JP2005539009A - 新規の効力のあるタキサンを含む細胞毒性物質、および、それらの治療用途 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、新規の細胞毒性物質およびそれらの治療用途に関する。より特定には、本発明は、新規のタキサン、新規のタキサンを含む新規の細胞毒性物質、および、それらの治療用途に関する。選択された細胞集団を標的とすることが可能な細胞結合性物質にタキサンを化学的に結合させることによって、タキサンを選択された細胞集団に標的化様式で送達するため、これら新規の細胞毒性物質は治療用途を有する。
細胞毒性物質の特異性は、細胞毒性物質を細胞結合性物質に結合させることによる標的化送達で大いに改善することができる。
結合基がC−7にある場合、C−10位は、遊離のヒドロキシル置換基ではなく、むしろエステル、エーテルまたはカルバメート置換基を有する。C−10にエステルまたはカルバメート置換基が存在すると、高い効力のタキソイドが生産されることがこれまでに示されている(I.Ojima等,J.Med Chem.,39:3889〜3896(1996年))。しかしながら、C−10に遊離のヒドロキシル基、C−7に結合基を有するタキサンの効力に関する研究はなされていない。
本発明の一実施態様において、高い細胞毒性を有し、依然として多くの病気の治療に効果的に用いることができる新規のタキサンが開示される。
本発明の第三の実施態様において、C−3’NまたはC−3’に多種多様な異なる置換基、C−7、C−10、C−2’またはC−3’NもしくはC−3’に結合基を有し、それでも依然として高い効力を維持する新規のタキサンが開示される。
本発明の第五の実施態様において:
(a)細胞結合性物質に結合した治療上有効な量の1以上の新規のタキサン、および、
(b)製薬上許容できるキャリアー、希釈剤、または、賦形剤、
を含む治療用組成物が開示される。
図1は、様々なタキサンの構造を示す化学式であり、上記のOjima等により説明されたより効能のあるタキサンのうちいくつかを示す。
図3は、3種のタキサンの構造を示す。タキサン1は、C−10にエステル基、C−7に結合基を有する。タキサン2’およびタキサン3’はいずれも、C−10に遊離のヒドロキシ基、C−7に結合基を有する。
図6は、以前に説明されていない、R3および/またはR4に置換基を有する本発明に係る新規のジスルフィド含有タキサンのいくつかの構造を示す化学式である。
図8は、タキサン2’製造における合成工程を示す。
図10は、タキサン1および2’のA431細胞に対するインビトロでの効力の比較を示す。
図12は、SCIDマウスにおける、抗−EGF受容体と抗体−タキサンとの結合体の、ヒト扁平上皮ガン(A431)異種移植片に対する抗腫瘍作用を示す。
図14は、標的抗原陽性細胞系A431に対する抗EGF受容体−タキサン結合体の細胞毒性決定の結果と、標的抗原を発現しないA431細胞系に対するN901−タキサン結合体の細胞毒性決定の結果を示す。
図16a、16bおよび16cは、本発明の第二の態様に係る新規のタキサンの製造における合成工程を示す。
図18は、本発明の第二の態様に係る新規のタキサンのインビトロでの細胞毒性を示す。
本発明は、高い細胞毒性を保持し、細胞結合性物質に効果的に結合可能な新規のタキサンを説明する。これまでに、C−10に保護されたヒドロキシル基を有するタキサンが高い効力を有することが示されている(米国特許第6,340,701号、米国特許第6,372,738号、および、米国特許第6,436,931号)。本発明の第一の態様は、C−10位が保護されていなくても高い効力を達成することができるという予想外の発見に基づいている。C−10に遊離のヒドロキシ基を有するタキサンは、それでも依然として、C−7に保護されたヒドロキシ基(例えば結合基)が存在する限り、高い効力を維持する。
また、これまでに、C−3’N位にベンズアミドまたはtert−ブチルオキシカルボニルアミノ(−NH−t−BOC)置換基を、その他の置換基(アリールまたは直鎖状、分岐状もしくは環状アルキル基)と共に有するタキサンが、高い効力を有することが示されている。本発明の第二の態様は、C−3’Nの位置にベンズアミドまたは−NH−t−BOC基を有さなくても、高い効力を達成することができるという予想外の知見に基づいている。アルキル、アルケニルまたは複素環式側鎖を有する多数の様々なアミドまたはカルバメート置換基を、効力を少しも失うことなく用いることができる。結合基は、C−3’、C−3’Nの側鎖に、または、C−10、C−7またはC−2’位に導入することができる。
用語「アルキル」は、特に他の規定がない限り、直鎖状、分岐状または環状であることを意味する。
分岐状アルキルの例としては、イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、および、2−エチル−プロピルが挙げられる。
アルケニルおよびシクロアルケニルの例としては、イソブテニル、ヘキセニル、シクロペンテニル、およびシクロヘキセニルが挙げられる。
置換アリールの例としては、例えば、上述したような、アルキル基、ハロゲン(例えばCl、BrもしくはF)、ニトロ基、アミノ基、スルホン酸基、カルボン酸基、ヒドロキシ基、または、アルコキシ基で置換されたアリールが挙げられる。
直鎖状、分岐状または環状アルキルまたはアルケニルエステルの例としては、メチル、エチル、イソプロピル、アリル、クロトニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニルエステルが挙げられる。
実施態様(1)〜(4)において、R1は、H、電子求引基、例えばF、NO2、CN、Cl、CHF2およびCF3であるか、または、電子供与基、例えば−OCH3、−OCH2CH3、−NR7R8および−OR9である。R1’およびR1”は、同一または異なって、H、電子求引基、例えばF、NO2、CN、Cl、CHF2、および、CF3であるか、または、電子供与基、例えば−OCH3、−OCH2CH3、−NR7R8および−OR9である。
より好ましくは、R1は−OCH3であり、メタ位に存在し、R1’およびR1”の一方は−OCH3であり、他方はHである。
アルキルおよびアルケニルエステルの好ましい例としては、−OCOCH3,−OCOCH2CH3、クロトニル、および、ジメチルアクリロイルが挙げられる。アルキルおよびアルケニルエーテルの好ましい例としては、メチル、エチル、アリル、プロピル、プロペニル、および、イソブテニルエーテルが挙げられる。カルバメートの好ましい例としては、−OCONHCH2CH3、−OCONHCH2CH2CH3、−OCO−モルホリノ、−OCO−ピペラジノ、−OCO−ピペリジノ、−OCO−N−メチルピペラジノが挙げられる。好ましくは、R2はHである。
実施態様(1)、(3)および(4)において、R3は、1〜10個の炭素原子を有するアルキルもしくはアルケニル、3〜10個の炭素原子を有するシクロアルキルもしくはシクロアルケニル、アリール、または、複素環式基である。
実施態様(2)において、R3は、−CH=C(CH3)2である。
実施態様(1)および(2)において、R5は結合基であり、R6は、上記の実施態様(1)、(2)および(4)に関するR2と同じ定義を有する。
実施態様(3)において、R6は、上記の実施態様(1)、(2)および(4)に関するR2と同じ定義を有する。
適切な結合基は当業界周知であり、例えば、ジスルフィド結合、チオエーテル結合、酸不安定性結合、光不安定性結合、ペプチダーゼ不安定性結合、および、エステラーゼ不安定性結合を形成し得る結合基が挙げられる。好ましくは、ジスルフィド基、および、チオエーテル基である。
−(CR13R14)m(CR15R16)n(OCH2CH2)ySZ、−CO(CR13R14)m(CR15R16)n(OCH2CH2)ySZ、−(CR13R14)m(CR17=CR18)(CR15R16)m(OCH2CH2)ySZ、−CO−(CR13R14)m(CR17=CR18)(CR15R16)m(OCH2CH2)ySZ、−CONR12(CR13R14)m(CR15R16)n(OCH2CH2)ySZ、フリル−XSZ、オキサゾリル−XSZ、チアゾリル−XSZ、チオフェンイル−XSZ、イミダゾリル−XSZ、モルホリノ−XSZ、−ピペラジノ−XSZ、ピペリジノ−XSZ、CO−フリル−XSZ、CO−チオフェンイル−XSZ、CO−チアゾリル−XSZ、および、−CO−N−メチルピペラジノ−XSZ、−CO−モルホリノ−XSZ、−CO−ピペラジノ−XSZ、−CO−ピペリジノ−XSZおよび−CO−N−メチルピペラジノ−XSZであり、式中:
Zは、HまたはSRであり、
Xは、1〜10個の炭素原子を有する直鎖状アルキルまたは分岐状アルキル、または、2〜20個の繰り返しエチレンオキシ単位を有するポリエチレングリコールスペーサーであり;
RおよびR12は、同一または異なって、1〜10個の炭素原子を有する直鎖状アルキル、分岐状アルキルまたは環状アルキル、または、単純または置換アリール、または、複素環式であり、加えてR12は、Hも可能であり、
R13、R14、R15、および、R16は、同一または異なって、H、または、1〜4個の炭素原子を有する直鎖状または分岐状アルキルであり、
R17およびR18は、H、または、メチルであり、
nは、1〜10の整数であり、
mは、1〜10の整数であり、また、0でもよく、
yは、1〜20の整数であり、また、0でもよい。
実施態様(5)〜(9)において、R1は、H、電子求引基、例えばF、NO2、CN、Cl、CHF2、および、CF3、または、電子供与基、例えば−OCH3、−OCH2CH3、−NR7R8および−OR9であり、R1’およびR1”は、同一または異なって、H、電子求引基、例えばF、NO2、CN、Cl、CHF2、および、CF3、または、電子供与基、例えば−OCH3、−OCH2CH3、−NR7R8および−OR9である。
好ましくは、R1は、−OCH3、Cl、F、NO2、および、CF3である。
より好ましくは、R1は、−OCH3であり、メタ位に存在し、R1’およびR1”の一方は−OCH3であり、他方はHである。
実施態様(8)および(9)において、R2、R5およびR6は、同一または異なって、H、またはそれぞれC−10、C−7およびC−2’位の酸素原子と一緒になって複素環式エーテルもしくはアリールエーテル、複素環式エステルもしくはアリールエステル、または、複素環式カルバメートもしくはアリールカルバメート、アルキル基中に1〜10個の炭素原子を有する直鎖状、分岐状もしくは環状アルキルエステル、アルケニル中に2〜10個の炭素原子を有する直鎖状、分岐状もしくは環状アルケニルエステル、1〜10個の炭素原子を有する直鎖状、分岐状もしくは環状アルキルエーテル、2〜10個の炭素原子を有する直鎖状、分岐状もしくは環状アルケニルエーテル、または、式−OCOXで示されるカルバメート(式中、Xは、窒素含有複素環式基であり、例えばピペリジノ、モルホリノ、ピペラジノおよびN−メチルピペラジノである)、または、式−OCONR10R11で示されるカルバメート(式中、R10およびR11は、同一または異なって、H、1〜10個の炭素原子を有する直鎖状、分岐状もしくは環状アルキル、または、単純アリールもしくは置換アリールである)である。
アルキルおよびアルケニルエステルの好ましい例としては、−OCOCH3、−OCOCH2CH3、クロトニル、および、ジメチルアクリロイルが挙げられる。アルキルおよびアルケニルエーテルの好ましい例としては、メチル、エチル、アリル、プロピル、プロペニルおよびイソブチルエーテルが挙げられる。カルバメートの好ましい例としては、−OCONHCH2CH3、−OCO−モルホリノ、−OCO−ピペラジノ、または−OCO−N−メチルピペラジノが挙げられる。
実施態様(5)において、R2は結合基であり、R5およびR6は、実施態様(8)および(9)と同じ定義を有する。
実施態様(7)において、R6は、結合基またはHであり、R2およびR5は、実施態様(8)および(9)と同じ定義を有する。
実施態様(9)において、R4は結合基であり、R3は、実施態様(5)、(6)および(7)と同じ定義を有する。
−(CR13R14)m(CR15R16)n(OCH2CH2)ySZ、−CO(CR13R14)m(CR15R16)n(OCH2CH2)ySZ、−(CR13R14)m(CR17=CR18)(CR15R16)m(OCH2CH2)ySZ、−CO−(CR13R14)m(CR17=CR18)(CR15R16)m(OCH2CH2)ySZ、−CONR12(CR13R14)m(CR15R16)n(OCH2CH2)ySZ、フリル−XSZ、オキサゾリル−XSZ、チアゾリル−XSZ、チオフェンイル−XSZ、イミダゾリル−XSZ、モルホリノ−XSZ、−ピペラジノ−XSZ、ピペリジノ−XSZ、CO−フリル−XSZ、CO−チオフェンイル−XSZ、CO−チアゾリル−XSZ、および、−CO−N−メチルピペラジノ−XSZ、−CO−モルホリノ−XSZ、−CO−ピペラジノ−XSZ、−CO−ピペリジノ−XSZ、および−CO−N−メチルピペラジノ−XSZであり、
式中:
Zは、HまたはSRであり、
Xは、1〜10個の炭素原子を有する直鎖状アルキルまたは分岐状アルキル、または、2〜20個の繰り返しエチレンオキシ単位を有するポリエチレングリコールスペーサーであり;
RおよびR12は、同一または異なって、1〜10個の炭素原子を有する直鎖状アルキル、分岐状アルキルまたは環状アルキル、または、単純または置換アリール、または、複素環式であり、加えてR12は、Hも可能であり、
R13、R14、R15、および、R16は、同一または異なって、H、または、1〜4個の炭素原子を有する直鎖状または分岐状アルキルであり、
R17およびR18は、H、または、メチルであり、
nは、1〜10の整数であり、
mは、1〜10の整数であり、また、0でもよく、
yは、1〜20の整数であり、また、0でもよい。
−抗体フラグメント、例えばsFv、Fab、Fab’、および、F(ab’)2(Parham,J.Immunol.131:2895〜2902(1983年);Spring等,J.Immunol.113:470〜478(1974);Nisonoff等,Arch.Biochem.Biophys.89:230〜244(1960年));
−インターフェロン(例えばα、β、γ);
−リンフォカイン、例えばIL−2、IL−3、IL−4、IL−6;
−ホルモン、例えばインスリン、TRH(甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン),MSH(メラニン細胞刺激ホルモン)、ステロイドホルモン、例えばアンドロゲンおよびエストロゲン;
−ビタミン、例えば葉酸;
−成長因子、および、コロニー刺激因子、例えばEGP、TGF−α、G−CSF、M−CSF、および、GM−CSF(Burgess,Immunology Today 5:155〜158(1984年));および、
−トランスフェリン(O’Keefe等,J.Biol.Chem.260:932〜937(1985年))等である。
(a)有効量の、細胞結合性物質に結合した1以上のタキサン、および、
(b)製薬上許容できるキャリアー、希釈剤、または、賦形剤
を含む治療用組成物も提供する。
適切な製薬上許容できるキャリアー、希釈剤、および、賦形剤は周知であり、当業者によって、臨床的な状況の根拠に基づき決定することができる。
インビトロでの使用例としては、自家骨髄を処理し、その後の同じ患者にそれらを移植することにより、病気の細胞または悪性細胞を殺すこと:骨髄を処理し、その後それらを移植することにより、コンピテントT細胞を殺して移植片対宿主疾患(GVHD)を防ぐこと;細胞培養を処理することにより、標的抗原を発現しない望ましい変異体を除く全ての細胞を殺すこと;または、望ましくない抗原を発現する変異体を殺すこと、が挙げられる。
臨床的なエクスビボでの使用の例は、ガン治療における自家移植もしくは自己免疫疾患における治療の前に、腫瘍細胞または骨髄由来のリンパ系細胞を除去すること、または、移植の前に、T細胞およびその他の自己由来のリンパ系細胞または同種骨髄もしくは組織を除去することによりGVHDを防ぐこと、である。治療は、以下のように行うことができる。骨髄を患者またはその他の個体から回収し、次に、本発明の細胞毒性物質を濃度約10μM〜1pMの範囲で添加した血清含有培地で、約37℃で約30分間〜約48時間インキュベートする。インキュベーション濃度および時間の正確な条件、すなわち投与量は、当業者により容易に決定される。インキュベーションの後、骨髄細胞を血清含有培地で洗浄し、既知の方法に従って患者の静脈内に戻す。患者が、その他の治療(例えば骨髄回収時と、処理した細胞の自己輸血との間の外科的化学療法または全身照射の過程)を受けているような環境では、処理した骨髄細胞は、標準的な医療器具を用いて液体窒素中で凍結保存される。
以下、本発明を非限定的な実施例を参照して説明する。特に指定がない限り、全てのパーセント、割合、部などは、重量で示される。
タキサン2’の製造
タキサン2’(3’−デフェニル−3’−(イソブテニル)−7−(メチルジスルホニル−プロパノイル)−ドセタキセル)を、市販の10−デアセチルバッカチンIII(図7)から、図8に示すスキームに従って製造した。
タキサン3’の製造
タキサン3’(3’−デフェニル−3’−(イソブテニル)−2−デベンゾイル−2−(2,5−ジメトキシベンゾイル)−7−(メチルジスルホニル−プロパノイル)−ドセタキセル)を、化合物10’から図9に示すスキームに従って製造した。
インビトロでの細胞毒性分析
本発明のスルフィド、ジスルフィドおよびスルフヒドリル含有タキサン薬物を、インビトロで様々なヒト腫瘍細胞系の増殖を抑制するそれらの能力に関して評価することができる。4種の接着細胞系、A431(ヒト類表皮ガン)、SKBR3(ヒト乳房腫瘍)、A549(ヒト肺ガン)、および、MCF−7(ヒト乳房腫瘍)、ならびに、非接着細胞系、Nemalwa(バーキットリンパ腫)がこれら化合物の細胞毒性の判断に用いられる。細胞を化合物に72時間晒し、生存する細胞フラクションを直接的な分析で測定する。A431、SKBR3、A549、および、MCF−7を、プレート効率に関して分析し(Goldmacher等,J.Cell.Biol.102:1312〜1319(1986年))、さらに、Nemalwaを分析は、成長を自動補正することによってなされる(Goldmacher等,J.Immunol.135:3648〜3651(1985年)。次に、このデータからIC50値を計算する。
A431、A549およびMCF−7細胞を、6−ウェル組織培養プレート中で、10%ウシ胎仔血清が添加されたDMEM培地中で、様々な密度でプレーティングした。タキサン2’を、様々な濃度で加え、37℃、6%CO2の加湿した雰囲気で約20細胞またはそれ以上のコロニーが形成されるまで(6〜10日間)細胞を維持した。コントロールプレートには、タキサンを加えなかった。次に、細胞をホルムアルデヒドで固定し、クリスタルバイオレットで染色し、低倍率顕微鏡下でカウントした。次に、プレート効率をコロニー数から決定し、生存細胞フラクションを、処理したサンプルのプレート効率と、コントロールのプレート効率との割合として計算した。
抗体への結合
チオール含有タキサンの抗体へのジスルフィド結合を介した結合
チオール含有タキサンの、抗体またはそれらのフラグメントへの、ジスルフィド結合を介した結合は、2段階で行われる。第一工程において、Carlsson等で説明されたように、スクシンイミジルピリジルジチオペンタノエート(SPP)を用いて、ジチオピリジル基が抗体または抗体フラグメントに導入される。次に、チオール含有タキサンとの反応によりチオピリジル基を置換し、結合体を生成する。
抗体抗−B4、抗−EGF受容体、および、N901またはそれらのフラグメントを、文献に記載されているようにSPDPまたはSPPで修飾する。抗体分子1個あたり平均1〜10個のジチオピリジル基を導入する。
チオール含有タキサンの結合は、2段階で行われる。まず、抗体またはそれらのフラグメントを、スクシンイミジルマレイミドメチルシクロヘキサンカルボキシレート(SMCC)と反応させ、マレイミド基を導入する。次に、修飾された抗体をチオール含有タキサンと反応させ、チオエーテル結合を形成する。
抗体、抗−B4、抗−EGP受容体、および、N901またはそれらのフラグメントを、文献で説明されたようにSMCCで修飾する。
抗体−タキサン結合体の特定の製造
ヒトEGF受容体(EGFR)に対して作られたマウスのモノクローナル抗体を製造した。EGF受容体は、数種のヒト扁平上皮細胞ガン(例えば、頭および首、肺および乳房のガン)において過剰発現されることがわかっている。4種の異なる抗体、KS−61(IgG2a)、KS−77(IgG1)、KS−78(Ig2a)、および、KS−62(IgG2a)を、ジスルフィド結合を介してタキサンに結合させた。ヒト乳房および卵巣ガンで過剰発現されるneuガン遺伝子に対して作られたマウスのモノクローナル抗体TA1をTA1−タキサン結合体の製造に用いた。これら特定の結合体の製造を以下で説明する。
まず、抗−EGFR抗体KS−61をN−スクシンイミジル−4−[2−ピリジルジチオ]ペンタノエート(SPP)で修飾し、ジチオピリジル基を導入した。NaCl(50mM)およびEDTA(2mM)を含む50mMリン酸カリウム緩衝液(pH6.5)中の抗体(2.3mg/mL)を、SPP(11モル当量,エタノール中)で処理した。最終エタノール濃度は、1.4%(v/v)であった。周囲温度で90分間後、リシン(50mM)を加え、全ての非共有結合で結合したSPPの除去を促進した。反応を2時間進行させ、次に、上記緩衝液中で平衡化したセファデックスG25カラムを用いたゲルろ過で精製した。抗体含有フラクションをプールし、サンプルをジチオスレイトールで処理し、343nmでの吸光度変化を測定することにより修飾度を決定した(ピリジン−2−チオンの放出は、ε343=8,080M−1cm−1)。抗体分子1個あたり5.0個のピリジルジチオ基が結合した抗体の回収率は約90%であった。
抗−EGFR抗体KS−77を、N−スクシンイミジル4−[2−ピリジルジチオ]ペンタノエート(SPP)で修飾し、ジチオピリジル基を導入した。抗体(5.0mg/mL)の50mMリン酸カリウム緩衝液(pH6.5)溶液を、SPP(11モル当量,エタノール中)で処理した。最終エタノール濃度は、2%(v/v)であった。周囲温度で90分間後、リシン(50mM)を加えて、全ての非共有結合で結合したSPPの除去を促進した。反応混合物を2時間インキュベートし、次に、上記緩衝液中で平衡化したセファデックスG25カラムを用いたゲルろ過で精製した。抗体を含むフラクションをプールし、サンプルをジチオスレイトールで処理し、343nmでの吸光度変化を測定することにより修飾度を決定した(2−メルカプトピリジンの放出は、ε343=8,080M−1cm−1)。抗体分子1個あたり4.24個のピリジルジチオ基が結合した抗体の回収率は約90%であった。
抗EGF抗体−タキサン結合体(KS−62−タキサン)を、上記の抗EGPR抗体KS−77−タキサン結合体の製造に関して記載されているのと類似した方法で製造した。修飾した抗体を、NaCl(50mM)およびEDTA(2mM)を含む50mMリン酸カリウム緩衝液(pH6.5)で希釈し、最終濃度を2.5mg/mLにした。抗体を、SPPで修飾し、抗体分子1個あたりに5.25個のピリジルジチオ基を導入した。次に、タキサン−SH(1.7当量)のエタノール溶液(最終反応混合物中、10%v/v)を、修飾された抗体溶液に加えた。周囲温度で、アルゴン下で24時間反応を進行させた。この結合体を、リン酸緩衝塩類溶液(PBS,pH6.5)で平衡化したセファクリルS300HRゲルろ過カラムを通過させて精製した。主要なピークは、単量体KS−62−タキサンを含んでいた。この結合体を、トウィーン80(0.01%,w/v)、および、HSA(1mg/mL)を含むPBSに配合した。
抗EGFR抗体−タキサン結合体、KS−78−タキサンを、上記の抗EGPR抗体KS−77−タキサン結合体の製造に関して記載されているのと類似した方法で製造した。修飾した抗体を、NaCl(50mM)およびEDTA(2mM)を含む50mMリン酸カリウム緩衝液(pH6.5)で希釈し、最終濃度を1.6mg/mLにした。抗体をSPPで修飾し、抗体分子1個あたり4.0個のピリジルジチオ基を導入した。次に、タキサン−SH(1.7当量)のエタノール溶液(最終反応混合物中、15%v/v)を、修飾した抗体溶液に加えた。周囲温度で、アルゴン下で24時間反応を進行させた。次に、この溶液を2つのバッチ(バッチAおよびバッチB)に分け、これらを別々に処理した。バッチAを、2mM CHAPS(3−[(コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホネート)、および、20%(v/v)プロピレングリコールを含むPBS(pH6.5)に対して透析した。最終溶液のpHは6.0であった。バッチBを、20%(v/v)プロピレングリコールを含むPBS(pH6.5)に透析した。透析の後、HSA(1mg/mL)を、両方のバッチに加えた。バッチBをさらに、トウィーン80(0.05%,w/v)で処理した。
乳房および卵巣腫瘍で発現されたneuガン遺伝子に結合するマウスのモノクローナル抗体TA1を、タキサン結合体の製造に用いた。TA1(3.2mg/mL)の、NaCl(50mM)およびEDTA(2mM)を含む50mMリン酸カリウム緩衝液(pH6.5)の溶液を、SPP(8.0モル当量、エタノール中)で処理した。最終エタノール濃度は、5%(v/v)であった。周囲温度で90分間後、リシン(50mM)を加えて、全ての非共有結合で結合したSPPの除去を促進した。反応混合物を2時間インキュベートし、次に、上記緩衝液中で平衡化したセファデックスG25カラムを用いてゲルろ過した。抗体含有フラクションをプールし、サンプルをジチオスレイトールで処理し、343nmでの吸光度変化を測定することにより修飾度を決定した(ピリジン−2−チオンの放出は、ε343=8,080M−1cm−1)。抗体分子1個あたり4.9個のピリジルジチオ基が結合した抗体の回収率は約90%であった。
タキサンと酸不安定性のリンカーとを結合させるその他の方法
タキサンは、ジシクロヘキシル−カルボジイミドとジメチルアミノピリジン(DMAP)の存在下で、化学文献に記載されている標準的な方法で、N−保護アミノ酸(例えばN−tboc−1−アラニン)でエステル化することができる。t−boc保護基のトリフルオロ酢酸での切断により、末端アミノ基含有タキサンエステルを得ることができる。このアミノ基含有タキサンは、前に記載した通り、抗体またはそれらのフラグメントおよびその他の細胞結合性物質へ、酸不安定性のリンカーを介して結合させることができる(Blattler等,Biochemistry,24:1517〜1524(1985年)、米国特許第4,542,225号、第4,569,789号および第4,764,368号)。
上述したアミノ基含有タキサン誘導体は、前に記載した通り、細胞結合性物質に、光不安定性のリンカーを介して結合させることができる。(Senter等,Photochemistry and Photobiology,42:231〜237(1985年)、米国特許第4,625,014号)。
上述したアミノ基含有タキサンはまた、細胞結合性物質に、ペプチドスペーサーリンカーを介して結合させることもできる。これまでに、薬物と高分子タンパク質キャリアーとの間の短いペプチドスペーサーが血清中で安定であるが、細胞内リソソームペプチダーゼにより容易に加水分解されることが示されている(Trouet等,Proc.Nat’l.Acad.Sci,79:626〜629(1982年))。アミノ基含有タキサンは、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド−HClのような縮合剤を用いて、Ala−Leu、Leu−Ala−LeuまたはAla−Leuの二量体のようなペプチドと縮合し、タキサンのペプチド誘導体を得ることができ、次に、これを細胞結合性物質に結合させることができる。
タキサンは、ヒドロキシル基と無水コハク酸との反応でエステル化し、次に、細胞結合性物質に結合させ、細胞内エステラーゼにより切断され遊離の薬物を解放することができる結合体を製造することができる。(例えば:Aboud−Pirak等,Biochem.Pharmacol.,38:641〜648(1989年),Laguzza等,J.Med.Chem.,32:549〜555(1989年)を参照)。
インビボでの抗腫瘍活性
SCIDマウスにおけるヒト扁平上皮ガン(A431)異種移植片に対する抗EGF受容体と抗体−タキサンとの結合体の抗腫瘍作用を以下のように確立した。2種の異なる抗−ヒト上皮成長因子受容体−タキサン結合体(抗EGFR−タキサン結合体)、KS−61−タキサン、および、KS−77−タキサンの抗腫瘍作用を、SCIDマウスで、ヒト腫瘍の異種移植片モデルを用いて評価した。
抗体−タキサン結合体のインビトロでの細胞毒性
抗EGFR−タキサン結合体、KS−78−タキサンの細胞毒性を、EGF−受容体陽性ヒトA431細胞系(ATCC CRL1555)を用いたクローン形成分析で測定した。N901−タキサン結合体(ヒトCD56に対するマウスモノクローナル抗体N901で作製された類似の結合体)は、A431細胞がその標的抗原であるCD56を発現しないため、特異性コントロールとして試験された。TA1−タキサン結合体(ヒトNeu抗原に対するマウスモノクローナル抗体TA1を用いて作製された結合体)の細胞毒性を、抗原陽性ヒト細胞系SK−BR−3(ATCC HTB30)、および、抗原陰性A431細胞系で測定した。細胞を、6−ウェル組織培養プレート中で、10%ウシ胎仔血清が添加されたDMEM培地中で、様々な密度でプレーティングした。免疫結合体を様々な濃度で加え、37℃、6%CO2の加湿した雰囲気で約20細胞またはそれ以上のコロニーが形成されるまで(6〜10日間)細胞を維持した。コントロールプレートには、免疫結合体を加えなかった。次に、細胞をホルムアルデヒドで固定し、クリスタルバイオレットで染色し、低倍率顕微鏡下でカウントした。次に、プレート効率をコロニー数から決定し、生存細胞フラクションを、処理したサンプルのプレート効率と、コントロールのプレート効率との割合として計算した。
一般的な方法:
化学物質は、アルドリッチ・ケミカル社(Aldrich Chemical Co.)またはその他の市販先から得て、特に他の規定がない限り、それ以上精製しないで用いた。全ての無水の反応は、アルゴン下で、オーブンで乾燥したガラス製品中で行われた。テトラヒドロフラン(THF)をナトリウム/ベンゾフェノンで蒸留した。全ての反応を、E.メルク(E.Merck)の分析用薄層クロマトグラフィー(TLC)プレート(シリカゲル60GF,アルミニウム板上)でモニターし、254nmのUV光、および/または、バニリン/硫酸噴霧、および/または、リンモリブデン酸/エタノール噴霧で分析した。カラムクロマトグラフィー用のシリカゲルをE.メルクから購入した(230〜400メッシュ)。分離用薄層クロマトグラフィー(PTLC)プレート(シリカゲル60GP)を、アナルテック(Analtech)から購入した。1Hおよび13CNMRスペクトルを、ブルカー(Bruker)400MHzスペクトロメーターでのCDCl3で得て、化学シフトとカップリング定数を関連化合物のものと比較することによって割り当てた。化学シフトはδ値で報告され、カップリング定数ヘルツで報告される。アジレント(Agilent)のエスクワイア(Esquire)3000エレクトロスプレーマススペクトロメーターで、マススペクトルを得た。成句「通常の方法で得た(worked-up in the usual way)」とは、特に他の規定がない限り、反応混合物を過量の有機溶媒で希釈し、水とブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で溶媒を蒸発させることを意味する。β−ラクタム4,19、および、38、バッカチンIII誘導体7を、文献で報告された方法に従って製造した(Brieva,R.Crich,J.Z.;Sih,C.J.J.Org.Chem.,58:1068〜1075(1993年);Holton,R.A.;Zhang,Z.;Clarke,P.A.;Nadizadeh,H.;Procter,J.D.Tetrahedron Lett.39:2883〜2886(1998年);Chen,S−H.;Vittorio,F.;Wei,J−M.;Long,B.;Fairchild,C.;Mamber,S.W.;Kadow,J.F.;Vyas,D.;Doyle,T.W.Bioorganic Med.Chem.Lett,4(3):479〜482(1994年))。これら化合物のNMRデータは文献に記載のデータと同一であった。
本発明の新規のタキソイド12−15、31−35、および、50−54の合成(図5および16)を以下に説明する。
シリルで保護されたタキソイド8−11、26−30、および、45−49の合成である。バッカチン誘導体7(0.04mmol)のTHF(2mL)の撹拌溶液に、NaH(2mmol)を加えた。反応混合物を15分間撹拌し、β−ラクタム(例えば6a−d、21−25、または、40−44;0.08mmol)を導入し、反応混合物をさらに4〜6時間撹拌した。この反応液をEtOAcで希釈し、酢酸で急冷し、通常の方法で得た。最終的に、粗生成物をPTLCプレートにアプライし(30%のEtOAc/ヘキサン)、目的生成物を単離した。
それぞれ10mgの保護されたタキソイド8−11、26−30、または、45−49)のTHF(0.5mL)の撹拌溶液に、0.15mLのピリジンを0℃で加えた。次に、5分にわたり、この撹拌溶液に0.15mLのHF−ピリジンを導入した。反応混合物を室温にし、さらに24時間撹拌した。次に、反応混合物をEtOAcで希釈し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄し、通常の方法で得た。最終的に、粗生成物をPTLCプレートにアプライし(60%のEtOAc/ヘキサン)、目的生成物を単離した。
C−10アセテート基の除去。16の合成。
タキソイド10(〜70mg)の、エタノール(1.5mL)の撹拌溶液に、ヒドラジン一水和物(0.6mL)を室温で加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌し、次に、酢酸エチルで希釈し、飽和塩化アンモニウム水溶液で洗浄し、通常の方法で得た。粗生成物をPTLCプレートにアプライし(10%のEtOAc/CH2Cl2)、目的生成物を単離した。
カルボン酸のジクロロメタン(酸30mgごとに2mL)の撹拌溶液に、室温で、EDC(l−[3−(ジメチルアミノ)プロピル−3−エチルカルボジイミド塩酸塩](1当量)を加え、反応混合物を15分間撹拌した。次に、DMAP(4−(ジメチルアミノ)ピリジン)(触媒的な量)を加え、反応混合物をさらに5分間撹拌した。次に、C−10脱アセチルタキソイド16(1/15当量)を室温で導入し、反応混合物をさらに4時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水、飽和NaHCO3水溶液で洗浄し、通常の方法で得た。最終的に、粗生成物をPTLCプレートにアプライし(10%のEtOAc/ヘキサン)、目的生成物を単離した。
それぞれ10mgの保護されたタキソイド17または36のTHF(0.5mL)の撹拌溶液に、0℃で、0.15mLのピリジンを加えた。次に、5分間にわたって、0.15mLのHF−ピリジンを撹拌溶液に導入した。反応混合物を室温にし、さらに24時間撹拌した。次に、反応混合物をEtOAcで希釈し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄し、通常の方法で得た。最終的に、粗生成物をPTLCプレートにアプライし(60%のEtOAc/ヘキサン)、目的生成物18および37を得た。
インビトロでの細胞毒性分析
本発明の新規のタキソイド、および、ジスルフィド含有タキサン薬物を、インビトロでヒト腫瘍細胞系の増殖を抑制するそれらの能力に関して評価した。これら化合物の細胞毒性の判断に、ヒト腫瘍細胞系A−549(ヒト肺ガン)、および、MCF−7(ヒト乳房腫瘍)を用いる。細胞をこれら化合物に72時間晒し、直接的な分析で生存する細胞フラクションを測定する。A549およびMCF−7を、プレート効率に関して分析し(Goldmacher等,J.Cell.Biol.102:1312〜1319(1986年)、次に、このデータからIC50値を計算する。
18および37を以下のように測定した。A549およびMCF−7細胞を、6−ウェル組織培養プレート中で、10%ウシ胎仔血清が添加されたDMEM培地中で、様々な密度でプレーティングした。タキサンを様々な濃度で加え、37℃、6%CO2の加湿した雰囲気で約20細胞またはそれ以上のコロニーが形成されるまで(6〜10日間)細胞を維持した。コントロールプレートには、タキサンを加えなかった。次に、細胞をホルムアルデヒドで固定し、クリスタルバイオレットで染色し、低倍率顕微鏡下でカウントした。次に、プレート効率をコロニー数から決定し、生存細胞フラクションを、処理したサンプルのプレート効率と、コントロールのプレート効率との割合として計算した。
Claims (7)
- 式(I)で示される化合物:
R1は、H、電子求引基、または、電子供与基であり;
R1’およびR1”は、同一または異なって、H、電子求引基、または、電子供与基であり;
R2は、Hであり;
R3は、1〜10個の炭素原子を有するアルキルもしくはアルケニル、3〜10個の炭素原子を有するシクロアルキルもしくはシクロアルケニル、アリール、または、複素環式基であり;
R4は、1〜10個の炭素原子を有するアルキルもしくはアルケニル、3〜10個の炭素原子を有するシクロアルキルもしくはシクロアルケニル、アリール、複素環式基、−OC(CH3)3、または、3〜10個の炭素原子を有する前記アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、または、複素環のいずれかから形成されたカルバメートであり;
R5は、結合基であり;および、
R6は、H、複素環式基もしくはアリールエーテル、エステルもしくはカルバメート、または、1〜10個の炭素原子を有する直鎖状、分岐状もしくは環状アルキルもしくはアルケニルエステルもしくはエーテル、または、式−COXで示されるカルバメート(式中、Xは窒素含有複素環式基である)、または、式−CONR10R11で示されるカルバメート(式中、R10およびR11は、同一または異なって、H、1〜10個の原子を有する直鎖状、分岐状もしくは環状アルキル、または、1〜10個の炭素原子を有する単純アリールもしくは置換アリールである)である。 - R3は、−CH=C(CH3)2である、請求項1に記載の化合物。
- 式(I)で示される化合物:
R2は、結合基であり;
R1は、H、電子求引基、または、電子供与基であり;
R1’およびR1”は、同一または異なって、H、電子求引基、または、電子供与基であり;
R3およびR4は、同一または異なって、1〜10個の炭素原子を有するアルキルもしくはアルケニル、3〜10個の炭素原子を有するシクロアルキルもしくはシクロアルケニル、アリール、または、複素環であり、R4はさらに、−OC(CH3)3、または、3〜10個の炭素原子を有する前記アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリールもしくは複素環のいずれかから形成されたカルバメートであり;
R5およびR6は、同一または異なって、H、複素環式もしくはアリールエーテル、エステルもしくはカルバメート、または、1〜10個の炭素原子を有する直鎖状、分岐状もしくは環状アルキルもしくはアルケニルエステルもしくはエーテル、または、式−COXで示されるカルバメート(式中、Xは窒素含有複素環である)、または、式−CONR10R11で示されるカルバメート(式中、R10およびR11は、同一または異なって、H、1〜10個の炭素原子を有する直鎖状、分岐状もしくは環状アルキル、または、1〜10個の炭素原子を有する単純アリールもしくは置換アリールである)である。 - 式(I)で示される化合物;
R5は、結合基であり;
R1は、H、電子求引基、または、電子供与基であり;
R1’およびR1”は、同一または異なって、H、電子求引基、または、電子供与基であり;
R3およびR4は、同一または異なって、1〜10個の炭素原子を有するアルキルもしくはアルケニル、3〜10個の炭素原子を有するシクロアルキルもしくはシクロアルケニル、アリール、または、複素環であり、R4はさらに、−OC(CH3)3、または、3〜10個の炭素原子を有する前記アルキル、アルケニル、シクロアルキルもしくはシクロアルケニル、アリールもしくは複素環式基のいずれかから形成されたカルバメートであり;
R2およびR6は、同一または異なって、H、複素環式もしくはアリールエーテル、エステルもしくはカルバメート、または、1〜10個の炭素原子を有する直鎖状、分岐状もしくは環状アルキルもしくはアルケニルエステルもしくはエーテル、または、式−COXで示されるカルバメート(式中、Xは窒素含有複素環である)、または、式−CONR10R11で示されるカルバメート(式中、R10およびR11は、同一または異なって、H、1〜10個の原子を有する直鎖状、分岐状もしくは環状アルキル、または、1〜10個の炭素原子を有する単純アリールもしくは置換アリールである)である。 - 式(I)で示される化合物:
R6は、結合基であり;
R1は、H、電子求引基、または、電子供与基であり;
R1’およびR1”は、同一または異なって、H、電子求引基、または、電子供与基であり;
R3およびR4は、同一または異なって、1〜10個の炭素原子を有するアルキルもしくはアルケニル、3〜10個の炭素原子を有するシクロアルキルもしくはシクロアルケニル、アリール、または、複素環式基であり、R4はさらに、−OC(CH3)3、または、3〜10個の炭素原子を有する前記アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、または、複素環式基のいずれかから形成されたカルバメートであり;
R2およびR5は、同一または異なって、H、複素環式基もしくはアリールエーテル、エステルもしくはカルバメート、または、1〜10個の炭素原子を有する直鎖状、分岐状もしくは環状アルキルもしくはアルケニルエステルもしくはエーテル、または、式−COXで示されるカルバメート(式中、Xは、窒素含有複素環式基であり、例えばピペリジノ、モルホリノ、ピペラジノ、N−メチルピペラジノである)、または、式−CONR10R11で示されるカルバメート(式中、R10およびR11は、同一または異なって、H、1〜10個の原子を有する直鎖状、分岐状もしくは環状アルキル、または、1〜10個の炭素原子を有する単純アリールもしくは置換アリールである)である。 - 式(I)で示される化合物:
R3は、結合基であり;
R1は、H、電子求引基、または、電子供与基であり;
R1’およびR1”は、同一または異なって、H、電子求引基、または、電子供与基であり;
R4は、1〜10個の炭素原子を有するアルキルもしくはアルケニル、3〜10個の炭素原子を有するシクロアルキルもしくはシクロアルケニル、アリール、または、複素環式基であり、R4はさらに、−OC(CH3)3、または、3〜10個の炭素原子を有する前記アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、または、複素環のいずれかから形成されたカルバメートであり;
R2、R5およびR6は、同一または異なって、H、複素環式基もしくはアリールエーテル、エステルもしくはカルバメート、または、1〜10個の炭素原子を有する直鎖状、分岐状または環状アルキルまたはアルケニルエステルもしくはエーテル、または、式−COXで示されるカルバメート(式中、Xは、窒素含有複素環であり、例えばピペリジノ、モルホリノ、ピペラジノ、N−メチルピペラジノである)、または、式−CONR10R11で示されるカルバメート(式中、R10およびR11は、同一または異なって、H、1〜10個の原子を有する直鎖状、分岐状もしくは環状アルキル、または、1〜10個の炭素原子を有する単純アリールもしくは置換アリールである)である。 - 式(I)で示される化合物:
R4は、結合基であり;
R1は、H、電子求引基、または、電子供与基であり;
R1’およびR1”は、同一または異なって、H、電子求引基、または、電子供与基であり;
R3は、1〜10個の炭素原子を有するアルキルもしくはアルケニル、3〜10個の炭素原子を有するシクロアルキルもしくはシクロアルケニル、アリール、または、複素環式基であり、R4はさらに、−OC(CH3)3、または、3〜10個の炭素原子を有する前記アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、または、複素環のいずれかから形成されたカルバメートであり;
R2、R5およびR6は、同一または異なって、H、複素環式基もしくははアリールエーテル、エステルもしくはカルバメート、または、1〜10個の炭素原子を有する直鎖状、分岐状もしくは環状アルキルもしくはアルケニルエステルもしくはエーテル、または、式−COXで示されるカルバメート(式中、Xは、窒素含有複素環式基であり、例えばピペリジノ、モルホリノ、ピペラジノ、N−メチルピペラジノである)、または、式−CONR10R11で示されるカルバメート(式中、R10およびR11は、同一または異なって、H、1〜10個の原子を有する直鎖状、分岐状もしくは環状アルキル、または、1〜10個の炭素原子を有する単純アリールまたは置換アリールである)である。
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