JP2005527935A - 単結晶サファイア外殻を用いた高輝度放電ランプ - Google Patents

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Abstract

プラズマを生じる放射を発生させるために、連続非フラッシュ・アークが複数の電極間で作られる単結晶サファイアからなる管状の外殻で作られる高輝度放電ランプ。該ランプは、任意の電力の入力により大きな輝度を生み出すため、従来の高輝度放電ランプよりもより高温及び高圧で動作可能である。ランプ充填剤は、紫外線から近赤外線までの範囲において好ましい光のスペクトルを作り出すために、多様なガス及び添加物から選択可能であり、ランプの有効寿命は延長される。ランプは、小さく強力な光源が次第により小さくなる画像発生装置と光学的に適合することが必要とされるような、画像投影の特有の利点のために利用される。特に、ランプは寿命が切れるまで予め選択された4,000〜9,000°Kの相関色温度を維持する。代わりに、ランプは出力源としてマイクロ波又はRF放射を用いることにより電極を用いずに動作する。

Description

(関連出願)
本出願は、1999年2月1日に出願された、発明の名称が「Sapphire High Intensity Discharge Projector Lamp」である、米国特許出願第09/241,011号の継続出願である、2001年10月2日に出願された、発明の名称が「Sapphire High Intensity Discharge Projector Lamp」である、米国特許出願第09/969,903号の優先権の利益を主張する。
両出願ともその全てが本明細書中で参考として組み入れられている。
(発明の分野)
本発明は、画像投影、自動車用、医療用、通信用(光ファイバ)及び一般的な照明用等、様々な適用に適した放射線スペクトルを作り出す高輝度放電ランプに関する。
(背景情報)
画像投影は、高輝度放電(HID)ランプにより作り出される可視光線の適用の主要分野の1つである。可視光線が最適化される従来のHIDランプは、該可視光線を調節して画像投影に特に適する可視光線とする重要な特性を有する。
通常そのようなHIDランプは、特定の間隔が空けられる2つの電極の間で、外殻の内側に形成されるプラズマ・アークから光を放つ。
HIDランプから放たれる光の放射線スペクトルは、該ランプに含まれる(充填)ガス及び他の物質次第で変化する。従来の投影システムにおいて、ランプからの光は一連の光学要素を介して集められ、画像ゲートを介して投影された画像を形成するためにスクリーンに投影される。画像ゲートで画像を形成する要素は、フィルム又は、例えば液晶ディスプレイ(LCD)、デジタル・マイクロ・ミラー・デバイス(DMD)又は反射型液晶パネル(LCoS)のような任意のタイプの光モジュレータとすることができる。
画像投影製品において、HIDランプの有用性は、その光学的効率、出力効率、演色性、アークの安定性(揺らぎがないこと)、アーク間隔、物理的な大きさ、原価、運転費及び全体的なシステム・コストで規定される。
HIDランプは、同様の性能を要する製品に紫外線(UV)又は赤外線(IR)を作り出すために設計することもできる。
現在、従来のHIDランプは石英又は多結晶アルミナ(PCA、又は「セラミック」外殻として知られている)から作られる光を透過することが可能な外殻を有する。通常、画像投影製品において、透明な外殻、小さいアーク、細い光線を用いるHIDランプを必要とする。
石英の外殻を用いるHIDランプは、これら必要条件に合うが、PCA外殻は半透明であり、一般的には画像投影及び同様の用途には適さない。通常PCA外殻は、より大きな光源に適用の際、必要に応じて比較的大きな間隔を用いて組み立てられる。
更に最近、PCA外殻の代わりとしてHIDランプ外殻は多結晶サファイア(PCS)で生産される。PCA外殻と比較して、PCS外殻は光透過率及び外殻の他の特性を改善するが、PCS外殻は、ほとんどの画像ディスプレイ投影及び関連する適用に適さない微細な表面起伏を有する。従って、従来のHIDランプには主に石英外殻が用い続けられている。
石英外殻の使用には、画像投影のための上記された望ましい特徴を満たす点において従来のHIDランプに本質的な制限がある。例えば、石英外殻は比較的低い融解温度、負荷率、熱伝導性及び引張強度を有する。このような考慮すべき点は、ランプの光学効率性、視感度、出力量、サイズ、寿命及び揺らぎを制御する能力に影響を与える。
更に、石英外殻は、ナトリウム又は水素のような多くの添加物を含有することができ、該添加物は放射された光のスペクトルを調整するのに重要である。
画像投影製品産業において、6,500°K(D65基準)の相関色温度(CCT)は、高い演色インデックスを有し、日光に性質が近いので、画像投影に最も望ましい光源スペクトルであることを確立した。従来の石英外殻HIDランプは、純粋な水銀の充填量を利用して約120から最大200気圧までの圧力で作動するように通常設計されている。しかしながら、高圧水銀ランプは、7,000°Kから9,000°KのCCTを有する。
そのようなHIDランプからの光は、より互換性のあるCCTを達成するためにフィルターを通らなければならないが、フィルタリングによりランプの効率性を約30〜40%縮小する。金属ハロゲン化物の添加物は、より望ましいCCT(「金属ハロゲン化物」ランプ)への光スペクトルを調整する目的で通常水銀ランプに加えられる。
しかしながら、金属ハロゲン化物の有効性は、動作圧が、石英外殻ランプの最大の電流動作圧で最小の負担ポイントまで増加するので減少される。従来の画像投影システムは、広範囲なCCTの光源を用い、該範囲は典型的には、タングステン・ハロゲン・ランプで3,000°から3,300°K、金属ハロゲンHIDランプで4,000°から5,000°K、ショート・アーク・キセノン・ランプで5,500°から6,500°K、水銀ランプで7,000°K以上である。
近年画像投影分野で、例えば、0.9から0.5インチの対角線のDMD、LCoS等のシリコン・ウエハーの製造に基づき、より小さな光変調器の利用に向けて、産業界が迅速に動いた。開口部を有する機器は、HIDランプによって放射された光と該開口部を有する光学機器の間の効率的な光学適合を得るために、HIDランプが0.8mmから1.3mmの間のアーク間隔を有することを必要とする。
ランプの間隔が短くなるにつれ、HIDランプの効能は減少され、また、プラズマ・アークに供給することができる動力は外殻材料の熱特性により制限される。より小さなアーク間隔ランプの効能を増すために、動作圧を増加させなければならない。
しかしながら、石英外殻特性は、HIDランプの使用が可能な圧力及び力の負荷率を約200atm及び約20W/cm2に制限する。更に、画像投影のような適用において、ランプは本質的に揺らぎが生じない。
アーク・ランプにおける揺らぎは、ランプの電球サイズ及び充填圧とパラメトリックに関連する。従来の石英外殻を用いる場合、揺らぎの生じない動作を実現するためにはランプ圧力が200atm未満のままである必要がある。
(発明の要約)
本発明の目的は、高輝度放電(HID)ランプの効率性、寿命及びスペクトルの安定性を改善することである。本発明は、従来の外殻材料を取り替えるためにランプの外殻に単結晶サファイア(SCS)を利用する。
本発明のSCS外殻ランプは、従来のHIDランプよりも、物理的により小さく、光をより効率的に生成し、より高輝度である安定したプラズマを生産することが可能である。SCS外殻ランプは、例えば、画像投影、自動車のヘッドランプ、光ファイバー光源のように小さく、光線の幅が細いことが必要とされる高出力光源製品に利用することができる。
SCSは、従来のHIDランプ外殻で用いられる、従来の材料(例えば、石英又は多結晶アルミナ)と比較して本質的に優れた特性を有する。これら特性には、より高い引張強度、より大きな抗破壊圧力、より高い柔軟性、融点、より高い熱伝導性及びより高い負荷率を含む。
これらの利点は、本発明のSCS外殻ランプをより高圧力及び高温で操作し、ワット当り、入力された電力以上に使用可能な光を作り出すことを可能とする。更に、SCSの優れた耐化学性は、適用のための特定のスペクトルにおいて光を作り出すために充填ガス及び添加物のより広範囲の使用を可能にする。
例えば、400nmから700nmのスペクトルにおける可視光線の放射のために、この汎用性は、4,000°Kから9,000°Kの狭い範囲で設定され、相関色温度を一定して保つことが可能となる。可視光線放射に加えて、本発明は同様の利点を備えた紫外線(200nmから400nm)及び近赤外線(700nmから約2500nm)スペクトルにおいて放射線放射を作り出すために利用することができる。
著しく高温及び高圧力で作動しても、SCS外殻ランプは、従来の石英外殻ランプより4〜5倍長い有効寿命を有する。このことは、シール材料及び外殻の他の構成要素の熱膨張特性を適合することにより達成し、従ってシールによる応力を最小化する。
更に、SCS外殻ランプは、石英又は多結晶アルミナより、高い安定性を有する強度で、自動製造を行う技術の使用により、同一又は低コストで製造することができる。
SCS外殻ランプにおけるプラズマは、高圧操作に適している波形において2つの電極の端部を横切って一定の電圧を供給することにより、連続的な非フラッシュモードで作られる。SCS外殻ランプは直流又は交流を利用することができる。
他の実施例において、SCS外殻ランプは電極がなく、マイクロ波又は無線周波数放射線で動力を供給することができる。又はSCS外殻ランプは、電極及びマイクロ波パワーの両方を使用して、ハイブリッドとして操作することができる。
(発明の詳細な記載)
本発明の実施形態は、添付の図面を参照して詳細に記載される。
本発明は、SCS外殻を有するHIDランプ及び該外殻を製造する方法を記載する。このようなSCS外殻ランプは、放射スペクトルの紫外線又は赤外線範囲と同様に可視光範囲で適用するため最適化される。
SCS外殻ランプの構造状態は、外殻及びエンド・プラグ材料の物理的な特性及びシールの有効性に依存する。本発明の外殻とエンド・プラグは、一定の強度のために許容範囲を狭めて製造することができる。
電極リードのためのエンド・プラグ内に必要な穴は、従来の方法、レーザーによる穿孔、又は小さい直径のSCSチュービングにより作ることができる。本発明のSCS外殻ランプは、ランプの加熱及び冷却サイクルからの損失に関連する応力を最小化するために、ナノサイズのアルミナケイ酸塩のようなSCS構成要素に対する同様の熱膨張特性でシール材料を用いて優先的に組み立てることができる。
これらシールは、石英の約500°Kの密閉温度に比べ1,000°Kを超える温度で機能する。SCS構成要素の対摩耗性及び強度、一貫した密接構成要素の許容範囲は、石英又はPSA外殻ランプでは不可能な低コスト、自動化したランプ組立て技術を可能とする。
図1Aは、SCS中空管外殻100の平面図を示す。外殻100の内側の直径dは、1mmから20mm以上の範囲であり、一方外殻100の外側の直径Dは、2mmから23mm以上の範囲である。外殻100の長さLは、3mmから100mm以上の範囲である。
Figure 2005527935
表1はサファイアと石英の比較である。表1においてSCSの特性は、石英及び多結晶アルミナと比較される。表2においてSCSの引張強度は、温度の関数で石英と比較される。表3において、SCSの熱伝導性は、温度の関数で石英と比較される。
SCSは、EFG(edge defined film growth technique)又は同様の方法を用いる純粋な酸化アルミニウムの結晶から管状に作られる、異方性の単軸の石英である。SCSは既知の材料の中では、化学上最も硬く、強度のある材料の1つであり、光学的特長及び対立する特徴に優れており化学的に不活性であり、最大摂氏1,600度までの熱的安定性を有する。
0.17〜5.5のmkmの広い光透過範囲は、紫外線(UV)、可視光及び赤外線(NIR)光の外殻の生産を理想的なものにする。またSCSは、フッ化水素、硫黄及び塩化水素に対して不溶性であり、HIDランプへの適用に関し最も重要なこととして、気体が抜けたり又は不透明になったりはしない。
SCSの作動温度は石英より高く、SCSはより高い熱伝導性を有する。未加工のSCSチュービングは、現在サフィコン(Saphikon)、京セラのような数多くの供給メーカーから入手が可能である。配達される市販のチュービング及びSCSチュービングは、円形断面の許容誤差を保つという問題を有する。このことは、適切な表面を適切に機械加工することにより処理される。すなわち、均一及び明確な壁の厚みを得るために、ダイヤモンドを用いた道具を用いて内部にリーマ仕上げを施し、外部に磨き仕上げを施す。
SCS外殻は、石英より高い外面温度を許容し、HIDランプへの適用において、石英の20W/cm3と比較して150W/cm3以上の伝導性熱流束を処理する。
図2Aは、リフレクター11を備えるSCS外殻ランプ10を有する光学投影システムを示す。SCS外殻ランプ10の光は、中空光パイプ15のエントリー・フェース13に焦点が合せられ、該パイプは米国特許第5,829,858号に記載のタイプのパイプが用いられ、本明細書中に参照として用いられる。
光線は、レンズ18及び19でフレネル・プレート20及びLCDプレート21へ焦点が当てられる、該プレートは画像を形成する。画像はプロジェクター・レンズ23でスクリーンに焦点が当てられる。
図20Bは、SCS外殻ランプ10の側断面図である。チュービングへのプラグ200のシールの例示的な方法の1つとして、例えば米国特許第5,424,608号に記載のPCAプラグをPCAチュービングに密閉する技術がある。
図2Bにおいて、外殻100が用いられる。好ましくはPCA又はSCSから作られるプラグ200は、外殻100の端部を仕切る。プラグ200は、耐圧性及び耐化学性密閉を形成し、内部直径d及びプラグ200の放電に面する表面と隣接する箇所の内部にガスを含むために抗ハロゲン化物シール材料で外殻100に密閉される。
ハロゲン化物シール材料は、クリーブランドのフェローインク(Ferro Inc)のような供給メーカー、例えば、アルミニウム、チタン又はタングステン酸化物等の材料から構成される。そのような材料の融点は、約800℃から1,500℃であり、最も好ましくは、約1,200℃から1,400℃である。
電極ベース202、203は、毛管現象を介して充填ガラスを満たすために十分なクリアランスで電極ベース受204、205に適合する。電極ベース202、203は、ニオブ又はタンタルで構成され、サファイア(8×10−6K−1)に近い膨張率を有する。
電極ステム206は、電極ベース202に溶接で取り付けられる。電極ステム・クリアランス・ホール208は、クリアランスが小さすぎるため、毛管現象を介したガラスシール材料によってクリアランス・ホール208を満たすことができない電極ステム206、210の据え付けを可能とするため充分大きい。
電極ステム206、210の挿入より先に充填材を満たすことが生じる。球状の電極の先端207、209は、レーザでの加熱又は放電を介した高電流を流すことによる組立ての後に形成される。組立ての後、ガラス・シールは、溶けたガラスを電極ベース受204と電極ベース202の間のスペースに入れることにより適用される。
水銀を供給する他の例示的な充填方法は、希ガス及び他の可能性のある充填材は、電極ステム206及びプラグ200の間で出口開口部を有する中空チューブとして電極ベース202及び203を製造するために用いられる。
充填の際、出口開口部は高融点ハンダで密閉される。ハンダは、中空チューブを介してレーザー・ビームで融解する。
多結晶アルミナ・プラグは、複数の小さい結晶を含み、該結晶は、シールの境目の表面に関し相違する結晶面を表す。結晶の境目に関する各結晶の熱膨張係数は、結晶方向の特性である。従って点滅する時のランプの熱サイクルによる膨張及び縮小は、シールの境目に関し各結晶方向と相違する。
これら相違する膨張及び縮小の割合は、熱の再循環を伴うシールの規模の縮小の原因となる。
SCSプラグは、多結晶質アルミナ・プラグが好ましい。特に、プラグ200の長軸(C軸)が外殻100の長軸(C軸)に対して平行に配置されている場合、シールの相は相対変化しない。このことは、温度サイクルにおいて長寿命であるという利点となる。プラグ200は、図8A及び8Bに示したように形成される。円筒型の開口部800は、電極ベース202、203よりも最大0.02mm大きくなるように機械加工することができる。
ホール801は、電極ステム206、210よりも大きな最大径0.3mmとすることができる。特に電極ベース202、203を、より大きな開口部800、804に嵌め込む。この時この嵌め合いに、毛管作用でガラス充填剤で満たせるように適当なクリアランスがあるようにしておく。電極ベース202、203は、ニオブ又はチタンから構成させることができる。
ニオブ又はチタンは、サファイアの膨張係数(8×10−6K−1)に近い膨張係数をしている。電極ステム206は、例えば溶接などにより電極ベース202に付着させることができる。クリアランス・ホール801、803は、電極ステム206、210を備え付けることができるくらい大きい。この電極ステム206、210のクリアランスは、ガラス・シールされたクリアランス・ホール800のガラス充填材が、毛管作用によって入り込めないくらい小さい。
外殻100にプラグ200をシールする本発明において典型的な方法は、2つの隣接面を機械加工し、研摩することである。このとき、2つの隣接面の間にあるシール部分805は0.02mm未満となるようにする。該機械加工及び該研摩は、グラインダー又は、最終研摩ステップのレーザ加工により仕上げられる。例えば、プラグ200の外側の表面は1〜5層のナノ構造をしたアルミナシリカでコーティングすることができ、該アルミナシリカには、二酸化チタン(TiO2)が1%〜5%混和している。これらの物質は、ニュージャージー州のバイコウスキー社(Bikowski Corporation)から得られる。コーティングの過程は、フレーム溶射又は静電的蒸着(electrostatic deposition)により実施される。シール部分805をレーザで加熱する、或いはオーブンに入れることによって、シール操作を完結させることができる。
開口部804とホール803は図8Bに示されるように高速ドリルによる機械加工を行うことができ、或いはレーザにより形成することもできる。例えば、このような開口部の穴あけができるレーザとして、157nmのF2レーザ光が挙げられる。電極ベース202と開口部800、804との間の空間は、a)低めの温度工程においてガラス原料で充填される、或いはb)高めの温度工程においてナノ構造をしたアルミナ−シリカで充填される。最終のシール段階では、オーブン中で、又はレーザ燒結システムを用いて、この組立品を燒結する。燒結温度は、例えば、1700〜2000°Cとすることができる。ナノ構造をしたアルミナ−シリカで作られたシールが温度サイクルのもと、長寿命である点で特に好ましい。なぜなら、酸化アルミニウムが、SCS結晶を成長させるための基本物質であるからである。
このSCS外殻であるランプ10は、ハロゲン化物及びバックグラウンドガスで満たされており、これらの充填材の種類は、石英水銀ランプの充填材の種類よりも多い。例えば、スカンジウムとハロゲン化希土類を用いることができ、これらの充填材は、光学上最も好ましいスペクトルをしている。石英の外殻を使用した場合、次のような反応を起こしてしまう。すなわち、トリウムタングステン電極におけるシリコン蒸着をもたらし、スカンジウムと希土類の充填材を減少させてしまう反応である。例えば、参考文献としてウェイモウス(Waymouth,J.F.)による「Electric Discharge Lamps, MIT Press, Cambridge, MA, 1971」が例示される。
更に、充填材としてイオウ、ナトリウム、水素及び塩素を用いることができる。多種の充填材を組み合わせた外殻を利用すると、ランプ視感度を2倍にし、アーク間隔が1〜2mm範囲の時であれば、約120〜180L/Wとなる。この改善は、プラズマの輝度が増加するためである。光束維持は著しく向上し、石英ガラス外殻であるランプ寿命の4〜5倍となる。
図2Bは、ショートアークである本発明に関するSCS外殻ランプの他の典型的な実施例である。この実施例は、特に画像投影システムに便利な実施例であり、このシステムでは、アーク間隔が画像生成装置の大きさに適合していなければならない。現行の投影システムで要するこのアーク間隔は、一般に2mm未満であり、このとき、対角が0.5インチの最新の反射型画像生成装置に要するアーク間隔は、わずか0.8mmである。
石英外殻HIDショート水銀アーク・ランプは、アーク間隔長s=1.8mmと、内径d=3.8mmに最適化されており、70〜150ワットで点灯しているときの充填材の密度は、40〜65mg/cm3であるが、該水銀ランプは、出力が約70L/Wまでで、「揺らぎ」易く、失透による石英外殻の初期故障を起こしやすい(例えば参考文献として、米国特許第5,239,230号が挙げられる)。これらのランプのハロゲン化物を充填材としたものでは、出力は約70L/Wまでであり、この限界は、石英外殻の物理的特性による。
水銀を充填材としたHIDランプは、例えば、米国特許第5,497,049号に記載されている。この特許文献には、例えば、内径dが3.8mm未満で、出力レベルが70〜150ワットで、外径Dが9mmで、充填材の圧力が20atmならば、石英の内側が液化し、失透し、寿命が100時間未満で初期故障を引き起こす。
上記の最適化された石英外殻ランプの定量分析は以下のようになる、
Figure 2005527935
Figure 2005527935

表2は石英とサファイアの様々な温度における引張強度の比較である。表3は石英とサファイアの間の熱伝導率の比較である。表2と表3の石英に対するデータは、熱伝導性に関する温度の動きをパラメータ化するために用いる。ランプの幾何学的配置及び、入力パラメータ即ち、圧力、出力、水銀(Hg)とキセノン(Xe)と他のガスの充填量という入力パラメータは、米国特許第5,497,049号から引用する。管の内壁に対する外壁の温度降下は以下のように計算する。
T=qWT/k
ここで、
T=内壁と外壁の間の温度降下、
q=熱流束[w/cm2]、
WT=壁の厚さ[cm]及び、
k=熱伝導率[w/cm・k]。
管壁に対する総機械的応力は、温度勾配と機械的周応力に依存した温度応力を合計することにより決まる。管の表面が低温であるときの熱応力は次式で与えられる、
(熱応力)= E(T/2(1− ))
ここで、
(熱応力)=熱膨張率
E=ヤング率
=ポアソン率
周応力は、次式で与えられる。
(周応力)=圧力・d/2・WT)
ここで、
圧力=充填圧
次の値を用いたとき、
WT=2.6mm
d=3.8mm
L=5mm
出力=70W
圧力=20atm
=0.5×10−6
E=11×10−6lb/in
そして、この発光部の外壁温度が25°Cのとき、内壁は1400°Kとなり、この内壁温度では、dが3.8mmという小さな値における上記計算値での計算が成り立たない。この条件のもと、該発光部の応力の合計は、最大応力である7,000lbs/inの53%となる。
同一条件で、次の値におけるSCSとの比較
a=8×10−6
E=11×10−6lb/in
SCSは、25°Cの外壁温度のとき、331°Kの内壁温度となり、発光部の応力の合計は、最大許容応力の3.9%である。
SCSを外殻としたランプは、石英を外殻とするHIDランプと比べて向上した性能となるように最適化することが可能である。図3は、石英及びSCSを外殻とするランプの外壁温度の関数に対する内壁温度を示す。
内壁温度が1273°Kまでが、SCSを外殻とするランプの安全に動作する限界であるが、一方、石英ランプは、室温で破損する。図4は、実質の全応力/最大引張強度を決める安全係数である。この係数は、安全に動作させるために、最大0.3〜0.4とすべきである。石英を外殻としたランプは室温で破損するが、サファイアを外殻としたランプは1,273°Kを上限とする実現しやすい温度範囲で、動作し続けることに注目すべきである。
例えば、内径が1.6mmで、外径が3.2mmであるSCSを外郭としたランプは、出力150W、圧力200atmで動作している場合、外壁温度が25°Cならば、内壁温度は317°Cであり、外壁温度が800°Cならば、内壁温度は880°Cである。安全係数は、外壁温度が25°Cならば0.064であり、外壁温度が800°Cならば0.363である。600atm下で動作しているとき、外壁温度が25°Cならば安全係数は0.083であり、外壁温度が800°Cならば安全係数は0.412である。
光出力の効率を改善するためには、電極の間隔を1〜2mmの間とするのが好ましく、特に、投影ランプにおいてはこの間隔が好ましい。より高充填圧での動作を可能にすることにより、すなわち、SCS管を頑丈にすることにより、より高出力密度が可能となり、従って、より高い効率を得ることができる。例えば、米国特許第5,497,049号には、水銀HID石英ランプが記載され、このランプ効率の増加量は充填圧が20atmのとき17L/Wであり、50atmの時、70L/Wであり、圧力の平方根に依存している。基本的に放電が不安定になるまで、圧力が増加すると、視感度は増加する。
放電が不安定になる圧力は、グラスホフ数によって決定される。
Gr=c(d/2)(圧力)
ここで、
圧力=水銀圧 [mg/cm]
C=9.86
(注:水銀1mg/ccは、25°Cにおける1atmに等しい)。
この範囲における石英HIDランプにおいて、Grは安定に動作させるために1400未満としなければならない。この関係から、内径dが3.8mmより大きなランプは、Gr値が1400より大きく、水銀圧が60mg/ccより大きいことが分かる。
図2A及び2Bには、SCSを外殻としたランプの図案が記載されているが、外殻は、より小径、より高圧とすることによって、「揺らぎ」を防ぐことができる。例えば、d=2mm、アーク間隔s=1.4mm及び、チャンバー S=3mmであるSCSを外殻とするランプのGr値は、圧力120〜135mg/ccに対し、1,400未満である。該Gr値であれば、該圧力において揺らぎのない動作とすることができる。
例えば、内径d=1.6mm、400atmで動作しているSCSを外殻とするランプはグラスホフ数が約800であり、このグラスホフ数は、安定限度内にある。
グラスホフ数は、プラズマ・アーク安定条件を決定する。グラスホフ数は、粘力に対する浮力の割合に基づいており、アーク放電プラズマとその環境における気体の動態力の決定するための安全限度を決める。他の係数は、個別のプラズマ・アークが実質的に不安定になって「揺らぐ」かどうかを決める。例えば、電極チップの設計は、アークの電極ベースで電場構造を形成することと、アークへの電子供給を調整することによって、「揺らぐ」ことを軽減するように行う。
プラズマ・アーク温度及び電子数密度プロファイルの時間依存性は、プラズマの不安定性及び「揺らぎ」の発展に影響を与える。使用される電圧(波形)の時間依存性は、プラズマ・アーク温度及び電子数密度プロファイルの時間依存性を決定する。これらの波形において適した変化は、揺らぎを減少させる。
本発明に従ったSCS発光管は、内壁径がアークの長さに対して比較的小さい比率であるため、「壁が安定性を有する」状態で動作する。言い換えると、グラスホフ数は直径の3乗に比例し、直径が小さな値であることが有利になるので、「壁の安定」は、低いグラスホフ数で動作するプラズマ・アークの記述として用いられる。
本発明のSCS発光管は、「連続非フラッシュ」状態における動作として広範囲に記述されている。本発明のSCS発光管のために利用される動作する範囲は、0.1v〜600vの適用電圧及び2〜150Aの適用電流を含む。例えば、「連続非フラッシュ」動作の状態の1つは、電極間の一定の電圧の適用である。これは直流(DC)動作と言われる。この場合、1つの電極は陽極であり、他方は陰極である。
「連続非フラッシュ」動作の第2の典型モードは、電圧が一定周期で極性を反転する、交流(AC)を適用することである。本発明のSCS発光管は、例えば、1秒につき16周期〜1000周期の間で変化可能な、時間の経過と共に変化する反転頻度で動作する。これらの交流波形のいくつかは正弦波であり、他は矩形波である。
視感度はまた、SCS外殻のために改良されている。米国特許第5,497,049号に記述された圧力を用いる視感度の増加に基づき、HID発光管の性能は、70L/W〜90L/Wの範囲内であると推定される。90L/wの範囲への視感度の改良は、水銀充填発光管単独で達成される。更に視感度の増加は、発光管にナトリウム、イオウ、セレンなど他の要素を充填することによって予測される。これらの要素はすべて発光効率を増加し、他の種類のSCS発光管のおける出力を更に増加することが予測される。
エンド・プラグに相当の圧力をかける、より大きなSCS発光管は、図5で示される設計で作られる。図5において、第2金属バリアはSCS発光管内に作られる。この第2バリアは、図2A及び2Bにおいて示される設計において、このSCS発光管からの圧力がシール表面で引張りというより圧縮された新しいシール形状を用いる。図5はSCS発光管の垂直断面図である。図5において示された設計の場合、外殻100が使用され、好ましくは、外殻100の端部近くを「第1」シールとして閉じるため、2つのプラグ300はPCAもしくはSCSからできている。
プラグ300は、圧力及び化学薬品に耐性を有するシールを形成し、内径及びプラグ300の発生に直面する面によって区切られた域内にガスを含有するために外殻100にシールされる。プラグ300は、圧力及び化学薬品に耐性を有するシールを形成し、ガスを含有するために、qハロゲン化合物に耐性を有するガラス301とともに外殻100にシールされる。ガラス301は、例えばクリーブランドのフェローインク(Ferro Inc)のような供給メーカーが提供するようなアルミ、チタン、もしくはタングステン酸化物を含む材料からなる。このような材料の融点は、およそ1,300℃である。上述のように、より高温の動作のために、代替されるシール技術は、チタン又はタングステンが添加されたナノ構造を有するアルミナ―シリケート・セラミックを用いることである。ナノ構造を有する材料は50nm〜1000nmの粒径を有する。
「第2」シールは、このSCS発光管の寿命を改善し延ばすためにこの設計に更に提供される。「電極ディスク」は、端部への圧力が外殻100によって圧縮されるような方法で管の溝部に挿入される。これにより、より安定し圧力に耐性を有するシールとなる。「第1シール」は箭断方向に圧力をかけ、発光管の直径が増加するにつれ、シールの箭断耐性は直径に対応しなくなる。圧縮された「第2」シールは、曲がったりもしくは破れたりすることなく、より強力な力を吸収する。プラズマからの圧力は、第2シールへの圧縮力となる。第2シールは、外殻100のC軸に沿って引張強度に引き締められる。
第2シールは後述のように形成されることが望ましい。電極ベース302が電極ディスクに溶接される。電極ステム306もまた電極ディスク310に示されるように溶接される。電極ベース302は、ニッケルもしくはモリブデンからなる。電極ディスク310は、SCSに近い膨張係数(8×10−6−1)を有するニオブもしくはタンタルからなる。電極ベース302、電極ディスク310及び電極ステム306からなるサブアセンブリが取り付けられる。電極ディスク310は、電極シール容器311にはめこまれるよう十分に柔軟なよう設計される。SCS発光管がまず適切にアセンブリに充填され、その後電極ディスク312が、チタン及びタングステンが添加されたハロゲン化合物に耐性のあるガラスで作られる。同様に電極端部は、電極313及び電極ステム307に溶接された電極ベース303からなる。
ニオブは第2シールに好適な材料である。熱膨張係数は、7.1×10−6−1である。SCSのC軸と垂直な熱膨張係数は、7.9×10−6−1である。1200℃を超える温度の変化について、この小さな差異は1.2×10−3mm未満の膨張差となる。これはシールにおいての温度周期問題を軽減する。
図7は、電極を利用しない、SCS発光管の他の典型的な実施形態である。図5に示されるSCS発光管と同様に図7の発光管おいて電極ディスク310及び電極ディスク311は保有されるが、電極ベース302、電極ステム306、303、302は存在しない。このアセンブリは非電極ランプ容器に適合し、この容器は、マイクロ波もしくはRFパワーに適用するために、電気アークを金属製構成要素上でつくりださずに設計される。
このタイプの非電極発光管は、従来の石英技術について、典型的な商業用非電極ランプ機器において有利である。特に発光管の高温の能力は、回転なしで50W/cm以上のパワー密度での発光管の動作を可能にする。
この設計は、上記の及び図5に示されたディスク・シール概念を利用するが、これはシーリング装置としてのみである。これは、300気圧以上の圧力での動作が可能な強固な非電極ランプをつくることを可能にする。
電極は、AC動作のために適合される。この形状及び大きさは、DC及びパルス動作のために変更される。本発明のこのSCS発光管は、連続非フラッシュ動作で6,500°K〜7,000°K間のCCTを維持する。
外殻100は、1mm〜25mmの内径d及び2mm又はこれ以上の外径Dを持つほぼ円筒形状を有することが好ましい。充填する水銀密度は、10mg/cm〜600mg/cm間である。また作動圧力の範囲は20〜600気圧間である。光の出力の視感度は60L/wを超え、より好ましくは、75L/wである。シールは、1,400℃の温度まで動作することも可能である。アーク・プラズマは4,000〜15,000℃間の温度を有する。
水銀充填物を伴う高圧(600気圧まで)の作動形態は、主に高効率の可視光の放出のためである。
放射線スペクトルの紫外線もしくは赤外線幅における動作のために、発光管充填材料、発生プラズマ温度及び最適動作気圧は、望ましいスペクトルへと調整される。
200〜400nmの範囲における紫外線のために、水銀充填物量は、典型的には10〜20mg/cmであり、キセノン充填圧力は0.5〜20気圧の間である。添加される原子及び分子は、カドミウム、塩化鉄、臭化鉄、塩化クロム、ホウ化クロム、もしくはバナジウムの1つもしくは2以上である。これらの要素は、200〜400nm間の範囲で種類に富んでいる。6,000°K〜7,000°Kの作動温度は紫外線の発生に典型的である。代替として、水銀が完全に外され、キセノン充填圧力が0.5〜200気圧の範囲で充填される。この純粋なキセノン充填物は200〜400nmの範囲においての紫外線の発生のために15,000°Kまで動作可能である。添加物質は、水銀が入っていないキセノン充填物へと添加される。この単結晶サファイア発光管は、例えばコーティングやリンクなどの紫外線処理のためにも点光源のような多くの機器に応用可能である。
700〜2,500nmの範囲の赤外線において、水銀充填量は典型的には10〜20mg/cmであり、キセノン充填圧力は、0.5〜20気圧の範囲である。添加される原子は、赤外線に富んだセシウム、カリウム又はルビジウムの1つ又は2つ以上である。アークは、4,000°K〜6,000°Kの間の典型的温度で動作する。
本発明に従ったSCS発光管は、従来のランプと比較して以下の利点がある。
(1)より良い光学効率を有する(例、SCS発光管のエタンデュと画像ゲート要素のエタンデュを適合させる)
(2)より良い出力効率を有する(例、視感度と言われ、L/wで測定される)。
(3)より良い演色を有する(例、ハイ・カラー・レンダリング・インデックス(High Color Rendering Index))。
(4)従来のHIDランプより高度なルーメンス維持でより長く維持することが可能(例、4倍〜5倍)。
(5)物理的な大きさがより小さい。
(6)原価を削減する。
(7)動作コストを削減し、製造精度を高める。
(8)システム・コストを削減する。
(9)例えば600気圧のような高圧力で揺らぎが生じない動作を可能にし、これにより、石英外殻を有する従来のHIDランプが達成するよりもより高い視感度を達成する。
(11)特定機器のために効果的に作られる。例えば、SCS外殻は、高い化学安定性を有し、これは、従来の石英発光管では用いられない多様な充填添加物及びガス(例えば、ナトリウム、水素、ネオン、塩素、硫黄、セレンなど)の使用を可能にし、画像投影もしくは他の特定の目的のために光のスペクトルがよりよく作られることが可能となる。加えて、多様な充填添加物は、消費者商品機器においてとりわけ好ましい、ランプからの水銀の除去を可能にする。
本発明に従うSCS発光管の他の利点は、従来の石英HIDランプで使用されることができない多くの充填添加物の使用の機会を提供すること、及び効果的にランプの有用な視感度を増加する投影のために光のスペクトルを好ましいCCTへとする柔軟性を与えることである。
本発明に従うSCS発光管は、例えば、画像投影、自動車ヘッドランプ、光ファイバー光源、家庭用照明等の他の非専門的機器な任意の多様な産業に用いられている。
本発明は、本発明の開示から逸脱することなく、当業者は容易に多くの変更を行うことが可能である。本明細書中に開示された実施形態は、例示の目的のためのみであり、添付の請求項によってのみ制限される本発明の範囲を記載するものではない。
本発明のランプの外殻の平面図である。 図1Aの外殻の側面図である。 図1Aの外殻の端面図である。 SCS外殻ランプを用いたLCS投影システムの側面図である。 電極を利用する本発明の外殻の第1実施形態の断面図である。 石英壁とSCS壁の熱視感度を比較するチャートである。 引張強度の機能としてバルブの応力を示すチャートである。 電極を利用する本発明の外殻の第2実施形態の断面図である。 電極を利用しない本発明の外殻の第3実施形態の断面図である。 SCS外殻電極ランプの側断面図である。 SCS外殻電極ランプのエンド・プラグの実施例を示す。 SCS外殻電極ランプのエンド・プラグの他の実施例を示す。
(関連出願)
本出願は、1999年2月1日に出願された、発明の名称が「Sapphire High Intensity Discharge Projector Lamp」である、米国特許出願第09/241,011号の継続出願である、2001年10月2日に出願された、発明の名称が「Sapphire High Intensity Discharge Projector Lamp」である、米国特許出願第09/969,903号の優先権の利益を主張する。
両出願ともその全てが本明細書中で参考として組み入れられている。
(発明の分野)
本発明は、画像投影、自動車用、医療用、通信用(光ファイバ)及び一般的な照明用等、様々な適用に適した放射線スペクトルを作り出す高輝度放電ランプに関する。
(背景情報)
画像投影は、高輝度放電(HID)ランプにより作り出される可視光線の適用の主要分野の1つである。可視光線が最適化される従来のHIDランプは、該可視光線を調節して画像投影に特に適する可視光線とする重要な特性を有する。
通常そのようなHIDランプは、特定の間隔が空けられる2つの電極の間で、外殻の内側に形成されるプラズマ・アークから光を放つ。
HIDランプから放たれる光の放射線スペクトルは、該ランプに含まれる(充填)ガス及び他の物質次第で変化する。従来の投影システムにおいて、ランプからの光は一連の光学要素を介して集められ、画像ゲートを介して投影された画像を形成するためにスクリーンに投影される。画像ゲートで画像を形成する要素は、フィルム又は、例えば液晶ディスプレイ(LCD)、デジタル・マイクロ・ミラー・デバイス(DMD)又は反射型液晶パネル(LCoS)のような任意のタイプの光モジュレータとすることができる。
画像投影製品において、HIDランプの有用性は、その光学的効率、出力効率、演色性、アークの安定性(揺らぎがないこと)、アーク間隔、物理的な大きさ、原価、運転費及び全体的なシステム・コストで規定される。
HIDランプは、同様の性能を要する製品に紫外線(UV)又は赤外線(IR)を作り出すために設計することもできる。
現在、従来のHIDランプは石英又は多結晶アルミナ(PCA、又は「セラミック」外殻として知られている)から作られる光を透過することが可能な外殻を有する。通常、画像投影製品において、透明な外殻、小さいアーク、細い光線を用いるHIDランプを必要とする。
石英の外殻を用いるHIDランプは、これら必要条件に合うが、PCA外殻は半透明であり、一般的には画像投影及び同様の用途には適さない。通常PCA外殻は、より大きな光源に適用の際、必要に応じて比較的大きな間隔を用いて組み立てられる。
更に最近、PCA外殻の代わりとしてHIDランプ外殻は多結晶サファイア(PCS)で生産される。PCA外殻と比較して、PCS外殻は光透過率及び外殻の他の特性を改善するが、PCS外殻は、ほとんどの画像ディスプレイ投影及び関連する適用に適さない微細な表面起伏を有する。従って、従来のHIDランプには主に石英外殻が用い続けられている。
石英外殻の使用には、画像投影のための上記された望ましい特徴を満たす点において従来のHIDランプに本質的な制限がある。例えば、石英外殻は比較的低い融解温度、負荷率、熱伝導性及び引張強度を有する。このような考慮すべき点は、ランプの光学効率性、視感度、出力量、サイズ、寿命及び揺らぎを制御する能力に影響を与える。
更に、石英外殻は、ナトリウム又は水素のような多くの添加物を含有することができ、該添加物は放射された光のスペクトルを調整するのに重要である。
画像投影製品産業において、6,500°K(D65基準)の相関色温度(CCT)は、高い演色インデックスを有し、日光に性質が近いので、画像投影に最も望ましい光源スペクトルであることを確立した。従来の石英外殻HIDランプは、純粋な水銀の充填量を利用して約120から最大200気圧までの圧力で作動するように通常設計されている。しかしながら、高圧水銀ランプは、7,000°Kから9,000°KのCCTを有する。
そのようなHIDランプからの光は、より互換性のあるCCTを達成するためにフィルターを通らなければならないが、フィルタリングによりランプの効率性を約30〜40%縮小する。金属ハロゲン化物の添加物は、より望ましいCCT(「金属ハロゲン化物」ランプ)への光スペクトルを調整する目的で通常水銀ランプに加えられる。
しかしながら、金属ハロゲン化物の有効性は、動作圧が、石英外殻ランプの最大の電流動作圧で最小の負担ポイントまで増加するので減少される。従来の画像投影システムは、広範囲なCCTの光源を用い、該範囲は典型的には、タングステン・ハロゲン・ランプで3,000°から3,300°K、金属ハロゲンHIDランプで4,000°から5,000°K、ショート・アーク・キセノン・ランプで5,500°から6,500°K、水銀ランプで7,000°K以上である。
近年画像投影分野で、例えば、0.9から0.5インチの対角線のDMD、LCoS等のシリコン・ウエハーの製造に基づき、より小さな光変調器の利用に向けて、産業界が迅速に動いた。開口部を有する機器は、HIDランプによって放射された光と該開口部を有する光学機器の間の効率的な光学適合を得るために、HIDランプが0.8mmから1.3mmの間のアーク間隔を有することを必要とする。
ランプの間隔が短くなるにつれ、HIDランプの効能は減少され、また、プラズマ・アークに供給することができる動力は外殻材料の熱特性により制限される。より小さなアーク間隔ランプの効能を増すために、動作圧を増加させなければならない。
しかしながら、石英外殻特性は、HIDランプの使用が可能な圧力及び力の負荷率を約200atm及び約20W/cm2に制限する。更に、画像投影のような適用において、ランプは本質的に揺らぎが生じない。
アーク・ランプにおける揺らぎは、ランプの電球サイズ及び充填圧とパラメトリックに関連する。従来の石英外殻を用いる場合、揺らぎの生じない動作を実現するためにはランプ圧力が200atm未満のままである必要がある。
(発明の要約)
本発明の目的は、高輝度放電(HID)ランプの効率性、寿命及びスペクトルの安定性を改善することである。本発明は、従来の外殻材料を取り替えるためにランプの外殻に単結晶サファイア(SCS)を利用する。
本発明のSCS外殻ランプは、従来のHIDランプよりも、物理的により小さく、光をより効率的に生成し、より高輝度である安定したプラズマを生産することが可能である。SCS外殻ランプは、例えば、画像投影、自動車のヘッドランプ、光ファイバー光源のように小さく、光線の幅が細いことが必要とされる高出力光源製品に利用することができる。
SCSは、従来のHIDランプ外殻で用いられる、従来の材料(例えば、石英又は多結晶アルミナ)と比較して本質的に優れた特性を有する。これら特性には、より高い引張強度、より大きな抗破壊圧力、より高い柔軟性、融点、より高い熱伝導性及びより高い負荷率を含む。
これらの利点は、本発明のSCS外殻ランプをより高圧力及び高温で操作し、ワット当り、入力された電力以上に使用可能な光を作り出すことを可能とする。更に、SCSの優れた耐化学性は、適用のための特定のスペクトルにおいて光を作り出すために充填ガス及び添加物のより広範囲の使用を可能にする。
例えば、400nmから700nmのスペクトルにおける可視光線の放射のために、この汎用性は、4,000°Kから9,000°Kの狭い範囲で設定され、相関色温度を一定して保つことが可能となる。可視光線放射に加えて、本発明は同様の利点を備えた紫外線(200nmから400nm)及び近赤外線(700nmから約2500nm)スペクトルにおいて放射線放射を作り出すために利用することができる。
著しく高温及び高圧力で作動しても、SCS外殻ランプは、従来の石英外殻ランプより4〜5倍長い有効寿命を有する。このことは、シール材料及び外殻の他の構成要素の熱膨張特性を適合することにより達成し、従ってシールによる応力を最小化する。
更に、SCS外殻ランプは、石英又は多結晶アルミナより、高い安定性を有する強度で、自動製造を行う技術の使用により、同一又は低コストで製造することができる。
SCS外殻ランプにおけるプラズマは、高圧操作に適している波形において2つの電極の端部を横切って一定の電圧を供給することにより、連続的な非フラッシュモードで作られる。SCS外殻ランプは直流又は交流を利用することができる。
他の実施例において、SCS外殻ランプは電極がなく、マイクロ波又は無線周波数放射線で動力を供給することができる。又はSCS外殻ランプは、電極及びマイクロ波パワーの両方を使用して、ハイブリッドとして操作することができる。
(発明の詳細な記載)
本発明の実施形態は、添付の図面を参照して詳細に記載される。
本発明は、SCS外殻を有するHIDランプ及び該外殻を製造する方法を記載する。このようなSCS外殻ランプは、放射スペクトルの紫外線又は赤外線範囲と同様に可視光範囲で適用するため最適化される。
SCS外殻ランプの構造状態は、外殻及びエンド・プラグ材料の物理的な特性及びシールの有効性に依存する。本発明の外殻とエンド・プラグは、一定の強度のために許容範囲を狭めて製造することができる。
電極リードのためのエンド・プラグ内に必要な穴は、従来の方法、レーザーによる穿孔、又は小さい直径のSCSチュービングにより作ることができる。本発明のSCS外殻ランプは、ランプの加熱及び冷却サイクルからの損失に関連する応力を最小化するために、ナノサイズのアルミナケイ酸塩のようなSCS構成要素に対する同様の熱膨張特性でシール材料を用いて優先的に組み立てることができる。
これらシールは、石英の約500°Kの密閉温度に比べ1,000°Kを超える温度で機能する。SCS構成要素の対摩耗性及び強度、一貫した密接構成要素の許容範囲は、石英又はPSA外殻ランプでは不可能な低コスト、自動化したランプ組立て技術を可能とする。
図1Aは、SCS中空管外殻100の平面図を示す。外殻100の内側の直径dは、1mmから20mm以上の範囲であり、一方外殻100の外側の直径Dは、2mmから23mm以上の範囲である。外殻100の長さLは、3mmから100mm以上の範囲である。
Figure 2005527935
表1はサファイアと石英の比較である。表1においてSCSの特性は、石英及び多結晶アルミナと比較される。表2においてSCSの引張強度は、温度の関数で石英と比較される。表3において、SCSの熱伝導性は、温度の関数で石英と比較される。
SCSは、EFG(edge defined film growth technique)又は同様の方法を用いる純粋な酸化アルミニウムの結晶から管状に作られる、異方性の単軸の石英である。SCSは既知の材料の中では、化学上最も硬く、強度のある材料の1つであり、光学的特長及び対立する特徴に優れており化学的に不活性であり、最大摂氏1,600度までの熱的安定性を有する。
0.17〜5.5のmkmの広い光透過範囲は、紫外線(UV)、可視光及び赤外線(NIR)光の外殻の生産を理想的なものにする。またSCSは、フッ化水素、硫黄及び塩化水素に対して不溶性であり、HIDランプへの適用に関し最も重要なこととして、気体が抜けたり又は不透明になったりはしない。
SCSの作動温度は石英より高く、SCSはより高い熱伝導性を有する。未加工のSCSチュービングは、現在サフィコン(Saphikon)、京セラのような数多くの供給メーカーから入手が可能である。配達される市販のチュービング及びSCSチュービングは、円形断面の許容誤差を保つという問題を有する。このことは、適切な表面を適切に機械加工することにより処理される。すなわち、均一及び明確な壁の厚みを得るために、ダイヤモンドを用いた道具を用いて内部にリーマ仕上げを施し、外部に磨き仕上げを施す。
SCS外殻は、石英より高い外面温度を許容し、HIDランプへの適用において、石英の20W/cm3と比較して150W/cm3以上の伝導性熱流束を処理する。
図2Aは、リフレクター11を備えるSCS外殻ランプ10を有する光学投影システムを示す。SCS外殻ランプ10の光は、中空光パイプ15のエントリー・フェース13に焦点が合せられ、該パイプは米国特許第5,829,858号に記載のタイプのパイプが用いられ、本明細書中に参照として用いられる。
光線は、レンズ18及び19でフレネル・プレート20及びLCDプレート21へ焦点が当てられる、該プレートは画像を形成する。画像はプロジェクター・レンズ23でスクリーンに焦点が当てられる。
図20Bは、SCS外殻ランプ10の側断面図である。チュービングへのプラグ200のシールの例示的な方法の1つとして、例えば米国特許第5,424,608号に記載のPCAプラグをPCAチュービングに密閉する技術がある。
図2Bにおいて、外殻100が用いられる。好ましくはPCA又はSCSから作られるプラグ200は、外殻100の端部を仕切る。プラグ200は、耐圧性及び耐化学性密閉を形成し、内部直径d及びプラグ200の放電に面する表面と隣接する箇所の内部にガスを含むために抗ハロゲン化物シール材料で外殻100に密閉される。
ハロゲン化物シール材料は、クリーブランドのフェローインク(Ferro Inc)のような供給メーカー、例えば、アルミニウム、チタン又はタングステン酸化物等の材料から構成される。そのような材料の融点は、約800℃から1,500℃であり、最も好ましくは、約1,200℃から1,400℃である。
電極ベース202、203は、毛管現象を介して充填ガラスを満たすために十分なクリアランスで電極ベース受204、205に適合する。電極ベース202、203は、ニオブ又はタンタルで構成され、サファイア(8×10−6K−1)に近い膨張率を有する。
電極ステム206は、電極ベース202に溶接で取り付けられる。電極ステム・クリアランス・ホール208は、クリアランスが小さすぎるため、毛管現象を介したガラスシール材料によってクリアランス・ホール208を満たすことができない電極ステム206、210の据え付けを可能とするため充分大きい。
電極ステム206、210の挿入より先に充填材を満たすことが生じる。球状の電極の先端207、209は、レーザーでの加熱又は放電を介した高電流を流すことによる組立ての後に形成される。組立ての後、ガラス・シールは、溶けたガラスを電極ベース受204と電極ベース202の間のスペースに入れることにより適用される。
水銀を供給する他の例示的な充填方法は、希ガス及び他の可能性のある充填材は、電極ステム206及びプラグ200の間で出口開口部を有する中空チューブとして電極ベース202及び203を製造するために用いられる。
充填の際、出口開口部は高融点ハンダで密閉される。ハンダは、中空チューブを介してレーザー・ビームで融解する。
多結晶アルミナ・プラグは、複数の小さい結晶を含み、該結晶は、シールの境目の表面に関し相違する結晶面を表す。結晶の境目に関する各結晶の熱膨張係数は、結晶方向の特性である。従って点滅する時のランプの熱サイクルによる膨張及び縮小は、シールの境目に関し各結晶方向と相違する。
これら相違する膨張及び縮小の割合は、熱の再循環を伴うシールの規模の縮小の原因となる。
SCSプラグは、多結晶質アルミナ・プラグが好ましい。特に、プラグ200の長軸(C軸)が外殻100の長軸(C軸)に対して平行に配置されている場合、シールの相は相対変化しない。このことは、温度サイクルにおいて長寿命であるという利点となる。プラグ200は、図8A及び8Bに示したように形成される。円筒型の開口部800は、電極ベース202、203よりも最大0.02mm大きくなるように機械加工することができる。
ホール801は、電極ステム206、210よりも大きな最大径0.3mmとすることができる。特に電極ベース202、203を、より大きな開口部800、804に嵌め込む。この時この嵌め合いに、毛管作用でガラス充填剤で満たせるように適当なクリアランスがあるようにしておく。電極ベース202、203は、ニオブ又はチタンから構成させることができる。
ニオブ又はチタンは、サファイアの膨張係数(8×10−6K−1)に近い膨張係数をしている。電極ステム206は、例えば溶接などにより電極ベース202に付着させることができる。クリアランス・ホール801、803は、電極ステム206、210を備え付けることができるくらい大きい。この電極ステム206、210のクリアランスは、ガラスシールされたクリアランス・ホール800のガラス充填材が、毛管作用によって入り込めないくらい小さい。
外殻100にプラグ200をシールする本発明において典型的な方法は、2つの隣接面を機械加工し、研摩することである。このとき、2つの隣接面の間にあるシール部分805は0.02mm未満となるようにする。該機械加工及び該研摩は、グラインダー又は、最終研摩ステップのレーザ加工により仕上げられる。例えば、プラグ200の外側の表面は1〜5層のナノ構造をしたアルミナシリカでコーティングすることができ、該アルミナシリカには、二酸化チタン(TiO2)が1%〜5%混和している。これらの物質は、ニュージャージー州のバイコウスキー社(Bikowski Corporation)から得られる。コーティングの過程は、フレーム溶射又は静電的蒸着(electrostatic deposition)により実施される。シール部分805をレーザで加熱する、或いはオーブンに入れることによって、シール操作を完結させることができる。
開口部804とホール803は図8Bに示されるように高速ドリルによる機械加工を行うことができ、或いはレーザにより形成することもできる。例えば、このような開口部の穴あけができるレーザとして、157nmのF2レーザ光が挙げられる。電極ベース202と開口部800、804との間の空間は、a)低めの温度工程においてガラス原料で充填される、或いはb)高めの温度工程においてナノ構造をしたアルミナ−シリカで充填される。最終のシール段階では、オーブン中で、又はレーザ燒結システムを用いて、この組立品を燒結する。燒結温度は、例えば、1700〜2000°Cとすることができる。ナノ構造をしたアルミナ−シリカで作られたシールが温度サイクルのもと、長寿命である点で特に好ましい。なぜなら、酸化アルミニウムが、SCS結晶を成長させるための基本物質であるからである。
このSCS外殻であるランプ10は、ハロゲン化物及びバックグラウンドガスで満たされており、これらの充填材の種類は、石英水銀ランプの充填材の種類よりも多い。例えば、スカンジウムとハロゲン化希土類を用いることができ、これらの充填材は、光学上最も好ましいスペクトルをしている。石英の外殻を使用した場合、次のような反応を起こしてしまう。すなわち、トリウムタングステン電極におけるシリコン蒸着をもたらし、スカンジウムと希土類の充填材を減少させてしまう反応である。例えば、参考文献としてウェイモウス(Waymouth,J.F.)による「Electric Discharge Lamps, MIT Press, Cambridge, MA, 1971」が例示される。
更に、充填材としてイオウ、ナトリウム、水素及び塩素を用いることができる。多種の充填材を組み合わせた外殻を利用すると、ランプ視感度を2倍にし、アーク間隔が1〜2mm範囲の時であれば、約120〜180L/Wとなる。この改善は、プラズマの輝度が増加するためである。光束維持は著しく向上し、石英ガラス外殻であるランプ寿命の4〜5倍となる。
図2Bは、ショートアークである本発明に関するSCS外殻ランプの他の典型的な実施例である。この実施例は、特に画像投影システムに便利な実施例であり、このシステムでは、アーク間隔が画像生成装置の大きさに適合していなければならない。現行の投影システムで要するこのアーク間隔は、一般に2mm未満であり、このとき、対角が0.5インチの最新の反射型画像生成装置に要するアーク間隔は、わずか0.8mmである。
石英外殻HIDショート水銀アークランプは、アーク間隔長s=1.8mmと、内径d=3.8mmに最適化されており、70〜150ワットで点灯しているときの充填材の密度は、40〜65mg/cm3であるが、該水銀ランプは、出力が約70L/Wまでで、「揺らぎ」易く、失透による石英外殻の初期故障を起こしやすい(例えば参考文献として、米国特許第5,239,230号が挙げられる)。これらのランプのハロゲン化物を充填材としたものでは、出力は約70L/Wまでであり、この限界は、石英外殻の物理的特性による。
水銀を充填材としたHIDランプは、例えば、米国特許第5,497,049号に記載されている。この特許文献には、例えば、内径dが3.8mm未満で、出力レベルが70〜150ワットで、外径Dが9mmで、充填材の圧力が20atmならば、石英の内側が液化し、失透し、寿命が100時間未満で初期故障を引き起こす。
上記の最適化された石英外殻ランプの定量分析は以下のようになる、
Figure 2005527935
Figure 2005527935
表2は石英とサファイアの様々な温度における引張強度の比較である。表3は石英とサファイアの間の熱伝導率の比較である。表2と表3の石英に対するデータは、熱伝導性に関する温度の動きをパラメータ化するために用いる。ランプの幾何学的配置及び、入力パラメータ即ち、圧力、出力、水銀(Hg)とキセノン(Xe)と他のガスの充填量という入力パラメータは、米国特許第5,497,049号から引用する。管の内壁に対する外壁の温度降下は以下のように計算する。
ΔT=qWT/k
ここで、
ΔT=内壁と外壁の間の温度降下、
q=熱流束[w/cm2]、
WT=壁の厚さ[cm]及び、
k=熱伝導率[w/cm・k]。
管壁に対する総機械的応力は、温度勾配と機械的周応力に依存した温度応力を合計することにより決まる。管の表面が低温であるときの熱応力は次式で与えられる、
α(熱応力)=αE(ΔT/2(1−μ))
ここで、
α=熱膨張率
E=ヤング率
μ=ポアソン率
周応力は、次式で与えられる。
α(周応力)=圧力d/(2WT)
ここで、
圧力=充填圧
次の値を用いたとき、
WT=2.6mm
d=3.8mm
L=5mm
出力=70W
圧力=20atm
α=0.5×10−6
E=11×10−6lb/in
そして、この発光部の外壁温度が25°Cのとき、内壁は1400°Kとなり、この内壁温度では、dが3.8mmという小さな値における上記計算値での計算が成り立たない。この条件のもと、該発光部の応力の合計は、最大応力である7,000lbs/inの53%となる。
同一条件で、次の値におけるSCSとの比較
a=8×10−6
E=11×10−6lb/in
SCSは、25°Cの外壁温度のとき、331°Kの内壁温度となり、発光部の応力の合計は、最大許容応力の3.9%である。
SCSを外殻としたランプは、石英を外殻とするHIDランプと比べて向上した性能となるように最適化することが可能である。図3は、石英及びSCSを外殻とするランプの外壁温度の関数に対する内壁温度を示す。
内壁温度が1273°Kまでが、SCSを外殻とするランプの安全に動作する限界であるが、一方、石英ランプは、室温で破損する。図4は、実質の全応力/最大引張強度を決める安全係数である。この係数は、安全に動作させるために、最大0.3〜0.4とすべきである。石英を外殻としたランプは室温で破損するが、サファイアを外殻としたランプは1,273°Kを上限とする実現しやすい温度範囲で、動作し続けることに注目すべきである。
例えば、内径が1.6mmで、外径が3.2mmであるSCSを外郭としたランプは、出力150W、圧力200atmで動作している場合、外壁温度が25°Cならば、内壁温度は317°Cであり、外壁温度が800°Cならば、内壁温度は880°Cである。安全係数は、外壁温度が25°Cならば0.064であり、外壁温度が800°Cならば0.363である。600atm下で動作しているとき、外壁温度が25°Cならば安全係数は0.083であり、外壁温度が800°Cならば安全係数は0.412である。
光出力の効率を改善するためには、電極の間隔を1〜2mmの間とするのが好ましく、特に、投影ランプにおいてはこの間隔が好ましい。より高充填圧での動作を可能にすることにより、すなわち、SCS管を頑丈にすることにより、より高出力密度が可能となり、従って、より高い効率を得ることができる。例えば、米国特許第5,497,049号には、水銀HID石英ランプが記載され、このランプ効率の増加量は充填圧が20atmのとき17L/Wであり、50atmの時、70L/Wであり、圧力の平方根に依存している。基本的に放電が不安定になるまで、圧力が増加すると、視感度は増加する。
放電が不安定になる圧力は、グラスホフ数によって決定される。
Gr=cπ (d/2)(圧力)
ここで、
圧力=水銀圧 [mg/cm]
C=9.86
(注:水銀1mg/ccは、25°Cにおける1atmに等しい)。
この範囲における石英HIDランプにおいて、Grは安定に動作させるために1400未満としなければならない。この関係から、内径dが3.8mmより大きなランプは、Gr値が1400より大きく、水銀圧が60mg/ccより大きいことが分かる。
図2A及び2Bには、SCSを外殻としたランプの図案が記載されているが、外殻は、より小径、より高圧とすることによって、「揺らぎ」を防ぐことができる。例えば、d=2mm、アーク間隔s=1.4mm及び、チャンバー S=3mmであるSCSを外殻とするランプのGr値は、圧力120〜135mg/ccに対し、1,400未満である。該Gr値であれば、該圧力において揺らぎのない動作とすることができる。
例えば、内径d=1.6mmで400atmで動作しているSCSを外殻とするランプはグラスホフ数が約800であり、このグラスホフ数は、安定限度内にある。
グラスホフ数は、プラズマ・アーク安定条件を決定する。グラスホフ数は、粘力に対する浮力の割合に基づいており、アーク放電プラズマとその環境における気体の動態力の決定するための安全限度を決める。他の係数は、個別のプラズマ・アークが実質的に不安定になって「揺らぐ」かどうかを決める。例えば、電極チップの設計は、アークの電極ベースで電場構造を形成することと、アークへの電子供給を調整することによって、「揺らぐ」ことを軽減するように行う。
プラズマ・アーク温度及び電子数密度プロファイルの時間依存性は、プラズマの不安定性及び「揺らぎ」の発展に影響を与える。使用される電圧(波形)の時間依存性は、プラズマ・アーク温度及び電子数密度プロファイルの時間依存性を決定する。これらの波形において適した変化は、揺らぎを減少させる。
本発明に従ったSCS発光管は、内壁径がアークの長さに対して比較的小さい比率であるため、「壁が安定性を有する」状態で動作する。言い換えると、グラスホフ数は直径の3乗に比例し、直径が小さな値であることが有利になるので、「壁の安定」は、低いグラスホフ数で動作するプラズマ・アークの記述として用いられる。
本発明のSCS発光管は、「連続非フラッシュ」状態における動作として広範囲に記述されている。本発明のSCS発光管のために利用される動作する範囲は、0.1v〜600vの適用電圧及び2〜150Aの適用電流を含む。例えば、「連続非フラッシュ」動作の状態の1つは、電極間の一定の電圧の適用である。これは直流(DC)動作と言われる。この場合、1つの電極は陽極であり、他方は陰極である。
「連続非フラッシュ」動作の第2の典型モードは、電圧が一定周期で極性を反転する、交流(AC)を適用することである。本発明のSCS発光管は、例えば、1秒につき16周期〜1000周期の間で変化可能な、時間の経過と共に変化する反転頻度で動作する。これらの交流波形のいくつかは正弦波であり、他は矩形波である。
視感度はまた、SCS外殻のために改良されている。米国特許第5,497,049号に記述された圧力を用いる視感度の増加に基づき、HID発光管の性能は、70L/W〜90L/Wの範囲内であると推定される。90L/wの範囲への視感度の改良は、水銀充填発光管単独で達成される。更に視感度の増加は、発光管にナトリウム、イオウ、セレンなど他の要素を充填することによって予測される。これらの要素はすべて発光効率を増加し、他の種類のSCS発光管のおける出力を更に増加することが予測される。
エンド・プラグに相当の圧力をかける、より大きなSCS発光管は、図5で示される設計で作られる。図5において、第2金属バリアはSCS発光管内に作られる。この第2バリアは、図2A及び2Bにおいて示される設計において、このSCS発光管からの圧力がシール表面で引張りというより圧縮された新しいシール形状を用いる。図5はSCS発光管の垂直断面図である。図5において示された設計の場合、外殻100が使用され、好ましくは、外殻100の端部近くを「第1」シールとして閉じるため、2つのプラグ300はPCAもしくはSCSからできている。
プラグ300は、圧力及び化学薬品に耐性を有するシールを形成し、内径及びプラグ300の発生に直面する面によって区切られた域内にガスを含有するために外殻100にシールされる。プラグ300は、圧力及び化学薬品に耐性を有するシールを形成し、ガスを含有するために、qハロゲン化合物に耐性を有するガラス301とともに外殻100にシールされる。ガラス301は、例えばクリーブランドのフェローインク(Ferro Inc)のような供給メーカーが提供するようなアルミ、チタン、もしくはタングステン酸化物を含む材料からなる。このような材料の融点は、およそ1,300℃である。上述のように、より高温の動作のために、代替されるシール技術は、チタン又はタングステンが添加されたナノ構造を有するアルミナ―シリケート・セラミックを用いることである。ナノ構造を有する材料は50nm〜1000nmの粒径を有する。
「第2」シールは、このSCS発光管の寿命を改善し延ばすためにこの設計に更に提供される。「電極ディスク」は、端部への圧力が外殻100によって圧縮されるような方法で管の溝部に挿入される。これにより、より安定し圧力に耐性を有するシールとなる。「第1シール」は箭断方向に圧力をかけ、発光管の直径が増加するにつれ、シールの箭断耐性は直径に対応しなくなる。圧縮された「第2」シールは、曲がったりもしくは破れたりすることなく、より強力な力を吸収する。プラズマからの圧力は、第2シールへの圧縮力となる。第2シールは、外殻100のC軸に沿って引張強度に引き締められる。
第2シールは後述のように形成されることが望ましい。電極ベース302が電極ディスクに溶接される。電極ステム306もまた電極ディスク310に示されるように溶接される。電極ベース302は、ニッケルもしくはモリブデンからなる。電極ディスク310は、SCSに近い膨張係数(8×10−6−1)を有するニオブもしくはタンタルからなる。電極ベース302、電極ディスク310及び電極ステム306からなるサブアセンブリが取り付けられる。電極ディスク310は、電極シール容器311にはめこまれるよう十分に柔軟なよう設計される。SCS発光管がまず適切にアセンブリに充填され、その後電極ディスク312が、チタン及びタングステンが添加されたハロゲン化合物に耐性のあるガラスで作られる。同様に電極端部は、電極313及び電極ステム307に溶接された電極ベース303からなる。
ニオブは第2シールに好適な材料である。熱膨張係数は、7.1×10−6−1である。SCSのC軸と垂直な熱膨張係数は、7.9×10−6−1である。1200℃を超える温度の変化について、この小さな差異は1.2×10−3mm未満の膨張差となる。これはシールにおいての温度周期問題を軽減する。
図7は、電極を利用しない、SCS発光管の他の典型的な実施形態である。図5に示されるSCS発光管と同様に図7の発光管おいて電極ディスク310及び電極ディスク311は保有されるが、電極ベース302、電極ステム306、303、302は存在しない。このアセンブリは非電極ランプ容器に適合し、この容器は、マイクロ波もしくはRFパワーに適用するために、電気アークを金属製構成要素上でつくりださずに設計される。
このタイプの非電極発光管は、従来の石英技術について、典型的な商業用非電極ランプ機器において有利である。特に発光管の高温の能力は、回転なしで50W/cm以上のパワー密度での発光管の動作を可能にする。
この設計は、上記の及び図5に示されたディスク・シール概念を利用するが、これはシーリング装置としてのみである。これは、300気圧以上の圧力での動作が可能な強固な非電極ランプをつくることを可能にする。
電極は、AC動作のために適合される。この形状及び大きさは、DC及びパルス動作のために変更される。本発明のこのSCS発光管は、連続非フラッシュ動作で6,500°K〜7,000°K間のCCTを維持する。
外殻100は、1mm〜25mmの内径d及び2mm又はこれ以上の外径Dを持つほぼ円筒形状を有することが好ましい。充填する水銀密度は、10mg/cm〜600mg/cm間である。また作動圧力の範囲は20〜600気圧間である。光の出力の視感度は60L/wを超え、より好ましくは、75L/wである。シールは、1,400℃の温度まで動作することも可能である。アーク・プラズマは4,000〜15,000℃間の温度を有する。
水銀充填物を伴う高圧(600気圧まで)の作動形態は、主に高効率の可視光の放出のためである。
放射線スペクトルの紫外線もしくは赤外線幅における動作のために、発光管充填材料、発生プラズマ温度及び最適動作気圧は、望ましいスペクトルへと調整される。
200〜400nmの範囲における紫外線のために、水銀充填物量は、典型的には10〜20mg/cmであり、キセノン充填圧力は0.5〜20気圧の間である。添加される原子及び分子は、カドミウム、塩化鉄、臭化鉄、塩化クロム、ホウ化クロム、もしくはバナジウムの1つもしくは2以上である。これらの要素は、200〜400nm間の範囲で種類に富んでいる。6,000°K〜7,000°Kの作動温度は紫外線の発生に典型的である。代替として、水銀が完全に外され、キセノン充填圧力が0.5〜200気圧の範囲で充填される。この純粋なキセノン充填物は200〜400nmの範囲においての紫外線の発生のために15,000°Kまで動作可能である。添加物質は、水銀が入っていないキセノン充填物へと添加される。この単結晶サファイア発光管は、例えばコーティングやリンクなどの紫外線処理のためにも点光源のような多くの機器に応用可能である。
700〜2,500nmの範囲の赤外線において、水銀充填量は典型的には10〜20mg/cmであり、キセノン充填圧力は、0.5〜20気圧の範囲である。添加される原子は、赤外線に富んだセシウム、カリウム又はルビジウムの1つ又は2つ以上である。アークは、4,000°K〜6,000°Kの間の典型的温度で動作する。
本発明に従ったSCS発光管は、従来のランプと比較して以下の利点がある。
(1)より良い光学効率を有する(例、SCS発光管のエタンデュと画像ゲート要素のエタンデュを適合させる)
(2)より良い出力効率を有する(例、視感度と言われ、L/wで測定される)。
(3)より良い演色を有する(例、ハイ・カラー・レンダリング・インデックス(High Color Rendering Index))。
(4)従来のHIDランプより高度なルーメンス維持でより長く維持することが可能(例、4倍〜5倍)。
(5)物理的な大きさがより小さい。
(6)原価を削減する。
(7)動作コストを削減し、製造精度を高める。
(8)システム・コストを削減する。
(9)例えば600気圧のような高圧力で揺らぎが生じない動作を可能にし、これにより、石英外殻を有する従来のHIDランプが達成するよりもより高い視感度を達成する。
(11)特定機器のために効果的に作られる。例えば、SCS外殻は、高い化学安定性を有し、これは、従来の石英発光管では用いられない多様な充填添加物及びガス(例えば、ナトリウム、水素、ネオン、塩素、硫黄、セレンなど)の使用を可能にし、画像投影もしくは他の特定の目的のために光のスペクトルがよりよく作られることが可能となる。加えて、多様な充填添加物は、消費者商品機器においてとりわけ好ましい、ランプからの水銀の除去を可能にする。
本発明に従うSCS発光管の他の利点は、従来の石英HIDランプで使用されることができない多くの充填添加物の使用の機会を提供すること、及び効果的にランプの有用な視感度を増加する投影のために光のスペクトルを好ましいCCTへとする柔軟性を与えることである。
本発明に従うSCS発光管は、例えば、画像投影、自動車ヘッドランプ、光ファイバー光源、家庭用照明等の他の非専門的機器な任意の多様な産業に用いられている。
本発明は、本発明の開示から逸脱することなく、当業者は容易に多くの変更を行うことが可能である。本明細書中に開示された実施形態は、例示の目的のためのみであり、添付の請求項によってのみ制限される本発明の範囲を記載するものではない。
本発明のランプの外殻の平面図である。 図1Aの外殻の側面図である。 図1Aの外殻の端面図である。 SCS外殻ランプを用いたLCS投影システムの側面図である。 電極を利用する本発明の外殻の第1実施形態の断面図である。 石英壁とSCS壁の熱視感度を比較するチャートである。 引張強度の機能としてバルブの応力を示すチャートである。 電極を利用する本発明の外殻の第2実施形態の断面図である。 電極を利用しない本発明の外殻の第3実施形態の断面図である。 SCS外殻電極ランプの側断面図である。 SCS外殻電極ランプのエンド・プラグの実施例を示す。 SCS外殻電極ランプのエンド・プラグの他の実施例を示す。

Claims (24)

  1. (a)25°Cで少なくとも155,000psiの引張強度を備える単結晶サファイアで形成されるとともに内径1mmから25mm、外径が少なくとも2mmの円筒形状の発光管と、
    (b)第1電極及び第2電極と、
    (c)紫外線或いは可視領域の波長成分の光を発光管内で放出する充填材であって、前記第1電極と第2電極間にアークが発生し、充填圧力が120気圧を超えたときの色温度が6500°Kから7000°Kである充填材と、
    からなり、連続的なフラッシュを用いない操作においても有効相関色温度が維持されることにより、ランプの視感度が高められることを特徴とする紫外線或いは可視光を発生させるための高輝度発生ランプ。
  2. 前記第1及び第2電極がタングステン電極であることを特徴とする請求項1記載のランプ。
  3. 前記視感度が60lm/wattを超えることを特徴とする請求項1記載のランプ。
  4. (a)単結晶サファイアで形成されるとともに、多結晶アルミナからの切換によって生ずる微細な表面の起伏をなくし、25°Cにおいて少なくとも155,000psiの引張強度を有し、内径1mmから25mm、外径が少なくとも2mmの円筒形状の発光管と、
    (b)電気アーク発生下で連続紫外線或いは光学的発光を発光管内で放出する充填材であって、充填圧力が120気圧以上で充填された充填材と、
    (c)アークを発生させるために所定の間隔を設けて発光管内に配設される複数の電極と、
    (d)発光管をシールするためのシールと、
    からなり時間当たりの発光管の透過率の低下が実質的に減ぜられることによって、ランプの使用寿命が増加することを特徴とする連続紫外線或いは可視光を発生させるための高輝度発生ランプ。
  5. (a)対向する端部を有し、単結晶サファイアから形成されるとともに、内径1mmから25mm、外径が少なくとも2mmの円筒形状の発光管と、
    (b)前記発光管内で120気圧を超える圧力で充填されるとともに、電気アーク発生下で紫外線或いは光学的発光を放出する充填材と、
    (c)前記発光管一端部に配設される第1電極と、他端部に配設されるとともに前記第1電極との間隔が2mm以下となるように配設され、前記第1電極との間にアークを発生させる第2電極と、
    (d)第1及び第2電極それぞれと発光管とをシールするプラグと、
    からなり、色の安定性が維持されることによって、ランプの使用寿命が増加することを特徴とする連続非フラッシュ紫外線或いは可視光を発生させるための高輝度発生ランプ。
  6. (a)25°Cで少なくとも155,000psiの引張強度を備える単結晶サファイアで形成されるとともに内径1mmから25mm、外径が少なくとも2mmの円筒形状の発光管と、
    (b)前記発光管内で、間隔をおいて配設される金属製或いは炭素製電極であって、電極間はアーク放出経路を有しアーク長を形成する電極と、
    (c)前記発光管から延出する電極それぞれに接続される導線と、
    (d)前記発光管内で120気圧を超える圧力で充填されるとともに、電気アーク発生下で紫外線或いは光学的発光を放出する充填材と、
    からなりアークの安定性が維持され、ランプの使用寿命が増加することを特徴とする連続非フラッシュ紫外線或いは可視光を発生させるための高輝度発生ランプ。
  7. 前記アーク長が略2mmであって、前記内径が3.8mm以下であって、充填密度が30mg/cm3以上であることを特徴とする請求項6記載のランプ。
  8. (a)単結晶サファイア製であって、表面の起伏がなく、アルミナをその融点以上の温度で加熱して、内径1mmから25mm、外径が少なくとも2mmの円筒形状に形成され、少なくとも150W/cm2の熱流束によっては劣化しない発光管と、
    (b)前記発光管内に所定の間隔をもって配設される第1及び第2電極と、
    (c)前記発光管内において、連続的かつ非フラッシュアーク放出下で紫外線或いは光学的発光を放出する充填材であって、該充填材が、水素、塩素、ナトリウム、スカンジウム、硫黄及びセレンのうち少なくとも1つを含有する充填材と、
    からなりスペクトル出力が、太陽光応答曲線と非常に近似することによって、色演出が重要となる機器用のランプの有用性が増加されることを特徴とする連続可視光を発生するための高輝度発生ランプ。
  9. 視感度が75lmWを超えることを特徴とする請求項8記載のランプ。
  10. (a)内径1mmから25mm、外径が少なくとも2mmの円筒形状の単結晶サファイア製の発光管と、
    (b)前記発光管内で、アーク放出下で紫外線或いは光学的発光を放出する充填材と、
    (c)前記発光管内で、2mm以下の間隔をおいて配設される第1電極と第2電極と、
    からなりアークが少なくとも1000°Cで前記間隔で発生し、前記発光管の内部温度の表面温度が1400°C以上であり、前記発光管内の利用可能なパワー密度が高められ、高輝度機器への有用性が高められることを特徴とする連続非フラッシュ紫外線或いは可視光を発生させるための高輝度発生ランプ。
  11. 発光管内への伝導熱流束が150W/cm2以上であり、前記発光管内の利用可能なパワー密度が高められ、高輝度機器への有用性が高められることを特徴とする請求項10記載のランプ。
  12. 前記発光管が対向する端部及び内壁を有し、
    (e)多結晶アルミナと単結晶サファイアのうち1つからなるエンドプラグと、
    (f)チタン或いはタングステンが添加されたガラスからなるシールであって、エンドプラグと前記内壁において前記発光管の他端をシールするシールを更に有することを特徴とする請求項10記載のランプ。
  13. 前記発光管内壁が他端近傍において対向する溝部を有し、
    (g)ニオブ或いはタンタルからなる2つの端部をシールするプレートであって、前記発光管内壁上のそれぞれの溝部に取付けられるプレートを更に備えることを特徴とする請求項12記載のランプ。
  14. 単結晶サファイア製であって、表面の起伏がなく、アルミナをその融点以上の温度で加熱して、内径1mmから25mm、外径が少なくとも2mmの円筒形状に形成される発光管を有し、該発光管内壁には、前記発光管の第1端部近傍に第1溝部が形成され、前記第1端部に対向する第2端の近傍に第2溝部が形成され、
    ニオブとタンタルのうち1つからなる2つの端部シールプレートであって、前記第1及び第2溝部のそれぞれに取付けられるプレートを備え、
    端部シールプレートが発光管内部の対向する端部付近の溝に配設され、マイクロ波とRFエネルギのうち1つが前記端部シールプレート周囲に案内されることを特徴とする可視光を発生させるための非電極式高輝度ランプ。
  15. (a)単結晶サファイア製であって、1,400°Cで4,500psi以上の管破裂圧力を有し、1,400°Cで56,000psiの最大引張強度を有し、内径1mmから25mm、外径が少なくとも2mmの円筒形状に形成される発光管と、
    (b)前記発光管内に配設される第1及び第2電極と、
    (c)前記発光管内に充填され、前記第1電極と第2電極間にアークが発生し、充填圧力が120気圧を超えたときの色温度が6500°Kから7000°Kである充填材と、
    からなり、連続的なフラッシュを用いない操作においても有効相関色温度が維持されることを特徴とする高輝度発生ランプ。
  16. 前記ランプが非フラッシュ連続モードで操作され、相関色温度が予め定められた値に維持され、ランプの見かけ視感度が60lm/W以上に増加され、前記予め定められた値が前記ランプを用いる特定機器に対応していることを特徴とする請求項15記載のランプ。
  17. 前記視感度が75lm/Wを超えることを特徴とする請求項16記載のランプ。
  18. 前記第1及び第2電極が所定の間隔をおいて配設され、該所定間隔が2mm以下であることを特徴とする請求項15記載のランプ。
  19. 発光管内への伝導熱流束が150W/cm2を超えることを特徴とする請求項15記載のランプ。
  20. 発光管内への伝導熱流束が100W/cm2から150W/cm2の間にあることを特徴とする請求項15記載のランプ。
  21. 単結晶サファイア製であって、内径1mmから25mm、外径が少なくとも2mmの略円筒形状に形成され、回転なしで50W/cm3以上のパワー密度で1,400°Cの温度に耐える内面を有する発光管と、
    少なくとも1,000°C以上で、マイクロ波或いはRF電場を発生する機器によって前記発光管内で発生するプラズマからなることを特徴とする紫外線或いは可視光のうち少なくとも1つを発生させるための非電極式ランプ。
  22. タンタルとニオブのうち1つからなり、前記発光管内壁上のそれぞれの溝部に取付けられる端部プレートを更に備えることを特徴とする請求項21記載のランプ。
  23. 前記端部プレートのそれぞれがエネルギ空間内のそれぞれの端部付近に設置され、マイクロ波とRFエネルギのうち少なくとも1つが2つの端部プレートによって前記ランプ内部に案内されることを特徴とする請求項22記載のランプ。
  24. 20気圧以上の圧力を有することを特徴とする請求項21記載のランプ。

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