JP2006008905A - アゾ色素 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は新規な2,1,3−ベンゾチアジアゾール部分を有するアゾ色素に関する。
従来から、アゾ色素は種々の可視光吸収を有することが多いために、色素として種々の分野で利用されてきた。例えば合成樹脂の着色、印刷インク、昇華型感熱転写材料用色素、インクジェット用インク、カラーフィルター用色素等、種々の分野で用いられるようになってきている。色素としてアゾ色素に要求される大きな性能に吸収スペクトルがある。色素の色相は、色素によって着色した物体の色目、風合い等に大きな影響を与え、視覚に与える効果が大きい。従って、古くから色素の吸収スペクトルに関する研究がなされている。総説としては非特許文献1に示されており、成書としては非特許文献2、3等が有り、アゾ色素あるいはアゾ顔料の章に詳細に説明されている。
近年、画像記録材料として、カラー画像が主流となり、色素の使用用途も多様化してきた。具体的には、インクジェット方式の記録材料、感熱転写方式の記録材料、電子写真方式の記録材料、転写式ハロゲン化銀感光材料、印刷インク等に盛んに利用されている。また、撮影機器ではCCDなどの撮像素子において、ディスプレイではLCDやPDPにおいて、カラー画像を記録、再現するためにカラーフィルターが使用されている。これらのカラー画像記録材料やカラーフィルターでは、フルカラー画像を再現あるいは記録するために、いわゆる加法混色法や減法混色法の3原色の着色剤(染料や顔料)が使用されている。しかし、好ましい色再現域を実現できる吸収特性を有し、且つさまざまな使用条件、環境条件に耐えうる、色相が良く堅牢な着色剤が無いのが現状であり、改善が強く望まれている。
これらの各用途で使用する着色剤には、共通して、色再現上好ましい吸収特性を有すること、使用される環境条件化での堅牢性、モル吸光係数が大きいこと等が要求される。
従来から2,1,3−ベンゾチアジアゾール誘導体をアゾ成分とするアゾ染料は、特許文献1〜2に開示されているが、いずれも色相、堅牢性、分子吸光係数を満足させるものではなかった。また、非特許文献4には2,1,3−ベンゾチアジアゾール誘導体アゾ染料の合成方法が記載されているがこれらのアゾ染料は色相、分光吸光係数等を満足するものではなかった。
英国特許 第1550620A号明細書
伊国特許 第778433号明細書
ジェイ・ファビアンおよびエイチ・ハートマン(J.Fabian and H.Hartmann)著、ライト・アブソープション・オブ・オルガニック・カーラーンツ( Light Absorption of Organic Colorants)、 Springer−Verlag, Berline, (1980年)
ハインリッヒ・ゾーリンガー(Heinrich Zollinger)著、カラー・ヘミストリー(Color hemistry)、 Weinheim・New York・Basel・Cambridge, (1987年)
合成染料、 野口博著、 三共出版株式会社、(1970年)
ボレティノ・サイエンティフィコ・デラ・ファコルタ・ディ・ケミカ・インダストリアーレ・ディ・ボローニャ(Bollettino Scientifico della Facolta di Chimica Industriale di Bologna), 26巻(3−4), 215−26頁 (1968年)
従来から2,1,3−ベンゾチアジアゾール誘導体をアゾ成分とするアゾ染料は、特許文献1〜2に開示されているが、いずれも色相、堅牢性、分子吸光係数を満足させるものではなかった。また、非特許文献4には2,1,3−ベンゾチアジアゾール誘導体アゾ染料の合成方法が記載されているがこれらのアゾ染料は色相、分光吸光係数等を満足するものではなかった。
本発明の目的は、良好な色相及び堅牢性を有し、高い分光吸光係数を有する新規な構造のアゾ色素を提供することである。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、特定の2,1,3−ベンゾチアジアゾール誘導体アゾ色素が、良好な色相を有し、かつ光および熱に対して良好な堅牢性を発揮することを見出し、本発明をなすに至った。前記課題は下記の手段によって達成される。
(1)下記一般式(1)で表わされる色素。
(1)下記一般式(1)で表わされる色素。
前記一般式(1)中、Rはカプラー成分を表し、R1、およびR3はそれぞれ独立に、SO3M、SO2NR4R5または水素原子を表し、R2、R4、およびR5はそれぞれ独立に、水素原子または置換基を表し、Mは水素原子、金属元素又はアンモニウムを表す。但し、R1、およびR3が共に水素であることはない。
(2)Rが下記一般式(2)で表されることを特徴とする(1)項に記載の色素。
(2)Rが下記一般式(2)で表されることを特徴とする(1)項に記載の色素。
本発明のアゾ色素は色相に優れ、光、熱、湿度および環境中の活性ガスに対して充分な堅牢性を有する新規な染料であって、高い分光吸収係数を有する。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明における置換基とは、水素原子に対して置換可能な基であればよく、例えば脂肪族基(好ましくは炭素数1〜15のもの、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、プロパルギル基、ビニル基)、アリール基(好ましくは炭素数6〜16のもの、例えば、フェニル基、4−ニトロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基)、ヘテロ環基(好ましくは5〜10員環のヘテロ環基のもの、例えば、2−テトラヒドロフリル基、2−ピリジル基、ピリミジン−2−イル基、1−イミダゾリル基、1−ピラゾリル基、2−ピロリル基、ベンゾチアゾール−2−イル基、ベンゾイミダゾール−2−イル基)、アシル基(好ましくは炭素数1〜15のもの、例えば、アセチル基、2−メチルプロパノイル基、ピバロイル基、ベンゾイル基)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数1〜16のもの、例えば、アセトキシ基、プロパノイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数1〜8のもの、例えば、アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基、2−メチルプロパノイルアミノ基、クロロアセチルアミノ基、ベンズアミド基)、脂肪族オキシ基(好ましくは炭素数1〜16のもの、例えば、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基、2−メトキシエトキシ基)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜17のもの、例えば、フェノキシ基、4−ニトロフェノキシ基)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは5〜10員環のヘテロ環基のもの、例えば、2−ピリジルオキシ基、2−フリルオキシ基、3−ピラゾリルオキシ基)、脂肪族オキシカルボニル基(好ましくは炭素数1〜15のもの、例えば、メトキシカルボニル基、2−プロピルオキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜17のもの、例えば、フェノキシカルボニル基、4−メトキシフェノキカルボニル基)、ヘテロ環オキシカルボニル基(好ましくは5〜10員環のヘテロ環基のもの、例えば、2−ピリジルオキシカルボニル基、2−チエニルオキシカルボニル基)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜12のもの、例えば、カルバモイル基、N−エチルカルバモイル基、N,N−ジメチルカルバモイル基)、脂肪族スルホニル基(好ましくは炭素数1〜15のもの、例えば、メタンスルホニル基、ブタンスルホニル基、メトキシエタンスルホニル基)、アリールスルホニル基(好ましくは炭素数6〜16のもの、例えば、フェニルスルホニル基、4−t−ブチルフェニルスルホニル基、p−トルエンスルホニル基)、ヘテロ環スルホニル基(好ましくは5〜10員環のヘテロ環基のもの、例えば、2−テトロヒドロピラニルスルホニル基)、脂肪族スルホニルオキシ基(好ましくは炭素数1〜15のもの、例えば、メタンスルホニルオキシ基、エタンスルホニルオキシ基)、アリールスルホニルオキシ基(好ましくは炭素数6〜16のもの、例えば、フェニルスルホニルオキシ基)、ヘテロ環スルホニルオキシ基(好ましくは5〜10員環のヘテロ環基のもの、例えば、2−ピリジルスルホニルオキシ基)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜12のもの、例えば、スルファモイル基、N,N−ジメチルスルファモイル基)、脂肪族スルホンアミド基(好ましくは炭素数1〜15のもの、例えば、メタンスルホンアミド基、ブタンスルホンアミド基)、アリールスルホンアミド基(好ましくは炭素数6〜16のもの、例えば、ベンゼンスルホンアミド基、p−トルエンスルホンアミド基)、ヘテロ環スルホンアミド基(好ましくは5〜10員環のヘテロ環基のもの、例えば、2−ピリジルスルホニルアミノ基)、アミノ基、脂肪族アミノ基(好ましくは炭素数1〜16のもの、例えば、メチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、ブチルアミノ基)、アリールアミノ基(好ましくは炭素数6〜16のもの、例えば、フェニルアミノ基)、ヘテロ環アミノ基(好ましくは5〜10員環のヘテロ環基のもの、例えば、2−ピリジルアミノ基、ピラゾール−4−イルアミノ基、ベンゾイミダゾール−2−イルアミノ基、ベンゾチアゾール−2−イルアミノ基、ベンゾオキサゾール−2−イルアミノ基、2−オキサゾリルアミノ基、1,2,4−トリアゾール−3−イルアミノ基、1,2,4−チアジアゾール−2−イルアミノ基、1,3,4−チアジアゾール−2−イルアミノ基、1,2,4−オキサジアゾール−2−イルアミノ基、1,3,4−オキサジアゾール−2−イルアミノ基)、脂肪族オキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜12のもの、例えば、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、t−ブトキシカルボニルアミノ基)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜17のもの、例えば、フェノキシカルボニルアミノ基)、ヘテロ環オキシカルボニルアミノ基(好ましくは5〜10員環のヘテロ環基のもの、例えば、2−ピリジルオキシカルボニルアミノ基)、脂肪族スルフィニル基(好ましくは炭素数1〜12のもの、例えば、メチルスルフィニル基、ブチルスルフィニル基)、アリールスルフィニル基(好ましくは炭素数6〜16のもの、例えば、フェニルスルフィニル基)、脂肪族チオ基(好ましくは炭素数1〜18のもの、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、2−エトキシエチルチオ基、ブチルチオ基)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜18のもの、例えば、フェニルチオ基)、ヒドロキシ基、メルカプト基、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、脂肪族オキシアミノ基(好ましくは炭素数1〜12のもの、例えば、メトキシアミノ基、ブトキシアミノ基)、アリールオキシアミノ基(好ましくは炭素数6〜16のもの、例えば、フェノキシアミノ基)、カルバモイルアミノ基(好ましくは炭素数0〜18のもの、例えば、カルバモイルアミノ基)、スルファモイルアミノ基(好ましくは炭素数0〜18のもの、例えば、スルファモイルアミノ基、N,N−ジメチルスルファモイルアミノ基)、ハロゲン原子、スルファモイルカルバモイル基(好ましくは炭素数1〜12のもの、例えば、N−(スルファモイル)カルバモイル基、N−(N’,N’−ジメチルスルファモイル)カルバモイル基)、カルバモイルスルファモイル基(好ましくは炭素数1〜12のもの、例えば、N−(カルバモイル)スルファモイル基)、ジ脂肪族オキシホスフィニル基(好ましくは炭素数2〜16のもの、例えば、ジメトキシホスホニル基)、ジアリールオキシホスフィニル基(好ましくは炭素数6〜16のもの、例えば、フェノキシホスフィニル基)等をあげることができる。
本発明における置換基とは、水素原子に対して置換可能な基であればよく、例えば脂肪族基(好ましくは炭素数1〜15のもの、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、プロパルギル基、ビニル基)、アリール基(好ましくは炭素数6〜16のもの、例えば、フェニル基、4−ニトロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基)、ヘテロ環基(好ましくは5〜10員環のヘテロ環基のもの、例えば、2−テトラヒドロフリル基、2−ピリジル基、ピリミジン−2−イル基、1−イミダゾリル基、1−ピラゾリル基、2−ピロリル基、ベンゾチアゾール−2−イル基、ベンゾイミダゾール−2−イル基)、アシル基(好ましくは炭素数1〜15のもの、例えば、アセチル基、2−メチルプロパノイル基、ピバロイル基、ベンゾイル基)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数1〜16のもの、例えば、アセトキシ基、プロパノイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数1〜8のもの、例えば、アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基、2−メチルプロパノイルアミノ基、クロロアセチルアミノ基、ベンズアミド基)、脂肪族オキシ基(好ましくは炭素数1〜16のもの、例えば、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基、2−メトキシエトキシ基)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜17のもの、例えば、フェノキシ基、4−ニトロフェノキシ基)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは5〜10員環のヘテロ環基のもの、例えば、2−ピリジルオキシ基、2−フリルオキシ基、3−ピラゾリルオキシ基)、脂肪族オキシカルボニル基(好ましくは炭素数1〜15のもの、例えば、メトキシカルボニル基、2−プロピルオキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜17のもの、例えば、フェノキシカルボニル基、4−メトキシフェノキカルボニル基)、ヘテロ環オキシカルボニル基(好ましくは5〜10員環のヘテロ環基のもの、例えば、2−ピリジルオキシカルボニル基、2−チエニルオキシカルボニル基)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜12のもの、例えば、カルバモイル基、N−エチルカルバモイル基、N,N−ジメチルカルバモイル基)、脂肪族スルホニル基(好ましくは炭素数1〜15のもの、例えば、メタンスルホニル基、ブタンスルホニル基、メトキシエタンスルホニル基)、アリールスルホニル基(好ましくは炭素数6〜16のもの、例えば、フェニルスルホニル基、4−t−ブチルフェニルスルホニル基、p−トルエンスルホニル基)、ヘテロ環スルホニル基(好ましくは5〜10員環のヘテロ環基のもの、例えば、2−テトロヒドロピラニルスルホニル基)、脂肪族スルホニルオキシ基(好ましくは炭素数1〜15のもの、例えば、メタンスルホニルオキシ基、エタンスルホニルオキシ基)、アリールスルホニルオキシ基(好ましくは炭素数6〜16のもの、例えば、フェニルスルホニルオキシ基)、ヘテロ環スルホニルオキシ基(好ましくは5〜10員環のヘテロ環基のもの、例えば、2−ピリジルスルホニルオキシ基)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜12のもの、例えば、スルファモイル基、N,N−ジメチルスルファモイル基)、脂肪族スルホンアミド基(好ましくは炭素数1〜15のもの、例えば、メタンスルホンアミド基、ブタンスルホンアミド基)、アリールスルホンアミド基(好ましくは炭素数6〜16のもの、例えば、ベンゼンスルホンアミド基、p−トルエンスルホンアミド基)、ヘテロ環スルホンアミド基(好ましくは5〜10員環のヘテロ環基のもの、例えば、2−ピリジルスルホニルアミノ基)、アミノ基、脂肪族アミノ基(好ましくは炭素数1〜16のもの、例えば、メチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、ブチルアミノ基)、アリールアミノ基(好ましくは炭素数6〜16のもの、例えば、フェニルアミノ基)、ヘテロ環アミノ基(好ましくは5〜10員環のヘテロ環基のもの、例えば、2−ピリジルアミノ基、ピラゾール−4−イルアミノ基、ベンゾイミダゾール−2−イルアミノ基、ベンゾチアゾール−2−イルアミノ基、ベンゾオキサゾール−2−イルアミノ基、2−オキサゾリルアミノ基、1,2,4−トリアゾール−3−イルアミノ基、1,2,4−チアジアゾール−2−イルアミノ基、1,3,4−チアジアゾール−2−イルアミノ基、1,2,4−オキサジアゾール−2−イルアミノ基、1,3,4−オキサジアゾール−2−イルアミノ基)、脂肪族オキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜12のもの、例えば、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、t−ブトキシカルボニルアミノ基)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜17のもの、例えば、フェノキシカルボニルアミノ基)、ヘテロ環オキシカルボニルアミノ基(好ましくは5〜10員環のヘテロ環基のもの、例えば、2−ピリジルオキシカルボニルアミノ基)、脂肪族スルフィニル基(好ましくは炭素数1〜12のもの、例えば、メチルスルフィニル基、ブチルスルフィニル基)、アリールスルフィニル基(好ましくは炭素数6〜16のもの、例えば、フェニルスルフィニル基)、脂肪族チオ基(好ましくは炭素数1〜18のもの、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、2−エトキシエチルチオ基、ブチルチオ基)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜18のもの、例えば、フェニルチオ基)、ヒドロキシ基、メルカプト基、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、脂肪族オキシアミノ基(好ましくは炭素数1〜12のもの、例えば、メトキシアミノ基、ブトキシアミノ基)、アリールオキシアミノ基(好ましくは炭素数6〜16のもの、例えば、フェノキシアミノ基)、カルバモイルアミノ基(好ましくは炭素数0〜18のもの、例えば、カルバモイルアミノ基)、スルファモイルアミノ基(好ましくは炭素数0〜18のもの、例えば、スルファモイルアミノ基、N,N−ジメチルスルファモイルアミノ基)、ハロゲン原子、スルファモイルカルバモイル基(好ましくは炭素数1〜12のもの、例えば、N−(スルファモイル)カルバモイル基、N−(N’,N’−ジメチルスルファモイル)カルバモイル基)、カルバモイルスルファモイル基(好ましくは炭素数1〜12のもの、例えば、N−(カルバモイル)スルファモイル基)、ジ脂肪族オキシホスフィニル基(好ましくは炭素数2〜16のもの、例えば、ジメトキシホスホニル基)、ジアリールオキシホスフィニル基(好ましくは炭素数6〜16のもの、例えば、フェノキシホスフィニル基)等をあげることができる。
次に、本発明の一般式(1)で表される色素(化合物)を詳細に説明する。
一般式(1)において、R1、およびR3はそれぞれ独立に、SO3M、SO2NR4R5または水素原子を表し、R2、R4、およびR5はそれぞれ独立に、水素原子または置換基を表し、Mは水素原子、金属元素又はアンモニウムを表す。但し、R1、R3が共に水素であることはない。
R2で表される置換基としては、前述の本発明における置換基の項で述べた基であって、置換可能な基であれば良い。
本発明の効果の点で、R2として好ましくは、水素原子、脂肪族基、アリール基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、脂肪族オキシ基、脂肪族スルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基、脂肪族スルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、アミノ基、脂肪族アミノ基、アリールアミノ基、脂肪族オキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、ヘテロ環オキシカルボニルアミノ基、ヒドロキシ基、シアノ基、スルホ基、カルバモイルアミノ基、スルファモイルアミノ基、またはハロゲン原子である。より好ましくは、水素原子、脂肪族基、アリール基、アシルオキシ基、脂肪族オキシ基、脂肪族スルホニルオキシ基、またはハロゲン原子である。最も好ましくは、水素原子である。
本発明の効果の点で、R2として好ましくは、水素原子、脂肪族基、アリール基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、脂肪族オキシ基、脂肪族スルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基、脂肪族スルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、アミノ基、脂肪族アミノ基、アリールアミノ基、脂肪族オキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、ヘテロ環オキシカルボニルアミノ基、ヒドロキシ基、シアノ基、スルホ基、カルバモイルアミノ基、スルファモイルアミノ基、またはハロゲン原子である。より好ましくは、水素原子、脂肪族基、アリール基、アシルオキシ基、脂肪族オキシ基、脂肪族スルホニルオキシ基、またはハロゲン原子である。最も好ましくは、水素原子である。
R4およびR5で表される置換基としては、前述の本発明における置換基の項で述べた基であって、置換可能な基であれば良い。
本発明の効果の点で、R4およびR5として好ましくは、水素原子;nが1から6の整数である直鎖もしくは分岐鎖のアルキル(CnH2n+1)基;ヒドロキシ基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、ハロゲン原子、スルファモイル基、スルホンアミド基、カルボキシ基、カルバモイル基、カルボキサミド基、カルボン酸エステルまたはスルホ基で置換されたアルキル基;シクロアルキル基;ベンジル基;フェニル基;ヒドロキシ基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、ハロゲン原子、スルファモイル基、カルボキシ基、カルバモイル基、カルボキサミド基、カルボン酸エステルまたはスルホ基で置換されたフェニル基;複素環式基;スルファモイル基、カルボキシ基、カルバモイル基、カルボン酸エステル、スルホ基または1から6個の炭素原子を有するアルキル基で置換された複素環式基が挙げられ、それらが付加した窒素原子とともに5または6員環を形成してもよい。より好ましくは、水素原子、またはnが1から4の整数である直鎖もしくは分岐鎖のアルキル(CnH2n+1)基である。最も好ましくは、水素原子である。
Mは水素原子、金属元素又はアンモニウムを表し、Mで表される金属元素としてはアルカリ金属又はアルカリ土類金属が好ましく、アルカリ金属の場合、リチウム、ナトリウム、カリウムなどが好ましく、アルカリ土類金属の場合、マグネシウム、カルシウムが好ましい。Mで表されるアンモニウムとしては、アンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、トリメチルオクタデシルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、ベンジルトリメチルアンモニウムが挙げられる。
本発明の効果の点で、R4およびR5として好ましくは、水素原子;nが1から6の整数である直鎖もしくは分岐鎖のアルキル(CnH2n+1)基;ヒドロキシ基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、ハロゲン原子、スルファモイル基、スルホンアミド基、カルボキシ基、カルバモイル基、カルボキサミド基、カルボン酸エステルまたはスルホ基で置換されたアルキル基;シクロアルキル基;ベンジル基;フェニル基;ヒドロキシ基、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ基、ハロゲン原子、スルファモイル基、カルボキシ基、カルバモイル基、カルボキサミド基、カルボン酸エステルまたはスルホ基で置換されたフェニル基;複素環式基;スルファモイル基、カルボキシ基、カルバモイル基、カルボン酸エステル、スルホ基または1から6個の炭素原子を有するアルキル基で置換された複素環式基が挙げられ、それらが付加した窒素原子とともに5または6員環を形成してもよい。より好ましくは、水素原子、またはnが1から4の整数である直鎖もしくは分岐鎖のアルキル(CnH2n+1)基である。最も好ましくは、水素原子である。
Mは水素原子、金属元素又はアンモニウムを表し、Mで表される金属元素としてはアルカリ金属又はアルカリ土類金属が好ましく、アルカリ金属の場合、リチウム、ナトリウム、カリウムなどが好ましく、アルカリ土類金属の場合、マグネシウム、カルシウムが好ましい。Mで表されるアンモニウムとしては、アンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、トリメチルオクタデシルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、ベンジルトリメチルアンモニウムが挙げられる。
一般式(1)において、Rはカプラー成分を表す。本発明において、Rはとしては、下記一般式(2)〜(14)で表される構造のカプラー成分が好ましい。なお、これらはそれぞれ一般に活性メチレン、ピラゾロン、ピラゾロアゾール、フェノール、ナフトール、ピロロトリアゾールと総称される成分である。一般式(2)〜(14)において、Yは一般式(1)のアゾ部と結合する結合手を表す。
一般式(2)中、Yは一般式(1)のアゾ部と結合する結合手を表す。R6、R7、R8、およびR9はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表す。Xは炭素原子または窒素原子を表し、Xが窒素原子のときnは0であり、炭素原子のときはnは1である。R6、R7、R8、R9で表される置換基としては、前述の本発明における置換基の項で述べた基であって、置換可能な基であれば良い。R6、R7、R8、R9は互いに結合して縮合環を形成しても良い。縮合環を形成する場合、好ましくは、R6とR7、R8とR9が互いに結合し、5〜7員環(芳香環であっても非芳香環であっても良く、炭素環であっても複素環であっても良く、例えばベンゼン環、ピリジン環)を形成する。
R6、R7、R8、R9で表される置換基として好ましくは、水素原子、脂肪族基、アリール基、ヘテロ環基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、脂肪族オキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、脂肪族スルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、ヘテロ環スルホンアミド基、アミノ基、脂肪族アミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基、脂肪族オキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、ヘテロ環オキシカルボニルアミノ基、脂肪族チオ基、アリールチオ基、ヒドロキシ基、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、カルバモイルアミノ基、スルファモイルアミノ基、またはハロゲン原子である。より好ましくは、水素原子、脂肪族基、ヘテロ環基、アシルアミノ基、脂肪族オキシ基、アリールオキシ基、脂肪族スルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、脂肪族アミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基、脂肪族チオ基、アリールチオ基、またはハロゲン原子である。R6、R8で表される置換基としては、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、−CONR18R19、−SO2NR18R19、−NHCOR18、−NHCONR18R19、−NHSO2NR18R19から選ばれる基が最も好ましい。R18、R19は水素原子または置換基を表す。R18、R19は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数1〜10のヘテロ環基が好ましい。R7、R9で表される置換基としては、水素原子、アシルアミノ基、またはハロゲン原子が最も好ましい。
R6、R7、R8、R9で表される置換基として好ましくは、水素原子、脂肪族基、アリール基、ヘテロ環基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、脂肪族オキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、脂肪族スルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、ヘテロ環スルホンアミド基、アミノ基、脂肪族アミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基、脂肪族オキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、ヘテロ環オキシカルボニルアミノ基、脂肪族チオ基、アリールチオ基、ヒドロキシ基、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、カルバモイルアミノ基、スルファモイルアミノ基、またはハロゲン原子である。より好ましくは、水素原子、脂肪族基、ヘテロ環基、アシルアミノ基、脂肪族オキシ基、アリールオキシ基、脂肪族スルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、脂肪族アミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基、脂肪族チオ基、アリールチオ基、またはハロゲン原子である。R6、R8で表される置換基としては、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、−CONR18R19、−SO2NR18R19、−NHCOR18、−NHCONR18R19、−NHSO2NR18R19から選ばれる基が最も好ましい。R18、R19は水素原子または置換基を表す。R18、R19は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数1〜10のヘテロ環基が好ましい。R7、R9で表される置換基としては、水素原子、アシルアミノ基、またはハロゲン原子が最も好ましい。
一般式(3)〜(6)は活性メチレン系カプラーと称されるカプラーを表し、式中R10は置換基を有しても良いアシル基、シアノ基、ニトロ基、アリール基、ヘテロ環残基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルキルスルホニル基、またはアリールスルホニル基である。一般式(3)〜(5)において、R11は置換基を有しても良いアルキル基、アリール基またはヘテロ環残基である。一般式(6)においてR12は置換基を有しても良いアリール基またはヘテロ環残基である。R10、R11、およびR12が有しても良い置換基としては、前述の置換基の例として述べたものがあげられる。一般式(3)〜(6)において、R10とR11、R10とR12は互いに結合して環を形成しても良い。
一般式(7)は5−ピラゾロン系カプラーと称されるカプラーを表し、式中、R13はシアノ基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アシルアミノ基、アリールアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、又はアルキル基を表す。R14はフェニル基または1個以上のハロゲン原子、アルキル基、シアノ基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基またはアシルアミノ基が置換したフェニル基を表す。
一般式(8)はピラゾロアゾール系カプラーと称されるカプラーを表し、式中、R15は水素原子または置換基を表す。Qは窒素原子を2〜4個含む5員のアゾール環を形成するのに必要な非金属原子群を表し、該アゾール環は置換基(縮合環を含む)を有しても良い。
一般式(11)〜(14)はピロロトリアゾールと称されるカプラーであり、R20、R21、またはR22は水素原子または置換基を表す。R20、R21、またはR22の置換基としては、前記の本発明における置換基として述べたものが挙げられる。
また一般式(2)〜(14)の他にも縮環フェノール、イミダゾール、ピロール、3−ヒドロキシピリジン(特開平1−315736号公報等に記載のカプラー)、活性メチレン、活性メチン、5,5−縮環複素環、5,6−縮環複素環といった構造を有するカプラー等が使用できる。
本発明において、Rは効果の点で、一般式(2)で表されるカプラー成分が好ましい。
一般式(2)で表させるカプラー成分として好ましくは一般式(9)、(10)で表される成分が好ましい。
一般式(2)で表させるカプラー成分として好ましくは一般式(9)、(10)で表される成分が好ましい。
一般式(9)、(10)はそれぞれフェノール系カプラー、ナフトール系カプラーと称されるカプラーであり、式中、R16は水素原子、ハロゲン原子、−CONR18R19、−SO2NR18R19、−NHCOR18、−NHCONR18R19、または−NHSO2NR18R19から選ばれる基を表す。R18、R19は水素原子または置換基を表す。一般式(9)、(10)において、R17は置換基を表し、lは0〜2から選ばれる整数、mは0〜4から選ばれる整数を表す。l、mが2以上の時には複数のR17はそれぞれ異なっていても良い。R17〜R19で表される置換基としては前記の本発明における置換基として述べたものが挙げられる。R18、R19は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数1〜10のヘテロ環基が好ましい。R17はR16と同じ意味の基であることが好ましく、一般式(9)においては水酸基のオルト位もしくはR16のパラ位に位置することが好ましく、一般式(10)においてはナフトール環の5位もしくは8位に位置することが好ましい。
以下に前記一般式(1)で表される色素の具体例を以下に示すが、本発明の色素は、下記の例に限定されるものではない。
上記例示化合物C1〜C24において、Etはエチル基、Msはメタンスルホニル基を表す。
一般式(1)で表わされる色素(アゾ染料)の用途としては、CCD、CMOSなどの固体撮像素子や、LCD、PDP等ディスプレイに用いられるカラー画像を記録、再現するためのカラーフィルター、あるいはこれらのカラーフィルターを作製するための硬化性組成物、カラー画像を形成するためのカラー画像記録材料、染色等が挙げられる。具体的には、カラーフィルターおよびこれらのカラーフィルターを作製するための硬化組成物、インクジェット方式記録材料、感熱記録材料、感圧記録材料、電子写真方式を用いる記録材料、記録ペン、繊維の染色等があり、好ましくはインクジェット方式記録材料、転写式ハロゲン化銀感光材料、印刷インク等への使用が挙げられる。
本発明の色素は、その用途に適した溶解性、分散性などの物性を置換基を調整することによって最適化し使用する。また本発明の色素は、用いられる系に応じて溶解状態、乳化分散状態、固体分散状態でも使用することができる。
本発明の色素は、その用途に適した溶解性、分散性などの物性を置換基を調整することによって最適化し使用する。また本発明の色素は、用いられる系に応じて溶解状態、乳化分散状態、固体分散状態でも使用することができる。
以下に本発明を実施例に基づき具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
例示化合物(C1)の合成
例示化合物(C1)は下記スキーム1にしたがって合成した。
例示化合物(C1)は下記スキーム1にしたがって合成した。
化合物(A)(東京化成(株)製)54.4g(0.36モル)をm−ジクロロベンゼン300mlに溶かした溶液に、攪拌下に98%硫酸97.5gを徐々に添加した。その後、150℃で5時間攪拌した。反応液を室温に下げ、析出した結晶を濾過し、メタノールで充分洗浄した。得られた結晶を乾燥し、化合物(B)66.0gを得た。収率79%であった。
化合物(B)11.5g(0.05モル)を燐酸288mlに溶かした溶液に、0℃で攪拌下に、亜硝酸ナトリウム3.45g(0.05モル)を添加し、さらに30分間攪拌した。この反応液に化合物(C)9.0g(0.045モル)を添加し、25℃で3時間攪拌した。得られた反応液に水300mlを加え1時間攪拌し、析出した結晶を濾過し、水で充分洗浄した。得られた結晶を乾燥し、アセトニトリル100mlで晶析し、濾過し、冷アセトニトリル50mlで洗浄し、乾燥し、茶色結晶の本発明の例示化合物(C1)を12.5g得た。収率60%、融点300℃以上、DMF中の吸収極大λmax582nmであった。この色素は、図1の吸収スペクトルを示し、色相が良好であった。また堅牢性は特開平12−280630号公報の実施例1に記載の試験によって、濃度低下や変色が観測されず安定であり、光もしくは熱に対する堅牢性が良好であった。
化合物(B)11.5g(0.05モル)を燐酸288mlに溶かした溶液に、0℃で攪拌下に、亜硝酸ナトリウム3.45g(0.05モル)を添加し、さらに30分間攪拌した。この反応液に化合物(C)9.0g(0.045モル)を添加し、25℃で3時間攪拌した。得られた反応液に水300mlを加え1時間攪拌し、析出した結晶を濾過し、水で充分洗浄した。得られた結晶を乾燥し、アセトニトリル100mlで晶析し、濾過し、冷アセトニトリル50mlで洗浄し、乾燥し、茶色結晶の本発明の例示化合物(C1)を12.5g得た。収率60%、融点300℃以上、DMF中の吸収極大λmax582nmであった。この色素は、図1の吸収スペクトルを示し、色相が良好であった。また堅牢性は特開平12−280630号公報の実施例1に記載の試験によって、濃度低下や変色が観測されず安定であり、光もしくは熱に対する堅牢性が良好であった。
例示化合物(C13)の合成
例示化合物(C13)は下記スキーム2にしたがって合成した。
例示化合物(C13)は下記スキーム2にしたがって合成した。
実施例1における化合物(B)80.9g(0.35モル)、酢酸ナトリウム28.7g(0.35モル)を酢酸350mlに溶かした溶液に、無水酢酸142.9g(1.4モル)を徐々に添加した。その後、80℃で3時間攪拌した。反応液を室温に下げ、析出した結晶を濾過し、酢酸エチルで充分洗浄した。得られた結晶を乾燥し、化合物(D)82.0gを得た。収率86%であった。
化合物(D)82.0g(0.3モル)をアセトニトリル1200mlに溶かした溶液に、攪拌下にオキシ塩化燐45.9g(0.3モル)を滴下し、25℃で3時間攪拌した。反応液を0℃で攪拌下に、アンモニア水100mlを滴下し、0℃で30分攪拌し、析出した結晶を濾過し、水100mlで洗浄した。乾燥し化合物(E)56.8gを得た。収率70%であった。
化合物(E)56.8g(0.21モル)をメタノール570mlに溶かした溶液に、攪拌下に塩酸407mlを添加し、80℃で3時間攪拌した。反応液を室温に下げ、析出した結晶を濾過し、メタノール100mlで洗浄した。乾燥した化合物(F)36.5gを得た。収率75%であった。
化合物(F)6.9g(0.03モル)を燐酸173mlに溶かした溶液を0℃で攪拌下に、亜硝酸ナトリウム2.1g(0.03モル)を添加し、30分間攪拌した。反応液に実施例1で示した化合物(C)5.4g(0.027モル)を添加し、25℃で3時間攪拌した。反応液に水150mlを加え1時間攪拌し、析出した結晶を濾過し、水で充分洗浄した。得られた結晶を乾燥し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、メタノール15mlで晶析、析出した結晶を濾過し、冷メタノール10mlで洗浄し、乾燥し、茶色結晶の本発明の例示化合物(C13)を3.9g得た。収率50%、融点197〜198℃、DMF中の吸収極大λmax635.6nm、ε41,600であった。この色素は、図2の吸収スペクトルを示し、色相が良好であった。また堅牢性は特開平12−280630号公報の実施例1に記載の試験によって、濃度低下や変色が観測されず安定であり、光もしくは熱に対する堅牢性が良好であった。
化合物(D)82.0g(0.3モル)をアセトニトリル1200mlに溶かした溶液に、攪拌下にオキシ塩化燐45.9g(0.3モル)を滴下し、25℃で3時間攪拌した。反応液を0℃で攪拌下に、アンモニア水100mlを滴下し、0℃で30分攪拌し、析出した結晶を濾過し、水100mlで洗浄した。乾燥し化合物(E)56.8gを得た。収率70%であった。
化合物(E)56.8g(0.21モル)をメタノール570mlに溶かした溶液に、攪拌下に塩酸407mlを添加し、80℃で3時間攪拌した。反応液を室温に下げ、析出した結晶を濾過し、メタノール100mlで洗浄した。乾燥した化合物(F)36.5gを得た。収率75%であった。
化合物(F)6.9g(0.03モル)を燐酸173mlに溶かした溶液を0℃で攪拌下に、亜硝酸ナトリウム2.1g(0.03モル)を添加し、30分間攪拌した。反応液に実施例1で示した化合物(C)5.4g(0.027モル)を添加し、25℃で3時間攪拌した。反応液に水150mlを加え1時間攪拌し、析出した結晶を濾過し、水で充分洗浄した。得られた結晶を乾燥し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、メタノール15mlで晶析、析出した結晶を濾過し、冷メタノール10mlで洗浄し、乾燥し、茶色結晶の本発明の例示化合物(C13)を3.9g得た。収率50%、融点197〜198℃、DMF中の吸収極大λmax635.6nm、ε41,600であった。この色素は、図2の吸収スペクトルを示し、色相が良好であった。また堅牢性は特開平12−280630号公報の実施例1に記載の試験によって、濃度低下や変色が観測されず安定であり、光もしくは熱に対する堅牢性が良好であった。
例示化合物(C14)の合成
例示化合物(C14)は下記スキーム3にしたがって合成した。
例示化合物(C14)は下記スキーム3にしたがって合成した。
実施例2における化合物(C)5.4g(0.027モル)を化合物(G)6.4g(0.027モル)に変更した以外は実施例2と同様にして反応させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、メタノール15mlで晶析、析出した結晶を濾過し、冷メタノール10mlで洗浄し、乾燥し、茶色結晶の本発明の例示化合物(C14)を1.5g得た。収率12%、融点188〜189℃、DMF中の吸収極大λmax682.9nm、ε50,600であった。この色素は、図3の吸収スペクトルを示し、色相が良好であった。また堅牢性は特開平12−280630号公報の実施例1に記載の試験によって、濃度低下や変色が観測されず安定であり、光もしくは熱に対する堅牢性が良好であった。
Claims (3)
- 前記一般式(1)中、R1が水素原子を表し、R3がSO3HまたはSO2NR4R5を表すことを特徴とする請求項1に記載の色素。
Priority Applications (1)
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JP2004190279A JP2006008905A (ja) | 2004-06-28 | 2004-06-28 | アゾ色素 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006182653A (ja) * | 2004-12-24 | 2006-07-13 | Kao Corp | 染毛剤組成物 |
KR20120081113A (ko) | 2009-09-30 | 2012-07-18 | 가부시키가이샤 닛폰 쇼쿠바이 | 입자상 흡수제 및 그 제조방법 |
-
2004
- 2004-06-28 JP JP2004190279A patent/JP2006008905A/ja active Pending
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JP2006182653A (ja) * | 2004-12-24 | 2006-07-13 | Kao Corp | 染毛剤組成物 |
JP4705367B2 (ja) * | 2004-12-24 | 2011-06-22 | 花王株式会社 | 染毛剤組成物 |
KR20120081113A (ko) | 2009-09-30 | 2012-07-18 | 가부시키가이샤 닛폰 쇼쿠바이 | 입자상 흡수제 및 그 제조방법 |
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