JP2005533180A - 連続的化学気相蒸着プロセス及び処理炉 - Google Patents
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Abstract
大気圧で固形炭素を薄い基板材料の表面上及び該薄い基板材料の孔の中に蒸着させるための装置及び方法が提供される。
Description
本発明は、連続的化学気相蒸着プロセスを用いて、大気圧で材料を蒸着させることに関する。
基板材料への炭素の等温化学気相蒸着は、現在のところ、炉の容積内で処理されることになる材料又は物体を配置又は準備し、該炉を閉じ、該炉を真空にし、該炉を加熱し、バッチ真空炉内の基板材料の望ましい被覆又は浸透を達成するのに十分な時間、温度、及びガス流量で、プロセスガスを該炉内に導入することにより、大型で高温のバッチ真空炉内で実施される。処理された材料を取り除くために、炉を冷却しなければならない。
処理される基板材料のサイズ及び不規則な形状のため、バッチ真空炉の内部が空き領域を有することは避けられず、この空き領域は、プロセスガスの無制限な分解を可能にし、タール及び煤煙の形成をもたらす望ましくない気体を形成する傾向がある。これらの気体は、処理される基板材料上に炭素の厚いシール面を形成したり、炉の内壁上に煤煙の堆積物を形成したりすることがあり、このことが、プロセスの故障を引き起こすことがある。
炭化水素プロセスガスの濃度及び温度、高温区域における該炭化水素プロセスガスの通過時間、及び表面からプロセスガスまでの距離を増大させることは全て、上述の好ましくないガス副反応を増大させる。さらに、炭素蒸着に利用可能な表面積を減少させることも、これらの好ましくない副反応を増大させる。
炭化水素プロセスガスの濃度及び温度、高温区域における該炭化水素プロセスガスの通過時間、及び表面からプロセスガスまでの距離を増大させることは全て、上述の好ましくないガス副反応を増大させる。さらに、炭素蒸着に利用可能な表面積を減少させることも、これらの好ましくない副反応を増大させる。
したがって、バッチ真空炉における化学気相蒸着プロセスの作業には、該バッチ真空炉の空の容積領域のために、達成可能な被覆及び/又は浸透率における制限がある。最終結果として、上述の望ましくないシール又は煤煙のガス副反応の発生を減少させるために、処理条件を、実際に適切な又は望ましい材料の蒸着を達成するより速い処理条件から縮小しなければならない。
この実施における付加的な要因は、前述の望ましくないガス副反応を回避するために、プロセスガスが、数秒より長い炉内のガスの滞在時間が稀であるか又は存在しないように十分な速度でバッチ真空炉を通って流れなければならないことである。炉内のガスの低い反応速度と相まって、該炉内のガスの流速が、非常に低い炭化水素利用効率をもたらす。これらの処理条件のもとで、炭化水素の利用効率は、約10%より低くなる。このように、排出プロセスガスには、炭化水素が多量に残り、その結果、プロセスガスの冷却時に、弁、パイプ、ポンプなどを含む下流側の構成部品に多量のタール堆積物をもたらす。プロセスガスの排出を浄化するために、このプロセスガスを収容し、汚染制御装置に通気しなければならない。この付加的な保守は、製造プロセスの作業に相当のコストと時間を付加するものである。
この実施における別の要因は、処理される全ての基板材料がバッチ真空炉内部で同じ局所的環境を「経験する」か、又はこれに曝されているのではなく、このことが、該基板材料上及び該基板材料内に望ましくない不均一の炭素蒸着をもたらすという点である。また、不必要なガス副反応を回避するのに必要な低いプロセスガス濃度は、真空炉システムを用いて濃度を許容可能なレベルまで減少させることによって、事実上達成されたにすぎない。
厚さが約0.25インチより薄い比較的薄い基板材料を処理する時にこれらの制限が特に関係し、厚さが約0.04インチ又はそれより薄い実質的に単一の繊維層の場合にさらに関係するようになる。こうした薄い基板材料の場合には、炉の内壁上に炭素を蒸着させることなく、処理される部品の外面の被覆を回避するために、蒸着速度を下げなければならないという産業によって認識される制約を全面的に適用することはできなくなる。こうした材料は、ずっと高速で効率的に浸透させることが可能である。しかしながら、大きなバッチ真空炉内で薄い材料を処理するためには、処理されることになる薄い材料を比較的厚い堆積内に積み重ねて、通常バッチ真空炉内で処理される最も厚い部分の厚さを見積もることが、当該産業において普通のことになった。これは、処理されることになるこうした部品の最大炉積載密度、こうしたバッチ真空炉内の処理速度との適合性の両方を達成するために行われ、不都合なガス副反応問題の発生を回避するように選択された条件のもとで実質的に作動させることができる。
バッチプロセスと比較すると、連続的蒸着プロセスは、一般に、改善された生成物の均一性をもたらす。さらに、大気圧で作動する炉の作業は、真空条件のもと作動する炉の作業に比べて、プロセス全体の複雑さ及びコスト減少させる。したがって、改善された炭化水素プロセスガスの利用効率、改善された基板上及び/又は該基板内への炭素蒸着の均一性、薄い材料のためのより速い処理時間、及び減少したプロセスの複雑さ及びコストを有する化学気相蒸着プロセスに対する必要性が残っている。
効率的な連続的化学気相蒸着プロセスを提供するために、従来技術において幾つかの試みがなされた。Frobergの米国特許第3,944,686号は、処理区域内に必要な低圧を維持するために真空隔離プレナムを必要とする低圧の連続的蒸着プロセスについて説明する。しかしながら、Frobergによって説明される化学気相蒸着プロセスは、大気圧での処理ではない。Frobergによってなされた提案は、広範な炭化水素ガスの分解及び副反応によって生成される煤煙及びタールの形成を抑えるものでもない。Frobergによって教示されたプロセスは、バッチプロセスについて前述されたものと同じプロセスの限界に曝される。こうしたシステムに必要とされる大規模な保守のために、Frobergのプロセスの、重要なガス入口部品上への炭素の広範囲の蒸着が、該プロセスの実施を非経済的なものにしているとも考えられる。
Gaborの米国特許第5,364,660号は、異なる材料の薄い層の形成に適した繊維及び繊維ストリップの被覆のためのプロセスについて説明する。しかしながら、Gaborのプロセスは、高い炭化水素ガス利用効率を達成するために、ガス入力のバランスを保つことを教示せず、煤煙又はタールの形成を実質的に排除するための技術も教示していない。事実上、Gaborは、こうした煤煙及びタール材料のある炉を洗浄できるように、チューブを短く保持するための要件を具体的に述べている。
したがって、大気圧で、迅速、均一、かつ連続的方法で、所望の量のピロ炭素材料を、基板上及び/又は基板内に効率的かつ高い費用効率で蒸着させ得る化学気相蒸着プロセスの提供に対する、当該技術分野における必要性が残っている。
基板材料を受け入れ、該基板材料を、分解可能な炭素含有種を含むプロセスガスと炭素蒸着温度より低い温度で接触させるための前蒸着区域と、該前蒸着区域と連通している炭素蒸着区域とを含み、該蒸着区域の壁が、基板材料が存在するときに、該プロセスガスの対流及び拡散輸送を可能にするのに十分に短い距離だけ該基板材料の表面から離間し、煤煙及びタールを生成する該プロセスガスの分解に優先して、ピロ炭素を(i)基板の孔の中、又は(ii)該基板上の少なくとも一方に、炭素分解温度でほぼ均一に蒸着させるのを可能にするようになった、炭素を基板材料に蒸着させるための連続処理炉が提供される。
基板材料を受け入れるための前蒸着区域と、該前蒸着区域と連通している炭素蒸着区域とを含み、蒸着区域の壁が、基板材料が存在するときに、該プロセスガスの対流及び拡散輸送を可能にするのに十分短い距離だけ該基板材料の表面から離間し、煤煙及びタールを生成するプロセスガスの分解に優先して、ピロ炭素を(i)基板材料の孔の中、又は(ii)該基板材料の表面上の少なくとも一方に、炭素分解温度においてほぼ均一に蒸着させることを可能にするようになった処理炉内に、基板材料を導入し、分解可能な炭素含有種を含むプロセスガスを該前蒸着区域内に導入し、炭素蒸着温度より低い温度において、該基板材料を該プロセスガスと接触させ、該基板材料を該炭素蒸着区域に送り、分解可能な炭素含有種を分解し、ピロ炭素を該基板材料の(i)孔の中、又は(ii)表面上の少なくとも一方に、ほぼ均一に蒸着させるのに十分な温度まで該蒸着区域を加熱する段階を含む、ピロ炭素を(i)基板材料の孔の中、又は(ii)該基板材料の表面上の少なくとも一方に蒸着させるための連続的方法も提供される。
該基板材料を受け入れるための前蒸着区域と該前蒸着区域と連通している炭素蒸着区域とを含み、蒸着区域の壁が、基板材料が存在するときに、該プロセスガスの対流及び拡散輸送を可能にするのに十分に短い距離だけ該基板材料の表面から離間し、煤煙及びタールを生成するプロセスガスの分解に優先して、ピロ炭素を(i)基板材料の孔の中、又は(ii)該基板材料上の少なくとも一方に、炭素分解温度でほぼ均一に蒸着させるのを可能にするようになった処理炉内に基板材料を導入し、該前蒸着区域内の基板材料を、炭素蒸着温度より低い温度において、分解可能な炭素含有種を含むプロセスガスと接触させ、該基板材料を該炭素蒸着区域に送り、該分解可能な炭素含有種を分解し、ピロ炭素を該基板材料の孔の中又は該基板材料の表面上の少なくとも一方にほぼ均一に蒸着させるのに十分な温度まで前記蒸着区域を加熱する段階を含む、連続的炭素蒸着プロセスによって生成された、ほぼ均一に炭素が緻密化された又は炭素が被覆された基板材料生成物も提供される。
(i)繊維基板上に被覆された、及び/又は(ii)該繊維基板の孔の中に浸透されたピロ炭素付加物を有する繊維基板を含み、連続ロールの長さに沿った種々の位置でとられた2平方フィート区分で測定したときのピロ炭素付加物の質量の変化が、20重量パーセントより少ない連続ロール用複合材料も提供される。
ここで、本発明者らは、大きなバッチ真空炉の異なる部分において異なる速度で生じ得る、プロセスガスの副反応の範囲が、5つの一般的な処理条件、すなわち(1)炭化水素プロセスガスのモル濃度、(2)炭化水素プロセスガスの温度、(3)炉の高温区域における炭化水素プロセスガスの輸送時間、(4)炭素蒸着に利用可能な表面積、及び(5)炭化水素プロセスガスから炭素蒸着に利用可能な最も近い表面までの距離、によってもたらされることを見出した。ここに開示される処理炉及び蒸着プロセスは、上述の処理条件によって最適化することによってバッチ真空炉の限界を克服し、これにより、プロセスガスの副反応に起因する煤煙及びタールの形成が実質的に排除される。
Gaborに付与された米国特許第5,364,660号とは違って、この方法は、装置の長さに制限がない。したがって、Gaborのものとは違って、本発明は、緻密化又は被覆された材料のサイズ又は量に制限がない。実際上、Gaborのプロセスは、薄い被覆を塗布することができるが、本プロセスのような孔部分の完全な緻密化には適していない。さらに、Gaborは、基板への炭素の蒸着を増加させ、煤煙及びタールの形成を実質的に排除するために、十分な炉の表面積と体積の比を提供することを教示していない。GaborもFrovergも、炉の容積に対する基板の表面積を制御して副反応を制限し、これにより炭化水素プロセスガスが挙動する競合的副反応に対する、効果的で費用効果がある解決法を提供することについて認識がない。
本発明は、連続的化学気相蒸着プロセスを用いて、大気圧で材料を蒸着させることに関する。本出願人らは、ピロ炭素の蒸着のための化学気相蒸着プロセスを望ましくないガス副反応から遠ざけ、薄い基板材料上及び/又は該薄い基板材料内のピロ炭素の蒸着を増加させるプロセス及び炉の条件を見出した。ピロ炭素を比較的薄い基板材料上に及び/又は該比較的薄い基板材料内に蒸着させるための連続的システムが提供される。このプロセスを用いて固形ピロ炭素を表面上に蒸着させるか、又は何らかの基板材料の孔の中に浸透させることができ、この固形ピロ炭素は、ほぼ平坦な形状又は平坦な壁を含む形状で処理炉内に導入することができ、或いは、薄くほぼ平坦な部分又はキャリア・シート又はウェブ上の平坦な壁を含む部分として提供することができる。
処理されることになる基板材料は、炭素で緻密化されることになる薄い多孔性材料とすることができる。ピロ炭素で緻密化されると、緻密化された基板材料は、寸法が約1/2インチの厚さより少ないクラッチ板、ブレーキ、又は他の摩擦部材のために用いることができる。シート、布、及びフェルトのような基板材料を用いて、これらを、ストック・ロールから工程を通して連続的に供給し、工程の終端で別のロールにより巻き取り、或いは付加的なシート処理作業に供給することができる。ピロ炭素を蒸着させる基板材料の唯一の要件は、ほぼ平坦な寸法を有すること、及び意図された使用を制限する該基板材料の損傷なしにプロセスが進むことを可能にするように処理条件で十分に安定した材料から構成されることである。例として、これらに限られるものではないが、以下により詳細に説明されるように、このプロセスは、炭素で被覆された又は少なくとも部分的に緻密化された、織布又は不織布、編布、フェルト、紙、シート、炭素のシート又はブランケット、ガラス、セラミック、或いは金属繊維又は他の繊維性材料を形成するために有用である。
本明細書全体を通して用いられる「ピロ炭素」という用語は、炭素含有プロセスガスを加熱及び分解する結果として、基板材料の表面上及び/又は孔の中にほぼ均一に蒸着される固形炭素を指す。「炭素」又は「熱分解炭素」という用語は、「ピロ炭素」という用語と互換性をもって用いることができる。
「連続的」又は「連続的に」という用語は、処理された材料生成物を取り除くために、基板材料が、プロセスの中断を必要とすることなく、処理炉を通って横断方向経路に沿って進められる蒸着プロセスを指す。「連続的」又は「連続的に」という用語は、炉を通る基板材料の横断方向の移動が停止しない蒸着プロセス、及びプロセスが依然として作動している間、断続的又は一時的に停止することができる蒸着プロセスを含むように意図される。連続的蒸着プロセスは、処理されることになる部品をバッチ真空炉内に配置し、該部品の処理後、該バッチ真空炉を冷却し、開け、処理のために処理されることになる新しい部品が炉内に装填される前に、処理された部品を取り出さなければならない、従来のバッチプロセスと区別される。
「連続的」又は「連続的に」という用語は、処理された材料生成物を取り除くために、基板材料が、プロセスの中断を必要とすることなく、処理炉を通って横断方向経路に沿って進められる蒸着プロセスを指す。「連続的」又は「連続的に」という用語は、炉を通る基板材料の横断方向の移動が停止しない蒸着プロセス、及びプロセスが依然として作動している間、断続的又は一時的に停止することができる蒸着プロセスを含むように意図される。連続的蒸着プロセスは、処理されることになる部品をバッチ真空炉内に配置し、該部品の処理後、該バッチ真空炉を冷却し、開け、処理のために処理されることになる新しい部品が炉内に装填される前に、処理された部品を取り出さなければならない、従来のバッチプロセスと区別される。
処理炉は、一般に、炭素含有プロセスガスを処理炉内に導入するための手段と、該炉を通って処理されることになる基板材料を進めるための手段と、該炉を加熱するための手段と、該処理炉から排出ガスを取り除く又は他の方法で放出するための手段とを含む。処理炉は、特別に設計された蒸着区域を含み、プロセスガス内の炭化水素の利用を最大にし、大部分のガス副反応を実質的に回避し、よって薄い基板材料の処理時間を著しく減少させる蒸着条件を実行し、環境的に問題のある廃棄排出流を最小にする。1つの実施形態において、処理炉は、炉の内壁又は処理される基板材料の外面から約1インチより多く離れているガス領域が、該炉の蒸着区域内に形成されないように設計される。
図1を参照すると、処理炉10は、処理炉外側チューブ11を含む。処理炉外側チューブの内部容積内には、内側処理炉レトルト12が配置されている。処理炉10は、処理される薄い基板材料30を受けるための開口部を有する蒸着前領域又は区域14を含む。処理炉10の蒸着前領域14は、プロセスガス入口を有し、プロセスガスすなわち炭素含有ガスを内側処理炉レトルト12内に導入するための手段21を含むことができる。プロセスガスを処理炉内に導入するための手段21は、内部容積を有し、外部環境からのガス源を処理炉レトルト12の内部に導入することができる、入口ライン、パイプ、チューブなどとすることができる。この蒸着前領域14が内側処理炉レトルト12の高温蒸着区域16の外側に配置されているので、その温度は、炭化水素を分解させるのに必要な温度より低い値で維持される。1つの実施形態において、処理炉レトルト12の蒸着前領域14の温度は、約500℃又はそれより低い温度で維持される。別の実施形態において、処理炉レトルト12の蒸着前領域14の温度は、約200℃又はそれより低い温度で維持される。
連続的蒸着プロセスの間、炭素含有プロセスガスが、処理炉レトルト12の前蒸着区域14内の基板材料30に導入される。プロセスガスを、処理炉レトルト12の蒸着前領域14内の出発基板材料30に導入することにより、一般にプロセスガスを高温処理用チャンバ又は領域に導入するのに用いられる際に遭遇する、該プロセスガスの入口ライン又はガス噴出口において該プロセスガスが無制限に分解することが実質的に排除され、そこでは、分解ガスは、処理される材料に直接アクセスできない。処理炉レトルト12の前蒸着区域14内の内部容積を大きくし、プロセスガスを分解温度よりわずかに低い温度まで予熱することを可能にするように、高温区域15内に入る該プロセスガスの流量を減少させることができる。
さらに図1を参照すると、蒸着前領域14から下流側に、処理炉レトルト12が、処理される出発基板材料30が供給される高温の炭素蒸着領域16を含み、そこで、ガス内の炭素含有種を分解し、固形ピロ炭素で該出発基板材料30を被覆するか又は浸透させるのに十分な温度まで、炭素含有プロセスガスが加熱される。処理炉レトルト12の高温蒸着領域16は、プロセスガスの流れが、基板材料30の外面を囲む狭い領域に閉じ込められるように構成される。1つの実施形態において、処理炉レトルト12の高温蒸着領域16の寸法は、プロセスガスの流れが、基板材料30の外面から約1インチ(2.54cm)を決して超えないように構成される。別の実施形態において、内側処理炉レトルト12の高温蒸着領域16の寸法は、プロセスガスの流れが、出発基板材料30の外面から約1/4インチ(0.64cm)より大きい寸法を決して超えないように構成される。このように、プロセスガスは、常に、処理される基板材料の表面に十分近接して維持されるので、タール又は煤煙を形成する不必要なガス副反応が最小にされ、固形炭素を処理される基板材料上又は該基板材料内に選択的に蒸着させるために、該ガスが実質的に用いられる。
処理炉レトルト12の高温炭素蒸着区域16の下流端の近くに、任意に排出ポート22を設け、蒸着区域16の端部より前に高温ガスを排出することができる。特に、プロセスガスから不十分な炭化水素を取り除くプロセスにおいて、任意の排出ガスポート22が用いられ、他の場合にはタール又は冷却時に粒子状の煤煙を形成するガスを、依然として高温である間に該処理炉レトルト12から取り除き、処理される基板材料30の所望の表面品質を損なうことを回避することができる。
高温蒸着領域16から下流側には、高温蒸着区域16の温度より低い温度で維持される任意の冷却区域18がある。この任意の冷却区域18の温度は、処理炉10の高温蒸着領域16から上流側に配置される前蒸着区域14と同程度の温度で維持することができる。一般に、冷却領域18においては、基板材料30の直接加熱は行われず、約500℃より低い温度まで温度を冷却することが可能になる。別の実施形態においては、約200℃より低い温度まで温度を冷却することが可能になる。任意の冷却区域18の端部の近くには、残りのプロセスガスを必要に応じて適切な汚染制御装置又は周囲環境ガスに通気するための排出ポート23が設けられる。
高温蒸着領域16から下流側には、高温蒸着区域16の温度より低い温度で維持される任意の冷却区域18がある。この任意の冷却区域18の温度は、処理炉10の高温蒸着領域16から上流側に配置される前蒸着区域14と同程度の温度で維持することができる。一般に、冷却領域18においては、基板材料30の直接加熱は行われず、約500℃より低い温度まで温度を冷却することが可能になる。別の実施形態においては、約200℃より低い温度まで温度を冷却することが可能になる。任意の冷却区域18の端部の近くには、残りのプロセスガスを必要に応じて適切な汚染制御装置又は周囲環境ガスに通気するための排出ポート23が設けられる。
別の実施形態において、不活性ガスを冷却領域18内に導入するための入口20bを任意に設け、未反応の炭化水素プロセスガスの冷却から生じる凝縮問題をさらに排除することができる。
処理炉レトルト12は、連続的化学気相蒸着プロセスに用いられる温度、圧力、及びガスに適合する何らかの材料から構成することができる。処理炉レトルト12は、酸化作用に大きな耐性がある材料から構成すべきである。耐酸化性であるために、処理炉が高温である間に、空気、酸素、又は上記を処理チャンバ内に導入することによって該処理炉の内面を周期的に洗浄することが可能になり、該処理炉の通常の作業によって蓄積された何らかの炭素堆積物を酸化させ取り除くことができる。処理炉レトルト12を構成できる適切な材料には、これらに限られるものではないが、石英、アルミナ、ムライト、炭化ケイ素などのようなセラミック材料、耐酸化性金属、耐酸化性金属合金が含まれる。有用な耐酸化性金属合金には、これらに限られるものではないが、ステンレス鋼及びMONEL(登録商標)金属合金が含まれる。1つの実施形態においては、処理炉レトルト12を構成するために用いられる材料は、アルミナである。
処理炉レトルト12は、連続的化学気相蒸着プロセスに用いられる温度、圧力、及びガスに適合する何らかの材料から構成することができる。処理炉レトルト12は、酸化作用に大きな耐性がある材料から構成すべきである。耐酸化性であるために、処理炉が高温である間に、空気、酸素、又は上記を処理チャンバ内に導入することによって該処理炉の内面を周期的に洗浄することが可能になり、該処理炉の通常の作業によって蓄積された何らかの炭素堆積物を酸化させ取り除くことができる。処理炉レトルト12を構成できる適切な材料には、これらに限られるものではないが、石英、アルミナ、ムライト、炭化ケイ素などのようなセラミック材料、耐酸化性金属、耐酸化性金属合金が含まれる。有用な耐酸化性金属合金には、これらに限られるものではないが、ステンレス鋼及びMONEL(登録商標)金属合金が含まれる。1つの実施形態においては、処理炉レトルト12を構成するために用いられる材料は、アルミナである。
処理炉10は、前蒸着区域14及び蒸着高温区域16を加熱するための手段24を含む。ガス/火炎加熱器及び電気抵抗加熱器を用いて、処理炉10の前蒸着区域14及び蒸着高温区域16を加熱することができる。金属の発熱体を用いるガス/火炎加熱器及び電気抵抗加熱器は、約900℃から約1000℃までの温度に処理炉10を加熱するのに有用なものである。処理炉10を約1100℃及びそれより高い温度に加熱する必要がある蒸着プロセスの場合には、セラミックの発熱体を用いる電気抵抗加熱器が有用である。セラミックの発熱体を用いる電気抵抗加熱器を用いて処理炉10を加熱する時には、該発熱体を構成するセラミック材料が炭化ケイ素であることが好ましい。本プロセスによると、発熱体は、炭化ケイ素の加熱棒の形態であってもよい。
本プロセスによると、処理される出発基板材料30は、通常、連続シート、板、及びパターン化された形状のような、比較的薄い、平坦な形状で提供される。ブランケット、布、フェルト、紙、ウェブなどの形態で、連続シートを提供することもできる。基板材料が個別の断片として提供された場合には、処理のために該個別の断片を周囲環境から処理炉内に運ぶことができる均一に分散されるように、該個別の断片をキャリア・シート、ウェブ、又はスクリーン上に配置することができる。
キャリアは、プロセスガスが、運ばれた基板断片の下部にアクセスできるようにしなければならない。出発基板材料は、炭素蒸着領域16において、プロセスガスの領域が、内側処理レトルト12のいずれかの内壁又は処理される該出発基板材料の表面のいずれかから約1インチ(2.54cm)以上離れないように、処理炉10を通して運ぶことができなければならない。
キャリアは、プロセスガスが、運ばれた基板断片の下部にアクセスできるようにしなければならない。出発基板材料は、炭素蒸着領域16において、プロセスガスの領域が、内側処理レトルト12のいずれかの内壁又は処理される該出発基板材料の表面のいずれかから約1インチ(2.54cm)以上離れないように、処理炉10を通して運ぶことができなければならない。
出発基板材料が、ピロ炭素の蒸着中に処理条件に対して該出発基板材料をさらに安定させるために何らかの予熱処理を必要とする場合には、通常の熱処理用処理炉を通して、基板材料を実質的に連続的に供給することが好ましい。この熱処理用連続処理炉は、高温の基板材料が、酸化性雰囲気と接触することを防止するように設計される。このことは、プロセスの任意のステップにすぎず、出発基板材料の組成によって、このステップを行っても行わなくてもよいことを理解すべきである。
処理炉10に入る前に、出発基板材料30を、隔離チャンバ13に導入することができる。この実施形態によると、出発基板材料30の前縁が、スリットのような狭い開口部を通して隔離チャンバ13に供給される。隔離チャンバ13の開口部は、シール要素26のような付加的な要素を組み込むこともできる。シール要素26は、個々の物品が通過できるように、ゆるい取り付けカバー又はパッド、或いは自動開閉手段の形態で設けることができる。シール・カバー、パッド、又は開閉手段の目的は、ガスが開口部を通して隔離チャンバ13内に移動することを実質的に制限するためである。出発基板材料30が隔離チャンバ13内に供給されると、該隔離チャンバ13の空気をパージするために、窒素のような不活性ガスの流れが隔離チャンバ13内に導入される。隔離チャンバ13は、該隔離チャンバ13に入る空気の流れをさらに制限するために、周囲環境に対して正圧で維持される。隔離チャンバ13の使用は、プロセスの任意の部分であり、あらゆる基板材料を処理するために該隔離チャンバ13を必要とするわけではない。隔離チャンバ13は、処理チャンバ12(すなわち、内側炉レトルト)だけと共に用いても、該処理チャンバ12及び上述の任意の熱処理用処理炉と組み合わせて用いてもよい。
代替的な実施形態において、隔離チャンバ13を使用する代わりに、プロセスガスの煙を適切な方法で排出できる換気システムを用いることができ、空気が処理炉10の内側処理レトルト12に入ることができないような方法で、該プロセスガスを処理炉から逃すことが可能になる。
隔離チャンバ13又は排出領域のいずれかから、基板材料30が前蒸着区域14内に導入され、別の小さなスリットを通して、高温炭素蒸着区域16に供給される。高温炭素蒸着区域16は、処理チャンバ12と隔離チャンバ13また排出領域との間のガス流を制限するために、カバー、パッド、バッフル、或いは開閉部材又は板のような、更なるガス流制限用シール要素28を組み込むこともできる。
隔離チャンバ13又は排出領域のいずれかから、基板材料30が前蒸着区域14内に導入され、別の小さなスリットを通して、高温炭素蒸着区域16に供給される。高温炭素蒸着区域16は、処理チャンバ12と隔離チャンバ13また排出領域との間のガス流を制限するために、カバー、パッド、バッフル、或いは開閉部材又は板のような、更なるガス流制限用シール要素28を組み込むこともできる。
基板材料が処理炉レトルト12を通して供給される時に、炭素含有プロセスガスが該処理炉レトルト12内に導入される。基板材料30が処理炉レトルト12を通して供給される時に、該基板材料30の表面が、炭素含有プロセスガスに曝されることになる。炭素含有プロセスガスは、プロセスガス内の炭素含有種を分解するのに十分な温度まで加熱され、固形ピロ炭素が、該基板材料30の表面上に蒸着される。このプロセスによると、「蒸着」という用語は、(i)固形ピロ炭素で基板材料の外面を被覆すること、(ii)ピロ炭素で該基板材料の孔に浸透させること、の少なくとも1つを含むように意図される。1つの実施形態においては、蒸着は、多孔性基板材料がピロ炭素によって浸透され、その外面が所望の量のピロ炭素で被覆もされるプロセスを指す。
処理炉10は、該処理炉10を通して基板材料30を連続的に進めるための手段を含む。1つの実施形態において、基板材料30が連続シート又はウェブとして提供された場合には、処理炉10を通して基板材料30を連続的に進めるための手段は、供給リール32及び巻取りリール34を含むオープンリール式システムを含むことができる。本実施形態によると、出発基板材料30は、供給リール32に巻き付けられている。オープンリール式システムは、出発基板材料30を、供給リールから、処理炉10を通して、巻取りリール34まで進めるための手段を含むことができる。出発基板材料30が処理炉10を通して進められるので、該基板材料30の所望の緻密化は、高温炭素蒸着区域16内で生じる。次に、緻密化された生成物31が、逆時計回りといった方法で巻取りリール34に巻き付けられる。
代替的に、薄い基板材料30の個別の断片を、コンベヤ手段35で、処理炉10を通して進めることができる。コンベヤ手段35は、処理されることになる基板材料30を処理炉10の内外に進めることができるベルト・ループ・システムを含むことができる。このベルトは、ステンレス鋼又はMONEL(登録商標)金属合金のような耐酸化性材料で構成することができる。反応性プロセスガスが出発基板材料30の全ての外面にアクセスすることを可能にするように、一般に、コンベヤ・ベルト35は、オープン・スクリーン又はメッシュ構成の形態で設けられる。
ガス状の分解可能な炭化水素又はその混合物、或いは、プロセスガス流体連通を提供するために適切な蒸気圧を与える温度で維持された、固体又は液体の炭化水素前駆体又は前駆体の混合物から、使用されるプロセスガスを選択することができる。
ガス状の分解可能な炭化水素又はその混合物、或いは、プロセスガス流体連通を提供するために適切な蒸気圧を与える温度で維持された、固体又は液体の炭化水素前駆体又は前駆体の混合物から、使用されるプロセスガスを選択することができる。
連続的化学気相蒸着プロセスに用いられるプロセスガスは、少なくとも部分的に炭化水素ガスから構成される。有用な炭化水素ガスは、天然ガスと、エタン、プロパン、ブタン、ぺンタン、シクロペンタン、ヘキサン、及びシクロヘキサンのような直鎖、分岐、又は環状アルカンと、エチレン、プロピレン、及びブチレンのようなアルケンと、アセチレンのようなアルキンと、ベンゼンのような芳香族炭化水素と、その混合物とを含む。1つの実施形態において、連続的化学気相蒸着プロセスに用いられるプロセスガスは、プロパンである。
プロセスガスは、若干の希釈不活性ガス、98%までの不活性ガスを含むことができるが、50%より少ない不活性ガスを含むことが好ましく、10%より少ない不活性ガスを含むことがより好ましい。不活性ガスは、窒素、アルゴン、又は別の希ガス、或いはその混合物としてもよい。図1に示されるように、不活性ガス入口手段20aによって、希釈不活性ガスを処理炉10内に導入することができる。
プロセスガスは、若干の希釈不活性ガス、98%までの不活性ガスを含むことができるが、50%より少ない不活性ガスを含むことが好ましく、10%より少ない不活性ガスを含むことがより好ましい。不活性ガスは、窒素、アルゴン、又は別の希ガス、或いはその混合物としてもよい。図1に示されるように、不活性ガス入口手段20aによって、希釈不活性ガスを処理炉10内に導入することができる。
炭化水素ガスの濃度及び正味ガス流量は、処理中に任意に変えることができる制御された値で維持されるが、一般に、目標とするピロ炭素蒸着率を達成するために、処理炉レトルト12の高温炭素蒸着区域16において十分な炭素蒸着が生じるように設定される。プロセスガス流は、高温炭素蒸着区域16内の十分な滞留時間を可能にするように調整され、プロセスガス内の分解可能な炭素含有種の5%より多く炭素を蒸着させることを可能にする。別の実施形態において、プロセスガス流は、高温炭素蒸着区域16内での十分な滞留時間を可能にするように調整され、プロセスガス内の分解可能な炭素含有種の50%より多く炭素を蒸着させることを可能にする。さらに別の実施形態において、プロセスガス流は、高温炭素蒸着区域16内の十分な滞留時間を可能にするように調整され、プロセスガス内の分解可能な炭素含有種の80%より多く炭素を蒸着させることを可能にする。
処理炉レトルト12の高温区域又は蒸着区域とも呼ばれる、高温炭素蒸着区域16は、処理される基板材料30の表面上及び/又は孔内に固形炭素を形成するために、プロセスガス内の分解可能な炭素含有種を分解させるのに十分な温度まで加熱される。蒸着プロセスを達成するために、処理炉レトルト12の高温炭素蒸着区域16の温度は、加熱システムと基板材料が両立する範囲で可能な限り高くすることができる。本発明者らは、蒸着プロセス自体に関して実際的な限界はないことを見出し、他の方法を用いるピロ炭素被覆作業において達成された温度を、本プロセスにおいても達成可能であると考えた。高温炭素蒸着区域16の温度は、少なくとも約900℃である。別の実施形態において、高温炭素蒸着区域16の温度は、少なくとも約1000℃である。更に別の実施形態において、高温炭素蒸着区域16の温度は、少なくとも約1100℃である。高温炭素蒸着区域16の温度プロフィールを制御して、該高温炭素蒸着区域16の種々の領域におけるプロセスガスの反応の範囲を調節し、有利な生成物結果をもたらすことができる。高温蒸着区域の全長は、いずれの値にしてもよいが、基板材料が意図された速度で該高温区域を通って進む時に、有利な処理時間を得るように設計されることが好ましい。
高温炭素蒸着区域の長さ及び該蒸着区域を通る基板材料の移動速度は、該基板材料上及び/又は該基板材料内に所望の量の炭素を蒸着させ、目標生産速度を満たすように設計される。処理炉の構成部品により、バッチ炉において達成可能なものより著しく高い処理速度が可能になるので、従来のバッチ真空プロセスにおいて達成される速度と類似した値にプロセス速度が保持された場合に必要な長さと比べて、所望の最終生成物を達成するために、炉の長さを実質的に短いものとすることができる。例えば、現在のバッチ処理条件を用いると、薄いシートの繊維材料は、約300時間から約400時間までの処理時間で、所望の密度に処理される。本発明の炉及びプロセスを用いると、約6時間より少ない処理時間で、同じ材料を所望の目標密度に処理することができる。このように、従来のバッチ炉処理条件を用いて同じ材料の処理量を達成するために設計された炉は、本プロセスを用いる炉における炭素蒸着区域の長さの1フィート当たり、少なくとも50フィート長い炭素蒸着区域をもたなければならない。本発明によって可能な処理条件の結果として、炭素蒸着区域を通る基板材料の移動速度は、著しく増大される。本プロセスによるプロセスガスの副反応の制御が、はるかに積極的な蒸着条件のもとでの作業を可能にするので、蒸着に必要な処理時間の著しい減少により、所定の長さの蒸着高温区域の炉を通る、基板の移動速度が著しく増大されることが可能になる。可能になる処理時間、移動速度、及び蒸着高温区域の長さの間の直接的相関関係が、本発明を実施するシステムを形成する際に相当な許容度を可能にする。何らかの特定の理論に束縛されることなく、約10フィートの長さの蒸着区域処理炉を用いて、約3時間の処理(滞留)時間で、1日当たり約50リニア・ヤードの連続シート又は繊維材料の処理量を達成することができる。蒸着高温区域の長さを二倍にすることによって、1日当たり約100リニア・ヤードまで生産量を増やすことができる。このように、必要な処理時間によって、炉の長さ、よってライン速度を全体的に定めることができる。この処理時間は、従来のバッチプロセスに必要な時間より著しく短いものであり、これにより蒸着高温区域の長さの減少及びライン速度の下降の両方の著しい減少が可能になる。
処理後、所望の量の固形ピロ炭素が上に蒸着された基板材料30は、処理炉レトルト12から、入口開口部に類似した狭い開口部を通って出て行く。また、出口開口部は、付加的なガス制限用シール、カバー、パッキング、又はブロック手段26を含むことができる。出口開口部は、材料が、任意に最初の隔離チャンバ13と同じチャンバにしてもよく、該隔離チャンバ13と連通していてもよい別の任意の隔離チャンバ19を通ることを可能にする。この隔離チャンバ19は、通常、プロセスガスが処理炉レトルト12の蒸着領域16から該隔離チャンバ19内に通り、周囲環境内のガスが該隔離チャンバ19内に通るのを阻止するのに必要な圧力で維持される不活性ガスでパージされる。隔離チャンバ19の温度は、通常、約500℃から約200℃まで下げられる。この任意のチャンバの代わりに、換気システムによって、システムの出口部分を供給し、空気がプロセス・チャンバ内に流れることができないように、使用済みプロセスガスを排出することができる。
処理済み材料31は、任意の隔離チャンバ19を出て、好ましくは狭い出口開口部を通って、周囲環境に戻る。この時点で、表面処理段階、スプライシング及び非スプライシング段階、欠陥除去段階、試験段階、及び最終生成物のパッキング段階といった、付加的なインライン処理の装置に、生成物を任意に与えることができる。処理ラインの出口領域に沿って、少なくともある時点で手段を設け、最初の供給システムからの生成物材料を、適切な対向するローラ33、引取装置、又は他の適切な手段によって、プロセス内に引き込み、プロセスを通る材料の滑らかで均一の移動速度、又は規則的増加、又は階段状の動きをもたらすことができる。
図1及び図2Aに示される処理炉レトルト12は、ほぼ矩形の断面を有する。しかしながら、処理炉10が、種々の形状の基板材料を処理するために種々の構成を含み得ることに注意すべきである。例えば、処理炉レトルト12の断面は、それぞれ環状、U形状、T形状、又はフィン付き形状の基板材料を処理するために、環形状、U形状、T形状、又はフィン付き形状から構成されてもよい。図2A、図2B、及び図2Cの、それぞれ矩形、U形状、及びT形状の断面の処理炉を示す。処理炉レトルト12は、一般に、処理される基板の断面形状に類似した炉の炭素蒸着高温区域の全長に沿って、ほぼ一定の断面を維持し、表面から炉壁までの所望の距離を超えることなく、処理中に処理炉レトルト12を通って成形された基板材料を連続的かつ自由に通すことができる。
処理チャンバを酸化雰囲気に曝して炭素堆積物を処理炉10から除去するために、該処理炉を、プロセスガスから、空気、蒸気、又は酸素のような酸化ガスに定期的に切り換えることができる。こうした洗浄周期の際に、処理される材料を中断し、セラミック布、金属布、又は金属メッシュのような同様の耐酸化性材料から作られたリーダー材料と置き換える。処理炉の内壁上に形成され得る炭素堆積物を酸化させるために、シリカ繊維リーダーが、空気、蒸気、又は酸素のような酸化ガスと組み合わせて用いられることが好ましい。
出発基板材料は、織布、編布、不織布、フェルト、紙、ブランケット、マット、ウェブ、又は同様の多孔性シート状の材料の形態とすることができる。出発材料は、実質的に薄い個別の部品の構成としてもよく、これらの薄い個別の部品は、炉壁の表面又は処理される材料の外面から約1インチより大きいガス領域が形成されないように、キャリア・シート上に配置できる。基板材料は、大きな表面積の材料であることが好ましい。基板材料の出発表面積は、約250cm2/gより大きいことが好ましい。1つの実施形態において、処理されることになる基板材料の出発表面積は、約1,000cm2/gから、約10,000cm2/gまでの範囲である。出発表面積は、大きな表面積をもつ、二次元の織布であることが好ましい。
出発基板材料は、織布、編布、不織布、フェルト、紙、ブランケット、マット、ウェブ、又は同様の多孔性シート状の材料の形態とすることができる。出発材料は、実質的に薄い個別の部品の構成としてもよく、これらの薄い個別の部品は、炉壁の表面又は処理される材料の外面から約1インチより大きいガス領域が形成されないように、キャリア・シート上に配置できる。基板材料は、大きな表面積の材料であることが好ましい。基板材料の出発表面積は、約250cm2/gより大きいことが好ましい。1つの実施形態において、処理されることになる基板材料の出発表面積は、約1,000cm2/gから、約10,000cm2/gまでの範囲である。出発表面積は、大きな表面積をもつ、二次元の織布であることが好ましい。
出発基板材料を製造するために用いられる材料は、例えば、無機繊維と、任意に無機繊維ホイスカーとを含む。出発基板材料を準備するのに用いられる適切な無機繊維は、炭素又は黒鉛繊維と、炭化ケイ素、窒化ボロン、窒化ケイ素、アルミナ、及びアルミノケイ酸塩繊維のようなセラミック繊維と、石英繊維のような高温耐性ガラスと、耐火金属繊維と、これらの混合物とから選択することができる。有用な炭素繊維は、PAN、石油ピッチ、及びレーヨンから選択された前駆材料から生成される。1つの実施形態において、出発基板材料を準備するために用いられる繊維は、炭素又は黒鉛繊維、及びセラミック繊維を含む。出発基板材料を準備するために用いられる繊維は、炭素繊維であることが好ましい。
上述のように、基板材料は、無機繊維及び無機繊維ホイスカーを含むことができる。「無機ホイスカー」という用語は、「フィブリル」、「ナノファイバ」、「マイクロファイバ」、「フィラメント」、「フィブロイド」、「ナノチューブ」、「バッキーチューブ」などのうちのいずれか1つを指し、これらは、非常に短い長さ及び寸法、及び大きい表面積と容積の比をもつ種々の繊維性構造である。
上述のように、基板材料は、無機繊維及び無機繊維ホイスカーを含むことができる。「無機ホイスカー」という用語は、「フィブリル」、「ナノファイバ」、「マイクロファイバ」、「フィラメント」、「フィブロイド」、「ナノチューブ」、「バッキーチューブ」などのうちのいずれか1つを指し、これらは、非常に短い長さ及び寸法、及び大きい表面積と容積の比をもつ種々の繊維性構造である。
出発基板材料を準備するために用い得る無機ホイスカーは、炭素ホイスカーである。プロセスに用いるのに適した炭素ホイスカーは、米国特許第5,594,060号(Alig他)によって開示された準備された方法のような、約0.1ミクロンから約0.2ミクロンまでの平均直径を有する気相成長炭素ホイスカーである。
気相成長炭素ホイスカーはこのプロセスにおいて特に有用であるが、このプロセスは、上述の気相成長炭素ホイスカー、よって、上述の組成及びサイズを満たす他のタイプの炭素フィブリル、フィラメント、フィブロイド、ホイスカー、マイクロファイバ、及びナノファイバだけに限定されるものではなく、米国特許第5,374,415号(Alig他)、米国特許第5,691,054号(Tennent他)、及び米国特許第4,663,230号(Tennent)によって開示された方法によって準備されるものに限定されず、本プロセスによって緻密化され、被覆された基板材料の炭素ホイスカー成分を含むことができる。
気相成長炭素ホイスカーはこのプロセスにおいて特に有用であるが、このプロセスは、上述の気相成長炭素ホイスカー、よって、上述の組成及びサイズを満たす他のタイプの炭素フィブリル、フィラメント、フィブロイド、ホイスカー、マイクロファイバ、及びナノファイバだけに限定されるものではなく、米国特許第5,374,415号(Alig他)、米国特許第5,691,054号(Tennent他)、及び米国特許第4,663,230号(Tennent)によって開示された方法によって準備されるものに限定されず、本プロセスによって緻密化され、被覆された基板材料の炭素ホイスカー成分を含むことができる。
無機ホイスカーをポリマー繊維に組み込むことができる。次に、これらのポリマーからスレッドを生成し、これを後で炭化処理して、該スレッドを囲む炭素繊維によって共に保持されるホイスカーからなる複合繊維を形成することができる。代替的に、無機繊維及び無機繊維ホイスカーの配合物を含む大きな表面積の紙及びフェルトを準備することができ、ピロ炭素を上に蒸着させるために、本発明の連続的プロセスを用いることができる。1つの実施形態によると、出発基板材料は、炭素繊維と大きい表面積の炭素繊維ホイスカーとを含む。
セラミック・ホイスカーを用いて、出発基板材料を準備することもできる。用いることができるセラミック・ホイスカーには、これらに限られるものではないが、炭化ケイ素、窒化ケイ素、炭化チタン、窒化チタン、シリカ、アルミナ、ジルコニア、セリア、及びガラス・ホイスカーが含まれる。1つの実施形態において、用いられるセラミック・ホイスカーは、炭化ケイ素ホイスカーである。
セラミック・ホイスカーを用いて、出発基板材料を準備することもできる。用いることができるセラミック・ホイスカーには、これらに限られるものではないが、炭化ケイ素、窒化ケイ素、炭化チタン、窒化チタン、シリカ、アルミナ、ジルコニア、セリア、及びガラス・ホイスカーが含まれる。1つの実施形態において、用いられるセラミック・ホイスカーは、炭化ケイ素ホイスカーである。
ピロ炭素の蒸着前、炭素繊維の織布は、一般に、約0.4g/cm3の密度を示す。本発明のプロセスによると、炭素繊維の不織布を部分的に緻密化し、約1.3g/cm3から約1.4g/cm3までの範囲の緻密化を達成することが可能である。さらに、約1.9g/cm3から約2g/cm3までの範囲の緻密化を達成し、これにより不織布のほぼ全体の緻密化が達成されることも可能である。
蒸着プロセスの間、全ての基板材料の表面が等しくプロセスガスにアクセス可能であり、処理炉の炭素蒸着領域内の全てのガス領域が、炉の内壁又は該基板材料の外面から約1インチ以内になるように、炉を通して該基板材料を指向させるべきである。これらのパラメータのもとで、処理炉レトルトと基板材料の外面との間に、狭い高温蒸着区域が形成される。1つの実施形態において、炭素蒸着領域16の壁は、処理される基板材料のいずれの外面からも約1/4インチ(0.64cm)を超えない。
蒸着プロセスの間、全ての基板材料の表面が等しくプロセスガスにアクセス可能であり、処理炉の炭素蒸着領域内の全てのガス領域が、炉の内壁又は該基板材料の外面から約1インチ以内になるように、炉を通して該基板材料を指向させるべきである。これらのパラメータのもとで、処理炉レトルトと基板材料の外面との間に、狭い高温蒸着区域が形成される。1つの実施形態において、炭素蒸着領域16の壁は、処理される基板材料のいずれの外面からも約1/4インチ(0.64cm)を超えない。
基板材料の表面積と炭素蒸着区域内壁の表面積の比が、該蒸着区域内壁の表面上への著しい蒸着に優先して、炭素分解温度で、実質的に均一なピロ炭素を、(i)基板の孔の中、又は(ii)該基板上の少なくとも1つに蒸着させるのに十分に大きくなるように、処理炉が調整される。一般に、基板材料の表面積と炭素蒸着区域内壁の表面積の比は、約10:1である。
約40:1から約50:1までの処理炉の高温区域の壁に優先して、大きな表面積の基板材料上及び/又は該基板材料内のピロ炭素の蒸着比を達成するために、該処理炉を調整することができる。処理炉の内壁表面上への炭素質の煤煙及びタールの形成を減少させるのを助けるために、炭素高温区域を設けることができ、そこで、蒸着高温区域内にある間にピロ炭素を基板材料上に蒸着させる代わりに、該高温区域の壁上にピロ炭素の蒸着のための付加的な表面積をもたらさないように、該炭素蒸着高温区域の壁は、小さい表面積を有する。処理炉の蒸着高温区域の壁の表面積を、該壁の内部に面する面の幾何学的表面積に実質的に制限すべきである。
約40:1から約50:1までの処理炉の高温区域の壁に優先して、大きな表面積の基板材料上及び/又は該基板材料内のピロ炭素の蒸着比を達成するために、該処理炉を調整することができる。処理炉の内壁表面上への炭素質の煤煙及びタールの形成を減少させるのを助けるために、炭素高温区域を設けることができ、そこで、蒸着高温区域内にある間にピロ炭素を基板材料上に蒸着させる代わりに、該高温区域の壁上にピロ炭素の蒸着のための付加的な表面積をもたらさないように、該炭素蒸着高温区域の壁は、小さい表面積を有する。処理炉の蒸着高温区域の壁の表面積を、該壁の内部に面する面の幾何学的表面積に実質的に制限すべきである。
上記の処理炉及びプロセスを用いて、複合材料の連続ロールを準備することができる。複合材料の連続ロールは、ピロ炭素が上に付加された繊維基板を含む。ピロ炭素は、繊維基板の表面のいずれかに被覆される、及び/又は該繊維基板の孔の中に浸透される。1つの実施形態において、ピロ炭素付加物が、繊維基板の表面に蒸着され、該繊維基板の孔の中に浸透される。
上記の処理炉及びプロセスを用いることによって、複合材料の連続ロールを製造することができ、そこでは、ピロ炭素付加物の質量の変化、すなわち繊維基板上に蒸着された、及び/又は該繊維基板内に浸透されたピロ炭素の質量の変化は、該連続ロールの実質的長さにわたって、約20重量パーセントより少ない。このプロセスを用いて、複合材料の連続ロールを準備することができ、ここで、該複合材料のピロ炭素付加物の質量の変化は、該連続ロールの実質的長さにわたって、約10重量パーセントより少ないか又は約5重量パーセントより少なくさえある。ピロ炭素付加物の質量の変化は、連続ロールの長さに沿った種々の位置でとられた2平方フィートの寸法を有する複合材料の部分を測定することによって求められる。
上記の処理炉及びプロセスを用いることによって、複合材料の連続ロールを製造することができ、そこでは、ピロ炭素付加物の質量の変化、すなわち繊維基板上に蒸着された、及び/又は該繊維基板内に浸透されたピロ炭素の質量の変化は、該連続ロールの実質的長さにわたって、約20重量パーセントより少ない。このプロセスを用いて、複合材料の連続ロールを準備することができ、ここで、該複合材料のピロ炭素付加物の質量の変化は、該連続ロールの実質的長さにわたって、約10重量パーセントより少ないか又は約5重量パーセントより少なくさえある。ピロ炭素付加物の質量の変化は、連続ロールの長さに沿った種々の位置でとられた2平方フィートの寸法を有する複合材料の部分を測定することによって求められる。
プロセス及び炉の種々の実施形態をさらに示すために、以下の例が説明される。これらの例は、如何なる方法によっても本発明を制限するものと解釈すべきではない。
実施例1
6インチの内径及び72インチの長さを有していた炭化ケイ素の外側処理チューブの中央部を囲む、約36インチの長さの電気抵抗加熱区域を含む炉が製造された。外側処理チューブの内側には、約70インチの長さの内側黒鉛レトルトがあった。内側レトルトは、該内側レトルトの反応区域の全長を延びる内側断面チャネルと共に、4.5インチ幅×0.200インチの矩形断面の反応区域を有していた。レトルトの上部における内側レトルトの両端から約2インチのところに、3/4インチのチューブ入口があり、このチューブ入口は、プロセスガスが一端に導入され、排出ガスが他方の端部で取り除かれることを可能にした。このチャネルの両端内に約1インチ延び、0.120インチの厚さの部分的ブロック用挿入体が挿入され、材料の入口領域及び出口領域を減少させた。外側処理チューブの両端のカバー・フランジが、ガス入口及び排出チューブのシールされた出入りを提供した。さらに、これらのカバー・フランジは、ほぼ0.250インチ幅×5インチの長さのスリット開口部を有し、該スリット開口部を実質的にシールするが、薄い基板材料が外側レトルト内に導入され、通されることを可能にする可撓性の「リップ」シールを有していた。両端部のスリット開口部は、内側レトルト内の開口部と位置合わせされるので、堅く薄い材料が、妨げられたり、曲がったり、結合したりすることなく、システムを通って移動することができる。さらに一端のフランジにおいて、外側処理チューブと内側処理レトルトとの間の領域にパージ・ガスを直接導入することが提案された。
実施例1
6インチの内径及び72インチの長さを有していた炭化ケイ素の外側処理チューブの中央部を囲む、約36インチの長さの電気抵抗加熱区域を含む炉が製造された。外側処理チューブの内側には、約70インチの長さの内側黒鉛レトルトがあった。内側レトルトは、該内側レトルトの反応区域の全長を延びる内側断面チャネルと共に、4.5インチ幅×0.200インチの矩形断面の反応区域を有していた。レトルトの上部における内側レトルトの両端から約2インチのところに、3/4インチのチューブ入口があり、このチューブ入口は、プロセスガスが一端に導入され、排出ガスが他方の端部で取り除かれることを可能にした。このチャネルの両端内に約1インチ延び、0.120インチの厚さの部分的ブロック用挿入体が挿入され、材料の入口領域及び出口領域を減少させた。外側処理チューブの両端のカバー・フランジが、ガス入口及び排出チューブのシールされた出入りを提供した。さらに、これらのカバー・フランジは、ほぼ0.250インチ幅×5インチの長さのスリット開口部を有し、該スリット開口部を実質的にシールするが、薄い基板材料が外側レトルト内に導入され、通されることを可能にする可撓性の「リップ」シールを有していた。両端部のスリット開口部は、内側レトルト内の開口部と位置合わせされるので、堅く薄い材料が、妨げられたり、曲がったり、結合したりすることなく、システムを通って移動することができる。さらに一端のフランジにおいて、外側処理チューブと内側処理レトルトとの間の領域にパージ・ガスを直接導入することが提案された。
摩擦張力抵抗を有する、約0.040インチの厚さ×4.25インチ幅の炭素繊維布のロールが、布を連続的に供給した。この布は、内側処理レトルト内の第1のリップ・シールに入り、該レトルトを通って該レトルトの反対端に出、外側リップ・シールを通って、受けプラットフォームまで送られた。この布のストリップの端部に取り付けられたのは、材料を、システム通して制御された速度で移動させる一定速度のモータ及びギア・システムによって引っ張られる引張り機構である。パージ・ガス入口を通して15slmの窒素を送り、プロセスガス・レトルト入口チューブを通して、1slm(「slm」という略語は、1分当たりの標準リットル、すなわち標準温度及び圧力での1リットルのガスを指す)の窒素を送る間に、炉が1100℃まで加熱された。炉が1100℃の内部温度で安定化されると、プロセスガス窒素が0.570slmまで減少され、0.125slmのプロパン流がプロセスガス流に付加された。これらのガス流は、プロセスガスと外圏大気との間に0.2mbarの差圧をもたらし、パージ・ガスと大気との間に0.6mbarの差圧をもたらした。このことは、処理チューブ領域内のパージ・ガスと内側処理レトルト領域内のプロセスガスとの間に0.4トールの正の差圧をもたらし、該プロセスガスを、処理される布材料を囲む狭い矩形の断面に閉じ込めた。1時間当たり約2インチで、内側処理レトルト領域を通して材料を引っ張るように、引張り機構が設定された。この条件の設定により、外側の低密度の繊維性羽毛を布から取り除くように布の厚さが0.032インチまで減少された時に、1.5−1.6g/ccの最終密度を有する、大きく緻密化された布が生成された。
所望の材料の製造の後にレトルト内壁を調べると、炭素蒸着の約90%が、高温区域の最初の6インチ内に生じ、その炭素蒸着は、36インチの長さの高温区域の端部に向けて非常にわずかな蒸着率(1%より少ない)に漸減していた。このことは、本質的に利用可能な炭素の全てがプロセスガスから取り除かれたことを示している。処理チューブの冷却端部内の少量の煤堆積物によって、利用可能な炭化水素の大部分を消費したことが更に確かめられる。プロセス動作にわたる布の質量の増加を、プロセスガス入口を通して提供された炭素の質量と比較することによって、更なる確認がなされる。この計算は、60%より多い炭素が使用されたことを示した。プロパン反応の理論算定により、プロパンが、66%の炭素質量をもつエチレン及び33%の炭素質量をもつメチレンに迅速に転換することが示される。これらの結果は、メチレンを本質的に使用しないが、1100℃でエチレンを100%使用した結果と一致する。この試験は、布が高温区域を通して移動するときに該布に炭素の浸透が生じる有効時間が約12時間であることを示した。これは、同じバッチ真空炉の蒸着を生成するのに従来より必要とされる300時間から400時間までの間に肩を並べるものであり、これは、プロセスによって回避される副反応の発生による有効な蒸着条件において制限される。
実施例2
処理炉及びレトルト構成、出発基板材料、及び実施例1に用いられた基板材料運搬システムが、実施例2の蒸着プロセスにおいても用いられた。
パージ・ガス入口を通して35slmの窒素と、プロセスガス・レトルト入口チューブを通して3slmの窒素とを送りながら、処理炉が1100℃まで加熱された。炉が1100℃の内部温度に安定化されると、プロセスガス窒素が0slmまで減少され、3slmのプロパン流がプロセスガス流に付加された。これらのガス流は、プロセスガスと外圏大気との間に約4.3mbarの差圧をもたらし、パージ・ガスと大気との間に5.2mbarの差圧をもたらした。このことは、外側プロセス・チューブ領域内のパージ・ガスと内側処理レトルト領域内のプロセスガスとの間に0.9mbarの正の差圧をもたらし、該プロセスガスを処理される布材料を囲む狭い矩形の断面に閉じ込めた。
処理炉及びレトルト構成、出発基板材料、及び実施例1に用いられた基板材料運搬システムが、実施例2の蒸着プロセスにおいても用いられた。
パージ・ガス入口を通して35slmの窒素と、プロセスガス・レトルト入口チューブを通して3slmの窒素とを送りながら、処理炉が1100℃まで加熱された。炉が1100℃の内部温度に安定化されると、プロセスガス窒素が0slmまで減少され、3slmのプロパン流がプロセスガス流に付加された。これらのガス流は、プロセスガスと外圏大気との間に約4.3mbarの差圧をもたらし、パージ・ガスと大気との間に5.2mbarの差圧をもたらした。このことは、外側プロセス・チューブ領域内のパージ・ガスと内側処理レトルト領域内のプロセスガスとの間に0.9mbarの正の差圧をもたらし、該プロセスガスを処理される布材料を囲む狭い矩形の断面に閉じ込めた。
この試験において、引張り機構のスイッチが切られ、処理は11分間に制限された。炉の高温炭素蒸着区域に沿った、材料の密度の変化の測定は、11分の処理期間における蒸着率の300%の増量が、36インチの長さの高温炭素蒸着区域のうちの約12インチにわたって維持されたことを示した。このデータは、これらの処理条件のもとで、1時間当たり72インチの材料運搬速度が、300%重量が増加された生成物をもたらし、結果と物として、1.4g/ccの密度を有する布がもたらされたことを示す。この処理速度は、24時間当たり48リニア・ヤードの材料を生成するのに十分なものである。
無定形ピロ炭素の蒸着に加えて、本発明の処理炉及びプロセスを用いて、基板材料上に結晶構造を蒸着させることができる。例えば、本発明のプロセス及び炉を用いて、実質的に平坦な基板材料上に高規則性熱分解黒鉛を蒸着させることができる。炉及びプロセスを用いて、小さい表面積の基板材料に高定序性熱分解黒鉛を蒸着させることもできる。
無定形ピロ炭素の蒸着に加えて、本発明の処理炉及びプロセスを用いて、基板材料上に結晶構造を蒸着させることができる。例えば、本発明のプロセス及び炉を用いて、実質的に平坦な基板材料上に高規則性熱分解黒鉛を蒸着させることができる。炉及びプロセスを用いて、小さい表面積の基板材料に高定序性熱分解黒鉛を蒸着させることもできる。
処理炉及び化学気相蒸着プロセスは、ピロ炭素を基板に蒸着させるのに用いられる従来のバッチ真空炉プロセスに優る幾つかの明確な利点を提供する。例えば、周囲圧での作動により、真空チャンバ、ポンプ、弁、フィルタなどを含む真空システムを維持する必要性が排除される。このことは、システムのコスト及び操業費用を著しく減少させる。
プロセスを連続的に作動させることにより、処理炉のカッティング、スタッキング、ローディング、真空化、加熱、冷却、換気、及びアンローディングと関連した従来の労働力及び時間が排除される。
プロセスを連続的に作動させることにより、処理炉のカッティング、スタッキング、ローディング、真空化、加熱、冷却、換気、及びアンローディングと関連した従来の労働力及び時間が排除される。
連続処理は、処理中のある時間において全ての材料が処理炉の全ての部品を監視することも保証し、これにより製品密度の均一性及び制御が大きく増す。バッチプロセスにおいては、同じバッチ内で処理される全てのシートにわたって、25%より大きい製品密度の変化を観察することが普通である。本プロセスは、生成物の密度において、±5%だけ良好な制御を有することができる。このように、処理炉の蒸着区域内に出発基板が存在する時間の長さを制御することによって、最終生成物の密度を調整することが可能である。
上記のパラメータによるプロセスを作動させること、すなわち処理炉の冷却領域においてプロセスガス及び出発基板材料を該処理炉内に導入し、ガス及び基板材料を同時に加熱することが、該処理炉内部で固形ピロ炭素形成プロセスガスの迅速な使用をもたらした。このことにより、高温ガス入口面上への炭素堆積物の形成が実質的に排除される。
上記のパラメータによるプロセスを作動させること、すなわち処理炉の冷却領域においてプロセスガス及び出発基板材料を該処理炉内に導入し、ガス及び基板材料を同時に加熱することが、該処理炉内部で固形ピロ炭素形成プロセスガスの迅速な使用をもたらした。このことにより、高温ガス入口面上への炭素堆積物の形成が実質的に排除される。
処理炉の内部容積を有するシステムの作動は、プロセスガスで満たされ、基板材料が、ガス副反応を最小にし、他の場合には該システムの下流側の排出部においてタール及び煤煙として堆積する、大量の高分子量をもつガス成分の蓄積を大きく減少させる。
炉及びプロセスは、炭化水素プロセスガス内の炭素の使用を大きく増やし、排出ガス内に多くの水素含有量を生成する。このことは、用いられるプロセスガスのコストを減少させるだけでなく、他の使用のために排出から水素ガスを経済的に再生することも可能にする。例えば、一般的なバッチ真空プロセスは、プロセスガス中の炭化水素のうちの約5%までを利用できるだけであり、炭化水素の残りの部分は、排気として排出される。対照的に、本プロセスは、処理炉内に導入されるプロセスガス内の分解可能な炭化水素のうちの約99%までを利用する。
炉及びプロセスは、炭化水素プロセスガス内の炭素の使用を大きく増やし、排出ガス内に多くの水素含有量を生成する。このことは、用いられるプロセスガスのコストを減少させるだけでなく、他の使用のために排出から水素ガスを経済的に再生することも可能にする。例えば、一般的なバッチ真空プロセスは、プロセスガス中の炭化水素のうちの約5%までを利用できるだけであり、炭化水素の残りの部分は、排気として排出される。対照的に、本プロセスは、処理炉内に導入されるプロセスガス内の分解可能な炭化水素のうちの約99%までを利用する。
本プロセスのさらなる利点は、より濃厚な炭素含有ガスを混合し、より高い温度を用いて炭素蒸着速度を上げることができ、日又は週単位の代わりに分又は時間単位で、生成物上又は生成物内に所望のレベルの炭素蒸着を有する有用な生成物を生成することである。こうした高速処理は、同じ生成物スループット率を達成するのに必要とされる処理装置のサイズ及びコストを著しく減少させ、これにより生成物の製造のコストがさらに低減される。
このように、ほぼ平坦な基板材料上にピロ炭素を効率的に蒸着させるための炉及びプロセスが提供される。上に示されるように、従来のバッチ真空炉プロセス及び装置と比べて、本プロセス及装置のコスト及び性能の利点が示された。本発明は、上述の特定の実施形態に制限されるものではなく、以下に定められる変形、修正、及び同等の実施形態を含むものである。本発明の種々の実施形態を組み合わせて所望の特性を提供できるので、別個に開示された実施形態が必ずしも代替物になるわけではない。
このように、ほぼ平坦な基板材料上にピロ炭素を効率的に蒸着させるための炉及びプロセスが提供される。上に示されるように、従来のバッチ真空炉プロセス及び装置と比べて、本プロセス及装置のコスト及び性能の利点が示された。本発明は、上述の特定の実施形態に制限されるものではなく、以下に定められる変形、修正、及び同等の実施形態を含むものである。本発明の種々の実施形態を組み合わせて所望の特性を提供できるので、別個に開示された実施形態が必ずしも代替物になるわけではない。
Claims (22)
- 炭素を基板材料に蒸着させるための連続処理炉であって、
前記基板材料を受け入れ、該基板材料を、分解可能な炭素含有種を含むプロセスガスと炭素蒸着温度よりも低い温度で接触させるための前蒸着区域と、
前記前蒸着区域と連通している炭素蒸着区域と、
を備え、
前記蒸着区域の壁は、基板が存在するときに、該プロセスガスの基板への対流及び拡散輸送を可能にするのに十分に短い距離だけ前記基板の表面から離間し、煤煙及びタールを生成する前記プロセスガスの分解に優先して、ピロ炭素を(i)前記基板の孔の中、又は(ii)該基板上の少なくとも一方に、炭素分解温度においてほぼ均一に蒸着させるのを可能にすることを特徴とする連続処理炉。 - 前記炭素含有プロセスガスを前記前蒸着区域内に導入するための手段と、
基板材料を前記炉の内外に移動させるための手段と、
前記炉を加熱するための手段と、
炭素減耗プロセスガスを前記炉から取り除くための手段と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の連続処理炉。 - 前記炉が、
(a)前記基板材料の前記外面と前記炭素蒸着区域の内壁表面との間の距離が、約1インチを超えないこと、又は
(b)前記基板材料の前記外面と前記炭素蒸着区域の内壁表面との間の距離が、約1/4インチを超えないこと、
のうちの一方によってさらに特徴付けられる、請求項1に記載の連続処理炉。 - 前記基板材料の表面積と前記炭素蒸着区域内壁の表面積の比が、前記蒸着区域の前記内壁表面上への著しい蒸着に優先して、前記炭素分解温度において、ピロ炭素を、(i)前記基板の孔の中、又は(ii)該基板の上の少なくとも一方に、ほぼ均一に蒸着させるのに十分な程大きいことを特徴とする請求項1に記載の連続処理炉。
- 前記炭素蒸着区域の壁が、耐熱材料及び耐酸化性材料のうちの一方からなり、前記耐酸化性材料が、高融点ガラスと、アルミナ、ムライト、炭化ケイ素、窒化ホウ素、及び窒化ケイ素からなる群から選択される耐火セラミックと、耐酸化性金属と、耐酸化性金属合金とからなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の連続処理炉。
- 前記炉が、以下の、
(a)前記炭素含有プロセスガスを前記前蒸着区域内に導入するための前記手段が、チューブ及びパイプ、或いは、より揮発性の低い炭素水素ガスの凝縮を回避するために加熱器に取り付けられたチューブ又はパイプからなる群から選択される、
(b)基板材料を前記炉の内外に移動させるための前記手段が、オープンリール式装置、コンベヤ、対向するローラ、及びプッシュプル・テーブルから選択される、
(c)前記炉を加熱するための前記手段が、ガス燃焼式火炎加熱器、金属製電気抵抗加熱器、セラミック製電気抵抗加熱器から選択される、
(d)炭素減耗プロセスガスを前記炉から取り除くための前記手段が、換気フード、連続排出チューブ又はパイプ、及び吸引チューブ又はパイプから選択される、
ことの少なくとも1つによってさらに特徴付けられる、請求項2に記載の連続処理炉。 - 前記基板材料がほぼ平坦でシート状であることを特徴とする請求項1に記載の連続処理炉。
- 前記炉が、
(a)前記処理炉が、前記炭素蒸着区域と連通し、該炭素蒸着区域から下流側に配置された冷却区域をさらに含む、
(b)前記処理炉が、周囲雰囲気の反応種を前記炭素蒸着区域から排除するために、前記前蒸着区域の上流側に隔離区域をさらに含む、
(c)前記処理炉が、炭素減耗プロセスガスを周囲雰囲気から排除するために、前記炭素蒸着区域の下流側に隔離区域をさらに含む、
ことの少なくとも1つによってさらに特徴付けられる、請求項2に記載の連続処理炉。 - 前記上流側隔離区域及び前記下流側隔離区域のうちの少なくとも一方が、上記の環境大気圧において不活性ガスを導入するための手段を含むことを特徴とする請求項8に記載の連続処理炉。
- 前記炭素蒸着区域の断面が、対応して成形される基板材料に適合するように、ほぼ矩形の形状、ほぼ楕円形状、U形状、又は逆T形状であることを特徴とする請求項1に記載の連続処理炉。
- ピロ炭素を(i)基板材料の孔の中、又は(ii)前記基板材料の表面上の少なくとも一方に蒸着させるための連続的方法であって、
前記基板材料を処理炉内に導入する段階を有し、
前記処理炉は、前記基板材料を受け入れるための前蒸着区域と、前記前蒸着区域と連通している炭素蒸着区域と、を備え、前記蒸着区域の壁は、基板材料が存在するときに、前記プロセスガスの対流及び拡散輸送を可能にするのに十分に短い距離だけ前記基板材料の表面から離間し、煤煙及びタールを生成するプロセスガスの分解に優先して、ピロ炭素を(i)前記基板材料の孔の中、又は(ii)該基板材料の表面上の少なくとも一方に、炭素分解温度でほぼ均一に蒸着させるのを可能にするようになっており、
分解可能な炭素含有種を含むプロセスガスを前記前蒸着区域内に導入し、炭素蒸着温度より低い温度で、前記基板材料を前記プロセスガスと接触させる段階と、
前記基板材料を前記炭素蒸着区域に送り、分解可能な炭素含有種を分解し、ピロ炭素を該基板材料の孔の中又は該基板材料の表面上の少なくとも一方にほぼ均一に蒸着させるのに十分な温度まで前記蒸着区域を加熱する段階と、
を有することを特徴とする方法。 - 前記分解可能な炭素含有種が、天然ガス、エタン、エチレン、アセチレン、プロパン、プロピレン、プロピン、ブタン、ぺンタン、シクロペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、及びこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項11に記載の方法。
- (a)前記炭素蒸着区域を少なくとも約900℃の温度まで加熱する段階、又は、
(b)前記炭素蒸着区域を少なくとも約1,100℃の温度まで加熱する段階、
を含むことによってさらに特徴付けられる、請求項11に記載の方法。 - 前記繊維基板材料が、織布、編布、不織布、フェルト、ブランケット、マット、ウェブ、及び紙からなる群から選択された、ほぼ平坦でシート状又は薄い形状から構成されることを特徴とする請求項11に記載の方法。
- 前記基板材料が、PAN、石油ピッチ、及びレーヨンからなる群から選択された前駆体から生成された炭素繊維からなる群から選択された無機繊維と、黒鉛繊維と、炭化ケイ素、窒化ボロン、窒化ケイ素、アルミナ、及びアルミノケイ酸塩からなる群から選択されたセラミック繊維と、高耐熱性ガラスと、耐火金属繊維と、炭素ホイスカー及びセラミック・ホイスカーからなる群から選択された任意の無機繊維ホイスカーとを含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
- 請求項11の連続的炭素蒸着方法によって生成された、ほぼ均一に炭素が緻密化された又は炭素が被覆された基板材料の生成物。
- 請求項11の前記方法によって生成された、高規則性熱分解黒鉛の被覆を有する無孔基板材料。
- 請求項11の前記方法によって生成された、ほぼ均一に炭素が緻密化された又は炭素が被覆された基板材料生成物であって、前記繊維基板材料及び結果物としての複合品が、ほぼ均一の厚さをもつU又はTの形態の形状構造から構成されることを特徴とする生成物。
- 連続ロール用複合材料であって、
(i)繊維基板上に被覆された、及び/又は(ii)前記繊維基板の前記孔の中に浸透されたピロ炭素付加物を有する繊維基板を含み、前記連続ロールの長さに沿った種々の位置でとられた2平方フィートの寸法を有する、前記複合材料の区分を測定することによって定められる前記ピロ炭素付加物の質量の変化が、20重量パーセントより少ないことを特徴とする連続ロール用複合材料。 - 前記ピロ炭素付加物の質量の前記変化が、
(a)前記ピロ炭素付加物の質量の前記変化が、約10重量パーセントより少ない、
(b)前記ピロ炭素付加物の質量の前記変化が、約5重量パーセントより少ない、
の一方から選択されることを特徴とする請求項19に記載の連続ロール用複合材料。 - 前記繊維基板が、無機繊維及び無機繊維ホイスカーのうちの一方から構成され、前記無機繊維は、PAN、石油ピッチ、及びレーヨンからなる群から選択された前駆材料から生成された炭素繊維と、黒鉛繊維と、炭化ケイ素、窒化ボロン、窒化ケイ素、アルミナ、及びアルミノケイ酸塩からなる群から選択されたセラミック繊維と、高耐熱性ガラスと、耐火金属繊維とからなる群から選択され、前記無機繊維ホイスカーは、炭素ホイスカー及びセラミック・ホイスカーからなる群から選択されることを特徴とする請求項19に記載の連続ロール用複合材料。
- 前記繊維基板材料が、織布、編布、不織布、フェルト、ブランケット、マット、ウェブ、及び紙からなる群から選択された、ほぼ平坦でシート状の又は薄い形状から構成されることを特徴とする請求項19に記載の方法。
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