JP2005520698A - 芳香族ポリエポキシドを含む被覆研磨物品 - Google Patents

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Abstract

被覆研磨物品は、バッキング(2)と、研磨層(3)とを含み、研磨層(3)は、多官能性アクリレートと、脂環式ポリエポキシドと、平均エポキシ官能価が少なくとも2.5の芳香族ポリエポキシドとを含む成分の反応生成物(5、6)を含む。

Description

本発明は、被覆研磨物品ならびにそれを製造および使用する方法に関する。
一般に、被覆研磨物品は、バッキングに固定された研磨粒子を有する。より典型的には、被覆研磨物品は、2つの対向した主面を有するバッキングと、1つの主面に固定された研磨層とを含む。研磨層は、典型的には、研磨粒子と、バインダーとから構成され、バインダーは、研磨粒子をバッキングに固定するのに役立つ。
1つの一般タイプの被覆研磨物品は、メイク層と、サイズ層と、研磨粒子とを含む研磨層を有する。そのような被覆研磨物品を製造する際に、第1のバインダー前駆体を含むメイク層を、バッキングの主面に適用する。次に、研磨粒子をメイク層に少なくとも部分的に埋込み(たとえば、静電コーティングによって)、第1のバインダー前駆体を硬化させて(すなわち、架橋して)、研磨粒子をメイク層に固定する。次に、第2のバインダー前駆体を含むサイズ層を、メイク層および研磨粒子の上に適用し、その後、バインダー前駆体を硬化させる。
別の一般タイプの被覆研磨物品は、バッキングの主面に固定された研磨層を含み、研磨層は、バインダー前駆体と研磨粒子とから構成されるスラリーを、バッキングの主面に適用し、次に、バインダー前駆体を硬化させることによって、設けられる。
任意に、被覆研磨物品は、たとえば、バックサイズ層(すなわち、研磨層を有する主面と反対側のバッキングの主面上のコーティング)、プレサイズ層(すなわち、研磨層と研磨層が固定された主面との間のコーティング)、および/またはバッキングの両方の主面をコーティングする飽和剤をさらに含んでもよい。別の態様において、被覆研磨物品は、研磨層を被覆するスーパーサイズ層をさらに含んでもよい。スーパーサイズ層は、典型的には、研削助剤および/またはアンチローディング(anti−loading)材料を含む。
典型的には、研磨層のメイク層、サイズ層、および/またはスラリー層に使用されるバインダー前駆体を、高温(たとえば、100から170℃の範囲内)で、ある時間(たとえば、15分から8時間の範囲内)の間、硬化させる。そのような条件下で、そうでなければ研磨物品のバッキングとして有用である多くの感熱性材料が、軟化、反り、分解などをすることがある。比較的低温で硬化させることができる有用なメイク層、サイズ層、および/またはスラリー層配合物を有し、それにより、バッキングとしての使用に適した材料の数を増加させることが好ましい。
さらに、研磨層を高温で硬化させた後、バッキングおよび研磨層は、典型的には、冷却すると収縮する。バッキングおよび研磨層は、通常、熱膨張係数が異なる。その結果、バッキングおよび研磨層の収縮差および/または膨張差が、通常発生する。比較的可撓性であるバッキングの場合、通常、この収縮差により、完成物品がカールする。カールの量は、たとえば、他の要因の中で、バッキングおよび研磨層のさまざまな熱膨張係数の差の大きさによる。ポリプロピレンバッキングの場合、この問題は、特に顕著であろう。一般に、この影響は、硬化温度と周囲温度との差に比例する。過度のカールは、被覆研磨物品を取扱うおよび/または使用する際に問題を引起すことがある。例示として、図1は、高温で硬化された、過度のカールを有する先行技術の被覆研磨物品(比較例1に従って準備された)の写真である。したがって、過度のカールを有さない被覆研磨物品およびそのような物品を製造する方法を提供することが好ましい。
剛性バッキングの場合など、被覆研磨物品のカールが発生しない場合、収縮差は、たとえばバッキングとメイク層との間の(および/またはメイク層とサイズ層との間の)界面における、応力の蓄積をもたらすことがある。界面におけるそのような蓄積応力は、たとえば、界面における少しも好ましくない接着をもたらすことがある。そのような界面蓄積応力のレベルを低減することが好ましい。
メイク層、サイズ層、および/またはスラリー層のバインダー前駆体の硬化に用いられる温度を単に低下させると、硬化の程度を低下させることがあり、これは、被覆研磨物品の、所望の耐久性および/または切削性能、または有用な耐久性および/または切削性能さえ、もたらすのに十分でないことがある。
低レベルの界面蓄積応力および/または低減したカールを有し、しかも、少なくとも良好な研磨性能を有する被覆研磨物品を提供するのに十分な硬化の程度を達成する被覆研磨物品を製造するための材料およびプロセスを有することが好ましい。
本発明は、アクリレートとエポキシ官能性材料との混合物を含むバインダー前駆体を使用することによって、被覆研磨物品の界面応力および/またはカールの問題の解決策を提供する。
一態様において、本発明は、
主面を有するバッキングと、
主面の少なくとも一部に固定された研磨層とを含み、研磨層が、バインダーと研磨粒子とを含む、被覆研磨物品であって、
バインダーが、多官能性アクリレートと、脂環式ポリエポキシドと、平均エポキシ官能価が少なくとも2.5の芳香族ポリエポキシドとを含む成分の反応生成物を含む、被覆研磨物品を提供する。
別の態様において、本発明は、
主面を有するバッキングと、
主面の少なくとも一部に固定された研磨層とを含み、研磨層が、
第1のバインダーを含むメイク層と、
メイク層に少なくとも部分的に埋込まれた研磨粒子と、
研磨層を少なくとも部分的に被覆する、第2のバインダーを含むサイズ層とを含む、被覆研磨物品であって、
第1または第2のバインダーの少なくとも1つが、多官能性アクリレートと、脂環式ポリエポキシドと、平均エポキシ官能価が少なくとも2.5の芳香族ポリエポキシドとを含む成分の反応生成物を含む、被覆研磨物品を提供する。
別の態様において、本発明は、
主面を有するバッキングと、
主面の少なくとも一部に固定された研磨層とを含み、研磨層が、バインダーと研磨粒子とを含むスラリー層を含む、被覆研磨物品であって、
バインダーが、多官能性アクリレートと、脂環式ポリエポキシドと、エポキシ官能価が少なくとも2.5の芳香族ポリエポキシドとを含む成分の反応生成物を含む、被覆研磨物品を提供する。
別の態様において、本発明は、
主面を有するバッキングを提供する工程と、
第1のバインダー前駆体を含むメイク層を、バッキングの主面の少なくとも一部に適用する工程と、
複数の研磨粒子をメイク層に少なくとも部分的に埋込む工程と、
第1のバインダー前駆体を硬化させる工程と、
第2のバインダー前駆体を含むサイズ層を、メイク層および複数の研磨粒子の少なくとも一部に適用する工程と、
第2のバインダー前駆体を硬化させて、被覆研磨物品を提供する工程とを含む、被覆研磨物品を製造する方法であって、
第1または第2のバインダー前駆体の少なくとも1つが、多官能性アクリレートと、脂環式ポリエポキシドと、平均エポキシ官能価が少なくとも2.5の芳香族ポリエポキシドとを含み、第1または第2のバインダー前駆体の少なくとも1つが、化学線に曝すことによって硬化される、方法を提供する。
別の態様において、本発明は、
主面を有するバッキングを提供する工程と、
バインダー前駆体と研磨粒子とを含むスラリーを、バッキングの主面の少なくとも一部に適用する工程であって、バインダー前駆体が、少なくとも1つの多官能性アクリレートと、少なくとも1つの脂環式ポリエポキシドと、少なくとも1つの、エポキシ官能価が少なくとも2.5の芳香族ポリエポキシドとを含む工程と、
バインダー前駆体を、化学線に曝すことによって硬化させて、被覆研磨物品を提供する工程とを含む、被覆研磨物品を製造する方法を提供する。
別の態様において、本発明は、ワークピースを研磨する方法であって、
被覆研磨物品を提供する工程であって、被覆研磨物品が、
主面を有するバッキングと、
第1のバインダーを含むメイク層と、研磨粒子とを含む、主面の少なくとも一部に固定された研磨層と、
研磨層を少なくとも部分的に被覆する、第2のバインダーを含むサイズ層とを含み、
第1または第2のバインダーの少なくとも1つが、少なくとも1つの多官能性アクリレートと、少なくとも1つの脂環式ポリエポキシドと、少なくとも1つの、平均エポキシ官能価が少なくとも2.5の芳香族ポリエポキシドとを含む成分の反応生成物を含む工程と、
研磨層の少なくとも一部を、ワークピースの表面の少なくとも一部と摩擦接触させる工程と、
被覆研磨物品またはワークピースの少なくとも一方を、他方に対して移動させて、表面の少なくとも一部を研磨する工程とを含む方法を提供する。
別の態様において、本発明は、ワークピースを研磨する方法であって、
被覆研磨物品を提供する工程であって、被覆研磨物品が、
主面を有するバッキングと、
主面の少なくとも一部に固定された研磨層とを含み、研磨層が、バインダーと研磨粒子とを含むスラリー層を含み、
バインダーが、少なくとも1つの多官能性アクリレートと、少なくとも1つの脂環式ポリエポキシドと、少なくとも1つの、平均エポキシ官能価が少なくとも2.5の芳香族ポリエポキシドとを含む成分の反応生成物を含む工程と、
研磨層の少なくとも一部を、ワークピースの表面の少なくとも一部と摩擦接触させる工程と、
被覆研磨物品またはワークピースの少なくとも一方を、他方に対して移動させて、表面の少なくとも一部を研磨する工程とを含む方法を提供する。
本発明によって準備された被覆研磨物品を、100℃未満の温度で硬化させて、少なくとも良好なレベルの研磨性能を達成しながら、比較的小さい程度のカールをもたらすことができる。
ここで用いられるように、
「アクリレート」は、アクリレートおよびメタクリレートの両方を含む。
「アクリレート官能価」は、1分子あたりのアクリルオキシ基の数を指す。
「アクリルオキシ」は、アクリルオキシおよびメタクリルオキシの両方を含む。
「化学線」は、粒子放射線および非粒子放射線を意味し、電子ビーム放射線、および200から700ナノメートルの範囲内の少なくとも1つの波長を有する電磁放射線を含む。
「脂環式」は、脂肪族であり、かつ、少なくとも1つの飽和環式環を含有することを意味する。
「脂環式ポリエポキシド」は、平均エポキシ官能価が少なくとも2である脂環式材料を指す。
「芳香族」は、少なくとも1つの芳香環を含有することを意味する。
「平均アクリレート官能価」は、1分子あたりのアクリルオキシ基の平均数を指し、それは、指定材料について、アクリルオキシ基の総数を、アクリルオキシ基を有する分子の総数で割ることによって、定められる。
「平均エポキシ官能価」は、1分子あたりのエポキシ基の平均数を指し、それは、指定材料について、エポキシ基の総数を、エポキシ基を有する分子の総数で割ることによって、定められる。
「二反応性(bireactive)化合物」は、少なくとも1つのエチレン不飽和基と、少なくとも1つの1,2−エポキシド基とを含有するものである。
「架橋された」は、化学結合(すなわち、鎖間結合)によって相互に連結されて、三次元分子網目を形成するポリマーセクションを有することを意味する。
「エポキシ官能価」は、1分子あたりのエポキシ基の数を指す。
「エポキシ樹脂」は、少なくとも1つのエポキシ基を有する分子を含有する材料を指す。
「エポキシ基」は、オキシラニル基を指す。
「オリゴマー」は、より長いポリマー鎖を形成することができるように、同じまたは他のオリゴマーと化学結合を形成する固有の能力を有する、2から10の繰返し単位を有するポリマー分子(たとえば、ダイマー、トリマー、テトラマーなど)を指す。
「光開始剤」は、200から700ナノメートルの範囲内の少なくとも1つの波長を有する電磁放射線に曝されると、フリーラジカル重合用開始剤を形成する物質を指す。
「光触媒」は、200から700ナノメートルの範囲内の少なくとも1つの波長を有する電磁放射線に曝されると、カチオン重合用触媒を形成する物質を指す。
「多官能性アクリレート」は、平均アクリレート官能価が少なくとも2である材料を指す。
本発明による被覆研磨物品の一実施形態が、図2に示されている。この図を参照すると、被覆研磨物品1は、バッキング2と、研磨層3とを有する。研磨層3は、メイク層5およびサイズ層6によってバッキング2の主面7に固定された研磨粒子4を含む。
本発明による被覆研磨物品の適切なバッキングとしては、従来のシールされた被覆研磨バッキングおよび多孔性のシールされていないバッキングを含む、被覆研磨物品を製造するために当該技術において知られているものが挙げられる。典型的には、バッキングは、2つの対向した主面を有する。バッキングの厚さは、一般に、0.02から5ミリメートル、好ましくは0.05から2.5ミリメートル、より好ましくは0.1から0.4ミリメートルであるが、これらの範囲外の厚さも、有用であろう。
バッキングは、可撓性であっても、または剛性であってもよい。好ましくは、バッキングは可撓性である。バッキングは、被覆研磨材の製造の際にバッキングとして従来使用される材料を含む、いかなる数のさまざまな材料から製造してもよい。例としては、紙、布、フィルム、ポリマーフォーム、バルカンファイバー、織布および不織布材料、2つ以上のこれらの材料の組合せ、ならびに、それらの処理されたものが挙げられる。バッキングは、また、2つの材料(たとえば、紙/フィルム、布/紙、フィルム/布)の積層体であってもよい。
例示的な可撓性バッキングとしては、ポリオレフィンフィルム(たとえば、二軸延伸ポリプロピレンを含むポリプロピレン、ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム、セルロースエステルフィルム)などのポリマーフィルム(下塗りされたフィルムを含む)、金属箔、メッシュ、フォーム(たとえば、天然スポンジ材料またはポリウレタンフォーム)、布(たとえば、ポリエステル、ナイロン、絹、綿、および/またはレーヨンを含む繊維またはヤーンから製造された布)、紙、バルカナイズドペーパー、バルカンファイバー、不織布材料、それらの組合せ、およびそれらの処理されたものが挙げられる。布裏打は、織られても、またはステッチボンドされてもよい。好ましくは、バッキングは、ポリプロピレンフィルムを含む。
バッキング材料の選択は、たとえば、被覆研磨物品の意図された用途によるであろう。バッキングの強度は、使用中の引裂または他の損傷に耐えるのに十分でなければならない。バッキングの厚さおよび滑らかさも、被覆研磨物品の所望の厚さおよび滑らかさをもたらすのに適していなければならず、被覆研磨物品のそのような特徴は、たとえば、被覆研磨物品の意図された用途または使用によって、変わるであろう。
バッキングは、任意に、飽和剤、プレサイズ層、および/またはバックサイズ層の少なくとも1つを有してもよい。これらの材料の目的は、典型的には、バッキングをシールし、および/またはバッキング中のヤーンもしくは繊維を保護することである。バッキングが布材料である場合、これらの材料の少なくとも1つが、典型的には使用される。プレサイズ層またはバックサイズ層を加えると、さらに、バッキングの前面および/または裏面に「より滑らかな」表面をもたらすであろう。当該技術において知られている他の任意の層も、使用してもよい(たとえば、タイ層;たとえば、米国特許第5,700,302号明細書(ストーツェル(Stoetzel)ら)を参照のこと。
帯電防止材料をこれらの布処理材料のいずれかに含めてもよい。帯電防止材料を加えると、木材または木材状材料をサンディングするときに、被覆研磨物品が静電気を蓄積する傾向を低減することができる。帯電防止バッキングおよびバッキング処理に関するさらなる詳細は、たとえば、米国特許第5,108,463号明細書(ブキャナン(Buchanan)ら);同第5,137,542号明細書(ブキャナンら);同第5,328,716号明細書(ブキャナン);および同第5,560,753号明細書(ブキャナンら)に見出すことができる。
バッキングは、たとえば米国特許第5,417,726号明細書(スタウト(Stout)ら)に記載されたような、繊維強化熱可塑性樹脂、または、たとえば米国特許第5,573,619号明細書(ベネディクト(Benedict)ら)に記載されたような、エンドレス継ぎなしベルトであってもよい。同様に、バッキングは、たとえば米国特許第5,505,747号明細書(チェスリー(Chesley)ら)に記載されたような、突出するフッキングステムを有するポリマー基材であってもよい。同様に、バッキングは、たとえば米国特許第5,565,011号明細書(フォレット(Follett)ら)に記載されたような、ループファブリックであってもよい。
いくつかの場合、感圧接着剤を、被覆研磨物品の裏面上に組入れ、結果として生じる被覆研磨物品をバックアップパッドに固定することができることが好ましいであろう。例示的な感圧接着剤としては、ラテックスクレープ、ロジン、ポリアクリレートエステル(たとえば、ポリ(ブチルアクリレート))を含むアクリルポリマーおよびコポリマー、ビニルエーテル(たとえば、ポリ(ビニルn−ブチルエーテル))、アルキド接着剤、ゴム接着剤(たとえば、天然ゴム、合成ゴム、塩素化ゴム)、ならびにそれらの混合物が挙げられる。
例示的な剛性バッキングとしては、金属プレート、セラミックプレートなどが挙げられる。適切な剛性バッキングの別の例が、たとえば、米国特許第5,417,726号明細書(スタウト(Stout)ら)に記載されている。
メイク層、スラリー層、および/または任意のバックサイズ層の接着を促進するために、これらの層が適用された表面を修正することが必要であろう。例示的な表面修正としては、コロナ放電、紫外光照射、電子ビーム照射、炎放出(flame discharge)、および/またはスカッフィングが挙げられる。
有利に、本発明に使用される研磨層配合物が低温で硬化するので、バッキングは、感熱性であってもよい(すなわち、それは、高温(たとえば、100℃より高い温度)で分解し、および/または変形する材料または構造から製造してもよい)。
本発明のいくつかの実施形態において、研磨層は、メイク層と、サイズ層とを含む。メイク層またはサイズ層は、メイク層またはサイズ層の少なくとも1つが、多官能性アクリレートと、脂環式ポリエポキシドと、平均エポキシ官能価が少なくとも2.5の芳香族ポリエポキシドとを含むバインダー前駆体の反応生成物を含むのであれば、研磨技術において知られているメイク層またはサイズ層であってもよい。好ましくは、メイク層およびサイズ層の両方が、多官能性アクリレートと、脂環式ポリエポキシドと、平均エポキシ官能価が少なくとも2.5の芳香族ポリエポキシドとを含むバインダー前駆体の反応生成物を含む。以下で説明される方法を用いて、バインダー前駆体を硬化させて、バインダーを形成する。
いくつかの実施形態において、メイク層を含むバインダー前駆体は、好ましくは、ホットメルト接着剤である。そのような実施形態において、バインダー前駆体を、典型的には、溶融材料としてバッキングに適用する。研磨粒子を、溶融バインダー前駆体に、少なくとも部分的に埋込み、次に、これを硬化させ、それにより、研磨粒子をメイク層に固定する。次に、サイズ層、たとえば、多官能性アクリレートと、脂環式ポリエポキシドと、平均エポキシ官能価が少なくとも2.5の芳香族ポリエポキシドとを含むバインダー前駆体の反応生成物を含むサイズ層を、メイク層および研磨粒子の上に適用し、硬化させる。
任意に、バインダー前駆体は、硬化プロセスを開始し、および/または促進するための触媒および/または硬化剤、ならびに、さらに、または代わりに、充填剤、増粘剤、強化剤(tougheners)、研削助剤、顔料、繊維、粘着付与剤、潤滑剤、湿潤剤、界面活性剤、消泡剤、染料、カップリング剤、可塑剤、懸濁剤などの他の既知の添加剤を、さらに含んでもよい。
例示的な既知のメイク層およびサイズ層は、典型的には、膠、またはフェノール樹脂、アミノプラスト樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ウレタン樹脂(たとえば、ペンダントα,β−不飽和基を有するアミノプラスト樹脂、アクリレート化ウレタン、アクリレート化エポキシ、アクリレート化イソシアヌレート)、アクリル樹脂、エポキシ樹脂(ビス−マレイミドおよびフルオレン変性エポキシ樹脂を含む)、イソシアヌレート樹脂、およびそれらの混合物などのバインダー樹脂を含む。
使用されるメイク層の坪量は、たとえば、準備されている被覆研磨物品の、意図された使用、研磨粒子のタイプ、および性質によるであろうが、一般に、1平方メートルあたり1から30グラム(すなわち、g/m)、好ましくは10から25g/m、より好ましくは15から25g/mの範囲内である。メイク層は、ロールコーティング、押出ダイコーティング、カーテンコーティング、ナイフコーティング、グラビアコーティング、スプレーコーティングなどを含む、メイク層をバッキングに適用するための任意の既知のコーティング方法によって、適用してもよい。
サイズ層の坪量も、準備されている被覆研磨物品の、意図された使用、研磨粒子のタイプ、および性質によって、必然的に変わるが、一般に、1から400g/m、好ましくは1から300g/m、より好ましくは5から300g/mの範囲内である。サイズ層は、ロールコーティング、押出ダイコーティング、カーテンコーティング、スプレーコーティングなどを含む、サイズ層をバッキングに適用するための任意の既知のコーティング方法によって、適用してもよい。
本発明による被覆研磨物品のいくつかの実施形態において、研磨層は、多官能性アクリレートと、脂環式ポリエポキシドと、平均エポキシ官能価が少なくとも2.5の芳香族ポリエポキシドとを含む成分の反応生成物であるバインダーと、研磨粒子とを含むスラリー層を含む。スラリーコーティング技術は、研磨技術において周知であり、たとえば、米国特許第5,378,251号明細書(カラー(Culler)ら)および同第5,942,015号明細書(カラーら)に記載されたものが挙げられる。
本発明の実施に使用してもよい多官能性アクリレートとしては、アクリレートモノマー、アクリレートオリゴマー、アクリレート化ポリマー、およびそれらの混合物が挙げられる。
本発明に使用される未硬化のメイク層、サイズ層、および/またはスラリー層用のバインダー前駆体中に存在する多官能性アクリレートの量は、典型的には、多官能性アクリレートと、脂環式ポリエポキシドと、平均エポキシ官能価が少なくとも2.5の芳香族ポリエポキシドとの組合された総重量を基準にして、5から90重量パーセント、好ましくは20から85重量パーセント、さらに好ましくは60から80重量パーセントであるが、これらの範囲外の量も有用であろう。
非常にさまざまなアクリレートモノマー、アクリレートオリゴマー、およびアクリレート化ポリマーが、たとえば、ペンシルバニア州エクストンのサートマー・カンパニー(Sartomer Co.,Exton,PA)およびジョージア州スミルナのUCBケミカルズ・コーポレーション(UCB Chemicals Corp.,Smyrna,GA)などのベンダーから容易に商業的に入手可能である。例示的なアクリレートモノマーとしては、エチレングリコールジアクリレートおよびメタクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレートおよびメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、グリセロールトリアクリレート、ペンタエリトリトールトリアクリレートおよびメタクリレート、エトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレートおよびトリメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレートおよびジメタクリレート、ペンタエリトリトールテトラアクリレートおよびテトラメタクリレート、ジペンタエリトリトールペンタアクリレート、ソルビトールトリアクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、エトキシル化ビスフェノールAジアクリレート、ならびにそれらの混合物が挙げられる。
有用なアクリレートモノマーの例としては、たとえば、商品名「SR351」でサートマー・カンパニーから入手可能な、トリメチロールプロパントリアクリレート;たとえば、商品名「SR454」でサートマー・カンパニーから入手可能な、エトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレート;たとえば、商品名「SR295」でサートマー・カンパニーから入手可能な、ペンタエリトリトールテトラアクリレート;および、たとえば、商品名「SR247」でサートマー・カンパニーから入手可能な、ネオペンチルグリコールジアクリレートが挙げられる。
好ましくは、多官能性アクリレートは、アクリレートオリゴマーを含む。例示的なアクリレートオリゴマーとしては、アクリレート化エポキシオリゴマー(たとえば、ビスフェノール−Aベースのエポキシアクリレートオリゴマー)、脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマー、および芳香族ウレタンアクリレートオリゴマーが挙げられる。付加的な有用な多官能性アクリレートオリゴマーとしては、たとえば、商品名「SR259」でサートマー・カンパニーから入手可能な、ポリエチレングリコール200ジアクリレート、および、たとえば、商品名「SR344」でサートマー・カンパニーから入手可能な、ポリエチレングリコール400ジアクリレートなどのポリエーテルオリゴマー;ならびに、たとえば、UCBケミカルズ・コーポレーションから、商品名「エベクリル(EBECRYL)3500」、「エベクリル3600」、および「エベクリル3700」で入手可能なものを含むアクリレート化エポキシオリゴマーが挙げられる。好ましくは、アクリレートオリゴマーは、アクリレート化エポキシオリゴマーである。
多官能性アクリレートは、2つ以上の重合可能なアクリレートの混合物を含んでもよい。そのような混合物は、使用する場合、典型的には、複数のさまざまな多官能性アクリレートモノマー、アクリレートオリゴマー、および/またはアクリレート化ポリマーを含み、いくつかの場合、バインダー前駆体の粘度または硬化したバインダーの物理特性を調整するなどのために、多官能性アクリレート中に1つ以上の単官能性アクリレートモノマーを含むことが好ましいであろう。
いずれにしても、多官能性アクリレートは、重合可能なアクリレート材料の混合物として存在しようと、または1つの成分として存在しようと、平均アクリルオキシ基官能価が、少なくとも2、好ましくは、少なくとも2.5、より好ましくは、少なくとも3である。
本発明の実施に使用してもよい脂環式ポリエポキシドとしては、モノマー脂環式ポリエポキシド、オリゴマー脂環式ポリエポキシド、ポリマー脂環式ポリエポキシド、およびそれらの混合物が挙げられる。
本発明に使用されるメイク層、サイズ層、および/またはスラリー層用のバインダー前駆体中に存在する脂環式ポリエポキシドの量は、典型的には、多官能性アクリレートと、脂環式ポリエポキシドと、平均エポキシ官能価が少なくとも2.5の芳香族ポリエポキシドとの組合された総重量を基準にして、1から27重量パーセント、好ましくは6から13重量パーセント、より好ましくは8から12重量パーセントであるが、これらの範囲外の量も有用であろう。
非常にさまざまな市販の脂環式ポリエポキシドモノマー、脂環式ポリエポキシドオリゴマー、および脂環式ポリエポキシドポリマーを、本発明の実施に使用してもよい。本発明の実施に有用な、例示的な脂環式ポリエポキシドモノマーとしては、エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(たとえば、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(たとえば、ミシガン州ミッドランドのダウ・ケミカル・カンパニー(Dow Chemical Co.,Midland,MI)から、商品名「ERL−4221」で入手可能)、3,4−エポキシ−2−メチルシクロヘキシルメチル3,4−エポキシ−2−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート(たとえば、ダウ・ケミカル・カンパニーから商品名「ERL−4201」で入手可能));ビニルシクロヘキセンジオキシド(たとえば、ダウ・ケミカル・カンパニーから商品名「ERL−4206」で入手可能);ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル(たとえば、ダウ・ケミカル・カンパニーから商品名「ERL−0400」で入手可能)、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート(たとえば、ダウ・ケミカル・カンパニーから商品名「ERL−4289」で入手可能)、ジペンテリック(dipenteric)ジオキシド(たとえば、ダウ・ケミカル・カンパニーから商品名「ERL−4269」で入手可能)、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,1’−スピロ−3’,4’−エポキシシクロヘキサン−1,3−ジオキサン、および2,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロパンが挙げられる。3,4−エポキシシクロヘキシルメチル3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートが、特に好ましい、平均官能価が少なくとも2の脂環式ポリエポキシド樹脂である。
本発明の実施に使用してもよい芳香族ポリエポキシドとしては、モノマー芳香族ポリエポキシド、オリゴマー芳香族ポリエポキシド、ポリマー芳香族ポリエポキシド、およびそれらの混合物が挙げられる。
有用な芳香族ポリエポキシドは、平均エポキシ官能価が少なくとも2.5であり、モノマー芳香族ポリエポキシド、オリゴマー芳香族ポリエポキシド、ポリマー芳香族ポリエポキシド、およびそれらの混合物が挙げられる。
本発明に使用されるメイク層、サイズ層、および/またはスラリー層に使用される研磨層およびサイズ層用のバインダー前駆体中に存在する、平均エポキシ官能価が少なくとも2.5の芳香族ポリエポキシドの量は、典型的には、6から75重量パーセント、好ましくは14から54重量パーセント、より好ましくは17から23重量パーセントであり、ここで、少なくとも1つの多官能性アクリレートと、少なくとも1つの脂環式ポリエポキシドと、少なくとも1つの、平均エポキシ官能価が少なくとも2.5の芳香族ポリエポキシドとの組合された重量の合計が、100重量パーセントとなるが、これらの範囲外の量も有用であろう。急速な完全硬化を促進するために、芳香族ポリエポキシドの平均エポキシ官能価は、好ましくは、少なくとも3.5である。本発明に使用することができる例示的な芳香族ポリエポキシドとしては、たとえば、テキサス州ヒューストンのレゾリューション・パフォーマンス・プロダクツ(Resolution Performance Products,Houston,TX)から入手可能な、「エポン(EPON)」(たとえば、「エポン828」および「エポン1001F」)という商品名の、そのようなエポキシ樹脂を含むビスフェノールAタイプ樹脂およびそれらの誘導体;エポキシクレゾール−ノボラック樹脂;ビスフェノール−F樹脂およびそれらの誘導体;エポキシフェノール−ノボラック樹脂などの多価フェノールのポリグリシジルエーテル;および芳香族カルボン酸のグリシジルエステル(たとえば、フタル酸ジグリシジルエステル、イソフタル酸ジグリシジルエステル、トリメリト酸トリグリシジルエステル、およびピロメリト酸テトラグリシジルエステル)、ならびにそれらの混合物が挙げられる。
例示的な市販の芳香族ポリエポキシドとしては、たとえば、ニューヨーク州タリータウンのチバ・スペシャルティ・ケミカルズ(Ciba Specialty Chemicals,Tarrytown,NY)から入手可能な、「アラルダイト(ARALDITE)」(たとえば、「アラルダイトMY−720」、「アラルダイト721」、「アラルダイト722」、「アラルダイト0510」、「アラルダイト0500」、「アラルダイトPY−306」、および「アラルダイト307」)という商品名のもの;たとえば、レゾリューション・パフォーマンス・プロダクツから入手可能な、「エポン(EPON)」(たとえば、「エポンDPL−862」および「エポンHPT−1079」)という商品名の芳香族ポリエポキシド;ならびに、たとえば、ダウ・ケミカル・カンパニーから入手可能な、「DER」、「DEN」(たとえば、「DEN 438」およびDEN 439」)、および「カトレックス(QUATREX)」という商品名の芳香族ポリエポキシドが挙げられる。
好ましくは、芳香族ポリエポキシドとしては、多価フェノールのポリグリシジルエーテル、より好ましくは、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルが挙げられる。
本発明の実施に使用される研磨層での使用に適した研磨粒子としては、研磨技術において知られているいかなる研磨粒子も挙げられる。例示的な有用な研磨粒子としては、酸化アルミニウム、セラミック酸化アルミニウム(1つ以上の金属酸化物変性剤および/またはシーディング剤もしくは核生成剤を含んでもよい)、および熱処理酸化アルミニウムなどの溶融酸化アルミニウムベースの材料、炭化ケイ素、共溶融アルミナ−ジルコニア、ダイヤモンド、セリア、二ホウ化チタン、立方晶窒化ホウ素、炭化ホウ素、ざくろ石、フリント、エメリー、ゾル−ゲルで得られた研磨粒子、ならびにそれらの混合物が挙げられる。好ましくは、研磨粒子は、溶融酸化アルミニウム、熱処理酸化アルミニウム、セラミック酸化アルミニウム、炭化ケイ素、アルミナジルコニア、ざくろ石、ダイヤモンド、立方晶窒化ホウ素、ゾル−ゲルで得られた研磨粒子、またはそれらの混合物を含む。ゾル−ゲル研磨粒子の例としては、米国特許第4,314,827号明細書(レイセイサー(Leitheiser)ら);同第4,518,397号明細書(レイセイサーら);同第4,623,364号明細書(コットリンガー(Cottringer)ら);同第4,744,802号明細書(シュワベル(Schwabel));同第4,770,671号明細書(モンロー(Monroe)ら);同第4,881,951号明細書(ウッド(Wood)ら);同第5,011,508号明細書(ウォールド(Wald)ら);同第5,090,968号明細書(ペロー(Pellow));同第5,139,978号明細書(ウッド);同第5,201,916号明細書(バーグ(Berg)ら);同第5,227,104号明細書(バウアー(Bauer));同第5,366,523号明細書(ローウェンホースト(Rowenhorst)ら);同第5,429,647号明細書(ラリー(Larrrie));同第5,498,269号明細書(ラーミー(Larmie));および同第5,551,963号明細書(ラーミー)に記載されたものが挙げられる。研磨粒子は、たとえば、個別の粒子、凝集体、研磨複合粒子、およびそれらの混合物の形態であってもよい。例示的な凝集体が、たとえば、米国特許第4,652,275号明細書(ブローシャー(Bloecher)ら)および同第4,799,939号明細書(ブローシャーら)に記載されている。たとえば、米国特許第5,078,753号明細書(ブロバーグ(Broberg)ら)に記載されているような、希釈浸食可能凝集粒(diluent erodible agglomerate grains)を使用することも、本発明の範囲内である。
研磨複合粒子は、バインダー中の研磨粒を含む。例示的な研磨複合粒子が、たとえば、米国特許第5,549,962号明細書(ホームズ(Holmes)ら)に記載されている。
研磨粒子の平均直径は、典型的には、0.1から2000マイクロメートル、より好ましくは、1から1300マイクロメートルである。研磨粒子のコーティング重量は、たとえば、使用するバインダー前駆体、研磨粒子を適用するプロセス、および研磨粒子のサイズによるであろうが、典型的には、5から1,350g/mである。
バインダー前駆体は、任意の二反応性重合可能成分、たとえば、少なくとも1つのフリーラジカル重合可能な基と、少なくとも1つのカチオン重合可能な基とを有する化合物をさらに含んでもよい。二反応性化合物は、たとえば、少なくとも1つのエチレン不飽和基を、1つ以上のエポキシ基をすでに含有している化合物に導入することによって、または、逆に、少なくとも1つのエポキシ基を、1つ以上のエチレン不飽和基をすでに含有している化合物に導入することによって、製造することができる。
例示的な二反応性重合可能化合物としては、アクリル酸0.4から0.6重量当量と、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、フェノール−ホルムアルデヒドノボラックのポリグリシジルエーテル、クレゾール−ホルムアルデヒドノボラックのポリグリシジルエーテル、ジグリシジルテレフタレート、トリメリト酸のトリグリシジルエステル、ジシクロペンタジエンジオキシド、ビニルシクロヘキセンジオキシド、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、およびビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル)メチルアジペート1モルとの反応生成物に含有されるものが挙げられる。
任意の二反応性材料は、使用する場合、好ましくは、カチオン重合可能な樹脂の硬化を著しく抑制しないように選択される。そのような硬化を妨げることがある例示的な基としては、第一級、第二級、および第三級のアミン、アミド、イミドなどが挙げられる。
本発明の実施に有用な任意の硬化剤(curatives)としては、感光性または感熱性のものが挙げられ、好ましくは、少なくとも1つのフリーラジカル重合開始剤および少なくとも1つのカチオン重合触媒を含み、これらは、同じでもまたは異なってもよい。バインダー前駆体のポットライフを維持しながら、硬化時の熱を最小にするために、本発明に使用されるメイク層、サイズ層、および/またはスラリー層に使用されるバインダー前駆体は、好ましくは、感光性であり、好ましくは、光開始剤および/または光触媒を含む。より好ましくは、本発明に使用されるメイク層、サイズ層、および/またはスラリー層に使用されるバインダー前駆体は、光開始剤と、光触媒とを含む。
ここで定義されるような「光触媒」は、化学線に曝されると、本発明の実施に使用されるポリエポキシドを少なくとも部分的に重合することができる活性種を形成する材料である。任意に、バインダー前駆体は、少なくとも1つの光触媒(たとえば、オニウム塩および/またはカチオン有機金属塩)を含んでもよい。
好ましくは、オニウム塩光触媒は、ヨードニウム錯体塩および/またはスルホニウム錯体塩を含む。有用な芳香族オニウム錯体塩が、たとえば、米国特許第4,256,828号明細書(スミス(Smith))にさらに記載されている。例示的な芳香族ヨードニウム錯体塩としては、ジアリールヨードニウムヘキサフルオロホスフェートまたはジアリールヨードニウムヘキサフルオロアンチモネートが挙げられる。例示的な芳香族スルホニウム錯体塩としては、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネートおよびp−フェニル(チオフェニル)ジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネートが挙げられる。
本発明の実施に有用な芳香族オニウム塩は、典型的には、スペクトルの紫外線領域内でのみ感光性である。しかし、それらは、既知の光分解可能な有機ハロゲン化合物のための増感剤によって、スペクトルの紫外線近くおよび可視範囲に増感することができる。例示的な増感剤としては、たとえば、米国特許第4,250,053号明細書(スミス(Smith))に記載されているような、芳香族アミンおよび着色芳香族多環式炭化水素が挙げられる。
本発明に有用な、適切な光活性化可能な有機金属錯体塩としては、たとえば、米国特許第5,059,701号明細書(ケイパート(Keipert));同第5,191,101号明細書(パラッツォット(Palazzotto)ら);および同第5,252,694号明細書(ウィレット(Willett)ら)に記載されているものが挙げられる。
本発明における光活性化可能な触媒として有用な、例示的な有機金属錯体カチオンとしては、
(η−ベンゼン)(η−シクロペンタジエニル)Fe+1SbF
(η−トルエン)(η−シクロペンタジエニル)Fe+1AsF
(η−キシレン)(η−シクロペンタジエニル)Fe+1SbF
(η−クメン)(η−シクロペンタジエニル)Fe+1PF
(η−キシレン(混合異性体))(η−シクロペンタジエニル)Fe+1SbF
(η−キシレン(混合異性体))(η−シクロペンタジエニル)Fe+1PF
(η−o−キシレン)(η−シクロペンタジエニル)Fe+1CFSO
(η−m−キシレン)(η−シクロペンタジエニル)Fe+1BF
(η−メシチレン)(η−シクロペンタジエニル)Fe+1SbF
(η−ヘキサメチルベンゼン)(η−シクロペンタジエニル)Fe+1SbFOH、および
(η−フルオレン)(η−シクロペンタジエニル)Fe+1SbF が挙げられる。
本発明に有用な、所望の有機金属錯体カチオンの塩としては、次のもの、すなわち、(η−キシレン(混合異性体))(η−シクロペンタジエニル)Fe+1SbF 、(η−キシレン(混合異性体))(η−シクロペンタジエニル)Fe+1PF 、(η−キシレン)(η−シクロペンタジエニル)Fe+1SbF 、および(η−メシチレン)(η−シクロペンタジエニル)Fe+1SbF の1つ以上が挙げられる。
任意に、有機金属塩開始剤は、第三級アルコールのシュウ酸エステルなどの促進剤を伴うことができる。促進剤は、存在する場合、好ましくは、総バインダー前駆体の0.1から4重量パーセント、より好ましくは、メタロセン開始剤の重量の60パーセントを構成する。
有用な市販の光触媒としては、たとえば、ミネソタ州セント・ポールのミネソタ・マイニング・アンド・マニュファクチャリング・カンパニー(Minnesota Mining and Manufacturing Company,St.Paul,MN)から、商品名「FX−512」で入手可能な、芳香族スルホニウム錯体塩、および、ダウ・ケミカル・カンパニーから入手可能な、「UVI−6974」という商品名の芳香族スルホニウム錯体塩が挙げられる。
発明の実施に有用な任意の光開始剤としては、フリーラジカル多官能性アクリレートを光硬化させるのに有用であるとして知られているものが挙げられる。例示的な光開始剤としては、α−メチルベンゾイン;α−フェニルベンゾイン;α−アリルベンゾイン;α−ベンジルベンゾインなどのベンゾインおよびその誘導体;ベンジルジメチルケタール(たとえば、チバ・スペシャルティ・ケミカルズから商品名「イルガキュア(IRGACURE)651」で入手可能)、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインn−ブチルエーテルなどのベンゾインエーテル;2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−プロパノン(たとえば、チバ・スペシャルティ・ケミカルズから商品名「ダロキュア(DAROCUR)1173」で入手可能)および1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(たとえば、チバ・スペシャルティ・ケミカルズから商品名「イルガキュア184」で入手可能);2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−(4−モルホリニル)−1−プロパノン(たとえば、チバ・スペシャルティ・ケミカルズから商品名「イルガキュア907」で入手可能);2−ベンジル−2−(ジメチルアミノ)−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン(たとえば、チバ・スペシャルティ・ケミカルズから商品名「イルガキュア369」で入手可能)などのアセトフェノンおよびその誘導体が挙げられる。
他の有用な光開始剤としては、ピバロイン(pivaloin)エチルエーテル、アニソイン(anisoin)エチルエーテル;アントラキノン、2−エチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、1,4−ジメチルアントラキノン、1−メトキシアントラキノン、ベンゾアントラキノンハロメチルトリアジンなどのアントラキノン;ベンゾフェノンおよびその誘導体;上で説明されたようなヨードニウム塩およびスルホニウム塩;ビス(η−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)フェニル]チタン(また、チバ・スペシャルティ・ケミカルズから、商品名「CGI 784 DC」で市販されている)などのチタン錯体;4−ブロモメチルニトロベンゼンなどのハロメチルニトロベンゼン;モノ−およびビス−アシルホスフィン(たとえば、商品名「イルガキュア1700」、「イルガキュア1800」、「イルガキュア1850」、および「ダロキュア4265」で、チバ・スペシャルティ・ケミカルズから入手可能)が挙げられる。
本発明に有用な光開始剤および光触媒は、バインダー前駆体の光硬化性(すなわち、電磁放射線によって架橋可能な)成分の総量を基準にして、0.01から10重量パーセント、好ましくは0.01から5、最も好ましくは0.1から2重量パーセントの範囲内の量で存在することができるが、これらの範囲外の量も有用であろう。
任意に、熱硬化剤をバインダー前駆体に含めてもよい。好ましくは、そのような熱硬化剤は、成分の混合が行われる温度で熱安定である。エポキシ樹脂およびアクリレートのための例示的な熱硬化剤が、当該技術において周知であり、たとえば、米国特許第6,258,138号明細書(デボー(DeVoe)ら)に記載されている。熱硬化剤は、バインダー前駆体中にいかなる効果的な量で存在してもよい。そのような量は、バインダー前駆体の100総重量部を基準にして、典型的には0.01部から5部の範囲内、好ましくは0.025から2重量部の範囲内であるが、これらの範囲外の量も有用であろう。
他の成分に加えて、本発明による被覆研磨物品のさまざまな層、特にメイク層およびサイズ層は、たとえば、性能および/または外観を修正するために、任意の添加剤を含有してもよい。例示的な添加剤としては、研削助剤、充填剤、可塑剤、湿潤剤、界面活性剤、顔料、カップリング剤、繊維、潤滑剤、チキソトロピー材料、帯電防止剤、懸濁剤、顔料、および染料が挙げられる。
有機でもまたは無機でもよい例示的な研削助剤としては、ろう、テトラクロロナフタレン、ペンタクロロナフタレン、およびポリ塩化ビニルなどの塩素化ろうなどのハロゲン化有機化合物;塩化ナトリウム、カリウム氷晶石、ナトリウム氷晶石、アンモニウム氷晶石、テトラフルオロホウ酸カリウム、テトラフルオロホウ酸ナトリウム、フッ化ケイ素、塩化カリウム、塩化マグネシウムなどのハロゲン化物塩;ならびにスズ、鉛、ビスマス、コバルト、アンチモン、カドミウム、鉄、およびチタンなどの金属およびそれらの合金などが挙げられる。他の研削助剤の例としては、硫黄、有機硫黄化合物、黒鉛、および金属硫化物が挙げられる。たとえば、米国特許第5,552,225号明細書(ホー(Ho))に記載されたような、異なった研削助剤の組合せを使用することができる。
例示的な帯電防止剤としては、黒鉛、カーボンブラック、酸化バナジウム、湿潤剤などが挙げられる。
本発明のための有用な充填剤の例としては、石英、ガラスビーズ、ガラスバブル、およびガラス繊維などのシリカ;タルク、粘土、(モンモリロナイト)長石、雲母、ケイ酸カルシウム、メタケイ酸カルシウム、アルミノケイ酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウムなどのケイ酸塩;硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸ナトリウム、硫酸アルミニウムナトリウム、硫酸アルミニウムなどの金属硫酸塩;石膏;バーミキュライト;木粉;アルミニウム三水和物;カーボンブラック;酸化アルミニウム;二酸化チタン;氷晶石;白雪石(chiolite);ならびに亜硫酸カルシウムなどの金属亜硫酸塩が挙げられる。所望の充填剤は、長石および石英である。
たとえば、当業者に知られているように材料の機能または目的によって決まるように連続層または不連続層として存在してもよい、付加的なコーティング(たとえば、飽和剤、バックサイズ層、プレサイズ層、タイ層、スーパーサイズ層)を有することも、本発明の範囲内である。たとえば、特に、微細なグレードの研磨材(たとえば、ANSIグレード400またはより微細な)を使用する場合、紙バッキング材料の固有のテクスチャード面を滑らかにするために、飽和コートを提供することが好ましいであろう。バッキングの裏面、すなわち、研磨粒子が適用されるのと反対側の面に適用されるバックサイズ層は、ボディをバッキング材料に加え、バッキング材料を摩耗から保護する。プレサイズ層は、あらかじめ処理されたバッキングに適用される以外は、飽和コートと同様である。たとえば、研削助剤を、および/またはアンチローディングコーティングとして提供するために、スーパーサイズ層、すなわち、サイズ層の少なくとも一部に適用されるコーティングを加えることができる。
さらに、任意のスーパーサイズ層に関して、それは、被覆研磨物品の切削能力を大幅に低減することがある、研磨粒子間の削りくず(ワークピースから研磨された材料)の蓄積を防止または低減するように役立ってもよい。有用なスーパーサイズ層としては、好ましくは、研削助剤(たとえば、テトラフルオロホウ酸カリウム)、脂肪酸の金属塩(たとえば、ステアリン酸亜鉛またはステアリン酸カルシウム)、リン酸エステルの塩(たとえば、ベヘニルリン酸カリウム)、リン酸エステル、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、鉱油、架橋シラン、架橋シリコーン、および/またはフルオロケミカルが挙げられる。有用なスーパーサイズ材料が、たとえば、米国特許第5,556,437号明細書(リー(Lee)ら)にさらに記載されている。
任意のバックサイズ層をバッキングに適用することができる。例示的なバックサイズ材料としては、分散した充填剤粒子を含有するバインダー、および/または感圧接着剤が挙げられる。
メイク層、サイズ層、スラリー層、バックサイズ層、プレサイズ層、スーパーサイズ層、飽和剤、タイ層などは、また、バインダー中に、五酸化バナジウム(たとえば、スルホン化ポリエステル中に分散した)、カーボンブラック、および/または黒鉛などの導電性材料を含有してもよい(たとえば、米国特許第5,108,463号明細書(ブキャナン);同第5,137,542号明細書(ブキャナンら);および同第5,203,884号明細書(ブキャナンら)を参照のこと。
被覆研磨物品を製造する方法が、当該技術において周知である。
1つの方法において、第1のバインダー前駆体を含むメイク層を、バッキングの主面の少なくとも一部に適用することによって、本発明による被覆研磨物品を製造することができる。次に、研磨粒子をメイク層に適用する(たとえば、ドロップコーティングまたは静電コーティングによって)。研磨粒子は、ランダムにまたは精密なパターンで、メイク層上に適用または配置することができる。次に、メイク層を、サイズ層の適用のために研磨粒子を保持するのに少なくとも十分に硬化させる。サイズ層は、第2のバインダー前駆体(メイク層バインダー前駆体と同じでもまたは異なってもよい)を含み、メイク層および研磨粒子上に適用する。次に、第2のバインダー前駆体を、有用な被覆研磨物品を製造するのに十分に硬化させる(必要であれば、メイク層を、単独で、またはサイズ層と組合せて、さらに硬化させる)。
別の方法において、バインダー前駆体と研磨粒子とを含むスラリーの層を、バッキングの主面の少なくとも一部に適用することによって、本発明による被覆研磨物品を製造することができる。次に、スラリー層を、有用な被覆研磨物品を製造するのに十分に硬化させる。
好ましくは、メイク層、サイズ層、および/またはスラリー層を、化学線によって硬化させる。
メイク層、サイズ層、および/またはスラリー層をバッキングに適用する方法は、当該技術において周知であり、たとえば、ロールコーティング(たとえば、ソフトゴムロールを使用する)、カーテンコーティング、トランスファコーティング、グラビアコーティング、スプレー、ナイフ、ダイコーティングが挙げられる。研磨層は、均一なまたはパターニングされた態様でバッキングに適用してもよく、連続していても不連続でもよい。
好ましくは、固体成分を含むバインダー前駆体を使用する場合、撹拌しながら効率的に混合して、熱劣化させずにバインダー前駆体を形成してもよいように材料を液化するのに十分な高温、たとえば、100℃未満で、適切な容器内で、バインダー前駆体のさまざまな成分のいくつかまたはすべてを混合することによって、そのような前駆体を調製してもよい。
本発明の実施に使用されるバインダー前駆体は、熱または赤外線などの熱エネルギーに曝すことによって、硬化させてもよい。例示的な熱エネルギー源としては、オーブン、加熱されたロール、赤外線ランプなどが挙げられる。熱エネルギーを用いる場合、それは、好ましくは、バッキングの熱膨張が最小になるように、最小(たとえば、100℃未満のバッキング温度)に保つ。
好ましくは、本発明の実施に使用されるバインダー前駆体を、化学線に曝すことによって硬化させてもよい。そのような場合、バインダー前駆体の硬化は、典型的には、バインダー前駆体を適切な化学線源に曝すと開始し、その後、ある期間、続いてもよい。エネルギー源は、所望の処理条件のために、ならびにいかなる任意の光開始剤および/または任意の光触媒も適切に活性化するように、選択される。例示的な有用な紫外線源および可視光線源としては、水銀、キセノン、炭素アーク、タングステンフィラメントランプ、および日光が挙げられる。紫外線、特に、中間圧力水銀アークランプ、または、メリーランド州ゲーサーズバーグのフュージョンUVシステムズ(Fusion UV Systems,Gaithersburg,MD)から市販されているような、マイクロ波駆動Hタイプ、Dタイプ、もしくはVタイプ水銀ランプからの紫外線が、特に好ましい。
照射時間は、たとえば、1秒未満から10分以上であってもよく、好ましくは、関連する反応物の量およびタイプ、エネルギー源、ウェブ速度、エネルギー源からの距離、ならびに硬化させるべきメイク層の厚さによって、1平方センチメートルあたり0.1から10ジュール(J/cm)の総エネルギー照射をもたらしてもよい。化学線に付随する熱エネルギーを低減するために、フィルタおよび/またはダイクロイック反射体を使用してもよい。
本発明の実施に使用されるバインダー前駆体を、電子ビーム放射線に曝すことによって硬化させてもよい。必要な線量は、一般に1メガラド未満から100メガラド以上である。硬化のレートは、所与のエネルギー照射における光触媒および/または光開始剤の量が増加するとともに、または光開始剤を使用せずに電子ビームエネルギーを用いることによって、増加する傾向があるであろう。硬化のレートは、また、エネルギー強度が増加するとともに増加する傾向があるであろう。
有利に、本発明の実施に使用されるメイク層、サイズ層、および/またはスラリー層は、典型的には、化学線および/または電子ビーム放射線を用いて、オーブン内などで熱を用いる照射後硬化工程を必要とせずに、硬化の有用なレベルに達する。
本発明による被覆研磨物品を、たとえば、ベルト、テープ、ロール、ディスク(穴のあいたディスクを含む)、および/またはシートに変えることができる。ベルト用途の場合、既知の方法を用いて、研磨シートの2つの自由端をともに接合して、継ぎベルトを形成してもよい。継ぎなしベルトも、たとえば、米国特許第5,573,619号明細書(ベネディクトら)に記載されているように、形成してもよい。
バッキングの、研磨層と反対側の第2の主面を、再固定可能な(refastenable)層に固定してもよい。たとえば、再固定可能な層を固定してもよい(たとえば、バッキングに熱積層または接着固定してもよい)。メイク層前駆体を適用する前に、再固定可能な層をバッキングに固定してもよいし、または代わりに、たとえば、研磨層を適用した後、再固定可能な層をバッキングに固定してもよい。
再固定可能な層は、複数のフックまたはループ(たとえば、繊維ループ)を、典型的には裏面から複数のフックまたはループが突出するシート状基材の形態で、含んでもよい。フックまたはループは、被覆研磨物品と、相補的なフックまたはループ表面を収容する支持パッドとの係合の手段を提供する。
再固定可能な層は、また、たとえば、米国特許第5,672,186号明細書(チェスリー(Chesley)ら)に記載されているような、ステムウェブを含んでもよい。
本発明による被覆研磨物品は、ワークピースを研磨するのに有用である。1つのそのような方法は、被覆研磨物品をワークピースの表面と摩擦接触させる工程と、被覆研磨物品またはワークピースの少なくとも一方を他方に対して移動させて、表面の少なくとも一部を研磨する工程とを含む。ワークピース材料の例としては、金属、金属合金、新種の金属合金、セラミックス、ガラス、木材、木材状材料、複合物、塗装表面、プラスチック、強化プラスチック、石、および/またはそれらの組合せが挙げられる。ワークピースは、平らであってもよいし、あるいはそれと関連する形状または輪郭を有してもよい。例示的なワークピースとしては、金属コンポーネント、プラスチックコンポーネント、パーティクルボード、カムシャフト、クランクシャフト、家具、およびタービンブレードが挙げられる。
本発明による被覆研磨物品は、手で使用してもよいし、および/または機械と組合せて使用してもよい。研磨するとき、被覆研磨物品およびワークピースの少なくとも一方または両方を他方に対して移動させる。
別の態様において、研磨を湿潤条件または乾燥条件下で行ってもよい。例示的な湿潤研磨用液体としては、水、従来の防錆化合物を含有する水、潤滑剤、油、石鹸、および切削流体が挙げられる。この液体は、また、消泡剤、脱脂剤などを含有してもよい。
本発明は、次の非限定的な実施例を参照すると、より十分に理解されるであろう。実施例において、部、パーセンテージ、比などはすべて、特に明記しない限り、重量による。
次の略記が実施例において用いられる。
「3−MPTS」は、ミシガン州ミッドランドのダウ・ケミカル・カンパニーから入手可能な、「A174」という商品名の3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシランを指す。
「ABR1」は、オーストリア、フィラハのトライバッヘ・ヒェーミッシュ・ヴェルクAG(Treibacher Chemische Werke AG,Villach,Austria)から得られる、「アルドー(ALUDOR)P80 FRPL」という商品名の酸化アルミニウム研磨粒子を指す。
「ABR2」は、トライバッヘ・ヒェーミッシュ・ヴェルクAGから得られる、「アルドーP220 BFRPL」という商品名の、酸化アルミニウム70部と、ゾル−ゲルでシーディングされた酸化アルミニウム30部とからなる混合鉱物研磨粒子を指す。
「ACR1」は、ジョージア州スミルナのUCBケミカルズ・コーポレーションから入手可能な、「エベクリル3720」という商品名のビスフェノール−Aエポキシジアクリレート、アクリレート官能価=2、分子量=500g/molを指す。
「ACR2」は、UCBケミカルズ・コーポレーションから得られる、「TMPTA−N」という商品名のトリメチロールプロパントリアクリレートを指す。
「AMOX」は、米国特許第4,904,814号明細書(フレイ(Frei)ら)の実施例11に記載されているように、シュウ酸とt−アミルアルコールとのエステル化によって製造することができるジ−t−アミルオキサレートを指す。
「CAST」は、英国リーズのE−ケム・カンパニー(E−Chem Co.,Leeds,England)から得られる、「E−ケム(CHEM)1058」という商品名の55パーセントステアリン酸カルシウム水溶液を指す。
「CHDM」は、コネチカット州キングズポートのイーストマン・ケミカル・カンパニー(Eastman Chemical Co.,Kingsport,CT)から得られる1,4−シクロヘキサンジメタノールを指す。
「EP1」は、ダウ・ケミカル・カンパニーから入手可能な、「サイラキュア(CYRACURE)UVR−6110」という商品名の脂環式エポキシド樹脂(平均エポキシ官能価が2)を指す。
「EP2」は、ダウ・ケミカル・カンパニーから入手可能な、「サイラキュアUVR−6110AA」という商品名の脂環式エポキシド樹脂(平均エポキシ官能価が2)を指す。
「EP3」は、ダウ・ケミカル・カンパニーから入手可能な、エポキシ当量が172〜179g/当量(すなわち、g/eq)であり、平均エポキシ官能価が2.2であり、「DEN 431」という商品名のノボラックエポキシ樹脂を指す。
「EP4」は、ダウ・ケミカル・カンパニーから入手可能な、エポキシ当量が176〜181g/eqであり、平均エポキシ官能価が3.6であり、「DEN 438」という商品名のノボラックエポキシ樹脂を指す。
「EP5」は、ダウ・ケミカル・カンパニーから入手可能な、エポキシ当量が191〜210g/eqであり、平均エポキシ官能価が3.8であり、「DEN 439」という商品名のノボラックエポキシ樹脂を指す。
「EP6」は、テキサス州ヒューストンのレゾリューション・パフォーマンス・プロダクツから入手可能な、エポキシ当量が185〜192g/eqであり、平均エポキシ官能価が2であり、「エポン828」という商品名のビスフェノール−Aエポキシ樹脂を指す。
「EP7」は、レゾリューション・パフォーマンス・プロダクツから入手可能な、エポキシ当量が525〜550g/eqであり、平均エポキシ官能価が2であり、「エポン1001F」という商品名のビスフェノール−Aエピクロロヒドリンベースのエポキシ樹脂を指す。
「EP8」は、レゾリューション・パフォーマンス・プロダクツから入手可能な、187〜207g/eq、平均エポキシ官能価が3であり、「エポン・レジン(EPON RESIN)SU−3」という商品名のエポキシビスフェノールAノボラック固体樹脂を指す。
「EP9」は、ダウ・ケミカル・カンパニーから入手可能な、「ERL 4221」という商品名の3,4−エポキシシクロヘキシルメチル3,4−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート(平均エポキシ官能価が2)を指す。
「EP10」は、ダウ・ケミカル・カンパニーから入手可能な、「ERL 4299」という商品名のビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート(平均エポキシ官能価が2)を指す。
「NM」は、測定されていないことを意味する。
「PC1」は、たとえば、米国特許第5,059,701号明細書(ケイパート(Keipert))に記載されたような、方法に従って調製することができるη−[キシレン(混合異性体)]−η−シクロペンタジエニル鉄(II)ヘキサフルオロアンチモネートを指す。
「PC2」は、ペンシルバニア州エクストンのサートマー・カンパニー(Sartomer Co.,Exton,PA)から得られる、「サーカト(SARCAT)CD 1010」という商品名の、プロピレンカーボネート中トリアリールスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート50重量パーセントを指す。
「PC2」は、ペンシルバニア州エクストンのサートマー・カンパニーから得られる、「サーカト(SARCAT)CD 1011」という商品名の、トリアリールスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、プロピレンカーボネート中50重量パーセントを指す。
「PC3」は、ダウ・ケミカル・カンパニーから入手可能な、「UVI−6974」という商品名の、トリアリールスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、プロピレンカーボネート中50重量パーセントを指す。
「PEP」は、ニュージャージー州ピスカタウェイのクリーノバ(Creanova,Piscataway,NJ)から入手可能な、「ダイナポル(DYNAPOL)S1227」という商品名の、高分子量、ヒドロキシ末端、飽和、線状、半結晶コポリエステル、M=35,000g/molを指す。
「PI1」は、ニューヨーク州タリータウンのチバ・スペシャルティ・ケミカルズから入手可能な、「ダロキュア1173」という商品名の2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−プロパノンを指す。
「PI2」は、チバ・スペシャルティ・ケミカルズから入手可能な、「イルガキュア651」という商品名の、光開始剤である2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニル−1−エタノンを指す。
「PI3」は、ドイツ、ルートヴィヒスハーフェンのBASFケミカルズ・コーポレーション(BASF Chemicals Corp.,Ludwigshafen,Germany)から入手可能な、「ルシリン(LUCIRIN)TPO」という商品名の2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド光開始剤を指す。
「SPAL」は、カナダ、オンタリオ州ブランプトンのLVロマス・リミテッド(L.V.Lomas,Ltd.,Brampton,Ontario,Canada)から入手可能な、「ミネックス(MINEX)3」という商品名の無水アルミノケイ酸ナトリウムカリウムを指す。
「ZNST」は、18.35部の水、0.31部のセルロースゴム(ジョージア州サバナのアクアロン・カンパニー(Aqualon Co.,Savannah,GA)から商品名「ハーキュリーズ(HERCULES)CMC−7M」で得られる)、6.36部のアクリルコポリマー(オハイオ州クリーブランドのB・F・グッドリッチ・カンパニー(B.F. Goodrich Co.,Cleveland,OH)から商品名「カーボセット(CARBOSET)GA−1087」で得られる)、0.54部の消泡剤(ジョージア州サバナのハーキュリーズ(Hercules,Savannah,GA)から商品名「アドバンテージ(ADVANTAGE)1512」で得られる)、0.54部の消泡剤(カンザス州カンザス・シティーのハークロス・ケミカルズ(Harcros Chemicals,Kansas City,KS)から商品名「アンチフォーム(ANTIFOAM)HL−27」で得られる)、73.9部のステアリン酸亜鉛(コネチカット州グレニッチのクロンプトン・コーポレーション(Crompton Corp.Greenwich,CT)から商品名「ジンク・ステアレート(ZINC STEARATE)NB−60M」で得られる)の混合物からなるスーパーサイズを指す。
実施例における部、パーセンテージ、および比はすべて、特に明記しない限り、重量による。
特に明記しない限り、実施例で使用される試薬はすべて、ウィスコンシン州ミルウォーキーのアルドリッチ・ケミカル・カンパニー(Aldrich Chemical Co.,Milwaukee,WI)などの一般的な化学物質供給業者から得られたか、または入手可能であるか、または、既知の方法で合成してもよい。
テスト手順
次のテスト手順を用いて、本発明の樹脂組成物および被覆研磨物品を評価した。
カールテスト
さまざまな曲率半径の多数の円弧を有するテンプレートを垂直に取付けた。直径15.2センチメートル(すなわち、cm)のディスクとしてテストすべきサンプルを、ディスクのプロファイルが、縁に沿って見た場合に、示された弧に沿うように、テンプレートに対して垂直に配置した。最も近く一致する弧の曲率半径を記録した。結果は、3測定の平均値として報告されている。
一般に、被覆研磨ディスクに関して、曲率半径のより大きい値が好ましい。2.5cm以下の測定された曲率半径は、たとえば、図1に示されているような、「チューブ」形態を有するサンプルを示す。50cm以上の測定された曲率半径は、「平らな」サンプルを示す。
ヌープ硬度テスト
押込み硬度テストは、ASTMテストNo.D 1474−85(方法A)に記載され、ニューヨーク州ビンガントンのウィルソン・インストルメンツ(Wilson Instruments,Binghampton,NY)から、商品名「ツコン(TUKON)」モデル200で得られる硬度試験機を使用する。本発明に使用される樹脂組成物を、ガラス顕微鏡スライド上に、約0.23ミリメートルの厚さでコーティングした。コーティングを、0.9J/cmおよび1分あたり6.1メートルで、Dタイプバルブを使用する、フュージョンUVシステムズから商品名「EPIQ 6000」で得られるUV(すなわち、紫外線)処理装置(Processor)を2回通過させることによって硬化させた。その後、比較組成物を120℃で10分間熱硬化させた。100グラム(g)の荷重における角錐形ダイヤモンド針をコーティングの表面に沿って適用し、永久的な圧痕をもたらした。次に、3測定の平均としてとられた、コーティングの永久的な圧痕の長さを、ASTMテストNo.D 1474−85(方法A)の手順に従って、ヌープ硬度数に変換した。
乾燥シーファー(SCHIEFER)テスト
研磨コーティングをループバッキング(ミネソタ・マイニング・アンド・マニュファクチャリング・カンパニーから商品名「3Mフックイット(HOOKIT)II」で呼ばれる)に積層し、直径10.2cmのディスクにダイカットした。バックアップパッドを、メリーランド州ゲーサーズバーグのフレージャー・プレシジョン・カンパニー(Frazier Precision Co.,Gaithersburg,MD)から得られるシーファー研磨試験機(Schiefer Abrasion Tester)の駆動プレートに固定した。ドーナツ形アクリルプラスチックワークピース、外径10.2センチメートル×厚さ1.27cmが、ミネソタ州ブルーミントンのシーライ・プラスチックス(Sielye Plastics,Bloomington,MN)から商品名「ポリキャスト(POLYCAST)」で得られた。各ワークピースの最初の重量を、シーファー試験機のワークピースホルダに取付ける前に、最も近いミリグラム(mg)に記録した。4.54キログラム(kg)のおもりを研磨試験機おもり台上に置き、取付けられた研磨材標本をワークピース上に低下させ、機械をオンにした。機械を、500サイクルの間動作し、次に、自動的に停止するように設定した。テストの各500サイクルの後、ワークピースをくずがないように拭き、重量を計った。各500サイクルテストの累積切削は、最初の重量と各テスト後の重量との差であり、4測定の平均値として報告されている。
湿潤シーファーテスト
被覆研磨材をループバッキング(「3MフックイットII」)に積層し、直径10.2cmのディスクにダイカットした。積層された被覆研磨材を、湿潤テストのために配管された(plumbed)、メリーランド州ゲーサーズバーグのフレージャー・プレシジョン・カンパニーから得られるシーファー研磨試験機の駆動プレートに固定した。商品名「ポリキャスト」で入手可能なディスク形アクリルプラスチックワークピース、外径10.2センチメートル×厚さ1.27cmが、ミネソタ州ブルーミントンのシーライ・プラスチックスから得られた。各ワークピースの最初の重量を、シーファー試験機のワークピースホルダに取付ける前に、最も近いミリグラム(すなわち、mg)に記録した。水の流量を1分あたり60グラムに設定した。4.54kgのおもりを研磨試験機おもり台上に置き、取付けられた研磨材標本をワークピース上に低下させ、機械をオンにした。機械を、500サイクルの間動作し、次に、自動的に停止するように設定した。テストの各500サイクルの後、ワークピースをくずがないように拭き、重量を計った。各500サイクルテストの累積切削は、最初の重量と各テスト後の重量との差であり、4測定の平均値として報告されている。
オフハンド二重作用研磨テスト
円形標本(直径15.2cm)を、テストすべき研磨材料からカットし、イリノイ州ロックフォードのナショナル・デトロイト(National Detroit,Rockford,IL)から得られる、サンディングディスクがワークピースの表面に対して約5度で配置された二重作用サンダに取付けた。研磨テストを、3分間、413キロパスカルのサンダ圧力で、ミシガン州ヒルズデールACTラボラトリーズ(ACT Laboratories,Hillsdale,MI)から得られる黒色ベースコート/クリアコート塗装コールドロールド鋼パネル(E−コート:ED5000;プライマー:764−204;ベースコート:542AB921;クリアコート:K8010A)上で行った。グラム単位で報告された切削は、ワークピースの重量損失であり、3測定の平均値として報告されている。
高角度/高圧オフハンド研磨テスト
このテストは、サンダを、ワークピースに対して15度の角度で、550キロパスカルのサンダ圧力で動作させた以外は、オフハンド二重作用研磨テストに従って行った。累積切削は、1分間隔で2分間のサンディング後、測定し、2測定の平均値として報告されている。
表面仕上げテスト
は、研磨材産業で用いられる粗さの一般の尺度である。Rは、平均線からの粗さプロファイルの逸れの算術平均である。Rを、先端にダイヤモンドの付いた針であるプロフィルメータプローブで、5の位置で測定し、算術平均を、これらの5測定の平均として計算した。一般に、R値が低いほど、ワークピース表面仕上げが滑らかまたは微細である。結果は、マイクロメートル単位で報告されている。プロフィルメータは、英国レスターのランク・テーラー・ホブソン・カンパニー(Rank Taylor Hobson Co.,Leicester,England)から商品名「サートロニック(SURTRONIC)3」で得られた。
は、研磨材産業で用いられる粗さの一般の尺度である。Rは、十点粗さ高さと定義され、これは、1切取り長さ内の5の最大垂直山−谷高さ差の平均である。Rを、R値と同じ装置で測定した。結果は、マイクロメートル単位で報告されている。一般に、R値が低いほど、仕上げが滑らかである。
メイク樹脂Aの調製
EP6(35重量部)、AMOX(0.6重量部)、ACR2(6重量部)、CHDM(2.8重量部)、EP7(26重量部)、PEP(28重量部)、PI2(1重量部)、およびPC1(0.6重量部)からなるメイク樹脂を次のように調製した。
EP6、ACR2、およびCHDMを、容器内に入れた。次に、この混合物を、混合しながら、温度が60から75℃の範囲内である水浴中に入れた。次に、PI2、AMOX、およびPC1を、混合しながら加えた。次に、結果として生じるプリミックスを液体供給装置内に入れ、コーティング時に、二軸押出機内で、PEPペレットおよびEP7ペレットと混合した。
サイズ樹脂1〜2およびサイズ樹脂Aの調製
表1(下記)は、サイズ樹脂1〜3を配合するのに使用された成分およびそれらの量を記載している。
表1
Figure 2005520698
サイズ樹脂Aは、成分をすべて混合し、均質になるまで撹拌することによって、調製した。
サイズ樹脂1および2は、EP5、SU3、およびACR1を、100℃に加熱し、次に、それらと残りの成分と混合することによって、調製した。
実施例1〜5および比較例1
実施例1〜5および比較例1を次のように準備した。連続プロセスにおいて、メイク樹脂Aを、コロナ処理された(周囲空気中で、1.8mmの電極間隙、1.5キロワットの電力、および50メートル/分のウェブ速度を用いて)ポリプロピレンウェブ(厚さ0.25mm)上に、20g/mの公称コーティング重量で、ダイ押出コーティングした。次に、被覆ウェブを、100パーセントのパワーで動作するフュージョンUVシステムズ600W/in V−バルブの下を、1分あたり30メートルの線速度で通過させた(公称UVA線量は0.5J/cmであった)。次に、ABR2研磨粒子を、メイク層上に、65g/mの公称コーティング重量でコーティングし、ウェブを、115℃の公称ウェブ温度設定で、7.3秒間、ニュージャージー州パターソンのグレンロ・カンパニー(Glenro Co.,Paterson,NJ)から得られる、3つの放射赤外線ヒータの下を通過させた。次に、サイズ層を、メイク層および研磨粒子上にロールコーティングし、85パーセントのパワーで動作する2つのフュージョンUVシステムズ600W/in D−バルブの下を通過させた(公称UVA線量は0.4J/cmであった)。比較例1の場合、サンプルを、また、それぞれ、90℃、100℃、および115℃の公称ウェブ温度を達成するのに十分な、前のような3つの放射赤外線ヒータの下を通過させた(1ゾーンあたり2.4秒の持続時間)。次に、ZNSTを、サイズ層上に、17g/mの公称乾燥重量でロールコーティングし、一晩、オフラインで空気乾燥させた。結果として生じる被覆研磨物品を、テストするまで、室温(すなわち、20℃〜24℃)および40から60パーセントの相対湿度で維持した。
プロセス条件およびさまざまな性能結果が、表2(下記)に記載されている。
表2
Figure 2005520698
メイク樹脂I〜XIIIおよびメイク樹脂Bの調製
配合が表3および表4(下記)に示されたメイク樹脂I〜XIIIおよびメイク樹脂Bを、次の手順に従って配合した。硬化したメイク樹脂のヌープ硬度数も、表3および表4に報告されている。
EP7のペレットおよびPEPペレットを、時々撹拌しながら、120℃で約4時間、均質になるまで混合した。別個の容器内で、残りのエポキシモノマーを66℃に加熱し、EP1、CHDM、およびACR2を、混合しながら加えた。次に、この混合物をEP7/PEP組成物に加え、均質になるまで撹拌した。次に、光触媒、光開始剤、開始剤、および任意の付加的な成分を加え、メイク樹脂が完全に混合されるまで絶えず撹拌した。
メイク樹脂I〜XIIIおよびメイク樹脂Bを、ヌープ硬度テスト(上記)で説明された条件に従って硬化させた。
比較例1に従って準備された2つのディスクを、4週間、室温(すなわち、20℃〜24℃)および40から60パーセントの相対湿度で維持し、図1に示されているように、写真を撮った。
実施例5に従って準備された2つのディスクを、4週間、室温(すなわち、20℃〜24℃)および40から60パーセントの相対湿度で維持し、図3に示されているように、写真を撮った。
表3
Figure 2005520698
表4
Figure 2005520698
実施例6〜11および比較例2
メイク樹脂I、II、III、V、IX、XIII、およびメイク樹脂Bを使用して、以下で説明されるように、それぞれ、実施例6〜11および比較例2を準備した。プレート温度が82.2℃であり、51マイクロメートルの間隙を有する、100℃に加熱されたナイフコータを使用して、各メイク樹脂を、66℃で、ジョージア州ロズウェルのキンバリー・クラーク・カンパニー(Kimberly−Clark Co.,Roswell,GA)から得られる、幅25.4センチメートルのCタイプ紙バッキング、参照5398 POに適用した。
樹脂コーティングされた紙を、ABR1で、180〜210g/mのコーティング重量で静電コーティングし、フュージョンUVシステムズから商品名「EPIQ 6000」で得られ、かつ、Dタイプバルブを備えたUV処理装置を、1分あたり15.2メートルの速度で1回通過させることによって硬化させた(UVA線量は、1分あたり15.2メートルのウェブ速度で、0.9J/cmであった)。
サイズ材料を次のように準備した。ACR2(52.1部)および7.5部のEP1を、100℃でともに混合した。これに、15.0部のEP5を加え、この混合物を溶解するまで撹拌した。撹拌を続けながら、1.5部のPI3、1.5部のPC3、および22.4部のSPALを、サイズコートに溶解した。次に、この混合物を25℃に冷却し、50部のアセトンに溶解した。
サイズ材料を、ミネソタ州ミネアポリスのイーグル・ツール・カンパニー(Eagle Tool Co.,Minneapolis,MN)によって製造された実験用ロールコータを使用して、研磨コーティングされた紙に適用し、15分間66℃で乾燥させた。結果として生じる未硬化のサイズ層を、樹脂メイク層について上述されたように硬化させた。結果として生じる被覆研磨物品をループバッキング(「3Mフック−イット(HOOK−IT)II」)に積層し、直径10.2cmのディスクにダイカットした。
実施例6〜11および比較例2を、湿潤シーファーテストに従って評価した。実施例6および比較例2のシーファーテストデータが、表5(下記)に報告されている。
表5
Figure 2005520698
実施例12〜14および比較例3
研磨粒子ABR1をABR2混合鉱物と取替えた以外は、メイク樹脂I、II、III、V、およびメイク樹脂Bを使用して、実施例6で説明されたメイクおよびサイズのコーティング工程および硬化工程を繰返して、それぞれ、実施例12〜14および比較例3を準備した。次に、ソフトゴムロールおよび鋼ロールを備えたロールコータを使用して(ソフトロールを研磨層に当てて)、CASTを含むスーパーサイズコートを、45重量パーセント水溶液として適用し、15分間66℃で乾燥させて、15g/mのスーパーサイズ層重量をもたらした。
オフハンド二重作用およびHAHPオフハンド研磨の結果が、表6(下記)に報告されている。実施例12および比較例3の報告されたオフハンド二重作用テスト結果は、2つのテスト測定値の平均である。
表6
Figure 2005520698
実施例15〜26
実施例6で説明された方法に従って、メイク樹脂VI〜XIIIを使用して、被覆研磨ディスクを準備して、それぞれ、実施例15〜22をもたらした。0.5J/cmの化学線線量に対応して、1分あたり27.4メートルの硬化ウェブ速度を用いた以外は、実施例6で説明された方法に従って、メイク樹脂IX〜XIIを使用して、実施例23〜26を準備した。表7(下記)は、鉱物接着を、メイク樹脂配合および処理速度の関数として示す。表7の鉱物接着評価は、親指で研磨面をこすり、段階(1〜5)、すなわち、5=優れた接着、粒子がほとんどまたは少しもこすり落とされない;4=非常に良好な、小量の粒子がこすり落とされる;3=良好な、多くの粒子がこすり落とされる;2=まあまあの、ほとんどの粒子がこすり落とされる;1=劣った、0=粒子がすべてこすり落とされる、接着なし、を用いることによって定めた。実施例20〜21および25〜26において、鉱物接着の低下は、研磨鉱物でコーティングされる前のバインダー前駆体の急速な硬化に帰せられる。
表7
Figure 2005520698
メイク層と、サイズ層と、ポリプロピレンバッキングとを有する、2つの先行技術の被覆研磨ディスクの写真である。 本発明による例示的な被覆研磨物品のセクションの断面図である。 メイク層と、サイズ層と、ポリプロピレンバッキングとを有する、本発明による2つの被覆研磨ディスクの写真である。

Claims (27)

  1. 主面を有するバッキングと、
    前記主面の少なくとも一部に固定された研磨層とを含み、前記研磨層が、バインダーと研磨粒子とを含む、被覆研磨物品であって、
    前記バインダーが、多官能性アクリレートと、脂環式ポリエポキシドと、平均エポキシ官能価が少なくとも2.5の芳香族ポリエポキシドとを含む成分の反応生成物を含む、被覆研磨物品。
  2. 主面を有するバッキングと、
    前記主面の少なくとも一部に固定された研磨層とを含み、前記研磨層が、
    第1のバインダーを含むメイク層と、
    前記メイク層に少なくとも部分的に埋込まれた研磨粒子と、
    前記研磨層を少なくとも部分的に被覆する、第2のバインダーを含むサイズ層とを含む、被覆研磨物品であって、
    前記第1または第2のバインダーの少なくとも1つが、多官能性アクリレートと、脂環式ポリエポキシドと、平均エポキシ官能価が少なくとも2.5の芳香族ポリエポキシドとを含む成分の反応生成物を含む、被覆研磨物品。
  3. 主面を有するバッキングと、
    前記主面の少なくとも一部に固定された研磨層とを含み、前記研磨層が、バインダーと研磨粒子とを含むスラリー層を含む、被覆研磨物品であって、
    前記バインダーが、多官能性アクリレートと、脂環式ポリエポキシドと、エポキシ官能価が少なくとも2.5の芳香族ポリエポキシドとを含む成分の反応生成物を含む、被覆研磨物品。
  4. 前記成分が、少なくとも1つの光開始剤をさらに含む、請求項1、2、または3のいずれかに記載の被覆研磨物品。
  5. 前記成分が、少なくとも1つの光触媒をさらに含む、請求項1、2、または3のいずれかに記載の被覆研磨物品。
  6. 前記成分が、少なくとも1つの光開始剤と、少なくとも1つの光触媒とをさらに含む、請求項1、2、または3のいずれかに記載の被覆研磨物品。
  7. 前記被覆研磨物品が、バックサイズ層、スーパーサイズ層、プレサイズ層、または飽和剤の少なくとも1つをさらに含む、請求項1、2、または3のいずれかに記載の被覆研磨物品。
  8. 前記バッキングがポリプロピレンである、請求項1、2、または3のいずれかに記載の被覆研磨物品。
  9. 前記成分が、多官能性アクリレートと、脂環式ポリエポキシドと、平均エポキシ官能価が少なくとも2.5の芳香族ポリエポキシドとの組合された総重量を基準にして、5から90重量パーセントの多官能性アクリレートを含む、請求項1、2、または3のいずれかに記載の被覆研磨物品。
  10. 前記成分が、多官能性アクリレートと、脂環式ポリエポキシドと、平均エポキシ官能価が少なくとも2.5の芳香族ポリエポキシドとの組合された総重量を基準にして、20から85重量パーセントの多官能性アクリレートを含む、請求項1、2、または3のいずれかに記載の被覆研磨物品。
  11. 前記成分が、多官能性アクリレートと、脂環式ポリエポキシドと、平均エポキシ官能価が少なくとも2.5の芳香族ポリエポキシドとの組合された総重量を基準にして、60から80重量パーセントの多官能性アクリレートを含む、請求項1、2、または3のいずれかに記載の被覆研磨物品。
  12. 前記成分が、多官能性アクリレートと、脂環式ポリエポキシドと、平均エポキシ官能価が少なくとも2.5の芳香族ポリエポキシドとの組合された総重量を基準にして、1から27重量パーセントの脂環式ポリエポキシドを含む、請求項1、2、または3のいずれかに記載の被覆研磨物品。
  13. 前記成分が、多官能性アクリレートと、脂環式ポリエポキシドと、平均エポキシ官能価が少なくとも2.5の芳香族ポリエポキシドとの組合された総重量を基準にして、6から13重量パーセントの脂環式ポリエポキシドを含む、請求項1、2、または3のいずれかに記載の被覆研磨物品。
  14. 前記成分が、多官能性アクリレートと、脂環式ポリエポキシドと、平均エポキシ官能価が少なくとも2.5の芳香族ポリエポキシドとの組合された総重量を基準にして、8から12重量パーセントの脂環式ポリエポキシドを含む、請求項1、2、または3のいずれかに記載の被覆研磨物品。
  15. 前記成分が、多官能性アクリレートと、脂環式ポリエポキシドと、平均エポキシ官能価が少なくとも2.5の芳香族ポリエポキシドとの組合された総重量を基準にして、6から75重量パーセントの、官能価が2.5より大きい芳香族ポリエポキシドを含む、請求項1、2、または3のいずれかに記載の被覆研磨物品。
  16. 前記成分が、多官能性アクリレートと、脂環式ポリエポキシドと、平均エポキシ官能価が少なくとも2.5の芳香族ポリエポキシドとの組合された総重量を基準にして、14から54重量パーセントの、官能価が2.5より大きい芳香族ポリエポキシドを含む、請求項1、2、または3のいずれかに記載の被覆研磨物品。
  17. 前記成分が、多官能性アクリレートと、脂環式ポリエポキシドと、平均エポキシ官能価が少なくとも2.5の芳香族ポリエポキシドとの組合された総重量を基準にして、17から23重量パーセントの、官能価が2.5より大きい芳香族ポリエポキシドを含む、請求項1、2、または3のいずれかに記載の被覆研磨物品。
  18. 前記多官能性アクリレートの平均アクリレート官能価が、少なくとも2.5である、請求項1、2、または3のいずれかに記載の被覆研磨物品。
  19. 前記芳香族ポリエポキシドの平均エポキシ官能価が、少なくとも3.5である、請求項1、2、または3のいずれかに記載の被覆研磨物品。
  20. 前記物品が、ディスクの形態である、請求項1、2、または3のいずれかに記載の被覆研磨物品。
  21. 前記バッキングが、突出するフッキングステムを有するポリマー基材、またはループファブリックの1つを含む、請求項1、2、または3のいずれかに記載の被覆研磨物品。
  22. 前記物品が、ロールの形態である、請求項1、2、または3のいずれかに記載の被覆研磨物品。
  23. 前記物品が、エンドレスベルトの形態である、請求項1、2、または3のいずれかに記載の被覆研磨物品。
  24. 主面を有するバッキングを提供する工程と、
    第1のバインダー前駆体を含むメイク層を、前記バッキングの主面の少なくとも一部に適用する工程と、
    複数の研磨粒子を前記メイク層に少なくとも部分的に埋込む工程と、
    前記第1のバインダー前駆体を硬化させる工程と、
    第2のバインダー前駆体を含むサイズ層を、前記メイク層および複数の研磨粒子の少なくとも一部に適用する工程と、
    前記第2のバインダー前駆体を硬化させて、被覆研磨物品を提供する工程とを含む、被覆研磨物品を製造する方法であって、
    前記第1または第2のバインダー前駆体の少なくとも1つが、多官能性アクリレートと、脂環式ポリエポキシドと、平均エポキシ官能価が少なくとも2.5の芳香族ポリエポキシドとを含み、前記第1または第2のバインダー前駆体の少なくとも1つが、化学線に曝すことによって硬化される、方法。
  25. 主面を有するバッキングを提供する工程と、
    バインダー前駆体と研磨粒子とを含むスラリーを、前記バッキングの主面の少なくとも一部に適用する工程であって、前記バインダー前駆体が、少なくとも1つの多官能性アクリレートと、少なくとも1つの脂環式ポリエポキシドと、少なくとも1つの、エポキシ官能価が少なくとも2.5の芳香族ポリエポキシドとを含む工程と、
    前記バインダー前駆体を、化学線に曝すことによって硬化させて、被覆研磨物品を提供する工程とを含む、被覆研磨物品を製造する方法。
  26. ワークピースを研磨する方法であって、
    被覆研磨物品を提供する工程であって、前記被覆研磨物品が、
    主面を有するバッキングと、
    第1のバインダーを含むメイク層と、研磨粒子とを含む、前記主面の少なくとも一部に固定された研磨層と、
    前記研磨層を少なくとも部分的に被覆する、第2のバインダーを含むサイズ層とを含み、
    前記第1または第2のバインダーの少なくとも1つが、少なくとも1つの多官能性アクリレートと、少なくとも1つの脂環式ポリエポキシドと、少なくとも1つの、平均エポキシ官能価が少なくとも2.5の芳香族ポリエポキシドとを含む成分の反応生成物を含む工程と、
    前記研磨層の少なくとも一部を、前記ワークピースの表面の少なくとも一部と摩擦接触させる工程と、
    前記被覆研磨物品または前記ワークピースの少なくとも一方を、他方に対して移動させて、前記表面の少なくとも一部を研磨する工程とを含む方法。
  27. ワークピースを研磨する方法であって、
    被覆研磨物品を提供する工程であって、前記被覆研磨物品が、
    主面を有するバッキングと、
    前記主面の少なくとも一部に固定された研磨層とを含み、前記研磨層が、バインダーと研磨粒子とを含むスラリー層を含み、
    前記バインダーが、少なくとも1つの多官能性アクリレートと、少なくとも1つの脂環式ポリエポキシドと、少なくとも1つの、平均エポキシ官能価が少なくとも2.5の芳香族ポリエポキシドとを含む成分の反応生成物を含む工程と、
    前記研磨層の少なくとも一部を、前記ワークピースの表面の少なくとも一部と摩擦接触させる工程と、
    前記被覆研磨物品または前記ワークピースの少なくとも一方を、他方に対して移動させて、前記表面の少なくとも一部を研磨する工程とを含む方法。
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