JP2005515794A - 酵素活性プロテアーゼアッセイ - Google Patents

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Abstract

サンプル中のプロテアーゼの酵素活性を測定するために、タンパク質試薬を提供する。前記タンパク質試薬は、指標酵素供与体と、酵素切断に感受性があるアミノ酸配列からなるリンカーによって結合した2種の阻害物を含む。前記タンパク質試薬は、同族の酵素受容体断片に結合するのを十分に阻害する一方で、酵素切断の生成物は、前記同族の酵素受容体断片に結合して機能を有する指標酵素を形成する。前記指標酵素の活性は、サンプルのプロテアーゼの酵素活性と関係している。

Description

本発明は、プロテアーゼアッセイの分野に関する。
プロテアーゼは、生存度及び細胞活性の制御に極めて重要な影響を及ぼす。プロテアーゼは、分子間又は分子内の機構によって作用して、タンパク質を活性化及び不活性化し、転写因子及び転写因子制御タンパク質と共に作用することによって、タンパク質の発現を制御する。プロテアーゼは、血液凝固及び塞栓の溶解、アポトーシス、炎症活性、タンパク質のプロセシング、代謝、タンパク質の分解などにかかわっている。前記プロセスは、その作用、機構及び機能において非常に多様である。プロテアーゼは、加水分解酵素のクラスに入り、アミド結合を加水分解する。このため、セリン/スレオニン加水分解酵素、メタロプロテイナーゼ、システインプロテアーゼなどの非常に多くのタンパク質のクラスがある。トリプシン、キモトリプシン、ブロメライン、パパインなどの多くのプロテアーゼは、その認識配列においては無差別であり、かなり共通した認識部位を有するが、その他の多くのプロテアーゼは、特定のプロテアーゼ基質を除いて、まれな認識配列を有する。さらに、伝染力について特異的なプロテアーゼ活性に依存する微生物が多い。前記生物の生存に欠かせないプロテアーゼを阻害することが可能であると、その伝染力が減少する。ウイルスは、活性産物へと切断される発現前タンパク質に大いに依存する。そのような選択的な切断を阻害すると、ウイルスの生存が妨げられる。したがって、サンプル中の特異的なプロテアーゼの存在を検出でき、迅速なスクリーニングに用いることができ、特定のプロテアーゼが低濃度でも該プロテアーゼに感受性があり、その上、他のプロテアーゼに対してかなり安定であり、迅速かつ信頼できる、読み出した情報を提供する方法を提供することに関心がある。
最近では、国際公開第00/39348号及びそこに引用されている文献に、酵素供与体断片(enzyme donor fragment “ED”)と呼ばれるβ−ガラクトシダーゼの小さい断片と、酵素受容体(enzyme acceptor “EA”)と呼ばれる大きい断片との間のα−相補性を用いるシステムが記載されており、該システムでは、2種の断片が複合して、活性型β−ガラクトシダーゼを形成する。前記出願に記載されている方法によって、前記EDは所定のタンパク質と融合し、前記所定のタンパク質には認識配列がある。融合タンパク質は、プロテアーゼが触媒した生成物より活性がかなり低いことが報告されている。この方法は、多数の欠陥を有する。EDを使用する利益の一つは、EDは急速に細胞内で分解され、そのため、ED単独でバックグラウンドを示さないことである。EDを、所定のタンパク質から切断する場合には、結果を混乱させるために急速に分解する。さらに、EDがEAに複合することを阻害することを達成するのは困難であり、そのため、融合タンパク質は重要な活性を有する。最初に、融合タンパク質は、切断生成物より大量に存在するので、観察されたシグナルの小さな差異に対処することとなり、アッセイの感受性がかなり減少する。
(関連文献)
国際公開第00/039348号には、上述したように、マーカーが、特異的なプロテアーゼ切断部位を有するタンパク質と融合したβ−ガラクトシダーゼ断片であるプロテアーゼアッセイが記載されている。アッセイ・システムにβ−ガラクトシダーゼ断片を使用することに関する文献は他にも多数ある。以下にそれらを示す。Douglasら, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1984,81 : 3983-7には、ATP-2とlacZの融合タンパク質が記載されている。国際公開第92/03559号には、プロテイナーゼを測定するためにβ−ガラクトシダーゼのα−相補性を使用する融合タンパク質が記載されている。国際公開第01/0214号には、β−ガラクトシダーゼのα−ペプチドを融合タンパク質として用いることで、タンパク質の折り畳み及び/又は溶解度を構造上の相補性によって評価することが記載されている。国際公開第01/60840号には、タンパク質の折り畳み及び溶解度を測定するために、酵素供与体であるβ−ガラクトシダーゼを有する融合タンパク質を含む融合タンパク質が記載されている。Hommaら, Biochem. Biophys. Res. Commun. , 1995,215, 452-8には、融合タンパク質の安定性に対するβ−ガラクトシダーゼのα−断片の効果が記載されている。Abbas-Terkiら, Eur. J. Biochem. 1999,266, 517-23には、α−相補性を有するβ−ガラクトシダーゼを酵素の分子シャペロン・熱ショックタンパク質に対する生体内モデル基質とすることが記載されている。Millerら, Gene, 1984,29, 247-50には、ヒトインシュリンβ鎖ペプチドを含む融合タンパク質についての定量的なβ−ガラクトシダーゼのα−相補性アッセイが記載されている。Thomas及びKunkel, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 1993,90, 7744-8には、変異の割合を測定するプラスミドを含むEDが記載されている。国際公開第98/42854号には、融合した補助タンパク質の複合により活性型酵素を形成するβ−ガラクトシダーゼの断片を非独立的に複合することについて記載されている。
目標とするプロテアーゼアッセイを提供し、該プロテアーゼアッセイは、酵素供与体断片(enzyme donor fragment“ED”)によって結合した第一と第二の部分を有するタンパク質試薬を、任意に、前記部分の一つが表面である場合、表面阻害部分のみ阻害するために存在すればよいという条件付きで含み、該EDの近くにプロテアーゼ認識部位がある。タンパク質試薬は、活性型酵素を形成する酵素受容体断片に対する親和性が低いが、タンパク質分解性の切断生成物は十分に強化された活性を有し、EDを含む前記切断生成物は、細胞基質の培地内で十分な安定性を保つ。前記タンパク質試薬と所定のプロテアーゼであると思われる又は該プロテアーゼを含むサンプルを一緒にすることによって、酵素受容体と酵素基質の存在下で、基質の代謝回転速度は、切断されたタンパク質試薬の量を示す。対象のアッセイを使用して、生物又は組織を同定することができ、プロテアーゼのアゴニスト又はアンタゴニストとして機能する候補化合物をスクリーニングすることができ、生物サンプルのバイオアッセイとして使用することができる。
目標とするプロテアーゼアッセイは、標的のプロテアーゼのあるファミリー又は関連するファミリーによる切断に反応を示すように特別に設計されたタンパク質試薬を用いて提供され、切断により、迅速に検出することができるものを提供する。前記タンパク質試薬は、酵素供与体(enzyme donor “ED”)と呼ばれる指標酵素の断片を含み、前記断片は、前記指標酵素のN又はCに近接した部分から得てもよく、一般的に100kDaより小さいオリゴペプチドである。前記EDは、通常、立体的に阻害する2つの阻害物を結合し、前記阻害物の一つが表面である場合、表面の阻害物のみ阻害するために存在すればよいという条件付きで、少なくとも1種の前記阻害物への結合が、プロテアーゼ認識部位を含むものである。2種の阻害物が存在することが好ましい。阻害することによって、阻害物に結合した場合、EAの存在下でEDの活性を少なくとも5倍以上減少させることを目的とする。前記タンパク質試薬が、酵素受容体(enzyme acceptor “EA”)と呼ばれ、EDとEAの複合によって、機能を有する指標酵素が生じる同系の酵素の相補性を有する断片に結合するのを十分に阻害する。
指標酵素とその断片は多くの特徴を有する必要がある。一の断片しか基質がある所に存在しないバックグラウンドは、たとえあるとしても、ほとんど存在するべきではないという点で、前記断片は実質的に不活性であるべきである。第2に、前記断片は、互いに対する十分な親和性を有すべきであり、そのため、タンパク質試薬の断片由来の阻害物の一つを切断することにより、前記断片は結合して活性型酵素を提供する。互いに対する酵素断片の親和性の結果として、又は前記酵素断片を一つにして、その結果、活性型酵素を生じさせる補助結合物と融合した結果として、タンパク質試薬のED断片はEA断片と複合する。すなわち、前者の場合、前記酵素断片は、前記断片を一つにして複合体を形成する補助結合物を有することなく、複合することができる。後者の場合、前記酵素断片は、独立して複合体を形成しないが、前記補助タンパク質が複合体を形成する際に、前記酵素断片は活性型酵素を形成することができる。
種々の指標酵素がこれらの基準を満たすことが知られており、既知の技術に従って別の酵素を開発してもよい。これらの基準に合う指標酵素として、β−ガラクトシダーゼ(米国特許第4,708,929参照)、より小さい断片がアミノ末端又はカルボキシ末端に由来するリボヌクレアーゼA(米国特許第4,378,428号参照)、β−ラクタマーゼ(国際公開第00/71702号及び第01/94617号、並びにWehrmanら,Proc. Natl. Acad. Sci. 2002,99,3469-74参照)、又はアデノウイルス・プロテアーゼなどの小さなペプチド補助因子を有する酵素(米国特許第5,935,840号参照)が挙げられる。上記の指標酵素の代わりに機能する他の指標酵素を同定するために、酵素遺伝子を非対称的に切断して、小さい断片及び大きい断片を定め、同じ細胞及び異なる細胞で発現してもよい。基質の存在下において、両方の断片を生産する細胞が基質の反応を触媒するが、個々の断片による代謝回転は、たとえあるとしても、ほとんど存在しない。もう一つの方法として、個別に断片を発現し、反応がなければ、混合物を混合して、酵素触媒反応が生じるかどうか見てもよい。補助断片を有する酵素断片については、その断片が複合してDHFRなどの活性型酵素を形成する多くの酵素が既知であり、その他のものは上記のように決定してもよい。
所定の指標酵素は、約300kDa以下のものであり、一般的には約150kDa以下のものである。独立して複合する小さい断片は、15kDa以下であり、より一般的には約10kDa以下であり、多くの場合では約125アミノ酸以下であり、一般的には約100アミノ酸以下であり、好ましくは多くても約75アミノ酸以下である。酵素にもよるが、独立して複合するEDは、10アミノ酸ほどであり、通常は少なくとも約25アミノ酸以上であり、より一般的には少なくとも約35アミノ酸以上であってもよい。この基準を考慮に入れて、スクリーニングする断片を選択して、適切な大きさの小さい断片を提供する。
融合した補助タンパク質と共に複合する断片を有する酵素は、一般的には、20〜80%の、より一般的には25〜75%の酵素のアミノ酸を有する断片を有する。前記断片は、約1〜20のアミノ酸を、通常は2〜10のアミノ酸を加えることによって改変して、複合中の前記断片の親和性を強化してもよい。活性型酵素への低親和性の複合体形成を示す酵素には、β−ガラクトシダーゼ、β−グルクロニダーゼ、ブドウ球菌のヌクレアーゼ、β−ラクタマーゼが例として挙げられる。結合タンパク質は、少なくとも8程度のアミノ酸を、より一般的には少なくとも10以上のアミノ酸を有してもよく、150kDa、多くても約100kDa以下であってもよい。結合タンパク質として、例えば、Fab、リガンド及び受容体などのホモダイマー、ヘテロダイマー、エピトープ及びイムノグロブリン又はそれらの断片が挙げられる。ある場合には、複合体を形成するには別の試薬の添加が必要であり、そのため、活性型酵素を形成する複合体形成は、別の試薬、例えば、FK1012、ラパマイシン及びシクロスポリンがない場合、どんなに程度が大きくても発生しない。
指標酵素はそれぞれ適切な基質を有する。β−ガラクトシダーゼは、β−ガラクトシル基でエーテル化したフェノール基を有する蛍光剤を有効に使用する。リボヌクレアーゼAは、蛍光剤修飾ヌクレオチド、例えば、5’−O−アセチル 2’−O−(テトラヒドロピラン−2−イル)ウリジン 3’−(4−メチルウンベリフェロン−7−イル)リン酸アンモニウムを使用し、アデノウイルス・プロテイナーゼは、−(L,I,M)−X−G−G/X−又は−(L,I,M)−X−G−X/G−(縦線は切断位置を示し、P3(X)の位置は、切断に重要ではないと思われるものである。)を使用し(Anderson, C.W., Virology, 177;259 (1990); Websterら, J. Gen. Virol., 70;3225 (1989))、前記ペプチド基質は、切断部位の反対側に蛍光剤及び消光剤を有することによって、例えば、蛍光共鳴エネルギー移動によって検出可能なシグナルを提供するように設計される。β−グルクロニダーゼ基質は、例えば、5−Br−4−Cl−3−インドリル−β−D−グルクロニダーゼである。
β−ガラクトシダーゼは、対象の発明に用いられる典型的なペプチドであり、結合した場合に非共有で複合して活性型酵素を形成する2種のペプチドを有するための基準を示すので、異なる酵素を独立して考慮しなければならない場合を除いて、以後、この酵素を分類の例とする。β−ガラクトシダーゼのEDは、米国特許第4,378,428号;第4,708,929号;第5,037,735号;第5,106,950号;第5,362,625号;第5,464,747号;第5,604,091号;第5,643,734号に広く記載されており、国際公開第96/19732号及び第98/06648号には、酵素断片の相補性を用いるアッセイが記載されている。β−ガラクトシダーゼのEDは、一般的に、少なくとも約35アミノ酸以上、通常は少なくとも約37アミノ酸以上、多くの場合少なくとも約40アミノ酸以上であり、通常は100アミノ酸以下であり、より一般的には75アミノ酸以下である。前記上限は、測定の性能と目的へのEDの大きさの影響、大きいコンストラクトの不利益などによって規定されている。対象の方法論には、標的のプロテアーゼへの特定の用途があるが、前記方法は、EDをEAに接近しやすくするために、共有結合の切断を生じるどの酵素に用いてもよく、例えば加水分解酵素がある。有機又は無機のいずれかのリン酸無水物などのエステル結合を提供することによって、例えば、そのような結合を切断することで、EDが接近できるようになる。しかしながら、これらのタンパク質試薬は、組み換え技術によって直接合成できず、そこまで、これらの種類のアッセイは、商業上あまり魅力的ではない。
タンパク質試薬は、EDのN末端又はC末端に近い認識配列を有してもよい。一般的には、50以下のアミノ酸、より一般的には25以下のアミノ酸、好ましくは約15以下のアミノ酸が、認識配列の切断後、EDに結合した状態を保つ。しかしながら、放出される断片は、独立して複合する断片については、少なくとも約125以上のアミノ酸を、より一般的には少なくとも約150以上のアミノ酸を、少なくとも約300以上のアミノ酸を含み、非独立的な融合タンパク質断片ついては、500又はそれ以上のアミノ酸である。小さい断片の安定性は、分解に対して安定であるタンパク質を有することによって大きく向上し、これは、アミノ酸を、ED、詳細にはより小さい、独立して複合するEDに追加することによって達成される。追加するアミノ酸は、通常は、プロテアーゼ認識配列の末端であるEDの末端に加える。認識配列のどちらか一方の側に2種のEDがある場合、長いリンカーを使用して、EDに安定性を与えることができ、前記リンカーは、50より大きいアミノ酸であってもよいが、通常は100より少ないアミノ酸である。通常は立体阻害物である複合体形成阻害物は、EDと複合するEAの能力を十分に減少させるどんな部分であってもよい。EDとEAの複合体形成を妨げることができる、細胞もしくはゴースト細胞及び大きい分子を含む、表面、リポソームを含めた種々の物がこの目的を果たしてもよい。
阻害物は、多糖、又はガラス、プラスチック、脂質膜などを含めた他の化学的な部分を用いてもよいが、多くの場合ポリアミノ酸である。前記ポリアミノ酸をグリコシル化して、立体阻害物の立体効果を高めてもよい。前記ポリアミノ酸は、天然に存在するタンパク質、天然に存在するタンパク質の変異体又は合成タンパク質であってもよく、ここで、合成タンパク質とは、既知の天然に存在する類似物質が全くないものを意味する。一般に、ポリアミノ酸は、少なくとも10kDa以上であり、通常は少なくとも約20kDa以上であり、より一般的には少なくとも約25kDa以上であり、好ましくは少なくとも約30kDa以上である。特定の大きさを超えると、大きさをさらに大きくする利益が全くなく、ポリアミノ酸は任意に選択される、すなわち、ポリアミノ酸は、特異的なタンパク質機能を果たさないので、前記ポリアミノ酸は、一般的には約125kDaより小さく、通常は約100kDaより小さく、好ましくは約75kDaより小さい。立体配座も効果を有するので、ポリアミノ酸である阻害物の分子量のみが、考慮すべき事項ではない。延長した鎖は、グロブリンを形成するポリアミノ酸より阻害効果が低い。前記ポリアミノ酸物質の少なくとも1種は、前記認識配列が該物質の一部である場合、天然に存在するタンパク質又はその断片である。
多くの場合、複合阻害物の一つは機能的な役割を果たす。例えば、前記ポリアミノ酸は認識配列を含み、そのため、前記認識配列は、切断に適切な立体配置をとる。もう一つの方法として、前記ポリアミノ酸は、修飾された場合には自己切断されてもよく、そのため、プロテアーゼアッセイでは、ポリアミノ酸の修飾が検出される。他のプロテアーゼに関連した測定可能な事象には、分子間の切断に認識配列を利用できるようにする第二のタンパク質に複合すること、認識配列の切断を生じる経路の活性化、認識配列の切断に直接又は間接的に必要な補助因子の存在などがある。実際には、認識配列の切断の可能性又は前記事象の成果がある細胞内のどの事象も観測することができる。
前記タンパク質試薬は、アミノ酸、アミノ酸と、多糖、リン酸、脂質、アシル基、アルキル基などの他の一般的な修飾基から主に構成される。前記タンパク質試薬は、例えば、ウェル、スライド、チップなどの表面もしくはリポソームなどの高分子又は細胞と結合していてもよい。細胞を含む場合を除いて、一般に、ポリアミノ酸の一の末端のみが表面に結合し、単一の結合を含むか、又はポリアミノ酸を膜に繰り返し貫通させてもよい。
前記タンパク質試薬は、表面に結合する以外の場合では、一般に、少なくとも約10kDa以上で、かつ約500kDa以下であり、通常は、約200kDa以下であり、多くの場合、約150kDa以下であり、独立して複合する酵素断片の場合、通常は約15kDaから100kDaの範囲内であり、より一般的には約15kDa〜75kDaの範囲内であり、非独立的に複合する酵素断片を含む場合、通常は約25kDa〜400kDaの範囲内であり、より一般的には約25kDa〜250kDaの範囲内である。表面に結合する場合、前記タンパク質試薬は、独立して複合する酵素断片の場合、少なくとも約10kDa以上であるが、通常は約150kDa以下であり、非独立的に複合する酵素断片の場合、約25〜300kDaである。前述したように、複合阻害物は、両方の阻害物が存在する場合、EAがEDに結合するのを十分に阻害するように選択されるが、前記阻害物の一つが除去されている場合、阻害は著しく低下したものとなる。
主として、前記タンパク質試薬は、共有結合のみからなる単一の分子であるが、必ずしもそうである必要はない。例えば、別のタンパク質を複合して、立体障害をもたらすものを有する配列を有してもよい。リンカーの一末端にビオチン又はアミノ酸と等価なものを有してもよく、それによって、ストレプトアビジンが、立体障害タンパク質として機能する。もう一つの方法として、他のオリゴペプチドが抗体又はFabに結合する役割を果たして、立体障害タンパク質を得ることができる。
前記タンパク質試薬のポリアミノ酸部分を、任意の好都合な手段を用いて表面に結合させてもよい。多くの場合、結合方法は、ポリアミノ酸の組成によって決まる。例えば、ポリアミノ酸部分に利用可能なシステインが全くない場合、末端のシステインを用いて、表面に結合した活性オレフィン、例えばマレイミドに結合することができる。もう一つの方法として、ニッケルなどの複合金属イオンと複合する末端のポリヒスチジンを有してもよく、そのため、表面上のニッケル複合体は、前記ポリヒスチジンに結合する。別の技術は、エピトープを明らかに示すアミノ酸配列を有し、抗体もしくはFab断片又は表面に結合するそれらと等価なものを有すること、あるいは同じようにリガンド及び受容体を有することである。同様の調子で、アミノ酸配列は、ビオチンなどの小さいリガンドの代用物として機能し、それ故に、ストレプトアビジンが、そのようなアミノ酸ビオチン代用物などを結合している表面に結合する。特定の共有結合を選択するか、それとも特定の非共有結合を選択するかは、一般に重要ではなく、前記タンパク質試薬のポリアミノ酸部分、アッセイ条件下における便宜及び安定性によって決定される。
リポソームの場合、脂質修飾のためにコードする種々の認識配列を用いることができる。様々な認識配列を例示する文献として、Mageeら, Biol Res 2002,35, 127-31;Kohlら. , J Biol Chem 2002,277, 36760-7;Ikezawa, Biol Pharm Bull 2002,25, 409-17及びSmialowski-Fetterら, Eur J Biochem 2002,269, 1109017がある。脂質認識配列を、EDから遠位のプロテアーゼ認識配列の一端に付けることで、プロテアーゼ認識配列の切断によって、EDは、リポソームの複合阻害効果から解放される。
膜の外側に結合したタンパク質を含むリポソームの調整物は、文献でよく明らかにされている。例えば、Willisら, Bioconjug Chem 1998,9, 573-82:Sankaram, Biophys J 1994,67, 105-12; Radfordら, Biochem Pharmacol 1991,41, 307-9;及び Claassenとvan Rooijen, Prep Biochem 1983,13, 167-74を参照されたい。
前述したように、阻害物が表面である場合、表面に結合するEDと、EAに対する親和性で表面から解放されるEDとの間の差別化を十分に達成することができる。従って、単一の阻害物を有することができ、前記EDは、阻害表面に認識配列を介して結合する。さらに、第二の阻害物を用いて阻害を達成する。
前記認識配列は、通常は、少なくとも約10以上、より一般的には少なくとも約25以上であり、かつ約150以下、通常は約100以下であるアミノ酸からなるポリアミノ酸配列によって表面又はリポソームに結合する。鎖の長さは、表面又はリポソームの阻害によって左右されて、プロテアーゼによる切断を阻害し、望ましい特徴をもたらす最も短い鎖は一般に最も好都合である。前記リンカーが、膜を繰り返し通過するタンパク質である場合、最初の膜結合配列への結合基のみ数を数える。また、表面の性質によって、前記表面は、ポリアミノ酸鎖以外のものによってつながれる結合機能を有してもよく、そのため、この鎖の長さは、最小限どれほどの長さの鎖がタンパク質試薬に必要であるかに影響する。
前記タンパク質試薬は、細胞内に、溶解物中に、又はサンプル組成物中に存在してもよい。前記タンパク質試薬は、ポリアミノ酸のバックボーンの場合、前記タンパク質試薬をコードする遺伝子を発現することによって製造することができる。前記タンパク質試薬をコードする遺伝子を含む発現コンストラクトを適切な宿主に導入することによって、前記タンパク質試薬を発現し、プロテアーゼの測定に利用することができる。前記プロテアーゼの測定は、所定のプロテアーゼを活性化する細胞内での事象、プロテアーゼの発現、発現をもたらす環境の変化、プロテアーゼの活性化もしくは失活、所定のプロテアーゼの活性に変化をもたらすタンパク質を発現するように活性化される宿主内での遺伝子の存在、所定のプロテアーゼの活性に影響を与える補助因子の生産もしくは分解などに関連してもよい。従って、所定のプロテアーゼに影響を与える多くの異なる事象は興味あるものであり、前記事象の間接的な測定を可能にする。従って、候補化合物をその活性について調査してもよく、読み出した情報が所定のプロテアーゼの活性における変化である。ある場合に、結果は、化合物が作用する様式について不明瞭であるが、所定のプロテアーゼの活性において見られた変化は、細胞内におけるプロテアーゼ活性に候補化合物が直接又は間接的に影響を与えることを示す。
対象の方法は、細胞内又は細胞外で、後者の場合であれば溶解物、1種又はそれ以上の成分に富む溶解物、溶解物の画分、十分に純粋なタンパク質試薬もしくはタンパク質試薬の混合物などを用いて行ってもよい。細胞内アッセイの場合では、タンパク質試薬をコードする遺伝子を含む発現コンストラクトは宿主内に存在するか、又は宿主内へ導入する。発現は、恒常的又は誘導性であってもよく、発現を開始するために使用するプロモーターに左右される。前記発現コンストラクトは、宿主のゲノム内に組み込むか、又は宿主内に安定してもしくは一時的に存在する染色体外エレメント上に存在していてもよい。複製開始点またはウイルス起源に基づく多数のベクターが市販されており、これらを本発明に用いてもよい。一旦、発現が生じると、宿主細胞においてEAを発現させ、限定されない量の基質を導入するか、または細胞を一の時点もしくは複数の時点で溶解し、EAと基質を前記溶解物に添加することによってアッセイを行う。ある場合では、溶解物の、プロテアーゼ、タンパク質試薬又は他の成分を濃くすることが望ましく、そのように濃くするには、溶解物中の望ましくない成分を除去するために、抗体、クロマトグラフィー、又はプロテアーゼを不活性化し、望ましくはタンパク質試薬を変性しない他の分離手段を使用することが必要である。
もう一つの方法としては、タンパク質試薬及びプロテアーゼの純粋なもしくは不純なサンプルでプロテアーゼ・アッセイを行うことが望まれ、アッセイ培地の個々の反応成分は、総タンパク質が少なくとも約0.1重量%以上であり、少なくとも約1重量%又はそれ以上であってもよい。ある場合には、タンパク質試薬の混合物に関心があり、タンパク質試薬によるプロテアーゼの作用に対する様々なタンパク質の存在効果に関心がある。多くの様々なタンパク質が同じ認識配列を共有する場合、全反応を測定し、次にタンパク質試薬の2種のタンパク質に対する抗体を用いて逆重畳することによって、様々なタンパク質のプロテアーゼに対する感受性を決定することができる。ED及び標識検出抗体によって保持される捕捉抗体を有することによって、各タンパク質試薬について、切断されたタンパク質試薬の量を決定することができる。このようにして、プロテアーゼ切断に対する様々なタンパク質の感受性について上下関係を決定することができる。限られた量のプロテアーゼしか存在しない場合、一定分量のサンプルを取り、全切断及び1種又はそれ以上のタンパク質試薬に関連した切断について分析することによって、他のタンパク質試薬の存在下における各タンパク質試薬の切断の割合を決定することができる。表面又はリポソームに結合するタンパク質試薬によって、これらのアッセイの特定の用途が見出される。
標的の所定のプロテアーゼは、主として、特異的な認識配列を有するものであり、好ましくは少なくとも約3以上のアミノ酸をその認識配列として有し、通常は約12以下のアミノ酸を有するが、別のアミノ酸がプロテアーゼによる認識を強化するのに関与してもよい。前述したように、前記プロテアーゼは、分子内又は分子間のプロテアーゼであってもよく、前者の場合では、前記プロテアーゼは、自己切断の前に活性化することが必要である。当該酵素として、セリン/スレオニン加水分解酵素、システイン加水分解酵素、メタロプロテアーゼ、BACE(例えば、α−、β−及びγ−セクレターゼ)がある。カスパーゼ、個々のMMP、エラスターゼ、コラゲナーゼ、ACE、カルボキシペプチダーゼ、血液凝固関連酵素、補体成分、カテプシン、ジペプチジルペプチダーゼ、グランザイムなどのタンパク質のグループがこれらのクラス内に含まれる。他の酵素のグループについては、AJ Barnet, ND Rowland及びJF Woessner編集のHandbook of Proteolytic enzymesを参照されたい。他の種類の酵素としてアブザイムがある。
特異的なセリンプロテアーゼとして、肺気腫に関与する好中球エラスターゼ、白血球エラスターゼ、チロシンカルボキシペプチダーゼ、リソソーム・カルボキシペプチダーゼC、トロンビン、プラスミン、ジペプチジルペプチダーゼIVが挙げられ;メタロプロテイナーゼとして、カルボキシペプチダーゼA及びB、高血圧に関与するアンギオテンシン変換酵素、炎症性の疾患、例えばリウマチ様関節炎に関与するストロメライシン、肺感染症に関与するP. aeruginosaエラスターゼが挙げられ;アスパラギン酸プロテアーゼとして、高血圧に関与するレニン、カテプシンD、HIVプロテアーゼが挙げられ;システインプロテアーゼとして、リソソーム・カルボキシペプチダーゼ、細胞増殖性疾患に関与するカテプシンB、カテプシンG、カテプシンL、脳梗塞の際の脳細胞破壊に関与するカルパインなどが挙げられる。
前記プロテアーゼは、病原菌、ウイルス、細菌、真菌及び原生生物の感染症及び複製;貪食、繊維素溶解、血液凝固カスケード、補体カスケード、カスパーゼ・カスケード、タンパク質のプレフォームの活性化、例えばユビキチン化タンパク質、アポトーシスなどのタンパク質分解、細胞増殖、接着、シナプス作用などの種々の作用に関与してもよい。前記プロテアーゼは、アッセイの性質によって、原核生物、真核生物又はウイルスのいずれかの種々の供給源に由来してもよい。感染症の検出のためには、前記プロテアーゼの供給源は、ウイルス、細菌、原生生物、真菌又は他の単細胞生物である。高位の種の場合は、前記酵素は、植物、非脊椎動物、脊椎動物、特に、例えばウシ、ブタ、イヌ、ネコ、ウサギ、マウスなどの家畜、例えばヒトなどの霊長類といった哺乳類であってもよい。前記プロテアーゼを測定する目的は広く様々である。ある場合には、ウイルスなどの供給源を同定することに関与し、タンパク質試薬は、プロテアーゼによって特異的に切断されたウイルスタンパク質を含む。他の場合では、生物サンプル内におけるプロテアーゼの存在に関心があり、プロテアーゼが存在するかどうか、及びどの濃度で存在するか決定する。細胞、例えば正常細胞及び癌細胞の性質の変化、又は環境、例えば物理的な若しくは化学的な環境の変化、生来のもしくは病気の状態、例えば感染症などに対するプロテアーゼの量又は量の変化を決定することにも関与する。対象のシステムは、標的のプロテアーゼ又は標的外のプロテアーゼに対するその効果についての薬剤候補のハイスループット・スクリーニングに特に有用である。
既に示したように、プロテアーゼが本来由来する生物は多様である。ウイルスの中では、プロテアーゼは、HIV-1及び-2、アデノウイルス、肝炎ウイルスA、B、C、D及びE、ライノウイルス、ヘルペスウイルス、例えばサイロメガロウイルス、ピコルナウイルスなどから得てもよい。単細胞微生物の中には、リステリア、クロストリジウム、エシュリキア、ミクロコッカス、クラミジア、ジアルジア、ストレプトコッカス、シュードモナスなどがある。当然、上述したように、所定の哺乳類プロテアーゼ、特にヒトプロテアーゼが多数ある。
測定する標的のプロテアーゼによって、EDに結合した1のタンパク質を限定してもよい。認識配列が、タンパク質の構造に依存している場合、望ましい構造を得るために、天然タンパク質の少なくとも一部分を使用することが通常必要である。細胞内又は細胞間のタンパク質分解を可能にするタンパク質の修飾に関心がある場合には、タンパク質も限定する。認識配列が天然の構造に依存しない場合には、EDに結合し、かつ認識配列のプロテアーゼ加水分解を阻害しない任意のタンパク質に他の末端において結合した認識配列を使用してもよい。従って、認識配列に関連するタンパク質は広く多様であり、測定するプロテアーゼに対して特異的であるか、又は任意であるかのいずれかであり、認識配列に結合してEAがEDに結合するのを阻害する。
プロテアーゼとその基質は多数の科学論文に記載されている。以下に例示し、その開示内容を本願明細書に引用して援用する。メタロプロテイナーゼの中にはMMP-2があり、標的配列は、L/IXXXHy;XHySXL;及びHXXXHy(Hyは、疎水性の残基を表す)であることが、Chenら,J. Biol. Chem.,2001に記載されている。他の酵素として、ミトコンドリア・プロセシング・ペプチダーゼが挙げられ、標的配列は、RXXAr(Arは、芳香族アミノ酸である)であることが、Taylorら,Structure 2001,9,615-25に;カスパーゼの標的配列が、RBタンパク質と同様にVAD、DEVD及びDXXDであることが、Fattmanら,Oncogene 2001,20,2918-26に、HPK-1のDDVDであることが、Chenら,Oncogene 1999,18,7370-7に;ケラチン15及び17のVEMD/A及びEVQD/Gであることが、Badockら,Cell Death Differ.2001,8,308-15に;プロインターロイキン(pro-interleukin)−1βのWEHDであることが、Ranoら,Chem.Biol.1997,4,149-55に;フューリン(furin)の標的配列がRSV融合タンパク質のKKRKRRであることが、Zimmerら,J.Biol.Chem.2001,20,2918-26に;HIV-1プロテアーゼの標的配列がGSGIF*LETSLであることが、Beckら,Virology 2000,274,391-401に記載されている。他の酵素として、標的配列がVPRGSであるトロンビン、標的配列がIEGRであるFactor Xaプロテアーゼ、標的配列がDDDDKであるエンテロキナーゼ、標的配列がLEVLFQ/GPである3Cヒトライノウイルスプロテアーゼが挙げられる。
プロテアーゼが記載されている他の引用文献として:Rabay, G. ed. , "Proteinases and Their Inhibitors in Cells and Tissues, 1989, Gustav Fischer Verlag, Stuttgart; Powersら, "Proteases-Structures, Mechanism and Inhibitors, " 1993, Birkhauser Verlag, Basel, pp. 3-17; Patick及びPotts, Clin. Microbiol. Rev. 1998,11, 614-27; Deryら, Am. J. Physiol. 1998,274, C1429-52; Kyozukaら, Cell Calcium 1998,23, 123-30; Howellsら, Br. J. Haematol. 1998,101, 1-9; Hill及びPhylip, Adv. Exp. Med. Biol. 1998,436, 441-4; Kidd, Ann. Rev. Physiol. 1998,60, 533-73; Matsushitaら, Curr. Opin. Immunol. 1998,10, 29-35; Pallen及びWren, Mol. Microbiol. 1997,26, 209-21; DeClerkら, Adv. Exp. Med. Biol. 1998,425, 89-97; Thornberry, Br. Med. Bull. 1997, 53, 478-90が挙げられ、これらの引用文献を本願明細書に援用する。
天然に存在する認識配列に加えて、コンビナトリアル・アプローチを用いて、1の酵素又は酵素のファミリーに特異的な認識配列を設計することができる。標識したオリゴペプチドのライブラリーを製造し、位置によって配列が特定される標識したオリゴペプチドのアレイを得ることによって、所定のプロテアーゼを前記アレイに加え、標識の放出(release)を検出することのみすればよい。オリゴペプチドが表面に結合し、かつ蛍光剤で標識されているマイクロウェルプレートがあると、放射を活性化する内部反射によって切断が分かる。多数の他のアプローチも用いることができる。合成した配列を用いて、特定のプロテアーゼの切断を最適化することができる。複数のタンパク質試薬を用いて、特定の酵素に特異的なプロファイルを得ることができる。
プロテアーゼに特異的ではないタンパク質は、タンパク質試薬の一部として用いることができるが、容易に分解されず、溶解度を与え、細胞内において他のタンパク質との不利な相互作用が実質的にないという点で、細胞内で安定であることが望ましい。
タンパク質試薬は、通常はタンパク質試薬をコードする遺伝子を発現することによって製造される。転写調節領域及び翻訳調節領域を有する発現コンストラクトを製造し、前記調節領域には、宿主細胞に有効なエンハンサーがある。生体外で使用するタンパク質試薬に関心がある場合、便宜上、発現と精製について宿主を主に選択する。大半は、細菌及び酵母などの単細胞の宿主を使用する。グリコシル化が望ましいのであれば、グリコシル化を行う哺乳類の宿主細胞、詳細には、タンパク質試薬の切断を受けるタンパク質と関連した天然のグリコシル化を行う哺乳類の宿主細胞を通常は使用する。発現コンストラクトは、種々の研究マニュアルに記載され、多数の宿主に有効なベクターの供給業者によって説明されている従来の方法に基づき生産する。例えば、Sambrook, Fritsch & Maniatis, "Molecular Cloning: A Laboratory Manual," Second Edition (1989) Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N. Y. (本願明細書では、 "Sambrookら, 1989"); "DNA Cloning: A Practical Approach, "Volumes I and II (D. N. Glover ed. 1985); "Oligonucleotide Synthesis" (M. J. Gait ed. 1984); "Nucleic Acid Hybridization" [B. D. Hames & S. J. Higgins eds.(1985)] ;"Transcription And Translation" [B. D. Hames & S. J. Higgins, eds.(1984)] ; "Animal Cell Culture" [R. I. Freshney, ed.(1986)] ; "Immobilized Cells And Enzymes" [IRL Press, (1986) ] ; B. Perbal, "A Practical Guide To Molecular Cloning" (1984)を参照されたい。
使用してもよいベクターとして、ウイルス、プラスミド、コスミド、ファージミド、YAC、BAC及びHACが挙げられる。ベクターの他の成分として、1種又はそれ以上の宿主の複製起点、抗生物質に対する耐性、シグナルを提供するタンパク質などを含む選別用の発現コンストラクト、組込み配列及び組込みを行う酵素、マルチクローニングサイト、発現調節配列、特に、タンパク質試薬に関して、タンパク質を同等に又は区別して発現する所定のタンパク質の発現コンストラクト、ベクターを迅速に単離することが可能である配列などが挙げられる。市販のベクターは、これらの能力の多くを、又はすべてを有し、有利になるように用いられる。
DNA又はRNAベクターを宿主細胞に導入してもよく、それによってタンパク質試薬の発現を生じさせることができる。前記宿主は、一次細胞、細胞株、単細胞微生物などであり、細胞は改変され、EAを発現する細胞に組み込まれた又は一時的に該細胞内に存在する発現コンストラクトを有し、アッセイ条件下で細胞が通常は発現しないタンパク質を発現又は過剰発現し、細胞が通常はノックアウトの結果発現するタンパク質、転写もしくは翻訳阻害物質などを発現しない。
タンパク質試薬をコードする遺伝子は発現コンストラクトの一部である。前記遺伝子は、宿主細胞に有効な転写及び翻訳調節領域の下に位置する。多くの場合、前記調節領域は、所定のタンパク質をコードする遺伝子の生来の調節領域であってもよく、タンパク質試薬は、天然遺伝子に代わり、詳細には、前記タンパク質試薬は、天然タンパク質として機能し、天然タンパク質に加えて、宿主細胞のゲノムに組み込まれるか、又は例えば染色体外エレメント上に組み込まれなくてもよい。前記天然タンパク質が存在し、かつ発現している細胞において、タンパク質試薬は、発現するための転写因子を得ようとして該天然タンパク質と競合する。染色体外エレメント又は染色体内における遺伝子の部位はその転写レベルが様々である。従って、多くの場合、転写開始領域は、宿主細胞に有効であるのが選択されるが、天然の転写調節領域とあまり競合しないウイルス又は他の供給源由来のものであるか、あるいは所定のタンパク質に対する遺伝子と異なる遺伝子と関連してもよく、該遺伝子は、タンパク質試薬の転写をあまり妨害しないものである。しかしながら、所定の遺伝子の転写に、すなわち、所定のタンパク質の誘導及び転写の制御にかかわるタンパク質に関心がある場合、天然の転写調節領域を用いることが通常は望ましい。
発現コンストラクトを組み込む部位は、宿主の染色体に組み込まれる場合は、転写効率に影響を与え、したがって、タンパク質試薬の発現に影響を与えることを理解すべきである。転写が高速である細胞を選択することによって発現効率を最適化してもよく、増幅することができ、かつ発現コンストラクト、例えばDHFRをメトトレキサートの存在下で共に増幅する遺伝子に、発現コンストラクトを結合させることによって発現コンストラクトを改変することができるか、あるいは相同的組み換えを用いて、組み込む部位が効率的な転写をもたらすようにしてもよい。挿入エレメント(insertion element)を、効率的な転写部位で、Cre-Loxなとのゲノムに挿入することによって、発現コンストラクトを同じ部位に導くことができる。いずれにしても、所定の環境における細胞から、評価される環境における細胞までの酵素活性を通常は比較する。
ベクターを、トランスフェクション、エレクトロポレーション、リポフェクション、融合、形質転換、カルシウム沈降DNAなどの任意の好都合なかつ効率的な手段によって宿主細胞に導入してもよい。ベクターを宿主細胞に導入する方法は、宿主細胞とベクターの性質に照らして効率的かつ好都合なものであり、ベクターの宿主細胞への導入と、効果的にベクターを受容する宿主細胞の選択について参考文献に多く示されている。選択を可能にする発現コンストラクト、例えば抗生物質を使用することによって、細胞を選択培地で培養してもよく、その場合、ベクターを含む細胞のみ生き残る。
一度、宿主細胞が形質転換され、ベクターを含み、タンパク質試薬を発現すれば、細胞を種々の方法で使用してもよい。所定のタンパク質が内生のタンパク質である場合、検出可能なシグナルを生産するEAと基質を細胞が有するとき、細胞培地からシグナルを測定してもよい。別の方法として、シグナルが蛍光である場合、蛍光発色セルソーターのような装置を、又は他の測定方法を使用することができる。β−ガラクトシダーゼ反応に必要なβ−ガラクトシダーゼ試薬を添加する必要がある場合、細胞を溶解し、必要な試薬を添加し、シグナルを測定する。所定のプロテアーゼに影響を与える、例えば、転写、翻訳又はプロテアーゼ活性を阻害する条件下で細胞を培養してもよい。所定のプロテアーゼのアゴニスト又はアンタゴニストとして機能する化合物を導入することによって、タンパク質試薬が、β−ガラクトシダーゼの活性の増加によって切断される速度を測定することができる。特定の時間又は2もしくはそれ以上の異なった時に測定を行うことによって、β−ガラクトシダーゼ反応の速度を測定することができる。候補化合物の存在下及び非存在下で細胞を比較することによって、候補化合物のプロテアーゼ活性に対する効果を測定することができる。
タンパク質試薬遺伝子の挿入物を含む発現ベクターを、4種の一般的なアプローチによって特定することができ、該アプローチは:(a)望ましいプラスミドDNA又は特定のmRNAのPCR増幅、(b)核酸ハイブリダイゼーション、(c)“マーカー”遺伝子の機能の存在又は欠如、及び(d)挿入配列の発現である。最初のアプローチにおいて、核酸をPCRによって増幅し、放射性核酸を取り込むか、又はエチジウムブロマイドで染色して、増幅産物の検出を行うことができる。第2のアプローチでは、発現ベクターに挿入したタンパク質試薬の遺伝子の存在を、タンパク質試薬の遺伝子に相同である配列を含むプローブを用いた核酸ハイブリダイゼーションによって検出することができる。第3のアプローチでは、ベクター内の外来遺伝子の挿入によって生じた、特定の“マーカー”遺伝子の機能(例えば、β−ガラクトシダーゼ活性、チミジン・キナーゼ活性、抗生物質耐性、形質転換の表現型、バキュロウイルスにおける閉塞体(occlusion body)形成など)の存在又は欠如に基づいて組み換えベクター/宿主システムを特定し、選択することができる。第4のアプローチでは、組み換え発現ベクターによって発現したタンパク質試薬の遺伝子産物の活性について検定することによって、組み換え発現ベクターを特定することができる。
初期遺伝子のウイルスプロモーター、例えば、ヒト・サイトメガロウイルス(cytomegalovirus、CMV)最初期プロモーターなど、短時間で活性状態になるプロモーターを用いてもよい。他のウイルスプロモーターとして、サイトメガロウイルス・プロモーター(cytomegaloviral promoter,CMV)、SR.α.(Takebeら,Mol.Cell.Biol.8:466(1988))、SV40プロモーター、呼吸器合胞体ウイルスプロモーター(respiratory syncytial viral promoter,RSV)、チミジン・キナーゼ(tymidine kinase,TK)、β−グロビンなどの強力なプロモーターが挙げられるが、これらに限定されない。別の方法として、誘導プロモーターを用いることができる。
多数のプロモーターが、様々な状況において、様々な目的で、種々の宿主に用いられる。多くのプロモーターが現在市販されている。タンパク質試薬の発現を、本技術分野で既知である任意のプロモーター/エンハンサー・エレメントによって制御してもよいが、これらの調節エレメントは、発現において選択される宿主又は宿主細胞に有効でなければならない。融合遺伝子の発現を制御するために用いられるプロモーターとして、SV40初期プロモーター領域(Benoist及びChambon,1981,Nature 290:304-310)、Rous sarcomaウイルスの3’末端反復配列に含まれるプロモーター(Yamamotoら,1980,Cell 22:787-797)、ヘルペス・チミジン・キナーゼ・プロモーター(Wagnerら,1981,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A. 78:1441-1445)、メタロチオネイン遺伝子の調節配列(Brinsterら,1982,Nature 296:39-42)、及び組織特異性を示し、トランスジェニック動物に利用されている下記の動物転写制御領域が挙げられ、該動物転写制御領域には、膵臓腺房細胞において活性があるエラスターゼI遺伝子制御領域(Swiftら,1984,Cell 38:639-646;Ornitzら,1986,Cold Spring Harbor Symp.Quant.Biol. 50:399-409、MacDonald,1987,Hepatology 7:425-515);膵臓のβ細胞において活性があるインシュリン遺伝子制御領域(Hanahan,1985,Nature 315:115-122);リンパ球において活性があるイムノグロブリン遺伝子制御領域(Grosschedlら,1984,Cell 38:647-658;Adamsら,1985,Nature 318:533-538;Alexanderら,1987,Mol.Cell.Biol.7:1436-1444);精巣細胞、乳腺細胞、リンパ球及び肥満細胞において活性があるマウス乳癌ウイルス制御領域(Lederら,1986,Cell 45:485-495);肝臓において活性があるアルブミン遺伝子制御領域(Pinkertら, 1987, Genes and Devel. 1: 268-276); 肝臓において活性があるα−フェトプロテイン遺伝子制御領域(Krumlaufら, 1985, Mol. Cell. Biol. 5: 1639-1648; Hammerら, 1987, Science 235: 53-58); 肝臓において活性があるα1−抗トリプシン遺伝子制御領域 (Kelseyら, 1987, Genes and Devel. 1: 161-171); 骨髄性細胞において活性があるβ−グロビン遺伝子制御領域 (Mogramら, 1985, Nature 315: 338-340;Kolliasら, 1986, Cell 46: 89-94); 脳内のオリゴデンドロサイト細胞において活性があるミエリン塩基性タンパク質遺伝子制御領域 (Readheadら, 1987; Cell 48: 703-712); 骨格筋において活性があるミオシン軽鎖−2遺伝子制御領域 (Sani, 1985, Nature 314: 283-286); 前立腺細胞において活性がある前立腺特異抗原制御領域 (米国特許第6,197,293号及び第6,136,792号); 並びに視床下部において活性がある性腺刺激ホルモン放出ホルモン遺伝子制御領域 (Masonら, 1986, Science 234: 1372-1378)があるが、これらに限定されない。 別の方法として、重金属にさらすことによって誘導されるメタロチオネインプロモーターなどの誘導プロモーターの制御下でタンパク質試薬の遺伝子の発現を行うことができる。特定の脳細胞にトランスフェクションした遺伝子の制御のためには、グルココルチコイドが血液と脳の障壁を越えることができるので、グルココルチコイド誘導プロモーターを用いることができる。別の方法として、視床下部、及びエストロゲンに応答する他の領域において活性があるエストロゲン誘導プロモーターを用いることができる。本発明では、膜、神経細胞の場合は血液と脳の障壁を越えることができるか、又はこれらを超えてシグナルを伝達し、転写に影響を与えることができる薬理物質によって誘導できるどのプロモーターの使用も考えられる。
下記のタンパク質をコードするDNAを含むベクターは、例えば、 Rockville, MDのAmerican Type Culture Collection (ATCC)に寄託されており、Factor VIII (pSP64-VIII, ATCC No. 39812); 581のアミノ酸を欠く、Factor VIIIアナログ,"LA" (pDGR-2, ATCC No. 53100); VWF (pMT2-VWF, ATCC No. 67122); EPO (pRK1-4, ATCC No. 39940; pdBPVMMTneo 342-12 (BPVタイプのベクター) ATCC No. 37224); 及び GM-CSF (pCSF-1, ATCC No. 39754) がある。
上記のように、ベクターには、プロモーターの転写及び翻訳の制御下にある融合遺伝子、通常は、プロモーター/エンハンサー領域、任意には複製能力のある複製開始領域、選択マーカーがあり、制限部位、PCR開始部位、EAの恒常的な又は誘導性の発現をもたらす発現コンストラクトなどの特徴がさらにある。上記のように、宿主内におけるタンパク質試薬の発現への多数の様々なアプローチを提供する入手可能な多数のベクターがある。
宿主細胞は、測定のために、タンパク質試薬の発現に必要な転写因子と他の成分を提供するように選択される。宿主細胞は、また、刺激される環境に似た環境を提供するようにも選択される。多くの場合、初代細胞を使用し、該細胞は、培養状態で維持され、患者から直接得られるものである。しかしながら、その他の多くの場合では、樹立した細胞株は、望ましい環境を提供し、研究間を直接比較することが可能になり、患者由来の初代細胞株を用いた場合はそのような比較を利用できないので、前記樹立した細胞株を用いる。
転写効率は、また、安定した、すなわち、アッセイの間、あまり改変されないタンパク質試薬を用いることによって決定することもできる。プリオン、β−アミロイドなどの安定したタンパク質、コラーゲン、ケラチン又はエラスチンのモチーフを用いたものなどの合成ポリペプチドを用いるか、又はタンパク質分解されない環境への分泌を行うことによって、所定の調節領域に由来する発現の割合を決定することができる。相同的組み換えを用いて、プロモーター及びエンハンサーなどを含む所定の調節領域の調節制御下にあるタンパク質試薬を挿入することができる。別の方法として、適切な調節領域を有するコンストラクトを導入することができ、その場合、天然の発現システムと構築された発現システムの両方が活性状態であり、タンパク質試薬は発現システムへの有効性を示す。この場合、変化、例えば環境、ゲノムなどの、調節領域の転写活性に対する効果に通常は関心がある。次に、細胞表面において結合が生じた結果としてシグナルが伝達することに対する作用物質の効果、細胞内阻害剤の効果、又は一次経路を含む二次経路の効果を評価することができる。タンパク質試薬は、同じ転写環境を有するために、天然遺伝子のコピーの一つを代替することが望ましい。
β−ガラクトシダーゼを酵素として用いる場合、β−ガラクトシダーゼのいくつかの基質は既知であり、生成物は蛍光を発するか、又は光を発する。一般的な基質は、フルオレシン,一置換及び二置換のo−ニトロフェニル−β−D−ガラクトシド、β−メチルウンベリフェリル−β−D−ガラクトシド、X-gal、リゾルフィン(resorufin)−β−D−ガラクトシド、市販のオキセタン、例えば、Galacto-Light Plus(登録商標)キット(化学蛍光)及びクロロフェノールレッドなどのβ−D−ガラクトピラノシルフェノールである。ジ−β−D−ガラクトピラノシルフルオレシン、及びクロロフェノールレッド−β−D−ガラクトピラノシドを細胞内マーカーとして用いてもよい。
記載する最も簡単な方法は、培養中の細胞を使用し、溶解物を分析することである。この場合、細胞を培養して生育する。タンパク質試薬及び他のコンストラクトは、必要に応じて、ゲノムに組み込まれて細胞内に存在するか、又は有効に翻訳をするために、DNAを細胞内に導入する様々な方法によって一時的に添加してもよい。細胞は、培養状態で又は生体内にあってもよい。これらの方法は、先に記載したように、文献に十分に例示されている。抗生物質耐性、検出可能なシグナルの顕色などのマーカーを、コンストラクトを含む細胞を選択するために、タンパク質試薬と共に使用することによって、タンパク質試薬を含む培養細胞をコンストラクトがない細胞から分離することができる。一旦、タンパク質試薬が発現すれば、望ましいのであれば、細胞の環境を改変してもよい。候補化合物を添加するか、あるいは受容体に対するリガンド、表面の膜もしくは核、又はこれらのうちの2種を組み合わせて添加するか、あるいは培地において変化を生じさせるか、あるいは他の細胞を、因子の分泌又は形質転換細胞への結合のために添加するか、あるいはウイルスを添加するなどしてもよい。環境が効果を発するのに十分な時間を与え、かつ/又は異なる時間間隔で一定分量の培養物を取り、EAと酵素基質を含む溶解カクテルで細胞を溶解し、生成物からのシグナルを読み取ってもよい。次に、特に、溶解物を異なる量のタンパク質試薬に混ぜ、活性化タンパク質試薬の量を決定したスタンダードを用いて、この結果を、存在するタンパク質試薬の量と関係づける。次に、溶解物中の活性化タンパク質試薬の量とシグナルを関係づけるグラフを得る。
便宜のため、アッセイの主要な成分のすべて又はそのいくつかを含むキットを提供することができる。例えば、キットは、単独で又はベクターの部分として、発現コンストラクト、例えばプラスミド、ウイルスを通常希釈して含んでもよく、前記発現コンストラクトは、マーカー、組み込むタンパク質をコードする遺伝子、複製開始部位などを含んでもよい。発現コンストラクトに加えて、キットは、EA、β−ガラクトシダーゼの基質、1種又はそれ以上の細胞株又は初代細胞、存在するEDの量に対する応答のグラフ、緩衝液などを含んでもよい。ある場合には、表面の膜受容体、GPCRs、核受容体、例えば、ステロイド受容体、転写因子などの所定の経路に関与するタンパク質が高レベルで発現しているなどの望ましい環境をもたらすように細胞を設計するか、又はタンパク質試薬の発現に影響を与える発現レベルを減少させるように変異させてもよく、発現のレベルを高めることに関心がある。
前述したように、EDは、所定のタンパク質がEDを有するタンパク質試薬として機能するのを可能にするほど十分に小さいので、様々な状況において対象の方法を非常に効果的に用いることができ、EDがEAと複合して、有効なβ−ガラクトシダーゼを提供することを可能にする。
以下の実施例は、本発明を説明するためのものであって、本発明を制限することを意図するものではない。
対象の発明を明らかにするために、EDのDNA配列(ProLabelとも呼ばれる)とインターロイキン−4(IL4)を、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ(Glutathione-S-Transferase,GST)融合タンパク質発現ベクター(pGEX6P-1)に分子的にクローニングし、融合したもの、すなわちGST-ED-IL4タンパク質を細菌細胞内で発現した。EDのNH2末端とCOOH末端の両方に隣接するタンパク質を発現することによって、EAと相補するEDの能力はかなり減少した。生成した融合タンパク質からGST部分を切断すると、相補活性がかなり上昇した。
1.DiscoveRx,Corpによって作成されたプラスミドpQE30-ED-IL4由来のDNAを鋳型として用いて、600塩基対のED-IL4のBam HI/Bam HI断片をPCRによって作成した。前記断片の配列(配列番号1)を図1に示す。
2.下記のプライマー:
a)B-ED-f: 5'-CACGGATCCAGCTCCAATTCACTGGCCGTCG-3'(配列番号2)
b)BH-IL4-R: 5'-CGCGGATCCAAGCTTTCAGCTCGAACACTTTGAATA-3'(配列番号3)
を使用した。
3.生成したPCR断片を、標準プロトコールに従ってBam HI制限酵素で消化し、次にゲル精製した。
4.Qiagen Gel抽出キットを用いて、DNAをゲルスライスから回収した。
5.次に、Bam HIで消化し、同様の方法に従ってゲル精製した、ゲル精製したpGEX 6P-1プラスミド(Amersham Pharmacia Biotechnology)DNAとBam HI断片をライゲーションした。
6.New England Biolabs Quick Ligation kitを用いて、プロトコールに従ってライゲーションを行った。ライゲーション混合物の半分を用いて、DH5α細胞を形質転換した。形質転換混合物を、LBアンピシリン・プレートに蒔き、可能性のある形質転換体を選別し、プラスミドDNAを単離し、一連の制限酵素で消化して、クローニング反応を確認した(図2;タンパク質は配列番号4、DNAは配列番号5参照)。
7.MC1061細胞(図3A参照)とBW26444細胞(図3B参照)を、GST-ED-IL4プラスミド・クローンを用いて形質転換した。0.1mM IPTGで誘導した後、融合タンパク質産物の発現を試験した。すべての細胞タンパク質を、クマシーブルー染色によって表した。
8.抗GSTポリクロナール抗体及び抗hIL4抗体を用いたウェスタンブロット分析によって、クローン番号#2と#40Aと#40Bが予想した大きさのGST-ED-IL4融合タンパク質を発現していることを確認した。
9.融合タンパク質からGST部分を切断する配列特異的なプロテアーゼ(PRE-SCISSIOM(登録商標)protease)で処理した後、精製したGST-ED-IL4融合タンパク質の補完活性について試験した。コントロール(pGEXプラスミドベクター)と試験物(ED-IL4クローン)を50mg/mlのアンピシリンを有するL培地で一晩培養した。翌日、培養物を用いて、アンピシリンを有する新鮮なL培地を加えた2本ずつの3mlのチューブに接種した。培養物を3時間放置した(OD600の読み取り値が0.2-0.3となるまで)。100mMのIPTGを、サンプル一組ごとに0.1mMとなるように、試験する各培養物に添加することによって、融合タンパク質を誘導した。培養物をさらに37℃で2時間放置した。この後、遠心分離によって培養物を回収し、細胞のペレットを1mLのPBSとプロテアーゼ阻害剤(protease inhibitor,PI)のカクテルで再懸濁した。次に、再懸濁した細胞を、1分の間隔で30秒間ずつ2回超音波処理し、超音波処理の間は氷上に置いた。溶解物を低速回転して清浄にした。上清を除去し、これに、300μlのGST-アガロース樹脂を添加した。混合物を4℃で2時間振動させながらインキュベートした。この後、樹脂をペレットにし、PBSとPIで4回洗浄した。次に、250μlの20mMの還元型グルタチオンを添加することで、融合タンパク質を樹脂から溶出した。この混合物を、4℃で1時間振動させた。樹脂を再びペレットとし、上清を分析のために保持した。0、2又は10ユニットのプロテアーゼを50μlの溶出した融合タンパク質に添加し、4℃で4時間インキュベートした。次に、15μlの処理サンプルを、384ウェルのプレート上のウェルに3つずつ移した。これに、15μlの1XのEAを添加し、20μlの化学発光基質を添加した。サンプルを、Packard lumicount readerで迅速に読み取り、その後、次の時間に対して15分間隔で読み取った。図4を参照されたい。
切断の特異性を決定するために、溶出したGST-ED-IL4物質を、0、1もしくは3μlのpre-scission protease(2mg/ml)、又は1又は3μlのカスパーゼ3酵素(7.3μg/ml)で再び処理した。サンプルを4℃で4.5時間処理した。15μlの1X EAを添加し、20μlの化学発光基質を添加した。サンプルを、Packard lumicount readerで迅速に読み取り、次の時間に対して15分間隔で読み取った。図5A及び5Bを参照されたい。
材料:
HEK293 親細胞株
HEK293 IkB − β−ガラクトシダーゼ ED(55mer)の安定した形質移入体。
増殖培地(DHEM/10%FBS)
-80℃で貯蔵したFactor Xa、1μg/μlの水溶液のストック(Roche,カタログ番号1585924)。
Factor Xa切断緩衝液、最終濃度が0.1mg/mlとなるように10mg/mlのBSA(New England Biolabs)を添加することによって製造し、0.2M CaCl2とDulbecco's PBS(Sigma、カタログ番号D8537)の比が0.5:98.5であり、BSAを使用前に添加したもの、
EAコア緩衝液(EA core buffer)(PIPES,30.24g/L;NaCl,23.38g/L;EGTA,3.80g/L;酢酸マグネシウム,2.15g/L;Tween,0.5ml;NaOH,6.9g/l;NaN3,0.95g/L,pH6.9)
EA試薬(1.8μMのEAコア緩衝溶液)
細胞溶解緩衝液(KH2PO4,0.6805g/L;K2HPO4,0.8709g/L;NaCl,0.5844g/L;CHAPS,10g/L;pH6.9(NaOHを用いた))
化学発光基質(Tropix,Applied Biosystems Inc.)+Gal-Star+エメラルド・エンハンサー・プラスミド(Emerald Enhancer Plasmid)pPL-FXa-β2-AR(又はpPL(ED)-FXa(FXa切断コンセンサス配列)-β2-アドレナリン受容体(b2-AR))
FuGene 6トランスフェクション試薬(Roche カタログ番号1815091)
pPL-FX-b2ARと名づけたコンストラクトを下記のようにして製造した。最初に、N末端ED融合タンパク質を作り出すためのpCMV-PL-N1、哺乳類発現ベクターを、pEGFP-C1(Clontech)内のEGFPをコードする配列を、EDをコードする配列と正確に置換することによって作成した。次に、FXa切断部位とその後に続くb2ARをコードするXhoI/BamHI DNA断片をpCMV-PL-N1のXhoI/BamHI部位にサブクローニングして、ED-FXa-b2ARの融合物を作成した。5’末端にXhoI部位、及びFXa切断部位をコードする配列を、3’末端にBamHI部位を導入したFXa-b2AR のDNA断片を、PCRプライマーを用いてb2ARのDNA鋳型からPCR増幅をすることによって得た。GSTが一方の末端に存在する点を除いて、配列を配列番号6として後に記載する。
方法:
この研究において、アッセイ方法は下記の通りである。細胞質タンパク質のIkB-PL(安定した形質移入体)又はPL-FXa-b2AR(一時的な形質移入体)のいずれか一方を発現するHEK293形質移入体細胞を、2日間の培養後に〜80%のコンフルエントとなる密度で6ウェルの培養皿のそれぞれ2個のウェルに蒔いた。トランスフェクションのために、トランスフェクション混合物を、供給元であるFUGENEに従って、0.15μlのFUGENE試薬、0.05μgのDNA及び5μLの血清のない培地を用いて製造した。トランスフェクションした細胞を、DMEM/10%FBS培地でアッセイ前に48〜72時間培養した。
この時、細胞上の培養培地を、穏やかに吸引することによって除去した。一組のウェルに、2μg/mLのFXaを含むPBSC/BSAから成る1.0mLのFXa緩衝液を添加した。その他のウェルには、FXaを欠く同じ緩衝液を添加した。反応物は室温で1時間インキュベートした。細胞上の液体(上清画分)をピペッティングによって注意深く回収し、それから個々のマイクロチューブに移した。二連続で穏やかに遠心分離することによって、移動の際に持ち越したいかなる細胞も上清から取り除いた。50マイクロリットルの上清画分を、それぞれ96ウェルのアッセイ・プレートの個々のウェルに4等分した。これらのウェルに、80μlのEAコア緩衝液/EA試薬(3:1)を添加した。培養ウェルに残存する細胞(付着細胞画分)に1mLのPBSC/BSAを添加した後、1.6mLの細胞溶解緩衝液/EA試薬(3:1)を添加した。上下にピペッティングすることによってこの溶液に細胞を溶解し、次に、130μlのサンプルを、それぞれ96ウェルのアッセイ・プレートの個々のウェルに4等分した。前記アッセイ・プレートを、37℃で1時間インキュベートし、その後、30μLのCL基質をウェルごとに添加した。プレートを、室温で、光を防いでインキュベートし、Northstar plate readerで、基質添加後15分から1時間まで定期的に読み取った。結果は、図6Aと6Bを参照されたい。
Factor Xaは、細胞の溶解を引き起こさないことを実験によって明らかにし、該実験では、96ウェルのマイクロタイタープレートにウェル当たり100μLの2種の細胞株を蒔き、該2種の細胞株は、HEK293 IkB−β−ガラクトシダーゼ ED(55mer)の安定したトランスフェクタントと、プラスミドpPL-FXa-β2-ARで一時的にトランスフェクションしたHEK293の親細胞株である。HEK293 IkB−β−−ガラクトシダーゼED(55mer)の安定したトランスフェクタントの細胞を、トリプシンで処理したストック・プレート(〜50%コンフルエント)から得、培地で消光し、遠心分離し、6mLの新鮮な培地に再懸濁した。マイクトタイタープレートに蒔く懸濁液は、0.764mLの洗浄した細胞懸濁液と、3.23mLの新鮮な培地である。100μLの分量を、マイクロタイタープレートの8行4列のウェルに移した。pPL-FXa-β2-ARでトランスフェクションしたHEK293親細胞株を、前記親細胞株を〜90%コンフルエントにし、4.2mLの洗浄した細胞懸濁液を17.8mLの培地で希釈したこと以外は上記と同様に処理した。トランスフェクションのために、供給元であるFuGENE従って、0.15μlのFUGENE試薬、0.05μgのDNA及び5μLの血清のない培地を用いてトランスフェクション混合物を製造した。ウェルに蒔いた後、細胞を、2日間まで、〜80%コンフルエントになるまで培養した。FXa溶液の段階希釈を行い、その培養培地を吸引して除去した種々のHEK293細胞の個々のウェルに希釈液を50μl添加した。
次に、混合物を室温で1時間10分の間インキュベートした。処理した混合物に、80μLのEAコア緩衝液/EA試薬(3:1)を各ウェルに添加した(細胞全体のアッセイ)。Factor Xaで処理していないレプリカの組の混合物に、ウェル当たり80μLの細胞溶解緩衝液/EA試薬(3:1)を添加した(溶解細胞アッセイ)。プレートを、穏やかに攪拌して試薬の混合を促進し、次に、37℃、5%CO2下で1時間インキュベートした。化学蛍光基質(30μL)を各ウェルに添加し、続いて穏やかに攪拌し、室温、暗黒下で、Northstar plate readerで90秒の読み取りを行う前に15分間インキュベートした。細胞全体の値を溶解細胞の値と比較した結果を調整した後、データをグラフにしたところ、IkB−β−ガラクトシダーゼ EDの安定した形質移入体細胞では、Factor Xaの濃度変化に伴う読み取り値の実質的な変化がほとんどなかったが、pPL-FXa-β2-ARの一時的なトランスフェクタント細胞は、Factor Xaの0.01ng/ウェルから1000ng/ウェルまで読み取り値の上昇が示された。結果を図7に示す。
相対的な発光ユニット(relative luminescent units,RLU)で観察された、EFC(β−ガラクトシダーゼの形成による酵素断片相補性(enzyme fragment complementation))活性に対するFXa酵素濃度の効果をアッセイによって比較した。PBSC又はPBSC/BSA(0.1%)緩衝液のいずれかを用いて、約10-3から10-1μg/mLまでのFXa濃度の範囲にわたって約30,000RLUの差異が見られた。
これらの結果は、阻害物が表面である場合、その阻害物のみ用いて、他と異なるEDの活性を得ることができることを示す。第二の阻害物を用いると、阻害が促進される。
次の研究では、遺伝子コンストラクトを製造し、細胞膜と他の末端のタンパク質によって、EAと複合することによる活性型β−ガラクトシダーゼ酵素の形成に対する立体障害をもたらした。プロテアーゼ切断部位とEDが細胞外にあり、タンパク質を細胞外の末端として有する、細胞膜を対象にするタンパク質を発現するコンストラクトを使用することによって、β−ガラクトシダーゼの形成を十分に抑制する。式GST−ED−Factor Xa切断部位−β2アドレナリン受容体(β2AR)を有するDNAコンストラクトを製造するための戦略は、下記の通りである。
プラスミドpGST-PL-FX-b2ARを二段階で構築した。最初に、GSTをコードし、AgeI制限部位に隣接するDNA断片を、pGEX-6P-1(Amersham)を鋳型として用いたPCRによって増幅した。PCRプライマーのGSTフォワード(5'-AAAACCGGTATGTCCCCTATACTAGGTTA-3')(配列番号4)とGSTリバース(5'-AAAACCGGTTTATCCGATTTTGGAGGATGGT-3')(配列番号5)の両方とも、AgeI制限部位(下線部)が導入されている。第二段階では、PCR増幅したDNAをAgeIで消化し、AgeIで消化することによって製造したpPL--FX-b2ARのDNAにライゲーションし、続いてアルカリ・ホスファターゼで処理した。pPL-FX-b2ARにおいて独特なAgeI部位は、ProLabel(PL)をコードする配列の5’にすぐ接している。最終的なコンストラクトである、pGST-PL-FX-b2ARを、制限分析及びDNA配列決定によって確認した。
完全なプラスミド配列(配列番号6)を、図8に示す。
上記のコンストラクトを用いて、該コンストラクトをHEK293細胞にトランスフェクションした。生じた形質移入体を上記の発現のために選別した。FXaを用いるアッセイと用いないアッセイを行い、EDが融合タンパク質の一部であり、細胞膜に結合している場合、前記コンストラクトは、β−ガラクトシダーゼの形成を十分に阻害することが示され、FXaによる切断により、融合タンパク質から解放された場合には活性化した。上記及び以下の所見によって前記結果をさらに実証する。
FXaは細胞の溶解を引き起こさないことが、IkBコンストラクトでトランスフェクションした細胞を用いることによって明らかにされ、約10-4から2x101μg/mLのFXaの濃度範囲にわたって、バックグラウンドの活性のみが見られた。図9を参照されたい。
切断可能なヘマグルチニン・シグナル配列(MKTIIALSYIFCLVFA)をEDのN末端に追加すると、融合タンパク質の表面への輸送がさらに促進されて、表面におけるその濃度が増加したことが見られた。このことは、シグナルの大幅な増加をもたらした。図10を参照されたい。前記シグナル配列(signal sequence,SS)を発現するDNAコンストラクトであるpSS-PL-FX-b2ARは、pPL-FX-b2ARのAgeI/XhoI PL断片を、切断可能なシグナル配列をコードし、その後にPLが続いているAgeI/XhoI断片と置換することによって作成した。SS-PL断片を、pPL-FX-b2ARを鋳型として用い、AgeI部位とSS配列をPL配列の5’に導入したPCRプライマーを用いてPLをコードするDNAをPCR増幅することによって得た。
上記の結果は、プロテアーゼ切断部位を介してEDに結合する単一のタンパク質は、酵素活性に有意な差を提供するのに不十分であることを示す。観察されたように、コンストラクトは、切断されたEDと同程度の活性があり、このことは、β2-ARは、活性型β−ガラクトシダーゼの形成におけるEDの活性にあまり影響がないことを示す。
最後の研究では、FXa阻害物質の効果を評価した。アッセイは下記の通りである。シグナル配列-PL-FX-b2ARを発現するHEK293の一時的な形質移入体細胞を、96ウェルのプレートの個々のウェルに、2日間培養後に〜80%コンフルエントが得られる密度で蒔いた。2組のアッセイ緩衝液をPBSC/BSAで作成し、一つはFXaを有さないものであり、もう一つは4μg/mLのFXaを有するものである。それぞれの組は、製造業者の指示に従って最も高いシステムの濃度が1Xである、プロテアーゼ阻害剤カクテルComplete Mini,EDTA-free(Roche カタログ番号1873580)の5倍段階希釈系列を示す。アッセイ溶液を製造後30分間室温で放置して、阻害が生じる時間を与えた。細胞上の培養液を吸引によって除去し、50μlの上記アッセイ溶液で置換し、プレートを室温で1時間インキュベートした。80マイクロリットルのEAコア緩衝液/EA試薬(3:1)を各ウェルに添加し、プレートを1時間37℃に保った。最後に、ウェル当たり30μlのCL基質を添加し、プレートを、光を防いで室温でインキュベートした。基質添加後15分から1時間まで、Northstar plate readerで定期的に読み取った。1X〜1/25Xの阻害剤の濃度範囲にわたってRLUが約8,000から約11,000まで変動することが示され、このことは、対象の方法論を、迅速かつ好都合なアッセイでプロテアーゼ阻害剤の効果をスクリーニングするのに用いることができることを示す。FXaがないときは、バックグラウンドは実質的に一定であることが示された。
プロテアーゼに感受性がある結合と酵素供与体断片を含むリンカーによって結合した2種の立体的に阻害するタンパク質を有するタンパク質試薬を使用することによって、酵素活性を測定するための新規な感度が良い特異的なアッセイが提供されることは上記結果から明らかである。前記立体的に阻害するタンパク質は、バックグラウンドを大幅に減少する役割を果たし、そのため、切断が生じるごとに正確な増幅シグナルが得られる。酵素活性は複数のタンパク質試薬を切断し、レポーター酵素によって各切断をさらに増幅するので、標的の酵素が少量であっても強力なシグナルが得られる。前記タンパク質試薬は、組み換え技術によって容易に合成される。少量のアッセイ容積と自動化手順を用いることができる。
本発明を、上記実施例を参照して説明するが、その変更したもの及びバリエーションも本発明の精神及び範囲に包含されることを理解すべきである。したがって、本発明は、特許請求の範囲にのみ制限されるものである。
図1は、600bpのBam HI/Bam H1断片からED-IL4までの断片の核酸配列を示す図である。 図2は、翻訳した配列(配列番号4)とDNA配列(配列番号5)を生ずるpGEX 6p-1プラスミドにライゲーションしたBam HI ED-IL4断片を示す図である。 図3は、クマシブルー染色で表した、0.1mMのIPTGによる誘導後の融合タンパク質産物の発現を示す図であり、図3Aは、MC 1061細胞におけるpGEX-ED-IL4のクローンを示す図であり、図3Bは、BW 26444細胞におけるpGEX-ED-IL4のクローンを示す図である。 図4は、活性のない融合コンストラクトを精製し、続いて活性型のED-IL4産物からGST部分を取り除き、除去するプロトコールの略図である。 図5は、特異的なプロテアーゼを、量を増やしながら添加してから15分(図5A)後及び30分後(図5B)の読み取り時間におけるGST-ED-IL4コンストラクトのEFC活性を示す図である。 図6は、溶解していない上清画分(図6A)を使用したアッセイの結果、及び溶解した付着画分(図6B)を使用したアッセイの結果を示す棒グラフである。 図7は、ProLabel(ED)を含む発現コンストラクトを用いた、2種の異なる緩衝液において観察されたシグナルに対するFXa濃度の効果のプロットを示す図である。 図8は、プラスミドの配列(配列番号6)を示す図である。 図9は、細胞の溶解に対するFXaの効果のプロットを示す図である。 図10は、遺伝子コンストラクトの発現産物の利用可能な表面での濃度に対する、シグナル配列を遺伝子コンストラクトに加えた効果のプロットを示す図である。

Claims (31)

  1. サンプル中の標的のプロテアーゼ活性を測定する方法であって、該方法は、
    酵素供与体断片及び前記標的のプロテアーゼ活性による切断に感受性がある共有結合によって結合した第1及び第2の阻害物を、前記阻害物の一つが前記共有結合に近接した表面である場合、その表面阻害物のみ存在すればよいという条件付きで含むタンパク質試薬を使用し、前記タンパク質試薬は、酵素受容体断片と複合して活性型指標酵素を形成する活性がほとんどなく、切断によって、前記酵素受容体と活性があるタンパク質試薬断片が生じて活性型指標酵素を生成し、指標酵素の活性が前記標的のプロテアーゼ活性に関係している方法であって、前記方法は、
    前記タンパク質試薬、前記サンプル、酵素受容体及び指標酵素の基質を、前記標的のプロテアーゼ活性が前記共有結合を切断するのに十分な時間混合することと、
    前記プロテアーゼ活性を示すものとして前記指標酵素の活性を測定することからなることを特徴とする、前記標的のプロテアーゼ活性を測定する方法。
  2. 前記酵素供与体断片と前記酵素受容体断片は、独立して複合して活性型指標酵素を形成することが可能な前記酵素の断片を含むことを特徴とする、請求項1記載の方法。
  3. 前記酵素供与体断片と前記酵素受容体断片は融合タンパク質から成り、前記酵素供与体断片は、第1の結合タンパク質と前記指標酵素の第1の断片から成り、前記酵素受容体断片は、第2の結合タンパク質と前記指標酵素の第2の断片から成り、前記指標酵素の前記第1及び第2の断片は、独立して複合して活性型酵素を形成せず、前記第1及び第2の結合タンパク質が複合形成することにより活性型指標酵素を形成することを特徴とする、請求項1記載の方法。
  4. 前記第1及び第2の阻害物は、少なくとも約5kDaのタンパク質であることを特徴とする、請求項1記載の方法。
  5. 前記タンパク質試薬断片は、前記酵素受容体と複合し、活性型指標酵素を形成することにおいて、前記タンパク質試薬の少なくとも約10倍の活性があることを特徴とする、請求項1記載の方法。
  6. 前記酵素供与体は、約37から120までのアミノ酸からなることを特徴とする、請求項1記載の方法。
  7. 前記共有結合は、前記酵素供与体の50アミノ酸以内であることを特徴とする、請求項1記載の方法。
  8. 前記阻害物の一つは、細胞表面又はリポソームであることを特徴とする、請求項1記載の方法。
  9. サンプル中のプロテアーゼ活性を測定する方法であって、該方法は、
    β−ガラクトシダーゼの酵素供与体断片及び前記プロテアーゼ活性による切断に特異的に感受性があるアミノ酸配列によって結合した第1及び第2の阻害物を含むタンパク質試薬を使用し、前記タンパク質試薬は、β−ガラクトシダーゼの酵素受容体断片と複合して活性型β−ガラクトシダーゼを形成する活性がほとんどなく、切断によって、前記酵素受容体と活性があるタンパク質試薬断片が生じて活性型β−ガラクトシダーゼを生成し、β−ガラクトシダーゼの活性が前記プロテアーゼ活性に関係している方法であって、前記方法は、
    前記タンパク質試薬、前記サンプル、酵素受容体及びβ−ガラクトシダーゼの基質を、前記酵素活性が前記アミノ酸配列を切断するのに十分な時間混合することと、
    前記酵素活性を示すものとしてβ−ガラクトシダーゼの活性を測定することからなることを特徴とする、前記プロテアーゼ活性を測定する方法。
  10. 前記第1及び第2の阻害物の少なくとも一つは、少なくとも10kDaのタンパク質であることを特徴とする、請求項9記載の方法。
  11. 前記アミノ酸配列は、前記酵素供与体の50アミノ酸以内であることを特徴とする、請求項9記載の方法。
  12. 前記プロテアーゼは、セリン/スレオニン加水分解酵素であることを特徴とする、請求項9記載の方法。
  13. 前記プロテアーゼは、メタロプロテイナーゼであることを特徴とする、請求項9記載の方法。
  14. 前記阻害物はタンパク質であることを特徴とする、請求項9記載の方法。
  15. 前記第1のタンパク質はGSTであることを特徴とする、請求項12記載の方法。
  16. 前記第2のタンパク質は、非共有結合を介して前記リンカーに結合していることを特徴とする、請求項9記載の方法。
  17. サンプル中の標的のプロテアーゼ活性を測定する方法であって、該方法は、
    β−ガラクトシダーゼの酵素供与体断片及び前記標的のプロテアーゼ活性による切断に感受性がある共有結合によって結合した第1及び第2の阻害物を含むタンパク質試薬を使用し、前記タンパク質試薬は、β−ガラクトシダーゼの酵素受容体断片と複合して活性型β−ガラクトシダーゼを形成する活性がほとんどなく、切断によって、前記酵素受容体と活性がある少なくとも約125kDaのタンパク質試薬断片が生じて活性型指標酵素を生成し、指標酵素の活性が前記標的のプロテアーゼ活性に関係している方法であって、前記方法は、
    前記タンパク質試薬、前記サンプル、酵素受容体及びβ−ガラクトシダーゼの基質を、前記標的のプロテアーゼ活性が前記共有結合を切断するのに十分な時間混合することと、
    前記プロテアーゼ活性を示すものとして前記指標酵素の活性を測定することからなることを特徴とする、前記標的のプロテアーゼ活性を測定する方法。
  18. 前記阻害物の一つは、前記タンパク質試薬が結合する表面又はリポソームであることを特徴とする、請求項17記載の方法。
  19. 前記阻害物の少なくとも一つは、少なくとも約20kDaのタンパク質であることを特徴とする、請求項17記載の方法。
  20. 前記プロテアーゼはカスパーゼであることを特徴とする、請求項17記載の方法。
  21. タンパク質試薬が膜表面に結合するという条件付きで、少なくとも約25kDaであって、かつ多くても約200kDaであるタンパク質から本質的に成る水溶性のタンパク質試薬であって、該タンパク質は、タンパク質分解による切断のためにプロテアーゼによって認識される認識配列に結合しており、該認識配列は、少なくとも約25kDaのタンパク質に結合した指標酵素の酵素供与体断片に、直接、又は多くても約50のアミノ酸のリンカーを介して結合しており、前記酵素供与体断片は、前記タンパク質試薬の一部として、酵素受容体断片と複合して活性型の指標酵素を形成することが実質上できず、前記認識配列が切断された際に、酵素受容体断片と複合して活性型指標酵素を形成することができることを特徴とする、前記タンパク質試薬。
  22. 前記指標酵素はβ−ガラクトシダーゼであることを特徴とする、請求項21記載の組成物。
  23. 細胞表面またはリポソームに結合するための結合物を含む少なくとも約10のアミノ酸のリンカーから本質的に成る、少なくとも10kDa以上であって、かつ多くても約150kDaであるタンパク質試薬であって、該リンカーは、タンパク質分解による切断のためにプロテアーゼによって認識される認識配列に結合しており、該認識配列は、少なくとも約25kDaのタンパク質に任意に結合した指標酵素の酵素供与体断片に、直接、又は多くても約50のアミノ酸のリンカーを介して結合しており、前記酵素供与体断片は、前記表面または前記リポソームに結合した前記タンパク質試薬の一部として、酵素受容体断片と複合して活性型指標酵素を形成することが実質上できず、前記認識配列が切断された際に、酵素受容体断片と複合して活性型指標酵素を形成することができることを特徴とする、前記タンパク質試薬。
  24. 前記指標酵素はβ−ガラクトシダーゼであることを特徴とする、請求項23記載の組成物。
  25. 請求項21記載のタンパク質試薬、または前記タンパク質試薬をコードする遺伝子コンストラクト、酵素受容体及び酵素基質を含む、キット。
  26. 前記遺伝子コンストラクトは細胞内にあることを特徴とする、請求項25記載のキット。
  27. 酵素供与体断片に結合した少なくとも約25kDaのタンパク質から本質的に成る試薬であって、該酵素供与体断片は、タンパク質分解による切断のためにプロテアーゼによって認識される認識配列に、直接、又は多くても約50アミノ酸のリンカーを介して結合しており、前記認識配列は、多くても約300アミノ酸のリンカーによって表面又はリポソームに結合し、前記酵素供与体断片は、前記タンパク質試薬の一部として、酵素受容体断片と複合して活性型酵素を形成することが実質上できず、前記認識配列が切断された際に、酵素受容体断片と複合して活性型の酵素を形成することができることを特徴とする、前記試薬。
  28. 前記指標酵素はβ−ガラクトシダーゼであることを特徴とする、請求項27記載の組成物。
  29. 請求項27記載のタンパク質試薬、酵素受容体及び酵素基質を含む、キット。
  30. 請求項21記載の水溶性のタンパク質試薬をコードする遺伝子コンストラクトを含む、細胞。
  31. 請求項22記載のタンパク質試薬をコードする遺伝子コンストラクトを含む、細胞。
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