JP2005516137A - 輸送可能容器を開放する方法 - Google Patents

Abstract

本発明は、例えば、貴重品または重要書類を輸送するための容器を開放する方法に関する。容器（１）は、第1の電子ユニット（２）を含み、この第1の電子ユニットは警報システムの停止および／または容器の開放を可能にする。容器を開放するのに必要とされる第1の鍵（１０）は、第２の電子ユニット（１２）を備え、第２の電子ユニットは、容器の開放を開始するように第1の電子ユニット（２）と通信する。第1の鍵（１０）と合わせて、容器（１）の停止および／または開放を開始するのに必要とされる完全な符号セット（ＡＢＣＤ）を提供する固定されて配置された第２の鍵（２０）が使用される。固定されて配置された第２の鍵（２０）は、容器（１）の停止かつ／または開放を開始するのに必要とされる完全な符号セット（ＡＢＣＤ）のサブセット（ＣＤ）を含む第３の電子ユニット（２２）を備える。第1の鍵（１０）の電子ユニット（１２）は、容器（１）の停止および／または開放を開始するのに必要とされる完全な符号（ＡＢＣＤ）のサブセット（ＡＢ）を含む。本発明の方法は、容器（１）が正しい地理的宛先において、また、必要な場合には所定の期間内で開放されるようにする。

Description

本発明は、請求項第１項の前提部分に従う輸送可能容器の開放方法に関する。

例えば、貴重品または重要書類の輸送用の容器、すなわちいわゆるセーフティバッグについて、高レベルのセキュリティを組み込んだ符号に基づいた容器の開放手法が必要とされている。

残念なことに、輸送可能容器の停止および／または開放を許可する鍵が、窃盗または他の何らかの犯罪活動の結果として不正な者の手に渡ってしまい、その目的とする宛先以外の地理的な位置で容器が停止および／または開放されるようになる可能性がある。

本発明の１つの目的は、可搬式／輸送可能容器の警報を停止しかつ／またはその容器を地理的に正しい場所において開放するのを確実にする非常に魅力的で安全な手法を提供することである。この目的は、添付の各特許請求項の特徴部分に記載されているステップを含む手法で達成される。

本発明によりもたらされる多くの利点のうちでとりわけ、本発明の手法は非常に高いセキュリティレベルおよび経済上の利点を提供すると言うことができる。その鍵を権限のない人が入手した場合であっても、目的とする宛先以外の場所における可搬式容器の警報の停止および／またはその容器の開放を防ぐことができる。このことは、いわゆる内部者による窃盗（insider burglary）を効果的に防ぎ、鍵を紛失することによってセキュリティ上の危険を生じない。

ここで、本発明を、その例示的な実施形態を参照し添付図面も参照することによってより詳細に説明する。

図３に示す輸送容器１は、符号を作動させることにより開放することができる密封可能保管スペースを例示している。図示の容器１は、ケーシングに穴をこじ開けようとするあらゆる試み、またはケーシングを折り曲げて壊そうとする試み、あるいは容器を開放しようとする他の権限のないあらゆる試みを知らせるように外側ケーシングに警報装置が付けられているセーフティ容器／セーフティカセットを構成する。容器１内には、第１の電子ユニット２およびそれに必要な電源が設けられている。電子ユニット２は、容器内に配置された破壊エージェント(destructive argent)または何らかの対応する手段を、例えば、信号電流回路／警報電流回路が破壊されていることに応じてすぐに作動させ、その時点で容器１内の保管スペースに保管されている貴重な内容物を破壊するかまたはその内容物に影響を与えるようになっている。警報回路／警報システムならびに電子ユニットの作動および停止は、適当な高いセキュリティ符号システムによって行われる。上述した輸送容器１を、例えば、異なる場所間で貴重品を輸送するのに使用することができ、それにより、ケーシングに貴重品、例えば紙幣、書類、コンピュータディスク等を入れた後に、容器１は閉鎖され、警報システムは、容器をその目的とする宛先に配達する前に作動され、その後、鍵を用いて警報システムの権限のある停止をすることにより、容器１は符号に基づいてその宛先において開放されるが、そのことで容器１を、その破壊手段によって容器の内容物を破壊することなく開放することができる。次に、容器１は空にされて再詰め込み等をされる。

図２には、警報を停止しかつ／または可搬式容器１を開放することができるように設計されている第１の鍵１０が示されている。鍵１０は、あらゆる種類の不正な操作、例えばそのカプセルに穴を開けようとする試みまたはそれを開放しようとする試みを知らせるように警報装置の付いた外側ケーシングの形態のカプセル１１を備える。ケーシングあるいは封入容器（encapsulation）１１は、第２の電子ユニット１２およびそれに必要な電源を含む。ケーシング１１に穴を開けようとする試みまたはケーシングを開放しようとするいかなる試みも鍵１０のコーディングの破壊につながる。鍵１０は操作ボタン１３も備える。

鍵１０の電子ユニット１２には、プログラミング機器を接続するために設けられているソケットに一時的にプログラミング機器を接続することによって、符号および可能な他の情報をロードすることができる。また、鍵１０は、必要な場合には、電磁波（例えば、赤外線、いわゆるＩＲ光）によって、電子ユニット１２が容器１の電子ユニット２と通信することができるようにする手段１４を含む。

容器１の電子ユニット２には、プログラミング機器を接続するためにために設けられているソケットに一時的にプログラミング機器を接続することによって、符号および可能な他の情報をロードすることができる。また、容器１は、必要な場合には、例えば電磁波（例えば、赤外線、いわゆるＩＲ線）によって、電子ユニット２が鍵１０の電子ユニット１２と通信することができるようにする手段３を含む。

鍵１０の電子ユニット１２と容器１の電子ユニット２の間の通信は、両矢印５０で示される。この通信は、帯域の制限されたＩＲ線に基づく無線通信であってよい。通信は、もちろん、関係する電子ユニット間のはめ込み（male-female）接続によって一時的に行ってもよい。

図１は、ケーシング２１に対するあらゆる種類の権限のない行為、例えば、ケーシングに穴を開けようとする試み、またはケーシングを開放しようとする試みを知らせるようにする警報システムを備える、例えば円形の外側ケーシング２１の形態のカプセルを含む固定された第２の鍵２０を拡大して示す。外側ケーシング２１内には第３の電子ユニット２２が配置されている。ケーシング２１に穴を開けようとするあらゆる試み、またはケーシングを開放しようとする試みは、鍵２０のコーディングの破壊につながる。

外側ケーシング２１は、硬化鋼または他の何らかの容易には開けることができない（not readily forced）材料から構成することができる。図示のカプセルまたはケーシング２１は円形の外形を有し、端壁２３、胴面２４、および円形接続フランジ２５を含む。電子ユニット２２を保護するケーシング２１は、それが使用される建物の不動の部分（permanent part）６０にしっかりと取り付けられている。取り付けは、例えば、フランジ２５を貫通する強固な中央ネジ２６および補助ネジ２７を用いて行われる。鍵２０をその取り付け構造６０から取り外そうとする試みは知らされて、固定されたあるいは壁面取り付け型の鍵２０を取り外そうとする試みによりその鍵のコーディングが破壊されることになるようにすることができる。

鍵２０は鍵１０と通信する手段を備える。これらの手段は１つまたは複数のリード線２８からなり、このリード線は接続点３０を介して鍵１０に一時的に接続することができる。鍵１０と鍵２０の間の符号通信の他に、１つまたは複数のリード線２８は、鍵１０の電源から鍵２０に動作電流を送ることもでき、それによって鍵２０にそれ自体の電源を設ける必要がなくなる。

本発明の輸送可能容器の開放方法は以下の通りである。警報システムの停止および／または輸送可能セキュリティ容器１の開放の開始には、完全な符号セットＡＢＣＤが必要であると仮定する。第１の鍵１０の電子ユニット１２は、例えば符号ＡＢの形態の第１の符号サブセットを含み、第２の鍵２０の電子ユニット２２は、例えば符号ＣＤの形態の第２の符号サブセットを含むため、２つの鍵１０および２０は、合わせて、警報システムの停止を開始しかつ／または輸送可能容器１を開放させることができるようにするのに必要とされる完全な符号セットＡＢＣＤを含むことになる。したがって、その警報を停止しかつ／または容器を開放できるようにするために、第１の鍵１０および第２の鍵２０を同時に使用することが必要である。したがって、容器は、固定された第２の鍵２０が保管されている所定の宛先または地理的な位置においてのみ停止および／または開放することができる。第１の鍵１０は、第２の鍵２０と別々にされた場合、符号サブセットＡＢのみを含むため、第１の鍵を紛失しても、第１の鍵のみを用いて容器の貴重な内容物に不正にアクセスされる危険を生じない。したがって、容器内容物へのアクセスは、第２の鍵２０が配置されているその所定の地理的な位置において、同時に第１の鍵１０へアクセスすることによってのみ行うことができる。

第１の鍵１０と第２の鍵２０の間の通信は、無線でかつ帯域の制限された様式で行うことができることは理解されよう。例えば、第２の鍵２０には、第１の鍵１０との最初の通信の際にその符号サブセットＣＤをロードすることができ、この符号サブセットＣＤは、その後、鍵１０から永久的に離れその後は鍵２０のみで保管されるようにする。

また、鍵１０、２０、およびセキュリティ容器１の間の通信は、複数の相互の符号交換および符号変換を含む、非常に高度な性質のものであることができることを理解されたい。しかし、本発明の中心的な特徴は、鍵１０および２０が、容器１の停止および／または開放を開始するのに必要とされる完全な符号セットを共有することである。

２つの鍵１０および２０を合わせて容器１を物理的に接続し、それとともに容器の警報を停止しかつ／またはその容器を開放する際に、２つの鍵には、所望に応じて容器１の電源から電力を供給することができる。

例えば、鍵１０、２０の構造設計、それらの符号内容、ならびに可能な場合それらの符号変換の能力に関して、本発明の範囲内で多数の変形形態が可能であることが理解されるよう。

例えば、所与の期間すなわち時間枠内で、その目的とする宛先においてのみ容器を開放することができるような、いわゆるリアルタイム保護を本発明に補うことにより、盗難に対するセキュリティレベルをより高めることができる。

本発明の例示的な範囲内にある単純化された実施形態では、固定された第２の鍵は、とりわけその封入容器および取り付けに関して単純化されることができる。例えば、第２の鍵は、鎖またはワイヤあるいは何らかの技術的に対応する装置に取り付けることができる。必要な場合には、封入容器は、プラスチックケーシング等からなることができる。

したがって、本発明は、変更形態および修正形態が添付の特許請求項の範囲内で考えられるため、本発明が図示し説明した実施形態に限定されないことが理解されよう。

固定された第２の鍵の概略側面図である。 固定されていない輸送可能な第１の鍵の概略斜視図である。 いわゆるセキュリティバッグまたはケースの形態の輸送可能容器の概略斜視図である。

Claims (10)

1. 貴重品または重要書類等を輸送するための容器を開放する方法であって、
   前記容器（１）は、警報システムの停止および／または前記容器の開放を可能にするように機能する第１の電子ユニット（２）を備え、
   第１の容器開放鍵（１０）が、前記容器の開放を開始する際に前記第１の電子ユニット（２）と通信するようになっている第２の電子ユニット（１２）を備え、
   前記警報システムの停止および／または前記容器（１）の開放を開始するのに必要とされる完全な符号セット（ＡＢＣＤ）を完成させる前記第１の鍵（１０）と合わせて、固定されて配置された第２の鍵（２０）を使用することを特徴とする、貴重品または重要書類等を輸送するための容器を開放する方法。
2. 前記固定されて配置された第２の鍵（２０）は、前記警報システムの停止および／または前記容器（１）の開放を開始するのに必要とされる前記完全な符号セット（ＡＢＣＤ）のサブセット（ＣＤ）を含む第３の電子ユニット（２２）を備えることを特徴とする請求項１に記載の方法。
3. 前記第１の鍵（１０）の前記電子ユニット（１２）は、前記警報システムの停止および／または前記容器（１）の開放を開始するのに必要とされる前記完全な符号セット（ＡＢＣＤ）のサブセット（ＡＢ）を含むことを特徴とする請求項１または２に記載の方法。
4. 前記第１の鍵（１０）は、前記警報システムの停止および／または前記容器（１）の開放を開始する際に、
   前記第２の鍵（２０）の地理的に周辺にありかつ／または前記第２の鍵に物理的に接続されており、
   前記警報システムの停止および／または前記容器（１）の開放は、所定の期間内にのみ許可されることを特徴とする請求項１〜３のいずれか一項に記載の方法。
5. 前記第１の鍵（１０）が初めて前記第２の鍵（２０）と合わせて使用される場合、前記第１の鍵は、前記第２の鍵（２０）に前記完全な符号セット（ＡＢＣＤ）のサブセット（ＣＤ）を送信し、それにより、その後、前記符号サブセット（ＣＤ）は、前記第２の鍵（２０）にのみ見出されることを特徴とする請求項１〜４のいずれか一項に記載の方法。
6. 前記容器（１）の開放および／または前記警報システムの停止を開始するのに必要とされる前記完全な符号セット（ＡＢＣＤ）は、符号相互作用によって前記警報システムの停止および／または前記容器（１）の開放を完了させるように、前記容器（１）の前記電子ユニット（２）と対話形式の通信を始めることを特徴とする請求項１〜５のいずれか一項に記載の方法。
7. 前記第２の鍵（２０）は、前記警報システムの停止および／または前記容器（１）の開放を開始しようとする部屋またはスペースに固定されて取り付けられており、
   前記固定された取り付けを無効にしようとする試みは、前記第２の鍵（２０）に含まれる符号サブセット（ＣＤ）の破壊につながることを特徴とする請求項１〜６のいずれか一項に記載の方法。
8. 前記固定された第２の鍵（２０）を含むケーシング（２１）を損傷すると、前記第２の鍵（２０）によって含まれる符号サブセット（ＣＤ）の破壊につながることを特徴とする請求項１〜７のいずれか一項に記載の方法。
9. 前記固定された第２の鍵（２０）は、輸送可能容器（１）の輸送経路に含まれる複数の部屋またはスペースに取り付けられていることを特徴とする請求項１〜８のいずれか一項に記載の方法。
10. 請求項１〜９のいずれか一項に記載の方法を実行する装置であって、
    前記符号サブセット（ＣＤ）を格納する電子ユニット（２２）を有する第２の鍵（２０）を備え、
    前記電子ユニット（２２）は、建造物または他の何らかの適した構造の不動の部分（６０）に固定されて備え付けられることができるケーシング（２１）に封入されていることを特徴とする装置。
    

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