JP2005538931A - ラムノース結合タンパク質 - Google Patents

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Abstract

a)分子量が約65〜70kDa、より好ましくは66〜69kDaであることと、b)pIが10より大きくまたは3未満であることと、c)ソラマルギンのラムノース部分に結合する場合、解離定数が約1.5×10-6であることと、d)実施例1に記載の条件下で、実施例1にしたがって調製したラムノースアフィニティカラムに結合するように構成されていることと、e)100mMラムノース溶液を使用して実施例1に記載のカラムから溶離するように構成されていることと、f)水溶液に不溶であることと、g)約2%を超える界面活性剤を含む高度に変性された緩衝液に溶解することとのうち、少なくとも1つの特徴を有する、単離されたRBP。

Description

本発明は、非癌細胞と比較して癌細胞で過剰発現する単離されたラムノース結合タンパク質(RBP)に関する。本発明はまた、RBPレベルの検出による癌の診断方法、抗体などのRBPアゴニスト、ならびにRBPアゴニストを使用した癌の治療方法および診断方法に関する。
BEC(登録商標)は、抗癌活性を有するトリグリセリド:ソラソニンおよびソラマルギンの混合物である。BEC(登録商標)の作用様式の研究は、グリコシドが細胞表面受容体を介した癌細胞の侵入を促進し、癌細胞に対するBEC(登録商標)のインビトロ毒性はラムノースの同時投与によって減少することを示す。
内因性細胞内リガンド受容体(EEL)の存在は、20年間にわたる臨床研究分野である。同定された第1のEELは、ガラクトースに特異性を示す哺乳動物肝細胞に対するアシアロ糖タンパク質受容体であった(Ashwell & Hardford 1982)。これ以来、他の肝臓受容体が同定された。例えば、フコース(Lehrman et al 1986)、GalNAc(Kolb−Bachofen et al 1984)、およびCramer and Gabius(1991)によって同定された多数の細胞受容体。EELは、細胞認識、細胞接着、および基質結合が関与し得る。
これまでのところ、BEC(登録商標)の作用様式の中核をなす細胞表面受容体を単離し、および/または特性を明らかにした者はいない。本発明は、この問題を克服するか、少なくとも部分的に解決しようとするものである。
本発明は、少なくとも1つの以下の特徴、
a)分子量が約65〜70kDa、より好ましくは66〜69kDaであることと、
b)pIが10より大きく、または3未満であることと、
c)ソラマルギンのラムノース部分に結合する場合、解離定数が約1.5×10-6であることと、
d)実施例1に記載の条件下で、実施例1にしたがって調製したラムノースアフィニティカラムに結合するように構成されていることと、
e)100mMのラムノース溶液を使用して実施例1に記載のカラムから溶離するように構成されていることと、
f)水溶液に不溶であることと、
g)約2%を超える界面活性剤を含む高度に変性された緩衝液に溶解することと
を有する単離されたRBPを提供する。
癌などのRBP保有細胞へラムノースなどのリガンドを結合するRBPの能力は、種々の方法で有用である。例えば、RBPがラムノースなどのリガンドに結合する場合にRBP保有細胞の細胞接着が阻害されることが見出された。したがって、本発明はまた、RBP保有細胞を有効量のRBPリガンドに接触させる工程を含む、RBP保有細胞間の細胞接着の阻害方法を提供する。有効量は、環境によって変化し、当業者によって決定することができる。しかし、RBPリガンドがラムノースである場合、有効量は約70pg/細胞であり得る。
本発明の細胞結合RBPへのあるリガンドの結合の際、そのリガンドによって、リガンドを細胞にインターナリゼーションするか、細胞表面上に残存させることができる。本発明の細胞結合RBPへの結合後にリガンドがインターナリゼーションされるかどうかは、リガンドの分子量、電荷、構造、および/または生物活性などの種々の要因に依存する。
したがって、本発明はまた、薬剤−リガンド複合体をRBP保有細胞に接触させる工程を含むRBP保有細胞への薬剤の送達方法を提供する。
適切なリガンド−薬剤複合体の選択によって、薬剤を細胞表面または細胞内に送達することができる。例えば、一定の分子量または構造の薬剤−リガンド複合体の選択により、細胞表面または細胞内への薬剤の送達を調節することが可能である。これに関して、薬剤が一定の閾値重量を超える場合、RBP保有細胞によって有効にインターナリゼーションすることができず、細胞表面に留まることが見出された。
RBPがリガンドに結合してインターナリゼーションするか、細胞表面に保持される能力は、RBPを使用してRBP保有細胞を発見し、同定することができることを意味する。したがって、本発明はまた、(i)細胞または組織サンプルをRBPに選択的に結合するように構成された薬剤と接触させる工程と、(ii)RBP保有細胞を検出する工程とを含む、RBP保有細胞の検出方法を提供する。
薬剤は種々のものであってもよく、抗体およびRBPに結合するように構成された他のリガンドまたはアゴニストが含まれる。さらに、RBP保有細胞の検出を容易にするために、薬剤を視覚化するように構成することができる。
したがって、本発明のRBPを使用して、RBPに結合する薬剤を同定することができるので、RBP保有細胞を同定するかRBPを介して癌細胞に対する治療薬をターゲティングするための診断薬としてRBPアッセイで使用することができる。RBPはまた、RBPに結合する薬剤のアンタゴニストまたはアゴニストのためのスクリーニング系の構成要素を形成することができる。
本明細書中に記載の試薬のこれらおよびさらなる用途は、本明細書を読むことで、当業者に明らかとなる。
[ラムノース結合タンパク質(RBP)]
本発明は、非癌細胞上よりも新生物(癌)細胞上に豊富なレクチン群の細胞受容体の単離および同定に基づく。受容体(「RBP」)は、ラムノースに結合してインターナリゼーションするように構成されているので、有益な診断ツールおよび治療ツールに相当する。
本発明は、少なくとも1つの以下の特徴、
a)分子量が約65〜70kDa、より好ましくは66〜69kDaであることと、
b)pIが10より大きくまたは3未満であることと、
c)ソラマルギンのラムノース部分に結合する場合、解離定数が約1.5×10-6であることと、
d)実施例1に記載の条件下で、実施例1にしたがって調製したラムノースアフィニティカラムに結合するように構成されていることと、
e)100mMラムノース溶液を使用して実施例1に記載のカラムから溶離するように構成されていることと、
f)水溶液に不溶であることと、
g)約2%を超える界面活性剤を含む高度に変性された緩衝液に溶解することと
を有する単離されたRBPを提供する。
明細書を通して、特記しない限り、用語「comprise」または「comprises」もしくは「comprising」などのその変形形態は、記載の整数または整数群を含むことを意図するが、任意の他の整数または整数群を排除しないと理解される。
本発明のRBPおよび他のポリペプチドは、実質的に単離された形態であり得る。これに関して、これらをその意図する目的を妨害しないキャリアまたは希釈剤と混合することができ、これらが依然として実質的に単離されていると見なすことができると理解される。本発明のポリペプチドはまた、一般に、調製物中の少なくとも90%、95%、98%、または99%のタンパク質が本発明のポリペプチドであるように調製物中にポリペプチドを含む場合、実質的に精製された形態であり得る。
[BRPに結合する化合物のアッセイ]
本発明のRBPを、RBPと相互作用する(例えば、結合する)化合物を同定するためのアッセイで使用することができる。
本発明でスクリーニングすることができる化合物には、ペプチド、抗体、およびそのフラグメント、ならびにRBPに結合して天然のリガンド(ラムノース)によって誘発される活性を模倣するか(すなわち、アゴニスト)、または天然のリガンド(ラムノース)によって誘発された活性を阻害する(すなわち、アンタゴニスト)他の有機化合物(例えば、ペプチド模倣物)が含まれるが、これらに限定されない。
本発明によってスクリーニングすることができる他の化合物は、ペプチド、抗体、またはそのフラグメント、ならびにRBP(またはその一部)の細胞外ドメインを模倣してラムノースなどの天然のリガンドと結合して「中和する」他の有機化合物である。
このような化合物には、ペプチド(例えば、可溶性ペプチド(ランダムペプチドライブラリー;D型および/またはL型アミノ酸から作製されたコンビナトリアルケミストリー由来の分子ライブラリーのメンバーが含まれるが、これらに限定されない))、ホスホペプチド(ランダムなまたは部分的に変成された、有向ホスホペプチドライブラリー(random or partially degenerate, directed phosphopeptide libraries)のメンバーが含まれるが、これらに限定されない)、抗体(ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、抗イディオタイプ抗体、キメラ抗体、単鎖抗体、FAb、F(ab’)2、およびFAb発現ライブラリーのフラグメント、ならびにそのエピトープ結合フラグメントが含まれるが、これらに限定されない)、および有機小分子または無機小分子が含まれ得るが、これらに限定されない。
コンピュータモデリングおよび検索技術により、化合物を同定するか、既に同定された化合物を改良してRBPの発現および活性を調整することができる。このような化合物または組成物が同定されると、活性部位または活性領域を同定する。このような活性部位は、典型的には、RBP自体とのラムノースの相互作用ドメインなどのリガンド結合部位であり得る。活性部位を、例えば、RBPのラムノースとの複合体の研究を含む当分野で公知の方法を使用して同定することができる。これに関して、化学的方法またはX線結晶学的方法を使用して、複合体形成したリガンドが見出される因子の場所を見出すことによって活性部位を見出すことができる。次に、活性部位の三次元幾何学構造を決定する。完全な分子構造を決定することができるX線結晶学を含む公知の方法によってこれを行うことができる。他方では、固相NMRまたは液相NMRを使用して、一定の分子内距離を決定することができる。
実験モデリングまたは組み合わせのいずれかによって活性部位の構造が決定されると、その分子構造情報と共に化合物を含むデータベースの検索によって候補調節化合物を同定することができる。このような検索は、決定された活性部位構造に適合する構造を有し、活性部位を定義する基と相互作用する化合物を探し出す。このような検索は手動であり得るが、コンピュータ支援が好ましい。この検索から見出されたこれらの化合物は、潜在的なRBP調整化合物である。
あるいは、これらの化合物を使用して、既に公知の調整化合物またはリガンド由来の改良された調節化合物を同定することができる。公知の化合物の組成物を改変することができ、改変による構造への効果を新規の組成物に適用した上記の実験およびコンピュータモデリング法を使用して決定することができる。次いで、適合性および相互作用が改良されたかを決定するために変化した構造を化合物の活性部位構造と比較する。この様式では、改良された特異性または活性を有する化合物またはリガンドの調整を改変するために側鎖基の変化などにより組成物の全体的な変形形態を迅速に評価することができる。
ラムノースおよびRBPの活性部位の同定に基づく調節化合物の同定に有用なさらなる実験方法およびコンピュータモデリング法は、当業者に明らかである。
結合を変化させることができる化合物のデザインおよび作製に関して上に記載されているが、インヒビターまたはアクチベーターである化合物について公知の化合物(天然産物または合成化合物を含む)および生物活性物質(タンパク質を含む)のライブラリーをスクリーニングすることもできる。
本明細書中に記載のアッセイなどのアッセイを介して同定した化合物は、例えば、RBPの生物学的機能の解明(elaborating the biological function)および癌治療に有用であり得る。
RBPに結合することができる化合物を使用して、RBPホモログを同定および単離することもできる。これに関して、化合物を使用して、関連する癌の治療のための特異的治療薬をデザインするために使用することができるRBPの変異型の所在を明らかにするために、癌細胞型などの種々の細胞型をスクリーニングすることができる。
RBPと相互作用する(例えば、結合する)ことができる化合物(RBPの細胞外ドメインが含まれるが、これに限定されない)を同定するためのインビトロ系をデザインすることができる。これらの化合物は、例えば、野生型および/または変異RBPの活性の調整;RBPの生物学的機能の解明;正常なRBP相互作用を破壊する化合物のスクリーニングで有用であり得るか、これら自体がこのような相互作用の破壊に有用であり得る。
RBPに結合する化合物の同定で使用したアッセイの原理は、RBPと試験化合物との反応混合物を2つの成分が相互作用して結合するための条件および十分な時間で調製し、それにより反応混合物中で除去および/または検出することができる化合物が形成されることを含む。使用したRBP種は、スクリーニングアッセイの目的に応じて変化させることができる。例えば、天然のリガンドのアゴニストが探し出された場合、全長RBPまたは可溶性短縮(truncated)RBP(例えば、膜貫通ドメインまたは細胞ドメイン)が分子から欠失し、細胞外ドメインに対応するペプチドまたはアッセイ系(例えば、標識、得られた複合体の単離など)に利点を付与するタンパク質もしくはポリペプチドに融合したRBP細胞外ドメインを含む融合タンパク質を使用することができる。
種々の方法でスクリーニングアッセイを行うことができる。例えば、このようなアッセイを行うための1つの方法は、RBP、融合タンパク質、または試験物質を固相に固定する工程と、反応後に固相に固定されたRBP/試験化合物複合体を検出する工程とを含む。このような方法の1つの実施形態では、RBPを固体表面に固定することができ、固定されない試験化合物を、直接的に、または間接的に標識することができる。
実際には、固相としてマイクロタイタープレートを好適に使用することができる。固定された成分を、非共有結合または共有結合によって固定することができる。RBPまたは試験化合物の溶液での固体表面の単純なコーティングおよび乾燥によって非共有結合させることができる。あるいは、固定化させるタンパク質に特異的なモノクローナル抗体などの固定化抗体を使用して、固体表面にタンパク質を固定することができる。
アッセイを行うために、固定化成分を含むコーティング表面に非固定化成分を添加する。反応終了後、形成された任意の複合体が固体表面上に固定されたままになるような条件下で未反応成分を除去する(例えば、洗浄による)。多数の方法において、固体表面に固定した複合体を検出することができる。事前に固定されていない成分が予め標識されている場合、表面上に固定された標識の検出は、複合体が形成されたことを示す。事前に固定されていない成分が予め標識されていない場合、間接的な標識を使用して、表面上に固定された複合体を検出することができる(例えば、事前に固定していない成分に特異的な標識抗体の使用)(その後、抗体を標的した抗Ig抗体で直接または間接的に標識することができる)。
あるいは、例えば、溶液中で形成された任意の複合体を固定するためのRBPまたは試験化合物に特異的な固定化抗体および固定された複合体を検出するための可能な複合体の他の成分に特異的な標識抗体を使用して、液相中で未反応成分から分離した反応生成物を反応させて複合体を検出することができる。
細胞ベースのアッセイを使用して、RBPと相互作用する化合物を同定することもできる。この目的のために、HT−29、LS174−T、AGS、5637、A431、786−O、Hs578Bst、CCD 18Lu、HeLa229、HepG2、JAM、NO36、U87−MG、DV145、LNCaP、およびA2058からなる群から選択される癌細胞株などのRBPを天然に発現する細胞株またはRBPを発現するように遺伝子操作された(例えば、RBP DNAのトランスフェクションまたは形質導入による)細胞株(例えば、COS細胞、CHO細胞、線維芽細胞など)を使用することができる。例えば、宿主細胞によって発現されたRBPの細胞外ドメインとの試験化合物の相互作用を、天然のラムノースとの比較および競合によって決定することができる。
[診断]
本発明のRBPまたはそのアゴニストを、癌の診断および予後評価に使用することができる。このような方法には、例えば、本明細書中に記載の抗体などの試薬を使用することができる。特に、このような試薬を使用して、例えば、正常な細胞と比較したRBPの過多を検出することができる。
したがって、本発明は、(i)サンプル中のRBPレベルを検出する工程と、(ii)非癌由来のサンプル中のRBPレベルと比較する工程とを含む、サンプル中の癌の検出方法を提供する。
本発明の検出方法を使用して、インビトロで癌を診断することができる。したがって、本発明は、(i)患者由来のサンプル中のRBPレベルを検出する工程と、(ii)非癌由来のサンプル中のRBPレベルと比較する工程とを含む、患者の癌の診断方法を提供する。
あるいは、検出方法を使用して、インビボで癌を診断することができる。これに関して、RBPに結合するように構成された薬剤を標識し、癌を有すると疑われる被験体に投与し、その後、診断するために検出することができる。したがって、本発明はまた、(i)患者のRBPのレベルおよび/または分布を検出する工程と、(ii)RBPの分布および/またはレベルを分析して癌の徴候である差異を同定する工程とを含む、患者の癌の診断方法を提供する。
例えば、癌を有すると疑われる患者を診断するために例えば臨床的状況で好適に使用することができる本明細書中に記載の少なくとも1つの特異的RBP抗体試薬を含む、予めパッケージングした診断キットの使用によって本明細書中に記載の方法を行うことができる。
RBP抗体およびRBPの他のアゴニストを、本明細書中に記載の癌診断薬および予防薬として使用することができる。このような診断方法を、RBPレベルの異常の検出に使用することができ、インビボまたはインビトロ(例えば、生検組織など)で行うことができる。
例えば、RBPのエピトープに対する抗体をインビボで使用して、体内のRBP発現のパターンおよびレベルを検出することができる。このような抗体を、例えば、放射線不透過性化合物または他の適切な化合物で標識して被験体に注射し、X線、CATスキャン、またはMRIなどの方法を使用して体内に発現したRBPへの結合を視覚化することができる。標識した抗体フラグメント(例えば、抗原結合領域の最も小さな部分を含むFabまたは単鎖抗体)を、この目的に使用することもできる。診断方法によって得られたパターンを解明する場合、たとえ低レベルであってもRBPも保有する非癌細胞由来のバックグラウンドシグナル(すなわち、「ノイズ」)を考慮しなければならない。しかし、当業者は、診断の実施においてノイズと実際のシグナルを容易に識別することができる。免疫アッセイまたは融合タンパク質検出を使用して、インビトロでの生検または剖検サンプルにおいて癌を診断または分類することもできる。
抗体または抗体のフラグメントを含む本明細書中に記載のアゴニストを使用して、RBPまたはその保存された異体(conserved variant)もしくはペプチドフラグメントの存在を定量的または定性的に検出することもできる。例えば、光学顕微鏡、フローサイトメトリー、または蛍光検出と組み合わせた蛍光標識抗体を使用した免疫蛍光技術によってこれを行うことができる。
本発明の抗体(またはそのフラグメント)などのアゴニストを、さらに、RBPまたはその保存変異型もしくはペプチドフラグメントのインサイチュー検出のための免疫蛍光、免疫電子顕微鏡法、または非免疫アッセイなどで組織学的に使用することができる。
患者から組織標本を取り出すことと、これに本発明の標識抗体または融合タンパク質を適用することとによってインサイチュー検出を行うことができる。抗体(またはフラグメント)または融合タンパク質を、生体サンプルへの標識抗体(またはフラグメント)の重複によって適用することが好ましい。このような手順の使用によって、RBPまたは保存変異型もしくはペプチドフラグメントの存在だけでなく、試験組織中のその分布も決定することが可能である。本発明を使用して、当業者は、任意の広範な種々の組織学的方法(染色手順など)をこのようなインサイチュー検出を達成するために改変することができることを容易に理解している。
RBPまたはその保存変異型もしくはペプチドフラグメントの免疫アッセイおよび非免疫アッセイは、典型的には、RBPまたはその保存変異型もしくはペプチドフラグメントを同定することができる検出可能に標識した抗体の存在下で、細胞株においてインキュベートした生体液、組織抽出物、新たに採取した細胞、または細胞ライセートなどのサンプルをインキュベートする工程と、結合した前記抗体を当分野で周知の任意の多数の技術によって検出する工程とを含む。
生体サンプルを、ニトロセルロースまたは細胞、細胞粒子、もしくは可溶性タンパク質を固定することができる他の固体支持体などの固相支持体またはキャリアに接触させて固定することができる。次いで、支持体を適切な緩衝液で洗浄し、その後検出可能に標識したRBP抗体または他のアゴニストで処理することができる。次いで、固相支持体を緩衝液で2回洗浄して、非結合抗体を除去することができる。次いで、固相上の結合標識量を、従来の手段によって検出することができる。
「固相支持体またはキャリア」は、抗原または抗体に結合することができる任意の支持体を意図する。周知の支持体またはキャリアには、ガラス、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、デキストラン、ナイロン、アミラーゼ、天然セルロースおよび修飾セルロース、ポリアクリルアミド、斑糲岩、およびマグネタイトが含まれる。キャリアの性質は、本発明の目的のためにいくらかの範囲で可溶性を示すか不溶性を示し得る。結合した分子が抗原または抗体に結合することができる限り、支持材は実際に任意の可能な構造配置を有し得る。したがって、支持体の構造配置は、ビーズなどの球形または試験管の内部表面またはロッドの外部表面などの円筒形であり得る。あるいは、表面は、シート、試験ストリップなどの平面であり得る。好ましい支持体には、ポリスチレンビーズが含まれる。当業者は、抗体または抗原結合のための多数の他の適切なキャリアを理解しているか、日常的な実験によって適切なキャリアを確認することができる。
抗体に関して、抗体を検出可能に標識することができる方法の1つは、抗体の酵素への結合である。これにより、抗体が酵素免疫アッセイ(EIA)での使用に適切になる。抗体に結合した酵素は、例えば、分光学的、蛍光測定的、または視覚的手段によって検出することができる化学的部分を生成するような様式で適切な基質、好ましくは発色性基質と反応する。抗体の検出可能な標識に使用することができる酵素には、リンゴ酸脱水素酵素、ブドウ球菌ヌクレアーゼ、δ−5−ステロイドイソメラーゼ、酵母アルコール脱水素酵素、αグリセリン酸脱水素酵素、トリオースリン酸イソメラーゼ、西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、アスパラギナーゼ、グルコースオキシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、リボヌクレアーゼ、ウレアーゼ、カタラーゼ、グルコース−6−リン酸脱水素酵素、グルコアミラーゼ、およびアセチルコリンエステラーゼが含まれるが、これらに限定されない。酵素の発色性基質を使用する熱量測定法によって検出することができる。基質の酵素反応範囲と同様に調製した標準との視覚的比較によって検出することもできる。
任意の種々の他の免疫アッセイを使用して検出することもできる。例えば、抗体、抗体フラグメント、または他のアゴニストの放射性標識により、放射免疫アッセイ(RIA)の使用によってRBPを検出することが可能である。γカウンターもしくはシンチレーションカウンターまたはオートラジオグラフィの使用などの手段によって放射性同位体を検出することができる。
蛍光化合物で抗体または他のアゴニストを標識することも可能である。蛍光標識された抗体を適切な波長の光に曝露した場合、蛍光によってその存在を検出することができる。最も一般的に使用されている蛍光標識化合物は、フルオレセインイソチオシアネート、ローダミン、フィコエリトリン、フィコシアニン、アロフィコシアニン、o−フタルデヒド、およびフルオレサミンである。
抗体などのアゴニストを、152Euなどの蛍光発光金属またはランタニド系列の他の金属を使用して検出可能に標識することもできる。これらの金属を、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)またはエチレンジアミン四酢酸(EDTA)などの金属キレート群を使用して抗体に結合することができる。
抗体または他のアゴニストを、化学発光化合物への結合によって検出可能に標識することもできる。次いで、化学発光タグ化抗体の存在を、一連の化学反応時に生ずる発光の存在の検出によって決定する。特に有用な化学発光標識化合物の例は、ルミノール、イソルミノール、セロマティック(theromatic)アクリジニウムエステル、イミダゾール、アクリジニウム塩、およびシュウ酸エステルである。
同様に、生体発光化合物を使用して、本発明の抗体または他のアゴニストを標識することができる。生体発光は、触媒タンパク質により化学発光反応効率を増大させる生体系で見出される化学発光の1つの型である。蛍光の存在の検出によって生体発光タンパク質の存在を決定する。標識のための重要な生体発光化化合物は、ルシフェリン、ルシフェラーゼ、およびエクオリンである。
[治療方法]
本発明のアゴニストのRBPに結合して標的細胞中にインターナリゼーションする能力は、癌細胞などのRBP負荷の高い細胞への薬剤の優先的送達に有用である。
治療のために、本発明のアゴニストに結合した薬剤は、ドキソルビシン、ダウノルビシン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシン、メトトレキセート、シタラビン、エトプシド(etopside)、シスプラチン、カルボプラチン、5−フルオロウラシル、ブレオマイシン、エピルビシン、シプロテロン、イリノテカンなどの細胞の成長または分裂を防止するか細胞死を引き起こすように構成された任意の薬剤であり得る。このような薬剤が結合した場合、本発明のアゴニストを使用して、患者の癌を治療することができる。
したがって、本発明は、治療有効量のRBPアゴニストである抗癌抱合体を被験体に投与する工程を含む、被験体の癌治療方法を提供する。
本発明のアゴニストを使用して、BEC(登録商標)の過剰摂取を治療することもできる。これに関して、BEC(登録商標)を非常に高用量で患者に投与した場合、本発明のRBPに結合してBEC(登録商標)結合を防止するか、少なくとも減少させるために本発明のアゴニストを投与することができる。
したがって、本発明はまた、有効量のRBPアゴニストを被験体に投与する工程を含む、被験体のBEC(登録商標)の過剰摂取を治療する方法を含む。本発明のこの態様で使用するアゴニストは多様であり、RBP抗体、ラムノース、またはいくつかの他のRBPリガンドが含まれる。
[組成物/投与]
本発明はまた、本発明のアゴニストおよび薬学的に許容可能なキャリアを含む薬学的組成物または獣医学的組成物を意図する。好ましくは、組成物は、グリコシドなどの細胞死を引き起こすように構成された薬剤をさらに含む。本発明のタンパク質薬の薬学的組成物は、非経口投与(すなわち、皮下、筋肉内、または静脈内)に特に有用である。非経口投与のための組成物は、適切なキャリア(好ましくは、水性キャリア、乳濁液)に溶解されているか許容可能なキャリア中のミセルとして処方された本発明の化合物またはその反応混液を含み得る。例えば、水、緩衝化された水、0.4%生理食塩水、0.3%グリセリンなどの種々の水性キャリアを使用することができる。これらの溶液は、滅菌され、一般に特定の物質を含まないことが好ましい。これらの溶液を、従来の周知の滅菌技術によって滅菌することができる。組成物は、pH調整剤および緩衝剤などの生理学的条件に近づけるために必要な薬学的に許容可能な補助剤をさらに含んでもよい。
このような薬学的処方物中の本発明の化合物の濃度を、広範に(すなわち、約0.1重量%未満、通常または少なくとも約1重量%から15または20重量%まで)変化させることができ、選択した特定の投与様式に従い、主に液量、粘度などに基づいて選択する。
したがって、筋肉内注射用の本発明の薬学的組成物を、1mLの滅菌緩衝液および50mgの本発明の化合物を含むように調製することができる。同様に、250mlまでの滅菌リンゲル液および150mgの本発明の化合物を含むように静脈内注入用の本発明の薬学的組成物を作製することができる。非経口投与可能な組成物の実際の調製方法は周知であるか当業者に明らかであり、例えば、Remington’s Pharmaceutical Science,15th ed.,Mack Publishing Company,Easton,Paにさらに詳細に記載されている。
本明細書中に記載の化合物を保存のために凍結乾燥し、使用前に適切なキャリアで再構成することができる。この技術は、従来のタンパク質を使用して有効であることが示されており、当分野で公知の凍結乾燥技術および再構成技術を使用することができる。
アゴニストが非タンパク質である状況で、単独または薬学的に許容可能なキャリアと組み合わせて投与することができる。化合物の可溶性および化学的性質によって決定される比率により、投与経路および標準的な薬務が選択される。例えば、これらをデンプン、乳糖、一定の型の粘土などの賦形剤を含む錠剤またはカプセルの形態で経口投与することができる。有効成分を充填剤、結合剤、香料、および色素と混合し、その後、固形への圧縮に適切となるのに十分に水和したトローチまたはロゼンジの形態でこれらを舌下投与することができる。非経口(すなわち、筋肉内、静脈内、または皮下)で注射することができる溶液の形態でこれらを経口投与することができる。非経口投与のために、他の溶質(例えば、溶液を等張にするのに十分な生理食塩水またはグルコース)を含む滅菌溶液の形態でこれらを使用することができる。
医師または獣医は、最も適切な本発明の治療薬の投薬量を決定し、これは、投与形態および選択した特定の化合物によって変化し、さらに、治療を受ける特定の被験体によって変化する。医師は、一般に、化合物の至適用量よりも実質的に少量で治療を開始し、この環境下で最適な効果が得られるまで少量ずつ投薬量を増加させることを望む。一般に、組成物を経口投与した場合、非経口と同一の効果を得るためにより大量の有効成分が必要であることが見出される。化合物は、他のセロトニン作動薬と同一の様式で有用であり、投薬量レベルはこれらの他の治療薬で一般的に使用される規模と同程度である。薬用量は、一般に、1〜1000mg/日およびそれ以上であるが、いくつかの異なる投薬単位で投与することができる。5〜100mgの有効成分を含む錠剤が特に有用である。
[局所投与]
本発明の薬学的組成物を、患者への局所適用に適合させることができる。
好ましい治療計画に依存して、本発明の組成物の投与に種々の局所送達系が適切であり得る。水性キャリアまたは非水性キャリアでの本発明のアゴニストの溶解または組み合わせによって局所処方物を生成することができる。一般に、組成物に導入することができ、且つ非炎症性のアゴニストまたは任意の他の有効成分と認め得るほどに反応しない任意の液体、クリーム、ゲル、または類似の物質が適切である。適切な噴霧不可能な粘性、半固体、または固体形態も使用することができ、これには、局所投与に適合し、且つ好ましくは水よりも動的粘度が高いキャリアが含まれる。
適切な処方物は当業者に周知であり、所望ならば、滅菌されるか、助剤(例えば、防腐剤、安定剤、乳化剤、湿潤剤、香料、着色料、臭気抑制剤、天然ゴムなどの増粘剤など)と混合した溶液、懸濁液、乳濁液、クリーム、ゲル、軟膏(ointment)、粉末、湿布剤、軟膏(salve)、エアゾール、または経皮パッチなどが含まれるが、これらに限定されない。特に好ましい局所処方物には、軟膏、クリーム、またはゲルが含まれる。
軟膏は、一般に、(1)油性基剤(すなわち、不揮発性油または炭化水素(白色ワセリン(white petroleum)または鉱物油など)からなるもの)または(2)吸湿性基剤(すなわち、無水物質または水を吸収することができる物質(例えば、無水ラノリン)からなるもの)のいずれかを使用して調製する。通例、油性または吸湿性基剤の処方後、所望の濃度が得られる量で有効成分を添加する。
クリームは、油/水乳濁液である。クリームは、典型的には、不揮発性油、炭化水素など、ワックス、石油、鉱物油などを含む油相(内相)ならびに水および任意の水溶性物質(付加塩など)を含む水相(連続相)からなる。2つの相を、乳化剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウムなどの界面活性剤、アカシアコロイド性粘土(veegumなど)などの親水性コロイド)の使用によって安定化する。乳濁液の形成時に、慣習的に、所望の濃度を達成する量のアゴニストを添加する。
ゲルは、油性基剤、水、または乳濁液−懸濁液基剤から選択される基剤を含む。基剤に、基剤中でマトリクスを形成して粘度を増加させるゲル化剤を添加する。ゲル化剤の例は、ヒドロキシプロピルセルロース、アクリル酸ポリマーなどである。慣習的に、ゲル化剤の添加前の時点で、所望の濃度のアゴニストを処方物に添加する。
局所処方物に組み込まれた化合物の量は重要ではなく、所望の量のアゴニストを所望の治療部位に送達させる量で罹患組織領域に処方物を容易に投与するのに十分な範囲内の濃度であるべきである。
罹患組織に適用すべき慣習的な局所処方物の量は、罹患組織のサイズおよび処方物中のアゴニストの濃度に依存する。
治療への適用において、本発明の組成物を、少なくとも患者の病態を改善し、好ましくは癌患者を治癒させるのに十分な量で癌患者に投与する。
治療する医師または獣医によって選択された用量のレベルおよびパターンを使用して、組成物を単回または複数回で投与することができる。いずれにしても、本発明の組成物により、被験体の癌の有効な治療に十分な本発明の化合物量が得られるはずである。
[抗体]
1つまたは複数のRBPのエピトープもしくはRBPの保存変異型のエピトープまたはRBPのペプチドフラグメントを特異的に認識する抗体も本発明に含まれる。このような抗体には、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体(mAb)、ヒト化抗体、キメラ抗体、単鎖抗体、Fabフラグメント、F(ab’)2フラグメント、Fab発現ライブラリーによって産生されたフラグメント、抗イディオタイプ(抗Id)抗体、および上記の任意のエピトープ結合フラグメントが含まれるが、これらに限定されない。
本発明の抗体を、例えば、生体サンプル中のRBPの検出で使用することができ、それにより、異常量のRBPについて患者を試験することができる診断技術または予後技術の一部として使用することができる。このような抗体を、例えば、RBPのそのリガンドに結合する能力に対する試験化合物の効果を評価するための本明細書中に記載の化合物スクリーニングスキームと組み合わせて使用することもできる。さらに、このような抗体を使用してRBP活性を阻害することができ、これはRBPとそのリガンドとの間の結合の力学についての種々の研究において有用であり得る。
抗体産生のために、宿主動物を注射によってRBPまたはRBPの機能的ドメイン(例えば、細胞外ドメイン)に対応する部分などのその免疫原性部分で免疫化することができる。宿主動物には、2〜3例を挙げるとウサギ、マウス、およびラットが含まれ得るが、これらに限定されない。
種々のアジュバントを使用して宿主の種に依存して免疫応答を増大させることができ、これらには、フロイント(完全または不完全)、水酸化アルミニウムなどのミネラルゲル、リゾレシチンなどの界面活性剤、pluronicポリオール、ポリアニオン、ペプチド、油性乳濁液、キーホールリンペットヘモシアニン、ジニトロフェノール、ならびにBCG(カルメット−ゲラン桿菌)およびコリネバクテリウム・パルヴムなどの潜在的に有用なヒトアジュバントが含まれるが、これらに限定されない。ポリクローナル抗体は、免疫化動物の血清由来の抗体分子の異種集団である。
細胞株の連続培養によって抗体分子が産生される任意の技術によって、モノクローナル抗体を得ることができる。これらには、Kohler and Milsteinのハイブリドーマ技術(1975,Nature,256:495−497;および米国特許第4,376,110号)、ヒトB細胞ハイブリドーマ技術(Kosbor et al.,1983,Immunology Today 4:72;Cole et al.,1983,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 80:2026−2030)、およびEBV−ハイブリドーマ技術(Cole et al.,1985,Monoclonal Antibodies And Cancer Therapy,Alan R.Liss,Inc.,pp.77−96)が含まれるが、これらに限定されない。このような抗体は、IgG、IgM、IgE、IgA、IgDを含む任意の免疫グロブリンクラスならびにそのサブクラスに由来し得る。本発明のモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを、インビトロまたはインビボで培養することができる。インビボでの高力価のモノクローナル抗体の産生は、現在好ましい産生方法である。
さらに、適切な生物活性を有するヒト抗体分子由来の遺伝子と共に適切な抗原特異性を有するマウス抗体分子由来の遺伝子のスプライシングによる「キメラ抗体」の産生のために開発した技術(Morrison et al.,1984,Proc.Natl.Acad.Sci.,81:6851−6855;Neuberger et al.,1984,Nature,312:604−608;Takeda et al.,1985,Nature,314:452−454)を使用することができる。キメラ抗体は、異なる部分が異なる動物種に由来する分子(マウスモノクローナル抗体由来の可変領域およびヒト免疫グロブリン定常領域を有するものなど)である。
あるいは、単鎖抗体の産生について説明した技術(米国特許第4,946,778号;Bird,1988,Science 242:423−426;Huston et al.,1988,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85:5879−5883;およびWard et al.,1989,Nature 334:544−546)を、RBPに対する単鎖抗体の産生に適用することができる。単鎖ポリペプチドが得られるアミノ酸架橋を介したFv領域の重鎖フラグメントと軽鎖フラグメントとの架橋によって単鎖抗体が形成される。
公知の技術によって特異的エピトープを認識する抗体フラグメントを作製することができる。例えば、このようなフラグメントには、抗体分子のペプシン消化によって産生することができるF(ab’)2フラグメントおよびF(ab’)2フラグメントのジスルフィド結合の還元によって作製することができるFabフラグメントが含まれるが、これらに限定されない。あるいは、所望の特異性を有するモノクローナルFabフラグメントの迅速且つ容易な同定のためのFab発現ライブラリーを構築することができる(Huse et al.,1989,Science,246:1275−1281)。
次いで、RBPに対する抗体を使用し、当業者に周知の技術を使用して、RBPを「模倣する」抗イディオタイプ抗体を作製することができる(例えば、Greenspan&Bona,1993,FASEB J 7(5):437−444;およびNissinoff,1991,J.Immunol.147(8):2429−2438を参照のこと)。例えば、RBPに結合してRBPへのラムノースの結合を競合的に阻害する抗体を使用して、RBPの細胞外ドメインを「模倣」し、それによりラムノースに結合する抗イディオタイプを作製することができる。
本発明は、本明細書中に、多数の例を参照して記載される。実施例は、前の記載を決して制限しない。
[アフィニティクロマトグラフィを使用したラムノース結合タンパク質の単離]
[材料/方法]
1.ラムノースプローブの標識
ラムノース−ITC(Sigma R6881;RMM 297.3)のDMSOへの溶解、10mMの重炭酸ナトリウム(pH9.1)での1mg/mlへの希釈、1:1または5:1のモル比でのビオチンヒドラジド(Sigma,RMM258.3)の添加、および室温で16時間の反応の進行によってビオチンラムノース−ITC(BRITC)を形成させた。
2.ラムノースアフィニティカラムの調製
ストレプトアビジンセファロース抱合カラム(Amersham 17−5112−01)またはビオチン標識ラムノース(BRITC)の理論上の容量(60μg/ml)を有するフリーレジン(17−5113−01)を使用した。過剰量のBRITCをリン酸緩衝化生理食塩水(PBS)に溶解し、0.2ml/分の低速で30分間予備平衡化カラムに循環させた。BRITC−PBS溶液のHPLC分析によってBRITCの首尾のよい結合をモニタリングした。
3.細胞溶解
パッケージングした洗浄細胞を、凍結融解(−80℃/4℃)および短時間の超音波処理(マイクロチッププローブを備えた375W超音波処理機を使用した30〜40秒間の50%dutyのパルス)によって溶解した。タンパク質分解を最小にするために、プロテアーゼインヒビター反応混液(Roche 1−836−170)の存在下で細胞を溶解した。
4.多界面活性剤溶液(MSS)
MSSは、5Mの尿素、2Mのチオ尿素、0.002Mのn−トリブチルホスフィン、0.5%のファルマライトキャリア両性電解質(pH3〜10)(Pharmacia,Uppsala)(二次元調製物のみ)、2%の3−([3−コラミドプロピル]−ジメチルアンモニオ)−1−プロパンスルホン酸(CHAPS)、2%のカプリルイルスルホ−ベタイン、および0.001%のオレンジG色素を含む。DNA汚染を排除するために、材料をエンドヌクレアーゼ(EC3.1.30.2)でも処理した。
5.一次元ポリアセチルアミドゲル電気泳動(1D−PAGE)
プレキャストTris−HCl 4〜20%ポリアクリルアミド勾配ゲル(Bio−Rad)を、電極緩衝液Tris/グリシン(pH8.3)と共に使用した。サンプルローディング溶液:Tris(pH6.8)、0.1%SDS、グリセロール、ジチオスレイトール、ブロモフェノールブルーマーカー。電気泳動条件:100Vで90分間。
6.ゲル中のタンパク質の視覚化
銀を用いた染色またはクーマシーR250を含む水/メタノール/酢酸での染色のいずれかによってこれを行った。Fluoro−imager(Pharmacia)を使用して、蛍光を視覚化した。
7.アフィニティクロマトグラフィ
MSSを使用して、108〜109個のA2058細胞の全細胞溶解調製物を調製した。次いで、可溶化タンパク質を140mMのNaCl、2mMのMgCl2、および2mMのCaCl2(pH7.4(HBS2+))を含むHEPES緩衝化生理食塩水で50倍に希釈し、コントロールカラム(ラムノースなし)およびラムノースアフィニティカラムに連続して通過させた。各カラムをHBS2+で洗浄し、100mMラムノースで溶離した。アクリルアミドミニゲルおよび1D SDS−PAGEおよびその後の銀を用いた染色を使用して画分を分析した。
[結果]
分子量約65kDのバンドが溶離画分で視覚化された(図1)。BRITCを含まない対応するコントロールカラム由来の溶離物ではバンドは視覚化されなかった(結果を示さず)。
[ラムノース結合タンパク質とそのリガンドとの架橋]
[材料/方法]
(a)ラムノースプローブの標識
10mMの重炭酸ナトリウム(pH9.1)中での1:10のモル比でのラムノース−ITCとフルオレセインアミン(Sigma F1148,RMM 347.3)との反応によってフルオレセインラムノース−ITC(FRITC)を形成させた。
(b)細胞溶解
実施例1のとおり。
(c)多界面活性剤溶液(MSS)
実施例1のとおり。
(d)一次元ポリアクリルアミドゲル電気泳動(1D−PAGE)
実施例1のとおり。
(e)ゲル中のタンパク質の視覚化
実施例1のとおり。
(f)細胞の探索
顕微鏡に準拠したチャンバーに低密度でA2058細胞をコートした。細胞をHBS2+で洗浄し、FRITCと37℃で5〜15分間インキュベートした(最も高いDMSO濃度=2.5%)。FRITCを除去し、細胞をHBS2+で2回洗浄し、可視光線顕微鏡で試験した。0〜100μMフルオレセイン−アミンを使用してインキュベーションを繰り返し、25μMおよび6μMのFRITCについては1000倍過剰の非標識ラムノースを使用して繰り返した。
(g)細胞表面受容体の架橋
40mlの培養フラスコ中に調製したA2058細胞を、上記のようにFRITC(5μMまたは10μM)とインキュベートし、HBS2+で1回洗浄した。使用直前にカルボニルジイミダゾール(Ardrich 115533)を1MのDMSOに溶解した。このストック溶液を、HBS2+またはDMSOで100μM〜10mMに希釈し、室温で細胞に添加した。15分後、架橋を除去し、フラスコを氷上で保存した。次いで、掻き取りによって細胞をフラスコから取り出し、MSS溶解緩衝液に入れた。上記のように、タンパク質画分をSDS−PAGEに供し、ゲルを視覚化した。
(h)二次元電気泳動
5μMのFRITCを使用して、上記の方法7にしたがって調製した架橋細胞を、細胞の掻き取りによって350μlのMSSに溶解した。この材料を、18cm Immobiline DryStrip(pH3〜10)(Amersham)へのローディングによって等電点電気泳動用に調製し、ストリップを平衡化して約150kVhr(電圧勾配:200Vで12時間;250Vで1.5時間、500Vで2時間、1000Vで2.5時間、8000Vで19時間)で電気泳動した。
次いで、10%のポリアクリルアミドゲルを使用すること以外は上記の方法4に記載の一次元PAGEを使用してストリップを二次元で泳動した。ゲルを、fluoroimagerを使用して分析し、銀を用いて染色を行った。
[結果]
架橋実験由来のタンパク質成分の電気泳動プロフィールを、図2Aおよび図2Bに示す。図2Aは、蛍光スキャニングによって視覚化されたフルオレセインに架橋したタンパク質を示し、図2Bはクーマシーブリリアントブルーで染色された全タンパク質を示す。
全タンパク質の染色は、各レーンにほぼ同量のタンパク質がロードされたことを示す。FRITCインキュベーション後、CDIのみのレーンで存在しない2つの蛍光標識タンパク質を検出することができる。分子量マーカーを使用したゲルの較正(図3)により、これらのタンパク質の分子量は22kDおよび68kDである。しかし、これらの分子量は、1つまたは複数のFRITC分子を含むので、受容体の分子量は約67kDである。
二次元電気泳動由来の結果により、フルオレセインタグ化タンパク質が約6〜7のpIで泳動され、分子量は前の結果と一致することが示唆される。
[フルオレセインタグ化ラムノースプローブ(FRITC)を使用した細胞の染色]
[材料/方法]
前に記載のようにフルオレセインタグ化ラムノースプローブ(FRITC)を調製し、これを使用してA2058細胞を染色した。
3〜25μMの濃度のFRITCを、A2058細胞と共に37℃で15分間インキュベートした。
[結果]
インキュベーション後の細胞は蛍光を発することが見出され、細胞上のラムノース結合タンパク質の存在が確認された。細胞の画像を図4に示す。染色細胞のより綿密な調査により、細胞核中の染色濃度の増加が示され、ラムノースプローブも核膜内に取り込まれたことが示唆される。FRITCと濃度が10mMのラムノースを含まない細胞との同時インキュベーションによって染色を阻害することができることが見出された。
[LD50測定値に対する細胞密度の効果]
[材料/方法]
異なるサイズの細胞集団を使用して行うことが必要な異なる細胞株の細胞傷害性を評価する場合、あるとすればLD50の測定値に対する細胞数の効果の決定を慎重に考慮した。5つの細胞株(HT−29、LS174−T、5637、A431、およびMCF−7)を、4つの異なる播種細胞密度で評価した。Hs578TおよびCCD 18Luを、3つの播種密度で評価し、Hs578Bst(初期および後期継代細胞)を、2つの播種密度で評価した。
全範囲の細胞密度を少なくとも1つの細胞株を使用して評価するために、3日間の細胞傷害バージョンを開発した。関与する細胞株を、3日形式に再較正した。第1日目にマルチウェルプレートに播種した。第2日目に細胞をBEC(登録商標)で処置し、24時間後にMTTを添加した。
[結果]
各細胞株についてのLD50の細胞あたりの用量と第1日目の細胞密度との間の関係のプロッティング(図5)により、扁平上皮癌A431、直腸結腸腺癌HT−29、および正常な乳児肺線維芽細胞株(CCD 18Lu)の挙動が同一であることが明らかとなる。同様に、結腸癌LS174−Tおよび膀胱癌5637のプロットはほとんど一致する。
実際、CCD 18Lu、A431、HT−29、LS174T、および5637由来のデータを組み合わせて、図6に示すように以下の単純指数関数に適合させることができる。
LD50での播種細胞あたりの用量=切片×e-k×播種密度+極限
これは、これら5つの細胞株について、BEC(登録商標)取り込みプロセス(受容体親和性、溶原性リガンド複合体を産生するための加水分解プロセシング、および細胞死への経路を含む)が定量的に同一であることを意図する。
同様に、2つの乳癌株Hs578T、浸潤性腺管癌(infiltrating ductal carcinoma)、およびMCF−7(乳癌由来の転移)由来のデータは、互いに同様に振舞うが、他の株と異なるようである。これらの組み合わせたデータセットを、指数関数に適合させることもできる(図7を参照のこと)。
2つの適合させた(fitted)関数を比較して、2つの異なる領域を識別することができる(図8)。関数は、1,500細胞/ウェルおよびそれ以下の細胞密度(受容体親和性を細胞傷害性の主な決定因子であると予測することができる条件)で事実上一致する(図8の領域1)。これにより、1つの受容体型のみが本研究に含まれる事実上全ての細胞株に関与することが示唆される。本発明者らは、この受容体の解離定数を、1.5×10-6Mのオーダーである可能性が高いと評価する。
しかし、関数は、1,500細胞/ウェルを超える細胞密度で分岐する(図8の領域2)。感受性のある(susceptible)集団を50%死滅させるための細胞あたりの最低用量を示す限界値間の相違が明らかである。LS174−Tおよび5637について、この最低用量の適合させた値は300pgのBEC(登録商標)/細胞(71pgソラマルギン/細胞)であり、乳癌株については、この最低用量は580pgのBEC(登録商標)/細胞(137pgソラマルギン/細胞)と3倍近い。このような差異は、細胞あたり有意に少数の受容体または単離リガンド複合体を産生するためのより遅い細胞内プロセシングのいずれかから得ることができる。
初期に継代された正常な乳房線維芽細胞の挙動が同株の後期継代細胞と異なる図5に留意のこと。制限されたデータセットの限界内で、これらの非腫瘍細胞は、老化するにつれてBEC(登録商標)に対してより脆弱となるようである。
[他の細胞株についての1点データ]
[材料/方法]
他の細胞株の範囲を、実施例4で実施した評価と類似の様式で評価した。
[結果]
図10は、全てが図6の同一の指数曲線上にあるMIA PaCa−2、乳癌細胞株、および初期に継代された正常な乳房線維芽細胞以外の評価された他の細胞株についての単一データポイントがプロットされることを示す。
[BEC(登録商標)とラムノースの同時投与]
[材料/方法]
2つの異なる細胞密度のA2058細胞を、BEC(登録商標)+/−ラムノースで処置し、4日後に細胞の生存をモニターした。処置には、(i)BEC(登録商標)のみで4日間、(ii)BEC(登録商標)のみで5分間、(iii)BEC(登録商標)および5mMラムノースで4日間、および(iv)BEC(登録商標)および5mMラムノースで5分間が含まれる。
[結果]
図11および図12は、BEC(登録商標)取り込みに対するラムノース競合はより高い細胞密度(5000細胞)で容易に認められることを示す。これらの条件下で、各細胞に対して利用可能なBEC(登録商標)の量がLD50の主な決定因子である場合、5mMの比較的高濃度のラムノースの存在が、5分間および4日間の両方での細胞による、特定の濃度範囲の溶液からのBEC(登録商標)取り込み量に影響を与える。図12に示すデータにより、ラムノース保護効果は、パルス処置実験でより有意であることが示唆される。
[RBPの単離]
[材料/方法]
1.FRITCの調製
以下の反応混合物を使用した。
Figure 2005538931
室温で一晩インキュベートし、−20℃で保存する。RP−HPLCによってFRITCを精製する。
カラム:C18逆相カラム
溶媒A:水+0.06%トリフルオロ酢酸(TFA)
溶媒B:80%アセトニトリル(ACN)/水+0.06%TFA
分析勾配:98−50%(A)で15分間。1ml/分で溶離する。波長:225nmまたは220nm。
分離勾配:98%(A)で2.5分間。98−50%(A)で20分間。2ml/分で溶離する。波長255nmまたは220nm。
2.細胞表面受容体架橋
A2058細胞を、25ml培養フラスコ中で80〜90%の細胞密集度に成長させ、140mMのNaCl、2mMのMgCl2、および2mMのCaCl2(pH7.4(HBS2+))を含む2×HEPES緩衝化生理食塩水で洗浄した。FRITCを最小量のDMSO(5〜10μl)に溶解し、1mlのHBS2+に添加して、濃度が2〜10μMのFRITCとした。FRITC溶液を細胞に添加し、フラスコを37℃で15分間インキュベートした。FRITCを除去し、細胞をHBS2+で1回洗浄し、新たに調製したカルボニルジイミダゾール(1mlのDMSO中100μM)を室温で直接添加した。15分後、架橋剤を除去し、フラスコを氷上で保存した。
3.受容体架橋後のタンパク質抽出
全てのDMSOを細胞から吸引し、300〜400μlのMSS(セクション10)をフラスコに添加する。MSSをフラスコの全表面領域に広げ、細胞を細胞スクレーパー/ハーベスターを使用して掻きとる。MSS中の細胞を室温で15分間インキュベートして、できるだけ大量のタンパク質を取り出す。
フラスコから細胞抽出物を取り出し、新たなチューブに添加する。1mlのメタノール(またはアセトン)の添加によってタンパク質を沈殿させ、サンプルを−80℃で一晩保存する。粘性物質(例えば、DNA、脂質など)を除去するために、チューブを、4℃、13000rpmで30分間遠心分離した。メタノールを除去し、サンプルを300μlのMSSに再懸濁した。これに1.2mlのヘキサンを添加し、サンプルを4℃、13000rpmで30分間再度遠心分離した。上層を破棄し、水層表面上の任意の白色微粒子も除去した。次いで、サンプルを、SDS−PAGEによって分析した。
4.FRITC架橋タンパク質の免疫沈降
100μlのタンパク質抽出物(上記のセクション1)を、50mMのTris−HCl(pH7)および0.05%のTween20で10mlに希釈した。非結合物質を予め除去するために、50μlのプロテインAセファロース(Amersham)を添加し、回転ホイール上にて4℃で一晩インキュベートした。インキュベーション後、サンプルを2000rpmで5分間遠心分離してセファロースをペレット化した。上清を、10μlの抗FITC抗体(Sigma)および50μlのプロテインAセファロースに添加し、回転ホイール上にて4℃で一晩インキュベートした。インキュベーション後、セファロースを、2×1mlの10mMのTris(pH7)で洗浄し、全サンプル(マトリクスを含む)を、4−20%SDS−PAGEで電気泳動した。次いで、ゲルを蛍光検出によってFRITC標識タンパク質について評価した。
5.実施例1に記載のように一次元PAGEを行った。
6.ゲル中のタンパク質の視覚化
蛍光標識タンパク質を検出するために、Fluoro−imager(Pharmacia)(蛍光励起波長:494nm、発光波長:520nm)を使用してゲルをスキャニングした。
クーマシーG250を含む水/メタノール/酢酸または銀染色(PI in−house質量分析法に適合可能なプロトコール、至適化条件下で、これは以前に使用した方法よりも約1/10の感度である)のいずれかを使用して視覚的染色を行った。
[結果]
1.FRITC(フルオレセインラムノースイソチオシアネート)の調製
大量のフルオレセイン標識されたラムノースプローブ(FRITC)をHPLCで精製し、その生存度を質量分析によって確認した。−20℃で乾燥保存した場合、プローブは無期限に安定なようである。
2.細胞表面受容体の架橋
FRITCのA2058細胞表面への架橋を、25mlの培養フラスコ中で首尾よく行った。同濃度の試薬を使用した大規模FRITC架橋(75mlフラスコ)では成功しなかった。これにより、反応は細胞環境中の僅かな変化に容易に影響を受けることが示唆される。本発明者らの所見はまた、カルボニルジイミダゾール架橋剤使用の有利な副次的影響は手順時に細胞をフラスコ表面に接着し、それにより洗浄が容易であることを示した。
架橋FRITCタンパク質複合体は、蛍光画像化によってSDS−PAGEゲル上で一貫して視覚可能であった(図13)。
3.受容体架橋後のタンパク質抽出
本発明者らの手順は、FRITC−受容体複合体の収量の最大化およびその後の望ましくない夾雑物からの複合体の単離に主眼を置く。反応手順は、異なるタンパク質沈殿方法およびその後の可溶化工程を含んでいた。A2058受容体−FRITC複合体は、多界面活性剤溶液(SPRL21111)中で完全に溶解し、一定範囲の非イオン性界面活性剤(2%のTween20、2%のTriton X−100、2%のCHAPS)中で部分的に溶解するようであるが、複合体を完全に溶解する単一の非イオン性界面活性剤は同定されなかった。
さらに、蛍光複合体は、最初のメタノール沈殿時に沈殿する細胞破片/DNAに結合するようである。この問題(汚染および粘度)を克服するために、本発明者らは、メタノールおよびその後にヘキサンを使用した二段階浄化を開発した。
4.FRITC架橋タンパク質の免疫沈降
タンパク質−FRITC複合体を、低界面活性剤を含む低塩緩衝液で希釈し、フルオレセインに対する抗体とインキュベートした。形成された任意の複合体をプロテインAに吸着させ、沈殿させ、SDS−PAGEで分析した。実験により、クーマシーブリリアントブルー染色によって検出可能な約70kDの見せかけのタンパク質バンドが得られた(図14)。
本明細書を読むことによって当業者に明らかである本明細書中に特に開示されていないさらなる修正形態および応用形態は、本発明の範囲内に含まれる。
[参考文献]
Figure 2005538931
100mM遊離ラムノースを使用したビオチン化ラムノース−ITCアフィニティカラムから溶離した画分1〜9を含むPAGEゲルを示し、レーン10は標準分子量マーカーを含む。 FRITCに架橋し、4〜20%のポリアセチルアミドゲルで分析したタンパク質のフルオロイメージを示す図である。標準(種々の色の色素でタグ化し、それによりフルオロイメージングによっていくらか視覚可能である);サンプル:1)5μMのFRITC(バッチ1)+100μMのCDI;2)5μM FRITC+500μMのCDI;3)5μMのFRITC+10mMのCDI;4)5μMのFRITC(バッチ2)+100μMのCDI;5)FRITCなし+100μM CDI;6)FRITCなし+500μM CDI。 クーマシーブリリアントブルーで染色した図2Aに示すゲル由来の総タンパク質を示す図である。 図2Aに示すタンパク質の分子量を計算するために使用したグラフである。 2mMのCa2+およびMg2+を含むHEPES緩衝化生理食塩水中での37℃で15分間の12μMフルオレセインラムノース−ITCとのインキュベーション後のA2058細胞の画像を示す図である。 LD50での細胞あたりの用量と各細胞株についての1日目の細胞密度との間の関係のプロットを示す図である。 縮約し、単純指数関数に適合させた、図5のデータを示す図である。 LD50での細胞あたりの用量と2つの特定の乳癌細胞株についての1日目の細胞密度との間の関係のプロットを示す図である。 図6および図7に示すプロットの比較を示す図である。 別の11種の癌由来の1点(single point)LD50データを含む表である。 図9の表に示すデータのグラフである。 BEC(登録商標)濃度に対する細胞(A2058、600細胞)生存%のグラフにより、BEC(登録商標)と同時投与した場合のラムノースの防御効果を示す図である。 BEC(登録商標)濃度に対する細胞(A2058、5000細胞)生存%のグラフにより、BEC(登録商標)と同時投与した場合のラムノースの防御効果を示す図である。 FRITCに架橋し、溶媒抽出し、4〜20%のSDSポリアセチルアミドゲルで分析したA2058タンパク質のフルオロイメージを示す図である。左から、レーン1:標準83、42.3、32.2、18.8kD;レーン2:ブランク;レーン3〜8:細胞の複製フラスコ+約5μMのFRITC+100μMのカルボニルジイミダゾール。 4〜20%のSDSポリアクリルアミドゲルで分析したFRITC−タンパク質架橋複合体の免疫沈降を示す図である。総タンパク質の染色−レーン1:標準206、124、83、42.3、32.2、18.8kD;両方);レーン2:プロテインA明澄化前(−ve);レーン3:α−FITC抗体沈降。

Claims (28)

  1. a)分子量が約65〜70kDa、より好ましくは66〜69kDaであることと、
    b)pIが10より大きい、または3未満であることと、
    c)ソラマルギンのラムノース部分に結合する場合、解離定数が約1.5×10-6であることと、
    d)実施例1に記載の条件下で、実施例1にしたがって調製したラムノースアフィニティカラムに結合するように構成されていることと、
    e)100mMのラムノース溶液を使用して実施例1に記載のカラムから溶離するように構成されていることと、
    f)水溶液に不溶であることと、
    g)約2%を超える界面活性剤を含む高度に変性された緩衝液に溶解することと
    のうち、少なくとも1つの特徴を有する単離されたRBP。
  2. a)分子量が約65〜70kDa、より好ましくは66〜69kDaであることと、
    b)ソラマルギンのラムノース部分に結合する場合、解離定数が約1.5×10-6であることと、
    c)実施例1に記載の条件下で、実施例1にしたがって調製したラムノースアフィニティカラムに結合するように構成されていることと、
    d)100mMラムノース溶液を使用して実施例1に記載のカラムから溶離するように構成されていることと、
    e)水溶液に不溶であることと、
    f)約2%を超える界面活性剤を含む高度に変性された緩衝液に溶解することと
    のうち、少なくとも1つの特徴を有する単離されたRBP。
  3. 分子量が約67kDaである、請求項1または2に記載の単離されたRBP。
  4. 候補化合物をRBPに接触させる工程と、結合を評価する工程とを含む請求項1〜3のいずれか1項に記載のRBPに結合する化合物の同定方法。
  5. 前記化合物が、ペプチド、抗体およびそのフラグメント、ならびにペプチド模倣物からなる群から選択されるアゴニストである、請求項4に記載の方法。
  6. 前記化合物が、ペプチド、抗体およびそのフラグメント、ならびにペプチド模倣物からなる群から選択されるアンタゴニストである、請求項4に記載の方法。
  7. 候補化合物をラムノースおよびRBPに接触させる工程と、該化合物がラムノースについてRBPと競合するかどうかを評価する工程とを含む、RBP(またはその一部)の細胞外ドメインを模倣し、且つラムノースに結合する化合物の同定方法。
  8. 前記候補化合物が、
    (i)可溶性ペプチドおよびランダムペプチドライブラリーまたはD型および/またはL型アミノ酸から作製されたコンビナトリアルケミストリー由来の分子ライブラリーのメンバー、(ii)ホスホペプチド(ランダムなまたは部分的に変成された、有向ホスホペプチドライブラリーのメンバーが含まれるが、これらに限定されない)、(iii)抗体(ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、抗イディオタイプ抗体、キメラ抗体、または単鎖抗体;FAb、F(ab’)2およびFAb発現ライブラリーのフラグメントおよびそのエピトープ結合フラグメントが含まれるが、これらに限定されない)、(iv)有機小分子または無機小分子からなる群から選択される、請求項4〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. RBPの生物学的機能の決定または癌治療のための請求項4〜8のいずれか1項に記載の方法を使用して同定した化合物の使用。
  10. RBPホモログを単離するための請求項4〜6のいずれか1項に記載の方法を使用して同定した化合物の使用。
  11. 野生型および/または変異RBPの活性を改変するか、RBPの生物学的機能を解明するか、正常なRBP相互作用を崩壊する化合物をスクリーニングするための請求項7の方法を使用して同定した化合物の使用。
  12. (i)サンプル中のRBPレベルを検出する工程と、(ii)非癌由来のサンプル中のRBPレベルと比較する工程とを含む、サンプル中の癌の検出方法。
  13. (i)患者由来のサンプル中のRBPレベルを検出する工程と、(ii)非癌由来のサンプル中のRBPレベルと比較する工程とを含む、患者の癌の診断方法。
  14. (i)患者のRBPのレベルおよび/または分布を検出する工程と、(ii)RBPの分布および/またはレベルを分析して癌の徴候である差違を同定する工程とを含む、患者の癌の診断方法。
  15. RBPまたはその保存変異型、ペプチド、もしくはフラグメントを同定することができる検出可能に標識した抗体の存在下で、細胞株中でインキュベートした生体液、組織抽出物、新たに採取した細胞、または細胞ライセートなどのサンプルをインキュベートする工程と、結合した前記抗体を検出する工程とを含む、免疫アッセイ。
  16. 癌細胞などのより高い負荷のRBPを有する細胞に薬剤を送達するためのRBPアゴニストの使用。
  17. 細胞の成長または分裂を防止するか細胞死を引き起こすように構成された薬剤に連結したRBPアゴニスト。
  18. 前記薬剤が、ドキソルビシン、ダウノルビシン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシン、メトトレキセート、シタラビン、エトプシド、シスプラチン、カルボプラチン、5−フルオロウラシル、ブレオマイシン、エピルビシン、シプロテロン、およびイリノテカンからなる群から選択される、請求項17に記載のRBPアゴニスト−薬剤抱合物。
  19. 患者の癌治療のための請求項17または18に記載のRBPアゴニストの使用。
  20. BEC(登録商標)の過剰摂取の治療のための請求項17または18に記載のRBPアゴニストの使用。
  21. 前記アゴニストがRBP抗体、ラムノース、または他のRBPリガンドである、請求項19または20に記載の使用。
  22. RBPアゴニストおよび薬学的に許容可能なキャリアを含む、薬学的または獣医学的組成物。
  23. グリコシドなどの細胞死を引き起こすように構成された薬剤をさらに含む、請求項22に記載の薬学的組成物。
  24. 患者への局所投与に適合した、請求項22または23に記載の薬学的組成物。
  25. 溶液、懸濁液、乳濁液、クリーム、ゲル、軟膏(ointment)、粉末、湿布剤、軟膏(salve)、エアゾール、または経皮パッチの形態である、請求項24に記載の薬学的組成物。
  26. RBPの1つまたは複数のエピトープ、RBPの保存された変異体のエピトープ、またはRBPのペプチドフラグメントを特異的に認識する抗体。
  27. ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、キメラ抗体、単鎖抗体、Fabフラグメント、F(ab’)2フラグメント、Fab発現ライブラリーによって産生されたフラグメント、抗イディオタイプ(抗Id)抗体、および上記の任意のエピトープ結合フラグメントを含む、請求項26に記載の抗体。
  28. 生体サンプル中のRBPを検出するための請求項26または27に記載の抗体の使用。
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