JP2005531539A - ペプチド組成物 - Google Patents

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JP2005531539A JP2003587832A JP2003587832A JP2005531539A JP 2005531539 A JP2005531539 A JP 2005531539A JP 2003587832 A JP2003587832 A JP 2003587832A JP 2003587832 A JP2003587832 A JP 2003587832A JP 2005531539 A JP2005531539 A JP 2005531539A
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アーサー・ジョン・スミス
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ペプシン リミテッド
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Abstract

フィブリリンを産生するように線維芽細胞を刺激するのに有効な薬物の製造におけるペプチド、またはペプチドの誘導体の使用であって、そのペプチドが、α−S2カゼイン前駆物質中に存在するアミノ酸配列を含み、前記配列が3個以上のアミノ酸を含み、全長α−S2カゼイン前駆物質のN末端アミノ酸をそのN末端に含まないことを特徴とする使用が提供された。さらに、フィブリリンを産生するように線維芽細胞を刺激するのに有効な薬物の製造におけるペプチド、またはペプチドの誘導体の使用であって、そのペプチドがα−S2カゼイン断片活性を有することを特徴とする使用が提供された。

Description

本発明は、線維芽細胞におけるフィブリリンの産生を刺激することによって、老化の影響、特に皮膚の老化の影響を軽減または防止するために使用することができる、タンパク質、ペプチド(一般に、ポリペプチド)、ペプチド誘導体、またはペプチド断片に関する。これは、治療方法または美容的方法に用いることができる。本発明は、線維芽細胞におけるフィブリリンの産生を刺激することによって、歯周病(歯肉疾患)の予防または治療として使用することができる、同じペプチド、ポリペプチド、ペプチド誘導体またはペプチド断片にも関する。これは、所望の場合には、医学的治療法に用いることができる。特に、本発明は、α−S2カゼイン前駆物質からのアミノ酸配列を含むペプチドの使用に関する。
長年にわたり、乳は、その栄養内容の他に、細胞に対する成長促進活性を含有することが知られている。これに関して、上皮細胞増殖因子(EGF)が、ヒト(ShingおよびKlagsbrun,1984;Petndes,1985)、ラット(Raabergら,1990)、ブタ(Tanら,1990)およびヤギ(BrownおよびBlakeley,1983)の乳において同定されている。
ラットの乳中に存在するEGFは、ラットの子の正常な発達に重要であることが示されている(Okaら,1983)。しかしながら、EGFは、ウシの乳では発見されていない(Read 1985)。代わりに、インスリン様成長因子(IGF)IおよびII(Francisら,1986)、および血小板由来成長因子(PDGF)に構造的に関連するウシ初乳成長因子(BCGF)(ShingおよびKlagsbrun,1984;BrownおよびBlakeley,1994)がウシの乳において同定されている。
国際特許出願公開番号:WO97/16460には、IGFまたはPDGFによって有意に刺激されない、ラット乳腺線維芽細胞株(Rama27)に対する成長促進活性を含有することが開示されている。本出願において、この成長促進活性を誘発するペプチド配列が同定される。これらの配列は、ウシα−S2カゼイン前駆物質のC末端と実質的に同一である配列として同定される。本出願は、成長を促進するための薬物または食品の製造に、これらのペプチドまたはその塩を使用することができることを示している。
欧州特許出願公開番号:EP 0 457 565には、毛髪および皮膚の処置に使用される乳タンパク質加水分解産物および組成物が開示されている。加水分解産物におけるタンパク質は、明確には定義されておらず、1000ダルトン未満の分子量を有する。したがって、これらは、乳中に存在する多種多様なタンパク質からの非常に小さな加水分解産物である。
国際特許出願公開番号:WO92/00994、WO95/29933およびWO96/34614には、成長促進剤および消化管障害を治療するための薬剤として使用することができる乳からの抽出物が開示されている。その乳製品抽出物は、ヒトまたは動物の乳からの抽出物であり、例えばホエイ抽出物および脱脂乳抽出物が挙げられる。その文書では、IGF IまたはIIは、製品にそれらの有用性を付与する活性成分であることを示しており、製品が特定のタンパク質を含むべきであることは示していない。
さらに、別の上皮細胞増殖因子(EGF)(Estee Lauder,advertised in Elle,1999)および「ホエイタンパク質」(Estee Lauder’s’Diminish’in Martha Stewart’s Living,Feb,2000)の老化防止有効性が主張されるクリームなどの局所適用薬が販売されている。しかしながら、この有効性がとりわけ高いということは示されていない。
国際特許出願公開番号:WO02/02133において、歯周病および皮膚の老化の徴候を治療するための組成物が開示されている。この組成物には、線維芽細胞におけるコラーゲンの産生を刺激することができるα−S2カゼイン前駆物質が用いられている。
従来技術と関連する問題を解決することが本発明の目的である。特に、皮膚の老化の影響を緩和または防止することができる薬剤を提供することである。歯周病を治療または予防することができる薬剤を提供することもまた、本発明の目的である。驚くべきことに、本発明者らは、α−S2カゼイン前駆物質およびそれに関連する種、例えばWO97/16460に記載の成長促進物質として開示されている物質などが、線維芽細胞におけるフィブリリンの産生を刺激することによって、皮膚の老化の影響を緩和および防止し、かつ歯周病を治療するのに非常に有用であることを見出した。本発明で使用されるα−S2カゼイン前駆物質および前駆物質断片および誘導体は、公知の老化防止製品および歯肉疾患の治療に使用される製品、特に上記の従来技術において開示されている薬剤よりも優れている。
したがって、本発明は、フィブリリンを産生するように線維芽細胞を刺激するのに有効な薬物の製造における、ペプチド、またはペプチドの誘導体の使用を提供し、そのペプチドは、α−S2カゼイン前駆物質中に存在するアミノ酸配列を含み、前記配列は、3個以上のアミノ酸を含み、全長α−S2カゼイン前駆物質のN末端アミノ酸をそのN末端に含まない。本発明は、フィブリリンを産生するように線維芽細胞を刺激するのに有効な薬物の製造における、α−S2カゼイン断片活性を有する、ペプチド、またはペプチドの誘導体の使用も提供する。その薬物は、歯周病の緩和または予防かつ/または皮膚の老化の影響、好ましくは光老化(紫外線または太陽光にさらされる、または過度にさらされることによって生じるダメージまたは老化)の影響の緩和または防止に有効である。
上記で定義される本発明の使用には、純粋な状態での、または天然源からペプチドを単離することによって得られる一部精製された状態での、ペプチド、またはその誘導体の使用が含まれる。このように、本発明は、ペプチドまたはその誘導体を含む天然物質の使用など、天然の未精製状態でのペプチドの使用に及ぶとともに、完全に(100%)純粋を含む、いずれかの精製レベルでのペプチドまたはその誘導体の使用を含み得る。そのペプチドは、タンパク質分解消化物由来であるか、または合成ペプチドなどの非天然由来であってもよい。本発明の文脈において、ペプチドという用語は、タンパク質、ポリペプチドおよびペプチド断片を含むことを意図するものである。
本発明は、皮膚の老化の影響を緩和または防止するための美容的および/または医学的方法に用いることができ、その方法は、対象をポリペプチドまたはポリペプチドの誘導体で処置することを含み、そのポリペプチドは、α−S2カゼイン前駆物質中に存在するアミノ酸配列を含み、前記配列は3個以上のアミノ酸を含み、全長α−S2カゼイン前駆物質のN末端を含まない。
繰り返すが、驚くべきことに、本発明の発明者らは、α−S2カゼイン前駆物質からのアミノ酸配列を含むペプチド、および特にかかるペプチドの断片が、皮膚に対して非常に有益な効果を有し、その結果、老化の多くの影響が防止および緩和され、歯周病が治療および予防されることを見出した。これらの特定の薬剤の効果は、従来技術の薬剤の効果よりも優れている。本発明の文脈において、断片とは、全配列ではない、タンパク質、ポリペプチドまたはペプチドからの配列の一部を意味する。
一例として、以下の図面および具体的な実施形態を参照して、本発明をさらに説明する。
本発明の文脈において、老化の影響とは、老化のいずれの影響でもよい。したがって、その影響とは、皮膚のたるみ、皮膚の皺、または皮膚の損傷部位の再生の遅れなどがあげられる。しかしながら、その影響は最も好ましくは、皮膚の皺である。歯周病は、歯肉の疾患である。本発明の文脈においては、これは、何の原因に起因するものでもよいが、歯もしくは歯肉の感染症ならびに歯もしくは歯肉の清掃(ブラッシングまたはフロッシング)不足などを含む。
本発明において使用されるポリペプチドおよびポリペプチド断片は、緩和効果と予防効果のいずれか、あるいはまた両方を有する。このように、それらは、予防的効果を有し、かつ/または老化の影響または歯肉疾患の影響を低減し、または歯肉疾患の発症に対する保護を提供し、または皮膚の若々しい外観を向上させ得る。
全長α−S2カゼイン前駆物質が老化または歯肉疾患の影響に対して有意な有効性を示さないのに対して、α−S2カゼインのC末端由来のポリペプチドなど、かかるタンパク質の断片は、これらの効果を有する。例えば、歯肉疾患および老化の影響に対する有効性は、α−S2カゼイン前駆物質のC末端に由来し、かつ3個以上のアミノ酸を有するが、全長α−S2カゼイン分子のN末端アミノ酸を含有しないペプチドに存在する。このように、本発明で使用されるカゼイン由来ペプチドおよび断片は一般に、3個以上のアミノ酸を含むが、全カゼインタンパク質のN末端を含まない。本発明の文脈において、そのN末端アミノ酸を含まないペプチドは、タンパク質のN末端(N終端)自体を含まないことを意味する。一部の実施形態では、これは、ペプチドが、N末端を含み、かつN末端までの多数のアミノ酸を含有しないことを意味し得る。好ましくは、そのペプチドは、全タンパク質のC末端を含有する。
このように、本発明で使用されるペプチドまたは断片におけるアミノ酸の数は、それが3個以上のアミノ酸を有し、全長カゼインのN末端を含有しないという条件で、特に限定されない。しかしながら、そのペプチドにおけるアミノ酸の数は、3〜50、4〜50、5〜50、6〜50、または7〜50であることが好ましい。有利には、アミノ酸の数は、8〜50、さらに好ましくは9〜50または10〜50である。これらすべての場合でアミノ酸の上限は35であることが特に好ましく、最も好ましくは31である。アミノ酸の最も好ましい数は9〜31である。
このように、そのペプチドは好ましくは、α−S2カゼイン前駆物質のC末端(C末端を含む)の最後の3〜50、3〜35または3〜31アミノ酸を含み、さらに、α−S2カゼインのC末端の最後の3〜10、3〜9、3〜8または3〜7個またはα−S2カゼインのC末端の最後のちょうど3個のアミノ酸と短くてもよい。
本発明で使用されるウシα−S2カゼイン前駆物質は以下のアミノ酸配列は下記の通りである:
[CAS2_BOVIN] α−S2カゼイン前駆物質
配列:
MKFFIFTCLL AVALAKNTME HVSSSEESII SQETYKQEKN MAINPSKENL CSTFCKEVVR
NANEEEYSIG SSSEESAEVA TEEVKITVDD KHYQKALNEI NQFYQKFPQY LQYLYQGPIV
LNPWDQVKRN AVPITPTLNR EQLSTSEENS KKTVDMESTE VFTKKTKLTE EEKNRLNFLK
KISQRYQKFA LPQYLKTVYQ HQKAMKPWIQ PKTKVIPYVR YL
3文字表記では、これは:
Met Lys Phe Phe Ile Phe Thr Cys Leu Leu
Ala Val Ala Leu Ala Lys Asn Thr Met Glu
His Val Ser Ser Ser Glu Glu Ser Ile Ile
Ser Gln Glu Thr Tyr Lys Gln Glu Lys Asn
Met Ala Ile Asn Pro Ser Lys Glu Asn Leu
Cys Ser Thr Phe Cys Lys Glu Val Val Arg
Asn Ala Asn Glu Glu Glu Tyr Ser Ile Gly
Ser Ser Ser Glu Glu Ser Ala Glu Val Ala
Thr Glu Glu Val Lys Ile Thr Val Asp Asp
Lys His Tyr Gln Lys Ala Leu Asn Glu Ile
Asn Gln Phe Tyr Gln Lys Phe Pro Gln Tyr
Leu Gln Tyr Leu Tyr Gln Gly Pro Ile Val
Leu Asn Pro Trp Asp Gln Val Lys Arg Asn
Ala Val Pro Ile Thr Pro Thr Leu Asn Arg
Glu Gln Leu Ser Thr Ser Glu Glu Asn Ser
Lys Lys Thr Val Asp Met Glu Ser Thr Glu
Val Phe Thr Lys Lys Thr Lys Leu Thr Glu
Glu Glu Lys Asn Arg Leu Asn Phe Leu Lys
Lys Ile Ser Gln Arg Tyr Gln Lys Phe Ala
Leu Pro Gln Tyr Leu Lys Thr Val Tyr Gln
His Gln Lys Ala Met Lys Pro Trp Ile Gln
Pro Lys Thr Lys Val Ile Pro Tyr Val Arg
Tyr Leu
となる。
本発明において、そのペプチドは、以下の配列:
LysValIleProTyrValArgTyrLeu;
ThrLysValIleProTyrValArgTyrLeu;
LysThrLysValIleProTyrValArgTyrLeu;
ProLysThrLysValIleProTyrValArgTyrLeu;
GlnProLysThrLysValIleProTyrValArgTyrLeu;
AlaMetLysProTrpIleGlnProLysThrLysValIleProTyrValArgTyrLeu;
ThrValTyrGlnHisGlnLysAlaMetLysProTrpIleGlnProLysThrLysValIleProTyrValArgTyrLeu;および
ProGlnTyrLeuLysThrValTyrGlnHisGlnLysAlaMetLysProTrpIleGlnProLysThrLysValIleProTyrValArgTyrLeu
から選択されるアミノ酸配列を含むことが好ましい。
これらの配列はすべて、ウシα−S2カゼイン前駆物質のC末端の最後の9アミノ酸を含む。本発明の発明者らは、このC末端配列、LysValIleProTyrValArgTyrLeuを組み込んだペプチド配列が、特に顕著な老化防止活性を示すことを見出した。このように、本発明の特に好ましい態様では、ポリペプチドは、配列LysValIleProTyrValArgTyrLeuを含むウシα−S2カゼイン断片を含む。上記で言及された他の特に好ましい配列は、ウシα−S2カゼイン前駆物質のC末端の最後の10、11、12および13アミノ酸を含む。これらのアミノ酸は、ヤギおよびヒツジα−S2カゼイン前駆物質の最後の7アミノ酸とも同じであり、特にそれらのC末端において、これらのタンパク質間での類似度が確認される。
また、ウシα−S2カゼイン前駆物質のC末端からの酸配列を含むが、最後の4つのC末端アミノ酸は含まない(つまり、ValArgTyrLeuを含まない)ペプチドもまた本発明においては好ましい。したがって、以下の配列:
LysValIleProTyr;
ThrLysValIleProTyr;
LysThrLysValIleProTyr;
ProLysThrLysValIleProTyr;
GlnProLysThrLysValIleProTyr;
AlaMetLysProTrpIleGlnProLysThrLysValIleProTyr;
ThrValTyrGlnHisGlnLysAlaMetLysProTrpIleGlnProLysThrLysValIleProTyr;
ProGlnTyrLeuLysThrValTyrGlnHisGlnLysAlaMetLysProTrpIleGlnProLysThrLysValIleProTyr.
もまた好ましい。
上記で強調されるように、ウシ、ヤギ、ヒツジ、ウサギおよびブタ由来α−S2カゼイン前駆物質のC末端配列の間に、高度の相同性が存在する。そのC末端配列は種ごとに異なるが、重要な類似性が存在することが、これらのカゼインの配列から明らかである。したがって、ウシα−S2カゼイン前駆物質断片が本発明において使用するのに好ましいが、所望の場合には、ウシ、ヤギ、ヒツジ、ウサギおよびブタα−S2カゼイン断片または他の種由来の同様な断片を用いてもよい。
ヤギ、ヒツジ、ウサギおよびブタ由来のα−S2カゼイン前駆物質の配列を以下に示す。
[CAS2 CAPH1] α−S2カゼイン前駆物質(α−S2−CN)
配列:
MKFFIFTCLL AVALAKHKME HVSSSEEPIN IFQEIYKQEK NMAIHPRKEK LCTTSCEEVV
RNANEEEYSI RSSSEESAEV APEEIKITVD DKHYQKALNE INQFYQKFPQ YLQYPYQGPI
VLNPWDQVKR NAGPFTPTVN REQLSTSEEN SKKTIDMEST EVFTKKTKLT EEEKNRLNFL
KKISQYYQKF AWPQYLKTVD QHQKAMKPWT QPKTNAIPYV RYL 223

>pir|S33881|S33881 α−S2カゼインE−ヤギ
配列:
MKFFIFTCLL AVALAKHKME HVSSSEEPIN IFQEIYKQEK NMAIHPRKEK LCTTSCEEVV
RNANEEEYSI RSSSEESAKV APEEIKITVD DKHYQKALNE INQFYQKFPQ YLQYPYQGPI
VLNPWDQVKR NAGPFTPTVN REQLSTSEEN SKKTIDMEST EVFTKKTKLT EEEKNRLNFL
KKISQYYQKF AWPQYLKTVD QHQKAMKPWT QPKTNAIPYV RYL 223

>gp|S74171|S74171_1 α−S2カゼインC−ヤギ属腋毛
配列:
MKFFIFTCLL AVALAKHKME HVSSSEEPIN IFQEIYKQEK NMAIHPRKEK LCTTSCEEVV
RNANEEEYSI RSSSEESAEV APEEIKITVD DKHYQKALNE INQFYQKFPQ YLQYPYQGPI
VLNPWDQVKR NAGPFTPTVN REQLSTSEEN SKKTIDMEST EVFTKKTKLT EEEKNRLNFL
KIISQYYQKF AWPQYLKTVD QHQKAMKPWT QPKTNAIPYV RYL 223

>pir|S39776|S39776 α−S2カゼインb型前駆物質−ウサギ
>gp|X76909|OCPAS2BCS_1 プレ−α−S2bカゼイン(AA−15〜167)アナウサギ属疥癬トンネル
配列:
MKFFIFTCLL AVALAKPKIE QSSEETIAV SQEVSPNLEN ICSTACEEPI KNINEVEYVE
VPTEIKDQEF YQKVNLLQYL QALYQYPTVM DPWTRAETKA IPFIRTMQYK QEKDATKHTS
QKTELTEEEK AFLKYLDEMK QYYQKFVFPQ YLKNAHHFQK TMNPWNHVKT IIYQVPTSL 179

[CAS2_SHEEP] α−S2カゼイン前駆物質−ヒツジ
配列:
MKFFIFTCLL AVALAKHKME HVSSSEEPIN ISQEIYKQEK NMAIHPRKEK LCTTSCEEVV
RNADEEEYSI RSSSEESAEV APEEVKITVD DKHYQKALNE INQFYQKFPQ YLQYLYQGPI
VLNPWDQVKR NAGPFTPTVN REQLSTSEEN SKKTIDMEST EVFTKKTKLT EEEKNRLNFL
KKISQYYQKF AWPQYLKTVD QHQKAMKPWT QPKTNAIPYV RYL 223

[CAS2_PIG] α−S2カゼイン前駆物質−ブタ
配列:
MKFFIFTCLL AVAFAKHEME HVSSSEESIN ISQEKYKQEK NVINHPSKED ICATSCEEAV
RNIKEVGYAS SSSSEESVDI PAENVKVTVE DKHYLKQLEK ISQFYQKFPQ YLQALYQAQI
VMNPWDQTKT SAYPFIPTVI QSGEELSTSE EPVSSSQEEN TKTVDESME EFTKKTELTE
EEKNRIKFLN KIKQYYQKFT WPQYIKTVHQ KQKAMKPWNH IKTNSYQIIP NLRYF 235
3文字表記では、これらの配列は、以下のようになる。
[CAS2 CAPH1] α−S2カゼイン前駆物質(α−S2−CN)
配列:
Met Lys Phe Ile Phe Phe Thr Cys Leu Leu
Ala Val Ala Leu Ala Lys His Lys Met Glu
His Val Ser Ser Ser Gly Gly Pro Ile Asn
Ile Phe Gln Glu Ile Tyr Lys Gln Glu Lys
Asn Met Ala Ile His Pro Arg Lys Glu Lys
Leu Cys Thr Thr Ser Cys Glu Glu Val Val
Arg Asn Ala Asn Glu Glu Glu Tyr Ser Ile
Arg Ser Ser Ser Glu Glu Ser Ala Glu Val
Ala Pro Glu Glu Ile Lys Ile Thr Val Asp
Asp Lys His Tyr Gln Lys Ala Leu Asn Glu
Ile Asn Gln Phe Tyr Gln Lys Phe Pro Gln
Tyr Leu Gln Tyr Pro Tyr Gln Gly Pro Ile
Val Leu Asn Pro Trp Asp Gln Val Lys Arg
Asn Ala Gly Pro Phe Thr Pro Thr Val Asn
Arg Glu Gln Leu Ser Thr Ser Glu Glu Asn
Ser Lys Lys Thr Ile Asp Met Glu Ser Thr
Glu Val Phe Thr Lys Lys Thr Lys Leu Thr
Glu Glu Glu Lys Asn Arg Leu Asn Phe Leu
Lys Lys Ile Ser Gln Tyr Tyr Gln Lys Phe
Ala Trp Pro Gln Tyr Leu Lys Thr Val Asp
Gln His Gln Lys Ala Met Lys Pro Trp Thr
Gln Pro Lys Thr Asn Ala Ile Pro Tyr Val
Arg Tyr Leu

>pir|S33881|S33881 α−S2カゼインE−ヤギ
配列:
Met Lys Phe Phe Ile Phe Thr Cys Leu Leu
Ala Val Ala Leu Ala Lys His Lys Met Glu
His Val Ser Ser Ser Glu Glu Pro Ile Asn
Ile Phe Gln Glu Ile Tyr Lys Gln Glu Lys
Asn Met Ala Ile His Pro Arg Lys Glu Lys
Leu Cys Thr Thr Ser Cys Glu Glu Val Val
Arg Asn Ala Asn Glu Glu Glu Tyr Ser Ile
Arg Ser Ser Ser Glu Glu Ser Ala Lys Val
Ala Pro Glu Glu Ile Lys Ile Thr Val Asp
Asp Lys His Tyr Gln Lys Ala Leu Asn Glu
Ile Asn Gln Phe Tyr Gln Lys Phe Pro Gln
Tyr Leu Gln Tyr Pro Tyr Gln Gly Pro Ile
Val Leu Asn Pro Trp Asp Gln Val Lys Arg
Asn Ala Gly Pro Phe Thr Pro Thr Val Asn
Arg Glu Gln Leu Ser Thr Ser Glu Glu Asn
Ser Lys Lys Thr Ile Asp Met Glu Ser Thr
Glu Val Phe Thr Lys Lys Thr Lys Leu Thr
Glu Glu Glu Lys Asn Arg Leu Asn Phe Leu
Lys Lys Ile Ser Gln Tyr Tyr Gln Lys Phe
Ala Trp Pro Gln Tyr Leu Lys Thr Val Asp
Gln His Gln Lys Ala Met Lys Pro Trp Thr
Gln Pro Lys Thr Asn Ala Ile Pro Tyr Val
Arg Tyr Leu

>gp|S74171|S74171_1 α−S2カゼインC−ヤギ属腋毛
配列:
Met Lys Phe Phe Ile Phe Thr Cys Leu Leu
Ala Val Ala Leu Ala Lys His Lys Met Glu
His Val Ser Ser Ser Glu Glu Pro Ile Asn
Ile Phe Gln Glu Ile Tyr Lys Gln Glu Lys
Asn Met Ala Ile His Pro Arg Lys Glu Lys
Leu Cys Thr Thr Ser Cys Glu Glu Val Val
Arg Asn Ala Asn Glu Glu Glu Tyr Ser Ile
Arg Ser Ser Ser Glu Glu Ser Ala Glu Val
Ala Pro Glu Glu Ile Lys Ile Thr Val Asp
Asp Lys His Tyr Gln Lys Ala Leu Asn Glu
Ile Asn Gln Phe Tyr Gln Lys Phe Pro Gln
Tyr Leu Gln Tyr Pro Tyr Gln Gly Pro Ile
Val Leu Asn Pro Trp Asp Gln Val Lys Arg
Asn Ala Gly Pro Phe Thr Pro Thr Val Asn
Arg Glu Gln Leu Ser Thr Ser Glu Glu Asn
Ser Lys Lys Thr Ile Asp Met Glu Ser Thr
Glu Val Phe Thr Lys Lys Thr Lys Leu Thr
Glu Glu Glu Lys Asn Arg Leu Asn Phe Leu
Lys Ile Ile Ser Gln Tyr Tyr Gln Lys Phe
Ala Trp Pro Gln Tyr Leu Lys Thr Val Asp
Gln His Gln Lys Ala Met Lys Pro Trp Thr
Gln Pro Lys Thr Asn Ala Ile Pro Tyr Val
Arg Tyr Leu

>pir|S39776|S39776 α−S2カゼインb型前駆物質−ウサギ
>gp|X76909|OCPAS2BCS_1 プレ−α−S2bカゼイン(AA−15〜167)アナウサギ属疥癬トンネル
配列:
Met Lys Phe Phe Ile Phe Thr Cys Leu Leu
Ala Val Ala Leu Ala Lys Pro Lys Ile Glu
Gln Ser Ser Ser Glu Glu Thr Ile Ala Val
Ser Gln Glu Val Ser Pro Asn Leu Glu Asn
Ile Cys Ser Thr Ala Cys Glu Glu Pro Ile
Lys Asn Ile Asn Glu Val Glu Tyr Val Glu
Val Pro Thr Glu Ile Lys Asp Gln Glu Phe
Tyr Gln Lys Val Asn Leu Leu Gln Tyr Leu
Gln Ala Leu Tyr Gln Tyr Pro Thr Val Met
Asp Pro Trp Thr Arg Ala Glu Thr Lys Ala
Ile Pro Phe Ile Arg Thr Met Gln Tyr Lys
Gln Glu Lys Asp Ala Thr Lys His Thr Ser
Gln Lys Thr Glu Leu Thr Glu Glu Glu Lys
Ala Phe Leu Lys Tyr Leu Asp Glu Met Lys
Gln Tyr Tyr Gln Lys Phe Val Phe Pro Gln
Tyr Leu Lys Asn Ala His His Phe Gln Lys
Thr Met Asn Pro Trp Asn His Val Lys Thr
Ile Ile Tyr Gln Ser Val Pro Thr Leu

[CAS2_SHEEP] α−S2カゼイン前駆物質−ヒツジ
配列:
Met Lys Phe Phe Ile Phe Thr Cys Leu Leu
Ala Val Ala Leu Ala Lys His Lys Met Glu
His Val Ser Ser Ser Glu Glu Pro Ile Asn
Ile Ser Gln Glu Ile Tyr Lys Gln Glu Lys
Asn Met Ala Ile His Pro Arg Lys Glu Lys
Leu Cys Thr Thr Ser Cys Glu Glu Val Val
Arg Asn Ala Asp Glu Glu Glu Tyr Ser Ile
Arg Ser Ser Ser Glu Glu Ser Ala Glu Val
Ala Pro Glu Glu Val Lys Ile Thr Val Asp
Asp Lys His Tyr Gln Lys Ala Leu Asn Glu
Ile Asn Gln Phe Tyr Gln Lys Phe Pro Gln
Tyr Leu Gln Tyr Leu Tyr Gln Gly Pro Ile
Val Leu Asn Pro Trp Asp Gln Val Lys Arg
Asn Ala Gly Pro Phe Thr Pro Thr Val Asn
Arg Glu Gln Leu Ser Thr Ser Glu Glu Asn
Ser Lys Lys Thr Ile Asp Met Glu Ser Thr
Glu Val Phe Thr Lys Lys Thr Lys Leu Thr
Glu Glu Glu Lys Asn Arg Leu Asn Phe Leu
Lys Lys Ile Ser Gln Tyr Tyr Gln Lys Phe
Ala Trp Pro Gln Tyr Leu Lys Thr Val Asp
Gln His Gln Lys Ala Met Lys Pro Trp Thr
Gln Pro Lys Thr Asn Ala Ile Pro Tyr Val
Arg Tyr Leu

[CAS2_PIG] α−S2カゼイン前駆物質−ブタ
配列:
Met Lys Phe Phe Ile Phe Thr Cys Leu Leu
Ala Val Ala Phe Ala Lys His Glu Met Glu
His Val Ser Ser Ser Glu Glu Ser Ile Asp
Ile Ser Gln Glu Lys Tyr Lys Gln Glu Lys
Asn Val Ile Asn His Pro Ser Lys Glu Asp
Ile Cys Ala Thr Ser Cys Glu Glu Ala Val
Arg Asn Ile Lys Glu Val Glu Tyr Ala Ser
Ser Ser Ser Ser Glu Glu Ser Val Asp Ile
Pro Ala Glu Asn Val Lys Val Thr Val Glu
Asp Lys His Tyr Leu Lys Gln Leu Glu Lys
Ile Ser Gln Phe Tyr Gln Lys Phe Pro Gln
Tyr Leu Gln Ala Leu Tyr Gln Ala Gln Ile
Val Met Asn Pro Trp Asp Gln Thr Lys Thr
Ser Ala Tyr Pro Phe Ile Pro Thr Val Ile
Gln Ser Gly Glu Glu Leu Ser Thr Ser Glu
Glu Pro Val Ser Ser Ser Gln Glu Glu Asn
Thr Lys Thr Val Asp Met Glu Ser Met Glu
Glu Phe Thr Lys Lys Thr Glu Leu Thr Glu
Glu Glu Lys Asn Arg Ile Lys Phe Leu Asn
Lys Ile Lys Gln Tyr Tyr Gln Lys Phe Thr
Trp Pro Gln Tyr Ile Lys Thr Val His Gln
Lys Gln Lys Ala Met Lys Pro Trp Asn His
Ile Lys Thr Asn Ser Tyr Gln Ile Ile Pro
Asn Leu Arg Tyr Phe
さらに、いくつかのアミノ酸の性質が相互に類似しているために、配列の機能に影響を及ぼすことなくいくつかのアミノ酸を交換することが可能である。したがって、ロイシン、イソロイシンおよびバリンを交換することができる。さらに、チロシンおよびフェニルアラニンも交換することができ、アルギニンおよびリジンも同様に交換できる。
ここで本発明をさらに詳細に説明する。本発明は好ましくは、α−S2カゼイン前駆物質断片、さらに好ましくは、皺など皮膚の老化の影響を低減するための、例えば化粧品としての、好ましくはクリームまたはローションにおける、WO97/16460に記載のペプチドに関する。本発明は好ましくは、ヒトの皮膚に適用可能であるが、所望の場合には、一般に哺乳動物の皮膚など他の皮膚に適用してもよい。
本発明は、歯周病の予防薬または治療薬として使用される上記のα−S2カゼイン前駆物質断片にも関する。これは好ましくは、ヒトにおけるかかる病気に関するが、所望の場合には一般に哺乳動物の歯肉におけるかかる疾患に適用してもよい。その薬剤は、局所剤(例えば、歯および/または歯肉を清掃するための練り歯磨き)またはチューインガムなどの、適切な形状である。
このペプチドは、純粋な産物として使用してもよいし、または便利なことには、疎水性相互作用クロマトグラフィー段階に関しては(を含む)WO97/16460に記載の以下のプロトコルによって乳から濃縮天然製剤として提供される。代替方法としては、チーズホエイを酸性(ミルク)ホエイの代わりに使用してもよい。
このペプチドは、単独で、または局所組成物、練り歯磨き、もしくはチューインガムを配合するのに有用である許容可能な(場合によっては薬学的に許容される)誘導体および/または賦形剤と組み合わせて、使用することができる。局所剤の添加剤としては、例えば、保湿剤および/または皮膚に有益な他の物質、例えば、皮膚の老化を防ぐ/逆行させるのに有利な効果をもたらすために使用される、ビタミンA、C、DおよびEのすべてまたはいずれかなど、が挙げられる。
理論にこだわらずにいえば、本発明の基本は、このペプチドが、線維芽細胞、特に皮膚線維芽細胞におけるフィブリリンの産生を刺激することであると考えられる。これは、老化した皮膚の真皮表皮接合部の近位に、フィブリリン豊富なミクロフィブリル網状構造を回復させると考えられる。このように、このペプチドは、老化した(特に光老化した)皮膚におけるフィブリリンの欠損を修復することができる。
本発明において使用されるペプチドはウシの乳において、他の種におけるEGFと、同等の役割を果たすと思われる。本発明の発明者らは驚くべきことに、これらのペプチドが抗歯周病剤および老化防止剤として有効であり、かつ公知の製品よりも有効であることを発見した。本発明で使用されるペプチドのその他の利点は、それらはEGFと同様な有効性を有するか、またはEGFより優れているのと同時に、「天然製品」(乳由来の)とみなされ、本質的に完全なタンパク質ではないために、アレルゲン性ではないことである。
本発明において、そのペプチド、またはそのペプチドの誘導体を、皮膚の老化の影響を緩和または防止するのに有効な薬物の製造に使用することができ、そのペプチドは、α−S2カゼイン断片活性を有する。したがって、このペプチドは、上記で詳細に説明されるようにα−S2カゼイン前駆物質断片であるか、または相同体などの同様な活性を有する関連分子であり得る。このペプチドは特に、光老化に対して有効である。本発明の文脈において、皮膚の光老化とは、紫外線および/または太陽光への累積的な暴露の影響、または一方、経時的な老化と、紫外線および/または太陽光への累積的な暴露との組み合わせの影響を意味する。通常、それは、大皺および小皺、色素沈着異常、血色の悪さ、および良性および悪性腫瘍の形成によって臨床的に現れる。皺形成のメカニズムは完全に理解されていないが、理論に束縛されずにいえば、糖タンパク質フィブリリンが重要であると考えられる。フィブリリンは、真皮乳頭におけるエラスチン網状構造の主要成分であり、基底膜域の完全性を維持するのに重要な役割を担う。本発明は、フィブリリンの産生を刺激することによって、基底膜域を修復する方法に関する。
本発明において、ペプチド、またはペプチドの誘導体は、歯周病の緩和または予防に有効な薬物の製造に使用することもでき、そのペプチドは、α−S2カゼイン断片活性を有する。従って、関連する態様においては、そのペプチドは、上記で詳細に記載されるようにα−S2カゼイン前駆物質断片であるか、または相同体などの同様な活性を有する関連分子であり得る。
本発明で使用されるペプチドは、線維芽細胞の成長を刺激することができることが好ましい。そのペプチドが、コラーゲンを産生するように線維芽細胞を刺激することができることもまた好ましい。そのペプチドが、ケラチノサイトにおける成長を刺激することができることがさらに好ましい。
更なる態様において、本発明は、線維芽細胞におけるフィブリリンの産生を刺激することによって、皮膚における老化の影響を緩和または防止するための美容的方法または医学的方法を提供し、その方法は、対象をペプチドで処置することを含み、そのペプチドは、α−S2カゼイン前駆物質中に存在するアミノ酸配列を含み、前記配列は3個以上のアミノ酸を含み、全長α−S2カゼイン前駆物質のN末端アミノ酸をそのN末端に含まない。そのペプチドは好ましくは、上記で詳細に説明される特定のペプチドであるが、その代わりとして、α−S2カゼイン前駆物質断片、または相同体などの同様な活性を有する関連分子であってもよい。
また更なる態様では、本発明は、ペプチドまたはペプチドの誘導体を含む、線維芽細胞によるフィブリリンの産生を刺激する局所組成物を提供し、そのペプチドは、α−S2カゼイン前駆物質中に存在するアミノ酸配列を含み、前記配列は3個以上のアミノ酸を含み、全長α−S2カゼイン前駆物質のN末端アミノ酸をそのN末端に含まない。そのペプチドは好ましくは、上記で詳細に説明される特定のペプチドであるが、その代わりとして、α−S2カゼイン前駆物質断片、または相同体などの同様な活性を有する関連分子であってもよい。
関連する態様において、本発明は、線維芽細胞によるフィブリリンの産生を刺激することによって、歯周病を緩和または予防する医薬組成物であって、ペプチドまたはペプチドの誘導体を含有する医薬組成物を提供し、そのペプチドは、α−S2カゼイン前駆物質中に存在するアミノ酸配列を含み、前記配列は3個以上のアミノ酸を含み、全長α−S2カゼイン前駆物質のN末端アミノ酸をそのN末端に含まない。さらにまた、そのペプチドは好ましくは、上記で詳細に説明される特定のペプチドであるが、その代わりとして、α−S2カゼイン前駆物質断片、または相同体などの同様な活性を有する関連分子であってもよい。
一例として、以下の詳細な実施形態を参照して、本発明をさらに説明する。
実施例1−チーズホエイからの標準化天然製品の製造
この手順は、チーズホエイから標準化天然製品(Standardised Natural Product)(SNP)の回収、製造および保存の方法に関するものである。通常、この手順は、SNPの小規模製造に、例えば研究および開発の目的に用いられる。しかしながら、その手順は、公知の技術に従って商業生産に望ましいようにスケールアップすることができる。
チーズホエイの回収および保存
約40リットルの新鮮な清澄化チーズホエイをDewLayチーズ製造工場(ガースタング、ランカシャー)から入手した。そのホエイは、清潔な容器内に回収され、直ちにPepsyn Central Manufacturing Facility(リバプール)に輸送された。
ホエイは、翌日に加工するために冷蔵されるか、または必要となるまで2リットルの浅い容器内で−20℃にて凍結された。
チーズホエイの解凍
プラスチック製バッグに2リットルブロックのホエイを入れ、流れる熱水中にそれを浸漬することによって、凍結したホエイを解凍した。解凍は10分未満で終了し、融解したホエイの温度を10℃未満に維持した。
塩析
濃HClを用いて、ホエイのpHを3.0に調整した。ホエイ1リットルにつき、攪拌しながら、(NHS0(BDH,AnalaRグレード)220gを攪拌しながら30分間かけてゆっくりと添加した。攪拌せず、さらに1時間30分平衡化し、次いで、操作温度4〜10℃に予め平衡化させておいた、SorvallRC−SB遠心機およびそれに付随するGS−3ローター(DuPont Instruments社)を使用して、9000rpmで40分間遠心した。回収した上清1リットルごとに、(NHS0130gを添加し、平衡化させ、上述のように遠心した。上清を廃棄し、ペレットを蒸留水に再溶解した(最初のホエイ1リットルごとに400ml)。流れる水道水に対して、分画分子量(MWCO)12,000〜14,000ダルトンの透析チューブ(Medicell Int.Ltd,英国)を用いて、これを一晩透析し、次いで、緩衝液を1回装入して、pH6.0の20mMリン酸ナトリウム緩衝液で7時間透析した。透析されたソルトカット(salt-cut)を回収し、翌日に加工するために冷蔵するか、または必要となるまで凍結した(−20℃)。
陽イオン交換クロマトグラフィー
透析されたチーズホエイ・ソルトカット(cheese whey salt cut)を、20mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.0)の移動相を有する陽イオン交換クロマトグラフィーに4℃でかけた。グラディエントミキサー(Pharmacia gradient mixer GM−1)によって提供される100〜700mM NaClの直線塩勾配を用いて、タンパク質を溶出した。UVモニター(Uvicord S II,Pharmacia社)を使用して280nmで作業の進行状況をモニターした。
CM52カルボキシメチル(Whatman社)を用いて、陽イオン交換カラム(Pharmacia XK50シリーズ、内径50mm)を充填層高さ15cmに作製した。これを緩衝液500mlで平衡化した。透析されたチーズホエイ・ソルトカット(400ml)をカラムに流量2.5ml/分で充填し、次いで、流量約0.5ml/分にて50mM NaClの緩衝液500mlで一晩洗浄した。直線勾配100〜700mMのNaClの緩衝液500mlを2.0ml/分で適用し、画分を25ml毎に回収し、経時的に番号を付けた。次いで、そのカラムを2M NaClの緩衝液300mlで洗浄した。回収された画分を成長促進活性について試験した。これは通常、ラクトフェリンを含有する画分番号11および12で観察され、これらの直前および直後の画分においても観察された(図1参照)。ラクトフェリンは画分に茶色の外観を与えるため、次いでこれは、活性の可視的マーカーとして使用された。回収された画分それぞれにおけるNaClの平均推定濃度を表1に示す。次のクロマトグラフィー段階に必要となるまで、すべての画分を凍結した。
注:カラム入口と出口の間には、約100mlの排除体積があった。したがって、画分1〜4は、洗浄緩衝液からの50mM NaClを含有した。
疎水性相互作用クロマトグラフィー
陽イオン交換クロマトグラフィーからの活性画分を疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)にかけた。20mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.5)の移動相を用いて、これを室温で行った。グラディエントミキサー(Pharmacia gradient mixer GM−1)によって提供される4〜0M NaClの直線塩勾配を用いて、タンパク質を溶出した。UVモニター(Uvicord S II,Pharmacia社)を使用して280nmで作業の進行状況をモニターした。
ブチルセファロース4ファーストフロー(Butyl Sepharose 4 Fast Flow)(Pharmacia社)を用いて、充填層高さ15cmとなるように、HICカラム(Pharmacia Cシリーズ、内径26mm)を作製した。4M NaClの緩衝液250mlで流量0.25ml/分にて、カラムを一晩平衡化した。
数回の陽イオン交換クロマトグラフィーの操作から得られる活性画分を合わせてプールし、試料100〜200mlを得た。この試料中のNaCl平均濃度を、構成画分におけるNaClの推定濃度から算出した。次いで、固体NaClを試料にゆっくりと加え、3.7Mとし、pHを6.5に調整した。カラムに2.0ml/分で試料を充填した。溶出勾配4M〜0MのNaCl 500mlを適用し、画分を25ml毎に回収し、経時的に番号を付けた。次いで、そのカラムを緩衝液250mlで洗浄し、続いて水250mlで洗浄した。
回収した画分を成長促進活性について試験した。これは通常、茶色のラクトフェリン画分の直前に溶出される画分である、画分番号10〜13において観察された(図2参照)。活性画分をプールし、蒸留水に対して広範に透析し、凍結乾燥させた。
実施例2−SNPがヒトにおいてin vivoにてフィブリリン合成を増加することについての実証
この実施例によって、本発明で用いられるペプチドが、in vivoでフィブリリンの交換を刺激し、光老化した皮膚の修復を助けることが示されている。したがって、このペプチドは臨床的有効性を有する。
この実験は、光老化した皮膚におけるフィブリリンおよびI型プロコラーゲンの発現の変化を測定するために、カゼインペプチド(SNP36μg/水1ml;SNPは、実施例1に従って製造された)の局所適用を含む。閉塞のみ(Occlusion-only)の対照についてもまた実験した。
パッチ試験対照
健康ではあるが、光老化したボランティア10名を募集した(男性:7名;女性:3名;年齢範囲37〜77歳)。直径6mmの標準フィンチャンバーの下で、前腕の伸筋側に、試験物質を別々に適用した:これらはカゼインペプチド(SNP36μg/水1ml)および閉塞(occluded)基準対照であった。4日間処置した後、フィンチャンバーを除去し、リグノカイン麻酔1体積%下にて、各試験部位から、3mmパンチバイオプシーを採取した。各バイオプシーを液体窒素中で急速凍結させ、組織学的評価のために処理した。バイオプシー部位を1×4/oエチロンで縫合し、縫合を除去するために、7日後に戻ってくるように対象に指示した。
免疫組織化学によるフィブリリンの検討
凍結切片を厚さ10μmに作製した(OTFクリオスタット、Bright Instruments Ltd.)。患者1名当たり、1部分につき3つの切片を以下のように処理し、光学顕微鏡によってフィブリリン豊富なミクロフィブリル網状構造を同定した。
パラホルムアルデヒド4体積%のリン酸緩衝液で切片を固定した(10分間)。トリス緩衝生理食塩水(TBS;100mMトリス、150mM NaCl)中で水和した後、5体積%Triton−X 100(登録商標)を添加することによって、切片を可溶化した(10分間)。洗浄した後、メタノール中で過剰な過酸化水素と共にインキュベートすることによって(30分間)、内因性ペルオキシダーゼ活性を消失させた。次いで、すべての切片を、希釈度1:100で、一次抗体(マウス抗ヒトフィブリリン−1、クローン11C1.3;NeoMarkers社、米国カリフォルニア州)を適用する前に、1体積%正常ウマ血清+1体積%ウシ血清アルブミンでブロックした。ネガティブコントロールとして、1体積%正常ウマ血清+1体積%ウシ血清アルブミンでのブロックだけか、または希釈度1:100で対照マウス血清と共に同時にインキュベートした。インキュベート後、ウマ抗マウスIgGビオチン化二次抗体の適用前に、切片をTBSでストリンジェントに洗浄した。これをさらに市販のキット(ABC Elite System,Vectro Laboratory、英国、ピーターバラ)を使用して、以下のような製造元の説明書にしたがって、酵素ホースラディッシュペルオキシダーゼに結合させた。色素原として3’,3’−ジアミノベンズアジンを用いて(10分のインキュベーション)、抗体を局在化した。TBSで洗浄することによって、この反応をクエンチした。ヌクレアーファーストレッド(nuclear fast red)を用いて切片を対比染色し、最後に一連のアルコールによって脱水し、明瞭にし、永久的に標本にした。
切片を無作為化し、ブラインドし、ニコンOPTIPHOT顕微鏡(日本、東京)で調べた。免疫染色の程度を5ポイントの半定量的スケールで評価した(0=染色なし、4=最高染色)。対象1名につき1部位で4つの切片(対照を含む)を調べた。1部位あたり3つの高倍率視野について、免疫染色の程度をスコアリングし、平均スコアを各部位/試験領域に対して算出した。
試験部位間での、および様々な期間の試験物質の適用後の、フィブリリンタンパク質の分布の差を、分散分析試験(ANOVA;SPSS+vlO.0、SPSS Inc.、米国イリノイ州)を用いて有意性について評価した。
ボランティアの大多数が、カゼインパッチ試験プロトコルに十分に耐え;10名のうち個人1名のみが、カゼイン適用部位に圧痛を訴えた。カゼインペプチドパッチによって、7/10の個体において、真皮/表皮接合部(基底膜)の近位にフィブリリン−1の沈着が生じた(圧痛を訴えたボランティアは、この試験において3名の「非応答者」の中に含まれた)。
フィブリリンの産生を刺激する公知の物質は、オールトランス型レチノイン酸(RA)である。しかしながら、この物質の欠点は、適用部位に著しい紅斑が生じることである。上記の対象のいずれも、カゼインの適用後に紅斑を生じず、それによって、オールトランス型レチノイン酸を超えるこの物質の利点が示されている。
個別の性能データを図3に示す。次いで、平均データ/ボランティアをプールし、図4に図示する;すべてのデータは平均+SEMで表される。簡潔に言えば、カゼインは、真皮乳頭のフィブリリン豊富なミクロフィブリル網状構造に対して、ベースラインを超える非常にポジティブな効果を有することが見出された(閉塞のみ(occluded):0.93=0.21;カゼイン適用:1.86=0.39;p=0.023)。
この実施例から、カゼインペプチドの局所適用(閉塞環境(occlusion)下での)は、光老化した真皮−表皮接合部の近位にあるフィブリリン豊富なミクロフィブリル網状構造を回復させることが分かる。これらの結果から、本発明で使用されるカゼインペプチドは、光老化した皮膚におけるフィブリリン欠乏および/または老化した皮膚を修復することができ、かつ明らかな臨床的有用性を有する。
実施例3−SNPが線維芽細胞においてコラーゲン合成を増加させることについての実証
Rama27ラット乳細胞をコンフルエンスに成長させ、それらのコラーゲン合成の速度をM.J.Warburton,S.A.Ferns,およびP.S.Rudland,Experimental Cell Research,137,373−380(1982)の方法を用いて測定した。ヒドロキシプロリンへの[3H]プロリンの取り込みによって推定されるコラーゲン合成速度は、以下の表2に示す。
SNP0.6mg/mlまでを添加することによって、コラーゲンの分泌が54cpmから663ppmへと約12倍増加する。また、これによって、分泌される合成コラーゲンと、細胞中に保持されるコラーゲンとの比が、約2倍−54:53(1:1)から663:321(2:1)となる。
実施例4−ケラチノサイトの成長に対するSNPの効果の実証
ケラチノサイト成長培地(TCS Cellworks Ltd.)において、ヒトケラチノサイト(HatKat)を20%コンフルエンスになるまで成長させた。次いで、同じ培地中で、ケラチノサイトを0.5%ウシ胎児血清(FCS)と共に3日間成長させた。その時点で、細胞をコールター(登録商標)カウンターで計数した。得られた細胞数を以下の表3に示す。
このことから、SNPの存在によって、ケラチノサイトの成長が23,777から68,719へと、約3倍増加することが示されている。これは、10ng/mlEGFを使用した場合の比較的少なめな増加と比較される。これらの結果から、本発明において使用されるペプチドのコラーゲン産生活性および成長促進活性がはっきりと実証されている。
透析されたチーズホエイ・ソルトカット(cheese whey salt cut)で行われた陽イオン交換カラムクロマトグラフィーによる実験の結果を示す図である。 陽イオン交換クロマトグラフィーからの活性画分で行われた疎水性相互作用カラムクロマトグラフィーの結果を示す図である。 排除(occluded)対照と比較した、本発明のペプチドで処置されたヒトボランティア10名におけるフィブリリンの産生を示す図である。 排除(occluded)対照と比較した、本発明のペプチドで処置されたヒトボランティア10名におけるフィブリリンの産生を示す図である。 排除(occluded)対照と比較した、本発明のペプチドで処置されたヒトボランティア10名におけるフィブリリンの産生を示す図である。 この研究の相当するプール解析を示す図である。

Claims (20)

  1. フィブリリンを産生するように線維芽細胞を刺激するのに有効な薬物の製造におけるペプチド、またはペプチドの誘導体の使用であって、そのペプチドが、α−S2カゼイン前駆物質中に存在するアミノ酸配列を含み、前記配列が3個以上のアミノ酸を含み、全長α−S2カゼイン前駆物質のN末端アミノ酸をそのN末端に含まないことを特徴とする使用。
  2. フィブリリンを産生するように線維芽細胞を刺激するのに有効な薬物の製造におけるペプチド、またはペプチドの誘導体の使用であって、そのペプチドがα−S2カゼイン断片活性を有することを特徴とする使用。
  3. 前記薬物が、歯周病を緩和または予防するのに有効である請求項1または2に記載の使用。
  4. 前記薬物が、皮膚における老化の影響を緩和または防止するのに有効である請求項1または2に記載の使用。
  5. 前記ペプチドが、9個以上のアミノ酸を含む請求項1から4のいずれかに記載の使用。
  6. 前記ペプチドが、9〜31個のアミノ酸を含む請求項1から5のいずれかに記載の使用。
  7. 前記ペプチドが、全長α−S2カゼイン前駆物質のC末端を含む請求項1から6のいずれかに記載の使用。
  8. 前記ペプチドが、ウシ、ヤギ、ヒツジ、ウサギまたはブタのα−S2カゼイン由来のペプチドであるか、または合成されたその等価物または相同体である請求項1から7のいずれかに記載の使用。
  9. 前記ペプチドが、以下の配列:
    LysValIleProTyrValArgTyrLeu;
    ThrLysValIleProTyrValArgTyrLeu;
    LysThrLysValIleProTyrValArgTyrLeu;
    ProLysThrLysValIleProTyrValArgTyrLeu
    GlnProLysThrLysValIleProTyrValArgTyrLeu
    AlaMetLysProTrpIleGlnProLysThrLysValIleProTyrValArgTyrLeu;
    ThrValTyrGlnHisGlnLysAlaMetLysProTrpIleGlnProLysThrLysValIleProTyrValArgTyrLeu;および
    ProGlnTyrLeuLysThrValTyrGlnHisGlnLysAlaMetLysProTrpIleGlnProLysThrLysValIleProTyrValArgTyrLeu
    から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項1から8のいずれかに記載の使用。
  10. 前記ペプチドが、以下の配列:
    LysValIleProTyr;
    ThrLysValIleProTyr;
    LysThrLysValIleProTyr;
    ProLysThrLysValIleProTyr;
    GlnProLysThrLysValIleProTyr;
    AlaMetLysProTrpIleGlnProLysThrLysValIleProTyr;
    ThrValTyrGlnHisGlnLysAlaMetLysProTrpIleGlnProLysThrLysValIleProTyr;および
    ProGlnTyrLeuLysThrValTyrGlnHisGlnLysAlaMetLysProTrpIleGlnProLysThrLysValIleProTyr
    から選択されるアミノ酸配列を含む請求項1から9のいずれかに記載の使用。
  11. 前記ペプチドが:
    (a)そのアミノ酸Leu、IleおよびValのうちの1つまたは複数が互いに置換され;および/または
    (b)そのアミノ酸TyrおよびPheのうちの1つまたは複数が互いに置換され;および/または
    (c)そのアミノ酸ArgおよびLysのうちの1つまたは複数が互いに置換された;
    ペプチド相同体を含む、請求項1から10のいずれかに記載の使用。
  12. 老化の前記影響が、皮膚の皺ができることである請求項4から11のいずれかに記載の使用。
  13. 前記ペプチドが、線維芽細胞の成長を刺激することができる請求項1から12のいずれかに記載の使用。
  14. 前記ペプチドが、コラーゲンを産生するように線維芽細胞を刺激することができる請求項1から13のいずれかに記載の使用。
  15. 前記ペプチドが、ケラチノサイトの成長を刺激することができる請求項1から14のいずれかに記載の使用。
  16. 哺乳動物の皮膚の基底膜域を修復および/または維持するのに有効な薬物の製造におけるペプチド、またはペプチドの誘導体の使用であって、そのペプチドが、α−S2カゼイン前駆物質中に存在するアミノ酸配列を含み、前記配列が3個以上のアミノ酸を含み、全長α−S2カゼイン前駆物質のN末端アミノ酸をそのN末端に含まないことを特徴とする使用。
  17. 哺乳動物の皮膚の基底膜域を修復および/または維持するのに有効な薬物の製造におけるペプチド、またはペプチドの誘導体の使用であって、そのペプチドがα−S2カゼイン断片活性を有することを特徴とする使用。
  18. 前記薬物が、歯周病を緩和または予防するのに有効である請求項16または17に記載の使用。
  19. 前記薬物が、皮膚における老化の影響を緩和または防止するのに有効である請求項16または17に記載の使用。
  20. 前記哺乳動物がヒトである請求項16から19のいずれかに記載の使用。
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