JP2006003493A - 形状転写方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 精度の高い光学素子を製造することができる形状転写方法を提供する。
【解決手段】 基板上のレジスト層に所定の立体形状を作成し、そのレジスト層に作成された形状を、複数のガスを使用するドライエッチング法によって基板に転写する形状転写方法において、レジスト層に作成された形状の計測値と基板に転写される形状の目標値とに応じて、レジスト層のエッチングレートと基板のエッチングレートとの比である選択比求め、この選択比に対応するガス流量比を予め取得した複数の曲線C1、C2、C3から求め、その流量比のガスを使用してドライエッチングを行うようにした。
【選択図】 図2
【解決手段】 基板上のレジスト層に所定の立体形状を作成し、そのレジスト層に作成された形状を、複数のガスを使用するドライエッチング法によって基板に転写する形状転写方法において、レジスト層に作成された形状の計測値と基板に転写される形状の目標値とに応じて、レジスト層のエッチングレートと基板のエッチングレートとの比である選択比求め、この選択比に対応するガス流量比を予め取得した複数の曲線C1、C2、C3から求め、その流量比のガスを使用してドライエッチングを行うようにした。
【選択図】 図2
Description
この発明はレジスト層に作成された立体形状をドライエッチング法によって基板に転写する形状転写方法に関する。
従来、この種の形状転写方法として、特開2000−107209号公報及び特開2003−393846号公報に開示されたものが知られている。
前者の方法は次の通りである。まず、主平面方向に複数段階の透過率を有するグレースケールマスクを使用してレジスト層を露光した後、現像することにより、所望のマイクロレンズに対応した立体形状にレジスト層を形成する。次に、ドライエッチングによってレジスト層に形成された立体形状を光学基板に転写する。
後者の方法は次の通りである。まず、基板上に形成すべきパターンの形状に応じて、そのパターンに対応する各場所でのエッチング選択比を求める。次に、このエッチング選択比を元に、レジストパターンの形状を決定し、そのレジストパターンを与えるようなグレースケールマスクパターンを決定する。その後、このグレースケールマスクを使用してレジストパターンを形成し、それをドライエッチングにより光学基板に転写する。
特開2000−107209号公報
特開2003−393846号公報
特開2000−107209号公報の方法では、事前に光学基板とレジスト層とのエッチング選択比(一定の値)を実験によって求め、そのエッチング選択比を使用してドライエッチングする。しかし、エッチング中にレジスト層と光学基板とは温度上昇によって変形し、レジスト層と光学基板との面積比が時間とともに変化するため、エッチング選択比が変化し、加工誤差が生じる。
また、特開2003−393846号公報の方法でも、レジストパターン形状にばらつきが生じるので、一定の選択比でドライエッチングを行なった場合、加工誤差が生じる。
以上のように、上記いずれの方法にも精度の高いマイクロレンズを製造することができないという問題がある。
この発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その課題は精度の高い光学素子を製造することができる形状転写方法を提供することである。
前述の課題を解決するため請求項1記載の発明は、基板上のレジスト層に所定の立体形状を作成し、そのレジスト層に作成された形状を、複数のガスを使用するドライエッチング法によって前記基板に転写する形状転写方法において、前記レジスト層に作成された形状の計測値と前記基板に転写される形状の目標値とに応じて、前記レジスト層のエッチングレートと前記基板のエッチングレートとの比を求め、この比に対応するガス流量比を予め取得したデータから求め、その流量比のガスを使用して前記ドライエッチングを行うことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の形状転写方法において、前記データは、予め把握された前記複数のガスの流量比と、データ取得用レジスト層のエッチングレート及びデータ取得用基板のエッチングレートの比との相関関係であることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の形状転写方法において、前記基板の材料は石英であり、前記複数のガスが酸素系ガスとフルオロカーボン系ガスとであることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1又は2記載の形状転写方法において、前記基板の材料は石英であり、前記複数のガスが酸素系ガスとハイドロフルオロカーボン系ガスとであることを特徴とする。
この発明の形状転写方法によれば、精度の高い光学素子を製造することができる。
以下この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1はグレースケールマスクを使用したマイクロレンズの製造方法の一例を示す図である。
まず、石英からなる基板10上にレジスト層20を形成する。このとき、レジスト層20としてはポジ型のものが使用される(図1(A)参照)。
次に、グレースケールマスク30の上方に投影光学系(図示せず)を配置し、グレースケールマスク30を介してレジスト層20に光を照射して、レジスト層20上にグレースケールマスク30の像を投影し、レジスト層20を露光する(図1(B)参照)。図1(B)において、凸形のマイクロレンズを形成する場合、グレースケールマスク30のハッチングを施した部分が円形のマスク部である。マスク部の周辺部から中心に行くにしたがって光の透過率が低くなる。グレースケールマスク30のハッチングを施していない部分は透明である。
その後、露光されたレジスト層20を現像する。このとき、強く光の照射を受けた部分の除去量は多く、弱く光の照射を受けた部分の除去量は少ないため、図1(C)に示すマイクロレンズに対応する立体形状(凸部20a)がレジスト層20に形成される。
最後に、レジスト層20と基板10とを複数のガスを用いて同時にドライエッチングする。その結果、レジスト層20が除去され、レジスト層20に形成された立体形状(凹凸形状)が基板10に転写される。このようにして、基板10の表面にマイクロレンズ10aが形成される(図1(D)参照)。
上記ドライエッチングは以下のようにして求められた選択比及びガス流量比で行なわれる。ドライエッチングはICP(誘導結合プラズマ)エッチング装置で行った。エッチングガスはArガスの他にエッチングの選択比に大きな影響を与える複数のガスからなる。
複数のガスとして、O2 ガス(酸素系ガス)及びCHF3 ガス(フルオロカーボン系ガス)を用いた。
図2は流量比と選択比との関係を示す図である。
図2において、縦軸及び横軸はそれぞれ選択比(基板のエッチングレートとレジスト層のエッチングレートとの比)及びマイクロレンズの径方向の寸法(単位:μm)を示す。
曲線C1、C2及びC3はO2 /CHF3 ガス流量比(パラメータ)をそれぞれ0.190、0.200及び0.210としたときのものである。
曲線C1、C2及びC3は予め用意した同じ材料の基板に所定のレンズ形状としたレジストを形成してドライエッチングをして得られたデータであり、実際製造する製品用基板に対してドライエッチングを行う前に取得されたものである。図2からO2 /CHF3 ガス流量比が高くなると選択比が低くなることがわかる。
図1(A)及び(B)の工程の後、レジスト現像液に浸してレジスト層2に形成する(図1(C)参照)。
レジスト層20の凸部20aの頂点の高さと凸部20aの径方向の任意の位置の高さとの差をa(計測値)、レジスト層20の凸部20aの径方向の任意の位置の高さとその任意の位置におけるマイクロレンズ(基板に製造すべきマイクロレンズ)の凸部の高さとの差をb(目標値)としたとき、選択比はb/aで表される。選択比はマイクロレンズの径方向の複数の位置で求められる。aはレジスト層20に形成された凸部20aの断面形状(高さ)を計測して得られる。
得られた選択比は図2の曲線C4として表される。
更に、この得られた選択比に対応するO2 /CHF3 ガス流量比を予め取得された曲線C1、C2及びC3に基づいて求める。曲線C1、C2及びC3を参照して求められた最適なO2 /CHF3 ガス流量比は0.198であった。すなわち、製造すべきマイクロレンズの形状に最も近い形状を得るにはガス流量比を0.198とすればよいことがわかった。
0.198及び0.200のガス流量比でドライエッチングを行ったときのそれぞれの形状誤差(高さ方向の寸法誤差)を調べた。
図3はガス流量比と形状誤差との関係を示す図である。
図3において、縦軸及び横軸はそれぞれ形状誤差(単位:nm)及びマイクロレンズの径方向の寸法(単位:μm)を示す。
図3において、実線C5及び破線C6はそれぞれガス流量比が0.198及び0.200のときのものである。
図3から、ガス流量比が0.198のときには、ガス流量比が0.200のときより形状誤差が小さくなっていることがわかる。
この実施形態によれば、最適な流量比のガスを用いてドライエッチングが行われるので、精度の高いマイクロレンズを製造することができる。
なお、上記実施形態では酸素系ガスとしてO2 ガスを用いたが、これに代えてCOやCO2 等を用いてもよい。また、フルオロカーボン系ガスとしてCHF3 ガスを用いたが、これに代えてC2F6、C3 F8、C4F6 等を用いてもよい。更に、フルオロカーボン系ガスに代えてハイドロフルオロカーボン系ガス(CHF3 、CH2F2等)を用いてもよい。
また、エッチング方式はICPエッチングに限られるものではなく、例えば反応性イオンエッチング等であってもよい。
更に、マイクロレンズ以外の光学素子、例えばシリンドリカルレンズに対してもこの発明を同様に適用することができる。シリンドリカルレンズの場合、法線方向(シリンドリカルレンズの長手方向と直交する方向)がマイクロレンズの径方向に対応する。
10 基板
20 レジスト層
20 レジスト層
Claims (4)
- 基板上のレジスト層に所定の立体形状を作成し、そのレジスト層に作成された形状を、複数のガスを使用するドライエッチング法によって前記基板に転写する形状転写方法において、
前記レジスト層に作成された形状の計測値と前記基板に転写される形状の目標値とに応じて、前記レジスト層のエッチングレートと前記基板のエッチングレートとの比を求め、この比に対応するガス流量比を予め取得したデータから求め、その流量比のガスを使用して前記ドライエッチングを行うことを特徴とする形状転写方法。 - 前記データは、予め把握された前記複数のガスの流量比と、データ取得用レジスト層のエッチングレート及びデータ取得用基板のエッチングレートの比との相関関係であることを特徴とする請求項1記載の形状転写方法。
- 前記基板の材料は石英であり、前記複数のガスが酸素系ガスとフルオロカーボン系ガスとであることを特徴とする請求項1又は2記載の形状転写方法。
- 前記基板の材料は石英であり、前記複数のガスが酸素系ガスとハイドロフルオロカーボン系ガスとであることを特徴とする請求項1又は2記載の形状転写方法。
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JP2000223714A (ja) * | 1998-11-25 | 2000-08-11 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | 半導体装置 |
JP2001093598A (ja) * | 1999-07-22 | 2001-04-06 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | コンタクト構造および半導体装置 |
JP2002321941A (ja) * | 2001-04-20 | 2002-11-08 | Sony Corp | 光学素子の製造方法 |
JP2005101232A (ja) * | 2003-09-24 | 2005-04-14 | Tokyo Electron Ltd | マイクロレンズの形成方法 |
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2004
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