JP2006006134A - 光学活性なn−置換ピロリジン−3−カルボン酸の製造方法 - Google Patents

光学活性なn−置換ピロリジン−3−カルボン酸の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸を製造する際に、反応工程数が少なく工業的にも有利な製造法を提供する。
【解決手段】 N−置換ピロリジン−3−カルボン酸エステル(1)を不斉加水分解する能力を有する酵素の存在下に加水分解することを特徴とする光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸(2)の製造法。
Figure 2006006134

(1)
Figure 2006006134

(2)
[式中、Pはイミノ基の保護基を表す。Rは炭素数1〜8の直鎖状アルキル基又は炭素数1〜8の分岐状アルキル基を表す。*印は不斉炭素原子であることを示す。]
【選択図】 なし

Description

本発明は、光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸の製造方法、光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸エステルの製造方法、及び該カルボン酸やカルボン酸エステルから誘導される光学活性なピロリジン−3−カルボン酸又はその塩の製造方法に関するものである。
光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸は、WO2002053534号明細書に記載されているように、医薬品の中間体として有用な化合物である。また、光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸から誘導される光学活性なピロリジン−3−カルボン酸又はその塩もBioorganic and Medicinal Chemistry Letters (2002), 12(3), 383−386 に記載されているように医薬品の中間体として有用な化合物である。
これらの化合物の製造法としては、下記a)〜d)の反応ルートが公知である。
a)アスパラギン酸より出発し多段階の反応を経て製造する下記ルート(非特許文献1及び非特許文献2を参照)
Figure 2006006134
b)プロキラルな3−ベンジルオキシメチルシクロブタノンを生体触媒によりBayer−Villiger酸化した後、多段階の反応を経て製造する下記ルート(非特許文献3を参照)
Figure 2006006134
c)2−オキソピロリジン−3−カルボン酸エステル類を酵素水解した後、還元する方法(非特許文献4を参照)
Figure 2006006134

d)光学活性なN−置換−3−ヒドロキシピロリジン類をトシルクロライド等と反応させた後に青酸ソーダ等と反応させて、対応するニトリル化合物に変換し、該ニトリル化合物を加水分解する下記ルート(特許文献1〜3及び非特許文献5を参照)
Figure 2006006134
Synthesis, (10),1491−1496,1998 Tetrahedron Letters, 36(3), 381−382, 1995 Journal of Organic Chemistry, 62(15), 5215−5218, 1997 Tetrahedron Asymmetry, 12, 3241−3249, 2001 Bioorganic and Medicinal Chemistry Letters 10 (2000), 2755−2758
WO 02/053534 WO2000076974 WO9200295
しかしながら、上記a)の方法は、工程数が長く、また、毒性が強くて取り扱いに厳重な注意が必要な青酸ソーダ等を使う必要があるという問題があった。上記b)の方法は、微生物を利用した酸化工程の生産効率が非常に悪く(酸化反応生成物の得量は、5l当り3.2g)、且つ、重金属であるクロムの処理が必要なクロム酸酸化が必須である等の問題があった。上記c)の方法は、高価なボランを用いてラクタム基をアミンに還元する必要があり、また官能基の選択性が低下してエステル部位も反応してしまう場合がある等の問題があった。上記d)の方法は、原料化合物である光学活性な3−ヒドロキシピロリジンを高温(180℃)で製造するため、耐熱性の特殊な材質の反応器等の設備が必要になるという問題があった。
本発明の目的は、光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸等を製造する際に、反応工程数が少なく工業的にも有利な製造法を提供することにある。また、上記のN−置換ピロリジン−3−カルボン酸を用いて、光学活性なピロリジン−3−カルボン酸又はその塩を製造する方法を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の(イ)は、下式(1)で示されるN−置換ピロリジン−3−カルボン酸エステルを不斉加水分解する能力を有する酵素の存在下に加水分解し、得られた反応混合物から光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸を分離することを特徴とする下式(2)で示される光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸の製造方法を提供するものである。
Figure 2006006134
(1)
Figure 2006006134
(2)
[式中、Pはイミノ基の保護基を表す。Rは炭素数1〜8の直鎖状アルキル基又は炭素数1〜8の分岐状アルキル基を表す。*印は不斉炭素原子であることを示す。]
また、本発明の(ロ)は、下式(1)で示されるN−置換ピロリジン−3−カルボン酸エステルを不斉加水分解する能力を有する酵素の存在下に加水分解し、得られた反応混合物から光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸エステルを分離することを特徴とする下式(1’)で示される光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸エステルの製造方法を提供するものである。
Figure 2006006134
(1)
Figure 2006006134
(1')
[式中、P、R及び*印は、上記と同じ定義である。]
さらに、本発明の(ハ)は、式(1)で示されるN−置換ピロリジン−3−カルボン酸エステルを不斉加水分解する能力を有する酵素の存在下に加水分解し、得られた反応混合物から光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸エステルを除去して上記(イ)記載の式(2)で示される光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸を得、次いで該光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸を脱保護反応に付すことを特徴とする下式(3)で示される光学活性なピロリジン−3−カルボン酸又はその塩の製造方法を提供するものである。
Figure 2006006134
(3)
[式中、*印は上記と同じ定義である。]
そして、本発明の(ニ)は、式(1)で示されるN−置換ピロリジン−3−カルボン酸エステルを不斉加水分解する能力を有する酵素の存在下に加水分解し、得られた反応混合物から式(2)で示される光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸を除去して上記(ロ)記載の式(1’)で示される光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸エステルを得、次いで該光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸エステルを加水分解して上記(イ)記載の式(2)で示される光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸を得、次いで該光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸を脱保護反応に付すことを特徴とする下式(3)で示される光学活性なピロリジン−3−カルボン酸又はその塩の製造方法を提供するものである。
Figure 2006006134
(3)
[式中、*印は上記と同じ定義である。]
本発明の(イ)によれば、医薬品の中間体として有用な上記光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸(2)を、反応工程数が少なく工業的にも有利に製造することができる。
また、本発明の(ロ)によれば、上記(イ)記載のN−置換ピロリジン−3−カルボン酸エステル(1)を不斉加水分解する能力を有する酵素の存在下に加水分解し、得られた反応混合物から上述した光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸エステル(1’)を分離することにより、該光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸エステル(1’)を容易に製造することができる。
さらに、本発明の(ハ)及び(ニ)によれば、光学活性なピロリジン−3−カルボン酸(3)又はその塩を容易に製造することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の(イ)におけるN−置換ピロリジン−3−カルボン酸エステル(1)は、例えば、WO2003062252号明細書や特許第2958655号公報に記載の方法;特公平7−84466号公報に記載の方法;Bull.Soc.Chim.France (3), 579, 1988に記載の方法等によって、製造することができる。
また、上記のN−置換ピロリジン−3−カルボン酸エステル(1)は、特許第2958655号公報等に記載の方法により調製されたピロリジン−3−カルボン酸を、例えばPROTECTIVE GROUPS IN ORGANIC SYNTHESIS Second Edition (John & Wiley, 1991)に記載されている方法か又は引用されている方法により、ピロリジン環中のイミノ基を保護基により保護した後の化合物を常法によってエステル化することによっても製造することができる。
N−置換ピロリジン−3−カルボン酸エステル(1)におけるイミノ基の保護基Pとしては、例えばPROTECTIVE GROUPS IN ORGANIC SYNTHESIS Second Edition (John and Wiley, 1991)に記載されている基が挙げられる。
上述した保護基の具体例としては、以下のものが挙げられる。
i)メチル基、メトキシメチル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、ベンズヒドリル基やトリフェニルメチル基等の置換又は無置換アルキル基、或いは、置換又は無置換のアラルキル基;
ii)ビニル基やアリル基等のアルケニル基;
iii)アセチル基、クロロアセチル基、トリクロロアセチル基、トリフルオロアセチル基、フェニルアセチル基、フェニルプロピオニル基、ベンゾイル基やピコリノイル基等の置換又は無置換のアシル基;
iv)次に例示する置換又は無置換のアルキルオキシカルボニル基、置換又は無置換のアルケニルオキシカルボニル基やアリールオキシカルボニル基;
メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、1−アダマンチルオキシカルボニル基、ビニルオキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、p−メトキシベンジルオキシカルボニル基、p−ニトロベンジルオキシカルボニル基、p−クロロベンジルオキシカルボニル基、2−メチルチオエチルオキシカルボニル基、2−メチルスルホニルエチルオキシカルボニル基、9−フルオレニルメチルオキシカルボニル基やフェニルオキシカルボニル基等。
v)ベンゼンスルホニル基、o−ニトロベンゼンスルホニル基やp−トルエンスルホニル基等のアリールスルホニル基、又はメタンスルホニル基等のアルキルスルホニル基等。
式(1)におけるRとしては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−オクチル基、i−プロピル基やi−ブチル基等の炭素数1〜8の直鎖状アルキル基又は炭素数1〜8の分岐状アルキル基が挙げられる。
また、式(2)における*印は不斉炭素原子であることを示す。
N−置換ピロリジン−3−カルボン酸エステル類(1)としては、例えば、以下の化合物が挙げられる。
N−メチルピロリジン−3−カルボン酸メチル、N−メチルピロリジン−3−カルボン酸エチル、N−メチルピロリジン−3−カルボン酸n−プロピル、N−メチルピロリジン−3−カルボン酸n−ブチル、N−メチルピロリジン−3−カルボン酸i−プロピルやN−メチルピロリジン−3−カルボン酸i−ブチル等のN−アルキル−メチルピロリジン−3−カルボン酸アルキル類;
N−(メトキシメチル)ピロリジン−3−カルボン酸メチル、N−(メトキシメチル)ピロリジン−3−カルボン酸エチル、N−(メトキシメチル)ピロリジン−3−カルボン酸n−プロピル、N−(メトキシメチル)ピロリジン−3−カルボン酸n−ブチル、N−(メトキシメチル)ピロリジン−3−カルボン酸i−プロピルやN−(メトキシメチル)ピロリジン−3−カルボン酸i−ブチル等のN−(アルコキシアルキル)ピロリジン−3−カルボン酸アルキル類;
N−ベンジルピロリジン−3−カルボン酸メチル、N−ベンジルピロリジン−3−カルボン酸エチル、N−ベンジルピロリジン−3−カルボン酸n−プロピル、N−ベンジルピロリジン−3−カルボン酸n−ブチル、N−ベンジルピロリジン−3−カルボン酸i−プロピルやN−ベンジルピロリジン−3−カルボン酸i−ブチル等のN−アラルキルピロリジン−3−カルボン酸アルキル類;
N−(メチルベンジル)ピロリジン−3−カルボン酸メチル、N−(メチルベンジル)ピロリジン−3−カルボン酸エチル、N−(メチルベンジル)ピロリジン−3−カルボン酸n−プロピル、N−(メチルベンジル)ピロリジン−3−カルボン酸n−ブチル、N−(メチル)ベンジルピロリジン−3−カルボン酸i−プロピルやN−(メチルベンジル)ピロリジン−3−カルボン酸i−ブチル等のN−(アルキルアラルキル)ピロリジン−3−カルボン酸アルキル類;
N−(p−メトキシベンジル)ピロリジン−3−カルボン酸メチル、N−(p−メトキシベンジル)ピロリジン−3−カルボン酸エチル、N−(p−メトキシベンジル)ピロリジン−3−カルボン酸n−プロピル、N−(p−メトキシベンジル)ピロリジン−3−カルボン酸n−ブチル、N−(p−メトキシベンジル)ピロリジン−3−カルボン酸i−プロピルやN−(p−メトキシベンジル)ピロリジン−3−カルボン酸i−ブチル等のN−(アルコキシアラルキル)ピロリジン−3−カルボン酸アルキル類;
N−ベンズヒドリルピロリジン−3−カルボン酸メチル、N−ベンズヒドリルピロリジン−3−カルボン酸エチル、N−ベンズヒドリルピロリジン−3−カルボン酸n−プロピル、N−ベンズヒドリルピロリジン−3−カルボン酸n−ブチル、N−ベンズヒドリルピロリジン−3−カルボン酸i−プロピルやN−ベンズヒドリルピロリジン−3−カルボン酸i−ブチル等のN−ベンズヒドリルピロリジン−3−カルボン酸アルキル類;
N−トリフェニルメチルピロリジン−3−カルボン酸メチル、N−トリフェニルメチルピロリジン−3−カルボン酸エチル、N−トリフェニルメチルピロリジン−3−カルボン酸n−プロピル、N−トリフェニルメチルピロリジン−3−カルボン酸n−ブチル、N−トリフェニルメチルピロリジン−3−カルボン酸i−プロピルやN−トリフェニルメチルピロリジン−3−カルボン酸i−ブチル等のN−トリアリールメチルピロリジン−3−カルボン酸アルキル類;
N−ビニルピロリジン−3−カルボン酸メチル、N−ビニルピロリジン−3−カルボン酸エチル、N−ビニルピロリジン−3−カルボン酸n−プロピル、N−ビニルピロリジン−3−カルボン酸n−ブチル、N−ビニルピロリジン−3−カルボン酸i−プロピル、N−ビニルピロリジン−3−カルボン酸i−ブチル、N−アリルピロリジン−3−カルボン酸メチル、N−アリルピロリジン−3−カルボン酸エチル、N−アリルピロリジン−3−カルボン酸n−プロピル、N−アリルピロリジン−3−カルボン酸n−ブチル、N−アリルピロリジン−3−カルボン酸i−プロピルやN−アリルピロリジン−3−カルボン酸i−ブチル等のN−アルケニルピロリジン−3−カルボン酸アルキル類;
N−アセチルピロリジン−3−カルボン酸メチル、N−アセチルピロリジン−3−カルボン酸エチル、N−アセチルピロリジン−3−カルボン酸n−プロピル、N−アセチルピロリジン−3−カルボン酸n−ブチル、N−アセチルピロリジン−3−カルボン酸i−プロピルやN−アセチルピロリジン−3−カルボン酸i−ブチル等のN−アルキルカルボニルピロリジン−3−カルボン酸アルキル類;
N−クロロアセチルピロリジン−3−カルボン酸メチル、N−クロロアセチルピロリジン−3−カルボン酸エチル、N−クロロアセチルピロリジン−3−カルボン酸n−プロピル、N−クロロアセチルピロリジン−3−カルボン酸n−ブチル、N−クロロアセチルピロリジン−3−カルボン酸i−プロピル、N−クロロアセチルピロリジン−3−カルボン酸i−ブチル、N−トリクロロアセチルピロリジン−3−カルボン酸メチル、N−トリクロロアセチルピロリジン−3−カルボン酸エチル、N−トリクロロアセチルピロリジン−3−カルボン酸n−プロピル、N−トリクロロアセチルピロリジン−3−カルボン酸n−ブチル、N−トリクロロアセチルピロリジン−3−カルボン酸i−プロピル、N−トリクロロアセチルピロリジン−3−カルボン酸i−ブチル、N−トリフルオロアセチルピロリジン−3−カルボン酸メチル、N−トリフルオロアセチルピロリジン−3−カルボン酸エチル、N−トリフルオロアセチルピロリジン−3−カルボン酸n−プロピル、N−トリフルオロアセチルピロリジン−3−カルボン酸n−ブチル、N−トリフルオロアセチルピロリジン−3−カルボン酸i−プロピルやN−トリフルオロアセチルピロリジン−3−カルボン酸i−ブチル等のN−ハロアルキルカルボニル−3−カルボン酸アルキル類;
N−(フェニルアセチル)ピロリジン−3−カルボン酸メチル、N−(フェニルアセチル)ピロリジン−3−カルボン酸エチル、N−(フェニルアセチル)ピロリジン−3−カルボン酸n−プロピル、N−(フェニルアセチル)ピロリジン−3−カルボン酸n−ブチル、N−(フェニルアセチル)ピロリジン−3−カルボン酸i−プロピル、N−(フェニルアセチル)ピロリジン−3−カルボン酸i−ブチル、N−(フェニルプロピオニル)ピロリジン−3−カルボン酸メチル、N−(フェニルプロピオニル)ピロリジン−3−カルボン酸エチル、N−(フェニルプロピオニル)ピロリジン−3−カルボン酸n−プロピル、N−(フェニルプロピオニル)ピロリジン−3−カルボン酸n−ブチル、N−(フェニルプロピオニル)ピロリジン−3−カルボン酸i−プロピルやN−(フェニルプロピオニル)ピロリジン−3−カルボン酸i−ブチル等のN−(アリールアルキルカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸アルキル類;
N−ベンゾイルピロリジン−3−カルボン酸メチル、N−ベンゾイルピロリジン−3−カルボン酸エチル、N−ベンゾイルピロリジン−3−カルボン酸n−プロピル、N−ベンゾイルピロリジン−3−カルボン酸n−ブチル、N−ベンゾイルピロリジン−3−カルボン酸i−プロピルやN−ベンゾイルピロリジン−3−カルボン酸i−ブチル等のN−ベンゾイルピロリジン−3−カルボン酸アルキル;
N−ピコリノイルピロリジン−3−カルボン酸メチル、N−ピコリノイルピロリジン−3−カルボン酸エチル、N−ピコリノイルピロリジン−3−カルボン酸n−プロピル、N−ピコリノイルピロリジン−3−カルボン酸n−ブチル、N−ピコリノイルピロリジン−3−カルボン酸i−プロピルやN−ピコリノイルピロリジン−3−カルボン酸i−ブチル等のN−ピコリノイルピロリジン−3−カルボン酸アルキル類;
N−(メトキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸メチル、N−(メトキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸エチル、N−(メトキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸n−プロピル、N−(メトキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸n−ブチル、N−(メトキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸i−プロピル、N−(メトキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸i−ブチル、N−(エトキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸メチル、N−(エトキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸エチル、N−(エトキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸n−プロピル、N−(エトキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸n−ブチル、N−(エトキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸i−プロピル、N−(エトキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸i−ブチル、N−(t−ブトキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸メチル、N−(t−ブトキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸エチル、N−(t−ブトキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸n−プロピル、N−(t−ブトキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸n−ブチル、N−(t−ブトキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸i−プロピルやN−(t−ブトキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸i−ブチル等のN−(アルコキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸アルキル類;
N−(ビニルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸メチル、N−(ビニルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸エチル、N−(ビニルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸n−プロピル、N−(ビニルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸n−ブチル、N−(ビニルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸i−プロピル、N−(ビニルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸i−ブチル、N−(アリルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸メチル、N−(アリルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸エチル、N−(アリルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸n−プロピル、N−(アリルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸n−ブチル、N−(アリルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸i−プロピルやN−(アリルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸i−ブチル等のN−(アルケニルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸アルキル類;
N−(1−アダマンチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸メチル、N−(1−アダマンチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸エチル、N−(1−アダマンチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸n−プロピル、N−(1−アダマンチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸n−ブチル、N−(1−アダマンチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸i−プロピルやN−(1−アダマンチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸i−ブチル等のN−(1−アダマンチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸アルキル類;
N−(ベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸メチル、N−(ベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸エチル、N−(ベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸n−プロピル、N−(ベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸n−ブチル、N−(ベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸i−プロピル、N−(ベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸i−ブチル、N−(p−メトキシベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸メチル、N−(p−メトキシベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸エチル、N−(p−メトキシベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸n−プロピル、N−(p−メトキシベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸n−ブチル、N−(p−メトキシベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸i−プロピル、N−(p−メトキシベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸i−ブチル、N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸メチル、N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸エチル、N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸n−プロピル、N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸n−ブチル、N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸i−プロピル、N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸i−ブチル、N−(p−クロロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸メチル、N−(p−クロロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸エチル、N−(p−クロロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸n−プロピル、N−(p−クロロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸n−ブチル、N−(p−クロロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸i−プロピルやN−(p−クロロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸i−ブチル等のN−(置換又は無置換アラルキルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸アルキル類;
N−(2−メチルチオエチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸メチル、N−(2−メチルチオエチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸エチル、N−(2−メチルチオエチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸n−プロピル、N−(2−メチルチオエチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸n−ブチル、N−(2−メチルチオエチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸i−プロピルやN−(2−メチルチオエチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸i−ブチル等のN−(アルキルチオアルコキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸アルキル類;
N−(2−メチルスルホニルエチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸メチル、N−(2−メチルスルホニルエチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸エチル、N−(2−メチルスルホニルエチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸n−プロピル、N−(2−メチルスルホニルエチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸n−ブチル、N−(2−メチルスルホニルエチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸i−プロピルやN−(2−メチルスルホニルエチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸i−ブチル等のN−(アルキルスルホニルアルコキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸アルキル類;
N−(9−フルオレニルメチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸メチル、N−(9−フルオレニルメチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸エチル、N−(9−フルオレニルメチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸n−プロピル、N−(9−フルオレニルメチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸n−ブチル、N−(9−フルオレニルメチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸i−プロピルやN−(9−フルオレニルメチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸i−ブチル等のN−(9−フルオレニルアルコキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸アルキル類;
N−(フェニルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸メチル、N−(フェニルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸エチル、N−(フェニルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸n−プロピル、N−(フェニルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸n−ブチル、N−(フェニルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸i−プロピルやN−(フェニルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸i−ブチル等のN−(フェニルオキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸アルキル類;
N−ベンゼンスルホニルピロリジン−3−カルボン酸メチル、N−ベンゼンスルホニルピロリジン−3−カルボン酸エチル、N−ベンゼンスルホニルピロリジン−3−カルボン酸n−プロピル、N−ベンゼンスルホニルピロリジン−3−カルボン酸n−ブチル、N−ベンゼンスルホニルピロリジン−3−カルボン酸i−プロピル、N−ベンゼンスルホニルピロリジン−3−カルボン酸i−ブチル、N−(p−トルエンスルホニル)ピロリジン−3−カルボン酸メチル、N−(p−トルエンスルホニル)ピロリジン−3−カルボン酸エチル、N−(p−トルエンスルホニル)ピロリジン−3−カルボン酸n−プロピル、N−(p−トルエンスルホニル)ピロリジン−3−カルボン酸n−ブチル、N−(p−トルエンスルホニル)ピロリジン−3−カルボン酸i−プロピル、N−(o−ニトロベンゼンスルホニル)ピロリジン−3−カルボン酸メチル、N−(o−ニトロベンゼンスルホニル)ピロリジン−3−カルボン酸エチル、N−(o−ニトロベンゼンスルホニル)ピロリジン−3−カルボン酸n−プロピル、N−(o−ニトロベンゼンスルホニル)ピロリジン−3−カルボン酸n−ブチル、N−(o−ニトロベンゼンスルホニル)ピロリジン−3−カルボン酸i−プロピル、N−(o−ニトロベンゼンスルホニル)ピロリジン−3−カルボン酸i−ブチルやN−(p−トルエンスルホニル)ピロリジン−3−カルボン酸i−ブチル等のN−(アリールスルホニル)ピロリジン−3−カルボン酸アルキル類;
N−メタンスルホニルピロリジン−3−カルボン酸メチル、N−メタンスルホニルピロリジン−3−カルボン酸エチル、N−メタンスルホニルピロリジン−3−カルボン酸n−プロピル、N−メタンスルホニルピロリジン−3−カルボン酸n−ブチル、N−メタンスルホニルピロリジン−3−カルボン酸i−プロピルやN−メタンスルホニルピロリジン−3−カルボン酸i−ブチル等のN−アルカンスルホニルピロリジン−3−カルボン酸アルキル類。
本発明におけるN−置換ピロリジン−3−カルボン酸エステル(1)は、ラセミ体であってもよく、光学異性体同士が任意の割合で混じった混合物であってもよい。これらのラセミ体や混合物は新たに調製されたものでもよく、分割後のものでもよい。
N−置換ピロリジン−3−カルボン酸エステル(1)を、不斉加水分解する能力を有する酵素の存在下に加水分解することにより、光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸(2)が得られる。
上記酵素としては、微生物や動植物由来のリパーゼ、エステラーゼやプロテアーゼ等が挙げられる。該酵素としては、例えば、Achromobacter属、Alcaligenes属、Arthrobacter属、Aspergillus属、Bacillus属、Burkholderia属、Candida属、Chromobacterium属、Escherichia属、Geotrichuf属、Humicola属、Mucor属、Penicillium属、Phycomyces属、Pseudomonas属、Rhizopus属、Rhizomucor属、Saccharomyces属、Streptomyces属、Thermoanaerobium属、Thermus属、E Coli、豚、牛、羊、ウサギ、ヒトや小麦等に由来する酵素が挙げられる。
好ましい酵素としては、Rhizopus属、Aspergillus属、Chromobacterium属、Arthrobacter属由来のエステラーゼ、リパーゼやプロテアーゼ等が挙げられる。特に好ましい酵素としては、Rhizopus niveus、Aspergillus oryzae、Arthrobacter SC-6-98-28株やChromobacterium SC-YM-1(工業技術院 生命工学技術研究所 寄託番号 FERM P−14009)由来の酵素等が挙げられる。
上述したChromobacterium SC-YM-1由来の酵素の特に好ましい例としては、下記(e)、(f)又は(g)のいずれかのDNAによってコードされるアミノ酸配列からなる酵素を挙げることができる。
(e)配列番号1で示される塩基配列。
(f)配列番号1で示される塩基配列に併記されるアミノ酸配列において160番目のアミノ酸が下記のA群から選ばれるアミノ酸に置換され、且つ189番目のアミノ酸が下記のB群から選ばれるアミノ酸に置換されてなるアミノ酸配列をコードする塩基配列。
(g)前記(f)からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAの塩基配列であって、且つ前記(f)によりコードされるアミノ酸配列からなる酵素と同等な触媒機能を有する酵素のアミノ酸配列をコードする塩基配列。
(A群)
アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン及びセリン
(B群)
アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、スレオニン、フェニルアラニン、ヒスチジン、チロシン及びアルギニン
配列番号1で示される塩基配列を有するDNAは、例えば、クロモバクテリウム(Chromobacterium)SC-YM-1株(FERM P−14009)等の微生物から通常の方法でDNAライブラリーを作製し、このDNAライブラリーを鋳型に用いてPCRを行うことによって得ることができる。
このようにして得られたDNAに上記A群又はB群の部位特異的変異を導入するには、原型のDNA(ここでは野生型の遺伝子である)が組み込まれたプラスミドの1本鎖DNAを鋳型にして、変異を導入する塩基配列を含む合成オリゴヌクレオシドをプライマーとして変異型の遺伝子を合成すればよい。該合成法としては、例えば、Smithら(Genetic Engineering 31 Setlow,J. and Hollaender,A Plenum: New York)、Vlasukら(Experimental Manipulation of Gene Expression, Inouye,M :Academic Press, New York)やHos.N.Hunt ら(Gene, 77,51,1989)の方法等をあげることができる。
本発明においては、配列番号1で示される塩基配列に併記されるアミノ酸配列において160番目のアミノ酸が上記A群から選ばれるアミノ酸に置換され、且つ189番目のアミノ酸がグリシン以外のアミノ酸に置換されるように変異プライマーを調製し、PCR法による増幅を行えばよい。好ましくは、160番目のアミノ酸が上記のA群から選ばれるアミノ酸に置換され、且つ189番目のアミノ酸が上記のB群から選ばれるアミノ酸に置換されるような特異的変異を導入することが好ましい。
尚、配列番号1で示される塩基配列に併記されるアミノ酸配列において160番目及び189番目のアミノ酸に同時に部位特異的変異を導入してもよい。
本発明において、あるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAとは、例えば、「クローニングとシークエンス」(渡辺格監修、杉浦昌弘編集、1989、農村文化社発行)等に記載されるサザンハイブリダイゼーション方法において、(1)高イオン条件下[例えば、6XSSC(900mMの塩化ナトリウム、90mMのクエン酸ナトリウム)等が挙げられる。]に65℃の温度条件でハイブリダイズさせることによりあるDNAとDNA−DNAハイブリッドを形成し、(2)低イオン濃度下[例えば、0.1X SSC(15mMの塩化ナトリウム、1.5mMのクエン酸ナトリウム)等が用いられる。]に65℃の温度条件で30分保温した後でも該ハイブリッドが維持されるようなDNAをいう。
加水分解反応に供する酵素の形態は特に制限を受けるものではなく、単離されたものであってもよく、担体に固定化されたものであってもよく、これらの酵素を産生する微生物そのものの形であってもよく、該微生物の培養液等などの形であってもよい。
加水分解反応における温度は、酵素の性質によって異なるが、概ね0〜50℃の範囲である。好熱菌等のように高温を好む微生物や該微生物由来の酵素を用いるときは、50℃以上の反応温度であってもよい。
加水分解反応は、通常水の存在下に行われ、有機溶媒を共存させてもよい。共存させる有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノールや2−プロパノール等のアルコール系溶媒;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドやN−メチルピロリドン等のアミド系溶媒;ジメチルスルホキサイドやスルホラン等のスルホキサイド系溶媒;トルエン、ベンゼン、ヘキサンやヘプタン等の芳香族又は脂肪族の炭化水素系溶媒;ジエチルエーテル、メチル−tert−ブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、テトラフラン、ジオキサンやポリエチレングリコール等のエーテル系溶媒;アセトニトリルやベンゾニトリル等のニトリル系溶媒;ピリジン、2−メチル−5−エチルピリジンやトリエチルアミン等のアミン系溶媒;及びこれらの溶媒の混合物が挙げられる。
N−置換ピロリジン−3−カルボン酸エステル類(1)が水中で自然に加水分解を受ける場合には、有機溶媒を共存させた方が上記の自然加水分解を抑制することができるので、望ましい。
また、反応の進行に伴い水層のpH値が変化するのを防ぐため、リン酸塩等のバッファー中で反応を行ってもよく、水層のpHを一定に保つ為に、反応中に酸又はアルカリを添加してもよい。
加水分解反応終了後、N−置換ピロリジン−3−カルボン酸エステル類(1)における保護基Pが、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルキルオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルスルホニル基又はアリールスルホニル基の場合には、必要に応じて反応混合物より酵素を濾別後、場合により水層をアルカリ性にすることによって、光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸類(2)を、未反応のN−置換ピロリジン−3−カルボン酸エステル類(1)と分離することができる。次いで、上記の水層を酸性にすることによって、光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸類(2)を有機層へ抽出するか、又は、結晶として単離することができる。
また、水層を分離した後の有機層を濃縮するか、又は光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸類を溶解しにくい溶媒を添加することによって、光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸類(2)を結晶として単離することもできる。
光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸類(2)における保護基Pがアルキル基、アラルキル基又はアルケニル基である場合は、反応により生成するN−置換ピロリジン−3−カルボン酸類(2)が中性アミノ酸となるため、反応中のpHの変化が非常に小さくなる。したがって、反応溶媒としての水にバッファーを添加したり、反応中にアルカリを加えたりする必要もなく、必要に応じて、反応混合物に有機溶媒を添加した後に分液することによって、光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸類(2)を未反応のN−置換ピロリジン−3−カルボン酸エステル類(1)と分離することができる。分液後の水層を濃縮するか、又は分液後の水層に上記の光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸類(2)を溶解しにくい溶媒を添加することによって、該光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸類(2)を結晶として単離することができる。該方法では無機塩を含まない光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸類(2)を得ることができるので、工業的な製造法として有利である。N−置換ピロリジン−3−カルボン酸類(2)を結晶として単離せず、次の脱保護反応に供してもよい。
光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸類(2)は、未反応のN−置換ピロリジン−3−カルボン酸エステル類(1’)を加水分解することによっても得られる。例えば、上記の後処理によって得られた有機層に含まれる未反応のN−置換ピロリジン−3−カルボン酸エステル類(1’)を、酸又はアルカリの存在下に加水分解することによって、上述した酵素による不斉水解で得られた生成物とは逆の立体配置を有する光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸類(2)を得ることができる。
このような加水分解に用いられる酸としては、塩酸、硫酸、硝酸やリン酸等の無機酸が挙げられる。また、アルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムや水酸化リチウム等のアルカリ金属の水酸化物や、水酸化バリウム又は水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属の水酸化物等が挙げられる。
上記の加水分解反応における温度は、通常は−78〜150℃の範囲である。好ましい加水分解反応温度は、高温における副反応のラセミ化が進行しない温度範囲である。
加水分解反応終了後、光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸(2)における保護基Pがアルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルキルオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルスルホニル基又はアリールスルホニル基である場合には、反応混合物を酸性にすることにより、上記の光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸(2)を有機層に抽出するか、又は結晶として単離することができる。
一方、光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸(2)における保護基Pがアルキル基、アラルキル基又はアルケニル基である場合には、反応混合物を中性にすることによって、上記カルボン酸(2)を得ることができる。この際、前記カルボン酸(2)を結晶として単離することなく、次の反応に使用してもよい。
本発明においては、光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸(2)を脱保護反応させることにより、光学活性なピロリジン−3−カルボン酸(3)又はその塩を得ることができる。脱保護反応は、例えば「PROTECTIVE GROUPS IN ORGANIC SYNTHESIS Second Edition (John & Wiley, 1991)」に記載されているか、又は、該文献に引用されている方法によって、行うことができる。
脱保護反応により得られる光学活性なピロリジン−3−カルボン酸(3)は水溶性である。したがって、脱保護反応の際に酸やアルカリを使用すると、生成する無機塩と光学活性なピロリジン−3−カルボン酸(3)とを分離する必要が生じるので、脱保護反応に際しては、酸やアルカリを使用しなくても脱離する保護基を用いることが好ましい。このような保護基としては、例えば、ベンジル基、メチルベンジル基、ベンズヒドリル基、アリル基、ベンジルオキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基や9−フルオレニルメチルオキシカルボニル基等が挙げられる。
光学活性なピロリジン−3−カルボン酸(3)のアンモニウム塩は、酸の存在下に脱保護反応させた後、生じたアンモニウム塩を濾別することによって単離することができる。この場合の好ましい保護基としては、例えば、メトキシメチル基、トリフェニルメチル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、1−アダマンチルオキシカルボニル基、p−メトキシベンジルオキシカルボニル基やトリフルオロアセチル基等が挙げられる。
以下、実施例等により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
実施例1
ラセミ体のN−ベンジルピロリジン−3−カルボン酸エチルをメチル−t−ブチルエーテルに溶かした溶液(0.42%w/v)の5mlを、5mlの蒸留水とChromobacterium chocolatum IFO3758株由来の酵素液(100mg)の混合物中に加えた後、40℃で約20時間攪拌した。反応混合物をメンブランフィルターで濾過した後、得られた濾液に約5mlのメチル−t−ブチルエーテルを加えて、分液した。分液後の水層及び油層を、それぞれ、HPLC(高速液体クロマトグラフ)で分析した。
N−ベンジルピロリジン−3−カルボン酸エチルの分析には、CHIRALCEL OD−Hカラム(4.6mmΦx250mm )を用いた。一方、N−ベンジルピロリジン−3−カルボン酸の分析には、CHIROBIOTIC T(4.6mmΦx250mm)を用いた。結果は以下のとおりであった。これは、転化率60%以上に相当する。
油層中のN−ベンジルピロリジン−3−カルボン酸エチルは100%e.e.であり、対掌体は検出されなかった。一方、水層中のN−ベンジルピロリジン−3−カルボン酸は67%e.e.であった。該カルボン酸は、HPLC分析において、先に溶出するエナンチオマーが主成分であった。
実施例2
反応温度と反応時間をそれぞれ25℃と8.5時間に変更する以外は、実施例1と同様にして反応を行った。反応の結果は、次のとおりであった。
転化率45%;油層中のN−ベンジルピロリジン−3−カルボン酸エチルは67%e.e.;水層中のN−ベンジルピロリジン−3−カルボン酸は80%e.e.;該カルボン酸は、HPLC分析において、先に溶出するエナンチオマーが主成分であった。
実施例3−5
Chromobacterium chocolatum IFO3758株由来の酵素液に代えて、下表1に記載の酵素を用いる以外は、実施例1と同様にして反応を行った。結果を表1に示した。
なお、エナンチオー選択性は、実施例5のみ実施例1とは逆であり、実施例3及び4は実施例1と同じであった。
Figure 2006006134
調製例1
[Chromobacterium SC-YM-1(FERM P−14009)由来の酵素液の調製]
上記の実施例で使用したChromobacterium SC-YM-1株由来のエステラーゼ遺伝子導入大腸菌E.coli JM105/pCC160S189Y363term株は特開平7−213280号公報記載の方法に準して調製した。ここで、E.coli JM105/pCC160S189Y363term株が産生するエステラーゼとは、前述した配列番号1で示される塩基配列に併記されるアミノ酸配列において160番目のアミノ酸がセリンに置換され、且つ189番目のアミノ酸がチロシンに置換される特異的変異が導入された耐熱性酵素である。
試験管に、L-Broth培地(SIGMA社製)10mlを入れて、滅菌した。ここにアンピシリンを50μg/mlとなるように加え、さらにE.coli JM105/pCC160S189Y363term株のグリセロールストック0.1mlを加え、30℃で16時間振盪培養した。
500ml容のバッフル付三角フラスコにL-Broth培地(SIGMA社製)100mlを入れて滅菌した。ここにアンピシリンを50μl/mlとなるように加え、さらに、ここに上記の試験管で培養した培養液を1ml加え、30℃で攪拌培養した。培養開始から4時間後に、IPTGを1mMとなるように加えた。培養開始から12時間培養することにより培養液を得、これを酵素液とした。
本発明により得られる光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸(2)や、光学活性なピロリジン−3−カルボン酸又はその塩は医薬品の中間体化合物等として有用である。

Claims (10)

  1. 下式(1)で示されるN−置換ピロリジン−3−カルボン酸エステルを不斉加水分解する能力を有する酵素の存在下に加水分解し、得られた反応混合物から光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸を分離することを特徴とする下式(2)で示される光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸の製造方法。
    Figure 2006006134
    (1)
    Figure 2006006134
    (2)
    [式中、Pはイミノ基の保護基を表す。Rは炭素数1〜8の直鎖状アルキル基又は炭素数1〜8の分岐状アルキル基を表す。*印は不斉炭素原子であることを示す。]
  2. 下式(1)で示されるN−置換ピロリジン−3−カルボン酸エステルを不斉加水分解する能力を有する酵素の存在下に加水分解し、得られた反応混合物から光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸エステルを分離することを特徴とする下式(1’)で示される光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸エステルの製造方法。
    Figure 2006006134
    (1)
    Figure 2006006134
    (1')
    [式中、P、R及び*印は、請求項1記載と同じ定義である。]
  3. 不斉加水分解する能力を有する酵素が、Arthrobacter属、Aspergillus属、Chromobacterium属及びRhizopus属からなる群より選ばれる酵素である請求項1に記載の式(2)で示される光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸の製造方法。
  4. 不斉加水分解する能力を有する酵素が、Arthrobacter属、Aspergillus属、Chromobacterium属及びRhizopus属からなる群より選ばれる酵素である請求項2に記載の式(1’)で示される光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸エステルの製造方法。
  5. 不斉加水分解する能力を有する酵素が、Chromobacterium SC−YM−1(工業技術院 生命工学技術研究所 寄託番号 FERM P−14009)由来の酵素である請求項1又は3に記載の式(2)で示される光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸の製造方法。
  6. 不斉加水分解する能力を有する酵素が、Chromobacterium SC−YM−1(工業技術院 生命工学技術研究所 寄託番号 FERM P−14009)由来の酵素である請求項2又は4に記載の式(1’)で示される光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸エステルの製造方法。
  7. 不斉加水分解する能力を有する酵素が、下記(e)、(f)又は(g)のいずれかのDNAによってコードされるアミノ酸配列を有する酵素である請求項1、3又は5に記載の式(2)で示される光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸の製造方法。
    (e)配列番号1で示される塩基配列。
    (f)配列番号1で示される塩基配列に併記されるアミノ酸配列において160番目のアミノ酸が下記のA群から選ばれるアミノ酸に置換され、且つ189番目のアミノ酸が下記のB群から選ばれるアミノ酸に置換されてなるアミノ酸配列をコードする塩基配列。
    (g)前記(f)からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAの塩基配列であって、且つ前記(f)によりコードされるアミノ酸配列からなる酵素と同等な触媒機能を有する酵素のアミノ酸配列をコードする塩基配列。
    (A群)
    アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン及びセリン
    (B群)
    アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、スレオニン、フェニルアラニン、ヒスチジン、チロシン及びアルギニン
  8. 不斉加水分解する能力を有する酵素が、下記(e)、(f)又は(g)のいずれかのDNAによってコードされるアミノ酸配列を有する酵素である請求項2、4又は6に記載の式(1’)で示される光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸エステルの製造方法。
    (e)配列番号1で示される塩基配列。
    (f)配列番号1で示される塩基配列に併記されるアミノ酸配列において160番目のアミノ酸が下記のA群から選ばれるアミノ酸に置換され、且つ189番目のアミノ酸が下記のB群から選ばれるアミノ酸に置換されてなるアミノ酸配列をコードする塩基配列。
    (g)前記(f)からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAの塩基配列であって、且つ前記(f)によりコードされるアミノ酸配列からなる酵素と同等な触媒機能を有する酵素のアミノ酸配列をコードする塩基配列。
    (A群)
    アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン及びセリン
    (B群)
    アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、スレオニン、フェニルアラニン、ヒスチジン、チロシン及びアルギニン
  9. 請求項1記載の式(1)で示されるN−置換ピロリジン−3−カルボン酸エステルを不斉加水分解する能力を有する酵素の存在下に加水分解し、得られた反応混合物から光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸エステルを除去して請求項1記載の式(2)で示される光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸を得、次いで該光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸を脱保護反応に付すことを特徴とする下式(3)で示される光学活性なピロリジン−3−カルボン酸又はその塩の製造方法。
    Figure 2006006134
    (3)
    [式中、*印は上記と同じ定義である。]
  10. 請求項1記載の式(1)で示されるN−置換ピロリジン−3−カルボン酸エステルを不斉加水分解する能力を有する酵素の存在下に加水分解し、得られた反応混合物から式(2)で示される光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸を除去して請求項2記載の式(1’)で示される光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸エステルを得、次いで該光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸エステルを加水分解して請求項1記載の式(2)で示される光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸を得、次いで該光学活性なN−置換ピロリジン−3−カルボン酸を脱保護反応に付すことを特徴とする請求項9記載の式(3)で示される光学活性なピロリジン−3−カルボン酸又はその塩の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2010024445A1 (ja) * 2008-09-01 2010-03-04 ダイセル化学工業株式会社 光学活性なアミン誘導体を製造するための方法
JP5092065B1 (ja) * 2012-06-14 2012-12-05 ヱスビー食品株式会社 複層ルウおよびその製造方法
CN110511170A (zh) * 2019-09-10 2019-11-29 杭州澳赛诺生物科技有限公司 一种手性四氢吡咯-3-羧酸的合成方法

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