JP2006000724A - 有機溶媒回収装置及び有機溶媒回収方法 - Google Patents

有機溶媒回収装置及び有機溶媒回収方法 Download PDF

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茂和 畑野
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澄男 山内
Hiroyoshi Shizukuishi
広悦 雫石
Yuichi Okuzaki
友一 奥崎
Katsuo Seki
勝男 関
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Abstract

【課題】 微量物質の分析において、抽出に用いた有機溶媒を、濃縮のため蒸散させた際、有機溶媒の廃棄量低減と、再利用によるランニングコストを低減すること。
【解決手段】 吸着剤が充填されるカラム2と吸着系統3と脱着系統5とを備えている。吸着系統3は、有機溶媒を含有する第1ガスをカラム2に供給する第1配管9と、第1ガスが吸着剤を通じることにより生成される第2ガスをカラム2から排出する第2配管10とを備えている。脱着系統5は、第1ガスより高温である第3ガスをカラム2に供給する第3配管19と、第3ガスが吸着剤を通じることにより生成される第4ガスをカラム2から排出する第4配管18と、第4ガスを冷却することにより、第4ガスから有機溶媒を除去して第3ガスを生成する凝縮装置14とを備えている。このとき、カラム2に充填される吸着剤は、有機溶媒の吸着と脱着とを繰り返して使用される。これにより、有機溶媒の気化廃棄量低減と有機溶媒の再利用が可能となり、また、吸着剤の使用量を削減することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ガス中に含まれる有機溶媒を回収する有機溶媒回収装置及び有機溶媒回収方法に関し、特に、分析機器から放出されるガス中の有機溶媒を回収するときに利用される有機溶媒回収装置及び有機溶媒回収方法に関する。
供試材に微量に含まれるダイオキシン類に例示される有機物質の濃度の分析が広く実施されている。その分析では、まず、n−ヘキサンに例示される有機溶媒を用いて供試材からダイオキシン類が抽出される。その有機溶媒は、加熱された窒素が通じられて蒸発し、濃縮される。濃縮された有機溶媒は、GC−MS(ガスクロマトグラフ質量分析)に例示される機器分析を用いて分析されて、その供試材に含まれるダイオキシン類の濃度が定量される。その濃縮により排出される窒素は、大気中に放散か、もしくは冷却されることにより、その窒素に含有される有機溶媒が凝縮し、その有機溶媒が除去される。その窒素は、さらに、活性炭に通じられることにより、その窒素に含有される有機溶媒が活性炭に吸着され、有機溶媒がさらに除去されて環境に放出される。その活性炭は、その有機溶媒を所定量以上吸着すると廃棄される。このような分析では、有機溶媒、活性炭の使用量を低減し、ランニングコストを低減することが望まれている。
特開平05−269338号公報には、無排水で溶剤回収を行う方法が開示されている。その溶剤回収方法では、活性炭に吸着した溶剤を脱着する脱着工程で脱着に使用した水蒸気の凝縮排水を溶剤と分離した後、活性炭を内蔵した吸着塔に送り、排水中に溶解している不純物を吸着除去した後、高圧水蒸気と間接熱交換させて低温、低圧の水蒸気とし、その水蒸気をその脱着工程で使用する水蒸気として再利用すると共に、不純物を吸着したその吸着筒内の活性炭を不純物に対し溶解作用のある溶剤で抽出再生し、不純物を溶解した溶剤を不純物と溶剤に物理的に分離して、得られた溶剤は不純物を吸着したその吸着筒内の活性炭の抽出再生に利用し、残部は焼却処分する。
特開平05−269338号公報
従来の分析装置では、供試物質から分析対象物質を抽出することに利用された有害な有機溶媒を前記分析対象物質の濃度が高くなるように濃縮するときに分析装置から排気されるガスは大気放散が一般的であり、大気汚染の一要因となっていた。また、有機溶媒を吸着除去する場合においては、有機溶媒により破過した吸着剤は使い捨てにしていたため、多量の吸着剤を使用し、ランニングコストが高かった。また溶剤回収装置においては、吸着剤の脱着ガスとして水蒸気を用いていたため、水と溶剤の分離や廃水処理が必要であるなど複雑な工程を要していた。
本発明は、上記技術水準に鑑み、吸着剤の交換頻度を低減することにより吸着剤の使用量を低減し、また凝縮装置の廃熱を再利用した環境に優しく、ランニングコストを抑えた有機溶媒回収装置、有機溶媒回収方法を提供することにある。更に本発明は、有機溶媒回収装置から発生するガスおよび有機溶媒を回収、再利用する有機溶媒回収装置を具備した環境保全型の分析システムを構築することにある。
以下に、発明を実施するための最良の形態・実施例で使用される符号を括弧付きで用いて、課題を解決するための手段を記載する。この符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための最良の形態・実施例の記載との対応を明らかにするために付加されたものであり、特許請求の範囲に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
本発明による有機溶媒回収装置(1)(21)(41)は、吸着剤が充填されるカラム(2)(22)(42)と、吸着系統(3)(23)(43)と、脱着系統(5)(25)(45)とを備えている。吸着系統(3)(23)(43)は、供試物質から分析対象物質を抽出することに利用された有機溶媒を含有し、有機溶媒を分析対象物質の濃度が高くなるように濃縮するときに排気される第1ガスをカラム(2)(22)(42)に供給する第1配管(9)(29)(49)と、第1ガスが吸着剤を通じることにより生成される第2ガスをカラム(2)(22)(42)から排出する第2配管(10)(30)(50)とを備えている。脱着系統(5)(25)(45)は、第1ガスより高温である第3ガスをカラム(2)(22)(42)に供給する第3配管(19)(39)(59)と、第3ガスが吸着剤を通じることにより生成される第4ガスをカラム(2)(22)(42)から排出する第4配管(18)(38)(58)と、第4ガスを冷却することにより、第4ガスから有機溶媒を除去して第3ガスを生成する凝縮装置(14)(34)(46)とを備えている。
その分析対象物質は、その供試物質よりその有機溶媒に溶け易い有機物質である。そのような有機物質としては、ダイオキシン類が例示される。カラム(2)(22)(42)に充填される吸着剤は、有機溶媒の吸着と脱着とを繰り返して使用され、使用済みの吸着剤の廃棄、新品の吸着剤の再充填の頻度を減少させ、供試物質から分析対象物質を抽出するときの吸着剤の使用量を削減することができる。さらに、有機溶媒回収装置(1)(21)(41)が適用される分析装置は、その吸着剤に一旦吸着された有機溶媒を分析対象物質の抽出に再利用することができ、有機溶媒の使用量を削減することができる。脱着系統(5)(25)(45)は、第3ガスに関して閉じた系を形成することができ、有機溶媒回収装置(1)(21)(41)は、有機溶媒が外部に排出されることを防止する点で好ましい。
吸着系統(3)は、有機溶媒を分析対象物質の濃度が高くなるように濃縮するときに排気される第1ガスを冷却することにより、第1ガスから有機溶媒を除去する他の凝縮装置(6)を更に備えている。このとき、有機溶媒回収装置(1)は、カラム(2)に充填される吸着剤の負担を軽減することができる。
本発明による有機溶媒回収装置(41)は、凝縮装置(46)を吸着系統(43)に接続させる切替バルブを更に備えている。凝縮装置(46)は、切替バルブにより吸着系統(43)に接続されるときに、有機溶媒を分析対象物質の濃度が高くなるように濃縮するときに排気されるガスを冷却することにより、そのガスから有機溶媒を除去して第1ガスを生成することが好ましい。
吸着系統(3)(23)(43)は、他の吸着剤が充填される副カラム(2)(22)(42)を更に備えている。副カラム(2)(22)(42)は、第2ガスを他の吸着剤を通じて排出する。このとき、有機溶媒回収装置(1)(21)(41)は、有機溶媒をより確実に除去することができる。
脱着系統(5)(25)(45)は、凝縮装置(14)(34)(46)から排出される熱を利用して第3ガスを加熱するガス加熱器(17)(37)(57)を更に備えていることが省エネルギーの点で好ましい。
本発明による分析装置は、本発明による有機溶媒回収装置(1)(21)(41)と、有機溶媒を用いて供試物質から分析対象物質を抽出する濃縮装置(11)(31)(51)とを備えていることが好ましい。このとき、第1ガスは、濃縮装置により排出されるガスに由来する。その分析装置は、さらに、有機溶媒回収装置(1)(21)(41)から最終的に排出される排気ガスを濃縮装置(11)(31)(51)に導入し、供試物質から分析対象物質を抽出することに利用された有機溶媒を分析対象物質の濃度が高くなるように濃縮するときに用いるガスとして再利用する。その分析装置は、さらに、有機溶媒回収装置(1)(21)(41)から回収される有機溶媒を供試物質から分析対象物質を抽出する溶媒として再利用する。
本発明による有機溶媒回収方法は、吸着剤が充填されるカラム(42)と、凝縮装置(46)と、第1バルブ(52)と、第2バルブ(53)を備えている有機溶媒回収装置(41)を用いて実行される。本発明による有機溶媒回収方法は、吸着工程と、脱着工程とを備えている。吸着工程では、第1バルブ(52)が供試物質から分析対象物質を抽出することに利用された有機溶媒を含有して有機溶媒を分析対象物質の濃度が高くなるように濃縮するときに排気される第1ガスを凝縮装置(46)に供給し、凝縮装置(46)が第1ガスを冷却することより第1ガスから有機溶媒を除去して第2ガスを生成し、第2バルブ(53)が第2ガスをカラム(42)に供給する。脱着工程では、第1バルブ(52)がカラム(42)から排気される第3ガスを凝縮装置(46)に供給し、凝縮装置(46)が第3ガスを冷却することより第3ガスから有機溶媒を除去して第4ガスを生成し、第2バルブ(53)が第4ガスをカラム(42)に供給する。
本発明による有機溶媒回収方法は、吸着剤が充填されるカラム(42)と、凝縮装置(46)とを備えている有機溶媒回収装置(41)を用いて実行される。本発明による有機溶媒回収方法は、供試物質から分析対象物質を抽出することに利用された有機溶媒を分析対象物質の濃度が高くなるように濃縮するときに排気される第1ガスを凝縮装置(46)を用いて冷却することにより第1ガスから有機溶媒を除去し、カラム(42)に供給する吸着工程と、カラム(42)から排出される第4ガスを凝縮装置(46)を用いて冷却することにより第4ガスから有機溶媒を除去して生成される第3ガスをカラム(42)に供給する脱着工程とを備えている。このとき、凝縮装置(46)は、吸着工程と脱着工程と切り替えるときに、停止しないで連続して運転されることが好ましい。
本発明による有機溶媒回収装置及び有機溶媒回収方法によると、カラムに吸着された有機溶媒を回収すると同時にカラム中の吸着剤の再生処理も同時に行っているので、吸着剤の交換頻度を低減でき、吸着剤の使用量を低減し、また、また凝縮装置の廃熱を再利用しているので環境に優しく、ランニングコストを抑えることができる。また、該有機溶媒回収装置を具備した分析装置によると、該有機溶媒回収装置から発生するガスおよび有機溶媒を回収、再利用するため、吸着剤、抽出用有機溶媒、濃縮用ガス量を低減した分析システムの構築が可能となる。
図面を参照して、本発明による有機溶媒回収装置の実施の形態を記載する。その有機溶媒回収装置21は、図1に示されているように、主活性炭塔22と吸着系統23と脱着系統25とを備えている。有機溶媒回収装置21は、供試物質中のダイオキシン類の濃度を定量分析する分析装置に適用される。その分析装置は、有機溶媒回収装置21とともにダイオキシン濃縮装置31と図示されていない分析装置本体とを備えている。ダイオキシン濃縮装置31は、n−ヘキサン(以下、「ヘキサン」と略記される。)を用いて供試物質からダイオキシン類を抽出し、そのダイオキシン類を含有するヘキサンを濃縮してサンプルを生成する。ダイオキシン濃縮装置31は、さらに、その濃縮の過程で、ヘキサンを微量(数vol%)に含有する窒素ガスを排出する。その分析装置本体は、ダイオキシン濃縮装置31により生成されたサンプルのダイオキシン類の濃度をGC−MS(ガスクロマトグラフ質量分析)により定量分析することにより、その供試物質のダイオキシン類の濃度を定量する。このような分析装置本体は、周知である。
主活性炭塔22は、内部に活性炭が充填されている塔である。
吸着系統23は、副活性炭塔28と配管29と配管30とを備えている。ダイオキシン濃縮装置31は、配管29を介して、主活性炭塔22の塔頂に接続されている。配管29は、図示されていない弁が途中に設置されている。その弁は、開放されることにより配管29にガスが流れ、閉鎖されることにより配管29にガスが流れることを遮断する。
副活性炭塔28は、活性炭が内部に充填されている塔である。その活性炭の量は、主活性炭塔22の活性炭の量より少ない。副活性炭塔28は、配管30を介して主活性炭塔22の塔底に接続されている。配管30は、図示されていない弁が途中に設置されている。その弁は、開放されることにより配管30にガスが流れ、閉鎖されることにより配管30にガスが流れることを遮断する。副活性炭塔28は、主活性炭塔22から排出された排気を活性炭に通じて環境に排気する。
脱着系統25は、ヘキサン凝縮装置34とヘキサン回収容器35と送気ポンプ36とガス加熱器37とを備え、窒素が脱着系統25の内部と外部とを出入りしない閉じた系を形成している。ヘキサン凝縮装置34は、配管38を介して、主活性炭塔22の塔頂に接続されている。配管38は、図示されていない弁が途中に設置されている。その弁は、開放されることにより配管38にガスが流れ、閉鎖されることにより配管38にガスが流れることを遮断する。ヘキサン凝縮装置34は、主活性炭塔22から排出されるガスを冷却してそのガスに含有されるヘキサンを凝縮させることにより、そのガスをヘキサンと窒素とを分離する。ヘキサン回収容器35は、ヘキサン凝縮装置34により凝縮されたヘキサンを貯留する。ヘキサン回収容器35に貯留されたヘキサンは、精製されて、ダイオキシン濃縮装置31により供試物質からダイオキシン類を抽出してサンプルを生成することに再度利用される。
送気ポンプ36は、ヘキサン凝縮装置34により生成された窒素を加圧してガス加熱器37に供給する。ガス加熱器37は、配管39を介して、主活性炭塔22の塔底に接続されている。配管39は、図示されていない弁が途中に設置されている。その弁は、開放されることにより配管39にガスが流れ、閉鎖されることにより配管39にガスが流れることを遮断する。ヘキサン凝縮装置34の廃熱を利用して、送気ポンプ36から供給される窒素を加熱して主活性炭塔22に供給する。このような廃熱の利用は、省エネルギーの点で好ましい。
有機溶媒回収装置21は、有機溶媒回収装置1よりヘキサン凝縮装置の個数が少なく、有機溶媒回収装置1より初期投資が小さい点で好ましい。
本発明による有機溶媒回収方法の実施の形態は、有機溶媒回収装置21を用いて実行され、吸着工程と脱着工程とから形成されている。このような吸着工程と脱着工程とは、交互に繰り返して実行される。
その吸着工程では、まず、配管29と配管30との弁が開放され、配管38と配管39との弁が閉鎖される。その後、ダイオキシン濃縮装置31が運転される。このとき、ダイオキシン濃縮装置31は、ヘキサンを用いて供試物質からダイオキシン類を抽出し、そのダイオキシン類を含有するヘキサンを濃縮してサンプルを生成する。ダイオキシン濃縮装置31は、さらに、その濃縮の過程で、ヘキサンを含有する窒素ガスを排出する。
配管29は、ダイオキシン濃縮装置31により排出された窒素ガスを主活性炭塔22に供給する。主活性炭塔22は、供給された窒素ガスが含有するヘキサンを活性炭に吸着させることにより、ヘキサンの濃度が減少した窒素ガスを生成して副活性炭塔28に供給する。副活性炭塔28は、供給された窒素ガスが含有するヘキサンを活性炭に吸着させることにより、ヘキサンの濃度がさらに減少した窒素ガスを生成して環境に排気する。
ダイオキシン濃縮装置31の運転が終了すると、配管29と配管30との弁が閉鎖されて、吸着工程が終了する。
その脱着工程は、ダイオキシン濃縮装置31が運転されていないときに、実行される。脱着工程では、ダイオキシン濃縮装置31が停止された後に、配管29と配管30との弁が閉鎖され、配管38と配管39との弁が開放される。その後、ヘキサン凝縮装置34と送気ポンプ36とガス加熱器37とが運転される。このとき、配管38は、主活性炭塔22から排出される窒素ガスをヘキサン凝縮装置34に供給する。ヘキサン凝縮装置34は、主活性炭塔22から供給される窒素ガスを−20℃まで冷却して、その窒素ガスに含有されるヘキサンを凝縮させることにより、その窒素ガスをヘキサンと窒素とを分離する。ヘキサン回収容器35は、ヘキサン凝縮装置34により凝縮されたヘキサンを貯留する。
送気ポンプ36は、ヘキサン凝縮装置34により生成された窒素ガスを加圧してガス加熱器37に供給する。ガス加熱器37は、ヘキサン凝縮装置34の廃熱を利用して、送気ポンプ36から供給される窒素ガスを80℃にまで加熱して主活性炭塔22に供給する。主活性炭塔22では、供給された窒素ガスにより活性炭が加熱され、活性炭に吸着されたヘキサンが脱着される。主活性炭塔22は、供給された窒素ガスに脱着されたヘキサンを含有させ、ヘキサンの濃度が増加した窒素ガスを生成してヘキサン凝縮装置34に供給する。
ダイオキシン濃縮装置31が運転される時刻の所定時間前に、ヘキサン凝縮装置6と送気ポンプ36とガス加熱器37との運転が停止され、配管38と配管39との弁が閉鎖されて、脱着工程が終了する。または、主活性炭塔22から排気される窒素ガスのヘキサン濃度が概ね平衡に達してヘキサン凝縮装置34によりヘキサン回収されることができなくなると、ヘキサン凝縮装置6と送気ポンプ36とガス加熱器37との運転が停止され、配管38と配管39との弁が閉鎖されて、脱着工程が終了する。
このような有機溶媒回収方法によれば、主活性炭塔22の活性炭は、繰り返して使用され、使用済みの活性炭の廃棄、新品の活性炭の再充填の頻度を減少させ、活性炭の使用量を削減することができる。本発明による有機溶媒回収方法によれば、さらに、活性炭に一旦吸着されたヘキサンをダイオキシン類の抽出に再利用することができ、有機溶媒回収装置21が適用される分析装置は、ヘキサンの使用量を削減することができる。
主活性炭塔22の活性炭は、キシレンの吸着が飽和したときに、主活性炭塔22からヘキサンが比較的に高濃度である窒素ガスが排出される。有機溶媒回収装置21は、吸着系統23で主活性炭塔22の下流側に副活性炭塔28を備え、主活性炭塔22から排出された窒素ガスが含有するヘキサンを副活性炭塔28の活性炭に吸着させることにより、ヘキサンの濃度が減少した窒素ガスを生成して環境に排気することができる。
主活性炭塔22の活性炭は、脱着工程の終了の直後に高温であり、ヘキサンの吸着の効率が小さい。このため、有機溶媒回収装置21では、脱着工程の終了の直後に吸着工程を開始するときに、吸着工程の初期に主活性炭塔22からヘキサンが比較的に高濃度である窒素ガスが排出される。有機溶媒回収装置21は、吸着系統23で主活性炭塔22の下流側に副活性炭塔28を備え、供給された窒素ガスが含有するヘキサンを副活性炭塔28の活性炭に吸着させることにより、ヘキサンの濃度が減少した窒素ガスを生成して環境に排気することができる。このため、有機溶媒回収装置21では、脱着工程の終了の直後に吸着工程を開始することができる。
図2は、本発明による有機溶媒回収装置の実施の他の形態を示している。その有機溶媒回収装置1は、主活性炭塔2と吸着系統3と脱着系統5とを備えている。有機溶媒回収装置1は、既述の実施の形態における有機溶媒回収装置21と同様にして、供試物質中のダイオキシン類の濃度を定量分析する分析装置に適用される。すなわち、その分析装置は、有機溶媒回収装置1とともにダイオキシン濃縮装置11と図示されていない分析装置本体とを備えている。ダイオキシン濃縮装置11は、ヘキサンを用いて供試物質からダイオキシン類を抽出し、そのダイオキシン類を含有するヘキサンを濃縮してサンプルを生成する。ダイオキシン濃縮装置11は、さらに、その濃縮の過程で、ヘキサンを微量(数vol%)に含有する窒素ガスを排出する。その分析装置本体は、ダイオキシン濃縮装置11により生成されたサンプルのダイオキシン類の濃度を定量分析することにより、その供試物質のダイオキシン類の濃度を定量する。
主活性炭塔2は、内部に活性炭が充填されている塔である。
吸着系統3は、ヘキサン凝縮装置6とヘキサン回収容器7と副活性炭塔8とを備えている。ヘキサン凝縮装置6は、ダイオキシン濃縮装置11に接続されている。ヘキサン凝縮装置6は、さらに、配管9を介して、主活性炭塔2の塔頂に接続されている。配管9は、図示されていない弁が途中に設置されている。その弁は、開放されることにより配管9にガスが流れ、閉鎖されることにより配管9にガスが流れることを遮断する。ヘキサン凝縮装置6は、ダイオキシン濃縮装置11から排出されるガスを冷却してそのガスに含有されるヘキサンを凝縮させることにより、そのガスをヘキサンと窒素とを分離する。ヘキサン回収容器7は、ヘキサン凝縮装置6により凝縮されたヘキサンを貯留する。ヘキサン回収容器7に貯留されたヘキサンは、精製されて、ダイオキシン濃縮装置11により供試物質からダイオキシン類を抽出してサンプルを生成することに再度利用される。
副活性炭塔8は、活性炭が内部に充填されている塔である。その活性炭の量は、主活性炭塔2の活性炭の量より少ない。副活性炭塔8は、配管10を介して主活性炭塔2の塔底に接続されている。配管10は、図示されていない弁が途中に設置されている。その弁は、開放されることにより配管10にガスが流れ、閉鎖されることにより配管10にガスが流れることを遮断する。副活性炭塔8は、主活性炭塔2から排出された排気を活性炭に通じて環境に排気する。
脱着系統5は、ヘキサン凝縮装置14とヘキサン回収容器15と送気ポンプ16とガス加熱器17とを備え、窒素が脱着系統5の内部と外部とを出入りしない閉じた系を形成している。ヘキサン凝縮装置14は、配管18を介して、主活性炭塔2の塔頂に接続されている。配管18は、図示されていない弁が途中に設置されている。その弁は、開放されることにより配管18にガスが流れ、閉鎖されることにより配管18にガスが流れることを遮断する。ヘキサン凝縮装置14は、主活性炭塔2から排出されるガスを冷却してそのガスに含有されるヘキサンを凝縮させることにより、そのガスをヘキサンと窒素とを分離する。ヘキサン回収容器15は、ヘキサン凝縮装置14により凝縮されたヘキサンを貯留する。ヘキサン回収容器15に貯留されたヘキサンは、精製されて、ダイオキシン濃縮装置11により供試物質からダイオキシン類を抽出してサンプルを生成することに再度利用される。
送気ポンプ16は、ヘキサン凝縮装置14により生成された窒素を加圧してガス加熱器17に供給する。ガス加熱器17は、配管19を介して、主活性炭塔2の塔底に接続されている。配管19は、図示されていない弁が途中に設置されている。その弁は、開放されることにより配管19にガスが流れ、閉鎖されることにより配管19にガスが流れることを遮断する。ヘキサン凝縮装置14の廃熱を利用して、送気ポンプ16から供給される窒素を加熱して主活性炭塔2に供給する。このような廃熱の利用は、省エネルギーの点で好ましい。
本発明による有機溶媒回収方法の実施の形態は、有機溶媒回収装置1を用いて実行され、吸着工程と脱着工程とから形成されている。このような吸着工程と脱着工程とは、交互に繰り返して実行される。
その吸着工程では、まず、配管9と配管10との弁が開放され、配管18と配管19との弁が閉鎖される。その後、ヘキサン凝縮装置6が運転され、ダイオキシン濃縮装置11が運転される。このとき、ダイオキシン濃縮装置11は、ヘキサンを用いて供試物質からダイオキシン類を抽出し、そのダイオキシン類を含有するヘキサンを濃縮してサンプルを生成する。ダイオキシン濃縮装置11は、さらに、その濃縮の過程で、ヘキサンを含有する窒素ガスを排出する。
ヘキサン凝縮装置6は、ダイオキシン濃縮装置11から排出される窒素ガスを−20℃まで冷却して、その窒素ガスに含有されるヘキサンを凝縮させることにより、その窒素ガスをヘキサンと窒素とを分離する。ヘキサン回収容器7は、ヘキサン凝縮装置6により凝縮されたヘキサンを貯留する。配管9は、ヘキサン凝縮装置6により分離された窒素を主活性炭塔2に供給する。主活性炭塔2は、供給された窒素ガスが含有するヘキサンを活性炭に吸着させることにより、ヘキサンの濃度が減少した窒素ガスを生成して副活性炭塔8に供給する。副活性炭塔8は、供給された窒素ガスが含有するヘキサンを活性炭に吸着させることにより、ヘキサンの濃度がさらに減少した窒素ガスを生成して環境に排気する。
ダイオキシン濃縮装置11の運転が終了すると、ヘキサン凝縮装置6の運転が停止され、配管9と配管10との弁が閉鎖されて、吸着工程が終了する。
その脱着工程は、ダイオキシン濃縮装置11が運転されていないときに、実行される。脱着工程では、ダイオキシン濃縮装置11が停止された後に、配管9と配管10との弁が閉鎖され、配管18と配管19との弁が開放される。その後、ヘキサン凝縮装置14と送気ポンプ16とガス加熱器17とが運転される。このとき、配管18は、主活性炭塔2から排出される窒素ガスをヘキサン凝縮装置14に供給する。ヘキサン凝縮装置14は、主活性炭塔2から供給される窒素ガスを−20℃まで冷却して、その窒素ガスに含有されるヘキサンを凝縮させることにより、その窒素ガスをヘキサンと窒素とを分離する。ヘキサン回収容器15は、ヘキサン凝縮装置14により凝縮されたヘキサンを貯留する。
送気ポンプ16は、ヘキサン凝縮装置14により生成された窒素ガスを加圧してガス加熱器17に供給する。ガス加熱器17は、ヘキサン凝縮装置14の廃熱を利用して、送気ポンプ16から供給される窒素ガスを80℃にまで加熱して主活性炭塔2に供給する。主活性炭塔2では、供給された窒素ガスにより活性炭が加熱され、活性炭に吸着されたヘキサンが脱着される。主活性炭塔2は、供給された窒素ガスに脱着されたヘキサンを含有させ、ヘキサンの濃度が増加した窒素ガスを生成してヘキサン凝縮装置14に供給する。
ダイオキシン濃縮装置11が運転される時刻の所定時間前に、ヘキサン凝縮装置6と送気ポンプ16とガス加熱器17との運転が停止され、配管18と配管19との弁が閉鎖されて、脱着工程が終了する。または、主活性炭塔2から排気される窒素ガスのヘキサン濃度が概ね平衡に達してヘキサン凝縮装置14によりヘキサン回収されることができなくなると、ヘキサン凝縮装置6と送気ポンプ16とガス加熱器17との運転が停止され、配管18と配管19との弁が閉鎖されて、脱着工程が終了する。
本発明による有機溶媒回収方法によれば、主活性炭塔2の活性炭は、繰り返して使用され、使用済みの活性炭の廃棄、新品の活性炭の再充填の頻度を減少させ、活性炭の使用量を削減することができる。本発明による有機溶媒回収方法によれば、さらに、活性炭に一旦吸着されたヘキサンをダイオキシン類の抽出に再利用することができ、有機溶媒回収装置1が適用される分析装置は、ヘキサンの使用量を削減することができる。
有機溶媒回収装置1では、ダイオキシン濃縮装置11と主活性炭塔2との間にヘキサン凝縮装置6が介設されている。このため、主活性炭塔2には、既述の実施の形態における主活性炭塔22よりヘキサンの濃度が小さい窒素ガスが供給される。このため、主活性炭塔2の活性炭は、既述の実施の形態における主活性炭塔22の活性炭よりキシレンの吸着が遅く飽和し、飽和したときに、主活性炭塔2からヘキサンが比較的に高濃度である窒素ガスが排出される。有機溶媒回収装置1は、吸着系統3で主活性炭塔2の下流側に副活性炭塔8を備え、主活性炭塔2から排出された窒素ガスが含有するヘキサンを副活性炭塔8の活性炭に吸着させるが、副活性炭塔8の活性炭の寿命を既述の実施の形態における副活性炭塔28より延長させることができる。
主活性炭塔2の活性炭は、脱着工程の終了の直後に高温であり、ヘキサンの吸着の効率が小さい。このため、有機溶媒回収装置1では、脱着工程の終了の直後に吸着工程を開始するときに、吸着工程の初期に主活性炭塔2からヘキサンが比較的に高濃度である窒素ガスが排出される。有機溶媒回収装置1は、吸着系統3で主活性炭塔2の下流側に副活性炭塔8を備え、供給された窒素ガスが含有するヘキサンを副活性炭塔8の活性炭に吸着させることにより、ヘキサンの濃度が減少した窒素ガスを生成して環境に排気することができる。このため、有機溶媒回収装置1では、脱着工程の終了の直後に吸着工程を開始することができる。
図3は、本発明による有機溶媒回収装置の実施のさらに他の形態を示している。その有機溶媒回収装置41は、主活性炭塔42と吸着系統43と脱着系統45とを備えている。有機溶媒回収装置41は、既述の実施の形態における有機溶媒回収装置1と同様にして、供試物質中のダイオキシン類の濃度を定量分析する分析装置に適用される。その分析装置は、有機溶媒回収装置41とともにダイオキシン濃縮装置51と図示されていない分析装置本体とを備えている。ダイオキシン濃縮装置51は、ヘキサンを用いて供試物質からダイオキシン類を抽出し、そのダイオキシン類を含有するヘキサンを濃縮してサンプルを生成する。ダイオキシン濃縮装置51は、さらに、その濃縮の過程で、ヘキサンを微量に含有する窒素ガスを排出する。その分析装置本体は、ダイオキシン濃縮装置51により生成されたサンプルのダイオキシン類の濃度を定量分析することにより、その供試物質のダイオキシン類の濃度を定量する。
主活性炭塔42は、内部に活性炭が充填されている塔である。
吸着系統43は、ヘキサン凝縮装置46とヘキサン回収容器47と副活性炭塔48とを備えている。有機溶媒回収装置41は、さらに、切替バルブ52、53を備えている。切替バルブ52、53は、それぞれ三方弁から形成され、ヘキサン凝縮装置46を吸着系統43または脱着系統45の一方に接続する。ヘキサン凝縮装置46は、切替バルブ52、53により吸着系統43に接続されるときに、ダイオキシン濃縮装置51に接続され、配管49を介して主活性炭塔42の塔頂に接続されている。ヘキサン凝縮装置46は、ダイオキシン濃縮装置51から排出されるガスを冷却してそのガスに含有されるヘキサンを凝縮させることにより、そのガスをヘキサンと窒素とを分離する。ヘキサン回収容器47は、ヘキサン凝縮装置46により凝縮されたヘキサンを貯留する。ヘキサン回収容器47に貯留されたヘキサンは、精製されて、ダイオキシン濃縮装置51により供試物質からダイオキシン類を抽出してサンプルを生成することに再度利用される。
副活性炭塔48は、活性炭が内部に充填されている塔である。その活性炭の量は、主活性炭塔42の活性炭の量より少ない。副活性炭塔48は、配管50を介して主活性炭塔42の塔底に接続されている。配管50は、図示されていない弁が途中に設置されている。その弁は、開放されることにより配管50にガスが流れ、閉鎖されることにより配管50にガスが流れることを遮断する。副活性炭塔48は、主活性炭塔42から排出された排気を活性炭に通じて環境に排気する。
脱着系統45は、送気ポンプ56とガス加熱器57とを備えている。脱着系統45は、ヘキサン凝縮装置46が切替バルブ52、53により脱着系統45に接続されるときに、窒素ガスがヘキサン凝縮装置46と送気ポンプ56とガス加熱器57とを循環する閉じた系を形成することができる。すなわち、ヘキサン凝縮装置46は、切替バルブ52、53により脱着系統45に接続されるときに、配管58を介して入口が主活性炭塔42の塔頂に接続され、出口が送気ポンプ56に接続されている。このとき、ヘキサン凝縮装置46は、主活性炭塔42から排出されるガスを冷却してそのガスに含有されるヘキサンを凝縮させることにより、そのガスをヘキサンと窒素とを分離する。ヘキサン回収容器47は、ヘキサン凝縮装置46により凝縮されたヘキサンを貯留する。ヘキサン回収容器47に貯留されたヘキサンは、精製されて、ダイオキシン濃縮装置51により供試物質からダイオキシン類を抽出してサンプルを生成することに再度利用される。
送気ポンプ56は、ヘキサン凝縮装置46により生成された窒素を加圧してガス加熱器57に供給する。ガス加熱器57は、配管59を介して、主活性炭塔42の塔底に接続されている。配管59は、図示されていない弁が途中に設置されている。その弁は、開放されることにより配管59にガスが流れ、閉鎖されることにより配管59にガスが流れることを遮断する。ヘキサン凝縮装置46の廃熱を利用して、送気ポンプ56から供給される窒素を加熱して主活性炭塔42に供給する。このような廃熱の利用は、省エネルギーの点で好ましい。
有機溶媒回収装置41は、さらに、有機溶媒回収装置1よりヘキサン凝縮装置の個数が少なく、有機溶媒回収装置1より初期投資が小さい点で好ましい。
本発明による有機溶媒回収方法の実施のさらに他の形態は、有機溶媒回収装置41を用いて実行され、吸着工程と脱着工程とから形成されている。このような吸着工程と脱着工程とは、交互に繰り返して実行される。さらに、ヘキサン凝縮装置46は、連続的に運転され、吸着工程と脱着工程との両方で運転されている。
その吸着工程では、まず、切替バルブ52、53によりヘキサン凝縮装置46が吸着系統43に接続され、配管50の弁が開放され、配管59の弁が閉鎖される。すなわち、切替バルブ52は、配管58をヘキサン凝縮装置46の入口に接続し、ダイオキシン濃縮装置51とヘキサン凝縮装置46とを接続しない。切替バルブ53は、ヘキサン凝縮装置46の出口を配管49に接続し、ヘキサン凝縮装置46の出口を配管59に接続しない。その後、ダイオキシン濃縮装置51が運転される。このとき、ダイオキシン濃縮装置51は、ヘキサンを用いて供試物質からダイオキシン類を抽出し、そのダイオキシン類を含有するヘキサンを濃縮してサンプルを生成する。ダイオキシン濃縮装置51は、さらに、その濃縮の過程で、ヘキサンを含有する窒素ガスを排出する。
ヘキサン凝縮装置46は、ダイオキシン濃縮装置51から排出される窒素ガスを−20℃まで冷却して、その窒素ガスに含有されるヘキサンを凝縮させることにより、その窒素ガスをヘキサンと窒素とを分離する。ヘキサン回収容器47は、ヘキサン凝縮装置46により凝縮されたヘキサンを貯留する。配管49は、ヘキサン凝縮装置46により分離された窒素を主活性炭塔42に供給する。主活性炭塔42は、供給された窒素ガスが含有するヘキサンを活性炭に吸着させることにより、ヘキサンの濃度が減少した窒素ガスを生成して副活性炭塔48に供給する。副活性炭塔48は、供給された窒素ガスが含有するヘキサンを活性炭に吸着させることにより、ヘキサンの濃度がさらに減少した窒素ガスを生成して環境に排気する。
ダイオキシン濃縮装置51の運転が終了すると、ヘキサン凝縮装置46の運転が停止され、配管50の弁が閉鎖されて、吸着工程が終了する。
その脱着工程は、ダイオキシン濃縮装置51が運転されていないときに、実行される。脱着工程では、ダイオキシン濃縮装置51が停止された後に、切替バルブ52、53によりヘキサン凝縮装置46が脱着系統45に接続され、配管50の弁が閉鎖され、配管59の弁が開放される。すなわち、切替バルブ52は、ダイオキシン濃縮装置51とヘキサン凝縮装置46とを接続し、配管58をヘキサン凝縮装置46の入口に接続しない。切替バルブ53は、ヘキサン凝縮装置46の出口を送気ポンプ56に接続し、ヘキサン凝縮装置46の出口を配管49に接続しない。その後、送気ポンプ56とガス加熱器57とが運転される。このとき、配管58は、主活性炭塔42から排出される窒素ガスをヘキサン凝縮装置46に供給する。ヘキサン凝縮装置46は、主活性炭塔42から供給される窒素ガスを−20℃まで冷却して、その窒素ガスに含有されるヘキサンを凝縮させることにより、その窒素ガスをヘキサンと窒素とを分離する。ヘキサン回収容器47は、ヘキサン凝縮装置46により凝縮されたヘキサンを貯留する。
送気ポンプ56は、ヘキサン凝縮装置46により生成された窒素ガスを加圧してガス加熱器57に供給する。ガス加熱器57は、ヘキサン凝縮装置46の廃熱を利用して、送気ポンプ56から供給される窒素ガスを80℃にまで加熱して主活性炭塔42に供給する。主活性炭塔42では、供給された窒素ガスにより活性炭が加熱され、活性炭に吸着されたヘキサンが脱着される。主活性炭塔42は、供給された窒素ガスに脱着されたヘキサンを含有させ、ヘキサンの濃度が増加した窒素ガスを生成してヘキサン凝縮装置46に供給する。
ダイオキシン濃縮装置51が運転される時刻の所定時間前に、ヘキサン凝縮装置46と送気ポンプ56とガス加熱器57との運転が停止され、配管59の弁が閉鎖されて、脱着工程が終了する。または、主活性炭塔42から排気される窒素ガスのヘキサン濃度が概ね平衡に達してヘキサン凝縮装置46によりヘキサン回収されることができなくなると、ヘキサン凝縮装置46と送気ポンプ56とガス加熱器57との運転が停止され、配管59の弁が閉鎖されて、脱着工程が終了する。
主活性炭塔42は、吸着工程と脱着工程とで活性体に窒素ガスを通じる方向が異なっている。なお、吸着工程と脱着工程とで活性体に窒素ガスを通じる方向を一致させることもできるが、窒素ガスは、本実施例のように、吸着工程で上から下に通され、脱着工程で上から下に通されることが好ましい。
本発明による有機溶媒回収方法によれば、主活性炭塔42の活性炭は、繰り返して使用され、使用済みの活性炭の廃棄、新品の活性炭の再充填の頻度を減少させ、活性炭の使用量を削減することができる。本発明による有機溶媒回収方法によれば、さらに、活性炭に一旦吸着されたヘキサンをダイオキシン類の抽出に再利用することができ、有機溶媒回収装置41が適用される分析装置は、ヘキサンの使用量を削減することができる。
ヘキサン凝縮装置46は、連続的に運転され、吸着工程と脱着工程との両方で運転されている。冷凍機は、一般的に、室温より低い−20℃を生成するときに、予備運転が必要である。有機溶媒回収装置41によれば、本発明による有機溶媒回収方法を実行するときに、連続的に運転され、ヘキサン凝縮装置46を予備運転する必要がなく好ましい。
主活性炭塔42の活性炭は、脱着工程の終了の直後に高温であり、ヘキサンの吸着の効率が小さい。このため、有機溶媒回収装置41では、脱着工程の終了の直後に吸着工程を開始するときに、吸着工程の初期に主活性炭塔42からヘキサンが比較的に高濃度である窒素ガスが排出される。有機溶媒回収装置41は、吸着系統43で主活性炭塔42の下流側に副活性炭塔48を備え、供給された窒素ガスが含有するヘキサンを副活性炭塔48の活性炭に吸着させることにより、ヘキサンの濃度が減少した窒素ガスを生成して環境に排気することができる。このため、有機溶媒回収装置41では、脱着工程の終了の直後に吸着工程を開始することができる。
図1は、本発明による有機溶媒回収装置の実施の形態を示す回路ブロック図である。 図2は、本発明による有機溶媒回収装置の実施の他の形態を示す回路ブロック図である。 図3は、本発明による有機溶媒回収装置の実施のさらに他の形態を示す回路ブロック図である。
符号の説明
1 :有機溶媒回収装置
2 :主活性炭塔
3 :吸着系統
5 :脱着系統
6 :ヘキサン凝縮装置
7 :ヘキサン回収容器
8 :副活性炭塔
9 :配管
10:配管
11:ダイオキシン濃縮装置
14:ヘキサン凝縮装置
15:ヘキサン回収容器
16:送気ポンプ
17:ガス加熱器
18:配管
19:配管
21:有機溶媒回収装置
22:主活性炭塔
23:吸着系統
25:脱着系統
26:ヘキサン凝縮装置
27:ヘキサン回収容器
28:副活性炭塔
29:配管
30:配管
31:ダイオキシン濃縮装置
34:ヘキサン凝縮装置
35:ヘキサン回収容器
36:送気ポンプ
37:ガス加熱器
38:配管
39:配管
41:有機溶媒回収装置
42:主活性炭塔
43:吸着系統
45:脱着系統
46:ヘキサン凝縮装置
47:ヘキサン回収容器
48:副活性炭塔
49:配管
50:配管
51:ダイオキシン濃縮装置
52:切替バルブ
53:切替バルブ
54:ヘキサン凝縮装置
55:ヘキサン回収容器
56:送気ポンプ
57:ガス加熱器
58:配管
59:配管

Claims (9)

  1. 吸着剤が充填されるカラムと、
    吸着系統と、
    脱着系統とを具備し、
    前記吸着系統は、
    供試物質から分析対象物質を抽出することに利用された有機溶媒を含有して前記有機溶媒を前記分析対象物質の濃度が高くなるように濃縮するときに排気される第1ガスを前記カラムに供給する第1配管と、
    前記第1ガスが前記吸着剤を通じることにより生成される第2ガスを前記カラムから排出する第2配管とを備え、
    前記脱着系統は、
    前記第1ガスより高温である第3ガスを前記カラムに供給する第3配管と、
    前記第3ガスが前記吸着剤を通じることにより生成される第4ガスを前記カラムから排出する第4配管と、
    前記第4ガスを冷却することにより、前記第4ガスから前記有機溶媒を除去して前記第3ガスを生成する凝縮装置とを備える
    有機溶媒回収装置。
  2. 請求項1において、
    前記吸着系統は、前記第1ガスを冷却することにより、前記有機溶媒を除去する他の凝縮装置を更に備える
    有機溶媒回収装置。
  3. 請求項1または請求項2のいずれかにおいて、
    別途吸着剤が充填される副カラムを更に備え、
    前記副カラムにより、前記第2ガス中に含まれる残存有機溶媒を更に吸着除去して排出する有機溶媒回収装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかにおいて、
    前記脱着系統は、前記凝縮装置から排出される熱を利用して前記第3ガスを加熱するガス加熱器を更に備える
    有機溶媒回収装置。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載される有機溶媒回収装置と、
    供試物質から分析対象物質を抽出することに利用された有機溶媒を前記分析対象物質の濃度が高くなるように濃縮する濃縮装置
    とを具備する分析装置。
  6. 請求項5において、
    前記有機溶媒回収装置から最終的に排出される排気ガスを前記濃縮装置に導入し、前記供試物質から前記分析対象物質を抽出することに利用された有機溶媒を前記分析対象物質の濃度が高くなるように濃縮するときに用いるガスとして再利用する
    分析装置。
  7. 請求項5または請求項6のいずれかにおいて、
    前記有機溶媒回収装置から回収される有機溶媒を前記供試物質から前記分析対象物質を抽出する溶媒として再利用する
    分析装置。
  8. 吸着剤が充填されるカラムと、
    凝縮装置と、
    第1バルブと、
    第2バルブ
    を備える有機溶媒回収装置を用いて実行される有機溶媒回収方法であり、
    吸着工程と、
    脱着工程とを具備し、
    前記吸着工程では、前記第1バルブが供試物質から分析対象物質を抽出することに利用された有機溶媒を含有して前記有機溶媒を前記分析対象物質の濃度が高くなるように濃縮するときに排気される第1ガスを前記凝縮装置に供給し、前記凝縮装置が前記第1ガスを冷却することより前記第1ガスから前記有機溶媒を除去して前記第2ガスを生成し、前記第2バルブが前記第2ガスを前記カラムに供給し、
    前記脱着工程では、前記第1バルブが前記カラムから排気される第3ガスを前記凝縮装置に供給し、前記凝縮装置が前記第3ガスを冷却することより前記第3ガスから前記有機溶媒を除去して前記第4ガスを生成し、前記第2バルブが前記第4ガスを前記カラムに供給する
    有機溶媒回収方法。
  9. 吸着剤が充填されるカラムと、
    凝縮装置
    とを備える有機溶媒回収装置を用いて実行される有機溶媒回収方法であり、
    供試物質から分析対象物質を抽出することに利用された有機溶媒を前記分析対象物質の濃度が高くなるように濃縮するときに排気される第1ガスを前記凝縮装置を用いて冷却することにより前記第1ガスから前記有機溶媒を除去し、前記カラムに供給し、前記カラムを通過後のガスを第2ガスとして排気する吸着工程と、
    前記カラムから排出される第4ガスを前記凝縮装置を用いて冷却することにより前記第4ガスから前記有機溶媒を除去して生成される第3ガスを前記カラムに供給する脱着工程とを具備し、
    前記凝縮装置は、前記吸着工程と前記脱着工程と切り替えるときに、連続して運転される
    有機溶媒回収方法。
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