JP2005526830A - ヘテロアリール及び不飽和ヘテロシクロアルキルマグネシウム試薬の製造方法及び使用 - Google Patents

ヘテロアリール及び不飽和ヘテロシクロアルキルマグネシウム試薬の製造方法及び使用 Download PDF

Info

Publication number
JP2005526830A
JP2005526830A JP2003584024A JP2003584024A JP2005526830A JP 2005526830 A JP2005526830 A JP 2005526830A JP 2003584024 A JP2003584024 A JP 2003584024A JP 2003584024 A JP2003584024 A JP 2003584024A JP 2005526830 A JP2005526830 A JP 2005526830A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alkyl
aryl
halo
cycloalkyl
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003584024A
Other languages
English (en)
Inventor
リー,ジャヤオ
オー. リンク,ジョン
コラダン,コレット
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Axys Pharmaceuticals Inc
Original Assignee
Axys Pharmaceuticals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Axys Pharmaceuticals Inc filed Critical Axys Pharmaceuticals Inc
Publication of JP2005526830A publication Critical patent/JP2005526830A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D263/00Heterocyclic compounds containing 1,3-oxazole or hydrogenated 1,3-oxazole rings
    • C07D263/52Heterocyclic compounds containing 1,3-oxazole or hydrogenated 1,3-oxazole rings condensed with carbocyclic rings or ring systems
    • C07D263/54Benzoxazoles; Hydrogenated benzoxazoles
    • C07D263/56Benzoxazoles; Hydrogenated benzoxazoles with only hydrogen atoms, hydrocarbon or substituted hydrocarbon radicals, directly attached in position 2
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D277/00Heterocyclic compounds containing 1,3-thiazole or hydrogenated 1,3-thiazole rings
    • C07D277/60Heterocyclic compounds containing 1,3-thiazole or hydrogenated 1,3-thiazole rings condensed with carbocyclic rings or ring systems
    • C07D277/62Benzothiazoles
    • C07D277/64Benzothiazoles with only hydrocarbon or substituted hydrocarbon radicals attached in position 2
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F3/00Compounds containing elements of Groups 2 or 12 of the Periodic System
    • C07F3/02Magnesium compounds

Abstract

本発明は、ヘテロアリール及び不飽和のヘテロシクロアルキルマグネシウム試薬を製造する新規の方法であって、様々な医薬、特にあるシステイン・プロテアーゼ阻害剤の合成において有用である前記方法に向けられる。

Description

発明の背景
発明の技術分野
[0004] 本発明は、様々な医薬、特にあるシステイン・プロテアーゼ阻害剤の合成に有用なヘテロアリール及び不飽和ヘテロシクロアルキルマグネシウム試薬の新規の製造方法に向けられる。
関連発明へのクロスリファレンス
[0001] 本発明は、2002年4月17日に出願された米国仮特許出願第60/373,176号に基く優先権を主張し、その開示の全てを本明細書中に援用する。
合衆国に資金援助された研究開発の下なされた発明に関する権利の主張
[0002] 適用なし
コンパクト・ディスクで提出された「配列表」、表、又はコンピュータープログラム・リスト添付物に対する参考文献
[0003] 適用なし
技術の状態
[0005] ヘテロアリール及び不飽和ヘテロシクロアルキルマグネシウム試薬は、レニン阻害剤及びシステイン・プロテアーゼ阻害剤などの様々な医薬品の合成に有用である。例えば、ヘテロアリールマグネシウム試薬は、1-ヒドロキシ-1-(ヘテロアリール又は不飽和ヘテロシクロアルキル)-2-N-保護された-アミノエチル中間体の合成において使用され、該物質は次に、多くのペプチド性の医薬として活性のある試薬の合成に使用される(レニン阻害剤の合成における1-ヒドロキシ-1-(ヘテロアリール)-2-アミノエチルの使用を開示するEP 0376912、並びにプロテアーゼ阻害剤の合成における1-ヒドロキシ-1-(ヘテロアリール又はヘテロシクロアルキル)-2-アミノエチルの使用を開示するPCT出願公開WO00/55144及びOhmoto, K. et al., J. Med. Chem. 2001, 44, 1268を参照のこと)。現在では、使用される1-ヒドロキシ-1-(ヘテロアリール)-2-N-保護されたアミノエチル中間体は、アルデヒドを、ヘテロアリールマグネシウム試薬と反応させることにより、又はヘテロ環/ヘテロアリール環の構築により製造される。この方法において使用されるヘテロアリールマグネシウム試薬は、最初にヘテロアリールを有機リチウム試薬で処理し、続いて得られたリチウム化された化学種を、金属転移反応条件下でグリニャール試薬へと変換することにより製造される。これらの製法の弱点は、これらの製法がとても低い温度、典型的には-78℃を必要とし、或いはこれらの製法が最も経済的又は都合の良い経路ではないということである。
[0006] 低温化学を避けるために、ヘテロアリールマグネシウム試薬は、臭化エチル及びイオジン結晶を含む開始混合液の存在下で、対応するハロゲン化ヘテロアリールを、削り状マグネシウムと反応させることにより製造されうる。この製法の弱点は、反応の開始が予期できず、反応が高度に発熱性であり、それゆえ反応温度を制御下に維持する適切な装備が必要とされる。さらに、この方法は、ウルツ・カップリングなどの不所望の副反応を受けやすい。これら弱点は、ヘテロアリール又は不飽和のヘテロシクロアルキルマグネシウム試薬の使用を、医薬品の大量合成に魅力のないものとしている。
[0007] 従って、上記制限を有することなく、これらの化合物を大量合成するために受け入れられる合成方法への必要性が存在する。本発明はこの及び関連する必要性を満たす。
発明の簡潔な要約
[0008] 本発明は、ヘテロアリール及び不飽和ヘテロシクロアルキルマグネシウム試薬の新規の製造方法並びにあるシステイン・プロテアーゼ阻害剤の合成におけるそれらの使用に向けられる。上記の様に、現段階におけるこれらの試薬の合成は、大量合成におけるそれらの使用を魅力的でないものにしている。出願人は、驚くべきことに、対応するヘテロアリール又は不飽和のヘテロシクロアルキル化合物を、直接グリニャール試薬で処理することにより、ヘテロアリール又は不飽和のヘテロシクロアルキルマグネシウム試薬が、温和な反応条件下で製造されうるということを発見した。
[0009] 従って、ある側面では、本発明は、以下の式(I):
Figure 2005526830
[式中、
[0010] Xは、-O-又は-S-であり;
[0011] Yは、窒素又は-CR3a-であり;
[0012] Y'は、窒素又は-CR2a-であり、但し、Y及びY'は同時には窒素ではなく;
[0013] R2及びR3のうちの1は、水素、(C1-6)アルキル、(C1-6)アルコキシ、(C1-6)アルコキシ(C1-6)アルキル、(C1-6)アルキルチオ、(C5-6)シクロアルキル、(C5-6)シクロアルキルアルキル、ハロ、ニトロ、ハロ(C1-3)アルキル、(C6-12)アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、(C6-12)アリール(C1-6)アルキル、ヘテロアリール(C1-6)アルキル、(C1-6)アルキルスルホニル、(C6-12)アリールスルホニル、(C6-12)アリール(C1-6)アルキルスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、ヘテロアリール(C1-6)アルキルスルホニル、アミノスルホニル、(C1-6)アルキルアミノスルホニル、(C1-6)ジアルキルアミノスルホニル、-CONR45{基中、R4及びR5は、互いに独立して水素、(C1-6)アルキル、(C1-6)アルコキシ、アリール、アリール(C1-6)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1-6)アルキル、(C5-6)シクロアルキル、(C5-6)シクロアルキル(C1-6)アルキル、ヘテロシクロアルキル、若しくはヘテロシクロアルキル(C1-6)アルキルであり、又はR4及びR5は、それらが結合する窒素原子と一緒になってヘテロシクロアミノを形成する}、-NHCOR6{基中、R6は、(C1-6)アルキル、(C6-12)アリール、アリール(C1-6)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1-6)アルキル、(C5-6)シクロアルキル、(C5-6)シクロアルキル(C1-6)アルキル、ヘテロシクロアルキル、又はヘテロシクロアルキル(C1-6)アルキルである}、-SO2NR78{基中、R7及びR8は、互いに独立して水素、(C1-6)アルキル、(C6-12)アリール、(C6-12)アリール(C1-6)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、(C5-6)シクロアルキル、(C5-6)シクロアルキル(C1-6)アルキル、ヘテロシクロアルキル、若しくはヘテロシクロアルキル(C1-6)アルキル、又はR7及びR8は、それらが結合する窒素原子と一緒になってヘテロシクロアミノを形成する}、-アルキレン-CONR45{基中、R4及びR5は上で定義されたとおりである}、-アルキレン-NHCOR6{基中、R6は上で定義されたとおりである}、或いは-アルキレン-SO2NR78{基中、R7及びR8は、上で定義されたとおりである}であり;そして
[0014] R2及びR3のうちのもう一方は、水素又は(C1-6)アルキルであり、
ここでR2又はR3中で、前記アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクロアルキルは、場合により、(C1-6)アルコキシ、(C1-6)アルキル、(C6-12)アリール(C1-6)アルキル、ハロ、ニトロ、及びハロ(C1-3)アルキルからなる群から独立して選ばれる1、2、又は3の置換基でさらに置換され;或いは、
[0015] Y及びY'が炭素である場合、R2及びR3は、それらが結合する原子と一緒になって、場合により置換されるベンゼン、ナフチル、(C3-6)シクロアルキル、又は芳香又は非芳香族複素環を形成し;
[0016] R2a及びR3aは、独立して水素又はアルキルであり;又は
2a及びR3aは、一緒になって共有結合を形成し、
但しY又はY'が窒素である場合、R2a及びR3又はR2及びR3aは一緒になって共有結合を形成する]
で表される化合物(但し(I)は1,2,4-又は1,3,4-オキサジアゾールではない)を、
[0017] グリニャール試薬と反応させることを含む、求核性ヘテロアリール又は不飽和のヘテロシクロアルキルマグネシウム試薬の製造方法に向けられる。
[0018] 本発明の脈絡では、(I)上に存在する場合、機能基は、グリニャール試薬の一般的な使用に適合性がある基であり、それは当業者に周知である。その存在が減少された収率をもたらすある機能基は、式(I)の化合物をグリニャール試薬と接触させる前に適切に保護されうる。さらに、適切な保護基は、当業者に周知であり、例えばGreene and Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis, 2nd ed., John Wiley & Sons, Inc. 1991.において見つけることが出来る。
[0019] 好ましくは、Y'が-CR2a-である式(I)の化合物である。
[0020] 好ましくは、グリニャール試薬は、実験式R1MgZ{基中、R1は、アルキル、又は場合により置換されるフェニルであり、そしてZは、ハロ、好ましくは、クロロ又はブロモである}であり、反応は、適切な有機溶媒中で行われる。好ましくは、グリニャール試薬は、n-ブチルマグネシウム・クロリド、イソプロピルマグネシウム・クロリド、フェニルマグネシウム・クロリド、n-ブチルマグネシウム・ブロミド、イソプロピルマグネシウム・ブロミド、又はフェニルマグネシウム・ブロミドからなる群から選ばれる。より好ましくは、グリニャール試薬は、テトラヒドロフラン中のイソプロピルマグネシウム・クロリドである。
[0021] 好ましくは、反応溶媒は、テトラヒドロフランなどのエーテル性有機溶媒又はエーテル性有機溶媒と芳香族有機溶媒との混合液でありうる。好ましくは、反応は、テトラヒドロフランとトルエンの1:1混合液中で行われる。
[0022] 好ましくは、反応は約-78℃〜約40℃、より好ましくは約-10℃〜約40℃で行われる。より好ましくは、約-10℃から約10℃であり、最も好ましくは約-5℃である。
[0023] 好ましくは、以下の
Figure 2005526830
で表される(I)中の環は、4,5-ジヒドロオキサゾール、チアゾール、又はオキサゾールであり、
ここで、R2及びR3のうちの1は、水素又は(C1-4)アルキルであり、
2及びR3のうちのもう一方は、水素、ハロ、(C1-4)アルキル、(C6-12)アリール、CONR45{基中、R4及びR5は、互いに独立して水素、(C1-6)アルキル、(C1-4)アルコキシ、(C6-12)アリール、(C6-12)アリール(C1-6)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1-6)アルキル、(C5-6)シクロアルキル、(C5-6)シクロアルキル(C1-6)アルキル、ヘテロシクロアルキル、若しくはヘテロシクロアルキル(C1-6)アルキルであり、又はR4及びR5は、それらが結合する窒素原子と一緒になってヘテロシクロアミノを形成する}、-SO2NR78{基中、R7及びR8は、互いに独立して水素、(C1-6)アルキル、(C6-12)アリール、(C6-12)アリール(C1-6)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、(C5-6)シクロアルキル、(C5-6)シクロアルキル(C1-6)アルキル、ヘテロシクロアルキル、又はヘテロシクロアルキル(C1-6)アルキルであり、或いはR7及びR8は、それらが結合する窒素原子と一緒になってヘテロシクロアミノを形成する}、ニトロ、及びトリフルオロメチルであり、
ここでR2又はR3中で、前記アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクロアルキルは、場合により、(C1-6)アルコキシ、(C1-6)アルキル、(C6-12)アリール(C1-6)アルキル、ハロ、ニトロ、及びハロ(C1-3)アルキルからなる群から独立して選ばれる1、2、又は3の置換基でさらに置換される。
好ましくは、R2及びR3の1が水素又はメチルであり、そしてR2及びR3のもう一方が水素、フェニル、フェニルアミノカルボニル、ベンジルアミノカルボニル、アミノスルホニル、2-フェニルエチルアミノカルボニル、3-フェニルプロピルアミノカルボニル、アミノカルボニル、メチルアミノカルボニル、4-ベンジルピペリジン-1-イルカルボニル、フラン-2-イルメチルアミノカルボニル、ピリジン-2-イルメチルアミノカルボニル、ピリジン-3-イルメチル-アミノカルボニル、ピリジン-4-イル-メチルアミノカルボニル、2-,3-,又は4-クロロベンジルアミノ-カルボニル、イソプロピルアミノカルボニル、1-フェニルエチルアミノカルボニル、N-メチル-N-ベンジルアミノカルボニル、ピロリジン-1-イル-カルボニル、ピペリジン-1-イルカルボニル、1,2,3,4,-テトラヒドロキノリン-1-イルカルボニル、ナフチル-1-イル-メチルアミノ-カルボニル、1,2,3-テトラヒドロインドール-1-イルカルボニル、及びアドマント-1-イルメチルアミノカルボニル(admant-1-ylmethylaminocarbonyl)からなる群から選ばれる。
[0024] 好ましくは、(I)は、R2及びR3が、それらが結合する原子と一緒になって場合により置換されるベンゼン環を形成する化合物である。好ましくは、ベンゼン環は、場合により(C1-4)アルキル、ハロ、(C1-4)アルコキシ、(C6-12)アリール、-CONRab(基中、Ra及びRbは、互いに独立して、水素、(C1-6)アルキル、(C1-4)アルコキシ、(C6-12)アリール、(C6-12)アリール(C1-6)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1-6)アルキル、(C5-6)シクロアルキル、(C5-6)シクロアルキル(C1-6)アルキル、ヘテロシクロアルキル、若しくはヘテロシクロアルキル(C1-6)アルキルであり、又はRa及びRbは、それらが結合する窒素原子と一緒になってヘテロシクロアミノを形成する)、-SO2NRab(基中、Ra及びRbは、互いに独立して水素、(C1-6)アルキル、(C6-12)アリール、(C6-12)アリール(C1-6)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、(C5-6)シクロアルキル、(C5-6)シクロアルキル(C1-6)アルキル、ヘテロシクロアルキル、若しくはヘテロシクロアルキル(C1-6)アルキルであり、又はRa及びRbは、それらが結合する窒素原子と一緒になってヘテロシクロアミノを形成する)、ニトロ、又はトリフルオロメチルである。
[0025] 好ましくは、(I)は、ベンゾキサゾール、ベンゾチアゾール、5-フェニルベンゾキサゾール、5又は6-メトキシベンゾキサゾール、5-トリフルオロベンゾキサゾール、5-ニトロベンゾキサゾール、5-クロロ-ベンゾキサゾール、オキサゾロ[4,5-b]ピリジン、又は5-アミノスルホニルベンゾキサゾールであり、最も好ましくはベンゾキサゾールで置換される。
[0026] 好ましくは、上記方法によって作られる求核性ヘテロアリール又は不飽和ヘテロシクロアルキルマグネシウム試薬は、以下(Ia):
Figure 2005526830
{式中、X、Y、Y'、R2、及びR3は、式(I)において定義されるとおりであり、好ましい態様を含み、そしてZは、ハロ、好ましくはクロロ又はブロモである}
で表される構造を有する。
[0027] 好ましくは、(Ia)における以下:
Figure 2005526830
で表される部分は、ベンゾキサゾール-2-イル、ベンゾチアゾール-2-イル、5-フェニルベンゾキサゾール-2-イル、5-又は6-メトキシベンゾキサゾール-2-イル、5-トリフルオロベンゾキサゾール-2-イル、5-ニトロベンゾキサゾール-2-イル、5-クロロ-ベンゾキサゾール-2-イル、オキサゾロ[4,5-b]ピリジン-2-イル、又は5-アミノスルホニルベンゾキサゾール-2-イルであり、最も好ましくはベンゾキサゾール-2-イルである。
[0028] 本発明は、上記方法を提供し、該方法はさらに上記(好ましい態様を含む)のとおりに調製される求核性ヘテロアリール又は不飽和のヘテロシクロアルキルマグネシウム試薬を、以下の式(II)
Figure 2005526830
[式中、
[0029] PGはアミノ保護基であり;
[0030] R1は、水素又は(C1-6)アルキルであり、或いはR1は、R10及びそれらが結合する原子と一緒になってヘテロシクロアミノを形成し;
[0031] R9は、水素又は(C1-6)アルキルであり;そして
[0032] R10は:
[0033] (i) 場合により、ハロ、ニトロ、-SR11、-C(O)NR1111、-P(O)(OR11)OR11、-OP(O)(OR11)OR11、-S(O)R12、又は-S(O)212で置換される(C1-6)アルキルであり、ここで各場合におけるR11は、独立して水素、(C1-6)アルキル又はハロ-置換される(C1-3)アルキルであり、並びにR12は、アルキル又はハロ-置換される(C1-3)アルキルであり;又は、
[0034] (ii) (C5-6)シクロアルキル(C2-3)アルキル、ヘテロ(C3-6)シクロアルキル(C2-3)アルキル、(C6-12)アリール(C2-3)アルキル又はヘテロ(C5-6)アリール(C2-3)アルキルであり、ここで、前記シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、又はヘテロアリールは、場合により1〜5のラジカルであって、アルキル、アルキリデン、ハロ、ハロ置換される(C1-4)アルキル、ニトロ、-X1NR14C(O)OR14、-X1NR14C(O)NR1414、-X1NR14C(NR14)NR1414、-X1OR14、-X1SR14、-X1C(O)NR1414、-X1S(O)2NR1414、-X1P(O)(OR14)OR14、-X1OP(O)(OR14)OR14、-X1NR14C(O)R15、-X1S(O)R15、及び-X1S(O)215{基中、-X1は、結合又は(C1-6)アルキルであり、各場合におけるR14は、独立して水素、(C1-6)アルキル、又はハロ-置換される(C1-3)アルキルであり、及びR15は、(C1-6)アルキル、ハロ置換される(C1-3)アルキル、又はハロである}からなる群から独立して選ばれるラジカルでさらに置換され;又は
[0035] (iii) R9及びR10は、R9及びR10の両方が結合する炭素原子と一緒になって、(C3-8)シクロアルキレン又はヘテロシクロアルキレンを形成し、ここで、前記シクロアルキレン又はヘテロシクロアルキレンは、1〜3のラジカルであって、(C1-6)アルキル、(C1-6)アルキリデン、ハロ、ハロ置換される(C1-4)アルキル、ニトロ、-X2NR14C(O)OR14、-X2NR14C(O)NR1414、-X2NR14C(NR14)NR1414、-X2OR14、-X2SR14、-X2C(O)NR1414、-X2S(O)2NR1414、-X2P(O)(OR14)OR14、-X2OP(O)(OR14)OR14、-X2NR14C(O)R15、-X2S(O)R15、及び-X2S(O)215{基中、-X2は、結合又は(C1-6)アルキレンであり、各場合におけるR14は、独立して水素、(C1-6)アルキル、又はハロ-置換される(C1-3)アルキルであり、及びR15は、(C1-6)アルキル、ハロ置換される(C1-3)アルキル、又はハロである}からなる群から独立して選ばれるラジカルで場合により置換されて、以下の式(III):
Figure 2005526830
{式中、
[0036] X、Y、Y'、PG、R2、R3、R9、及びR10は、上で定義される通りである}
で表される化合物を提供する]
で表されるアルデヒドと反応させて、
[0037] (i) 場合により、アミノ保護基を取り除き;
[0038] (ii) 場合により、上記ステップ(i)において獲得される化合物を酸付加塩に変換し:
[0039] (iii) 場合により、式(III)で表される化合物の塩の形態を、遊離塩基に変換し:
[0040] (iv) 場合により、個々の異性体を分離し;
[0041] (V) 場合により、PG、R2、R3、R9、及びR10基のいずれかを修飾することをさらに含む。
[0042] 好ましくは、化合物(III)における以下:
Figure 2005526830
で表される部分は、上記式(I)に対する好ましい態様において定義されるとおりであり;R9は、水素又は(C1-6)アルキルであり、及びR10は、(C1-6)アルキル又は(C6-12)アリール(C2-3)アルキルであり、或いはR9及びR10は、R9及びR10の両者が結合する炭素原子と一緒になって、(C3-8)シクロアルキレンを形成する。より好ましくは、R9は水素又はメチルであり、より好ましくは水素であり、そしてR10は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、フェニルメチル、又は2-フェニルエチルであり、或いはR9及びR10は、R9及びR10の両者が結合する炭素原子と一緒になって、シクロプロピレン、シクロペンチレン、又はシクロヘキシレンを形成する。さらにより好ましくは、R10は、エチルであり、かつR10が結合する炭素原子における立体化学は(S)である。
[0043] 好ましくは、反応は、トルエン、ベンゼンなどの芳香族有機溶媒中で行われた。
[0044] 本発明はまた、すぐ上で記述されたとおりの方法であって、さらに
[0045] 化合物(III)におけるアミノ保護基を取り除いて、以下の式(IV):
Figure 2005526830
{式中、
Y、X、R2、R3、R9、及びR10は、上で定義されるとおりであり(好ましい態様を含む)}
で表される化合物を提供し;そして場合により酸付加塩を形成し;そして
[0046] (IV)を、カップリング反応条件下で以下の式(V):
Figure 2005526830
[式中、
[0047] R25及びR27は互いに独立して水素又は(C1-6)アルキルであり;
[0048] R28は、
[0049] (i) シアノ、ハロ、ニトロ、-NR1414、-NR14C(O)OR14、-NR14C(O)NR1414、-NR14C(NR14)NR1414、-OR14、-SR14、-C(O)NR1414、-S(O)2NR1414、-P(O)(OR14)OR14、-OP(O)(OR14)OR14、-NR14C(O)R15、-S(O)R15、-S(O)215、-C(O)R15、-OR16、-SR16、-S(O)R16、-S(O)216、-C(O)NR1617、-NR1617、-NR17C(O)R16、-NR17C(O)OR16、-NR17C(O)NR1617又は-NR17C(NR17)NR1617、{基中、R14及びR15は上の定義どおりであり、R16は、(C3-12)シクロアルキル(C0-6)アルキル、ヘテロシクロアルキル(C0-6)アルキル、(C6-12)アリール(C0-6)アルキル、ヘテロアリール(C0-6)アルキル、(C9-12)ビシクロアリール(C0-6)アルキル又はヘテロビシクロアリール(C0-6)アルキルであり、かつ各場合におけるR17は、独立して水素又は(C1-6)アルキルである}により場合により置換される(C1-6)アルキルであり;又は
[0050] (ii) (C3-12)シクロアルキル(C0-6)アルキル、ヘテロ(C3-12)シクロアルキル(C0-6)アルキル、(C6-12)アリール(C0-6)アルキル、ヘテロ(C5-12)アリール(C0-6)アルキル、(C9-12)ビシクロアリール(C0-6)アルキル、若しくはヘテロ(C8-12)ビシクロアリール(C0-6)アルキルであり;又は、
[0051] (iii)(C3-6)シクロアルキル(C0-6)アルキル、ヘテロ(C3-6)シクロアルキル(C0-6)アルキル、フェニル(C0-6)アルキル、又はヘテロ(C5-6)アリール(C0-6)アルキルであり、ここで、前記シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、フェニル、又はヘテロアリールは、-R18、-X3OR18、-X3SR18、-X3S(O)R18、-X3S(O)218、-X3C(O)R18、-X3C(O)OR18、-X3C(O)NR1819、-X3NR1819、-X3NR19C(O)R18、-X3NR19C(O)OR18、-X3NR19C(O)NR1819、又は-X3NR19C(NR19)NR181{基中、X3は、結合又は(C1-6)アルキレンであり、R18は、(C3-6)シクロアルキル(C0-6)アルキル、ヘテロ(C3-6)シクロアルキル(C0-6)アルキル、フェニル(C0-6)アルキル、又はヘテロ(C5-6)アリール(C0-6)アルキルかつ各場合におけるR19は、独立して水素又は(C1-6)アルキルである}によって置換され;
[0052] ここでR28中では、この脂環式又は芳香環システムのいずれかが、さらに1〜5のラジカルであって、(C1-6)アルキル、(C1-6)アルキリデン、シアノ、ハロ、ハロ置換される(C1-4)アルキル、ニトロ、-X4NR1414、-X4NR14C(O)OR14、-X4NR14C(O)NR1414、-X4NR14C(NR14)NR1414、-X4OR14、-X4SR14、-X4C(O)OR14、-X4C(O)NR1414、-X4S(O)2NR1414、-X4P(O)(OR14)OR14、-X4OP(O)(OR14)OR14、-X4NR14C(O)R15、-X4S(O)R15、-X4S(O)215、及び-X4C(O)R15{基中、X4は結合又は(C1-6)アルキレンであり、及びR14及びR15は、上の定義どおりである}からなる群から独立して選ばれるラジカルにより、さらに置換され;そして
[0053] R26は:
[0054] (i) シアノ、アリール、ハロ、ニトロ、-NR1414、-NR14C(O)OR14、-NR14C(O)NR1414、-NR14C(NR14)NR1414、-OR14、-SR14、-C(O)NR1414、-S(O)2NR1414、-P(O)(OR14)OR14、-OP(O)(OR14)OR14、-NR14C(O)R15、-NR14SO215、-S(O)R15、-S(O)215、-C(O)R15、-OR16、-SR16、-S(O)R16、-S(O)216、-OC(O)R16、-NR1617、-NR17C(O)R16、-NR17C(O)OR16、-C(O)NR1617、-S(O)2NR1617、-NR17C(O)NR1617、又は-NR17C(NR17)NR1617{基中、R14、R15、R16、及びR17は、上の定義どおりであり、ここでR16中では、前記シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ビシクロアリール、又はヘテロビシクロアリール環は、-R20、-X5OR20、-X5SR20、-X5S(O)R20、-X5S(O)220、-X5C(O)R20、-X5C(O)OR20、-X5OC(O)R20、-X5NR2021、-X5NR21C(O)R20、-X5NR21C(O)OR20、-X5C(O)NR2021、-X5S(O)2NR2021、-X5NR19C(O)NR2021、及び-X5NR21C(NR21)NR2021、(基中、X5は結合又は(C1-6)アルキレンであり、R20は水素又は(C1-6)アルキルであり、そしてR21は、(C3-12)シクロアルキル(C0-6)アルキル、ヘテロ(C3-12)シクロアルキル-(C0-6)アルキル、(C6-12)アリール(C0-6)アルキル、ヘテロ(C5-12)アリール(C0-6)アルキル、(C9-12)ポリシクロアリール(C0-6)アルキル、又はヘテロ(C8-12)ポリシクロアリール(C0-6)アルキルである)から選ばれる群によって場合により置換される}であり;又は、
[0055] (ii) (C3-12)シクロアルキル(C0-6)アルキル、ヘテロ(C3-12)シクロアルキル(C0-6)アルキル、(C6-12)アリール(C0-6)アルキル、ヘテロ(C5-12)アリール(C0-6)アルキル、(C9-12)ポリシクロアリール(C0-6)アルキル、及びヘテロ(C8-12)ポリシクロアリール(C0-6)アルキル、から選ばれる群であり、ここで前記シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ポリシクロアリール、又はヘテロポリシクロアリール環は、-R20、-X6OR20、-X6SR20、-X6S(O)R20、-X6S(O)220、-X6C(O)R20、-X6C(O)OR20、-X6OC(O)R20、-X6NR2021、-X6NR21C(O)R20、-X6NR21C(O)OR20、-X6C(O)NR2021、-X6S(O)2NR2021、-X6NR19C(O)NR2021及び
[0056] -X6NR21C(NR21)NR2021{基中、X6は、結合又は(C1-6)アルキレンであり、R20及びR21は上の定義どおりである}
から選ばれる群により場合により置換され、
[0057] ここで、R26中で、この脂環式又は芳香環システムのいずれかが、さらに1〜5のラジカルであって、(C1-6)アルキル、(C1-6)アルキリデン、シアノ、ハロ、ハロ置換される(C1-4)アルキル、ニトロ、-X7NR1414、-X7NR14C(O)OR14、-X7NR14C(O)NR1414、-X7NR14C(NR14)NR1414、-X7OR14、-X7SR14、-X7C(O)OR14、-X7C(O)NR1414、-X7S(O)2NR1414、-X7P(O)(OR14)OR14、-X7OP(O)(OR14)OR14、-X7NR14C(O)R15、-X7S(O)R15、-X7S(O)215、及び-X7C(O)R15{基中、X7は結合又は(C1-6)アルキレンであり、及びR14及びR15は、上の定義どおりである}からなる群から独立して選ばれるラジカルによって置換され;或いは、
[0058] R26は、R27と一緒になって、場合により1〜3のラジカルであって、(C1-6)アルキル、(C1-6)アルキリデン、シアノ、ハロ、ハロ置換される(C1-4)アルキル、ニトロ、オキソ、-X8NR14C(O)OR14、-X8NR14C(O)NR1414、-X8NR14C(NR14)NR1414、-X8OR14、-X8SR14、-X8C(O)OR14、-X8C(O)NR1414、-X8S(O)2NR1414、-X814S(O)215、-X8P(O)(OR14)OR14、-X8OP(O)(OR14)OR14、-X8NR14C(O)R15、-X8S(O)R15、-X8S(O)215、及び-X8C(O)R15{基中、X8は、結合又は(C1-6)アルキレンであり、R14及びR15は上の定義どおりである}からなる群から独立して選ばれるラジカルで場合により置換されるトリメチレン、テトラメチレン、又はフェニレン-1,2-ジメチレンを形成する]
で表される化合物と反応させて;
[0059] 以下の式(VI):
Figure 2005526830
[式中、X、Y、Y'、R2、R3、R9、R10、R25〜R28は、上の定義どおりである]で表される化合物を提供して;
[0060] (i) 場合により水酸基を保護し、
[0061] (ii) 場合により、式(VI)の化合物を酸付加塩に変換し:
[0062] (iii) 場合により、式(VI)の化合物の塩形態を遊離塩基へと変換し:
[0063] (iv)場合により、個々の異性体を分離し;
[0064] (v)場合により、X、R2、R3、R9、R10、及びR25〜R28の基のいずれかを修飾することを含む。
[0065] 好ましくは、以下:
Figure 2005526830
で表される部分、R9、及びR10は、上記好ましい態様において定義されるとおりであり;
[0066] R27は、水素を表し;
[0067] R25は、水素又はメチル、好ましくは水素を表し;そして
[0068] R26は、(i)-SR14-、-S(O)R14-S(O)214又は-S(O)216{基中、R14は、(C1-6)アルキルであり、かつR16は、(C3-6)シクロアルキル(C1-6)アルキル、(C6-12)アリール(C0-6)アルキル、又はヘテロ(C5-12)アリール(C0-6)アルキルである}で場合により置換される(C1-6)アルキルを表し;或いは(ii)(C3-12)シクロアルキル(C0-6)アルキル又は(C6-12)アリール(C0-6)アルキルを表し;
ここで、R26中で、脂環式又は芳香環システムのいずれかが、さらに1〜5のラジカルであって、(C1-6)アルキル、(C1-6)アルキリデン、シアノ、ハロ、ハロ置換される(C1-4)アルキル、ニトロ、-X5NR1414、-X5NR14C(O)OR14、-X5NR14C(O)NR1414、-X5NR14C(NR14)NR1414、-X5OR14、-X5SR14、-X5C(O)OR14、-X5C(O)NR1414、-X5S(O)2NR1414、-X5P(O)(OR14)OR14、-X5OP(O)(OR14)OR14、-X5NR14C(O)R15、-X5S(O)R15、-X5S(O)215、及び-X5C(O)R15{基中、X5は結合又は(C1-6)アルキレンであり、各々の場合におけるR14は、独立して水素、(C1-6)アルキル又はハロ置換される(C1-3)アルキル、及びR15は、(C1-6)アルキル又はハロ置換される(C1-3)アルキルである}からなる群から独立に選ばれるラジカルによってさらに置換されうる。好ましくは、R26は、シクロへキシメチル、イソブチル、sec-ブチル、2-フルオロベンジル、ベンジル、フェニルエチル、2-クロロベンジル、2-トリフルオロメチルベンジル、2-シアノベンジルスルファニルメチル、ベンジルスルファニルメチル、2-シアノベンジルスルファニルメチル、ベンジルスルファニルメチル、2-フェニルスルファニルエチル、トリフルオロメチルベンジルスルホニルメチル、2-フェニルスルホニルエチル、チエン-3-イルメチルスルホニルメチル(thien-3-ylmethylsulfonylmethyl)、ベンジルスルホニルメチル、2-クロロベンジルスルホニルメチル、2-シアノベンジルスルホニルメチル、2-ジフルオロメトキシベンジルスルホニルメチル、3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イルメチルスルホニルメチル、2-メトキシベンジルスルホニルメチル、6-メチルピリド-2-イルメチルスルホニルメチル、2-メチルピリド-3-イルメチルスルホニルメチル、ピリド-3-イルメチルスルホニルメチル、ピリド-2-イルメチルスルホニルメチル、2-ニトロベンジルスルホニルメチル、ピリド-2-イルメチルスルホニルメチル、o-トルイルメチルスルホニル-メチル、イソプロピルメチルスルホニルメチル、シクロプロピルメチルスルホニルメチル、2-トリフルオロメチルベンジルスルホニルメチルである。より好ましくは、R26は、シクロプロピルメチルスルホニルメチル又はイソプロピルメチルスルホニルメチルであり;そして
[0069] R28は、メチル、アゼチジン-3-イル、1-ベンジルオキシカルボニルピペリジン-4-イル、ビシクロ[2.2.2]へプト-2-イル、ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-イル、tert-ブトキシ、カルボキシメチル、2-カルボキシエチル、シクロへキシルメチル、3-シクロへキシルプロピル、2-シクロへキシルエチル、2-シクロペンチルエチル6-ヒドロキシピリド-3-イル、1H-イミダゾール-4-イル、モルフォリン-4-イル、2-モルフォリン-4-イルエチル、ナフト-1-イルメチル、ナフト-1-イルメチル、2-フェニルエチル、ピペラジン-1-イル、ピペリジン-4-イル、ピラジン-2-イル、ピリド-3-イル、ピリド-4-イル、又はテトラヒドロピラン-4-イルである。より好ましくは、R28は、モルフォリン-4-イル、ピペリジン-4-イル、ピラジン-2-イル、ピリド-3-イル、ピリド-4-イル、又はテトラヒドロピラン-4-イルであり及び、最も好ましくはモルフォリン4-イルである。
[0070] アミノ保護基を取り除く際に使用される脱保護条件は、保護基の性質に依存する。もし、該基がtert-ブトキシカルボニルであるなら、保護基は酸性反応条件下で取り除かれる。好ましくは、酸は、トリフルオロ酢酸、塩酸、などである。好ましくは、tert-ブトキシカルボニル基の除去は、(III)を、エタノール性溶媒、例えばエタノール、イソプロパノールなどの中で、ジオキサン/HCl又はトリメチルシリル・クロリドで処理することにより行われる。
[0071] 好ましくは、カップリング反応は、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド・ヒドロクロリド(EDC)、又は1,3-ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、塩基、例えばN,N-ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、又はN-メチルモルフォリンなどの存在下で、ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリスピロリジノ-ホスホニウム・ヘキサフルオロホスフェート(PyBOP(商標))、O-ベンゾトリアゾール-1-イル-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウム・ヘキサフルオロホスフェート(HBTU)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム・ヘキサフルオロホスフェート(HATU)、又は1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)などのカップリング試薬を伴い行われた。
[0072] 本発明は、上で記述されるとおりの方法であって、さらに式(VI)の化合物を、適切な酸化剤を用いて、以下の式(VII):
Figure 2005526830
{式中、X、Y、Y'、R2、R3、R9、R10、R25-R28は、上の定義どおりである}
で表される化合物に変換して、
[0073] (i) 場合により、式(VII)の化合物を、酸付加塩に変換し;
[0074] (ii) 場合により、式(VII)の化合物の塩形態を、遊離塩基に変換し;
[0075] (iii) 場合により、個々の異性体を分離し;そして
[0076] (iv) 場合により、X、R2、R3、R9、R10、R25-R28基のいずれかを修飾することを含む方法を提供する。
[0077] 好ましくは、以下:
Figure 2005526830
で表される部分、R9、R10、R25-R28は、上記好ましい態様において議論されたとおりである。
[0078] 好ましくは、酸化剤は、NaOCl/TEMPO(商標)、Dess-Martin Periodinaneなどのの群から選ばれる。
[0079] 式(VII)の化合物は、システイン・プロテアーゼ阻害剤である。
[0080] 上記好ましい態様に対する言及は、特定の及び好ましい基の全ての組み合わせを含むことを意味する。
[0081] 好ましくは、本発明は、以下の式(VIIa):
Figure 2005526830
[式中、
[0082] R30は、イソプロピルメチル又はシクロプロピルメチルである]
で表される化合物の製造方法に向けられ、該方法は以下:
[0083] (i)ベンゾキサゾールを、適切な溶媒中でグリニャール試薬と反応させて、ベンゾキサゾリル・グリニャール試薬を提供し;
[0084] (ii)上記ステップ(i)で得られたベンゾキサゾリル・グリニャール試薬を、以下の式(IIa):
Figure 2005526830
[式中、PGは、アミノ保護基である]
で表されるアルデヒドと反応させて、以下の式(IIIa):
Figure 2005526830
で表される化合物を提供し;
[0085] (iii) 式(IIIa)中のアミノ基を、適切な酸で脱保護して、以下の式(IVa):
Figure 2005526830
で表される化合物を提供し、そして場合により遊離塩基を酸付加塩に変換し;
[0086] (iv) (IVa)又はその酸付加塩を、カップリング反応条件下で以下の式(Va):
Figure 2005526830
[式中、R30は、シクロプロピルメチル又はイソプロピルメチルである]
で表される化合物と反応させて、以下の式(VIa)
Figure 2005526830
で表される化合物を提供し;そして、
[0087] (v) (VIa)を、適切な酸化剤で酸化して、式(VIIa)を提供し;
[0088] (vi) 場合により、式(VIIa)の化合物を酸付加塩に変換し;
[0089] (vii) 場合により、式(VIIa)の化合物の塩形態を、遊離塩基に変換し;そして
[0090] (viii) 場合により、個々の異性体を分離すること
を含む。
[0091] 好ましくは、ステップ(i)は約-10℃〜20℃、より好ましくは約-10℃〜約0℃、さらに好ましくは約-5℃で行われる。
[0092] 好ましくは、ステップ(i)において、グリニャール試薬は、n-ブチルマグネシウム・クロリド/ブロミド、イソプロピルマグネシウム・クロリド/ブロミド、又はフェニルマグネシウム・クロリド/ブロミドである。好ましくは、グリニャール試薬は、テトラヒドロフラン中のイソプロピルマグネシウム・クロリドである。好ましくは、反応溶媒は、エーテル性有機溶媒又はエーテル性と芳香族有機溶媒の混合液である。好ましくは、反応は、テトラヒドロフランとトルエンの1:1の混合液中で行われる。
[0093] 好ましくは、ステップ(ii)において、反応は、トルエン、ベンゼンなどの芳香族有機溶媒、又はエーテル性と芳香族有機溶媒の混合液中で行われる。好ましくは、アミノ保護基はtert-ブトキシカルボニル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニルであり、より好ましくはtert-ブトキシカルボニルである。
[0094] 好ましくは、ステップ(iii)におけるアミノ保護基は、塩酸又はトリフルオロ酢酸で取り除かれる。好ましくは、tert-ブトキシカルボニル基は、エタノール、イソプロパノールなどのエタノール性溶媒中で、(IIIa)をトリメチルシリル・クロリドで処理することによって取り除いた。
[0095] 好ましくは、ステップ(iv)におけるカップリング反応は、ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリスピロリジノ-ホスホニウム・ヘキサフルオロホスフェート(PyBOP(商標))、O-ベンゾトリアゾール-1-イル-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウム・ヘキサフルオロホスフェート(HBTU)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム・ヘキサフルオロホスフェート(HATU)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)などのカップリング試薬を伴って行われる。反応は、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド・ヒドロクロリド(EDC.HCl)、1,3-ジシクロへキシカルボジイミド(DCC)など、及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、N-メチルモルフォリンなどの塩基の存在下で行われる。適切な溶媒は、ジクロロメタン、ジクロロエタン、ジメチルホルムアミド、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトニトリルなどである。好ましくは、触媒作用量のHOBTが使用される。
[0096] 好ましくは、ステップ(v)における酸化剤は、NaOCl/TEMPO(商標)、Dess-Martin Periodinaneなどの群から選ばれる。
[0097] 第二の側面において、本発明は、以下の式(III):
Figure 2005526830
[式中、
[0098] Xは、-O-又は-S-であり;
[0099] Yは、窒素又は-CR3a-であり;
[0100] Y'は、窒素又は-CR2a-であり、ただし、Y及びY'は、同時に窒素であることはなく;
[0101] R2及びR3のうちの1つは、水素、(C1-6)アルキル、(C1-6)アルコキシ、(C1-6)アルコキシ(C1-6)アルキル、アミノ(C1-6)アルキル、カルボキシ(C1-6)アルキル、ヒドロキシ、(C1-6)アルキルチオ、(C5-6)シクロアルキル、(C5-6)シクロアルキルアルキル、ハロ、ニトロ、ハロ(C1-3)アルキル、(C6-12)アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、(C6-12)アリール(C1-6)アルキル、ヘテロアリール(C1-6)アルキル、(C1-6)アルキルスルホニル、(C6-12)アリールスルホニル、(C6-12)アリール(C1-6)アルキルスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、ヘテロアリール(C1-6)アルキルスルホニル、アミノスルホニル、(C1-6)アルキルアミノスルホニル、(C1-6)ジアルキルアミノスルホニル、-CONR45{基中、R4及びR5は、互いに独立して、水素、(C1-6)アルキル、(C1-6)アルコキシ、アリール、アリール(C1-6)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1-6)アルキル、(C5-6)シクロアルキル、(C5-6)シクロアルキル(C1-6)アルキル、ヘテロシクロアルキル、若しくはヘテロシクロアルキル(C1-6)アルキルであり、又はR4及びR5は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、ヘテロシクロアミノを形成する}、-NHCOR6{基中、R6は、(C1-6)アルキル、(C6-12)アリール、アリール(C1-6)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1-6)アルキル、(C5-6)シクロアルキル、(C5-6)シクロアルキル(C1-6)アルキル、ヘテロシクロアルキル、又はヘテロシクロアルキル(C1-6)アルキルである}、-SO2NR78{基中、R7及びR8は、互いに独立して水素、(C1-6)アルキル、(C6-12)アリール、(C6-12)アリール(C1-6)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、(C5-6)シクロアルキル、(C5-6)シクロアルキル(C1-6)アルキル、ヘテロシクロアルキル、又はヘテロシクロアルキル(C1-6)アルキルであり、又はR7及びR8は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、ヘテロシクロアミノを形成する}-アルキレン-CONR45{基中、R4及びR5は、上の定義どおりであり}、-アルキレン-NHCOR6{基中、R6は、上の定義どおりであり}、又は-アルキレン-SO2NR78{基中、R7及びR8は、上の定義どおりであり};そして、
[0102] R2及びR3のうちのもう一方は、水素、又は(C1-6)アルキルであり、
ここでR2又はR3中で、前記アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクロアルキルは、場合により、ヒドロキシ、(C1-6)アルコキシ、(C1-6)アルキル、(C6-12)アリール(C1-6)アルキル、ハロ、ニトロ、及びハロ(C1-3)アルキルからなる群から独立して選ばれる1、2、又は3の置換基でさらに置換され;或いは、R2及びR3は、それらが結合する原子と一緒になって、場合により置換されるベンゼン、ナフチル、(C3-6)シクロアルキル、又は芳香族若しくは非芳香族複素環を形成し;
[0103] R2a及びR3aは、独立して水素又はアルキルであり;又はR2a及びR3aは、一緒になって共有結合を形成し、但し、Y又はY'が窒素である場合、R2aとR3又はR2とR3aは一緒になって共有結合を形成し;
[0104] R9は、水素又は(C1-6)アルキルであり;そして
[0105] R10は、
[0106] (i) 場合により、シアノ、ハロ、ニトロ、-SR11、-C(O)OR11、-C(O)NR1111、-NR13-C(NR13)NR1313、-P(O)(OR11)OR11、-OP(O)(OR11)OR11、-S(O)R12、-S(O)212、又は-C(O)R12で置換される(C1-6)アルキルであり、ここで各場合におけるR11は、独立して水素、(C1-6)アルキル又はハロ-置換される(C1-3)アルキルであり、R12は、アルキル又はハロ-置換されるアルキルであり;並びに各場合におけるR13は独立して水素又は(C1-6)アルキルであり;又は
[0107] (ii) (C5-6)シクロアルキル(C2-3)アルキル、ヘテロ(C3-6)シクロアルキル(C2-3)アルキル、(C6-12)アリール(C2-3)アルキル又はヘテロ(C5-6)アリール(C2-3)アルキルであり、ここで、前記シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、又はヘテロアリールは、場合により1〜5のラジカルであって、(C1-6)アルキル、アルキリデン、シアノ、ハロ、ハロ置換される(C1-4)アルキル、ニトロ、-X1NR14C(O)OR14、-X1NR14C(O)NR1414、-X1NR14C(NR14)NR1414、-X1OR14、-X1SR14、-X1C(O)OR14、-X1C(O)NR1414、-X1S(O)2NR1414、-X1P(O)(OR14)OR14、-X1OP(O)(OR14)OR14、-X1NR14C(O)R15、-X1S(O)R15、-X1S(O)215、及び-X1C(O)R15{基中、-X1は、結合又は(C1-6)アルキレンであり、各場合におけるR14は、独立して水素、(C1-6)アルキル、又はハロ-置換される(C1-3)アルキルであり、かつR15は、(C1-6)アルキル、ハロ置換される(C1-3)アルキル、又はハロである}からなる群から独立して選ばれるラジカルでさらに置換され;或いは
[0108] (iii) R9及びR10は、R9及びR10の両者が結合する炭素原子と一緒になって、(C3-8)シクロアルキレン又はヘテロシクロアルキレンを形成し、ここで、前記シクロアルキレン又はヘテロシクロアルキレンは、場合により1〜3個のラジカルであって、(C1-6)アルキル、(C1-6)アルキリデン、シアノ、ハロ、ハロ置換される(C1-4)アルキル、ニトロ、X2NR14C(O)OR14、-X2NR14C(O)NR1414、-X2NR14C(NR14)NR1414、-X2OR14、-X2SR14、-X2C(O)OR14、-X2C(O)NR1414、-X2S(O)2NR1414、-X2P(O)(OR14)R14、-X2OP(O)(OR14)OR14、-X2NR14C(O)R15、-X2S(O)R15、-X2S(O)215及び-X2C(O)R15{基中、-X2は、結合又は(C1-6)アルキレンであり、R14及びR15は、上の定義どおりである}からなる群から独立して選ばれるラジカルで置換される]
で表される1-ヒドロキシ-1(ヘテロアリール又は不飽和ヘテロシクロアルキル)-2-N保護される-アミノエチル・中間体、及び個々の異性体、異性体の混合物、又はそれらの塩に向けられる。但し、
[0109] XがO又はSである場合、R2a及びR3aが一緒になって共有結合を形成し、R9は、水素であり、R10は、-SR11(基中、R11は(C1-6)アルキルである)で場合により置換される(C1-6)アルキルであり、R2及びR3のうちの1は水素であり、次にR2及びR3のうちのもう一方は水素、アルキル、又は-COR(基中、Rはアミノ、アルキルアミノ、若しくはジアルキルアミノ、又はピリジン-2-イルメチルアミノである)ではなく;
[0110] 以下:
Figure 2005526830
で表される部分がベンゾチアゾール-2-イル環であり、そしてR9及びR10のうちの1は水素であるとき、R9及びR10のうちのもう一方がメチルではなく;
[0111] PGがベンジルオキシカルボニルであり、以下:
Figure 2005526830
で表される部分が、ベンゾキサゾール-2-イル、4-アザベンゾキサゾール-2-イル、又は4-,5-,6-,又は7-メチルベンゾキサゾール-2-イルであり、そしてR9及びR10のうちの1が水素であるとき、次にR9及びR10のうちのもう一方はメチルではなく;そして
[0112] PGがベンジルオキシカルボニルであり、以下の式
Figure 2005526830
で表される部分が、ベンゾキサゾール-2-イルであり、そしてR9及びR10のうちの1は水素であるとき、R9及びR10のうちのもう一方はイソプロピルではない。
[0113] 式(III)の上記化合物においては、化合物の好ましい基は、基中において以下:
Figure 2005526830
[0114]
で表される部分が、チアゾール-2-イル、4,5-ジヒドロオキサゾール-2-イル、又はオキサゾール-2-イルである基であり、
ここで、R2及びR3のうちの1は水素又は(C1-4)アルキルであり、R2及びR3のうちのもう一方は、ハロ、(C1-4)アルキル、ニトロ、トリフルオロメチル、-CONR45{基中、R4及びR5は、互いに独立して水素、(C1-6)アルキル、(C1-4)アルコキシ、(C6-12)アリール、(C6-12)アリール(C1-6)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1-6)アルキル、(C5-6)シクロアルキル、(C5-6)-シクロアルキル(C1-6)アルキル、ヘテロシクロアルキル、若しくはヘテロシクロアルキル(C1-6)アルキルであり、又はR4及びR5は、それらが結合する窒素原子と一緒になってヘテロシクロアミノを形成する}、-SO2NR78{基中、R7及びR8は、互いに独立して水素、(C1-6)アルキル、(C6-12)アリール、(C6-12)アリール(C1-6)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、(C5-6)シクロアルキル、(C5-6)シクロアルキル(C1-6)アルキル、ヘテロシクロアルキル、又はヘテロシクロアルキル(C1-6)アルキルであり、或いはR7及びR8は、それらが結合する窒素原子と一緒になってヘテロシクロアミノを形成する}であり、
ここで、R2又はR3中で、前記アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクロアルキルは、ヒドロキシ、(C1-6)アルコキシ、(C1-6)アルキル、(C6-12)アリール(C1-6)アルキル、ハロ、ニトロ、及びハロ(C1-3)アルキルからなる群から独立して選ばれる1、2、又は3の置換基で場合によりさらに置換される。
[0115] 好ましくは、R2及びR3のうちの1は水素又はメチルであり、そしてR2及びR3のうちのもう一方は、フェニル、フェニルアミノカルボニル、ベンジルアミノカルボニル、アミノスルホニル、2-フェニルエチルアミノカルボニル、3-フェニルプロピルアミノカルボニル、アミノカルボニル、メチルアミノカルボニル、4-ベンジルピペリジン-1-イルカルボニル、フラン-2-イルメチルアミノカルボニル、ピリジン-2-イルメチルアミノカルボニル、ピリジン-3-イルメチル-アミノカルボニル、ピリジン-4-イル-メチルアミノカルボニル、2-,3-,又は4-クロロベンジルアミノカルボニル、イソプロピルアミノカルボニル、1-フェニルエチルアミノカルボニル、N-メチル-N-ベンジルアミノカルボニル、ピロリジン-1-イル-カルボニル、ピペリジン-1-イルカルボニル、1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-1-イルカルボニル、ナフチル-1-イル-メチルアミノ-カルボニル、2,3-ジヒドロインドール-1-イルカルボニル、及びアドマント-1-イルメチルアミノカルボニル(admant-1-ylmethylaminocarbonyl)からなる群から選ばれる。
[0116] 式(III)で表される化合物の別の好ましい基は、基中においてR2及びR3は、それらが結合する炭素原子と一緒になって、場合により置換されるベンゼン環を形成する基である。好ましくは、ベンゼン環は、(C1-4)アルキル、ハロ、(C1-4)アルコキシ、(C6-12)アリール、-CONRab{基中、Ra及びRbは、互いに独立して、水素、(C1-6)アルキル、(C1-4)アルコキシ、(C6-12)アリール、(C6-12)アリール(C1-6)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1-6)アルキル、(C5-6)シクロアルキル、(C5-6)シクロアルキル(C1-6)アルキル、ヘテロシクロアルキル、若しくはヘテロシクロアルキル(C1-6)アルキルであり、又はRa及びRbは、それらが結合する窒素原子と一緒になってヘテロシクロアミノを形成する}、-SO2NRab{基中、Ra及びRbは、互いに独立して水素、(C1-6)アルキル、(C6-12)アリール、(C6-12)アリール(C1-6)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、(C5-6)シクロアルキル、(C5-6)シクロアルキル(C1-6)アルキル、ヘテロシクロアルキル、若しくはヘテロシクロアルキル(C1-6)アルキル、又はRa及びRbは、それらが結合する窒素原子と一緒になってヘテロシクロアミノを形成する}、(C1-4)アルコキシカルボニル、ニトロ、又はトリフルオロメチルで場合により置換される。
[0117] より好ましくは、以下:
Figure 2005526830
で表される部分は、ベンゾキサゾール-2-イル、ベンゾチアゾール-2-イル、5-フェニルベンゾキサゾール-2-イル、5-又は6-メトキシベンゾキサゾール-2-イル、5-トリフルオロベンゾキサゾール-2-イル、5-ニトロベンゾキサゾール-2-イル、5-クロロベンゾキサゾール-2-イル、4-アザベンゾキサゾール-2-イル、又は5-アミノスルホニルベンゾキサゾール-2-イルであり、最も好ましくはベンゾキサゾール-2-イルである。
[0118] これらの化合物の好ましい及びより好ましい基の中で、より好ましい式(III)の化合物の基は、基中で、
[0119] R9は、水素又は(C1-6)アルキルであり;好ましくは水素又はメチル、最も好ましくは水素であり;かつ
[0120] R10は、(C1-6)アルキルであり;好ましくはR10は、メチル、エチル、プロピル、又はブチルであり;或いは
[0121] R9及びR10は、それらが結合する炭素原子と一緒になって、(C3-6)シクロアルキレンを形成し、好ましくはR9及びR10は、それらが結合する炭素原子と一緒になって、シクロプロピレンを形成する
基である。
[0122] 最も好ましくは、R10は、エチルであり、かつそれが結合する炭素原子での立体化学は、(S)である。
[0123] 上の好ましい基中で、より好ましい化合物の基は、基中でPGがtert-ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、又はベンジルであり、より好ましくはtert-ブトキシカルボニルである基である。
[0124] 式(III)の代表的な好ましい化合物を以下に列挙する。
[0125] 2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノ-1-ベンゾキサゾール-2-イル-2-メチル-プロパン-1-オール;
[0126] (S)-2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノ-1-ベンゾキサゾール-2-イル-ヘキサン-1-オール;
[0127] 1-(1-(tert-ブトキシカルボニル)アミノシクロプロピル)-1-ベンゾキサゾール-2-イル-メタノール;
[0128] (S)-2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノ-1-ベンゾキサゾール-2-イル-プロパン-1-オール;
[0129] (S)-2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノ-1-ベンゾキサゾール-2-イル-4-メタンスルホニル-ブタン-1-オール;
[0130] (S)-2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノ-1-ベンゾキサゾール-2-イル-ペンタン-1-オール;
[0131] (S)-2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノ-1-ベンゾキサゾール-2-イル-ブタン-1-オール;
[0132] (S)-2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノ-1-ベンゾキサゾール-2-イル-4-フェニルブタン-1-オール;
[0133] (S)-2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノ-1-(オキサゾール-[4,5-b]ピリジン-2-イル)-ブタン-1-オール;及び
[0134] 2-(tert-ブトキシカルボニル)-アミノ-1-ベンゾキサゾール-2-イル-3メトキシ-プロパン-1-オール;より好ましくは、(S)-2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノ-1-ベンゾキサゾール-2-イル-プロパン-1-オール。
[0135] 本発明においては、官能基/試薬適合性を考えることがしばしば有益である。ある態様では、特定の試薬又は条件と不適合である官能基は、周知の保護基を用いて反応に先立って保護されうる。或いは、当業者は、反応物及び生成物にとって穏やかであり、害が少ないか又は一般的に高い収率を提供する酸化手順において使用される等価な試薬を選択することができる。
発明の詳細な記述
定義:
[0137] 他に記載されない限り、明細書及び特許請求の範囲において用いられる以下の用語は、本出願の目的のため定義され、この部分で与えられる意味を有する:
[0138] 「脂環式」は、閉じた非芳香族の環構造における炭素原子の配列によって特徴付けられる部分であり、脂肪族に類似した性質を有し、そして飽和されるか、又は2以上の2重結合又は3重結合で部分的に不飽和化される。代表的な例は、非限定的にシクロアルキル、シクロアルケニルなどを含む。
[0139] 「脂肪族」は、飽和直鎖又は分子鎖状の炭素原子構成成分の配列によって特徴付けられる部分を意味する。代表的な例は、非限定的に、アルキル、アルキレンなどを含む。
[0140] それ自身によって示される「アルキル」は、他に指示がなければ、直鎖又は分枝鎖状の、飽和、脂肪族ラジカルであって、1〜6の炭素原子を有するラジカルを意味する(例えば、(C1-6)アルキルは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec-ブチル、イソブチル、tert-ブチルなどを含む)。
[0141] 「アルキルチオ」は、-SRラジカルを意味し、ここでRは、本出願において定義されるとおりのアルキルであり、指示された炭素原子の数を有する(例えば、(C1-6)アルキルチオは、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ(その異性体形態全てを含む)などのラジカルを含む)。
[0142] 「アルコキシ」は、-ORラジカルを意味し、ここでRは、本出願において定義されるとおりのアルキルであり、指示された炭素原子数を有する(例えば、(C1-6)アルコキシは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、sec-ブトキシ、イソブトキシ、tert-ブトキシなどを含む)。
[0143] 「アルコキシカルボニル」は、-C(O)ORラジカルを意味し、ここでRは、本出願において定義されるとおりのアルコキシである。
[0144] 「アルコキシアルキル」は、-(アルキレン)-ORラジカルを意味し、ここでRは、本出願において定義されるとおりのアルキルであり、支持された炭素原子数を有する(例えば(C1-6)アルコキシ(C1-6)アルキルは、メトキシメチル、メトキシエチル、エトキシエチルなどのラジカルを含む)。
[0145] 「アミノアルキル」は、-(アルキレン)-NRR'ラジカルを意味し、ここで、R及びR'は、独立して水素、本出願において定義されるとおりの(C1-6)アルキル、(C6-12)アリール、(C6-12)アリール(C1-6)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1-6)アルキルであり、指示された炭素原子数を有する(例えば、アミノ(C1-6)アルキルは、アミノメチル、メチルアミノメチル、ジメチルアミノエチル、フェニルアミノエチルなどのラジカルを含む)。
[0146] 「アルキルスルホニル」は、-SO2Rラジカル、を意味し、ここでRは、本出願において定義されるとおりのアルキルであり、支持された炭素原子数を有する(例えば、(C1-6)アルキルスルホニルは、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル(その異性体形態を全て含む)などのラジカルを含む)。
[0147] 「アルキレン」は、他に指示がなければ、直鎖又は分枝鎖状飽和脂肪族の2価ラジカルであって、他に指示がなければ1〜6の炭素原子を有するラジカルを意味し(例えば、(C1-6)アルキレンは、メチレン(-CH2-)、エチレン(-CH2CH2-)、トリメチレン(-CH2CH2CH2-)、2-メチルトリメチレン(-CH2CH2(CH3)CH2-)、テトラメチレン(-CH2CH2CH2CH2-)、2-メチルテトラメチレン(-CH2CH(CH3)CH2CH2-)、ペンタメチレン(-CH2CH2CH2CH2CH2-)などを含む)。例えば、式Iの化合物{式中、R26は、水素であり、かつR12は、R27と一緒になって、場合により置換されるトリメチレンを形成する}は、以下:
Figure 2005526830
で表される図によって記述される。
[0148] 「アルキリデン」は、直鎖又は分子鎖状の飽和又は不飽和の脂肪族の2価ラジカルであって、指示された炭素数を有するラジカル(例えば、(C1-6)アルキリデンは、メチレン(=CH2)、エチリデン(=CHCH3)、イソプロピリデン(=C(CH3)2)、プロピリデン(=CHCH2CH3)、アリリデン(=CHCH=CH2)などを含む)を意味する。
[0149] 「アミノ」は、-NH2ラジカルを意味する。他に指示がない限り、アミノ部分を含む本発明の化合物は、アミノ部分が保護された誘導体を含む。アミノ部分に対する適切な保護基は、アセチル、tert-ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニルなどを含む。
[0150] 「アリール」は、単環又は二環式の芳香環(融合型か又は単結合によって結合される)であって、他に指示がない限り6〜12の炭素原子を含む環を意味する。例えば、本出願においてR1を定義するために使用されるとき、(C6-12)アリールは、フェニル、ナフチル、及びビフェニルイルを含む。
[0151] 「アリールスルホニル」は、-SO2Rラジカルを意味し、ここで、Rは上で定義されるとおりのアリールである。例えば、(C6-12)アリールスルホニルは、フェニルスルホニル、ナフチルスルホニルなどを含む。
[0152] 「アリールアルキル」は、上で定義されるとおりのアルキル基であって、上で定義されるとおりのアリール基で置換されるアルキル基を意味し、例えば、(C6-12)アリール(C1-6)アルキルは、ベンジル、フェネチル、1-フェニルエチル、3-フェニルプロピルなどを含む。
[0153] 「アリールアルキルスルホニル」は、-SO2Rラジカルを意味し、ここでRは、上で定義されるとおりのアリールアルキルである。例えば、(C6-12)アリール(C1-6)アルキルスルホニルは、ベンジルスルホニル、2-フェニルエチルスルホニル、1-フェニルエチルスルホニル、ナフチルメチルスルホニルなどを含む。
[0154] 「アミノスルホニル」は、-SO2NH2を意味する。
[0155] 「アルキルアミノスルホニル」は、-SO2NHRラジカルを意味し、ここでRは、上で定義されるとおりのアルキルである。代表的な例は、非限定的にメチルアミノスルホニル、エチルアミノスルホニル、n-又はイソプロピルアミノスルホニルなどである。
[0156] 「芳香族」は、構成原子が不飽和の環システムを作り上げ、環システム内の全ての原子がsp2混成され、そしてPi電子の総数が4n+2に等しい、部分を意味する。
[0157] 芳香族複素環は、1又は2の環の原子がN、O、又はS(O)n(ここでnは0又は2)からなる群から選ばれるヘテロ原子であり、残りの環の原子が炭素である、5又は6個の環状原子を含む芳香環を意味する。複素環は、場合によりアリール又はヘテロアリール環に融合する。例えば、式Iの化合物(式中、R2及びR3は、それらが結合する炭素原子と一緒になって、芳香族複素環を形成する)は、以下:
Figure 2005526830
で表される環を含む。
[0158] 上で定義されるとおりの芳香族複素環は、アルキル、アルコキシ、トリフルオロメチル、ハロ、ハロアルコキシ、ニトロ、アミノスルホニル、アルキルアミノスルホニル、ジアルキルアミノスルホニル、アミノ保護及びフェニルからなる群から独立して選ばれる1又は2の置換基で場合により置換される。
[0159] 「アミノ保護基」は、合成方法の間、不所望の反応に対する窒素原子の保護を意図される有機基のことをさす。前記保護基は、温和な条件下で容易に結合され、かつ取り除かれる。例えばベンジル、 ベンジルオキシカルボニル(CBZ)、tert-ブトキシカルボニル(BOC)、トリフルオロアセチルなどである。別の適切なアミノ保護基は、Greene and Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis, 2nd ed., John Wiley & Sons, Inc. 1991.において開示される。
[0160]「ジアルキルアミノスルホニル」は、-SO2NRR'ラジカル(基中、R及びR’は独立して上で定義されるとおりのアルキルである)を意味する。代表的な例は非限定的に、ジメチルアミノスルホニル、ジエチルアミノスルホニル、ジ-n-又はイソプロピルアミノスルホニル、メチルエチルアミノなどである。
[0161] 「カルバモイル」は、-C(O)NH2ラジカルを意味する。他に指示がない限り、カルバモイル部分を含む本発明の化合物は、保護されたその誘導体を含む。カルバモイル部分の適切な保護基は、アセチル、tert-ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニルなどを含み、未保護及び保護誘導体は本発明の範囲内に収まる。
[0162] 「シクロアルキル」は、他に指示がない限り、飽和の又は不飽和の単環、二環(単結合で直接結合するか又は融合される)又は、3〜10の炭素原子を含む架橋された多環を意味する。例えば、(C3-12)シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ビシクロヘキシルイル(bicyclohexylyl)、ビシクロ[2.2.2]オクチル、アダマンタン-1-イル(adamantan-1-yl)などを含む。
[0163] 「シクロアルキルアルキル」は、上で定義されるとおりのシクロアルキル基で置換される上で定義されるとおりのアルキルラジカルであり、例えば、シクロプロピルメチル、シクロプロピルエチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘキシルエチルなどである。
[0164] 「シクロアルキレン」は、他に指示がない限り、飽和又は部分的に不飽和な単環、又は架橋された多環であって、3〜8の炭素原子を含む環を意味する。例えば、R9及びR10は、R9及びR10の両者が結合する炭素原子と一緒になって、(C3-8)シクロアルキレンを形成する例は、非限定的に以下:
Figure 2005526830
を含む。
[0165] 「融合多複素環システム」は、2以上の環を含む飽和、部分的に飽和された、又は芳香族部分を意味し、ここで、1の環中の少なくとも2の原子は、指示された環中の原子数を含む第二の環と共通であり、ここで少なくとも1の環中の原子が、ヘテロ原子及びいずれかの炭素環ケトン、チオケトン、イミノケトン、又は置換されたその誘導体である。例えば、「8〜14の環中の原子を含む融合多複素環ラジカル」という用語は、Aを定義するために本出願中で使われるとき、アクリジニル、ベンゾフリル、ベンゾキサゾリル、ベンゾチアゾリル、カルバゾリル(carbazolyl)、カルボニリル、クロマニル、クロメニル、シノリニル、インダゾリル、インドリニル、インドリル、インドリジニル、イソベンゾフリル、イソクロメニル(isochromenyl)、イソクロマニル、イソインドリニル、イソキノリル、ナフチリジニル、ぺリミジニル、フェナントリジニル、フェナンスロリニル(phenanthrolinyl)、フェナンジニル、フェノチアジニル、フェノキサチニル(phenoxathiinyl)、フェノキサジニル、フタルジニル、プテリジニル、プリニル、ピロリジニル、キナゾリニル、キノリジニル、キノリル、キノキサリニル、キヌクリジニル、キサンテニル(xanthenyl)などを含みうる。
[0166] 「ハロ」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、又はイオドを意味する。
[0167] 「ハロ置換されるアルキル」又は「ハロアルキル」は、他に指示がない限り、基または基の一部として、上で定義されるとおりのアルキルであって、1以上の「ハロ」原子により置換されるアルキルを意味する。ハロ置換されるアルキルは、モノハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、ペルハロアルキル、などを含む(例えば、ハロ置換される(C1-3)アルキルは、クロロメチル、ジクロロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、ペルフルオロエチル、2,2,2-トリフルオロ-l,l-ジクロロエチルなどを含む。)。
[0168] 「ヘテロアリール」は、1価の単環又は2環式(単結合により直接結合されるか融合される)の芳香族ラジカルであって、5〜12の環原子は、N、O、又はSから選ばれる1以上好ましくは、1、2、又は3の環ヘテロ原子を含み、残りの還原子はCである芳香族ラジカルを意味する。例えば、本出願において使われるとき、ヘテロアリールは、ベンゾフリル、ベンゾキサゾリル、ベンゾチアゾリル、[2,4']ビピリジニルイル([2,4']bipyridinylyl)、カルバゾリル、カルボリニル、シノリニル(cinnolinyl)、フラザニル、フリル、イミダゾリル、インダゾリル、インドリル、インドリジニル、イソベンゾフリル、イソキサゾリル、イソキノリル、イソチアゾリル、ナフチリジニル、オキサゾリル、ぺリミジニル(perimidinyl)、プテリジニル、プリニル、ピラジニル、ピラダジニル(pyradazinyl)、ピラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピロリル、ピラニル、キナゾリニル、キノリジニル、キノリル、キノキサリニル、テトラゾリル、チアゾリル、チエニルなどを含む。
[0169] 「ヘテロアリールアルキル」は、上で定義されるとおりのアルキル基であって、上で定義されるどおりのヘテロアリール基で置換されるアルキル基を意味する。例えば、ヘテロアリール(C1-6)アルキルは、ピリジルメチル、フラニルメチルなどである。
[0170] 「ヘテロアリールスルホニル」は、-SO2Rラジカル(基中、Rは、上で定義されるとおりのヘテロアリールである)を意味する。例えば、ヘテロアリールスルホニルは、2-ベンゾオキサゾリルスルホニル、2-ベンゾチアゾリルスルホニル、2-又は3-フリルスルホニル、2-イミダゾリルスルホニル、2-,3-ピリジルスルホニル、2-ピリミジニルスルホニルスルホニル、などを含む。
[0171] 「ヘテロアリールアルキルスルホニル」は、-SO2R(基中、Rは、上で定義されるとおりのヘテロアリールアルキル基である)を意味する。例えば、2-ベンゾオキサゾリルメチルスルホニル、2-ベンゾチアゾリルメチルスルホニル、2-又は3-フリルメチルスルホニル、2-イミダゾリルエチルスルホニル、2-,3-ピリジルエチル又はメチルスルホニル、2-ピリミジニル-メチル又は-エチルスルホニルなどである。
[0172] 「ヘテロ原子部分」は、-N=、-NR-、-O-、-S-及び-S(O)2-を含み、ここでRは水素、(C1-6)アルキル又は保護基である。
[0173] 「ヘテロシクロアルキル」は、飽和又は部分的に飽和の1価単環又は2環式(単結合によって直接結合されるか又は融合される)の3〜12の環原子を持つ環であり、ここで1又は2の環原子は、N、O、及びS(O)nからなる群から選ばれるヘテロ原子であり(ここでnは0〜2の整数である)、残りの環原子はCであり、ここで1又は2の炭素原子は、場合により-C=O基によって置換されうる。例えば、ヘテロシクロアルキルという用語は、[1,4'] ビピペリジニルイル、ジヒドロオキサゾリル、モルフォリニル、l-モルフォリン-4-イルピペリジニル、ピペラジニル、ピペリジル、ピロリニル、ピロリジニル、キヌクリジニルなどを含む。ヘテロシクロアルキルは、場合により、アミノ保護基で置換されうる。適切な保護基は、tert-ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、ベンジル、4-メトキシベンジル、2-ニトロベンジルなどを含む。例えば、式Iの化合物(式中、R1は、ピペリジン-4-イルカルボニルである)は、未保護又は保護された誘導体化して存在しうる。例えば、式中、R1が1-tert-ブトキシカルボニルピペリジン-4-イルカルボニル、或いは未保護及び保護された誘導体の両者は、本発明の範囲内に収まる。
[0174] 「ヘテロシクロアルキルアルキル」は、上で定義されるとおりのヘテロシクロアルキル基で定義されるアルキル基を意味する。代表的な例は、非限定的にモルフォリノメチル又はエチル、ピペラジン-1-イルメチル又はエチル、ピペリジン-1-イルメチル、エチル、又はプロピルなどを含む。
[0175] 「ヘテロシクロアルキレン」は、他に指示がない限り、3〜8の炭素環原子を含む飽和又は部分的に不飽和の単環又は架橋された多環を意味し、ここで1又は2の炭素環原子は、-N=、-NR-、-O-、-S-、及び-S(O)2-からなる群から選ばれるヘテロ原子によって置換され、ここでRは、水素又は(C1-6)アルキルである。例えば、R9及びR10は、R9及びR10の両方が結合する炭素原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキレンを形成する例は、非限定的にテトラヒドロピラニル、ピペリジニルなどを含む。
[0176] 「ヘテロシクロアミノ」は、3〜8の環原子である飽和1価環状基を意味し、ここで、少なくとも1の環原子は、Nであり、そして場合により、N、O及びS(O)n(ここでnは、0〜2の整数である)から選ばれる第二の環ヘテロ原子を含み、残りの環原子はCである。ヘテロシクロアミノ環は、場合によりベンゼン環へ融合し、又は場合により、1以上の置換基、好ましくは1又は2の置換基であって、(C1-6)アルキル、ハロ(C1-6)アルキル、(C5-6)シクロアルキル、(C5-6)シクロアルキル(C1-6)アルキル、(C6-12)アリール、(C6-12)アリール(C1-6)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1-6)アルキル、又はハロからなる群から選ばれる置換基で独立して置換されうる。例えば、式Iの化合物{式中、R2は、-SO2NR78であり、基中、R7及びR8は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、ヘテロシクロアミノを形成する}は、非限定的に以下:
Figure 2005526830
で表される基及びその誘導体を含む。
[0177] 「ヘテロポリシクロアリール」は、本明細書中で定義されるとおりのポリシクロアリールを意味する。ただし、指示される環中の1以上の炭素原子が、-N=、-NR-、-O-及び-S-(基中、Rは、水素、(C1-6)アルキル、又は保護基である)からなる群から選ばれるヘテロ原子部分によって置き換えられる。例えば、ヘテロ(C8-l2)ポリシクロアリールは、1',2'-ジヒドロ-2H-[1,4']ビピリジニルイル、イミダゾリニル、インドリニル、イソクロマニル(isochromanyl)、イソインドリニルなどを含む。
[0178] 「ヘテロポリシクロアリールアルキル」は、上で定義されるとおりのヘテロポリシクロアリール基で置換される、上で定義されるとおりのアルキル基を意味する。
[0179] 「ヒドロキシ」は、-OHラジカルを意味する。他に指示がない限り、ヒドロキシラジカルを含む本発明の化合物は、保護されたその誘導体を含む。ヒドロキシ部分の適切な保護基は、ベンジルなどを含み、そして未保護及び保護される誘導体は、本発明の範囲内に収まる。
[0180] 「異性体」は、同じ分子式を有するが、その原子の結合の性質又は配列の点で、又はその空間におけるその原子の配列において異なる化学式Iの化合物を意味する。空間における原子配列が異なる異性体は、「ステレオ異性体」と名づけられる。互いに鏡像でないステレオ異性体は、「ジアステレオマー」と名づけられ、重ねることができない鏡像であるステレオ異性体は、「エナンチオマー」、又はある場合では、「光学異性体」と名づけられる。4つの異なる置換基に結合する炭素原子は、「不斉中心」と名づけられる。1の不斉中心を有し、反対のキラリティーを有する2つの鏡像異性体を有する化合物は、「ラセミ混合物」と名づけられる。1より多い不斉中心を有する化合物は、2n-1個(ここでnは、不斉中心の数である)のエナンチオマーのペアを有する。1より多い不斉中心を有する化合物は、個々のジアステレオマー又は「ジアステレオ異性混合物」と名づけられるジアステレオマーの混合物として存在しうる。1の不斉中心が存在するとき、ステレオ異性体は、キラル中心の絶対立体配置によって特徴付けられうる。絶対立体配置は、キラル中心に結合する置換基の空間における立体配置のことを指す。エナンチオマーは、その不斉中心の絶対立体配置によって特徴付けられ、そしてCahn、Ingold and PrelogのR-及びS-配列則によって記述される。ステレオ化学命名法の慣用、ステレオ化学の決定方法及びステレオ異性体の分離方法は、当該技術分野に周知である(例えば、「Advanced organic Chemistry」,3rd edition, March, Jerry, John Willey & Sons, New York, 1985を参照のこと)。本出願において式Iの化合物を記述するために使用される名前及び図示は、全ての可能なステレオ異性体及びそのラセミ又はその他のいずれの混合体を包含するように意味されることを理解される。
[0181] 「ニトロ」は、-NO2ラジカルを意味する。
[0182] 「非芳香族複素環」は、5又は6の環原子を含む飽和又は不飽和の環であって、ここで1又は2のその原子は、N、O、又はS(O)n(基中、nは0〜2である)からなる群から選ばれるヘテロ原子であり、残りの環原子が炭素である環を意味する。複素環は、場合によりアリール又はヘテロアリール環に融合される。例えば、式Iの化合物{式中、R2及びR3は、それらが結合する炭素原子と一緒になって、非芳香族複素環を形成する}は、以下:
Figure 2005526830
で表される環を含む。
[0183] 非芳香族複素環は、(C1-6)アルキル、(C1-6)アルコキシ、トリフルオロメチル、ニトロ、アミノスルホニル、(C1-6) アルキルアミノスルホニル、ジ(C1-6) アルキルアミノスルホニル、アミノ保護基、及びフェニルからなる群から独立して選ばれる1又は2の置換基で場合により置換されうる。
[0184] 「求核性」は、供与に利用できる電子対を有する物質を意味する。求核試薬は、例えばアルデヒドに求核付加を行ない、アルコールを形成する、などの多くの反応を行うことができる(Jerry March,4th Edition,Wiley参照のこと)。本発明の有機マグネシウム化合物が、求核性であるかどうかを決定するために、有機マグネシウム化合物は、通常の求核付加反応条件下で、ベンズアルデヒドなどのアルデヒドと反応されて、それが、アルデヒドに加えて、2級アルコールを形成するかを決定した。求核という用語は、クレーム限定として意図される。
[0185] 「場合により置換されるベンゼン」は、(C1-4)アルキル、(C1-4)アルコキシ、(C6-l2)アリール、ハロ、-CONRab{基中、Ra及びRbは独立して、水素、(C1-6)アルキル、(C1-4)アルコキシ、(C6-12)アリール、(C6-12)アリール(C1-6)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1-6)アルキル、(C5-6)シクロアルキル、(C5-6)シクロアルキル(C1-6)アルキル、ヘテロシクロアルキル、若しくはヘテロシクロアルキル(C1-6)アルキル、又はRa及びRbは、それらが結合する窒素原子と一緒になって、ヘテロシクロアミノを形成する}、-SO2NRab{基中、Ra及びRbは、互いに独立して、水素、(C1-6)アルキル、(C6-12)アリール、(C6-12)アリール(C1-6)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、(C5-6)シクロアルキル、(C5-6)シクロアルキル(Cl-6)アルキル、ヘテロシクロアルキル、若しくはヘテロシクロアルキル(C1-6)アルキル、又はRa及びRbは、それらが結合する窒素原子と一緒になって、ヘテロシクロアミノを形成する}、(C1-4)アルコキシカルボニル、ニトロ、又はトリフルオロメチルからなる群から独立して選ばれる1以上の、好ましくは1又は2の置換基で場合により置換されるベンゼン環を意味し、或いは、ベンゼン環は、テトラフルオロ又はペンタフルオロベンゼン環でありうる。例えば、式Iの化合物中で、R2及びR3が、それらが結合する炭素原子と一緒になって場合により置換されるベンゼン環を形成するとき、該化合物は、場合により置換される以下:
Figure 2005526830
で表される構造及びその誘導体を意味する。
[0186] 「場合により置換されるフェニル」は、ハロ、アルコキシ、又はアルキルからなる群から独立して選ばれる1又は2の置換基で場合により置換されるベンゼン環を意味する。
[0187] 「場合による」又は「場合により」は、以下で記述される出来事又は状況が、起こるか又は起こらないこと、並びに、記述は、該出来事又は状況が起こる場合の例及びそれが起こらない例を含むということを意味する。例えば、「場合によりシアノ、ハロ、ニトロで置換される(C1-6)アルキル」という文は、該アルキル基が、本発明の範囲内に収まるために置換されるかもしれないし又は置換されないかもしれないということを指す。
[0188] 本明細書中で使われるとき、「塩」は、酸及び塩基付加塩を含む。酸付加塩は、塩酸、臭素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸、又は酢酸、プロピオン酸、ヘキサノン酸、ヘプタノン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、o-4-ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、ケイ皮酸、マデリン酸(madelic acid)、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2-エタンジスルホン酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-クロロベンゼンスルホン酸、2-ナフタレンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、4-メチルビシクロ[2.2.2]オクト-2-エン-1-カルボン酸、グルコヘプトン酸、4,4'-メチレンビス(3-ヒドロキシ-2-エン1-カルボン酸)、3-フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、3級ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、ムコン酸などの有機酸で形成される塩である。
[0189] 塩基付加塩は、酸プロトンが存在するとき、形成されうる塩であり、無機又は有機塩基と反応させることができる。許容される塩基は、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、水酸化アンモニウム、水酸化カルシウムを含む。許容される有機塩基は、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、N-メチルグルカミンなどを含む。
[0190] 「フェニレン-1,2-ジメチレン」は、-CH264CH2-2価ラジカルを意味し、ここで、メチレン部分は、フェニレン部分の1-及び2-位の部分で結合される。
[0191] 「ポリシクロアリール」又は「ビシクロアリール」は、2環式の基の集合であり(単結合で直接結合されるか、又は融合される)、指示される環中炭素原子数を含み、ここで、ラジカルを有する融合環の少なくとも1は芳香族であるが、全部が芳香族ではない。(例えば、(C9-12)ポリシクロアリールは、インダニル、インデニル、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレニル、1,2-ジヒドロナフタレニル、シクロヘキシルフェニル、フェニルシクロヘキシル、2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレニルなどを含む。)。
[0192] 「ポリシクロアリールアルキル」は、上で定義されるとおりのポリシクロアリール基で置換される、上で定義されるとおりのアルキル基である。
[0193] 「適切な溶媒」は、開始物質、試薬、中間体、又は生成物と、反応又は所望の産物の収率に有害な影響を与える様式で相互作用しないいずれの溶媒、好ましくは有機溶媒のこと指す。さらに、反応不活性な溶媒又は適切な溶媒と言う用語は、開示される基質及び/又は試薬の反応性及び溶解性に従った、1、2、又は複数の溶媒系のことを指しうる。
一般的な合成スキーム
[0194] 式(III)及び(VII)の化合物は、以下に記述される方法によって製造されうる。
式(III)の化合物の製造方法
[0195] 式(III)の化合物(基中、X、Y、PG、R2、R3、R9及びR10は、本発明の要約中で定義されるとおりである)は、以下:
Figure 2005526830
で表されるスキーム1のとおりに進めることによって製造されうる。
[0196] 式(I)のヘテロアリール又は不飽和のヘテロシクロアルキル化合物を、グリニャール試薬、好ましくは式RMgZ(式中、Rはアルキル又は場合により置換されるフェニル、好ましくはn-ブチル、イソプロピル、又はフェニルであり、Zは、ハロ、好ましくはクロロ又はブロモである)で処理することは、式(Ia)のヘテロアリール又は不飽和のヘテロシクロアルキル・グリニャール試薬を提供する。反応は、典型的には、テトラヒドロフラン、ジエチル・エーテル、ジオキサンなどのエーテル性有機溶媒、好ましくはテトラヒドロフラン中で、又はエーテル性と芳香族有機溶媒の混合液中で、約-78℃〜約40℃の温度で行われた。好ましくは、反応は、約-10℃〜約40℃、より好ましくは約-10℃〜約10℃で行われる。反応は、典型的には完了するために1時間を必要とする。反応がひとたび終了すると、式(II)のアルデヒド(式中、PG、R9及びR10は、本発明の要約において定義されたとおりである)は、反応混合液へと加えられて、式(III)の化合物を、水性酸又は緩衝液で処理した後に提供する。好ましくは、PGは、tert-ブチルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、又はベンジル、より好ましくは、tert-ブトキシカルボニルである。求核付加反応は、典型的には、約-10℃〜約室温で行われる。本明細書中で使用されるとき、「完了」という用語は、薄層クロマトグラフィー、NMR、HPLCなどの伝統的な手法によって決定されるとき、開始物質の所望の産物への評価できる変換がないことを意味する。式(I)及び(II)の化合物は、市販され又は当該技術分野に周知である方法によって調製されうる。
式(VII)の化合物の製造方法
[0197] 式(VII)の化合物(式中、X、Y、R2、R3、R9、R10、及びR25-R28は、本発明の要約において記述されるとおりである)は、以下
Figure 2005526830
で表されるスキーム2において示されるとおりに製造されうる。
[0198] 式(III)の化合物におけるアミノ保護基の除去は、式(IV)の化合物を提供する。アミノ保護基の除去に使用される反応条件は、保護基の性質に依存する。例えば、保護基が、tert-ブトキシカルボニルであるなら、該保護基は酸条件下で取り除かれる。適切な酸は、適切なアルコール性溶媒中のトリフルオロ酢酸、塩酸、トリメチルシランなどである。もし保護基がベンジルであるなら、該保護基は、触媒的水素付加反応条件下で取り除かれる。適切な触媒は、パラジウム、白金、ラジウムに基いた触媒、及び他の当該技術分野に周知である触媒である。保護基の除去に適切なほかの条件は、T. W. Greene、Protecting Groups in Organic Synthesis、John Wiley & Sons、Inc.1981. に見られる。該反応は、不活性な有機溶媒、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、などの中で行われる。
[0199] 式(IV)の化合物を、式(V)の酸と反応させることは、式(VI)の化合物を提供する。該反応は、適切なカップリング反応条件下で行われる。典型的には、該反応は、適切なカップリング試薬、例えば、ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリスピロリジノホスホニウム・ヘキサフルオロホスフェート(PyBOP(商標))、O-ベンゾトリアゾール-1-イル-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウム・ヘキサフルオロホスフェート(HBTU)、o-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム・ヘキサフルオロホスフェート(HATU)、1- ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)、などの存在下、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド・ヒドロクロリド(EDC)、1,3-ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、など及び塩基、例えば、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、N-メチルモルフォリン、などの存在下で行われる。反応は典型的には、20〜30℃、好ましくは約25℃で行われ、そして完了するために2〜4時間を必要とする。適切な反応溶媒は、不活性有機溶媒、例えば、ハロゲン化有機溶媒(例えば塩化メチレン、クロロホルム、など)、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、エーテル性溶媒、例えばテトラヒドロフラン、ジオキサンなどである。好ましくは、反応は、アセトニトリル中における触媒量のHOBtの存在下で、EDCを伴って行われる。
[0200] 或いは、該反応は、最初に、(V)を活性酸誘導体、例えば酸クロリド又はコハク酸エステルへと変換し、続いて、該誘導体を式(IV)のアミンと反応させることにより行われる。該反応は、完了するために典型的には2〜3時間を必要とする。該反応で使用される反応条件は、活性酸誘導体の性質に依存する。例えば、該誘導体が、(V)の酸クロリド誘導体であるなら、反応は適切な塩基(例えば、トリメチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンなど)の存在下でおこなわれる。適切な反応溶媒は、極性有機溶媒、例えばアセトニトリル、N,Nジメチルホルムアミド(DMF)、ジクロロメタン、又はその適切な組合せのいずれかである。
[0201] 式(V)の化合物は、当該技術分野に周知である方法により調製される。そうした方法の幾つかは、PCT出願公開第WO 00/55144号記述される。該開示は、その全てを本明細書中に援用される。例えば、式(V)の化合物(式中、R25及びR27は、水素であり、R26はシクロプロピルメチルスルホニルメチルであり、そしてR28はモルフォリン-4-イルである)は、以下のスキーム3において例示され開示されるとおりに調製されうる。
Figure 2005526830
[0202] システインを、水性塩基、例えば水酸化ナトリウムなどの存在下でブロモメチルシクロプロパンと反応させることは、2-アミノ-2-シクロプロピルメチルスルファニルメチル酢酸を提供する。反応は、極性有機溶媒、例えばジオキサンなど、又はアルコール性溶媒、例えばメタノール、エタノールなどの存在下で行われうる。好ましくは、反応はエタノール中で行われる。
[0203] トリエチルアミン、ピリジンなどの塩基存在下及びアセトニトリルなどの適切な有機溶媒中の2-アミノ-2-シクロプロピルメチル酢酸を、塩化モルフォリン-4-イルカルボニルで処理することは、2-(モルフォリン-4-イルカルボニルアミノ)-2-シクロプロピルメチルスルファニル-メチル酢酸を提供する。該反応は、2-アミノ-2-シクロプロピルメチル酢酸を連続的にN-メチル-N-(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド及び塩化モルフォリンカルボニルで処理することにより行われうる。該反応は、ハロゲン化溶媒、例えばジクロロメタンなどの中で行われる。
[0204] 2-(モルフォリン-4-イルカルボニルアミノ)-2-シクロプロピルメチルスルファニル- メチル酢酸 を、アルコール性有機溶媒、例えばメタノール、エタノール、など中のオキソン(Oxone(商標))の水溶液又は酢酸中の過酸化水素若しくは水中の過酸化水素及びタングステン酸で酸化することは、望ましい化合物を提供する。
[0205] 2-(モルフォリン-4-イルカルボニルアミノ)-2-イソプロピルメチルスルホニルメチル酢酸は、上記の方法に従うが、ブロモメチルシクロ-プロパンを臭化3-メチルプロピルで置き換えることにより調製されうる。
[0206] (VI)中の水酸基を酸化することは、式(VII)の化合物を提供する。該反応は、室温で行われる。適切な溶媒は、ハロゲン化有機溶媒、例えば塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素などである。適切な酸化剤は、デス-マーチン・ペルヨージナン(Dess-Martin Periodinane)(DMP)(supplier Lancaster)、TEMPO/bleach、などである。
式(VII)の化合物のさらなる製造方法
[0207] 式(VII)の化合物は、当該技術分野に周知である方法により、場合により式(VII)の別の化合物へと変換されうる。そうした例の幾つかは、以下に提供される。
[0208] 以下:
Figure 2005526830
で表される部分が、場合により、オキサゾール-2-イルで置換される式(VII)の化合物は、該部分が4,5-ジヒドロオキサゾール-2-イルである式(VII)の対応する化合物を酸化することにより調製されうる。酸化は、適切な溶媒(例えばジクロロメタン、など)中において20〜25℃で最初に(VII)を臭素で処理し、続いて1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)などの塩基で処理することにより行われ、そして完了するために6〜12時間を必要とする。
[0209] R28が、-C(O)OHを有する式(VII)の化合物は、R28がメトキシカルボニルを有する対応する式(VII)の化合物から調製されうる。該変換は、メチルエステルを、適切な溶媒(例えばエタノールなど)中の水酸化ナトリウムで、20〜25℃で処理することによって行われ、完了するために6〜12時間を必要とする。
[0210] R28が、-C(O)NR1819を有する式(VII)の化合物は、R28が-C(O)OHを有する式(VII)の対応する化合物を、式NHR1819の化合物と反応させることによって、調製されうる。反応は、適切な溶媒中(例えばDMFなど)において、適切なカップリング試薬(PyBOP(商標)、EDC、HBTU、DCC、など)及び塩基(例えば、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、など)の存在下で、20〜25℃で反応することにより調製され、そして完了するため2〜4時間を必要とする。
[0211] R26が、スルホニル部分を含む式(VII)の化合物は、スルファニル部分を含む式(VII)の対応する化合物を酸化することにより調製されうる。酸化は、周囲の温度において、適切な溶媒(例えばメタノール、水など又はその組み合わせ)中の適切な酸化剤(例えば、ペルオキシモノスルフェート・カリウム(オキソン(商標)など)を伴い行われ、完了するために16〜24時間を必要とする。
[0212] 以下:
Figure 2005526830
で表される部分が、1,1-ジオキソ-1H-1λ6-ベンゾ [b] チエン-2-イルである、式(VII)の化合物は、該部分がベンゾ[b]チエン-2-イルである式(VII)の対応する化合物を酸化することにより調製されうる。
[0213] 式(VII)の化合物は、遊離塩基形態の化合物を、医薬として許容される無機又は有機の酸と反応させることにより、医薬として許容される酸付加塩として調製されうる。或いは、式(VII)の医薬として許容される塩基付加塩は、化合物の遊離酸形態を、医薬として許容される無機塩基又は有機塩基と反応させることにより調製されうる。式(VII)の化合物の医薬として許容される有機及び無機の酸及び塩基は、本出願の定義部分において示される。或いは、式(I)の化合物の塩形態は、開始物質又は中間体の塩を使用して調製されうる。
[0214] 式(VII)の化合物の遊離酸又は遊離塩基の形態は、対応する塩基付加塩又は酸付加塩の形態から調製されうる。例えば、酸付加塩形態の式(VII)の化合物は、適切な塩基(例えば、水酸化アンモニウム溶液、水酸化ナトリウムなど)で処理することにより対応する遊離塩基へと変換されうる。塩基付加塩形態の式(VII)の化合物は、適切な酸(例えば、塩酸など)で処理することにより、対応する遊離酸へと変換されうる。
[0215] 式(VII)の化合物のN-酸化物は、当業者に周知の方法によって調製されうる。例えば、N-酸化物は、未酸化形態の式(VII)の化合物を、適切な不活性有機溶媒(例えばジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素)中において、約0℃で、酸化剤(例えば、トリフルオロ過酢酸、過マレイン酸、過安息香酸、過酢酸、メタ-クロロ過安息香酸、など)で処理することにより調製されうる。或いは、式(VII)の化合物のN-酸化物は、適切な開始物質のN-オキシドから調製されうる。
[0216] 非酸化形態の式(VII)の化合物は、0〜80℃において適切な不活性有機溶媒(例えば、アセトニトリル、エタノール、水性ジオキサンなど)中で還元剤(例えば、硫黄、二酸化硫黄、トリフェニル・ホスフィン、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、三塩化リン、三臭化リンなど)で処理することにより、式(VII)の化合物のN酸化物から調製されうる。
[0217] 式(VII)の化合物のプロドラッグ誘導体は、当業者に周知の方法によって調製されうる(例えば、更なる詳述のために、Saulnier et al.,(1994), Bioorganic and Medicinal Chemistry Letters. 4: 1985を参照のこと)。例えば、適切なプロドラッグは、式(VII)の化合物中の酸性基をエステル基へと変換することによって調製されうる。
[0218] 式(VII)の化合物の保護された誘導体は、当業者に周知の方法によって作られうる。保護基の付加及び保護基の除去の分類に適用される技術の詳述は、T. W. Greene、Protecting Groups in Organic Synthesis、John Wiley & Sons、Inc. 1981. において見られる。
合成例
[0219] 以下の製法及び実施例は、当業者がより明確に理解し、そして本発明を実施することを可能にするために与えられる。それらは、本発明の範囲を制限するように考慮されるべきではなく、単に例示及び代表として考えるべきである。
実施例1
[0220] 塩酸(S)-2-アミノ-1-ベンゾキサゾール-2-イル-プロパン-1-オールの合成。
Figure 2005526830
ステップ1
[0221] トルエン(150ml)中のベンゾキサゾール(28.6g、240 mmol)溶液に対し、約-4℃で約20分間の間に、THF中のイソプロピル-マグネシウム・クロリドの2M溶液(120ml、240mmol)を加えた。赤茶色の混合液を、約-4℃で貯蔵し、必要とされるとき使用した。
ステップ2
[0222] ジクロロメタン(500ml)及び水(350ml)中の(S)-2-Boc-アミノブタノール(50 g; 264 mmol)水溶液に対し、約20℃で、TEMPO(0.01eq)、臭化ナトリウム(1eq)及び炭酸水素ナトリウム(3eq)を加えた。反応混合液を0℃で攪拌し、次に希釈された漂白剤(1.3eq、450ml)を40分かけて加えた。反応混合液を次に30分間0℃で攪拌し、そして次にチオ硫酸塩水溶液で失活した。デカンテーション及び抽出(ジクロロメタン)の後、有機層を塩類溶液で洗浄し、乾燥し、そして真空中で乾燥するまで濃縮して、(S)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-アミノ-ブチルアルデヒドを低融点固体 として得た(38.1g;収率: 77%)。
Figure 2005526830
ステップ3
[0223] トルエン(150ml)中の、(S)-2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノ-ブチルアルデヒド(30g; 160mmol)溶液を、−5℃で30分かけて、ベンゾキサゾールのグリニャール試薬(上記ステップ1において記述されるとおりに調製される)へと加えた。反応混合液を、0.5時間、0℃で攪拌し、次に2.5時間室温で攪拌した。5%酢酸水溶液で失活させて、5%炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、次に塩類溶液で洗浄し、乾燥するまで濃縮することは、粗製(S)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-アミノ-l-ベンゾキサゾール-2-イル-プロパン-1-オールを与える。残渣をトルエンで希釈し、そしてシリカゲルを加えた。スラリーをろ過した。トルエンによる溶出は、非極性の不純物を取り除いた。次にトルエンと酢酸エチルの8/2混合液は、(S)-2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノ-1-ベンゾキサゾール-2-イル-プロパン-1-オールを放出した(37g;収率=75%;7/3の ジアステレオマーの混合体)。
Figure 2005526830
ステップ3
[0224] 20〜25℃のイソプロパノ−ル(118ml)中の(S)-2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノ-1-ベンゾキサゾール-2-イル-プロパン-1-オール(26.3 g;86mmol)水溶液に対し、トリメチルクロロシラン(1.4eq)を加えた。溶液を50℃で5時間攪拌した。反応混合液を52mlまで濃縮した後に、イソプロピルエーテル(210ml)を加え、ろ過し、吸引下で乾燥して、(S)-2-アミノ-1-ベンゾキサゾール-2-イル-プロパン-1-オール塩酸塩を灰色固体として与えた(16.4g;収率=79%;ジアステレオマーの混合体)。
Figure 2005526830
実施例2
[0225] (S)-2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノ-1-(オキサゾロ [4,5-b] ピリジン2-イル)プロパン-l-オールの合成。
Figure 2005526830
ステップ1
[0226] 2-アミノ-3-ヒドロキシピリジン(11g、100mmol)、トリエチルオルトホルメート(80ml)及びp-トルエンスルホン酸(61mg)の混合液を、140℃で8時間熱した。過剰量のトリエチルオルトホルメートを吸引下で取り除いて、そしてオキサゾロ [4,5-b] ピリジンを酢酸エチルから結晶化した(9 g)。
ステップ2
[0227] 攪拌子を備えたきれいな丸底フラスコ内に、THF30ml中のオキサゾロ [4,5-b] ピリジン(600mg、5mmol)を入れ、そして、反応混合液を窒素気中下で0℃まで冷却した。イソプロピルマグネシウム・クロリド(THF中2M、2.5ml、5mmol)を加えた。1時間0℃で攪拌した後に、20mlのTHF中の(S)-2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノブチルアルデヒド(573mg、3mmol)を加えた。氷浴を取り除き、そして反応混合液を室温まで温めた。2時間後、反応混合液を、飽和塩化アンモニウム溶液で失活し、そして乾燥するまで濃縮した。残渣を、EtOAcで抽出し、次に塩類溶液で洗浄し、無水MgSO4で乾燥し、ろ過、及び濃縮した。粗製生成物をクロマトグラフィーにより精製して、383mgの所望の化合物を産生した。
Figure 2005526830
実施例3
N-[1-(R)-(lS-ベンゾキサゾール-2-イルカルボニルプロピルカルバモイル)-2-シクロプロピルメチルスルホニルエチル]モルフォリン-4-カルボキサミドの合成
Figure 2005526830
ステップ1
[0229] L-システイン(100g、0.825mol)を、エタノール中(850ml)に懸濁した。エタノール(650ml)中の水酸化ナトリウムの水溶液を、40分間20〜25℃で加えた。溶液に、ブロモメチルシクロプロパン(0.907mol)を25〜30℃で加えた。反応混合液を、周囲の気温で一晩攪拌し、次に2N HCl(300ml)で中和した。懸濁液を吸引下で400mlまで濃縮し、次に水(750ml)を加え、そして2N HClでpHを6.5に調節した。混合液を2時間0〜5℃で攪拌し、沈殿をろ過し、水で洗浄し、そして吸引下で乾燥して、(R)-2-アミノ-3- シクロプロピル-メチルスルファニルプロピオン酸を白色結晶固体として与える(128.2g;収率=88.6%)。
Figure 2005526830
ステップ2
[0230] (R)-2-アミノ-3- シクロプロピル-メチルスルファニルプロピオン酸(100g;0.570mol)及びトリエチルアミン(1.25mol)を、アセトニトリル(1500ml)及び水(150ml)中で懸濁した。塩化モルフォリンカルボニル(0.656mol)を20〜25℃で4時間かけて加えた。溶液を室温で一晩攪拌し、次に吸引下で400mlまで濃縮した。水(250ml)を懸濁液へ添加し、そして2N水酸化ナトリウム(約1.20mol)でpHを12.5に調節した。水層をジクロロメタンで洗浄して、続いてジクロロメタンを加え、そして2N HCl(約0.57mol)でpHを2.0〜2.5に調節した。ジクロロメタン層を水で洗浄し、そして約400mlに濃縮した。吸引下、一定体積で蒸留することにより、ジクロロメタンを2-プロパノールにより置き換えた。水(500ml)、タングステン酸(11.4mmol)及び30%過酸化水素(1.25mol)を20℃〜30℃で加えた。反応混合液を30℃で5時間勢いよく攪拌し、そして次に室温で一晩攪拌した。過剰量の過酸化水素をピロ亜硫酸ナトリウム水溶液で還元した。生成物を酢酸エチルと2-プロパノールとの混合液で抽出した。吸引下で濃縮し、酢酸エチル中で倍散し、ろ過し、そして吸引下で一晩乾燥して、(R)-3-シクロプロピルメチルスルホニル-2-(モルフォリン-4-カルボニルアミノ)-プロピオン酸を白色結晶固体として与えた(145.5g;収率=80%)。
Figure 2005526830
ステップ3
[0231] トリエチルアミン(144mmol)を室温で、ジクロロメタン(350ml)中の(R)-3-シクロプロピルメチルスルホニル-2-(モルフォリン-4-カルボニルアミノ)-プロピオン酸(46.2g;144mmol)及び(S)-2-アミノ-1-ベンゾキサゾール-2-イル-プロパン-1-オールHCl塩(35g;144mmol)の懸濁液に加えた。EDC.HCl(202mmol)、HOBT(37mmol)及びジクロロメタン(350ml)の新鮮溶液を、約2時間の間に0〜5℃で加えた。混合液を5%炭酸水素ナトリウム水溶液(104mmol)で中和した。デカンテーションの後に、有機層を5%酢酸水溶液で洗浄し、5%炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、次に水で洗浄した。TEMPO(1.4mmol)、臭化ナトリウム(144mmol)及び炭酸水素ナトリウム(144mmol)を0℃で加えた。水(400ml)中の次亜塩素ナトリウム(187mmol)水溶液を、約2時間、0〜5℃で勢いよく攪拌している中に加えた。混合液を0〜5℃で3〜4時間攪拌し、次に10%ナトリウム・チオスルフェート(130mmol)で失活した。デカンテーションの後に、有機層を水で洗浄し、そして硫酸ナトリウム上で乾燥した。溶液を約800mlに濃縮し、約40℃一定体積で蒸留によってジクロロメタンをエタノールにより置き換えた。N-[l-(R)-(1S-ベンゾキサゾール-2-イル-カルボニルプロピル-カルバモイル)-2-シクロプロピルメチルスルホニルエチル]モルフォリン-4-カルボキサミド(エタノール溶媒和)を結晶化し、そしてろ過して、エタノールで洗浄し、そして吸引下で乾燥した。(49.7g;収率=68%白色結晶固体)。
Figure 2005526830
[0232] 上記のとおりに進行するが、ブロモメチルシクロプロパンを1-ブロモ-2-メチルプロパンで置き換えることは、N-[1-(R)-(1S-ベンゾキサゾール-2-イルカルボニルプロピル-カルバモイル)-2-(2-メチルプロピルスルホニルエチル]モルフォリン-4-カルボキサミドを与えた。
Figure 2005526830
[0233] 上記ステップ2において、(R)-3-(3-メチルプロピルスルホニル)-2-(モルフォリン-4-カルボニルアミノ]-プロピオン酸を、酢酸エチルから82%の収率で結晶化した。
Figure 2005526830
[0234] 前述の発明は、明瞭さ及び理解のために、例示及び実施例の方法によってかなり詳細に記述された。変形及び修飾が添付の特許請求の範囲内で行われうるということは当業者にとって明らかであるだろう。それゆえ、上の記載は、例示を目的とし、制限を目的としない。それゆえ、本発明の範囲は、上記記載に関せず決定されるべきであるが、そうした特許請求が賦与される同等物の全範囲に沿って、添付の特許請求の範囲に関して代わりに決定されるべきである。本出願において引用される全ての特許、特許出願又は刊行物は、全ての目的のために、各特許、特許出願、又は刊行物が個々に示されるのと同程度にその全てを援用される。

Claims (14)

  1. 求核性ヘテロアリール又は不飽和のヘテロシクロアルキルマグネシウム試薬の製造方法であって、以下の式(I):
    Figure 2005526830
    [式中、
    Xは、-O-又は-S-であり;
    Yは、窒素又は-CR3a-であり;
    Y'は、窒素又は-CR2a-であり、但し、Y及びY'は同時には窒素ではない;
    2及びR3のうちの1は、水素、(C1-6)アルキル、(C1-6)アルコキシ、(C1-6)アルコキシ(C1-6)アルキル、(C1-6)アルキルチオ、(C5-6)シクロアルキル、(C5-6)シクロアルキルアルキル、ハロ、ニトロ、ハロ(C1-3)アルキル、(C6-12)アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、(C6-12)アリール(C1-6)アルキル、ヘテロアリール(C1-6)アルキル、(C1-6)アルキルスルホニル、(C6-12)アリールスルホニル、(C6-12)アリール(C1-6)アルキルスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、ヘテロアリール(C1-6)アルキルスルホニル、アミノスルホニル、(C1-6)アルキルアミノスルホニル、(C1-6)ジアルキルアミノスルホニル、-CONR45{基中、R4及びR5は、互いに独立して水素、(C1-6)アルキル、(C1-6)アルコキシ、アリール、アリール(C1-6)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1-6)アルキル、(C5-6)シクロアルキル、(C5-6)シクロアルキル(C1-6)アルキル、ヘテロシクロアルキル、若しくはヘテロシクロアルキル(C1-6)アルキルであり、又はR4及びR5は、それらが結合する窒素原子と一緒になってヘテロシクロアミノを形成する}、-NHCOR6{基中、R6は、(C1-6)アルキル、(C6-12)アリール、アリール(C1-6)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1-6)アルキル、(C5-6)シクロアルキル、(C5-6)シクロアルキル(C1-6)アルキル、ヘテロシクロアルキル、又はヘテロシクロアルキル(C1-6)アルキルである}、-SO2NR78{基中、R7及びR8は、互いに独立して水素、(C1-6)アルキル、(C6-12)アリール、(C6-12)アリール(C1-6)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、(C5-6)シクロアルキル、(C5-6)シクロアルキル(C1-6)アルキル、ヘテロシクロアルキル、又はヘテロシクロアルキル(C1-6)アルキル、或いはR7及びR8は、それらが結合する窒素原子と一緒になってヘテロシクロアミノを形成する}、-アルキレン-CONR45{基中、R4及びR5は上で定義されたとおりである}、-アルキレン-NHCOR6{基中、R6は上で定義されたとおりである}、或いは-アルキレン-SO2NR78{基中、R7及びR8は、上で定義されたとおりである}であり;そして
    2及びR3のうちのもう一方は、水素又は(C1-6)アルキルであり、ここでR2又はR3中で、前記アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクロアルキルは、場合により、(C1-6)アルコキシ、(C1-6)アルキル、(C6-12)アリール(C1-6)アルキル、ハロ、ニトロ、及びハロ(C1-3)アルキルからなる群から独立して選ばれる1、2、又は3の置換基でさらに置換され;或いは、
    Y及びY'が炭素である場合、R2及びR3は、それらが結合する原子と一緒になって、場合により置換されるベンゼン、ナフチル、(C3-6)シクロアルキル、又は芳香族又は非芳香族複素環を形成し;R2a及びR3aは、独立して水素又はアルキルであり;又はR2aとR3aは、一緒になって共有結合を形成し、
    Y又はY'が窒素である場合、R2aとR3又はR2とR3aは一緒になって共有結合を形成する]
    で表される化合物を、グリニャール試薬と、反応させることを含む前記方法。但し、前記式(I)は1,2,4-又は1,3,4-オキサジアゾールではない。
  2. 2及びR3は、それらが結合する原子と一緒になって、場合により置換されるベンゼンを形成する、請求項1に記載の化合物。
  3. 前記式(I)の化合物が、ベンゾキサゾール、ベンゾチアゾール、5-フェニルベンゾキサゾール、5若しくは6-メトキシベンゾキサゾール、5-トリフルオロベンゾキサゾール、5-ニトロベンゾキサゾール、5-クロロ-ベンゾキサゾール、オキサゾロ[4,5-b]ピリジン、又は5-アミノスルホニルベンゾキサゾールである、請求項1に記載の化合物。
  4. 前記グリニャール試薬が、n-ブチルマグネシウム・クロリド、イソプロピルマグネシウム・クロリド、フェニルマグネシウム・クロリド、n-ブチルマグネシウム・ブロミド、イソプロピルマグネシウム・ブロミド、又はフェニルマグネシウム・ブロミドからなる群から選ばれ、かつ前記反応が、約-10℃〜約10℃のエーテル性有機溶媒又はエーテル性と芳香族有機溶媒の混合液中で行われる、請求項1に記載の化合物。
  5. 求核性ヘテロアリール又は不飽和のヘテロシクロアルキルマグネシウム試薬を、以下の式(II):
    Figure 2005526830
    [式中、
    PGはアミノ保護基であり;
    1は、水素又はアルキルであり、或いはR1は、R10及びそれらが結合する原子と一緒になってヘテロシクロアミノを形成し;
    9は、水素又は(C1-6)アルキルであり;そして
    10は:
    (i) 場合により、ハロ、ニトロ、-SR11、-C(O)NR1111、-P(O)(OR11)OR11、-OP(O)(OR11)OR11、-S(O)R12、又は-S(O)212で置換される(C1-6)アルキルであり、ここで各場合におけるR11は、独立して水素、(C1-6)アルキル又はハロ-置換される(C1-3)アルキルであり、かつR12は、アルキル又はハロ-置換されるアルキルであり;又は、
    (ii) (C5-6)シクロアルキル(C2-3)アルキル、ヘテロ(C3-6)シクロアルキル(C2-3)アルキル、(C6-12)アリール(C2-3)アルキル又はヘテロ(C5-6)アリール(C2-3)アルキルであり、ここで、上記シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、又はヘテロアリールは、1〜5のラジカルであって、アルキル、アルキリデン、ハロ、ハロ置換される(C1-4)アルキル、ニトロ、-X1NR14C(O)OR14、-X1NR14C(O)NR1414、-X1NR14C(NR14)NR1414、-X1OR14、-X1SR14、-X1C(O)NR1414、-X1S(O)2NR1414、-X1P(O)(OR14)OR14、-X1OP(O)(OR14)OR14、-X1NR14C(O)R15、-X1S(O)R15、及び-X1S(O)215{基中、-X1は、結合又は(C1-6)アルキルであり、各場合におけるR14は、独立して水素、(C1-6)アルキル、又はハロ-置換される(C1-3)アルキルであり、かつR15は、(C1-6)アルキル、ハロ置換される(C1-3)アルキル、又はハロである}からなる群から独立して選ばれるラジカルで場合によりさらに置換され;或いは、
    (iii) R9及びR10は、R9及びR10の両方が結合する炭素原子と一緒になって、(C3-8)シクロアルキレン又はヘテロシクロアルキレンを形成し、ここで、前記シクロアルキレン又はヘテロシクロアルキレンは、1〜3のラジカルであって、(C1-6)アルキル、(C1-6)アルキリデン、ハロ、ハロ置換される(C1-4)アルキル、ニトロ、-X2NR14C(O)OR14、-X2NR14C(O)NR1414、-X2NR14C(NR14)NR1414、-X2OR14、-X2SR14、-X2C(O)NR1414、-X2S(O)2NR1414、-X2P(O)(OR14)R14、-X2OP(O)(OR14)OR14、-X2NR14C(O)R15、-X2S(O)R15、及び-X2S(O)215{基中、-X2は、結合又は(C1-6)アルキレンであり、各場合におけるR14は、独立して水素、(C1-6)アルキル、又はハロ-置換される(C1-3)アルキルであり、かつR15は、(C1-6)アルキル、ハロ置換される(C1-3)アルキル、又はハロである}からなる群から独立して選ばれるラジカルで場合により置換される]
    で表されるアルデヒドと反応させて、以下の式(III):
    Figure 2005526830
    [式中、
    X、Y、Y'、PG、R2、R2a、R3、R9、及びR10は、上で定義される通りである]
    で表される化合物を提供し、
    (i) 場合により、アミノ保護基を取り除き;
    (ii) 場合により、上記ステップ(i)において獲得される化合物を酸付加塩に変換し:
    (iii) 場合により、式(III)で表される化合物の塩の形態を、遊離塩基に変換し:
    (iv) 場合により、個々の異性体を分離し;
    (V) 場合により、X、R2、R3、R9、及びR10基のいずれかを修飾することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  6. 化合物(III)における前記アミノ保護基を取り除いて、以下の式(IV):
    Figure 2005526830
    [式中、
    Y、X、R2、R3、R9、及びR10は、上で定義されるとおりである]
    で表される化合物を提供し;そして場合により酸付加塩を形成し、そして(IV)を、カップリング反応条件下で以下の式(V):
    Figure 2005526830
    [式中、
    25及びR27は互いに独立して水素又は(C1-6)アルキルであり;
    28は、
    (i) シアノ、ハロ、ニトロ、-NR1414、-NR14C(O)OR14、-NR14C(O)NR1414、-NR14C(NR14)NR1414、-OR14、-SR14、-C(O)NR1414、-S(O)2NR1414、-P(O)(OR14)OR14、-OP(O)(OR14)OR14、-NR14C(O)R15、-S(O)R15、-S(O)215、-C(O)R15、-OR16、-SR16、-S(O)R16、-S(O)216、-C(O)NR1617、-NR1617、-NR17C(O)R16、-NR17C(O)OR16、-NR17C(O)NR1617又は-NR17C(NR17)NR1617{基中、R14及びR15は上で定義されるとおりであり、R16は、(C3-12)シクロアルキル(C0-6)アルキル、ヘテロシクロアルキル(C0-6)アルキル、(C6-12)アリール(C0-6)アルキル、ヘテロアリール(C0-6)アルキル、(C9-12)ビシクロアリール(C0-6)アルキル又はヘテロビシクロアリール(C0-6)アルキルであり、かつ各場合におけるR17は、独立して水素又は(C1-6)アルキルである}により場合により置換される(C1-6)アルキルであり;或いは
    (ii) (C3-12)シクロアルキル(C0-6)アルキル、ヘテロ(C3-12)シクロアルキル(C0-6)アルキル、(C6-12)アリール(C0-6)アルキル、ヘテロ(C5-12)アリール(C0-6)アルキル、(C9-12)ビシクロアリール(C0-6)アルキル、又はヘテロ(C8-12)ビシクロアリール(C0-6)アルキルであり;或いは
    (iii) (C3-6)シクロアルキル(C0-6)アルキル、ヘテロ(C3-6)シクロアルキル(C0-6)アルキル、フェニル(C0-6)アルキル、又はヘテロ(C5-6)アリール(C0-6)アルキルであり、ここで、前記シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、フェニル、又はヘテロアリールは、-R18、-X3OR18、-X3SR18、-X3S(O)R18、-X3S(O)218、-X3C(O)R18、-X3C(O)OR18、-X3C(O)NR1819、-X3NR1819、-X3NR19C(O)R18、-X3NR19C(O)OR18、-X3NR19C(O)NR1819、又は-X3NR19C(NR19)NR1819{基中、X3は、結合又は(C1-6)アルキレンであり、R18は、(C3-6)シクロアルキル(C0-6)アルキル、ヘテロ(C3-6)シクロアルキル(C0-6)アルキル、フェニル(C0-6)アルキル、又はヘテロ(C5-6)アリール(C0-6)アルキル及び各場合におけるR19は、独立して水素又は(C1-6)アルキルである}によって置換され;
    ここでR28中では、脂環式又は芳香環システムのいずれかが、1〜5のラジカルであって、(C1-6)アルキル、(C1-6)アルキリデン、シアノ、ハロ、ハロ置換される(C1-4)アルキル、ニトロ、-X4NR1414、-X4NR14C(O)OR14、-X4NR14C(O)NR1414、-X4NR14C(NR14)NR1414、-X4OR14、-X4SR14、-X4C(O)OR14、-X4C(O)NR1414、-X4S(O)2NR1414、-X4P(O)(OR14)OR14、-X4OP(O)(OR14)OR14、-X4NR14C(O)R15、-X4S(O)R15、-X4S(O)215、及び-X4C(O)R15{基中、X4は結合又は(C1-6)アルキレンであり、R14及びR15は、上で定義されるとおりである}からなる群から独立して選ばれるラジカルにより、さらに置換され;そして
    26は:
    (i) シアノ、アリール、ハロ、ニトロ、-NR1414、-NR14C(O)OR14、-NR14C(O)NR1414、-NR14C(NR14)NR1414、-OR14、-SR14、-C(O)NR1414、-S(O)2NR1414、-P(O)(OR14)OR14、-OP(O)(OR14)OR14、-NR14C(O)R15、-NR14SO215、-S(O)R15、-S(O)215、-C(O)R15、-OR16、-SR16、-S(O)R16、-S(O)216、-OC(O)R16、-NR1617、-NR17C(O)R16、-NR17C(O)OR16、-C(O)NR1617、-S(O)2NR1617、-NR17C(O)NR1617、又は-NR17C(NR17)NR1617{基中、R14、R15、R16、及びR17は、上で定義されるとおりであり、ここでR16中では、前記シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ビシクロアリール、又はヘテロビシクロアリール環は、-R20、-X5OR20、-X5SR20、-X5S(O)R20、-X5S(O)220、-X5C(O)R20、-X5C(O)OR20、-X5OC(O)R20、-X5NR2021、-X5NR21C(O)R20、-X5NR21C(O)OR20、-X5C(O)NR2021、-X5S(O)2NR2021、-X5NR19C(O)NR2021、及び-X5NR21C(NR21)NR2021(基中、X5は結合又は(C1-6)アルキレンであり、R20は水素又は(C1-6)アルキルであり、そしてR21は、(C3-12)シクロアルキル(C0-6)アルキル、ヘテロ(C3-12)シクロアルキル-(C0-6)アルキル、(C6-12)アリール(C0-6)アルキル、ヘテロ(C5-12)アリール(C0-6)アルキル、(C9-12)ポリシクロアリール(C0-6)アルキル、又はヘテロ(C8-12)ポリシクロアリール(C0-6)アルキルである)から選ばれる群によって場合により置換される}で場合により置換される(C1-6)アルキルであり;或いは、
    (ii) (C3-12)シクロアルキル(C0-6)アルキル、ヘテロ(C3-12)シクロアルキル(C0-6)アルキル、(C6-12)アリール(C0-6)アルキル、ヘテロ(C5-12)アリール(C0-6)アルキル、(C9-12)ポリシクロアリール(C0-6)アルキル、及びヘテロ(C8-12)ポリシクロアリール(C0-6)アルキルから選ばれる基であり、ここで前記シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ポリシクロアリール、又はヘテロポリシクロアリール環は、-R20、-X6OR20、-X6SR20、-X6S(O)R20、-X6S(O)220、-X6C(O)R20、-X6C(O)OR20、-X6OC(O)R20、-X6NR2021、-X6NR21C(O)R20、-X6NR21C(O)OR20、-X6C(O)NR2021、-X6S(O)2NR2021、-X6NR19C(O)NR2021及び-X6NR21C(NR21)NR2021{基中、X6は、結合又は(C1-6)アルキレンであり、R20及びR21は上で定義されるどおりである}から選ばれる基により場合により置換され、
    ここで、R26中で、存在する脂環式又は芳香環システムのいずれかが、1〜5のラジカルであって、(C1-6)アルキル、(C1-6)アルキリデン、シアノ、ハロ、ハロ置換される(C1-4)アルキル、ニトロ、-X7NR1414、-X7NR14C(O)OR14、-X7NR14C(O)NR1414、-X7NR14C(NR14)NR1414、-X7OR14、-X7SR14、-X7C(O)OR14、-X7C(O)NR1414、-X7S(O)2NR1414、-X7P(O)(OR14)OR14、-X7OP(O)(OR14)OR14、-X7NR14C(O)R15、-X7S(O)R15、-X7S(O)215、及び-X7C(O)R15{基中、X7は結合又は(C1-6)アルキレンであり、かつR14及びR15は、上で定義されるとおりである}からなる群から独立して選ばれるラジカルによってさらに置換され;或いは、
    26は、R27と一緒になって、1〜3のラジカルであって、(C1-6)アルキル、(C1-6)アルキリデン、シアノ、ハロ、ハロ置換される(C1-4)アルキル、ニトロ、オキソ、-X8NR14C(O)OR14、-X8NR14C(O)NR1414、-X8NR14C(NR14)NR1414、-X8OR14、-X8SR14、-X8C(O)OR14、-X8C(O)NR1414、-X8S(O)2NR1414、-X814S(O)215、-X8P(O)(OR14)OR14、-X8OP(O)(OR14)OR14、-X8NR14C(O)R15、-X8S(O)R15、-X8S(O)215、及び-X8C(O)R15{基中、X8は、結合又は(C1-6)アルキレンであり、R14及びR15は上で定義されるとおりである}からなる群から独立して選ばれるラジカルで場合により置換されるトリメチレン、テトラメチレン、又はフェニレン-1、2-ジメチレンを形成する]
    で表される化合物と反応させて、以下の式(VI):
    Figure 2005526830
    [式中、
    X、Y、Y'、R2、R2a、R3、R9、R10、R25〜R28は、上で定義されるとおりである]で表される化合物を提供し;
    (i) 場合により水酸基を保護し;
    (ii) 場合により、式(VI)の化合物を酸付加塩に変換し;
    (iii) 場合により、式(VI)の化合物の塩形態を遊離塩基に変換し;
    (iv) 場合により、個々の異性体を分離し;
    (v)場合により、X、Y、R2、R3、R9、R10、R25〜R28の基のいずれかを修飾することをさらに含む、請求項5に記載の方法。
  7. 式(VI)の化合物を、適切な酸化剤で、以下の式(VII):
    Figure 2005526830
    [式中、
    X、Y、Y'、R2、R2a、R3、R9、R10、R25〜R28は、上で定義されるとおりである]
    で表される化合物に変換して、
    (i) 場合により、式(VII)の化合物を酸付加塩に変換し;
    (ii) 場合により、式(VII)の化合物の塩形態を遊離塩基に変換し;
    (iii) 場合により、個々の異性体を分離し;
    (iv) 場合により、X、Y、R2、R3、R9、R10、R25〜R28基のいずれかを修飾することをさらに含む、請求項6に記載の方法。
  8. 以下の式(VIIa):
    Figure 2005526830
    [式中、R30は、イソプロピルメチル又はシクロプロピルメチルである]
    で表される化合物の製造方法であって、該方法が、
    (i) 適切な溶媒中で、ベンゾキサゾールをグリニャール試薬と反応させて、ベンゾキサゾリル・グリニャール試薬を提供し;
    (ii) 上記ステップ(i)において得られるベンゾキサゾリル・グリニャール試薬を以下の式(IIa):
    Figure 2005526830
    [式中、PGは、アミノ保護基である]
    で表されるアルデヒドと反応させて、以下の式(IIIa):
    Figure 2005526830
    で表される化合物を提供し;
    (iii) (IIIa)におけるアミノ基を脱保護して、以下の式(IVa):
    Figure 2005526830
    で表される化合物を提供し、そして場合により遊離塩基を酸付加塩に変換し;
    (iv) (IVa)又はその酸付加塩を、カップリング反応条件下で、以下の式(Va):
    Figure 2005526830
    [式中、R30はシクロプロピルメチル又はイソプロピルメチルである]
    で表される化合物と反応させて、以下の式(VIa):
    Figure 2005526830
    で表される化合物を提供し;そして
    (v) (VIa)を適切な酸化剤で酸化して、式(VIIa)の化合物を提供し;
    (vi) 場合により、式(VIIa)の化合物を、酸付加塩に変換し;そして
    (vii) 場合により、式(VIIa)の化合物の塩形態を遊離塩基に変換すること、
    を含む前記方法。
  9. ステップ(i)が約-10℃〜約10℃で行われる、請求項8に記載の方法。
  10. ステップ(i)における前記グリニャール試薬が、イソプロピルマグネシウム・クロリドであり、そして前記反応がテトラヒドロフラン及びトルエンの混合液中で行われる、請求項8に記載の方法。
  11. 前記アミノ保護基が、tert-ブトキシカルボニル、ベンジル、又はベンジルオキシカルボニルである、請求項8に記載の方法。
  12. 前記アミノ保護基が、tert-ブトキシカルボニルであり、そしてエタノール性溶媒中で、(IIIa)をトリメチルシリル・クロリドで処理することにより、取り除かれる、請求項8に記載の方法。
  13. 前記カップリング反応は、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド・ヒドロクロリド、又は1,3-ジシクロヘキシルカルボジイミド、及び有機塩基の存在下で、ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリスピロリジノ-ホスホニウム・ヘキサフルオロホスフェート、O-ベンゾトリアゾール-1-イル-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウム・ヘキサフルオロホスフェート、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム・ヘキサフルオロホスフェート、又は1-ヒドロキシベンゾトリアゾールからなる群から選ばれるカップリング試薬で行われる、請求項12に記載の方法。
  14. 前記反応が、ジクロロメタン中の1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド・ヒドロクロリド及びトリエチルアミンの存在下で触媒量の1-ヒドロキシベンゾトリアゾールを伴い行われる、請求項13に記載の方法。
JP2003584024A 2002-04-16 2003-04-16 ヘテロアリール及び不飽和ヘテロシクロアルキルマグネシウム試薬の製造方法及び使用 Pending JP2005526830A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US37317602P 2002-04-16 2002-04-16
PCT/US2003/012279 WO2003087068A1 (en) 2002-04-16 2003-04-16 Process for preparing heteroaryl and unsaturated heterocycloalkylmagnesium reagents and uses

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005526830A true JP2005526830A (ja) 2005-09-08

Family

ID=29250984

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003584024A Pending JP2005526830A (ja) 2002-04-16 2003-04-16 ヘテロアリール及び不飽和ヘテロシクロアルキルマグネシウム試薬の製造方法及び使用

Country Status (9)

Country Link
US (2) US7091360B2 (ja)
EP (1) EP1495007A4 (ja)
JP (1) JP2005526830A (ja)
AU (1) AU2003231016A1 (ja)
BR (1) BR0309225A (ja)
CA (1) CA2482207A1 (ja)
IL (1) IL164407A0 (ja)
MX (1) MXPA04010089A (ja)
WO (1) WO2003087068A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20040147503A1 (en) * 2002-06-04 2004-07-29 Sheila Zipfeil Novel compounds and compositions as cathepsin inhibitors
CN1324008C (zh) * 2001-09-14 2007-07-04 安万特药物公司 作为组织蛋白酶抑制剂的新化合物和组合物
IL164407A0 (en) * 2002-04-16 2005-12-18 Axys Pharm Inc Processes for preparing heteroaryl and unsaturatedheterocycloalkylmagnesium compounds
US10328541B2 (en) * 2013-10-21 2019-06-25 Techtronic Power Tools Technology Limited Accessory for an electric power tool

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB824175A (en) 1955-02-21 1959-11-25 Metal & Thermit Corp Reactions involving grignard reagents
US2959589A (en) * 1957-11-22 1960-11-08 Metal & Thermit Corp Heterocyclic magnesium chloridecyclic ether grignard reagents
GB8809316D0 (en) * 1987-05-11 1988-05-25 Ici America Inc Heterocyclic ketones
US5827860A (en) * 1995-06-07 1998-10-27 Ortho Pharmaceutical Corporation Peptidyl heterocycles useful in the treatment of thrombin related disorders
US5523308A (en) * 1995-06-07 1996-06-04 Costanzo; Michael J. Peptidyl heterocycles useful in the treatment of thrombin related disorders
TW200404789A (en) * 1999-03-15 2004-04-01 Axys Pharm Inc Novel compounds and compositions as protease inhibitors
EP1397340A2 (en) * 2001-06-01 2004-03-17 Axys Pharmaceuticals, Inc. Chemical compounds and pharmaceutical compositions as cathepsin s inhibitors
RU2004117877A (ru) * 2001-11-14 2006-01-10 Авентис Фармасьютикалз Инк. (Us) Олигопептиды и композиции, содержащие их, в качестве ингибиторов катепсина s
IL164407A0 (en) * 2002-04-16 2005-12-18 Axys Pharm Inc Processes for preparing heteroaryl and unsaturatedheterocycloalkylmagnesium compounds

Also Published As

Publication number Publication date
IL164407A0 (en) 2005-12-18
AU2003231016A1 (en) 2003-10-27
US7091360B2 (en) 2006-08-15
CA2482207A1 (en) 2003-10-23
US20040019218A1 (en) 2004-01-29
EP1495007A4 (en) 2006-05-03
MXPA04010089A (es) 2004-12-13
BR0309225A (pt) 2005-02-09
WO2003087068A1 (en) 2003-10-23
EP1495007A1 (en) 2005-01-12
US20060135781A1 (en) 2006-06-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU774664B2 (en) Amine derivatives as protease inhibitors
TW201823208A (zh) N-醯基胺基酸化合物及其使用方法
JP2002539192A (ja) プロテアーゼ阻害剤としての新規な化合物及び組成物
JP5209466B2 (ja) システインプロテアーゼ阻害剤としてのアルファケトアミド化合物
JP2007519744A (ja) システインプロテアーゼインヒビターとしてのシリナン化合物。
AU2005287046A1 (en) Processes and intermediates for preparing cysteine protease inhibitors
KR20060079143A (ko) 시스테인 프로테아제 억제제로서의 할로알킬 함유 화합물
WO2001068645A2 (en) N-cyanomethylcarboxamides and their use as protease inhibitors
US7662849B2 (en) Amidino compounds as cysteine protease inhibitors
US20060135781A1 (en) Process for preparing heteroaryl and unsaturated heterocycloalkylmagnesium reagents and uses thereof
EP1539725A1 (en) 3-(3,5-disubstituted-4-hydroxyphenyl)propionamide derivatives as cathepsin b inhibitors
JP2007516295A (ja) システインプロテアーゼインヒビターとしてのアミジノ化合物
AU2006294950A1 (en) Process for the stereoselective preparation of (-)-halofenate and intermediates thereof
JP2018531946A (ja) (5s,10s)−10−ベンジル−16−メチル−11,14,18−トリオキソ−15,17,19−トリオキサ−2,7,8−トリチア−12−アザヘンイコサン−5−アミニウム(e)−3−カルボキシアクリレート塩の調製のための工業的プロセス
JPS6058747B2 (ja) アミノ化合物の製法
KR20030053026A (ko) 스핑고신의 합성을 위한 제조방법
JP2007505919A (ja) システイン・プロテアーゼ阻害剤としてのハロアルキル含有化合物
PT798298E (pt) Derivados da tiazolidinona ou da oxazolidinona para o tratamento da angina de peito ou composicoes contendo estes compostos como ingredientes activos
GB2264115A (en) 1h-2-methylimidazo(4,5-c)pyridinyl derivatives as paf antagonists
JPS62207268A (ja) 1,3−ジチオラン−2−チオン誘導体の製造方法
Moskvichev et al. Synthesis of 2-substituted benzimidazoles, benzoxazoles, and benzothiazoles from arylsulfonyl (thio) propionitriles
ZA200607217B (en) Silinane compounds as cysteine protease inhibitors
JPS61204189A (ja) 新規なペナム環を有する化合物の製造法
MXPA06008543A (en) Silinane compounds as cysteine protease inhibitors
AU2004201071A1 (en) Amine Derivatives as Protease Inhibitors

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060414

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091117

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100420