JP2006008325A - 自動給紙装置及びそれを備えた記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 斜行矯正後、搬送ローラへの用紙のかみこみを確実にする。
【解決手段】 斜行補正後に搬送ローラに用紙をかみこませる際、少なくとも瞬間は給送ローラが搬送方向に回転しない構成において、給送ローラの回転中心の少なくとも一方を、搬送方向上流かつ分離ローラ方向に移動可能であり、給紙動作中給送ローラの回転中心の少なくとも一方は複数の位置を移動する。斜行矯正時に給送ローラが移動し用紙の保持力を上げて、ループを確実に取るようにすることで、搬送ローラへの用紙のかみこみを確実にする。
【選択図】 図3

Description

本発明は複数枚積載された用紙から1枚ずつ用紙を取り出して搬送する自動給紙装置及びそれを備えた記録装置に関する。
自動給紙装置を備えた記録装置においては、給紙した用紙が印字部へ到達する時に、搬送ローラと対向するピンチローラで形成されるニップ部に用紙先端を一度かみ込ませ、搬送ローラを逆転し用紙を一度吐き出すことにより、用紙の進行方向を整える斜行矯正動作を行っている。
自動給紙装置を駆動する駆動源として搬送ローラと同一の駆動源を用いた構成においては、印字中の自動給紙装置動作防止のために、給送ローラの駆動伝達を切り替えるための遊星アームと遊星ギアを用いた構成がとることが多い。
図13に、従来の記録装置における斜行矯正動作の概略図を示す。
図13(a)に示したとおり、不図示の駆動源に備えられた駆動ギア135は直接搬送ローラギア136を駆動し、そこから給紙軸ギア119までは、二枚のアイドルギア137A,137B、太陽ギア138、遊星ギア139を介して駆動伝達される。太陽ギア138と遊星ギア139は、遊星アーム140によってアーム支持されており、遊星ギアには抵抗が与えられている。給紙軸ギアは給送ローラ111に取り付けられている。給送ローラ111と給紙軸ギア119は図をわかりやすくするために同一の円で記載しているが実際には紙面奥行き方向で別のものである。給送ローラ111には分離ローラ112が付勢されている。
給紙動作が開始されると、図13(b)に示したとおり、図13(b)のP方向に駆動源が回転する。すると、アイドルギア137A,137B、太陽ギア138はそれぞれ図の矢印方向に回転する。このとき、遊星アーム140には図13(b)のQ方向に回転モーメントが発生するため、遊星ギア139は給紙軸ギア119に接続して、給送ローラ111は図13(b)のR方向に回転をする。
この状態のとき、搬送ローラ130は用紙を正方向搬送する方向に回転し、給紙軸ギア119に接続された給送ローラ111は用紙を印字部へ搬送する方向に回転することになる。
そのまま用紙の搬送を続けていくと、用紙の先端は搬送ローラ130とピンチローラ129で形成されるニップ部に到達しかみこまれる。
ここで、図13(c)に示したとおり、搬送ローラ130を逆の方向に回転すると用紙はニップから下流方向に吐き出される。この時給紙軸ギア119のギア伝達は図のように切断される。給紙軸ギア119には図示しない一回転クラッチが組み込まれているので用紙が逆転しても分離ローラ112と給送ローラ111のニップ部部では用紙は動かない。よって用紙は撓み(ループ)をつくることで用紙先端は搬送ローラ130とピンチローラ129で形成されるニップに押し当てられ、それまでに用紙が斜めに搬送されたとしても、用紙の端が搬送ローラとピンチローラのニップ部に沿わせることが可能になるため、用紙の進行方向を補正することができ、用紙の斜行を防止できる。
進行方向を整えられた用紙は、図13(d)に示したとおり、搬送ローラ130とピンチローラ129に挟みこまれて印字部へと搬送されるが、その際駆動ギア135は図13(d)のS方向に回転するため、遊星アーム140は図13(d)のT方向のモーメントが発生し遊星ギア139は給紙軸ギア119と再伝達する。しかしその伝達には搬送ローラ130の回転開始、すなわち用紙のニップくわえ込みの瞬間は給送ローラ111には駆動源による駆動力は伝わらない構成になっている。
特開平8−40578号公報
従来の構成では、駆動切替機構が簡素化できる、あるいは自動給紙装置の制御が容易になるなどの利点を備えていたが、搬送ローラに用紙を噛み込ませる際のニップ突き当て力を分離ローラ圧のみで発生させていたため、厚紙やスリップしやすい紙を給紙したときに、突き当て力が不足して、搬送ローラへの用紙の噛み込みができないことがあった。また分離ローラ112の給送ローラ111への付勢力が分離性能の観点から上げられないのでここでの用紙の保持力が十分でないという欠点があった。
本発明の目的は、自動給紙装置の駆動簡素化を保ちつつ、搬送ローラへの用紙の噛み込み性を安定化させることにある。
本発明は上に記載した課題を解決するものであり、第1の発明は、用紙積載部に傾斜積載された複数枚の用紙から1枚ずつ用紙を分離搬送する自動給紙装置において、用紙積載部に積載された用紙を送り出すための給送手段と、前記給送手段により送り出された用紙に当接し、用紙を1枚ずつ分離する分離手段と、前記分離手段に対して用紙の進入枚数を制限する前段規制部材と、前記分離された用紙を印字部で正確に用紙送りをする搬送手段とを備え、前記給送手段の両端支持部の少なくとも一端は前記給送手段を搬送方向上流方向かつ前記分離手段方向に移動可能であり、前記給送手段の両端支持部の少なくとも一端は一連の給紙動作の中で複数の位置の間を移動することを特徴とする自動給紙装置装置を提供するものである。
この構成により、特別な動作機構を持たずとも、搬送部への厚紙の噛み込み性を安定させることが可能になる。また、搬送手段と給送手段の駆動源が同一であるため、低コスト化が可能である。
第2の発明は、前記自動給紙装置において、給紙開始前は前記給送手段が第一の位置にあり、給紙開始直後も前記給送手段が第一の位置にあり、前記分離手段にて分離を行っている間にも前記給送手段が第一の位置にあり、前記搬送手段にて用紙の進行方法を整える時(斜行矯正動作)には前記給送手段が第二の位置へ移動し、給紙が完了すると前記給送手段が第一の位置へ戻ることを特徴とする自動給紙装置を提供するものである。
これらの構成により、不必要な時に給送手段を移動させず用紙を斜めに搬送することがなくかつ、第1の発明をより容易に実現し、かつ分離性能の安定化も図ることが可能になる。
第3の発明は、前記斜行矯正動作は一度前記搬送手段に用紙先端をくわえこみ、前記給送手段が用紙搬送逆方向に回転するのを阻止した状態で前記搬送手段を逆転し用紙先端を吐き出すことで行うことを特徴とする自動給紙装置を提供するものである。
これにより斜行矯正動作をより確実に行うことが可能となる。
第4の発明は、前記記録装置において、前記給送手段は側面視円形の給送ローラであり、前記分離手段は、トルクリミッタを備えた分離ローラであることを特徴とする自動給紙装置を提供するものである。
この構成により、安定した分離性能を確保しつつ、自動給紙装置及び記録装置の小型化を図ることが可能になる。
第5の発明は、用紙積載部に傾斜積載された複数枚の用紙から1枚ずつの支持軸移動のための力は、前記給送手段の駆動を固定し用紙が搬送方向上流側に移動する時の用紙から摩擦によって受ける力と、前記分離手段を前記給送手段に付勢する付勢力と、前記給送手段と前記分離手段の配置と、前記分離手段の外形と、構成部品間あるいは構成部品と用紙の間の摩擦係数で決定されることを特徴とする自動給紙装置を提供するものである。
この構成により、特別な移動手段構成をとることなく、給紙手段の移動が可能になる。
第6の発明は、前記自動給紙装置を備えた記録装置において、用紙を印字部へ搬送する搬送手段を備え、前記搬送手段にて用紙の進行方法を整える、斜行矯正動作を行い、前記給送手段と前記搬送手段は同一の駆動源で駆動され、前記搬送手段への駆動力伝達は選択的に行うことが出来、前記搬送手段で用紙を搬送する方向の駆動では前記自動給紙装置に備えられた給送手段に駆動を伝達し、前記搬送手段で用紙を逆搬送する方向の駆動で前記自動給紙装置に備えられた給送手段に駆動を伝達しないことを特徴とする記録装置を提供するものである。
この構成により、複雑な駆動切替機構を備えることなく搬送ローラへの用紙の噛み込み性を安定化させることが可能になる。
第7の発明は、前記給送手段の前記分離手段方向への移動を前記給送手段の駆動伝達部とは逆の軸支部分を長穴とし、その長穴の長手方向を前記給送手段を搬送方向上流方向かつ前記分離手段方向にすることで行うことを特徴とする記録装置を供給するものである。
この構成により第1〜第6の発明をより容易に実現することが可能になる。
また分離ローラのニップ部分での保持力を向上させる方法として特開2004−75276が知られている。これは先に説明した構成とは斜行矯正方法が異なるが基本的な考え方は類似している。
この特許は本願同様、給送ローラの両端支持部の少なくとも一方を移動にすることにより用紙の保持力を上げ、斜行矯正動作後の搬送ローラへのくわえ込みを改善するというものである。しかし以下の点が異なる。
まず先願は用紙保持力を上げる方策を分離ローラとは別に動作する前段分離部に給送ローラを用紙を介して接触させ前段分離を押し下げることにより給送ローラの摩擦力を高め、保持力を上げるのに対し本願では分離ローラに向け給送ローラを移動させ分離ローラの圧接力を発生している押圧部材のたわみ量を増加させることにより給送ローラの摩擦力を高め保持力を上げる。
また先願では給送ローラの駆動に対し用紙が動かなくなることにより給送ローラの回転中心を移動させていたのに対し、本願は給送ローラの駆動を固定した状態で用紙を給紙方向上流に移動させることにより給送ローラの移動を行う点が異なる。
そして以上二点が異なることにより先願では分離開始時は給送ローラは本来の回転中心を外れてしまい、給送ローラが搬送方向に対し斜めになることが斜行の原因となる欠点となっていた。これに対し本願では移動方向が分離ローラを押し下げる方向としているため分離開始時に移動方向に働く力が小さく給送ローラは移動せず、斜行が発生しないことになる。また給送ローラが移動し、用紙の保持力を上げたとき先願では前段分離に給送ローラを用紙を圧接させるのでその移動用は大きく、斜行しやすい。しかし本願では移動方向が分離ローラを押し下げる方向としているため、移動量が小さくてもよく、斜行しにくい。
以上説明したように、本発明における第1の発明により、特別な動作機構を持たずとも、搬送部への厚紙の噛み込み性を用紙の斜行を発生しにくいようにしつつ安定させることが可能になる。また、搬送手段と給送手段の駆動源が同一とすることが出来るため、低コスト化が可能である。
また、第2の発明により、第1の発明をより容易に実現し、かつ分離性能の安定化も図ることが可能になる。
また、第3の発明により、斜行矯正動作を確実に行うことが可能になる。
また、第4の発明により、安定した分離性能を確保しつつ、自動給紙装置及び記録装置の小型化を図ることが可能になる。
また、第5の発明により、特別な移動手段構成をとることなく、給紙手段の移動が可能になる。
また、第6の発明により、複雑な駆動切替機構を備えることなく搬送ローラへの用紙の噛み込み性を安定化させることが可能になる。
また、第7の発明により、第1〜第6の発明をより容易に実現することが可能になる。
以下、図面を参照して本発明を適用した自動給紙装置及び記録装置について具体的に説明する。
図1は、本発明を適用した自動給紙装置を備えた記録装置の模式的斜視図、図2は、同記録装置の模式的上面図、図3は図2のA−A断面を示す模式的断面図、図4は記録装置の駆動伝達部を示す模式的斜視図である。
まず、本自動給紙装置は、記録装置等の他の装置に一体化して使用することを前提として設計されており、自動給紙装置自身には駆動源を持っていない。そのため、本自動給紙装置は例えば記録装置側(以下、本体と省略)から駆動伝達されて駆動される、被駆動装置である。
本自動給紙装置は、大きく分けて用紙積載部、給紙・分離部、重送防止部、から成り立っており、その駆動は、記録装置に備えられた駆動伝達部によってなされる。
まず初めに、図3〜図6を用いて、記録装置に備えられた駆動伝達部について説明する。
図3〜図6において、30は搬送ローラ、35は駆動プーリ、36は搬送ローラプーリ、36aは搬送出力ギア、37はアイドルギア、38は太陽ギア、39は遊星ギア、40は遊星アーム、19は給紙軸ギア、10は給紙軸、11は給送ローラである。
駆動プーリ35からの駆動力は、ベルト34、搬送ローラプーリ36から、搬送ローラ30を介して搬送出力ギア39a、アイドルギア37、太陽ギア38、遊星ギア39へと伝達される構成になっている。43は自動給紙装置側に駆動を選択的に断続させるためのトリガーアームであり、回動自在に軸支されている。トリガーアーム43はバネにより図5にて時計回り方向に付勢されている。
太陽ギア38と遊星ギア39は、遊星アーム40によってアーム支持されており、遊星ギアには抵抗が与えられている。そのため、太陽ギア38の回転に応じて遊星アームが回動することになる。その動作を利用して、遊星ギア39から給紙軸ギア19の駆動伝達を断続している。(実際にはトリガーアーム43により遊星アーム40の動作を制限することにより選択的に駆動断続を行っている)
図5を用いて、駆動列の具体的な動作について説明する。
図5(a)は、自動給紙装置側に駆動を伝えない場合の駆動列の状態を示している。(待機状態)
トリガーアーム43はバネ付勢により時計回り側に回動した位置にあり遊星アーム40の凹部にはまりあっている。この図において搬送ローラ30で用紙を搬送する方向(図中反時計回り)に駆動プーリ35を回転させた場合 同図において、太陽ギア38は反時計回りに回転するため、遊星ギア39を含む遊星アーム40も反時計回りに回転しようとする力は働くが、前述のトリガーアーム43に動きを阻害されるので、制御ギア24に駆動は伝達されない。搬送ローラ30が反対(時計回り)に回転した場合もトリガーアーム43が遊星アーム40の動きを阻害するのは同じであり、またそもそも遊星アーム40が反時計回りに動く力は働かない。ゆえにこの状態のときは搬送ローラ30がどちら向きに回転しようと、自動給紙装置側に駆動は伝達されない。
図5(b)は、自動給紙装置を起動した場合の駆動列の状態を示している。
同図において、トリガーアーム43はバネの付勢力に抗して反時計回りに回転している。(解除状態)これはこの図で図示されないキャリッジ43のトリガーカム部がトリガーアームの左腕部を下方に押し下げるためである。この状態で搬送ローラ30を用紙を搬送する方向(図中反時計回り)に駆動プーリ35を回転させた場合、太陽ギア38は反時計回りに回転し、遊星ギア39を含む遊星アーム40も反時計回りに回転するため、遊星ギア39は制御ギア24と結合し、給紙軸ギア19から給紙軸10を介して給送ローラ11に駆動が伝達される。(時計回り回転)この時制御ギア24の側面にはレール溝が切られており、制御ギアが少し反時計回りに回転した後の本図の状態では遊星アームの契合部分がはまりあう様になっている。(図5(a)の位相ではレール溝幅は広く遊星アーム40の動きは阻害していない)よって本図の状態において搬送ローラ30を逆転しても遊星アーム40は回動しない。(遊星アームのロック状態)
この構成の理由について以下に述べる、後述するが、本実施例では用紙20の斜行矯正を行うため給送中に搬送ローラ30を逆転させかつそのときに給送ローラ11は逆転させない必要がある。そのため制御カム24には図5において時計回りに回転できないような方向に一方向クラッチが仕込まれている。また後述するがその直後に再び搬送ローラ30を正転させたときなるべく早く給送ローラ11も正転する必要がある。そのため遊星アームが常に自由に回転してしまうと再正転の際、給送ローラ11が遊星アームの逃げた分回転をはじめるのが遅くなってしまうためである。
一方この構成をとってしまうと搬送ローラ30を逆転する際ギアはかみ合っており、制御カム24は逆転しないのでギアを破損してしまうことになる。ゆえにその防止策として図示していないが遊星ギアは同軸の二つののギアとなっており、その間に搬送ローラが正転する場合には駆動を伝達し、その逆の場合には駆動を伝達しないような方向にクラッチ機構が埋め込まれている。
またこの遊星アームの固定機構を用いたことによりトリガーをかけた後キャリッジはどこにあっても良いことになり他の動作を行える利点もある。また、圧板の上昇により圧板のバネ圧が駆動系にかかり、駆動源より大きく動いてしまうと遊星アーム40が離れる方向に動かされてしまい回転量が不定になってしまう問題もなくなる利点もある。
以上が、本記録装置に備えられた駆動伝達部についての説明である。
次に、自動給紙装置の用紙積載部の構成を説明する。
用紙積載部は、圧板16の一部から突出して設けられた用紙搬送基準部16aを用紙側方の基準とし、圧板16、および用紙搬送基準部16aと反対側の用紙側方を規制するためのサイドガイド18からなる。自動給紙装置が用紙搬送中でない、いわゆる待機状態に於いては、圧板16は給送ローラ11から遠ざかる方向の所定位置に固定されており、その際は給送ローラ11と圧板16の間には、複数の用紙を積載するのに充分な間隙が確保されている。
本自動給紙装置は、所定幅範囲の任意の用紙幅に適応するように設計されているので、前記間隙に用紙搬送基準部16aに沿わせて複数の用紙を載置した後、サイドガイド18を図1矢印C方向に移動させて用紙幅に合わせることにより、セットされた積載用紙束は用紙搬送方向Yと直行する方向への移動が規制されて、安定した搬送が可能となる。サイドガイド18は、圧板16に摺動可能に取り付けられているが、不用意に動かないように、圧板16に刻まれたラッチ溝と係合して固定できる。そのため、サイドガイド18を移動させる時には、サイドガイド18に設けられたレバー部を操作してラッチを解除し、移動させることになる。
セットされる用紙は、記録装置水平面に対して傾斜積載されるため重力によって下方に付勢されるが、その先端はベース15に固定的に設けられた用紙先端基準部15aに突き当たることになる。なお、本実施例に於いては、給紙時の負荷を低減するために、用紙先端基準部15aはリブ形状となっている。
圧板16は上端に回転中心を持ち、回転移動が可能である。
また、圧板16の略延長線上に給紙トレイ41が備えられており、セットされた用紙の後端部を支持する機能を有している。給紙トレイ41の一端は、記録装置の外装部に回転可能に取り付けられており、記録装置を使用しないときには給紙トレイ41を回動させて畳むことが可能になっている。
給紙トレイ41には、座屈防止リブ42が備えられており、普通紙などの薄紙がセットされたまま長期間放置された場合などに、用紙の先端が浮き上がる方向のカールが付くのを防止している。
圧板16の動作は、圧板ばね17と制御ギア24に設けられた不図示のカムにより規制されており、給送ローラ11方向への付勢は、圧板ばね17により回転付勢され、前述の給送ローラ11から離間する方向へは、制御ギア24に設けられた不図示のカムが圧板16を押すことにより強制的に回転移動させられる。以上の付勢・離間動作が後述する所定タイミングにより行われることで給紙動作が行われる。
次に、給紙・分離部の構成を説明する。
前述した圧板の所定タイミングの動作により、載置された用紙20は給送ローラ11に押圧される。押圧されると共に、給送ローラ11は回転駆動されるので、給送ローラ11に接する積載用紙の最上位用紙は給送ローラ11の摩擦力により搬送される。このように給送ローラ11は摩擦力により用紙搬送するので、材質としてEPDMなど高摩擦係数を持ったゴムや、発泡ウレタンなどで構成すると好適である。
給送ローラ11により積載用紙の最上位用紙を搬送する訳であるが、基本的には給送ローラ11と最上位用紙の間の摩擦力が、最上位用紙とその直下用紙との間の摩擦力より大きい場合が多いので、最上位用紙のみを搬送することが多い。しかし、例えば用紙裁断時にできる用紙端部のバリの影響がある場合や、静電気による用紙間貼り付きが有る場合や、表面の摩擦係数が非常に大きい用紙を使用する場合など、給送ローラ11によって一度に複数枚の用紙が引き出される場合がある。その時は、本実施例に於いては以下の方法で最上位用紙のみに分離する。
即ち、給送ローラ11と用紙が最初に接する点より搬送方向下流側で当接するように、分離ローラ12が給送ローラ11に押圧されている。
ここで、分離ローラ12の構成について、図6、図7を用いて説明する。
分離ローラ12はクラッチ筒12aに固定して取り付けられており、クラッチ筒12aの中にはクラッチ軸12bが回転可能に収納されている。また、クラッチ軸12bにはクラッチばね12cが巻きつけられており、クラッチばね12cの巻端の一方はクラッチ筒12aに係合されている。
クラッチ軸12bは、本実施例の場合モールド部品で構成されており軸の一方端にはギアが一体的に形成されている。
また、クラッチばね12cは金属コイルばねで構成されている。
上記構成で、クラッチ軸12bを固定して分離ローラ12およびクラッチ筒12aを図7の矢印方向に回転させたとき、クラッチ軸12bに巻きつけられたクラッチばね12cはクラッチ軸12bから解かれる。所定の角度だけ分離ローラ12およびクラッチ筒12aが回転すると、クラッチ軸12bとクラッチばね12cが相対的にすべることによって、所定トルクを維持するように構成されている。
また、分離ローラ12の表面は給送ローラ11と同程度の摩擦係数を持つように、ゴムや発泡ウレタンなどで構成されている分離ローラ12は、クラッチ筒12aとクラッチ軸12bを介して分離ローラホルダ21に回転可能に支持されており、分離ローラばね26で給送ローラ11に対して押圧されている。
このような構成により、給送ローラ11と分離ローラ12の間に用紙が入っていない時には、給送ローラ11の回転に伴って分離ローラ12は従動的に回転する。
給送ローラ11と分離ローラ12の間に1枚の用紙が入った場合には、給送ローラ11と用紙間の摩擦力の方が、所定トルクで従動する分離ローラ12と用紙間の摩擦力よりも大きいため、分離ローラ12を従動させつつ用紙が搬送される。しかし、2枚の用紙が給送ローラ11と分離ローラ12の間に入った場合には、給送ローラ11と給送ローラ側にある用紙間の摩擦力が、用紙間の摩擦力に比べて大きく、またトルクリミッタ側にある用紙と分離ローラ12間の摩擦力が用紙間の摩擦力に比べて大きくなるため、用紙間で滑りが生じる。その結果、給送ローラ側に有る用紙のみが搬送され、トルクリミッタ側にある用紙は分離ローラ12の不回転と共にその場に停止して搬送されない。
以上が、分離ローラ12を使用した分離部の概略である。
次に重送防止部の構成を説明する。
上述の如く、2枚程度の用紙が給送ローラ11と分離ローラ12のニップ間に入ってきても、分離することは可能であるが、それ以上の枚数が入ってきたり、あるいは2枚の用紙が入って給送ローラ側の用紙のみ搬送された後、ニップ付近に用紙を残したまま連続して次の用紙を給紙しようとした場合には、複数枚の用紙が同時に搬送される、いわゆる重送が発生する可能性がある。これを防止するために重送防止部を設けている。
重送防止部は、戻しレバー13からなっている。
本実施例においては、用紙セット時あるいは印字待機時には、用紙通紙経路中に戻しレバー13を侵入させることにより、不用意に給紙装置の奥まで用紙先端が入り込んでしまうのを防止している。
戻しレバー13は給紙動作開始後に開放し、用紙の搬送路から退避する構成になっているため、給紙中は戻しレバー13が用紙の進行を妨げることはない。
分離動作が終了すると、戻しレバー13は、分離ニップにある次位以降の用紙を戻す動作に入る。
用紙の戻し動作を終えた戻しレバーは、一度用紙搬送路から退避する位置まで回動し、用紙の後端が自動給紙装置から排出されたことが確認されると、再び、戻しレバー13は待機状態の位置に戻る構成になっている。
以上が、戻しレバー13を使用した重送防止部の概略である。
次にタイミングチャートと、自動給紙装置の略断面図を用いて用紙と機構の動作関連状態を説明する。
図8は、本発明の自動給紙装置の動作を示すタイミングチャートである。同図は、圧板16の位置、戻しレバー13の位置、分離ローラ12の位置、分離ローラ12のトルクリミッタの状態を示している。また、横軸は制御ギア24の角度位相をあらわしている。
図8における制御ギア24の角度0°は、後述の図9(a)の状態を示している。図9(a)の待機状態から一連の動作がスタートする。
また、このときの記録装置の駆動列は、図5(a)の状態になるよう制御されている。
待機状態では、図8および図9(a)に示すように、圧板16は断面形状が円形の給送ローラ11から離間した位置に保持され、戻しレバー13は用紙通紙経路に侵入しており、セットされた用紙20の先端が分離部に落ち込むことを防止している。
分離ローラ12は給送ローラ11に圧接した状態にあり、分離ローラ12のトルクは発生可能状態になっている。
分離ローラ12のトルク発生可能状態は、図9(a)に示すがごとく、ロックレバー23の先端23aがクラッチ軸12bの端部に設けられたギア部に食い込む形で作られる。
分離ローラ12およびロックレバー23は、共に分離ローラホルダ21に取り付けられており、分離ローラホルダ21は、回転中心21aを中心に回動するようベース15に取り付けられ、分離ローラばね26によって給送ローラ11の方向に付勢されている。
この分離ローラホルダ21の回転中心21aは搬送方向下流かつ、給送ローラ11の圧板16との接点での接線より下側に設定されている。これは厚い紙などを分離給送する際、給送ローラ11の圧板16との接点での接線方向に紙が搬送され分離部分に力がかかる。このときにその力によって分離部分が開いてしまい分離ローラ12と給送ローラ11の圧接が弱くなってしまうことを防ぎ、かえって圧接力を増す働きをしている。またこの配置とすると(給送ローラ11の圧板16の当接部と給送ローラ11と分離ローラ12の当接部が曲がっているため)給送ローラ11の分離ローラ12との接点での接線より分離ローラホルダ21の回転中心21aからも下側に設定される。搬送方向下流でもあるので分離部に発生する搬送ローラ11からの搬送力によっても分離部の圧接力は強まる。(食い込みによる圧接力)
分離部ではトルクリミッタの発生するトルクより紙同士の摩擦力の方が小さい必要がある。分離ローラ12と給送ローラ11の圧接力が大きくなると紙同士の摩擦力のみ大きくなり、縦走になってしまうのであまり大きく設定することは出来ない。前述の食い込み力による圧接力とバネによる圧接力で所定の圧接力のバランスをとる必要がある。
この圧接力を食い込み力を使用せずバネ力のみで発生すると圧板圧接からの力に耐えるためには非常に強い力を必要とし分離には強すぎる力となってしまう。その対策にトルクリミッタのトルクを上げる必要があり駆動力を大きくする必要が生じてしまう。また分離ローラ12の離間のときにも大きな力が必要となってしまう。一方食い込みの力を利用すれば圧板圧接からの力はキャンセルでき、紙が二枚分離ニップにはさまれた場合は紙同士の摩擦力でしか食い込み力は発生しないので分離にも適正な圧接力が用意に得ることが可能となる。
また、同じ回転中心21aを中心に回動するよう、前段規制ホルダ22がベース15に取り付けられ、前段規制ホルダ22の一部がベース15に突き当たって位置が決まるように前段規制ホルダばね33によって付勢されている。
前段規制ホルダ22をそれぞれ回動させるためのリリースカム28が備えられており、リリースカム28は、前段規制ホルダ作用面28a、から構成されている。
用紙20は、その先端を用紙先端基準部15aで支持され、積載裏面を圧板16で支えられた状態で待機している。
以上が待機状態の説明である。
次に、給紙開始から、用紙が印字部へ引き渡されるまでの過程を、制御ギア24の角度を元に説明する。
本発明を適用した自動給紙装置の給紙動作は、分離動作と搬送動作の2つの動作に分けることができる。
まず初めに、分離動作について説明する。
前述のようにキャリッジを給紙ポジションとするとトリガーアーム43が解除状態になり、その状態で搬送ローラ30で用紙を正搬送する方向に駆動プーリ35を回転させると、記録装置の駆動列は図5(b)の状態になり、遊星ギア39が制御ギア24に結合して自動給紙装置による給紙が開始される。また遊星アーム40もロック状態となる。
給紙が開始され、給送ローラ11が図9(b)のK方向に回転を始めると、給送ローラ11の回転によって分離ローラ12が連れまわりさせられるため、分離ローラ12中のクラッチばね12cが所定トルクまでチャージされる。
また、給送ローラ11の回転に伴い制御ギア24が図8に示す角度θ1まで回転すると、制御ギア24に設けられた不図示の制御カムの作用により、まず戻しレバー13が開放状態になり、用紙の搬送路が確保される。
次に、給紙動作が進んで、制御ギア24が図8に示す角度θ2まで回転すると、制御ギアに設けられた不図示の制御カムの作用により、圧板16の固定が解除され、圧板ばね17の作用により積載された用紙20が給送ローラ11方向に圧接され始める。圧接されると、前述の如く用紙搬送が開始される。
図9(b)は、用紙20の分離中の状態を示している。
用紙20の最上位の用紙が給送ローラ11に接触し、給紙が開始されると、用紙間の摩擦力によって最上位の用紙のみならず次位以下の用紙も複数枚給紙されることがある。
そのとき、前段規制ホルダ22に設けられた前段規制22aと給送ローラ11で形成される隙間の作用によって、まず始めに用紙の通過は数枚に規制される。
更に給紙を続けていくと、給送ローラ11と分離ローラ12のニップで構成される分離部へ用紙が到達し、そのとき分離ローラ12は、用紙の進行に伴い図中反時計回りに回転させられようとする。
図9(b)に示したように、クラッチ軸12bにロックレバー23を食い込ませて分離ローラ12を図中反時計回りに回転させようとすると、クラッチ筒12aは回転するがクラッチ軸12bはロックレバー23によって回転を阻止されるため、前述のクラッチばね12cの作用により分離に必要なトルクが発生し、用紙20が分離されることになる。
次に、制御カム24が図8に示す角度θ3まで回転すると、圧板16の離間動作が開始され、ほぼ同時に戻しレバー13による重送防止動作も開始される。
次に、制御カム24が図8に示す角度θ4まで回転すると、制御ギア24に設けられた不図示の制御カムの作用により、リリースカム28が図9(c)のL方向に回動し、まず初めにリリースカム28の前段規制ホルダ作用面28aが前段規制ホルダ22に接触を開始することにより、前段規制ホルダ22を図9(c)のP方向に回動させる。
前段規制22aは、それまで用紙20が分離部へ入り込むのを規制していたため、時によっては、給送ローラ11と前段規制22aで形成される隙間に、複数枚の用紙が入り込んでいる場合があり、その挟みこみ力によって戻しレバー13による用紙戻し動作のときに大きな力を必要とする場合がある。
それを解消するために、本実施例の自動給紙装置では、前段規制22aを給送ローラ11から離れる方向に移動し、給送ローラ11との隙間を広げる動作を行う。
紙挟みこみを解除する動作により、このあと行われる戻しレバー13による用紙の戻し動作に必要な力を低減させることが可能になる。
次に、制御ギア24に設けられた不図示の制御カムの作用により、戻しレバー13の先端が給送ローラ11と分離ローラ12のニップを通過し、分離ニップにある次位以降の用紙を戻す動作を始める。
その直後、制御ギア24に設けられた不図示の制御カムの作用により、リリースカム28が図9(c)のL方向にさらに回動し、前段規制ホルダ22を更にP方向に回動させ、前段規制ホルダ22の分離ローラホルダ作用面22bが分離ローラホルダ21に接触を開始することにより、分離ローラ12を含めた分離ローラホルダ21を図9(c)のP方向に回動させる。(θ5)
すなわち、戻しレバー13で用紙を戻す動作を行うときには、ます初めに前段規制22aの規制効果を解除し、次に戻しレバー13の先端が分離ニップと通過する時点で、分離ローラホルダ21を解除し、戻し動作時に抵抗となりうる機構部を全て解除した状態で戻し動作を行うことになるため、小さな力で容易に動作させることが可能になっている。
その後、給紙されている最中の用紙を除く他の用紙全ての先端が用紙先端基準部15aまで逆方向搬送されてゆく。(θ6)
このとき、圧板16は、給送ローラ11からの離間を終え、待機状態を同じ位置に戻っている。
そして、制御ギア24が図8に示す角度θ7まで回転すると、用紙の戻し動作はほぼ完了し、制御ギア24に設けられた不図示の制御カムの作用により、リリースカムが図9(c)のM方向に回動し、リリースカム28によって解除されていた前段規制ホルダ22と分離ローラホルダ21は図9(c)のQ方向に回動し、それぞれ解除前の位置に戻る。
戻しレバー13は、用紙の戻し動作を終えると、最初の待機位置ではなく更に回転した退避位置まで移動する。その位置を、図9(d)に示した。(θ8)
戻しレバー13を退避位置まで移動することにより、搬送中の用紙に戻しレバー13が接触して不用意な抵抗を与えることを防ぐことが可能になるため、良好な印字結果を得ることができる。
以上が、分離動作の説明であり、この段階ではまだ用紙は印字部に引き渡されていない。
また、記録装置の駆動列も図5(b)の状態をそのまま維持している。
次に、搬送動作について説明する。
制御ギア24が図8に示す角度θ8まで回転した時点で、制御ギア24に設けられた不図示の制御カムの作用により、戻しレバー13が図9(d)のN方向に回動し、まず初めにロックレバー作用面28cがロックレバー23に接触し、ロックレバーを図9(d)のR方向に回動させる。
その結果、それまでクラッチ軸12bのギア部に食い込んでいたロックレバー23の先端部23aがギアから外れ、クラッチ軸12bは自由に回転できるようになる。
クラッチ軸12bが自由に回転できる状態では、分離ローラ12およびクラッチ筒12aを回転させてもクラッチばね12cを解く力を発生させられないため、トルクリミッタの機能を失ってしまうことになり、分離ローラ12は給送ローラ11に対してトルク無しで回転する、いわゆる従動ローラに変化する。
搬送動作を続けていくと、用紙20の先端はやがてピンチローラ29と搬送ローラ30のニップ部へと到達する。本記録装置は、ここで用紙の斜行矯正動作を行う。その動作は後述する。
更に給送ローラ11を回転し、制御ギア24が図8に示す角度θ10まで回転すると、制御ギア24に設けられた不図示の制御カムの作用により、リリースカムが図9(d)のL方向に回動し、リリースカム28によって解除されていた前段規制ホルダ22と分離ローラホルダ21は図9(c)のP方向に回動し、それぞれ再び解除状態となる。
更に給送ローラ11を回転し、制御ギア24が図8に示す角度θ11まで回転すると、本実施例の場合、制御ギア24の歯車部に設けられた不図示の欠歯部が給紙軸ギア19に対向する位置にくるため、給送ローラ11を備えた給紙軸10に接続されている給紙軸ギア19と、制御ギア24の歯車のかみ合いが無くなる。
この位相を図示しない位相センサで検知し回転を停止した後、搬送ローラ30を逆転させる。(キャリッジは給紙開始位置以外の部分に移動している。)この位相では遊星アームのロックは外れているので遊星アーム40は制御ギア24から遊星ギア39が離れる方向に動く(図5で時計回り)。このときトリガーアームはバネ力により図5で時計方向に回動し遊星アーム40は駆動力を伝達しない位置で再びロックされる。この位相が印字ポジションである。搬送ローラ30は印字のため正転や逆転をするが遊星アーム40は駆動を伝達しない位置でロックされているため自動給紙装置は動作しない。また、自動給紙装置は一枚の分離を終了し二枚目以降を用紙載置部に先端を戻しレバー13で重送防止をしつつ、可能な限り一枚目に負荷を与えないようになっている。すなわち、分離ローラ12は給送ローラ11とは離間し、クラッチもOFF状態になっているため万が一紙が分離ローラに触れても負荷が少ない。一方給送ローラ11も欠歯により回動自在になっているので紙に触れていてもギア列を引きずることがないので負荷は少ない。また、戻しレバー13も可能な限り給送ローラ11との隙間を広げている。これらは搬送ローラ30での用紙の搬送が負荷により本来搬送したい量が変わってしまい、画像に悪影響を及ぼすことを防止するためである。
印字が終了したらキャリッジを再び給紙ポジションに位置させて搬送ローラ30を正転させると前述の動作同様、駆動力が制御カム24に伝わり待機位置0°の位置まで回転させる。このとき戻しレバー13は不図示のカムにより前述のように用紙通紙経路に進入した位置になり、ロックレバー23の押圧もなくなるため分離ローラのクラッチは動作状態に変わる。また分離ローラ12も給送ローラ11と圧接し、前段規制も分離状態である上昇した位置に動作する。この状態でキャリッジを給紙ポジションから退避させ、搬送ローラ30を逆転すると、遊星アーム40は図5で時計回りに動作し駆動伝達は切れ、トリガーアームも時計方向に回動し、再びロック状態になり、機構部を全て初期状態の待機位置とし一連の動作は終了する。
以上が、搬送動作の説明である。
次にさかのぼって斜行矯正動作の詳細な説明を行う。
搬送動作の途中で、用紙20の先端はピンチローラ29と搬送ローラ30のニップ部へと到達する。本記録装置は、この時点で用紙の斜行矯正動作を行う。その動作の説明を以下に示す。自動給送装置の位相は図8のθ9以降に発生する。また、分離部分の断面は図9c、駆動部分は図5bに対応する。
用紙20の先端がニップ部へ到達した時、搬送ローラ30は正転しているので用紙はニップにかみこまれる。ニップより3mm程度先端が出た時点で停止し、その後搬送ローラを逆転する。このとき駆動系は先に説明したように遊星アームが駆動伝達する形でロックされており給送ローラ11を逆転するように回転する。一方、給送ローラはやはり先に述べたように逆転(図5bで時計回り)しないように一方向クラッチが働いているので動かず、遊星ギア39の図示しないクラッチ機構が駆動力を逃がすように働いている。この時点で給送ローラ11が逆転してしまうと用紙20はただそのまま戻るだけで斜行は矯正されないが、給送ローラ11を固定したまま搬送ローラ30で用紙を後ろ向きに搬送ローラニップから排出すると用紙20はたわみを生じる。このたわみが戻る力によって用紙の先端が搬送ローラ30のニップ部に押し付けられ、それまでに用紙20が斜めに搬送されたとしても、用紙の端が搬送ローラ30とピンチローラ29のニップ部に沿わせることが可能になるため、用紙20の進行方向を補正することができ、用紙の斜行を矯正できる。また、次に搬送ローラ30を正転させた時、用紙20の先端が搬送ローラ30のニップに押し当てられていれば用紙20はニップに入り込んでゆくが、特に用紙20の厚みが厚い場合、その押し付け力が重要で押し付け力が弱いと搬送ローラ30から用紙20に与えられる搬送力がピンチローラ29をバネ力に打ち勝って持ち上げニップ内に用紙20が侵入する力以上にならなくなってしまう。この押し付け力は給送ローラ11に分離ローラ12が押し付けられている力で用紙20と給送ローラ11の摩擦力によってのみ発生する。分離の時の圧接力は先に述べたように分離ローラバネ26と食い込みの力によって発生されていたが、用紙20を逆送しているこの段階では食い込みの力は発生していないので分離ローラバネ26のバネ圧だけで発生していることになる。給送ローラ11は紙からの紙紛などで摩擦力が低下するので十分な圧接力が必要とされるが、先に述べたように分離バネ圧が大きくなると重送が起こってしまうので不用意に大きく出来ない。
この対策のため本発明を適用した自動給紙装置においては、給送ローラ11の一端を軸受け27で支持する構成を取っており、軸受け27には図10に示したとおり長穴の軸受け溝27a(長穴)が設けられている。
ここで、軸受けの軸受け溝27aの機能と効果について説明する。
図10(a)は分離動作中の状態図、図10(b)は用紙の斜行矯正動作を行った後の状態図である。
まず構成を説明する。軸受け溝27aのうち、図中の右円弧部の中心は給紙軸ギア19の回転中心に一致し、図中の左円弧部の中心は、長穴の溝の方向が、給紙軸10及び給送ローラ11が給紙方向上流かつ分離ローラ12に食い込んでゆく方向に移動可能になるような位置にある。つまり、給紙軸10の一端は、長穴の軸受け溝27aにより分離ローラ12に向かって移動可能に支持されている構成になっている。移動したときには分離ローラ12は分離時より押し下げられることになり、分離ローラバネ26をより縮めて、すなわちより強い力で使用することにより、圧接力を強めるのである。
次に動作を説明する。
図10(a)に示したとおり、分離動作中の給紙軸10は軸受けの軸受け溝27aの、搬送方向下流側(図中の右円弧部の中心)(正規中心)にある。
分離開始時には用紙は給送ローラ11と分離ローラ12のニップにははさまれていないので給送ローラ11が正転したとき分離ローラ12は給送ローラ11に伴われて正転する。この時トルクリミッタの反力により、給送ローラ11は給紙方向上流に移動させられる方向に力が働く(以下、第一の力)。一方、圧板16も軸受け27の軸受け溝27aに沿って本来の回転中心である右側の円弧方向に給送ローラ11を押圧する(以下、第二の力)。また元々分離ローラ12も給送ローラ11を正規中心に向けて押圧している(以下、第三の力)。本願では長穴27aを給送ローラ11が分離ローラ12を押し込む方向に設定されているため第一の力の長穴方向分力は非常に小さく、第二第三の力の長穴方向分力が大きく長穴27aの正規中心にあるまま搬送が開始する。長穴27aの左円弧(搬送方向上流側)(アシストポジション)に中心が移動することは分離ローラが斜めになることであり紙搬送も斜めに行われてしまい斜行の原因となるのであるが、本願は本来の中心である右円弧に中心が存在するためこの斜行は起きない(先願の2004−075276では前段分離と給送ローラ11を圧接する方向に移動するため第一の力による分力が大きく給送ローラ11の回転中心は左円弧に移動してしまう。この時、用紙20の斜行を発生させてしまう)。
分離が進み用紙20が分離ローラ12のニップに入り込んでも入り込んだ用紙が一枚であればトルクリミッタは同様に働くので同様である。紙が二枚であればトルクリミッタは回転せず紙同士の摩擦負荷による力のみで第一の力が発生するので第一の力は減少するが給送ローラ11の中心が正規中心にあることは変わりない。
さらに給送が進むと圧板16の離間動作が行われるので第二の力はなくなるが、第一の力の長穴方向の分力が非常に小さいので、この状態でも第二の力による長穴方向分力の方が勝り給送ローラ11の中心は正規中心に位置する。
さらに分離が進むと分離の離間が行われる。この時第二の力がなくなるため給送ローラ11の中心はアシストポジション方向に移動するがさらに分離の離間方向動作は行われるので離間は行われる。
この時用紙は給送ローラ11押し付けられていないので給送ローラ11が斜めになっても斜め方向の搬送力はほとんど働かず斜行の原因とはならない。中心がアシストポジションとなっても離間動作はそれ以上に行われるので、離間は確実に行われるのでトルクリミッタのロック爪解除もスムーズに行うことが出来る。給送ローラ11が斜めになっても、給紙軸ギア19が取り付けられる側の給紙軸10の軸受け部は、長穴にはなっていないものの、嵌合のがたを設定しているため給紙軸10の軸船が斜めに変化しても給紙軸10の回転が渋くなったりすることはない。
さらに給送が進み分離ローラが再圧接するが、トルクリミッタは働いていないので第一の力はほとんど働かず給送ローラ11の回転中心も再び正規中心に移動し用紙の搬送を再開する。ゆえに用紙を斜めに搬送することはない。
さらに給紙が進むと搬送ローラ30のニップに用紙先端がくわえ込まれ正転を停止する。ここで給送ローラ11が停止したまま搬送ローラ30が逆転し斜行矯正を行う。この時用紙20が硬い紙の場合にはたわみを大きく形成しないため、分離のユニットは用紙20から上流方向に向けて力を受ける。この方向の力では分離時のように食い込み勝手の力は働かず分離バネ力のみで給送ローラ11に押し付けている状態なので容易に分離ローラ12は給送ローラ11から離れようとしてしまう。しかしながら本願では給送ローラ中心を長穴で支持しているため給送ローラ11にも働いている用紙20からの摩擦力の長穴方向分力により給送ローラ11が長穴27aのアシストポジション方向に向け移動し、先に述べた圧接力の減少を補うことが出来る。よって分離ニップ部分で用紙20を確実に保持できるようになる。この時分離ローラ12を給送ローラ11に圧接している分離ローラバネ26は分離時よりたわみが大きくなっているので圧接力は増しており、保持力を増加できている。またこの時、長穴27aは分離ローラ方向に移動しているので搬送方向に動く量は微小で用紙20を搬送方向に対し斜めに斜行させてしまう恐れは少ない(先願の2004−075276では前段分離と給送ローラ11を圧接するため移動量は大きくこの時点でも用紙20の斜行を発生しやすい)。
次に搬送ローラ30を正転させる。この時給送ローラ11も駆動されるように駆動系がかみ合っている。しかしながら直前まで逆転していた駆動系が正転に転じてもバックラッシュやその他のガタ、たわみなどによりすぐには給送ローラ11は回転しない。その回転しない量は実験機では用紙搬送距離として最低3mm程度であった。つまりこの3mm間は給送ローラ11が正転することによるアシストがない。ゆえに、用紙突き当て力のみで、ニップ部に用紙先端をいかに確実に押し込むか、また、その押し込み力を保持できるかで、くわえ込みの安定性が決定される。本願の場合、前述の様に紙を確実に保持できるので、用紙20の搬送ローラニップへの押し付けが確実に行われ、搬送ローラニップへのくわえ込みも確実に行えることになる。(アシストは最悪くわえ込み不良が発生したときに紙がないのに印字を最後まで続けてしまうことへの防止策である)この間に用紙20は搬送ローラ30により少し送られ、給送ローラ11は回転しないので、給送ローラ11の回転中心は長穴27aの正規中心に戻ることになる。
さらに搬送ローラ30が正転すると、バックラッシュ等が解消され、搬送ローラ30より少し遅れて給送ローラ11が正転し始める。
以上述べてきたように、本発明を適用した自動給紙装置は、用紙20の先端をピンチローラ29と搬送ローラ30のニップ部に確実に押し込むように、用紙突き当て力を増すことが可能になるため、安定した用紙の噛み込み性を、非常に簡単な構成で実現している。
以上が、本発明を適用した自動給紙装置及び記録装置の動作説明である。
本発明の自動給紙装置を備えた記録装置の全体を示す、模式的斜視図 本発明の自動給紙装置を備えた記録装置の全体を示す、模式的上面図 本発明の自動給紙装置を備えた記録装置の断面を示す、模式的断面図 本発明の自動給紙装置を備えた記録装置の駆動伝達部を示す、模式的斜視図 本発明の自動給紙装置を備えた記録装置の駆動伝達部を示す、模式的断面図 本発明を用いた分離ローラの構成斜視図 本発明を用いた分離ローラの断面図 本発明の自動給紙装置の動作を示す、タイミングチャート 本発明の自動給紙装置の動作を示す、模式的断面図 本発明の自動給紙装置の動作を示す、模式的断面図 本発明の自動給紙装置の動作を示す、分離部拡大図 本発明の自動給紙装置における用紙突き当て力の実測値 従来の自動給紙装置の動作を示す、模式的断面図
符号の説明
1 給紙装置
2 給紙部
3 印字部
4 記録ヘッド
10 給紙軸
11 給送ローラ
12 分離ローラ
12a クラッチ筒
12b クラッチ軸
12c クラッチばね
13 戻しレバー
14 シャーシ
15 ベース
15a 用紙先端基準部
16 圧板
16a 用紙搬送基準部
17 圧板ばね
18 サイドガイド
19 給紙軸ギア
20 用紙
21 分離ローラホルダ
22 前段規制ホルダ
22a 前段規制
22b 前段規制の分離ローラホルダ作用面
23 ロックレバー
24 制御ギア
25 ピンチローラホルダ
26 分離ローラホルダばね
27 軸受け
27a 軸受け溝(長穴)
28 リリースカム
29 ピンチローラ
30 搬送ローラ
31 排紙ローラ
32 拍車
33 前段規制ホルダばね
35 駆動プーリ
36 搬送ローラプーリ
36a 搬送出力ギア
37 アイドルギア
38 太陽ギア
39 遊星ギア
40 遊星アーム
41 給紙トレイ
42 座屈防止リブ
43 トリガーアーム

Claims (7)

  1. 用紙積載部に傾斜積載された複数枚の用紙から1枚ずつ用紙を分離搬送する自動給紙装置において、用紙積載部に積載された用紙を送り出すための給送手段と、
    前記給送手段により送り出された用紙に当接し、用紙を1枚ずつ分離する分離手段と、
    前記分離手段に対して用紙の進入枚数を制限する前段規制部材と、
    前記分離された用紙を印字部で正確に用紙送りをする搬送手段とを備え、
    前記給送手段の両端支持部の少なくとも一端は前記給送手段を搬送方向上流方向かつ前記分離手段方向に移動可能であり、
    前記給送手段の両端支持部の少なくとも一方は一連の給紙動作の中で複数の位置の間を移動することを特徴とする自動給紙装置装置。
  2. 給紙開始前は前記給送手段が第一の位置にあり、給紙開始直後にも前記給送手段が第1の位置にあり、前記分離手段にて分離を行っている間にも前記給送手段が第一の位置にあり、前記搬送手段にて用紙の進行方法を整える時(斜行矯正動作)には前記給送手段が第二の位置へ移動し、給紙が完了すると前記給送手段が第一の位置へ戻ることを特徴とする、請求項1に記載の自動給紙装置。
  3. 前記斜行矯正動作は一度前記搬送手段に用紙先端をくわえこみ、前記給送手段が用紙搬送逆方向に回転するのを阻止した状態で前記搬送手段を逆転し用紙先端を吐き出すことで行うことを特徴とする、請求項1から2に記載の自動給紙装置。
  4. 前記給送手段は側面視円形の給送ローラであり、前記分離手段は、トルクリミッタを備えた分離ローラであることを特徴とする、請求項1から3に記載の自動給紙装置。
  5. 前記給送手段の支持軸移動のための力は、前記給送手段の駆動を固定し用紙が搬送方向上流側に移動する時の用紙から摩擦によって受ける力と、前記分離手段を前記給送手段に付勢する付勢力と、前記給送手段と前記分離手段の配置と、前記分離手段の外形と、構成部品間あるいは構成部品と用紙の間の摩擦係数で決定されることを特徴とする、請求項1から4に記載の自動給紙装置。
  6. 請求項1から5に記載の自動給紙装置を備えた記録装置において、用紙を印字部へ搬送する搬送手段を備え、前記搬送手段にて用紙の進行方法を整える、斜行矯正を行い、前記給送手段と前記搬送手段は同一の駆動源で駆動され、前記搬送手段への駆動力伝達は選択的に行うことが出来、前記搬送手段で用紙を搬送する方向の駆動では前記自動給紙装置に備えられた給送手段に駆動を伝達し、前記搬送手段で用紙を逆搬送する方向の駆動で前記自動給紙装置に備えられた給送手段に駆動を伝達しないことを特徴とする記録装置。
  7. 前記給送手段の前記分離手段方向への移動を前記給送手段の駆動伝達部とは逆の軸支部分を長穴とし、その長穴の長手方向を前記給送手段を搬送方向上流方向かつ前記分離手段方向にすることで行うことを特徴とする記録装置。
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