JP2006007137A - 廃水処理装置及び廃水処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】下水、生活排水、し尿、産業廃水などの廃水を、生物学的に脱窒・脱リンする廃水処理において、効率的な有機物、窒素及びリン除去を行って、高水質の処理水を得ることができる廃水処理装置及び廃水処理方法を提供する。
【解決手段】廃水を、活性汚泥の存在下で、嫌気槽、好気槽、無酸素槽の順に供給し、好気槽の活性汚泥混合液の一部を嫌気槽に供給し、無酸素槽の活性汚泥混合液の一部を嫌気槽及び好気槽に供給し、好気槽に備えたろ過膜により処理水を分離する。
【選択図】図1
【解決手段】廃水を、活性汚泥の存在下で、嫌気槽、好気槽、無酸素槽の順に供給し、好気槽の活性汚泥混合液の一部を嫌気槽に供給し、無酸素槽の活性汚泥混合液の一部を嫌気槽及び好気槽に供給し、好気槽に備えたろ過膜により処理水を分離する。
【選択図】図1
Description
本発明は廃水処理装置及び廃水処理方法に関し、特に好気槽中に浸漬したろ過膜を用いて処理水を分離する廃水処理装置及び廃水処理方法に関する。
従来、廃水中の有機物、窒素及びリンを同時に除去する方法として、例えば特許文献1に記載されているように、廃水を嫌気槽、無酸素槽(脱窒槽)、好気槽(曝気槽)の順に通水し、好気槽内に浸漬したろ過膜によって処理水を分離し、好気槽の活性汚泥混合液の一部を無酸素槽に返送し、無酸素槽の活性汚泥混合液の一部を嫌気槽に返送する方法が知られている。この方法によれば、嫌気槽では、無酸素、無NOx条件下で廃水中の有機物が活性汚泥に取り込まれると同時に、活性汚泥中のリンが放出される。無酸素槽では、有機物の存在下で硝酸性窒素が、脱窒菌の作用により還元されて窒素ガスとなる脱窒処理が進行する。好気槽では、硝化菌による廃水中のアンモニア態窒素の硝化と、活性汚泥中へのリンの取り込みが行われる。好気槽での硝化反応により生成した硝酸性窒素を脱窒処理するために、好気槽の混合液を、前段の無酸素槽に循環させる。また、嫌気槽で十分なリン放出を行うために、嫌気槽の活性汚泥濃度(MLSS)は十分高くする必要がある。このため、無酸素槽の混合液を、前段の好気槽に循環させている。
しかしながらこの方法では、嫌気槽から無酸素槽に通水しているために、嫌気槽のアンモニア態窒素が無酸素槽に流入し、このアンモニア態窒素が、無酸素槽で脱窒菌の還元反応を阻害し、硝酸性窒素が窒素ガスとなる脱窒処理を阻害するという問題があった。
一方、この課題を解決するために、例えば特許文献2に記載されているように、廃水を嫌気槽、好気槽の順に通水し、好気槽では内部に浸漬したろ過膜により処理水と活性汚泥混合液とに分離し、分離した活性汚泥混合液の余剰汚泥分以外の全量を、水素供与体が添加される無酸素槽で所定時間滞留させた後に、嫌気槽に供給する方法が知られている。
しかしながら上記の方法では、嫌気槽に供給される活性汚泥混合液は、無酸素槽からのもののみであり、廃水が供給されることで薄まる嫌気槽のMLSSを十分高く保つことが困難であった。このため、嫌気槽で十分なリン放出を行うことが困難であり、リン除去率を高めることが困難であった。
特開2001−314890号公報([0008]〜[0009]段落)
特開2004−89956号公報([0005]段落)
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決し、効率的な有機物、窒素及びリン除去を行って、高水質の処理水を得ることができる廃水処理装置及び廃水処理方法を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明は以下の構成を採用するものである。すなわち、
(1)廃水の供給側から嫌気槽と、好気槽と、無酸素槽とをこの順で備え、好気槽にろ過膜を備え、嫌気槽に、廃水を供給する配管と、好気槽からの活性汚泥混合液を供給する配管と、無酸素槽からの活性汚泥混合液を供給する配管とを備え、好気槽に、無酸素槽からの活性汚泥混合液を供給する配管を備えたことを特徴とする廃水処理装置。
(1)廃水の供給側から嫌気槽と、好気槽と、無酸素槽とをこの順で備え、好気槽にろ過膜を備え、嫌気槽に、廃水を供給する配管と、好気槽からの活性汚泥混合液を供給する配管と、無酸素槽からの活性汚泥混合液を供給する配管とを備え、好気槽に、無酸素槽からの活性汚泥混合液を供給する配管を備えたことを特徴とする廃水処理装置。
(2)廃水を、活性汚泥の存在下で、嫌気槽、好気槽、無酸素槽の順に供給し、好気槽の活性汚泥混合液の一部を嫌気槽に供給し、無酸素槽の活性汚泥混合液の一部を嫌気槽及び好気槽に供給し、好気槽に備えたろ過膜により処理水を分離する廃水処理方法。
本発明によれば、好気槽中に浸漬したろ過膜を用いて処理水を分離する廃水処理装置及び廃水処理方法において、効率的な有機物、窒素及びリン除去を行って、高水質の処理水を提供することができる。
以下、本発明における廃水処理装置を、図1に示す実施態様に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る廃水処理装置の一実施態様を示す概略フロー図である。
図1に示す廃水処理装置は、廃水の供給側から嫌気槽1と、好気槽2と、無酸素槽3とを、この順序で備えている。好気槽2には、ろ過膜4を備えている。廃水5は、嫌気槽1に備えられた配管6によって嫌気槽1に供給され、ろ過膜4によって膜分離された処理水7は、ろ過膜4の透過側から得られる。
嫌気槽1、好気槽2、無酸素槽3は、廃水および活性汚泥混合液を貯えることができれば特に問題はなく、コンクリート槽、繊維強化プラスチック槽などが好ましく用いられる。図1に示すように、嫌気槽1と、好気槽2と、無酸素槽3とを、この順序で備えているため、嫌気槽1から好気槽2、好気槽2から無酸素槽3への活性汚泥混合液の供給が容易となる。かかる活性汚泥混合液の供給方法としては、ポンプ等の用いて流量を制御しながらそれぞれ供給する方法や、オーバーフローすることにより次の槽へ供給する方法などが例示されるが、オーバーフローによる方法が、必要とされる電気エネルギーを削減できるので好ましい。
ろ過膜4は、ろ過膜の取り扱い性や物理的耐久性を向上させるために、たとえばフレームの両面に濾過水流路材を挟んで濾過膜を接着した平膜エレメント構造をしている。この構造は特に限定されるものではなく、中空糸膜を用いたエレメントであってもかまわないが、平膜エレメント構造は、膜面に平行な流速を与えた場合の剪断力による汚れの除去効果が高いことから、本発明に好適に用いられる。なお、本発明において、前記平膜エレメント構造には、回転平膜構造も含まれる。
ろ過膜4の膜構造としては、多孔質膜や、多孔質膜に機能層を複合化した複合膜などが挙げられるが、特に限定されるものではない。これらの膜の具体例としては、ポリアクリロニトリル多孔質膜、ポリイミド多孔質膜、ポリエーテルスルホン多孔質膜、ポリフェニレンスルフィドスルホン多孔質膜、ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜、ポリフッ化ビニリデン多孔質膜、ポリプロピレン多孔質膜、ポリエチレン多孔質膜等の多孔質膜が挙げられるが、ポリフッ化ビニリデン多孔質膜やポリテトラフルオロエチレン多孔質膜が耐薬品性が高いため、特に好ましい。さらに、これら多孔質膜に機能層として架橋型シリコーン、ポリブタジエン、ポリアクリロニトリルブタジエン、エチレンプロピレンラバー、ネオプレンゴム等のゴム状高分子を複合化した複合膜を挙げることができる。
ろ過膜4の種類としては、活性汚泥混合液から処理水を膜分離できるほど小さい細孔を有していれば特に問題はないが、あまりに細孔径が小さすぎてもろ過圧力が高くなりすぎて好ましくはなく、マイクロフィルトレーション(MF)膜や、ウルトラフィルトレーション(UF)膜などが好ましく用いられる。
嫌気槽1には、好気槽2からの活性汚泥混合液を供給する配管8が備えられている。配管8の上流部には、好気槽2の活性汚泥混合液を供給するポンプ9が設けられている。ポンプ9は、好気槽2の活性汚泥混合液中に浸漬されていても、好気槽2の外部に設けられていても、特に問題はない。
また嫌気槽1には、無酸素槽3からの活性汚泥混合液を供給する配管10が備えられている。配管10の上流部には、無酸素槽3の活性汚泥混合液を供給するポンプ11が設けられている。ポンプ11は、無酸素槽3の活性汚泥混合液中に浸漬されていても、無酸素槽3の外部に設けられていても、特に問題はない。
ポンプ9、ポンプ11およびその他活性汚泥混合液を供給するポンプは、活性汚泥混合液を加圧することができれば特に制限されるものではなく、遠心ポンプ、渦巻ポンプ、ディフューザーポンプ、渦巻斜流ポンプ、斜流ポンプ、ピストンポンプ、プランジャポンプ、ダイアフラムポンプ、歯車ポンプ、スクリューポンプ、ベーンポンプ、カスケードポンプ、ジェットポンプなどを用いることができるが、固形分が詰まりにくい点から、遠心ポンプ、渦巻ポンプ、渦巻斜流ポンプ、斜流ポンプ、歯車ポンプ、スクリューポンプ、ジェットポンプなどが好ましい。
好気槽2には、無酸素槽3からの活性汚泥混合液を供給する配管12が備えられている。配管12の上流部には、無酸素槽3の活性汚泥混合液を供給するポンプ11が設けられている。このポンプ11は、上記で説明した無酸素槽3からの活性汚泥混合液を嫌気槽1に供給するポンプと共用でも構わないし、別(図示しない)に設けていても構わない。共用の場合には、配管12は配管10から分岐させ、配管10、配管12それぞれに流量調整弁13、14を設けることで、無酸素槽3から嫌気槽1、好気槽2に供給する活性汚泥混合液の供給比を任意に制御することができる。流量調整弁は、活性汚泥混合液の流量を調整することができれば特に問題はなく、仕切弁、玉形弁、ボール弁などが好ましく用いられる。
また配管8に流量調整弁を設けることも、好ましく用いられる。
さらに好気槽2には、ろ過膜4の下部に散気管15が設けられ、散気管15の上流部には、散気管15に空気を供給するためのブロワ16が設けられる。散気管15は、好気槽2内に空気を供給できれば特に問題はなく、管に1〜10mm径程度の穴を多数設けたものや、管の周りに弾性体を巻き付け、弾性体にスリットを多数設け、空気圧で弾性体がふくらむことによって、スリットから微細な気泡が多数発生できるようにしたものなどが、好ましく用いられる。散気管15は、複数種類のものを複数本設け、切り換えながら使用しても構わないし、流量を調節しながら使用しても構わない。
また、嫌気槽1、無酸素槽3には、槽内の活性汚泥混合液をかくはんするためのかくはん装置を設けることも、好ましく用いられる。かくはん装置としては、スクリュー、ブロワ、ポンプなど、活性汚泥混合液に流れを与えることができるものであれば、特に問題なく用いることができる。ポンプとしては、遠心ポンプ、渦巻ポンプ、ディフューザーポンプ、渦巻斜流ポンプ、斜流ポンプ、ピストンポンプ、プランジャポンプ、ダイアフラムポンプ、歯車ポンプ、スクリューポンプ、ベーンポンプ、カスケードポンプ、ジェットポンプなどを用いることができるが、固形分が詰まりにくい点から、遠心ポンプ、渦巻ポンプ、渦巻斜流ポンプ、斜流ポンプ、歯車ポンプ、スクリューポンプ、ジェットポンプなどが好ましい。
上述の廃水処理装置において、廃水処理方法は次のように行われる。すなわち、嫌気槽1には、配管6を用いて廃水5が供給され、配管8を用いて好気槽2からの活性汚泥混合液の一部が供給され、配管10を用いて無酸素槽3からの活性汚泥混合液の一部が供給される。供給された廃水および活性汚泥混合液は、嫌気状態に保たれる。嫌気状態とは、液中に溶存する遊離酸素が実質的にゼロであり、かつ硝酸性窒素も実質的に存在しない状態を意味する。この嫌気状態では、流入した廃水中の有機物が活性汚泥に取り込まれるとともに、活性汚泥は体内に過剰蓄積していたリンを体外に放出する。好気槽2からの高濃度の活性汚泥混合液も供給することで、嫌気槽1のMLSSを高く保つことができ、十分なリン放出を行うことができる。嫌気槽1内のMLSSとしては、6,500mg/L以上に保つことが、十分なリン放出を行うという点で好ましい。好気槽2から嫌気槽1へ供給される活性汚泥混合液の供給量は、上記嫌気槽1のMLSSを保つために、廃水供給量の10%以上であることが好ましい。また、無酸素槽3から嫌気槽1へ供給される活性汚泥混合液の供給量は、上記嫌気槽1の嫌気状態を保つために、廃水供給量の10%以上であることが好ましい。
嫌気槽1の活性汚泥混合液は、オーバーフローすることにより好気槽2へ供給される。好気槽2にはその他に、配管12を用いて無酸素槽3からの活性汚泥混合液の一部が供給される。供給された活性汚泥混合液は、散気管15から供給される空気によって、好気状態に保たれる。好気状態とは、活性汚泥中の硝化菌などの好気性菌が、活発に呼吸するための遊離酸素が液中に十分に溶存している状態を意味する。散気管15から供給する空気は、好気槽2内に活性汚泥混合液の旋回流を生じさせ、ろ過膜4の膜面に付着する汚泥を洗い流し、ろ過膜4のろ過性を高く保つ効果も併せて付与する。好気槽2では、活性汚泥混合液中に残存する有機物が、活性汚泥により酸化分解される。また、活性汚泥体外のリンが、活性汚泥体内に過剰に蓄積される。さらに、活性汚泥混合液中のアンモニア態窒素が、活性汚泥中の硝化菌の作用によって硝化され、硝酸性窒素となる。また、活性汚泥混合液は、ろ過膜4によって膜分離され、処理水7は系外に排出される。処理水7が系外に排出されることにより濃縮された活性汚泥混合液は、上記のように配管8を用いて嫌気槽1に供給されるほか、オーバーフローすることにより無酸素槽3に供給される。
無酸素槽3では、好気槽2からオーバーフローした活性汚泥混合液のみが供給され、無酸素状態に保たれる。無酸素状態とは、液中に溶存する遊離酸素が実質的にゼロに近いが、脱窒反応の際に脱窒菌の呼吸作用に必要な酸素源としての硝酸性窒素が供給されている状態を意味する。無酸素槽3では、活性汚泥中に存在する脱窒菌が活発に呼吸し、活性汚泥混合液中の溶存酸素を直ちに消費するとともに、硝酸性窒素を電子受容体とした硝酸呼吸である脱窒反応が進行する。その結果、硝酸性窒素は還元されて窒素ガスとなり、大気中に放散される。無酸素槽3には好気槽2で濃縮された活性汚泥混合液のみが供給されるため、MLSSを高く保つことができ、十分な脱窒反応を行うことができる。さらに、嫌気槽1からアンモニア態窒素が無酸素槽3に流入することがないので、このアンモニア態窒素が無酸素槽3で脱窒菌の還元反応を阻害することがなく、十分な脱窒反応を行う事ができる。無酸素槽3で十分に脱窒された活性汚泥混合液の一部は、配管10を用いて嫌気槽1に、また配管12を用いて好気槽2に供給・循環される。無酸素槽3から好気槽2へ供給される活性汚泥混合液の供給量は、上記硝酸性窒素が窒素ガスに還元される反応を十分に行うために、廃水供給量の50%以上であることが好ましい。
上述の廃水処理方法により、効率的な有機物、窒素及びリン除去を行って、高水質の処理水を提供することができる。
また、図示はしないが余剰汚泥は、嫌気槽1、好気槽2、無酸素槽3のいずれから引き抜くことも可能であり、この引き抜き量を制御することにより、系内のMLSSを制御することが可能である。
さらに、好気槽2から嫌気槽1に、無酸素槽3から嫌気槽1に、及び無酸素槽3から好気槽2に供給する活性汚泥混合液の量を適宜調整することにより、有機物、窒素及びリンの除去率を高く保ち、高水質処理水の提供を維持することが可能となる。
また、嫌気槽1、好気槽2、無酸素槽3に関わらず、凝集剤を添加することも、処理水質を高めることで、好ましく用いることができる。
さらに、さらに上記の方法によって得られた処理水7を、ナノフィルトレーション(NF)膜や逆浸透(RO)膜を用いてろ過し、工業用水や生活用水、飲料水などとして再利用することも好ましい実施態様である。
(実施例1)
ポリエステル不織布にポリフッ化ビニリデン膜がコーティングされた複合平膜(細孔径0.1μm、厚さ200μm、初期純水透過性能4×10−8m3/m2 /s/Pa)をフレームの両面に貼り付けたろ過膜4(有効膜部分:縦275mm、幅200mm、有効膜面積0.11m2)10枚を、図1に示す嫌気槽1(125L)、好気槽2(125L)、無酸素槽3(125L)をこの順で備えた廃水処理装置の好気槽2に浸漬した。廃水5として、グルコース0.1g/L、ペプトン0.1g/L、リン酸水素二カリウム7.8mg/L、リン酸一カリウム3.9mg/Lからなる人工下水(生物学的酸素要求量(BOD)160mg/L、全窒素濃度13.6mg/L、全リン濃度2.3mg/L)を550L/日の割合で嫌気槽1に供給した。好気槽2に浸漬した水中ポンプ9と、配管8とを用い、好気槽2の活性汚泥混合液を、550L/日の割合で嫌気槽1に供給した。散気管15からは、200L/分の割合で空気を供給した。無酸素槽3に浸漬した水中ポンプ11と、配管10及び12と、流量調整弁13及び14とを用い、無酸素槽3の活性汚泥混合液を、550L/日の割合で嫌気槽1に、1100L/日の割合で好気槽2に供給した。ろ過膜4により、好気槽2内の活性汚泥混合液を550L/日の割合でろ過し、処理水7を得た。各槽のMLSSを表1に示し、処理水7の水質を表2に示す。
ポリエステル不織布にポリフッ化ビニリデン膜がコーティングされた複合平膜(細孔径0.1μm、厚さ200μm、初期純水透過性能4×10−8m3/m2 /s/Pa)をフレームの両面に貼り付けたろ過膜4(有効膜部分:縦275mm、幅200mm、有効膜面積0.11m2)10枚を、図1に示す嫌気槽1(125L)、好気槽2(125L)、無酸素槽3(125L)をこの順で備えた廃水処理装置の好気槽2に浸漬した。廃水5として、グルコース0.1g/L、ペプトン0.1g/L、リン酸水素二カリウム7.8mg/L、リン酸一カリウム3.9mg/Lからなる人工下水(生物学的酸素要求量(BOD)160mg/L、全窒素濃度13.6mg/L、全リン濃度2.3mg/L)を550L/日の割合で嫌気槽1に供給した。好気槽2に浸漬した水中ポンプ9と、配管8とを用い、好気槽2の活性汚泥混合液を、550L/日の割合で嫌気槽1に供給した。散気管15からは、200L/分の割合で空気を供給した。無酸素槽3に浸漬した水中ポンプ11と、配管10及び12と、流量調整弁13及び14とを用い、無酸素槽3の活性汚泥混合液を、550L/日の割合で嫌気槽1に、1100L/日の割合で好気槽2に供給した。ろ過膜4により、好気槽2内の活性汚泥混合液を550L/日の割合でろ過し、処理水7を得た。各槽のMLSSを表1に示し、処理水7の水質を表2に示す。
(比較例1)
実施例1と同じろ過膜4を10枚、図2に示す嫌気槽1(125L)、無酸素槽3(125L)、好気槽2(125L)をこの順で備えた廃水処理装置の好気槽2に浸漬した。実施例1と同じ廃水5を、550L/日の割合で嫌気槽1に供給した。無酸素槽3に浸漬した水中ポンプ9と、配管8とを用い、無酸素槽3の活性汚泥混合液を、1100L/日の割合で嫌気槽1に供給した。好気槽2に浸漬した水中ポンプ11と、配管8とを用い、好気槽2の活性汚泥混合液を、1650L/日の割合で無酸素槽3に供給した。散気管15からは、200L/分の割合で空気を供給した。ろ過膜4により、好気槽2内の活性汚泥混合液を550L/日の割合でろ過し、処理水7を得た。各槽のMLSSを表1に示し、処理水7の水質を表2に示す。
実施例1と同じろ過膜4を10枚、図2に示す嫌気槽1(125L)、無酸素槽3(125L)、好気槽2(125L)をこの順で備えた廃水処理装置の好気槽2に浸漬した。実施例1と同じ廃水5を、550L/日の割合で嫌気槽1に供給した。無酸素槽3に浸漬した水中ポンプ9と、配管8とを用い、無酸素槽3の活性汚泥混合液を、1100L/日の割合で嫌気槽1に供給した。好気槽2に浸漬した水中ポンプ11と、配管8とを用い、好気槽2の活性汚泥混合液を、1650L/日の割合で無酸素槽3に供給した。散気管15からは、200L/分の割合で空気を供給した。ろ過膜4により、好気槽2内の活性汚泥混合液を550L/日の割合でろ過し、処理水7を得た。各槽のMLSSを表1に示し、処理水7の水質を表2に示す。
(比較例2)
実施例1において、好気槽2の活性汚泥混合液を、嫌気槽1に供給しなかったこと以外は同様にして処理を行った。各槽のMLSSを表1に示し、処理水7の水質を表2に示す。
実施例1において、好気槽2の活性汚泥混合液を、嫌気槽1に供給しなかったこと以外は同様にして処理を行った。各槽のMLSSを表1に示し、処理水7の水質を表2に示す。
表1、2より明らかなように、実施例1は比較例1に比べ、特に全窒素除去性が良好で高水質な処理水7を得ることができた。これは、アンモニア態窒素が無酸素槽3に流入することがなく、このアンモニア態窒素が無酸素槽3で脱窒菌の還元反応を阻害することがなく、硝酸性窒素が窒素ガスとなる脱窒処理が阻害されなかったためと考えられる。また、実施例1は比較例2に比べ、特にリン除去性が良好で高水質な処理水7を得ることができた。これは、嫌気槽1のMLSSが高く、嫌気槽1で十分なリン放出を行うことができたためと考えられる。
本発明は、下水、生活排水、し尿、産業廃水などの廃水を、生物学的に脱窒・脱リンする廃水処理方法に好適に利用することができるものである。
1:嫌気槽
2:好気槽
3:無酸素槽
4:ろ過膜
5:廃水
6:配管
7:処理水
8:配管
9:ポンプ
10:配管
11:ポンプ
12:配管
13:流量調整弁
14:流量調整弁
15:散気管
16:ブロワ
2:好気槽
3:無酸素槽
4:ろ過膜
5:廃水
6:配管
7:処理水
8:配管
9:ポンプ
10:配管
11:ポンプ
12:配管
13:流量調整弁
14:流量調整弁
15:散気管
16:ブロワ
Claims (2)
- 廃水の供給側から嫌気槽と、好気槽と、無酸素槽とをこの順で備え、好気槽にろ過膜を備え、嫌気槽に、廃水を供給する配管と、好気槽からの活性汚泥混合液を供給する配管と、無酸素槽からの活性汚泥混合液を供給する配管とを備え、好気槽に無酸素槽からの活性汚泥混合液を供給する配管を備えたことを特徴とする廃水処理装置。
- 廃水を、活性汚泥の存在下で、嫌気槽、好気槽、無酸素槽の順に供給し、好気槽の活性汚泥混合液の一部を嫌気槽に供給し、無酸素槽の活性汚泥混合液の一部を嫌気槽及び好気槽に供給し、好気槽に備えたろ過膜により処理水を分離する廃水処理方法。
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