JP2005535717A - フィトスフィンゴシン誘導体を含むアポトーシス誘導用組成物 - Google Patents

フィトスフィンゴシン誘導体を含むアポトーシス誘導用組成物 Download PDF

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Abstract

本発明はフィトスフィンゴシン誘導体を有効成分として含有するアポトーシス誘導用組成物に関する。本発明はフィトスフィンゴシン誘導体に加えて、ビタミンD3又はカルシポトリオールを有効成分として含有するアポトーシス誘導用組成物に関する。本発明の組成物はアポトーシス誘導活性を有する薬学組成物又は化粧料組成物を含む。本発明は、フィトスフィンゴシン誘導体を有効成分として含有するアポトーシス誘導用組成物を投与する段階と、患部にUVBを照射する段階とからなる生体内アポトーシス活性誘導により、予防又は治療が可能な各種の皮膚疾患、各種の腫瘍、各種の癌等の予防又は治療方法を提供する。本発明の組成物は、生体内アポトーシス誘導により、予防又は治療が可能な各種の皮膚疾患、各種の腫瘍、各種の癌等の予防又は治療に有用である。

Description

本発明はフィトスフィンゴシン誘導体を含むアポトーシス誘導用組成物に関する。
アポトーシスはプログラムされた細胞死を意味するものであって、生理及び病理的状況下で生ずる細胞死滅の一つの形態である。
生体内における正常細胞組織では細胞の増殖とアポトーシスが均衡をなして、組織の細胞数が一定に維持される反面、腫瘍細胞組織では急速な細胞増殖に比べてアポトーシスが適切になされないことから、細胞数が一方的に増加して癌細胞の増殖が起こるものとして知られている(Raff. M. C., Nature, 356:397, 1992)。アポトーシス誘導に関連した因子としてはp53,bcl−2,bc−XL,カスパーゼ等が知られており(Wyllie, A., Nature, 389:237, 1997)、アポトーシスプログラムが活性化すれば、細胞膜の水泡、ヌクレアーゼによる染色体のDNA分解、DNA凝縮及び断片化が起こる。
アポトーシスは、胎児の発生過程、皮膚、内臓器官、免疫機関の機能に重要な役割をする。
炎症性皮膚疾患は、究極的にはリンパ球を初め多くの免疫細胞等が皮膚に浸透し、それと皮膚細胞の殆どを占める皮膚角質形成細胞、つまりケラチノサイトとの相互作用により引き起こされる。これらケラチノサイト等は免疫機能に関与する様々なサイトカインを分泌してこれら免疫細胞等の増殖に関与し、さらに免疫細胞等からケラチノサイトの増殖に関与する様々な因子等の供給を受ける。このような細胞等と周辺のリンパ節を含めてSALT(skin-associated Lymphoid tissue)と称し、このような面から皮膚は単に我々の体を保護する保護膜のみならず、一つの免疫機関と見做されている。
アポトーシスと関連した皮膚疾患の中で、特に乾癬は角質細胞の異常増殖、及び様々な炎症細胞、特にT細胞の浸潤と活性化による疾患である。乾癬は血管新生(angiogenesis)と共に皮膚角質形成細胞を速く増殖させるため、このような皮膚角質形成細胞にアポトーシスを誘導する製剤が効果的な治療薬として提示されてきた。
特に、スフィンゴリピド誘導体であるセラミドは、腫瘍潰死因子−α(TNF−α)、インターロイキン−1(IL−1)、インターフェロン−γ(INF−γ)、FASリガンド(ligand)及び放射線照射のような刺激等により活性化されたSMase(sphingomyelinase)によりスフィンゴミエリンが分解されてなるものであり、細胞内信号伝達媒介物質として作用して細胞分化、細胞周期阻止、増殖及びアポトーシス等に関与することが知られている。
また、ビタミンD3又はカルシポトリオールは過剰増殖しているケラチノサイトにアポトーシス及び細胞毒性を誘導することが知られている。
さらに、紫外線照射によりSMaseが活性化して細胞内でのセラミド形成を増加させアポトーシスを誘導するとの報告がある。のみならず紫外線照射により生成した多くの成長因子等やサイトカイン細胞表面受容体等が活性化して、サイトカインや成長因子信号伝達経路(growth factor signal transduction pathway)を活性化することが知られている。紫外線は、波長によって、UVA(200〜290nm)、UVB(290〜320nm)及びUVC(320〜400nm)に区分される。これらはin vivoや培養細胞において免疫抑制機能及びアポトーシスを起こすとの報告がある。
本発明者等はアポトーシス活性誘導により予防又は治療効果が現れる各種の疾病に有効な物質を検索したところ、特定のフィトスフィンゴシン誘導体がアポトーシス誘導効果を顕著に現すことを見出し、本発明を完成した。
本発明ではフィトスフィンゴシン誘導体を有効成分とするアポトーシス誘導用組成物を提供するものである。
本発明はフィトスフィンゴシン誘導体を有効成分として含有するアポトーシス誘導用組成物を提供する。
本発明はフィトスフィンゴシン誘導体に加えて、ビタミンD3又はカルシポトリオールを有効成分として含有するアポトーシス誘導用組成物を提供する。
本発明の組成物において、フィトスフィンゴシン誘導体は、フィトスフィンゴシン(phytosphingosine,PS),フィトスフィンゴシン−HCl(PS−HCl),C6−フィトスフィンゴシン(C6−PS),CLA−フィトスフィンゴシン(CLA−PS),テトラアセチルフィトスフィンゴシン(TAPS)及びN−アセチルフィトスフィンゴシン(NAPS)からなる群から選ばれる1種以上であることを特徴とする。
本発明の組成物はアポトーシス誘導活性を有する薬学組成物又は化粧料組成物を含む。
本発明は、フィトスフィンゴシン誘導体を有効成分として含有するアポトーシス誘導用組成物を投与する工程と、患部にUVBを照射する工程とからなる生体内アポトーシス活性誘導により、予防又は治療が可能な各種の皮膚疾患、各種の腫瘍、各種の癌等の予防又は治療方法を提供する。
前記予防又は治療方法において、フィトスフィンゴシン誘導体はフィトスフィンゴシン、フィトスフィンゴシン−HCl,C6−フィトスフィンゴシン,CLA−フィトスフィンゴシン,テトラアセチルフィトスフィンゴシン及びN−アセチルフィトスフィンゴシンから選ばれる1種以上であることを特徴とする。
本発明の組成物は、ヒト角質形成細胞株、ヒト皮膚ガン細胞株、ヒト臍帯静脈血管内皮細胞、脾臓内免疫細胞及び末梢血液単核細胞において全て細胞毒性効果を示す。
本発明の組成物の中でTAPS又はNAPSを有効成分とする場合、ヒト角質形成細胞株に対して顕著なアポトーシス効果を示す。
本発明の組成物の中でTAPS、NAPS又はPSを有効成分として含有する場合には、特に乾癬誘発と関連のあるTh1細胞の活性化を抑制する効果がある。
本発明の組成物の中で、効果的な乾癬治療剤及び症状緩和剤として用いられているビタミンD3又はカルシポトリオールを追加の有効成分として含有した組成物は、フィトスフィンゴシン誘導体を単独で含有する本発明の他の組成物に比べてアポトーシス効果が顕著に向上する。
本発明の組成物を投与し、UVBを照射するとフィトスフィンゴシン誘導体を単独で投与した時よりアポトーシス効果が顕著に向上する。
本発明の組成物を投与し、患部にUVBを照射する本発明の乾癬治療方法において、UVB照射量は50mJ/cm2〜2J/cm2である。
本発明の組成物によるアポトーシス誘導に関与する蛋白質は、カスパーゼ−3,p53,Chk1である。
本発明の組成物で処理した後3時間でカスパーゼ−3が最高に発現され、卓越したアポトーシス誘導能を示す。
本発明の組成物は、生体内アポトーシス誘導により、予防又は治療が可能な各種の皮膚疾患、各種の腫瘍、各種の癌等の予防又は治療に有用である。
本発明の組成物で予防又は治療が可能な疾患は、具体的には湿疹、乾癬、魚鱗癬等のような角質異常疾患;アトピー性皮膚炎、皮膚炎症、掻痒症、細菌感染症、にきび又は瘡傷等のような皮膚疾患;長時間紫外線に露出されて誘発する角質異常皮膚疾患及び皮膚老化;皮膚癌等である。
特に、本発明の組成物は乾癬、魚鱗癬等のような角質異常疾患、長時間紫外線に露出されて誘発する角質異常皮膚疾患及び皮膚老化;皮膚癌の予防又は治療に有用である。
本発明の組成物は、追加して同一又は類似した機能を示す有効成分を1種以上含有することができる。
本発明の組成物は、追加して他の機能を示す有効成分を1種以上含有することができる。
本発明の組成物は、投与のために前記された有効成分以外に追加して薬剤学的に供与可能な担体を1種以上含むことができる。薬剤学的に供与可能な担体は、食塩水、滅菌水、リンゲル液、緩衝食塩水、デキストロース溶液、マルトデキストリン溶液、グリセリン、エタノール及びこれらの内1成分以上を混合して用いることができ、必要に応じて抗酸化剤、緩衝液、静菌剤等の他の通常の添加剤を添加できる。さらに、希釈剤、分散剤,界面活性剤、結合剤及び潤滑剤を付加的に添加して製剤化できる。さらには当分野の適正な方法で、又はRemington's Pharmaceutical Science(最近版)、Mack Publishing Company, Easton PAに開示されている方法を利用して各疾患により又は成分によって好ましく製剤化できる。
本発明の組成物は局部投与が好ましく、皮膚及び粘膜治療用として軟膏、クリーム、乳液、膏薬、パウダー、含浸パッド、溶液、ゲル、スプレー、ローション又は懸濁液状で提供できる。
本発明の組成物において、フィトスフィンゴシン誘導体は組成物の総重量に対して0.05〜10.0重量部、好ましくは0.1〜5.0重量部を含む。
本発明の組成物は、1回約10〜30ml又は10〜30gずつ数回にわたって患部に適用する。
本発明の化粧料組成物はその剤形において特別に限定されず、例えば柔軟化粧水、収儉化粧水、栄養化粧水、アイクリーム、栄養クリーム、マッサージクリーム、クレンジングクリーム、クレンジングフォーム、クレンジングウォーター、パウダー、エッセンス、パック、乳液、ローション、軟膏、ゲル、高分子又は脂質小泡又はナノスフェア又はマイクロスフェア、石鹸又はシャンプー等の剤形を有することができる。さらに、各剤形の化粧料組成物において、フィトスフィンゴシン誘導体の他に他の成分等はその他の化粧料の剤形又は使用目的等によって当業者が適宜選定して配合できる。
以下、本発明の理解に供するため好ましい実施例を提示する。しかしながら、下記の実施例は本発明をより容易に理解できるように提供するのみで、実施例により本発明の内容が限定されるものではない。
実施例1:細胞毒性測定(MTTアッセイ)
フィトスフィンゴシン(phytosphingosine,PS),フィトスフィンゴシン−HCl(PS−HCl),C6−フィトスフィンゴシン(C6−PS),CLA−フィトスフィンゴシン(CLA−PS),テトラアセチルフィトスフィンゴシン(TAPS)及びN−アセチルフィトスフィンゴシン(NAPS)をDMSOに溶解して最終1〜100μM濃度で使用した。
1.本発明組成物がヒト角質形成細胞株の細胞毒性に及ぼす影響
本発明組成物がヒト角質形成細胞株(Human kerationcyte cell line)のHaCaT細胞の細胞毒性に及ぼす影響を調べるために、MTT(3−[4,5−ジメチルチアゾール−2−イル]−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロマイド)アッセイで細胞生存率を分析した。
HaCaT細胞はドイツ癌研究所(German Cancer Research, Germany)のN.Fuseng教授から供給を受けた。
HaCaT細胞は100mmディッシュに1×106の個数で接種した後、10%牛胎児血清(FBS,GIBCO),100ユニット/mlのペニシリン,100μg/mlのストレプトマイシンを含むDMEM(ダルベッコ変性イーグル培地)で48時間培養した。トリプシンで処理し、再度96ウェルプレートにウェル当り1〜2×104個の細胞を無血清培地を利用して接種した後、約3時間後にフィトスフィンゴシン誘導体を処理して培養した。24時間培養後MTT試薬を2mg/mlの濃度に入れて4時間培養後、培地を完全に除去しDMSOに懸濁させ540nmでO.D.を測定した。
比較群にはC2−セラミドを使用した。
測定結果は表1及び図1に示した。
表1と図1に示した通り、本発明の6種類のフィトスフィンゴシン誘導体全てが細胞増殖を抑制した。特に、30μMでNAPS及びTAPSはいずれも83%の細胞毒性を示した反面、C2−セラミドは67%の細胞毒性を示し、NAPS及びTAPSがC2−セラミドより16%の優れた細胞毒性効果のあることが分かる。
2.本発明組成物がヒト皮膚ガン細胞株の細胞毒性に及ぼす影響
本発明組成物がヒト皮膚ガン細胞株のA431細胞の細胞毒性に及ぼす影響を調べるために、MTTアッセイを利用して観察した。
細胞培養方法及びMTTアッセイは前記1の方法と同様にした。
比較群にはC2−セラミドを使用した。
測定結果は表2に示した。
表2に示した通り、50μMでPS,PS−HCl,NAPS及びTAPSは95〜98%の細胞毒性を示した反面、C2−セラミドは26%の細胞毒性を示し、PS,PS−HCl,NAPS及びTAPSがC2−セラミドより69〜72%の優れた細胞毒性効果のあることが分かる。
3.本発明組成物がヒト臍帯静脈血管内皮細胞(HUVEC)の細胞毒性に及ぼす影響
本発明組成物がヒト臍帯静脈血管内皮細胞の細胞毒性に及ぼす影響を調べるためにMTTアッセイを利用して観察した。
ヒト臍帯静脈血管内皮細胞はヒト臍帯血管から初代培養して使用した。
細胞培養方法及びMTTアッセイ方法は前記1の方法と同様にした。
比較群にはC2−セラミドを使用した。
測定結果は表3に示した。
表3に示した通り、30μMでPS,NAPS及びTAPSは86〜91%の細胞毒性を示した反面、C2−セラミドは66%の細胞毒性を示し、PS,NAPS及びTAPSがC2−セラミドより20〜25%の優れた細胞毒性効果のあることが分かる。
4.本発明組成物がマウス脾臓から分離した免疫細胞の細胞毒性に及ぼす影響
本発明組成物が免疫細胞(T細胞、B細胞、マクロファージ、単球等)の細胞毒性に及ぼす影響を調べた。
正常マウス(BDF)から脾臓を摘出した後、物理的方法を利用して脾臓から単核細胞を得た。この細胞をPBSに溶解した後、フィコール・ハイパック(Ficoll-Hypaque)溶液に重畳させ、遠心分離し、フィコール・ハイパック溶液の境界部位に集まった細胞を回収し、PBSで3回洗浄した。
前記細胞に本発明組成物の内NAPS,TAPS及びPSを1,10,50,100μMとなるように添加した後、24時間培養して、細胞増殖の程度をMTTアッセイを通じて確認した。
比較群にはC2−セラミドを使用した。
結果は図2に示した。
図2に示した通り、C2−セラミド及びNAPS,PSのIC50は約75μM,TAPSのIC50は100μMであり、本発明の組成物がマウスの脾臓細胞から得た免疫細胞に対して毒性を示すことが分かった。
5.本発明組成物が人の血液からの末梢血単核細胞(PBMC)の細胞毒性に及ぼす影響
本発明組成物が人の血液内に存在する免疫細胞の細胞毒性に及ぼす影響を調べた。
正常人から採血した血液をフィコール・ハイパック溶液に重畳させた。遠心分離の後、フィコール・ハイパック溶液の境界部位に集まった細胞を回収し、PBSで3回洗浄した。別々の人から得たそれぞれ2×105個ずつのPBMCを混合し、96−ウェルプレート上で5日間培養した。培地は血清を10%含むRPMI培養液を使用した。
前記細胞に本発明の組成物の中でNAPS,TAPS及びPSを1,10,50,100μMとなるように添加した後、24時間培養して、細胞増殖の程度をMTTアッセイを通じて確認した。
比較群にはC2−セラミドを使用した。
結果は図3に示した。
図3に示した通り、C2−セラミドは100μMまで処理しても毒性効果は現れなかった。それに対して、NAPS,TAPS,PSはヒト末梢血単核細胞に対して毒性を示した。NAPSの場合には100μMより、TAPSとPSの場合には50μMより強い細胞毒性を示した。
6.本発明組成物が乾癬誘発と関連のあるTh1細胞活性化に及ぼす影響
6−1.混合白血球反応(Mixed Leukocyte Reaction;MLR)
本発明組成物がTNBSO3(ヘプタン)に反応してIFN−γ及びIL−12等を遊離するTh1細胞の活性化を抑制する効果の有無を調べた。
前記4で得た細胞を応答細胞(responder cell)として用い、TNBSO3が結合した細胞を刺激細胞(stimulator cell)として用いた。
刺激細胞の準備は次のようにした。単核細胞を2×107cell/mlとなるように準備した後、同量の20mM TNBSO3を添加して37℃で反応させた。反応後、PBSで3回洗浄した。
応答細胞と刺激細胞をそれぞれ2×105個ずつ混合して、96−ウエルプレートで5日間培養した。培地は血清を10%含むRPMI培養液を使用した。
前記細胞に本発明の組成物の中でNAPS,TAPS及びPSを1,10,50,100μMとなるように添加した後、24時間培養して、細胞増殖の程度をMTTアッセイを通じて確認した。
比較群にはC2−セラミドを使用した。
結果は図4に示した。
図4に示した通り、C2−セラミド,NAPS及びPSは50μMで抑制効果を示し、TAPSは10μMで抑制効果を示した。
従って、本発明の組成物は全てTNBSO3に対する細胞活性化を抑制する機能を有することが分かった。
6−2.異種細胞(allogenic cell)間の反応
本発明組成物が異種細胞間の反応による人のTh1細胞の活性化を抑制する効果の有無を調べた。
異種細胞間の反応を調べるために、前記5の方法によって二人から得たPBMCをそれぞれ応答細胞と刺激細胞として用いた。刺激細胞としてのPBMCはX線照射後に用いた。応答細胞と刺激細胞は前記6−1での通り、混合培養した後、本発明の組成物の中でNAPS,TAPS及びPSを1,10,50,100μMとなるように添加し、24時間培養して、細胞増殖の程度をMTTアッセイを通じて確認した。
比較群にはC2−セラミドを使用した。
結果は図5に示した。
図5に示した通り、C2−セラミドは抑制効果が殆ど無く、NAPSは50μM以上で異種細胞に対して活性化され増殖する反応を抑制する抑制効果があった。TAPSとPSは50μMで細胞増殖を完全に抑制することが分かった。
実施例2:アポトーシス誘導測定
本発明の組成物によるHaCaT細胞のアポトーシス誘導は、In situ cell death detection kit, POD(Enzo,1684817,Boeringer Mannhein)を利用して、TUNELアッセイ(TdT-mediated dUTP nick end labeling-assay)で観察した。
TCチャンバ(Lab-TEK chamber Slide w/cover Permanox Slide sterile 1 well,177410)にHaCaT細胞を1×106の個数で接種してDMEM倍地で18時間以上培養した後、フィトスフィンゴシン誘導体を処理した。薬物処理後24時間で細胞を固定した後、遮断溶液(blocking solution,3% H2O2 in MeOH)で内因性ペルオキシダーゼを遮断して透過溶液(permeabilization solution,0.1% Triton X-100 in 0.1% sodium citrate)で細胞の透過を増大させた後、TUNEL反応混合物を利用してアポトーシスを起こした細胞を標識化し、DAB基質(DAKO,K3465)を用いて発色させた。発色した細胞は顕微鏡により観察した。
測定結果は図6と図7に示した。
図6は10μMと30μM濃度のフィトスフィンゴシン誘導体を24時間処置してTUNELアッセイを実施した結果を示した図であって、フィトスフィンゴシン誘導体全てが細胞死滅を生じさせ、特にNAPSとTAPSが最も顕著な細胞死滅効果を示した。
図7はNAPSとTAPS30μM濃度における時間に伴うアポトーシス誘導効果を示した図であって、NAPSとTAPSを30μM濃度で処置した後、4時間からアポトーシスが誘導されることが分かる。
実施例3:本発明の組成物が細胞周期に及ぼす効果
1.細胞周期観察1(Flow cytometric analysis)
与えられた時間帯別に細胞をトリプシンで処理して収去した後、PBSで洗浄した。細胞は80%エタノールを用いて固定化し、ヨウ化プロピジウム(propidium iodide)とRNaseを添加した後、フローサイトメーターを利用して細胞周期を分析した。
結果は図8に示した。
図8に示した通り、TAPS処理後12時間まではS期(S phase)が減少し相対的にG2/M期(G2/M phase)が増加する傾向を示した。以後24時間までG2/M期は継続して減少しながら相対的にsub G1期(sub G1 phase)が増加する傾向を示した。Sub G1期はアポトーシスを起こした細胞を示すものであって、フィトスフィンゴシン誘導体によるアポトーシス誘導が24時間経った時に急激に増加するのが見られる。このようなアポトーシスを起こした細胞の増加は同一時間帯にその分布が減少するG2/M期の細胞から由来したものと見られる(24時間経過した時にG1期の増加はアポトーシスを起こした細胞を除いた生きている細胞のみを分析した結果である。)。
2.細胞周期観察2(免疫蛍光法;Immunnofluorescence)
TAPSによるアポトーシス誘導がG2/M期のいずれの段階から誘導されるのかを調査するために、β−チューブリン(β−tubulin)を利用して体細胞分裂(mitosis)を観察した。
HaCaT細胞をカバースリップ(coverslip)が置かれたデイシュで培養した後、TAPS(30μM)で処理した。時間帯別に細胞をPBSで洗浄した後、5%のパラホルムアルデヒドで15分間固定化させ、β−チューブリン抗体(1:100)と1時間反応させた。PBSで洗浄後、Cy3が結合した抗マウスIgG抗体(Cy3-conjugated anti-mouse IgG)で2次反応を実施した。DNA染色のため、0.3μg/mlのDAPI(Sigma)を添加した後、蛍光顕微鏡を利用して細胞を観察した。
結果は図9に示した。
図9に示した通り、TAPS処理後12時間経過時より24時間経過時の方が染色体が凝縮された体細胞等がより多く観察された。従って、体細胞分裂中期にアポトーシスが起こるのが分かる。
実施例4:本発明の組成物とビタミンD3(VitD3)又はカルシポトリオールとの併用投与による細胞毒性の上昇効果
本発明の組成物とVitD3又はカルシポトリオールとの併用投与した時、細胞毒性上昇効果を調べるために、ヒト角質形成細胞株のHaCaT細胞を用いてMTTアッセイで細胞生存率を分析した。
HaCaT細胞にVitD3又はカルシポトリオールを1μMの濃度で、NAPS及びTAPSをそれそれ10μMの濃度で単独あるいは併用投与して24時間培養後、MTTアッセイによりこれらの薬剤が単独あるいは併用投与により細胞毒性に及ぼす効果を観察した。
比較群にはC2−セラミドを使用した。
結果は表4に示した。
表4に示した通り、VitD3又はカルシポトリオールを1μMの濃度で、24時間投与した時はそれぞれ19%及び23%の毒性を示した。
NAPS10μM単独では14%の細胞毒性、TAPS10μM単独では24%の細胞毒性を示した反面、VitD3又はカルシポトリオールと併用投与した時、NAPSの場合それぞれ66%及び76%以上の細胞毒性効果を示し、TAPS10の場合にはそれぞれ66%及び64%の細胞毒性効果を示し、VitD3又はカルシポトリオールあるいはNAPS及びTAPS単独による細胞毒性より、同時投与による細胞毒性効果が顕著に上昇するのが観察された。
実施例5:本発明の組成物の投与とUVB照射の併用処置による細胞毒性上昇効果
本発明の組成物の投与とUVB照射の併用処置による細胞毒性上昇効果を調べるために、HaCaT細胞を用いてMTTアッセイで細胞生存率を分析した。
HaCaT細胞は100mmディシュに1×106の個数で接種した後、10%牛胎児血清、100ユニット/mlペニシリン、100μg/mlストレプトマイシンが含まれたDMEMで48時間培養した。トリプシンで処理して、さらに96−ウェルプレートにウェル当たり1〜2×104個の細胞を無血清培地を利用して接種した後、約3時間後に培地を除き、PBSでHaCaT細胞を3回洗浄し、プレート当たりPBSを3.5mlを加えてUVB200J/m2の容量で照射した。UVB照射後、培地をDMEM培地に換えた後、本発明のフィトスフィンゴシン誘導体等で処理し、24時間培養し、MTT試薬を2mg/mlの濃度で加えた後、4時間培養した。培地をすべて取除き、細胞をDMSOに懸濁させ540nmでO.D.を測定した。
測定結果は表5に示した。
表5に示した通り、UVBを単独で照射した場合には約61〜70%の細胞毒性を示し、NAPSのみを10μM処理した場合には33%、TAPSのみを10μM処理した場合には57%の細胞毒性を示した。NAPS又はTAPSの投与と、UVBの照射を併用した場合には細胞毒性効果がそれそれ98%以上となった。
従って、NAPS又はTAPS組成物の投与とUVBの照射を併用処置した場合は、これらをそれぞれ単独で処置した場合と比べて細胞毒性効果が顕著に上昇することが観察された。
実施例6:本発明組成物によるアポトーシスに関与する遺伝子及び蛋白質の確認
1.遺伝子確認
本発明組成物により誘導されるアポトーシスに関与する遺伝子を見出すために、TAPS30μMの濃度で24時間処置し、mRNAを分離した後、アポトーシスアレイキットを利用して観察した。
ヒトアポトーシス発現アレイ(Human Apoptosis Expression Array)(R&D system, Minneapolis,MN)で提供されるアポトーシス−特異的プライマー(apoptosis-specific primers)を利用して標識cDNAを合成し、これをプローブとして2μgの総RNAと65℃で一夜恒温培養後、洗浄溶液I(0.5×SSPE,1%(w/v)SDS)で常温で3回、洗浄溶液II(0.1%SSPE,10%(w/v)SDS)で65℃で1時間洗浄した。洗浄されたメンブレン(membrane)をX線フィルムに露出させ70℃で被曝させた後現像した。
結果は図10に示した。
図10に示した通り、アポトーシス関連遺伝子ではCOX−2及びPIN遺伝子の発現が増加し、アポトーシス抑制遺伝子であるsurvivin遺伝子が減少し、Bcl−2関連遺伝子のMcl−1とBcl−10が増加した。さらに、サイトカインではIL−1βが増加し、細胞周期調節因子のp21が増加し、反面p53は減少した。
2.アポトーシス関連蛋白質の確認
本発明組成物がアポトーシス誘導に関連したカスパーゼ−3,p53,Chk1蛋白質の発現に及ぼす影響を調べるために、免疫ブロット法により分析した。
HaCaT細胞を100mmデイシュに培養した後、時間帯別に収集した。500μlのRIPA lysis buffer(1% Nonidet P-40, 1%sodium deoxycholate, 0.1% SDS, 0.15M SDS,0.01M sodium phosphate, pH7.2, 2mM EDTA, 50mM sodium fluoride,0.2mM sodium vanadate)を添加して蛋白質を抽出した後、ブラッドフォード法を利用して濃度を測定した。
抽出された蛋白質は12%ポリアクリルアミドゲルを利用して電気連動を実施した後、ニトロセルロースメンブレンへ転写した。5%脱脂乳で遮断したメンブレンを1次抗体(カスパーゼ−3,p53,Chk1)と反応させ、メンブレンを洗浄した後、HRPを結合した二次抗体と反応させた。
ECLキットを利用して蛋白質強度(protein intensity)を分析した。
結果は図11、図12及び図13に示した。
図11に示される通り、時間帯別にNAPS,TAPS及びC2−セラミドによるカスパーゼ−3誘導を観察した結果、カスパーゼ−3はNAPSで処置した後、30分から顕著に増加し3時間で最高6倍の誘導発現を現わし、増加発現されたカスパーゼ−3は12時間まで維持された後、24時間で対照群水準に落ちた。
反面TAPSはNAPSに比べて比較的遅く誘導発現し始めたものの、薬処置3時間で最高5倍の誘導発現を示した後、24時間まで誘導発現が持続した。
C2−セラミドもやはり、薬処置3時間でカスパーゼ−3を最高誘導発現させたが、その増加倍数はNAPS及びTAPSに比べて顕著に弱かった(2.5倍増加)。
このような結果を通じてフィトスフィンゴシン誘導体は卓越なアポトーシス誘導能を有し、アポトーシス誘導に関する効能において既知のC2−セラミドに比べて優れていることが分かる。
図12及び図13に示される通り、p53とChk1蛋白質は8時間の時にはTAPS処理により、大きな変化は無かったものの、アポトーシスが起こる24時間の時には急激に減少する傾向を示した。このような結果はセラミドによるアポトーシス誘導にp53とChk1経路が関与していることを意味する。特に、Chk1はDNA損傷によるG2/M阻止に関与する蛋白質であることが分かる。
実施例7:本発明の組成物による乾癬治療の効果
本発明組成物の有効成分であるNAPSを0.5%濃度にし、下記成分の組成比でクリーム製剤を製造し、試料として使用した。
20〜40才の男性患者4人、女性患者4人を実験群とした。前記で製造した試料を8人の患者の病変部位に塗った後、変化を観察した。各病変部位別に好転された症状を図14に示した(ケース1:肘、ケース2:額、ケース3:膝)。8人の患者の内7人が本発明組成物のクリーム製剤を塗った後、5〜7日後にかなり好転したことが確認された。従って、本発明の組成物が乾癬治療において、効果があることが分かった。
本発明に用いられた6種のフィトスフィンゴシン誘導体は細胞毒性及びアポトーシス誘導において、卓越な効果を示した。従って、これらフィトスフィンゴシン誘導体を有効成分として含有する本発明の組成物は生体内アポトーシス誘導により予防又は治療が可能な各種の皮膚疾患、各種の腫瘍、各種の癌等の予防又は治療に有用である。
本発明組成物の有効成分であるフィトスフィンゴシン誘導体の濃度と細胞毒性効果の関係を示す図。 本発明組成物がマウス脾臓細胞から分離した免疫細胞の細胞毒性に及ぼす影響を観察した図。 本発明組成物がヒト末梢血液単核細胞の細胞毒性に及ぼす影響を観察した図。 本発明組成物が混合白血球反応によるヒトTh1細胞の活性化に及ぼす影響を観察した図。 本発明組成物が異種細胞間の反応によるヒトTh1細胞の活性化に及ぼす影響を観察した図。 本発明組成物がTUNELアッセイによるアポトーシス効果を示す図。 本発明組成物の有効成分であるNAPS又はTAPS30μM濃度における時間に伴うアポトーシス誘導効果を示す図。 本発明組成物の有効成分であるTAPSが細胞周期に及ぼす効果を示す図。 本発明組成物の有効成分であるTAPS処理による体細胞分裂を観察した図。 本発明組成物の有効成分であるTAPS処理により誘導されるアポトーシスに関与する遺伝子を観察した図。 本発明組成物の有効成分であるNAPS又はTAPSがカスパーゼ−3の発現誘導に及ぼす影響を時間別に観察した図。 本発明組成物の有効成分であるTAPSの30μM濃度におけるp53とChk1蛋白質の発現を示す図。 本発明組成物の有効成分であるNAPS,TAPS処理時のChk1蛋白質の発現を示す図。 本発明組成物の有効成分であるNAPSを病変部位に塗った5〜7日後に治療効果を観察した図。

Claims (19)

  1. フィトスフィンゴシン誘導体を有効成分として含むことを特徴とするアポトーシス誘導用薬学組成物。
  2. 前記フィトスフィンゴシン誘導体が、フィトスフィンゴシン、フィトスフィンゴシン−HCl,C6−フィトスフィンゴシン、CLA−フィトスフィンゴシン、テトラアセチルフィトスフィンゴシン及びN−アセチルフィトスフィンゴシンからなる群から選ばれる1種以上である請求項1に記載のアポトーシス誘導用薬学組成物。
  3. 前記フィトスフィンゴシン誘導体にビタミンD3又はカルシポトリオールを追加して含む請求項1または2に記載のアポトーシス誘導用薬学組成物。
  4. 生体内アポトーシス活性誘導により、予防又は治療が可能な各種の皮膚疾患、各種の腫瘍、各種の癌等の予防又は治療に有用である請求項1〜3のいずれかに記載のアポトーシス誘導用薬学組成物。
  5. 湿疹、乾癬、魚鱗癬等のような角質異常疾患;アトピー性皮膚炎、皮膚炎症、掻痒症、細菌感染症、にきび又は瘡傷等のような皮膚疾患;長時間紫外線に露出され、誘発される角質異常皮膚疾患及び皮膚老化;皮膚癌等の予防又は治療に有用である請求項4に記載のアポトーシス誘導用薬学組成物。
  6. 乾癬、魚鱗癬等のような角質異常疾患、長時間紫外線に露出され、誘発される角質異常皮膚疾患及び皮膚老化の予防又は治療に有用である請求項5に記載のアポトーシス誘導用薬学組成物。
  7. 皮膚癌の予防又は治療に有用である請求項5に記載のアポトーシス誘導用薬学組成物。
  8. フィトスフィンゴシン誘導体を有効成分として含有することを特徴とするアポトーシス誘導用化粧料組成物。
  9. 前記フィトスフィンゴシン誘導体はフィトスフィンゴシン、フィトスフィンゴシン−HCl,C6−フィトスフィンゴシン、CLA−フィトスフィンゴシン、テトラアセチルフィトスフィンゴシン及びN−アセチルフィトスフィンゴシンからなる群から選ばれる1種以上である請求項8に記載のアポトーシス誘導用化粧料組成物。
  10. 前記フィトスフィンゴシン誘導体にビタミンD3又はカルシポトリオールを追加して含む請求項8または9に記載のアポトーシス誘導用化粧料組成物。
  11. 生体内アポトーシス活性誘導により、予防又は治療が可能な各種の皮膚疾患、各種の腫瘍、各種の癌等の予防又は治療に有用である請求項8〜10のいずれかに記載のアポトーシス誘導用化粧料組成物。
  12. 湿疹、乾癬、魚鱗癬等のような角質異常疾患;アトピー性皮膚炎、皮膚炎症、掻痒症、細菌感染症、にきび又は瘡傷等のような皮膚疾患;長時間紫外線に露出され、誘発される角質異常皮膚疾患及び皮膚老化;皮膚癌等の予防又は治療に有用である請求項11に記載のアポトーシス誘導用化粧料組成物。
  13. 乾癬、魚鱗癬等のような角質異常疾患、長時間紫外線に露出され、誘発される角質異常皮膚疾患及び皮膚老化の予防又は治療に有用である請求項12に記載のアポトーシス誘導用化粧料組成物。
  14. 皮膚癌の予防又は治療に有用である請求項12に記載のアポトーシス誘導用化粧料組成物。
  15. フィトスフィンゴシン誘導体を有効成分として含有するアポトーシス誘導用組成物を投与する工程と患部にUVBを照射する工程でなされる、生体内アポトーシス活性誘導により、予防又は治療が可能な各種の皮膚疾患、各種の腫瘍、各種の癌等の予防又は治療方法。
  16. 前記フィトスフィンゴシン誘導体はフィトスフィンゴシン、フィトスフィンゴシン−HCl,C6−フィトスフィンゴシン、CLA−フィトスフィンゴシン、テトラアセチルフィトスフィンゴシン及びN−アセチルフィトスフィンゴシンからなる群から選ばれる1種以上である請求項15に記載の各種の皮膚疾患、各種の腫瘍、各種の癌等の予防又は治療方法。
  17. 湿疹、乾癬、魚鱗癬等のような角質異常疾患;アトピー性皮膚炎、皮膚炎症、掻痒症、細菌感染症、にきび又は瘡傷等のような皮膚疾患;長時間紫外線に露出され、誘発される角質異常皮膚疾患及び皮膚老化;皮膚癌等用である請求項15または16に記載の予防又は治療方法。
  18. 乾癬、魚鱗癬等のような角質異常疾患、長時間紫外線に露出され、誘発される角質異常皮膚疾患及び皮膚老化用である請求項17に記載の予防又は治療方法。
  19. 皮膚癌用である請求項17に記載の予防又は治療方法。
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