JP2005535217A - オーディオ処理システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 話者または歌手がステージ上を移動したりする場合に、話者または歌手の物理的な場所がリスナにより知覚される仮想的な音源場所に対応しないという従来の問題を解決することまたは少なくとも軽減すること。
【解決手段】 音作成システム (1) は、中央面 (M) の向かい側で互いに隣り合うように構成された2つのラウドスピーカ (LSL;LSR) を有する。各ラウドスピーカは、相対的に大きなスイート・スポットを達成するように設計された放射特性 (R2L;R2R) を持つ。この音作成システムは、マイクロホン入力 (16) とラウドスピーカ出力 (17; 18) とを持つオーディオ処理システム (10) を更に有し、かつ特定のバランス比率 (ρLR) を持つラウドスピーカ駆動信号 (SDL; SDR) を生成するように適合化されている。音源場所検出手段 (40) は、マイクロホン (11) の実際のソース場所を表す場所信号を生成するために、オーディオ処理システム (10) に関連付けられる。オーディオ処理システム (10) は、音源場所検出手段 (40) から受信された場所信号に応答して、当該バランス比率 (ρLR) の設定を修正する。
【解決手段】 音作成システム (1) は、中央面 (M) の向かい側で互いに隣り合うように構成された2つのラウドスピーカ (LSL;LSR) を有する。各ラウドスピーカは、相対的に大きなスイート・スポットを達成するように設計された放射特性 (R2L;R2R) を持つ。この音作成システムは、マイクロホン入力 (16) とラウドスピーカ出力 (17; 18) とを持つオーディオ処理システム (10) を更に有し、かつ特定のバランス比率 (ρLR) を持つラウドスピーカ駆動信号 (SDL; SDR) を生成するように適合化されている。音源場所検出手段 (40) は、マイクロホン (11) の実際のソース場所を表す場所信号を生成するために、オーディオ処理システム (10) に関連付けられる。オーディオ処理システム (10) は、音源場所検出手段 (40) から受信された場所信号に応答して、当該バランス比率 (ρLR) の設定を修正する。
Description
本発明は全体として、聴衆に音楽および/または歌を呈示することに特に適したオーディオ処理システムに関する。より具体的には、本発明は、カラオケに適したオーディオ処理システムに関する。
以下、「ドライバ」という語句は、電気入力パワーを音波出力に変換することができるデバイスに対して用いられる。幾つかの協定では、このようなデバイスはスピーカまたはラウドスピーカとも表されているが、本発明のコンテキストでは、「ラウドスピーカ (loudspeaker)」という語句を、筐体またはキャビネット、および当該筐体内に実装された1つ以上のドライブに対して用い、「発話者 (speaker)」という語句を、例えば、話している人物、歌っている人物、または楽器を演奏している人物などの人物に対して用いる。しかしながら誤解を避けるために、このような人物には「歌手 (singer)」という語句を用いる。
聴衆に音または歌を呈示するためのステレオ・オーディオ処理システムが一般に公知となっている。このようなシステムは基本的に、ステレオ増幅器デバイスにより駆動される2つ以上のラウドスピーカを有しており、このデバイスは、CD上に録音されているものなどの従来のソースから従来のオーディオ信号を受信することができる。一般に知られていているように、ステレオ・システムには、音が発生してくる方向をリスナが知覚できるという事実に関する問題がある。ラウドスピーカが2つある場合、リスナは、このリスナの場所に依存する仮想的な音源場所を持つ仮想音源から発生しているものとして音を知覚するであろう。対称設定の場合、当該ラウドスピーカに対する中央面内に位置付けられたリスナは、この仮想的な音源場所を、当該2つのラウドスピーカ間の中央場所に知覚する。しかしながら、当該中央面の外側に位置付けられたリスナは、この仮想的な音源場所を、最も近いラウドスピーカの場所に実質的に合致するものとして知覚してしまうであろう。
この問題は、オーディオ源をリスナが見ることができる場合、幾分より複雑になる。このことは、テレビジョン画面などの「画像化された」オーディオ源の場合、およびマイクロホンを持った人物(例えば、ステージ上を自由に移動可能な話者または歌手または演奏者)などの「本当の」オーディオ源の場合にも当てはまる。リスナは、マイクロホンにより生成された音を、固定された仮想的な音源場所から発生していると知覚するであろう。この音源場所は、空間内の固定された場所(例えば、当該2つのラウドスピーカの間の中心と合致しているか、または最も近いラウドスピーカの場所と実質的に合致した場所)となるであろう。しかしながら、話者または歌手はステージ上を移動したりする場合があるので、話者または歌手の物理的な場所は、リスナにより知覚される仮想的な音源場所には一般に対応しない。このようなリスナにとって、ある人物が1つの場所にいるのを見ながら、この人物の声を別の場所から発生しているものとして知覚する経験は、現実性を欠いた異様な経験である。
J.Blauert「空間聴覚:人間による音位置推定の心理物理学 (Spatial hearing: The Psychophysics of Human Sound Localization)」(The MIT Press, 1983年)
M.J.E.Golay「自動相関性が低い長いバイナリ・シーケンスのメリット要素 (The Merit Factor Of Long Low Autocorrelation Binary Sequences)」(情報理論に関するIEEE報告書 (IEEE Transactions on Information Theory), vol.28, nr.3, pp.543-549, 1982年5月)
本発明の目的は、この問題を解決すること、または少なくとも軽減することである。
この問題は、独立して移動する複数のオーディオ源(例えば、一群の歌手および/または演奏者)がリスナに見える場合、更に複雑になる可能性がある。この場合、リスナには、異なる場所に異なる人物を見ることができるのに、1つの固定された仮想的な音源場所から全ての音が発生しているように思われる。
本発明の更なる目的は、この問題を解決すること、または少なくとも軽減することである。
本発明の重要な態様によると、オーディオ処理システムは、話者などのオーディオ源の実際の場所を示す信号を生成するための実際の音源場所の検出手段と、仮想的な音源場所が、検出された話者の場所に実質的に対応したりするようにシフトするように、この検出手段に応答してラウドスピーカ用の駆動手段のバランスを適合化する処理手段と、を有する。
特定の一実施例の場合、実際音源場所検出手段は、マイクロホンに関連付けられたりまたは話者/歌手が持つ信号送信器を有する。この実施例の場合、検出手段は、送信元により送信された信号を受信するように適合化された受信器のシステム、および受信器の信号を組み合わせて(例えば、三角測量法によって)送信元場所を決定したりするように適合化されたプロセッサを更に有してもよい。
別のより高度な実施例の場合、オーディオ処理システムは、可聴レンジ外の周波数を持つことが好ましい、マイクロホンが伝える信号を生成するように適合化される。マイクロホンが伝えるこの信号は、マイクロホンによりピックアップされ、かつオーディオ処理システムへ返信される。このオーディオ処理システムは、マイクロホンから各ラウドスピーカまでの距離を計算することができ、かつしたがって、ラウドスピーカにより定められた座標系に対する、マイクロホンの空間内の場所を計算することができる。
上述の問題は、話者または歌手または演奏者が、話したりまたは歌ったりまたはバックグラウンド音楽なしに演奏している場合に既に存在する。この問題は、歌手または演奏者が(バックグラウンド)音楽を伴っている場合、更に複雑になる。このような場合、リスナは、2つの仮想的な音源場所を、1つは歌手に関連付けて、かつ1つは音楽に関連付けて知覚することが理想的である。音楽は、ステージ上での場所が固定された、生演奏の楽器または生演奏のオーケストラから発生している場合があるが、例えば、カラオケの場合などには、オーディオ・ディスクなどの音録音体から音楽が発生している場合もある。この場合、仮想的な音楽音源の場所は、この録音されているものに関連付けられる。従来のオーディオ処理システムでは、当該2つの仮想的な音源場所を正確に位置付けるための対策は講じられていない。したがって、更なる重要な態様によると、本発明は、2つ以上の仮想的な音源場所、つまり(少なくとも)1つの仮想的な音楽音源の場所と(少なくとも)1つの仮想的な歌手音源の場所とが生成されるように、一組のラウドスピーカでオーディオを作成することができるオーディオ処理システムであって、この仮想的な音楽音源の場所が、実際の歌手の場所から独立した固定された場所であり、かつこの仮想的な歌手音源の場所が、歌手がステージ上を動き回るのに伴って歌手の位置と共に移動するオーディオ処理システム、を提供する。一実施例の場合、オーディオ・システムは、少なくとも2つの音処理チャネル、音楽信号を実質的に有する第一周波数チャネル、およびマイクロホン信号を実質的に有する第二チャネルを有する。第一チャネル内のオーディオ信号は、固定された仮想的な音源場所を得たりするように扱われる。これとは対照的に第二チャネル内のオーディオ信号は、可変の歌手場所に対応する可変の音源場所を得たりするように扱われる。
別の問題は、話者または歌手本人に関連している。話者または歌手は、自分自身の声をラウドスピーカにより再生されているものとして聞くことができるので、リスナの1人として見なすことができる。重要な相違点は、一般に話者または歌手の方が実際の観衆よりもラウドスピーカの近くに位置することである。話者または歌手も仮想的な音源場所を知覚するが、この話者または歌手の方がラウドスピーカのより近くにいるので、この歌手が知覚する仮想的な音源場所は通常、最も近いラウドスピーカの場所に合致するであろう。
本発明の更なる目的は、この問題への解決策を提供することである。
1つのアプローチの場合、ラウドスピーカのバランスは、歌手により知覚される仮想的な歌手音源の場所が、例えば2つのラウドスピーカ間の中心Cに対応する固定された場所となるように、またはこれに代えて、歌手により知覚される仮想的な歌手音源の場所が、移動する歌手と共に移動する可変場所となるように、適合化される。
別のアプローチの場合、歌手は一組のイヤホンを着用する。この一組のイヤホンに供給される信号のバランスは、歌手により知覚される仮想的な歌手音源の場所が、2つのイヤホンの中程にある固定された場所となるように設定される。
本発明のこれらと他の態様、特徴、および利点を、図面を参照しながら以下の説明により更に説明する。図中、同一の参照番号は同一部分または類似部分を示している。
最初に、話者/歌手/演奏者が1人の場合に関して本発明を説明してから、話者/歌手/演奏者が複数の場合に関して説明する。
図1を参照する。図1は、特定の相互距離を置いて互いの隣に構成された2つのラウドスピーカLSLとLSRの構成を有する音作成システム1を概略的に示している。本明細書では、各ラウドスピーカは、一つ以上の個々のドライバを有してもよい。当該2つのラウドスピーカLSLとLSRの間の中程にある中心場所はCと示されている。当該2つのラウドスピーカLSLとLSRの間の中央面はMと示されている。より具体的には、2つのラウドスピーカLSLとLSRは、この中央面Mに対して対称構成に配置されている。添字LとRは、リスナから見た左と右を示している。
この図は、当該中央面Mと合致する位置に位置付けられた第一リスナL1、および当該中央面Mから特定距離を置いて第一リスナL1の横に位置する第二リスナL2を示している。この図は、当該2つのラウドスピーカLSLとLSRの各々の放射線図R1LとR1Rも示している。放射線図は、全ての音が1つの点SL, SRの各々から発生しており、この点を極座標系の起点として見なすと想定した場合に、対応するラウドスピーカにより生成された特定方向へ向かう音の相対的な強度を示している。例えば、左側のラウドスピーカLSLに関しては、当該中央面Mに平行な、当該点SLを通る線が、この座標系のX軸としてみなされている。左のラウドスピーカLSLの前の位置Aが、極座標rとφ内に定められている。rは距離|A-SL|であり、かつφはX軸と線ASLとの間の角度である。
ラウドスピーカにより生成された、方向φに向かう音の強度は、当該1つの発生点から、対応する放射線図との交点までの、一片の線の長さにより示されている。例えば、第一リスナL1の方向へ向かう音の相対的な強度は、長さ|SL-BL|により示されている。第一リスナL1の場所で受信される音の絶対的な強度を計算するために、音強度がこの距離と共に既定の方法で(通常は距離の逆二乗だけ)減少すると想定してもよい。
このような放射線図の形状は、問題のラウドスピーカの特性を表している。このような線図は、通常、φ=0に対して対称である。例えば、ラウドスピーカが均一に放射する場合、放射線図R1LとR1Rは円(の一部)を組成する。
周知のように、2つのラウドスピーカが同一の(モノラル)音を作成する場合には、リスナはこの音を、リスナの場所に依存する仮想的な音源場所VSLを持つ仮想音源から発生しているものと知覚する。2つのラウドスピーカ・システムLSLとLSRが、均一の放射線図R1LとR1Rを持っており、かつこれらのラウドスピーカ・システムが対称な方法で駆動されることを想定した場合、第一リスナL1は、仮想的な音源場所VSLを当該中心場所Cで知覚し、第二リスナL2は、この仮想的な音源場所を最も近いラウドスピーカ、つまり図1の右側のラウドスピーカLSRの場所と実質的に合致したものとして知覚する。
このようなオーディオ・システムによりステレオ音楽が演奏される場合、第一リスナL1は、左側チャネルの音と右側チャネルの音との分離が良好な、良好なステレオ品質を知覚するが、第二リスナL2は、全ての音を右側のラウドスピーカLSRから発生していると知覚してしまうので、このことによりステレオ知覚が深刻な影響を受けたり、またはステレオ知覚がなくなってしまう。
このことは、主に2つの効果により生じてしまう。第一の効果は、リスナL2が最も近いラウドスピーカLSRからの音を、より遠隔なラウドスピーカLSLからの音よりも早く受けてしまうことである。第二の効果は、リスナL2が最も近いラウドスピーカLSRからの音を、より遠隔なラウドスピーカLSLからの音よりも大きな強度を伴って受けてしまうことである。
良好なステレオ品質が知覚される空間内のエリアは、「スイート・スポット」と表される。上述した従来の設定では、スイート・スポットは、多かれ少なかれ中央面Mに合致するであろう。改善された好ましい設定の場合、中央面の方へ放射された音強度が、φ=0の方向に放射された音強度より大きくなるような不均一の放射特性を持つラウドスピーカを用いることにより、スイート・スポットは広がる。図1には、このことが放射線図R2LとR2Rの各々によって概略的に示されている。
この場合も、2つのラウドスピーカは対称に構成されており、更なる当該2つの不均一の放射特性は相互に鏡面対象なので、中央面M沿いに位置するリスナにとって状況が変化することはない。
この場合も、第二リスナL2は、最も近いラウドスピーカLSRからの音を、より遠隔なラウドスピーカLSLからの音よりも早く受信する。しかしながら、第二リスナL2が最も近いラウドスピーカLSRから受信する音の強度は、より遠隔なラウドスピーカLSLから受信される音の強度と比べて相対的に小さい。この強度差は10 dBを超える場合がある。
リスナL2も仮想的な音源場所をCで知覚するように、最も近いラウドスピーカからより早く到達する音波の効果を、第二リスナL2の場所でのこの強度差によって相殺できること自体は公知である。全てのリスナが同じ仮想的な音源場所を知覚するエリア(スイート・スポット)の範囲は、こうして有効に増加した。
時間/強度トレーディングと表されるこの公知の効果に関する更なる詳細説明に関しては、J.Blauertによる著作、「空間聴覚:人間による音位置推定の心理物理学 (Spatial hearing: The Psychophysics of Human Sound Localization)」(The MIT Press, 1983年)を参照されたい。
図1は、Wと示された可動オーディオ源も概略的に示している。この音源はY方向の矢印により示されているように、ステージ上を自由に移動することができる。例えば、このオーディオ源Wが、話したり、歌ったり、または自分の楽器を演奏している人物であると想定する。この人物Wにより生成された音は、この人物Wが持っているマイクロホン11によりピックアップされる。上述したように、このマイクロホンにより作成されたオーディオ信号が、オーディオ処理システムにより処理されると、ラウドスピーカLSLとLSRから音が送出される。従来のシステムでは、マイクロホン信号SMは「通常の」モノラル信号として扱われ、かつ適切に増幅された後、等しい強度で両方のラウドスピーカLSLとLSRにフィードされる。上述したように、リスナはマイクロホンにより生成された音を、空間内の固定された場所となるであろう固定された仮想的な音源場所VSLから発生していると知覚するであろう。しかしながら、話者または歌手は、ステージ上を移動していたりする場合があるので、話者または歌手の物理的な場所Wは、リスナにより知覚される仮想的な音源場所VSLには一般に対応しない。
本発明の場合、バランス比率パラメータρLRを比率GL/GRとして定義する。ここでGLとGRは、左側オーディオ・チャネルのゲインと右側オーディオ・チャネルのゲインを各々示している。より詳細には、バランス比率パラメータρLRは信号周波数fに依存してもよい。バランス比率パラメータρLRは、特定周波数に指定することができ、ρLR (f) = GL(f)/GR(f) と表される。バランス比率パラメータρLRは、第一周波数f1から第二周波数f2までの周波数レンジ内の全ての周波数に対して実質的に一定な値として指定してもよい。この値は次のように表される。
ρLR [f1;f2] = GL[f1;f2]/GR[f1;f2]
ρLR [f1;f2] = GL[f1;f2]/GR[f1;f2]
通常のバランスが取れたモードでは、バランス比率ρLR =1となる。これは、モノラル信号が受信された場合に、この信号が左側ラウドスピーカと右側ラウドスピーカに同等に増幅されて印加されるということを実際には意味している。このことにより、少なくともスイート・スポット内にいるリスナにとって、上述したように仮想的な音源場所VSLが当該中心Cに位置することになるであろう。本発明は、バランス比率パラメータρLRを変化させることにより仮想的な音源場所VSLを何れのラウドスピーカの方にもシフトできるという理解に部分的に基づいている。
以下、可動の仮想的な音源場所を提供することができる本発明による音作成システム2を、図2を参照しながら説明する。最初に、音源が1つしかない場合について本発明を説明する。後述するようにこのような音作成システム2は、オーディオ源が動きやすくかつリスナに見える場合、特に望ましい。このような音作成システムは、スイート・スポットが相対的に狭い場合に早くも役立つが、上述したスイート・スポットを広げる技術を実施していることが好ましい。
図2に図示するように、音作成システム2は、オーディオ処理システム10のラウドスピーカ出力17と18に各々接続された2つのラウドスピーカLSLとLSRによる構成を有する。図2は、ステージ上を自由に移動することができる、マイクロホン11が備え付けられた人物Wを更に示している。マイクロホン11はマイクロホン信号SMを生成する。この信号SMは、それ自体は公知のワイヤ結合またはワイヤレス結合の何れかを介して、当該オーディオ処理システム10のマイクロホン入力16に転送される。当該オーディオ処理システム10は、マイクロホン信号SMを受信して処理し、かつラウドスピーカLSLとLSRを相応に駆動させる。上述したように、リスナは、マイクロホンの音を、仮想的な音源場所から発生しているものとして知覚するであろう。本発明によると、当該オーディオ処理システム10は、適合可能な仮想的な歌手音源の場所AVSSLを提供する。より詳細には、当該オーディオ処理システム10は、リスナにより知覚される仮想的な音源場所が、図2に示されている人物Wの実際の場所に対応するように、音を生成することができる。こうして、この人物Wが移動している場合には、適合可能な仮想的な歌手音源の場所AVSSLが当該人物Wと共に実際に移動するように、当該オーディオ処理システム10はラウドスピーカへのその出力信号を実際に制御する。
このために、本発明のオーディオ処理システム10は、音強度が最大のラウドスピーカの方へ仮想的な音源場所がシフトする効果を利用している。したがって、人物Wが右側ラウドスピーカLSRの方により近く位置している図2に表す事例の場合、本発明のオーディオ処理システム10は、その左側の駆動信号出力を、その右側の駆動信号出力よりも低い大きさで生成する。より詳細には、本発明のオーディオ処理システム10は、人物Wの実際の場所に応じてバランス比率ρLRを変化させるように適合化されている。
オーディオ処理システム10は、様々な形のラウドスピーカと組み合わせて使用可能である点に留意されたい。しかしながら、仮想的な音源場所AVSSLがシフトしたことが、相対的に大きなスイート・スポット内の全てのリスナにより知覚されて、このシフトした仮想的な音源場所が、増加したスイート・スポット内の全てのリスナにとってほぼ同一となるように、ラウドスピーカは、図1を参照しながら上述した非対称の放射線図R2L, R2Rを持つタイプであることが好ましい。
仮想的な音源場所のこのシフト化は、シフトされた仮想的な音源場所が、人物Wの実際の音源場所と実質的に合致するようにさせるのが理想的である。このことを可能にするためには、オーディオ処理システム10は、実際の音源場所に関する情報を持つ必要がある。このために、オーディオ処理システム10には実際の音源場所の検出手段40が設けられている。
図3Aに示す一実施例の場合、このような実際の音源場所の検出手段40は、人物Wが持っているかまたは好ましくはマイクロホン11に関連付けられた送信器41と、受信器信号S42をオーディオ処理システム10に送信するための、オーディオ処理システム10に結合された少なくとも一つの受信器42と、を有する。送信器41は既定信号S41を送出するように適合化されており、この信号S41は受信器42により受信される。当該既定信号S41は、受信器42またはこれに代えてオーディオ処理システム10が、送信器41の実際の場所を計算できるようにするものである。
この実施例の実施方法には様々なものがある。例えば、送信器41をGPSモジュール(図示せず)に関連付けて、既定信号S41によってGPS座標をオーディオ処理システム10に実際に通信してもよい。
オーディオ処理システム10に結合された受信器42の配列をシステムが有すること、およびパルス信号を送出するように送信器41を適合化することも可能である。このパルス信号は、光信号または無線信号でもよいが、音信号が好ましく、超音波信号なら更に好ましい。送出された信号S41が受信器42により受信されるまでの到達時間は、送信器41と各受信器42との間の実際の距離に依存する。したがってオーディオ処理システム10は、送出された1つの信号パルスS41に基づいて複数の受信器信号S42を受信し、相対順序と時間差は、受信器42に対する送信器41の実際の場所を表すであろう。
図3Bに示されている別の一実施例の場合、オーディオ処理システム10は、マイクロホンが伝える既定信号S43(通常はパルス信号)を、ラウドスピーカLSLとLSRを介して生成するように設計されている。場所を伝えるこれらの信号S43の生成は、人間の耳には非可聴な周波数レンジ内ではあってもラウドスピーカとマイクロホンの能力範囲内で行うことが好ましい。送出された信号S43はマイクロホン11によりピックアップされる。信号S43の各到達時間は、マイクロホン11と各ラウドスピーカLSLとLSRとの間の実際の距離に依存する。マイクロホン11によりピックアップされた信号S43は電気信号S44に変換され、かつ通常のマイクロホン・チャネル12(これはワイヤレス・チャネルでもよい)を介して、通常のマイクロホン信号SMの一部としてオーディオ処理システム10の入力16へ伝送される。
各ラウドスピーカLSLとLSRにより送出された信号S43は、コード化されて、異なるラウドスピーカの識別化を可能にしたりする。したがってオーディオ処理システムは、特定の相対順序と特定の時間差で到達する複数のマイクロホンのピックアップ信号S44LとS44Rを受信するであろう。オーディオ処理システム10は、送出時間も認識しているので、移動時間を計算することができる点に留意されたい。オーディオ処理システム10は、これらのマイクロホン・ピックアップ信号S44LとS44Rをフィルタリングして取り出し、かつこれらの信号を処理して、ラウドスピーカLSLとLSRの各々の場所に対する検出マイクロホン11の実際の場所を、マイクロホンのピックアップ信号S44LとS44Rの各移動時間に基づいて計算するように設計されている。
マイクロホンが伝える信号S43のコード化は、オーディオ処理システム10による適切な識別化に適した任意の相応のコード化でよい。一実施例の場合、マイクロホンが伝える信号S43LとS43Rは、相互に同一のものでもよいが、異なるラウドスピーカに対しては異なる時間で送出される。この点で、異なるラウドスピーカから送出される逐次信号間の反復時間を、移動時間と処理時間よりも更に長くしてもよい。別の一実施例の場合、マイクロホンが伝える信号S43LとS43Rは、相互に異なるキャリヤ周波数を持つパルス・トレインを有してもよい。別の一実施例の場合、マイクロホンが伝える信号S43LとS43Rは、パルス幅をコード化したもの、またはパルス距離をコード化したものを含むパルス・トレインを有してもよい。
相応のコード化とは、その自動相関関数が可能な限りパルスに類似した、バーカー・コード (Barker code) などのコード化のことである。例えば、Golayコードなどのコードの対を用いることも可能である。Golayコードに関するより詳細な情報に関しては、M.J.E.Golay による論文「自動相関性が低い長いバイナリ・シーケンスのメリット要素 (The Merit Factor Of Long Low Autocorrelation Binary Sequences)」(情報理論に関するIEEE報告書 (IEEE Transactions on Information Theory), vol.28, nr.3, pp.543-549, 1982年5月)を参照されたい。
いずれにせよ、オーディオ処理システム10は、その入力16で受信された信号S42またはS44から、人物Wの実際の音源場所を示す信号またはパラメータ値を導出するように適合化されている。本明細書では、当該信号または当該値の実施態様は重要でなく、例えば、電圧レベルなどのアナログ値またはこれに代えてデジタル値としてもよい。この点で、このような場所を実際に計算することが特に必要なわけではない点に留意されたい。オーディオ処理システム10が、一方の受信されたマイクロホン信号S42またはS44と、他方の十分なバランス比率ρLRとの間の関係にアクセスできれば十分である。この関係は、例えば、翻訳テーブルの形状をした、オーディオ処理システム10に関連付けられたメモリ13内に格納してもよい。ラウドスピーカの異なる構成を可能にするには、学習段階でマイクロホンの様々な場所に対する適切な制御設定を決定しかつ当該メモリ内に格納することができるように、この関係は調整可能であることが好ましい。
マイクロホン信号SMには、ピックアップ信号S44以外に、オーディオ処理システム10により処理されてラウドスピーカLSLとLSRにより再生される、音声信号SVと示された音信号も含まれていることが明らかである。この再生目的のために、オーディオ処理システム10はその出力17と18で、ラウドスピーカ駆動信号SDLとSDRを各々生成する。具体的には、これらのラウドスピーカ駆動信号SDLとSDRは、各々、これらのラウドスピーカの個々のドライバ用の個々の駆動信号を有する。オーディオ処理システム10は、受信されたマイクロホン信号S42またはS44により示される人物Wの実際の音源場所に仮想的なスポット場所AVSSLが対応して知覚されるように、ラウドスピーカLSLとLSRへのラウドスピーカ駆動信号SDLとSDRのバランス比率ρLRを制御するように適合化されている。歌手Wが右側ラウドスピーカLSRの方により近い図2に示されている状況では、オーディオ処理システム10は、ラウドスピーカ駆動信号SDRを右側ラウドスピーカLSRに対して増幅させること、もしくはラウドスピーカ駆動信号SDLを左側ラウドスピーカLSLに対して減衰させることの何れか、またはこれらの両方により、バランス比率ρLRを減少させるであろう。
上記では、リスナL1, L2が観衆の中にいる場合、つまりラウドスピーカから相対的に大きな距離にいる場合に関して本発明を説明してきた。本発明は、このようなリスナのために、人物Wをビューする視覚知覚に音知覚を相関付けることを行う。しかしながら、人物Wに対しても同様の問題が存在する。この人物Wも、ラウドスピーカ・システムにより再生されている自分自身の声(または自分の楽器により作られた音楽)を聞くという意味においては、リスナである。しかしながら、リスナWと観衆内のリスナL1, L2との間には2つの重要な違いがある。第一の重要な違いは、リスナWがラウドスピーカに相対的に近いという事実である。第二の重要な違いは、歌手をビューするという視覚知覚をリスナWが持たないという事実である。したがって話者/歌手Wは、自分自身の声(音楽)を自分自身の外側から、つまり自分自身の場所と合致していない場所から来るのを聞くという、異様な知覚を得てしまう。通常、話者/歌手Wは中央面Mに位置していない限り、最も近いラウドスピーカと合致するある場所(仮想的な音源場所)から来る自分自身の声(音楽)を耳にするであろう。
この問題を、観衆リスナL1, L2に対してではなく、話者/歌手Wに対して解決することが望ましい場合もある。歌手に関連した解決策を提供するために提案される技術的対策は、観衆に関連した解決策を提供するために提案される技術的な対策とは異なっている点に留意されたい。ただし両方の場合とも、創意に富む同一の考え方に技術的対策が基づいている点には留意されたい。更に、歌手に関連する解決策を提供するために提案された技術的対策を実施するオーディオ処理システムは、観衆に関連する解決策を提供するために提案された技術的対策を実施するオーディオ処理システムとは物理的に別個のものでもよい。しかしながら、図示した好ましい実施例の場合、オーディオ処理システム10は選択スイッチ14を有し、かつオーディオ処理システム10は、このスイッチ14から受信された信号に応答して、上述した「観衆」モードまたは下述する「歌手」モードの何れかで動作する。
簡潔に言えば、「歌手」モードでは、オーディオ処理システム10は「観衆」モードとは反対の動作をする。上述したように「観衆」モードでは、オーディオ処理システム10は、バランス比率ρLRを話者/歌手Wに最も近いラウドスピーカ (LSR) の方へシフトさせる。これとは対照的に「歌手」モードでは、オーディオ処理システムは、バランス比率ρLRを話者/歌手Wから最も遠隔なラウドスピーカ (LSL) の方へシフトさせる。このバランスシフトは、話者/歌手Wが、例えば、2つのラウドスピーカ間の中心Cなどの、自分の実際の場所から独立した仮想的な音源場所を知覚するようなものでもよい。しかしながらこのバランスシフトは、話者/歌手Wが、自分自身の声(音楽)を自分自身の場所、つまり自分の実際の場所と合致する適応可能な仮想的な歌手音源の場所AVSSLから聞こえて来ると知覚するようなものであることが好ましい。
両方の場合とも、必要量のバランスシフトを計算することができるように、オーディオ処理システムに場所検出手段を設ける必要がある。これらの場所検出手段、および検出信号とバランスシフトとの間の関係を決定する方法に関しては、「聴衆」モードに関して上述した同じ内容が当てはまる。
代替の好ましい実施例では、オーディオ処理システムは、話者/歌手Wと並んで聴衆リスナ11, 12に関する問題を解決することができる。図3Aに概略的に示すこの好ましい実施例の場合、話者/歌手Wにはイヤホンのヘッドセット48が備え付けられており、オーディオ処理システム10は、出力信号をヘッドセット48に好ましくはワイヤレスで伝送するための、送信器47に結合された更なる出力19を持っている。この場合、選択スイッチ14を省略してもよい。オーディオ処理システム10は、ラウドスピーカLSLとLSRを駆動するその出力17と18に対しては、上述した「聴衆」モードで動作する。話者/歌手Wが自分自身の声を左側のイヤホンと右側のイヤホンから同一タイミングと同一強度で聞いて、自分自身の声を自分自身の場所から来るものとして知覚するように、オーディオ処理システム10はその出力19に対してモノラル・モードで動作してもよい。この場合も、話者/歌手Wにより知覚される仮想的な音源場所は、実際の音源場所、つまり話者/歌手Wの実際の場所と共に移動する。
この実施例では送信器41をマイクロホン11ではなくヘッドセット48に関連付けてもよい点に留意されたい。
上記では、単一の音源つまり話者/歌手により生成された信号だけに関して、本発明を説明してきた。これは例えば、聴衆に講演を行っている話者、または伴奏なしで歌っている歌手、または楽器を演奏している一人の演奏者に該当することになる。この状況は、音源が2つ以上ある場合、より複雑なものになる。これには幾つかの状況が考えられる。
第一の状況の場合、例えば、歌手が伴奏を伴っている場合などには、移動音源(話者/歌手)からの音信号は1つしかなく、かつ静止音源からの信号は一つ以上存在する。この静止音源は、生演奏のオーケストラ、または例えばCDから演奏される録音されたものでもよい。この録音には、歌声が含まれていてもよい。以下、このような静止したオーディオを「バックグラウンド」と呼ぶのに対し、人物Wにより作成されるオーディオを「フォアグラウンド」と呼ぶ。
第二の状況では、例えば、2人以上の個々の歌手が互いに独立してステージ上を移動する場合などには、移動音源からの音信号は2つ以上存在する。この場合、静止音源が存在してもよい。
本発明は、これらの更なる問題に対する解決策も提供する。
図4は、例えばCDプレーヤからのバックグラウンド信号を受信するための入力51を有する、オーディオ処理システム10の実施例を示している。入力51はステレオ入力であると想定されているので、2本の信号回線が図示されている。オーディオ処理システム10は、ステレオ・マイクロホンからフォアグラウンド信号を受信することができるが、ここではマイクロホン入力16はモノラル入力であることが想定されているので1本の信号回線しか示されていない。
この録音済みのバックグラウンドは、フォアグラウンドと同じ性質のオーディオを有していてもよい。例えば人物Wが歌手で、かつ録音済みのバックグラウンドに歌声が含まれていてもよい。別の例の場合、人物Wはバイオリン奏者などの演奏者でよく、かつ録音済みのバックグラウンドにバイオリン音楽が含まれていてもよい。いずれにせよ、フォアグラウンドと同じ性質を持ったこのバックグラウンド・オーディオに対応する音信号を、「同じ性質のバックグラウンド・オーディオ信号」と表す。これらの同じ性質のバックグラウンド・オーディオ信号は、必要に応じてバンド拒絶フィルタ52によって抑制してもよい。歌声などの声であるオーディオの場合、相応な周波数レンジは例えば300〜4500 Hzである。更に、マイクロホン入力16により受信されるマイクロホン信号には、例えば、マイクロホンが伴奏バンドの音をピックアップしたことによるバックグラウンドが含まれていてもよい。これらのバックグラウンド信号は、必要に応じて、エコー・フィードバック抑制器53、またはこれに代えてバンド・パス・フィルタにより抑制してもよい。人物Wが歌声などの声であるオーディオを生ずる場合、相応な周波数レンジは、例えば、300〜4500 Hzである。
人物Wが楽器を演奏する場合には、上述の周波数レンジではなく、このような楽器の典型的な周波数スペクトルに応じた他の周波数レンジを設定してもよいことは、当業者には明らかなはずである。
オーディオ処理システム10は、相応な手法でバックグラウンド信号を処理するための音楽処理手段54を有する。このバックグラウンド処理手段54は従来の処理手段でもよいので、あまり詳細には説明しない。バックグラウンド処理手段54は、出力56Lと56R(ステレオ)を持つ。
オーディオ処理システム10は、マイクロホン信号(声;音楽)を相応な手法で処理するためのフォアグラウンド処理手段55を有する。このフォアグラウンド処理手段55は従来の処理手段でもよいので、あまり詳細には説明しない。フォアグラウンド処理手段55は、ステレオ信号を取り扱うための2つの異なる出力57Lと57Rを持ってもよいが、本実施例ではフォアグラウンド処理手段55は1つの出力57しか持っていない。
オーディオ処理システム10は、2つの制御可能な増幅器59L, 59Rを更に有する。これらの増幅器は、両方とも、それらの入力がフォアグラウンド処理手段55の出力57に接続されている。オーディオ処理システム10は、制御手段60を有する。当業者には明らかとなるように、この制御手段60は、制御可能な増幅器59L, 59Rに制御信号を生成して、マイクロホンが伝える信号S42またはS44、メモリ13内の情報、およびモード選択スイッチ14からの出力信号に応答して当該制御可能な増幅器59L, 59RのゲインG59L, G59Rの設定などを行って、重み付けされたフォアグラウンド信号S57LとS57Rを作成したりする。第一加算器61は、バックグラウンド処理手段54の左側出力56Lに接続された入力と、左側の増幅器の出力59Lに結合された入力とを持っており、かつその出力は、左側ラウドスピーカの駆動信号SDLを供給する第一出力17に接続されている。第二加算器62は、バックグラウンド処理手段54の右側出力56Rに接続された入力と、右側増幅器59Rの出力に接続された入力とを持っており、かつその出力は、右側ラウドスピーカの駆動信号SDRを供給する第二出力18に接続されている。
当該2つのゲインの比率G59L/G59Rは、バランス比率ρLRに対応している。
図4に示す実施例は、ヘッドセット駆動信号SDHをヘッドセット出力19に供給することもできる。第三加算器63は、フォアグラウンド処理手段55の出力57に接続された入力、ならびにバックグラウンド処理手段54の左側出力56Lに接続された入力、および右側出力56Rに接続された入力を持っている。これらの信号は全て、重さ付けされることなく加算される。出力19でのモノラル信号は、ヘッドセット48のイヤホン間の仮想的な音源場所を生成するであろう。
このように、図4に示すオーディオ処理システム10は、静止音源信号とは異なる処理を可動マイクロホン信号に施すための、少なくとも2つの信号処理経路を有する。図5は、2つ以上の可動マイクロホンの構成を取り扱うことができる、オーディオ処理システム10のより複雑な実施例を概略的に示している。図5は、図4に全体的に類似しているが、便宜のためにフィルタ52、53と処理ユニット54、55は省略されている。オーディオ処理システム10は、複数(図示した実施例では3つ)のマイクロホン入力ポート16i、および各マイクロホン信号用の分離した信号処理経路を持っている。このような信号処理経路には、制御可能な増幅器59Liと59Riが含まれている。各個々の信号処理経路内にある制御可能な増幅器のゲインを制御するために、オーディオ処理システム10は、対応するマイクロホン場所検出手段(図示せず)に応答する、対応する制御装置60iを有するであろう。したがって、各マイクロホン信号は、加算器61と62の中で結合される前に、対応するマイクロホンの実際の場所に対応した前述の個々の処理が施される。ラウドスピーカLSLとLSRに供給される信号全体の中にあるマイクロホン信号の各成分は、対応する適合可能な仮想的な歌手音源の場所が得られた際に、この場所が、対応する歌手の実際の場所に実際に対応したものとなるように、ラウドスピーカLSLとLSRにより再生される。
好ましい一実施例の場合、オーディオ処理システム10は、複数のヘッドセット出力19iを持っている。これらのヘッドセット出力19iは、各々、各歌手が1人で使用するヘッドセットにヘッドセット出力信号SDHiを供給することを目的としている。処理ユニット70は、重み付けされたマイクロホン信号S57LiとS57Riを全て受信する。全てのヘッドセット出力信号は、モノラルでもよいし互いに同一でもよい。しかしながら、より高度な処理の場合、他の歌手に関する指向性の錯覚が、各ヘッドセット出力信号内で作り出されてしまう。このために、ヘッドセット出力信号は全てステレオであることが好ましい。各ヘッドセット出力信号SDHiに対して、対応する重み付けされたマイクロホン信号S57LiとS57Riが加算され、かつモノラルで出力される。更に、バックグラウンド入力51からの可能なバックグラウンドが、モノラルで出力される。他の歌手のマイクロホン成分には、仮想的な音源場所が他の歌手の実際の場所に対応して知覚されるような、左/右への重み付けを供給してもよい。
本発明は、上述した例示的な実施例には限定されず、添付した請求項に定められている本発明の保護範囲内の様々な変種と変更が可能であることが、当業者には明らかなはずである。
1…音作成システム
10…オーディオ処理システム
11…マイクロホン
16…マイクロホン入力
17, 18…ラウドスピーカ出力
40…音源場所検出手段
10…オーディオ処理システム
11…マイクロホン
16…マイクロホン入力
17, 18…ラウドスピーカ出力
40…音源場所検出手段
Claims (21)
- マイクロホンと、
前記マイクロホンからマイクロホン信号を受信するためのマイクロホン入力を持ち、前記マイクロホンからの前記マイクロホン信号を少なくとも部分的に再生するラウドスピーカ駆動信号を出力するためのラウドスピーカ出力を更に持つオーディオ処理システムと、
を有する音作成システムであって、
当該オーディオ処理システムが、特定の適合可能なバランス比率を有する当該ラウドスピーカ駆動信号を生成するように適合化されており、
前記音作成システムが、前記マイクロホンの前記実際の音源場所を表す場所信号を生成するための、前記オーディオ処理システムに関連付けられた音源場所検出手段を更に有し、
前記オーディオ処理システムが、当該音源場所検出手段から受信された前記場所信号に応答して当該バランス比率の設定を修正する、
音作成システム。 - 前記オーディオ処理システムが、一方の当該場所信号と他方の適切なバランス比率との間の関係に関する情報を含むメモリに関連付けられている、請求項1に記載の音作成システム。
- 当該関係が調整可能な、請求項2に記載の音作成システム。
- 当該実際の音源場所の検出手段が、
予め定義された信号を送出可能な、マイクロホンのユーザが持つ移動型送信器と、
当該予め定義された信号を受信しかつ前記オーディオ処理システムに受信器信号を送信することが各々可能な、前記オーディオ処理システムに結合された少なくとも一つの受信器と、
を有し、
前記オーディオ処理システムが、当該受信器信号からの位置情報の導出を、例えば、複数の受信器から得られた当該受信器信号の相対順序と時間差から行うように適合化されている、
請求項1〜3の何れかに記載の音作成システム。 - 当該送信器が前記マイクロホンに関連付けられている、請求項4に記載の音作成システム。
- 当該送信器がヘッドセットに関連付けられている、請求項4に記載の音作成システム。
- 当該ラウドスピーカ駆動信号に応答して音を生成するように各々が適合化された、当該ラウドスピーカ出力に接続された一組のラウドスピーカを更に有し、
当該オーディオ処理システムが、マイクロホンが伝える規定信号を、前記ラウドスピーカを介して生成するように設計されており、かつ
当該オーディオ処理システムが、前記各ラウドスピーカにより送出された前記マイクロホンが伝える信号に対応する場所信号を、マイクロホンのピックアップ信号の相対順序と時間差から導出するように設計されている、
請求項1〜3の何れかに記載の音作成システム。 - 当該場所を伝える信号が、人間の耳には非可聴な周波数レンジ内で生成される、請求項7に記載の音作成システム。
- 前記オーディオ処理システムが、前記マイクロホンが伝える信号の前記送出時点を考慮にするように設計されており、かつ移動時間を計算することができる、請求項7または8に記載の音作成システム。
- 聴衆モードで動作可能で、
前記オーディオ処理システムが、前記マイクロホンの前記実際の音源場所に最も近いラウドスピーカの方へ当該バランス比率をシフトさせるように適合化された、
請求項1〜9の何れかに記載の音作成システム。 - 前記オーディオ処理システムが、適合可能な仮想的な音源場所が前記マイクロホンの前記実際の音源場所に実質的に対応するように、当該バランス比率の設定を修正するように適合化された、請求項10に記載の音作成システム。
- 歌手モードで動作可能で、
前記オーディオ処理システムが、前記マイクロホンの前記実際の音源場所から最も遠隔なラウドスピーカ・システムの方へ当該バランス比率をシフトさせるように適合化された、請求項1〜9の何れかに記載の音作成システム。 - 前記マイクロホンのユーザにより知覚される適合可能な仮想的なスポット場所が、前記マイクロホンの前記実際の音源場所に実質的に合致するように、当該バランス比率の設定を修正する適合化が、前記オーディオ処理システムに施された、請求項12に記載の音作成システム。
- 前記マイクロホンのユーザにより知覚される仮想的なスポット場所が、前記実際のマイクロホン場所から独立した、例えば、前記2つのラウドスピーカ間の中心などの実質的に一定の場所に実質的に合致するように、当該バランス比率の設定を修正する適合化が、前記オーディオ処理システムに施された、請求項12に記載の音作成システム。
- モード選択スイッチを更に有し、
前記オーディオ処理システムが、当該スイッチから受信された信号に応答して、「聴衆」モードまたは「歌手」モードの何れかで動作する、
前記請求項1〜14の何れかに記載の音作成システム。 - 当該オーディオ処理システムが、前記マイクロホンからの前記マイクロホン信号を少なくとも部分的に再生するヘッドセット駆動出力信号を出力するためのヘッドセット出力を更に有し、かつ、
前記ヘッドセットのユーザにより知覚される仮想的なスポット場所が前記ヘッドセットのイヤホン間の中心に実質的に合致するように、当該バランス比率の一定の設定を有する当該該ヘッドセット駆動出力信号を生成したり、またはモノラル出力信号を当該ヘッドセット出力に出力する適合化が前記オーディオ処理システムに施された、
前記請求項1〜14の何れかに記載の音作成システム。 - 少なくとも一つのマイクロホン入力と、バックグラウンド信号を受信するための少なくとも一つのバックグラウンド入力とを有し、
前記オーディオ処理システムが、当該少なくとも一つのバックグラウンド入力で受信されたいかなるバックグラウンド信号も処理し、かつ当該バックグラウンド信号に対応するラウドスピーカ駆動信号を一定の第一バランス比率で生成するための第一信号処理経路を持ち、
前記オーディオ処理システムが、当該少なくとも一つのマイクロホン入力で受信されたいかなるマイクロホン信号も処理し、かつ当該マイクロホン信号に対応するラウドスピーカ駆動信号を前記第一バランス比率と異なる適合可能な第二バランス比率で生成するための第二信号処理経路を持ち、
前記オーディオ処理システムが、前記音源場所検出手段から受信された前記場所信号に応答して、当該第二バランス比率の設定を修正する、
前記請求項1〜16の何れかに記載の音作成システム。 - フォアグラウンド信号を抑制するための、前記バックグラウンド入力に関連付けられたバンド拒絶フィルタを更に有し、
前記バンド拒絶フィルタが、例えば、300〜4500 Hz程度の当該フォアグラウンド信号の前記周波数レンジに対応する拒否バンドを持つ、
請求項17に記載の音作成システム。 - バックグラウンド信号を抑制するための、前記マイクロホン入力に関連付けられたエコー抑制器またはバンド・パス・フィルタを更に有し、
前記抑制器または前記バンド・パス・フィルタが、例えば、300〜4500 Hz程度のフォアグラウンド信号の周波数レンジに対応するパスバンドを持っていることが好ましい、
請求項17または18に記載の音作成システム。 - 複数のマイクロホン入力と、各マイクロホンに対応する少なくとも2つの音源場所検出手段とを有し、
前記オーディオ処理システムが、当該マイクロホン入力の各入力で受信された各マイクロホン信号を処理するための複数の信号処理経路を持ち、
前記オーディオ処理システムが、当該マイクロホン信号の各信号に各々対応する複数のラウドスピーカ駆動信号成分を有する、当該ラウドスピーカのためのラウドスピーカ駆動信号を生成するように適合化され、
当該オーディオ処理システムが、適合可能な各バランス比率で当該ラウドスピーカ駆動信号成分を生成するように適合化され、
前記音作成システムが、前記各マイクロホンの前記実際の音源場所を表す各場所信号を生成するための前記オーディオ処理システムに関連付けられた音源場所検出手段を更に有し、
前記オーディオ処理システムが、当該音源場所検出手段から受信された当該場所信号に応答して当該バランス比率の設定を修正する、
前記請求項1〜19の何れかに記載の音作成システム。 - 適合可能な仮想的な音源場所の各々が前記各マイクロホンの前記実際の音源場所の各々に実質的に対応するように当該バランス比率の設定を修正する適合化が、前記オーディオ処理システムに施された、請求項20に記載の音作成システム。
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