JP2006014226A - 光通信システムにおける受信装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】特定の子局と通信するときは、LLIDテーブルに書き込まれた当該子局からの光信号の強度データに応じて受光素子の受光感度を設定する(T4〜T8)。不特定の子局と通信するときは、各子局からの上り光信号を受信する前の時点において、前記受光素子の受光感度を低いレベルに設定しておく(T1)ので、上り光信号の強い子局(例えば近くの子局)からの上り光信号は正常に受信できる。感度不足で正常に受信できなかった上り光信号があったときには、誤りチェックや光レベル検出等でそれが分かるので、前記受光素子の受光感度を低いレベルに変更して、その子局からの次の光送信を待つ(T9〜T11)。
【選択図】 図7
Description
またPONシステムでは、親局に近い場所に設置された子局あるいは分岐の少ない子局からの光信号と、親局から遠い場所に設置された子局あるいは複数の分岐を経た子局からの光信号とでは、親局における光受信強度が大きく異なる。これは、光が光ファイバを伝搬するときに減衰を受けるとともに、光分岐器を通過するごとに、さらに大きな減衰を受けるからである。
そこでこの受光感度を、弱い入力光信号に対しては大きく、強い入力光信号に対しては小さく可変することが行われている。
図1は、PONシステムを示すブロック図である。局舎内のPONシステム構成部分を親局又は局側装置といい、加入者宅内のPONシステム構成部分を子局又は加入者側装置という。PONシステムは、親局1、複数の子局5、及び光分岐器3a,3bを備え、親局1と光分岐器3aとの間を光ファイバ2で接続し、光分岐器3aと光分岐器3bとの間、光分岐器3aと子局5との間、及び光分岐器3bと子局5との間をそれぞれ光ファイバ4で接続している。光ファイバはシングルモードファイバを用いている。光分岐器3a,3bは、それぞれスターカップラーで構成される。
親局1は、上位のネットワーク(インターネットなど)から送られてくるパケットを受けて、光ファイバを通して子局5に送り出し、子局5から送られてきたパケットを受信し、上位のネットワークに送り出す機能を持っている。
子局5は、宅内に設置されるパーソナルコンピュータ、パーソナルコンピュータのブロードバンド光信号を光ネットワークに送受する光加入者線終端装置ONU(Optical Network Unit)等を備えている。
PONシステム立ち上げ時などには、どのような子局がPONシステムにつながっているか不明であるため、親局1は、ディスカバリ動作を行う。
子局の特定後は、各子局と1対1で通信を行う。これをブロードキャストに対して「ユニキャスト」という。
図2は、各子局5からの上りパケットの強度の違いを説明するための受信波形図であり、横軸に時間、縦軸に受信強度をとっている。異なる子局5から受け取るパケット1〜4で、受信強度が様々に異なっている。
なお、前記受信制御部15の以下に説明する機能は、光伝送路終端装置OLTに設けられたコンピュータが所定のプログラムを用いて実行するものである。
図4は、APDの増倍率Mと逆バイアス電圧との関係を示すグラフである。受信制御部15は、小さな受信強度に対しては大きな増倍率Mを設定し、強い入力光信号に対しては小さな増倍率Mを設定する。そのために、光受信制御回路13は、このグラフに基づいて、受信強度とAPDの最適バイアス電圧との関係を規定したLLIDテーブル14に持っている。光受信制御回路13は、このLLIDテーブル14を用いてAPDのバイアス電圧を調整する。
まず、光受信制御回路13は、バイアス電源12への制御信号CNTを0に設定する(ステップS1)。CNT=0は、APDの逆バイアス電圧を低い値に設定してAPDの感度を低く設定するための制御状態をいう。
各子局は、親局からのブロードキャスト光信号を受けて、上り光信号を送信して返信を行う。この上り光信号を送信する時間は、子局ごとにまちまちであることが衝突防止のためには好ましいので、子局ごとに異なった時間を割り当てるのがよい。例えば、各子局が乱数発生器でランダムに作った時間としてもよい。
次にディスカバリ動作終了後の、通常の通信時における光受信制御回路13の動作をフローチャート(図7)を用いて説明する。
そして、上位レイヤー回路から取得した送信フレームの送信モードを確認し(ステップT2)、所定の子局に向けて送信を開始する(ステップT3)。
送信モードがユニキャストの場合(ステップT4のYES)、送信先の子局の識別番号に基づいて、当該子局に登録された上り受信光レベルを、LLIDテーブル14を参照して確認する(ステップT5)。
LLIDテーブル14に登録された当該子局の上り受信光レベルが「弱」である場合は、APDの感度を上げるために、CNT=1に設定して(ステップT8)、当該子局からの上り光信号を受信する。そして受信後、その受信した光レベルを確認して、LLIDテーブル14に上書きする(ステップT7)。
当該子局は、前記親局からのブロードキャスト光信号を受けて、上り光信号を送信して返信を行っても、親局から確認信号を受信できないので、再度上り光信号を送信する。このとき、親局では、APDの感度を高く設定しているので(ステップT11)、当該子局からの上り光信号を正常に受信できる。親局は、当該子局からの上り光信号を受信し、その受信した光レベルを確認して、LLIDテーブル14に上書きする(ステップT7)。
ブロードキャスト時は、ブロードキャスト後、APDの感度を低く設定した状態では、正常な信号が受信できなかった子局からの上り光信号を、APDの感度を高く設定した状態で再度受信することができる。
以上で、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の実施は、前記の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変更を施すことが可能である。
2 光ファイバ
3a,3b 光分岐器
4 光ファイバ
5 子局
11 トランスインピーダンスアンプ
12 バイアス電源
13 光受信制御回路
14 LLIDテーブル
15 受信制御部
16 ポストアンプ
17 光レベル検出部
APD アバランシェフォトダイオード
OLT 親局の光伝送路終端装置
ONU 子局の光加入者線終端装置
LD レーザダイオード
LDD レーザダイオード駆動回路
WDM 波長分離フィルタ
Claims (2)
- 親局と複数の子局との間を光分岐器を介して光ファイバで接続した光通信システムにおける前記親局に設けられた受信装置であって、
子局からの上り光信号を受信する受光素子と、
前記受光素子の受光感度を設定する感度制御部と、
子局の識別番号及び子局からの光信号の受光強度を記憶する記憶部と、
特定の子局と通信するときは、その特定の子局からの上り光信号を受信する前の時点において、前記記憶部に書き込まれた当該子局からの光信号の強度データに応じて前記受光素子の受光感度を設定し、不特定の子局と通信するときは、各子局からの上り光信号を受信する前の時点において、前記受光素子の受光感度を低いレベルに設定しておき、いずれかの子局からの上り光信号が受信できなかったときには、前記受光素子の受光感度を高いレベルに変更して、当該子局からの光信号の再送信を待つ受信制御部とを備えることを特徴とする光通信システムにおける受信装置。 - 親局と複数の子局との間を光分岐器を介して光ファイバで接続した光通信システムにおける前記親局に設けられた受信装置であって、
子局からの上り光信号を受信する受光素子と、
前記受光素子の受光感度を設定する感度制御部と、
子局からの上り光信号の強度を検出する光レベル検出部と、
子局の識別番号及び子局からの光信号の受光強度を記憶する記憶部と、
未知の子局と通信するときは、子局からの上り光信号を受信する前の時点において、前記受光素子の受光感度を低いレベルに設定して子局からの上り信号を受信して、その光信号の受光強度を子局ごとに記憶部に記憶し、いずれかの子局からの上り光信号が受信できなかったときには、前記受光素子の受光感度を高いレベルに変更して、当該子局からの光信号の再送信を待つ受信制御部とを備えることを特徴とする光通信システムにおける受信装置。
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JP2007300376A (ja) * | 2006-04-28 | 2007-11-15 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 局側装置及び光受信回路 |
JP2009302876A (ja) * | 2008-06-12 | 2009-12-24 | Mitsubishi Electric Corp | 加入者終端装置および電源制御方法 |
JP2011229067A (ja) * | 2010-04-22 | 2011-11-10 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 光受信装置及び光信号の受信方法 |
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