JP2005524682A - イオン塩を含有する医用組成物 - Google Patents

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Abstract

イオンレドックス重合系と、I群イオン、II群イオン、式NR4 +(式中、各Rは、Hまたは(C1〜C4)アルキル基である)のアンモニウムイオンおよびそれらの混合物よりなる群から選択されるカチオンを含む少なくとも1つの第2のイオン塩とを含む、硬化性医用組成物(好ましくは、歯科用組成物)。

Description

本発明は、1以上のイオン塩を含有する硬化性医用(好ましくは、歯科用)組成物に関する。かかる組成物は、好ましくは、セメント、充填材料、接着剤等のような歯科用組成物である。本発明は、特に、水ベース歯科用セメントに関する。
樹脂ベースの複合材料および修復材料は、一般的に非常に高い結合力を有し、従って、歯科医療において広範囲に使用されている。ライニング用セメント、号着(luting)用セメントとして、または歯科矯正デバイスを固定するために、歯科用材料においてセメントが使用されている。ベニヤ、インレー、アンレー、クラウンおよびブリッジのような器具を結合させるために、主に樹脂ベースのセメントを利用する。樹脂セメントは一般的に、高い圧縮強さ(Compressive Strength)および引張強さ、ならびに低い溶解性のような優れた物理特性を提供し、しばしば非平行またはショートクラウンプレップのような困難な間接的結合状態で結合するために使用される。一般的に、補綴デバイスの保定を確実にするために、象牙質結合剤と一緒にこれらのセメントを使用する。もう1つの重要な種類の硬化性歯科用材料は、水ベースの樹脂変性イオン硬化性セメントである。この分類のセメントは、典型的に追加の接着剤を要求しない。これらのセメントは優れた生体適合性を有し、術後の感受性を防止または最小化し、そして容易に除去される。これらのセメントの幾つか、特にガラスイオノマーセメントは、抗う食性と関連する長期フッ化物放出も提供する。
修復充填材料は、化学組成において上記セメントと密接な関係がある。しかしながら、セメントとは対照的に、高い粘性、機械的特性および耐水性を提供するために、修復充填材料はより高度に充填される。凝固特性は、修復または歯の調製まで材料を混合するために、および口内の適切な位置に歯科補綴または歯科矯正デバイスを固定するために十分な時間を与えるべきである。適切に配合された場合、樹脂ベース複合材および水ベースセメントの両方を修復充填材料として使用することができる。
上記材料は、マルチパート系として、典型的に2部で、利用可能である。これらは、粉末、液体またはペーストのいずれかの組み合わせであり得る。材料の貯蔵寿命(典型的に2〜4年)の間に、粘性、色またはいずれかの他の特性における変化が生じないように、個々の部の貯蔵安定性は極めて重要である。使用時にそれらの部を一緒に混合し、次いで適用する。患者または操作者にとって手順が不快ではないように、短時間で凝固が生じるべきである。凝固特性は、材料を混合するため、ならびに口内の適切な位置に歯の調製および/または歯科補綴もしくは歯科矯正デバイスを適用するために十分な時間を与えるべきである。
安定性を改善するために、かかる組成物中に、ある種の添加剤が使用されているが、幾つかの有用な添加剤はまた、予測不可能に凝固特性を変更するか、不利な着色剤を提供するか、粘性を変更するか、または潜在的に有毒性もしくは麻薬性である副生物を発生させる。従って、より医学的に容認され得る組成物が必要とされている。
米国特許第4,209,434号明細書 米国特許第4,872,936号明細書 米国特許第5,130,347号明細書 米国特許第4,695,251号明細書 米国特許第4,503,169号明細書 米国特許第5,501,727号明細書 米国特許第5,154,762号明細書
本発明は、イオンレドックス重合系と、1以上の第2のイオン塩とを含む、硬化性(例えば、重合、架橋、イオン反応または他の化学反応により硬化性)組成物を提供する。かかる組成物は、例えば、整形外科用セメント、歯科矯正用セメント、歯科用シーラント、歯科用接着剤、歯科用セメント、歯科用修復材および歯科用補綴物のような医療用途(歯科用途も含む)において特に有用である。本明細書で使用される場合、他に特記されない限り、「a」または「an」は「少なくとも1つ」または「1以上」を意味する。
かかる組成物は、第2のイオン塩を欠く組成物以上に、増強された安定性、例えば、貯蔵寿命安定性を有するため有利である。多種多様の用途において、好ましくは歯科用途で、硬化光の使用を要求しないこの硬化性組成物を使用することができる。加えて、この硬化性組成物中に光開始剤が存在する場合、所望であれば硬化光を使用することができる。
「第2のイオン塩」は、溶液中で、相当するアニオンおよびカチオンへと分離する塩であり、他のイオン成分、例えば、組成物に存在し得るレドックス触媒に加えてという意味で、このイオン塩は第2である。第2のイオン塩は、「不干渉性」または「非反応性」である。これは、第2のイオン塩が組成物中の他の成分のいずれとも非反応性であり、組成物の機能を干渉しないことを意味する。すなわち、所望される場合、早期硬化の誘発または硬化の不足のいずれかによって、第2のイオン塩が硬化性樹脂系を干渉するべきではない。例えば、第2のイオン塩は、イオンレドックス重合系を干渉(早期重合を誘発するかまたは所望の重合を防止するかのいずれか)するべきではなく、また第2のイオン塩は、存在する場合、酸官能性成分または樹脂系と望ましくない反応をするべきではない。ある組成物の最適性能のために、1以上の第2のイオン塩が必要とされてよい。
本発明は、1つの実施形態において、エチレン系不飽和成分および好ましくは酸官能性成分を含む硬化性樹脂系と;水と;イオンレドックス重合系と;I群イオン、II群イオン、式NR4 +(式中、各Rは、Hまたは(C1〜C4)アルキル基である)のアンモニウムイオンおよびそれらの混合物よりなる群から選択されるカチオンを含む、第2のイオン塩と;を含む硬化性医用組成物(例えば、接着剤またはシーラント)を提供する。
本発明は、もう1つの実施形態において、エチレン系不飽和成分および好ましくは酸官能性成分を含む硬化性樹脂系と;水と;充填剤と;イオンレドックス重合系と;I群イオン、II群イオン、式NR4 +(式中、各Rは、Hまたは(C1〜C4)アルキル基である)のアンモニウムイオンおよびそれらの混合物よりなる群から選択されるカチオンを含む、第2のイオン塩と;を含む硬化性医用組成物(好ましくは、歯科用シーラント、歯科用接着剤、歯科用セメント、歯科用修復材または歯科用補綴物のような歯科用組成物)を提供する。
好ましい実施形態に関して、イオン塩としては、Ia群イオン(例えば、ナトリウム、リチウム、カリウム、セシウム)が挙げられる。より好ましい実施形態に関して、第2の塩のイオンはレドックス系のイオンと同一である。
イオンレドックス重合系は、イオン酸化剤、イオン還元剤または両方を含み得る。還元剤は重合性でもまたは非重合性でもあり得る。好ましくは、還元剤は、尿素またはチオ尿素官能性を含む。
非重合性還元剤の好ましい群としては、1−エチル−2−チオ尿素、テトラエチルチオ尿素、テトラメチルチオ尿素、1,1−ジブチルチオ尿素および1,3−ジブチルチオ尿素が挙げられる。重合性還元剤の好ましい群としては、5−アクリルオキシアルキルバルビツール酸、5−アリル5−イソプロピルバルビツール酸、5−エチル5−クロチルバルビツール酸、(メタ)アクリルオキシアルキルチオ尿素、1−アリルチオ尿素、1,1−ジアリルチオ尿素、1,3−ジアリルチオ尿素、1−アリル−3−(2−ヒドロキシエチル)−2−チオ尿素および1−アリル−3−メチルチオ尿素が挙げられる。
エチレン系不飽和成分は、モノマー、オリゴマー、ポリマーまたはそれらの組み合わせの形態であり得る。同様に、任意の酸官能性成分は、モノマー、オリゴマー、ポリマーまたはそれらの組み合わせの形態であり得る。酸官能性成分およびエチレン系不飽和成分は同一成分であり得る。すなわち、酸官能性およびエチレン系不飽和の両方を有する1つの化合物を使用することができる。あるいは、エチレン系不飽和成分は、酸官能性成分と別個である。
好ましくは、存在する場合、酸官能性成分は、アルケン酸(alkenoicacid)のホモポリマーまたはコポリマーを含む。ある実施形態に関して、酸官能性成分およびエチレン系不飽和成分は同一成分である。
特に好ましい実施形態において、本発明は、エチレン系不飽和成分および酸官能性成分を含む硬化性樹脂系と;水と;酸反応性充填剤と;イオン酸化剤を含むイオンレドックス重合系と;I群イオン、II群イオン、式NR4 +(式中、各Rは、Hまたは(C1〜C4)アルキル基である)のアンモニウムイオンおよびそれらの混合物よりなる群から選択されるカチオンを含む、第2のイオン塩と;を含む硬化性歯科用組成物(例えば、歯科用シーラント、歯科用接着剤、歯科用セメント、歯科用修復材または歯科用補綴物)を提供する。
もう1つの特に好ましい実施形態において、本発明は、エチレン系不飽和成分を含む硬化性樹脂系と;水と;イオン酸化剤、尿素またはチオ尿素官能基を含む還元剤を含むイオンレドックス重合系と;I群イオン、II群イオン、式NR4 +(式中、各Rは、Hまたは(C1〜C4)アルキル基である)のアンモニウムイオンおよびそれらの混合物よりなる群から選択されるカチオンを含む、第2のイオン塩と;を含む硬化性歯科用組成物を提供する。
また本発明は、その内容物が集合的に上記硬化性組成物を含む1以上の容器を含むキットを提供する。
また本発明は、本明細書に記載の硬化性組成物の製造方法および使用方法を提供する。例えば、歯科用物品(例えば、クラウン、ブリッジ、歯科矯正器具)を歯または骨に接着またはセメント接着(口内または口外のいずれかで)させる方法、ならびに歯の充填方法において、本発明の硬化性組成物を使用することができる。
好ましくは、硬化性組成物は、粉末、液体またはペーストのいずれかの組み合わせで2部以上を含み得るガラスイオノマー組成物を含む。硬化性組成物は水ベースであり、従って、典型的に口内に存在する場合のような湿潤条件下で使用することができる。
本発明の医用組成物は、硬化性樹脂系と、水と、イオンレドックス重合系と、1以上の第2のイオン塩と、を含む。イオンレドックス重合系は、酸化剤、および重合性または非重合性のいずれかであり得る還元剤を含む。還元剤および酸化剤は、それらが組成物中で混和性であるように、好ましくはそれらが水中でも混和性であるように選択される。
本発明の医用組成物は水ベースである。活性レドックス剤を含有する水ベース系は、特に酸性成分および重合性部分の存在下で、典型的に低い貯蔵安定性を有する。しかしながら、第2のイオン塩の組み入れにより、第2のイオン塩を欠く同一組成物以上に驚くべきほど増強された安定性、例えば貯蔵寿命安定性が提供される。
従って、本発明の組成物は、第2のイオン塩を欠く組成物以上に増強された安定性、例えば、貯蔵寿命安定性を有するため有利である。好ましくは、かかる組成物は、実施例項の貯蔵安定性試験の手順に従って37℃において、少なくとも約10倍、好ましくは少なくとも約100倍の貯蔵寿命における増加を示す。
以下に記載される通り、樹脂系は典型的に、1以上のエチレン系不飽和モノマー、オリゴマーまたはポリマーを含む。また以下に記載される通り、樹脂系は、好ましくは、1以上の酸官能性モノマー、オリゴマーまたはポリマーを含み得る。
歯科用途を含む様々な医療用途、特に歯科用途において、硬化性組成物を使用することができる。歯科用接着剤、歯科用セメントおよび歯科用充填材料のような歯科用途において使用する場合、例えば、硬化性(hardenable)(典型的に、硬化性(curable))組成物を歯のエナメル質および/または象牙質に直接結合することができる。あるいは、硬化性組成物が使用される歯のエナメル質および/または象牙質上にプライマー層を使用することができる。
1以上の数の反応を受けさせることにより、本発明の組成物を硬化することができる。硬化機構の少なくとも1つとして、レドックス反応が含まれる。光開始剤が存在する場合、光硬化機構によってレドックス機構を補足することができる。代替として、または追加的に、イオン硬化機構によってレドックス機構を補足することができる。これは、組み合わせられた場合にイオン反応を経て反応し、硬化質量を生成し得る成分を組成物が含有するということを意味する。
樹脂系
樹脂系の成分は、それが硬化性組成物の他の成分と混和性であるように選択される。すなわち、好ましくは、樹脂系の成分は、組成物の他の成分(例えば、還元剤および酸化剤)と組み合わされた場合に、実質的な沈降を受けないように少なくとも十分に混和性である。好ましくは、樹脂系の成分は水と混和性である。樹脂系の成分は、モノマー、オリゴマー、ポリマーまたはそれらの組み合わせであり得る。
本発明の硬化性組成物の樹脂系は、典型的に、エチレン系不飽和成分を含む。好ましくは、本発明の硬化性組成物の樹脂系は、酸官能性成分も含む。エチレン系不飽和成分は別々の成分として存在することができるか、または所望される場合、エチレン系不飽和は、酸官能性成分のようなもう1つの化合物における一部分として存在することができる。このように、1つの化合物が、酸官能性部分とエチレン系不飽和部分とを含むことができる。
1つの実施形態において、エチレン系不飽和成分としては、α,β−不飽和化合物が挙げられる。好ましいα,β−不飽和化合物は、強靭性、接着性、凝固時間等のような特性の変更を提供することができる。α,β−不飽和化合物が利用される場合、それらは好ましくは、水溶性、水混和性または水分散性である。水溶性、水混和性または水分散性(メタ)アクリレート(すなわち、アクリレートおよびメタクリレート)、(メタ)アクリルアミド(すなわち、アクリルアミドおよびメタクリルアミド)およびウレタン(メタ)アクリレートが好ましい。例としては、限定されないが、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、グリセロールモノ−またはジ−メタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ビスGMA、エトキシル化ビスフェノールAジアクリレート、エトキシル化ビスフェノールAジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、メチレンビス−アクリルアミド、メチレンビス−メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドおよびジアセトンメタクリルアミドが挙げられる。また適切なエチレン系不飽和化合物は、ミズーリ州セントルイスのシグマ−アルドリッチ(Sigma−Aldrich,St.Louis,MO)およびドイツ、ダルムシュタットのローム・アンド・テク・インコーポレイテッド(Rhom and Tech,Inc.,Darmstadt,Germany)のような多種多様な商業供給源から入手可能である。所望であれば、α,β−不飽和化合物の混合物を使用することができる。
本発明の好ましい組成物は、所望の凝固または硬化速度および硬化後の所望の全体的特性を提供するために十分な量のエチレン系不飽和成分を含む。好ましくは、混合されたが未硬化である本発明の硬化性組成物は、(混合されたが未硬化である)硬化性組成物の総重量(水を含む)を基準として、少なくとも約1重量%、より好ましくは少なくとも約5重量%、そして最も好ましくは少なくとも約10重量%のエチレン系不飽和成分を含有する。
酸官能性成分は、モノマー、オリゴマーまたはポリマーを含み得、そして炭素、リン、イオウおよびホウ素化合物の酸素酸官能性誘導体を含み得る。適切な酸官能性化合物としては、(特許文献1)(ウィルソン(Wilson)ら)の第2欄、第62行目から第3欄、第6行目に列挙されているものが挙げられる。好ましい酸官能性化合物は、アクリル酸、2−クロロアクリル酸、2−シアノアクリル酸、アコニット酸、シトラコン酸、フマル酸、グルタコン酸、イタコン酸、マレイン酸、メサコン酸、メタクリル酸およびチグリン酸のようなアルケン酸のホモポリマーおよびコポリマー(すなわち、2以上の異なるモノマーのもの)を含むポリマーである。所望であれば、酸官能性化合物の混合物を使用することができる。
当業者に認識される通り、酸官能性成分は、良好な貯蔵、取扱いおよび混合特性を提供するために十分な分子量を有するべきである。酸官能性成分に関する好ましい分子量は、ゲル透過クロマトグラフィーおよびポリスチレン標準を使用して評価される通り、約60から約100,000重量平均分子量であり、約80から約30,000が最も好ましい。
本発明の好ましい組成物は、所望の凝固特性および硬化後の所望の全体的特性を提供するために十分な量の酸官能性成分を含む。好ましくは、混合されたが未硬化である本発明の硬化性組成物は、(混合されたが未硬化である)硬化性組成物の総重量(水を含む)を基準として、少なくとも約2重量%、より好ましくは少なくとも約5重量%、そして最も好ましくは少なくとも約10重量%の酸官能性成分を含有する。
上述の通り、別の実施形態において、エチレン系不飽和は酸官能性成分の一部分として存在することができる。例えば、グリセロールホスフェートモノメタクリレート、グリセロールホスフェートジメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレートホスフェート、クエン酸ジまたはトリメタクリレート、ポリ(メタ)アクリル化オリゴマレイン酸、ポリ(メタ)アクリル化ポリマレイン酸、ポリ(メタ)アクリル化ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル化ポリカルボキシル−ポリリン酸、ポリ(メタ)アクリル化ポリクロロリン酸、ポリ(メタ)アクリル化ポリスルホネート、ポリ(メタ)アクリル化ポリホウ酸等のようなα,β−不飽和酸性化合物を硬化性樹脂系の成分として使用してもよい。これらの化合物の幾つかは、例えば、イソシアナトアルキル(メタ)アクリレートとカルボン酸との間の反応生成物として得られる。酸官能性およびエチレン系不飽和成分の両方を有するこの種類の追加的な化合物は、(特許文献2)(エンゲルブレヒト(Engelbrecht))および(特許文献3)(ミトラ(Mitra))に記載されている。エチレン系不飽和および酸部分の両方を含有する多種多様なかかる化合物を使用することができる。所望であれば、かかる化合物の混合物を使用することができる。
充填剤
また本発明の硬化性組成物は充填剤を含有し得る。歯科用修復材組成物等において現在使用されている充填剤のような、医療(例えば、歯科用)用途に使用される組成物における組み入れに適切な1以上の多種多様な材料から、充填剤を選択してよい。充填剤は好ましくは細分されている。充填剤は、単峰性または多峰性(例えば、二峰性)粒度分布を有し得る。好ましくは、充填剤の最大粒度(粒子の最大寸法、典型的に、直径)は約10マイクロメートル未満であり、そしてより好ましくは約2.0マイクロメートル未満である。好ましくは、充填剤の平均粒度は約3.0マイクロメートル未満であり、そしてより好ましくは約0.6マイクロメートル未満である。
充填剤は無機材料であり得る。また、樹脂系において不溶性であり、かつ場合により無機充填剤によって充填された架橋有機材料でもあり得る。いずれにしても充填剤は無毒性で、口内での使用に適切でなければならない。充填剤は、ラジオパクまたはラジオルーセントであり得る。また充填剤は実質的に水に不溶性である。
適切な無機充填剤の例は、これらに限定されないが、石英;窒化物(例えば、窒化ケイ素);例えば、Ce、Sb、Sn、Ba、ZnおよびAlから誘導されたガラス;長石;ホウケイ酸ガラス;カオリン;タルク;チタニア;(特許文献4)(ランドクレブ(Randklev))に記載のもののような低モース硬度充填剤;ならびにコロイド状およびサブミクロンシリカ粒子(例えば、オハイオ州アクロン(Akron,OH)のデグッサ・コーポレイション(Degussa Corp.)から「OX50」、「130」、「150」および「200」シリカを含む商品名エーロシル(AEROSIL)、およびイリノイ州タスコラ(Tuscola,IL)のカボット コーポレイション(Cabot Corp.)から商品名CAB−O−SIL M5シリカで入手可能なもののような焼成シリカ)を含む天然由来または合成材料である。適切な有機充填剤粒子の例としては、充填または未充填微粉ポリカーボネート、ポリエポキシド等が挙げられる。
好ましい非酸反応性充填剤粒子は、石英、サブミクロンシリカ、および(特許文献5)(ランドクレブ(Randklev))に記載の種類の非ガラス質微小粒子である。有機および無機材料から製造された組み合わせの充填剤と同様に、これらの非酸反応性充填剤の混合物も考慮される。
充填剤と樹脂との間の結合を増強させるために、充填剤粒子の表面をカップリング剤で処理することもできる。適切なカップリング剤の使用としては、ガンマ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、ガンマ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、ガンマ−アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
また充填剤は酸反応性充填剤でもあり得る。酸反応性充填剤は、典型的に酸官能性樹脂成分と組み合わせて使用され、また非反応性充填剤と組み合わせて使用されても、またはされなくてもよい。所望であれば、酸反応性充填剤は、フッ化物放出特性も有し得る。適切な酸反応性充填剤としては、金属酸化物、ガラスおよび金属塩が挙げられる。好ましい金属酸化物としては、酸化バリウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウムおよび酸化亜鉛が挙げられる。好ましいガラスとしては、ホウ酸塩ガラス、リン酸塩ガラスおよびフルオロアルミノケイ酸塩(「FAS」)ガラスが挙げられる。FASガラスは特に好ましい。FASガラスは好ましくは、ガラスを硬化性組成物の成分と混合した時に、硬化された歯科用組成物が形成するように、十分に溶離可能なカチオンを含有する。またガラスは好ましくは、硬化された組成物が抗う食特性を有するように、十分に溶離可能なフッ化物イオンを含有する。FASガラス製造技術の当業者に周知の技術を使用して、フッ化物、アルミナおよび他のガラス形成成分を含有する融解物からガラスを製造することができる。FASガラスは、好ましくは、それらを他のセメント成分と都合よく混合できるように、そして得られる混合物を口内で使用する時に良好に機能するように、十分に細分された粒子の形態である。
好ましくは、FASガラスに関する平均粒度(典型的に、直径)は、例えば、沈降分析器を使用して測定される通り、約10マイクロメートル以下、より好ましくは約5マイクロメートル以下である。適切なFASガラスは当業者に周知であり、多種多様な商業的供給源から入手可能であり、そして多くのものは、商品名ビトレマー(VITREMER)、ビトレボンド(VITREBOND)、レリーXリューティングセメント(RELY X LUTING CEMENT)およびケタック−フィル(KETAC−FIL)(ミネソタ州セントポールの3M ESPEデンタル・プロダクツ(3M ESPE Dental Products,St.Paul,MN))、フジ(FUJI)II、GCフジ(FUJI)LCおよびフジ(FUJI)IX(日本、東京のG−Cデンタル・インダストリアル・コーポレイション(G−C Dental Industrial Corp.,Tokyo,Japan))、ならびにケムフィル・スペリオール(CHEMFIL Superior)(ペンシルバニア州ヨークのデントスプリ・インターナショナル(Dentsply International,York,PA))で市販品として入手可能であるもののような現在入手可能であるガラスアイオノマーセメントにおいて見出される。所望であれば、充填剤の混合物を使用することができる。
場合により、FASガラスに表面処理を受けさせることができる。適切な表面処理としては、これらに限定されないが、酸洗浄(例えば、リン酸による処理)、ホスフェートによる処理、酒石酸のようなキレート剤による処理、およびシランまたは酸性もしくは塩基性シラノール溶液による処理が挙げられる。望ましくは、処理溶液または処理されるガラスのpHを中性または中性付近に調整し、これによって硬化性組成物の貯蔵安定性を増加させることができる。
ある組成物において、同一部または異なる部で、酸反応性および非酸反応性充填剤の混合物を使用することができる。
充填剤の量は、硬化前の所望の混合および取扱い特性、ならびに硬化後の良好な性能を有する硬化性組成物を提供するために十分でなければならない。好ましくは、充填剤は、硬化性組成物成分の総重量(水を含む)の約90重量%以下、より好ましくは約85重量%以下、そして最も好ましくは約80重量%以下を示す。好ましくは、充填剤は、硬化性組成物成分の総重量(水を含む)の少なくとも約1重量%、より好ましくは少なくとも約5重量%、そして最も好ましくは少なくとも約30重量%を示す。
イオンレドックス重合系
イオンレドックス重合系は、少なくとも1つの還元剤および少なくとも1つの酸化剤を含み、ここでは、還元剤または酸化剤の少なくとも1つがイオン性である。すなわち、還元剤または酸化剤の少なくとも1つが水中でイオンを放出する。
還元剤および酸化剤について、都合よく一緒に考察する。それは、互いと反応するか、あるいは協力して、樹脂系(例えば、エチレン系不飽和成分)の重合を開始可能なフリーラジカルを生じる。この種類の硬化は暗反応であり、すなわち、光の存在に依存せず、かつ光の非存在下で進行する。還元剤および酸化剤は、好ましくは、十分に貯蔵安定性であり、また望ましくない着色がなく、貯蔵および典型的な歯科条件下での使用が可能である。硬化性組成物の他の成分における迅速な溶解(および分離の阻止)が可能であるように、それらは樹脂系と十分に混和性(かつ好ましくは水溶性)であるべきである。
本発明の還元剤としては、重合性であってもまたはなくてもよい還元剤が挙げられる。2以上の還元剤の組み合わせを使用して、作業および凝固特性の最適バランス、ならびに硬化材料の最終特性を提供することができる。還元剤は、モノマー、オリゴマーまたはポリマーの形態であり得る。好ましくは、還元剤は、室温で少なくとも約2重量%の水溶解度を有する。
適切な非重合性還元剤としては、(特許文献6)(ワン(Wang)ら)に記載のアスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体および金属錯体アスコルビン酸化合物;4−t−ブチルジメチルアニリン、N,N−ジヒドロキシエチルp−トルイジン、4−ジメチルアミノフェニルエタノール、トリエチルアミン、3−ジメチルアミノ安息香酸およびジメチルアミノ安息香酸エチルのようなアミン、特に第三級アミン;1−ベンジル−5−フェニルバルビツール酸および5−ブチルバルビツール酸のようなバルビツール酸誘導体;ならびにp−トルエンスルフィン酸塩およびベンゼンスルフィン酸塩のような芳香族スルフィン酸塩が挙げられる。特に望ましい非重合性還元剤は、尿素またはチオ尿素官能性(以下を参照のこと)、好ましくはチオ尿素官能基を含む。かかる化合物の例としては、1−エチル−2−チオ尿素、テトラエチルチオ尿素、テトラメチルチオ尿素、1,1−ジブチルチオ尿素および1,3−ジブチルチオ尿素が挙げられる。他の非重合性還元剤としては、塩化コバルト(II)、塩化第1鉄、硫酸第1鉄、ヒドラジン、ヒドロキシルアミン(酸化剤の選択次第で)、シュウ酸、および亜ジチオン酸塩または亜硫酸アニオンの塩が挙げられる。所望であれば、非重合性還元剤の様々な混合物を使用することができる。
好ましくは、還元剤は重合性である。重合性還元剤は、以下の構造:
Figure 2005524682

(式中、Xは酸素(O)またはイオウ(S)である)の尿素またはチオ尿素基を含む。XがOである場合、還元剤は尿素基を含む。あるいは、XがSである場合、還元剤はチオ尿素基を含む。尿素およびチオ尿素基は、酸化−還元(すなわち、レドックス)重合反応において還元剤として作用するものとして既知である。また加えて、尿素およびチオ尿素誘導体は、重合性還元剤としても有用である。所望であれば、かかる重合性還元剤の様々な組み合わせを使用することができる。
尿素化合物としては、例えば、5−アクリルオキシアルキルバルビツール酸、5−アリル5−イソプロピルバルビツール酸および5−エチル5−クロチルバルビツール酸のようなバルビツール酸の誘導体が挙げられる。
もう1つの種類の重合性還元剤は、アクリル化第三級アミン、例えば、2−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートである。
好ましくは、重合性還元剤は、酸安定性であり、かつアミン含有還元剤またはアスコルビン酸によってしばしば遭遇される着色形成を防止する、アリルチオ尿素基を含む。アリルチオ尿素基を含む好ましい重合性還元剤としては、アクリルオキシアルキルチオ尿素、1−アリルチオ尿素、1,1−ジアリルチオ尿素、1,3−ジアリルチオ尿素、1−アリル−3−(2−ヒドロキシエチル)−2−チオ尿素および1−アリル−2−メチルチオ尿素が挙げられる。アリルチオ尿素基を含む最も好ましい重合性還元剤は、以下の構造により表される。
Figure 2005524682

それが重合性であってもまたは非重合性であっても、還元剤の様々な組み合わせを使用することができる。還元剤が重合性である場合、更に第2の還元剤が好ましく使用される。かかる第2の還元剤は重合性であってもまたは非重合性であってもよく、本明細書に列挙された重合性および非重合性還元剤の群から選択されてよい。
典型的に、重合性尿素またはチオ尿素還元剤および第2の還元剤の使用により、著しい利益を実現することができる。この組み合わせにより、硬化性組成物の成分の貯蔵安定性に加えて、硬化性組成物および硬化された組成物の両方の色安定性、硬化された組成物の毒性、および硬化性組成物の反応時間(「スナップセット」)に関する特性のバランスが提供される。また適切な酸化剤は当業者に周知であり、これらに限定されないが、過硫酸、ならびにナトリウム、リチウム、カリウム、アンモニウム、セシウムおよびアルキルアンモニウム塩のようなそれらの塩が挙げられる。追加の酸化剤としては、ベンゾイルペルオキシドのようなペルオキシド、クミルヒドロペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド、過酸化ナトリウム、過酸化水素およびアミルヒドロペルオキシドのようなヒドロペルオキシド、ならびに塩化コバルト(III)、塩化第2鉄、硫酸セリウム(IV)のような遷移金属塩、過ホウ酸およびそれらの塩、過マンガン酸およびそれらの塩、ならびに過リン酸およびそれらの塩が挙げられる(還元剤の選択次第である)。
1より多い酸化剤または1より多い還元剤を使用することが望ましい。また、レドックス硬化速度を促進するために、少量の遷移金属化合物を添加してもよい。
適切なフリーラジカル反応速度を可能にするために十分な量で、還元剤および酸化剤が存在する。任意の充填剤を除く硬化性組成物の全成分を組み合わせて、硬化質量が得られたかどうか観察することにより、これを評価することができる。
好ましくは、還元剤は、硬化性組成物成分の総重量(水を含む)を基準として、少なくとも約0.01重量%、より好ましくは少なくとも約0.1重量%の量で存在する。好ましくは、還元剤は、硬化性組成物成分の総重量(水を含む)を基準として、約10重量%以下、より好ましくは約5重量%以下の量で存在する。
好ましくは、任意の第2の還元剤は、硬化性組成物成分の総重量(水を含む)を基準として、少なくとも約0.01重量%、より好ましくは少なくとも約0.05重量%の量で存在する。好ましくは、任意の第2の還元剤は、硬化性組成物成分の総重量(水を含む)を基準として、約10重量%以下、より好ましくは約5重量%以下の量で存在する。
好ましくは、酸化剤は、硬化性組成物成分の総重量(水を含む)を基準として、少なくとも約0.01重量%、より好ましくは少なくとも約0.10重量%の量で存在する。好ましくは、酸化剤は、硬化性組成物成分の総重量(水を含む)を基準として、約10重量%以下、より好ましくは約5重量%以下の量で存在する。
(特許文献7)(ミトラ(Mitra)ら)に記載の通り、還元剤または酸化剤をマイクロカプセル化することができる。これにより、一般的に、硬化性組成物の貯蔵安定性が増強され、必要であれば、還元剤と酸化剤を一緒に包装することが可能になる。例えば、封入剤の適切な選択により、酸化剤および還元剤を、酸官能性成分および任意の充填剤と組み合わせ、貯蔵安定状態に保持することができる。同様に、水不溶性封入剤の適切な選択により、還元剤および酸化剤を、FASガラスおよび水と組み合わせ、貯蔵安定状態に保持することができる。
好ましくは、封入剤は、医学的に容認できるポリマーおよび良好なフィルム形成要素である。また、封入剤のガラス転移温度(Tg)は、好ましくは室温より高い。
第2のイオン塩
第2のイオン塩は、「不干渉性」または「非反応性」である。これは、第2のイオン塩が組成物中の他の成分のいずれとも非反応性であり、組成物の機能を干渉しないことを意味する。すなわち、所望される場合、早期硬化の誘発または硬化の不足のいずれかによって、第2のイオン塩が硬化性樹脂系を干渉するべきではない。例えば、第2のイオン塩は、イオンレドックス重合系を干渉(早期重合を誘発するかまたは所望の重合を防止するかのいずれか)するべきではなく、また第2のイオン塩は、存在する場合、酸官能性成分と望ましくない反応をするべきではない。
本発明の第2のイオン塩として不適切な干渉塩の例としては、金属塩、例えば、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硝酸バリウム、硝酸カルシウム、硝酸マグネシウムおよびフルオロホウ酸カルシウムのような酸反応性塩;アルミニウム、鉄およびスズの塩;光開始剤系と関連して使用される塩、およびそれ自体が還元剤または酸化剤である塩、例えば、ナトリウムベンゼンスルフィナートが挙げられる。
第2のイオン塩としては、式NR4 +(式中、各Rは、独立して、Hまたは(C1〜C4)アルキル基である)の1以上のアンモニウムイオン、I群イオン、II群イオンまたはそれらの混合物が挙げられる。本明細書で使用される場合、イオン成分は、水中でイオンを放出するものである。好ましくは、第2のイオン塩としては、Ia群イオン(リチウム、ナトリウム、カリウムまたはセシウム)が挙げられる。特に好ましい実施形態に関して、第2のイオン塩のカチオンは、イオンレドックス重合系のカチオンと同一である。
上記カチオンの1以上と組み合わせることができる適切なアニオンとしては、例えば、スルフェート、硝酸、ハライド、カルボネート、テトラフルオロボレートおよびホスフェートが挙げられる。また第2のイオン塩としては、硫酸水素、リン酸水素、重炭酸およびリン酸二水素を含有するイオン塩としての水素原子が挙げられる。
好ましくは、第2のイオン塩は、室温で少なくとも約2重量%、より好ましくは少なくとも約5重量%の水溶解度を有する。
好ましい第2のイオン塩の例としては、硫酸ナトリウムおよび硫酸カリウム、硫酸水素ナトリウムおよび硫酸水素カリウム、リン酸ナトリウムおよびリン酸カリウム、リン酸水素二ナトリウムおよびリン酸水素二カリウム、ならびにリン酸二水素ナトリウムおよびリン酸二水素カリウムが挙げられる。より好ましい第2のイオン塩の例としては、硫酸カリウムおよびリン酸二水素カリウムが挙げられる。
2以上の第2のイオン塩のいずれの適合可能な組み合わせも、本発明において使用することができる。例えば、本発明の組成物は、硫酸カリウムとリン酸二水素カリウムとの組み合わせを含むことができる。
好ましくは、第2のイオン塩は、硬化性組成物成分の総重量(水を含む)を基準として、少なくとも約0.02重量%、より好ましくは少なくとも約0.1重量%の量で存在する。好ましくは、第2のイオン塩は、硬化性組成物成分の総重量(水を含む)を基準として、約20重量%以下、より好ましくは約5重量%以下の量で存在する。
光開始剤
光開始剤を硬化性組成物に添加することもできるが、要求されない。光開始剤は、適切な波長および強度の光への暴露時にエチレン系不飽和成分のフリーラジカル架橋を促進することができる。貯蔵および典型的な歯科条件下での使用を可能にするために、十分な貯蔵安定性と望ましくない着色がないことも好ましい。可視光光開始剤が好ましい。光開始剤は、好ましくは樹脂系と混和性であり、そしてより好ましくは水溶性または水混和性である。極性基を有する光開始剤は、通常、十分な程度の水溶解度または水混和度を有する。しばしば光開始剤を単独で使用することができるが、典型的には、適切な供与体化合物または適切な促進剤(例えば、アミン、ペルオキシド、リン化合物、ケトンおよびアルファ−ジケトン化合物)と組み合わせて使用される。
適切な可視光誘発および紫外光誘発開始剤は、当業者に周知である。好ましい可視光誘発開始剤としては、カンファーキノン、ジアリールヨードニウム単塩または金属錯体塩、発色団置換ハロメチル−s−トリアジンおよびハロメチルオキサジアゾールが挙げられる。特に好ましい可視光誘発光開始剤としては、カンファーキノンのようなアルファ−ジケトン、およびジフェニルヨードニウムクロリド、ブロミド、ヨージドまたはヘキサフルオロホスフェートのようなジアリールヨードニウム塩の組み合わせが挙げられる。好ましい紫外光誘発重合開始剤としては、場合により重合性であるアミンが挙げられる。
利用される場合、光開始剤は、所望の光重合速度を提供するために十分な量で存在するべきである。この量は、部分的に、光源、輻射エネルギーに暴露される組成物の層の厚さ、および光開始剤の吸光係数次第である。
好ましくは、混合されたが未硬化である本発明の光硬化性組成物は、(混合されたが未硬化である)硬化性組成物の総重量(水を含む)を基準として、少なくとも約0.01重量%、より好ましくは少なくとも約0.1重量%を含む。好ましくは、混合されたが未硬化である本発明の光硬化性組成物は、(混合されたが未硬化である)硬化性組成物の総重量(水を含む)を基準として、約5重量%以下、より好ましくは約2重量%以下を含む。

本発明の組成物は水を含有する。水は、蒸留水、脱イオン水または水道水であり得る。一般的に、脱イオン水が好ましい。
水の量は、適切な取扱いおよび混合特性を提供し、かつ特に充填剤−酸反応においてイオン輸送を可能にするために十分でなければならない。好ましくは、水は、組成物を形成するために使用される成分の総重量の少なくとも約2重量%、より好ましくは少なくとも約5重量%を表す。好ましくは、水は、組成物を形成するために使用される成分の総重量の約90重量%以下、より好ましくは約80重量%以下を表す。
任意の添加剤
場合により、硬化性組成物は、水以外に溶媒(例えば、アルコール)または希釈剤を含有してもよい。所望であれば、本発明の硬化性組成物は、顔料、抑制剤、促進剤、粘度調整剤、界面活性剤および当業者に明白である他の成分のようなアジュバントを含有することができる。
組成物の調製および使用
本発明の組成物は、凝固反応間および組成物が硬化された後の両方で、硬化性組成物の特性の適切なバランスを提供するように調整される。これらの特性としては、硬化性組成物の成分の貯蔵安定性に加えて、硬化された組成物の色安定性、毒性および反応時間(「スナップセット」)が挙げられる。例えば、硬化性組成物は、好ましくは、歯科用途に関して、約2分以下のスナップセットを有するべきである。組成物の総凝固時間(すなわち、口腔内と類似の湿度および温度条件下で、液体またはペースト状態から固体材料へと硬化性樹脂を硬化する時間)は、好ましくは約6分未満であり、より好ましくは約4分未満である。
2部粉末/液体、ペースト/液体およびペースト/ペースト系を含む様々な形態で、本発明の硬化性組成物を供給することができる。それぞれが粉末、液体、ゲルまたはペーストの形態であるマルチパートの組み合わせ(すなわち、2部以上の組み合わせ)を利用する他の形態も可能である。マルチパート系において、1部は典型的に還元剤を含有し、そして他の部は典型的に酸化剤を含有する。従って、重合性還元剤が系の1部に存在する場合、酸化剤は典型的に系のもう1つの部に存在する。しかしながら、マイクロカプセル化技術の使用により、重合性還元剤と酸化剤とを系の同一部に組み合わせることができる。
硬化性組成物の成分をキットに含ませることができる。ここでは、下記の通り、それらが必要とされるまで成分の貯蔵が可能であるように、組成物の内容物を包装する。
歯科用組成物として使用する場合、従来の技術を使用して、硬化性組成物の成分を混合して臨床的に適用することができる。硬化光は要求されない(組成物中に光開始剤が含まれない限り)。硬組織の前処理を要求せずに、組成物は、象牙質および/またはエナメル質に対して非常に良好な接着性を提供することができる。あるいは、硬化性組成物を使用する歯の組織上に、プライマー層を使用することができる。組成物は、非常に良好な長期フッ化物放出を提供することもできる。従って、本発明の組成物は、光または他の外部硬化エネルギーを適用しないで大量に硬化可能で、前処理を要求せず、改良された曲げ強さを含む改良された物理特性を有し、そして抗う食効果のための高いフッ化物放出を有するガラスイオノマーセメントを提供し得る。
本発明の組成物は、充填されていてもまたは未充填であってもよい多種多様な歯科用材料としての使用に関して、特に良好に適切である。軽く充填された複合材(組成物の総重量を基準として約25重量%以下の充填剤)または歯に隣接して分配された(すなわち、歯と一時的または永久的結合または接触するように歯科用材料を配置した)後に硬化される未充填組成物であるシーラントまたは接着剤において、それらを使用することができる。典型的に充填された組成物であるセメント(好ましくは、約25重量%より多い充填剤および約60重量%以下の充填剤を含有する)において、それらを使用することができる。充填材料のような、歯に隣接して分配された後に重合される複合材である修復剤においても、それらを使用することができる。歯に隣接して分配される前に、最終用途(例えば、クラウン、ブリッジ、ベニヤ、インレー、オンレー等)のために形成され重合される複合材である補綴物においても、それらを使用することができる。歯科医または他の使用者は、かかる予備成形物品を、特別に適合された形状へと研磨するか、または別の方法で成形することができる。
従来の光硬化性セメントの硬化を達成することが困難である臨床用途において、組成物は特に有用性を有する。かかる用途としては、これらに限定されないが、深部修復、大型クラウン形成、歯内治療修復、歯科矯正ブラケット(例えば、ペースト部分をブラケットに予め適用することができ、そしてその後で液体部分を歯の上にブラッシングすることができるプレコートブラケットを含む)、バンド、バッカル管および他のデバイスの取り付け、金属クラウンまたは他の光不浸透性補綴デバイスの歯へのリューティング、ならびに口内の到達不能領域での他の修復用途が挙げられる。
好ましい実施形態に関して、FASガラスと酸性ポリマーとの間のイオン硬化反応と、別のレドックス硬化暗反応との組み合わせは、完全な均一硬化および良好な臨床特性の保持を容易にする。従って、本発明の組成物は、一般的な修復材として良好な有望性を示す。
以下の実施例によって、本発明の目的および利点を更に説明するが、これらの実施例に記載された特定の材料およびそれらの量、ならびに他の条件および詳細については、本発明を過度に制限するように解釈されるべきではない。他に特記されない限り、全ての部およびパーセントは重量基準によるものであり、そして全ての水は脱イオン水である。
Figure 2005524682
試験方法
貯蔵安定性:ペースト試料(酸化剤成分含有)を37℃および45℃(70%相対湿度)で貯蔵し、そして、対応するペースト(還元剤成分含有)と組み合わせてゲル化する(すなわち、硬化する)それらの能力に関して3日間毎日、次いで毎週評価した。それが未硬化ペースト形態のままであり、かつペースト試料を対応するペーストと混合した時に硬化組成物が形成される場合、ペースト試料を安定であると決定した。ペースト試料が安定なままである各温度における日数を報告した。
圧縮強さ(CS):混合されたセメント試料を、4mm内径を有するガラス管中に最初に注入して、圧縮強さを評価した。シリコーンプラグで、ガラス管の末端に栓をした。充填された管を、37℃および90%より高い相対湿度(RH)のチャンバー中に置き、5分間0.275メガパスカル(MPa)圧力を受けさせ、1時間静置させた。次に、硬化試料を37℃の水中に1日置いて、次いで長さ8mmに切断した。1ミリメートル/分(mm/分)のクロスヘッド速度で操作されたインストロン(INSTRON)汎用試験機(マサチューセッツ州カントンのインストロン・コーポレイション(Instron Corp.,Canton,MA))を使用して、ISO標準7489に従って、圧縮強さを決定した。
直径引張強さ(DTS):上記CS手順を使用するが、長さ2mmに切断された試料を使用して、直径引張強さを測定した。
象牙質接着性(DA):象牙質の前処理をいずれも使用しないことを除き(特許文献7)に記載の手順に従って、象牙質接着性を測定した。
エナメル質接着性(EA):(特許文献7)に記載の手順に従って、エナメル質接着性を測定した。
作業時間:以下の手順に従って、混合されたペースト−ペーストセメントを凝固させるための作業時間を測定した。使用前に、一定温度および湿度の室内(22℃および50%RH)に道具およびペーストを貯蔵し、そして同一室内で手順を実行した。選択された量のAおよびBペーストをパッドの上で25秒(sec)間、スパチュラにより混合し、得られた混合組成物試料を8cm×10cmプラスチックブロックの半円筒形トラフ部分(長さ8cm、幅1cmおよび深さ3mm)に移した。時間1:00分で、30秒毎にトラフを横切ってボールポイント(直径1mm)溝メーカーを使用して垂直溝を作成し;2:00分で、15秒毎に溝を作成し;そして作業時間の終了付近では、10秒毎に溝を作成した。セメント試料の塊が溝メーカーと一緒に移動した時に、作業時間の終了を決定した。2回または3回の測定の平均として、作業時間を報告した。
凝固時間:以下の手順に従って、硬化性ペースト−ペースト試料が、ペースト状態から固体材料へと硬化するための凝固時間を測定した。一定温度および湿度の室内(22℃および50%RH)で、1gの各ペーストAおよびBを25秒間強力に撹拌した。次いで、中心を通って長方形の穴(長さ10mm、幅8mmおよび深さ5mm)を有する立方体アルミニウム型に、混合されたペースト材料を完全に充填した。次いで、充填された型を、アルミニウムパッドを被覆するポリエステルフィルム上に1つの充填末端(底部末端)があるように置いた。(最初の混合時間から)45秒後、もう1つのポリエステルフィルムを型の上部充填末端上に置き、そして400gの標準分銅をフィルム上部に置いた。時間90秒で、分銅を取り外し、そして挟まれた試料構造を95%RHおよび37℃湿度チャンバーに移した。120秒で、上部ポリエステルフィルムを取り外し、そして一端で平先を有する円筒形「ニードル」からなり、ハンドル末端で材料の400gブロックと連結するインテンダーデバイスにより、硬化ペースト材料の上面を手動でくぼませた。ニードル末端がフィルム被覆アルミニウムパッドに当たらなくなるまで、10〜15秒毎に試験試料にくぼませた。混合開始から、低部プレートへのニードルの最後の接触までの経過時間を凝固時間として定義した。2回または3回の測定の平均として、凝固時間を報告した。
実施例1−第1のペースト組成物および安定性評価
この実施例の目的は、酸化剤としての過硫酸カリウム(KPS)、様々なレベルの水、ならびに潜在的な安定化剤としての様々なレベルの他のカリウム塩、すなわち、硫酸カリウム(KS)およびリン酸二水素カリウム(KDHP)を含有する様々な第1のペースト組成物の貯蔵安定性を評価することである。表1に記載される通りに成分を組み合わせることにより(重量%で示されている)、7つの第1のペースト組成物(A1からA7として文字Aとともに示される)を調製した。本明細書に記載の貯蔵安定性試験法に従ってペーストを老化させ、そして結果を表1の下部に含めた。
Figure 2005524682
表1のデーターから、(1)KSの添加により、「低い」量(約7%)の水を含有する第1のペースト試料の貯蔵安定性は著しく増加したこと(ペーストA2とペーストA1を比較せよ);(2)同様量のKSの添加により、「高い」量(約11%)の水を含有する第1のペースト試料の貯蔵安定性はほんのわずかのみ増加したこと(ペーストA4とペーストA3を比較せよ);(3)より高レベルの混合されたKDHPおよびKS塩の添加により、「高い」量(約11%)の水を含有する第1のペースト試料の貯蔵安定性は著しく増加したこと(ペーストA5と、ペーストA3およびペーストA4を比較せよ);および(4)CsSの添加により、酸化剤としてCsPSを含有する第1のペースト試料の貯蔵安定性は著しく増加したこと(ペーストA6とペーストA7を比較せよ)を結論付けることができる。
実施例2−第2のペースト組成物およびペースト−ペースト硬化の評価
この実施例の目的は、実施例1の第1のペースト(酸化剤成分含有)と、還元剤成分を含有する対応する第2のペーストとを組み合わせることにより調製されたセメントの硬化速度を評価することである。表2に記載される通りに成分を組み合わせることにより(重量%で示されている)、2つの第2のペースト組成物(B1およびB2として文字Bとともに示される)を調製した。
Figure 2005524682
2.3gの新しく調製された第1のペーストと1.0gの新しく調製された第2のペーストとを25秒間撹拌することにより、セメントを調製した。本明細書に記載の試験方法に従って、得られた材料を、圧縮強さ(Compressive Strength)(DS)、直径引張強さ(DTS)、象牙質接着性(DA)、エナメル質接着性(EA)、作業時間および硬化時間に関して評価した。結果を表3に報告する。
Figure 2005524682
表3の結果から、添加された塩により、硬化時間または得られたセメントの物理特性が損なわれないということを結論付けることができる。
本明細書に引用された特許、特許文献および刊行物の全開示は、それぞれが個々に組み入れられるかのように、そのまま完全に参照により組み入れられる。本発明への様々な修正および変更は、本発明の範囲および精神から逸脱することなく、当業者に明白であろう。本明細書に明らかにされた実例となる実施形態および実施例によって本発明が過度に制限されるように意図されないこと、および次の通り本明細書で明らかにされた請求の範囲によってのみ制限されるように意図される本発明の範囲の実例としてのみ、かかる実施例および実施形態が提供されることは理解されるべきである。

Claims (51)

  1. エチレン系不飽和成分を含む硬化性樹脂系と、
    水と、
    イオンレドックス重合系と、
    I群イオン、II群イオン、式NR4 +(式中、各Rは、Hまたは(C1〜C4)アルキル基である)のアンモニウムイオンおよびそれらの混合物よりなる群から選択されるカチオンを含む、第2のイオン塩と、
    を含む硬化性医用組成物。
  2. 接着剤である、請求項1に記載の硬化性医用組成物。
  3. 前記接着剤が約25重量%以下の充填剤を含む、請求項2に記載の硬化性医用組成物。
  4. シーラントである、請求項1に記載の硬化性医用組成物。
  5. 前記第2のイオン塩がIa群イオンを含む、請求項1に記載の硬化性医用組成物。
  6. 前記イオンレドックス重合系がイオン酸化剤を含む、請求項1に記載の硬化性医用組成物。
  7. 前記イオンレドックス重合系がイオン還元剤を含む、請求項1に記載の硬化性医用組成物。
  8. 前記イオンレドックス重合系が、重合性または非重合性還元剤を含む、請求項1に記載の硬化性医用組成物。
  9. 前記硬化性樹脂系が酸官能性成分を更に含む、請求項1に記載の硬化性医用組成物。
  10. 光開始剤を更に含む、請求項1に記載の硬化性医用組成物。
  11. エチレン系不飽和成分を含む硬化性樹脂系と、
    水と、
    充填剤と、
    イオンレドックス重合系と、
    I群イオン、II群イオン、式NR4 +(式中、各Rは、Hまたは(C1〜C4)アルキル基である)のアンモニウムイオンおよびそれらの混合物よりなる群から選択されるカチオンを含む、第2のイオン塩と、
    を含む硬化性医用組成物。
  12. 前記第2のイオン塩がIa群イオンを含む、請求項11に記載の硬化性医用組成物。
  13. 前記イオンレドックス重合系が、重合性または非重合性還元剤を含む、請求項11に記載の硬化性医用組成物。
  14. 前記イオンレドックス重合系がイオン酸化剤を含む、請求項11に記載の硬化性医用組成物。
  15. 前記イオンレドックス重合系が、尿素またはチオ尿素含有還元剤を含む、請求項11に記載の硬化性医用組成物。
  16. 前記還元剤が非重合性である、請求項15に記載の硬化性医用組成物。
  17. 前記還元剤が、1−エチル−2−チオ尿素、テトラエチルチオ尿素、テトラメチルチオ尿素、1,1−ジブチルチオ尿素、1,3−ジブチルチオ尿素およびそれらの混合物よりなる群から選択される、請求項16に記載の硬化性医用組成物。
  18. 前記イオンレドックス重合系が重合性還元剤を含む、請求項11に記載の硬化性医用組成物。
  19. 前記重合性還元剤が、尿素またはチオ尿素官能基を含む、請求項18に記載の硬化性医用組成物。
  20. 前記重合性還元剤が、5−アクリルオキシアルキルバルビツール酸、5−アリル5−イソプロピルバルビツール酸、5−エチル5−クロチルバルビツール酸、(メタ)アクリルオキシアルキルチオ尿素、1−アリルチオ尿素、1,1−ジアリルチオ尿素、1,3−ジアリルチオ尿素、1−アリル−3−(2−ヒドロキシエチル)−2−チオ尿素、1−アリル−3−メチルチオ尿素およびそれらの混合物よりなる群から選択される、請求項19に記載の硬化性医用組成物。
  21. 前記イオンレドックス重合系が、重合性または非重合性である第2の還元剤を更に含む、請求項19に記載の硬化性医用組成物。
  22. 前記硬化性樹脂系が酸官能性成分を更に含む、請求項11に記載の硬化性医用組成物。
  23. 前記酸官能性成分が、アルケン酸のホモポリマーまたはコポリマーを含む、請求項22に記載の硬化性医用組成物。
  24. 細分された酸反応性充填剤を更に含む、請求項22に記載の硬化性医用組成物。
  25. 前記酸官能性成分およびエチレン系不飽和成分が同一成分である、請求項22に記載の硬化性医用組成物。
  26. 前記酸官能性成分およびエチレン系不飽和成分が、グリセロールホスフェートモノメタクリレート、グリセロールホスフェートジメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレートホスフェート、クエン酸ジまたはトリメタクリレート、ポリ(メタ)アクリル化オリゴマレイン酸、ポリ(メタ)アクリル化ポリマレイン酸、ポリ(メタ)アクリル化ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル化ポリカルボキシル−ポリリン酸、ポリ(メタ)アクリル化ポリクロロリン酸、ポリ(メタ)アクリル化ポリスルホネート、ポリ(メタ)アクリル化ポリホウ酸およびそれらの混合物よりなる群から選択されるα,β−不飽和酸性化合物を含む、請求項25に記載の硬化性医用組成物。
  27. 前記エチレン系不飽和成分が、アクリレート、メタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、ウレタンアクリレート、ウレタンメタクリレートおよびそれらの混合物よりなる群から選択される、請求項11に記載の硬化性医用組成物。
  28. 前記エチレン系不飽和成分が、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、グリセロールモノ−またはジ−メタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ビスGMA、エトキシル化ビスフェノールAジアクリレート、エトキシル化ビスフェノールAジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ウレタンメタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、メチレンビス−アクリルアミド、メチレンビス−メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、ジアセトンメタクリルアミドおよびそれらの混合物よりなる群から選択される、請求項27に記載の硬化性医用組成物。
  29. 前記イオンレドックス系が、過硫酸、過硫酸塩、ペルオキシド、ヒドロペルオキシド、遷移金属塩、過ホウ酸、過ホウ酸塩、過マンガン酸、過マンガン酸塩、過リン酸、過リン酸塩およびそれらの混合物よりなる群から選択される酸化剤を含む、請求項11に記載の硬化性医用組成物。
  30. 光開始剤を更に含む、請求項11に記載の硬化性医用組成物。
  31. 歯科用シーラント、歯科用接着剤、歯科用セメント、歯科用修復材または歯科用補綴物である、請求項11に記載の硬化性医用組成物。
  32. エチレン系不飽和成分および酸官能性成分を含む硬化性樹脂系と、
    水と、
    酸反応性充填剤と、
    イオン酸化剤を含むイオンレドックス重合系と、
    I群イオン、II群イオン、式NR4 +(式中、各Rは、Hまたは(C1〜C4)アルキル基である)のアンモニウムイオンおよびそれらの混合物よりなる群から選択されるカチオンを含む、第2のイオン塩と、
    を含む硬化性歯科用組成物。
  33. 歯科用シーラント、歯科用接着剤、歯科用セメント、歯科用修復材または歯科用補綴物である、請求項32に記載の硬化性歯科用組成物。
  34. エチレン系不飽和成分を含む硬化性樹脂系と、
    水と、
    イオン酸化剤、尿素またはチオ尿素官能基を含む還元剤を含むイオンレドックス重合系と、
    I群イオン、II群イオン、式NR4 +(式中、各Rは、Hまたは(C1〜C4)アルキル基である)のアンモニウムイオンおよびそれらの混合物よりなる群から選択されるカチオンを含む、第2のイオン塩と、
    を含む硬化性歯科用組成物。
  35. 前記硬化性樹脂系が酸官能性成分を更に含む、請求項34に記載の硬化性歯科用組成物。
  36. 酸反応性充填剤を更に含む、請求項35に記載の硬化性歯科用組成物。
  37. 歯科用シーラント、歯科用接着剤、歯科用セメント、歯科用修復材または歯科用補綴物である、請求項34に記載の硬化性歯科用組成物。
  38. 前記還元剤が重合性または非重合性である、請求項34に記載の硬化性歯科用組成物。
  39. 医用組成物形成用キットであって、その内容物が集合的に
    エチレン系不飽和成分を含む硬化性樹脂系と、
    水と、
    イオンレドックス重合系と、
    I群イオン、II群イオン、式NR4 +(式中、各Rは、Hまたは(C1〜C4)アルキル基である)のアンモニウムイオンおよびそれらの混合物よりなる群から選択されるカチオンを含む、第2のイオン塩と、
    を含む1以上の容器を含むキット。
  40. 充填剤を更に含む、請求項39に記載のキット。
  41. 前記医用組成物が、歯科用シーラント、歯科用接着剤、歯科用セメント、歯科用修復材または歯科用補綴物である、請求項39に記載のキット。
  42. 歯科用組成物形成用キットであって、その内容物が集合的に
    エチレン系不飽和成分および酸官能性成分を含む硬化性樹脂系と、
    水と、
    酸反応性充填剤と、
    イオン酸化剤を含むイオンレドックス重合系と、
    I群イオン、II群イオン、式NR4 +(式中、各Rは、Hまたは(C1〜C4)アルキル基である)のアンモニウムイオンおよびそれらの混合物よりなる群から選択されるカチオンを含む、第2のイオン塩と、
    を含む1以上の容器を含むキット。
  43. 前記歯科用組成物が、歯科用シーラント、歯科用接着剤、歯科用セメント、歯科用修復材または歯科用補綴物である、請求項42に記載のキット。
  44. 歯科用組成物形成用キットであって、その内容物が集合的に
    エチレン系不飽和成分を含む硬化性樹脂系と、
    水と、
    イオン酸化剤、尿素またはチオ尿素官能基を含む還元剤を含むイオンレドックス重合系と、
    I群イオン、II群イオン、式NR4 +(式中、各Rは、Hまたは(C1〜C4)アルキル基である)のアンモニウムイオンおよびそれらの混合物よりなる群から選択されるカチオンを含む、第2のイオン塩と、
    を含む1以上の容器を含むキット。
  45. 前記歯科用組成物が、歯科用シーラント、歯科用接着剤、歯科用セメント、歯科用修復材または歯科用補綴物である、請求項44に記載のキット。
  46. 硬化性医用組成物の製造方法であって、
    エチレン系不飽和成分を含む硬化性樹脂系を提供する工程と、
    水を提供する工程と、
    イオンレドックス重合系を提供する工程と、
    I群イオン、II群イオン、式NR4 +(式中、各Rは、Hまたは(C1〜C4)アルキル基である)のアンモニウムイオンおよびそれらの混合物よりなる群から選択されるカチオンを含む、第2のイオン塩を提供する工程と、
    前記樹脂系と、前記水と、前記イオンレドックス重合系と、前記第2のイオン塩とを混合して、前記組成物を形成する工程と、
    を含む方法。
  47. 充填剤を提供する工程と、前記充填剤を前記樹脂系と、前記水と、前記イオンレドックス重合系と、前記第2のイオン塩と混合して、前記組成物を形成する工程と、を更に含む、請求項46に記載の方法。
  48. 歯科用物品を歯または骨に接着させる方法であって、
    エチレン系不飽和成分を含む硬化性樹脂系と、
    水と、
    イオンレドックス重合系と、
    I群イオン、II群イオン、式NR4 +(式中、各Rは、Hまたは(C1〜C4)アルキル基である)のアンモニウムイオンおよびそれらの混合物よりなる群から選択されるカチオンを含む、第2のイオン塩と、
    を含む硬化性組成物を提供する工程と、
    前記硬化性組成物を使用して、前記歯科用物品を前記歯または骨に接着させる工程と、
    を含む方法。
  49. 歯科用物品を歯または骨にセメント接着させる方法であって、
    エチレン系不飽和成分を含む硬化性樹脂系と、
    水と、
    充填剤と、
    イオンレドックス重合系と、
    I群イオン、II群イオン、式NR4 +(式中、各Rは、Hまたは(C1〜C4)アルキル基である)のアンモニウムイオンおよびそれらの混合物よりなる群から選択されるカチオンを含む、第2のイオン塩と、
    を含む硬化性組成物を提供する工程と、
    前記硬化性組成物を使用して、前記歯科用物品を前記歯または骨にセメント接着させる工程と、
    を含む方法。
  50. 歯科用物品を歯または骨にセメント接着させる方法であって、
    歯科用物品を提供する工程と、
    エチレン系不飽和成分を含む硬化性樹脂系と、
    水と、
    イオン酸化剤、尿素またはチオ尿素官能基を含む還元剤を含むイオンレドックス重合系と、
    I群イオン、II群イオン、式NR4 +(式中、各Rは、Hまたは(C1〜C4)アルキル基である)のアンモニウムイオンおよびそれらの混合物よりなる群から選択されるカチオンを含む、第2のイオン塩と、
    を含む硬化性組成物を提供する工程と、
    前記硬化性組成物を使用して、前記歯科用物品を前記歯または骨にセメント接着させる工程と、
    を含む方法。
  51. 歯の充填方法であって、
    エチレン系不飽和成分を含む硬化性樹脂系と、
    水と、
    イオン酸化剤、尿素またはチオ尿素官能基を含む還元剤を含むイオンレドックス重合系と、
    I群イオン、II群イオン、式NR4 +(式中、各Rは、Hまたは(C1〜C4)アルキル基である)のアンモニウムイオンおよびそれらの混合物よりなる群から選択されるカチオンを含む、第2のイオン塩と、
    を含む硬化性組成物を提供する工程と、
    前記硬化性組成物を前記歯に適用する工程と、
    を含む方法。
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