JP2005520850A - 二相化粧品または皮膚科用調剤 - Google Patents

Abstract

室温において液体である二相を含んでなり、その中の脂質相が１〜５ｍｍの平均直径を有し且つ０．１〜１０ｍｍの間の小滴寸法を有する小滴の形態で水相中に存在する化粧品および／または皮膚科用調剤であって、
ａ）その中の脂質相が３０ｍＮ／ｍまたは３０ｍＮ／ｍより大きい界面張力を有し、
ｂ）脂質相が２および／または３の正電荷を有する金属イオンの酸化物および／または珪酸塩を、調剤の合計重量を基準として、０．０１〜５重量％の量で含んでなり、
ｃ）その中の水相が、調剤の合計重量を基準として、２５〜５５重量％の合計量の１種もしくはそれ以上のアルコールを含んでなり、そして
ｄ）水相および脂質相の間のそれらの密度差が０．８８：１：１〜１．２５である
ことを特徴とする化粧品および／または皮膚科用調剤。

Description

本発明は、室温において液体である二相を含んでなり、その脂質相が１〜５ｍｍの平均直径を有し且つ０．１〜１０ｍｍの間の小滴寸法を有する小滴の形態で水相中に存在する化粧品および／または皮膚科用調剤に関する。

美しく且つ魅力的に見えたいという望みは人間に元来根本的なものであった。美の理想は時代の変化を受けるが、気に入った外観が人間の自己陶酔および彼らの仲間の人間に対する魅力を高めるため完璧な外観の獲得が常に人間の目標であった。美的および魅力的な概観の必須部分は皮膚の状態および外観である。

皮膚は人間の最も大きい器官である。（例えば温度調節のためおよび感覚器官としての）その多くの機能の中で、皮膚（そしてその結果として最終的には生体全部）を乾燥から防護する障壁機能が多分最も重要である。同時に、皮膚は異物の浸透および吸収に対する保護装置として作用する。この障壁機能は、最も外側の層であるため環境に対する事実上の保護被覆物を形成する表皮により行われる。合計厚さの約１／１０であるため、それは皮膚の最も薄い層でもある。

皮膚がその生物学的機能を発揮しうるためには、それは定期的なクレンジングおよびケア並びに紫外線に対する保護を必要とする。皮膚のクレンジングはここでは、全てのタイプの病原体および寄生体のための理想的な養育場所を形成する汚れ、汗および死滅した皮膚粒子の残部を除去するために作用する。一般的にクリーム剤、軟膏剤またはローション剤であるスキンケア製品は主として皮膚に水分を与え且つ再脂肪組織化するために作用する。活性成分がしばしばそれらに加えられ、それらは皮膚を再生しそして例えばその早すぎる老化（例えばしわ（ｗｒｉｎｋｌｅｓ）、すじ（ｌｉｎｅｓ）の形成）を予防および減少させることを意図する。

太陽の有害な紫外線に対して保護するために、紫外線保護フィルターが多くの化粧品および皮膚用のスキンケア製品に加えられる。主な仕事が紫外線に対する保護である特殊な日焼け止め製品も大きな生産規模で供給されている。

化粧品および／または皮膚科用調剤は一般的には非常に均一な均質調剤である。しかしながら、これらは消費者には単調であるとみなされそして飽きられている。しかしながら、これらの調剤を視覚的により魅力的にする方法は限られている。ますます、消費者は直接適用される完成した製品の氾濫に飽き飽きしておりそして化粧品調剤自体を製造し且つ次に「何か良く」するという望みが増している。この新タイプの消費者の熱望に応じるために、消費者が単に振ることにより均質乳化液に転化させそして次に使用しうる二相の化粧品調剤が次第に供給されてきている。しかしながら、消費者がそれぞれの適用前に「自分でそれを混合する」楽しみを可能にするには、均質乳化液が適切な時間内に再び分離することが必要である。そうした場合のみ消費者の遊び本能が満たされそして使用の楽しみが確保されうる。最後に述べるが重要なことは、二相製品はまったく新しいタイプの視覚的デザインの選択を可能にする。

最近の先行技術によると、各場合とも１つの親油性相および１つの水相に基づき、ここで両方の相が互いに直接層をなす２種の液体の形態で存在するような透明な二相化粧品および／または皮膚システムを調合することだけが可能である。振ることによりこれらの二相を限られた時間にわたり均質化することは可能であるが、振った後の残りの相内での分離工程があまりに急速に（数秒間以内に）またはあまりに遅く（数時間もしくは数日間以内に）起きる。許容可能な分離速度を確立し且つ均質化を促進するために、乳化剤がこれらの製品に最近加えられている。

化粧品または皮膚科用調剤中の乳化剤の使用はそれ自体危険性はない。それにもかかわらず、乳化剤は最終的には全ての化学物質のように個々の場合に使用者の過敏性に基づく１種もしくは複数のアレルギー反応をもたらすことがある。例えば、敏感な人では皮膚刺激が望ましくない副作用として生じ得る。この理由のために、化粧品または皮膚科用調剤中のそれらの濃度はできるだけ低く保つべきであり或いは全く回避すべきである。

特に視覚的に興味ある１つのデザイン形態は着色された球状体および調剤中で自由に懸濁する気泡を含む。後者は特に消費者に対して、炭酸入りミネラルウォーターで知られるように、ひりひりする爽やかさの印象を与える。残念なことに、当該技術の現状によると、そのような効果は粘着性ジェルでのみ導入され、そこではそれらは消費者の大きな人気を得ている。低粘度「水性」調剤は先行技術により可能でないかまたは不適切な程度しか可能でない。

従って本発明の目的は先行技術の欠点を克服しまたは少なくとも緩和しそして振ることにより均質化しうる二相化粧品および／または皮膚科用調剤を開発することであり、その意図は均質混合物が静止段階の適切な時間内に再び分離することである。さらに、調剤は乳化剤を含んではならず、そして可能なら新しい視覚的な魅力ある効果を与えることが可能である。

驚くべきことに、室温において液体である二相を含んでなり、その中の脂質相が１〜５ｍｍの平均直径を有し且つ０．１〜１０ｍｍの間の小滴寸法を有する小滴の形態で水相中に存在する化粧品および／または皮膚科用調剤であって、
ａ）その中の脂質相が３０ｍＮ／ｍまたは３０ｍＮ／ｍより大きい界面張力を有し、
ｂ）脂質相が２および／または３の正電荷を有する金属イオンの酸化物および／または珪酸塩を、調剤の合計重量を基準として、０．０１〜５重量％の量で含んでなり、
ｃ）その水相が、調剤の合計重量を基準として、２５〜５５重量％の合計量の１種もしくはそれ以上のアルコールを含んでなり、そして
ｄ）水相および脂質相の間のそれらの密度差が０．８８：１〜１：１．２５である
ことを特徴とする化粧品および／または皮膚科用調剤により、この目的は達成される。

本発明に従う調剤は概観では水中の微細粒状の魚卵または蛙卵に似ている。本発明に従う調剤の両方の相は短時間激しく振ることにより均質化することができ、均質化された調剤は３〜５０分間の静止段階後に二相の出発状態に再び逆転する。

本発明による特に好ましい本発明に従う調剤の態様はそれらの出発状態に５〜３０分間の静止段階期間内に逆転する。

水相対液相の比が１：２〜２：１そして特に好ましくは１：１である場合が本発明によると特に有利である。

水相中の水対アルコール合計量の比が１：２．５〜１：１０そして特に好ましくは１：５〜１：７．５である場合も本発明によると有利である。

本発明に従う調剤の水相は１種もしくはそれ以上のアルコールを含んでなる。本発明によると、室温（２０℃）において液体であるアルコールが好ましい。これらは一般に炭素数７までのアルコールである。本発明により有利であるアルコールは、例えば、エタノール、１−プロパノールおよびイソプロパノールである。本発明によると、エタノールが特に好ましい。

本発明によると、水およびアルコールの他に、本発明に従う調剤の水相は他の成分、例えばジオールまたは低炭素数ポリオール、並びにそれらのエーテル、好ましくはプロピレングリコール、１，２−プロパンジオール、グリセロール、エチレングリコール、エチレングリコールモノエチルもしくはモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチル、モノエチルもしくはモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルもしくはモノエチルエーテル並びに類似生成物も含んでなりうる。それ故、例えば、本発明に従う調剤がグリセロールを、調剤の合計重量を基準として、０．０１〜５．０重量％の濃度で含んでなる場合が本発明によると特に有利である。

本発明に従う脂質相は有利には非極性親油性成分から製造される。それより上では脂質層が「非極性」である限界は、本発明によると３０ｍＮ／ｍであるとみなされる。

本発明により特に有利であると証明された非極性成分は室温において液体である下記の非極性脂質である：分枝鎖状および非分枝鎖状の炭化水素および炭化水素ワックス、特に鉱油、パラフィン油、シクロパラフィン、スクアランおよびスクアレン、ポリオレフィン、ポリイソブテン、例えば水素化されたポリイソブテン、イソヘキサデカン、ポリデセン、非エトキシル化もしくはプロポキシル化エーテル（カプリリルエーテル／セチオール（Ｃｅｔｉｏｌ）ＯＥ）、炭酸エステル（セチオールＣＣ、炭酸ジカプリリル）、並びにシリコーン油（ジメチコーン、シロメチコーン、ジメチコノール）。

本発明によると、ある含有量の極性脂質、すなわち２０ｍＮ／ｍより小さい極性を有する脂質、を脂質相に加えることが可能でありそしてある場合には有利である。しかしながら、極性脂質の割合は２５重量％を越える環境下であってはならない。各場合とも合計脂質相を基準として、それは好ましくは１５重量％より少なくそして理想的な場合には＜１０重量％より多くてはならない。

それ故、本発明によると、脂質は極性油の群から、例えばレシチンおよび脂肪酸トリグリセリド、すなわち飽和および／または不飽和の分枝鎖状および／または非分枝鎖状の炭素数８〜２４、特に１２〜１８、の鎖長を有するアルカンカルボン酸のトリグリセロールエステルの群から、有利に選択することができる。脂肪酸トリグリセリドは、例えば、合成、半合成および天然油、例えば、ココグリセリド、オリーブ油、ヒマワリ油、大豆油、ピーナッツ油、アブラナ油、アーモンド油、ヤシ油、ココヤシ油、ひまし油、小麦麦芽油、ブドウ種子油、アザミ油、マツヨイグサ油、マカデミアナッツ油などの群から有利に選択することができる。

例えば、動物および植物源の天然ワックス、例えば、蜜蝋および他の昆虫ワックス、並びにベリーワックス、シアバターおよび／またはラノリン（ウールワックス）も本発明によると有利に使用することができる。

本発明の目的のための別の有利な極性油成分は、飽和および／または不飽和の分枝鎖状および／または非分枝鎖状の炭素数３〜３０の鎖長のアルカンカルボン酸と飽和および／または不飽和の分枝鎖状および／または非分枝鎖状の炭素数３〜３０の鎖長のアルコールのとエステル類の群から、並びに芳香族カルボン酸と飽和カルボン酸および飽和および／または不飽和の分枝鎖状および／または非分枝鎖状の炭素数３〜３０の鎖長のアルコールとのエステル類の群から有利に選択することができる。次に、そのようなエステル油はパルミチン酸オクチル、オクチルココエート（ｏｃｔｙｌ ｃｏｃｏａｔｅ）、イソステアリル酸オクチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、オクチルドデカノール、イソノナン酸セテアリル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸イソプロピル、オレイン酸イソプロピル、ステアリン酸ｎ−ブチル、ラウリン酸ｎ−ヘキシル、オレイン酸ｎ−デシル、ステアリン酸イソオクチル、ステアリン酸イソノニル、イソノナン酸イソノニル、パルミチン酸２−エチルヘキシル、ラウリン酸２−エチルヘキシル、ステアリン酸２−ヘキシルデシル、パルミチン酸２−オクチルドデシル、ヘプタン酸ステアリル、オレイン酸オレイル、エルカ酸オレイル、オレイン酸エルシル、エルカ酸トリデシル、ステアリン酸トリデシル、トリメリト酸トリデシル、並びにそのようなエステル類の合成、半合成および天然混合物、例えば、ホホバ油、の群から有利に選択することができる。

さらに、脂質相は有利にはジアルキルエーテルおよび炭酸ジアルキルエステルの群からの化合物を含んでなることができる。本発明によると、ジカプリルエーテル（セチオールＯＥ）および／または炭酸ジカプリリル、例えば、コグニス（Ｃｏｇｎｉｓ）から商品名コチオール（Ｃｏｔｉｏｌ）ＣＣで入手可能なものが有利である。

イソエイコサン、ジヘプタン酸ネオペンチルグリコール、ジカプリル／ジカプリン酸プロピレングリコール、コハク酸カプリル／カプリン／ジグリセリル、ジカプリル／ジカプリン酸ブチレングリコール、ココグリセリド（例えばヘンケル（Ｈｅｎｋｅｌ）からのミリトール（Ｍｙｒｉｔｏｌ）^（Ｒ）３３１）、乳酸Ｃ_{１２−１３}−アルキル、酒石酸ジ−Ｃ_{１２−１３}−アルキル、トリイソステアリン、ヘキサカプリル／ヘキサカプリン酸ジペンタエリスリチル、モノイソステアリン酸プロピレングリコール、トリカプリリン、ジメチルイソソルビドよりなる群からの１種もしくは複数の油成分も好ましい。本発明に従う調剤の脂質層がある含有量の安息香酸Ｃ_{１２−１５}−アルキルを有する場合が特に有利である。

有利な油成分は、例えば、サリチル酸ブチルオクチル（例えばＣＰホール（Ｈａｌｌ）から商品名ホールブライト（Ｈａｌｌｂｒｉｔｅ）ＢＨＢで入手可能なもの）、安息香酸ヘキサデシルおよび安息香酸ブチルオクチル並びにそれらの混合物（ホールスター（Ｈａｌｌｓｔａｒ）ＡＢ）および／またはナフタレン酸ジエチルヘキシル（ハールマン・アンド・レイマー（Ｈａａｒｍａｎｎ ＆ Ｒｅｉｍｅｒ）からのコラパン（Ｃｏｒａｐａｎ）^（Ｒ）ＴＱ）でもある。

そのような油およびワックス成分のいずれかの混合物も本発明の目的のために有利に使用することができる。

さらに、脂質相は有利にはある含有量の環式または線状のシリコーン油を有することができ、或いはそのような油だけからなることもできるが、追加含有量の１種もしくは複数のシリコーン油とは別の脂質相成分を使用することが好ましい。

シリコーン油は、珪素原子が鎖状および／または格子の形態で酸素原子を介して結合されておりそして珪素の残りの原子価が炭化水素基（ほとんどの場合にはメチル基、それより稀であるがエチル、プロピル、フェニル基など）により飽和されている高分子量合成重合体状化合物である。シリコーン油に関する系統的名称はポリオルガノシロキサンである。品質に関して最も有意なこの群の化合物を代表しそして下記の構造式

により特徴付けられるメチル−置換ポリオルガノシロキサンはポリジメチルシロキサンまたはジメチコーン（ＩＮＣＩ）とも称する。ジメチコーンは種々の鎖長でそして種々の分子量で入手可能である。

本発明の目的のために特に有利なポリオルガノシロキサンは、例えば、ジメチルポリシロキサン［ポリ（ジメチルシロキサン）］であり、それらは例えばＴｈ．ゴールドシュミット（Ｔｈ Ｇｏｌｄｓｃｈｍｉｄｔ）から商品名アビル（Ａｂｉｌ）１０〜１００００で得られうる。フェニルメトキシポリシロキサン（ＩＮＣＩ：フェニルジメチコーン、フェニルトリメチコーン）、ＩＮＣＩによるとシクロメチコーンとも称する環式シリコーン（オクタメチルシクロテトラシロキサンまたはデカメチルシクロペンタシロキサン）、アミノ−改質シリコーン（ＩＮＣＩ：アモジメチコーン）およびシリコーンワックス、例えばＴｈ．ゴールドシュミットから種々のアビルワックス品名として入手可能なポリシロキサン−ポリアルキレン共重合体（ＩＮＣＩ：ステアリルジメチコーンおよびセチルジメチコーン）並びにジアルコキシジメチルポリシロキサン（ステアロキシジメチコーンおよびベヘノキシステアリルジメチコーン）も有利である。しかしながら、他のシリコーン油、例えばセチルジメチコーン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、ポリジメチルシロキサン、ポリ（メチルフェニルシロキサン）、を本発明の目的のために有利に使用することもできる。

本発明によると、脂質相の小滴寸法は水相に対する脂質相の量により調節することができ、小脂質の量が増加するにつれて小滴の平均直径は増加する。

本発明によると、調剤の静止状態における脂質相の位置を調節して、水相および脂質相の密度の互いに対する比により調剤上で泳動させたり、調剤内で泳動させたりまたは調剤の底に横たわらせることができ、水相のアルコール含有量により二相の互いの密度比を調節することが可能である。

タルクが２および／または３の正電荷を有する金属イオンの酸化物および／または珪酸塩として使用される場合が本発明によると有利である。

本発明によると、本発明に従う化粧品および／または皮膚科用調剤は有利には化粧品および／または皮膚活性成分、助剤および添加剤をさらに含んでなることができる。

それ故、本発明に従う化粧品および／または皮膚科用調剤が有機および／または無機酸のアルカリ金属および／またはアルカリ土類金属塩を、調剤の合計重量を基準として、０．０１〜１重量％の濃度で含んでなる場合が本発明によると有利である。本発明によると、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硫酸亜鉛および非常に特に好ましくは塩化ナトリウムの使用が例えば有利である。

本発明に従う調剤は、ＵＶ−Ａ、ＵＶ−Ｂおよび／または広域フィルター物質を含んでなることができる。必ずしも必要でないが、調剤は場合により１種もしくはそれ以上の有機および／または無機顔料を紫外線フィルター物質として含んでなることができ、それらは水相および／または油相の中に存在しうる。

さらに、本発明に従う調剤は有利にはいわゆる油を含まない化粧品または皮膚乳化液の形態であることもでき、それらは水相と別の相としての室温において液体である少なくとも１種の紫外線フィルター物質とを含んでなる。

本発明の目的のためには、室温において液体である特に有利な紫外線フィルター物質はサリチル酸ホモメチル（ＩＮＣＩ：ホモサレート）、２−シアノ−３，３−ジフェニルアクリル酸２−エチルヘキシル（ＩＮＣＩ：オクトクリレン）、２−ヒドロキシ−安息香酸２−エチルヘキシル （サリチル酸２−エチルヘキシル、サリチル酸オクチル、ＩＮＣＩ：サリチル酸オクチル）および珪皮酸のエステル、好ましくは４−メトキシ珪皮酸２−エチルヘキシル（ＩＮＣＩ：メトキシ珪皮酸オクチル）および４−メトキシ珪皮酸イソペンチル（ＩＮＣＩ：ｐ−メトキシ珪皮酸イソアミル）である。

好ましい無機顔料は、水中に不溶性または微溶性である金属酸化物および／または金属化合物、特にチタンの酸化物（ＴｉＯ_２）、亜鉛の酸化物（ＺｎＯ）、鉄の酸化物（例えばＦｅ_２Ｏ_３）、ジルコニウムの酸化物（ＺｒＯ_２）、珪素の酸化物（ＳｉＯ_２）、マンガンの酸化物（例えばＭｎＯ）、アルミニウムの酸化物（Ａｌ_２Ｏ_３）、セリウムの酸化物（例えばＣｅ_２Ｏ_３）、対応する金属の混合酸化物、並びにそのような酸化物の混合物、並びにバリウムの硫酸塩（ＢａＳＯ_４）である。

本発明の目的のためには、顔料は有利には市販の油状または水性の予備分散液の形態で使用することもできる。分散助剤および／または溶解促進剤をこれらの分散液に有利に加えることができる。

本発明によると、顔料は有利には表面処理（「コーティング」）することができ、その意図は例えば親水性、両性または疎水性を形成または保有することである。この表面処理は、顔料に対して薄い親水性および／または疎水性の無機および／または有機層をそれ自体既知の方法により付与することよりなりうる。種々の表面コーティングは本発明の目的のために水を含んでなることもできる。

本発明の目的のための無機表面コーティングは、酸化アルミニウム（Ａｌ_２Ｏ_３）、水酸化アルミニウムＡｌ（ＯＨ）_３、または酸化アルミニウム水和物（別名：アルミナ、ＣＡＳ番号：１３３３−８４−２）、ヘキサメタリン酸ナトリウム（ＮａＰＯ_３）_６、メタリン酸ナトリウム（ＮａＰＯ_３）_ｎ、二酸化ケイ素（ＳｉＯ_２）（別名：シリカ、ＣＡＳ番号：７６３１−８６−９）、または酸化鉄（Ｆｅ_２Ｏ_３）よりなることができる。これらの無機表面コーティングは、それら自体で、組み合わせておよび／または有機コーティング物質と組み合わせて存在しうる。

本発明の目的のための有機表面コーティングは植物性もしくは動物性ステアリン酸アルミニウム、植物性もしくは動物性ステアリン酸、ラウリン酸、ジメチルポリシロキサン（別名：ジメチコーン）、メチルポリシロキサン（メチコーン）、シメチコーン（２００〜３５０のジメチルシロキサン単位の平均鎖長を有するジメチルポリシロキサンとシリカゲルとの混合物）またはアルギン酸よりなることができる。これらの有機表面コーティングは、それら自体で、組み合わせておよび／または無機コーティング物質と組み合わせて存在しうる。

本発明に従い適した酸化亜鉛粒子および酸化亜鉛粒子の予備分散液は下記の商品名でそこに挙げられている会社から得られうる：

適した二酸化チタン粒子および二酸化チタン粒子の予備分散液は下記の商品名でそこに挙げられている会社から得られうる：

本発明の目的のために有利なＵＶ−Ａフィルター物質は、とりわけ、ジベンゾイルメタン誘導体、特にギボーダン（Ｇｉｖａｕｄａｎ）により品名パルソル（Ｐａｒｓｏｌ）^（Ｒ）１７８９でそしてメルクにより商品名ユーソレックス^（Ｒ）９０２０で販売されている４−（ｔｅｒｔ−ブチル）−４’−メトキシジベンゾイル−メタン（ＣＡＳ番号７０３５６−０９−１）である。

本発明の目的のための有利な紫外線フィルター物質は、スルホン化された水溶性紫外線フィルター、例えば、
・フェニレン−１，４−ビス（２−ベンズイミダジル）−３，３’，５，５’−テトラスルホン酸およびその塩、特に対応するナトリウム、カリウムまたはトリエタノールアンモニウム塩、特に例えばハールマン・アンド・レイマーから商品名ネオヘリオパン（Ｎｅｏ Ｈｅｌｉｏｐａｎ）ＡＰで入手可能なＩＮＣＩ名ビスイミダジレート（ＣＡＳ番号：１８０８９８−３７−７）を有するフェニレン−１，４−ビス（２−ベンズイミダジル）−３，３’，５，５’−テトラスルホン酸ビスナトリウム塩、
・２−フェニルベンズイミダゾール−５−スルホン酸の塩、例えばそのナトリウム、カリウムまたはそのトリエタノールアンモニウム塩、並びに例えばメルクから商品名ユーソレックス２３２でまたはハールマン・アンド・レイマーから商品名ネオヘリオパンヒドロ（Ｎｅｏ Ｈｅｌｉｏｐａｎ Ｈｙｄｒｏ）で入手可能なＩＮＣＩ名フェニルベンズイミダゾールスルホン酸（ＣＡＳ番号２７５０３−８１−７）を有するスルホン酸自体、
・１，４−ジ（２−オキソ−１０−スルホ−３−ボルニリデンメチル）ベンゼン（別名：３，３’−（１，４−フェニレンジメチレン）ビス（７，７−ジメチル−２−オキソビシクロ［２．２．１］ヘプト−１−イルメタンスルホン酸）およびその塩（特に対応する１０−スルファト化合物、特に対応するナトリウム、カリウムまたはトリエタノールアンモニウム塩）、それはベンゼン−１，４−ジ（２−オキソ−３−ボルニリデンメチル−１０−スルホン酸）とも称する。ベンゼン−１，４−ジ（２−オキソ−３−ボルニリデンメチル−１０−スルホン酸）はＩＮＣＩ名テレフタリデンジカンファースルホン酸（ＣＡＳ番号：９０４５７−８２−２）を有しそして例えばキメックス（Ｃｈｉｍｅｘ）から商品名メキソリル（Ｍｅｘｏｒｙｌ）で入手可能である、
・３−ベンジリデンカンファーのスルホン酸誘導体、例えば、４−（２−オキソ−３−ボルニリデンメチル）ベンゼンスルホン酸、２−メチル−５−（２−オキソ−３−ボルニリデンメチル）スルホン酸およびその塩
である。

本発明の目的のためには、有利な紫外線フィルター物質はいわゆる広域フィルター、すなわちＵＶ−ＡおよびＵＶ−Ｂ放射線の両方を吸収するフィルター物質、でもある。

本発明の目的のために有利な広域フィルターは、キメックスから商品名メキソリル^（Ｒ）ＸＬで入手可能なＩＮＣＩ名ドロメトリゾールトリシロキサンを有する２−（２Ｈ−ベンゾトリアゾール−２−イル）−４−メチル−６−［２−メチル−３−［１，３，３，３−テトラメチル−１−［（トリメチルシリル）オキシ］ジシロキサニル］プロピル］フェノール（ＣＡＳ番号：１５５６３３−５４−８）でもある。

別の紫外線フィルター物質は油溶性または水溶性でありうる。

本発明の目的のために有利な油溶性ＵＶ−Ｂおよび／または広域フィルター物質は、例えば、
・３−ベンジリデンカンファー誘導体、好ましくは３−（４−メチルベンジリデン）カンファー、３−ベンジリデンカンファー、
・４−アミノ安息香酸誘導体、好ましくは４−（ジメチルアミノ）安息香酸２−エチルヘキシル、４−（ジメチルアミノ）安息香酸アミル、
・ベンゾフェノンの誘導体、好ましくは２−ヒドロキシ−４−メトキシベンゾフェノン、２−ヒドロキシ−４−メトキシ−４’−メチルベンゾフェノン、２，２’−ジヒドロキシ−４−メトキシベンゾフェノン、
・および重合体に結合された紫外線フィルター、
・例えば、ホフマン・ラ・ロッシュ（Ｈｏｆｆｍａｎｎ Ｌａ Ｒｏｃｈｅ）から商品名パルソル^（Ｒ）ＳＬＸで入手可能な３−（４−（２，２−ビスエトキシカルボニルビニル）フェノキシ）プロペニル）メトキシシロキサン／ジメチルシロキサン共重合体
である。

有利な水溶性フィルター物質は、例えば、３−ベンジリデンカンファーのスルホン酸誘導体、例えば、４−（２−オキソ−３−ボルニリデンメチル）ベンゼンスルホン酸、２−メチル−５−（２−オキソ−３−ボルニリデンメチル）スルホン酸およびそれらの塩である。

本発明に従い有利に使用できる別の光保護フィルター物質は、ＢＡＳＦからユビヌル^（Ｒ）Ｎ５３９で入手可能な２−シアノ−３，３−ジフェニルアクリル酸エチルヘキシル（オクトクリレン）である。

高いまたは非常に高いＵＶ−Ａおよび／またはＵＶ−Ｂ保護により特徴づけられる本発明の目的のために有利な調剤は、本発明に従う１種もしくは複数のフィルター物質の他に、好ましくは別のＵＶ−Ａおよび／または広域フィルター、特にジベンゾイルメタン誘導体［例えば４−（ｔｅｒｔ−ブチル）−４’−メトキシジベンゾイルメタン］、フェニレン−１，４−ビス（２−ベンズイミダジル）−３，３’，５，５’−テトラスルホン酸および／またはその塩、１，４−ジ（２−オキソ−１０−スルホ−３−ボルニリデンメチル）ベンゼンおよび／またはその塩、を各場合とも個別にまたは互いに組み合わせて含んでなる。

本発明に従い有利である紫外線フィルター物質の別の群はヒドロキシベンゾフェノンである。本発明の目的のための特に有利なヒドロキシベンゾフェノンは２−（４’−（ジエチルアミノ）−２’−ヒドロキシベンゾイル）安息香酸ヘキシルである。

本発明に従い有利である一連のトリアジン類からの適した紫外線フィルターは、とりわけ、対称的に置換された（４，４’，４’’−（１，３，５−トリアジン−２，４，６−トリルトリイミノ）トリス安息香酸トリス（２−エチルヘキシル）、同義語：２，４，６−トリス［アニリノ（ｐ−カルボ−２’−エチル−１’−ヘキシルオキシ）］−１，３，５−トリアジン［ユビヌルＴ１５０（ＢＡＳＦ）］である。対称的に置換されたｓ−トリアジン誘導体、例えば欧州特許出願公開第５７０８３８号明細書および欧州特許出願公開第７７５６９８号明細書に記載されたものを使用することも可能である。

本発明によると、ジエチルヘキシルブチルアミドトリアジン［ＩＮＣＩ：ジエチルヘキシルブタミドトリアゾン例えばウバソルブ（ＵＶＡＳＯＲＢ）ＨＥＢ（シグマ（Ｓｉｇｍａ）３Ｖ）］、２，４−ビス｛［４−（２−エチルヘキシルオキシ）−２−ヒドロキシル］−フェニル｝−６−（４−メトキシフェニル）−１，３，５−トリアジン［ＩＮＣＩ：ビス−エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンおよびアニソトリアジンであるチノソルブ（Ｔｉｎｏｓｏｒｂ）^（Ｒ）Ｓ（チバ−ヘミカリエン（ＣＩＢＡ−Ｃｈｅｍｉｋａｌｉｅｎ）ＧｍｂＨ）］、２，４−ビス｛［４−（３−スルホナト）−２−ヒドロキシプロピルオキシ）−２−ヒドロキシ］フェニル｝−６−（４−メトキシフェニル−１，３，５−トリアジンナトリウム塩、２，４−ビス｛［４−（３−（２−プロピルオキシ）−２−ヒドロキシ−プロピルオキシ）−２−ヒドロキシ］フェニル｝−６−（４−メトキシフェニル−１，３，５−トリアジン、２，４−ビス｛［４−（２−エチルヘキシルオキシ）−２−ヒドロキシ］フェニル｝−６−［４−（２−メトキシエチルカルボキシル）フェニルアミノ］−１，３，５−トリアジン、２，４−ビス｛［４−（３−（２−プロピルオキシ）−２−ヒドロキシプロピルオキシ）−２−ヒドロキシ］フェニル｝−６−［４−（エチルカルボキシル）フェニルアミノ］−１，３，５−トリアジン、２，４−ビス｛［４−（２−エチルヘキシルオキシ）−２−ヒドロキシ］フェニル｝−６−（１−メチルピロール−２−イル）−１，３，５−トリアジン、２，４−ビス｛［４−トリス（トリメチルシロキシシリルプロピルオキシ）−２−ヒドロキシ］フェニル｝−６−（４−メトキシフェニル）−１，３，５−トリアジン、および２，４−ビス｛［４−（２−メチルプロペニルオキシ）−２−ヒドロキシ］フェニル｝−６−（４−メトキシフェニル）−１，３，５−トリアジン、２，４−ビス｛［４−（１’，１’，１’，３’，５’，５’，５’−ヘプタメチルシロキシ−２−メチルプロピルオキシ）−２−ヒドロキシ］フェニル｝−６−（４−メトキシフェニル）−１，３，５−トリアジンが、例えば、有利である。

ベンゾトリアゾール構造式により同定される本発明の目的のために有利な光保護フィルターは、とりわけ、２，２’−メチレンビス（６−（２Ｈ−ベンゾトリアゾール−２−イル）−４−（１，１，３，３−テトラメチルブチル）フェノール）［チノソルブ（Ｔｉｎｏｓｏｒｂ）Ｍ（チバ（Ｃｉｂａ））］、２，２’−メチルビス［６（２Ｈ−ベンゾトリアゾール−２−イル）−４−（メチル）フェノール］（フェアモント・ケミカル（Ｆａｉｒｍｏｕｎｔ Ｃｈｅｍｉｃａｌ）からのミキシム（ＭＩＸＸＩＭ）ＢＢ／２００）、２−（２’−ヒドロキシ−３’，５’−ジ−ｔ−アミルフェニル）ベンゾトリアゾール（ＣＡＳ番号：０２５９７３−５５１）、２−（２’−ヒドロキシ−５’−オクチルフェニル）ベンゾトリアゾール（ＣＡＳ番号：００３１４７−７５−９）または２−（２’−ヒドロキシ−５’−メチルフェニル）ベンゾトリアゾール（ＣＡＳ番号：２４４０−２２−４）、および２−（２Ｈ−ベンゾトリアゾール−２−イル）−４−メチル−６−［２−メチル−３−［１，３，３，３−テトラメチル−１−［（トリメチルシリル）オキシ］ジシロキサニル］プロピル］フェノール（ＣＡＳ番号：１５５６３３−５４−８）［ＩＮＣＩ名ドロメトリゾールトリシロキサンを有するメキソリルＸＬ（キメックス）］である。

本発明の目的のために使用できる具体的な紫外線フィルターのリストはもちろん限定しようとするものではない。

本発明に従う調剤は有利には、毛髪および／または皮膚を全範囲の紫外線から保護する化粧品調剤を与えるためには、ＵＶ−Ａおよび／またはＵＶ−Ｂ領域の紫外線を吸収する物質を、各場合とも調剤の合計重量を基準として、例えば、０．１重量％〜３０重量％、好ましくは０．１重量％〜２０重量％、特に０．５重量％〜１５．０重量％の合計量で含んでなる。

さらに、例えば、調剤の耐水性を改良するためまたは紫外線保護性能（ＵＶ−Ａおよび／またはＵＶ−Ｂ増強処置）を高めるために、本発明に従う化粧品または皮膚科用調剤中に皮膜形成剤を加えることもある場合には有利でありうる。水溶性または水分散性の両者並びに脂肪可溶性の皮膜形成剤が、各場合とも個別にまたは組み合わされた状態で、適する。

有利な水溶性または水分散性の皮膜形成剤は、例えば、ポリウレタン（例えばグッドリッチ（Ｇｏｏｄｒｉｃｈ）からのアバルレ（Ａｖａｌｕｒｅ）商標）、ジメチコーンコポリオールポリアクリレート（ウィツコ・オルガノ・シリコーンズ・グループ（Ｗｉｔｃｏ Ｏｒｇａｎｏ Ｓｉｌｉｃｏｎｅｓ Ｇｒｏｕｐ）からのシルソフト・サーフェス（Ｓｉｌｓｏｆｔ Ｓｕｒｆａｃｅ）^（Ｒ））、ＰＶＰＮＡ（ＶＡ＝酢酸ビニル）共重合体（ＢＡＳＦからのゥビスコル（Ｌｕｖｉｓｃｏｌ）ＶＡ６４パウダー）などである。

有利な脂肪可溶性皮膜形成剤は、例えば、ポリビニルピロリドン（ＰＶＰ）

をベースにした重合体の群からの皮膜形成剤である。

ポリビニルピロリドンの共重合体、例えばＧＡＦケミカルズ・コオペレーション（ＧＡＦ Ｃｈｅｍｉｃａｌｓ Ｃｏｏｐｅｒａｔｉｏｎ）から商品名アンタロン（Ａｎｔａｒｏｎ）Ｖ２１６およびアンタロンＶ２２０で入手可能なＰＶＰヘキサデセン共重合体およびＰＶＰエイコサン共重合体、並びにトリコンタイルＰＶＰなどが特に好ましい。

さらに、濃稠化剤が本発明に従う調剤中で使用される場合が本発明によると有利である。これらは、例えば、ガムの群から有利に選択することができる。

ガムには、空気中で硬化しそして樹脂を形成する植物もしくは樹木からの液汁または水性植物からの抽出物が包含される。この群から、本発明の目的のためには、例えばアラビアガム、イナゴマメ粉末、トラガカント、カラヤ、グアーガム、ペクチン、ゲランガム、カラギーン、寒天、アルギン、コンドルス（ｃｈｏｎｄｒｕｓ）、キサンタンガムを有利に選択することができる。

誘導化されたゴム、例えば、ヒドロキシプロピルグアー（ジャグアー（Ｊａｇｕａｒ）^（Ｒ）ＨＰ８）の使用も有利である。

本発明に従い有利である濃稠化剤としての多糖類および多糖誘導体には、例えば、ヒアルロン酸、キチンおよびキトサン、硫酸コンドロイチン、澱粉および澱粉誘導体が包含される。

本発明に従い有利である濃稠化剤としてのセルロース誘導体には、例えば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースが包含される。

鞘皮（ｓｈｅａｔｈｅｄ）珪酸塩には、天然産出および合成粘土、例えば、モンモリロナイト、ベントナイト、ヘクトライト、ラポナイト、珪酸アルミニウムマグネシウム、例えばビーゴム（Ｖｅｅｇｕｍ）^（Ｒ）が包含される。これらはそれらのままでまたは改質形態、例えばステアリルアルコニウムヘクトライト、で濃稠化剤として使用することができる。

さらに、シリカゲルも有利に使用することができる。

ポリアクリレートには、例えば、グッドリッチからのカルボポル（Ｃａｒｂｏｐｏｌ）商標（カルボポル９８０、９８１、１３８２，５９８４、２９８４、ＥＴＤ２００１、ＥＴＤ２０２０、ＥＴＤ２０５０またはペムレン（Ｐｅｍｕｌｅｎ）ＴＲ１およびＴＲ２）が包含される。

重合体には、例えば、ポリアクリルアミド（セッピゲル（Ｓｅｐｐｉｇｅｌ）３０５）、ポリビニルアルコール、ＰＶＰ、ＰＶＰ／ＶＡ共重合体、ポリグリコールが包含される。

本発明に従う化粧品および皮膚科用調剤は染料および／または色顔料を含んでなることができる。染料および色顔料は化粧品指令（Ｃｏｓｍｅｔｉｃｓ Ｄｉｒｅｃｔｉｖｅ）の相当する正のリストまたは化粧品着色剤のＥＣリストから選択することができる。

ほとんどの場合、それらは食品用に認可された染料と同一である。有利な色顔料は、例えば、二酸化チタン、雲母、酸化鉄（例えばＦｅ_２Ｏ_３、Ｆｅ_３Ｏ_４、ＦｅＯ（ＯＨ））および／または酸化錫である。有利な染料は、例えば、カルミン、ベルリン・ブルー、クロム・オキシド・グリーン、ウルトラマリーン・ブルーおよび／またはマンガン・バイオレットである。染料および／または色顔料を下記のリストから選択することが特に有利である。色指数番号（Ｃｏｌｏｒ Ｉｎｄｅｘ Ｎｕｍｂｅｒｓ）（ＣＩＮ）はロウェ・カラー・インデックス（Ｒｏｗｅ Ｃｏｌｏｕｒ Ｉｎｄｅｘ）、３版、ソサイェティー・オブ・ダイアーズ・アンド・カラリスツ（Ｓｏｃｉｅｔｙ ｏｆ Ｄｙｅｒｓ ａｎｄ Ｃｏｌｏｕｒｉｓｔ）、ブラッドフォード、英国、１９７１から採用する。

化学名または他の名称 ＣＩＮ 色
ピグメント・グリーン １０００６ 緑色
アシド・グリーン １００２０ 緑色
２，４−ジニトロヒドロキシナフタレン−７−スルホン酸 １０３１６ 黄色
ピグメント・イエロー１ １１６８０ 黄色
ピグメント・イエロー３ １１７１０ 黄色
ピグメント・オレンジ１ １１７２５ 橙色
２，４−ジヒドロキシアゾベンゼン １１９２０ 橙色
ソルベント・レッド３ １２０１０ 赤色
１−（２’−クロロ−４’−ニトロ−１’−フェニルアゾ）− １２０８５ 赤色
２−ヒドロキシナフタレン
ピグメント・レッド３ １２１２０ 赤色
セレス・レッド；スーダン・レッド；ファット・レッドＧ １２１５０ 赤色
ピグメント・レッド１１２ １２３７０ 赤色
ピグメント・レッド７ １２４２０ 赤色
ピグメント・ブラウン１ １２４８０ 褐色
４−（２’−メトキシ−５’−スルホジエチルアミド−１’− １２４９０ 赤色
フェニルアゾ）−３−ヒドロキシ−５’’−クロロ−２’’，４’’
−ジメトキシ−２−ナフトアニリド
ディスパース・イエロー１６ １２７００ 黄色
１−（４−スルホ−１−フェニルアゾ）−４−アミノベンゼン− １３０１５ 黄色
５−スルホン酸
２，４−ジヒドロキシアゾベンゼン−４’−スルホン酸 １４２７０ 橙色
２−（２，４−ジメチルフェニルアゾ−５−スルホ）−１− １４７００ 赤色
ヒドロキシナフタレン−４−スルホン酸
２−（４−スルホ−１−ナフチルアゾ）−１−ナフトール− １４７２０ 赤色
４−スルホン酸
２−（６−スルホ−２，４−キシリルアゾ）−１−ナフトール− １４８１５ 赤色
５−スルホン酸
１−（４’−スルホフェニルアゾ）−２−ヒドロキシナフタレン １５５１０ 橙色
１−（２−スルホ−４−クロロ−５−カルボキシ−１− １５５２５ 赤色
フェニルアゾ）−２−ヒドロキシナフタレン
１−（３−メチルフェニルアゾ−４−スルホ）−２−ヒドロキシ １５５８０ 赤色
ナフタレン
１−（４’，（８’）−スルホナフチルアゾ）−２−ヒドロキシ １５６２０ 赤色
ナフタレン
２−ヒドロキシ−１，２’−アゾナフタレン−１’−スルホン酸 １５６３０ 赤色
３−ヒドロキシ−４−フェニルアゾ−２−ナフチルカルボン酸 １５８００ 赤色
１−（２−スルホ−４−メチル−１−フェニルアゾ）−２− １５８５０ 赤色
ナフチルカルボン酸
１−（２−スルホ−４−メチル−５−クロロ−１−フェニルアゾ） １５８６５ 赤色
−２−ヒドロキシナフタレン−３−カルボン酸
１−（２−スルホ−１−ナフチルアゾ）−２−ヒドロキシナフタレン １５８８０ 赤色
−３−カルボン酸
１−（３−スルホ−１−フェニルアゾ）−２−ナフトール− １５９８０ 橙色
６−スルホン酸
１−（４−スルホ−１−フェニルアゾ）−２−ナフトール− １５９８５ 黄色
６−スルホン酸
アルラ・レッド １６０３５ 赤色
１−（４−スルホ−１−ナフチルアゾ）−２−ナフトール− １６１８５ 赤色
３，６−ジスルホン酸
アシド・オレンジ１０ １６２３０ 橙色
１−（４−スルホ−１−ナフチルアゾ）−２−ナフトール− １６２５５ 赤色
６，８−ジスルホン酸
１−（４−スルホ−１−ナフチルアゾ）−２−ナフトール− １６２９０ 赤色
３，６，８−トリスルホン酸
８−アミノ−２−フェニルアゾ−１−ナフトール−３，６− １７２００ 赤色
ジスルホン酸
アシド・レッド１ １８０５０ 赤色
アシド・レッド１５５ １８１３０ 赤色
アシド・イエロー１２１ １８６９０ 黄色
アシド・レッド１８０ １８７３６ 赤色
アシド・イエロー１１ １８８２０ 黄色
アシド・イエロー１７ １８９６５ 黄色
４−（４−スルホ−１−フェニルアゾ）−１−（４−スルホ １９１４０ 黄色
フェニル）−５−ヒドロキシ−ピラゾロン−３−カルボン酸
ピグメント・イエロー１６ ２００４０ 黄色
２，６−（４’−スルホ−２’’，４’’−ジメチル）ビスフェニル ２０１７０ 橙色
アゾ）−１，３−ジヒドロキシベンゼン
アシド・ブラック１ ２０４７０ 黒色
ピグメント・イエロー１３ ２１１００ 黄色
ピグメント・イエロー８３ ２１１０８ 黄色
ソルベント・イエロー ２１２３０ 黄色
アシド・レッド１６３ ２４７９０ 赤色
アシド・レッド７３ ２７２９０ 赤色
２−［４’−（４’’−スルホ−１’’−フェニルアゾ）−７’− ２７７５５ 黒色
スルホ−１’−ナフチルアゾ］−１−ヒドロキシ−７−アミノ
ナフタレン−３，６−ジスルホン酸
４’−［（４’’−スルホ−１’’−フェニルアゾ）−７’−スルホ ２８４４０ 黒色
−１’−ナフチルアゾ］−１−ヒドロキシ−８−アセチルアミノ
ナフタレン−３，５−ジスルホン酸
ダイレクト・オレンジ３４、３９、４４、４６、６０ ４０２１５ 橙色
フード・イエロー ４０８００ 橙色
トランス−β−アポ−８’−カロテンアルデヒド（Ｃ_３０） ４０８２０ 橙色
トランス−アポ−８’−カロテン酸（Ｃ_３０）−エチルエステル ４０８２５ 橙色
カンタキサンチン ４０８５０ 橙色
アシド・ブルー１ ４２０４５ 青色
２，４−ジスルホ−５−ヒドロキシ−４’−４’’−ビス ４２０５１ 青色
（ジエチルアミノ）トリフェニルカルビノール
４−［（４−Ｎ−エチル−ｐ−スルホベンジルアミノ）フェニル ４２０５３ 緑色
（４−ヒドロキシ−２−スルホフェニル）（メチレン）−１−
（Ｎ−エチル−Ｎ−ｐ−スルホベンジル）−２，５−シクロ
ヘキサジエンイミン］
アシド・ブルー７ ４２０８０ 青色
（Ｎ−エチル−ｐ−スルホベンジルアミノ）フェニル（２− ４２０９０ 青色スルホフェニル）メチレン−（Ｎ−エチル−Ｎ−ｐ−スルホ
ベンジル)△^２．５−シクロヘキサジエンイミン
アシド・グリーン９ ４２１００ 緑色
ジエチルジスルホベンジル−ジ−４−アミノ−２−クロロ−ジ− ４２１７０ 緑色
２−メチル−フクソニモニウム
ベーシック・バイオレット１４ ４２５１０ 紫色
ベーシック・バイオレット２ ４２５２０ 紫色
２’−メチル−４’−（Ｎ−エチル−Ｎ−ｍ−スルホベンジル） ４２７３５ 青色
アミノ−４’’−（Ｎ−ジエチル）アミノ−２−メチル−Ｎ−エチル
−Ｎ−ｍ−スルホベンジルフクソニモニウム
４’−（Ｎ−ジメチル）アミノ−４’’−（Ｎ−フェニル）アミノ ４４０４５ 青色
ナフト−Ｎ−ジメチル−フクソニモニウム
２−ヒドロキシ−３，６−ジスルホ−４，４’−ビスジメチル ４４０９０ 緑色
アミノナフトフクソニモニウム
アシド・レッド５２ ４５１００ 赤色
３−（２’−メチルフェニルアミノ）−６−（２’−メチル− ４５１９０ 紫色
４’−スルホフェニルアミノ)−９−（２’’−カルボキシフェニル）
キサンテニウム塩
アシド・レッド５０ ４５２２０ 赤色
フェニル−２−オキシフルオロン−２−カルボン酸 ４５３５０ 黄色
４，５−ジブロモフルオレセイン ４５３７０ 橙色
２，４，５，７−テトラブロモフルオレセイン ４５３８０ 赤色
ソルベント・ダイ ４５３９６ 橙色
アシド・レッド９８ ４５４０５ 赤色
３’，４’，５’，６’−テトラクロロ−２，４，５，７−テトラ ４５４１０ 赤色
ブロモフルオレセイン
４，５−ジヨードフルオレセイン ４５４２５ 赤色
２，４，５，７−テトラヨードフルオレセイン ４５４３０ 赤色
キノフタロン ４７０００ 黄色
キノフタロンジスルホン酸 ４７００５ 黄色
アシド・バイオレット５０ ５０３２５ 紫色
アシド・ブラック２ ５０４２０ 黒色
ピグメント・バイオレット２３ ５１３１９ 紫色
１，２−ジオキシアントラキノン、カルシウム−アルミニウム ５８０００ 赤色
複合体
３−オキシピレン−５，８，１０−スルホン酸 ５９０４０ 緑色
１−ヒドロキシ−４−Ｎ−フェニルアミノアントラキノン ６０７２４ 紫色
１−ヒドロキシ−４−（４’−メチルフェニルアミノ） ６０７２５ 紫色
アントラキノン
アシド・バイオレット２３ ６０７３０ 紫色
１，４−ジ（４’−メチルフェニルアミノ）アントラキノン ６１５６５ 緑色
１，４−ビス（ｏ−スルホ−ｐ−トルイジノ）アントラキノン ６１５７０ 緑色
アシド・ブルー８０ ６１５８５ 青色
アシド・ブルー６２ ６２０４５ 青色
Ｎ，Ｎ’−ジヒドロ−１，２，１’，２’−アントラキノンアジン ６９８００ 青色
バット・ブルー６；ピグメント・ブルー６４ ６９８２５ 青色
バット・オレンジ７ ７１１０５ 橙色
インジゴ ７３０００ 青色
インジゴ−ジスルホン酸 ７３０１５ 青色
４，４’−ジメチル−６，６’−ジクロロチオインジゴ ７３３６０ 赤色
５，５’−ジクロロ−７，７’−ジメチルチオインジゴ ７３３８５ 紫色
キナクリドン・バイオレット１９ ７３９００ 紫色
ピグメント・レッド１２２ ７３９１５ 赤色
ピグメント・ブルー１６ ７４１００ 青色
フタロシアニン ７４１６０ 青色
ダイレクト・ブルー８６ ７４１８０ 青色
塩素化フタロシアニン ７４２６０ 緑色
ナチュラル・イエロー６、１９；ナチュラル・レッド１ ７５１００ 黄色
ビキシン、ノルビキシン ７５１２０ 橙色
リコペン ７５１２５ 黄色
トランス−アルファ−、ベータ−およびガンマ−カロテン ７５１３０ 橙色
カロテンのケト−および／またはヒドロキシル誘導体 ７５１３５ 黄色
グアニンまたは真珠光沢剤 ７５１７０ 白色
１，７−ビス（４−ヒドロキシ−３−メトキシフェニル）−１，６− ７５３００ 黄色
ヘプタジエン−３，５−ジオン
カルミン酸の錯塩（Ｎａ、Ａｌ、Ｃａ） ７５４７０ 赤色
クロロフィルａおよびｂ；クロロフィルおよびクロロフィリンの ７５８１０ 緑色
銅化合物
アルミニウム ７７０００ 白色
水和アルミナ ７７００２ 白色
含水珪酸アルミニウム ７７００４ 白色
ウルトラマリン ７７００７ 青色
ピグメント・レッド１０１および１０２ ７７０１５ 赤色
硫酸バリウム ７７１２０ 白色
オキシ塩化ビスマスおよびそれと雲母の混合物 ７７１６３ 白色
炭酸カルシウム ７７２２０ 白色
硫酸カルシウム ７７２３１ 白色
炭素 ７７２６６ 黒色
ピグメント・ブラック９ ７７２６７ 黒色
カルボ・メジシナリス・ベジタビリス ７７２６８：１ 黒色
酸化クロム ７７２８８ 緑色
含水酸化クロム ７７２８９ 緑色
ピグメント・ブルー２８、ピグメント・グリーン１４ ７７３４６ 緑色
ピグメント・メタル２ ７７４００ 褐色
金 ７７４８０ 褐色
酸化および水酸化鉄 ７７４８９ 橙色
酸化鉄 ７７４９１ 赤色
水和酸化鉄 ７７４９２ 黄色
酸化鉄 ７７４９９ 黒色
ヘキサシアノ鉄（ＩＩ）および鉄（ＩＩＩ）酸塩の混合物 ７７５１０ 青色
ピグメント・ホワイト１８ ７７７１３ 白色
二リン酸アニモニウムマンガン ７７７４２ 紫色
リン酸マンガン；Ｍｎ_３（ＰＯ_４）_２・７Ｈ_２Ｏ ７７７４５ 赤色
銀 ７７８２０ 白色
二酸化チタンおよびそれと雲母の混合物 ７７８９１ 白色
酸化亜鉛 ７７９４７ 白色
６，７−ジメチル−９−（１’−Ｄ−リビチル）イソアロキサジン、 黄色
ラクトフラビン
糖着色剤 褐色
カプサンチン、カプソルビン 橙色
ベタニン 赤色
ベンゾピリリウム塩、アントシアン 赤色
ステアリン酸アルミニウム、亜鉛、マグネシウムおよびカルシウム 白色
ブロモチモール・ブルー 青色
ブロモクレゾール・グリーン 緑色
アシド・レッド１９５ 赤色

本発明に従う調剤は下記の化合物の群からの１種もしくはそれ以上の物質を染料として含んでなることもできる：２，４−ジヒドロキシアゾベンゼン、１−（２‘−クロロ−４’−ニトロ−１‘−フェニルアゾ）−２−ヒドロキシナフタレン、セレス・レッド、２−（４−スルホ−１−ナフチルアゾ）−１−ナフトール−４−スルホン酸、２−ヒドロキシ−１，２’−アゾナフタレン−１’−スルホン酸のカルシウム塩、１−（２−スルホ−４−メチル−１−フェニルアゾ）−２−ナフチルカルボン酸のカルシウムおよびバリウム塩、１−（２−スルホ−１−ナフチルアゾ）−２−ヒドロキシナフタレン−３−カルボン酸のカルシウム塩、１−（４−スルホ−１−フェニルアゾ）−２−ナフトール−６−スルホン酸のアルミニウム塩、１−（４−スルホ−１−フェニルアゾ）−２−ナフトール−３，６−ジスルホン酸のアルミニウム塩、１−（４−スルホ−１−ナフチルアゾ）−２−ナフトール−６，８−ジスルホン酸、４−（４−スルホ−１−フェニルアゾ）−１−（４−スルホフェニル）−５−ヒドロキシピラゾロン−３−カルボン酸のアルミニウム塩、４，５−ジブロモフルオレセインのアルミニウムおよびジルコニウム塩、２，４，５，７−テトラブロモフルオレセインのアルミニウムおよびジルコニウム塩、３’，４’，５’，６’−テトラクロロ−２，４，５，７−テトラブロモフルオレセインおよびそのアルミニウム塩、２，４，５，７−テトラヨードフルオレセインのアルミニウム塩、キノフタロンジスルホン酸のアルミニウム塩、インジゴジスルホン酸のアルミニウム塩、赤色および黒色酸化鉄（ＣＩＮ：７７４９１（赤色）および７７４９９(黒色)）、酸化鉄水和物（ＣＩＮ：７７４９２）、二リン酸アンモニウムマンガンおよび二酸化チタン。

油溶性天然染料、例えば、パプリカ抽出物、β−カロテンまたはコチニル、も有利である。

ある含有量の真珠光沢顔料を有する調剤も本発明の目的のために有利である。以下に挙げられたタイプの真珠光沢顔料が特に好ましい：
１．天然真珠光沢顔料、例えば、
・「擬真珠粉」（魚鱗からのグアニン／ヒポキサンチン混合結晶）および
・「真珠母」（粉砕されたムラサキガイ）、
２．単結晶性真珠光沢顔料、例えば、オキシ塩化ビスマス（ＢｉＯＣｌ）、
３．層−基質顔料：例えば、雲母／金属酸化物。

真珠光沢顔料用のベースは、例えば、オキシ塩化ビスマスおよび／または二酸化チタンの粉末状顔料またはひまし油分散液、並びに雲母上のオキシ塩化ビスマスおよび／または二酸化チタンである。例えば、ＣＩＮ７７１６３で挙げられた光沢顔料が特に有利である。

例えば、雲母／金属酸化物をベースとした下記のタイプの真珠光沢顔料も有利である：

例えば、メルクから商品名チミロン（Ｔｉｍｉｒｏｎ）、コロロナ（Ｃｏｌｏｒｏｎａ）またはジクロナ（Ｄｉｃｈｒｏｎａ）で得られうる真珠光沢顔料が特に好ましい。

示された真珠光沢顔料のリストはもちろん限定を意図するものではない。本発明の目的のために有利である真珠光沢顔料はそれ自体既知である多くの方法により得られうる。例えば、雲母とは別の基質を別の金属酸化物、例えば、シリカなどでコーティングすることができる。例えば、メルクにより販売されそして微細なすじの目に見える減少に特に適するＴｉＯ_２およびＦｅ_２Ｏ_３でコーティングされたＳｉＯ_２粒子（「ロナスフェア（ｒｏｎａｓｐｈｅｒｅｓ）」）が有利である。

例えば雲母の如き基質と共に完全に分散させることも有利でありうる。雲母を使用せずに製造された鉄の真珠光沢顔料が特に好ましい。そのような顔料は、例えば、ＢＡＳＦから商品名シコパール・クファー(Ｓｉｃｏｐｅａｒｌ Ｋｕｐｆｅｒ)１０００で得られうる。

さらに、フローラ・テク（Ｆｌｏｒａ Ｔｅｃｈ）からメタソーム・スタンダード／グリッター（Ｍｅｔａｓｏｍｅ Ｓｔａｎｄａｒｄ／Ｇｌｉｔｔｅｒ）で種々の色彩（黄色、赤色、緑色、青色）で得られうる有効顔料も特に有利である。グリッター粒子はここでは種々の助剤および染料(例えば、色指数（ＣＩ）番号１９１４０、７７００７、７７２８９、７７４９１)との混合物状で存在する。

染料および顔料は個別にまたは混合して存在することができ、そして互い同士で相互コーティングすることができ、一般に異なるコーティング厚さが異なる色彩効果を生ずる。染料および色彩を付与する顔料の合計量は、各場合とも調剤の合計重量を基準として、例えば０．１重量％〜３０重量％、好ましくは０．５〜１５重量％、特に１．０〜１０重量％の範囲から有利に選択される。

本発明に従う調剤は有利には防腐剤を含んでなることができるが、義務ではない。

本発明の目的のための有利な防腐剤は、例えば、ホルムアルデヒド供与体(例えば、ォンザ（Ｌｏｎｚａ）から商品名グリダント（Ｇｌｌｙｄａｎｔ）^ＴＭで入手可能なＤＭＤＭヒダントイン、ブチルカルバミン酸ヨードプロピル（例えば、ロンザから商品名グリカシル（Ｇｌｉｃａｃｉｌ）−Ｌ、グリカシル−Ｓで、および／またはヤン・デッカー（Ｊａｎ Ｄｅｋｋｅｒ）からデカベン（Ｄｅｋａｂｅｎ）ＬＭＢで入手可能なもの）、パラベン（すなわちｐ−ヒドロキシ安息香酸アルキルエステル、例えばメチル−、エチル−、プロピル−および／またはブチルパラベン）、フェノキシエタノール、エタノール、安息香酸などである。本発明によると、防腐剤系は普通は有利には防腐助剤、例えば、オクトキシグリセロール、大豆グリシンなど含んでなる。

本発明によると、大量の酸性アルミニウム塩および／またはアルミニウム／ジルコニウム塩を調剤中に安定的に加えることができる。５〜４０重量％、特に１０〜２０重量％のアルミニウムクロロハイドレートおよび／またはアルミニウム／ジルコニウムクロロハイドレートを本発明に従う調剤中に安定的に加えることが可能である。ここに記載された濃度範囲は、無水複合体に対するアルミニウム化合物の場合や無水および緩衝液を含まない複合体に対するアルミニウム／ジルコニウム化合物の場合には、いわゆる制汗剤複合体の活性含有量をさす。ここで使用される緩衝液は普通はグリシンである。

有利に使用される制汗剤活性成分の以下のリストは何ら限定しようとするものではない：
（実験式[Ａｌ_２（ＯＨ）_ｍＣｌ_ｎ］、ここでｍ＋ｎ＝６、の）アルミニウム塩：
・アルミニウム塩、例えば塩化アルミニウムＡｌＣｌ_３、硫酸アルミニウムＡｌ_２（ＳＯ_４）_３、
・アルミニウムクロロハイドレート[Ａｌ_２（ＯＨ）_５Ｃｌ］×Ｈ_２Ｏ
標準的Ａｌ複合体：ロクロン（Ｌｏｃｒｏｎ）Ｌ（クラリアント（Ｃｌａｒｉａｎｔ））、クロルヒドロール(Ｃｈｌｏｒｈｙｄｒｏｌ)（レヘイス（Ｒｅｈｅｉｓ））、ＡＣＨ−３０３（サミット（Ｓｕｍｍｉｔ））、アロキシコル（Ａｌｏｘｉｃｏｌｌ）Ｌ（ギウリニ（Ｇｉｕｌｉｎｉ））
活性化Ａｌ複合体：リーチ（Ｒｅａｃｈ）５０１（レヘイス）、ＡＡＣＨ−３２４（サミット）、
・アルミニウムセスキクロロハイドレート[Ａｌ_２（ＯＨ）_４．５Ｃｌ_１・５］×Ｈ_２Ｏ
標準的Ａｌ複合体：アルミニウムセスキクロロハイドレート（レヘイス）、ＡＣＨ−３０８（サミット）、アロキシコル３１Ｌ（ギウリニ）、
活性化Ａｌ複合体：リーチ３０１（レヘイス）、
・アルミニウムジクロロハイドレート[Ａｌ_２（ＯＨ）_４Ｃｌ_２］×Ｈ_２Ｏ
アルミニウム−ジルコニウム塩：
・アルミニウム／ジルコニウムトリクロロヒドレックスグリシン[Ａｌ_４Ｚｒ（ＯＨ）_１３Ｃｌ_１３］×Ｈ_２Ｏ×Ｇｌｙ
標準的Ａｌ／Ｚｒ複合体：レザル（Ｒｅｚａｌ）３３ＧＰ（レヘイス）、ＡＺＧ−７１６４（サミット）、ジルコナル（Ｚｉｒｋｏｎａｌ）Ｐ３Ｇ（ギウリニ）、
活性化Ａｌ／Ｚｒ複合体：リーチＡＺＺ９０２（レヘイス）、ＡＡＺＧ−７１６０（サミット）、ジルコナルＡＰ３Ｇ（ギウリニ）、
・アルミニウム／ジルコニウムテトラクロロヒドレックスグリシン[Ａｌ_４Ｚｒ（ＯＨ）_１２Ｃｌ_４］×Ｈ_２Ｏ×Ｇｌｙ
標準的Ａｌ／Ｚｒ複合体：レザル３６Ｇ（レヘイス）、ＡＺＧ−３６８（サミット）、ジルコナルＬ４３５Ｇ（ギウリニ）、
活性化Ａｌ／Ｚｒ複合体：リーチＡＺＰ８５５（レヘイス）、ＡＡＺＧ−６３１３−１５（サミット）、ジルコナルＡＰ４Ｇ（ギウリニ）、
・アルミニウム／ジルコニウムペンタクロロヒドレックスグリシン[Ａｌ_８Ｚｒ（ＯＨ）_２３Ｃｌ_５］×Ｈ_２Ｏ×Ｇｌｙ
標準的Ａｌ／Ｚｒ複合体：レザル６７（レヘイス）、ジルコナルＬ５４０（ギウリニ）、
活性化Ａｌ／Ｚｒ複合体：リーチＡＺＮ８８５（レヘイス）、
・アルミニウム／ジルコニウムオクタクロロヒドレックスグリシン[Ａｌ_８Ｚｒ（ＯＨ）_２０Ｃｌ_８］×Ｈ_２Ｏ×Ｇｌｙ
しかしながら、グリシンを含まないアルミニウム／ジルコニウム塩を使用することも同様に有利でありうる。

これに関すると、原料物質種であるアルミニウム塩およびアルミニウム／ジルコニウム塩からの制汗剤活性成分の使用は商業的に入手可能なほとんどの水溶液、例えば、ロクロンＬ（クラリアント）に限定されるべきでなく、同じ原料物質の同様な標準的な商業用無水粉末、例えば、ロクロンＰ（クラリアント）、を特許請求される調剤の中に加えることによりそれらを使用することも有利でありうる。

しかしながら、さらに、グリセロール複合体の形態で溶解性を改良するために供給される特殊なアルミニウム塩およびアルミニウム／ジルコニウム塩を使用することも有利でありうる。

アルミニウムおよび／またはジルコニウムをベースとする代わりに、別の有利な制汗剤活性成分は他の金属、例えば、ベリリウム、チタン、ハフニウムをベースとする。

しかしながら、これに関すると、使用できる制汗剤活性成分のリストは金属を含有する原料物質に限定されず、有利な化合物は非金属、例えばホウ素を含有するものおよび有機化学分野に指定されるもの、例えば抗コリン剤、でもある。この意味では、金属を含有するかまたはそうでなく金属を含まない重合体のいずれも有利である。

本発明によると、上記の物質の他に、組成物は場合により化粧品中で普遍的な添加剤、例えば香料、染料、抗微生物物質、再脂肪化剤、錯化剤および金属イオン封鎖剤、真珠光沢剤、植物抽出物、ビタミン、活性成分、防腐剤、殺細菌剤、忌避剤、自己日焼け剤、脱顔料剤、着色効果を有する顔料、柔軟剤、水分付与および／または湿潤剤物質、または化粧品もしくは皮膚科用調剤の他の普遍的成分、例えば乳化剤、重合体、泡安定剤、電解質、有機溶媒もしくはシリコーン誘導体、を含んでなってもよい。

追加含有量の酸化防止剤が一般に好ましい。本発明によると、使用できる好ましい酸化防止剤は化粧品および／または皮膚適用に普遍的であるかまたは適している全ての酸化防止剤である。

水溶性酸化防止剤、例えば、ビタミン、例えばアスコルビン酸およびその誘導体、が本発明の目的のために特に有利に使用することができる。

好ましい酸化防止剤は、ビタミンＥおよびその誘導体並びにビタミンＡおよびその誘導体でもある。

調剤中の酸化防止剤(１種もしくはそれ以上の化合物)の量は、調剤の合計重量を基準として、好ましくは０．００１〜３０重量％、特に好ましくは０．０５〜２０重量％、特に０．１〜１０重量％である。

ビタミンＥおよび／またはその誘導体が１種もしくは複数の酸化防止剤である場合には、それらの具体的濃度を調剤の合計重量を基準として０．００１〜１０重量％の範囲から選択することが有利である。

ビタミンＡおよび／またはビタミンＡ誘導体、またはそれらのカロテンもしくは誘導体が１種もしくは複数の酸化防止剤である場合には、それらのそれぞれの濃度を調剤の合計重量を基準として０．００１〜１０重量％の範囲から選択することが有利である。

本発明に従う化粧品調剤が化粧品または皮膚活性成分を含んでなることが特に有利であり、好ましい活性成分は皮膚を酸化性ストレスから保護しうる酸化防止剤である。

本発明の目的のための別の有利な活性成分は、天然活性成分および／またはその誘導体、例えば、アルファ−リポ酸、フィトエン、Ｄ−ビオチン、補酵素Ｑ１０、アルファ−グルコシルルチン、カルニチン、カルノシン、天然および／または合成イソフラボノイド、クレアチン、タウリンおよび／またはβ−アラニンである。

例えば、既知の抗しわ活性成分、例えばフラボングリコシド（特にα−グリコシルルチン）、補酵素Ｑ１０、ビタミンＥおよび／または誘導体などを含んでなる本発明に従う調剤は、例えば、皮膚の老化中に生ずるような皮膚における化粧品または皮膚学的な変化（例えば、乾燥、荒れおよび乾燥しわの形成、かゆみ、再脂肪化の減少（洗浄後）、目に見える血管拡張（毛細管拡張症、クペロシス（ｃｕｐｅｒｏｓｉｓ））、すじおよびしわのたるみおよび形成、局部的な過剰着色、着色不足および不正確な着色（例えば、加齢斑点）、機械的ストレス(例えば割れ)などに対する増加した過敏性）の予防および処置に特に適する。それらは、乾燥および／または荒れた皮膚の外観を阻止するためにも有利に適する。

しかしながら、他の製薬学的または皮膚学的に有効な物質、例えば、皮膚を手入れしそして鎮める物質、を本発明に従う調剤の中に加えることもできる。これらには、例えば、パンテノール、アラントイン、タンニン、抗ヒスタミン剤、消炎薬、グルココルチコイド（例えばヒドロコルチソン）、並びに植物活性成分、例えばアズレンおよびビスアボロール、グリシリジン、ハマメリン、並びに植物抽出物、例えばカモミール、アロエベラ、マンサク、カンゾウ根が包含される。

本発明の目的のための有利な水分付与および／または湿潤剤（いわゆる加湿剤）は、例えば、グリセロール、乳酸および／または乳酸塩、特に乳酸ナトリウム、ブチレングリコール、プロピレングリコール、バイオサッカリド（ｂｉｏｓａｃｃａｒｉｄｅ）ゴム−１、大豆グリシン、エチルヘキシルオキシグリセロール、ピロリドンカルボン酸およびウレアである。さらに、水溶性および／または水膨潤性および／または水ゲル化性多糖の群からの重合体状加湿剤を使用することも特に有利である。ヒアルロン酸、キトサンおよび／またはフコースに富んだ多糖が特に有利であり、それはケミカル・アブストラクツ（Ｃｈｅｍｉｃａｌ Ａｂｓｔｒａｃｔｓ）では登録番号１７８４６３−２３−５にありそして例えばソラビア（ＳＯＬＡＢＩＡ）Ｓ．Ａ．から品名フコゲル(Ｆｕｃｏｇｅｌ)^(Ｒ)１０００で入手可能である。

本発明に従い特に好ましい本発明の態様は、水相が透明でありそして脂質相が透明、半透明または乳状不透明であることにより特徴づけられる。さらに、これらの特に好ましい態様は一方もしくは両方の相が着色され、ここで二つの相は同じ色もしくは相異なる色を有しうることにより特徴づけられる。

本発明に従う化粧品および／または皮膚科用調剤を透明包装の中に貯蔵しそしてそれをここから使用することも本発明に従うものである。

２および／または３の正電荷を有する金属イオンの酸化物および／または珪酸塩を脂質相と混合しそしてこの混合物を次に攪拌しながら水相に加えることにより特徴づけられる本発明に従う化粧品および／または皮膚科用調剤の製造方法も本発明に従うものである。この方法は室温において行うことができる。本発明によると、この方法は脂質相および水相が液体である温度において行われる。

皮膚および／または毛髪用のクレンジング調剤としての並びに皮膚および／または毛髪のケア用の化粧品および／または皮膚科用調剤の使用は本発明に従うものである。

さらに、清涼、冷却および／または爽快化粧品としての本発明に従う化粧品および／または皮膚科用調剤の使用は本発明に従うものである。

清涼洗浄剤、トニック剤または刺激剤としての使用が特に有利である。これに関すると、本発明に従う調剤を身体に適用しそして所望するならマッサージして、爽やかな清涼感のある皮膚および身体感触を生ずる。

本発明に従う調剤は、原料物質の制限された選択に限られない全ての面に関して全く満足のいく調剤である。従って、それらは多岐にわたる適用目的を有する調剤形態用のベースとして使用するのに特に適する。本発明に従う調剤は非常に良好な感覚および化粧品性質、例えば、皮膚上での延展性または皮膚内への吸収能力を示し、そして紫外線保護フィルターの添加により優れたスキンケアデータと共に非常に良好な光保護効果により特徴づけられている。

以下の実施例は本発明を説明することを意図しており、それを限定するものではない。

断らない限り、全ての量、割合および百分率は重量および合計量または調剤の合計重量を基準とする。

Claims (11)

1. 室温において液体である二相を含んでなり、その中の脂質相が１〜５ｍｍの平均直径を有し且つ０．１〜１０ｍｍの間の小滴寸法を有する小滴の形態で水相中に存在する化粧品および／または皮膚科用調剤であって、
   ａ）その中の脂質相が３０ｍＮ／ｍまたは３０ｍＮ／ｍより大きい界面張力を有し、
   ｂ）脂質相が２および／または３の正電荷を有する金属イオンの酸化物および／または珪酸塩を、調剤の合計重量を基準として、０．０１〜５重量％の量で含んでなり、
   ｃ）その中の水相が、調剤の合計重量を基準として、２５〜５５重量％の合計量の１種もしくはそれ以上のアルコールを含んでなり、そして
   ｄ）水相および脂質相の間のそれらの密度差が０．８８：１〜１：１．２５である
   ことを特徴とする化粧品および／または皮膚科用調剤。
2. 水相対脂質相の比が１：２〜２：１であることを特徴とする、請求項１に記載の化粧品および／または皮膚科用調剤。
3. 水相中の水対アルコールの合計量の比が１：２．５〜１：１０であることを特徴とする、請求項１または２のいずれかに記載の化粧品および／または皮膚科用調剤。
4. ２および／または３の正電荷を有する金属イオンの酸化物および／または珪酸塩がタルクであることを特徴とする、請求項１〜３のいずれかに記載の化粧品および／または皮膚科用調剤。
5. 化粧品および／または皮膚科学上の活性成分、助剤および添加剤をさらに含んでなることを特徴とする、請求項１〜４のいずれかに記載の化粧品および／または皮膚科用調剤。
6. 水相が透明でありそして脂質相が透明、半透明または乳状不透明であり、ここで一方もしくは両方の相が着色されそして両方の相が同一もしくは相異なる色を有することを特徴とする、請求項１〜５のいずれかに記載の化粧品および／または皮膚科用調剤。
7. 透明包装の中に貯蔵されそしてここから使用されることを特徴とする、請求項１〜６のいずれかに記載の化粧品および／または皮膚科用調剤。
8. ２および／または３の正電荷を有する金属イオンの酸化物および／または珪酸塩を脂質相と混合し、そしてこの混合物を次に攪拌しながら水相に加えることを特徴とする、請求項１〜７のいずれかに記載の化粧品および／または皮膚科用調剤の製造方法。
9. 皮膚および／または毛髪用のクレンジング調剤としての前記請求項のいずれかに記載の化粧品および／または皮膚科用調剤の使用。
10. 皮膚および／または毛髪のケア用の前記請求項のいずれかに記載の化粧品および／または皮膚科用調剤の使用。
11. 清涼、冷却および／または爽快化粧品としての前記請求項のいずれかに記載の化粧品および／または皮膚科用調剤の使用。