JP2005517770A - ケトンパーオキシド組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、a)式 HOO‐C(R1)(R2)‐OOHのパーオキシド誘導体(ここで、R1は、分岐した又は分岐していない、1〜4個の炭素原子を持つアルキル基又は2〜4個の炭素原子を持つアルケニル基であり、かつR2は、分岐した又は分岐していない、5〜12個の炭素原子を持つアルキル又はアルケニル基である)、及びb)分岐した又は分岐していない炭化水素溶剤を含み、ここで、a)のパーオキシド誘導体が、20℃においてb)の溶剤の100グラム中に40グラムを超える溶解度を有するところのケトンパーオキシドの組成物であって、式 HOO‐C(R1)(R2)‐OO‐C(R1)(R2)‐OOH(ここで、R1及びR2は上記の意味を有する)のパーオキシド誘導体の10重量%より少ない量を含むところの組成物に関する。

Description

本発明は、式 HOO‐C(R1)(R2)‐OOHのケトンパーオキシドの組成物、該ケトンパーオキシドから誘導された対応するビス‐及びモノ‐パーオキシエステル、ビス‐及びモノ‐パーオキシカーボネート、及び混合パーオキシエステル‐パーオキシカーボネート、及びこれらの製造方法、該組成物の使用方法に関する。
式 HOO‐C(R1)(R2)‐OOHのケトンパーオキシド、いわゆる、タイプ4ケトンパーオキシド(例えば、1,4‐ジメチルペンチリデンジヒドロパーオキシド)は、これらの低製造コストの観点から、種々のパーオキシド、例えば、ビス‐パーオキシエステル、ビス‐パーオキシカーボネート又は混合パーオキシエステルパーオキシカーボネート誘導体のための非常に興味のある原料である。そのようなタイプ4ケトンパーオキシド誘導体は、例えば、国際特許出願公開第9932442号公報に開示されており、ここで、R1及びR2は独立して、水素、C1〜C20のアルキル、C3〜C20のシクロアルキル、C6〜C20のアリール、C7〜C20のアラルキル、及びC7〜C20のアルカリールから選ばれ、これらのうち、メチルイソブチル及びメチルイソプロピルケトンパーオキシドが、特に開示されたところの唯一のものであった。米国特許第3,326,809号明細書において、同様にメチルエチル、ジイソプロピル、メチルアミル、及びメチルヘキシルケトンパーオキシドが開示されているのに対して、米国特許第3,151,170号明細書において、エチルイソアミルケトンパーオキシドが開示されていた。これらのケトンパーオキシドが、明らかに異なる酸性度の二つのヒドロパーオキシ基を含む故に、該二つのヒドロパーオキシ基は非常に選択的に、反応性の求電子化合物、例えば、酸塩化物又はアルキルクロロホーメートと別々に反応され得る。この高い選択性は、ジ‐ヒドロパーオキシアルキルパーオキシド、例えば、商業的に広く使用された2,5‐ジヒドロパーオキシ‐2,5‐ジメチルヘキサンが原料として使用される場合に観察されない。このアルカンジオール誘導された分子のヒドロパーオキシ基の酸性度の間の小さな相違は、求電子試薬と反応すると高い選択性を妨げる。式 HOO‐C(R1)(R2)‐OOHのケトンパーオキシドを使用して、多半減期のパーオキシド(即ち、同一分子に異なる反応性を持つパーオキシド)は容易に範囲内でそうである。これらのパーオキシドは、重合産業、とりわけ、広い温度範囲が製造の間に使用されるところの用途、例えば、低密度ポリエチレン重合(LDPE)、及びPVC、ポリメタクリレート、ポリスチレン、ポリエチレン、共重合体及び熱硬化性ポリマーの製造において非常に興味があるものである。
式 HOO‐C(R1)(R2)‐OOHのケトンパーオキシドは、極性溶剤に非常に溶解度であるが、非極性炭化水素溶剤にほんの僅かに溶解度であるか又は不溶性であることが公知である。従って、商業的に容易に入手し得るケトン、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルプロピルケトン及びメチルイソブチルケトンから誘導されたタイプ4ケトンパーオキシドは、極性のエーテル及びエステル、例えば、ジエチルエーテル、エチルアセテート及び商業的に普通に使用される溶剤、ジメチルフタレート及び2,2,4‐トリメチルペンタンジオール‐1,3‐ジイソブチレートに溶解される。これらはまた、上記の国際特許出願公開第9932442号公報、米国特許第3,326,809号明細書及び米国特許第3,151,170号明細書において使用されている溶剤である。
安全性の理由のために、タイプ4ケトンパーオキシドは、商業規模において溶剤中でのみ製造され得る。これは、極性溶剤が使用され得る用途のための問題ではない。しかし、極性溶剤が、例えば、低密度ポリエチレン重合(LDPE)において所望されないとき、タイプ4ケトンパーオキシドは、炭化水素中でのそれらの低溶解度のために適切でない。そのような場合に、タイプ4ケトンパーオキシドは原料として使用されることができない。非極性炭化水素溶剤中で十分に溶解度であり、そしてそれ故、非極性媒体が不可欠であるところの反応において原料として使用され得るところのタイプ4ケトンを見出すことが本発明の目的である。
a)式 HOO‐C(R1)(R2)‐OOHのパーオキシド誘導体
(ここで、R1は、分岐した又は分岐していない、1〜4個の炭素原子を持つアルキル基又は2〜4個の炭素原子を持つアルケニル基であり、かつR2は、分岐した又は分岐していない、5〜12個の炭素原子を持つアルキル又はアルケニル基である)、及び
b)分岐した又は分岐していない炭化水素溶剤
を含み、ここで、a)のパーオキシド誘導体が、20℃においてb)の溶剤の100グラム中に40グラムを超える溶解度を有するところのケトンパーオキシドの安全な組成物が、
式 HOO‐C(R1)(R2)‐OO‐C(R1)(R2)‐OOHのパーオキシド誘導体(ここで、R1及びR2は上記の意味を有する)の10重量%より少ない量を含むことが、驚くべきことに今見出された。
このようにして得られる最も適切な組成物はケトンパーオキシド誘導体を含み、ここで、R1及びR2の両者は、アルキル基を示し、よ好ましくは、これらの基の一つがメチル基であり、かつ他がイソアミル又はアミル基である。
パーオキシド誘導体が、20℃における40グラム/100グラムより良好な溶解度、好ましくは45グラム/100グラムより良好な溶解度を有するところの要求が、普通の分岐した又は分岐していない炭化水素溶剤、例えば、イソドデカン、ドデカン、及びイソパラフィン例えばIsopar(商標)E及びIsopar(商標)H、及び商標Norpar(商標)、Shellsol(商標)等の下に販売されている市販の溶剤により達成される。好ましくは、本発明に従う方法において、0.5Dより小さい双極子モーメント、最も好ましくは0Dの双極子モーメントを有する非極性有機溶剤が使用される。好ましくは、飽和脂肪族炭化水素が使用される。
種々の溶剤中での上記のタイプ4ケトンパーオキシドの溶解度は下記の表Iに与えられ、非極性炭化水素溶剤中でのメチル-n-アミルケトン及びメチルイソアミルケトン誘導されたタイプ4ケトンパーオキシドの予想外に高い溶解度を明確に立証している。第1欄にケトンパーオキシド誘導体を作るために使用されるところのケトンが与えられている。第2欄に上記式のR1及びR2が与えられている。第3及び4欄に極性ジメチルフタレート及び非極性イソドデカン中での20℃におけるグラム/100グラム単位での溶解度が夫々与えられている。
Figure 2005517770
本発明に従うパーオキシド組成物は、不飽和ポリエステル及びビニルエステル樹脂のための硬化剤として有利に使用され得る。本発明の組成物は、これらがフタレートを含まないこと及びこれらがIBCs(Intermediate Bulk Containers)において安全に輸送され得ると言う先行技術の組成物に優る利点を有している。そのような樹脂は通常、不飽和ポリエステル及び一つ以上のエチレン性不飽和モノマーを含む。適切な重合性モノマーは、不飽和ポリエステルと共重合可能なところの、スチレン、α-メチルスチレン、p-メチルスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン、ビニルベンジルクロリド、ジビニルベンゼン、ジアリルマレエート、ジブチルフマレート、トリアリルホスフェート、トリアリルシアヌレート、ジアリルフタレート、ジアリルフマレート、メチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、エチルアクリレート及びそれらの混合物を含む。不飽和ポリエステルは、例えば、少なくとも一つのエチレン性不飽和ジ-又はポリカルボン酸、酸無水物又は酸ハロゲン化物、例えば、マレイン酸、フマル酸、グルタコン酸、イタコン酸、メサコン酸、シトラコン酸、アリルマロン酸、テトラヒドロフタル酸他を、飽和及び不飽和ジ-又はポリオール、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2-及び1,3-プロパンジオール、1,2-、1,3-及び1,4-ブタンジオール、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール、2-ヒドロキシメチル‐2‐メチル‐1,3‐プロパンジオール、2‐ブテン‐1,4‐ジオール、2‐ブチン‐1,4‐ジオール、2,4,4‐トリメチル‐1,3−ペンタンジオール、グリセロール、ペンタエリトリトール、マンニトール他とエステル化することにより得られるようなポリエステルである。ジ又はポリカルボン酸は、飽和ジ又はポリカルボン酸、例えば、アジピン酸、コハク酸他及び/又は芳香族ジ又はポリカルボン酸、例えば、フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、イソフタル酸、及びテレフタル酸により部分的に置き換えられ得る。使用される酸は、ハロゲンのような基で置換され得る。適切なハロゲン化された酸は、テトラクロロフタル酸及びテトラブロモフタル酸を含む。
本発明のケトンパーオキシド組成物は、ケトンパーオキシド誘導されたビス‐パーオキシエステル及びビス‐パーオキシカーボネートを夫々与えるために従業者に慣用であるところの方法で酸無水物又は酸ハロゲン化物及びハロゲンホーメート誘導体と反応され得る。混合ケトンパーオキシド誘導されたパーオキシエステル‐パーオキシカーボネート誘導体は、酸無水物又は酸ハロゲン化物およびハロゲンホーメートの混合物が使用されるときに得られる。この点に関して、国際特許出願公開第9932442号が参照される。
それ故、本発明は更に、上記のケトンパーオキシドから得られ得る、ケトンパーオキシド誘導されたビス‐パーオキシエステル、ビス‐パーオキシカーボネート、又は混合ケトンパーオキシド誘導されたパーオキシエステル‐パーオキシカーボネートの組成物、即ち、
a)式 R3[O]nC(O)OO‐C(R1)(R2)‐OOC(O)[O] nR3の、ケトンパーオキシド誘導されたビス‐パーオキシエステル、ビス‐パーオキシカーボネート、又は混合パーオキシエステル‐パーオキシカーボネート誘導体
(ここで、R1は、分岐した又は分岐していない、1〜4個の炭素原子を持つアルキル基又は2〜4個の炭素原子を持つアルケニル基であり、かつR2は、分岐した又は分岐していない、5〜12個の炭素原子を持つアルキル又はアルケニル基であり、かつR3は独立して、分岐した又は分岐していない、1〜12個の炭素原子を持つアルキル基、2〜12個の炭素原子を持つアルケニル基、及び6〜12個の炭素原子を持つ芳香族基から選ばれ、nは独立して0又は1である)、及び
b)分岐した又は分岐していない炭化水素溶剤
を含み、かつ
式 R3[O]nC(O)OO‐C(R1)(R2)‐OO- C(R1)(R2)-OOC(O)[O] nR3(ここで、R1、R2、R3、及びnは上記の意味を有する)のパーオキシド誘導体の10重量%より少ない量を含む、ケトンパーオキシド誘導されたビス‐パーオキシエステル、ビス‐パーオキシカーボネート、又は混合パーオキシエステル‐パーオキシカーボネートの組成物に関する。
ケトンパーオキシド誘導されたモノパーオキシエステル及びモノパーオキシカーボネートは、1モルのケトンパーオキシド当り、夫々、1モルの酸無水物又は酸ハロゲン化物及びハロゲンホーメートを使用することにより製造され得る。他の面において、従って本発明はまた、
a)式 HOO‐C(R1)(R2)‐OOC(O)[O]nR3の、ケトンパーオキシド誘導されたモノパーオキシエステル又はモノパーオキシカーボネート誘導体
(ここで、R1は、分岐した又は分岐していない、1〜4個の炭素原子を持つアルキル基又は2〜4個の炭素原子を持つアルケニル基であり、かつR2は、分岐した又は分岐していない、5〜12個の炭素原子を持つアルキル又はアルケニル基であり、かつR3は、分岐した又は分岐していない、1〜12個の炭素原子を持つアルキル基、2〜12個の炭素原子を持つアルケニル基、及び6〜12個の炭素原子を持つ芳香族基から選ばれ、nは、0又は1である)、及び
b)分岐した又は分岐していない炭化水素溶剤を含み、かつ
式 HOO‐C(R1)(R2)‐OO‐C(R1)(R2)‐OOC(O)[O]nR3(ここで、R1、R2、R3、及びnは上記の意味を有する)のパーオキシド誘導体の10重量%より少ない量を含むところの、ケトンパーオキシド誘導されたモノパーオキシエステル又はモノパーオキシカーボネートの組成物に関する。
本発明に従うケトンパーオキシドは、式 O=C(R1)(R2)のケトン(ここで、R1及びR2は上記の意味を有する)が、公知の方法において、酸性触媒の存在下に分岐した又は分岐していない炭化水素溶剤中で過酸化水素と反応させられるところの方法により製造される。酸性触媒は、任意の慣用のルイス酸又はブレンシュテッド酸であり得る。通常、鉱酸、例えば、希塩酸が反応を触媒作用するために使用される。
本発明に従う製造方法に従って製造されたパーオキシド組成物は、ポリマー製造のため、そしてとりわけ、ポリ塩化ビニル、(メタ)アクリルポリマー、ポリスチレン、ポリエチレン、及び塩化ビニル、(メタ)アクリレート、スチレン及び/又はエチレンを含むコポリマーの製造のための開始剤として使用され得るが、しかし、これらは、不飽和ポリエステル又はビニルエステル樹脂を硬化するため、及びポリマーの変性(例えば、ポリマーへのモノマーのグラフト、架橋、及び/又はポリマーの減成)のために等しく適切である。
本発明のパーオキシド組成物は、ポリマー、例えば、ポリエーテル、ポリオレフィン、及びエラストマーにモノマーをグラフトするため、及び本発明の官能基含有ケトンパーオキシドの場合におけるポリオレフィンの官能基化のために適している。通常、パーオキシドは、変性方法の特定の目的に依存して、種々の様式において(コ)ポリマーと接触され得る。例えば、もし、三次元ポリマー物品の表面改質が所望されるなら、ケトンパーオキシドは改質されるべき物質の表面に施与され得る。あるいは、(コ)ポリマーマトリックスの隅から隅まで(コ)ポリマーを均一に改質することが所望されるなら、そのとき、パーオキシドは改質されるべき物質と混合され得、ここで、該物質は、溶融状態、溶液の形態、又はエラストマーの場合にはプラスチック状態であり得る。粉末又は顆粒形態におけるとき(コ)ポリマーをケトンパーオキシドと混合することがまた可能である。
パーオキシド組成物はまた、ポリマー、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、及び二つ以上のオレフィンのコポリマーの変性のための剤として適している。変性は、架橋、減成、及びモノマーのグラフトを含む。ポリマーは、液体状態、例えば、液状ゴムであり得る。通常、抽出可能な水素原子を含む任意の(コ)ポリマー、とりわけ、ポリオレフィンが、本発明の方法により変性され得る。本発明の方法により処理される(コ)ポリマー物質は、細かく分割された粒子(フレーク)、ペレット、フィルム、シートを含む任意の物質の状態、溶融物の状態、溶液状態等を取り得る。本発明の好ましい実施態様において、(コ)ポリマー物質は、実質的に酸素を含まない雰囲気における粉末変性に適する粒状形態、空気含有雰囲気又は窒素雰囲気における変性に適する溶融物の形態、又は適切な溶剤中の溶液の形態である。
本発明の変性方法において使用されるパーオキシドの量は、(コ)ポリマーを処理するとき、(コ)ポリマーの有意的な変性を達成するための有効量であるべきである。より詳細には、(コ)ポリマーの重量に基づいて0.001〜15.0重量%のパーオキシドが使用されるべきである。より好ましくは0.005〜10.0重量%が使用される。最も好ましくは0.01〜5.0重量%の量が使用される。ケトンパーオキシドは(一般式で示されているような)純粋なタイプ4パーオキシドであり得、かつ式 HOO‐C(R1)(R2)‐OO‐C(R1)(R2)‐OOH(ここで、R1及びR2は上記の意味を有する)のパーオキシド誘導体の10重量%より少ない量を含むことが注意される。これらの対応するタイプ3パーオキシドの少量の存在は、重合開始材、硬化剤、及び変性剤としてのその使用に影響を有しない。
パーオキシド組成物は、粉末、顆粒、ペレット、錠剤、フレーク、スラブ、ペースト、固体状マスターバッチ、及び液体の形状において製造され、輸送され、貯蔵され、かつ施与され得る。これらの組成物は、分散物、例えば、懸濁物又は乳化物の形態を有し得る。該組成物は必要なら、該組成物中の特定のパーオキシド及びその濃度に依存して減感され得る。これらの形態のいずれであるかは好ましくは、それが使用されるであろうところの用途に部分的に依存し、かつそれが混合されるであろうところの様式に部分的に依存する。また、安全の考慮は、減感剤がある組成物の安全な取扱を確保するために組成物中に組み込まれなければならないかもしれないと言う範囲で役割を果たし得る。
本発明の組成物は、輸送可能、貯蔵安定であり、かつ本発明に従う一つ以上のパーオキシドの1.0〜90重量%を含む。輸送可能は、本発明の組成物が圧力容器試験(PVT)に合格したことを意味する。貯蔵安定性は、本発明の組成物が、標準条件下に適当な貯蔵期間の間に化学的及び物理的の両方において安定であることを意味する。
本発明に従うより好ましい組成物は、一つ以上のケトンパーオキシドの10〜75重量%を含み、最も好ましくはこれらの組成物は、ケトンパーオキシドの20〜60重量%を含む。
本発明の組成物は、パーオキシドの融点及び使用される希釈剤に依存して液体、固体、又はペーストであり得る。
液状組成物は、ケトンパーオキシドのための液状減感剤、液状可塑剤、有機パーオキシド、及びそれらの混合物を希釈剤として使用して作られ得る。液状成分は通常、該組成物の1〜99重量%の量で存在する。好ましくは、10〜90重量%、より好ましくは30〜90重量%、及び最も好ましくは40〜80重量%の液状組成物が液状希釈剤から成る。
ある減感剤は、本発明のケトンパーオキシドの全てと共に使用するために適していないかもしれないことが注意されなければならない。より詳細には、安全な組成物を得るために、減感剤が、濃縮された、危険なケトンパーオキシド組成物を残して煮て除かれることができないように、該減感剤は、ケトンパーオキシドの分解温度に関してある最小の引火点及び沸点を有するべきである。従って、下記のより低い沸点の減感剤は、例えば、低分解温度を有するところの本発明の、特に置換されたケトンパーオキシドと一緒にのみ有用であり得る。
本発明は更に、次の実施例により説明される。
2,2-ジヒドロパーオキシ‐5‐メチルヘキサン(即ち1,4‐ジメチルペンチリデンジヒドロパーオキシド又はタイプ4メチル‐イソアミルケトンヒドロパーオキシド)の製造
49.20グラムのイソドデカン、60.24グラムの5‐メチル‐2‐ヘキサノン、及び3.47グラムの5%硫酸水溶液の攪拌された混合物に、60.90グラムの70%の過酸化水素水が、冷却により20℃に温度を維持しつつ20分間で加えられた。該混合物は20℃で30分間攪拌され、そして該層は分離することを許された。水相の除去後、1.74グラムの5%硫酸水溶液が直ちに加えられ、そして30.44グラムの70%の過酸化水素水が、20℃における反応温度を維持しつつ、10分間攪拌下に加えられた。該混合物は20℃で30分間攪拌され、そして層が分離された。有機相は、39.18グラムの10%の硫酸ナトリウム水溶液で2回洗浄されて、9.95%の活性酸素を持つ146.4グラムの生成物をもたらした(全ての実施例のために活性酸素の%は、パーオキシドのモル質量により割られた活性酸素基のモル質量として計算される)。生成物は、45.87重量%の1,4‐ジメチルペンチリデンジヒドロパーオキシド、4.84重量%のジ(1‐ヒドロキシパーオキシ‐1,3‐ジメチルペンチル)パーオキシド、及び0.47重量%の過酸化水素を含んでいた。
生成物は、硫酸マグネシウム上で又は減圧下に乾燥され得る。しかし、生成物が更に、酸ハロゲン化物、酸無水物、又はクロロホーメートと反応させられるとき、乾燥は必要とされない。
2,2-ジヒドロパーオキシヘプタン(即ち1‐メチルヘキシリデンジヒドロパーオキシド)の製造
152.1グラムのイソドデカン、171.3グラムの2‐ヘプタノン及び10.0グラムの5%硫酸水溶液の攪拌された混合物に、174.9グラムの70%の過酸化水素水が、冷却により20〜22℃に温度を維持しつつ30分間で加えられた。該混合物は20℃で30分間攪拌され、そして層が分離することを許された。水相の除去後、5.0グラムの5%硫酸水溶液が直ちに加えられ、そして87.5グラムの70%の過酸化水素水が、冷却により20℃における反応温度を維持しつつ、15分間攪拌下に加えられた。該混合物は20℃で30分間攪拌され、そして層が分離された。有機相は、100グラムの10%の硫酸ナトリウム水溶液で2回洗浄されて、9.58%の活性酸素を含む428.3グラムの生成物をもたらした。生成物は、0.47重量%の過酸化水素を含んでいた。
イソドデカン中の2-(イソブタノイルパーオキシ)-2-(ピバロイルパーオキシ)ヘプタンの製造
実施例2において述べられたようにして製造された、イソドデカン中の150グラムの1‐メチルヘキシリデンジヒドロパーオキシドに、53.5グラムのピバロイルクロリドが、冷却により5〜8℃に温度を維持しつつ、かつ25%の水酸化ナトリウム水溶液を同時添加することにより9.5に反応混合物のpHを維持しつつ75分間で加えられた。該添加後、反応混合物は10℃で15分間攪拌され、そして次いで、冷却により10℃に反応温度を維持し、かつ25%の水酸化ナトリウム水溶液の同時添加により10.5にpHを維持しつつ、2.0グラムの50%のベンジルトリメチルアンモニウムクロリド水溶液が加えられ、続いて、56.7グラムのイソブチリルクロリド(99%)が60分間で加えられた。該混合物は、5℃及びpH10.5において更に30分間攪拌された。層が分離され、そして水相が抜き出された。次いで、12.0グラムの水及び3グラムのテトラブチルアンモニウムヒドロサルフェートが、5℃に反応温度を維持し、かつ25%の水酸化ナトリウム水溶液の添加により10.5にpHを維持しつつ、攪拌下に有機相に加えられ、続いて20分間で30グラムのイソブチリルクロリド(99%)が添加された。反応混合物は、5℃及びpH10.5において更に30分間攪拌され、そして層が分離された。有機相は、水及び6%の炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄され、そしてMgSO4・2H2O上で乾燥されて、6.30%の活性酸素含有量を持つ184.3グラムの所望の物質をもたらした。活性酸素分析に基づいた計算評価は63重量%であった。
1-ヒドロパーオキシ‐1,4‐ジメチルペンチル‐1‐(パーオキシ‐3,5,5‐トリメチルヘキサノエート)の製造
126.8グラムのイソドデカン、144.2グラムのメチルイソアミルケトン、及び8.3グラムの5%硫酸水溶液の攪拌された混合物に、145.8グラムの7%の過酸化水素水が、20℃における冷却下に20分間で攪拌下に加えられた。該混合物は20℃で30分間攪拌され、そして層が分離された。水相の除去後、4.15グラムの5%硫酸水溶液が有機相に加えられ、そして攪拌下に72.9グラムの70%の過酸化水素水が、20℃における冷却下に加えられた。次いで、該混合物は20℃で30分間攪拌され、そして層が分離することを許された。有機相は、93.75グラムの10%の硫酸ナトリウム水溶液で2回洗浄され、そして次いで、40グラムの20%の塩化ナトリウム水溶液が該有機相に加えられ、続いて、201.6グラムの3,5,5‐トリメチルヘキサノイルクロリド(98.6%)が、冷却により10℃に反応温度を維持しつつ、かつ25%の水酸化ナトリウム水溶液を添加することにより反応混合物において9.5のpHを維持しつつ45分間で加えられた。該混合物は、10℃で更に30分間攪拌され、そして次いで、50グラムの水が加えられた。有機相は、200グラムの水で一度洗浄され、そして200グラムの6%の炭酸水素ナトリウム水溶液で一度洗浄されて、7.47%の活性酸素含有量を持つ471グラムの所望の生成物をもたらした。計算分析は71重量%であった。
2-(2‐メチルプロパノイルパーオキシ)-2-(3,5,5‐トリメチルヘキサノイルパーオキシ)‐5‐メチルヘキサンの製造
実施例1の製造手順に従って製造された、イソドデカン中の100グラムの1,4‐ジメチルペンチリデンジヒドロパーオキシドに、攪拌下に、52.3グラムの3,5,5‐トリメチルヘキサノイルクロリド(98.6%)が、冷却により10℃に温度を維持しつつ、かつ20%の水酸化ナトリウム水溶液を同時添加することにより9.5に反応混合物のpHを維持しつつ40分間で加えられた。反応混合物は10℃で更に15分間攪拌され、そして次いで、冷却により10℃に反応温度を維持し、かつ20%の水酸化ナトリウム水溶液の同時添加により11.0にpHを維持しつつ、4.0グラムの50%のベンジルトリメチルアンモニウムクロリド水溶液及び4グラムの塩化カリウムが加えられ、続いて、41.3グラムのイソブチリルクロリド(99%)が40分間で加えられた。水(12グラム)が沈殿された塩を溶解し、そしてそれ故、pHの読みを改善するために加えられた。
次いで、2.0グラムの50%のベンジルトリメチルアンモニウムクロリド水溶液が加えられ、続いて、10.0グラムのイソブチリルクロリド(99%)が、10℃における冷却下かつ20%の水酸化ナトリウム水溶液の添加により11.0にpHを維持して10分間で加えられた。該混合物は、10℃において更に15分間攪拌され、そして次いで、50グラムの水か加えられた。有機相は水及び6%の炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄され、そしてMgSO4・2H2O上で乾燥されて、5.35%の活性酸素を持つ122グラムの所望の生成物をもたらした。活性酸素分析に基づいた計算評価は63重量%であった。
2-(2‐エチルヘキシルオキシカルボニルパーオキシ)-2-イソブタノイルパーオキシ‐5‐メチルヘキサンの製造
上記(実施例1)のようにして製造された、イソドデカン中の150グラムの1,4‐ジメチルペンチリデンジヒドロパーオキシドに、3グラムの50%のベンジルトリメチルアンモニウムクロリド水溶液、そして次いで、攪拌下に、89.8グラムの2‐エチルヘキシルクロロホーメート(99%)が、冷却により10℃に温度を維持しつつ、かつ25%の水酸化ナトリウム水溶液を同時添加して9.5に反応混合物のpHを維持しつつ40分間で加えられた。該添加後、反応混合物は10℃で10分間攪拌され、そして次いで、20グラムの水が加えられ、続いて、58.3グラムのイソブチリルクロリド(99%)が、冷却により10℃に反応温度を維持し、かつ25%の水酸化ナトリウム水溶液の同時添加により9.5にpHを維持しつつ、40分間で加えられた。該混合物は、pH9.5において15℃で更に20分間攪拌され、そして100グラムの水か加えられた。層が分離され、水相が抜き出され、そして有機相がMgSO4・2H2O上で乾燥されて、208.2グラムの有機相をもたらした。190グラムのこの有機相に、2グラムのテトラブチルアンモニウムヒドロサルフェート及び20グラムの水が加えられた。次いで、攪拌下に、30グラムのイソブチリルクロリド(99%)が、20℃における反応温度を維持し、かつ25%の水酸化ナトリウム水溶液の添加により9.5にpHを維持しつつ、20分間で加えられた。反応混合物は、pH9.5において20℃で更に45分間攪拌され、そして次いで、50グラムの水が添加された。層が分離され、そして有機相が水で2回洗浄され、そしてMgSO4・2H2O上で乾燥されて、4.69%の活性酸素を持つ182グラムの所望の生成物をもたらした。活性酸素分析に基づいて計算評価は57重量%であった。
2,2-ジ(アセチルパーオキシ)-5-メチルヘキサンの製造
95.5グラムのIsopar H(商標)、117.0グラムのメチルイソアミルケトン及び6.74グラムの5%の硫酸水溶液の攪拌された混合物に、攪拌下に、20℃の冷却下、20分間で118.2グラムの70%の過酸化水素水が加えられた。該混合物は、20℃で30分間攪拌され、そして層が分離された。水相を取り除いた後、3.37グラムの5%の硫酸水溶液が反応混合物に加えられ、そして攪拌下に、59.1グラムの70%の過酸化水素水が、20℃における冷却下に添加された。次いで、該混合物は、20℃で30分間攪拌され、そして分離された。有機相は、76.2グラムの10%の硫酸ナトリウム水溶液で二度洗浄され、そして次いで、141.0グラムの無水酢酸(97%)が攪拌下かつ20℃における冷却下に、25%の水酸化ナトリウム水溶液の添加により7.0におけるpHを維持しつつ、45分間で加えられた。反応混合物は、20℃で更に5分間攪拌され、そして層が分離された。水相の除去後、70.5グラムの無水酢酸(97%)が攪拌及び20℃における冷却下に22.5分間で加えられた。添加の間に、pHは、25%の水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH7.0に維持された。該混合物は20℃で5分間攪拌され、そして層が分離された。有機相は、6%の炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄され、そしてMgSO4・2H2O上で乾燥されて、7.30%の活性酸素含有量を持つ279グラムの所望の生成物をもたらした。計算分析は57重量%であった。
次の実施例において、4mmの厚さを持つラミネートが20℃で作られた。100重量部の量の慣用のOrtho UP樹脂(Ludopal P6(商標)、BASF/DSM製)が、0.5重量部の標準コ-オクトエート溶液(Accelerator(商標)、NL49P、Akzo Nobel製)、2重量部のケトンパーオキシド製剤、及びガラスファイバーと一緒にされ、合計の混合物が35重量%のガラスファイバーを含む量にされた。熱電対がこのラミネートの真ん中に据え付けられ、そして時間‐温度曲線が測定された。該曲線から、次のパラメータが計算された。
ゲル化時間(GT)=実験の開始点(パーオキシドが予備促進されたUP樹脂に混合されるところの瞬間)とバス温度の上5.6℃(25.6℃)との間に経過した分単位の時間
発熱ピークまでの時間(TTP)=実験の開始とピーク温度が達成される瞬間との間に経過した時間
発熱ピーク(PE)=到達される最大温度
(慣用の方法において測定された)Barcol硬度=Barcolメータ934によりBarcol硬度0〜5又は20〜25に到達する時間。従って、Barcolメータは、ラミネートの水平な表面上に据え付けられ、かつ該メータの圧子が該表面を貫通し、かつ高度が該メータにおいて直接に読まれるように手動で押圧された。BarcolメータNo934は硬い表面のために使用され、かつNo935は軟らかい表面のために使用される。
残存スチレン含有量は、ジクロロメタンに試料を溶解した後、慣用のGC技術により測定された。
不飽和ポリエステルの硬化
不飽和ポリエステル樹脂は、上記の手順に従って環境温度で硬化された。イソドデカン中のメチルイソアミルケトンパーオキシド(実施例1;MIAKP)が使用された。比較例Aにおいて、ジメチルフタレート中のメチルエチルケトンパーオキシド(Butanox(商標)M50、Akzo Nobel製)が使用された。両者の製品は、9重量%の合計活性酸素含有量及び1重量%のH2O2活性酸素含有量を有する。結果は下記の表に要約されている。
Figure 2005517770
これらの結果は、MIAKPが、標準Butanox(商標)M50に比較してより高い反応性(より高いPE)を有することを示している。このより高い発熱ピークのために、より低い残存スチレン含有量が得られ得る。更に、MIAKPが硬度累積においてより高い効率を示した。
実施例1の新しいパーオキシド(MIAKP)は、そのより高いタイプ4含有量のためにより高い反応性を有する。これは、標準Butanox(商標)M50に優って有利である。更に、このケトンパーオキシドは非極性溶剤中で製造され得、そしてそれは、該溶液がフタレートを含まないことを意味する。
塩化ビニルの重合
49℃における1時間の半減期温度を持つ本発明の実施例3[2-(イソブタノイルパーオキシ)-2-(ピバロイルパーオキシ)ヘプタン]のケトンパーオキシドビスエステルが、良好な結果を持つ塩化ビニル重合において評価された。ポリ塩化ビニルが実験手順に従って製造されて、5リットルのオートクレーブのために使用された。ここで、転化率は「ブタントレーサー技術」により適時に測定された(参考文献:T. Y. Xie, A. E. Hamilec, P. E. Woods and H. Westmijze, J. Apl. Pol Sci, 第41巻、1990年)。5リットルのステンレス鋼製反応容器は、1個のバッフル、平羽根攪拌機(n=700rpm)、圧力変換器、窒素パージ、及びブタントレーサー技術のためのサンプリング装置を備えられており、そして2200グラムの脱塩水及び塩化ビニル上の0.1%のAlcotec(商標)72.5、及び緩衝剤としての1グラムのNa2HPO4(Baker製)+1グラムのNaH2PO4(Baker製)を仕込まれた。該容器は閉じられ、そして15バールの窒素で加圧された。該容器は、3回、排気されそして窒素で加圧(5バール)された。続いて、該容器は、1100ppmの2-(イソブタノイルパーオキシ)-2-(ピバロイルパーオキシ)ヘプタンビニルクロリドで供給された。該容器は再び排気され、そして続いて、1100グラムの塩化ビニルで充填された。温度が57℃の重合温度に上昇された。一定の圧力の時間は195分間であった。標準重合時間は8時間であった。大気圧が、該容器が開放される前に達成され、そして該容器は少なくとも30分間排気された。形成されたポリ塩化ビニルは、ガラスフィルター(S2)において濾過及び洗浄された。続いて、ポリ塩化ビニルは、60℃で流動床ドライヤーにおいて乾燥され、そしてポリ塩化ビニルの収量は、原料の塩化ビニルモノマーの90%に達した。

Claims (9)

  1. a)式 HOO‐C(R1)(R2)‐OOHのパーオキシド誘導体
    (ここで、R1は、分岐した又は分岐していない、1〜4個の炭素原子を持つアルキル基又は2〜4個の炭素原子を持つアルケニル基であり、かつR2は、分岐した又は分岐していない、5〜12個の炭素原子を持つアルキル又はアルケニル基である)、及び
    b)分岐した又は分岐していない炭化水素溶剤
    を含み、ここで、a)のパーオキシド誘導体が、20℃においてb)の溶剤の100グラム中に40グラムを超える溶解度を有するところのケトンパーオキシドの組成物であって、
    式 HOO‐C(R1)(R2)‐OO‐C(R1)(R2)‐OOH(ここで、R1及びR2は上記の意味を有する)のパーオキシド誘導体の10重量%より少ない量を含むところの組成物。
  2. R1及びR2がアルキル基であるところの請求項1記載の組成物。
  3. R1がメチル基であり、かつR2がイソアミル基又はアミル基であるところの請求項2記載の組成物。
  4. 溶剤が飽和脂肪族炭化水素であるところの請求項1〜3のいずれか一つに記載の組成物。
  5. a)式 R3[O]nC(O)OO‐C(R1)(R2)‐OOC(O)[O]nR3の、ケトンパーオキシド誘導されたビス‐パーオキシエステル、ビス‐パーオキシカーボネート、又は混合パーオキシエステル‐パーオキシカーボネート誘導体
    (ここで、R1は、分岐した又は分岐していない、1〜4個の炭素原子を持つアルキル基又は2〜4個の炭素原子を持つアルケニル基であり、かつR2は、分岐した又は分岐していない、5〜12個の炭素原子を持つアルキル又はアルケニル基であり、かつR3は独立して、分岐した又は分岐していない、1〜12個の炭素原子を持つアルキル基、2〜12個の炭素原子を持つアルケニル基、及び6〜12個の炭素原子を持つ芳香族基から選ばれ、nは独立して0又は1である)、及び
    b)分岐した又は分岐していない炭化水素溶剤
    を含み、かつ
    式 R3[O]nC(O)OO‐C(R1)(R2)‐OO-C(R1)(R2)-OOC(O)[O]nR3(ここで、R1、R2、R3、及びnは上記の意味を有する)のパーオキシド誘導体の10重量%より少ない量を含む、
    ケトンパーオキシド誘導されたビス‐パーオキシエステル、ビス‐パーオキシカーボネート、又は混合パーオキシエステル‐パーオキシカーボネートの組成物。
  6. a)式 HOO‐C(R1)(R2)‐OOC(O)[O]nR3の、ケトンパーオキシド誘導されたモノパーオキシエステル又はモノパーオキシカーボネート誘導体
    (ここで、R1は、分岐した又は分岐していない、1〜4個の炭素原子を持つアルキル基又は2〜4個の炭素原子を持つアルケニル基であり、かつR2は、分岐した又は分岐していない、5〜12個の炭素原子を持つアルキル又はアルケニル基であり、かつR3は、分岐した又は分岐していない、1〜12個の炭素原子を持つアルキル基、2〜12個の炭素原子を持つアルケニル基、及び6〜12個の炭素原子を持つ芳香族基から選ばれ、nは0又は1である)、及び
    b)分岐した又は分岐していない炭化水素溶剤
    を含み、かつ
    式 HOO‐C(R1)(R2)‐OO‐C(R1)(R2)‐OOC(O)[O]nR3(ここで、R1、R2、R3、及びnは上記の意味を有する)のパーオキシド誘導体の10重量%より少ない量を含む、
    ケトンパーオキシド誘導されたモノパーオキシエステル又はモノパーオキシカーボネートの組成物。
  7. 式 HOO‐C(R1)(R2)‐OOHのパーオキシド誘導体
    (ここで、R1は、分岐した又は分岐していない、1〜4個の炭素原子を持つアルキル基又は2〜4個の炭素原子を持つアルケニル基であり、かつR2は、分岐した又は分岐していない、5〜12個の炭素原子を持つアルキル又はアルケニル基である)
    の製造方法であって、
    式 O=C(R1)(R2)(ここで、R1及びR2は上記の意味を有する)のケトンが、酸性触媒の存在下に分岐した又は分岐していない炭化水素溶剤中で過酸化水素と反応させられるところの段階を含む方法。
  8. 請求項8記載の方法を使用することにより請求項1〜4のいずれか一つに記載の組成物を製造する方法。
  9. 塩化ビニル、(メタ)アクリルモノマー、スチレン、エチレン又はそれらの混合物を重合するため、不飽和ポリエステル又はビニルエステル樹脂を硬化するため、ポリマーにモノマーをグラフトするため、ポリマーを架橋するため、又はポリマーを減成するために、請求項1〜6のいずれか一つに記載の組成物を使用する方法。
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