過酸化水素量として、20mg/Lとなるよう滴下した。その後、ヒートシーラーにて、包装体の開口部をシールして、測定用サンプルを作成した。
30℃・65%RHの条件下でサンプルを保管した。保管は、サンプルの過酸化水素添加位置が下側となるように行われた。
そして、上述したように保管したサンプルを、過酸化水素添加滴下後14日目に取り出し菌数を測定した。
(結果3)
菌数を測定したところ、6log以上の菌死滅性が見られた。
(実験4)
以下の包装体材料で表面積50cm、内容量10mLの容器を作成し、6.0w/v%の過酸化水素水を50μL滴下し、封入後、55℃・25%RHの条件下にて経時的に過酸化水素水滴の蒸散量を測定した。
包装体1.ポリプロピレン/ポリエチレン/延伸ナイロン/接着性樹脂/アルミ蒸着ポリエチレンテレフタレート/架橋発泡ポリエチレン/160
包装体2.ポリエチレンテレフタレート/エチレン−ビニルアルコール共重合体/ナイロン/ポリプロピレン/124
包装体3.ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン/架橋発泡ポリエチレン/70
包装体4.ポリエチレン単層フィルム/70
包装体5.ポリエチレン製不織布(タイベック(登録商標))
(結果4)
図10に示す表4のとおり、包装体1では、80時間以上経っても包装体内の過酸化水素水は蒸散しなかった。包装体2、包装体3、包装体4では、過酸化水素水の完全蒸散に10時間〜24時間を要した。
図1は、本発明の実施例である包装された医療用品の製造方法を説明するための説明図である。 図2は、本発明の実施例である包装された医療用品の製造方法を説明するための説明図である。 図3は、本発明の実施例である包装された医療用品の製造方法を説明するための説明図である。 図4は、本発明の他の実施例である包装された医療用品の製造方法を説明するための説明図である。 図5は、本発明の他の実施例である包装された医療用品の製造方法を説明するための説明図である。 図6は、本発明の実施例および比較例について行った実験方法を説明するための説明図である。 図7は、15℃・45%RHにおけるBI設置部位別生菌数を示す表1である。 図8は、30℃・65%RHにおけるBI設置部位別生菌数を示す表2である。 図9は、14日目の生菌数減少量を示す表3である。 図10は、包装体内の過酸化水素の蒸散による残存率を示す表4である。
符号の説明
1 包装された医療用品
2 包装体
3 医療用品
41 過酸化水素水

Claims (15)

  1. 包装された医療用品の製造方法であって、該製造方法は、過酸化水素の拡散による透過を許容しかつ規制する過酸化水素透過量調整機能性包装体内に前記医療用品を収納し密封した状態において、前記包装体内を前記医療用品の外面を滅菌可能な過酸化水素雰囲気濃度に維持する高濃度雰囲気期間と、該高濃度雰囲気期間後に、該過酸化水素を前記拡散を利用して前記包装体内より流出させる過酸化水素排出期間とを有する包装後の医療用品外面滅菌工程を備えることを特徴とする包装された医療用品の製造方法。
  2. 前記高濃度雰囲気期間は、過酸化水素封入直後〜14日間である請求項1に記載の包装された医療用品の製造方法。
  3. 前記医療用品外面滅菌工程期間は、過酸化水素封入後8時間〜28日間である請求項1または2に記載の包装された医療用品の製造方法。
  4. 前記高濃度雰囲気期間中の過酸化水素濃度は、0.05mg/L〜300mg/Lである請求項1ないし3のいずれかに記載の包装された医療用品の製造方法。
  5. 前記製造方法は、過酸化水素透過量調整機能性包装体内に過酸化水素水を添加もしくは過酸化水素ガスを充填する過酸化水素添加工程と、該過酸化水素添加工程終了後に前記包装体を封止する封止工程とを備えるものである請求項1ないし4のいずれかに記載の包装された医療用品の製造方法。
  6. 前記製造方法は、前記包装体を準備する工程と、前記医療用品を準備する工程と、前記包装体内に前記医療用品を収納する工程と、該医療用品が収納された包装体内に前記過酸化水素水を添加もしくは過酸化水素ガスを充填する前記過酸化水素添加工程と、該過酸化水素添加工程終了後に前記包装体を封止する封止工程とを行うものである請求項1ないし4のいずれかに記載の包装された医療用品の製造方法。
  7. 前記製造方法は、過酸化水素透過量調整機能性包装体内に収納されるとともに密封された医療用品を準備する工程と、該包装体内に過酸化水素水を添加もしくは過酸化水素ガスを充填する過酸化水素添加工程とを備えるものである請求項1ないし4のいずれかに記載の包装された医療用品の製造方法。
  8. 前記包装体は、過酸化水素もしくは過酸化水素ガス注入器具の接続もしくは穿刺が可能でありかつ該器具の取り外し後の気密性の維持が可能な注入部位を備えている請求項7に記載の包装された医療用品の製造方法。
  9. 前記製造方法は、前記過酸化水素添加工程後に、前記包装体の過酸化水素添加部位をシールするシール工程を行うものである請求項7または8に記載の包装された医療用品の製造方法。
  10. 前記過酸化水素添加工程における前記包装体の内部容量に対する過酸化水素の添加量が、0.5mg/L〜300mg/Lである請求項5ないし9のいずれかに記載の包装された医療用品の製造方法。
  11. 前記包装体は、前記医療用品を収納するための収納用凹部を有する容器本体と、該凹部開口を封止するための剥離可能な封止フィルムとを備えている請求項1ないし10のいずれかに記載の包装された医療用品の製造方法。
  12. 前記医療用品外面滅菌工程は、前記過酸化水素添加工程後、14日間以上保存する過程において行われるものである請求項5ないし11のいずれかに記載の包装された医療用品の製造方法。
  13. 前記医療用品は、プレフィルドシリンジである請求項1ないし12のいずれかに記載の包装された医療用品の製造方法。
  14. 前記包装体内には、個別に包装された異なる複数の医療用品が収納されるものである請求項1ないし12のいずれかに記載の包装された医療用品の製造方法。
  15. 前記請求項1ないし14のいずれかに記載の製造方法により製造されたことを特徴とする包装された医療用品。
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