JP2005525684A - インピーダンスを調整した端子を備えたエッジカードコネクタ組立体 - Google Patents

Abstract

【解決手段】表面実装コネクタは対向する第１と第２の結合面を備える絶縁性ハウジングを有する。第１の結合面は第１の端子を含み、第２の結合面は第２の端子を含む。第１と第２の端子の各々は、テール部、接触部及び端子保持部を有する。該端子保持部はコネクタハウジングと係合し、開口、又は、穴は端子の保持部に形成される。この開口は、端子をハウジング内に保持するのに十分な金属を残し続けるために同じ大きさにされており、更に端子のインピーダンスをあらかじめ選択されたレベルに調整する所望のキャパシタンス及び／又はイダクタンスを提供するのに十分な表面積を有する。第２の端子の各々は、その中央部分が除去された第２の端子保持部を有し、除去された中央部分は、第１の端子保持領域から離間されており、同時に端子のインピーダンスをあらかじめ選択された範囲に調整するための中央部分の表面積、サイズ及び形状を最小にする。

Description

本発明は、一般に、エッジカードコネクタに関し、より具体的には、コネクタ端子の成形によってコネクタインピーダンスが制御されたエッジカードコネクタに関する。

高速データ転送システムは、電気システムの必要なデータ転送速度を維持するために電気インピーダンスを制御することができる電気コネクタを必要とする。高いデータ転送速度では、コネクタのインピーダンスを、電子システム全体、すなわち、電子装置の回路基板上の回路、並びに、相手側電子装置の回路又は伝送ケーブルのインピーダンスと一致させることが望ましい。コネクタのインピーダンスは、端子の間隔、端子のサイズ、及び、コネクタハウジング内の材料の厚さと位置によって制御することができる。

しかしながら、スペースが貴重な電子装置では、ＳＦＰ（Small Form Factor Pluggable ）アプリケーションで使用されているような低背型コネクタが望ましく、したがって、小型化されたコネクタハウジング内の端子の間隔やサイズを変更することによってインピーダンスを制御することは困難である。端子が変更されるとき、端子の保持や係合等のコネクタの機械的機能をすべて保持しながらコネクタのインピーダンスを調整することは困難になる。

本発明は、前述の特徴を備えた改善された電気コネクタシステムに関するものである。

従って、本発明の全般的な目的は、コネクタのインピーダンスを制御するために端子が様々な形状を有することができる低背型コネクタを提供することである。

本発明の別の目的は、回路基板に実装するための表面実装型コネクタを提供することであり、このコネクタ内には、複数の導電性端子が離間されて支持されており、端子にはその一部分としてスタブとスロットが形成されており、これにより、金属の量を減少及び／又は増加させ、端子のキャパシタンス及び／又はインダクタンスに影響を及ぼしてそのインピーダンスを制御する。

本発明の更に他の目的は、高速アプリケーションに使用される直角の低背型表面実装コネクタを提供することであり、このコネクタは、電気コネクタのインピーダンスとインダクタンスを制御する特殊な構造を有する。

本発明の更に他の目的は、プリント回路基板に表面実装するコネクタを提供することであり、このコネクタは、対向する第１と第２の結合面を備える絶縁性ハウジングを有し、第１の結合面は複数の第１の打抜き端子を含み、第２の結合面は複数の第２の打抜き端子を含み、第１のタイプの端子は、金属ストリップから打抜かれ、ハウジングのスロットに前面から差込まれ、第２のタイプの端子は、第２の金属ストリップから打抜かれ、第１と第２の端子が互いにずれるようにハウジングのスロットに後面から差込まれ、前面と後面は、組立体が実装されたプリント回路基板に対して実質的に垂直である。

本発明の別の目的は、前述の端子配列を備えたコネクタ組立体を提供することであり、第２の端子の各々は、第１の端子保持部を備え、その中央部分が除去されている。第１の端子保持部には、端子をハウジング内に保持するのに十分な金属が残っており、更に端子のインピーダンスをあらかじめ選択されたレベルに調整する所望のキャパシタンスを提供するのに十分な表面積を有する。第２の端子の各々は、その中央部分が除去された第２の端子保持部を有し、除去された中央部分は、第１の端子保持領域から離間されており、同時に端子のインピーダンスをあらかじめ選択された範囲に調整するための中央部分の表面積、サイズ及び形状を最小にする。

本発明の更に他の目的は、前述の端子構成と形状を有し、かつ、コネクタをプリント回路基板に実装するために使用されるはんだ部分を有する第２の端子を備えたコネクタ組立体を提供することであり、はんだ部分のサイズと形状は金属領域を最小にするものであり、はんだ部分のサイズと形状は、端子のインピーダンスを指定された大きさに調整するために使用される。

本発明は、その新規で独特な構造によって前述及び他の目的を達成する。

本発明の１つの実施形態において、回路基板に表面実装技術で実装するためのコネクタ組立体が提供される。コネクタは、絶縁性ハウジングと、金属ストリップから打抜かれコネクタハウジングの前面のスロットに差込まれる第１のタイプの端子を有する。第２のタイプの端子は、第２の金属ストリップから打抜かれ、第１と第２のタイプの端子が互いに対向するようにコネクタハウジングの後面に沿ってスロットに差込まれる。第１と第２の組の端子は、ハウジングの両端にあることが好ましいハウジングの２つの別個の面に沿ってコネクタハウジングに差込まれる。

第１と第２のタイプの端子は、回路カードの縁を受けるように設計されたコネクタハウジングの内部差込口内に延在する片持ち接触アーム部分を有する。少なくとも第２のタイプの端子は、接触部、テール部、及び、その間に介在する本体部を有する。第２のタイプの端子本体部の一部は、コネクタハウジングに形成されたスロットに圧入される端子保持部を有する。これらの端子保持部の少なくとも１つには開口が形成され、該開口は、金属の表面積を減少させる実際的な効果を有し、端子のキャパシタンスとインダクタンスに影響を及ぼし（すなわち、キャパシタンスを低下させインダクタンスを増大させる）、またそれにより、隣接する端子の範囲でコネクタのインピーダンスが変化し、開口は、端子のインピーダンスを所望のレベルに調整するために使用されることが好ましい。端子のこの部分における金属の除去を補償するために、端子保持部に当接する追加の反作用面を提供するようにコネクタハウジングが変更されている。

本発明の別の実施形態において、端子は、２つの端子保持部を有し、各端子保持部にはインピーダンス調整用の開口が形成されている。一方の保持部では、開口は、保持部の中央部分に配置されており、円形の開口の形を採ることが好ましく、他方の保持部において、開口は、中央部分に沿って延在するスロットの形をとる。

本発明の上記及びその他の目的、特徴及び利点は、以下の詳細な説明を検討することによって明確に理解されるであろう。

以下の詳細な説明の中で、添付した図面がしばしば参照される。

図１は、全体を１で示した既知のコネクタ組立体を示し、本発明が機能する環境を説明するために使用される。コネクタ組立体１は、表面実装型であり、プリント回路基板２に実装するように設計されている。コネクタ組立体は、好ましくは誘電材料から形成された絶縁ハウジング３を含み、該ハウジング３内に複数の導電性端子１９が支持されている。端子１９は、第１の端子４と第２の端子５の２つの別個の組で配列されている。コネクタハウジングは、好ましくは、複数の異なる面を備える構成を有し、それらの面は、第１の面、すなわち、前面６とそれと対向する第２の面、すなわち、後面７とを備える。ハウジングの前面６と後面７を相互接続するように側面又は側壁８、９が示されている。コネクタハウジングの第１の面６は、回路基板又はエッジカードの縁を受けるために形成されたスロットを有するので、コネクタの結合面と見なすことができ、コネクタハウジングの第２の面７は、コネクタの一部分が後方端子によって回路基板２に実装されるので、実装面と見なすことができる。

第１の端子４は、コネクタハウジング３内に前面６に沿って形成されたスロット７１内に取付けられ、第２の端子５は、コネクタハウジング３内に後面７に沿って形成されたスロット７２に取付けられている。前面６と後面７は、コネクタハウジング３が実装されているプリント回路基板２に対して実質的に直角に向けられている。端子１９に形成された実装部２０は、端子１９のコネクタハウジング３から離れた位置に配置され、コネクタの端子を回路基板２に形成された対応する導電性パッド２２に表面実装の形で接続する手段として働く。これらの実装部は、従来の表面実装テール部として示されている。また、コネクタハウジング３には、回路基板２に形成された相補的な開口２６に収容される取付ペグ又はポスト２４が形成されていてもよい。この図は、本発明の端子とコネクタが使用されるコネクタ環境を示す。

図２は、図１のコネクタハウジング３を断面で示す。この図は、２組の端子４、５の位置を示している。コネクタハウジング３は、仮想線で示したエッジカード３１の挿入エッジ３２を受ける内部キャビティ又は差込口３０を備える。２つの端子４、５の各々は、回路カード３１上に配列された回路パッド３３と対向して、本体部８７、８８から内部差込口３０内にその両側に沿って片持ち式に延在する接触アーム部分７２、７３を有する。また、端子４、５は、端子本体部の一部を構成する場合も構成しない場合もある端子保持部８、８８及び８９を有することができる。これらの保持部は、図に示した３つの保持スロット９０の縁に沿ってコネクタハウジング材料に削り込まれるか又は切込まれる一以上の歯又は突起（barb）を有する。

図４は、本発明のコネクタに使用される第１のタイプの端子１００を示す。この端子１００は、表面実装部２２、コネクタのカード収容スロットの中に延在する細長い片持ち接触部７２、本体部８７、及び、コネクタハウジングに形成されたスロット又はキャビティ内に収容される端子保持部８を有することが分かる。コネクタハウジング内での端子の保持力を高めるために、端子保持部８の一部として突起８１が設けられている。

図５は、本発明のコネクタ内の第２の組（又はタイプ）の端子に使用されている端子１０１を示す。該端子１０１は、細長い片持ち接触部９１と、端子本体部９３の一部分と考えることもできる第１の（上側）保持部９２とを備える。また、第２の（下側）保持部９４が設けられ、第１の保持部９２から離間されている。保持部９２、９４は両方とも、端子１０１の接触部９１と実装又はテール部９７の間に配置されている。

第１の保持部９２は、開口９５が形成された比較的大きい中央部分９８を備える。この開口は、円形として示され、端子保持領域に完全に取囲まれており、端子とその特定の部分の金属を少なくする働きをし、また、端子の表面積を小さくすることによって隣接する端子に対する端子のキャパシタンスを小さくする。また、材料のこの減少は、端子のインダクタンスを高め、これは端子のインピーダンスにも影響を及ぼす。キャパシタンスの減少（又はインダクタンスの増加）は、端子のインピーダンス、及び、第２の端子接触部９１からその実装部９７までの領域のコネクタ全体のインピーダンスに影響を及ぼすことが知られている。また、第２の端子保持部９４には開口９６が形成されており、この開口９６は、第２の端子保持部９４の縁から中央領域の一部分を貫通して延在することが好ましいスロットの形を採る。このスロット９６は、上側保持部と違って保持部９４で完全に取囲まれていない。図示の実施形態では、開口９５は円形として示されており、好ましくは多角形状等の他の様々な形状を使用することができる。この第１の保持部９２のサイズと形状を変化させてシステムのインピーダンスを変化させることができる。

図６は、第２の端子の別の実施形態を示し、ここで、端子１０２は、接触部１５、単一の保持部１６、及び、基板実装部１７を備える。また、この第２の端子１０２の保持部１６は、打抜き端子１０２から金属を取除いた開口１８を備える。図示の実施形態では、この中央部分は実質的に円形であるが、様々な形を採ることができる。システムのインピーダンスを変化させるために、この中央部分のサイズと形を変化させることができる。第２の端子の保持部は、絶縁性ハウジングのスロットに埋め込んで端子を保持するために使用される突起１９を有することができる。また、基板実装部１７のサイズを変化させてプリント回路基板に実装するのに十分な面積を提供し、同時に端子の特定のインピーダンスを提供するように調整することもできる。

端子は、シートメタルから容易に打抜くことができるが、端子に開口９５、９６が形成されるので、第２の端子１０１、１０２をコネクタハウジング３内に保持する能力についての心配が生じる。この心配は、保持スロット９０’の近くに追加のハウジング材料６６’、６７’及び６８’を提供するために、図３に示したように、コネクタハウジング３’を修正することによって軽減される。この追加の材料の効果は図８及び９に示されており、材料６６’と６７’は、拡大された端子の第１の保持部９２を取囲むとともにこれと当接し、事実上、保持部９２、９４が支持される追加の反作用面を提供する。図９は、図３の他の第２の端子が本発明のハウジング３’にどのように嵌（は）まるかを示す。

第２の保持部の長さと幅を変化させて端子の表面積を変更し、それにより、インピーダンスを変化させることができる。第２の端子の第１と第２の保持部は両方とも、コネクタハウジング３のスロット７２内にしっかりと確実に端子１０１を埋め込むために使用される突起又は歯５１を有することができる。また、端子の基板実装部のサイズを変化させてプリント回路基板に実装するのに十分な面積を提供し、同時に端子の特定のインピーダンスを提供するように調整することができる。

図７は、コネクタハウジングの後面を示し、端子収容スロット７２の各々は、ハウジングへの端子の保持力を高めるために端子の両側に配置された１対の対向する保持バンプ２１を備える。

本発明の好ましい実施形態を図示し説明したが、本発明の精神から逸脱することなく実施形態の変更や修正を行えることは当業者には明らかであり、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義される。

本発明が対象とする１つのタイプの回路基板アプリケーションを示す既知のコネクタ組立体の分解斜視図である。 回路基板から取外した図１のコネクタ組立体の図１の線２−２に沿った断面図であり、ハウジングとその結合スロット及び第１と第２の端子の位置決めを示す。 本発明の原理により構成されたコネクタハウジングの断面図である。 図１のコネクタ組立体に利用され本発明のコネクタに利用されている第１のタイプの端子の側面図である。 本発明のコネクタに利用されている第２のタイプの端子の側面図であり、この第２のタイプの端子の本体部は、該本体部の金属の全表面積を小さくし、図３のコネクタハウジング内の端子の保持力を高めるように変更されている。 本発明のコネクタに使用するのに適した第２のタイプの端子の別の実施形態の側面図であり、全表面積を小さくするための単一の端子本体部の別の修正を示す。 後面を示すために傾けられ、図５の第２の端子が差込まれた図３のコネクタハウジングの斜視図である。 図６に示したような第２の端子がハウジングの後面内の適所に差込まれた状態の図３のコネクタハウジングの断面図である。 図４に示したような第１の端子と図５に示したような第２の端子が差込まれた状態の図３のコネクタハウジングの断面図である。

Claims (10)

1. 複数の導電性トレースが配置された回路基板と、複数の導電性部材を備える結合部を含む相手側電子要素とを接続するコネクタであって、
   介在する本体部によって相互接続された第１の端部と第２の端部を備える絶縁性コネクタハウジングであって、第１の端部が、前記相手側電子要素と結合する差込口部を含む結合端であり、第２の端部が、前記コネクタハウジングを前記回路基板に実装するための実装端である絶縁性コネクタハウジングと、
   前記ハウジングによって支持された複数の導電性端子であって、前記端子が第１と第２の端子の別個の組を構成するように配列され、第１と第２の端子が、前記相手側電子要素の対応する導電性部材と接触する接触部、前記端子を回路基板に実装する実装部、端子接触部と実装部とを相互接続する本体部、及び、端子をコネクタハウジングの適所に保持する保持部を含み、端子保持部が、前記端子接触部と端子実装部との中間に配置されている複数の導電性端子とを有し、
   第２の端子の前記保持部に開口が設けられ、該開口は、前記端子保持部内の中心に配置され、前記端子保持部による前記コネクタハウジング内での前記第２の端子の保持を弱めないような十分なサイズであるコネクタ。
2. 前記コネクタハウジングが、複数の第１と第２のキャビティを含み、第１のキャビティの各々が単一の第１の端子を収容し、第２のキャビティの各々が単一の第２の端子を収容する、請求項１に記載のコネクタ。
3. 前記第２のキャビティの各々に段が形成され、該段は、前記第２のキャビティ内に配置された前記第２の端子の対向する端子保持部と位置合わせされている、請求項２に記載のコネクタ。
4. 前記開口が円形の開口を含む、請求項１に記載のコネクタ。
5. 前記開口がスロットを含む、請求項１に記載のコネクタ。
6. 前記第２の端子が、互いに離間された２つの別個の保持部を含み、一方の端子保持部は前記端子接触部の近くに配置され、他方の端子保持部は前記端子実装部の近くに配置され、前記２つの端子保持部の各々に開口が形成され、該開口の１つがスロットを含む、請求項１に記載のコネクタ。
7. 前記端子保持部のスロットが、前記コネクタハウジング内で長手方向に延在している、請求項５に記載のコネクタ。
8. 前記一方の端子保持部が、該一方の端子保持部内に取囲まれた開口を含み、前記他方の端子保持部が線形スロットを含み、前記一方の端子保持部が、前記他方の端子保持部よりも上に配置されている、請求項６に記載のコネクタ。
9. 前記段の幾つかが前記端子接触部に向かって延在している、請求項３に記載のコネクタ。
10. 前記第２のキャビティが、該第２のキャビティの両側から内側に延在して前記端子実装部の近くで前記第２の端子と接触して前記第２のキャビティ内で前記第２の端子を安定させる複数の突起を含む、請求項１に記載のコネクタ。
    

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