JP2005521326A - 受動相互変調混信制御回路 - Google Patents

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ドナルド エル. ランヨン、
ジェームズ クローフォード カーソン、
ビッサー エヌ. ディミトロヴ、
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Abstract

受動相互変調混信制御回路は、所定の長さの分布素子及び伝送媒体のインピーダンス・セグメントから構築される。分布素子は、寸法、長さ及び分布素子の位置を選択することによって所望の周波数応答を有するように調整ができる受動回路を作成するため、抵抗のような通常の個別素子と接続することができる。すなわち、完全なPIM干渉制御回路は、一般には、個別及び分布素子から構築され、伝送媒体の連続延長を介してアナログ電磁エネルギを伝道する伝送媒体へ直接接続される。このように、PIM混信制御回路は、PIM混信の発信源、例えばアンテナの電力分割器の非常に近くに設置することができる。理由があってこの場所に位置する場合、PIM回路は、相互変調混信が受信機の電子回路に入る前に、発信源で直ちに制御する。

Description

関連出願の相互参照
本願は、本願出願人による米国特許仮出願第60/365,399号「無線アプリケーション用PIM低減ネットワーク」(出願日:2002年3月18日)に対して優先権を主張する。
技術分野
本発明は、通信システムに関し、特に、複数の通信周波数を用いる無線、携帯電話、衛星、その他のデータ通信システム等の広範な通信システムに用いられる受動相互変調(PIM)混信制御回路に関する。
背景技術
相互変調(IM)積は、2つ以上の周波数を用いて通信信号を送受信するたびに発生する。一般に、相互変調積は、搬送周波数に関連する高調波の線形結合からなる。発生した相互変調積が近傍で動作している受信器の通過帯域内にあり、その積が通信システムの性能を低下させ得る信号振幅を有する場合、相互変調は混信の問題となる。受動構造や受動装置と高周波(RF)信号パワーとの相互作用から生じた相互変調積は、受動相互変調、すなわち、「PIM」として知られている。一般に、PIMは、有効な高周波信号パワーが、アンテナを用いる放射手段による信号送信に適したレベルのときの問題にすぎない。PIMによって発生した積は、高周波の直接路内の材料、構造、装置、素子、または、強い高周波電界エネルギを受けた物体に関連すると考えられる。
電流と電圧が高周波伝送路のある地点または領域で直線的に比例していない場合、信号の非線形歪みが生じる。高周波伝送路は、高周波エネルギが流れる明らかな直接経路であり、多くの場合、高周波エネルギが流れるように設けられた経路であり得る。また、高周波伝送路は、高周波システムの高周波装置や高周波素子の内部および/または外部に近接する物体および構造との結合を含み得る。これらの非線形性は高調波積を発生させる可能性があり、一般に、これらの高調波積は結合し、基本搬送信号の高調波周波数の線形結合で生じる相互変調積を発生させるおそれがある。高調波積は、基本搬送信号周波数の整数倍数である周波数値で発生する。高調波積は、搬送信号周波数の奇数倍数および偶数倍数の両方の周波数値で発生し得る。相互変調積は、基本波積の周波数値と高調波積の周波数値との線形結合である周波数値で発生する点で、高調波積とは異なる。相互変調積は、複数の信号から発生するという性質上、「混合積」とも呼ばれる。いかなる材料、構造、装置でも、その非線形挙動の程度は高周波信号振幅に依存し、一般に、非線形性は印加高周波電界や信号振幅に伴って増加し得る。相互変調積の発生は、多数の寄与パラメータの特に複合的な結果であると考えられる。
このような非線形性は、高周波伝送路内の特定の材料、その他の略線形材料の結合の製造に起因する微細構造、腐食、材料同士の物理的接触の不完全さ、その他の多くの手段から生じる可能性がある。一般に、アンテナの放射による信号送信に適した大きな信号振幅を持つ複数の通信信号に対応している電磁伝送システムの設計上、公知の非線形高周波信号特性を有する材料の使用は避けられている。非線形高周波信号特性を有する公知の材料として、一般的な種類の導体、半導体、誘電体等があるが、これらに限定されるわけではない。混信源としての積の影響を受けやすい通信システムにおいてPIMの発生を制御するには、まず、材料の選択、製造工程、組み立て法、組み立て工程等の機器設計から始まり、耐用期間中の機器の保守に関連する細部にまで及ぶ場合がある。受動相互変調の発生を制御するために用いられる設計法の一例として、Johnsonによる米国特許第5,757,246号には、高周波エネルギが流れる接合部を構成する2つの導体間に絶縁性誘電シートを用い、そのシートを設けないとPIMを発生させるおそれがある直接接触を回避する、PIM発生の抑制方法および装置が記載されている。
現在、PIM制御の商業的に実施可能な用途は、相互変調積により高レベルの混信が生じるシステムにおける高周波パワーの所定範囲のパラメータに限定される。すなわち、現在、高周波システムにおけるPIM混信低減技術の実用可能な用途は、通信システムの動作パラメータおよび経済的実用性によって限定される。しかしながら、PIM混信制御技術の費用効率を高めると、商業的に実施可能な用途の範囲が広がる。例えば、PIM混信を低減させると、PIM混信により現在得られるよりも、高レベルの高周波送信信号パワー、増加した高周波搬送周波数、低レベルの検出可能な高周波受信信号パワーを用いるように既存のシステムを改良する商業的に実施可能な選択肢が広がる。一般に、PIM混信低減技術の費用効率を高めると、多くの場合、ホスト通信システムは、PIM混信低減技術を用いない場合よりも、高い送信パワーレベル、多数かつ広範囲の信号搬送波、低レベルの受信パワーを用いることができる。従って、広範な通信システムおよび用途の場合、より効果的かつより安価なPIM混信低減技術を活用することができる。
受動装置に起因するレベルは通信システムのスプリアス放射の範囲を下回ることから、一般に、PIM積のレベルは、米国連邦通信委員会(FCC)等の機関によって規制されない。しかしながら、一般に、PIM積のレベルは、通信サービスの質や量を低下させたり場合によっては限定したりするおそれがある混信源を制御する機器メーカや通信サービス機関にとって重要な問題である。さらに、現在、PIM混信に関する問題は、高周波信号の送信と、高周波信号の送信に関連する信号振幅が小さい高周波信号の受信とを行う複信方式の機器やサービスを用いる技術に集中している。
それにもかかわらず、一般に、PIM混信低減技術は、著しいPIM混信が発生するシステム等の広範な用途に適用することができる。特に、アナログ信号伝搬に対応している物理伝送媒体や物理伝送路における非線形高周波信号特性は、搬送信号のある程度のPIM歪みを発生させる。このような非線形信号特性は小さいが、伝送媒体の結合部や異なる2つの伝送媒体のインタフェース等で必ず発生する。
例えば、通常の受動アンテナは、その入力コネクタや高周波インタフェース、パワー分割器、放射素子、その他のすべての高周波伝送路接続素子と共に、同一のアンテナや近接するアンテナを高周波信号の受信に用いる場合に混信源になり得るある程度のPIM積を発生させるおそれがある。通常、PIM積は低レベルの信号歪みとして認識されるが、システムやこの具体例にあるようなアンテナによって発生した雑音源や混信源として見なされる場合がある。これは、いずれかの種類の物理媒体を介して複数の信号を送信する際に自然に生じる副次的結果であり、それは、本来、媒体が伝達エネルギの伝達および処理を行うときに低レベルのPIM積を発生させる。多くの中低出力通信システムでは、システムの障害を無視することができ、PIM積による混信は許容レベルで発生する。これは、この場合の混信は振幅が十分に小さかったり受信信号路から十分に分離されていたりするので、性能を大して低下させないからである。しかしながら、多くの高出力通信システムでは、システムの受信帯域で生じるPIM混信が著しいことがあるので、このようなPIM混信は、特定の周波数範囲内の混信を制御するための分析および技術、好ましくは、この範囲内の混信の低減や除去を行うための分析および技術をさらに実施することを正当化する。
特に、PIM混信は、同じシステムの動作受信帯域内で発生するとき、2つ以上の高出力送信周波数を用いるシステムにおいて問題を引き起こすほど大きい場合がある。例えば、通常の通信システムは、周波数分割多元接続(FDMA)を用いるシステムにおいてチャネルと呼ばれる2つの高出力送信周波数帯域および2つの受信周波数帯域を用いる場合がある。同様の方式を周波数分割二重通信(FDD)システムと呼ぶこともある。これらのシステムにおいて、受信帯域内で発生する、送信周波数によって生じるPIMによる混信は、通信システムの大きな障害になり得る。従って、通信システムの受信信号路内で発生するPIM混信や、通信システムの受信信号路以外の場所で発生して受信帯域内の送信周波数を持つ受信信号路に入るPIM混信を抑制する方法およびシステムを開発するために多大な努力がなされてきた。
固体電力増幅器(SSPA)等の元々非線形である能動装置において、高調波と相互変調の発生を抑制するために、抑制回路、フィードバック法、フィードフォワード法が開発されてきた。このような手法および回路を適用して、規定動作範囲内にあり、かつ、特定の動作特性を持つ、非線形装置の有効性能特性を効果的に「線形化」する。一般に、これらの回路自体として、能動装置、アナログ回路等がある。また、解決策として、基本搬送周波数値の1つ以上の高調波周波数値で高周波信号の生成および注入を行い、増幅器の非線形信号歪みに起因する成分信号を含む出力信号部分の干渉や打ち消しを行うように注入信号の振幅および位相を制御する方法も知られている。しかしながら、これらの手法や方法の一部および全部は、能動回路および電力をさらに用いることに依拠する。
本発明は、1つ以上の相互変調積や相互変調信号が発生し、動作受信帯域内の受信器に入る可能性が生じた後、その相互変調積や相互変調信号を除去するという一般的な問題を解決する。従来、この問題を解決することは技術的に難しく費用がかかると考えられ、また、多くの場合、従来の方法がこの問題を十分に解決したとは考えられなかった。従って、相互変調積が受信器に入る前に相互変調積の制御および/または抑制を行う方法を見出し、受動回路を用いてこの目的を達成することは、有利である。従って、相互変調混信の制御方法およびシステムを改良する必要がある。さらに、通信システムの受信帯域内で発生する相互変調混信を満足の行く設計基準にまで低減させる、好ましくは、除去することができる受動相互変調混信制御回路が必要である。さらに、効果的、かつ、経済性の観点から見て実際的な受動相互変調混信制御回路および方法が必要である。
発明の概要
本発明は、受動相互変調(PIM)混信制御回路における上記必要に応じる。この回路は、混信の原因となる、受動的に発生する相互変調積を効果的に低減させる。この回路自体は受動素子から構成することができるので、ホスト通信システムに大きなPIM源が新たに導入されることなく、アンテナ構造近傍やその内部等の混信源の非常に近くに回路を配置することができる。その結果、受動PIM混信制御回路は、固体電力増幅器等の能動装置の高調波特性および相互変調特性を向上させる公知の技術や方法より、構成が簡単で、効果的で、効果的に配置され、構成が経済的であることが多い。送信搬送周波数の倍数である高調波を1つ以上含む帯域(バンド)外対象周波数を直接制御することによって、通信システムの受信帯域等の所望の帯域内で発生する相互変調混信を間接的に抑制するように、受動PIM制御回路を設計するのが有利である。例えば、送信搬送周波数の帯域外(すなわち、受信帯域外の周波数)第2高調波を制御することは、通常、動作受信帯域内の所望の受信信号を大幅に減衰させることなく、受信帯域内で発生する相互変調積の信号振幅を抑制するのに効果的である。
概略的に説明すると、本発明は、少なくとも2つのアナログ送信周波数と少なくとも1つの受信周波数帯域を伝達する伝送媒体を備える通信システムに設けられたり用いられたりするPIM制御回路として実施することができる。また、本発明は、受信周波数帯域内で発生する送信周波数に関連する相互変調混信を制御するように構成することができる。通常、PIM制御回路は、所望の周波数応答を有する回路に電気的に接続される、伝送媒体の所定の長さおよび所定のインピーダンスを有する部分からなる複数の分布素子を備える。従って、従来の抵抗器、コンデンサ、インダクタ等のディスクリート電気素子や集中電気素子を回路に設け、所望の周波数応答を有するようにPIM制御回路を設計するのを助けることができる。特に、抵抗素子を多くのPIM制御回路構成に設けるのが好ましい。
通常、PIM制御回路は、動作周波数帯域の送信搬送周波数の倍数である高調波を1つ以上含む帯域外対象周波数を直接制御することによって帯域内相互変調混信を間接的に制御するように構成される。さらに、伝送媒体によって複数のアンテナ素子に伝達される送信周波数を方向付けるアンテナのパワー分割器を支持する基板上にPIM制御回路を設置することが有利である。例えば、伝送媒体はマイクロストリップでもよく、また、分布素子は、所望のインピーダンスおよび所望の位相特性を示すように選択された幅および長さの導体を有するマイクロストリップの部分から構成されてもよい。
さらに、PIM制御回路は、通信システムの伝送路媒体の連続延長によって通信システムに直接接続することができる。一般に、このような相互接続法は、PIM制御回路と通信システム間の接続のインピーダンスを最小限に抑え、異なる種類の伝送媒体の接合部等に新たなPIM源が導入されるのを防ぐ。一方、特定の場合には、他の相互接続法が望ましいことがある。例えば、モジュールPIM制御回路は、マイクロストリップ伝送媒体と、同じマイクロストリップ伝送媒体の所定の幅および所定の長さからなる分布素子とから構成してもよい。また、モジュールPIM回路は両端にマイクロストリップと同軸ケーブルの接合部を設け、回路と同軸ケーブルの接続を容易にすることもできる。このような回路の容易な設置の利点は、接合部で新たなPIMが発生することより勝るので、多くの用途にとって経済的な代替法を提供することができる。さらに、このようなモジュール装置である他の同様のPIM制御回路は、抵抗器、コンデンサ、インダクタ等のディスクリート素子を1つ以上備えてもよい。特に、抵抗素子を多くの回路構成に設け、送信搬送周波数の倍数である高調波を1つ以上含む帯域外対象周波数のパワーの一部または全部を吸収することが好ましい。
しかしながら、本発明のPIM制御回路はマイクロストリップ媒体の分布素子に限定されるわけではなく、一般に、適当な種類の分布素子から構成してもよい。例えば、分布素子は、マイクロストリップ、エア誘電マイクロストリップ、ストリップ線路、同軸ケーブル、方形軸ケーブル、導波路、1つ以上の誘電体の有無に関わらず他の適当な伝送媒体から構成してもよい。このPIM制御回路は、抵抗器、コンデンサ、インダクタ等のディスクリート電気素子を1つ以上備えてもよい。低周波の場合、例えば、約700MHz未満の場合、分布素子と集中素子を組み合わせたものを用いるか、場合によっては、インダクタ、コンデンサ、抵抗器等の集中素子のみを用いて、PIM制御回路を実現することが有利である。代替例の場合、または、従来の分散電気素子と共に用いる場合、PIM制御回路は、表面積や体積全体に分散した抵抗体、例えば、抵抗膜やばらの高周波吸収材料のブロックからなる分散抵抗素子を備えることができる。
PIM制御回路は、分流構成、ダイプレクサ構成、多脚分流構成、2方向に対応する背合わせ分流構成、2方向に対応する背合わせダイプレクサ構成、所望の目的に効果的な他の構成等、多くの構成で実施することができる。このような選択肢の範囲によって、回路設計者は、一般の物理的、動作的、経済的な制約を考慮して、特定の構成のPIM低減に必要な高調波信号制御量を効果的に選択することができる。
本発明は、少なくとも2つの送信搬送周波数と1つの受信周波数を伝達する伝送媒体と、複数のアンテナ素子を伝送媒体に接続するパワー分割器とを備えるアンテナシステムで実施することもできる。このアンテナシステムもPIM制御回路を備え、PIM制御回路はアンテナの伝送媒体に接続され、送信周波数の倍数である1つ以上の高調波等の帯域外対象周波数を直接制御することによって、受信周波数帯域内で発生する送信周波数に関連する帯域内相互変調混信を間接的に制御するように構成されている。PIM制御回路は、所望の周波数応答を有する回路に電気的に接続される、伝送媒体の所定の長さおよび所定のインピーダンスを有する部分からなる複数の分布素子を備えることができる。上記のように、伝送媒体によって複数のアンテナ素子に伝達される送信周波数を方向付けるアンテナのパワー分割器を構成する導体を支持する誘電基板上にPIM制御回路を設置することが有利である。
本発明は、通信システムのPIM制御回路の設計方法として実施することもできる。通信システムの場合、少なくとも2つの送信搬送周波数と1つの受信周波数帯域を識別する。受信帯域内で発生する送信搬送周波数に関連する帯域内相互変調周波数も識別する。次に、動作受信帯域外で発生する相互変調周波数の帯域外主成分を識別し、帯域外高調波信号を直接制御することによって帯域内相互変調信号を間接的に制御するように、PIM制御回路を設計する。通常、PIM制御回路は、所望の周波数応答を有する回路に電気的に接続される、伝送媒体の所定の長さおよび所定のインピーダンスを有する部分からなる分布素子を備え、また、1つ以上の分布素子を備えてもよい。
本発明は、複数の送信周波数の送信高周波パワーを供給し、受信周波数帯域の受信高周波パワーを受信する伝送媒体を備えるアンテナシステムの改良として実施することもできる。この場合、改良は、伝送媒体の連続延長によって伝送媒体に直接接続されたPIM制御回路を含むことができる。また、また、回路は伝送媒体の部分からなる分布素子を備えることができる。受信帯域内で発生する相互変調混信の低減を行うため、受信帯域外で発生する送信周波数の倍数である1つ以上の高調波に対応する周波数を制御するように、回路を構成することが好ましい。
さらに、本発明は通信システムに限定される必要はない。例えば、本発明は、伝送媒体の部分からなる分布素子を備える受動混信抑制回路として実施してもよい。通常、この回路は、所望の帯域外で発生する混信周波数の識別された対象成分を直接抑制することによって、所望の帯域内で発生する混信周波数を間接的に抑制するように構成されている。通常、混信周波数は、複数の送信周波数に起因する相互変調混信を含み、対象成分は、送信周波数の倍数である高調波を1つ以上含む。特に、伝送媒体の部分からなる分布素子を備え、通信システムの伝送媒体の連続延長によって伝送媒体に直接接続された受動混信抑制回路は、本発明を実施する好適な形態である。しかしながら、いったん本発明の設計法を理解すると、特定の用途に適した他の設計目的を達成することができる。
上記に鑑みて、本発明は、従来の相互変調混信低減システムの欠点を回避することが明らかである。相互変調混信を受動的に抑制することによって上記効果が得られる具体的な技術および構造は、以下の実施形態の詳細な説明、添付図面、特許請求の範囲から明らかであろう。
発明の実施の形態
簡単に説明すると、本発明は、伝送媒体の所定の長さおよび所定のインピーダンスを有する部分からなる分布素子から構成された受動相互変調(PIM)混信制御回路において実施することができる。多くの場合、分布素子を、抵抗器、コンデンサ、インダクタ等の従来のディスクリート素子と組み合わせて受動回路を構成し、この受動回路は、分布素子の幅、長さ、位置を選択することによって所望の周波数応答を有するように調整することができる。さらに、完全なPIM混信制御回路は、通常、ディスクリート素子と分布素子とを組み合わせたものから構成され、また、通常、伝送媒体の連続延長によって高周波電磁エネルギを伝達する伝送媒体に直接接続されているか、または、伝送媒体内部に直接接続されている。このため、PIM混信制御回路を、高周波入力接続やアンテナアレイのパワー分割器等のPIM混信源に対して物理的に非常に近くに配置すると共に、PIM混信源に直接接続することができる。このようにPIM回路を効果的に配置・接続した場合、PIM回路は、相互変調混信が受信器の電子機器に入る前に、混信源近傍の相互変調混信を制御する。
本願発明者らが認識しているように、相互変調の発生および制御に実際に用いられている根本原則を説明することによって、PIM混信制御回路の設計法の更なる考察を容易にすることができる。基本的な現象を十分に理解することによって、広範なPIM回路設計およびPIM回路設計法が直接的かつ間接的に得られる。本願発明者らの知る限り、伝送媒体の所定の長さおよび所定のインピーダンスを有する部分からなる分布素子、時として分布素子と、抵抗器、コンデンサ、インダクタ等のディスクリート素子との組み合わせ、を用いて、PIM抑制を行うために本願発明者らが開発した種類の回路設計について、その試みや完成は本発明以前に一切なされなかったはずである。このため、この種の回路設計は全く新しい種類の回路であると共に、この回路設計のPIM混信低減への適用はこの有望な新しい技術を実施する最初の有用な方法であると思われる。
この技術の一適用例として、周波数分割多元接続(FDMA)通信システムの動作帯域は送信周波数帯域を含み、受信周波数帯域を分離することができる。また、通信システムは送受信動作が相補的に行われるように複信方式でもよく、動作帯域内の特定のサブバンドの役割は、通信リンクのどの部分で機能動作が行われるかによって左右される場合がある。例えば、米国パーソナル通信サービス(PCS)の基地局(BS)の認可送信帯域は1930から1990MHz、BS認可受信帯域は1850から1910MHzである。移動体の機能帯域は相補的であり、1850から1910MHzの帯域は送信帯域、1930から1990MHzの帯域は受信帯域である。リピータシステムが相補的に動作する部分の両方を1箇所に備えてもよいことは、当業者には理解できる。
動作帯域は、送信機能および/または受信機能に用いられる動作帯域のサブバンド部分によって規定することができ、これらのサブバンド部分は、通常、「帯域内」と呼ばれるのに対して、これらのサブバンド部分内に含まれない周波数は、通常、「帯域外」と呼ばれる。すなわち、帯域外周波数値は、一般に、通信システムの動作周波数帯域外の周波数を指す。例えば、ある場所、局、装置で送信機能動作を行う搬送周波数は1組の帯域内周波数を規定し、同様に、受信機能動作を行う周波数は1組の帯域内周波数として規定することができる。搬送周波数の高調波から直接帯域内混信が発生しないように、受信帯域の周波数範囲を送信周波数帯域の下限の2倍の周波数より低く設定することが知られており、これによって、搬送周波数の整数倍の高調波のすべてが帯域外で発生する。しかしながら、著しいレベルのPIM混信がまだ帯域内で発生することがある。本発明のPIM制御回路およびその設計法を用いて、この問題に対処することができる。
相互変調混信の基礎になる根本原則をさらに調べると、電磁エネルギが、基本搬送周波数の倍数である1つ以上の高調波で混信を発生させるという現象を示すことが明らかになる。さらに、高調波内の振幅およびそれに対応するエネルギは、一般に、高調波の次数が大きくなるにつれて、小さくなる傾向がある。このため、通常、第2高調波(すなわち、搬送周波数の2倍)が最大高調波となり、この次に、第3高調波、第4高調波等が続く。例えば、スペクトル全体にわたり偶数高調波が奇数高調波より著しく高い(または低い)といった異常が生じるおそれがあるが、高調波の次数が大きくなるにつれてエネルギが小さくなるという一般的傾向は、概して、高調波歪みの固有特性である。また、複数の周波数に含まれる高調波が他の結合で発生する可能性があり、これによって、該周波数に含まれる高調波と基本周波数との線形結合で相互変調混信周波数が発生することが判明した。例えば、2つの搬送周波数を示すfおよびfを有するシステムには、通常、搬送周波数および次の線形結合相互変調周波数の単一高調波が共に存在する。
2f+f;2f−f;3f+f;3f−f;3f+2f;3f−2f;等
2f+f;2f−f;3f+f;3f−f;3f+2f;3f−2f;等
これらの高調波周波数および相互変調積周波数内において、上記のように、通常、第2高調波成分(すなわち、2f、2f)はパワーおよび信号振幅が最大である。さらに、第2高調波成分を含む高調波の特定の線形結合がシステムの動作受信帯域内で生じる可能性がある。すなわち、多くの場合、相互変調周波数、2f−fおよび2f−f、は受信帯域内で発生する可能性が最も高い混信源である。もちろん、帯域内で発生する実際の相互変調周波数はシステムによって異なり、特定のシステムの送受信動作帯域を分析することによって明らかにすることができる。
帯域内の相互変調混信を抑制しようとすると問題が生じる。定義上当然、混信周波数は動作受信帯域内に存在するからである。すなわち、システム設計者が抑制したい混信周波数は、設計者が抑制を望んでいない信号と同じチャネル、すなわち、受信帯域内で発生する。従って、帯域内混信を減衰させるいかなる制御回路やフィルタも、受信帯域の所望の信号に影響、大抵の場合は悪影響、を必ず及ぼす。
本発明の技術の開発者らが見出した解決法では、帯域内相互変調周波数が、一次成分として、通常、基本搬送周波数の帯域外高調波を1つ以上含むことを識別する。すなわち、2f−f2、2f−fのような破壊混信を発生させる帯域内相互変調周波数は、振幅とおそらく、本実施例の場合は2fと2fとなる、帯域外一次高調波成分の位相とを制御することによって、効果的に抑制することができる。これらの周波数を「PIM対象周波数」と呼ぶ。これらの周波数を識別すると、所望の帯域内信号の受信に悪影響を及ぼさずに混信PIMを最小限に抑えるようにこれらの帯域外高調波を直接制御するようにPIM混信制御回路を設計することができるからである。いったん帯域内混信が受信器や他の電子機器に入ってから帯域内混信を抑制するように帯域内フィルタリングを行う試みよりも、上記のような混信低減法の方が多くの利点があることは、当業者には理解できる。
数学的観点から、相互変調は、システムの非線形素子において、素子を介して送信される基本波および高調波の和周波数および差周波数に対応する周波数を有する信号の積である。高周波エネルギの導体に2つ以上の周波数の高周波信号が同時に含まれるときは常に、相互変調が発生する。複数の周波数が各高周波装置に含まれる場合、各装置はある程度の相互変調積を発生させる。これらの積がシステム内で混信を発生させるかどうかは、積の信号振幅の大きさ、積の周波数、受信通過帯域の特性、相互変調積の発生源からの受信信号路の分離等、いくつかの要因に左右される。
通信システムは、システム内のある地点からの周波数の送信(Tx)帯域のサブバンドと、移動体通信システムの基地局(BS)等の同じ地点からの周波数の受信(Rx)帯域のサブバンドとから構成される動作帯域を有することができる。従来から、別個の送信帯域および受信帯域を有するシステムは周波数分割二重通信(FDD)式システムと呼ばれている。システム内の別の地点、例えば、携帯電話や移動通信サービス加入者は、互いに動作が逆のBSの送信サブバンドおよび受信サブバンドをそれぞれ有し、BSと通信することができる。一例として、米国のPCSシステムは、BSの送信帯域に1930から1990MHz、BSの受信帯域に1850から1910MHzの周波数の割当が認可されたFDD式システムである。相互変調積はシステムの受信帯域内の混信源であると共に、別の動作帯域を有する他のシステムの混信源でもあり得る。一般に、PIM積の発生は、比較的高出力の信号を有する通信システム内、例えば、移動体通信システムの基地局内の地点でより重要になる。
従来、時分割を用いて送信と受信を分割することによって同一周波数帯域内で送受信機能を行う通信システムは、時分割二重通信(TDD)システムと呼ばれている。PIMによる自己混信はかなり大幅に低減されるが、TDDシステムは、異なる周波数帯域で動作する他の通信システムに対して混信源としてPIMを発生させることがある。
システムの素子における相互変調混信の簡単な多項式近似は、電流と電圧(i−v)の下記関係式によって根本原則を説明することができる。
i=gν+gν+gν+gν+gν
また、送信周波数帯域の複合搬送信号は次の式によって与えられる。
ν(t)=Acos(ωt)+Acos(ωt)+Acos(ωt)+・・・+Acos(ωt)
式中、ω=2πfであり、fはヘルツで周波数を示す。入力電圧が単一周波数波形の場合、出力電流波形においてその周波数の高調波しか明らかにならない。しかしながら、入力信号が少なくとも2つの搬送周波数からなる場合、出力波形は、搬送周波数の高調波だけでなく、搬送周波数とその高調波との結合による積も含む。例えば、搬送周波数が2つの場合の相互変調積は、f=±nf+mfにより与えられる非負周波数で発生し、相互変調積の次数Oは(n+m)として与えられる(n、mは正の整数値)。無線PCSサービス等の場合、送信周波数帯域は受信周波数帯域より高い。さらに、相互変調積周波数(すなわち、
=2f−f,2f−fおよび3f−2f,3f−2fおよび4f−3f
の奇数次数値は、搬送波の分離の定数倍数の場合(例えば、Δf=f−f、ここで、f>f)、2つの周波数(f)のうち低い方より小さいか、または、2つの周波数(f)のうち高い方より大きい。
例えば、搬送波が1940MHz(PCSのA帯域認可)および1980MHz(PCSのC帯域認可)のBS送信周波数の場合、BS送信周波数未満で発生する上記奇数次相互変調積周波数は下記式より与えられる。
=2f−f=1900(MHz)(PCSのC帯域受信周波数)
=3f−2f=1860(MHz)(PCSのA帯域受信周波数)
=4f−3f=1820(MHz)(すべてのPCS認可帯域未満)
相互変調積の大きさによっては、A受信帯域およびC受信帯域は共に低下する可能性がある。
多項式近似を最大3次項まで用いると、下記式の3次相互変調積が得られる。
(3/4)g cos(2ω−ω
(3/4)g cos(2ω−ω
多項式係数をさらに用いると、3次相互変調積がさらに得られる。しかしながら、これらの積は全て多項式係数のが小さくなるにつれて漸次的に小さくなる。しかしながら、支配的な相互変調付近の受動ネットワークを用いて高調波応答を制御することが、相互変調積の信号振幅に対して有益な効果があるということが判明した。3次積の場合、2次高調波積(2ω)で動作する吸収フィルタが、3次相互変調積(2ω−2ω、2ω−ω)の信号振幅を小さくすることができることが分かった。このように確認された利益をもたらすのに用いられている実際の機構を確実に確認することはできないが、これらのネットワークは、吸収、反射相殺、または、これらの方法を組み合わせたものによって高調波応答を修正し、相互変調源近傍の正味の高調波項の大きさおよび位相を効果的に制御することによって動作すると考えられる。このような3次効果の相殺や最小化が可能な本願に受動手段を用いる制御について、その構成および試験を行った。
より高次の積(上記の3次以外)が混信項の場合、同様の高調波制御を適用して、許容設計基準に合うように所望の帯域の相互変調項を制御すると共に効果的に除去することができる。通常、本発明の制御機構は受動的であり、ネットワークを含む。これらのネットワークは、所望の周波数応答を有する回路を構成する所望の長さおよび所望のインピーダンスを有するように選択された伝送媒体の分散部分からなる分布素子を備え、また、支配的な相互変調源近傍に導入されている。通常、これらの回路は、送信搬送周波数の倍数である高調波を1つ以上含む帯域外対象周波数のパワーの一部または全部を吸収する抵抗素子を1つ以上備え、また、抵抗器、コンデンサ、インダクタ等のディスクリート電気素子や「集中」電気素子を1つ以上備えてもよい。通常、これらの回路は、通信システムの伝送媒体の連続延長によってホスト通信システムに直接接続され、低インピーダンス接続を行い、新たなPIM源がシステムに導入されるのを防ぐ。
ここで図面に移って、図1Aから1Cは、PIM制御回路を通常の通信システムに相互接続することができる異なる3つの物理的位置を示す。尚、各図中、同様の参照符号は同様の構成要素を示す。特に、多くの用途において、PIM制御回路を通信システムの伝送路媒体の連続延長によって通信システムに直接接続することは有利であると考えられる。例えば、この相互接続法によって、PIM回路をホストアンテナのPC基板上に直接搭載、または、PIM回路をPC基板に隣接して配置することができ、また、アンテナのマイクロストリップをPIM制御回路内へ連続延長することによって、PIM回路をアンテナのマイクロストリップ伝送媒体に接続することができる。一般に、このような直接相互接続法は、PIM制御回路と通信システム間の接続のインピーダンスを最小限に抑え、システム内、例えば、異なる種類の伝送媒体の接合部内に新たなPIM源が導入されるのを防ぐ。
しかしながら、PIM制御回路を通信システムに接続するには他の相互接続法が望ましい場合がある。例えば、モジュールPIM回路は、マイクロストリップ伝送媒体と、同じマイクロストリップ伝送媒体の所定の幅および所定の長さからなる分布素子とから構成してもよい。回路をモジュール式かつ着脱自在にするために、回路は両端にマイクロストリップと同軸ケーブルの接合部を設け、回路と同軸ケーブルの接続を容易にすることができる。このような回路のモジュール構成および容易な設置の利点は、接合部における新たなPIMの発生を勝ることから、多くの用途にとって費用効率的な代替法を提供することができる。相互接続の他の代替法は、設計目的、コストの制限、固定高周波接地の有用性等の実用性、メンテナンスアクセスの必要性、雨除けや避雷等の必要性によって、特定の用途にとって明らかになりうる。以上を考慮して、図1Aから1Cは、様々な用途にとって、但し、必ずしも全てではないが、有利になる可能性が高い3つの相互接続位置を示す。
図1Aは、同軸ケーブルや他の適当な媒体等の伝送媒体14に通信信号を注入し、伝送媒体14から通信信号を受信するシグナルジェネレーター(受信器)12を備える通信システム10の機能ブロック図である。伝送媒体14は、順方向に伝搬する通信信号を接合部15を介してアンテナ16に順次供給し、アンテナ16はこの信号を同報通信する。例えば、接合部15は、同軸ケーブル伝送媒体14とアンテナ16のマイクロストリップ伝送媒体との同軸・マイクロストリップ接合部でもよい。また、受信信号はシステム内を逆方向にも伝搬する。例として、通信信号は、上記のように、結合して受動的に生じる相互変調(PIM)積を発生させる少なくとも2つの搬送周波数を含む。通常、伝送媒体14は、少なくとも1つの周波数チャネルとも呼ばれる受信帯域内の受信通信信号を伝達する。
PIM積が受信帯域内の周波数で発生するとき、PIM積は大きな通信混信源になり得る。この種の混信は「帯域内」PIMと呼ばれる。帯域内PIMの除去や低減を行うため、通信システム10は、許容設計基準にまで帯域内PIMを大幅に低減することを目的としてPIMを制御するように設計された受動PIM制御回路18を備える。すなわち、帯域内PIMは、通常、受信帯域外で発生する高調波主成分を含む相互変調積を含む。従って、この成分は帯域内PIMの「帯域外」主成分と呼ばれ、通常、送信搬送周波数の高調波に起因する。
上記のように、多くの場合、送信搬送周波数の第2高調波は、帯域内PIM混信の帯域外主成分として識別される。従って、PIM制御回路18は、帯域内PIMの帯域外高調波主成分を直接的に低減させることによって帯域内PIMを間接的に低減させるように設計されている。より具体的に、例えば、抵抗器を介して該周波数成分を接地接続して該周波数成分の全部または一部を吸収することによって、該周波数成分を低減させる方法もしくは、該周波数成分を低減させる。第2の方法は、順方向に伝搬する高調波成分とほぼ同じ振幅および逆の位相を有するように反射高調波成分を制御して該周波数成分を打ち消すことによって、該周波数成分を低減させる方法を用いて、帯域内PIMの帯域外高調波主成分を低減させるようにPIM制御回路18を設計してもよい。これらの2つのPIM制御法は、それぞれ、吸収PIM制御、反射PIM制御と呼ばれる。吸収PIM制御、反射PIM制御、または、これらの方法を組み合わせたものを用いるように、PIM制御回路を設計してもよい。
通常の高周波の用途の場合、伝送媒体14は同軸ケーブルであり、アンテナ16はマイクロストリップ伝送媒体を備え、送信通信信号を複数のアンテナ素子に送出するパワー分割器を実現する。この種の用途の場合、PIM制御回路18は、図1Aに示すように、同軸・マイクロストリップ接合部15のアンテナ側に配置することができる。特に、PIM制御回路18は、アンテナ16と同じPC基板上に構成され、マイクロストリップ伝送媒体の連続延長によってアンテナのマイクロストリップ伝送媒体に接続され、所望の周波数応答を有する回路に電気的に接続されたマイクロストリップ伝送媒体の所定の長さおよび所定のインピーダンスを有する部分からなる分布素子を1つ以上備えることができる。このように実現されたPIM制御回路は、現地試験において、帯域内PIMを大幅に低減させた。図28A、28BおよびPIM制御回路の実際の現地試験結果の添付文を参照のこと。
一方、PIM制御回路は、他の広範な構成や位置においても実現することができる。例えば、PIM制御回路は、アンテナ自体を支持するPC基板ではなく、補助PC基板やドーターPC基板上に設置してもよい。さらに、伝送媒体14は、別の種類の伝送媒体、例えば、エア誘電マイクロストリップ、ストリップ線路、同軸ケーブル、方形軸ケーブル、導波路、1つ以上の誘電体の有無に関わらず他の適当な伝送媒体でもよい。同様に、PIM制御回路18の分布素子は、これらの他の種類の伝送媒体の所定の長さおよび所定のインピーダンスを有する部分から構成されてもよい。さらに、PIM制御回路18は、分布素子の他に、抵抗器、コンデンサ、インダクタ等のディスクリート素子を備えてもよい。アンテナの新しい用途の場合、図9A、9Bおよび図10A、10Bに示すような基板上に実装されたPIM回路は、帯域内PIM低減において優れた性能を示すように設計され、また、最も経済的な実現方法であると考えられる。この理由の一部として、PIM制御回路の接地としてアンテナの接地面を用いることによってPIM制御回路を固体接地することが考えられる。
一方、他の種類の用途には他の種類のPIM制御回路が有利な場合がある。例えば、代替法として、図1Bに示すように、PIM制御回路18’を接合部15の伝送路側に設置してもよい。この場合、PIM制御回路18’の分布素子は、同軸ケーブルや他の種類の伝送媒体の所定の長さおよび所定のインピーダンスを有する部分から構成されてもよい。また、PIM制御回路18’は、マイクロストリップ伝送媒体とマイクロストリップ伝送媒体からなる分布素子とを用いて構成され、両端に同軸・マイクロストリップ接合部を設けてもよい。この種の「パッチイン」基板は、伝送媒体14に沿ってどこに設置してもよい。例えば、図1Cは、シグナルジェネレーター12近傍に設置したPIM制御回路18”を示し、この場合も、固定接地を用いることができ、代替法として、一部の用途に便利な位置にPIM制御回路18”を設置することができる。さらに、同軸・マイクロストリップ接合部等の入出力接合部を含む「パッチイン」基板は、いずれの種類の伝送媒体からも構成される分布素子を備えることができる。これはこの基板が、伝送媒体14に沿ってどこにでも簡単に接合するからである。従って、この種のPIM制御回路は、ホストアンテナの伝送媒体、シグナルジェネレーター、受信器の修正や接合を行う必要がなく、どんな種類の既存の通信システムに対しても拡張モジュールとして機能することができる。従って、これは、PIM混信制御回路を設けるように多くの既存の通信システムを拡張するための好適な方法である。
図2は、本発明の実施形態を実施するPIM制御回路を設計・実現するルーチン20を示す論理流れ図である。ステップ22で、回路設計者は通信システムの送信搬送周波数を識別する。この情報から、設計者はシステム内に存在する可能性が最も高い高調波を判定し、この判定結果から相互変調積である可能性が高いものを判定する。次に、ステップ22に続くステップ24で、回路設計者は帯域内相互変調積を識別する。すなわち、回路設計者は、通信システムの受信帯域の周波数でどの相互変調積候補が発生するかを識別する。帯域内相互変調積を識別した後、ステップ24に続くステップ26で、回路設計者はPIM対象周波数を識別するが、これらの周波数は、通常、帯域内相互変調積の帯域外高調波主成分である。例えば、PIM対象周波数は、搬送周波数のうちの1つの第2高調波であることが多い。特に、PIM対象周波数2fは、通常、帯域内相互変調積2f−fに対応し、PIM対象周波数2fは、通常、帯域内相互変調積2f−fに対応するが、これらの帯域内相互変調積は、通信システムの受信帯域内で発生するときに最大の相互変調積であることが多い。
PIM対象周波数を識別した後、ステップ26に続くステップ28で、回路設計者は、PIM対象周波数を直接制御するPIM制御回路を設計する。尚、PIM制御回路は、この直接制御によって、所望の帯域内信号の減衰やその他の歪みを発生させることなく、帯域内PIM積を間接的に制御する。上記のように、通信用の所望の帯域内信号の大幅な減衰や歪みを発生させずにPIM対象周波数を大幅に低減させるように、PIM制御回路を設計することができる。これはPIM対象周波数が、定義上当然、受信帯域外で発生するからである。さらに、吸収制御法、反射制御法、または、これらの方法を組み合わせたものを用いて、逆方向に伝搬してシグナルジェネレーターに戻ったり、アンテナ内を順方向に伝搬したり、双方向に伝搬したりする正味のPIM対象周波数信号を効果的に抑制するように、PIM制御回路を設計してもよい。すなわち、このPIM制御回路は、PIM対象周波数の順方向、逆方向、双方向の抑制を行うことができる。
所望のPIM制御回路を設計した後、ステップ28に続くステップ30で、回路設計者は、必要に応じて、所望の種類の基板、伝送媒体、分布素子、ディスクリート素子を用いてPIM制御回路を構成する。特に、PIM制御回路は、通常、伝送媒体の所定の長さおよび所定のインピーダンスを有する部分からなる分布素子を少なくとも1つ備え、また、必要に応じて、抵抗器、コンデンサ、インダクタ等のディスクリート素子を1つ以上備えることができる。さらに、PIM制御回路は、アンテナの伝送媒体の連続延長によって対象アンテナの伝送媒体に直接接続されていることが多いが、必ずしもこれに限定されない。通常、このように構成されたPIM制御回路が確実に所望の周波数応答を示すように試験を行うのは当然である。
所望のPIM制御回路の構成および試験を行った後、ステップ30に続くステップ32で、PIM制御回路を備える通信システムやアンテナを常法によって実現すると共に動作させる。PIM制御回路は設計上受動的なので、故障したり校正を必要としたりする能動素子を備えず、電源を作動させる必要がない。さらに、PIM制御回路の多くは可変素子を備えない。しかしながら、可変長分布素子等の可変素子を1つ以上備えるようにPIM制御回路を設計することができる。例えば、可変長分布素子を「トロンボーン」型可変長分布素子として実現してもよいし、その類似型でもよい。また、可変抵抗器(例えば、ポテンショメータ)、コンデンサ、インダクタをPIM制御回路に組み込み、現場の回路の微調整を可能にしてもよい。例えば、抵抗膜を用いて分散抵抗素子を構成し、この素子を固定長構成や可変長構成で実現することができる。
図3から8は高レベルPIM制御回路構成を示す機能ブロック図であり、図11Aから28Aは特定の構成に接続された具体的な回路素子を備える具体的な回路構成例の模式図を示す。図11Bから28Bは、図11Aから28Aに示す具体的なPIM制御回路に対応する周波数応答曲線を示す。一般に、各PIM制御回路は、所望のインピーダンスおよび所望の位相特性を有するように幅および長さが選択された、伝送媒体の所定の長さおよび所定のインピーダンスを有する部分として実現される分布素子を少なくとも1つ備える素子を相互接続により組み合わせたものを備える。通常、この種の分布素子のいくつかは回路構成に相互接続され、この回路構成は、抵抗器、コンデンサ、インダクタ等のディスクリート電気素子や「集中」電気素子を1つ以上備えてもよい。特に、抵抗素子(抵抗膜状またはブロック状のディスクリート抵抗器でも分散抵抗素子でもよい)をPIM制御回路構成に設け、PIM対象周波数エネルギの一部または全部を吸収するのが好ましい。
さらに、吸収PIM制御法および反射PIM制御法の両方を実施するように、PIM回路を設計してもよい。さらに、低周波の用途の場合、例えば、約700MHz未満の用途の場合、PIM制御回路をディスクリート素子のみ(すなわち、分布素子無し)で構成するのが望ましい場合がある。しかしながら、大抵の高周波の用途の場合、PIM制御回路に分布素子を1つ以上設けることによって、回路の性能を向上させ、また、回路設計者が所望の周波数応答を有するように回路を正確に設計することができると考えられる。分布素子の長さおよびインピーダンスを正確に制御することができるため、分布素子内を伝搬する既知の波長を有する既知の信号の位相特性を正確に制御することができるので、このような設計の融通性が得られる。
図3は、PIM制御回路35を備える通信システムの機能ブロック図であり、通信システムの伝送媒体と接地との間に接続された分流PIM制御回路36を含む。この通信システムは、ポート1、2の2つポートによって表され、これらのポートは、順方向に(図3では、左から右へ)エネルギを伝搬している伝送媒体によって接続されている。送信信号は、「帯域A」、「帯域B」の2つの帯域で発生する。この例では、帯域Aは少なくとも2つの送信搬送周波数を示し、これらの周波数は、設計者が減衰せずに伝搬することを望む順方向送信周波数である。帯域Bは送信搬送周波数の第2高調波等のPIM対象周波数を示し、設計者は、帯域Aの所望の信号の送信や受信帯域の受信信号に悪影響を及ぼすことなく、順方向および逆方向にこれらの周波数の一部または全部を減衰させることを望む。
図3は吸収PIM制御法も示し、この方法では、分流脚36を下向きに指す矢印が示しように、帯域BのPIM対象周波数の一部を接地に接続する。さらに、反射PIM制御法は、逆方向(ポート2からポート1に向かって右から左の方向を指す、「帯域B」と標記された矢印が示す方向)に伝搬する帯域Bの反射成分によって示される。上記のように、反射PIM相殺は、反射して逆方向に伝搬するPIM対象周波数信号の振幅と位相を調整することによって、順方向に伝搬するPIM対象周波数信号を相殺する。正確に整合した分流PIM制御回路、例えば、図3に示す回路36は、これらのPIM制御法のいずれか一方または両方を実施するように設計することができると考えられる。
図4は、分流PIM制御回路36Aから36Nによって示す多脚分流PIM制御回路を備える通信システム40の機能ブロック図である。例えば、多脚分流PIM制御回路は、各PIM対象周波数を制御する別個の脚を有するように設計することができる。また、通信システム40は、分流PIM制御回路36Aから36N間の伝送媒体部分を示すインライン分布素子37A、37Bを備える。これらの伝送媒体部分は、所望の長さおよび所望のインピーダンスを有するように選択することができるので、正確には、PIM制御素子であると考えられる。最低限、回路全体が所望の周波数応答を示すように、PIM制御回路の他の素子の設計において、これらの伝送媒体部分の固有特性を考慮すべきである。図3の回路とは異なり、図4の回路の所望の結果は、基本周波数および対象高調波周波数の双方で整合入力応答を供給するように図4の回路を設計することである。
図5は、PIMダイプレクサ制御回路50を備える通信システムの機能ブロック図であり、インライン素子52および分流素子54を含む。一般に、正確に整合したダイプレクサPIM制御回路、例えば、図5に示す回路50は、分流脚54によってPIM対象周波数成分を方向付けることによって、すなわち、分流脚に示したディスクリート抵抗器によって周波数成分を吸収しさらに接地に方向付けることによって、許容設計基準にまでPIM対象周波数を効果的に吸収するように設計することができると考えられる。一方、代替法として、反射PIM制御、または、吸収PIM制御と反射PIM制御を組み合わせたものを実施するように、PIMダイプレクサ制御回路50を設計してもよい。
図6は、背合わせダイプレクサPIM制御回路60を備える通信システムの機能ブロック図であり、ノード66で互いに接続された2つのPIMダイプレクサ制御回路62、64を含む。通常、PIMダイプレクサ制御回路62、64は、互いに2方向に対応する鏡像として実現され、順方向および逆方向に同じ周波数応答をPIM制御回路60に供給する。これで、順方向および逆方向に伝搬するPIM対象周波数にPIM制御を適用するように、PIM制御回路60を設計することができる。この種の制御法は、システム内を逆方向に伝搬する著しいレベルの反射PIM対象周波数を伴う用途の場合に有利である。しかしながら、他の設計目的を達成するように他の種類の背合わせダイプレクサPIM制御回路を実現してもよい。
図7は、背合わせ多脚分流PIM制御回路70を備える通信システムの機能ブロック図であり、ノード76で互いに接続された2つのPIM分流制御回路72、74を含む。PIM分流制御回路72、74も、通常、互いに2方向に対応する鏡像として実現され、順方向および逆方向に同じ周波数応答をPIM制御回路70に供給する。このように、順方向および逆方向に同じ周波数応答を示しながら、分流回路72、74に含まれる対応する対の分流脚の異なるPIM対象周波数のPIM制御を適用するように、PIM制御回路70を設計することができる。この種の制御法も、システム内を逆方向に伝搬する著しいレベルの(この場合、複数の)反射PIM対象周波数を伴う用途の場合に有利である。しかしながら、他の設計目的を達成するように他の種類の背合わせ分流PIM制御回路を実現してもよい。
図8は、背合わせ分流/ダイプレクサPIM制御回路80を備える通信システムの機能ブロック図であり、分流PIM制御ブロックとダイプレクサPIM制御ブロックを組み合わせてより複雑な回路構成を設計する基本設計法を示す。上記の基本的な設計ブロックおよび設計法を用いて、他の多くの回路構成を設計してもよい。
図9Aは、PIM制御回路96を備えるアンテナ90の斜視図である。アンテナ90は、接地面93上に搭載された複数のアンテナ素子(この場合、10個)92Aから92Nを支持するPC基板91を備える。尚、接地面93は、通常、建物接地、タワー接地、接地スパイクシステム等の電気接地に固定接続することができるアルミニウムトレーやバックプレートである。PC基板91自体は、その下面に銅接地面を備え、厚さ0.002インチの誘電アクリル伝達接着層によって接地面93に接続され、その結果、容量接地される。この容量接地法は、本明細書中に引用される米国特許第6,067,053号に記載のPIM制御の有利な接地システムとして考えられる。アンテナ素子92Aから92NはPC基板91に搭載され、PC基板91は、高出力送信信号を分割してアンテナ素子92Aから92Nに送出するパワー分割回路94を規定するマイクロストリップ伝送媒体95を支持する。また、受信信号はパワー分割回路94内を逆方向に伝搬する。同軸ケーブル・マイクロストリップ接合部97によって、アンテナ90は同軸ケーブル伝送媒体に接続され、そこから、シグナルジェネレーターや通信システムに関連する他の機器に接続される。
PIM制御回路96はPC基板91と同様のPC基板上に形成され、上記の方法を用いて接地面93に搭載されている。すなわち、この例において、PIM制御回路96は、アンテナの接地面93上で支持されるアンテナのPC基板91に隣接して搭載された別個のドーターPC基板上に物理的に構成される。しかしながら、代替例として、アンテナ90と同じPC基板91上にPIM制御回路96を形成することができた。さらに、PIM制御回路96は、アンテナのマイクロストリップ伝送媒体の連続延長によってアンテナのマイクロストリップ伝送媒体95に直接接続される。
図9Bは、アンテナアレイ90の中央部の分解斜視図であり、PIM制御回路96とアンテナアレイ90の特定の素子をより詳細に示す。特に、アンテナ素子92によって示される各アンテナ素子は2つの別個の羽根92’、92”を備え、これらの羽根は共に二極ダイポールアンテナ素子を形成する。極性を有する1「組」の羽根は、アンテナアレイ軸に対して同様の向きの羽根からなる。各組の極性羽根は個々のパワー分割器によって供給される。具体的には、パワー分割器94Aがアンテナ素子92Aから92Nの極性羽根92’を供給し、パワー分割器94Bがアンテナ素子92Aから92Nの極性羽根92”を供給する。このため、アンテナアレイ90は、PIM回路96によって示されるPIM制御回路を2つ備える。すなわち、図9Bに示す極性羽根92’、92”によって示される各組の極性羽根に、1つのPIM制御回路が設けられる。2つのPIM制御回路は共に図9Aに示されているが、個々の極性羽根92’、92”および個々のパワー分割器94A、94Bは図9Bによく示されている。
図9Bは同軸・マイクロストリップ接合部97もより詳細に示し、接地面93の下面に取り付けられた導電外被102を含む。導電外被102は同軸ケーブルの外部シールドを接地面93に電気的に接続するのに対して、同軸ケーブルの中心導体101は、通常、マイクロストリップ接続パッド103にはんだ付けされている。このマイクロストリップ接続パッドは、所望の回路構成に接続されたマイクロストリップ伝送媒体リンクと分布素子とを備えるPIM制御回路96のマイクロストリップ伝送媒体を順次供給する。分布素子99によって示されるこれらの分布素子は、マイクロストリップ伝送媒体の所定の長さを有する部分として実現されるのが好ましい。上記のように、これらの分布素子の長さおよび幅は所望のインピーダンスおよび所望の位相特性を示すように選択され、これによって、PIM制御回路96は、回路設計者が決定した所望の周波数応答を有することができる。また、PIM制御回路96は、ディスクリート抵抗素子98によって示されるディスクリート素子も備え、この素子は従来の抵抗器として実現される。
図10Aは、回路の物理的素子を識別する参照文字を有するPIM制御回路96の斜視図である。図10Bは、回路の物理的素子に対応する概略符号を識別する同様の参照文字を有する、図10Aに示したのと同じPIM制御回路の模式図である。図示のように、PIM制御回路96の入力ポートは全体としてはんだ付けパッド103に対応し、パッド103は、マイクロストリップ伝送路A(図10Bにも示されている)の延長によってPIM回路の他の部分に接続される。この延長は2つの平行な脚に分岐し、これらの脚はマイクロストリップ伝送路Fの延長によって分離される。伝送路Fは、図10Bの「F」と標記されたボックスで表される電気インピーダンスを有する。第1の平行分岐はマイクロストリップ伝送路Bの延長を含み、伝送路Bは、図10Bの「B」と標記されたボックスで表される電気インピーダンスを有する。そして、素子Bは分布素子Eに接続される。分布素子Eは、所望のインピーダンスおよび所望の位相特性を有するように選択された長さおよび幅を有するマイクロストリップ伝送媒体の部分から構成されている。この素子は、図10Bの「E」と標記されたボックスで表される。素子Eを越えると、この脚は開回路で終わる。さらに、マイクロストリップ伝送媒体Cの分岐は、素子E、Bの接合部からディスクリート抵抗素子Dまで延長する。マイクロストリップ伝送媒体Cの分岐のインピーダンスは、図10Bの「C」と標記されたボックスで表され、抵抗器Dは、図10Bの「D」と標記された抵抗器の慣例的な記号で表される。抵抗器Dは、基板貫通接続Lによって接地面93に接続される。
第2の平行分岐は、第1の平行分岐からのマイクロストリップ伝送媒体部分Fの延長にわたって位置し、マイクロストリップ伝送媒体Gの部分を含む。伝送媒体Gは、図10Bの「G」と標記されたボックスで表される電気インピーダンスを有する。そして、素子Gは分布素子Jに接続される。分布素子Jは、所望のインピーダンスおよび所望の位相特性を有するように選択された長さおよび幅を有するマイクロストリップ伝送媒体の部分から構成されている。この素子は、図10Bの「J」と標記されたボックスで表される。素子Jを越えると、この脚は開回路で終わる。さらに、マイクロストリップ伝送媒体Hの分岐は、素子G、Jの接合部からディスクリート抵抗素子Iまで延長する。マイクロストリップ伝送媒体Hの分岐のインピーダンスは、図10Bの「H」と標記されたボックスで表され、抵抗器Iは、図10Bの「I」と標記された抵抗器の慣例的な記号で表される。抵抗器Iは、基板貫通接続Mによって接地面93に接続される。
図10A、10Bは、物理的なPIM制御回路を模式的に表す基本的な工程を示す。これと同じ工程を、図11Aから28A(模式図のみ)に示す複数のPIM制御回路例に適用した。さらに、図11Bから28Bは、それぞれ、図11Aから28Aに示す回路の周波数応答曲線を示す。これらの図面に示す用語を一貫して用いるので、1つの図面を参照して用語を説明することができ、各図面毎に繰り返す必要はない。
図11、12の回路は、短絡や開回路によって終端させた分布素子を1つ以上有する分路のいくつかの原理を示す。図13から28のPIM制御回路例は、動作帯域の2次高調波を制御することによって3次相互変調積を制御するように設計されている。すなわち、図13から28の例のPIM対象周波数は、第1の下限周波数と第1の上限周波数を有する動作周波数帯域の第2高調波である。図13から28において、動作帯域は「基本周波数帯域」とも呼ばれる。PIM対象周波数は、第2の下限周波数と第2の上限周波数を有する周波数帯域を有する。第2の下限周波数は第1の下限周波数の2倍であり、第2の上限周波数は第1の上限周波数の2倍である。図13から28に示すこれらの例では、第2の下限周波数および第2の上限周波数によって規定されたPIM対象周波数は「第2高調波周波数帯域」とも呼ばれる。図13から28において、第1の下限周波数は1.850GHzであり、第1の上限周波数は、米国のPCSが認可した周波数スペクトルの動作帯域全体に対応する1.990GHzである。第2の下限周波数は3.70GHz、第2の上限周波数は3.98GHzである。動作帯域や基本帯域の中心周波数は1.92GHz、第2高調波周波数帯域の中心周波数は3.84GHzである。
図13Aから図28Aに例示する回路は、50オーム(50Ω)の特性インピーダンスを有する主伝送媒体のために設計されたものである。当業者は、同様の性能属性と特性を有するこれらと他の例示するPIM制御回路が、他の特性インピーダンス値を有する主伝送線路のために設計されることを理解するであろう。さらに、同様の性能属性と特性を有する例示するPIM制御回路が、ポート1と2にそれぞれ異なる特性インピーダンス値を有する主伝送線路のために設計できることを理解するであろう。
図11から図28において使用する用語の第1の実施例として図11Aを参照すると、長方形のブロックは送信メディアの分布素子を示す。この場合、伝送媒体が100オーム(100Ω)の特性インピーダンスを有するように選択されたことを示すため「100Ω」のラベルが付けられている。さらに、この素子の空気等価長は、λ/4として示されるが、λは、動作又は基本周波数帯域の中心周波数に対応する波長を示す。図11Aから図28Aに示される特定の実施例において、図11Aに示される個別素子に関連して示されるこの波長λは、1.92GHzの周波数値に対応している。
前述のように、この実施例における回路は、1.92GHzにおけるλ/4の空気等価長を有する100Ωの分布素子である。この素子は、同じ型の伝送媒体を連続延長することによってポート1をポート2に接続する伝送媒体に直接に接続されることが好ましく、分流構成において接続される。分布に接続された分流は、接続点から離れた素子の端部で終結する「短絡回路」条件で構成される。短絡回路条件は、理想的にはプラス1(−1)の反射係数が、伝送線路を伝播し、ポート1とポート2を接続する主伝送媒体から離れるように伝搬するRF信号に対して伝送媒体端であることを意味する。伝送媒体端での開回路条件は、理想的には伝送媒体端における反射係数がプラス1(+1)であることを意味する。
当業者は、空気等価長が、特有の信号伝播速度を有する特定の伝送媒体に返還できることを認めるだろう。特徴的に信号伝播の横電磁場(TEM)又は準TEM基本モードを有する特定の伝送媒体は、実効誘電率として知られるパラメータを介した線形関係で空気等か長に直接的に関連付けられることができる波長を有する。分散伝播特定を有する媒体を有する特定の伝送媒体は、より込み入った非線形関係を介した特定の周波数における空気等価波長に関連付けられることができる。
図11Bは、図式的に図11Aに示される回路の周波数応答を示した図である。垂直軸が、信号パラメータ強度をデシベル(dB)で表し、水平軸は正規化周波数を表すが、これは、動作周波数帯域の中心を参照したものであり、この例では1.92GHzであるが、これは上述のようにライセンスされたUS PCS帯域の中心である。「R1」のラベルがあるグラフはポート1での電圧反射損失値を示し、「T1−>2」のラベルがあるグラフはポート1からポート2まで電圧伝送値を示す。このように、図11Bは、図11Aにおいて示される回路が、基本周波数のポート1からポート2(T1−>2)から伝送値が基本周波数(すなわち、垂直軸の“0”と水平軸の“1”における)のゼロ(0)dBである「整合インピーダンス」であることを示す。これはまた、基本周波数で反射損失値が非常に低く、実際上、基本周波数のいずれもポート1から反射されないことを示す。この周波数応答も、第3、第5、および、より高い奇数次高調波について繰り返す。
さらに、11Bが示す図は、図11Aに示される回路が、実質的に基本周波数の第2高調波の伝送を阻止し、第2高調波のポート1からポート2(T1−>2)への伝送値が非常に低い(すなわち、垂直軸の“−20dB”および水平軸上の“2“)ことを示す。これは、また、第2高調波周波数でゼロ(0)dB反射減衰量値により示され、実際上、第2の周波数の信号の全てがポート1からの反射されることを示す。この周波数応答も、第4およびより高い偶数次高調波について繰り返す。いいかえれば、周波数応答曲線は、基本周波数の2つの(2)係数の増分の周波数間隔について繰り返す。比較的高い伝送特性を有し、相対的に低い反射損失値を有する周波数の各帯域は、一般に周波数の「透過帯域」と呼ばれている。この回路はいかなる抵抗性素子を含まないため、いかなる入力エネルギも吸収しないことに留意すべきである。それゆえに、実際上全ての入力エネルギは、回路により送信されるか、或は反射されるかどちらかである。
図12Aは第2の例示の回路(この場合“T”回路)の回路図であり、この回路もいかなる抵抗性素子も含まない。この回路は、開回路において終端された1つの分布素子と、および、閉回路において終端された1つの分布素子とを有する。これらの分布素子は、第3の分布素子を介して主伝送線路に接続される。この回路は、それは図11Aの回路の周波数応答に同様な周波数応答を有し、基本周波数の奇数次高調波で透過帯域を有する。しかしながら、図12Aの回路は、基本周波数の偶数次高調波近傍で、一対の透過帯域周波数を有する。透過帯域周波数の対は、偶数次高調波の僅かに下と上で生ずる。
図11Aおよび12Aは、主伝送線路へ分流接続として構成された回路が主伝送線路の入力ポートおよび出力ポートに対する信号反射および透過特性を生成し、基本周波数に対する整数または分数次の1以上の高調波の基本帯域内効率および帯域外効率を達成するように設計することができることを示している。いいかえれば、主伝送線路は、特定の動作周波数帯内で一つ以上の透過帯域を有すると共に、動作帯域外で特定の周波数で生じる透過および拒絶帯域を有するように構成された分流回路を有することができる。回路は、伝送線媒体の所定の長さのセグメントであって、それぞれ特性インピーダンスを有し、1以上の伝送線路は閉回路又は開回路で終端するものから形成された1以上の分布素子から構築することができる。
図11Aおよび12Bの回路は、PIM制御回路として効率的に機能しないであろうが、これはPIM対象周波数又は2次高調波周波数の振幅またはパワーを制御するような抵抗素子を含まないためであり、対象信号振幅の一部または全部の反射原理によってPIM対象周波数の信号振幅またはパワーの反射または透過を制御することが可能にする。これらは、また、選択されたインピーダンス値を有する伝送媒体の所定の長さのセグメントの使用によって、周波数のある範囲における通信システムの透過および反射特性を制御する設計技術を示す。
図13Aは、第3の例示のPIM制御回路の概略図である。この回路は、接地電位に接続された86.81Ωの抵抗性素子を含む“π”形状の分流回路を含む。この抵抗性素子の存在は、いくつかの入力エネルギを吸収し、周波数応答曲線の結果は、基本周波数の高調波次で繰り返さない。この例示的な実施例において、回路は5つの(5)分布素子を有する。2つの分布素子は開回路において終端され、第3の分布素子は抵抗性素子、すなわち集中素子抵抗または分布素子抵抗で端される。この例示的な回路は、第2高調波帯域の中心周波数に対応する波長について規定された特定インピーダンスおよび実効波長等価長値を有する分布素子から構成されている。図13Bに示すように、この回路は、多くは減衰のない基本帯域を伝送するが、より高い周波数はある程度減衰させる。
図13Bは、図13Aに図式的に示されるPIM制御回路の周波数応答を図で示しているグラフである。この特定の例示的な回路は、基本帯域または動作帯域で、透過帯域を提供し、第2高調波帯域の中でおよそマイナス5(−5)dBの伝送値の特性と、およそマイナス7(−7)dBの反射損失値を有する。それゆえに、図13Aの例示的な回路に接続された一つの分流は、第2高調波帯域の一部にインピーダンス整合を提供し、一部の第2高調波信号振幅は、抵抗性素子において散逸されるか吸収される。
図14Aは、4番目の例示的なPIM制御回路の概略図である。この例示的な回路トポロジは、図13Aの回路と同一である。しかしながら、特性インピーダンス値と素子の長さは、周波数応答曲線図14Bに示すように第2高調波周波数帯の“R”と“T”値を平均化している設計基準の結果として異なる。図13Aと14Aの回路は、高伝送値と低反射損失値を有する基本帯域または動作帯域における透過帯域を有する。実質的には、回路は主たる基本または動作帯域の伝送線路にほとんど影響がない。第2高調波周波数帯の影響は、主線路に分流抵抗を提供することになっている。それぞれ、正味の影響は、図13Aおよび14Aの例示的な回路における第2高調波信号電力のそれぞれ44パーセント(44%)と48パーセント(48%)の吸収である。図13Aおよび14Aの両方の例示的な回路は、図3に示される単一分流型である。
図15Aは、5番目の例示的なPIM制御回路の概略図である。図15Aは、図5において、機能的に表される単一ダイプレクサ型PIM制御回路である。図15Aの例示的な回路は、ポート1と2の間で基本又は動作帯域について通過帯域を提供するように設計されている。その一方で、ポート1と3の間で第2高調波帯域について通過帯域を提供する。図15Aのこの特定の例示的な回路は、ポート1において共存し、ポート2および3において分離した帯域となる基本および第2高調波周波数帯域の透過を理想的に分離及び孤立させる理論的目的で設計されている。この特定の制御回路は、全回路のインライン回路部で開回路終端を、分流回路部で閉回路終端を使用する。
図15Bは、回路の所期の基本波および第2高調波周波数帯とともに、図式的に図15Aに示されるPIM制御回路の周波数応答を図示するグラフである。この例示的な回路は、入力が基本および第2高調波周波数帯域の整合インピーダンスである性質を有する。PIM制御のための応用の用途は、ポート1における第2高調波帯域で生じる信号振幅またはパワーのすべて又は一部を吸収できるポート3に接続された抵抗性素子を含む。50オーム(50Ω)値を有している抵抗性素子は実質的に第2高調波帯域の信号振幅または電力の全てを吸収できる一方、50(50Ω)オーム以外の値は現在の回路に整合しないため、一部の第2高調波振幅信号または電力を反射する。
図16Aは、6番目の例示的なPIM制御回路の概略図である。図16Aは、PIM制御回路が図3において、機能的に表した単一分流型である。例示的な回路は、2つの分布素子および1つの抵抗性素子で構成される。分布素子のうちの1つは、開回路により終端されている。両方の分布素子は、第2高調波周波数3.84GHzで長さおよそ2分の1(0.5)波長(λ)の長さであり、この長さは基本周波数1.92GHzのおよそ4分の1(0.25)波長に対応する。2つの分布素子は異なる特性インピーダンス値を有する。一つは100オーム(100Ω)であり、他方はおよそ28オーム(28Ω)である。
図16Bは、所期の基本波とともに図式的に図16Aに示されるPIM制御回路と回路のための第2高調波周波数帯の周波数応答を図で示しているグラフである。基本的には、この例示的な回路は、動作周波数帯域で高インピーダンス分流になり、第2高調波周波数帯域で分流負荷になる。分流の50オーム(50Ω)負荷について、前記主(main)の関連する電圧反射係数は0.3333(−9.54dB)であり、電圧透過係数値は0.6667(すなわち1+R、或は、−3.54dB)である。これらの値は、3.84GHzの第2高調波設計値で生ずる。
図17Aは、7番目の例示的なPIM制御回路の概略図である。図17Aは、図3において、機能的に描かれた単一分流型PIM制御回路である。この特定の回路は、第2高調波でPIMエネルギの吸収を最大にする理論的な目的をなしとげるように設計されている。
図17Bは、回路の所期の基本波と第2高調波周波数帯とともに、図17Aにおいて図式的に示されるPIM制御回路の周波数応答を図示するグラフである。レーダ吸収体理論から、正規化抵抗が半分(0.5)であるときはいつでも、分流抵抗負荷が最大限のパワー吸収になることは周知である(または現在の回路では25オーム(25Ω)であるが、これは50オーム(50Ω)の主伝送線路インピーダンスを有する)。反射損失量と伝送値は、両方とも−6.02dBになる。この例示的な回路において、第2高調波信号電力の50パーセント(50%)は抵抗性素子中で吸収されるが、図13Aと14Aの例示的な回路では第2高調波信号電力の50未満パーセント(<50%)が抵抗素子中で吸収されたのに比較される。
図18Aは、8番目の例示的なPIM制御回路の概略図である。図18Aは、図3において、機能的に表される単一分流型PIM制御回路である。図18Aは、図17Aの例示的な回路において用いられた開回路終端に代わって分布素子の短絡回路終端が用いられていることによって、図17Aの回路トポロジと区別される。短絡によって終端される素子を除いて図17Aの回路要素値は実質的に同じである。図18Aの閉回路によって終端されている素子は、図17Aの開回路によって終端されている素子と異なるインピーダンス値と異なる長さを有する。当業者は、実際には、これらの例示的な回路トポロジにおいて閉回路終端または開回路終端を使用でき、関連する回路素子パラメータおよび値の適切な調整によって同一または類似の性能の対象物を達成できることを認識するであろう。
図18Bは、回路の所期の基本および第2高調波周波数帯域とともに、例示的に図18Aに示されるPIM制御回路の周波数応答を図示するグラフである。基本または動作中の周波数帯と第2高調波周波数帯域における性能特性は、実質的に図17Bのグラフと同様である。第2高調波の帯域幅が図17Bの結果と比較して幾分減っていることが分かる。それにもかかわらず、反射と透過係数の両方は、予想通り3.84GHzにおいておよそ−6.02dBであることが観察された。
図19Aは、9番目の例示的なPIM制御回路の概略図である。図19Aは、図3において、機能的に表される単一分流型PIM制御回路である。この具体例は、図13Aと14Aと同じ回路トポロジを有する。
図19Bは、回路の所期の基本波および第2高調波周波数帯域とともに、例示的に図19Aに示されるPIM制御回路の周波数応答を図示するグラフである。この特定の例示的な回路は、第2高調波周波数帯域で理論的に最大限のパワー吸収を有する他の単一分流PIM制御回路を達成するように、3.84GHzでおよそ−6.02dBの反射と透過係数の両方を最適化する理論的目的に設計されている。
図20Aは、10番目の例示的なPIM制御回路の概略図である。図20Aは、図4において機能的に表される二重分流タイプPIM制御回路であり、別途2つの分流脚を有したインライン“π”タイプ回路と称される。この回路トポロジは、第2の分流回路を加えることによって、分流抵抗性PIM制御回路の複雑さは次のレベルに達した。一般に、4分の1(0.25)波長によって分離される2つのシャント抵抗は、PIM対象周波数帯域において主伝送線路に理論的に完全に整合することができる。回路は、整合した応答を生成するため、非対称である。非対称回路は、相互インピーダンス整合を有しない。いいかえれば、ポート1において伝播する順方向向きのインピーダンス整合は、ポート2において逆方向に伝播するインピーダンス整合と同じでない。この特定の回路は、第2高調波周波数帯域における−10dBの伝送値のために設計される。この回路は、ポート1において第2高調波周波数帯で改良されたインピーダンス整合を提供し、透過値の吸収を増やすことによって単一分流接続を有する回路から区別される。
図20Bは、回路の所期の基本および第2高調波周波数帯域とともに、図式的に図20Aに示されるPIM制御回路の周波数応答を図示するグラフである。
図21Aは、11番目の例示的なPIM制御回路の概略図である。図21Aは、図4に機能的に描かれた二重分流型PIM制御回路である。この例示的な回路は、第2高調波周波数帯の−6dBの送信値について設計される。
図21Bは、回路の所期の基本および第2高調波周波数帯域とともに、図式的に図21Aに示されるPIM制御回路の周波数応答を図で示しているグラフである。
図22Aは、12番目の例示的なPIM制御回路の概略図である。図22Aは、図5において、機能的に描かれた単一ダイプレクサ型PIM制御回路である。この特定の例示的な回路の回路トポロジは、図15Aの回路が開および短絡回路終端の両方を使用していたのに対して現在の回路はすべて短絡回路終端を使用していることを除いて、図15Aと同様である。インライン・フィルタ上の伝送線路分離が実際的にゼロ長であり、二方向短絡スタブになることに留意されたい。この回路のインピーダンス値は、主線路上では全て非常に適切な値である。この回路と図15Aの回路について、入力分割のインピーダンス値は、50オーム(50Ω)に保たれる。さらに、インラインおよび分流フィルタは、同じインピーダンス値と同じ長さを有する短絡に終端する分布素子を有することによって、それぞれの“π”回路の範囲内で対称に設計される。
図22Bは、回路の所期の基本および第2高調波周波数帯域とともに、図式的に図22Aに示されるPIM制御回路の周波数応答を図示するグラフである。図23Aは、第13の例示的なPIM制御回路の概略図である。図23Aは、図5において機能的に描かれた単一ダイプレクサ型PIM制御回路である。この特定の例示的な回路の回路トポロジは、図22Aと同様で、同様に全て閉回路終端を有する。回路は、対称形に設計されていない。
図23Bは、回路の所期の基本および第2高調波周波数帯域とともに、図式的に図23Aに示されるPIM制御回路の周波数応答を図示するグラフである。
図24Aは、第14の例示的なPIM制御回路の概略図である。図24Aは、図5において機能的に描かれた単一ダイプレクサ型PIM制御回路である。この特定の例示的な回路の回路トポロジは、図22Aと同様で、同様に全て閉回路終端を有する。回路は、予定された対称を有することはなく、1.7〜2.1GHzの拡張された基本または動作帯域について理論的に最適化されていることが異なっている。
図24Bは、回路の所期の基本および第2高調波周波数帯域とともに、図式的に図24Aに描かれたPIM制御回路の周波数応答を図示するグラフである。回路性能は、前述の単一ダイプレクサ型PIM制御回路を上回る。しかしながら、分布素子についてのマイクロストリップ伝送線路媒体を用いたもっとも実際的な実装について望まれるものよりも大きい100オーム(100Ω)のインピーダンス値を有する。回路は、同様の性能およびすべての素子についてより望ましいインピーダンス値を有する解決案を達成するように、異なる制約に対して再設計することができる。
図25Aは、15番目の例示的なPIM制御回路の概略図である。図25Aは、図3において機能的に描かれた単一分流型PIM制御回路である。
図25Bは、回路の所期の基本および第2高調波周波数帯域とともに、図式的に図25Aに示されるPIM制御回路の周波数応答を図示するグラフである。
図26Aは、第16の例示的なPIM制御回路の概略図である。図26Aは、図3において機能的に描かれる単一分流型PIM制御回路である。図26Bは、回路の所期の基本および第2高調波周波数帯域とともに、図式的に図26Aに示されるPIM制御回路の周波数応答を図示するグラフである。図25Aおよび図26Aにおける回路の両方は、第2の(2nd)高調波での理論的に最大限の吸収と、第2の(2nd)高調波周波数帯域における現在の−6dBの反射損失値と伝送値を有する。図25Aの回路は分布素子に開回路終端を有する一方、図26Aにおける回路は分布素子に閉回路終端を有する。
図27Aは、第17の例示的なPIM制御回路の概略図である。図27Aは、図3において、機能的に描かれた二重分流型PIM制御回路である。この特定の例示的な回路は、図9A−Bと図10A−Bに示すようにアンテナに用いられるマイクロストリップ伝送線路媒体において実装された。
図27Bは、所期の基本および第2高調波周波数帯域とともに、図式的に図27Aに示されるPIM制御回路の周波数応答を図示するグラフである。
図28Aは、18番目の例示的なPIM制御回路の概略図であり、この例は分布伝送媒体素子とともに、個別抵抗および容量(コンデンサ)を含んでいる。この例の回路において、L1、L2とL3で特定される素子は、図28Bに示す周波数応答を生成するように数値的に決められたインピーダンスと空気等価長を有する分布伝送媒体素子である。同様に、集中抵抗R1およびR2の抵抗値とともに、集中コンデンサC1、C2、C3とC4の容量値は、図28Bに示される周波数応答を生成するように数値的に決められたものである。この例の回路は、コンデンサやコイルのような集中電気素子の追加のタイプを含む回路がPIM制御目的の望ましい周波数応答特性を有するように設計できることを示すために含められた。当業者は、この設計およびシミュレーション過程を補助するため、数値コンピュータシミュレーションプログラムを設計でき、一般に入手可能であることを理解するであろう。また、図28A−Bにおいて示される例は、PCS周波数用に設計されたものであるが、当業者はこの回路が実際的に応用される例えば450MHzの基本帯域のような下側の周波数で動作するように設計することができることを理解するであろう。
図28Bは、回路について所期の基本および第2高調波周波数帯域とともに、図28Aにおいて図式的に示される例示的なPIM制御回路の周波数応答を図示するグラフである。
図29Aは、アンテナフィード回路に接続されたPIM制御回路96を有するまたは有しない第1のアンテナインタフェース102において測定された図9A−Bと図10A−Bに示されたアンテナ90の第3次相互変調(IM3)周波数応答を図示するグラフである。このグラフは、ダイポール・アンテナアレイ90の第2の極性(すなわち羽根92’)に対応する。PIM制御回路の本発明を含んでいる例示的なアンテナは、EMSワイヤレス(EMS Wireless)により製造された型番RR65−17−04PL2というモデルである。EMSワイヤレスは、EMSテクノロジー・インク(EMS Technologies, Inc.)の一部門であり、米国ジョージア州ノークロス(Norcross, Georgia)に所在がある。各測定条件について2つの周波数応答掃引またはトレースがあり、測定条件は例示的なPIM制御回路を「有する」(破線)および「有しない」(実線)アンテナについてのものである。各測定は、2つのトーンすなわち搬送波を用い、各トーンにつき20ワット(W)で実施された。第1のトレースは、1930MHzの固定した周波数トーンと1990MHzから1930MHzまで変動する第2の可変周波数トーンに対応する。第2のトレースは、1990MHzの固定した周波数トーンと1930MHzから1990MHzまで変動している第2の可変周波数トーンに対応する。対応する第3次(3rd)相互変調(IM3)は、1870〜1910MHzの周波数範囲にまたがる。縦軸は、デシベル(dBc)でレベル表示される搬送波パワーに対するIM3信号振幅の振幅である。測定は、例示的なPIM制御回路によって、およそ8dBのIM3信号振幅の減少を示す。
図29Bは、図9A−B及び図10A−Bに示されるアンテナアレイ90について測定された第3次相互変調(IM3)周波数応答を図示するグラフであり、これは第2のアンテナインタフェース(図示せず)においてアンテナフィード回路に接続したPIM制御回路を有するまたは有しない状態で測定した。このグラフは、ダイポールアンテナ90の第2の極性(すなわち羽根92”)に対応する。
伝送媒体接合部のアンテナ側に設置したPIM制御回路を備える通信システムのブロック図である。 伝送媒体接合部の伝送路側に設置したPIM制御回路を備える通信システムの機能ブロック図である。 シグナルジェネレーター12近傍に設置したPIM制御回路を備える通信システムの機能ブロック図である。 本発明の実施形態を実施するPIM制御回路を設計・実現するルーチンを示す論理流れ図である。 分流PIM制御回路を備える通信システムの機能ブロック図であり、PIM対象周波数を制御するための吸収及び反射法を示す。 多脚分流PIM制御回路を備える通信システムの機能ブロック図である。 ダイプレクサPIM制御回路を備える通信システムの機能ブロック図である。 背合わせダイプレクサPIM制御回路を備える通信システムの機能ブロック図である。 背合わせ多脚分流PIM制御回路を備える通信システムの機能ブロック図である。 背合わせ分流/ダイプレクサPIM制御回路を備える通信システムの機能ブロック図である。 共通PC基板上に設置したPIM制御回路を備えるアンテナの斜視図である。 PIM制御回路を備える図9Aに示すアンテナの中央部の分解斜視図である。 PIM制御回路の物理的素子を識別する参照符号を備えるPIM制御回路の斜視図である。 PIM制御回路の物理的素子に対応する概略符号を識別する同様の参照文字を有する図10Aに示すPIM制御回路の模式図である。 第1の制御回路例の模式図である。 図11Aに模式的に示す制御回路例の周波数応答を示すグラフである。 第2の制御回路例の模式図である。 図12Aに模式的に示す制御回路の周波数応答を示すグラフである。 第3のPIM制御回路例の模式図である。 図13Aに模式的に示すPIM制御回路の周波数応答を示すグラフである。 第4のPIM制御回路例の模式図である。 図14Aに模式的に示すPIM制御回路例の周波数応答を示すグラフである。 第5のPIM制御回路例の模式図である。 回路の所期の基本周波数帯域および第2高調波周波数帯域と共に、図15Aに模式的に示すPIM制御回路例の周波数応答を示すグラフである。 第6のPIM制御回路例の模式図である。 回路の所期の基本周波数帯域および第2高調波周波数帯域と共に、図16Aに模式的に示すPIM制御回路例の周波数応答を示すグラフである。 第7のPIM制御回路例の模式図である。 回路の所期の基本周波数帯域および第2高調波周波数帯域と共に、図17Aに模式的に示すPIM制御回路例の周波数応答を示すグラフである。 第8のPIM制御回路例の模式図である。 回路の所期の基本周波数帯域および第2高調波周波数帯域と共に、図18Aに模式的に示すPIM制御回路例の周波数応答を示すグラフである。 第9のPIM制御回路例の模式図である。 回路の所期の基本周波数帯域および第2高調波周波数帯域と共に、図19Aに模式的に示すPIM制御回路例の周波数応答を示すグラフである。 第10のPIM制御回路例の模式図である。 回路の所期の基本周波数帯域および第2高調波周波数帯域と共に、図20Aに模式的に示すPIM制御回路例の周波数応答を示すグラフである。 第11のPIM制御回路例の模式図である。 回路の所期の基本周波数帯域および第2高調波周波数帯域と共に、図21Aに模式的に示すPIM制御回路例の周波数応答を示すグラフである。 第12のPIM制御回路例の模式図である。 回路の所期の基本周波数帯域および第2高調波周波数帯域と共に、図22Aに模式的に示すPIM制御回路例の周波数応答を示すグラフである。 第13のPIM制御回路例の模式図である。 回路の所期の基本周波数帯域および第2高調波周波数帯域と共に、図23Aに模式的に示すPIM制御回路例の周波数応答を示すグラフである。 第14のPIM制御回路例の模式図である。 回路の所期の基本周波数帯域および第2高調波周波数帯域と共に、図24Aに模式的に示すPIM制御回路例の周波数応答を示すグラフである。 第15のPIM制御回路例の模式図である。 回路の所期の基本周波数帯域および第2高調波周波数帯域と共に、図25Aに模式的に示すPIM制御回路例の周波数応答を示すグラフである。 第16のPIM制御回路例の模式図である。 回路の所期の基本周波数帯域および第2高調波周波数帯域と共に、図26Aに模式的に示すPIM制御回路例の周波数応答を示すグラフである。 第17のPIM制御回路例の模式図である。 回路の所期の基本周波数帯域および第2高調波周波数帯域と共に、図27Aに模式的に示すPIM制御回路例の周波数応答を示すグラフである。 ディスクリート抵抗器及びコンデンサも分散伝送媒体素子と共に備える第18のPIM制御回路例の模式図である。 回路の所期の基本周波数帯域および第2高調波周波数帯域と共に、図28Aに模式的に示すPIM制御回路例の周波数応答を示すグラフである。 図9A、9Bおよび図10A、10Bに示すアンテナの3次相互変調(IM3)周波数応答を第1のアンテナインタフェースで測定したときの測定値を示すグラフであり、アンテナ給電回路に接続される図9、10のPIM制御回路が有る場合と無い場合をそれぞれ示す。 図9A、9Bおよび図10A、10Bに示すアンテナの3次相互変調(IM3)周波数応答を第2のアンテナインタフェースで測定したときの測定値を示すグラフであり、アンテナ給電回路に接続される図9、10のPIM制御回路が有る場合と無い場合をそれぞれ示す。

Claims (28)

  1. 複数のアナログ送信周波数を伝送する伝送媒体と、少なくとも一つの受信周波数帯域とを有する通信システムにおいて、受動相互変調混信制御回路は、
    所望の周波数応答を有する回路に電気的に接続される、伝送媒体の複数の規定された長さの分布素子及びインピーダンス・セグメントと、
    前記通信システムの前記伝送媒体の連続延長を介して前記通信システムに直接接続された前記回路と、
    を有し、
    前記回路は前記受信周波数帯域内で生じる前記送信周波数に関連した相互変調混信を制御するように構成される、
    受動相互変調混信制御回路。
  2. 前記回路が前記送信周波数の高調波倍を構成する帯域外の対象周波数を直接制御することによって、帯域内の相互変調混信を間接的に制御するように構成される請求項1の受動相互変調混信制御回路。
  3. 前記伝送媒体上を複数のアンテナ素子に伝送される前記送信周波数を方向付けるアンテナ電力分割器を支持する基板上に物理的に設置される請求項1の受動相互変調混信制御回路。
  4. 前記伝送媒体は、一つ以上の誘電物質を有する又は有しないマイクロストリップを有し、
    前記分布素子は、所望のインピーダンス及び位相特性を呈するように選択された寸法及び長さを備えた前記マイクロストリップのセグメント有する、
    請求項3の受動相互変調混信制御回路。
  5. 前記分布素子は、一つ以上の誘電物質を有する又は有しないマイクロストリップ、エア・マイクロストリップ、ストリップライン、同軸ケーブル、角型同軸ケーブル及び導波管から基本的に成るグループから選択された伝送媒体のセグメントを有する請求項3の受動相互変調混信制御回路。
  6. 一つ以上の個別電気素子をさらに有する請求項1の受動相互変調混信制御回路。
  7. 前記分布素子は、分流構成を規定する請求項1の受動相互変調混信制御回路。
  8. 前記分布素子は、ダイプレクサ構成を規定する請求項1の受動相互変調混信制御回路。
  9. 前記分布素子は、多脚分流構成を規定する請求項1の受動相互変調混信制御回路。
  10. 前記分布素子は、二方向に同等の背合わせの分流構成を規定する請求項1の受動相互変調混信制御回路。
  11. 前記分布素子は、二方向に同等の背合わせのダイプレクサ構成を規定する請求項1の受動相互変調混信制御回路。
  12. 少なくとも2つの送信搬送波周波数及び1つの受信周波数を伝送する伝送媒体と、
    複数のアンテナ素子を前記伝送媒体に接続する電力分割器と、
    伝送周波数の高調波倍を有する帯域外の対象周波数を直接制御することによって前記受信周波数帯域内で生じる前記送信周波数に関連した帯域内の相互変調混信を間接的に制御するように構成された、
    受動相互変調混信制御回路。
  13. 前記受動相互変調混信制御回路は、所望の周波数応答を備えた回路に電気的に接続された、複数の所定の長さの分布素子及び伝送媒体のインピーダンス・セグメントを有する請求項12のアンテナシステム。
  14. 伝送媒体上を複数のアンテナ素子へ伝送される前記送信周波数を方向付けるアンテナ電力分割器を支持する基板上に物理的に設置される請求項12の受動相互変調混信制御回路。
  15. 前記伝送媒体は、一つ以上の誘電物質を有する又は有しないマイクロストリップを有し、
    前記分布素子は、所望のインピーダンス及び位相特性を呈するように選択された寸法及び長さを備えた前記マイクロストリップのセグメントを有する、
    請求項12の受動相互変調混信制御回路。
  16. 前記分布素子は、一つ以上の誘電物質を有する又は有しないマイクロストリップ、ストリップライン、同軸ケーブル、角型同軸ケーブル及び導波管から基本的に成るグループから選択された伝送媒体のセグメントを有する請求項12の受動相互変調混信制御回路。
  17. 一つ以上の個別電気素子をさらに有する請求項12の受動相互変調混信制御回路。
  18. 前記分布素子は、分流構成、ダイプレクサ構成、多脚分流構成、二方向に同等の背合わせの分流構成及び二方向に同等の背合わせのダイプレクサ構成から基本的に成るグループから選択された回路構成を規定する請求項12の受動相互変調混信制御回路。
  19. 通信システムに用いる受動相互変調混信制御回路を設計する方法であって、
    前記通信システムのための少なくとも2つの送信搬送波周波数を識別するステップと、
    前記通信システムのための受信周波数帯域を識別するステップと、
    前記受信帯域内で生じる前記送信搬送波周波数に関連した帯域ない相互変調周波数を識別するステップと、
    受信帯域外で生じる相互変調周波数の帯域外の主成分を識別するステップと、
    前記相互変調周波数の帯域外の主成分を直接制御することによって、前記帯域内の相互変調周波数を間接的に制御する受動相互変調混信制御回路を設計するステップと、
    を有する方法。
  20. 所望の周波数応答を有する回路に電気的に接続される、伝送媒体の複数の規定された長さの分布素子及びインピーダンス・セグメントを有する前記受動相互変調混信制御回路を設計するステップをさらに有する請求項19の方法。
  21. 一つ以上の個別素子を有する前記受動相互変調混信制御回路を設計するステップをさらに有する請求項20の方法。
  22. 分流構成、ダイプレクサ構成、多脚分流構成、二方向に同等の背合わせの分流構成及び二方向に同等の背合わせのダイプレクサ構成から基本的に成るグループから選択された回路構成を規定する前記受動相互変調混信制御回路を設計するステップをさらに有する請求項21の方法。
  23. 複数の送信周波数で送信電力を供給し、受信周波数帯域で受信電力を受け取る伝送媒体を有するアンテナシステムにおいて、
    受動相互変調混合抑制回路は、前記通信システムの前記伝送媒体の連続延長を介して前記通信システムに直接接続され、伝送媒体のセグメントから構築された分布素子を有し、前記受信帯域内で生じる相互変調混信を低減するように影響を及ぼすために前記受信帯域外で生じる前記送信周波数の高調波倍を制御するように構成された
    改善方法。
  24. 伝送媒体のセグメントから構築された分布素子を有し、所望の帯域外で生じる混信周波数の識別された対象成分を直接抑制することによって所望の帯域内で生じた混信周波数を間接的に抑制するように構成された受動混信抑制回路。
  25. 前記混信周波数は、複数の送信周波数に由来する相互変調混信を有し、
    前記対象成分は、前記送信周波数の高調波倍を有する、
    請求項24の受動混信抑制回路。
  26. 前記伝送媒体の連続延長を介して前記送信及び受信周波数を伝送する伝送媒体に直接接続された請求項25の受動混合抑制回路。
  27. 伝送媒体のセグメントから構築された分布素子を有し、前記伝送媒体の連続延長を介して前記送信及び受信周波数を伝送する伝送媒体に直接接続された受動混信抑制回路。
  28. 送信周波数の高調波倍を有する所望の帯域外で生じる混信周波数の識別された対象成分を直接抑制することによって前記受信周波数内で生じた混信周波数を間接的に抑制するように構成された請求項27の受動混信抑制回路。
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