JP2005532351A - 血管形成、腫瘍増殖、および転移を治療する方法 - Google Patents

血管形成、腫瘍増殖、および転移を治療する方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、患者に一酸化炭素を含む薬学的組成物を投与する工程を含む、患者の癌または望ましくない血管形成を治療する方法に関する。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2002年6月5日に出願された米国仮出願第60/386,561号の優先権を主張し、その全体は、参照として本明細書に組み入れられる。
連邦政府に支援された研究についての記載
本発明は、国立衛生研究所グラント番号HL55330、HL60234、およびAI42365の下で政府支援によって行われた。政府は本発明に一定の権利を有する。
技術分野
本発明は、全体として癌および血管形成の治療に関する。
背景
一酸化炭素ガスは高濃度では有毒であるが、現在重要なシグナリング分子として認識されている(Vermaら、Science 259: 381-384, 1993)。また、一酸化炭素は、脳(同上)におけるニューロンのメッセンジャー分子として、および視床下部における神経内分泌モジュレーターとして、作用することが示唆されている(Pozzoliら、Endocrinology 735: 2314-2317, 1994)。一酸化窒素(NO)のように、一酸化炭素は、平滑筋弛緩薬であり(Utzら、Biochem Pharmacol. 47: 195-201, 1991; Christodoulidesら、Circulation 97: 2306-9, 1995)、血小板凝集を阻害する(Mansouriら、Thromb Haemost. 48:286-8, 1982)。低レベルの一酸化炭素(CO)の吸入は、一部のモデルにおいて、抗炎症効果を有することが示されている。
癌は、機能不全の細胞調節系を有する細胞の増殖によって特徴づけられる疾患である。機能不全の細胞調節系は、無秩序な細胞の増殖、細胞分化の欠如、細胞による局部組織侵襲、および転移を生じ得る。既存の腫瘍および播種性の癌細胞(転移)の治療は、臨床医学における基本的な問題である。
血管形成は、新たな毛細血管の形成であり、慢性炎症、特定の免疫応答、および癌などの病的なプロセスにおいて重要な成分である。血管形成はまた、胚発生および創傷治癒などの通常のプロセスにも関与する。
概要
本発明は、一部には、COの投与が、インビトロにおいて腫瘍細胞の、およびインビボにおいて全腫瘍の増殖を阻害することができるという発見に基づいている。さらに、COの投与により血管形成を抑制することができることを今回見出した。本発明は、たとえばCOを含む薬学的組成物を使用して腫瘍および転移を治療する方法を提供する。
したがって、本発明は、癌、たとえば患者において天然に生じる癌を治療し、癌を防止し、または癌のリスクを軽減する方法を特徴とする。本方法は、癌に罹患している(または、そのリスクが高い)と同定された(たとえば、診断された)患者に対して、一酸化炭素を含む組成物の治療的に有効な量を投与する(および/または処方する)ことを含む。
本治療方法または以下に記載された任意のその他の治療方法に使用される薬学的組成物は、ガス状または液体状であることができ、患者にガスおよび液体を投与するために当該技術分野において既知の任意の方法、たとえば吸入、ガス注入、注入液、注射、および/または摂取を経て患者に投与することができる。本発明の1つの態様において、薬学的組成物は、ガスまたは液体の形態であり(たとえば、ミストまたは噴霧の形態で)、吸入によって患者に投与される。液体の形態である場合、薬学的組成物はまた、経口的に患者に投与することができる。もう1つの態様において、薬学的組成物は、ガスおよび/または液体の形態であり、患者の器官に局所的に投与される。さらにもう1つの態様において、薬学的組成物は、ガスおよび/または液体の形態であり、患者の腹腔に直接投与される。薬学的組成物はまた、体外膜ガス交換装置または人工肺によって患者に投与することができる。
本方法は、患者の癌を治療するために、単独で、またはその他の方法と組み合わせて使用することができる。したがって、もう1つの態様において、本明細書に記述される方法は、手術(たとえば、腫瘍またはその一部を除去するためのもの)、化学療法、免疫療法、遺伝子治療、および/または放射線治療を使用する患者を治療することを含むことができる。一酸化炭素を含む本明細書に記述した薬学的組成物は、任意の時点、たとえば手術、化学療法、免疫療法、遺伝子治療、および/または放射線治療の前に、間に、および/または後に患者に投与することができる。
患者は、動物、ヒトまたは非ヒト、および齧歯類または非齧歯類である。たとえば、患者は、任意の哺乳類、たとえば、ヒト、その他の霊長類、ブタ、マウスもしくはラットなどの齧歯類、ウサギ、モルモット、ハムスター、ウシ、ウマ、ネコ、イヌ、ヒツジもしくはヤギ、または鳥類などの非哺乳類であることができる。癌は、任意の多くの因子、たとえば発癌物質;感染、たとえばウイルス感染;照射;および/または遺伝の結果のものであってよく、または起源不明のものであってよい。薬学的組成物は、任意の形態、たとえば、ガスまたは液体の形態であることができる。
本明細書に記述される方法は、以下の処置の少なくとも1つと共に行うことができる:患者においてHO-1またはフェリチンを誘導すること;患者においてHO-1またはフェリチンを発現すること;ならびに、患者に対して、HO-1、ビリルビン、ビリベルジン、フェリチン、鉄、デスフェロキサミン、鉄デキストラン、および/またはアポフェリチンを含む薬学的組成物を投与すること。
また、患者の癌を治療する方法も本発明に含まれ、これは、患者の癌細胞がp21を発現するかどうか決定すること、そして癌細胞がp21を発現する場合、患者に一酸化炭素を含む組成物の治療的に有効な量を投与することを含む。本方法は、選択的に、癌に罹患している患者を同定する(たとえば、診断する)工程を含むことができる。
また、本発明は、患者に対して化学療法、免疫療法、遺伝子治療、および/または放射線治療を行う方法を含む。本方法は、患者に化学療法、免疫療法、遺伝子治療、および/または放射線治療を施し、かつ一酸化炭素を含む組成物の治療的に有効な量を患者に投与することを含む。組成物は、本方法の任意の時点で、たとえば患者に対して化学療法、免疫療法、遺伝子治療、および/または放射線治療を施す前に、および/または間に、および/または後に投与することができる。本方法は、選択的に、化学療法、放射線治療、免疫療法、および/または遺伝子治療を必要とする患者を同定する(たとえば、診断する)工程を含むことができる。
また、患者から癌、たとえば天然に生じる癌を除去するための手術を行う方法も、本発明に含まれる。本方法は、患者から癌を除去するための手術を必要とする患者を同定することと、および/または患者の少なくとも1つの癌組織を含む器官を同定することと、癌組織を除去するために患者に対して手術を行うことと、および患者に対して(全身的(たとえば吸入による)または手術部位局所的のいずれかにより)一酸化炭素を含む組成物の治療的に有効な量を投与することとを含む。組成物は、手順における任意の時点、たとえば患者に対して手術を行う前に、および/または間に、および/または後に投与することができる。
もう1つの局面において、本発明は、患者の癌を治療または防止する(すなわち、リスクを軽減する)方法であって、癌に冒されるか、またはリスクがある患者を同定することと、一酸化炭素ガスを含む加圧されたガスを含有する容器を提供することと、容器から加圧されたガスを放出させて、一酸化炭素ガスを含む雰囲気を形成することと、および雰囲気に患者を曝露することとを含み、雰囲気中の一酸化炭素の量は、癌を治療またはリスクを軽減するために十分である方法を特徴とする。
患者は、無期限を含む任意の期間、薬学的組成物またはCOを含有する雰囲気に曝露することができる。好ましい期間は、少なくとも1時間、たとえば少なくとも6時間;少なくとも1日;少なくとも1週、2週、4週、6週、8週、10週、または12週;少なくとも1年;少なくとも2年;および少なくとも5年を含む。患者は、継続的にまたは断続的に、このような期間の間、雰囲気に曝露することができる。
本明細書に記述される方法において、癌は、患者の体のどこか一部、たとえば胃、小腸、結腸、直腸、口/咽頭、食道、喉頭、肝臓、膵臓、肺、乳房、子宮頚部、子宮体、卵巣、前立腺、精巣、膀胱、皮膚、骨、腎臓、脳/中枢神経系、頭部、首、および咽喉、またはこれらの任意の組み合わせにおいて見出される癌であることができる。
吸入されるガス中の一酸化炭素の濃度は、本明細書に記述される任意の濃度、たとえば重量で約0.0001%〜約0.25%であることができる。好ましい態様において、吸入されるガス中の一酸化炭素の濃度は、重量で約0.005%〜約0.24%、または約0.01%〜約0.22%である。より好ましくは、吸入されるガス中の一酸化炭素の濃度は、重量で約0.025%〜約0.1%である。
もう1つの局面において、本発明は、患者において望ましくない血管形成を治療する方法を特徴とする。本方法は、望ましくない血管形成に冒されるか、またはリスクがあると診断された患者に対して、一酸化炭素を含む組成物の治療的に有効な量を投与することを含む。本方法は、選択的に、望ましくない血管形成に冒されるか、またはリスクがある患者を同定する(たとえば、診断する)工程を含むことができる。
組成物は、ガスの形態であることができ、患者に吸入を介して、局所的に患者の器官に、および/または患者の腹腔に、投与することができる。もう1つの態様において、組成物は、液体の形態であることができ、患者に経口的に、局所的に患者の器官に、および/または患者の腹腔に、投与することができる。
さらにもう1つの局面において、本発明は、望ましくない血管形成と関連する症状を治療する方法を特徴とする。本方法は、望ましくない血管形成と関連する症状に冒されるか、またはリスクがあると診断された患者に対して、一酸化炭素を含む組成物の治療的に有効な量を投与することを含み、望ましくない血管形成と関連する症状は、癌ではない。本方法は、選択的に、望ましくない血管形成と関連する症状に冒されるか、またはリスクがある患者を同定する(たとえば、診断する)工程を含むことができる。ある態様において、症状は、リウマチ様関節炎、狼蒼、乾癬、糖尿病性網膜症、未熟児網膜症、黄斑変性症、角膜移植後拒絶反応、血管新生緑内障、水晶体後線維増殖症、ルベオーシス、オスラー-ウェーバー症候群、心筋の血管形成、プラーク血管新生、末梢血管拡張、もしくは血管線維腫、またはこれらの任意の組み合わせである。
もう1つの局面において、本発明は、医療グレードの圧縮COガスを含む容器を提供する。容器は、ガスが患者の癌を治療するために使用できることを示すラベルを有することができる。または、もしくは加えて、容器は、ガスが患者の望ましくない血管形成、または望ましくない血管形成と関連する症状を治療する(たとえば、防止する、または軽減する)ために患者に投与することができることを示すラベルを有することができる。COガスは、窒素ガスと、一酸化窒素および窒素ガスと、または酸素を含有するガスとの混合物として供給することができる。COガスは、混合物中に少なくとも約0.025%、たとえば少なくとも約0.05%、0.10%、0.50%、1.0%、2.0%、10%、50%、または90%の濃度で存在することができる。
また、本明細書に記述される症状、たとえば癌、望ましくない血管形成、および/または望ましくない血管形成と関係する症状(たとえば、癌以外のもの)を治療または予防するための薬物を製造する際におけるCOの使用も、本発明の範囲内である。薬物は、本明細書に記述される方法に従って、癌を治療するための方法において、血管形成を防止するために、および/または望ましくない血管形成と関連する症状を治療するために使用することができる。薬物は、本明細書に記載されたいかなる形態、たとえば液体またはガス状CO組成物であることができる。
他に定義されない限り、本明細書に使用される全ての技術用語および科学用語は、本発明の属する技術分野における当業者によって共通に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記述されるものと同様または均等な方法および材料を本発明の実施または試験に使用することができるが、適切な方法および材料を以下に記述する。全ての刊行物、特許出願、特許、および本明細書において言及されたその他の参考文献は、全体が参照として組み入れられる。矛盾が生じる場合には、定義を含めて本明細書が優先する。材料、方法、および実施例は、例示するのみであり、限定することは企図されない。
本発明の1つまたは複数の態様の詳細は、添付の図面および下記明細書中に記載してある。本発明のその他の特徴、目的、および利点は、明細書および図面から、ならびにクレームから明らかであろう。
詳細な説明
「一酸化炭素」(または、「CO」)の用語は、本明細書に使用されるものとして、そのガス状状態、圧縮された液体形態、または水溶液に溶解された分子一酸化炭素を記述する。「一酸化炭素組成物」および「一酸化炭素を含む薬学的組成物」の用語は、明細書の全体にわたって、患者および/または器官、たとえば癌による影響を受けた器官に投与することができる、一酸化炭素を含有するガスまたは液体の組成物を記述するために使用される。当業者は、どの薬学的組成物の形態、たとえばガス状、液体、またはガスおよび液体の両方の形態が所与の適用に好ましいかを認識するであろう。
「有効な量」および「治療するために有効な」の用語は、本明細書に使用されるものとして、企図された効果または生理学的な結果を生じさせるためにその投与の状況内で有効である期間(急性または慢性的な投与、および周期的または継続的な投与を含む)に利用される一酸化炭素の量または濃度をいう。たとえば、本発明に使用される一酸化炭素の有効な量は、癌、たとえば腫瘍および/または腫瘍細胞の増殖を阻害し、癌に冒されるか、またはリスクがある患者の結果を改善し、およびその他の癌治療の結果を改善する量を含む。
また、一酸化炭素の有効な量は、たとえば、血管形成、血管内皮成長因子の産生、および/または本明細書に記述される腫瘍増殖の阻害に関与する細胞の機構のいずれかに有利に影響する量を含む。
ガスについては、組成物中の一酸化炭素の有効な量は、重量で約0.0000001%〜約0.3%、たとえば重量で0.0001%〜約0.25%、好ましくは少なくとも重量で約0.001%、たとえば少なくとも0.005%、0.010%、0.02%、0.025%、0.03%、0.04%、0.05%、0.06%、0.08%、0.10%、0.15%、0.20%、0.22%、または0.24%の一酸化炭素の範囲内が一般に該当する。好ましい範囲は、たとえば0.001%〜約0.24%、約0.005%〜約0.22%、約0.005%〜約0.05%、約0.010%〜約0.20%、約0.02%〜約0.15%、約0.025%〜約0.10%、または約0.03%〜約0.08%、または約0.04%〜約0.06%を含む。COの液体溶液については、有効な量は、約0.0001〜約0.0044g CO/100g液体、たとえば少なくとも0.0001、0.0002、0.0004、0.0006、0.0008、0.0010、0.0013、0.0014、0.0015、0.0016、0.0018、0.0020、0.0021、0.0022、0.0024、0.0026、0.0028、0.0030、0.0032、0.0035、0.0037、0.0040、または0.0042g CO/100g水溶液の範囲内が一般に該当する。好ましい範囲は、たとえば約0.0010〜約0.0030g CO/100g液体、約0.0015〜約0.0026g CO/100g液体、または約0.0018〜約0.0024g CO/100g液体を含む。当業者は、適用に応じて、これらの範囲外の量が使用されうることを認識するであろう。
「患者」の用語は、本明細書全体にわたって、本発明の方法にしたがって治療が提供される動物、ヒトまたは非ヒトを記述するために使用される。獣医学的適用は、本発明に明らかに想定される。本用語は、鳥類、爬虫類、両生類、および哺乳類、たとえばヒト、その他の霊長類、ブタ、マウスおよびラットなどの齧歯類、ウサギ、モルモット、ハムスター、ウシ、ウマ、ネコ、イヌ、ヒツジおよびヤギを含むが、これに限定されない。好ましい被検体は、ヒト、家畜動物、ならびにネコおよびイヌなどの家庭の(domestic)ペットである。「治療(する)」の用語は、本明細書において、症状、たとえば癌に罹患している患者の開始期を遅延させること、その効果を阻害すること、軽減すること、または寿命を延ばすことを記載するために使用される。
細胞の増殖および/または分化による障害の例は、癌、たとえば癌腫、肉腫、転移性の障害、および造血性の新生物障害、たとえば白血病を含む。
転移性腫瘍は、前立腺、結腸、肺、乳房、骨、および肝臓起源のものを含むがこれらに限定されない多くの原発腫瘍のタイプから生じうる。転移は、たとえば原発腫瘍から脱離した腫瘍細胞が血管内皮に付着し、周囲組織に侵入し、増殖して原発腫瘍から離れた部位に独立した腫瘍を形成して発生する。
「癌」の用語は、自律的増殖能を有する細胞をいう。このような細胞の例は、急速な増殖性の細胞増殖によって特徴づけられる異常な状態または症状を有する細胞を含む。本用語は、組織病理学的タイプまたは浸潤の段階にかかわらず、癌の増殖、たとえば腫瘍;発癌プロセス、転移性組織、および悪性形質転換細胞、組織、または器官を含むことが意味される。また、呼吸器の、心血管の、腎臓の、生殖器の、血液の、神経の、肝臓の、胃腸の、および内分泌系統などの、種々の器官系統の悪性腫瘍;ならびに大部分の大腸癌、腎細胞癌腫、前立腺癌、および/または睾丸腫瘍、肺の非小細胞癌腫、小腸の癌、および食道癌などの悪性腫瘍を含む腺癌を含む。「天然に生じる」癌は、被検者への癌細胞の移植によって実験的に誘導されるのではない任意の癌を含み、たとえば、自発的に生じる癌、癌原性物質(類)に対する患者の曝露によって引き起こされる癌、トランスジェニック発癌遺伝子の挿入または癌抑制遺伝子のノックアウトによって生じる癌、および感染、たとえばウイルス感染によって生じる癌を含む。「癌腫」の用語は、当該技術分野において認識されるものであり、上皮組織または内分泌組織の悪性腫瘍をいう。また、本用語は、癌肉腫を含み、これは、癌性であり肉腫性の組織からなる悪性腫瘍を含む。「腺癌」は、腺組織に由来する癌腫または認識できる腺構造を形成する腫瘍細胞のものをいう。
「肉腫」の用語は、当業者に認識され、間葉に由来する悪性腫瘍をいう。「造血性の新生物障害」の用語は、造血系起源の過形成性/新生物性の細胞に関与する疾患を含む。造血性の新生物障害は、骨髄系の、リンパ系の、もしくは赤血球系の系統、またはこれらの前駆細胞から生じうる。
本発明の方法および組成物を使用して治療されうる癌としては、たとえば、胃、結腸、直腸、口/咽頭、食道、喉頭、肝臓、膵臓、肺、乳房、子宮頚部、子宮体、卵巣、前立腺、精巣、膀胱、皮膚、骨、腎臓、脳/中枢神経系、頭部、首、および咽喉の癌;とりわけ、ホジキン疾患、非ホジキン白血病、肉腫、絨毛癌、およびリンパ腫が挙げられる。
癌を発症するリスクがあるとみなされた個体は、主に障害の何らかの形跡があらわれる前に予防的な治療を開始することができるため、本発明から特に利益を受けるであろう。「リスクがある」個体は、たとえば消費によって、たとえば吸入および/または摂取によって、感受性の高い(susceptable)個体の癌を促進することが統計学的に示されたレベルで、たとえば癌原性物質に曝露された個体を含む。また、紫外線に曝露され、あるいは環境、職業、および/または遺伝のためにリスクがある個体、ならびにポリープなどの前癌状態の徴候を示すものを含む。同様に、癌または転移巣形成の非常に初期の段階(すなわち、1つだけもしくはわずかな異常細胞だけが個体の体に、または個体の組織の特定の部位に存在する)の個体は、このような予防的治療から利益を受けるであろう。
当業者であれば、当該技術分野において既知の任意の方法によって、たとえば患者の病歴を鑑定すること、診断試験を行うこと、および/またはイメージング技術を使用することによって、患者が本明細書に記述した症状、たとえば癌に罹患しているか、またはリスクがあると医師(または診断される患者に適切な場合、獣医)によって診断され得ることを認識するであろう。
また、当業者であれば、一酸化炭素組成物は、患者を診断した(または、患者に対して一酸化炭素組成物を処方した)ものと同じ個人によって患者に投与される必要がないことを認識するであろう。一酸化炭素組成物は、たとえば診断および/もしくは処方する個人、ならびに/または患者自身を含む任意のその他の個人(たとえば、患者が自己投与できる場合)によって投与できる(および/または、投与を管理することができる)。
また、本発明の方法は、患者において望ましくない(たとえば、有害な)血管形成を阻害するため、そしてそれに関連する血管形成依存的/関連症状を治療するために使用することができる。本明細書に使用されるものとして、「血管形成」の用語は、組織または器官における新たな血管の生成を意味する。「血管形成依存的/関連症状」は、血管形成に依存的な、またはこれに付随する任意のプロセスまたは症状を含む。本用語は、癌に関与する症状、ならびに関与しないものを含む。血管形成依存的/関連症状は、望ましくない血管形成(たとえば、これにより生じるもの)、ならびに望ましい(たとえば、有益な)血管形成に関しうる。本用語は、たとえば固形腫瘍;腫瘍転移;良性腫瘍、たとえば血管腫、聴神経腫、神経線維腫、トラコーマ、および化膿性肉芽腫;リウマチ様関節炎、狼蒼、およびその他の結合組織障害;乾癬;酒さ;眼球血管原性疾患、たとえば糖尿病性網膜症、未熟児網膜症、黄斑変性症、角膜移植後拒絶反応、血管新生緑内障、水晶体後線維増殖症、ルベオーシス;オスラー-ウェーバー症候群;心筋の血管形成;プラーク血管新生;末梢血管拡張;血友病関節炎(hemophiliac joint);血管線維腫;ならびに創傷肉芽形成を含む。血管形成が関与するその他のプロセスは、再生および創傷の治癒を含む。その抗VEGF特性のために、COは、内皮細胞の過剰または異常な刺激による疾患の治療にも有用であり得る。このような疾患には、たとえば腸管の癒着、アテローム性動脈硬化症、強皮症、および過形成性瘢痕、たとえばケロイド、ならびにVEGF刺激に対して感受性の内皮細胞癌を含む。
患者の癌、血管形成依存的/関連症状(たとえば癌以外の症状)を治療するために、または望ましくない血管形成を阻害するために有効なCOの量は、たとえば医師または獣医師により、患者が、これらの疾患もしくは症状のいずれかに罹患していると、または患者がこのような疾患もしくは症状を発症する可能性の増大に関連したいずれかの危険因子を有すると(たとえば、患者が、発癌物質に最近曝露されたか、されているか、またはされるであろうと)診断された日に、患者に投与する(または処方する)ことができる。患者は、10ppm〜1000ppm、たとえば約100ppm〜約800ppm、約150ppm〜約600ppm、または約200ppm〜約500ppmの範囲の濃度でCOを吸入することができる。好ましい濃度は、たとえば、約30ppm、50ppm、75ppm、100ppm、125ppm、200ppm、250ppm、500ppm、750ppm、または約1000ppmを含む。COは、断続的にまたは継続的に患者に投与することができる。COは、少なくとも約1、2、4、6、8、10、12、14、18、もしくは20日、または20日を超えて、たとえば1、2、3、5、もしくは6ヶ月、または患者が症状もしくは疾患の症候をもはや示さなくなるまで、または患者がもはや症状もしくは疾患のリスクがないと診断されるまでの間、投与することができる。所与の日に、COは、1日中継続的にまたは断続的に、たとえば1日に1回のCO吸入(高濃度で使用される場合)、もしくは1日に23時間まで、たとえば1日に20、15、12、10、6、3、もしくは2時間まで、または1日に1時間までで投与することができる。
患者が、化学療法、放射線治療、免疫療法、遺伝子治療、および/または手術によって治療することを必要とする場合(たとえば、医師または獣医によって処方されるので)、患者は、化学療法、放射線治療、および/または手術を施す前に、間に、および/または後にCO(たとえば、ガス状のCO組成物)で治療することができる。たとえば、化学療法、免疫療法、遺伝子治療、および放射線治療に関して、COは、化学療法、免疫療法、遺伝子治療、または放射線治療が施される0〜20日前に開始して(それぞれ個別の投与前に多回投与が与えられる)、たとえば投与前の少なくとも約30分、たとえば約1、2、3、5、7、もしくは10時間、または約1、2、4、6、8、10、12、14、18、もしくは20日、または20日を超えて開始して、断続的にまたは継続的に患者に投与することができる。または、もしくは加えて、COは、化学療法、免疫療法、遺伝子治療、または放射線治療が施されるのと同時に患者に投与することができる。または、もしくは加えて、COは、化学療法、免疫療法、遺伝子治療、または放射線治療を施した後に、たとえば治療直後に開始して、約1、2、3、5、7、もしくは10時間、または約1、2、5、8、10、20、30、50、もしくは60日、1年、無期限に、またはCOの投与がもはや必要でないと医師が決定するまで、断続的にまたは継続的に続けて、患者に投与することができる。
手術的手技に関して、COは、手術的手技が行われる前に、間に、および/または後に、全身または局所的に患者に投与することができる。患者は、10ppm〜1000ppm、たとえば約100ppm〜約800ppm、約150ppm〜約600ppm、または約200ppm〜約500ppmの範囲の濃度でCOを吸入することができる。好ましい濃度は、たとえば約30ppm、50ppm、75ppm、100ppm、125ppm、200ppm、250ppm、500ppm、750ppm、または約1000ppmを含む。COは、手技の前に、1時間、2時間、3時間、4時間、6時間、12時間、または約1、2、4、6、8、10、12、14、18、もしくは20日、または20日を超えて、断続的にまたは継続的に患者に投与することができる。これは、手術の直前の期間に、および選択的に手技を通して連続して投与することができ、または投与は手術開始の少なくとも15分前に(たとえば、手術開始の少なくとも30分、1時間、2時間、3時間、6時間、または24時間前に)やめることができる。または、もしくは加えて、COは、たとえば吸入および/または局所的な投与によって手技の間に患者に投与することができる。または、もしくは加えて、COは、手技の後に、たとえば手技の完了直後に開始して、約1、2、3、5、7、もしくは10時間、または約1、2、5、8、10、20、30、50、もしくは60日、1年、無期限に、または手技の完了後に患者がもはや癌に罹患していないか、もしくはリスクがなくなるまで続けて、患者に投与することができる。
ガス状組成物の調製
一酸化炭素組成物は、ガス状の一酸化炭素組成物であってもよい。本発明の方法において有用な圧縮または加圧されたガスは、任意の商業的な供給元から得ることができ、圧縮ガスを貯蔵するのに適した任意のタイプの容器に入っていてよい。たとえば、圧縮または加圧されたガスは、医療用の、酸素などの圧縮ガスを供給する任意の供与源から得ることができる。用語「医療グレード」のガスは、本明細書に使用されるものとして、本明細書で定義したように患者に投与するために適したガスをいう。本発明の方法において使用されるCOを含む加圧されたガスは、所望の最終組成の全てのガス(たとえば、CO、He、NO、CO2、O2、N2)が、NOおよびO2が共に貯蔵することができないことを除いては、同じ容器中にあるように提供することができる。選択的に、本発明の方法は、個々のガスを含有する複数の容器を使用して行うことができる。たとえば、一酸化炭素を含む単一の容器を、その他のガスと共に、または伴わずに提供することができ、この内容物は、選択的に、大気と、またはその他の容器、たとえば酸素、窒素、二酸化炭素、圧縮空気、またはその他の任意の適切なガスもしくはこれらの混合物を含む容器の内容物と混合することができる。
本発明に従って患者に投与されるガス状組成物は、典型的には、重量で0%〜約79%の窒素、重量で約21%〜約100%の酸素、および重量で約0.0000001%〜約0.3%(約1ppbまたは0.001ppm〜約3,000ppmに相当する)の一酸化炭素を含む。好ましくは、ガス状組成物中の窒素の量は、重量で約79%、酸素の量は重量で約21%、および一酸化炭素の量は、重量で約0.0001%〜約0.25%、好ましくは少なくとも約0.001%、たとえば少なくとも重量で約0.005%、0.01%、0.02%、0.025%、0.03%、0.04%、0.05%、0.06%、0.08%、0.10%、0.15%、0.20%、0.22%、または0.24%である。一酸化炭素の好ましい範囲は、重量で0.005%〜約0.24%、約0.01%〜約0.22%、約0.015%〜約0.20%、約0.08%〜約0.20%、および約0.025%〜約0.1%を含む。0.3%(1%以上など)を超える一酸化炭素濃度を有するガス状一酸化炭素組成物は、適用に応じて、短期間(たとえば、1または数呼吸)使用してもよい点に留意されたい。
ガス状一酸化炭素組成物は、一酸化炭素ガスを含む雰囲気を生じさせるために使用してもよい。適切なレベルの一酸化炭素ガスを含む雰囲気は、例えば一酸化炭素ガスを含む加圧されたガスを含む容器を提供し、容器からチャンバーまたは空間に加圧されたガスを放出させて、チャンバーまたは空間に一酸化炭素ガスを含む雰囲気を形成することによって作製することができる。または、有意なレベルの一酸化炭素に曝露される部屋の中の者が患者のみであることを確実にして、呼吸マスクまたは呼吸管に達する装置にガスを放出することにより、呼吸マスクまたは呼吸管中に一酸化炭素ガスを含む雰囲気を生じさせることができる。
雰囲気または換気循環路中の一酸化炭素レベルは、当該技術分野において既知の任意の方法を使用して、測定またはモニターすることができる。このような方法は、電気化学的検出、ガスクロマトグラフィー、放射性同位元素計測、赤外線吸収、比色、および選択膜に基づいた電気化学的方法を含む(たとえば、Sundermanら、Clin. Chem. 28: 2026-2032, 1982; Ingiら、Neuron 16: 835-842, 1996を参照されたい)。副百万分率(sub-parts per million)の一酸化炭素レベルは、たとえばガスクロマトグラフィーおよび放射性同位元素の計測によって検出することができる。さらに、ppm未満の範囲の一酸化炭素レベルは、中赤外線(midinfrared)ガスセンサーによって生物組織において測定することができることが、当該技術分野において既知である(たとえば、Morimotoら、Am. J. Physiol. Heart. Circ. Physiol 280: H482-H488, 2001を参照されたい)。一酸化炭素センサーおよびガス検出装置は、多くの商業的な供与源から広く入手可能である。
液体組成物の調製
一酸化炭素組成物はまた、液状一酸化炭素組成物であってもよい。液体は、ガスを液体に溶解させるための当該技術分野において既知の任意の方法によって、一酸化炭素組成物とすることができる。たとえば、液体は、いわゆる「CO2インキュベータ」に配置し、液体中の一酸化炭素が所望の濃度に達するまで、好ましくは二酸化炭素とバランスをとって、一酸化炭素の連続流通系に曝露することができる。別の例として、液体中の一酸化炭素が所望の濃度に達するまで、一酸化炭素ガスを液体中に直接「通気する」ことができる。所与の水溶液に溶解することができる一酸化炭素の量は、温度の減少と共に増大する。さらに別の例として、適切な液体を、ガス拡散が可能な管であって、一酸化炭素を含む雰囲気を通過する管に通してもよい(たとえば、体外の膜酸素装置などの装置を利用する)。一酸化炭素が液体中に拡散して、液状の一酸化炭素組成物ができる。
生きている動物に導入することが企図されるこのような液体組成物は、動物に導入される時点において、37℃または約37℃である可能性が高い。
液体は、患者に投与するために適した当業者に既知の任意の液体であることができる(例えば、Oxford Textbook of Surgery, Morris and Malt, Eds., Oxford University Press (1994)を参照されたい)。一般に、液体は水溶液である。溶液の例は、リン酸緩衝食塩水(PBS)、Celsior(商標)、Perfadex(商標)、コリンズ溶液、クエン酸溶液、およびウィスコンシン大学(UW)溶液を含む(Oxford Textbook of Surgery, Morris and Malt, Eds., Oxford University Press (1994))。本発明の1つの態様において、液体は、リンゲル溶液、たとえば、乳酸化リンゲル溶液、または患者に注入するために使用することができるその他の任意の液体である。もう1つの態様において、液体は、血液、たとえば全血を含む。血液は、完全にまたは部分的に一酸化炭素で飽和することができる。
任意の適切な液体を、ガス・ディフューザーを介して、設定された一酸化炭素濃度に飽和することができる。または、設定されたレベルの一酸化炭素を含むように品質制御された予め作製された溶液を使用することができる。用量の正確な制御は、一酸化炭素アナライザーに接続されたガス透過性の液体不浸透性の膜による測定を介して達成することができる。溶液は、所望の有効濃度に飽和させ、これらのレベルに維持することができる。
一酸化炭素組成物による患者の治療
患者は、患者にガスおよび/または液体を投与する技術分野において既知の任意の方法によって、一酸化炭素組成物で治療することができる。一酸化炭素組成物は、たとえば、癌のリスクがあると診断され、または決定された患者に処方および/または投与することができる。本発明は、患者に対して(たとえば、吸入および/または摂取によって)液体またはガス状の一酸化炭素組成物を全身投与すること、ならびにインサイチューで患者の器官に対して(たとえば、摂取、ガス注入、および/または腹腔に導入することによって)組成物を局所投与することを想定する。組成物は、治療される患者に応じて、いずれの者、たとえば保健医療の専門家、獣医、または管理人(たとえば、動物(たとえば、イヌもしくはネコ)の飼主)によって、および/または患者がそうすることができる場合には患者自身によって、投与および/または管理することができる。
一酸化炭素の全身送達
ガス状一酸化炭素組成物は、患者、たとえば癌のリスクがあると診断または決定された患者に対して全身に送達することができる。ガス状の一酸化炭素組成物は、一般的に口または鼻を通過して肺に吸入することによって投与され、ここで一酸化炭素が容易に患者の血流に吸収される。治療的ガス状組成物に利用される活性化合物(CO)の濃度は、一酸化炭素の吸収、分布、不活性化、および排出(一般に、呼吸による)の割合、ならびに当業者に既知のその他の因子に依存する。任意の特定の被検者に対して、特定の投与計画を個体の必要に従った期限および組成物を投与または投与を監督する者の専門的な確定診断を通じて適合させるべきであること、ならびに本明細書に記載した濃度範囲は、例示するだけであり、本発明の範囲または実施を限定することは企図されないことは、さらに理解されるはずである。治療は、モニターすることができ、CO用量は、患者の最適な治療を確保するように調整することができる。たとえば、患者の障害の重篤さまたは持続性に応じて、一酸化炭素の急性の、亜急性の、および慢性の投与が本発明によって想定される。一酸化炭素は、症状を治療し、企図された薬理学的または生物学的な効能を発揮するために十分な期間(無期限を含む)、患者に送達することができる。
以下は、患者にガス状一酸化炭素組成物を投与するために利用することができる方法および装置の一部の例である。
人工呼吸器
医薬グレードの一酸化炭素(濃度は、変更することができる)は、圧縮ガスの標準的なタンク中において空気または酸素を含有する別のガスと混合されたものを購入することができる(たとえば、21%O2、79%N2)。これは非反応性であり、本発明の方法に必要とされる濃度は、可燃性の範囲(空気中に10%)よりも十分に下である。病院の場では、ガスは、おそらくベッドサイドに送達され、ここで、ppm(百万分率)の所望の濃度に、ブレンダーで酸素または室内の空気と混合されると考えられる。患者は、患者の快適度および必要に基づいた流速に設定された人工呼吸器でガス混合物を吸入する。これは、肺グラフィクス(pulmonary graphics)(すなわち、呼吸数、一回呼吸量、その他)によって決定される。患者が所望の量よりも多くの不必要な一酸化炭素を受けることを防止するための安全装置機構(類)を、送達システム中にデザインすることができる。患者の一酸化炭素レベルは、(1)カルボキシヘモグロビン(COHb)(これは静脈血で測定することができる)、および(2)人工呼吸器のサイドポートから収集される吐き出される一酸化炭素、を調査することによってモニターすることができる。一酸化炭素の曝露は、患者の健康状態に基づいて、およびマーカーに基づいて適合させることができる。必要に応じて、一酸化炭素は、100%のO2吸入に切り替えることによって患者から除去することができる。一酸化炭素は、代謝されず;したがって、吸入されるものは何でも、CO2に変換されるごくわずかな割合を除いて、最終的に吐き出される。また、一酸化炭素は、結果として生じる低酸素状態を伴わずに一酸化炭素の治療的送達を提供するために、任意のレベルのO2を混合することができる。
フェースマスクおよびテント
一酸化炭素を含有するガス混合物を上記のとおりに調製して、フェースマスクまたはテントを使用して患者に吸入させる。吸入された濃度は、変更することができ、単に100%のO2に切り替えることによって除去することができる。一酸化炭素レベルのモニタリングは、高すぎる濃度の一酸化炭素の吸入を防止するための安全装置を有するマスクまたはテントで、又はその近くで行う。
携帯型吸入器
圧縮一酸化炭素は、例えば病院の場にいないレシピエントの断続的な治療を可能にするために携帯型吸入器にパックして、測定された用量を吸入することができる。異なる濃度の一酸化炭素を容器にパックすることができる。装置は、オンオフのバルブおよび管を有する適切に希釈されたCOの小さなタンク(たとえば5kg以下)のような単純なものとすることができ、患者は、ここから標準的な療法に従って、または必要に応じてCOを吸入する。
静脈内の人工肺
O2送達およびCO2除去のために設計された人工肺(血液中のガス交換のためのカテーテル装置)は、一酸化炭素送達のために使用することができる。カテーテルは、移植されたときに、大静脈の1つに存在し、全身送達のために、または局部において、所与の濃度で一酸化炭素を送達することが可能である。送達は、腫瘍部位に短期間で高濃度の一酸化炭素を局部的に送達してもよく(この高濃度は、血流において迅速に希釈される)、または低濃度の一酸化炭素に対して比較的長期間曝露することができる(たとえば、Hattlerら、Artif. Organs 18 (11): 806-812, 1994; およびGolobら、ASAIO J. 47 (5): 432-437, 2001を参照されたい)。
基準気圧チャンバー
特定の例では、一酸化炭素に患者全体を曝露することが望ましい。患者を、一酸化炭素でいっぱいにした気密チャンバー内に入れる(患者を害しないレベルで、または傍観者が曝露されるリスクがない許容されるリスクを有するレベルで)。曝露の完了の際に、チャンバーを空気で洗浄することができ(たとえば、21%O2、79%N2)、試料を一酸化炭素アナライザーによって解析して、患者が曝露システムから出る前に一酸化炭素の残留がないことを確実にすることができる。
液状CO組成物の全身送達
本発明は、一酸化炭素を含む水溶液を、患者に全身送達するために、たとえば経口送達するために、ならびに/または患者へ、たとえば静脈内に、動脈内に、腹腔内に、および/もしくは皮下に注入することによって、作製できることをさらに想定する。たとえば、CO飽和リンゲル溶液などの液状のCO組成物を、癌に罹患しているか、またはリスクのある患者に注入することができる。または、もしくは加えて、COで部分的または完全に飽和した全血(または部分血)を患者に注入することができる。
また、本発明は、ガス状CO組成物または液状CO組成物の用量を送達することができる薬剤(たとえば、COを放出するガム、クリーム、軟膏、ロゼンジ、またはパッチ)を利用し得ることを想定する。
一酸化炭素による器官の局所治療
または、もしくは加えて、一酸化炭素組成物は、器官、たとえば皮膚および内臓に直接適用することができる。ガス状の組成物は、患者の器官を治療するために、患者の体の内部および/または外部に直接適用することができる。ガス状の組成物は、患者にガスを吹き込むための当該技術分野において既知の任意の方法によって、患者の内臓に直接適用することができる。たとえば、ガス、たとえば二酸化炭素は、ラプロスコープによる(laproscopic)手技の際の調査を容易にするために、患者の腹腔に吹き込むことが多い(たとえば、Oxford Textbook of Surgery, Morris and Malt, Eds., Oxford University Press (1994)を参照されたい)。当業者であれば、患者の内臓に直接一酸化炭素組成物を投与するために、同様の手順を使用することができることを認識するであろう。皮膚は、たとえば基準気圧チャンバー(上記した)内でガス状の組成物に対して患部皮膚を曝露することによって、および/または皮膚上に直接一酸化炭素組成物を吹き付けることによって、ガス状の組成物で局所的に治療することができる。患者がガスを吸入していない場合は、ガス状の組成物中のCOの濃度は、所望の高濃度、たとえば0.25%〜約100%であり得る。
また、液状の一酸化炭素組成物は、患者の器官に局所的に投与することができる。液状形態の組成物は、患者に液体を投与するための当該技術分野において既知のいずれの方法によっても投与することができる。ガス状組成物のように、液状組成物は、患者の器官を治療するために、体の内部および/または外部に直接適用することができる。たとえば、液状組成物は、たとえば患者に水性一酸化炭素組成物のカプセル化されたか、またはカプセル化されていない製剤を摂取させることにより、経口で投与することができる。もう1つの例として、溶解されたCOを含む液体、たとえば塩類溶液を、ラプロスコープによる(laproscopic)手技の際に患者の腹腔に注射することができる。または、もしくは加えて、インサイチュー曝露または器官は、当該技術分野において既知の任意の方法によって、たとえば、手術の間に液状の一酸化炭素組成物で器官のインサイチュー洗浄を行うによって行うことができる(Oxford Textbook of Surgery, Morris and Malt, Eds., Oxford University Press (1994)を参照されたい)。皮膚は、たとえば皮膚に液状組成物を注入することによって液状組成物で局所的に治療することができる。さらなる例として、皮膚は、皮膚の表面に直接液状組成物を適用することによって、たとえば皮膚に液体を落とすもしくは吹き付けることによって、および/または液状組成物に皮膚を浸すことによって局所的に治療することができる。眼、口、咽喉、膣、頸部、尿路、結腸、および肛門などの外部から到達できるその他の表面は、液状組成物で局所的に同様に治療することができる。
ヘムオキシゲナーゼ-1およびその他の化合物の使用
また、本発明は、一酸化炭素の投与と連携して、ヘムオキシゲナーゼ-1(HO-1)を誘導、発現、および/または投与することが想定される。HO-1は、患者においてHO-1を誘導もしくは発現することによって、または直接患者に外因性のHO-1を投与することによって患者に提供することができる。本明細書に使用されるものとして、「誘導する(される)」の用語は、単離された細胞または組織、器官、もしくは動物の細胞に、細胞自体の内因性の(たとえば、遺伝子組換でない)タンパク質をコードする遺伝子を使用して、タンパク質、たとえばHO-1の産生の増大を生じさせることを意味する。
HO-1は、当該技術分野において既知の任意の方法によって患者において誘導することができる。たとえば、HO-1の産生は、ヘミンによって、鉄プロトポルフィリンによって、またはコバルトプロトポルフィリンによって誘導することができる。また、重金属、サイトカイン、ホルモン、一酸化窒素(NO)、COCl2、内毒素、および熱ショックを含む種々の非ヘム薬剤もHO-1発現の強い誘導因子である(Otterbeinら、Am. J. Physiol. Lung Cell Mol. Physiol. 279: L1029-L1037, 2000; Choiら、Am. J. Respir. Cell Mol. Biol. 15: 9-19, 1996; Maines, Annu. Rev. Pharmacol. Toxicol. 37: 517-554, 1997;およびTenhunenら、J. Lab. Clin. Med. 75: 410-421, 1970)。また、HO-1は、過酸化水素、グルタチオン枯渇剤(depletor)、UV照射、および酸素過剰を含む、酸化的ストレスの原因となる種々の薬剤および条件によって高度に誘導される(Choiら、Am. J. Respir. Cell Mol. Biol. 15: 9-19, 1996; Maines, Annu. Rev. Pharmacol. Toxicol. 37: 517-554, 1997;およびKeyseら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86: 99-103, 1989)。「HO-1の誘導因子を含む薬学的組成物」は、患者においてHO-1を誘導することができる任意の薬剤、たとえば上記した任意の薬剤、たとえばNO、ヘミン、鉄プロトポルフィリン、および/またはコバルトプロトポルフィリンを含む薬学的組成物を意味する。
細胞におけるHO-1発現は、遺伝子導入を介して増大させることができる。本明細書において使用されるものとして、「発現する(される)」の用語は、単離された細胞または組織、器官、もしくは動物の細胞に、外因的に投与された遺伝子(たとえば組換遺伝子)を使用して、タンパク質、たとえばHO-1またはフェリチンの産生の増大を生じることを意味する。HO-1またはフェリチンは、あらゆる免疫反応を最小にするために、好ましくは患者と同種(たとえば、ヒト、マウス、ラット、その他)である。発現は、構成的プロモーター(たとえば、サイトメガロウイルス・プロモーター)または組織特異的プロモーター(たとえば、乳房の細胞のためにはミルク・ホエー・プロモーターもしくは肝細胞のためにはアルブミン・プロモーター)によって駆動することができる。HO-1またはフェリチンをコードする適切な遺伝子治療ベクター(たとえば、レトロウイルス、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス(AAV)、ポックス(たとえば、ワクシニア)ウイルス、ヒト免疫不全症ウイルス(HIV)、マウスの微小ウイルス、B型肝炎ウイルス、インフルエンザウイルス、単純ヘルペスウイルス-1、およびレンチウイルス)は、本明細書に記述された障害または症状を治療するために適切な位置に、経口的に、吸入によって、または注射によって患者に投与される。症状の部位に、たとえば腫瘍および/または腫瘍が発生しているかもしくは発達し始めている器官に直接局所投与することが特に好ましい。同様に、HO-1またはアポフェリチンをコードするプラスミドベクターは、たとえばリポソームまたは微小粒子中、裸のDNAとして投与することができる。
さらに、外因性のHO-1タンパク質は、当該技術分野において既知の任意の方法によって直接患者に投与することができる。外因性のHO-1は、上記の通りに患者にHO-1を誘導もしくは発現することに加えて、またはその代わりとして直接投与することができる。HO-1タンパク質は、たとえばリポソーム中に、および/または融合タンパク質として、たとえばTAT融合タンパク質(たとえば、Becker-Hapakら、Methods 24, 247-256 (2001)を参照されたい)として、患者に送達することができる。
または、もしくは加えて、HO-1による代謝産物のいずれか、たとえばビリルビン、ビリベルジン、鉄、および/またはフェリチンを、症状または障害を予防または治療するために、一酸化炭素と組み合わせて患者に投与することができる。さらに、本発明は、フェリチン、たとえばデスフェロキサミン(DFO)、鉄デキストラン、および/またはアポフェリチン以外の鉄結合性の分子を、患者に投与し得ることを想定する。さらに、本発明は、これらの産物の分解を触媒する酵素(たとえば、ビリベルジンレダクターゼ)を阻害して、所望の効果を生成/増強し得ることを想定する。上記のものはいずれも、たとえば経口的に、静脈内に、腹腔内に、または局所的に投与することができる。
本発明は、化合物の投与後に体にCOを放出する化合物(たとえば、CO放出化合物、たとえば光励起性のCO放出化合物)、たとえばジマンガンデカカルボニル、トリカルボニルジクロロルテニウム(II)二量体、および塩化メチレン(たとえば400〜600mg/kgの間、たとえば約500mg/kgの用量で)を本発明の方法において使用することもでき、カルボキシヘモグロビンおよびCO供与ヘモグロビン代用物も使用できることを想定する。
上記のものは、任意の方法によって、たとえば経口、腹腔内、静脈内、または動脈内の投与によって患者に投与することができる。上記の化合物はいずれも、局所的におよび/または全身的に、ならびに任意の組み合わせで、患者に投与することができる。
併用療法
また、本明細書に記述した症状および障害(たとえば癌)を治療するために、少なくとも1つのその他の治療、たとえば化学療法、放射線治療、免疫療法、遺伝子治療、および/または手術と組み合わせて、患者にCOを投与することが本発明によって想定される。たとえば、COは、患者から癌組織を除去するための手術と組み合わせて、本明細書に記述される任意の方法を使用して患者に投与することができる。または、もしくは加えて、本明細書に記述される治療は、化学療法と組み合わせて投与することができる。化学療法は、以下のクラスの任意の化合物を投与することを含み得る:アルキル化剤、代謝拮抗剤、たとえば葉酸アンタゴニスト、プリンアンタゴニスト、および/またはピリミジンアンタゴニスト;紡錘体毒、たとえばビンカ(たとえば、パクリタキセル)およびポドフィロトキシン;抗生物質、たとえばドキソルビシン、ブレオマイシン、および/またはマイトマイシン;ニトロソ尿素;無機イオン、たとえばシスプラチン;生物学的な反応の修飾因子、たとえば腫瘍壊死因子α(TNF-α)およびインターフェロン;酵素、たとえばアスパラギナーゼ;標的化部分と結合されたタンパク質毒素;アンチセンス分子;ならびにホルモン、たとえばトモキシフェン(tomoxifen)、ロイプロリド、フルタミド、およびメゲストロール。または、もしくは加えて、本明細書に記述される治療は、放射線治療、たとえばγ照射、中性子ビーム、電子ビーム、および/または放射性同位元素の使用と組み合わせて投与することができる。または、もしくは加えて、本明細書に記述される治療は、免疫療法、たとえば特異的なエフェクター細胞、腫瘍抗原、および/または抗腫瘍抗体の投与と組み合わせて患者に投与することができる。または、もしくは加えて、本明細書に記述される治療は、遺伝子治療、たとえば腫瘍抗原および/またはサイトカインをコードするDNAの投与と組み合わせて患者に投与することができる。癌を治療するための方法、たとえば手術、化学療法、免疫療法、および放射線療法は、The Merck Manual of Diagnosis and Therapy, 17th Edition, Section 11, Chapters 143 and 144により完全に記述されており、この内容は全体が明白に参照として本明細書に組み入れられる。
本発明は、以下の実施例によって一部が例示されているが、これらはいかなる形であれ本発明を限定するものとして考慮されない。
実施例1. COは、インビボおよびインビトロの両方で腫瘍および癌細胞の増殖を阻害し、血管形成を阻害する
動物
ヒト腫瘍研究のために、雌性SCIDマウス(体重20〜30g)をTaconic(White Plains, NY)から購入し、実験の前に1週間順応させた。マウスの腫瘍およびマトリゲル(matrigel)研究のために、雄性CBAおよびC57B1/6マウス(体重25〜30g)をJackson Labs(Bar Harbor, ME)から購入し、こちらも実験の前に1週間順応させた。
細胞株
A549と称するヒト腺癌細胞株、AC29と称するマウスの中皮腫細胞株、およびHCTと称するヒト大腸癌細胞株を、本明細書に記述する研究のために利用した。
CO曝露
細胞培養およびマウスを250ppmの濃度のCOに曝露した。簡単に述べると、空気中の1%のCOを空気(21%酸素)とステンレス鋼混合シリンダ中で混和し、次いで12L/分の流速で、3.70ft3のガラス曝露チャンバーに流した。COアナライザー(Interscan、Chatsworth、CA)を使用してチャンバー中のCOレベルを継続的に測定した。CO濃度は、常に250ppmに維持した。細胞培養およびマウスを必要に応じて曝露チャンバーに配置した。
全体的な手順
VEGFレベルのためのELISAキットは、R&D Systemsから購入し、製造業者の説明書に従って使用した。
当該技術分野において既知の標準的な方法によって、タンパク質発現を調べるために、免疫ブロットを行った。抗体は、Santa Cruz、StressGen、およびCell Signalingから購入した。
[3H]チミジン取り込み研究のためには、細胞を一晩血清枯渇させて、次いで5mCi/ml[3H]チミジンを含む20%の血清で刺激した(New England Nuclear, Boston, MA)。[3H]チミジン取り込みは、シンチレーション分光計測によって測定した。
COは、インビトロで癌細胞の増殖を阻害する
培養における細胞の増殖速度に対するCOの効果を研究するために、ヒトおよびマウス癌細胞株を使用した。ヒト腺癌細胞(A549)、マウス中皮腫細胞(AC29)、ならびにヘムオキシゲナーゼ-1(HO-1)遺伝子によって形質転換されたA549およびAC29細胞(細胞はHO-1を過剰発現するようになる)を培養において低レベルのCO(250ppm)に曝露した。4日の成長曲線を作製した。COプラス空気に曝露した細胞は、HO-1を過剰発現する細胞と同様の増殖パターン、たとえば対照と比較して3日目までに細胞数の>40%の減少を示した(データ示さず)。コンフルエンシーは、有意に減少した割合であるものの、最終的に達成されたので、これらの数の減少は、毒性によるものではなかった。
図1は、COがAC29マウス中皮腫癌細胞の増殖を阻害することを図示する6日の成長曲線である。5日目に、COに曝露された細胞培養をCO含有雰囲気から取り出すと、その後は、通常の割合で増殖が見られた。
COおよびHO-1は、インビボで腫瘍増殖を抑制する
HO-1およびCOが腫瘍増殖を阻害する能力を評価するために、腫瘍増殖のマウスのモデルを使用した。3つのマウス腫瘍増殖モデルを利用した。
第1は、中皮腫(AC29)モデルであって、CBAマウスに1×106個のAC29細胞を腹腔内に注入し、空気に、または250ppmのCOを含有する雰囲気に6週間継続的に曝露したときの生存をモニターした。図3から分かるように、COに曝露したマウスは、空気単独に曝露したマウスよりも長く生存した。COに曝露されたマウスの生存率は、空気に曝露されたマウスと比較して、90%を超えて増大した。図3において示した矢印は、COに曝露されたマウスの半分がCOチャンバーから取り出された時点を示す。マウス生存に対するCOの効果は、COに対する継続的な曝露を必要とするかどうかを決定するために、その時点においてマウスの半分を取り出した。COを含有する雰囲気から除去された有意な数のマウスが(50%、p<0.02)、実験終了後にも生存したままであったが、空気で処置したマウスは、全て36日までに死んだ。各群のマウスの数は、12〜20匹であった。
もう一つの実験において、COに曝露されたマウスが65日を超えて生存したことが示された(データ示さず)。さらに、図4に示したように、中皮腫細胞注射の後、CO処置を1週間延期したときでも、CO曝露はマウスの生存を延長した。
第2のモデルは、腺癌(A549)モデルであって、SCIDマウスに1×106個のA549細胞を皮下に注射した。これらの動物を、空気に、または250ppmのCOに6週間継続的に曝露した。6週間後、マウスに生じた腫瘍の体積を評価した。図8から分かるように、腫瘍体積は、空気に曝露されたマウスと比較して、COに曝露されたマウスにおいて有意に少なかった(50%を超えて少ない)。
第3のモデルもまた、A549モデルであって、マウスに、HO-1を過剰発現するように形質転換されたA549細胞(HO-1クローンA5およびL1)を注入した。6週間後、マウスに生じた腫瘍の大きさおよび体積を評価した。図2に示したように、A549 HO-1細胞を注射したマウスは、ベクター(Neo)および野生型(Wt)細胞の対照に対して腫瘍体積の減少を示した。腫瘍増殖に対するHO-1の過剰発現の阻害作用は、HO-1の阻害剤であるスズプロトポルフィリンの用量(50μmol/kgを皮下に(s.c.))のマウスへの投与によって可逆的であることが示された(データ示さず)。ウエスタンブロット解析を使用して、体積の相対的な減少を決定し、サイクリンD1(細胞増殖の調節に関与するタンパク質)の発現の相対的な減少と相関させためにた(データ示さず)。サイクリンD1は、増殖細胞において高度に発現され、サイクリンD1発現の減少は、細胞増殖が阻害されていることを示す。
癌細胞増殖のCO阻害の機構
また、COが引き起こす阻害の細胞機構を研究した。COで誘導される増殖停止がcGMP依存的であるかどうかを調査するために、A549細胞を、空気、CO、CO+ODQ、またはCO+Rp-8-BRに曝露した。ODQは、選択的にグアニル酸シクラーゼを阻害する化合物であり、Rp-8-Brは、競合的にcGMPシグナリング経路を阻害するcGMPの不活性アナログである。細胞が増殖する能力は、細胞による[3H]チミジンの取込みを測定することによって決定した(図5)。細胞は、血清および[3H]チミジン(5mCi/ml)の添加の前に3時間CO(250ppm)に曝露した。血清および[3H]チミジンの添加後、細胞を24時間CO中で維持した。次いで、細胞をリンスして、固定し、シンチレーション分光分析によって検査した。図5から分かるように、空気、CO+ODQ、またはCO+Rp8-BRに曝露されたA549細胞は、CO単独に曝露された細胞と比較して、より多くの[3H]チミジンの取込みを示した。これらのデータは、COで誘導される増殖停止がcGMP依存的であることを示す。
p21がCOで誘導される増殖停止に関与するかどうか決定するために、野生型(Wt)HTC細胞および細胞増殖を制御することが知られている遺伝子p21欠損(p21-/-)のHTC細胞を、空気またはCOに曝露した(図6)。[3H]チミジン取込みによって示されるように、COで誘導された増殖停止は、p21を欠損したHTC細胞において、あまり著しくないようである。
COで誘導される、癌細胞における種々の増殖/細胞周期タンパク質の発現の変化を研究するために、A549細胞を空気またはCO(250ppm)に24時間曝露した。この曝露期間の後、細胞可溶化物を細胞から収集し、可溶化物中のタンパク質発現の変化を免疫ブロットによって検査した。COは、p21、p27、増殖性細胞核抗原(PCNA)、Cdc25b、およびサイクリンD1の発現の変化を引き起こすことが観察され、これらは全て、細胞の成長および増殖に関与している(図9Aおよび9B)。
COは、cGMP依存的な細胞周期のGl/S期の細胞増殖を阻害するようである。CO作用の機構は、p21、p27、サイクリンD1、PCNA、Cdc25b、およびp38 MAPキナーゼのシグナル伝達(アップレギュレートされる)の調整に関与するようである(データ示さず)。
COは、血管内皮成長因子(VEGF)の産生および血管形成を阻害する
COがVEGF(血管増殖を促進することによって血管形成に寄与する成長因子)の産生を阻害するかどうかを研究した。A549細胞をインビトロで24〜48時間、空気またはCOプラス空気に曝露し、A549細胞によるVEGF産生を酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)を使用して検出した。図7に示したように、COプラス空気に曝露された細胞は、空気単独に曝露された細胞よりも有意に少ないVEGFを産生した。
血管形成に対するCO(250ppm)の効果をMatrigel(商標)インビトロ血管形成アッセイ法を使用して研究した。20ng/mlの成長因子(FGF)およびヘパリンを含む可溶化された基底膜マトリックス(Matrigel(商標))をC57/B16マウスの皮下に移植した。次いで、マウスを空気または空気中のCOに2週間曝露した。2週間後、Matrigel(商標)を除去して検査した。空気単独に曝露されたマウスは、血管形成の初期段階を示したが、空気中のCOに曝露されたマウスは、新たな血管増殖を示さなかった(データ示さず)。
別の実験において、20ng/mlの成長因子(FGF)およびヘパリンを含むMatrigel(商標)沈着物をC57/B16マウスの皮下に移植し、マウスを空気または空気中のCO(250ppm)に21日間曝露した。切除された皮下におけるFGF-Matrigel沈着物から、ヘマトキシリンおよびエオジン染色されたパラフィン切片の顕微写真を調製した。血液で満たされた毛細血管に組織化されている浸潤血管細胞の最前部と同様に、空気曝露されたマウスからの沈着物において顕著な血管形成が明らかであった(データ示さず)。CO処置したマウスに由来する沈着物には、血管形成は明らかでなく、これらの沈着物中の細胞および血液は不足していた。
本発明の多くの態様を記述したが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、種々の修飾がなされてもよいことが理解される。したがって、その他の態様も特許請求の範囲の範囲内である。
COがマウス中皮腫(AC29)細胞の増殖を阻害することを図示する線グラフである。黒丸は、空気に曝露された細胞を表す。黒四角は、COに曝露された細胞を表す。矢は、細胞がCOを含有する環境から除去された時点を示す。 HO-1遺伝子をトランスフェクトされたヒト腺癌(A549)細胞(細胞はHO-1タンパク質を過剰発現するようになる)は、マウスにおける腫瘍体積の減少を示すことを図示する棒グラフである。Wt=野生型A549細胞(対照);NEO=ベクター単独をトランスフェクトしたA549細胞(対照);HO-1クローンA5およびL1=HO-1遺伝子をトランスフェクトしたA549細胞の2つの異なる株。 COに対する曝露により、致死数の中皮腫細胞を注入したマウスの生存を引き延ばすことを図示する線グラフである。黒丸は、空気に曝露されたマウスを表す。黒四角は、COに曝露されたマウスを表す。矢印は、CO曝露されたマウスの半分がCOチャンバーから除去された時点を示す。 注入の1週後にCO曝露を開始するときは、COに対する曝露により、致死数の中皮腫細胞を注入されたマウスの生存を引き延ばすことを図示する線グラフである。黒丸は、空気に曝露されたマウスを表す。黒四角は、COに曝露されたマウスを表す。 A549細胞のCOで誘導される増殖停止は、cGMP依存的であることを図示する棒グラフである。細胞は、インビトロで:空気;CO;CO+1H-[1,2,4]オキサジアゾロ[4,3-a]キノキサリン-1-オン(ODQ);またはCO+Rp-8-ブロモ-cGMP(Rp8-Br)に曝露した。 COで誘導される増殖停止は、p21を欠損したヒト大腸癌細胞(HTC)においてあまり著しく減少しないことを図示する棒グラフである。Wt=野生型HTC細胞;WT+CO=COに曝露した野生型細胞;p21-/-=p21欠損HTC細胞;p21-/-+CO=COに曝露したp21欠損HTC細胞。 COがA549細胞による血管内皮成長因子(VEGF)の産生を阻害することを図示する棒グラフである。Air=空気に曝露したA549細胞;CO=COに曝露したA549細胞。 A549細胞を注入し、かつ空気単独に曝露されたマウス(Air)と比較して、A549細胞を注入し、かつCOプラス空気に曝露されたマウス(CO)において、腫瘍体積が軽減されることを図示する棒グラフである。 24時間の期間にわたったCOに対するA549細胞の曝露により、p21、p27、増殖性細胞核抗原(PCNA)、Cdc25b、およびサイクリンD1の発現に変化を生じさせることを図示する免疫ブロット複合写真である。レーン1=COに0時間曝露された細胞;レーン2=COに24時間曝露された細胞。 4、8、および24時間の期間にわたったCOに対するA549細胞の曝露により、p21の発現に変化を生じさせることを図示する免疫ブロットの写真である。

Claims (71)

  1. 患者において天然に生じる癌を治療する方法であって、
    天然に生じる癌に冒されるか、またはリスクがあると診断された患者に対して、一酸化炭素を含む組成物の治療的に有効な量を投与する工程を含む方法。
  2. 組成物が、ガスの形態であり、吸入を介して患者に投与される、請求項1記載の方法。
  3. 組成物が、ガスの形態であり、患者の肺以外の患者の器官に局所的に投与される、請求項1記載の方法。
  4. 組成物が、ガスの形態であり、患者の腹腔に投与される、請求項1記載の方法。
  5. 組成物が、液体の形態であり、経口的に患者に投与される、請求項1記載の方法。
  6. 組成物が、液体の形態であり、患者の器官に局所的に投与される、請求項1記載の方法。
  7. 組成物が、液体の形態であり、患者の腹腔に投与される、請求項1記載の方法。
  8. 患者が癌組織を除去するための手術を以前に受けている、請求項1記載の方法。
  9. 癌組織を除去するために、患者に対して手術を行う工程をさらに含む、請求項1記載の方法。
  10. 癌組織を除去するための手術の間に投与が行われる、請求項1記載の方法。
  11. 患者が以前に化学療法または放射線治療を受けている、請求項1記載の方法。
  12. 癌を治療するために、患者に化学療法または放射線治療を施す工程をさらに含む、請求項1記載の方法。
  13. 癌を治療するための化学療法または放射線治療の間に投与が行われる、請求項1記載の方法。
  14. 患者がヒトである、請求項1記載の方法。
  15. 癌が、以下からなる群より選択される患者の一部に天然に生じる癌である、請求項1記載の方法:胃、結腸、直腸、口/咽頭、食道、喉頭、肝臓、膵臓、肺、乳房、子宮頚部、子宮体、卵巣、前立腺、精巣、膀胱、皮膚、骨、腎臓、脳/中枢神経系、頭部、首、および咽喉。
  16. 患者に化学療法または放射線治療を行う方法であって、
    (a)化学療法または放射線治療が必要であると診断された患者に化学療法または放射線治療を施す工程と;
    (b)工程(a)の前に、間に、または後に、患者に一酸化炭素を含む組成物の治療的に有効な量を投与する工程と、
    を含む方法。
  17. 組成物が工程(a)の前に投与される、請求項16記載の方法。
  18. 組成物が工程(a)の間に投与される、請求項16記載の方法。
  19. 組成物が工程(a)の後に投与される、請求項16記載の方法。
  20. 組成物が工程(a)の前に、間に、および後に投与される、請求項16記載の方法。
  21. 組成物が、ガスの形態であり、吸入を介して患者に投与される、請求項16記載の方法。
  22. 組成物が、ガスの形態であり、患者の肺以外の患者の器官に局所的に投与される、請求項16記載の方法。
  23. 組成物が、液体の形態であり、患者に経口的に投与される、請求項16記載の方法。
  24. 組成物が、液体の形態であり、患者の器官に局所的に投与される、請求項16記載の方法。
  25. 患者から天然に生じる癌を除去するために手術を行う方法であって、
    (a)患者において、天然に生じる癌組織を有する少なくとも1つの器官を同定する工程と;
    (b)少なくとも癌組織の一部を除去するために患者に手術を行う工程と;
    (c)工程(b)の前に、間に、または後に、患者に一酸化炭素を含む組成物の治療的に有効な量を投与する工程と、
    を含む方法。
  26. 組成物が工程(b)の前に投与される、請求項25記載の方法。
  27. 組成物が工程(b)の間に投与される、請求項25記載の方法。
  28. 組成物が工程(b)の後に投与される、請求項25記載の方法。
  29. 組成物が工程(b)の前に、間に、および後に投与される、請求項25記載の方法。
  30. 組成物が、ガスの形態であり、吸入を介して患者に投与される、請求項25記載の方法。
  31. 組成物が、ガスの形態であり、手術部位に局所的に投与される、請求項25記載の方法。
  32. 組成物が、液体の形態であり、患者に経口的に投与される、請求項25記載の方法。
  33. 組成物が、液体の形態であり、患者の器官に局所的に投与される、請求項25記載の方法。
  34. 癌が、以下からなる群より選択される患者の一部に天然に生じる癌である、請求項25記載の方法:胃、結腸、直腸、口/咽頭、食道、喉頭、肝臓、膵臓、肺、乳房、子宮頚部、子宮体、卵巣、前立腺、精巣、膀胱、皮膚、骨、腎臓、脳/中枢神経系、頭部、首、および咽喉。
  35. 患者において天然に生じる癌を治療する方法であって、
    (a)天然に生じる癌に冒されるか、またはリスクがある患者を同定する工程と;
    (b)一酸化炭素ガスを含む加圧されたガスを含有する容器を提供する工程と;
    (c)容器から加圧されたガスを放出させて、一酸化炭素ガスを含む雰囲気を形成する工程と;
    (d)雰囲気に患者を曝露する工程であって、雰囲気中の一酸化炭素の量は患者の癌を治療するために十分である工程と
    を含む方法。
  36. 患者が少なくとも1時間継続的に雰囲気に曝露される、請求項35記載の方法。
  37. 患者が少なくとも6時間継続的に雰囲気に曝露される、請求項35記載の方法。
  38. 患者が少なくとも24時間継続的に雰囲気に曝露される、請求項35記載の方法。
  39. 患者が少なくとも3日間継続的に雰囲気に曝露される、請求項35記載の方法。
  40. 患者が少なくとも1週間の期間にわたって継続的または断続的に雰囲気に曝露される、請求項35記載の方法。
  41. 患者が少なくとも4週間の期間にわたって継続的または断続的に雰囲気に曝露される、請求項35記載の方法。
  42. 患者が少なくとも1年間の期間にわたって継続的または断続的に雰囲気に曝露される、請求項35記載の方法。
  43. 癌が、以下からなる群より選択される患者の一部に天然に生じる癌である、請求項35記載の方法:胃、結腸、直腸、口/咽頭、食道、喉頭、肝臓、膵臓、肺、乳房、子宮頚部、子宮体、卵巣、前立腺、精巣、膀胱、皮膚、腎臓、脳/中枢神経系、頭部、首、および咽喉。
  44. 雰囲気中の一酸化炭素の濃度が、重量で約0.01%〜約0.22%である、請求項35記載の方法。
  45. 患者がヒトである、請求項35記載の方法。
  46. 患者の癌を治療する方法であって、
    天然に生じる癌に冒されるか、またはリスクがあると診断された患者に対して、一酸化炭素を含む組成物の治療的に有効な量を投与する工程であって、患者は齧歯類でない工程を含む方法。
  47. ヒト患者の癌を治療する方法であって、
    天然に生じる癌に冒されるか、またはリスクがあると診断されたヒト患者に対して、一酸化炭素を含む組成物の治療的に有効な量を投与する工程を含む方法。
  48. 患者の癌を治療する方法であって、
    患者の癌細胞がp21を発現するかどうかを決定する工程と;
    癌細胞がp21を発現する場合、患者に一酸化炭素を含む組成物の治療的に有効な量を投与する工程と、
    を含む方法。
  49. 患者における望ましくない血管形成を治療する方法であって、
    望ましくない血管形成に冒されるか、またはリスクがあると診断された患者に対して、一酸化炭素を含む組成物の治療的に有効な量を投与する工程を含む方法。
  50. 組成物が、ガスの形態であり、吸入を介して患者に投与される、請求項49記載の方法。
  51. 組成物が、ガスの形態であり、患者の器官に局所的に投与される、請求項49記載の方法。
  52. 組成物が、ガスの形態であり、患者の腹腔に投与される、請求項49記載の方法。
  53. 組成物が、液体の形態であり、経口的に患者に投与される、請求項49記載の方法。
  54. 組成物が、液体の形態であり、患者の器官に局所的に投与される、請求項49記載の方法。
  55. 組成物が、液体の形態であり、患者の腹腔に投与される、請求項49記載の方法。
  56. 望ましくない血管形成と関連する症状を治療する方法であって、
    望ましくない血管形成と関連する症状に冒されるか、またはリスクがあると診断された患者に対して、一酸化炭素を含む組成物の治療的に有効な量を投与する工程であって、望ましくない血管形成と関連する症状は癌ではない工程を含む方法。
  57. 症状が以下からなる群より選択される、請求項56記載の方法:リウマチ様関節炎、狼蒼、乾癬、糖尿病性網膜症、未熟児網膜症、黄斑変性症、角膜移植後拒絶反応、血管新生緑内障、水晶体後線維増殖症、ルベオーシス、オスラー-ウェーバー症候群、心筋の血管形成、プラーク血管新生、末梢血管拡張、および血管線維腫。
  58. 医療グレードの圧縮一酸化炭素ガスを含む容器であって、ガスが患者の癌を治療するために使用することができることを示すラベルを有する容器。
  59. 一酸化炭素ガスが、酸素を含有するガスとの混合物である、請求項58記載の容器。
  60. 一酸化炭素ガスが、少なくとも約0.025%の濃度で混合物中に存在する、請求項58記載の容器。
  61. 一酸化炭素ガスが、少なくとも約0.05%の濃度で混合物中に存在する、請求項58記載の容器。
  62. 一酸化炭素ガスが、少なくとも約0.10%の濃度で混合物中に存在する、請求項58記載の容器。
  63. 一酸化炭素ガスが、少なくとも約1.0%の濃度で混合物中に存在する、請求項58記載の容器。
  64. 一酸化炭素ガスが、少なくとも約2.0%の濃度で混合物中に存在する、請求項58記載の容器。
  65. 医療グレードの圧縮一酸化炭素ガスを含む容器であって、ガスが、患者の望ましくない血管形成を防止するために、または望ましくない血管形成と関連する癌以外の症状を治療するために使用することができることを示すラベルを有する容器。
  66. 一酸化炭素ガスが、酸素を含有するガスとの混合物である、請求項65記載の容器。
  67. 一酸化炭素ガスが、少なくとも約0.025%の濃度で混合物中に存在する、請求項65記載の容器。
  68. 一酸化炭素ガスが、少なくとも約0.05%の濃度で混合物中に存在する、請求項65記載の容器。
  69. 一酸化炭素ガスが、少なくとも約0.10%の濃度で混合物中に存在する、請求項65記載の容器。
  70. 一酸化炭素ガスが、少なくとも約1.0%の濃度で混合物中に存在する、請求項65記載の容器。
  71. 一酸化炭素ガスが、少なくとも約2.0%の濃度で混合物中に存在する、請求項65記載の容器。
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