JP2005533239A - 複雑な基質中の特定の物質を単離および検出する装置および方法 - Google Patents
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Abstract
食品、オイル、生体液などの各種の基質における1以上の分析物の有無を測定する方法およびシステム。膜を用いて、不要物(例:固体粒子)の除去、および特定の妨害物または分析物の結合のうち少なくともいずれかを行う。クエン酸、総脂肪(または脂肪%)、遊離脂肪酸、タンパク質含有量、ならびにある種の微生物(例:病原体)もしくは遺伝子組換え物質(例:遺伝子操作された穀類)のDNAおよび/またはRNAの存在を示す特定の核酸の含有量を測定する具体的なアッセイが提供される。
Description
本発明は、概して分析化学用の方法および装置に関するものであり、より詳細にはサンプルまたは基質中内に存在する1以上の分析物を定性的または定量的に測定するための試験キットおよび方法に関するものである。
ヒトによる消費またはヒト身体への使用を目的とする物質(例:食品、飲料、化粧品、トイレタリー、局所液、コンタクトレンズ液、医薬製剤など)中の特定の分析物の有無について調べて、そのような物質が新鮮で(すなわち分解していない)、純粋で、汚染されていないことを確認することが常に望まれている。さらに、ヒト身体から抽出された生体液(例:血液、血漿、血清、尿、唾液、胆汁、リンパ液など)のサンプル中の特定の分析物の有無について調べることが望ましい場合が多い。
しかしながら、複雑な基質中の特定の分析物を定量的または定性的に調べるのに従来用いられてきた分析技法は、そのような物質が多くの多様な物理種および/または化学種を含む場合があり、それらの一部または全てが目的の分析を妨害する可能性があるために問題がある場合が多い。そこで、被験物質を多数のサンプル調製工程に供し、対象となる特定の1または複数の分析物を単離および/または濃縮してから、実際に所望の分析物の分析測定に進む必要がある場合が非常に多い。さらに、被験物質が固体材料(例:食品)である場合、その固体材料を切り刻むかもしくは粉砕して粒子とし、1以上の液体消化剤、溶媒その他の流体を加えることでそのような粒子から所望の分析物を抽出してスラリーまたは懸濁液を形成し、その後に濾過もしくは遠心によってスラリーまたは懸濁液の「清浄化」を行って、無関係の固体物から分析物を含有する液体を分離する必要がある場合が多い。
複数の分析物を測定しようとする場合、被験物質の少量サンプルまたは抽出物について、いくつかの別個の時間を要する分析手法(例:ガスクロマトグラフィー(GC)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)その分析化学手法)を行って、所望の複数分析物データを得る必要がある場合が多い。
そこで、複雑な基質(例:所望の分析物以外の物を含む物質)中の特定の分析物の有無を測定または検出するための従来法は、非常に時間を要し、技術集約的で、経費を要するものとなり得る。
食品中で、その食品の新鮮さまたは品質を示す1以上の特定の分析物を検出または定量することが望ましい場合が非常に多い。食品の通常の品質管理試験では、各種汚染物、添加物、分解生成物および/または微生物感染の化学的マーカー(例:細菌エンドトキシン、カビ毒など)の有無について調べることが一般に行われている。しかしながら、食品のそのような品質管理試験を行う現行の方法は代表的には、a)複雑かつ技術集約的な分析化学手法、またはb)非常に主観的かつ定性的な感覚的評価(例:臭気試験、味覚試験、外観など)のいずれかである。
ある種の食品添加物の量は、特に合成添加物を使用する製剤の場合には、政府の規制の対象となっている場合がある。そこでそのような状況では、所望の効果を得るために特定の製剤に添加すべき特定の酸化防止添加物の最低量を確認する手段として化学分析を実施すること、および/または政府が規制する合成添加物に対する未規制の天然代替物を同定することが望ましいのが普通である。そこで、食品および他の製剤中のある種の添加物の
検出および/または分析は多くの場合、各種製品/製剤の開発または研究目的、ならびに食品その他の製品の鮮度および健全さの品質管理試験のために実施される。
検出および/または分析は多くの場合、各種製品/製剤の開発または研究目的、ならびに食品その他の製品の鮮度および健全さの品質管理試験のために実施される。
さらに、食品および他の物質の細菌汚染または微生物汚染は、多くの業界で現在もなお問題となっている。多くの場合、微生物培養法を用いて、食品および他の物質中の望ましくない微生物汚染物の有無を調べる。これらの微生物培養法は多くの場合、完了するのに数日を要し、人的誤差が生じる。PCRおよび他の遺伝学的技法が、特定の微生物DNAまたはRNAの有無を迅速に調べるために開発されたが、その技法の使用は、予測される微生物汚染が食品その他の複雑な基質内に含まれる場合には問題を生じる可能性がある。従って、時間のかかる面倒な微生物培養を行う必要なく、食品などの複雑な基質から微生物DNAまたはRNAを迅速に分離または単離し、その後にそのような微生物DNAまたはRNAの有無を検出する新たな方法を開発することが、現在もなお必要とされている。
以上の問題を考慮した上で、また比較的複雑な基質(例:食品、生体液など)中の特定の分析物を測定するための既知の分析法が、熟練していない人員には複雑すぎる、またはあまりにも技術集約的である場合があることから、複雑な基質中のある種の分析物の存在および/または濃度、あるいはある種の核酸配列の存在を迅速かつ再現性良く測定することができ、その結果比較的熟練度の低い人員が、信頼性が高くコスト効率のよい方法でそのような測定を行うことができる、簡単な試験キットを開発することが、当業界において必要とされている。
先行技術の欠点の一部は、本願出願人の同時係属中の米国特許出願第09/183157号および以前に発行されている米国特許第5958714号および同6489123号(これらはその全体が、参照によって明瞭に本明細書に組み込まれるものとする)に記載の発明によって克服された。
本願は、2001年12月20日出願の米国仮特許出願第60/342425号(参照によって、その全内容が明瞭に本明細書に組み込まれるものとする)への優先権を主張するものである。さらに本願は、1998年10月30日出願の同時係属中の米国特許出願第09/183157号の一部継続出願であり、当該出願は1996年10月2日出願の米国特許出願第08/723636号(現在、1996年10月2日出願の米国特許第5958714号)の一部継続出願である。同時係属中の米国特許出願第09/183157号および発行されている米国特許第5958714号も、参照によって明瞭に本明細書に組み込まれるものとする。
本発明は、分析物以外の物(例:固体、粒子状物、分析を妨害する物または物質など)を含む基質内に存在する1以上の分析物の定性的および/または定量的測定を行うための方法およびシステム(例:試験キット)を提供する。これらの方法および装置を用いて、食品、化粧品または生物製剤、臓器/組織ホモジネート、工業廃液、下水、工業液、微生物もしくは医薬インキュベータのスラリーなどの複雑な基質中に存在する特定の分析物を検出もしくは定量して、その基質の品質、分解、齢数、乱用、汚染、栄養価、純度ならびに他の特性を確認することができる。
本発明によれば、単一分析物の存在を測定するための方法およびシステム(例:試験キット)が提供される。そのシステムは、a)サンプル受容容器、b)膜およびc)試薬含有ウェルを有する。最初に試験サンプルを調製し(例:固体である場合には、切り刻んだり、粉砕したりする)、所望の希釈剤、消化液(例:酵素)、キレート剤または化学改質
剤(例:酸化防止剤)とともにサンプル受容容器に入れる。次に、調製サンプルを膜を通してサンプル受容容器から抜き取ることができる。各実施形態で使用される膜の種類は、分析に先立ってサンプル調製物から除外することが望まれる物の種類および量に基づいて選択される。多くの適用においては、この最初の膜は、固体、タンパク質および他の望ましくない物の大きい粒子が通過するのを防止する大きさであるが、所望の分析物を含む濾液は排出されて試薬含有ウェルに入るようにできる孔を持った微孔性フィルムの形態である。試薬含有ウェル中に排出されると、濾液中に含まれる分析物は、分析物の有無または量を測定できるような形で試薬と反応する。多くの場合、分析物−試薬反応は、所望の分析物が存在するか否か、またはどの程度存在するかに関して視覚的に測定を行うことができるような発色反応である。他の場合では、分析物−試薬溶液中に存在する分析物の量を測定するために分析機器を利用することが望ましい場合がある。膜を支持し、膜を通過するサンプル/濾液の流れとその後の分析用の濾液および溶離液の回収とを促進するために使用可能な個々の装置の例は、同時係属の米国特許出願第09/183157号ならびにすでに発行されている米国特許第5958714号および同6489123号(これらの全内容は、参照によって明瞭に本明細書に組み込まれる)に記載されている。
剤(例:酸化防止剤)とともにサンプル受容容器に入れる。次に、調製サンプルを膜を通してサンプル受容容器から抜き取ることができる。各実施形態で使用される膜の種類は、分析に先立ってサンプル調製物から除外することが望まれる物の種類および量に基づいて選択される。多くの適用においては、この最初の膜は、固体、タンパク質および他の望ましくない物の大きい粒子が通過するのを防止する大きさであるが、所望の分析物を含む濾液は排出されて試薬含有ウェルに入るようにできる孔を持った微孔性フィルムの形態である。試薬含有ウェル中に排出されると、濾液中に含まれる分析物は、分析物の有無または量を測定できるような形で試薬と反応する。多くの場合、分析物−試薬反応は、所望の分析物が存在するか否か、またはどの程度存在するかに関して視覚的に測定を行うことができるような発色反応である。他の場合では、分析物−試薬溶液中に存在する分析物の量を測定するために分析機器を利用することが望ましい場合がある。膜を支持し、膜を通過するサンプル/濾液の流れとその後の分析用の濾液および溶離液の回収とを促進するために使用可能な個々の装置の例は、同時係属の米国特許出願第09/183157号ならびにすでに発行されている米国特許第5958714号および同6489123号(これらの全内容は、参照によって明瞭に本明細書に組み込まれる)に記載されている。
さらに本発明によれば、上記特徴を有する方法またはシステムを、第1の膜と直列させた1以上の別の膜を追加することによって2種類以上の分析物を測定するよう作り替えることができる。その追加の膜はそれぞれ、少なくとも1種類の分析物を捕捉および保持しながら、1以上の他の分析物を含む濾液は通過できるように働く。次に、これら追加の膜それぞれを、追加の各分析物を含む1以上の溶離液を得ることができるように洗浄液または除去液で処理することができる。次に、そのような各溶離液を試薬と組み合わせて、少なくとも1種類の分析物を測定することができる溶離液−試薬混合物を得ることができる。このようにして本発明は、1個のサンプルから2種類以上の分析物を定性的または定量的に測定するために作り替えることができる。
さらに本発明によれば、1種類以上の分析物が低濃度で(例えば、意図する分析試験の検出限界以下の濃度で)基質中に存在する状況では、分析物を膜上に捕捉することができ、次に最初のサンプルの体積よりかなり少ない体積の溶離液で膜から溶出させることで、意図する分析方法による検出が可能となる十分に高い分析物濃度を有する分析物/溶離液混合物を得ることができる。次に、当初サンプルの既知体積および分析物を膜から溶離するのに用いた溶離液の既知体積に基づいて計算することで、当初サンプルにおける分析物の初期濃度を求めることができる。
さらに本発明によれば、前記特徴を有する方法およびシステムであって、膜を用いてサンプルから陽性もしくは陰性の妨害物質を除去して、妨害なく化学的もしくは生化学的方法によって分析物を分析もしくは検出することができる方法およびシステムが提供される。分析物を取り出すことを特徴とする、本発明のある特定の実施形態は、遊離脂肪酸(FFA)が1以上の無機酸とともにサンプル(例:食品またはオイル)中に存在することを特徴とする方法およびシステムを含む。FFAの存在を検出または定量するために使用することを目的とする分析方法は、無機酸の存在を検出するものでもあろう。従って、FFAの分析に先だってサンプルから無機酸を除去することが望ましい。それを行うには、無機酸を捕捉するがサンプル中に存在するあらゆるFFAを含む濾液は通過させることができる、少なくとも一つの負電荷を有する膜にサンプルを通過させる。次に該FFA含有濾液について、FFAに関する分析試験を実施して、次いでFFAの正確な定量的または定性的測定を行う。状況によっては、サンプル中に存在していた無機酸を定性的または定量的に分析することがさらに望ましい。そのような状況では、負電荷を有する膜から無機酸を放出させる溶離液を用いて、無機酸が捕捉された膜から無機酸を溶離させることで無機酸/溶離液混合物を得て、該混合物から無機酸を定性的または定量的に分析する。状況によっては、サンプル中に存在する特定の種類の無機酸を分離し、その種の無機酸の一種ま
たは両方を分析することがさらに望ましいことがある。従ってそのような場合には、サンプルを、それぞれ異なる種類の無機酸に対する結合親和性を有する複数の膜に通過させてから、濾液についてFFAの分析を実施すればよい。これに関しては、第1の膜を弱い無機酸(例:酢酸)を結合するのに十分な負電荷を有する物質で含浸またはコーティングし、第2の膜は相対的に強い無機酸(例:クエン酸)を結合するのに十分な負電荷を有する物質で含浸またはコーティングすればよい。次に、これらの膜と結合するようになる弱い無機酸および強い無機酸を、必要であれば別個に溶離および分析することができる。他の場合には、サンプル中に含まれる特定の分析物について酵素分析を行うことが望ましいことがあるが、サンプル中の金属の存在がそのような酵素分析を妨害する可能性がある。そのような場合、サンプル中に存在する金属と結合し、それを保持するアニオン膜にサンプルを通過させることができ、次に、それまで存在していた金属からの妨害を受けることなく、金属を含まない濾液について所望の酵素分析を行うことができる。
たは両方を分析することがさらに望ましいことがある。従ってそのような場合には、サンプルを、それぞれ異なる種類の無機酸に対する結合親和性を有する複数の膜に通過させてから、濾液についてFFAの分析を実施すればよい。これに関しては、第1の膜を弱い無機酸(例:酢酸)を結合するのに十分な負電荷を有する物質で含浸またはコーティングし、第2の膜は相対的に強い無機酸(例:クエン酸)を結合するのに十分な負電荷を有する物質で含浸またはコーティングすればよい。次に、これらの膜と結合するようになる弱い無機酸および強い無機酸を、必要であれば別個に溶離および分析することができる。他の場合には、サンプル中に含まれる特定の分析物について酵素分析を行うことが望ましいことがあるが、サンプル中の金属の存在がそのような酵素分析を妨害する可能性がある。そのような場合、サンプル中に存在する金属と結合し、それを保持するアニオン膜にサンプルを通過させることができ、次に、それまで存在していた金属からの妨害を受けることなく、金属を含まない濾液について所望の酵素分析を行うことができる。
さらに本発明によれば、ある種のアミノ酸配列と結合する膜(例えば、特異抗体を含浸またはコーティングした膜)にサンプルを通過させる方法およびシステムが提供される。特定のアミノ酸配列は、サンプル中に存在する可能性のある、特定の生物または微生物(例:細菌、ウィルス、寄生虫、胞子、プリオンなど)の核酸(例:DNAまたはRNA)、遺伝子組換え物質またはタンパク質の中に、その配列の存在が既知であるか否かに基づいて選択することができる。次に、結合した核酸、遺伝子組換え物質またはタンパク質を膜から溶離または放出させ、増幅およびPCRなどの分析もしくは検出技法に供することで、その核酸またはタンパク質の定量的または定性的測定を行う。本発明のこの態様は、食品、飲料、水、医薬、化粧品その他のサンプルにおける、ある種の病原性微生物もしくは有害微生物、有毒もしくは有害タンパク質の有無もしくは濃度、または禁止もしくは規制対象の物質(例:遺伝子組換えの植物個体または穀類)の有無を確認するのに用いることができる。
さらに本発明によれば、ある種の物質に結合する選択的親和性を有する予め秤量された膜にサンプルを通過させる方法およびシステムが提供される。次に、その物質が結合した膜を再度秤量して、サンプル中に存在していたその物質の重量を測定する。それに関しては、タンパク質に関して特異的結合親和性を有する膜に、食品または飲料サンプルを通過させればよい。その後、膜(タンパク質が結合したもの)を秤量し、サンプルから取り出されたタンパク質の重量を計算することができる。それに基づいて、サンプル中に存在するタンパク質(%)を計算することもできる。別法として、本明細書に記載の方法に従ってタンパク質を膜から溶離し、分析することができる。
以下の詳細な説明およびそこで言及される図面は、本発明の全ての可能な実施形態および例を説明することを意図したものではない。むしろ、この詳細な説明および添付の図面は、本発明のある種の例示的な実施形態および例に関するものに過ぎず、いかなる形でも本発明の範囲を限定するものではない。
(本発明の方法およびシステム)
本発明は、食品、オイルおよび他の基質中の特定の分析物の定量的または定性的測定を行うのに用いることができる多くの具体的な方法およびシステム(例:膜、溶離液および試薬の組み合わせ;試験キットなど)を含むものである。その方法およびシステムは、同時係属の米国特許出願第09/183157号およびすでに発行されている米国特許第5958714号および同6489123号(これらの全内容は、参照によって明瞭に本明細書に組み込まれるものとする)に記載の装置と併用することができる。その装置のある種の実施形態は、米国85012アリゾナ州フェニックス、ノースセントラル3550、スイート1400所在のセーフテスト社(Saftest, Inc.)よりセーフテス
ト(Saftest ;商標名)膜ユニットおよびセーフテスト(商標名)濾過ユニットとして市販されている。図1および2には模式的に、本発明の方法およびシステムと併用される装置の例を示してある。
本発明は、食品、オイルおよび他の基質中の特定の分析物の定量的または定性的測定を行うのに用いることができる多くの具体的な方法およびシステム(例:膜、溶離液および試薬の組み合わせ;試験キットなど)を含むものである。その方法およびシステムは、同時係属の米国特許出願第09/183157号およびすでに発行されている米国特許第5958714号および同6489123号(これらの全内容は、参照によって明瞭に本明細書に組み込まれるものとする)に記載の装置と併用することができる。その装置のある種の実施形態は、米国85012アリゾナ州フェニックス、ノースセントラル3550、スイート1400所在のセーフテスト社(Saftest, Inc.)よりセーフテス
ト(Saftest ;商標名)膜ユニットおよびセーフテスト(商標名)濾過ユニットとして市販されている。図1および2には模式的に、本発明の方法およびシステムと併用される装置の例を示してある。
具体的には、図1に単一膜装置10を示す。この単一膜装置10は、サンプルウェル12、膜支持体15および濾液回収ウェル16を有する。サンプル18が分析物ならびに不要物(例:固体粒子または分子量の大きい化合物)を含む液相を有する基質からなる実施形態では、不要物の通過を防止するためには十分小さいが、分析物を含む液相は通過させることができる大きさの孔を有する濾過膜13を、膜支持体上に配置する。次に、サンプル18をサンプルウェル12から濾過膜13を通して流すことで、不要物を膜上に保持し、分析物を含む濾液16を濾過膜13に通して、濾液回収ウェル16に入れる。次に、所望の分析または検出技法を用いて、濾液20中の分析物を定量的または定性的に測定することができる。場合によっては、そのような分析は1以上の試薬を分析物含有濾液20と混合する必要がある。他の場合では、濾液20をそのまま分析に用いることができる(例えば、顕微鏡で検査する、分光光度計もしくはクロマトグラフィー装置などの分析装置にかける、あるいは指示物(例:pH試験紙、分析物の存在を示す紙またはディップスティックなど)に適用する、など)。他の実施形態では、サンプル18には濾過膜13によって除去すべき不要物は実質的に含まれていないが(例:清浄なオイルまたは液体溶液)、代わりにサンプル18が分離すべき2種類の分析物または分析物の分析を妨害することから分析に先だって分析物から分離すべき何らかの妨害物質を含む場合がある。これらの実施形態では、濾過膜13ではなく捕捉膜14を膜支持体上に取り付けることになる。この捕捉膜14は、第1の分析物を捕捉しながら(例:化学的結合その他の形での保持)、第2の分析物を通過させて濾液20内に入れるように選択することができる。次に、第1の分析物を捕捉膜から溶離し(例:放出)、別個に測定することができ、濾液20中に含まれている第1の分析物を測定することもできる。捕捉膜を用いて、妨害物を捕捉しながら分析物を含む濾液を通過させることも、あるいはその逆とすることもできる。
図2には、模式的に2膜型装置を示してある。この図では、上側の膜は濾過膜13(濾去すべき不要物を含むサンプル18用)または捕捉膜14(複数の分析物または妨害物質を含むサンプル用)のいずれかである。下側の膜は捕捉膜14である。サンプル18は上側膜を通過し、その膜が不要物を除去するか、または第1の分析物もしくは妨害物質を捕捉する。上側の膜を通過した濾液は次に下側の膜を通過し、その膜が分析物または妨害物質を捕捉し、両方の膜を通過した濾液20は濾液ウェル20に集まる。最終濾液20に含まれる分析物を、上記の方法に従って測定することができる。片方の膜または両方の膜を用いて別の分析物を捕捉した場合、そのような他の分析物を膜から溶離させ、別個に測定することができる。図2の例では、下側の捕捉膜14を第2の膜支持体15aに移動させる状況を示している。次に、溶離液22を捕捉膜14に通過させて、その膜14から分析物を溶離させる(例:放出)。次に、溶離液/分析物混合物24を回収ウェル26に回収する。次に、第2の分析物を該溶離液/分析物混合物から定量的または定性的に測定することができる。上記でまとめたように、一部の実施形態では、膜から第2の分析物を溶離させる必要がない場合がある。それどころか、変化することで膜上の分析物の存在を示す指示薬を膜に含めることもできるし、あるいは膜を秤量して、その上に含まれる分析物の重量を測定することもできる。
組み込まれた米国特許第6489123号および同時係属の親出願第09/183157号で説明されているように、2つより多くの、そして実質的にあらゆる数の膜13、14を用いて、実質的にあらゆる数の分析物または妨害物質を捕捉し、随意に分析することが可能である。
本発明の具体的な実施形態で使用可能な濾過膜13、捕捉膜14および試薬の例を、図
3、4および5の表に示してある。本発明の具体的な実施形態には下記のものなどがある。
3、4および5の表に示してある。本発明の具体的な実施形態には下記のものなどがある。
1.例えばオイルなどの任意のサンプル中におけるクエン酸および遊離脂肪酸の測定を行うための方法およびシステム。サンプル(例:オイル)を、正電荷を有するアニオン膜に通過させてオイルからクエン酸を捕捉し、濾液中の遊離脂肪酸を検出する。次に、正電荷を有するアニオン膜に結合したクエン酸を、溶離液として高濃度の塩溶液(例:0.5M NaCl水溶液)を用いて膜から溶離または放出させる。次に溶離液/クエン酸混合物を、亜硝酸塩活性化剤を含むスルファニル酸塩酸塩(例:0.2%スルファニル酸および5%亜硝酸ナトリウム)と混合する。それによって、クエン酸の存在を示す発色反応が生じる。オイル以外に、このクエン酸/遊離脂肪酸系は、食品などの他の各種基質での測定に用いることができる。被包性脂質(encapsulated lipid)を含む食品では、その食品を可溶化して脂質を液体相に溶解させればよい。第1の膜を用いて固体の不要物を除去することができる。次に、液体の脂質含有濾液を捕捉膜に通過させて、クエン酸が捕捉膜に結合するようにする。次に、捕捉膜を通過する濾液中の遊離脂肪酸を測定する。次に、上記の塩溶液での溶離を行うことで、クエン酸を捕捉膜から放出させる。次に、溶離液/クエン酸混合物を第2の容器に入れ、クエン酸の有無および/または量を上記の方法に従って分析することができる。
2.酢酸および遊離脂肪酸の測定を行うための方法およびシステムを用いて、可溶化した状態の食品中の、他の食品基質および被包性脂質での測定を行うことができる。上記のクエン酸アッセイと同様にして、第1の濾過膜を用いて粒子および他の固体を除去する。含まれる酢酸を捕捉膜に結合させ、流出物中の遊離脂肪酸を測定し、高濃度の塩溶液で捕捉膜から酢酸を第2の容器中に放出させ、定量する。
4.オイル中のアルケナール酸測定用の試験キット。第1の濾過膜ならびに粒子状物除去濾過膜と次にメタンスルホン酸などの非常に強い酸を用いるメチルインドールもしくはメチルフェニルインドール検出システムを用いた食品中オイル。
5.粒子状物除去膜と、次いでエビの劣化で形成されるインドール系化合物を定量するための検出剤としてマロンアルデヒドを用いる、海産物の酸化的分解を予測するための試験キット。
6.少量のHClなどの弱い酸を含むメチルインドール試薬を用いたマロンアルデヒド用の第2の試験と併用される上記のいずれかのキット。
7.鉄触媒によるキシレノールオレンジへの電子伝達を用いる溶離液中の過酸化脂質用の第2の試験と併用される上記のいずれかのキット。
7.鉄触媒によるキシレノールオレンジへの電子伝達を用いる溶離液中の過酸化脂質用の第2の試験と併用される上記のいずれかのキット。
8.イソプロパノール/キシレノールオレンジなどのアルコール系指示薬を用いる遊離脂肪酸用の第2の試験と併用される上記のいずれかのキット。
9.クエン酸を結合する一つの膜およびタンパク質を結合する一つの膜を用い、各膜を別個に溶離し、分析物を検出することによる、クエン酸測定と組み合わせた、濾過および未濾過のオイルに関するタンパク質測定のための試験キット。
9.クエン酸を結合する一つの膜およびタンパク質を結合する一つの膜を用い、各膜を別個に溶離し、分析物を検出することによる、クエン酸測定と組み合わせた、濾過および未濾過のオイルに関するタンパク質測定のための試験キット。
10.オイル1〜200mLをタンパク質結合膜に通過させ、塩溶液1mLを用いて別のチューブ内にタンパク質を溶離させることにより、前記膜上でタンパク質を濃縮する、精製オイルに関するタンパク質測定のための試験キット。
11.粗びき粉をリン酸または別の強酸で消化し、粒子状物除去膜を用いて残屑を除去し、次にタンパク質に関して濾液を試験することにより、粗びき粉中のタンパク質を測定
するための試験キット。
するための試験キット。
12.タンパク質を結合する膜を使用し、その膜を溶離し、分析物を検出することによる、獣脂またはグリースに関するタンパク質測定のための試験キット。
13.フライ油の品質およびオイルを測定するための、濾液についてのアルケナール測定と組み合わせた、調理用の脂肪および油における重合および非重合オイルの測定を行うための試験方法およびキット。分子量カットオフ膜を用いて重合脂質を捕捉し、それを放出させてトリグリセリド含有量を測定する、揚げ物における品質。
13.フライ油の品質およびオイルを測定するための、濾液についてのアルケナール測定と組み合わせた、調理用の脂肪および油における重合および非重合オイルの測定を行うための試験方法およびキット。分子量カットオフ膜を用いて重合脂質を捕捉し、それを放出させてトリグリセリド含有量を測定する、揚げ物における品質。
14.アルケナール試験を用いる、飲料の酸化を測定し、酸化に対するある種の添加剤および/または安定剤の効力を測定する試験方法およびキット。炭酸飲料またはそうではない飲料をタンパク質結合膜で分離し、濾液についてスルホン酸を含むメチルインドール溶液で調べる。
15.ペルオキシダーゼおよび鉄で触媒される試薬を用いて、キシレノールオレンジに錯形成させて過酸化脂質を調べ、非常に強い酸を加えたメチルインドール試薬を用いてアルケナールを調べることによる、調理用のオイルおよび脂肪の品質を迅速に測定するための試験。この試験をビールまたは飲料に用いて、飲料の品質および貯蔵寿命を予測することができる。
16.食品を乳化させ、界面活性剤もしくは浸透圧変化を用いて膜および細胞を溶解させて核酸を放出させ、粒子状物結合膜と次に核酸結合膜を用いることにより、食品または組織における特定の微生物またはウィルスを検出するための試験方法およびキット。DNAを放出させ、次に標的微生物に特異的な配列を増幅してその存在の検出を行う。
17.食品を乳化させ、界面活性剤もしくは浸透圧変化を用いて膜および細胞を溶解させてアフラトキシンを放出させ、粒子状物を濾去した後に複数もしくは特定のアフラトキシンに特異的な抗体でコーティングされた第2の膜を用いることにより、食品または組織中のアフラトキシンを検出するための試験方法およびキット。アフラトキシンを放出させ、ペルオキシダーゼとコンジュゲートした抗体を用いて検出する。
18.食品を乳化させ、界面活性剤もしくは浸透圧変化を用いて膜および細胞を溶解させ、粒子状物結合膜に続いてリボ核酸結合膜を用いることにより、食品または組織中の特定の生きた微生物またはウィルスを検出するための試験方法およびキット。RNAを放出させ、標的微生物に特異的な配列を増幅させてその存在を検出する。
(本発明の具体的な実施形態の詳細な例)
以下の実施例は、上記で開示された本発明に従って、サンプル中に含まれる各種分析物を検出する方法を示すものである。分析物は、共同所有の国際特許国際公開第99/20396号および米国特許第6489132号に開示されている装置およびシステム、ならびにセーフテスト社(Saftest,Inc.、米国アリゾナ州フェニックス所在)から販売されている一般に入手可能なSafTest(商標名)濾過ユニットなど、サンプルを濾過するための1以上の膜を組み込んだ装置またはシステムを用いてサンプルから取り出すことができる。国際特許国際公開第99/20396号および米国特許第6489132号は、参照によって明瞭に本明細書に組み込まれるものとする。
以下の実施例は、上記で開示された本発明に従って、サンプル中に含まれる各種分析物を検出する方法を示すものである。分析物は、共同所有の国際特許国際公開第99/20396号および米国特許第6489132号に開示されている装置およびシステム、ならびにセーフテスト社(Saftest,Inc.、米国アリゾナ州フェニックス所在)から販売されている一般に入手可能なSafTest(商標名)濾過ユニットなど、サンプルを濾過するための1以上の膜を組み込んだ装置またはシステムを用いてサンプルから取り出すことができる。国際特許国際公開第99/20396号および米国特許第6489132号は、参照によって明瞭に本明細書に組み込まれるものとする。
(オイルサンプル中の遊離脂肪酸(FFA)およびクエン酸の分離および測定)
本実施例は、オイルサンプル中に含まれる遊離脂肪酸を示すものである。オイルサンプルはクエン酸も含んでいる。クエン酸などの無機酸の存在下でFFA含有量のアッセイを
行う前に、サンプルからクエン酸を分離することが望ましい。
本実施例は、オイルサンプル中に含まれる遊離脂肪酸を示すものである。オイルサンプルはクエン酸も含んでいる。クエン酸などの無機酸の存在下でFFA含有量のアッセイを
行う前に、サンプルからクエン酸を分離することが望ましい。
大豆油1mLサンプルを、濾過装置の膜に供する。膜は、ザルトリウス(米国ニューヨーク州エッジウッド所在のザルトリウスノースアメリカ社(Sartorius North America, Inc. ))から一般に入手可能な四級アンモニウム基を有するQ膜吸着膜(Q−MA膜)などの強塩基性アニオン膜である。サンプルを膜に供すると、クエン酸が膜に保持され、遊離脂肪酸を含む残りのオイルが容器に回収される。
クエン酸を含有する膜を容器から取り出し、0.5M NaCl水溶液1mLで洗浄する。溶出液を第2の容器に回収する。クエン酸を含有する溶出液1mLを、0.2%スルファニル酸および5%亜硝酸ナトリウムを含む試薬0.3mLと混合する。高温で(約42〜45℃)、約30分間反応させる。サンプル中にクエン酸が存在すると黄色となり、この色は420nmで分光計で反応混合物を調べ、1以上の標準品と計算値を比較することで測定することができる。このクエン酸アッセイを行う上で好適な試験キットは、CitriSafe(商標名)の名称でセーフテスト社(Saftest,Inc.、米国アリゾナ州フェニックス所在)から市販されている。CitriSafe(商標名)試験キットは、本特許出願の添付資料Aに概要が記載されている。
大豆油中に最初に存在していた遊離脂肪酸の量は、組み込まれた特許出願第09/183157号に記載の方法ならびにFASafe(商標名)の名称でセーフテスト社(Saftest,Inc.、米国アリゾナ州フェニックス所在)から試験キットとして市販されているキットを用いて、クエン酸除去後にオイルの酸性度を測定することにより求められる。
CitriSafe(商標名)およびFASafe(商標名)試験キットは、同時係属の米国特許出願第09/183157号および発行されている米国特許第5958714号および同6489123号(これらの全内容は、参照によって明瞭に本明細書に組み込まれる)に記載の装置と併用することができる。これらの装置のある種の実施形態は、Saftest(商標名)膜ユニットおよびSaftest(商標名)濾過ユニットもしくはSaftest(商標名)ワークステーションとしてセーフテスト社より市販されている。
(食品サンプル中の妨害無機酸の除去と遊離脂肪酸(FFA)および酢酸の測定)
本実施例は、食品サンプル中の遊離脂肪酸からの無機酸の分離と、それに続くその食品サンプルの酢酸および遊離脂肪酸含有量の測定とを示すものである。
本実施例は、食品サンプル中の遊離脂肪酸からの無機酸の分離と、それに続くその食品サンプルの酢酸および遊離脂肪酸含有量の測定とを示すものである。
サバのサンプル5gを可溶化してスラリーを得る。そのスラリーを加熱して約40〜45℃とし、濾過してスラリーから粒子状物を除去する。濾過したスラリー2mLを、濾過装置の膜構造に供する。その膜構造には、2つの積み重ねられた膜があり、一方が他方の上に配置されている。上側膜はジエチルアミン基を有するD膜吸着体(MA−D膜)などの弱塩基性の膜であり、下側膜は実施例1で用いた膜などの強塩基性の膜である。これらの膜は、ザルトリウス(米国ニューヨーク州エッジウッド所在のザルトリウスノースアメリカ社)から一般に入手可能である。濾過したスラリーを膜構造に供すると、酢酸および他の弱い無機酸が上側膜によって保持され、クエン酸および他の強い無機酸は下側膜に保持される。遊離脂肪酸を含む残りのスラリーを容器に回収する。
酢酸を含む膜を容器から取り出し、1M NaCl水溶液2mLで洗浄する。溶出液を第2の容器に回収する。酢酸を含む溶出液100μLを、0.1%キシレノールオレンジを中和イソプロパノール中に含有する試薬1.0mLと混合する。高温(約42〜45℃
)で反応を約10分間行う。サンプル中の酢酸の存在を、570nmで分光計で反応混合物を調べることで確認する。サンプル中に存在する酢酸の量を、1以上の標準品と結果を比較することにより求める。
)で反応を約10分間行う。サンプル中の酢酸の存在を、570nmで分光計で反応混合物を調べることで確認する。サンプル中に存在する酢酸の量を、1以上の標準品と結果を比較することにより求める。
実施例1に開示の手順を用いて、クエン酸を下側膜から除去する。
魚のスラリー中に最初に存在していた遊離脂肪酸の量を、セーフテスト社(Saftest,Inc.、米国アリゾナ州フェニックス所在)から一般に入手可能なFASafe(商標名)を用いて、無機酸を除去した後のオイルの酸性度を測定することにより求める。FASafe(商標名)試験キットは、同時係属の米国特許出願第09/183157号およびすでに発行されている米国特許第5958714号および同6489123号(これらの全内容は、参照によって明瞭に本明細書に組み込まれる)に記載の装置と併用することができる。これらの装置のある種の実施形態は、Saftest(商標名)膜ユニットおよびSaftest(商標名)濾過ユニットもしくはSaftest(商標名)ワークステーションとしてセーフテスト社より市販されている。
魚のスラリー中に最初に存在していた遊離脂肪酸の量を、セーフテスト社(Saftest,Inc.、米国アリゾナ州フェニックス所在)から一般に入手可能なFASafe(商標名)を用いて、無機酸を除去した後のオイルの酸性度を測定することにより求める。FASafe(商標名)試験キットは、同時係属の米国特許出願第09/183157号およびすでに発行されている米国特許第5958714号および同6489123号(これらの全内容は、参照によって明瞭に本明細書に組み込まれる)に記載の装置と併用することができる。これらの装置のある種の実施形態は、Saftest(商標名)膜ユニットおよびSaftest(商標名)濾過ユニットもしくはSaftest(商標名)ワークステーションとしてセーフテスト社より市販されている。
(総脂肪含有量および/または脂肪含有率(%)の測定)
本実施例は、食品中の脂肪含有量または脂肪含有率(%)の測定を示すものである。
サラダドレッシング227g(8オンス)を加熱し、安定化100%イソプロパノールとともにホモジナイズして、タンパク質に結合している、またはサラダドレッシングの内容物の膜に保持されているサラダドレッシング中の脂質を放出させる。該ホモジネートを、孔径0.45μm(ミクロン)の酢酸セルロース膜を用いて前濾過し、粒子状物を除去する。濾過したホモジネートを、ザルトリウス社(Sartorius,Inc)販売のポリエーテルスルホン(PES)膜などのタンパク質を結合する膜に通過させ、濾過したホモジネートをザルトリウスのMA−Q膜またはMA−S膜などの界面活性剤を結合する膜に通す。MA−S膜は、界面活性剤を結合するために膜表面にスルホニル基を有する。
本実施例は、食品中の脂肪含有量または脂肪含有率(%)の測定を示すものである。
サラダドレッシング227g(8オンス)を加熱し、安定化100%イソプロパノールとともにホモジナイズして、タンパク質に結合している、またはサラダドレッシングの内容物の膜に保持されているサラダドレッシング中の脂質を放出させる。該ホモジネートを、孔径0.45μm(ミクロン)の酢酸セルロース膜を用いて前濾過し、粒子状物を除去する。濾過したホモジネートを、ザルトリウス社(Sartorius,Inc)販売のポリエーテルスルホン(PES)膜などのタンパク質を結合する膜に通過させ、濾過したホモジネートをザルトリウスのMA−Q膜またはMA−S膜などの界面活性剤を結合する膜に通す。MA−S膜は、界面活性剤を結合するために膜表面にスルホニル基を有する。
蛋白質および界面活性剤を含まない濾液の一部(20μL)を、リパーゼ(米国ミズーリ州セントルイス所在のシグマ(Sigma))のリン酸緩衝液溶液1.0mLと混合して、グリセリンから脂肪酸を酵素的に開裂させる。濾液中に存在するグリセリンの量を、グリセリンキナーゼおよびATPを用いてグリセリン1−リン酸を生成し、グリセリン−1−ホスファターゼを用いてジヒドロキシアセトン(これは、アミノアンチピリンとのペルオキシダーゼ触媒反応で測定可能なキノンイミン色素を生成して検出される)を生成する一連の酵素反応を用いて酵素的に測定する。この反応は42℃で10分間で完了する。濾液中に存在するグリセリンの量を測定することで、各種割合の遊離脂肪酸の個々の割合とは無関係に、サラダドレッシングに含まれている総脂肪含有量が求められる。
この脂肪含有率(%)アッセイ用の試験キットは、セーフテスト社(Saftest,Inc.、米国アリゾナ州フェニックス所在)から脂肪含有率キットMSA(Percent Fat Kit MSA )として市販されており、本特許出願の添付資料Bに記載されている。脂肪含有率キットMSAは、同時係属の米国特許出願第09/183157号ならびにすでに発行されている米国特許第5958714号および同6489123号(これらの全内容は、参照によって明瞭に本明細書に組み込まれる)に記載の装置と併用することができる。これらの装置のある種の実施形態は、Saftest(商標名)膜ユニットおよびSaftest(商標名)濾過ユニットもしくはSaftest(商標名)ワークステーションとしてセーフテスト社より市販されている。
(精製オイル中のタンパク質含有量の測定)
本実施例では、本発明を用いて大豆油などの精製オイル中の総タンパク質含有量を測定
する。
本実施例では、本発明を用いて大豆油などの精製オイル中の総タンパク質含有量を測定
する。
精製した遺伝子組換え大豆油のサンプル5mLを約40℃まで加熱し、100%イソプロパノール5mLと混合する。加温した混合物を、実施例1で用いた膜などのタンパク質を結合する膜に供する。オイル/アルコール混合物中のタンパク質がこの膜に結合し、混合物に含まれている脂肪酸は通過して容器に入る。
タンパク質含有膜を別の容器に移動させ、低塩濃度の緩衝液(0.05M NaClをリン酸緩衝液に含めた溶液、pH7〜9)1mLで洗浄してタンパク質を容器中に放出させる。濃縮濾液1mLを、室温(18〜25℃)で2分間、0.1%ブリリアントブルー(米国ミズーリ州セントルイス所在のシグマ(Sigma))の30%メタノール溶液および0.3%リン酸を含有する指示薬溶液0.3mLと混合する。該混合物中の青色の存在により、タンパク質の存在を定性的に確認する。混合物の青色を1以上の標準品と比較すること、または570nmで分光計を用いることのうち少なくともいずれかにより、タンパク質の量を定量する。
このタンパク質含有量アッセイ用の試験キットは、セーフテスト社(Saftest,Inc.、米国アリゾナ州フェニックス所在)からProteSafe(商標名)として市販されており、本特許出願の添付資料Cに記載されている。ProteSafe(商標名)試験キットは、同時係属の米国特許出願第09/183157号およびすでに発行されている米国特許第5958714号および同6489123号(これらの全内容は、参照によって明瞭に本明細書に組み込まれる)に記載の装置と併用することができる。これらの装置のある種の実施形態は、Saftest(商標名)膜ユニットおよびSaftest(商標名)濾過ユニットもしくはSaftest(商標名)ワークステーションとしてSaftest社より市販されている。
(食品サンプル中における特定の微生物の存在の測定)
本実施例は、食品製品における病原性および非病原性の細菌およびウィルスなど1種類以上の微生物の存在を確認する方法を示すものである。微生物の検出は、核酸を1以上の膜に結合させ、該核酸をその微生物用の所望のヌクレオチド配列を有する核酸プライマーを用いて増幅することにより行う。
本実施例は、食品製品における病原性および非病原性の細菌およびウィルスなど1種類以上の微生物の存在を確認する方法を示すものである。微生物の検出は、核酸を1以上の膜に結合させ、該核酸をその微生物用の所望のヌクレオチド配列を有する核酸プライマーを用いて増幅することにより行う。
大腸菌H157の存在を測定するために、牛挽肉10gを用意する。その牛挽肉を、牛肉/希釈剤の比を約1/4として、1〜2%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)含有リン酸緩衝液などの緩衝溶液を用いてホモジナイズし、細胞構成要素を粉砕して牛肉内に含まれている核酸を放出させる。ホモジナイズした牛挽肉のスラリーを、ポリテトラフルオロエチレン膜(ザルトリウスから入手可能)などの第1の膜に供し、牛挽肉から粒子状物を除去する。次に、濾過したスラリーを、DNAまたはRNAを結合する構成となっている第2の膜に供する。ザルトリウスのMA−Q膜などのアニオン膜、またはグルタルアルデヒド架橋によって結合した架橋抗体を有するMA−A膜(ザルトリウス)もしくは抗体タンパク質のアミノ基と反応させるMA−Iイミノ二酢酸膜(ザルトリウス)などの1種類以上の核酸結合抗体を有する膜がある。スラリーを2つの追加の核酸結合膜に通して、ホモジネートから取り出す核酸の量を増加させる。そして濾液は廃棄する。
膜を1M NaCl水溶液で洗浄して、核酸を膜から容器中に放出させる。次に、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)および大腸菌H157用の配列を有する1以上の核酸プライマーを用いて、RNAおよびDNAを増幅する。PCR法は当業者には従来から公知である(例えば、サムブルック(Sambrook)ら、「分子クローニング:実験マニュアル(Molecular Cloning: A Laboratory Manual)」第3版、2001年を参照されたい)。増幅段
階で蛍光マーカーを組み込むことでPCR産物を標識し、PCR産物中に含まれる蛍光を計測することで大腸菌H157の存在を確認する。
階で蛍光マーカーを組み込むことでPCR産物を標識し、PCR産物中に含まれる蛍光を計測することで大腸菌H157の存在を確認する。
以上、本発明の例示的な実施形態について示して説明してきたが、当業者であれば、本発明の思想および範囲を必ずしも逸脱することなく、多くの改変、修正、代替、変更および/または付加を行うことが可能である。例えば、本特許出願がある方法もしくは手順の工程を特定の順序で行うことを記載している場合、一部の工程を行う順序を変えることが可能であり(または、ある一定の状況では適切であることさえある)、別途記載される方法または手順の請求項の特定の工程は、その請求項において順序を特定すべきことが明記されていない限り、順序が特定されるものと解釈すべきではない。また例えば、上記においては特定の膜および試薬を挙げているが、各種の他の膜または試薬あるいは等価な材料を用いて、本明細書に記載のものと同じまたは実質的に同じ効果をもたらすことが可能であり、それらの他の膜および試薬を用いて本発明の方法を実施することも可能である。従って、そのような改変、修正、代替、変更および/または付加はいずれも、添付の特許請求の範囲の範囲内に含まれるものである。
Claims (42)
- 分析物以外の物を含むサンプル中の該分析物の存在を確認するシステムであって、
分析物を捕捉する働きを行う分析物捕捉膜;
前記分析物を前記捕捉膜から溶離させて溶離液/分析物混合物を与える溶離液;ならびに
前記溶離液/分析物混合物と組み合わせて、前記分析物を測定することが可能な試薬/溶離液/分析物混合物を提供することができる、少なくとも1種類の試薬
を含むことを特徴とするシステム。 - 前記サンプルに含まれる不要物が通過するのを防止しながら、前記分析物を含む濾液は通過させて次に前記分析物捕捉膜を通過させることができるように働く第1の膜をさらに有する請求項1に記載のシステム。
- 前記分析物が無機酸であり;
前記分析物捕捉膜が、前記無機酸を結合する負電荷を有する基を組み込んでおり;
前記溶離液が、前記膜から前記無機酸を放出させる塩を含み、かつ前記少なくとも1種類の試薬が、前記無機酸の検出を可能とするような形で前記無機酸と反応する反応性薬剤を含む請求項1に記載のシステム。 - 前記分析物がクエン酸であり;
前記分析物捕捉膜がアニオン膜からなり;
前記溶離液が0.5M NaClを含み;かつ
前記試薬が、前記溶離液を前記分析物捕捉膜に通過させた後に前記溶離液と組み合わされるスルファニル酸および亜硝酸ナトリウムの溶液を含む請求項3に記載のシステム。 - 前記分析物捕捉膜が第1の分析物捕捉膜であり、
サンプルが前記第1の分析物捕捉膜を通過する前に第2の分析物捕捉膜を通過するように、前記第1の分析物捕捉膜の上流に配置される第2の分析物捕捉膜であって、前記第1の分析物捕捉膜によって捕捉される分析物以外の分析物を捕捉するように働く第2の分析物捕捉膜をさらに有する請求項1に記載のシステム。 - 前記第2の分析物捕捉膜が、弱い無機酸を保持する弱塩基性膜であり;
前記第1の分析物捕捉膜が、強い無機酸を保持する強塩基性膜である請求項5に記載のシステム。 - 前記第2の分析物捕捉膜が酢酸を保持する構造を有し;
前記第1の分析物捕捉膜がクエン酸を保持する構造を有する請求項6に記載のシステム。 - 前記試薬が、前記溶離液を前記第1の分析物捕捉膜に通した後に前記溶離液と組み合わされるスルファニル酸および亜硝酸ナトリウムの溶液を含む第1の試薬であり、
前記溶離液を前記第2の分析物捕捉膜に通した後に前記溶離液と組み合わされるキシレノールオレンジの中和イソプロパノール溶液を含む第2の試薬をさらに含む請求項7に記載のシステム。 - 前記サンプルを前記分析物捕捉膜に通過させた後に前記サンプルの酸性度を検出するよう働く酸性度検出器をさらに有する請求項1に記載のシステム。
- 前記分析物捕捉膜が前記サンプル中に存在するタンパク質を結合するように働き;
前記サンプル中に存在する界面活性剤を結合するよう働く第2の分析物捕捉膜をさらに有する請求項2に記載のシステム。 - 前記少なくとも1種類の試薬が、脂質と反応して該脂質の遊離脂肪酸からグリセリンを分離させる酵素を含み;そして前記分離されたグリセリンと反応して検出可能な信号を発生させる少なくとも1種類の他の酵素を含む請求項10に記載のシステム。
- 前記少なくとも1種類の試薬が、グリセリンキナーゼ、アデノシン三リン酸、グリセリン1−リン酸、アミノアンチピリンおよびペルオキシダーゼを含む請求項11に記載のシステム。
- 前記分析物捕捉膜が、前記サンプルに含まれるタンパク質を結合するように働き;
前記溶離液が塩溶液を含み;
前記少なくとも1種類の試薬が、タンパク質と混合した時に検出可能な信号を生じる指示薬溶液を含む請求項1に記載のシステム。 - 前記少なくとも1種類の試薬が、ブリリアントブルー、メタノールおよびリン酸を含有する溶液を含む請求項13に記載のシステム。
- 所望の光波長で検出可能な信号の存在を検出するよう働く分光計をさらに有する請求項14に記載のシステム。
- 前記分析物捕捉膜が、前記サンプルに含まれる核酸を結合する構造を有し;
前記溶離液が塩溶液を含み;
前記少なくとも1種類の試薬が、前記分析物捕捉膜によって保持される核酸の少なくとも一つのヌクレオチド配列に対して相補的なヌクレオチド配列を有する少なくとも一つの核酸プライマーを含む請求項1に記載のシステム。 - 前記サンプルに含まれる核酸を結合する構造を有する少なくとも一つの追加の分析物捕捉膜をさらに有し、該膜のそれぞれが、サンプルが分析物捕捉膜のうち一つを通過してから別の分析物捕捉膜を通過するように直列に配置されている請求項16に記載のシステム。
- 前記分析物捕捉膜がアニオン膜である請求項16に記載のシステム。
- 前記分析物捕捉膜が、核酸に結合する構造を有し所望の微生物の核酸に選択的である抗体を含む請求項16に記載のシステム。
- 前記少なくとも1種類の試薬の核酸プライマーおよび前記サンプルから得られた核酸を用いてポリメラーゼ連鎖反応を行う装置をさらに有する請求項16に記載のシステム。
- 前記サンプルに含まれる不要物が通過するのを防止しながら、前記分析物を含む濾液は通過させて次に前記分析物捕捉膜を通過させることができるよう働く第1の膜をさらに有する請求項16に記載のシステム。
- 分析物以外の物およびその分析物の存在を測定するのに用いられる分析試験を妨害する妨害物質を含む基質中の前記分析物の存在を測定するシステムであって、
前記妨害物質を捕捉しながら、前記分析物を含むが前記妨害物質を実質的に含まない濾液は通過させるように働く少なくとも一つの妨害物質捕捉膜;ならびに
前記分析物を含む前記濾液と組み合わせて、前記分析物を測定することができる濾液/
試薬/分析物混合物を与えることができる試薬
を含むことを特徴とするシステム。 - 前記基質の一部の物が通過するのを防止しながら、前記妨害物質および前記分析物を含む濾液を通過させるように働く第1の膜をさらに有する請求項22に記載のシステム。
- 前記妨害物質をさらに分析する請求項22に記載のシステムであって、
前記妨害物質を前記妨害物質捕捉膜から溶離して、溶離液/妨害物質混合物を与える溶離液;ならびに
前記溶離液/妨害物質混合物と組み合わせて、前記妨害物質を測定することができる溶離液/妨害物質/試薬混合物を与えることができる第2の試薬
をさらに有するシステム。 - 前記分析物が遊離脂肪酸であり、前記妨害物質が無機酸である請求項22に記載のシステムであって、
前記妨害物質捕捉膜が、無機酸を捕捉するアニオン膜からなり;
前記分析物の存在を測定するための前記試薬が、キシレノールオレンジおよび中和イソプロパノールを含むシステム。 - 前記無機酸を前記妨害物質捕捉膜から溶離させて、溶離液/無機酸混合物を得るのに用いることができる溶離液;ならびに
前記無機酸の測定を容易にするために前記溶離液/試薬混合物と組み合わせることができる第2の試薬をさらに含む請求項25に記載のシステム。 - 前記少なくとも一つの妨害物質捕捉膜が、
前記妨害物質の一部を捕捉するように働く第1の妨害物質捕捉膜;ならびに
前記妨害物質の第2の部分を捕捉するように働く第2の妨害物質捕捉膜
を有する請求項22に記載のシステム。 - 前記第1の妨害物質捕捉膜が弱い無機酸を捕捉するように働き;
前記第2の妨害物質捕捉膜が強い無機酸を捕捉するよう働く請求項27に記載のシステム。 - 前記第1の妨害物質捕捉膜が酢酸を捕捉するよう働き;前記第2の妨害物質捕捉膜がリン酸を捕捉するよう働き;前記試薬が、前記基質から濾過された遊離脂肪酸と反応して検出可能な信号を発生させる請求項28に記載のシステム。
- サンプル中の微生物の存在を検出するシステムであって、
前記サンプルに含まれる核酸を捕捉する働きをする少なくとも一つの分析物捕捉膜;
前記核酸を前記捕捉膜から溶離して、溶離液/核酸混合物を与える溶離液;および
前記サンプルに存在する可能性が考えられる微生物の核酸にハイブリダイズする構造を有する少なくとも一つの核酸プライマーであって、前記微生物の核酸を検出することができるように、該核酸プライマーにハイブリダイズする前記核酸の増幅を促進する量で提供されるプライマー
を有するシステム。 - 複数の分析物捕捉膜を有する請求項30に記載のシステム。
- 前記分析物捕捉膜がアニオン膜からなる請求項30に記載のシステム。
- 前記分析物捕捉膜が、前記膜に結合し、前記サンプル中の前記核酸に結合するように働く抗体を含む請求項30に記載のシステム。
- 前記分析物捕捉膜が、前記膜に結合し、前記サンプルに存在する可能性が考えられる微生物のDNAに結合するように働く抗体を含む請求項33に記載のシステム。
- 前記溶離液が塩溶液を含む請求項30に記載のシステム。
- 前記溶離液が1M NaClを含む請求項35に記載のシステム。
- 粒子状物除去膜であって、前記サンプルが前記粒子状物除去膜を通過して該サンプルの粒子が保持され、前記サンプル中の前記核酸が通過して前記分析物捕捉膜に達するように前記分析物捕捉膜に対して配置されることを特徴とする粒子状物除去膜をさらに有する請求項30に記載のシステム。
- 前記サンプルを前記膜に供する前にホモジナイズする働きを行うホモジナイザーをさらに有する請求項30に記載のシステム。
- ポリメラーゼ連鎖反応を用いて前記核酸を増幅する働きを行う装置をさらに有する請求項30に記載のシステム。
- 前記サンプル中の微生物の核酸の存在を示す信号を検出するセンサーをさらに有する請求項30に記載のシステム。
- 前記核酸プライマーが、大腸菌の核酸にハイブリダイズする構造を有する請求項30に記載のシステム。
- 前記核酸プライマーが、大腸菌H157の核酸にハイブリダイズする構造を有する請求項41に記載のシステム。
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