JP2005513757A - リソグラフィのフォーカスおよび露光を決定する方法 - Google Patents

リソグラフィのフォーカスおよび露光を決定する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 フォトリソグラフィシステムの1つ以上のプロセスパラメータ設定を決定する方法を提供する。
【解決手段】 1つ以上の形状パラメータの第1セットの値を、1つ以上のプロセスパラメータの第1セットの値と相関付けることによって、従属性を生成すること、1つ以上の構造に関連付けられた1つ以上の形状パラメータの第2セットの値を決定すること、および1つ以上の形状パラメータの第2セットを相関付けられた従属性と比較することによって、1つ以上の構造を形成することと関連付けられた1つ以上のプロセスパラメータの第2セットの値を決定することを含む。

Description

本発明は、広くはフォトリソグラフィ方法およびシステムに関し、より具体的にはフォトリソグラフィシステムのフォーカスおよび露光設定を決定するための改良された技術に関する。
本願は以下の米国特許出願の優先権を主張しており、それらはここで参照によって援用される。
2001年6月26日に出願された、「METHOD FOR DETERMINING LITHOGRAPHIC FOCUS」と題された出願番号60/301,270。
2002年3月4日に出願された、「METHOD FOR DETERMINING LITHOGRAPHIC FOCUS USING MULTIPLE SCATTEROMETRY MEASURMENTS」と題された出願番号60/361,837。
2002年6月24日に出願された、「SPECTROSCOPIC CD METROLOGY FOR SUB-100nm LITHOGRAPHY PROCESS CONTROL」と題された出願番号 (弁護士整理番号KLA1P046P3)。
また本願は以下の米国特許出願に関連しており、それはここで参照によって援用される。
1998年3月6日に出願された、「METHOD AND APPARATUS OF SPECTROSCOPIC SCATTEROMETER FOR CD AND PROFILE MEASUREMENT OF PERIODIC STRUCTURES AND PROCESS MONITOR」と題された出願番号09/036,557。
集積回路の製造で用いられるフォトリソグラフィ、つまり光学リソグラフィシステムは、世に現れてからしばらく経つ。このようなシステムは、製品における正確な製造および非常に小さな詳細の形成に非常に効率的であることが実証されてきた。たいていのフォトリソグラフィシステムにおいて、回路イメージは、光または放射ビーム(例えばUVつまり紫外光)によってパターンを転写することによって基板上に描かれる。例えばリソグラフィシステムは、回路イメージをレチクルを通してフォトレジスト、すなわち照射に敏感な材料でコーティングされたシリコンウェーハ上に投影する光または放射源を含みえる。露光されたフォトレジストは典型的には、現像のあとに後の処理ステップ、例えば堆積および/またはエッチング中にウェーハのレイヤをマスクするパターンを形成する。
フォトリソグラフィプロセスを制御する最も重要なプロセスパラメータは、フォーカスおよび露光である。フォーカスは一般にリソグラフィシステムの光学サブシステムが画像にもたらす明瞭さを扱い、露光は一般にパターンを形成するのに用いられる光(または放射)(例えばリソグラフィシステムの光源によって発生された光)の量または線量を扱う。いずれも回路パターンに無視できないくらいに影響する。例えばフォーカスおよび露光の変化は、レジストプロファイル、すなわちフォトレジストに印刷される回路の形状に変化をきたす。レジストプロファイルはしばしばプロファイルの台形近似に関する3つのパラメータによって記述される。すなわち線幅つまり微小寸法(CD)、側壁角、および高さである。もしレジストプロファイルの変化が大きすぎると、最終的な回路はうまく動作しないか、または全く機能しない。例えば線幅は、回路中にわたり速度およびタイミングを決定する一つのファクタであり、そのためその変化は回路のある部分を他の部分より速く動作させ、または遅く動作させることがありえる(その結果、回路はより低い部分にクロックが合わせられるのでチップの売価を下げることになる)。理解されるようにレジストプロファイルの質は、エッチングされ、または堆積されて形成された特徴の質に直接、関係する。さらにレジストプロファイルの変化は、回路が廃棄またはリワークされなければならないような開放または短絡回路を生じえる。
現在、リソグラフィシステムの最適なフォーカスおよび露光設定は、フォーカス露光マトリクス(FEM)、すなわちウェーハをフォーカスおよび露光の複数の組み合わせで露光を行い、それから最もよいレジストプロファイルーー所望のまたは最適なレジストプロファイルにより近いレジストプロファイルーーを持つ結果パターンを検査することによって用いて決定される。検査は一般にレジストプロファイルのCDを測定するCD走査電子顕微鏡(CD−SEM)によって行われる。フォーカスー露光マトリクスは、Bossungプロットを用いて視覚化されえる。Bossungプロットは、一般にCDとフォーカス位置とをさまざまなレベルの露光についてプロットする、すなわちさまざまなレベルの露光が、線幅をグラフのY軸に、フォーカス位置をX軸にとり輪郭線としてプロットされる。あるいはBossungプロットは、露光対フォーカスをさまざまな値のCDについてプロットしえ、すなわちCDの複数の値が、露光をグラフのY軸にとり、フォーカス位置をX軸にとって輪郭線としてプロットされる。他のレジストプロファイルパラメータ、例えば側壁角および高さもまたBossungプロットを用いて視覚化されえる。これらのプロットは一般に得るのが難しいが、これはこれらの形状を測定することがしばしば困難なことだからである。たいていの場合、これらのパラメータが測定できるようにウェーハは破壊され、すなわち切断される。システムのプロセスウィンドウは、複数のレジストプロファイルパラメータ、例えば線幅、側壁角、および高さを同一のBossungプロット中にプロットすることによって決定される。プロセスウィンドウは、一般に、最終的なレジストプロファイルを所定の仕様内に収めるようなフォーカスおよび露光の領域として定義される(例えばプロセスウィンドウは典型的には最適なフォーカスおよび露光を含む)。
残念ながら、上述の方法はいくつかの欠点がある。一つにはフォーカスおよび露光の試験は定期的に行われるのでプロセスは複数の試験のあいだに制御がずれてドリフトしえる。制御プロセスからはずれることは、廃棄またはリワークする必要があるウェーハへとつながり、よって歩留まりを下げ、コストを上げる。例えばこれらの試験は、12時間間隔、1日間隔、1週間間隔などで行われえる。他の欠点は、リソグラフィシステムはこの試験を行うために製造を止めなければならないことである。すなわちフォーカス露光マトリクス試験ウェーハがシステムに挿入されるよう製造運転は停止されなければならない。理解されるように、製造運転を停止することはリソグラフィシステムのスループットを低下させ、サイクルタイムおよびコストを上昇させる。
これらの欠点を救済する試みには、CD−SEMを用いてパターンのCDを製造運転中に測定し、CDの変化に影響を与える操作変数として露光量を用いてCDを所定の仕様内に収め続けることが含まれる。フォーカスはCDに大きな影響を持ちえるが、この方法においてはフォーカスが一定であり、よってCDに影響しないということを前提とする。しかし残念ながらフォトリソグラフィシステムのフォーカスは、時間とともにドリフトしえるもので(実際ドリフトする)、このフォーカス一定という仮定を成立しえないものにする。したがってこの方法はそれほど正確ではないが、それは1つではなく2つの変数(フォーカスおよび露光)がCDに影響を与えるからである。さらに一般には2つの変数(すなわちフォーカスおよび露光)を同時に操作することは、単一の測定タイプ、CDだけが利用可能な試験である(例えば傾斜ビームCD−SEMを用いない限り)という事実のために不可能であることに注意されたい。フォーカスをモニタする他の方法は、一般にはライン端が短くなる現象に基づく。
上述を鑑み、フォトリソグラフィシステムのフォーカスおよび露光設定を決定するための改良された技術が望まれる。特に、製造を止める必要なくプロセスドリフトが大幅に解消されるように、製造ウェーハまたは材料を測定またはモニタすることによってシステムが素早くフィードバックできる技術が望まれる。
本発明は、ある実施形態においては、フォトリソグラフィシステムのプロセスパラメータ設定を決定する方法に関する。この方法は、1つ以上の形状パラメータの第1セットの値を、1つ以上のプロセスパラメータの第1セットの値と相関付けることによって、従属性を生成することを含む。この方法はまた、1つ以上の構造に関連付けられた1つ以上の形状パラメータの第2セットの値を決定することを含む。この方法はさらに、1つ以上の形状パラメータの前記第2セットを前記相関付けられた従属性と比較することによって、1つ以上の構造を形成することと関連付けられた1つ以上のプロセスパラメータの第2セットの値を決定することを含む。
本発明は他の実施形態においては、リソグラフィシステムの最適処理条件を決定する方法に関する。この方法は、散乱測定システムを用いてフォーカス露光マトリクスウェーハ上の散乱測定の測定サイトを測定することを含む。この方法はまた、前記散乱測定の測定値を前記散乱測定の測定サイトに関連付けられた形状パラメータ情報に解釈することを含む。この方法はさらに、前記形状情報を用いて形状パラメータのフォーカス露光従属性を決定することを含む。
本発明は他の実施形態においては、リソグラフィシステムのフォーカス露光モニタリングをする方法に関する。この方法は、散乱測定システムを用いて製品またはテストウェーハ上の散乱測定の測定サイトを測定することを含む。この方法はまた、前記散乱測定値を前記散乱測定の測定サイトに関連付けられた形状パラメータ情報に解釈することを含む。この方法はさらに、前記形状パラメータ情報をフォーカス露光従属性と対等検出することによって、前記テストまたは製品ウェーハを処理するのに用いられる前記フォーカスおよび露光値を決定することを含む。
本発明は広くはフォトリソグラフィシステム(例えばステッパまたはスキャナ)のフォーカスおよび/または露光設定を決定する方法に関する。本発明のある局面は、フォーカスおよび/または露光を同時に決定することに関する。本発明の他の局面は、1つ以上の形状パラメータを用いてフォーカスおよび露光について解を求めることに関する。本発明の他の局面は、散乱測定(scatterometry)から導かれる形状情報を用いて最良のフォーカスおよび/または露光を決定することである。これは一般にウェーハ(または複数のウェーハ)についてのフォーカスー露光マトリクスを測定および分析することによって達成される。場合によっては、単一のターゲットタイプが用いられ、他の場合には複数のターゲットタイプが用いられる。本発明の他の局面は、散乱測定から導かれる形状情報を用いて、規格通りに処理されたウェーハ上のステッパまたはスキャナのフォーカスおよび/または露光を決定することにある。ある場合には、これは単一のターゲットタイプについて達成され、ある場合にはこれは複数のターゲットタイプについて達成される。
本発明の実施形態は図1〜17を参照して以下に説明される。しかしこれらの図についてここで与えられる詳細な説明は例示目的のためであって、本発明はこれらの限定された実施形態を超えることが当業者には容易に理解できるだろう。
図1は、本発明のある実施形態によるプロセスパラメータ推定10のフローチャートである。プロセスパラメータ評価10は、プロセスパラメータ設定を推定または予測するように一般に構成され、これらプロセスパラメータ設定はリソグラフィプロセス(例えばフォトリソグラフィ)のあいだ基板上にパターンを形成するのに用いられた。プロセスパラメータは、リソグラフィシステムのプロセス状態を制御するのに用いられるパラメータを広くは指す。プロセスパラメータは一般にパターンに無視できない影響を与える。例えば、プロセスパラメータは、フォーカスオフセット、露光量、レジストの厚さ、現像時間および温度、現像後ベーク時間および温度などに対応しえる。プロセスパラメータ推定10中のプロセスパラメータの推定された設定は、後続のリソグラフィパターニングの制御を改善したり、フォトリソグラフィパターンが特定の要件を満足するかを決定したりするのに用いられる。プロセスパラメータ推定10は、例えば半導体製造、光デバイス製造、マイクロメカニカルデバイス製造、磁気記録データ記憶製造などに関するフォトリソグラフィプロセスを含む幅広いフォトリソグラフィプロセスに適しえる。プロセスパラメータ推定10は、上述のプロセスのいずれにも用いられえるが、ここで記載される本発明は議論を容易にするため半導体製造に関する。
プロセスパラメータ推定10は一般にブロック12で始まり、ここで1つ以上の形状パラメータを1つ以上のプロセスパラメータで補正することによって較正データが作られる。形状パラメータは一般にウェーハ上に設けられる構造(ターゲット構造またはデバイス構造の一部)の形状に関連付けられる。構造は、典型的には周期的であるグレーティングの形でありえる。グレーティングは、ラインスペースグレーティングのようにある方向(XまたはY)において周期的でありえ、またはグリッドスペースグレーティングのように2つの方向(XおよびY)において周期的でありえる。形状パラメータは、ライン幅(特定の高さにおける幅)、側壁角、高さ、ピッチ、トッププロファイル(トップの丸みの具合またはT型トッピング)、ボトムプロファイル(フッティング)などを含みえる。形状パラメータはまた、XおよびY方向の両方に周期的である(グリッドスペースグレーティングのように)構造の3次元形状情報を含みえる。リソグラフィプロセスパラメータは一方、ウェーハ上に構造を形成するのに用いられる一般にステッパまたはスキャナパラメータに関連付けられる。例を挙げれば、プロセスパラメータはフォーカス、露光などに対応しえる。
相関させることによって、1つ以上の形状パラメータおよび1つ以上のプロセスパラメータの間の関係が得られると一般に考えられる。この関係は従属性の形を取りえる。理解されるように、形状パラメータは典型的にはそれらを形成するプロセスパラメータに従属しており、よってプロセスパラメータの変化はふつう形状パラメータの変化を生む。例えばフォーカスが変化すればライン幅が変化する。変化は、広い範囲の値にわたって特徴付けられ、それによってこれらのパラメータが互い(例えば他の変数に影響される変数および値)に与える影響を記述する従属性を形成する。この従属性は広く変化しえる。しかしたいていの場合、従属性は方程式またはBossungプロット(図7〜12参照)のようなグラフプロットを用いてしばしば記述される。
ある実施形態において、この従属性は1つ以上のプロセスパラメータの関数として1つ以上の形状パラメータを含む(例えばプロセスパラメータは形状パラメータに従属する)。例えば従属性は、単一のプロセスパラメータの関数としての単一の形状パラメータ(例えばフォーカスの関数としての幅)、1つより多いプロセスパラメータの関数としての単一の形状パラメータ(例えばフォーカスおよび露光の関数としての高さ)、単一のプロセスパラメータの関数としての複数の形状パラメータ(例えばフォーカスの関数としての高さおよび幅)、または複数のプロセスパラメータの関数としての複数の形状パラメータ(例えばフォーカスおよび露光の関数としての高さ、フォーカスおよび露光の関数としての側壁角、フォーカスおよび露光の関数としての幅)を含みえる。ある具体的な実現例において、従属性は、フォーカスおよび露光の両方の関数としての1つより多い形状パラメータを含む。例えば、フォーカスおよび露光の関数としての線幅(例えばCDf(F,E))、フォーカスおよび露光の関数としての高さ(例えばHtf(F,E))、およびフォーカスおよび露光の関数としての側壁角(例えばSWAf(F,E))がある。これらの例は限定ではなく、従属性はシステムの特定の要求によって変化しえることに注意されたい。例えば他の形状パラメータも用いられえる。
他の実施形態において従属性は、単一の形状パラメータの関数としての単一のプロセスパラメータ(例えば幅の関数としてのフォーカス)、1つより多い形状パラメータの関数としての単一のプロセスパラメータ(例えば幅および高さの関数としてのフォーカス)、単一の形状パラメータの関数としての複数のプロセスパラメータ(例えば側壁角の関数としてのフォーカスおよび露光)、または複数の形状パラメータの関数としての複数のプロセスパラメータ(例えば幅および高さの関数としてのフォーカス、側壁角および幅の関数としての露光)を含みえる。これらの従属性は、1つ以上のプロセスパラメータの関数としての1つ以上の形状パラメータ(上述のように)を導出し、これらの関数を変換して1つ以上の形状パラメータの関数としての1つ以上のプロセスパラメータを形成することによって作られえる。これは一般に、前述の関数でマトリクスの逆変換を行うことによって達成されえる。ある具体的な実施形態において従属性は、1つ以上の形状パラメータの関数としてのフォーカスおよび露光を含む。例えば、高さおよび線幅の関数としてのフォーカス(例えばFf(Ht,CD))、高さおよび線幅の関数としての露光(例えばEg(Ht,CD))がある。Bossungプロットについて、逆変換は、露光が一定の曲線を与える代わりに、グラフが形状パラメータプロット(例えば線幅)が一定の曲線を持つようにグラフを変化させる。これらの例は限定ではなく、従属性はシステムの特定の要求によって変化しえることに注意されたい。例えば他の形状パラメータも用いられえる。
較正データ(例えば従属性)は、さまざまな技術を用いて作られえる。例えば較正データは、リソグラフィシミュレーション方法またはリソグラフィ測定方法を用いて作られえる。リソグラフィシミュレーション方法は一般に、リソグラフィプロセスパラメータの関数としての予測されたプロファイルを得るための計算を実行することによって較正データを作る。それ後、理論的プロファイルは、プロファイルを近似する形状パラメータに変換されえる。よって形状パラメータのプロセスパラメータへの従属性が獲得されえる。たいていの場合、リソグラフィおよびレジスト処理シミュレーションは、計算されたプロファイルが実際のウェーハ上で得られる測定されたプロファイルに正確に対応するように較正される。さまざまなリソグラフィパラメータおよびレジスト処理条件のためのレジストプロファイルを計算するのに用いられるリソグラフィシミュレーションプログラムの一例は、カリフォルニア州サンノゼのKLAーTencorによって製造されるPROLITHである。
一方、リソグラフィ測定方法は一般に、さまざまなプロセスパラメータを用いて1つ以上のテストウェーハ上に複数の構造を印刷し、それぞれの構造に関連付けられた形状パラメータを決定し、形状パラメータをさまざまなプロセスパラメータに相関させる(従属性を形成するように)ことによって較正データを作る。既述のように、形状パラメータは典型的にはプロセスパラメータに従属し、よってプロセスパラメータの変化は一般に形状パラメータの変化を生む。例えば第1プロセスパラメータ値は、第1形状パラメータ値を作りえ、第2プロセスパラメータ値は、第2形状パラメータ値を作りえる(複数のレベルにおける複数のデータポイント)。これらの変化は、広い範囲の値にわたって特徴付けられ、よってこれらパラメータが互いに与える影響を記述する方程式またはグラフのプロットを形成しえる。
精密にするために、印刷は一般にレストレチクルのパターンを通して光または放射を投影することによってフォトレジストのレイヤ内で実現されえる。構造はふつう、異なる組み合わせのプロセスパラメータ(テストマトリクス)を用いてテストウェーハ全体にわたって印刷される。すなわちそれぞれの構造は、異なるプロセスパラメータレベルで印刷されえる。例えば構造は、露光およびフォーカスのさまざまなレベルで、つまりウェーハ上の異なる露光領域について、ある方向には異なるフォーカスで、他の方向には異なる露光で印刷することによって露光およびフォーカスの異なる値のマトリクス(例えばフォーカスー露光テストマトリクス)をウェーハにわたって作り出すように印刷されえる。複数のテストウェーハを用いるとき、同じまたは異なるテストレチクルが用いられえる。異なるテストレチクルは、異なる寸法のパターンを持つことでより広いテストデータの範囲を作り出しえる。理解されるように、異なる寸法は異なる構造を作りえて、よって同じ処理条件についての異なる形状パラメータを作りえる。パターン構成は大きく変更されえる。例えば、パターン構成は、グレーティング構造を作るように構成されえる。形状パラメータを決定する方法も幅広く変更されえる。例えば印刷された構造の形状パラメータは、CD−SEM、散乱測定や他の関連する技術を用いて決定されえる。散乱測定(scatterometry)が一般に好ましいが、これは散乱測定は複数の形状パラメータを同時に決定するのに用いられえるからである。例えば散乱測定による測定は、線幅(CD)、高さ、側壁角のような情報を含みえる(CD−SEMは典型的にはCDだけを測定する)。散乱測定は後でより詳細に説明される。
ある実施形態において、ブロック12で作られた従属性は、処理を実行するのに最適なプロセスパラメータを決定するのに用いられる。本質的に、これらはプロセスパラメータを決定する助けになり、このプロセスパラメータが製造運転(production run)の開始時にリソグラフィシステムにプログラムされる。例として、プロセスパラメータは、オーバラップするBossungプロットを用いて決定されえる(図10〜12を参照)。オーバラップするプロットは典型的には、それぞれの個々のグラフ中に見られる誤差を減らし、それは特定のプロセスパラメータについての複数の解の問題を克服しえる。この問題とは、すなわち、露光が既知であっても、典型的にはフォーカスについて2つの解が存在すること(これは与えられた高さにおいて定義される同一の線幅を生む)である。例えば、それぞれのセットが異なる形状パラメータを表す2つのセットのオーバラップする輪郭線を持つ露光対フォーカスプロットが用いられえる。これらの曲線は、与えられた形状パラメータのセットについてのフォーカスおよび露光のための可能な解群を全て記述する。理解されるように、異なる輪郭線が交わる点は、最もよいフォーカスおよび露光の点を表す。この最良露光およびフォーカスは、形状パラメータの所望の値(例えば線幅=120nm、高さ=280nm)を表す輪郭線を辿ることによって決定されえる。最良露光およびフォーカスは、形状パラメータのより広い範囲の所望の値(例えば所望の値の5%内の全ての値)について誤差最小化法を用いても決定されえる。
ブロック12に続いて、プロセスフローはブロック14に進み、ここで、1つ以上の印刷された構造に関連付けられた1つ以上の形状パラメータの値を決定することによってテストデータが作られる。印刷される構造(printed structures)とは一般に、ウェーハ上に印刷される構造(例えばターゲット構造またはデバイス構造の一部)を指す。印刷される構造は、さまざまな異なるウェーハレイヤ内に印刷されえる。しかしたいていの場合は、印刷される構造は、標準的なフォトリソグラフィプロセスを用いてフォトレジストのレイヤに印刷される(例えばレチクルを通して回路イメージをフォトレジストでコーティングされたシリコンウェーハ上に投影する)。ウェーハは、テストプロセス中のそのステップにおいて製品ウェーハ上に典型的には存在する材料に対応する材料のレイヤを持つテストウェーハでありえる。ウェーハは、動作するデバイスを作る潜在能力を持つ製品ウェーハでありえる。ウェーハは、そのリソグラフィシステムをテストするのに用いられる簡単なテストウェーハでありえる。印刷された構造を形成するのに用いられるプロセスパラメータは一般に、所望の仕様内に形状パラメータを維持するために構成される。印刷される構造は、テストプロシージャの一部としてテストウェーハ上に印刷されえ、あるいはそれらは製造中に製品ウェーハ上に印刷されえる。製造中、印刷される構造は典型的には、製品ウェーハ上に配置されるデバイス構造(例えばICを定義するダイ)の間のスクライブライン内に印刷される。テスト中、印刷される構造は、テストウェーハの全体にわたって印刷されえる。
印刷される構造は、幅広く変更されえる(例えば印刷される構造は一般に、1つ以上の形状パラメータの値を決定するのに用いられる方法によって変わる)。例えば印刷される構造は、例えばラインスペースグレーティングまたはグリッドスペースグレーティングのようなグレーティング構造の形を取りえる。上述のように形状パラメータは、線幅(特定の高さにおける幅)、側壁角、高さ、ピッチ、トッププロファイル(トップの丸みまたはTトッピングの度合い)、ボトムプロファイル(フッティング)などを含みえる。印刷される構造の数も幅広く変更されえる。複数の印刷される構造を用いるときは、それぞれが同一または異なるパターンを持ちえる。
たいていの場合、ブロック14において決定される形状パラメータは、ブロック12において較正されるのと同一の形状パラメータに対応する。例えばもし線幅および高さがブロック12において較正されたなら、それから線幅および高さがブロック14において決定される。しかしこれは限定ではなく、テストモードにおいて決定されるよりもより多くのパラメータが較正モードにおいて較正されえることに注意されたい。例えば1つ以上のプロセスパラメータの関数としての多数の形状パラメータの大きなデータベースまたはライブラリが較正モードでは獲得されえ、形状パラメータのうちの少数のものだけがテストモードで決定されえる。
テストデータは、さまざまな技術を用いて作られえる。たいていの場合、テストデータは、印刷された構造を測定システムで測定し、その測定結果を形状パラメータ値に変換することによって作り出される。得られた測定結果が形状情報に変換されえる限り、つまり生の測定データが形状データに変換される限り、任意の適切な測定技術が用いられえる。例として、CD−SEM、散乱測定、原子間力顕微鏡、断面SEM技術などが用いられえる。好ましい実施形態において、印刷される構造の形状パラメータは、散乱測定を介して測定されるが、これは散乱測定が線幅、側壁角および高さのような複数の形状パラメータを同時に測定できる(CD−SEMは典型的には線幅しか測定しない)からである。さらに散乱測定は、ライン内で製品ウェーハ上に用いられ、よって製造を止める必要をなくしえる。すなわち散乱測定に基づく計測ツールは、リアルタイムのフォーカス/露光プロセス制御を可能にしたり、時間を消費するFEMテストウェーハの要件を緩和したりするために、製品ウェーハ上でフォーカスおよび/または露光モニタリングを実行するために用いられえる。
散乱測定は、あるパターンの複数の形状パラメータを特徴付けることができる測定技術である。パターンは典型的には周期的グレーティング構造のようなグレーティング構造の形をとる。散乱測定において、1つ以上の光または放射ビームがこのグレーティング構造に入射され、グレーティング構造から放射される散乱し、反射し、および/または回折されたビームが測定される。入射光は、パターンに向かって法線方向で、または法線方向からある角度をつけて導かれる。グレーティング構造から放射される光は、さまざまな次数で、すなわち入射光に対してさまざまな角度で典型的には散乱され、反射され、および/または回折される。さまざまな次数の、散乱され、反射され、および/または回折された光の特性(例えば、強度、位相、偏光など)が測定されて測定信号または測定されたスペクトルを形成する。散乱され、反射され、および/または回折された光の特性は一般に、グレーティング構造の形状についての情報を表す。すなわち散乱され、反射され、および/または回折された光は典型的には、構造の形状にしたがって変化し、よって散乱され、反射され、および/または回折された光は構造の形状パラメータを決定するのに用いられえる。すなわち測定されたスペクトルおよびグレーティング構造のプロファイルの間には独特の関係が存在する。
形状パラメータは一般に、測定されたスペクトルを、何十万のプロファイルに較正された何十万ものスペクトルを含むライブラリと比較することによって、測定されたスペクトルから抽出される。目的は、その較正されたスペクトルが測定されたスペクトルに合致するプロファイルを発見することである。それぞれのプロファイルは、形状パラメータによって定義され、よっていったんプロファイルが発見されると形状パラメータがわかる。ライブラリは、実際の測定結果(計算されたレファレンススペクトル)、またはシミュレーション技術(シミュレートされたレファレンススペクトル)を用いて作られえる。
データをスペクトルの形で置いておくのではなく、形状情報に変えるのにはいくつかの利点がある。一つには、形状情報を作るために散乱測定スペクトルが分析されるとき、他のプロセスのバラツキ(下層レイヤの厚さの変化など)がリソグラフィプロセス情報から分離されることである。そのようなプロセスのバラツキは、製造ウェーハ中ではよくあることである。対照的に、スペクトルを直接に用いることは、材料の厚さおよび特性のバラツキが少ししか存在せず、スペクトルのバラツキに寄与する対応するバラツキが少ししか存在しない、よく制御されたテストウェーハではうまく働く。
ここで記載された方法は、直接にスペクトルを比較しない(例えばスペクトルではなく形状情報を比較する)が、これは限定ではなく、スペクトルが比較されえることに注意されたい。
グレーティング構造(例えば周期的)を測定するのに用いられる散乱測定技術は、幅広く変更されえる。例えば、反射光測定、分光偏光解析、多波長反射光測定、偏光分光反射光測定、複数角度多波長反射光測定、または角度分解散乱測定が用いられえる。さらに測定は、固定角分光偏光解析モードで、角走査単一波長または多波長モードで、または複数角多波長モードで実行されえる。すなわちビームは、単一または複数の角度において導かれ、単一の波長においてまたは複数の波長において導かれる。さらにビームは、単一の角度または複数の角度において検出されえ、単一波長または多波長において検出されえる。さらにビームの強度、偏光および/または光学位相が異なる角度および/または異なる波長において測定されえる。
散乱測定について、有用な形状情報を含む波長レンジは、対象となる特徴のサイズの約65%の最大波長に限定されると信じる当業者もいる。しかし形状情報は対象となる特徴の65%より大きい波長中にも含まれえることに注意されたい。したがってある実施形態においては、対象となる特徴サイズの65%より大きい波長が散乱測定中に用いられえる。また他の実施形態においては、対象となる特徴サイズに等しい波長が散乱測定中に用いられえる。他の実施形態においては、対象となる特徴より大きい波長が散乱測定中に用いられる(特徴サイズより大きい波長は、特徴サイズより小さい波長よりも一般に実現するのが容易である)。ある具体的な実施形態において波長は、50〜250nmの特徴サイズについて250〜750nmである。しかしこれは限定ではなく、波長および特徴サイズはそれぞれのデバイスの具体的な要求にしたがって変更されえることに注意されたい。
例として用いられえる散乱測定技術は、1998年3月6日に出願された「METHOD AND APPARATUS OF SPECTROSCOPIC SCATTEROMETER FOR CD AND PROFILE MEASUREMENT OF PERIODIC STRUCTURES AND PROCESS MONITOR」と題された係属中の米国特許出願第09/036,557号により詳細に記載されており、ここで参照によって援用される。
散乱測定(例えばブロック12またはブロック14)は、カリフォルニア州サンノゼのKLAーTencorによって製造されるSpectraCD(商標)を用いて実行されえる。SpectraCDまたはその等価物は、現在入手可能な測定法により可能であるよりもより良いプロセス制御およびより高いデバイス利益マージンを可能にするプロセスでの情報を得るために、リソグラフィセルと統合されえる。フォーカス/露光テストウェーハ上における散乱測定の分析から最適フォーカス/露光設定を決定することは、カリフォルニア州サンノゼのKLAーTencorによって製造されるProDATA(商標)およびProcess Window Monitoring(PWM(商標))リソグラフィプロセス分析システムで実現されえる。プロファイル情報を測定された散乱測定スペクトルから抽出することは、測定された散乱測定スペクトルを、カリフォルニア州サンノゼのKLAーTencorによって製造されるSpectraCD(商標)ライブラリ生成システムで生成されるライブラリと比較することによって実行されえる。散乱測定のこれらおよび他の詳細は、Mieherらの「Spectroscopic CD Metrology for Sub-100nm Lithography Process Control」により詳細に記載され、これはここで参照によって援用される。
ブロック14に続いて、プロセスフローはブロック16に進み、ここで印刷された構造を形成することに関連付けられた1つ以上のプロセスパラメータが、テストデータを較正データと比較することによって決定される。最も簡単な条件では、ブロック14の形状パラメータの決定された値は、ブロック12の形状パラメータの較正された値と比較され、決定された値についてのプロセスパラメータの値を決定する。すなわちブロック14の形状パラメータ値は、ブロック12の同様の形状パラメータ値と対等検出され、ブロック12のそれらの形状パラメータを作った対応するプロセスパラメータが、ブロック14の形状パラメータを形成したプロセスパラメータとして選択される。より複雑な条件では、較正モードで得られた関数およびテストモードで得られた測定値を用いて、変換計算またはグラフィック比較が実行される。
ある実施形態においては例えば、ブロック14で用いられるプロセスパラメータは、ブロック14で決定された形状パラメータの値をブロック12で決定された関数の方程式表現に代入することによって決定されえる。例えば、測定されたグレーティング構造の線幅および高さの決定された値は、関数Ff(CD,Ht)に代入され、グレーティング構造を作るために用いられる実際のフォーカス値を表す「測定された」フォーカス値を生成する。代替でまたは追加で、測定されたグレーティング構造の線幅および高さの決定された値は、関数Ef(CD,Ht)に代入され、グレーティング構造を作るために用いられる実際の露光値を表す「測定された」露光値を生成する。他の実施形態において、ブロック14で用いられるプロセスパラメータは、関数を表すグラフプロットを参照して決定されえる。例えば重ね合わされたBossungプロットは、ブロック14で決定される形状パラメータ(単数または複数)値に対応する輪郭線の交点におけるプロセスパラメータの値を示しえる。すなわち決定された値におけるCDおよびHt間の交差点は、フォーカスおよび/または露光の値を示しえる。すなわち曲線はある高さおよびあるCDにおいて交差し、よってフォーカスおよび露光についての一つの解を与える。追加でまたは代替で、測定されたフォーカスおよび露光は、異なる輪郭(例えばCDおよびHt輪郭)の隣接する交差点間を内挿することによって到達しえる。
ここで記載された方法(散乱測定を用いることについて)は、直接にスペクトルを比較しない(例えばスペクトルではなく形状情報を比較する)が、これは限定ではなく、スペクトルが比較されてもよい。しかし形状情報を用いることが一般に好ましいが、これはスペクトルを用いることよりもいくつかの利点があるからである。例えば形状情報を作るために散乱測定スペクトルが分析されるとき、他のプロセスのバラツキ(下層レイヤの厚さの変化など)がリソグラフィプロセス情報から分離されることである。そのようなプロセスのバラツキは、製造ウェーハ中ではよくあることである。対照的に、スペクトルを直接に用いることは、材料の厚さおよび特性のバラツキが少ししか存在せず、スペクトルのバラツキに寄与する対応するバラツキが少ししか存在しない、よく制御されたテストウェーハではうまく働く。
ブロック16の後、ポスト推定ステップが実行されえる。例えばブロック16で推定された、つまり予測されたプロセスパラメータ値は、所望の制限内に処理を維持するために、後続の処理を制御するために用いられえる。ある実施形態において、ブロック16で決定されたプロセスパラメータの値は、ブロック12で見いだされた最適な値と比較され、プロセスパラメータ補正を生成する。補正は、リソグラフィプロセスを制御するのを助けるよう用いられえる(プロセスパラメータを調整することによって)。これらの補正は、ダイ毎のモード(a die to die mode)、ウェーハ毎のモード(a wafer to wafer mode)、他のフィードバック制御などで生成されえる。
本発明の実施形態によれば、上述の方法は、フォトリソグラフィシステム(例えばステッパまたはスキャナ)のフォーカスおよび露光設定を決定するのに用いられる。この実施形態の全体的な概念は、(1)1つ以上の形状パラメータ(例えば線幅、側壁角、高さ)のフォーカスー露光従属性を決定すること、(2)テストまたは製品ウェーハ上に印刷された構造についての1つ以上のこれらの形状パラメータの数値を決定すること、および(3)形状パラメータの決定された数値を以前に決定されたフォーカスー露光従属性と比較することによってウェーハ上に印刷される構造をパターニングするのに用いられるフォーカスおよび/または露光条件を決定することである。第1要素(1)について、形状パラメータのフォーカス露光従属性は、フォーカス露光マトリクスから、および/またはシミュレーションソフトウェア(カリフォルニア州サンノゼのKLAーTencorによって製造されるPROLITHのような)を用いてモデル化されたフォーカスー露光プロセスから得られる測定値(例えば散乱測定)によって経験的に決定されえる。第1および第2要素(1)(2)について、ウェーハ上に配置される構造についてのこれら1つ以上の形状パラメータの数値とともに従属性は、散乱測定技術を用いて決定されえる。
この方法は、標準フォーカスおよび露光設定で公称値で処理された製品ウェーハのフォーカスおよび露光をモニタするのに用いられえる。またこの方法は、標準フォーカスおよび露光設定において公称値で(nominally)処理される大多数のフィールド(majority of the fields)で処理される製品ウェーハのフォーカスおよび露光を所定のフォーカスオフセットにおいて処理される少数のフォーカスインジケータフィールド(focus indicator fields)でモニタするのにも用いられえる。
本発明の他の実施形態によれば、上述の方法は、複数の形状パラメータを用いて同時に複数のプロセスパラメータの解を求めるように構成される。これは一般にブロック16において、ブロック12で決定された複数の従属性と、ブロック14で決定された複数の形状パラメータとを用いて達成される。理解されるように、ブロック14の複数の形状パラメータを決定することは、1つより多い入力を与え、1つより多いプロセスパラメータについての解を許しえる。すなわち1つより多いプロセス変数について解くためには、一般に、1つより多いデータ入力を持つことが必要である。形状パラメータの数は一般に、プロセスパラメータの数と等しいかそれより大きい。場合によっては方法は、第1および第2形状パラメータを用いて同時に第1および第2プロセスパラメータについて解く(例えば2つの既知の入力を用いて2つの未知の変数について解く)ように構成される。これは一般に、第1および第2プロセスパラメータについて特異な解を与える。他の場合には、方法は、2つより多い形状パラメータ、例えば第1、第2および第3形状パラメータを用いて同時に第1および第2プロセスパラメータについて解くように構成される。2つより多い形状パラメータの場合は、最適な解が計算されえる。3つの方程式および2つの未知数を用いるとき、解が完全である可能性は低い。最小二乗最小化は、最適解を計算するのに用いられえる一つの可能な誤差最小化方法である。最適解を計算するために、異なる形状パラメータに重み付け係数が割り当てられえる。重み付け係数は、プロセスパラメータの形状パラメータに対する感度、形状パラメータの不確実性などを含みえる。
複数の形状パラメータを用いる同時解法は一般に、与えられた形状パラメータ値について複数のプロセスパラメータの解が許されるという、プロセスパラメータの形状パラメータに対する従属性に関連付けられる問題を克服する。例えば線幅の場合、露光量が正確に既知であっても、フォーカス露光従属性は、フォーカスについて非線形であり、フォーカスについて複数の解を許す。同時解法はまた、1つのパラメータだけからの情報でフォーカスおよび/または露光についての解を求めるときに遭遇する複数の解の間の縮退を除く(異なる形状パラメータはフォーカスおよび露光に対して異なる従属性を持ちえる)。多くのフォーカス露光マトリクスから決定される較正曲線を用いて、測定値は、測定誤差、ステッパ誤差などを平均化する。
この実施形態のある具体的な実現例において、この方法は、複数の形状パラメータの複数のフォーカスー露光従属性を用いて、フォーカスおよび露光について同時に解を求めるように構成される。基本概念は、2つの未知数FocusおよびExposureについて解を求めるために、2つ以上の方程式と2つ以上の情報とが必要になる。単一の測定サイトについて、異なる情報は、異なる、CD、HTまたはSWAのような実質的に直交する形状パラメータでありえる。例えば、同時に線幅および側壁角について解を求めたり、同時に線幅、側壁角および高さについて解を求めたりすることが挙げられる。ある実施形態において、特異な解は、Bossungプロットを用いて視覚化される。例えば特異な解は、図10Aおよび10Bに示されるようにフォーカスおよび露光のある一点だけにおける線幅一定の曲線および高さ一定の曲線の交差点によって示されえる。他の実施形態において、特異解は、方程式によって特徴付けられる。上述の方法をモデル化する方程式の例がここで説明される。
Figure 2005513757
であり、ここでSP1(PP1,PP2)は、較正モードで決定される第1および第2プロセスパラメータPP1およびPP2の関数としての第1形状パラメータSP1であり、SP1 measuredは、テストモードで測定される第1形状パラメータであり、SP2(PP1,PP2)は、第1および第2プロセスパラメータPP1およびPP2の関数としての第2形状パラメータであり、SP2 measuredは、テストモードで測定される第2形状パラメータSP2である。
この方程式を用いて、最小誤差(例えばゼロに充分に近い)が作られるまで、第1および第2プロセスパラメータのさまざまな値が方程式群に与えられる。最小誤差を作る値は、値PP1 measuredおよびPP2 measuredに対応し、このときPP1 measuredは、印刷されたパターンを作った第1プロセスパラメータの値に等しく、PP2 measuredは、印刷されたパターンを作った第2プロセスパラメータの値に等しい。例として、形状パラメータは、線幅(CD)、線高、側壁角などに対応し、プロセスパラメータは、フォーカス、露光などに対応する。
さらに行列の逆転(matrix inversion)計算が較正モードで得られた関数を用いて実行されえる。行列逆転計算は一般に、異なる関数を作るために、較正モードで得られた関数を逆転する。例えば、プロセスパラメータの関数としての形状パラメータは、形状パラメータの関数としてのプロセスパラメータを作るために逆転されえる。行列逆転の簡単化された例は以下に示される。
Figure 2005513757
ここでSP1は、第1形状パラメータ、SP2は、第2形状パラメータ、SP3は、第3形状パラメータ、PP1は、第1プロセスパラメータ、PP2は、第2プロセスパラメータである。
この逆転された方程式を用いて、テストモードで得られた印刷されたパターンの測定された形状パラメータSP1 measured、SP2 measured、SP3 measuredは、逆関数に与えられて、PP1 measuredおよびPP2 measuredを作り、ここでPP1 measuredは、印刷されたパターンを作った第1プロセスパラメータの値に等しく、PP2 measuredは、印刷されたパターンを作った第2プロセスパラメータの値に等しい。例として、形状パラメータは、線幅(CD)、線高、側壁角、ピッチなどに対応し、プロセスパラメータは、フォーカス、露光などに対応する。
PP1 measuredおよびPP2 measuredを決定した後、PP1 measuredおよびPP2 measuredは、PP1 optimalおよびPP2 optimalと比較されることによって、形状パラメータを所望の仕様内に維持するためにプロセスパラメータを調整する補正を生成する。最適値は典型的には、ブロック12で決定される。例として、簡単化された比較方程式が以下に示される。
Figure 2005513757
代替の実施形態においては、形状パラメータの測定された値は、形状パラメータの最適値と比較されえる。これら2つの値の間の差は、上述の逆転方程式とともに用いられて、それぞれのプロセスパラメータについての補正を生成する。
Figure 2005513757
図2は、本発明のある実施形態によって最適プロセス条件100を決定する方法である。この方法は大きくは、ブロック102において始まり、ここでフォーカス露光マトリクスウェーハ(またはウェーハ群)上の散乱測定サイトが散乱測定システムで測定される。散乱測定サイトは、典型的には、フォーカス露光マトリクスウェーハ上のフォトレジストのレイヤ内にリソグラフィシステムを介して印刷される。散乱測定サイトは、任意の周期的構造でありえ、例えば、XまたはYに配置された1次元周期的構造(ラインスペースグレーティング)、またはXおよびYに配置された2次元周期的構造(グリッドスペースグレーティング)でありえる。散乱測定サイトは、デバイス構造の周囲に配置された専用のターゲットでありえ、あるいはデバイス構造(例えば周期的な部分)の一部でありえる。理解されるように、デバイス構造の一部を用いることはより難しいが、デバイス構造の一部であるためにより正確である傾向がある。いずれにしても散乱測定サイトは、製品マスクまたはテストマスクを用いて形成されえる。
散乱測定サイトは、一般にはフォーカス露光マトリクスウェーハにわたって位置する。実際、一般にはフィールド(field)当たり1つ以上の散乱測定サイトが存在する。それぞれのウェーハ内のフィールドの数は、大きく変わりえる。しかし典型的には2つ以上のフィールドがウェーハあたり存在する。それぞれのフィールドは典型的には、フォーカスおよび露光の異なる組み合わせ(またはフォーカスまたは露光のいずか1つだけでありえる)を用いて形成される。例えば、第1フィールドは、第1の組み合わせを用いて作りえ、第2フィールドは、第1の組み合わせとは異なる第2の組み合わせを用いて作りえる。複数の組み合わせは、変化するフォーカスおよび変化する露光、変化するフォーカス・一定露光、一定フォーカス・変化する露光などを用いて作られえる。たいていの場合、散乱測定サイトは、異なる組み合わせが適切に特徴付けられえるように同一のパターンを持つ。しかし異なるフォーカス露光マトリクスは、異なるパターンを持ちえる。例えば、第1テストマトリクスは、第1グレーティングタイプを用いて実行されえ、第2テストマトリクスは、第1グレーティングタイプとは異なる第2グレーティングタイプを用いて実行されえる。
散乱測定システムは、それぞれの散乱測定サイトについての測定されたスペクトルを形成するように構成される。測定されたスペクトルは一般に、それぞれのサイトに関連付けられた強度、偏光、位相および波長情報を含む。理解されるように、測定されたスペクトルは典型的には、それぞれのサイトにおいて用いられる変化するフォーカスおよび露光条件にしたがって変化する。すなわち異なるフォーカスおよび露光条件は、異なるサイトプロファイルを形成し、異なるサイトプロファイルは、散乱測定の光を異なる状態で散乱、反射および回折する。散乱測定システムは幅広く変化されえる。例えば、反射光測定、分光偏光解析、多波長反射光測定、または角度分解散乱測定などが用いられえる。さらに散乱測定システムは、プロセスツールから独立して機能するツールでありえ、あるいはプロセスツールとリンクされえる(自動ウェーハハンドリングのためのメカニズムの一部とともに内部または外部で)。すなわちツールは、プロセスツールとオフライン、インラインまたは部分的にインラインでありえる。部分的とは、ツールの一部がインラインで、他の部分がオフラインであることを意味する。
ブロック102の後で、プロセスフローはブロック104に進み、ここで散乱測定データ(例えば測定スペクトル)は、形状パラメータ情報に解釈される。これは逐次回帰手法を用いておよび/または前述のような、すなわち測定されたスペクトルを、プロファイルをスペクトルとリンクするライブラリと比較するライブラリマッチング手法で達成されえる。一般に逐次回帰と呼ばれる手法においては、1つ以上のシミュレートされたスペクトルが測定されたスペクトルと比較され、誤差信号の差を作り、それから他のシミュレートされたスペクトルが計算され、測定されたスペクトルと比較される。このプロセスは、誤差が特定の値まで減少されるまで(回帰されるまで)繰り返される(反復される)。逐次回帰のよく用いられる方法の一つは、非線形回帰である。理解されるように、当業者に知られる異なる逐次回帰アルゴリズムが、散乱測定ターゲットのモデルプロファイルに基づいてシミュレートされたスペクトルとの比較を通して測定された散乱測定スペクトルを解釈する問題に適用されえる。ブロック102は、散乱測定ツール中に存在する、またはその中に存在しないコンピュータシステムによって実行されえる。コンピュータシステムによって実行される分析は、リアルタイムで(0から10秒の測定内で)、すなわちそれぞれのサイトがテストされるときに結果を作るように構成されえ、あるいはそれはディレイがあってもよい。
ブロック104の後にプロセスフローはブロック106に続き、ここで形状パラメータのフォーカス露光従属性が決定される。これは大きくは、測定サイトを形成するのに用いられた異なるフォーカスー露光の組み合わせを、測定されたスペクトルの適切なプロファイルと対等検出する(matching)ことによって達成される。適切とは、プロファイルおよびフォーカスー露光組み合わせが同じ測定サイトから得られることをいう。理解されるように、プロファイルは、複数の異なる形状パラメータを含み、よって異なるフォーカス露光組み合わせも対応するプロファイルの異なる形状パラメータと対等検出される。対等検出されたデータ(例えば複数のデータ点)は、形状パラメータに対するフォーカス露光従属性を形成するのに用いられえる。形状パラメータに対するフォーカス露光従属性は、グラフプロットまたは方程式の形をとりえる。また形状パラメータに対するフォーカス露光従属性は、人工知能、ニューラルネットワークなどによって生成されたもののような既に学習された関係の形をとりえる。
例として、グラフプロットは、露光量のさまざまなレベルについての個々の形状パラメータとフォーカス位置とをプロットするBossungプロットでありえ、すなわち露光のさまざまなレベルが、グラフのY軸を表す形状パラメータとX軸を表すフォーカス位置とで輪郭線としてプロットされえる。あるいはBossungプロットは、それが個々の形状パラメータのさまざまな値について、露光とフォーカスとをプロットするように考案されえ、すなわち形状パラメータの値は、グラフのY軸を表す露光とX軸を表すフォーカス位置とで輪郭線としてプロットされえる。理解されるように、それぞれのプロットは、異なる方程式を表しえる。Bossungプロットは、プロセスウィンドウを形成するように重なり合える。重なり合ったBossungプロットは、同じグレーティングタイプから得られてもよく、または異なるグレーティングタイプから得られてもよい。
ブロック106の後にプロセスフローはブロック108へと進み、ここでリソグラフィシステムの最適なフォーカスおよび露光が決定される。これは大きくは、1つ以上の形状パラメータの所望の値を選択することによって達成される。すなわちウェーハ上に印刷されるべき従属性と対等検出することで、形状パラメータの所望の値についての最適なフォーカスおよび露光を見つける。最適フォーカス露光条件は、リソグラフィプロセスを制御するのに用いられえる。複数の形状パラメータは、特異な解を見つけるために、または形状パラメータを所望のプロセストレランス内に維持するプロセスウィンドウを形成するために同時に用いられえる。最適な解は、誤差最小化法でプロセスウィンドウ中に見いだしえる。一例として、複数の形状パラメータが同一のBossungプロット上にプロットされ、最適なフォーカスおよび露光、すなわち所望の形状パラメータ輪郭線の交差を見いだす。
図3は、本発明のある実施形態によって形状パラメータ120の従属性を決定する方法である。この方法は大きくはブロック122で始まり、ここでレジストプロセスモデルが得られる。レジストプロセスモデルは、測定されたレジストプロファイルと比較することによって実質的に正確であると決定されるシミュレートされたレジストプロファイルを計算するために、リソグラフィシミュレーションプログラムと用いられる。レジストプロセスモデルは、特定のプロセスについてのレジスト情報を相関付ける、つまり統合するように構成される。例えば、モデルは、レジスト準備、レジスト厚さ、イミュリネーション(immulination)に対するレジスト感度、およびレジスト温度プロセスなどに関する。
ブロック122に続いてプロセスフローはブロック124に進み、ここでリソグラフィシミュレーション方法は、形状パラメータのF/E従属性を決定するのに用いられる。これは大きくは、シミュレートされたレジストプロファイルを、散乱測定分析システムで用いられる形状パラメータによって記述される近似プロファイルに置き換えることによって達成される。
図4は、本発明の実施形態によるフォーカス露光モニタリング150のフローチャートである。この方法は、大きくはブロック152において始まり、ここでウェーハ上の散乱測定サイトが散乱測定システムで測定される。散乱測定サイトおよび散乱測定システムは大きくは、図2で記載された散乱測定サイトおよび散乱測定システムに対応する。違いは、測定サイトが、フォーカス露光マトリクスウェーハではなく、製品ウェーハ、またはテストウェーハ上にあることである。すなわち製品およびテストウェーハは、さまざまな組み合わせではなく、公称の(nominal)フォーカスおよび露光条件で処理されている。例えば図2のブロック108で見つかった最適なフォーカスおよび露光条件は、公称のフォーカスおよび露光条件として用いられえる。測定サイトの数も変化されえる。フィールド当たりのサイト数は、製品ウェーハ上では一般により少なく、これは製品ウェーハ上の実際の面積が非常に高価だからである。また製造中の時間的制約のために製品ウェーハ上では、フォーカス露光マトリクスウェーハ上よりもより少ない測定がなされる。ある実施形態においては、単一のサイトがフィールド当たりで測定される。他の実施形態においては、複数のサイトがフィールド当たりで測定される。理解されるように、散乱測定は、フォーカスおよび/または露光を製造運転中に制御する真のin−situポテンシャルを持ついくつかの測定法のうちの一つである。すなわち散乱測定は、ダイ毎(die to die)、ウェーハ毎(wafer to wafer)、運転毎(run to run)のモニタリング(など)に適している。
ブロック152の後にプロセスフローはブロック154に続き、ここでブロック152で得られた散乱測定データは、形状パラメータ情報に解釈される。これは図2のブロック104と同様にして達成されえる。理解されるように、散乱測定がある一つのサイトで実行されえるにしても、複数の形状パラメータが決定されえる。すなわち散乱測定は、単一の測定が複数のデータ入力を作ることを可能にする。例えば、2つ以上の形状パラメータが単一の測定サイトで決定されえる。
ブロック154の後にプロセスフローはブロック156に続き、ここでブロック154で決定された形状パラメータ情報は、測定されたウェーハを処理するのに用いられるフォーカス・露光条件を決定するために、形状パラメータのフォーカス露光従属性と対等検出される。形状情報は、単一の測定サイトから、または複数の測定サイト群から得られる。理解されるように、これらの変数の2つで2つの未知数、つまりフォーカスおよび露光について解くことができる。対等検出は、グラフプロットまたは方程式を用いて実行されえる。例えば、一定の形状パラメータについての露光対フォーカスを持つ逆転(inverted)Bossungプロットが用いられる。フォーカスおよび露光の両方について解くために、2つ以上のプロットが重ね合わせられえる。さらに、線幅および高さの関数としてのフォーカス、または高さおよび側壁角の関数としての露光のような逆方程式が用いられえる。
ブロック156の後にプロセスフローは、ブロック158に続き、ここでリソグラフィプロセスを最適化するのに必要とされるフォーカス露光補正が決定される。これは大きくは、前のブロックで得られたフォーカスおよび露光値を、公称値で設定される(nominally set)フォーカスおよび露光値と比較することによって達成される。この補正は、「測定された」値(ブロック154)と公称値で設定された値との差に対応する情報を含みえる。例えば、もし公称値で設定された露光量が22で、測定された露光量が27だとわかったなら、差の5がプロセスを補正するために、すなわち後続の運転中に補正形状パラメータを作るために用いられえる。
ブロック158の後にプロセスフローは、ブロック160に続き、ここで補正されたフォーカス・露光情報がリソグラフィシステムに入力される。補正されたフォーカス露光情報は、操作者によって手動で入力されるか、またはシステムによって自動で入力されえる。たいていの場合、補正は、作るべき実際の補正を分析し決定するプログラムまたはコンピュータに与えられる。例えば、決定は、補正が小さすぎるために補正を作らないことでありえる。さらに全体的な補正を変更しえる他のプロセスからの他の情報が存在しえる。
ある実施形態によれば、レジストロス(オリジナルレジスト厚さまたは大きなパターニングされないレジストエリア(>約20μm平方)とグレーティング高との差)もフォーカス露光分析中にパラメータとして用いられえる。レジスト現像プロセス後のレジストフィルム厚さの測定、およびグレーティングについての相対レジストロス直接計算は、レジスト高の解釈を困難にするレジストコーティングおよび現像プロセスのバラツキについて部分的に補償しえる。レジスト厚さ測定は、散乱測定グレーティング測定と同じ測定シーケンスでなされえる。
他の実施形態によれば、上述の方法のうちの任意の方法で見つかった複数の形状パラメータは、形状(ライン、コンタクト、正方形または長方形ラインセグメント)が異なるサイト、ピッチが異なるサイト、特徴幅またはサイズが異なるがピッチが実質的に同じであるサイト、マスク構成(バイナリマスクフィーチャ対フェーズシフトマスクフィーチャ)が異なるサイト、位置(マスク上で異なる位置に配置される)が異なるサイト、またはグレーティングの方向(X,Y,XおよびY)が異なるサイトを含む2つ以上の異なるタイプの散乱測定サイトからの形状パラメータでありえる。理解されるように、異なる形状およびピッチは、フォーカス誤差に対して異なる応答を示し、したがって異なる特徴を持つ別個の散乱測定サイトを測定するのが有利でありえる。2つの異なるライングレーティングターゲットについて測定された線幅(微小寸法つまりMCD)を用いてフォーカスおよび露光について解く例は、図11に示される。あるライングレーティングターゲットからのMCDデータおよび異なるピッチを持つライングレーティングターゲットについて測定されたレジストロスを用いてフォーカスおよび露光について解く例は、図12に示される。
他の実施形態によれば、欠陥またはステッパレンズシステムの光学収差を決定するためにステッパ露光フィールド中の複数の測定サイトからの形状情報も分析されえる。この情報は、ステッパレンズシステムを調整または修正したり、光学収差の悪影響を最小化するために最適なステッパ動作パラメータを選択したり、またはステッパレンズシステムの安定性をモニタしたりするために用いられえる。
図5は、本発明のある実施形態によるラインスペースグレーティング200の簡略図である。ラインスペースグレーティングは、一般に、後続のリソグラフィパターニングのフォーカスおよび/または露光制御を改善するため、およびフォトリソグラフィパターンの質が特定された要件に合うかどうかを決定するために設けられる。ラインスペースグレーティングは、ここに説明される任意の方法において用いられえる。例えばラインスペースグレーティングは、フォーカス露光テストマトリクスウェーハ(図1のブロック12)、テストウェーハ、または製品ウェーハ(図1のブロック14)の上に印刷されえる。テストウェーハとともにフォーカス露光マトリクスウェーハは、製品を作るためよりもリソグラフィ装置をテストするために一般に用いられる。任意の数のラインスペースグレーティングがウェーハ上に配置されえる。広く言えば、フィールド当たり約1から約10のグレーティングが製品ウェーハ上に用いられえ、フィールド当たり1000までのグレーティングがフォーカス露光マトリクスウェーハおよびテストウェーハ上に用いられえる。ラインスペースグレーティング(群)は、適切なフォトリソグラフィ技術を用いてパターニングされえる。たいていの場合、ラインスペースグレーティングは、フォトレジストのレイヤ内にステッパまたはスキャナリソグラフィシステムを用いて印刷される。理解されるように、これらのようなラインスペースグレーティングは、散乱測定技術を用いるときには特に有用である。
示されるようにラインスペースグレーティング200は、複数の間隔をあけられた平行なライン202によって形成される。それぞれの平行ラインは、いくつかの形状パラメータによって定義される。形状パラメータは、例えば、線幅、高さ、および側壁角のようなラインの断面形状に関連付けられ、またはそれらは、例えばピッチのようなライン間の関係に関連付けられる。高さは、ラインのその底からその上部までの長さを記述するのに用いられる語である。線幅(CD)は、ラインの幅を記述するのに用いられる語である。線幅は、ラインの高さに沿ってどこで測られてもよく、例えば、底、中間部、または上部、またはそれらの間の任意の場所で測られえる(幅は一般にウェーハに平行な次元であり、ラインとは垂直であるーーグレーティングピッチまたは間隔を規定したのと同じ方向である)。別個の測定された形状パラメータとして、2つ以上の異なる高さにおいて測定された線幅を用いてもよい。側壁角は、ラインの側壁およびラインのベースの間の角を記述するのに用いられる語である。ピッチは一方、ライン間の距離を記述するのに用いられる語である。ピッチは、ラインの中心からまたはエッジから測定されえる。これら形状パラメータしか示されていないが、これらの形状パラメータは限定ではないことに注意されたい。理解されるように、図5に示されるプロファイルは、台形のモデルに基づいている。実際にはプロファイルは台形ではないかもしれず、事実、それから大きく変化しえる。例えば、プロファイルは、台形とはまったく違う形状でありえ、または台形の変形したものでありえる(プロファイルは上部の角や底部の角において丸みがつけられたり、へこんだり曲がったりした側壁などを持ちえる)。これらのパラメータ(例えば、丸みの付けられた角のカーブの半径)も形状パラメータとして用いられえる。形状はまた、KLA−TencorのPROLITHや他のレジストプロファイルをシミュレーションできるソフトウェアのようなリソグラフィプロセスシミュレーションソフトウェアを用いて計算された形状で記述されえる。
ラインスペースグレーティングは、XおよびYの両次元において間隔と形状パラメータとを持つグリッドスペースグレーティングを形成するように変更できる(XY平面はウェーハまたは基板表面に平行な平面として定義される)。例として、図6は、本発明のある実施形態によるグリッドスペースグレーティング210の簡略化された図である。示されるようにグリッドスペースグレーティングは、複数の間隔があけられた要素212を含む。これらの要素のそれぞれは、いくつかの形状パラメータによって定義される。グリッドスペースグレーティングの形状パラメータは、高さ、CD(線幅に類似する)、側壁角、Yピッチ、Xピッチ、およびXY断面領域に関連付けられえる。これらの形状パラメータしか示されていないが、これらの形状パラメータは限定ではないことに注意されたい。例えば、円柱状または円錐台状プロファイルが図5において示されるが、長方形、正方形、三角形、楕円、六角形、円錐台、十字、「L」字型、丸い長方形など(任意の恣意的な形状)の他のプロファイルも用いられえる。さらに対称的なパターンが示される(ピッチはXおよびY方向に等しい)が、非対称なパターンが用いられえることに注意されたい。例えばピッチは、
XおよびY方向で等しくなくてもよい(例えばXにおいては長く、Yにおいては短いなど)。さらにパターンは、連続した直線状カラムおよびロウで示されるが、これは限定ではなく、斜交ロウおよびカラム(またはその任意の組み合わせ)も用いられえることに注意されたい。例えばパターンは、六角形のアレイの形をとりえる。散乱測定で測定されえるパターンの他の例は、当業者に知られている分割されたライン(大ざっぱには長方形であるラインセグメントの長方形アレイ)またはオフセットまたは千鳥状の「レンガ壁」パターンを含む。
図7は、本発明のある実施形態によるBossungプロット220である。このBossungプロットは、150nm線幅および750nmピッチで設計されたラインスペースグレーティングの50%の高さにおける線幅のフォーカス露光従属性の曲線を示す。それぞれの曲線は、一定の露光についての線幅のフォーカス従属性を表す。異なる曲線は、22から32露光単位の範囲の0.5刻みの露光である。例として、Bossungプロットは、散乱測定技術を用いるフォーカス露光テストマトリクスによってデータから生成されえる。
図8は、本発明の他の実施形態によるBossungプロット230である。このBossungプロットは、150nm線幅および750nmピッチで設計されたラインスペースグレーティングの高さのフォーカス露光従属性の曲線を示す。それぞれの曲線は、一定の露光についての線幅のフォーカス従属性を表す。異なる曲線は、22から32露光単位の範囲の0.5刻みの露光である。例として、Bossungプロットは、散乱測定技術を用いるフォーカス露光テストマトリクスによってデータから生成されえる。図6の線幅データ点および図7の高さデータ点は、同一または異なる散乱測定(群)(例えば、同一の測定サイトまたは異なる測定サイト)から決定されえる。
図9aおよび9bは、本発明の他の実施形態によるBossungプロット240および250である。簡潔さのために、図8bは、図8aのフォーカス露光範囲のサブセットを示す。これらのBossungプロットは、150nm線幅および750nmピッチで設計されたラインスペースグレーティングの側壁角のフォーカス露光従属性の曲線を示す。それぞれの曲線は、一定の露光についての線幅のフォーカス従属性を表す。異なる曲線は、22から32露光単位の範囲の0.5刻みの露光である。例として、Bossungプロットは、散乱測定技術を用いるフォーカス露光テストマトリクスによってデータから生成されえる。図6の線幅データ点、図7の高さデータ点および図8の側壁角データ点は、同一または異なる散乱測定(群)(例えば、同一の測定サイトまたは異なる測定サイト)から決定されえる。
図10aおよび10bは、それぞれ、本発明の他の実施形態による重ね合わされたBossungプロット260および270である。簡潔さのために、図10bは、図10aのフォーカス露光範囲のサブセットを示す。これらの重ね合わされたBossungプロットは反転され、第1Bossungプロット262および第2Bossungプロット264を含む。例として、第1Bossungプロットは、図7に示されるBossungプロットの反転されたものであり、第2Bossungプロットは、図8に示されるBossungプロットの反転されたものでありえる。重ね合わされたBossungプロットは、150nm線幅および750nmピッチで設計されたラインスペースグレーティングの一定の線高265および50%の線高における線幅263の輪郭を表す。それぞれの曲線は、線幅または高さのいずれかを表す。図9aにおいては、線幅の異なる曲線は、それぞれ線幅120nm、123nm、および126nmであり、高さの異なる曲線は、それぞれ高さ284nm、290nm、および296nmである。両方の図に示されるように、線高および線幅の特定の輪郭の対は、一つのフォーカス・露光の組み合わせにおいてだけ交差し、フォーカスおよび露光についてのユニークな同時の解を示す。例えば図9aを参照すれば、もし線幅が123nmであり、高さが284nmであると決定されるなら(例えば図1のブロック14のように)、露光は26単位にほぼ等しく、フォーカスは0.2μmにほぼ等しい。
図11は、本発明のある実施形態による重ね合わされたBossungプロット280の例を示す。重ね合わされたBossungプロットは、2つの異なるライングレーティングタイプ(例えば、2つの異なる散乱測定サイト)の上の中間CD測定から決定されるフォーカスおよび露光についてのユニークな解を示すように構成される。この例では、異なるグレーティングは、約1:5のライン対間隔比(ISO_MCDと参照符号が付けられる)および約1:1.6のライン対間隔比(dns_MCDと参照符号が付けられる)の異なるピッチを持つ。重ね合わされた領域は、異なるグレーティングタイプについて独立して測定された線幅(微小寸法、MCD)を作るために必要とされるフォーカスおよび露光についての解を含む。
図12は、本発明のある実施形態による重ね合わされたBossungプロット290の例を示す。重ね合わされたBossungプロットは、第1ライングレーティングタイプ上の中間CDと、異なるピッチを持つ異なるライングレーティング上の側壁角(SWA)およびレジストロス(RL)との測定から決定されるフォーカスおよび露光についてのユニークな解を示すように構成される。この例では、異なるグレーティングは、約1:5のライン対間隔比(ISO_MCDと参照符号が付けられる)および約1:1.6のライン対間隔比(dns_SWA、dns_RLと参照符号が付けられる)の異なるピッチを持つ。解は、「+」符号によって示される交差点または閉じた領域として視覚的に表される。この「+」符号は、異なるグレーティングタイプについて独立して測定される形状パラメータ(微小寸法、MCD、側壁角、レジストロス)を作るために必要なフォーカスおよび露光についての解を概略的に示す。
図13は、本発明のある実施形態によるフォーカスおよび露光モニタリング方法300の概略図である。方法300は大きくステップ302で始まり、ここで第1ウェーハがさまざまなレベルのフォーカスおよび露光で処理される。処理は一般に、複数の散乱測定サイトをフォトレジストのレイヤ中にリソグラフィシステムで印刷することを含む(例えば、フォーカス露光テストマトリクスウェーハ上に)。ステップ302に続いてプロセスフローはステップ304に進み、ここで散乱測定が散乱測定サイト(例えば、ラインスペースまたはグリッドスペースグレーティングのような周期的構造)の上で行われる。これは一般に、分光偏光解析、分光反射光解析に基づくもののような散乱測定ツールで達成される。散乱測定の測定値は、一般に、測定されたスペクトルの形をとる。ステップ304に続いてプロセスフローはステップ306に進み、ここで測定されたスペクトルは、形状パラメータに変換される。例えば第1および第2形状パラメータが、与えられた散乱測定サイトプロファイル(例えば台形)について見いだされえる。ステップ306に続いてプロセスフローはステップ308に進み、ここで形状パラメータのフォーカスおよび露光従属性が形成される。例えば、フォーカスおよび露光の関数としての第2形状パラメータとともにフォーカスおよび露光の関数としての第1形状パラメータのような従属性が形成される。この方法は、別個のプロセスフロー310にさらに続き、このフローは大きくはステップ302〜308の後に起こる。この別個のプロセスフローは、製造運転中に起こりえる。
別個のプロセスフロー310は大きくはステップ312で始まり、ここで第2ウェーハが公称値のフォーカスおよび露光レベルで処理される。公称値のフォーカスおよび露光値は一般に最良のフォーカスおよび露光であると信じられているものに対応する。処理は一般に、複数の散乱測定サイトをフォトレジストのレイヤ中にリソグラフィシステムで印刷することを含む(例えば、製品ウェーハ上に)。リソグラフィシステムは、ステップ302で用いられたものと同じでありえる。ステップ312に続いてプロセスフローはステップ314に進み、ここで散乱測定が散乱測定サイト(例えば、ラインスペースまたはグリッドスペースグレーティングのような周期的構造)の上で行われる。これは一般に、分光偏光解析に基づくもののような散乱測定ツールで達成される。散乱測定ツールは、ステップ304で用いられた散乱測定ツールと同じものでありえる。散乱測定の測定値は、一般に、測定されたスペクトルの形をとる。ステップ314に続いてプロセスフローはステップ316に進み、ここで測定されたスペクトルは、形状パラメータに変換される。例えば第1および第2形状パラメータが、与えられた散乱測定サイトプロファイル(例えば台形)について見いだされえ、あるいはそれらは複数の散乱測定サイトプロファイルについて見いだされえる。
ステップ316に続いてプロセスフローはステップ318に進み、ここでステップ316で見いだされた形状パラメータは、ステップ308で見いだされた従属性と比較される。これは一般には、フォーカスおよび露光についての測定された値を生む。公称値が設定されたが、測定された値は一般に、リソグラフィシステムのフォーカスおよび露光についての実際の値に対応する。理解されるように、フォーカスおよび露光設定は、製造運転の過程にわたって、運転毎に、またはリソグラフィツールの経年変化によってふらついたり変動したりする。ステップ318に続いてプロセスフローはステップ320に進み、ここでステップ318で見いだされた測定されたフォーカスおよび露光値は、ステップ312で用いられた公称値のフォーカスおよび露光値と比較される。これは典型的には、フォーカスおよび露光の両方についての補正係数を生む。ステップ320に続いてプロセスフローはステップ322に進み、ここで公称値のフォーカスおよび露光値は、ステップ320で決定された補正係数を用いて補正される。第2プロセスフロー310は、その上に印刷された集積回路のプロファイルが特定の要件を満たすことを確実にするために、製造運転にわたって連続的または段階的に実行されえる。第1プロセスフロー、つまりステップ302〜308は、従属性が正確であることを確実にするために必要に応じて段階的に実行されえる。
本発明の効果は数多くある。異なる実施形態または実現例は、以下の効果のうちの一つ以上を持ちえる。本発明の一つの効果は、フォーカスおよび/または露光をユニークに決定することを提供しえることである。本発明の他の効果は、フォーカスおよび露光を同時に満たす解を得られることである。本発明の他の効果は、散乱測定から導かれた形状情報を用いて、最良のフォーカスおよび/または露光を決定し、公称値で処理されるウェーハに対してステッパまたはスキャナフォーカスおよび/または露光を決定しえることである。本発明の他の効果は、散乱測定技術が、特徴サイズよりも長い波長を使用しえることである(特徴サイズが250nmよりも小さいとき、特徴サイズよりも小さい波長は得るのが難しいことが知られている)。本発明の他の効果は、散乱測定形状情報からフォーカスおよび露光をユニークに決定できることである。本発明の他の効果は、入手可能な形状情報をより有効に利用して、より良くフォーカスおよび/または露光を決定できることである。本発明の他の効果は、ラインおよびスペースよりもより複雑なグレーティングターゲットを利用できることである。本発明の他の効果は、CD−SEMのように画像スレッショルド設定によって影響されないことである。本発明の他の効果は、ラインエンド短縮(line end shortening)の光学的画像化測定よりもより正確であり、基礎を成す膜厚の変化を補償できることである。
さらに本発明とは対照的に、CD−SEMおよびラインエンド短縮法は、散乱測定では実行できず、またXY平面の外の良質な形状パラメータを得ることができない。例えば、それらは、グレーティングターゲット要素上のウェーハ表面の放線方向であるZ方向に沿った形状情報を得られない。フォーカス露光モニタリングのためのラインエンド短縮法は、線幅または他の微小寸法情報を同時に提供しえず、よってこれらを決定するためには他のセットの測定値を必要とする。
本発明は、いくつかの好ましい実施形態について説明されてきたが、本発明の範囲に入る改変、組み合わせ、および等価物が存在する。例えば、プロファイル高の50%における幅であるMidCDつまり中間CDが上で言及されたが、形状パラメータとしては任意の高さにおける幅が用いられえ、2つ以上の高さにおける幅が2つの異なる形状パラメータについて用いられえる(同様のことが他の形状パラメータいくつかについても言える)。さらに、ここではウェーハという語が全体を通して用いられたが(例えば半導体)、本発明の方法が他の種類の製造に用いられるとき、ウェーハという語は、ワークピース、基板、サンプルのようなもの(他のタイプの製造に関連付けられる)にも適用できることに注意されたい。さらに形状パラメータはここで述べられたものに限定されず、それらから大きく変更されえることが理解されよう。例えば、断面領域、体積のような形状パラメータが用いられえる。本発明の方法および装置を実現する多くの代替の方法が存在することに注意されたい。例えば、本発明は従来の照射技術を用いるフォトリソグラフィについて説明されてきたが、例えば、UVリソグラフィ(紫外光を用いる)、X線リソグラフィ(X線を用いる)、電子ビームリソグラフィ(電子ビームを用いる)、およびイオンビーム(イオンビームを用いる)など、他のリソグラフィ技術も用いられえることに注意されたい。
さらに、欠陥またはステッパレンズシステムの光学収差を決定するために、ステッパまたはスキャナ露光フィールド内の複数の測定サイト(通常は同一の)からの形状情報(例えば散乱測定を介して得られる)も分析されえる。この情報は、最適なステッパ動作パラメータを選択することによって、光学収差の悪影響を最小限にするために、またはステッパレンズシステムの安定性をモニタするために、ステッパレンズシステムを調整または修理するのに用いられえる。ある方法は、それぞれの測定位置についての形状情報を、その測定位置における実効フォーカス誤差値(焦点面偏差)に変換する。他の方法は、フィールド内の複数のサイトにおいてフォーカス露光マトリクスウェーハを測定することによって、フィールド内のそれぞれの測定位置についての最良なフォーカスを決定する。それからこれらの焦点面偏差は、球面収差、コマ収差、非点収差、像面湾曲、および歪曲と一般に名付けられた光学収差を決定するために分析される。光学収差のもっともふつうの名前は、ザイデル収差およびゼルニケ多項式である。
散乱測定による測定は、異なる収差または異なるゼルニケ項の寄与を分離するために、測定ターゲット、または異なるターゲットの向き(垂直対水平またはターゲットの対称軸の任意の角)、またはさまざまな開口数、可干渉性、照射条件などのステッパ光学設定で生成された測定領域上で実行されえる。ピッチ、向き、要素の形状またはサイズなどが異なる複数のターゲットタイプからの散乱測定形状情報は、複合されて光学収差を決定しえる。
コマ収差を含むいくつかの収差はまた、レジストプロファイル中に非対称性を作りえ、その結果、ウェーハ表面の法線方向ではない「中心線」を持つ「傾斜付き台形」としてよりよく表現されるプロファイルを生むことがある。この中心線の角は、システムの収差を決定するのに用いられえる別の形状パラメータである。平均側壁角またはラインの左および右側における側壁角間の差もまた、収差を決定するのに用いられえる。
散乱測定マスクのフィーチャはまた、特定の収差についてより感度が高くなるように設計されえる。2本のバー状ターゲットで印刷された左および右ラインのレジスト線幅(または上部および下部ライン)は、コマ収差を評価するためにCD−SEMでよく測定される(参照:M. Moersら、SPIE Optical Microlithography XIV, Vol 4346 p. 1379, (2001))。散乱測定の測定ターゲットは、2本のバー状ターゲット(左ラインをAとし、右ラインをBとし、単位セルのラインAおよびB間の間隔Sとする)のピッチPで分布された繰り返し単位で構築されえる。ピッチPは、散乱測定の測定システムにとって実用的な程度に大きくなければならない。散乱測定は、ラインAおよびBについての形状パラメータを決定するために散乱測定2バーターゲット上で実行されえる。収差の効果の測定の一つは、ラインAおよびBの幅の差、W(A)−W(B)、または正規化された差((W(A)−W(B))/((W(A)+W(B))でありえる。収差の効果の他の測定は、ラインAおよびBの高さの差、H(A)−H(B)、または((H(A)−H(B))/((H(A)+H(B))でありえる。ステッパまたはスキャナフィールド内の複数の測定位置についての散乱測定から決定された形状情報は、それから評価されることによって収差を決定する。測定された形状パラメータを、シミュレーション中に収差の効果を含むリソグラフィシミュレーションソフトウェアで計算されたレジストプロファイルと比較することは有用である。
さらに、散乱測定の測定サイトは、大きく変更されえる。例えば、図14は、リソグラフィシステムの光学収差を決定するのに用いられえる散乱測定ターゲット400の簡略化された上面図であり、すなわちこの収差ターゲットはある種の収差に感度が高い。示されるように収差ターゲット400は、ピッチ404の間隔で繰り返す複数のユニット402を含む。ユニット402は、間隔Sで離された2つのラインつまりバー406、408で形成される。図15は、プロセスパラメータまたはリソグラフィシステムの光学収差を決定するのに用いられえる散乱測定ターゲット410の簡略化された上面図である。示されるように散乱測定ターゲット410は、長方形ラインセグメント412のアレイを含む。この種のパターンは、チェッカーボードパターンと呼ばれることもある。xおよびy方向のライン長、線幅およびそれらの間隔は、大きく変更されえる。示される実施形態においては、線幅はdに等しく、ライン長は、2dに等しく、間隔はdに等しい。場合によっては、寸法dは、特徴サイズのデザインルールに等しい。
図16は、プロセスパラメータまたはリソグラフィシステムの光学収差を決定するのに用いられえる散乱測定ターゲット420の簡略化された上面図である。示されるように、散乱測定ターゲット420は、長方形のラインセグメント422の千鳥状に配置されたアレイを含む。この種のパターンは、レンガ壁パターンと呼ばれることもある。xおよびy方向のライン長、線幅およびそれらの間隔は、大きく変更されえる。y方向のカラム間の千鳥の量も大きく変更されえる。示される実施形態においては、線幅はdに等しく、ライン長は、2dに等しく、間隔はdに等しい。さらにそれぞれの隣接するロウ424の千鳥の量は、dに等しい。場合によっては、寸法dは、特徴サイズのデザインルールに等しい。図17は、プロセスパラメータまたはリソグラフィシステムの光学収差を決定するのに用いられえる散乱測定ターゲット430の簡略化された上面図である。図17の散乱測定ターゲット430は、長方形ラインセグメント432の千鳥状アレイ(例えばレンガ壁パターン)を含むという点で図16に示されるターゲットに似ている。しかしこの実施形態においては、ライン432が散りばめられている。PxおよびPyは、それぞれxおよびy方向のパターンピッチであり、SxおよびSyは、それぞれxおよびy方向のライン間隔であり、Lはラインセグメント長であり、A、BおよびCは、要素の長さに沿った異なる位置で測定されたラインセグメントの幅である。ライン長およびxおよびy方向の間隔は、例に示されるものと異なってもよい。
ここで記載されたのと類似の他のターゲットは、以下の参考文献に見られる。すなわちJ. van Schoot, et al, SPIE Optical Microlithography XIV, Vol 4346, p. 229, (2001)、S. Verhaegen, et al, SPIE Optical Microlithography XIV, Vol 4346, p. 368, (2001)、M. Moers, et al, SPIE Optical Microlithography XIV, Vol 4346 p. 1379, (2001)であり、その全体がここで参照によって援用される。
よって以下の添付の特許請求の範囲は、これらの全ての改変、組み合わせ、および等価物が本発明の真の精神および範囲に含まれるものとして解釈されるべきであると意図される。
本発明のある実施形態によるプロセスパラメータ評価のフローチャートである。 本発明のある実施形態による最適処理条件を決定する方法の図である。 本発明のある実施形態による形状パラメータの従属性を決定する方法の図である。 本発明のある実施形態によるフォーカス露光モニタリングのフローチャートである。 本発明のある実施形態によるラインスペースグレーティングの簡略図である。 本発明のある実施形態によるグリッドスペースグレーティングの簡略図である。 本発明のある実施形態によるMidCDのBossungプロット(プロファイル高の50%における線幅)である。 本発明の他の実施形態によるプロファイル高のBossungプロットである。 本発明の他の実施形態による側壁角のBossungプロットである。 本発明の他の実施形態による側壁角のBossungプロットである。 本発明の他の実施形態による重ね合わされたBossungプロットである。 本発明の他の実施形態による重ね合わされたBossungプロットである。 本発明のある実施形態による重ね合わされたBossungプロットの例である。 本発明のある実施形態による重ね合わされたBossungプロットの例である。 本発明のある実施形態によるフォーカスおよび露光をモニタする方法の概略図である。 本発明のある実施形態によるリソグラフィシステムの光学収差を決定するのに用いられえる散乱測定ターゲットの概略上面図である。 本発明のある実施形態によるリソグラフィシステムのプロセスパラメータまたは光学収差を決定するのに用いられえる散乱測定ターゲットの概略上面図である。 本発明のある実施形態によるリソグラフィシステムのプロセスパラメータまたは光学収差を決定するのに用いられえる散乱測定ターゲットの概略上面図である。 本発明のある実施形態によるリソグラフィシステムのプロセスパラメータまたは光学収差を決定するのに用いられえる散乱測定ターゲットの概略上面図である。

Claims (47)

  1. フォトリソグラフィシステムのプロセスパラメータ設定を決定する方法であって、
    1つ以上の形状パラメータの第1セットの値を、1つ以上のプロセスパラメータの第1セットの値と相関付けることによって、従属性を生成すること、
    1つ以上の構造に関連付けられた1つ以上の形状パラメータの第2セットの値を決定すること、および
    1つ以上の形状パラメータの前記第2セットを前記相関付けられた従属性と比較することによって、1つ以上の構造を形成することと関連付けられた1つ以上のプロセスパラメータの第2セットの値を決定すること
    を含む方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、複数の形状パラメータが複数のプロセスパラメータと相関付けられる方法。
  3. 請求項2に記載の方法であって、前記プロセスパラメータは、フォーカスおよび露光である方法。
  4. 請求項2に記載の方法であって、前記プロセスパラメータは、線幅、高さ、側壁角、上部プロファイル、底部プロファイル、またはレジストロスから選択される方法。
  5. 請求項1に記載の方法であって、前記1つ以上の構造を形成することと関連付けられた前記1つ以上のプロセスパラメータの値は、同時に決定される方法。
  6. 請求項1に記載の方法であって、前記相関付けられた従属性は、リソグラフィシミュレーション法またはリソグラフィ測定法を用いて生成される方法。
  7. 請求項1に記載の方法であって、形状パラメータの前記第1セットの値は、散乱測定値から導かれる方法。
  8. 請求項1に記載の方法であって、形状パラメータの前記第2セットの値は、散乱測定値から導かれる方法。
  9. 請求項1に記載の方法であって、前記構造は製品ウェーハ上に印刷される方法。
  10. 請求項1に記載の方法であって、1つ以上の形状パラメータの前記第2セットのうちの単一の形状パラメータが、1つ以上のプロセスパラメータの前記第2セットのうちの単一のプロセスパラメータについて解くのに用いられる方法。
  11. 請求項1に記載の方法であって、1つ以上の形状パラメータの前記第2セットのうちの1つ以上の形状パラメータが、1つ以上のプロセスパラメータの前記第2セットのうちの単一のプロセスパラメータについて同時に解くのに用いられる方法。
  12. 請求項1に記載の方法であって、1つ以上の形状パラメータの前記第2セットのうちの2つ以上の形状パラメータが、1つ以上のプロセスパラメータの前記第2セットのうちの2つの異なるプロセスパラメータについて同時に解くのに用いられる方法。
  13. 請求項12に記載の方法であって、形状パラメータの前記第2セットの前記値は、散乱測定を介して決定される方法。
  14. リソグラフィシステムの最適処理条件を決定する方法であって、
    散乱測定システムを用いてフォーカス露光マトリクスウェーハ上の散乱測定の測定サイトを測定すること、
    前記散乱測定の測定値を前記散乱測定の測定サイトに関連付けられた形状パラメータ情報に解釈すること、
    前記形状情報を用いて形状パラメータのフォーカス露光従属性を決定すること、および
    形状パラメータの前記フォーカス露光従属性から前記リソグラフィシステムについての最適なフォーカスおよび露光を決定すること
    を含む方法。
  15. 請求項14に記載の方法であって、前記散乱測定の測定サイトは、フォーカスおよび露光の異なる組み合わせを用いて形成される方法。
  16. 請求項14に記載の方法であって、前記散乱測定値を解釈することは、逐次回帰法またはライブラリマッチング法を用いて実行される方法。
  17. 請求項14に記載の方法であって、前記散乱測定値を解釈することは、逐次回帰法およびライブラリマッチング法を用いて実行される方法。
  18. 請求項14に記載の方法であって、形状パラメータの前記フォーカス露光従属性は、方程式の形をとる方法。
  19. 請求項14に記載の方法であって、形状パラメータの前記フォーカス露光従属性は、Bossungプロットの形をとる方法。
  20. 請求項14に記載の方法であって、前記リソグラフィシステムの前記最適なフォーカスおよび露光は、Bossungプロットを重ね合わせることによって決定される方法。
  21. リソグラフィシステムのフォーカス露光モニタリングをする方法であって、
    散乱測定システムを用いて製品またはテストウェーハ上の散乱測定の測定サイトを測定すること、
    前記散乱測定値を前記散乱測定の測定サイトに関連付けられた形状パラメータ情報に解釈すること、および
    前記形状パラメータ情報をフォーカス露光従属性と対等検出することによって、前記テストまたは製品ウェーハを処理するのに用いられる前記フォーカスおよび露光値を決定すること
    を含む方法。
  22. 請求項21に記載の方法であって、
    前記決定されたフォーカスおよび露光値を前記リソグラフィシステムの公称値のフォーカスおよび露光値と比較することによって、前記リソグラフィシステムを最適化するのに必要とされる前記フォーカス露光補正を決定すること、および
    前記フォーカス露光補正を前記リソグラフィシステムに入力すること
    を含む方法。
  23. 請求項21に記載の方法であって、前記フォーカス露光従属性は、
    散乱測定システムを用いてフォーカス露光マトリクスウェーハ上の散乱測定の測定サイトを測定すること、
    前記散乱測定値を、前記散乱測定の測定サイトに関連付けられた形状パラメータ情報に解釈すること、および
    前記形状情報を用いて形状パラメータのフォーカス露光従属性を決定すること
    を含む方法によって形成される方法。
  24. 請求項21に記載の方法であって、前記形状パラメータ情報は、2つ以上の異なる散乱測定の測定サイトから解釈される方法。
  25. 請求項24に記載の方法であって、前記散乱測定サイトは形状、ピッチ、マスク構造、位置または向きにおいて異なる方法。
  26. フォトリソグラフィシステムのプロセスパラメータ設定を決定する方法であって、
    2つ以上の形状パラメータの第1セットの値を1つ以上のプロセスパラメータの第1セットの値と相関付けることによって従属性を生成することであって、2つ以上の形状パラメータの前記第1セットの前記値は、散乱測定法を介して決定される、従属性を生成することと、
    1つ以上の構造に関連付けられた2つ以上の形状パラメータの第2セットの値を散乱測定法を介して決定すること、および
    2つ以上の形状パラメータの前記第2セットを前記相関付けられた従属性と比較することによって、前記1つ以上の構造と関連付けられた1つ以上のプロセスパラメータの第2セットの値を決定すること
    を含む方法。
  27. 請求項26に記載の方法であって、1つ以上のプロセスパラメータの前記第1セットは、2つ以上のプロセスパラメータの第1セットに対応し、1つ以上のプロセスパラメータの前記第2セットは、2つ以上のプロセスパラメータの第2セットに対応し、2つ以上のプロセスパラメータの前記第2セットの前記値は、2つ以上の形状パラメータの前記第2セットを前記相関付けられた従属性と比較することによって同時に決定される方法。
  28. 請求項26に記載の方法であって、
    前記決定されたフォーカスおよび露光値を前記リソグラフィシステムの公称値のフォーカスおよび露光値と比較することによって、前記リソグラフィシステムを最適化するのに必要とされる前記フォーカス露光補正を決定すること、
    前記フォーカス露光補正を前記リソグラフィシステムに入力すること、および
    前記補正されたフォーカス露光値でウェーハを製造すること
    を含む方法。
  29. リソグラフィシステムに最適な収差を決定する方法であって、
    散乱測定の測定サイトを散乱測定システムを用いて、フォーカス露光マトリクスウェーハ上のステッパまたはスキャナフィールド内の複数位置で測定すること、
    前記散乱測定値を、前記散乱測定の測定サイトに関連付けられた形状パラメータ情報に解釈すること、
    前記形状情報を用いて、形状パラメータのフォーカス露光従属性を決定すること、
    形状パラメータの前記フォーカス露光従属性から、前記リソグラフィシステムの前記フィールド内の複数位置についての前記最適なフォーカスおよび露光を決定すること、および
    前記フィールドにわたる最適なフォーカスの差を分析することによって、前記リソグラフィシステムの光学収差を決定すること
    を含む方法。
  30. フォトリソグラフィシステムの光学収差を決定する方法であって、
    2つ以上の形状パラメータの第1セットの値を1つ以上のプロセスパラメータの第1セットの値と相関付けることによって従属性を生成することであって、2つ以上の形状パラメータの前記第1セットの前記値は、散乱測定法を介して決定される、従属性を生成することと、
    リソグラフィフィールド内の複数の構造に関連付けられた2つ以上の形状パラメータの第2セットの値を散乱測定法を介して決定すること、および
    2つ以上の形状パラメータの前記第2セットを前記相関付けられた従属性と比較することによって、前記1つ以上の構造を形成することと関連付けられた1つ以上のプロセスパラメータの第2セットの値を決定すること、および
    前記リソグラフィフィールド内の前記複数の散乱測定の測定サイトから決定された前記リソグラフィプロセスパラメータから前記光学収差を決定すること
    を含む方法。
  31. 請求項30に記載の方法であって、前記プロセスパラメータは、フォーカス、開口数、照射、または可干渉性に対応する方法。
  32. 請求項30に記載の方法であって、前記形状パラメータ情報は、2つ以上の異なる散乱測定の測定サイトから解釈され、前記散乱測定のサイトは形状、ピッチ、マスク構造、位置または向きにおいて異なる方法。
  33. 請求項30に記載の方法であって、前記決定された光学収差は、リソグラフィシステムの適格性について受容または拒絶するのに用いられる方法。
  34. 請求項30に記載の方法であって、前記決定された光学収差は、前記リソグラフィシステムの最適な設定を決定することによって、前記光学収差の悪影響を最小限にする方法。
  35. 請求項30に記載の方法であって、前記決定された光学収差は、前記リソグラフィシステムを最適化し、前記光学収差の悪影響を最小限にするために、レンズの向きまたはクロッキングを含むレンズ構成に対する補正を決定するのに用いられる方法。
  36. 請求項30に記載の方法であって、前記決定された光学収差は、前記リソグラフィシステムを最適化し、前記光学収差の悪影響を最小限にするために、レンズ設計に対する補正を決定するのに用いられる方法。
  37. 請求項30に記載の方法であって、前記決定された光学収差は、前記リソグラフィシステムを最適化し、前記光学収差の悪影響を最小限にするために、レンズ製造プロセスに対する補正を決定するのに用いられる方法。
  38. 請求項30に記載の方法であって、前記決定された光学収差は、前記光学収差の悪影響を最小限にするために、特徴方向またはマスクフィーチャパラメータを含むマスク設計を決定するのに用いられる方法。
  39. フォトリソグラフィシステムの光学収差を決定する方法であって、
    2つ以上の形状パラメータの第1セットの値をフォーカス値の第1セットと相関付けることによって従属性を生成することであって、2つ以上の形状パラメータの前記第1セットの前記値は散乱測定法を介して決定される、従属性を生成すること、
    前記リソグラフィフィールド内の複数の構造に関連付けられた2つ以上の形状パラメータの第2セットの値を散乱測定法を介して決定すること、
    2つ以上の形状パラメータの前記第2セットを前記相関付けられた従属性と比較することによって、リソグラフィフィールド内の複数の位置における前記1つ以上の構造を形成することに関連付けられたフォーカス値の第2セットを決定することであって、フォーカス値の前記第2セットは、前記リソグラフィフィールド内の焦点面偏差を形成するのに用いられるフォーカス値の第2セットを決定すること、および
    前記リソグラフィシステムの光学収差を前記焦点面偏差から決定すること
    を含む方法。
  40. 請求項39に記載の方法であって、前記形状パラメータ情報は、2つ以上の異なる散乱測定の測定サイトから解釈され、前記散乱測定のサイトは、形状、ピッチ、マスク構造、位置または向きにおいて異なる方法。
  41. 請求項40に記載の方法であって、前記決定された光学収差は、リソグラフィシステムの適格性について受容または拒絶するのに用いられる方法。
  42. 請求項40に記載の方法であって、前記決定された光学収差は、リソグラフィシステムの最適な設定を決定することによって、前記光学収差の悪影響を最小限にするのに用いられる方法。
  43. 請求項40に記載の方法であって、前記決定された光学収差は、前記リソグラフィシステムを最適化し、前記光学収差の悪影響を最小限にするために、レンズの向きまたはクロッキングを含むレンズ構成に対する補正を決定するのに用いられる方法。
  44. 請求項40に記載の方法であって、前記決定された光学収差は、前記リソグラフィシステムを最適化し、前記光学収差の悪影響を最小限にするために、レンズ設計に対する補正を決定するのに用いられる方法。
  45. 請求項40に記載の方法であって、前記決定された光学収差は、前記リソグラフィシステムを最適化し、前記光学収差の悪影響を最小限にするために、レンズ製造プロセスに対する補正を決定するのに用いられる方法。
  46. 請求項40に記載の方法であって、前記決定された光学収差は、前記光学収差の悪影響を最小限にするために、特徴方向またはマスクフィーチャパラメータを含むマスク設計を決定するのに用いられる方法。
  47. フォトリソグラフィシステムの光学収差を決定する方法であって、
    2つ以上の形状パラメータの第1セットの値をフォーカス値の第1セットと相関付けることによって従属性を生成することであって、2つ以上の形状パラメータの前記第1セットの前記値は散乱測定法を介して決定される、従属性を生成すること、
    前記リソグラフィフィールド内の複数の構造に関連付けられた2つ以上の形状パラメータの第2セットの値を散乱測定法を介して決定すること、
    2つ以上の形状パラメータの前記第2セットを前記相関付けられた従属性と比較することによって、リソグラフィフィールド内の複数の位置における前記1つ以上の構造を形成することに関連付けられたフォーカス値を決定すること、および
    前記光学収差を、前記リソグラフィフィールド内の複数の散乱測定の測定サイトについての決定された焦点面偏差から決定すること
    を含む方法。
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