JP2006007603A - ホットスタンピング箔を用いた金属加飾製品及び金属製品の加飾方法 - Google Patents

ホットスタンピング箔を用いた金属加飾製品及び金属製品の加飾方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ホットスタンピング箔を用いた金属加飾製品において、該ホットスタンピング箔の光沢が付与されるだけではなく、加飾部に立体感をもたせて、美麗かつ看るものの注意を強く引くことのできる加飾部を有する金属加飾製品およびその加飾方法を提供する。
【解決手段】金属製品3表面の全域或いは広域にアルマイト封孔処理により成形される下地層を設けるとともに、加飾予定位置において文字又は図形を構成する所望の模様形状を底面とする凹状の立体部2b、バインダー層及びホットスタンピング箔層を成形し、これにより上記製品3表面に凹状の立体部2b、下地層、バインダー層及びホットスタンピング箔層からなる立体加飾部1bを形成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、光沢のある加飾が施された加飾製品及びその加飾方法に関するものであり、さらに詳しくは製品表面の一部にホットスタンピング箔層を有する凹状または凸状の立体加飾部が設けられたことを特徴とする加飾製品及びその加飾方法に関するものである。
従来から製品表面の加飾方法の1つとして、製品表面の一部にホットスタンピングを行い光沢のあるホットスタンピング箔を施す加飾方法が知られており、光沢のある加飾の施された製品が提供されている。
例えば、封孔処理を施したアルマイト製品の表面又はプラスチック製品の表面上に、熱硬化性樹脂含有インキを用いて所望の図柄等を印刷して印刷層を成形し、この印刷層の上にホットスタンピング箔層を成形する方法(以下、「従来方法1」ともいう)が知られている(例えば特許文献1又は2参照)。かかる方法によれば、印刷層及びホットスタンピング箔層の厚さ分だけ盛り上がって成形される光沢加飾部を、金属製品表面又はプラスチック製品表面上に成形することができる。
また上述とは異なる方法として、金属製品の表面に非導電性皮膜を成形し、該皮膜の所望の部分を除去して金属製品表面を露出させ、該露出部分において電着塗装により塗膜層を成形し、該塗膜層上にホットスタンピング箔を加熱圧着する方法(以下、「従来方法2」ともいう)が知られている(例えば特許文献3参照)。かかる方法よれば、製品表面と同じ高さか或いは、製品表面より極わずかに低くホットスタンピング箔層が存在してなる光沢加飾部が成形される。即ち、従来方法2では非導電性皮膜の厚さをA、塗膜層及びホットスタンピング箔層の厚さの和をBとしたとき、A=Bであれば、光沢加飾部は製品表面と同一面に位置し、A>Bであれば、光沢加飾部は製品表面より(A−B)の分だけ低い面に位置することになる。
特開昭61−40180号公報 特開昭61−38666号公報 特開昭60−64666号公報
ところで製品の加飾部が、美麗で、かつ目立ち、看る者の注意を強く引くということは、加飾部を設ける上での重要な要素であることはいうまでもない。ここで、ホットスタンピングが施された加飾部においても、単に美麗な光沢が付与されるだけでなく、加えて該加飾部が立体的に成形されていれば、看る者の注意を強く引くことができるので望ましい。従ってホットスタンピングにより美麗な光沢が付与され、かつ立体的である加飾部を有する加飾製品が求められている。
これに対し、上述した従来のホットスタンピング箔を用いた加飾方法では、いずれも製品表面とほぼ同一の高さに光沢加飾部が設けられており、該加飾部は立体感に欠けるものであった。
即ち従来方法1では、印刷層及びホットスタンピング箔の厚さ分だけ盛り上がった光沢加飾部が成形されるが、一般的に印刷層の厚さは約10μm程度であり、またホットスタンピング箔の厚さは約3μm程度である。従って、上記加飾部方法により成形される光沢加飾部の高さは、約13μm程度でのものであって、視覚的も触感的にも立体的な加飾部とは言い難いものであった。
上記方法において、所望の図柄等を多数回にわたり重ねて印刷することによって上記印刷層を厚く成形することは可能であるが、印刷回数の増加により手間がかかり、またコストが高くなる上、印刷インキにより隆起した印刷層は摩擦等により剥離し易いため、実質的ではない。
また従来方法2では、上述のとおりA>Bであれば、光沢加飾部は製品表面より(A−B)の分だけ低い面に位置することになる。しかし、一般的に非導電性皮膜の厚さAは20μm〜30μmであり、一方、塗膜層の厚さ及びホットスタンピング箔の厚さは、上述と同様である。したがって光沢加飾部は製品表面から約7μm〜約17μm程度低くなるにすぎず、従来方法2により得られる光沢加飾部も、上述同様に立体的な加飾部とは言い難いものであった。
上記方法において、非導電性皮膜を必要以上に厚く設ければ該膜面と、該膜面の所望の部分を除去した後の金属露出面との高低差をある程度大きく設けることは可能である。ここで非導電性皮膜の成形方法として、例えば非導電性の塗料を用いて金属製品表面を塗装する方法があるが、かかる方法により該膜を必要以上に厚く設けるには、複数回の塗装工程が必要となり工程時間及び手間が増大し、また外観上の美観に欠け現実的ではない。
本発明は、上記問題を鑑みてなされたものであり、製品と一体的に成形された立体的な加飾部であって、ホットスタンピング箔を圧着させることにより該立体的な加飾部に美麗な光沢が付与されている加飾部を有する加飾製品、及びその製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明は、
(1)製品の表面の一部に凹状又は凸状の立体部を有し、上記立体部の表面において、所望の模様に設けられたバインダー層及び上記バインダー層上面に接して設けられたホットスタンピング箔層を有し、これにより上記立体部、上記バインダー層、及び上記ホットスタンピング箔層からなる立体加飾部を有することを特徴とする加飾製品、
(2)表面処理により表面に下地層を有する製品において、上記製品の表面の一部に凹状又は凸状の立体部を有し、上記立体部の表面において、上記下地層上面に接して所望の模様に設けられたバインダー層及び上記バインダー層上面に接して設けられたホットスタンピング箔層を有し、これにより上記立体部、上記下地層、上記バインダー層、及び上記ホットスタンピング箔層からなる立体加飾部を有することを特徴とする加飾製品、
(3)上記凸状の立体部を有する立体加飾部の高さが、50μm以上1200μm以下であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の加飾製品、
(4)上記凹状の立体部を有する立体加飾部の深さが、50μm以上1200μm以下であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の加飾製品、
(5)製品表面の加飾予定位置において、凹状又は凸状の立体部を製品と一体的に成形する工程Aと、熱硬化性樹脂インキを用いて所望の模様のバインダー層を成形する工程Bと、上記熱硬化性樹脂インキが完全に硬化する前に上記バインダー層上面にホットスタンピング箔を圧着してホットスタンピング箔層を成形する工程Cとを含み、少なくとも工程Bと工程Cとがこの順にて連続して行われることを特徴とする加飾方法、
を要旨とするものである。
本発明において加飾製品の高さというときは、立体加飾部が設けられていない製品表面(下地層を有する製品であれば下地層表面)の高さとホットスタンピング箔層表面の高さとの高低差であってその最大値のことをいう。具体的には、例えば、図2及び図5において破線で示される断面図の奥行き方向に位置する下地層の上端線10とホットスタンピング層6表面の高さとの最大高低差から求められる立体加飾部1aの高さu、図4において破線で示される断面図の奥行き方向に位置する製品の上端線11とホットスタンピング層6表面の高さとの最大高低差から求められる立体加飾部1bの深さv、或いは図6において破線で示される断面図の奥行き方向に位置する下地層4の上端線10とホットスタンピング層6表面の高さとの最大高低差から求められる立体加飾部1bの深さvで表される。
本発明によれば、製品表面に美麗な光沢があり、かつ立体的である加飾部を有する製品を提供することができる。従ってかかる本発明の加飾製品であれば、加飾部を目立たせることができ、看る者に美観を与えるだけではなくその注意を強く引くことができる。
また本発明における加飾部は、製品表面において立体的に成形された立体部を有する。上記立体部は、製品と一体的に成形されているので、凸状立体部であっても該立体部自体が摩擦等の外力に対しても剥離することなくその形状を維持することが可能である。
加えて本発明の加飾製品によれば、用いられるホットスタンピング箔の光沢色を適宜選択し、さらに加飾部以外の製品表面(あるいは下地層表面)の色、質感等と組み合わせることにより、より高い装飾効果を有する製品を提供することが可能である。
本発明の加飾方法は、印刷工程を繰り返すことにより凹状または凸状の立体部を成形するのではなく、プレスや成形等によって1工程で被加飾製品に上記立体部を成形するので、製造工程を増やさずに所望の立体部を成形することができる。また上記立体部は、平面形状或いは曲面形状の製品表面に用いることができる。従って、ネームプレート、家電、携帯電話、デジカメ、パソコン等の電気製品表面等の様々な製品に本発明を用いることができる。
以下に本発明の最良の形態を、本発明を例示する図1〜図6を用いて説明する。
図1は、本願発明の一実施形態を示した加飾製品A1の斜視図であり、図2は、図1のX−X線における断面拡大図である。加飾製品A1は、下地層4が成形されている製品3の表面において、所望の模様形状の立体加飾部1aを有してなる。立体加飾部1aは、製品3と一体的に成形された所望の模様形状の凸状の立体部2a、立体部2a表面に位置する下地層4、該下地層4に接して所望の模様形状に印刷成形されたバインダー層5、及びバインダー層5上面にホットスタンピングを施すことにより成形されたホットスタンピング箔層6からなる。立体加飾部1aの高さuは、上述のとおり図2において破線で示される断面図の奥行き方向に位置する下地層4の上端線10の高さとホットスタンピング箔層6の上面の高さとの高低差における最大値である。
図3は、本願発明の別の実施形態を示した加飾製品A2の斜視図であり、図4は、図3のY−Y線における断面拡大図である。加飾製品A2は、下地層が成形されていない製品3の表面において、所望の模様形状の立体加飾部1bを有してなる。立体加飾部1bは、製品3と一体的に成形された所望の模様形状の凹状の立体部2b、立体部2b表面に位置する所望の模様形状に印刷成形されたバインダー層5、及びバインダー層5上面にホットスタンピングを施すことにより成形されたホットスタンピング箔層6からなる。立体加飾部1bの深さは、上述のとおり図4において破線で示される断面図の奥行き方向に位置する製品3の上端線11の高さとホットスタンピング箔層6の上面の高さとの高低差における最大値である。
図5及び図6は、表面が曲面である製品3上面に設けられた立体加飾部1aまたは1bの断面図である。図5における立体加飾部1aは、曲面である製品3上面に断面形状が曲線で成形される立体加飾部1aが設けられていること以外は、図1及び図2に示される立体加飾部1aと同様に成形することができる。また図6における立体加飾部1bは、曲面である製品3上面に断面形状が曲線で成形される立体加飾部1bが設けられ、且つ製品3表面に下地層4を成形すること以外は、図3及び図4に示される立体加飾部1bと同様に成形することができる。
本発明の加飾方法に関し以下に説明する。本発明の加飾方法は、製品3の加飾予定位置に凸状の立体部2a又は凹状の立体部2bを製品3と一体的に成形する工程Aと、上記加飾予定位置において熱硬化性樹脂含有インキを用いて印刷し所望の模様形状のバインダー層5を成形する工程Bと、上記熱硬化性樹脂含有インキが完全に硬化する前に上記バインダー層5の上面にホットスタンピング箔を加熱圧着してホットスタンピング箔層6を成形する工程Cとを含む。上記工程A〜Cは、常にこの順に行われる必要はなく、少なくとも工程B及び工程Cが連続して行われればよい。また製品表面に下地層4を有して成形される本発明の立体加飾製品であれば、上記工程B及び工程Cを行う前にさらに下地層成形工程を実施することができる。
例えば本発明の加飾方法の一実施形態として、工程A、B及びCをこの順にて実施することにより、立体部、バインダー層、及びホットスタンピング箔層からなる立体加飾部を有する加飾製品を成形することができる。またこのとき上記工程Aの前又は、工程Aと工程Bとの間にさらに下地層を成形する工程を実施することができる。これによれば、立体部、下地層、バインダー層、及びホットスタンピング箔層からなる立体加飾部を有する加飾製品を成形することができる。
また本発明の別の実施形態として、工程B、工程C及び工程Aをこの順にて実施することによっても、立体部、バインダー層、及びホットスタンピング箔層からなる立体加飾部を有する加飾製品を成形することができる。またことのき上記工程Bの前にさらに下地層を成形する工程を実施することができる。これによれば、立体部、下地層、バインダー層、及びホットスタンピング箔層からなる立体加飾部を有する加飾製品を成形することができる。上述のように、工程Aの前に工程B及びCを実施する加飾方法であれば、立体部成形前の製品表面にバインダー層及びホットスタンピング箔層を成形することができるので作業が容易であり、一度の工程で大量の製品にバインダー層及びホットスタンピング箔層を成形することができ効率がよい。
ただし本発明の加飾方法は、上述に限定されるものではない。
以下に、本発明の加飾方法における工程A〜Cについてさらに詳しく説明する。
工程Aにおいて、製品の表面に所望の文字、図形等を構成する凸状の立体部2a又は凹状の立体部2bを成形する方法としては、製品3の一部を所望の模様形状に変形させることができる方法、或いは所望の模様形状を有して製品3本体を成形することができる方法であればいずれの方法でもよい。一般的にはプレス加工、エンボス加工、エッチング、鋳造等の方法を用いて、製品3の表面の加飾予定位置に所望の凹凸形状を成形することができ、また或いは所望の凹凸形状を有する金型を用いて製品3を成形すれば予め製品3に凹凸形状を付与することもできる。特に工程B及びCを先に実施し最後に工程Aを実施する場合には、立体部の成形にプレス加工を採用することによって既に成形されたホットスタンピング箔層6を保持しながら上記立体部を成形することが容易であり好ましい。このときホットスタンピング箔層6とプレス機との間に保護シートを挟むことによりホットスタンピング箔層6の剥離、損傷等を防止することができるので望ましい。
上記凹凸形状の立体部を成形する方法は、用いられる製品3の素材及び厚さ等によって適宜選択することができる。特にバインダー層及びホットスタンピング箔層が設けられた加飾部に位置をあわせ、雄雌一対の金型に製品を挟みプレスする方法は、作業が簡易で実施が容易であり、製品材料を選ばす実施可能であることから好ましい。
工程Bにおいて、バインダー層5は、製品表面或いは下地層4上面と接し、熱硬化性樹脂含有インキを用いた印刷により所望の模様形状に印刷され(以下、「印刷工程」ともいう)、次いでインキ中の熱硬化性樹脂を乾燥し適度に硬化せしめる(以下、「乾燥工程」ともいう)ことによって成形することができる。
上記印刷工程で実施される印刷方法は、熱硬化性樹脂を含有するインキを用いることのできる印刷方法として一般的に知られるものであれば適宜選択することができるが、例えばシルクスクリーン印刷、オフセット印刷、パット印刷等の印刷方法が挙げられる。特に凹状の立体部2bを成形した後にバインダー層5の所望形状を成形する場合には、パット印刷方法により印刷することによって、100〜500μm程度の幅の線、からせ成形される模様形状の凹状立体部底面にも良好にバインダー層5を成形することができるため望ましい。また特に幅の狭い凹状立体部を成形後、その底面にバインダー層を成形する際には、上記印刷方法によらず、注射器や筆を用いて該立体部底面にインキを注入或いは塗布することによりバインダー層5を成形することもできる。
印刷工程(或いはその他の方法)でバインダー層5の所望の形状を成形し、これに次いで行われる乾燥工程は、バインダー層5に存在する熱硬化性樹脂を適度に硬化せしめることができれば特に乾燥方法を限定するものではないが、例えば一定時間、室内に放置し自然乾燥させるか、或いは温風または熱源等を当てて約70℃〜約100℃程度の温度で加熱乾燥させることができる。但し乾燥温度は、製品の素材及び厚さにより異なるので上記温度範囲に限定されるものではない。ここで上述の「バインダー層5に存在する熱硬化性樹脂を適度に硬化せしめる」とは、次いで行われるホットスタンピングにおいて上記熱硬化性樹脂が粘着性を示し、これによりバインダー層とホットスタンピング箔とが良好に接着される程度の硬化状態を意味する。この結果、ホットスタンピング箔とバインダー層5との接着性が向上し、剥離し難く外観の良好なホットスタンピング箔層6を成形することができるからである。
工程Cにおいて、ホットスタンピング箔層6は、一般的に知られるホットスタンピング方法を用いて、バインダー層5の上面に接してホットスタンピング箔を加熱圧着し、製品と圧着していないホットスタンピング箔を剥離して除去することにより成形することができる。例えば、下地層4及びバインダー層5が成形された製品3を適温に調整したプレート上に置き、表面にホットスタンピング箔を敷き、その上から200℃前後に加熱したシリコンゴム等の耐熱性の弾性体を用いて該ホットスタンピング箔をバインダー層5の上面に選択的に加熱圧着せしめることによりホットスタンピング箔層6を成形することができる。ここで上記プレートの温度は、加飾する製品の大きさ、厚さ、室温などにより適宜決定することができるが、具体的には約15℃以上200℃以下に加温するか、或いは加温せずに室内の環境温度を採用することもできる。適温に調整したプレート上に製品3を置いて該製品3の温度を調整することによって、製品3表面におけるホットスタンピング箔の圧着がより良好となり剥離し難いホットスタンピング箔層6を成形することができる。
本発明の加飾製品を成形するにあたり、上記工程A〜Cに加えて実施するこのできる下地層4成形方法を以下に説明する。
製品3の表面に下地層4を成形する方法としては、金属製品の表面を処理する方法として一般的に知られる方法であればいずれの方法でもよい。但し、成形された下地層4の表面に接してさらに熱硬化性樹脂含有インキを用いた印刷層を成形することができることが必要である。例えば塗装処理又はめっき処理、また製品3がアルミニウムであればアルマイト封孔処理等が挙げられる。
製品3表面に下地層4を設けることにより、製品3表面を保護することができ、また所望の色及び外観を製品3表面に施すことができるので好ましい。また製品3表面とバインダー層5との間に下地層4が設けられることにより、該バインダー層5の接着性がより良好になるという効果を有する。
上記工程A〜C終了後、或いはさらに下地層4成形後、焼き付け処理を行ってもよい。これにより、バインダー層5における熱可塑性樹脂を完全硬化させ、且つホットスタンピング箔を製品に強固に密着させることができる。ただし立体加飾部1bにおけるホットスタンピング箔層6は製品3表面よりも下位に位置し摩擦等が起こり難いため焼き付け処理を省略することもできる。また成形された立体加飾部1a又は1bを含む加飾製品表面に無色透明或いは有色透明のトップコーティングを施すこともできる。これにより、立体加飾部の美観及び立体感を損なうことなく、該立体加飾部を保護することができるため好ましい。
以下に本発明の加飾製品についてさらに詳しく説明する。
本発明に用いられる製品3として用いられる金属製品は、ホットスタンピング処理に耐え得るだけの耐熱性があるものであれば任意選択的に用いることができる。例えば、アルミニウム、ステンレス、鉄板、真鍮、マグネシューム等からなる製品が挙げられるが、これに限定されるものではない。特にアルミニウムは、立体部の成形加工が容易である点において優れている。また加飾を施す製品3の表面は、図1〜図4に示すように平面であってもよいし、或いは図5及び図6に示すように曲面であってもよい。
上記製品3の厚さは特に限定されないが、その下限は200μmであることが好ましい。立体部を成形する際に金属が伸張されるが、製品3の厚さが200μm未満であると、金属が薄くなりすぎて破れる恐れがあるため好ましくない。また製品3の厚さの上限は特に制限されないが、輪郭の鮮明な立体部を成形することが望まれる場合には、1200μm以内であることが好ましい。1200μmを超えると、立体部の輪郭が鮮明さに欠け、該立体部の見栄えが損なわれる可能性があり好ましくない。
製品3の表面に設けられる凸状の立体部2a又は凹状の立体部2bとは、製品3の表面の加飾予定位置において、製品3と一体的に成形された凸部又は凹部であって、所望の模様形状に成形されたものをいう。言い換えれば上記立体部は、製品3と他の部材を組み合わせることにより成形されるものではなく、製品3の一部を所望の模様形状に変形させることにより、或いは所望の模様形状を付することのできる型枠を用いて製品3を成形することにより成形されるものである。
尚、本発明において、模様形状というときは、文字、数字、特定の図柄、直線、曲線又はこれらの組み合わせ等を含み、製品3表面において示すことのできる任意の加飾形状を意味する。また上記模様形状は、図1〜4に示されるように、その断面形状の角度が鮮明であってもよいし、図5及び図6に示されるようにその断面形状が曲線で成形されていてもよい。
本発明における凸状の立体部2aの高さsは所望により適宜決定することができるが、 35μm以上1170μm以下であることが好ましい。立体部2aの高さsを35μm以上に設けることにより、製品3表面において成形される立体加飾部1aに立体としての有意差が生じ、該立体加飾部1aを視覚的にも触感的にも目立たせることができる。一方、立体部2aの高さsを1170μmより高く設けると、立体成形の際に製品3が伸張しその厚さが薄くなりこれにより製品3が破ける恐れがある。
本発明における凹状の立体部2bの深さtは所望により適宜決定することができるが、
60μm以上1240μm以下であることが好ましい。立体部2bの深さtを60μm以上に設けることにより、製品3表面において成形される立体加飾部1bに凹状の立体としての有意差を生じせしめ該立体加飾部1bを視覚的にも触感的にも目立たせることができ、加えて立体加飾部1bにおけるホットスタンピング箔層が摩擦等の外力によって剥離し難い点でも優れている。また立体部2bの深さtが1240μm以下であれば、成形された立体部2bにさらにバインダー層及びホットスタンピング層を容易に成形することができる点で好ましい。
製品3の表面或いは下地層4と接して成形される本発明におけるバインダー層5の厚さは、用いられるインキ、印刷方法、又は所望の加飾部1の寸法等によって適宜決定することができるが、一般的には10μm以上30μm以下である。バインダー層5の厚さが10μm以上であれば、その後の成形するホットスタンピング箔層6を良好に該バインダー層5上面に圧着させること可能であり、一方30μmを超えるとインキのにじみが生じたり、模様形状が鮮明に成形されない恐れがある。
本発明におけるホットスタンピング箔は、支持層及び金属等を該支持層に蒸着させて成形された金属箔層又は薄い金属膜を該支持層に接着することにより成形された金属箔層を有するものでいずれも金属光沢を有するものである。上記金属箔層は、上記支持層から剥離しやすいので、被加飾部に対しホットスタンピング箔を加熱圧着することにより上記金属箔層だけが該被加飾部に残り、これによって被加飾部に光沢色が施されるものである。本発明においてホットスタンピング箔層というときは、上記被加飾部に残る金属箔層のことを指すものである。ホットスタンピング箔層6の厚さは用いるホットスタンピング箔によって変化し得るが、一般的には、3μm以上5μm以下である。
本発明における下地層4は、製品3表面と接して全域又は広域に成形される層であって、製品3表面の色彩、性状、又は質感等に影響し、下地層4と立体加飾1a又は1bとの組み合わせによってさまざまな外観を有する加飾製品を提供することが可能である。加えて下地層4は製品3の保護の役割を有する。また以下に説明するバインダー層5を成形するインキは、一般的に、金属面との接着性よりも下地層4との接着性の方が良好であるため、バインダー層5を良好に成形するという面からも下地層4を成形することは望ましい。特に塗装処理又はアルマイト封孔処理により成形した下地層4であればバインダー層5との接着性が良好であって好ましい。
下地層4の厚さは、用いる表面処理方法によって変化し得るが、一般的には2μm以上30μm以下である。さらに具体的にいえば、下地層が、塗装により成形された場合はその厚さは一般的に約2μm以上約30μm以下であり、めっきにより成形された場合はその厚さは一般的には約2μm以上約30μm以下であり、アルマイト封孔処理により成形された場合はその厚さは一般的には約2μm以上約20μm以下である。下地層の厚さが3μm以上であれば加飾製品において露出する下地層の一部が削れ、或いは剥離する等の問題が生じ難いとともに製品3の保護層としての役割も果たすことができるので好ましく、また12μm以下であれば経済的に不利益を生じることなく製品3を保護することができるとともにその表面に所望の外観を与えることができるので好ましい。
以上説明した、立体部2a、バインダー層5、及びホットスタンピング箔層6、或いはさらに下地層4を成形することにより、本発明の加飾製品A1の高さを50μm以上1200μm以下とすることができ、好ましくは100μm以上1000μm以下とすることができる。また立体部2b、バインダー層5、及びホットスタンピング箔層6、或いはさらに下地層4を成形することにより、本発明の加飾製品A2の深さを50μm以上1200μm以下とすることができ、好ましくは100μm以上1000μm以下とすることができる。
本発明の一実施形態を示した加飾製品A1の斜視図 図1に示したX−X線における断面拡大図 本願発明の一実施形態を示した加飾製品A2の斜視図 図3に示したY−Y線における断面拡大図 本発明の凸状の立体加飾部の垂直断面図 本発明の凹状の立体加飾部の垂直断面図
符号の説明
A1 本発明の加飾製品の一実施形態
A2 本発明の加飾製品の一実施形態
1a 立体加飾部
1b 立体加飾部
2a 凸状の立体部
2b 凹状の立体部
3 製品
4 下地層
5 バインダー層
6 ホットスタンピング箔層
10 奥行き方向に位置する下地層上端線
11 奥行き方向に位置する製品上端線
s 凸状の立体部2aの高さ
t 凹状の立体部2bの深さ
u 立体加飾部1aの高さ
v 立体加飾部1bの深さ
本発明は、光沢のある加飾が施された加飾製品及びその加飾方法に関するものであり、さらに詳しくは製品表面の一部にホットスタンピング箔層を有する凹状の立体加飾部が設けられたことを特徴とする金属加飾製品及びその加飾方法に関するものである。
従来から製品表面の加飾方法の1つとして、製品表面の一部にホットスタンピングを行い光沢のあるホットスタンピング箔を施す加飾方法が知られており、光沢のある加飾の施された製品が提供されている。
例えば、封孔処理を施したアルマイト製品の表面又はプラスチック製品の表面上に、熱硬化性樹脂含有インキを用いて所望の図柄等を印刷して印刷層を成形し、この印刷層の上にホットスタンピング箔層を成形する方法(以下、「従来方法1」ともいう)が知られている(例えば特許文献1又は2参照)。かかる方法によれば、印刷層及びホットスタンピング箔層の厚さ分だけ盛り上がって成形される光沢加飾部を、金属製品表面又はプラスチック製品表面上に成形することができる。
また上述とは異なる方法として、金属製品の表面に非導電性皮膜を成形し、該皮膜の所望の部分を除去して金属製品表面を露出させ、該露出部分において電着塗装により塗膜層を成形し、該塗膜層上にホットスタンピング箔を加熱圧着する方法(以下、「従来方法2」ともいう)が知られている(例えば特許文献3参照)。かかる方法よれば、製品表面と同じ高さか或いは、製品表面より極わずかに低くホットスタンピング箔層が存在してなる光沢加飾部が成形される。即ち、従来方法2では非導電性皮膜の厚さをA、塗膜層及びホットスタンピング箔層の厚さの和をBとしたとき、A=Bであれば、光沢加飾部は製品表面と同一面に位置し、A>Bであれば、光沢加飾部は製品表面より(A−B)の分だけ低い面に位置することになる。
特開昭61−40180号公報 特開昭61−38666号公報 特開昭60−64666号公報
ところで製品の加飾部が、美麗で、かつ目立ち、看る者の注意を強く引くということは、加飾部を設ける上での重要な要素であることはいうまでもない。ここで、ホットスタンピングが施された加飾部においても、単に美麗な光沢が付与されるだけでなく、加えて該加飾部が立体的に成形されていれば、看る者の注意を強く引くことができるので望ましい。従ってホットスタンピングにより美麗な光沢が付与され、かつ立体的である加飾部を有する加飾製品が求められている。
これに対し、上述した従来のホットスタンピング箔を用いた加飾方法では、いずれも製品表面とほぼ同一の高さに光沢加飾部が設けられており、該加飾部は立体感に欠けるものであった。
即ち従来方法1では、印刷層及びホットスタンピング箔の厚さ分だけ盛り上がった光沢加飾部が成形されるが、一般的に印刷層の厚さは約10μm程度であり、またホットスタンピング箔の厚さは約3μm程度である。従って、上記加飾部方法により成形される光沢加飾部の高さは、約13μm程度でのものであって、視覚的も触感的にも立体的な加飾部とは言い難いものであった。
上記方法において、所望の図柄等を多数回にわたり重ねて印刷することによって上記印刷層を厚く成形することは可能であるが、印刷回数の増加により手間がかかり、またコストが高くなる上、印刷インキにより隆起した印刷層は摩擦等により剥離し易いため、実質的ではない。
また従来方法2では、上述のとおりA>Bであれば、光沢加飾部は製品表面より(A−B)の分だけ低い面に位置することになる。しかし、一般的に非導電性皮膜の厚さAは20μm〜30μmであり、一方、塗膜層の厚さ及びホットスタンピング箔の厚さは、上述と同様である。したがって光沢加飾部は製品表面から約7μm〜約17μm程度低くなるにすぎず、従来方法2により得られる光沢加飾部も、上述同様に立体的な加飾部とは言い難いものであった。
上記方法において、非導電性皮膜を必要以上に厚く設ければ該膜面と、該膜面の所望の部分を除去した後の金属露出面との高低差をある程度大きく設けることは可能である。ここで非導電性皮膜の成形方法として、例えば非導電性の塗料を用いて金属製品表面を塗装する方法があるが、かかる方法により該膜を必要以上に厚く設けるには、複数回の塗装工程が必要となり工程時間及び手間が増大し、また外観上の美観に欠け現実的ではない。
本発明は、上記問題を鑑みてなされたものであり、金属製品と一体的に成形された文字又は図形を構成する所望の模様形状を底面とする立体的な加飾部であって、ホットスタンピング箔を圧着させることにより該立体的な加飾部に美麗な光沢が付与されている加飾部を有する金属加飾製品、及びその加飾方法を提供することを目的とするものである。
本発明は、
(1)金属製品の表面の一部に文字又は図形を構成する所望の模様形状を底面とする凹状の立体部を有し、上記凹状の立体部の底面おいて、上記文字又は図形を構成する所望の模様形状に設けられたバインダー層及び上記バインダー層上面に接して設けられたホットスタンピング箔層を有し、これにより上記凹状の立体部、上記バインダー層、及び上記ホットスタンピング箔層からなる立体加飾部を有することを特徴とする金属加飾製品、
(2)表面処理により表面に下地層を有する金属製品において、上記金属製品の表面の一部に文字又は図形を構成する所望の模様形状を底面とする凹状の立体部を有し、上記凹状の立体部の底面において、上記下地層上面に接して文字又は図形を構成する所望の模様形状に設けられたバインダー層及び上記バインダー層上面に接して設けられたホットスタンピング箔層を有し、これにより上記凹状の立体部、上記下地層、上記バインダー層、及び上記ホットスタンピング箔層からなる立体加飾部を有することを特徴とする金属加飾製品、
(3)上記文字又は図形を構成する所望の模様形状を底面とする凹状の立体部を有する立体加飾部の深さが、50μm以上1200μm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の金属加飾製品、
(4)金属製品表面の加飾予定位置において、文字又は図形を構成する所望の模様形状を底面とする凹状の立体部を製品と一体的に成形する工程Aと、熱硬化性樹脂インキを用いて上記文字又は図形を構成する所望の模様形状のバインダー層を成形する工程Bと、上記熱硬化性樹脂インキが完全に硬化する前に上記バインダー層上面にホットスタンピング箔を圧着してホットスタンピング箔層を成形する工程Cとを含み、少なくとも工程Bと工程Cとがこの順にて連続して行われることを特徴とする金属製品の加飾方法、
(5)上記工程Cにおいて、バインダー層上面にホットスタンピング箔を圧着してホットスタンピング箔層を成形する前に、15℃以上200℃以下の温度に調整されたプレート上に上記バインダー層が形成された金属製品を設置することをさらに含み、且つ工程B、工程C、工程Aの順で実施することを特徴とする上記(4)に記載の金属製品の加飾方法
を要旨とするものである。
本発明において加飾製品の高さというときは、立体加飾部が設けられていない製品表面(下地層を有する製品であれば下地層表面)の高さとホットスタンピング箔層表面の高さとの高低差であってその最大値のことをいう。具体的には、例えば、図において破線で示される断面図の奥行き方向に位置する製品の上端線11とホットスタンピング層6表面の高さとの最大高低差から求められる立体加飾部1bの深さv、或いは図において破線で示される断面図の奥行き方向の下地層4の上端線10とホットスタンピング層6表面の高さとの最大高低差から求められる立体加飾部1bの深さvで表される。
本発明によれば、金属製品表面に美麗な光沢があり、かつ立体的である加飾部を有する製品を提供することができる。従ってかかる本発明の加飾製品であれば、加飾部を目立たせることができ、看る者に美観を与えるだけではなくその注意を強く引くことができる。
また本発明における加飾部は、金属製品表面において文字又は図形を構成する所望の模様形状を底面とする凹状の立体部(以下、単に「立体部」ともいう)を有する。上記立体部は、製品と一体的に成形されているので、立体部自体が摩擦等の外力に対しても剥離することなくその形状を維持することが可能である。また、上記立体部の底面にホットスタンピング箔層が形成されているため、該ホットスタンピング箔層が摩擦等の外力によって薄利し難い点でも優れている。
加えて本発明の加飾製品によれば、用いられるホットスタンピング箔の光沢色を適宜選択し、さらに加飾部以外の製品表面の色、質感等と組み合わせることにより、より高い装飾効果を有する製品を提供することが可能である。
本発明の加飾方法は、印刷工程を繰り返すことにより凹状の立体部を成形するのではなく、プレスや成形等によって1工程で被加飾製品に上記立体部を成形するので、製造工程を増やさずに所望の立体部を成形することができる。また上記立体部は、平面形状或いは曲面形状の製品表面に用いることができる。従って、ネームプレート、家電、携帯電話、デジカメ、パソコン等の電気製品表面等の様々な製品に本発明を用いることができる。
以下に本発明の最良の形態を、本発明を例示する図〜図を用いて説明する。
は、本願発明の実施形態を示した加飾製品A2の斜視図であり、図は、図のY−Y線における断面拡大図である。加飾製品A2は、下地層が成形されていない製品3の表面において、所望の模様形状の立体加飾部1bを有してなる。立体加飾部1bは、製品3と一体的に成形された所望の模様形状の凹状の立体部2b、立体部2b表面に位置する所望の模様形状に印刷成形されたバインダー層5、及びバインダー層5上面にホットスタンピングを施すことにより成形されたホットスタンピング箔層6からなる。立体加飾部1bの深さは、上述のとおり図において破線で示される断面図の奥行き方向に位置する製品3の上端線11の高さとホットスタンピング箔層6の上面の高さとの高低差における最大値である。
は、表面が曲面である製品3上面に設けられた立体加飾部1bの断面図である。図における立体加飾部1bは、曲面である製品3上面に断面形状が曲線で成形される立体加飾部1bが設けられ、且つ製品3表面に下地層4を成形すること以外は、図及び図に示される立体加飾部1bと同様に成形することができる。
本発明の加飾方法に関し以下に説明する。本発明の加飾方法は、製品3の加飾予定位置に文字又は図形を構成する所望の模様形状を底面とする凹状の立体部2bを製品3と一体的に成形する工程Aと、上記加飾予定位置において熱硬化性樹脂含有インキを用いて印刷し所望の模様形状のバインダー層5を成形する工程Bと、上記熱硬化性樹脂含有インキが完全に硬化する前に上記バインダー層5の上面にホットスタンピング箔を加熱圧着してホットスタンピング箔層6を成形する工程Cとを含む。上記工程A〜Cは、常にこの順に行われる必要はなく、少なくとも工程B及び工程Cが連続して行われればよい。また製品表面に下地層4を有して成形される本発明の立体加飾製品であれば、上記工程B及び工程Cを行う前にさらに下地層成形工程を実施することができる。
例えば本発明の加飾方法の一実施形態として、工程A、B及びCをこの順にて実施することにより、立体部、バインダー層、及びホットスタンピング箔層からなる立体加飾部を有する加飾製品を成形することができる。またこのとき上記工程Aの前又は、工程Aと工程Bとの間にさらに下地層を成形する工程を実施することができる。これによれば、立体部、下地層、バインダー層、及びホットスタンピング箔層からなる立体加飾部を有する加飾製品を成形することができる。
また本発明の別の実施形態として、工程B、工程C及び工程Aをこの順にて実施することによっても、立体部、バインダー層、及びホットスタンピング箔層からなる立体加飾部を有する加飾製品を成形することができる。またことのき上記工程Bの前にさらに下地層を成形する工程を実施することができる。これによれば、立体部、下地層、バインダー層、及びホットスタンピング箔層からなる立体加飾部を有する加飾製品を成形することができる。上述のように、工程Aの前に工程B及びCを実施する加飾方法であれば、立体部成形前の製品表面にバインダー層及びホットスタンピング箔層を成形することができるので作業が容易であり、一度の工程で大量の製品にバインダー層及びホットスタンピング箔層を成形することができ効率がよい。
ただし本発明の加飾方法は、上述に限定されるものではない。
以下に、本発明の加飾方法における工程A〜Cについてさらに詳しく説明する。
工程Aにおいて、製品の表面に文字又は図形を構成する所望の模様形状を底面とする凹状の立体部2bを成形する方法としては、製品3の一部を所望の模様形状に変形させることができる方法、或いは所望の模様形状を有して製品3本体を成形することができる方法であればいずれの方法でもよい。一般的にはプレス加工、エンボス加工、エッチング、鋳造等の方法を用いて、製品3の表面の加飾予定位置に所望の模様形状を底面とする凹形状を成形することができ、また或いは所望の凹凸形状を有する金型を用いて製品3を成形すれば予め製品3に模様形状を底面とする凹形状を付与することもできる。特に工程B及びCを先に実施し最後に工程Aを実施する場合には、立体部の成形にプレス加工を採用することによって既に成形されたホットスタンピング箔層6を保持しながら上記立体部を成形することが容易であり好ましい。このときホットスタンピング箔層6とプレス機との間に保護シートを挟むことによりホットスタンピング箔層6の剥離、損傷等を防止することができるので望ましい。
上記凹形状の立体部を成形する方法は、用いられる製品3の素材及び厚さ等によって適宜選択することができる。特にバインダー層及びホットスタンピング箔層が設けられた加飾部に位置をあわせ、雄雌一対の金型に製品を挟みプレスする方法は、作業が簡易で実施が容易であり、製品材料を選ばす実施可能であることから好ましい。
工程Bにおいて、バインダー層5は、製品表面或いは下地層4上面と接し、熱硬化性樹脂含有インキを用いた印刷により所望の模様形状に印刷され(以下、「印刷工程」ともいう)、次いでインキ中の熱硬化性樹脂を乾燥し適度に硬化せしめる(以下、「乾燥工程」ともいう)ことによって成形することができる。
上記印刷工程で実施される印刷方法は、熱硬化性樹脂を含有するインキを用いることのできる印刷方法として一般的に知られるものであれば適宜選択することができるが、例えばシルクスクリーン印刷、オフセット印刷、パット印刷等の印刷方法が挙げられる。特に凹状の立体部2bを成形した後にバインダー層5の所望形状を成形する場合には、パット印刷方法により印刷することによって、100〜500μm程度の幅の線、から成形される模様形状の凹状立体部底面にも良好にバインダー層5を成形することができるため望ましい。また特に幅の狭い凹状立体部を成形後、その底面にバインダー層を成形する際には、上記印刷方法によらず、注射器や筆を用いて該立体部底面にインキを注入或いは塗布することによりバインダー層5を成形することもできる。
印刷工程(或いはその他の方法)でバインダー層5の所望の形状を成形し、これに次いで行われる乾燥工程は、バインダー層5に存在する熱硬化性樹脂を適度に硬化せしめることができれば特に乾燥方法を限定するものではないが、例えば一定時間、室内に放置し自然乾燥させるか、或いは温風または熱源等を当てて約70℃〜約100℃程度の温度で加熱乾燥させることができる。但し乾燥温度は、製品の素材及び厚さにより異なるので上記温度範囲に限定されるものではない。ここで上述の「バインダー層5に存在する熱硬化性樹脂を適度に硬化せしめる」とは、次いで行われるホットスタンピングにおいて上記熱硬化性樹脂が粘着性を示し、これによりバインダー層とホットスタンピング箔とが良好に接着される程度の硬化状態を意味する。この結果、ホットスタンピング箔とバインダー層5との接着性が向上し、剥離し難く外観の良好なホットスタンピング箔層6を成形することができるからである。
工程Cにおいて、ホットスタンピング箔層6は、一般的に知られるホットスタンピング方法を用いて、バインダー層5の上面に接してホットスタンピング箔を加熱圧着し、製品と圧着していないホットスタンピング箔を剥離して除去することにより成形することができる。例えば、下地層4及びバインダー層5が成形された製品3を適温に調整したプレート上に置き、表面にホットスタンピング箔を敷き、その上から200℃前後に加熱したシリコンゴム等の耐熱性の弾性体を用いて該ホットスタンピング箔をバインダー層5の上面に選択的に加熱圧着せしめることによりホットスタンピング箔層6を成形することができる。ここで上記プレートの温度は、加飾する製品の大きさ、厚さ、室温などにより適宜決定することができるが、具体的には約15℃以上200℃以下に加温するか、或いは加温せずに室内の環境温度を採用することもできる。適温に調整したプレート上に製品3を置いて該製品3の温度を調整することによって、製品3表面におけるホットスタンピング箔の圧着がより良好となり剥離し難いホットスタンピング箔層6を成形することができる。
本発明の加飾製品を成形するにあたり、上記工程A〜Cに加えて実施するこのできる下地層4成形方法を以下に説明する。
製品3の表面に下地層4を成形する方法としては、金属製品の表面を処理する方法として一般的に知られる方法であればいずれの方法でもよい。但し、成形された下地層4の表面に接してさらに熱硬化性樹脂含有インキを用いた印刷層を成形することができることが必要である。例えば塗装処理又はめっき処理、また製品3がアルミニウムであればアルマイト封孔処理等が挙げられる。
製品3表面に下地層4を設けることにより、製品3表面を保護することができ、また所望の色及び外観を製品3表面に施すことができるので好ましい。また製品3表面とバインダー層5との間に下地層4が設けられることにより、該バインダー層5の接着性がより良好になるという効果を有する。
上記工程A〜C終了後、或いはさらに下地層4成形後、焼き付け処理を行ってもよい。これにより、バインダー層5における熱可塑性樹脂を完全硬化させ、且つホットスタンピング箔を製品に強固に密着させることができる。ただし立体加飾部1bにおけるホットスタンピング箔層6は製品3表面よりも下位に位置し摩擦等が起こり難いため焼き付け処理を省略することもできる。また成形された立体加飾部1bを含む加飾製品表面に無色透明或いは有色透明のトップコーティングを施すこともできる。これにより、立体加飾部の美観及び立体感を損なうことなく、該立体加飾部を保護することができるため好ましい。
以下に本発明の加飾製品についてさらに詳しく説明する。
本発明に用いられる製品3として用いられる金属製品は、ホットスタンピング処理に耐え得るだけの耐熱性があるものであれば任意選択的に用いることができる。例えば、アルミニウム、ステンレス、鉄板、真鍮、マグネシューム等からなる製品が挙げられるが、これに限定されるものではない。特にアルミニウムは、立体部の成形加工が容易である点において優れている。また加飾を施す製品3の表面は、図1及びに示すように平面であってもよいし、或いは図に示すように曲面であってもよい。
上記製品3の厚さは特に限定されないが、その下限は200μmであることが好ましい。立体部を成形する際に金属が伸張されるが、製品3の厚さが200μm未満であると、金属が薄くなりすぎて破れる恐れがあるため好ましくない。また製品3の厚さの上限は特に制限されないが、輪郭の鮮明な立体部を成形することが望まれる場合には、1200μm以内であることが好ましい。1200μmを超えると、立体部の輪郭が鮮明さに欠け、該立体部の見栄えが損なわれる可能性があり好ましくない。
製品3の表面に設けられる凹状の立体部2bとは、製品3の表面の加飾予定位置において、製品3と一体的に成形された凹部であって、文字又は図形を構成する所望の模様形状を底面を有するように成形されたものをいう。言い換えれば上記立体部は、製品3と他の部材を組み合わせることにより成形されるものではなく、製品3の一部を所望の模様形状に変形させることにより、或いは所望の模様形状を付することのできる型枠を用いて製品3を成形することにより成形されるものである。
尚、本発明において、模様形状というときは、文字、数字、特定の図柄、直線、曲線又はこれらの組み合わせ等を含み、製品3表面において示すことのできる任意の加飾形状を意味する。また上記模様形状は、図及び図に示されるように、その断面形状の角度が鮮明であってもよいし、図に示されるようにその断面形状が曲線で成形されていてもよい。
本発明における凹状の立体部2bの深さtは所望により適宜決定することができるが、
60μm以上1240μm以下であることが好ましい。立体部2bの深さtを60μm以上に設けることにより、製品3表面において成形される立体加飾部1bに凹状の立体としての有意差を生じせしめ該立体加飾部1bを視覚的にも触感的にも目立たせることができ、加えて立体加飾部1bにおけるホットスタンピング箔層が摩擦等の外力によって剥離し難い点でも優れている。また立体部2bの深さtが1240μm以下であれば、成形された立体部2bにさらにバインダー層及びホットスタンピング層を容易に成形することができる点で好ましい。
製品3の表面或いは下地層4と接して成形される本発明におけるバインダー層5の厚さは、用いられるインキ、印刷方法、又は所望の加飾部1の寸法等によって適宜決定することができるが、一般的には10μm以上30μm以下である。バインダー層5の厚さが10μm以上であれば、その後の成形するホットスタンピング箔層6を良好に該バインダー層5上面に圧着させること可能であり、一方30μmを超えるとインキのにじみが生じたり、模様形状が鮮明に成形されない恐れがある。
本発明におけるホットスタンピング箔は、支持層及び金属等を該支持層に蒸着させて成形された金属箔層又は薄い金属膜を該支持層に接着することにより成形された金属箔層を有するものでいずれも金属光沢を有するものである。上記金属箔層は、上記支持層から剥離しやすいので、被加飾部に対しホットスタンピング箔を加熱圧着することにより上記金属箔層だけが該被加飾部に残り、これによって被加飾部に光沢色が施されるものである。本発明においてホットスタンピング箔層というときは、上記被加飾部に残る金属箔層のことを指すものである。ホットスタンピング箔層6の厚さは用いるホットスタンピング箔によって変化し得るが、一般的には、3μm以上5μm以下である。
本発明における下地層4は、製品3表面と接して全域又は広域に成形される層であって、製品3表面の色彩、性状、又は質感等に影響し、下地層4と立体加飾1bとの組み合わせによってさまざまな外観を有する加飾製品を提供することが可能である。加えて下地層4は製品3の保護の役割を有する。また以下に説明するバインダー層5を成形するインキは、一般的に、金属面との接着性よりも下地層4との接着性の方が良好であるため、バインダー層5を良好に成形するという面からも下地層4を成形することは望ましい。特に塗装処理又はアルマイト封孔処理により成形した下地層4であればバインダー層5との接着性が良好であって好ましい。
下地層4の厚さは、用いる表面処理方法によって変化し得るが、一般的には2μm以上30μm以下である。さらに具体的にいえば、下地層が、塗装により成形された場合はその厚さは一般的に約2μm以上約30μm以下であり、めっきにより成形された場合はその厚さは一般的には約2μm以上約30μm以下であり、アルマイト封孔処理により成形された場合はその厚さは一般的には約2μm以上約20μm以下である。下地層の厚さが3μm以上であれば加飾製品において露出する下地層の一部が削れ、或いは剥離する等の問題が生じ難いとともに製品3の保護層としての役割も果たすことができるので好ましく、また12μm以下であれば経済的に不利益を生じることなく製品3を保護することができるとともにその表面に所望の外観を与えることができるので好ましい。
以上説明した、立体部2b、バインダー層5、及びホットスタンピング箔層6、或いはさらに下地層4を成形することにより、本発明の加飾製品A2の深さを50μm以上1200μm以下とすることができ、好ましくは100μm以上1000μm以下とすることができる。
本願発明の一実施形態を示した加飾製品A2の斜視図 図3に示したY−Y線における断面拡大図 本発明の凹状の立体加飾部の垂直断面図。
符号の説明
A2 本発明の加飾製品の一実施形態
1b 立体加飾部
2b 凹状の立体部
3 製品
4 下地層
5 バインダー層
6 ホットスタンピング箔層
10 奥行き方向に位置する下地層上端線
11 奥行き方向に位置する製品上端線
t 凹状の立体部2bの深さ
v 立体加飾部1bの深さ
本発明は、光沢のある加飾が施された加飾製品及びその加飾方法に関するものであり、さらに詳しくはアルマイト封孔処理により成形される下地層を有する金属製品表面の一部にホットスタンピング箔層を有する凹状の立体加飾部が設けられたことを特徴とする金属加飾製品及びその加飾方法に関するものである。
本発明は、上記問題を鑑みてなされたものであり、表面にアルマイト封孔処理により成形される下地層を有する金属製品と一体的に成形された文字又は図形を構成する所望の模様形状を底面とする立体的な加飾部であって、ホットスタンピング箔を圧着させることにより該立体的な加飾部に美麗な光沢が付与されている加飾部を有する金属加飾製品、及びその加飾方法を提供することを目的とするものである。
本発明は、
表面にアルマイト封孔処理により成形される下地層を有する金属製品において、上記金属製品の表面の一部に文字又は図形を構成する所望の模様形状を底面とする凹状の立体部を有し、上記凹状の立体部の底面において、上記下地層上面に接して文字又は図形を構成する所望の模様形状に設けられたバインダー層及び上記バインダー層上面に接して設けられたホットスタンピング箔層を有し、これにより上記凹状の立体部、上記下地層、上記バインダー層、及び上記ホットスタンピング箔層からなる立体加飾部を有してなる金属加飾製品であって、上記文字又は図形を構成する所望の模様形状を底面とする凹状の立体部が、製品と一体的に成形される工程A、上記バインダー層が、熱硬化性樹脂インキを用いて上記文字又は図形を構成する所望の模様形状に成形される工程B、及び上記ホットスタンピング箔層が、上記熱硬化性樹脂インキが完全に硬化する前に上記バインダー層上面にホットスタンピング箔を圧着して成形される工程Cを含む加飾方法により成形され、且つ上記工程が工程A、工程B、工程Cの順、或いは工程B、工程C、工程Aの順にて行われることにより成形されることを特徴とする金属加飾製品、
)上記文字又は図形を構成する所望の模様形状を底面とする凹状の立体部を有する立体加飾部の深さが、50μm以上1200μm以下であることを特徴とする上記(1)に記載の金属加飾製品、
)金属製品表面の加飾予定位置において、文字又は図形を構成する所望の模様形状を底面とする凹状の立体部を製品と一体的に成形する工程Aと、熱硬化性樹脂インキを用いて上記文字又は図形を構成する所望の模様形状のバインダー層を成形する工程Bと、上記熱硬化性樹脂インキが完全に硬化する前に上記バインダー層上面にホットスタンピング箔を圧着してホットスタンピング箔層を成形する工程Cとを含み、且つ上記工程が、工程A、工程B、工程Cの順、或いは工程B、工程C、工程Aの順にて連続して行われることを特徴とする金属製品の加飾方法、
)上記工程Cにおいて、バインダー層上面にホットスタンピング箔を圧着してホットスタンピング箔層を成形する前に、15℃以上200℃以下の温度に調整されたプレート上に上記バインダー層が形成された金属製品を設置することをさらに含み、且つ工程B、工程C、工程Aの順で実施することを特徴とする上記(3)に記載の金属製品の加飾方法、
を要旨とするものである。
本発明によれば、アルマイト封孔処理により成形される下地層を有する金属製品表面に美麗な光沢があり、かつ立体的である加飾部を有する製品を提供することができる。従ってかかる本発明の加飾製品であれば、加飾部を目立たせることができ、看る者に美観を与えるだけではなくその注意を強く引くことができる。
また本発明における加飾部は、金属製品表面において文字又は図形を構成する所望の模様形状を底面とする凹状の立体部(以下、単に「立体部」ともいう)を有する。上記立体部は、製品と一体的に成形されているので、立体部自体が摩擦等の外力に対しても剥離することなくその形状を維持することが可能である。また、上記立体部の底面にホットスタンピング箔層が形成されているため、該ホットスタンピング箔層が摩擦等の外力によって剥離し難い点でも優れている。
本発明に用いられる金属製品は、その表面にアルマイト封孔処理により成形される下地層を有している。これにより、金属製品に直接バインダー層を成形するのではなく、金属製品表面に成形された下地層に接してバインダー層を成形するため、該バインダー層の接着性がより良好となり金属製品上に良好に該バインダー層を形成することができる。またさらに、上記下地層が金属製品表面の全域或いは広域に設けられるため、製品表面を保護することができる点でも優れている。
加えて本発明の加飾製品によれば、用いられるホットスタンピング箔の光沢色を適宜選択し、さらに加飾部以外の製品表面の色、質感等と組み合わせることにより、より高い装飾効果を有する製品を提供することが可能である。
アルマイト封孔処理により成形される下地層を有する金属製品表面に上記工程A〜C終了後、さらに焼き付け処理を行ってもよい。これにより、バインダー層5における熱硬化性樹脂を完全硬化させ、且つホットスタンピング箔を製品に強固に密着させることができる。ただし立体加飾部1bにおけるホットスタンピング箔層6は製品3表面よりも下位に位置し摩擦等が起こり難いため焼き付け処理を省略することもできる。また成形された立体加飾部1bを含む加飾製品表面に無色透明或いは有色透明のトップコーティングを施すこともできる。これにより、立体加飾部の美観及び立体感を損なうことなく、該立体加飾部を保護することができるため好ましい。

Claims (5)

  1. 製品の表面の一部に凹状又は凸状の立体部を有し、上記立体部の表面において、所望の模様に設けられたバインダー層及び上記バインダー層上面に接して設けられたホットスタンピング箔層を有し、これにより上記立体部、上記バインダー層、及び上記ホットスタンピング箔層からなる立体加飾部を有することを特徴とする加飾製品。
  2. 表面処理により表面に下地層を有する製品において、上記製品の表面の一部に凹状又は凸状の立体部を有し、上記立体部の表面において、上記下地層上面に接して所望の模様に設けられたバインダー層及び上記バインダー層上面に接して設けられたホットスタンピング箔層を有し、これにより上記立体部、上記下地層、上記バインダー層、及び上記ホットスタンピング箔層からなる立体加飾部を有することを特徴とする加飾製品。
  3. 上記凸状の立体部を有する立体加飾部の高さが、50μm以上1200μm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の加飾製品。
  4. 上記凹状の立体部を有する立体加飾部の深さが、50μm以上1200μm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の加飾製品。
  5. 製品表面の加飾予定位置において、凹状又は凸状の立体部を製品と一体的に成形する工程Aと、熱硬化性樹脂インキを用いて所望の模様のバインダー層を成形する工程Bと、上記熱硬化性樹脂インキが完全に硬化する前に上記バインダー層上面にホットスタンピング箔を圧着してホットスタンピング箔層を成形する工程Cとを含み、少なくとも工程Bと工程Cとがこの順にて連続して行われることを特徴とする加飾方法。
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