JP2005529197A - 蒸留燃料の酸化熱安定性を改善する方法および装置 - Google Patents

蒸留燃料の酸化熱安定性を改善する方法および装置 Download PDF

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Abstract

本発明は蒸留燃料の熱酸化安定性を改善する方法を提供し、この方法はN−H基の窒素原子が芳香族系の1部であるN−H含有複素環式芳香族化合物の燃料における活性濃度を選択的に減少させることからなり、前記燃料は更に活性濃度の金属化合物をも含有し、或いは貯蔵もしくは使用に際し活性金属化合物に露呈されることを特徴とする。更に本発明は、蒸留燃料の熱酸化安定性を決定する方法および前記方法を実施する装置をも提供する。

Description

発明の詳細な説明
本発明は蒸留燃料の熱酸化安定性を改善する方法、蒸留燃料の熱酸化安定性を決定する方法、および前記方法を実施する装置に関するものである。
現在のジェットエンジン燃料は腐蝕、材料適合性、凍結点、燃焼の熱、伝導率、並びに貯蔵安定性および熱酸化安定性を含め安定性を包含する広範な基準に合致せねばならない。
特に熱酸化安定性は、たとえば航空機燃料システムおよびエンジンにおけるような高められた温度における蒸留ジェット燃料の安定性に関係する。ジェット燃料は国際運転安全性の要求に適合する或る種の熱安定性の詳細に合致する必要がある。
最も広く使用される産業上および軍事上の航空ジェットタービン燃料に関する現在の熱安定性試験方法(ASTM D3241)はジェット燃料熱酸化テスター(JFTOT)に基づいている。JFTOT方法は加熱表面に生ずる沈着の測定に基づいており、事前爆気燃料が流動する表面にわたる典型的には260℃における標準電氣加熱6061アルミニウムチューブを用いる。
JFTOTにおける損傷は加熱アルミニウムチューブ表面に対する特定沈着物着色から生じ、濾過しうる粒子の形成から生ずる過度の圧力からは大して頻繁には生じない。
熱安定性の分野の一般的検討については、RN.ハズレット「航空タービン燃料の熱酸化安定性」、アメリカン・ソサエティ・フォア・テスチング・アンド・マテリアルス、1991を比較されたい。
多くの化学的因子が熱酸化安定性の問題と関連している。僅か小割合の燃料しか形成しないが、形成された沈着物の大半は存在する比較的少量の成分の反応に寄与している。たとえば沈着物形成のための重要なプロセスとして自動酸化が提案されており、酸素、硫黄、窒素および金属を含有する化合物が全て沈着物形成の程度に関連している。
しかしながら、熱酸化安定性は種々異なる燃料の間で強度に変化することが示されている。個々の成分は或る種の状況下で或る種の燃料における安定性の問題に寄与すると確認されているが従来の結果はしばしば矛盾しており或いは実験条件下または標準JFTOT試験には一致しない温度で行われている。
驚くことに今回、JFTOT試験にて形成される沈着物の大半は燃料における特定成分から或る種の金属の存在下に得られることが判明した。特に、たとえばインドールおよび/またはピロールのような化合物の存在は蒸留ジェット燃料の熱安定性およびJFTOT試験における沈着物の形成に関連しうることが突き止められた。
国際出願公開第91/05242号パンフレットは不安定な反応性化合物のための油の試験方法に関するものであり、これは油の試料からの少なくとも1種の前記反応性化合物を酸性触媒と接触させて着色反応生成物を形成させ、次いでこの生成物の可視色および/または600〜850nmにおける色吸光度を油における不安定な反応性化合物の存在および/または量に関連づけることを特徴とする。この公報によれば、試験は酸化剤によるフェナレンからフェナレノンへの酸化および酸の存在下における着色インドリルフェナレン塩のその後の形成に基づくと思われる。この種の塩は一般に青色〜青紫色であると言われるが、試験では青色と緑色との間で変化しうる。
「ビジブルースペクトロスコピーによる石油蒸留液におけるピロール窒素」と題するASTM標準UOP 276−85は、ビジブルースペクトロスコピーによる複素環における炭素原子1個当たり少なくとも1個の水素を有するピロールおよびインドールの大凡の濃度を決定する方法であると言われる。この方法はガソリン、ナフサ、ケロシンおよび蒸留バーナー油に用いうると言われるが、n−ヘキサンに完全には溶解しない原油および減圧ガス油には用いえないと言われる。オレフィンは反応を阻害すると言われ、分析に先立ち除去せねばならない。芳香族アミンもしくは脂肪族メルカプタンも反応を阻害しうると言われる。この方法は、カラムクロマトグラフィーに続くp−ジメチルアミノベンズアルデヒドを含有する85%燐酸の添加によるオレフィンの除去を含むと言われる。酢酸が添加されると共に、深赤色に着色した溶液が生ずる。着色溶液の吸光度を540nmにて分光光度法により測定し、その結果を事前に作成された検量曲線(標準として2−メチルインドールを用いて作成)と比較する。
この方法は燐酸および酢酸の両者の使用、並びにオレフィンのクロマトグラフ除去を含む。
従って、この種の欠点を克服し或いは少なくとも軽減する蒸留燃料の熱酸化安定性を決定する方法およびこの方法を実施する装置につきニーズが存在する。
従って本発明の第1面によれば蒸留燃料の熱安定性を改善する方法が提供され、この方法はN−H基の窒素原子が芳香族系の1部であるN−H含有の複素環式芳香族化合物の燃料における活性濃度を選択的に減少させ、更に前記燃料が活性濃度の金属化合物をも含有し或いは貯蔵もしくは使用に際し活性金属化合物に露呈されることを特徴とする。
更に、N−H含有複素環式芳香族化合物は活性金属化合物の存在下にJFTOT試験にて著量の沈着物を生ぜしめることが判明したので、両物質が存在する燃料の熱安定性を燃料における金属化合物の活性濃度を減少させることにより改善することもできる。
従って本発明の第2面によれば、燃料における金属化合物の活性濃度を減少させ、燃料はN−H基の窒素原子が芳香族系の1部である有害レベルのN−H含有複素環式芳香族化合物を含有することを特徴とする蒸留燃料の熱安定性を改善する方法も提供される。
ここで用いる「有害レベル」とは、JFTOT試験にて沈着物形成により示される熱安定性に対し顕著な作用を持ったレベルを意味する。典型的には、このレベルは20mg/リットルより大、たとえば50mg/リットルより大である。
本発明の第3面によれば、N−H基の窒素原子が芳香族系の1部であるN−H含有複素環式芳香族化合物の活性濃度を選択的に減少させると共に、燃料に存在する金属化合物の活性濃度をも減少させることを特徴とする蒸留燃料の熱安定性を改善する方法が提供される。
モデル燃料にてJFTOT試験を行うと共にエリプソメトリーを用いて生成沈着物を分析することにより、沈着物形成は或る種の金属化合物と或る種のN−H含有複素環式芳香族化合物の両者の共存により強度に影響を受けることが判明した。いずれかの成分の不存在下に、燃料の熱安定性は顕著に増大する。
これら成分に関し、他の窒素化合物、硫黄化合物および酸素化合物を含め或る種の他の化合物は、金属化合物の存在もしくは不存在に拘わらず沈着物形成に対し比較的小さい作用を有することが判明した。
従って或る種の金属化合物と有害なN−H含有複素環式芳香族化合物との両者を含有する蒸留燃料につき、燃料の熱安定性は金属化合物の活性濃度を減少させることにより或いは代案としてN−H含有複素環式芳香族化合物の活性濃度を減少させることにより或いは代案として両成分を減少させることにより顕著に改善することができる。
特に本発明の方法によれば、燃料の熱安定性はN−H基の窒素原子が芳香族系の1部であるN−H含有複素環式芳香族化合物の燃料における活性濃度を選択的に減少させることにより改善される。ここで用いる「選択的に減少させる」とは、他の窒素含有物質の濃度を減少させるよりも優先的に特に好ましくは前記他の物質の任意の減少なしにN−H含有物質の1種もしくはそれ以上の活性濃度を減少させることを意味する。たとえば、ピロールおよびインドールの選択的減少は、たとえばピリジンのような他のN−H含有物質より優先的にピロールおよびインドールのレベルを減少させることを意味する。従ってN−含有化合物の非選択的な減少方法(たとえば水添処理)は本発明の方法から排除される。
たとえば水添処理は多数のN−含有化合物および他の極性化合物を非選択的に減少させ、これは燃料の他の性質(たとえば燃料の潤滑性)に対し顕著な作用を有する。選択的減少は、燃料の全体的組成が大して顕著でなく変化し、従ってたとえば潤滑性のような燃料の他の性質が本発明の方法により大して顕著には影響を受けないと言う利点を有する。
更に水添処理は多量の水素を使用し、これは相当な経費となる。しかしながら、燃料から形成される沈着物の大半は或る種のN−含有物質からのみ生ずることが判明したので、この多量の水素は燃料の熱安定性にて比較的顕著でない作用を有するN−含有物質を減少させるべく用いられる。
従って本発明の方法による最も有害であると判明した物質の選択的減少はより効率的な処理方法であって、燃料の組成に一層顕著な変化をもたらす非選択的減少方法に伴う諸問題を回避し或いは少なくとも軽減させる。
蒸留燃料はジェット燃料、航空ガス、ディーゼルもしくはガソリンとすることができる。好ましくは蒸留燃料はジェット燃料、たとえばジェット−A、ジェットA−1、JP−8またはF−35である。
有害なN−H含有複素環式芳香族化合物は、N−H基の窒素原子の電子が芳香族系と相互作用しうるものである。この種の化合物の例はピロール、インドール、ピラゾール、カルバゾール、置換されたピロール、インドール、ピラゾールおよびカルバゾール、並びに関連化合物、好ましくはピロール、インドール、置換ピロールおよび置換インドールを包含する。この種の窒素原子は、芳香族系の1部として慣用のアミンに比べ顕著に減少した塩基性を有する。特定の理論に拘束されるものでないが、この性質は環をカップリングおよび重合型反応に対し一層反応性にし、従って、これら化合物を沈着物形成をもたらす反応に敏感にすると思われる。
或る種の金属もしくは金属化合物が沈着プロセスに寄与することが今回判明した。ここでも特定の理論に拘束されないが、これら金属および金属化合物は沈着プロセスの少なくとも1部を触媒しうると思われる。
蒸留燃料に典型的に存在する金属は銅、鉄、鉛および亜鉛を包含する。典型的には、これらは低レベルにて、たとえばppbの範囲で存在する。除去し或いは減少させることが望ましい活性金属化合物は好ましくは遷移金属からなり、特に好ましくは燃料中に存在する銅および/または鉄化合物である。特に好ましくは、除去或いは減少させることが望ましい活性金属化合物は銅化合物である。
しかしながら、この種の金属が燃料中に最初に存在しない場合またはこの種の金属の活性濃度が減少する場合でさえ、燃料を貯蔵および使用に際し活性金属に露呈させることができる。たとえばUS海軍は、航空機キャリヤにおけるJP−5燃料の銅汚染による諸問題に遭遇している。更なる例として燃料をたとえばステンレス鋼のような鋼材に露呈させる場合、燃料を鋼材に存在する遷移金属に露呈させることができ、或いはこれら金属を燃料中に強力にリーチングさせることもできる。従って燃料が更なる活性金属に露呈させると思われる場合、供給源における活性金属成分の減少方法は貯蔵の後、または使用に際し顕著な作用を持ってはならない。燃料が露呈され或いは活性金属物質の形成を妨げる、たとえば銅のような活性金属の量を減少させる方法が従って好ましい。
一般に沈着物形成の問題は、特に燃料がたとえばノズルにおける燃焼の直前のような温度ある際に問題となる。しかしながら、燃料を長時間にわたり(たとえば航空機キャリヤにおけるように)貯蔵する場合、より緩徐であるが経時的な燃料の分解も問題となりうる。更に、燃料を使用前の分解の程度を増大させうるような冷却剤として使用に先立ち循環させることもできる。
上記したように本発明の方法は、有害なN−H含有複素環式芳香族化合物の活性濃度および/または燃料中に存在する金属化合物の活性濃度を選択的に減少させることからなっている。
有害なN−H含有複素環式芳香族化合物の活性濃度は、任意公知の方法により選択的に減少させることができる。1具体例において、これは燃料からの前記化合物の少なくとも1部の物理的除去を含み、たとえば適する吸着材料での処理による。適する吸着材は前記化合物に対し選択的に活性にされる。極性物質の一般的除去とは異なり、選択的吸着は飽和が生ずる時間を増大させることにより吸着ユニットの寿命を長くする。更に選択的吸着は、吸着物質の特定の性質により再生を達成しうる容易さをも増大させる。選択的吸着は、種々異なる用途の範囲につき知られるように特定化学物質のための吸着材を処理する一般的吸着材の表面改質により得ることができる。たとえば選択的吸着技術はクロマトグラフ固定相技術における開発から周知されており、本発明による物質の除去に容易に適用することができる。たとえば、有害N−H含有複素環式芳香族化合物(たとえば、ピロール)(その活性濃度は本発明にて減少させることができる)の比較的低い塩基性は、これらを沈着物形成過程にて大して重要でないことが判明している燃料中にも存在する一層塩基性の化合物から区別させる。
適する吸着材の例は適する支持体に支持されたベンズアルデヒド官能性を有する化合物を包含する。好ましくは、ベンズアルデヒド官能性を有する化合物(以下、「ベンズアルデヒド」と称する)は4−アミノベンズアルデヒドである。この種の化合物はピロールおよびインドールと反応して錯体を形成し、かくして燃料からピロールおよびインドールを除去することが判明した。より好ましくは、4−アミノベンズアルデヒドは4−ジアルキルアミノベンズアルデヒドである。4−ジアルキルアミノベンズアルデヒドのアルキル基は同一でも異なっても良い。1具体例においてアルキル基は独立してメチル、エチル、プロピルおよびブチル基から選択される。従って4−ジアルキルアミノベンズアルデヒドはたとえば4−メチルエチルアミノベンズアルデヒドとすることもできるが、好ましくはアルキル基は同一であり、特に好ましくは4−ジアルキルアミノベンズアルデヒドは4−ジメチルアミノベンズアルデヒドである。
適する支持体は好ましくは粘土、カーボン、アルミナ、シリカおよびゼオライトよりなる群から選択される。
代案具体例において、ベンズアルデヒドは適する支持体の化学的部分であって、たとえば支持体材料を形成するポリマー骨格における末端基もしくは修飾基である4−アミノベンズアルデヒド官能基とすることもできる。
好ましくは支持体は粘土である。適する吸着材は従って好ましくは表面改質粘土であり、この粘土はベンズアルデヒドの添加により改質されたものである。好ましくは表面改質粘土はベンズアルデヒドの粘土の表面に対する吸着により、より好ましくは4−ジアルキルアミノベンズアルデヒドの吸着により作成される。従って粘土はベンズアルデヒドに対し高い親和特性を示し、たとえばベンズアルデヒドは強力に好ましくは不可逆的に吸着される。
ベンズアルデヒドにつき好適に高い親和性を有する粘土は、たとえば「粘土鉱物および他の非金属鉱物のためのデータ・ハンドブック」、H.バン・オルフェンおよびJ.J.フリピアトにより編集、ペルガモン・プレス社により出版のような粘土特性の適するハンドブックに見ることができる。
好ましくは粘土はカオリナイト、より好ましくは欠損の少ないカオリナイト、たとえばクレイ・レポジトリー・オブ・クレイ・ミネラルス・ソサエティから入手しうるカオリンKGa−1である。従って吸着材は好ましくは、4−ジメチルアミノベンズアルデヒドが吸着されている欠損の少ないカオリナイトである。
ベンズアルデヒド(特に4−ジアルキルアミノベンズアルデヒド)はカオリナイト材料の表面に強力に吸着することが判明した。
ベンズアルデヒドは好ましくは少なくとも0.5のモノレイヤー被覆のレベルまで、より好ましくは約1モノレイヤー被覆のレベル、たとえば0.8〜1.2モノレイヤーに等しい被覆まで吸着される。
燃料におけるN−H含有複素環式芳香族化合物の活性濃度は、前記燃料を任意公知の方法で適する吸着材と接触させて減少させることができる。これは、たとえば燃料と吸着材とを混合し、次いでたとえば濾過により燃料を分離して行うことができる。代案として好ましくは接触は燃料を吸着材を含有する適するカラムに通過させて達成することもできる。任意適する温度、たとえば5〜100℃、好ましくは室温を用いることができる。
本発明の方法は精製時、輸送時または燃料時の貯蔵を包含する段階から適する自動車の燃料系に至る任意適する段階にて燃料につき行うことができる。1具体例において硫黄化合物を除去すべく燃料を水添処理する場合、本発明の方法は燃料を水添処理する前に行うことができる。
更に吸着材とは異なり、寸法−もしくは形状−選択性材料から得られる特定の吸収材を用いて有害N−H含有複素環式芳香族化合物の活性濃度を減少させることもできる。
代案として或いは追加的に、有害なN−H含有複素環式芳香族化合物の活性濃度の減少は、沈着反応にて不活性もしくは大して活性でない物質を形成するよう化合物を反応させることにより、たとえば化合物(分子「ホスト−ゲスト」関係にて「ゲスト」としての沈殿物を含む)を錯体化することにより、N−H官能性に対し保護基を添加することにより、或いは芳香族複素環を沈着物形成反応に式芳香族複素環を大して感受性でなくする置換基の置換によって化合物の反応性を減少させることにより、達成することができる。
燃料中に存在する金属化合物の活性濃度は更に任意公知の方法により減少させることもできる。適する方法は、その作用にて分子的に特異性であってもなくても良い。1具体例において、これは燃料から前記化合物の少なくとも1部を物理的に除去することを含み、これはたとえばイオン交換のような処理により或いは適する吸着材による濾過(たとえば粘土濾過)により行うことができる。
代案として或いは追加的に、金属化合物の活性濃度の減少は、各化合物を反応させて燃料から除去しうる不溶性物質を形成させることにより或いは各金属化合物を反応させて沈着反応につき不活性もしくは大して活性でない物質を形成させることにより、たとえば金属化合物を錯体化させることにより或いはたとえばキレート化剤(たとえばジサリチリデン−1,2−プロパンジアミンのような金属失活剤(MDA)を添加することにより達成することができる。1具体例において、固体支持金属キレート化剤を使用し、これにより金属物質の選択的吸着を生ぜしめることもできる。使用する場合、この種の錯形成剤または金属失活剤は、燃料の意図する用途に適合すべきである。特に、たとえば或る種のジェット燃料におけるような或る種の燃料においては、燃料に使用される添加剤の数を減少させることが望ましい。従ってN−H含有複素環式芳香族化合物の活性濃度を減少させ、この種の燃料の熱安定性を改善すべく金属失活剤を使用しないことが好ましい。
更なる具体例においては、有害なN−H含有複素環式芳香族化合物と活性金属錯体との両者を、2つの特異的吸着部位からなる1種の支持吸着材系により選択的に吸着させることができる。両物質の活性濃度を減少させることが望ましい場合、これは同時的減少を効果的に可能にする。
上記したように、熱酸化安定性は種々異なる燃料の間で強力に変動することが従来示されており、結果はしばしば矛盾している。沈着物形成が或る種の活性金属化合物と或る種のN−H含有複素環式芳香族化合物との両者の共存により強力に影響を受け、更にこれら成分に関し他の窒素化合物、硫黄化合物および酸素化合物を含め或る種の他の化合物は沈着物形成に対し比較的小さい作用しか持たないことが判明したので、種々異なる燃料の間および種々異なる基による熱酸化安定性の結果における従来の変動の少なくとも幾つかを説明することができる。
更に蒸留燃料の熱酸化安定性を測定する改良試験法を考案することも今回可能となる。
従って本発明の第4面によれば、蒸留燃料の熱安定性を測定する試験方法が提供され、この試験方法は(a)蒸留燃料を前記燃料に対し少なくとも部分的に不混和性であると共に蟻酸における4−アミノベンズアルデヒドからなる溶剤と接触させて油不混和性層を形成させ、(b)前記不混和性層の400〜700nm間の可視色および/または色吸光率を燃料の熱安定性に関連づけることを特徴とする。
好ましくは、4−アミノベンズアルデヒドは4−ジアルキルアミノベンズアルデヒドである。4−ジアルキルアミノベンズアルデヒドのアルキル基は同一でも異なってもよい。好適には、アルキル基は独立してメチル、エチル、プロピルおよびブチル基から選択される。従って、たとえば4−ジアルキルアミノベンズアルデヒドは4−メチルエチルアミノベンズアルデヒドとすることができる。より好ましくはアルキル基は同一であり、特に好ましくは4−ジアルキルアミノベンズアルデヒドは4−ジメチルアミノベンズアルデヒドである。
本発明の試験方法は上記した従来技術の試験方法にて確認された技術的問題を解決し、これにはオレフィンの従来の除去を必要としない試験を与える。更にこの試験方法は、蟻酸と燃料との不混和性、燃料から活性ピロールおよびインドール化合物を分別する能力、およびその比較的弱い酸性度という利点を有し、従ってこの手順はより少ない試薬および操作を使用すると共にカラムクロマトグラフィーによるインドールの分離の必要性を回避する。
色および/または色吸光度を、適する比較により燃料の熱安定性に関連づけることができる。たとえば、油不混和性層の可視色を肉眼により適する比較色チャートと比較することができる。代案として400〜700nmの色吸光度を、適するスペクトロメータにより測定して、測定吸光値を1つもしくはそれ以上の数値にて或いは400〜700nmの範囲内の1つもしくはそれ以上の範囲にて与えることができ、この数値を次いで適する比較データ、たとえば適する比較燃料の吸光値と比較することができる。比較データは吸光値と特定成分の濃度との間のグラフの形態とすることができ、或いは吸光度を蒸留燃料の熱安定性に直接関連づけることもできる。
比較燃料は既知の濃度のモデル化合物(たとえばインドールもしくは2−メチルインドールからなる炭化水素モデル燃料(たとえばドデカン)における溶液)とすることができる。
本発明の試験方法はジェット燃料、航空ガス、ディーゼルもしくはガソリン蒸留燃料に適用することができる。
溶剤は好ましくは蟻酸における4−アミノベンズアルデヒドの溶液であるが、水を含むこともでき、たとえば水性蟻酸における4−アミノベンズアルデヒドの溶液または他の油不混和性液との混合物とすることもできる。
溶剤における蟻酸の濃度は少なくとも20重量%、好ましくは少なくとも50重量%とすることができる。
溶剤における4−アミノベンズアルデヒドの濃度は500〜5000mg/リットル、好ましくは2000〜3000mg/リットルの範囲とすることができる。好ましくは4−アミノベンズアルデヒドは4−ジメチルアミノベンズアルデヒドであって、これはしばしばエールリッヒ試薬と称される市販入手しうる化合物である。
本発明の試験方法は、比較的少量の燃料を用いると共に比較的少量の溶剤を用いて行うことができる。
従って、本発明の試験方法で使用される蒸留燃料の量は2〜25mlの範囲、好ましくは5〜10mlの範囲とすることができる。
溶剤の量は、色および/または色比較につき(たとえば色分析につき)充分とすべきであり、典型的には少なくとも5ml、好ましくは5〜25mlの範囲、より好ましくは5〜10mlの範囲である。
燃料は、好ましくは撹拌(たとえば掻き混ぜもしくは振とう)下での混合により好適には室温にて溶剤と接触させることができる。適する混合は5秒間もしくはそれ以内に達成することもできるが、好ましくは混合は少なくとも10秒間、たとえば10〜30秒間とすることができる。一般に、10〜20秒間の振とうで混合を達成するのに充分である。
次いで燃料と溶剤とを典型的には少なくとも5分間、たとえば5〜30分間、好ましくは10〜20分間にわたり分離させる。
更に本発明によれば、本発明の試験方法に使用するのに適する部品のキットからなる装置も提供される。
1具体例において前記装置は、所定量の4−アミノベンズアルデヒドを蟻酸中に含む所定量の溶剤を内蔵した第1容器と、所定量の蒸留燃料を測定するのに適する測定容器と、所定量の溶剤を所定量の蒸留燃料と混合するのに適する第2容器と、溶剤相の光学分析に適する第3容器とを備える。
好ましくは4−アミノベンズアルデヒドは4−ジアルキルアミノベンズアルデヒドである。4−ジアルキルアミノベンズアルデヒドのアルキル基は同一でも異なっても良い。好適にはアルキル基は独立してメチル、エチル、プロピルおよびブチル基から選択される。従って4−ジアルキルアミノベンズアルデヒドはたとえば4−メチルエチルアミノベンズアルデヒドとすることができる。より好ましくはアルキル基は同一であり、特に好ましくは4−ジアルキルアミノベンズアルデヒドは4−ジメチルアミノベンズアルデヒドである。
代案として、装置の第1具体例に記載した第1〜第3容器の2つもしくはそれ以上を単一の容器で置換することもできる。たとえば決定量の溶剤を含有する第1容器は決定量の溶剤を決定量の蒸留燃料と混合するのに適し、および/または溶剤相の光学分析にも適する。
更に好適例として、決定量の溶剤を決定量の蒸留燃料と混合するのに適する容器は溶剤相のその後の光学分析にも適する。この好適具体例において、第1容器は好ましくは決定濃度の4−アミノベンズアルデヒドを蟻酸中に含む特定容量の溶剤(たとえば蟻酸1ml当たり3mgの4−ジメチルアミノベンズアルデヒドを含有する5mlの溶剤)を含有する小瓶からなっている。更に好適装置はたとえば必要量の蒸留燃料を測定するための測定用シリンダもしくは適するピペットのような測定容器および燃料と溶剤とを混合する栓付容器を備えることもでき、前記容器は更にその後の光学分析にも適する。たとえば栓付容器は燃料と溶剤とを混合するのに適する栓付キュベットとすることができ、このキュベットは各相を分離させると共に適する測定装置に設置した後に溶剤相を直接分析することを可能にする。適する測定装置は色比較器とすることができ、或いは1つもしくはそれ以上の特定波長にておよび/または所定の波長範囲にて(たとえば特に4−アミノベンズアルデヒドが4−ジメチルアミノベンズアルデヒドである場合は530〜570nmの範囲)にて吸光度(たとえば積算による)を測定しうる一層複雑なスペクトロフォトメータで構成することもできる。
上記の改善された試験方法の他に、本発明はJFTOT試験においても改善をなしうる。従って今回、活性金属化合物および/または活性N−H含有複素環式芳香族化合物からなる1種もしくはそれ以上の検定流体(標準)を用いる他の熱酸化安定性試験装置もしくはJFTOTの性能を検量もしくは証明することも可能であり、前記化合物は上記した通りである。この検量は、装置の使用者がJFTOTまたは他の熱酸化安定性装置の前記化合物に対する応答をプロットすると共にJFTPOTまたは熱酸化安定性試験にて形成された沈着物に対する前記化合物の寄与を確認することを可能にする。
従って本発明は、既知濃度の活性N−H含有複素環式芳香族化合物および/または既知濃度の活性金属化合物および炭化水素相からなる1種もしくはそれ以上の検量流体をも提供する。
更に本発明は、既知濃度の活性N−H含有複素環式芳香族化合物および/または既知濃度の活性金属化合物および炭化水素相からなる1種もしくはそれ以上の検量流体を用いる熱酸化安定性装置の検量方法をも提供する。
活性N−H含有複素環式芳香族化合物および/または活性金属化合物は上記した通りである。熱酸化安定性装置は好ましくはJFTOT装置である。炭化水素相は任意適する炭化水素または既知組成の炭化水素の混合物とすることができる。好ましくは炭化水素相は飽和脂肪族炭化水素であって8〜15個の炭素原子を有し、たとえばn−ドデカンである。
1種もしくはそれ以上の検量流体は好ましくは活性N−H含有複素環式芳香族化合物と活性金属化合物との両者を含有する1種もしくはそれ以上の流体であるが、活性N−H含有複素環式芳香族化合物を含有するが活性金属化合物を含有しない1種もしくはそれ以上の流体、および/または活性金属化合物を含有するが活性N−H含有複素環式芳香族化合物を含有しない1種もしくはそれ以上の流体とすることができる。
1具体例においては、単一の検量流体を用いて、熱酸化安定性装置(たとえばJFTOTチューブ)に沈着物を生成させることができる。他の具体例においては2種以上の検体流体を使用し、これら検体流体を用いて熱酸化安定性装置における2種以上の沈着物(たとえば一連の沈着物(たとえば種々変化する沈着物着色を持ったJFTOTチューブにおける一連の沈着物)を生成させることもできる。
この種の沈着物を標準応答(基準)として使用することができ、未知燃料からの結果を比較することを可能にする。充分な基準が公知であれば、検量曲線を誘導することができる。
未知燃料を装置にて測定する他に、異なる熱酸化安定性装置からの燃料に関する結果を各装置部材における同等な標準からの結果を用いて容易に比較することもできる。
本発明により検量流体から形成された沈着物を使用して、熱酸化安定性装置の性能を証明し、たとえば装置が許容範囲内および/または所要の再現性/精密度で行っているかどうかをチェックすることができる。従って、ここで用いる検量流体は活性金属化合物および/または活性N−H含有複素環式芳香族化合物からなる証明流体を包含し、更に本発明による検量方法は1種もしくはそれ以上の証明流体を用いる熱酸化安定性装置の性能の証明を包含する。
検量流体を個々に用いてこの種の基準を創作することができ、および/またはこの種の他の検量流体および/または燃料と混合することもできる。たとえば既知の組み合わせにおける2種の検量流体の混合物は既知組成の第3検量流体を与える。代案として、未知燃料を既知量の検量流体と組み合わせる(或いはドープする)ことができ、更にドープされた燃料からの結果を未ドープ燃料(および/または必要に応じ標準)と比較することができる。
検量流体は好ましくは、0〜250mg/リットルの活性N−H含有複素環式芳香族化合物含有量、たとえば2−メチルインドール、ピロールおよび/または2,5−ジメチルピロール含有量を有する。検量流体は好ましくは0〜100ppbの活性金属化合物含有量、たとえば銅(II)イオン含有量を有する。
JFTOT装置にて沈着物を生成させるその使用と同様に、検量流体を他の種類の熱酸化安定性試験(たとえば本発明の第4面における試験方法)の検量流体として使用することもできる。
以下、本発明を実施例および図1〜11を比較して説明する。
実施例
材料
n−ドデカン(アルドリッチ社)をJFTOT試験につきモデル炭化水素相として使用した。270℃の中断点を有するジェット燃料(ジェットA−1、コリトン・リファイナリー社)の試料も幾つかの試験にて用いた。
次の化合物を、実燃料におけるこの種の化合物につき予想される典型的範囲でドープ剤として使用した:ピロール、2,5−ジメチルピロール、インドール、2−メチルインドール、3−メチルインドール、2−メチルインドリン、2,4,6−トリメチルピリジン、3−メチルキノリン、チアナフテン、ベンゾフランおよびインデン。
方法
特記しない限り、JFTOT試験は標準ASTM D3241の条件下で行ったが、温度を幾つかの試験にて変動させた。標準6061アルミニウムおよび316ステンレス鋼チューブを製造業者(アルコール社)から購入した。沈着レベルをC.ベイカー、P.デイビット、S.E.テーラーおよびA.J.ウッドワード、「液体燃料の安定性および取り扱いに関する第5回国際会議のプロシーディング」、ロッテルダム、第433〜447頁(1995)(比較のためここに引用する)に記載されたエリプソメトリー技術を用いて計量した。沈着物厚さ測定をフィリップス「フューエル・クオリファイヤー」装置を用いて規則的間隔でチューブ表面にわたり行い、沈着物容積を厚さの結果を積算して決定した。この手法は予備決定された基線パラメータをアルミニウムおよびステンレス鋼につきインプットした後に両種類のチューブに適用した。
アルミニウムJFTOTチューブに対する沈着および有害物質の同定
蒸留(ジェットを含む)燃料の幾つかの極性およびオレフィン系成分の特徴である2−メチルインドール、チアナフテン(ベンゾチオフェン)、ベンズフランおよびインデンを250mgl−1までの濃度にてジェットA−1燃料(J1)の試料バッチに投入し、JFTOT試験を280℃までの温度にて行った。
結果を図1に示す。この初期スクリーニングの結果から明らかなように、最も顕著な沈着は270および280℃の試験温度にて2−メチルインドールの存在下に生ずる。
500mgl−1までの濃度および/または340℃までの温度にて同じ化合物が投入されたドデカンを用いて追加スクリーニングを行った。この場合、試験したいずれの化合物についても沈着物形成の証拠は僅かであった。図2は、2−メチルインドールのデータを示し、これはJ1にて試験した際に最高の沈着物形成傾向を示した。
次いで銅(II)ナフテネートを種々異なる濃度にて、250mgl−1の2−メチルインドール存在下にドデカンに添加し、JFTOT試験を260℃にて行った。結果を図3に示す。銅の存在下における沈着物は、J1から生じたものと強力に類似した。
これら結果は、モデル燃料からの顕著な沈着物形成が活性濃度のN−H含有複素環式芳香族化合物および活性濃度の金属化合物の両者の存在を必要とすることを示す。
チアナフテン、ベンゾフランおよびインデンについても同じように試験した。しかしながら、これら物質は全て低い沈着物容積を示すと共に、銅の存在下ではその不存在下と比較して、これら物質の沈着傾向における顕著な変化はなかった。これら結果は、これら非N−H含有芳香族化合物が顕著な沈着物形成を与えないことを示す。図4は、これを100ppb銅(II)および250mgl−1のチアナフテンを含有するドデカンにつき2つの温度にて示す。
更なる窒素含有物質(キノリン、ピロールおよびピリジンの誘導体)を次いで同様に試験した。
図5は、260℃にてアルミニウムにおけるドデカンからの沈着物形成に対するコリジン(2,4,6−トリメチルピリジン)および銅(II)の種々異なる濃度の作用を示す。沈着物形成は比較的低いことが見られた。同じ効果が3−メチルキノリンについても見られた。この性質はJ1燃料におけるその性質と一致することも見られた。これに結果は、これら非N−H含有複素環式芳香族化合物が顕著な沈着物形成を与えないことを示す(これらはN−含有芳香族複素環であるがN−H含有でない)。
ピロールおよび2,5−ジメチルピロールについても試験した。その結果を図6に示す。ピロールと2,5−ジメチルピロールとの両者は顕著なレベルの沈着物を生成したが、2,5−ジメチルピロールはピロール自身よりも高レベルの沈着物を生成したことは明らかである。図6におけるデータが示すように、ジメチル誘導体からの沈着物はエリプソメトリー技術を信頼性を持って測定するには厚過ぎるようになる。
これら化合物は、本発明による両N−H含有複素環式芳香族化合物である。図6におけるデータは、この種の化合物が活性濃度の金属化合物の存在下に著量の沈着物を生成することを示す。
図7は、2−メチルインドール系の場合に金属失活剤(ジサリチルインデン−1,2−プロパンジアミン)の添加の効果を示す。図7から見られるように、金属失活剤の使用は沈着物の形成を低下させる。かくして、図7は本発明の1面に従い燃料における金属化合物の活性濃度を減少させることによる燃料の熱安定性を改良する(沈着物形成を減少させる)方法を示す。
ステンレス鋼JFTOTチューブに対する沈着
ステンレス鋼JFTOTチューブを用いて次の実験を行った。
図8は、種々異なる銅(II)濃度の存在下における2−メチルインドール(250mgl−1)につき行ったJFTOT試験の沈着物プロフィルを含む。沈着物形成は、図3におけるアルミニウムチューブにつき見られるよりもステンレス鋼にて銅の存在に大して依存しないことが見られ、沈着物は2−メチルインドールにつき添加銅の不存在下でさえ見られる。2−メチルインドール(250mgl−1)を含有するドデカンにおける100ppbの銅での全沈着物レベルはこれら条件下でアルミニウムチューブとステンレス鋼チューブとの両者にて同様である。
しかしながら、添加銅の不存在下におけるチアナフテンからの沈着物はまだ低く、アルミニウムチューブで見られる沈着物に匹敵する。
これら結果は、活性金属化合物の存在が燃料を接触させる金属学に基づくことを示す。添加銅(または他の金属)化合物の不存在下でさえ、ステンレス鋼JFTOTチューブを用いる場合は活性金属化合物を存在させる。
これら結果は更に有害N−H含有複素環式芳香族化合物の存在が顕著な沈着物形成につきまだ必要とされることを示す。
図9は、2−メチルインドール系の場合にステンレス鋼に対する金属失活剤(ジサリチリデン−1,2−プロパンジアミン)の添加の効果を示す。ここでも、金属失活剤の使用は沈着物の形成を減少させる。
これら結果は、金属失活剤の使用が金属化合物の活性濃度をまだ減少させることを示す(これらは燃料を接触させる金属学に基づく)。
標準応答を発生するモデル溶液の使用
以下の実施例は、活性N−H含有複素環式芳香族化合物および/または活性金属化合物からなる検体流体の生成、および熱酸化安定性装置を検量するこの種の流体の使用を示す。検量流体の作成方法は、上記実施例で説明した溶液を作成すべく使用したものと同様である。
次の試薬(98%純度)を受け入れ時のまま使用した:
n−ドデカン「99%+」アルドリッチ社
2−メチルインドール「98%」アルドリッチ社
銅(II)ナフテネート、ストリーム・ケミカルス社
600mlのn−ドデカンを1リットルの測定用シリンダに計り入れた。150mgの2−メチルインドールを緩和な音波処理により約0.5mlのアナラRトルエンに溶解させ、得られた溶液をその全体でドデカンに添加して、250mg/リットルの2−メチルインドールを含有するドデカン溶液を得た。
別途に、銅ナフテネートの保存溶液(CN、約8%銅)をここでも緩和な音波処理により精密に秤量した量の約10mgCNを10mlのアナラRメタノールに溶解させて作成した。CNにつき銅分析データを得て50ppb銅溶液を生成させるのに要するこの保存溶液の容積を計算することができ、この容積を微量注射器によりドデカン/2−メチルインドール溶液に添加して、250mg/リットルの2−メチルインドールと50ppbの銅(II)とからなる検量流体を得た。他の炭化水素可溶性の既知銅含有量の銅化合物を、この手順ではCNの代わりに使用することができた。
次いで、得られた混合物をASTM D3241の条件下に260℃にてJETOT試験にかけた。
形成された沈着物を標準として使用すると共に、同じ装置にてジェット燃料から得られた沈着物と比較し、或いはこれを用いて装置の性能を証明することができる。
上記したように検量流体を用いてこの試験から得られた沈着物の容積は1〜2x10−5cmの範囲であり、これはASTM D3241尺度にて「3」可視色等級に相当する。
種々異なる濃度の活性N−H含有複素環式芳香族化合物および/または活性金属化合物を有する更なる検量流体をも同様な方法により作成し、更なる標準を与えるべく使用した。
一連の検量流体を用いるJFTOTの検量方法の例として、図3は種々変動する濃度の銅(II)化合物にて250mg/リットルの2−メチルインドールを有するモデル流体で形成された一連の沈着物を示す。これらは、上記したように特定JFTOT装置および条件につき一連の標準沈着物を形成することができた。未知の燃料を同じ装置にて同じ条件下に試験することができ、これら沈着物プロフィルと比較することができる。検量データを用いて燃料における沈着物形成化合物のレベルを得ることができる。
更に、標準沈着物を発生させるべく使用した検量流体に等しい1種もしくはそれ以上の検量流体をJFTOTで試験して更なる沈着物を形成させ、これをJFTOT装置の性能を証明すべく予想される標準沈着物と比較することができる。
図8は、種々異なる条件下(この場合は異なるJFTOTチューブを用いる)で形成された同様な一連の沈着物を示し、これらを用いてこれら異なる条件下で試験された未知燃料と比較することができる。
更に種々異なる条件下、たとえば図3よび8における50ppbおよび100ppbの銅(II)トレースの下で測定された同等な標準の各応答の比較は、種々異なる条件下で行った種々異なる燃料を比較することを可能にする。これは同等に種々異なる群の装置における実験にも適用することができる。
本発明の試験方法
ジェット燃料酸化テスター(JFTOT)を用いて測定される種々異なる熱安定性を有する3種のジェット燃料を本発明の試験方法を用いて検査し、これには3mgの4−ジメチルアミノベンズアルデヒド(DMAB)を蟻酸1ml当たりに含有する5mlの蟻酸溶液を5mlの燃料に添加し、20秒間にわたり振とうすると共に20分間にわたり分離させた。検量プロットを、燃料としてのドデカンにおける種々異なる濃度の2−メチルインドール(アルドリッチ社)を用いて予め作成した。この検量を図10に示し、これはジェット燃料で予想される濃度に典型的な0〜25mg/リットルの2−メチルインドール濃度範囲にて直線的である。吸光値を、初期蟻酸/DMAB溶液の考えられる波長範囲にわたる吸光度につき補正した。
ジェット燃料を同様に処理すると共に、そのUV−可視スペクトルをキャリー50スペクトロフォトメータにより測定した。545nmにおける吸光度を用いて試料におけるインドールの濃度を測定した(「2−メチルインドール当量濃度」として現す)。図11は、3種のジェット燃料のUV−可視スペクトルを示す。これら吸光度データから、表1に示した当量インドール濃度が得られる。同じ相対的結果を与える2種の異なる方法を表1にて比較する。第1に、単一波長(545nm)における吸光度の読み値2−メチルインドールの標準値と比較する。他のインドールをこの比較につき選択することもできる。可能な比較の第2の例において、積算吸光強度を基準として選択し、インドール構造における置換基の作用が最大吸光の位置を変化させうる可能性の途を開く。図10に示したと同等であるがインドール自身につき検量は表1のカラム4および6における分析データをもたらす。
2種の「同等データ」の間の差は予想通りである。何故なら、各燃料はインドール環における異なる置換パターンを有するからである。このデータは、低インドールレベルが低JFTOTチューブ評価に好適であることを示すが、燃料の熱応力に際して生ずる反応の複雑性に基づき他の損傷メカニズム(たとえば圧力損傷)を必ずしも予測することができない(たとえばS.E.テーラー、ACSペトロリアム・ケミストリー・ディビジョン・プレプリント、2002、47(3)、166比較)。
Figure 2005529197
アルミニウムJFTOTチューブにて270℃および280℃におけるジェットA−1(JI)中の種々異なる化合物のJFTOTスクリーニングからの結果を示す図面である。 J1ジェット燃料およびJFTOT試験温度の関数として250mgの1−12−メチルインドールを含有するドデカンの沈着傾向の比較を示す図面である。 260℃にて250mgl−12−メチルインドールの存在下における沈着物形成に対するドデカン中の種々異なる銅(II)濃度の作用を示すJFTOTチューブプロフィルの図面である。 100ppbのCuIIおよび250mgl−1チアナフテンを含有するドデカンにて260℃および340℃にて生ずる沈着を示すアルミニウムJFTOTチューブプロフィルの図面である。 種々異なる濃度(支持)のコリジンおよび銅(II)を含有するドデカンにて260℃で生ずる沈着を示すアルミニウムJFTOTチューブプロフィルの図面である。 ピロールおよび2,5−ジメチルピロールの存在下におけるアルミニウムチューブを260℃にて用いる銅(II)濃度に対するJFTOT沈着物容積の依存性を示す図面である。 2−メチルインドール(250mgl−1)/100ppb銅(II)系(アルミニウムチューブ)におけるドデカンから生ずる沈着に対する金属失活剤(6mgl−1)の効果を示す図面である。 2−メチルインドール(250mgl−1)および種々異なる銅(II)濃度を含有するドデカンにて260℃で生ずる沈着を示すステンレス鋼JFTOTチューブ沈着物プロフィルの図面である。 2−メチルインドール(250mgl−1)/100ppb銅(II)系(ステンレス鋼チューブ)におけるドデカンから生ずる沈着に対する金属失活剤の効果を示す図面である。 ドデカンにおける2−メチルインドール濃度の関数として蟻酸/DMAB溶液の545nmにおける吸光度を示す検量プロットの図面である。 酸素のジェット燃料からの抽出物の蟻酸/DMAB溶液に関するUV−可視スペクトルの図面である。

Claims (46)

  1. N−H基の窒素原子が芳香族系の1部であるN−H含有複素環式芳香族化合物の燃料における活性濃度を選択的に減少させることからなり、更に前記燃料は活性濃度の金属化合物をも含有し、または貯蔵もしくは使用に際し活性金属化合物に露呈されることを特徴とする蒸留燃料の熱安定性を改善する方法。
  2. 前記燃料が活性濃度の金属化合物を含有し、更に前記方法は燃料に存在する金属化合物の活性濃度を減少させることを含む請求項1に記載の方法。
  3. 適する吸着材物質での処理により有害なN−H含有複素環式芳香族化合物の活性濃度を選択的に減少させることを含む請求項1または2に記載の方法。
  4. 適する吸着材物質が、適する支持体に支持されたベンズアルデヒド官能性を有する化合物からなる請求項3に記載の方法。
  5. ベンズアルデヒド官能性を有する化合物が4−アミノベンズアルデヒドである請求項4に記載の方法。
  6. 4−アミノベンズアルデヒドが4−ジアルキルアルミノベンズアルデヒドである請求項5に記載の方法。
  7. 4−ジアルキルアミノベンズアルデヒドのアルキル基が独立してメチル、エチル、プロピルおよびブチルから選択される請求項6に記載の方法。
  8. 4−ジアルキルアミノベンズアルデヒドが4−ジメチルアミノベンズアルデヒドである請求項7に記載の方法。
  9. 適する支持体が粘土、カーボン、アルミナ、シリカおよびゼンライトよりなる群から選択される請求項4〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 適する支持体が粘土である請求項9に記載の方法。
  11. 粘土がカオリナイトである請求項10に記載の方法。
  12. ベンズアルデヒド官能性を有する化合物を適する支持体に少なくとも0.5のモノレイヤーのレベルまで吸着させる請求項4〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. ベンズアルデヒド官能性を有する化合物を0.8〜1.2モノレイヤーのレベルまで吸着させる請求項12に記載の方法。
  14. ベンズアルデヒド官能性を有する化合物が4−ジメチルアミノベンズアルデヒドであると共に、適する支持体がカオリナイトである請求項12または13に記載の方法。
  15. 蒸留燃料がジェット燃料、航空ガス、ディーゼルおよびガソリンよりなる群から選択される請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 蒸留燃料がジェット燃料である請求項15に記載の方法。
  17. N−H含有複素環式芳香族化合物がピロール、インドール、ピラゾール、カルバゾール、置換されたピロール、インドール、ピラゾールおよびカルバゾールの1種もしくはそれ以上からなる請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。
  18. N−H含有複素環式芳香族化合物がピロール、インドール、置換ピロールおよび置換インドールの1種もしくはそれ以上からなる請求項17に記載の方法。
  19. 金属化合物が遷移金属の化合物からなる請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 金属化合物が、燃料中に存在する銅および/または鉄化合物からなる請求項19に記載の方法。
  21. 蒸留燃料の熱安定性を決定するための試験方法において:
    (a)蒸留燃料を前記燃料に対し少なくとも部分的に非混和性であると共に4−アミノベンズアルデヒドを蟻酸中に含む溶剤と接触させて油不混和性層を形成させ、
    (b) 前記油不混和性層の400〜700nmにおける可視色および/または色吸光性を燃料の熱安定性に関連づける
    ことを特徴とする試験方法。
  22. 4−アミノベンズアルデヒドが4−ジアルキルアミノベンズアルデヒドである請求項21に記載の試験方法。
  23. 4−ジアルキルアミノベンズアルデヒドのアルキル基が独立してメチル、エチル、プロピルおよびブチルから選択される請求項22に記載の試験方法。
  24. 4−ジアルキルアミノベンズアルデヒドが4−ジメチルアミノベンズアルデヒドである請求項23に記載の試験方法。
  25. 色および/または色吸光性を適するスペクトロメータにより測定して、測定吸光値を1つもしくはそれ以上の数値にてまたは範囲400〜700nm内の1つもしくはそれ以上の範囲にわたり与える請求項21〜24のいずれか一項に記載の試験方法。
  26. 測定吸光値を、適する比較燃料の吸収値からなる適する比較データとの比較により燃料の熱安定性に関連づける請求項25に記載の試験方法。
  27. 比較燃料がドデカンにおけるインドールもしくは2−メチルインドールの既知量濃度を含む溶液である請求項26に記載の試験方法。
  28. 蒸留燃料がジェット燃料、航空ガス、ディーゼルおよびガソリン蒸留燃料よりなる群から選択される請求項1〜27のいずれか一項に記載の試験方法。
  29. 溶剤における4−アミノベンズアルデヒドの濃度が500〜5000mg/リットルの範囲である請求項21〜28のいずれか一項に記載の試験方法。
  30. 溶剤における4−アミノベンズアルデヒドの濃度が2000〜3000mg/リットルの範囲である請求項29に記載の試験方法。
  31. 蒸留燃料を、周囲温度にて撹拌下に混合することにより溶剤と接触させる請求項21〜30のいずれか一項に記載の試験方法。
  32. 蟻酸中に決定量の4−アミノベンズアルデヒドを含む決定量の溶剤を含有した第1容器と、決定量の蒸留燃料を測定するのに適する測定容器と、決定量の溶剤を決定量の蒸留燃料と混合するのに適する第2容器と、溶剤相の光学分析に適する第3容器とを備えることを特徴とする請求項21〜31のいずれか一項に記載の試験方法に使用するのに適する装置。
  33. 第1〜第3容器の2つもしくはそれ以上を単一容器により代替する請求項32に記載の装置。
  34. 決定量の溶剤を決定量の蒸留燃料と混合するのに適する第2容器が溶剤相のその後の光学分析にも適する請求項33に記載の装置。
  35. N−H基の窒素原子が芳香族系の1部である活性N−H含有複素環式芳香族化合物の既知濃度および/または活性金属化合物の既知濃度と炭化水素相とからなる検量流体。
  36. 炭化水素相が8〜15個の炭素原子の飽和脂肪族炭化水素である請求項35に記載の検量流体。
  37. 炭化水素相がn−ドデカンである請求項36に記載の検体流体。
  38. N−H含有複素環式芳香族化合物がピロール、インドール、ピラゾール、カルバゾール、置換されたピロール、インドール、ピラゾールおよびカルバゾールの1種もしくはそれ以上からなる請求項35〜37のいずれか一項に記載の検量流体。
  39. N−H含有複素環式芳香族化合物がピロール、インドール、置換ピロールおよび置換インドールの1種もしくはそれ以上からなる請求項38に記載の検量流体。
  40. 金属化合物が遷移金属の化合物からなる請求項35〜39のいずれか一項に記載の検量流体。
  41. 金属化合物が銅および/または鉄化合物からなる請求項40に記載の検体流体。
  42. 0〜250mg/リットルの活性N−H含有複素環式芳香族化合物の含有量を有する請求項35〜41のいずれか一項に記載の検量流体。
  43. 0〜100ppbの活性金属化合物の含有量を有する請求項35〜42のいずれか一項に記載の検量流体。
  44. 請求項35〜43のいずれか一項に記載の1種もしくはそれ以上の検量流体を使用する熱酸化安定性装置の検量方法において、1種もしくはそれ以上の検体流体を使用して、熱酸化安定性装置に1種もしくはそれ以上の沈着物を生成させることを特徴とする検量方法。
  45. 熱酸化安定性装置がJFTOT装置である請求項44に記載の方法。
  46. 請求項21に記載の試験方法における比較燃料としての請求項35〜43のいずれか一項に記載の1種もしくはそれ以上の検体流体の使用。
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