JP2006007300A - 半田付け用フラックス - Google Patents

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Takahiro Shirato
貴啓 白土
Junji Yamada
潤二 山田
Sada Sawamura
貞 澤村
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Nihon Almit Co Ltd
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Abstract


【課題】半田付け性を損ねることなく、半田付け時にフラックスの飛散及び、半田ボールの発生が少なく、かつ、半田付け後のフラックス残さが剥がれず、温度の冷熱や衝撃を受けてもクラックの発生がなく、かつ、高温高湿度環境下でも腐食が生じない高信頼性を有し、脂入り糸半田等の半田付けに用いられる半田付け用フラックスを提供する。
【解決手段】ダイマー酸とジアミンの重縮合反応によって生成され、軟化点が60〜150℃のポリアミド樹脂が50〜95重量%、残部がロジンから成る半田付け用フラックス。炭素数が6〜20のジカルボン酸とジアミンの重縮合反応によって生成され、軟化点が60〜150℃のポリアミド樹脂が50〜95重量%、残部がロジンから成る半田付け用フラックス。
【選択図】
なし




Description

本発明は、電子材料、電子部品をプリント配線板等に半田付けするために用いられる半田付け用フラックスに関する。
従来、例えば、特開2003−10997号公報で、フラックス残渣の洗浄を必要とせず、かつ粘度や印刷性、半田付け性などの経時変化が起こりにくくすることを目的として、鉛フリーSnZn系合金と、少なくとも有機カルボン酸を含有する半田付け用フラックス
とを含有する半田 組成物において、有機カルボン酸がポリイミド樹脂等から選択された膜に覆われたマイクロカプセル構造を形成している半田組成物が提案されている。
特開2003−10997号公報
そこで、本発明は、半田付け性を損ねることなく、半田付け時にフラックスの飛散及び、半田ボールの発生が少なく、かつ、半田付け後のフラックス残さが剥がれず、温度の冷熱や衝撃を受けてもクラックの発生がなく、かつ、高温高湿度環境下でも腐食が生じない高信頼性を有し、脂入り糸半田等の半田付けに用いられる半田付け用フラックスを提供することを目的とする。
請求項1の本発明は、ダイマー酸とジアミンの重縮合反応によって生成され、軟化点が60〜150℃のポリアミド樹脂が50〜95重量%、残部がロジンから成ることを特徴とする半田付け用フラックスである。
請求項2の本発明は、炭素数が6〜20のジカルボン酸とジアミンの重縮合反応によって生成され、軟化点が60〜150℃のポリアミド樹脂が50〜95重量%、残部がロジンから成ることを特徴とする半田付け用フラックスである。
請求項3の本発明は、アミン塩、ハロゲン化アルキル、有機酸の1種類以上から成る活性剤を0.05〜20重量%含有する請求項1又は2記載の半田付け用フラックスである。
請求項1または2の本発明におけるロジンは、特に限定されることなく、天然ロジンあるいは合成ロジンである不均化ロジン、変性ロジン、重合ロジン、水素添加ロジン、完全水素添加ロジン、精製ロジン等が用いられる。
請求項3の本発明におけるアミン塩は、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、エチレンジアミン、2−エチルヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、オクチルアミン、ラウリルアミン、ブチルエチルアミン等のハロゲン化塩が1種または2種以上の混合物から成る。 ここでのハロゲン化塩とは、塩素または臭素を含んでいる物質のことである。
請求項3の本発明におけるハロゲン化アルキルは、ブロモエタン、ブロモプロパン、ブロモエタノール、ブロモブタン、ブロモオクタン、ジブロモエタン、ジブロモプロパン、ジブロモブタン、ジブロモヘキサン、ジブロモデカン、トリブロモエチレン、トリブロモエタン、トリブロモエタノール、テトラブロモエタン、テトラブロモブタン、ヘキサブロモベンゼン等の臭素または塩素を、その分子内に1または2以上含んでいる物質が1種または2種以上の混合物から成る。
請求項3の本発明における有機酸は、レブリン酸、ヘキサン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、フタル酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、ジグリコール酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、ナフトエ酸、ベンジル酸、アビエチン酸、ピロメリット酸等が1種または2種以上の混合物から成る。 また、これらの有機酸は分子内にハロゲン元素を含む場合、あるいは、無水物であってもよい。
請求項1の本発明によれば、天然ロジン、あるいは、合成ロジンにダイマー酸とジアミンの重縮合反応によって生成されるポリアミド樹脂を溶融することにより、半田付け性を損ねることなく、適度な粘度を持たせ、半田付けする際にフラックスの飛散及び、半田ボールの発生を低減させ、かつ、半田付け後のフラックス残さに柔軟性を持たせ、温度冷熱や衝撃を受けてもクラックが発生しないため、飛散したフラックス及び半田ボールや剥離したフラックス残さによるトラブルを解消することができる。
請求項2の本発明によれば、天然ロジン、あるいは、合成ロジンに炭素数が6〜20のジカルボン酸とジアミンの重縮合反応によって生成されるポリアミド樹脂を溶融することにより、活性力を補い、半田付け性を損ねることなく、適度な粘度を持たせ、半田付けする際にフラックスの飛散及び、半田ボールの発生を低減させ、かつ、半田付け後のフラックス残さに柔軟性を持たせ、温度冷熱や衝撃を受けてもクラックが発生しないため、飛散したフラックス及び半田ボールや剥離したフラックス残さによるトラブルを解消することができる。
請求項3の本発明によれば、0.05〜20重量%のアミン−ハロゲン化水素酸塩やハロゲン化アルキルや有機酸等の活性剤を添加し、活性力を付加する。
この活性剤が、0.05重量%未満であると活性力が不足し、半田付け性が低下し、20重量%より多量であると親水性が強くなるので、腐食が発生する恐れがある。
以下、本発明を、その実施の形態に基づいて説明する。
表1及び表2に示す配合組成の実施例1−9及び比較例1−3のフラックスを作製し、JIS
Z 3197にて規定される半田広がり法によって測定されたものである。
また、ここで使用した半田は、錫96.5−銀3.0−銅0.5(重量比)の錫−銀−銅系無鉛半田である。 拡がり率の結果を表3に示す。
Figure 2006007300
Figure 2006007300
Figure 2006007300
表1及び表2における「WWロジン」とは、酸価が160以上の精製した松脂である。
表3の結果から、本発明の実施例1−9のフラックスにあっては、従来の比較例1−3のフラックスと同程度の半田の拡がり率を確保できることがわかる。
表1及び表2に示す配合組成の実施例1−9及び比較例1−3のフラックスにJIS
Z 3197にて規定される銅板腐食試験を行い、結果を表4に示す。
Figure 2006007300
表1及び表2に示す配合組成の実施例1−9及び比較例1−3のフラックスに、表5に示す条件で実施例1−9及び比較例1−3のフラックス及び半田ボールの飛散試験を行い、結果を表6に示す。
Figure 2006007300
Figure 2006007300
表1及び表2に示す配合組成の実施例1−9及び比較例1−3のフラックスに、冷熱放置試験を0.8mmフラックス含有量3.5重量%の脂入り糸半田を0.3g量りとり、30×30×0.3mmの銅板の中央に置き、270℃のソルダバスで5秒間加熱溶解させたものを試験片とし、−40℃の槽内に168時間放置で行い、168時間後フラックス残さのクラックの発生を目視にて観察した。結果を表7に示す。
Figure 2006007300
電子材料、電子部品をプリント配線板等の半田付けに用いられる脂入り糸半田等に適用できる。

Claims (3)

  1. ダイマー酸とジアミンの重縮合反応によって生成され、軟化点が60〜150℃のポリアミド樹脂が50〜95重量%、残部がロジンから成ることを特徴とする半田付け用フラックス。
  2. 炭素数が6〜20のジカルボン酸とジアミンの重縮合反応によって生成され、軟化点が60〜150℃のポリアミド樹脂が50〜95重量%、
    残部がロジンから成ることを特徴とする半田付け用フラックス。
  3. アミン塩、ハロゲン化アルキル、有機酸の1種類以上から成る活性剤を0.05〜20重量%含有する請求項1又は2記載の半田付け用フラックス。
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