JP2005529704A - ランセット - Google Patents

Abstract

位置（８）においてモールドの入口点を介し注入されたプラスチック材料は、保護部（５）内に孔（９）を形成するピンの周りに偏向され、ピン（９）の両側への材料の流れバランスが増大されるようにされる。拡大部分（１３）内に埋設された針の先端をプラスチック材料が曲げて変形させる傾向を最小にするために、モールド材料がまず始めに分流され、薄い部分を囲む外側の複数の厚い領域１０を通って流れるのが促進されるように、モールドが形成される。従って、この箇所（１２）において、プラスチック材料は速度低下され、その結果、針先端３の両側へのプラスチック材料の流れ速度がいっそう均一化される。

Description

従来のランセットは、針のまわりに成形された支持本体によって保持される針を具備する。ランセットの一形態において、針の尖状端を覆うために、取り外し可能な保護部が同時に成形される。保護部を折り取って使用のために針を露出させることができる。従来の成形技術は、針先端に曲げ力を与える傾向があり、その結果、針先端が一側に向けて歪み従って本体からオフセットされるようになる。このことは、自動指穿刺装置と関連してランセットが使用される場合に、大きな不都合となる場合がある。この自動指穿刺装置では、ランセットがその本体によって保持されると共に、血液サンプリングサイト対し保持された支持プラットホーム内の小孔を通って針尖状端が駆動される。針が不整合であると、穿刺操作中に不快感が増大するおそれがある。また、最近の診断技術は、サンプリングサイトにおける血液収集試験片を含むことがあるので、針先端の不整合を防止して針先端と支持プラットホームとの間の、又は針先端と試験片の間違った部分との間の接触を回避することが重要である。

本発明の目的は、針先端が曲がるという問題を軽減することにある。

従って、本発明は、ランセットにおいて、ランセットの針部分の尖状端を覆うように配置された取り外し可能な保護部を備え、保護部が、成形されたプラスチック材料から形成され、プラスチック材料が外縁の厚い領域を備え、厚い領域が、針先端から遠い保護部の端部から針先端に近いプラスチック材料の薄い部分に到っているランセットを提供する。

このようにしてランセットを形成するとき、成形工程中にプラスチック材料は、外縁の厚い領域と針先端に近い薄い部分との間の境界面に到達すると一時的に速度低下される。理想的には、保護部が、針の尖状端から遠い保護部の端部の近くにおいて中央に位置決めされた孔を備えて形成される。この孔は、保護部を形成するためのモールド部分を形成するピンによって形成される。成形工程中、プラスチック材料は中央ピンの周りを流れるようにされる。このことは、保護部の両側へのより均一な流れの形成を助勢する。その結果、針先端は製造中に、針尖状端の背後で作用する制御され均整化された力を受けるようになり、針先端は従来の手順におけるよりも低い曲げ力を受けるようになる。

理想的には、プラスチック材料が、針先端のまわりにしかしながら薄い部分によって外縁の領域から分離された、更なる厚い領域を形成している。これは、針先端が使用前にプラスチック材料の側面を通して偶然に変位されないようにするためである。針先端それ自体は材料の厚い領域によって囲まれることになるけれども、薄い部分における材料の速度低下は、針先端に印加される曲げ力の可能性を制限するのに十分である。

理想的には、保護部が概ねタブ状の形をなし、厚い領域が保護部の２つの側縁に弧状部分を形成している。保護部は、針を保持する支持本体と、保護部及び支持本体に成形された破断可能な首部を介して相互接続されていてもよい。

本発明はまた、ランセットを形成する方法において、針がモールド内に保持され、モールドは、針の基部を保持するための支持本体と、尖った針先端のまわりの取り外し可能な保護部とを製作するために形成されており、モールドは、針尖状端から遠い保護部の端部にプラスチック材料のための入口点を有しており、入口点が外縁の厚い中空領域に到っており、外縁の厚い中空領域が針先端に近い薄い中空部分に到っており、プラスチック材料が入口点を介しモールド内に注入されて針先端のまわりに保護部が製作される方法にも及ぶ。

本発明の好ましい実施態様によれば、プラスチック材料が、入口点の近くに配置されたピンの両側の周りを、縁の厚い中空領域に向かって流れ、理想的には、プラスチック材料が、薄い中空部分から、針先端を囲む拡大中空領域内に流入してもよい。プラスチック材料が、保護部からモールドの首部を通って流れ、首部は、支持本体を画定するモールドの部分に到っているのが好ましい。

本発明は様々な態様で実行可能であり、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照して説明する。

図面に示したランセットには、支持本体２内に保持された針１（図３）が組み込まれている。（傾斜した尖状端４を有する）針の先端部分３は、保護部５によって保護されている。支持本体２及び保護部５は、針１のまわりに同時に成形される。成形中、針は、支持本体１内に通路６，７を形成するピンによって保持されている。プラスチック材料は、位置８にあるモールドの入口点を介して注入されると共に、保護部５内に孔９を形成するピンの周りに偏向されてピン９の両側への材料の流れバランスないし均衡が増大されるようにされる。従来では、複数のランセットが尾根状部の両側に一度に成形される。従って、プラスチック材料は位置８に斜めに入り、ランセットを画定するモールドの部分の遠い隅部周りで偏向する傾向を有し、その結果、針の端部３の二側上に不均一な圧力流れが生じ、それにより、特にプラスチック材料が傾斜面４に衝突するときに針を曲げる傾向を有することがある。次いで、先端３が保護部５内で曲げられて変形する可能性があり、これにより、保護部が取り外されたときにランセットが指穿刺装置で使用するのが更に困難になることがある。

プラスチック材料が針の先端３を曲げて変形させる傾向を最小にするために、モールド材料がまず始めに分流されて外側の複数の厚い領域１０を通って流れるのが促進されるように、モールドが形成される。これらの厚い領域は、厚い部分１０が針先端３の領域に到達する前に終端するように、より薄い部分１１を囲んでいる。従って、この箇所１２において、プラスチック材料は速度低下され、その結果、針先端３の両側へのプラスチック材料の流れ速度がいっそう均一化される。しかし、針先端３のすぐ周囲に厚い領域１３を形成して針先端が適切に保護されるように、モールドが形成されている。プラスチック材料の流れは狭い部分１２によって速度低下されるけれども、支持本体２内において（孔１４を形成する）後部ストッパに対し針を押し戻すのに十分な力が（このとき針先端３のまわりに非常に均一に分散されているけれども）依然としてあり、それにより、針１の突出部の長さが要求された長さであることが確実にされる。

使用時、保護部を取り外して針先端３を使用のために露出できるように、保護部５がねじれられて材料が首部１５のまわりに剪断される。特に、厚い外縁領域１０と針先端３を囲む厚い領域１３との間の狭い部分１２を形成する、採用された成形方法は、保護部５が取り外されたときに、露出された針先端が曲げられた状態にないことを確実にするのに役立つ。

本発明のランセットの平面図である。 本発明のランセットの側面図である。 図１及び図２のランセットの縦断面図である。

Claims (11)

1. ランセットにおいて、該ランセットの針部分の尖状端を覆うように配置された取り外し可能な保護部を備え、該保護部が、成形されたプラスチック材料から形成され、該プラスチック材料が外縁の厚い領域を備え、該厚い領域が、針先端から遠い保護部の端部から針先端に近いプラスチック材料の薄い部分に到っているランセット。
2. 前記保護部が、針の尖状端から遠い保護部の前記端部の近くにおいて中央に位置決めされた孔を備えて形成される請求項１に記載のランセット。
3. 前記プラスチック材料が、前記針先端のまわりにしかしながら前記薄い部分によって前記外縁の領域から分離された、更なる厚い領域を形成している請求項１又は２に記載のランセット。
4. 前記保護部が概ねタブ状の形をなし、前記厚い領域が該保護部の２つの側縁に弧状部分を形成している請求項１から３までのいずれか一項に記載のランセット。
5. 前記保護部が、針を保持する支持本体と、該保護部及び前記支持本体に成形された破断可能な首部を介して相互接続されている請求項１から４までのいずれか一項に記載のランセット。
6. ランセットを形成する方法において、針がモールド内に保持され、該モールドは、針の基部を保持するための支持本体と、尖った針先端のまわりの取り外し可能な保護部とを製作するために形成されており、該モールドは、針尖状端から遠い保護部の端部にプラスチック材料のための入口点を有しており、該入口点が外縁の厚い中空領域に到っており、該外縁の厚い中空領域が針先端に近い薄い中空部分に到っており、該プラスチック材料が該入口点を介し該モールド内に注入されて前記針先端のまわりに前記保護部が製作される方法。
7. 前記プラスチック材料が、前記入口点の近くに配置されたピンの両側の周りを、前記縁の厚い中空領域に向かって流れる請求項６に記載の方法。
8. 前記プラスチック材料が、前記薄い中空部分から、前記針先端を囲む拡大中空領域内に流入する請求項６又は７に記載の方法。
9. 前記プラスチック材料が、前記モールドの首部を通って流れ、該首部は、前記支持本体を画定する前記モールドの部分に到っている請求項６から８までのいずれか一項に記載の方法。
10. 添付図面を参照して本明細書に実質的に記載されているようなランセット又はランセット形成方法。
11. 本明細書に記載されかつ／又は添付図面に示されているようなランセット又はランセット形成方法の特徴の新規な組み合わせ。

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